さらなる過剰・Gloryシリーズ
ヨーロッパシリーズは、第二次大戦とその前後の期間を、統一された地図、駒、ルールで再現するものであった。99年現在、このシリーズはほぼ完成を見たといえる。マップは一通り揃い、駒も海軍を除けばだいたいどの国のものも揃ったからである。残すは海軍ルールと、全体を連結する「グランド・ヨーロッパ」くらいなものである。
だが、彼らGR/D社は、そこで満足はしなかった。彼らはこう考えたのである。「第二次大戦のヨーロッパ戦線が終わったのなら、太平洋戦線があるではないか?」と。
そこで同じシステム、同じスケールの太平洋戦線のシリーズが作られはじめたのだ。それをGloryシリーズという。
Gloryシリーズは次のゲームからなる。
タイトル | 内容 | |
1 | War of Resistance | 1937年7月から太平洋戦争開始までの中国戦線を再現。B全サイズのマップ5枚、駒数2000個。共産ゲリラルールや国民党の影響力がどこまで続くかといったルールが充実。100ドルで発売中。 |
2 | The Damned Die Hard | 1941年のフィリピンでの攻防を再現。マップ2枚、駒数840個。49ドル。販売が始まったはず。 |
3 | Samurai Lightning | マレー半島の戦いを再現。2000年発売予定 |
4 | Vital Flank | ソロモン諸島とニューギニアの戦いを再現。2001年発売予定 |
5 | A Wet, Green Hell | ビルマ戦線を再現。2002年発売予定 |
6 | Battle for the Central Pacific | 現在計画中とのこと。中部太平洋の島を巡る戦い? |
7 | Return to the Philippines | 詳細不明 |
8 | Bitter Harvest | 詳細不明 |
9 | The Winds of War | 詳細不明 |
ヨーロッパシリーズが完成し、このシリーズも完成した場合、歴史の「もしも」が完全に再現できるようになるのだ。もしも中国国民党が早期に崩壊し、日本軍がインドに侵攻したら?とか、ロンメル軍団と日本軍がインドで手を結んだら?といったことが、師団単位のゲームで再現可能になるのだ。…なんと、なんと過剰なことであろうか。もちろんすべてを連結して遊ぶ場合、体育館が必要になるのは言うまでもない。
早速Gloryシリーズ第一弾「War of Resistance」を入手したので、少々レヴュしてみたい。