山本直樹 / 森山塔 / 塔山森
OHPトップ
/
掲示板
/
メール
/
リンク
▼コミックスリスト
・山本直樹名義
「
お家につくまでが遠足です
」
「
安住の地
」
「
YOUNG&FINE
」
「
フレイクス
」
「
守ってあげたい
」
「
僕らはみんな生きている
」
「
夢で逢いましょう
」
「
夏の思い出
」
「
君といつまでも
」
「
ありがとう
」
「
フラグメンツ
」
NEW
「
学校
」
「
ビリーバーズ
」
「
テレビばかり見てると馬鹿になる
」
・塔山森名義
「
死ぬなミミズ
」
「
誘ってあげる
」
「
お姫さまといろいろ
」
「
こんな娘といいな
」
■作家名でオンライン書店を検索:
bk1:
山本直樹
Amazon.co.jp:
山本直樹
/
森山塔
/
塔山森
eS!BOOKS:
山本直樹
/
森山塔
/
塔山森
▼更新情報
2003/06/29
「
フラグメンツ
」4巻
2003/03/31
「
安住の地
」2巻
2002/04/01
「
お家につくまでが遠足です
」
このページで紹介するもの
最初に断っておくが、山本直樹について全作品、網羅的に紹介するつもりはない。山本直樹の場合、もともと単行本の冊数が多いうえに、一つのタイトルが複数の出版社から刊行されていたりするので、すべて押さえきれてないのだ。
そんなわけで、俺が持っているものを紹介するわけだが、持っているぶんだけでもかなりの冊数になるので、その中でもとくにオススメなものだけを選んで紹介することにする。また、今回紹介する中でもすでに版元が変わっている単行本がある。これについてはとくにフォローするつもりはないのであしからず。あくまで所持しているバージョンで紹介する。
基本的にはオススメ漫画の山本直樹特集だと思ってくれてほぼ間違いない。
山本直樹(森山塔)はかつて美少女系エロ漫画のハシリとしても名高かった。「とらわれペンギン」(名義は森山塔)なんかはその当時の代表作だが、俺がオススメする本は比較的最近のものが多い。というか、'90年代に入ってからの作品のほうが俺はスキなのだ。
昔の非常にアナーキーで救いようのないエロ漫画もいいいのだが、俺としては現在のテクニックをバリバリに使った幻想的な作品のほうが好きだ。絵柄も現在のほうがすっきりとして、スタイリッシュでかっこいいと思う。
ちなみに山本直樹はほかに「森山塔」「塔山森」というペンネームでも単行本を出しているが、俺は「山本直樹」か「塔山森」名義のヤツが一番好きだ。ここでの紹介もその二つの名義の作品のものが中心になる(そのうち森山塔名義のヤツも追加していくかも)。
山本直樹の魅力
そんな俺にとって山本直樹の一番の魅力は、淡々とした筆致で読者を幻惑する、あの鮮やかなストーリー展開だ。物語の観察者は誰なのか、どれが現実でどれが現実でないか、今本当に行われていることは何なのか、そういったことがあいまいになってきて、まるで迷路に迷いこんだような感じになってくる。読者を巧みに煙にまく、あの手際の鮮やかさは当代有数のものだろう。一筋縄では読み解けない、だけど一筋縄で読んでしまってもいいような気もする。そんな雰囲気が山本直樹の漫画にはある。
もちろん絵も好きだ。細く硬質で、すっきりとした迷いのない線。上品でスタイリッシュなのだけれども、妙にいやらしさがある女体のライン。非常にかっこいい。
CGについて
最近では山本直樹が漫画を描くのにCGを使っているのは有名な話だ。CGをやろうとした動機は「省力化のため」ということだ。要するにアシスタントを使わなくても、一人で漫画を描けるようなシステムにしたかったとのこと。現在では、実際に一人もアシスタントを使っていないという話も聞く。
CGってやり始めるとそれ自体が楽しいので、のめり込んで凝りに凝ってしまい、逆に手で描いたほうが早い、という状態になることがある(そういう絵に限ってCGのおかげで手描きより向上した部分がなかったりもする)。いわばパソコンに使われている状態だ。
そのあたり山本直樹の場合、凡百の漫画家と違って、CGをあくまで「漫画描きの道具」としてきっちり便利に使っている感じがする。また、パソコンを使ってうまく手を抜いているなーと思うシーンもある。例えば、「ありがとう」なんかでは「画一的で同じような家ばかり並んだ現代的な住宅街」を表現するのに、コピー&ペーストで同じ家の絵をバーッと並べたりしている。「画一的」「没個性的」「無機質」というイメージを作り出すのにこれほど効果的な方法もなかなかないだろう。なんといっても同じ家を並べているのだから。描かなければいけない絵は最初の元になる何軒ぶんかだけ。またCGならではのよどみのない均一な線が「無機質」というイメージをさらに強調する。省力化と漫画的な効果を同時に実現しているかっこいい使い方だと思う。
※このページは芝田隆広が製作したものです。作者本人および単行本発行元の出版社とはまったく関係ありません。また文中、「bk1」というリンクはオンライン書店「bk1」の当該書籍販売ページへのリンクです。
・山本直樹名義
「お家につくまでが遠足です」
「安住の地」
「YOUNG&FINE」
「フレイクス」
「守ってあげたい」
「僕らはみんな生きている」
「夢で逢いましょう」
「夏の思い出」
「君といつまでも」
「ありがとう」
「フラグメンツ」NEW
「学校」
「ビリーバーズ」
「テレビばかり見てると馬鹿になる」
・塔山森名義
「死ぬなミミズ」
「誘ってあげる」
「お姫さまといろいろ」
「こんな娘といいな」
■作家名でオンライン書店を検索:
bk1:山本直樹
Amazon.co.jp:山本直樹 / 森山塔 / 塔山森
eS!BOOKS:山本直樹 / 森山塔 / 塔山森
▼更新情報
2003/06/29 「フラグメンツ」4巻
2003/03/31 「安住の地」2巻
2002/04/01 「お家につくまでが遠足です」
このページで紹介するもの
最初に断っておくが、山本直樹について全作品、網羅的に紹介するつもりはない。山本直樹の場合、もともと単行本の冊数が多いうえに、一つのタイトルが複数の出版社から刊行されていたりするので、すべて押さえきれてないのだ。
そんなわけで、俺が持っているものを紹介するわけだが、持っているぶんだけでもかなりの冊数になるので、その中でもとくにオススメなものだけを選んで紹介することにする。また、今回紹介する中でもすでに版元が変わっている単行本がある。これについてはとくにフォローするつもりはないのであしからず。あくまで所持しているバージョンで紹介する。
基本的にはオススメ漫画の山本直樹特集だと思ってくれてほぼ間違いない。
山本直樹(森山塔)はかつて美少女系エロ漫画のハシリとしても名高かった。「とらわれペンギン」(名義は森山塔)なんかはその当時の代表作だが、俺がオススメする本は比較的最近のものが多い。というか、'90年代に入ってからの作品のほうが俺はスキなのだ。
昔の非常にアナーキーで救いようのないエロ漫画もいいいのだが、俺としては現在のテクニックをバリバリに使った幻想的な作品のほうが好きだ。絵柄も現在のほうがすっきりとして、スタイリッシュでかっこいいと思う。
ちなみに山本直樹はほかに「森山塔」「塔山森」というペンネームでも単行本を出しているが、俺は「山本直樹」か「塔山森」名義のヤツが一番好きだ。ここでの紹介もその二つの名義の作品のものが中心になる(そのうち森山塔名義のヤツも追加していくかも)。
山本直樹の魅力
そんな俺にとって山本直樹の一番の魅力は、淡々とした筆致で読者を幻惑する、あの鮮やかなストーリー展開だ。物語の観察者は誰なのか、どれが現実でどれが現実でないか、今本当に行われていることは何なのか、そういったことがあいまいになってきて、まるで迷路に迷いこんだような感じになってくる。読者を巧みに煙にまく、あの手際の鮮やかさは当代有数のものだろう。一筋縄では読み解けない、だけど一筋縄で読んでしまってもいいような気もする。そんな雰囲気が山本直樹の漫画にはある。
もちろん絵も好きだ。細く硬質で、すっきりとした迷いのない線。上品でスタイリッシュなのだけれども、妙にいやらしさがある女体のライン。非常にかっこいい。
CGについて
最近では山本直樹が漫画を描くのにCGを使っているのは有名な話だ。CGをやろうとした動機は「省力化のため」ということだ。要するにアシスタントを使わなくても、一人で漫画を描けるようなシステムにしたかったとのこと。現在では、実際に一人もアシスタントを使っていないという話も聞く。
CGってやり始めるとそれ自体が楽しいので、のめり込んで凝りに凝ってしまい、逆に手で描いたほうが早い、という状態になることがある(そういう絵に限ってCGのおかげで手描きより向上した部分がなかったりもする)。いわばパソコンに使われている状態だ。
そのあたり山本直樹の場合、凡百の漫画家と違って、CGをあくまで「漫画描きの道具」としてきっちり便利に使っている感じがする。また、パソコンを使ってうまく手を抜いているなーと思うシーンもある。例えば、「ありがとう」なんかでは「画一的で同じような家ばかり並んだ現代的な住宅街」を表現するのに、コピー&ペーストで同じ家の絵をバーッと並べたりしている。「画一的」「没個性的」「無機質」というイメージを作り出すのにこれほど効果的な方法もなかなかないだろう。なんといっても同じ家を並べているのだから。描かなければいけない絵は最初の元になる何軒ぶんかだけ。またCGならではのよどみのない均一な線が「無機質」というイメージをさらに強調する。省力化と漫画的な効果を同時に実現しているかっこいい使い方だと思う。