さようならドラ美ちゃん
正しい一人暮らしのしかた特集!
新田五郎・吉田等を語る
・「ふんどし文学の歴史」ほか
・これでキミも合格確実!イカす予備校講師大紹介!!
たの午後が送る「世界の成人式」
えーっ、というわけでですね(と、手のひらに書いたネタを見る)、ワタクシ、新田五郎と申しますけどもですネ、なんて、ひと昔前のものまね参加番組の、
ホームページを始めようと思ったとき、同人サークル「WAIWAIスタジオ」の活動とリンクさせたものを、と考えた。
文字ネタのギャグHPは、意外なほど多い。
あまりにレベルが高い。
でもそう思っていたら事件が起きた!!
それとCDも高いよねー。1枚3000円近くする。
最後にイイ話教えましょうか。
つまらないヤツのものまね風の文章なんて書かなきゃいけないんだよ! 読む方が腹立つでしょう!? だからヤメます。ゴメン、すいません。
その考えは今も変わってはいないが、私がリンクさせたくてもちっともリンクしないんだコレが(笑)。
知っている人は知っているとおり、WAIWAIスタジオは私だけのサークルではない。
本当にまじめにリンクさせるなら、他のメンバーとも相談しなければならない。
でもはっきり言って、それはイヤだった。矛盾だけど。
他の連中は電脳系には私以上に詳しくないし、無責任なことは言うがきっとそれをWebとして管理させられるのは私だろう。
だから、あくまでも「ふぬけ共和国」内に、「私の使い古した文字ネタを入れる」というような消極的態度でのぞんできたわけだ。
落語の大喜利的なものやそれ以外の趣向を凝らしたものなどさまざまだが、このテのホームページってのはギャグレベル一発でそのHP自体のクォリティも決まってしまう。
同人誌「楽しい午後の過ごし方」は、文字ネタとイラスト半々でできているコピー誌である。
これは相棒がオタク系同人誌ともサブカル系ミニコミ誌とも無縁だったことから来るオリジナリティで、これ自体を私は否定するものではない。
だが、私自身が私の書く文字ネタを、サッパリ面白いと思えなくなってきている。
案も浮かばないし、そもそも大喜利的なネタが苦手なのだ。かといって長文も書いててつまらん。
無意味なことを書くときでも、ボキャブラリーの貧困さが目立ってきた。
そこへもってきて、いくつかのHPを見て回ったとき、掲示板を利用した参加型大喜利的企画をいくつか目にした。
そして、そこに私が参加することもおそらく不可能だろうと思った。
だって、面白いことが思いつかないんだものな。
そもそもだ。「楽しい午後の過ごし方」の、相棒執筆分は、長文のものが多い。
ギャグ本、というと写真一発ネタや大喜利的ネタ(いわゆる「バカサイ」的というか)が多いところにあって、私はクォリティを維持できれば長文のネタもいいかな、とは思っている(本当は一発ネタが好きなのだが)。
自分も、好きなわりには一発ネタが不得意で、ご覧のとおり妙な長文を書く以外になかった。
だがしかし。
みなさん、ホームページ上で一定量以上の長文を読みますか???
ダウンロードして見たいほど質の高いもの以外は、読まないんじゃないですかい?????
私だったら読まない。
しかも当HPは、画像の手助けも何もないのである。
マンガレビューを書き続けていても疑問なのに、ましてやオリジナルで面白いことを書こうとしたとき、長文なんてだれが読むのであろうか!?
ホームページを、私は単純に「書籍の電脳版」と考えすぎていたのではないだろうか!?
クリックしてなんぼ、画像とデザインとの複合体が「ホームページ」というものなんじゃないですかい!?
しかも過去の文字ネタなんて、私、自分で読んでも自分のがあまり面白いと思えない。
なんかムリしている感じ。
本来、私はマンガ「コブラ」に出てきた「宇宙がすべて結晶化した世界」を望んでいる人間ですので(あ、この回は「電気使いのミスティ」とか出てくるやつね)、別に面白いことなんか考えなくてもイイんです。
ただ健康な生活がおくれて、筑紫哲也のニュースかなんか見ながら水割り飲んで眠れればそれでいいんです。
映画も、演劇も、お金が高いからパス。
マンガは拾うと「災いが起こる」というジンクスがあるのでいちおう買うかコンビニで立ち読み。
あとは駅の構内にある「リサイクル本」のコーナーで、赤川次郎の本でも持ってかえって読めば、それで幸せ。
「やじうまワイド」でやっていたんだけど、あの駅の構内にある本、読んだら返すのがエチケットなんだって!?
知らなかった。2、3冊もらってきちゃいましたよ。
おれは罪人。
でも黙っているから罪に問われることはないであろう。
つまりこれが、「魔少年ビーティ」における「ケイパー」と呼ばれる軽犯罪なのであろうか。
でも中古屋の、CDシングルのとこってロクなのがない。
過去のメジャーCDしかない。ビーイング系とか。
だから最近、「EASTEND&YURI」よく買ってますね。50円くらいだから。
何の話してたんだ、とにかくさー、いろいろかなり面白いギャグ大喜利系掲示板があるから、みなさん探してみてください。
ボクは面白いことなんて何も思い浮かばないし、いろんな社会事象に気の利いたコメントも言えないから、しばらく泣いてます。
金もないし。女もいない。背もない。
そ〜んな〜 いざ〜か〜やで〜〜〜〜〜。
あーつまんねえ。結びまでつまんねえ。
むかし、「料理天国」っていう、豪勢な料理をつくっては「龍虎」っていう元力士がそれを食う、という番組がやっていたんだけど、そこのレギュラーのシェフ(太ってた)が、
「私はおむすびを『おにぎり』とは言いません。『おむすび』と言います。『結ぶ』は『縁を結ぶ』に通じますから。『おにぎり』だと『きる』になっちゃうでしょ」と言っていました。
その後、思いの外この人は早く死にました。おむすびばなしとは関係なしにね。
それにしてもだれが死んだのかれが死んだの、もうたくさんだよ。(99.0910)
みなさん、ボビーに首ったけ!(もちろんアニメの)
不安解消こと不安増大です!
今回からガンダムハンマーを操縦することになりました。敵は円盤獣ガイガイ。
今回の「楽しい午後の過ごし方」は、一人暮らし特集。
今や不況のまっただ中!
でも就職や進学が決まれば引っ越しして一人暮らし!
・ 上 京 し て き た 親 の 迎 え 方
親が大学生の息子の都会での生活を見るために上京、なんてよくあります。
・聞いたこともない宗教の儀式を、いやそうに敢行
ある男性が送る押 し 売 り の 断 り 方
押し売りは恐い。いろんなものを売りつけてくる。新聞、英会話テープ、わかのわからない健康食品……。
(男性・22歳・専門学校生)
「いやー、参ったよ。上京してきて右も左もわからないうちに、新聞から健康食品から何から、
部屋の中からすごい叫び声をあげること! これにつきるね。……何? そのバカにしたような顔は。
他の人にはすすめるけど、おれはもういいんだよ……。まあムリに文字で表現すれば、
んである晩、練習に近所の空き地でこの声をあげてたわけよ。あ、野犬が多いから、
家ってもすごくきれいなマンションの一室だったけど……。
どうせ載せられねえよ。それ以来なんだよ、この頭。全部白髪になっちゃった。
あれ以来、夜も電気つけて寝るようになっちまった。(以下略)
(編集部から)
仕 送 り の や り く り 大 事 典
親からもらった仕送りを、いいように飲み会や麻雀で使ってしまい、月末は毎日牛乳だけで過ごす……
・まず最初に買うのは「置き物」
まず、いちばん日々の生活に大切なものを買い、
公園やビルの敷地には必ず彫刻やオブジェが飾ってあることを考えると、やはり置き物なんです。
・あとはお好きなように
置き物さえゲットできれば、あとはキミの自由。カップラーメンのプラモデルをゲットするもよし。
私の一人暮らし体験といえば、暦がわからなくならないよう木に刻み目を
以下の原稿は、WAIスタメンバーである吉田等と「お互いのウソ第一印象を語り合うという企画はどうだ?」と言われ、まじめに書いたら吉田等の方が一行も書きやがらなかったのでオクラ入りとなったテキストである。
吉田等はこういことがたまにあり、学生時代に書いた私の書評も預けたままどこかになくした大バカ野郎である(^O^)。
また、私がそういうことをことさら根に持つ体質であるということも付け加えておこう(^O^)。
それが吉田さんでした。
吉田さんは当時から体重が100キロ以上もあって、クッキリした揉み上げが印象的な偉
丈夫でしたから、前から顔は知っていたんですけど、話をしたのははじめてでした。
吉田さんの当時の職業は、「カワウソ師」。「カワウソを飼うのではなく、ただ日がな1日、ペットショップでカワウソを眺めているだけ」という仕事でしたが、「時間がとられるわりにいいスポンサーが付かず、一銭も入ってこない」と嘆いていました。
吉田さんは、とつぜん何千万円も慈善団体に寄付したり、田舎に自給自足のムラをつく
ろうとしてみたりといった行動力の反面、ふさぎこんで何ヵ月も部屋から出なかったり、
何回も自殺未遂を繰り返したりと、ちょっと気分屋のところがありました。
(以上、いつ書いたか忘れた原稿に加筆修正、1999.0518)
・「ふんどし文学の歴史」 二宮隆平
本書によると、自分の才能を自負しながら、発表の機会に恵まれない文士たちは佐山に依頼されると喜んで筆を取った。もっとも、佐山はふんどしの出てくる小説が読みたかっただけのようで、当時の日記や手記などでも、自分の発刊した本の内容について触れている部分はごくわずかだ。
本書の中でもってもページ数がさかれているのが、佐山の最大のライバルと言われた袴田権三の作品「ふんどし戦士・次郎」である。これは佐山がもっとも激怒したといわれるいわくつきの作品で、主人公は赤ふんの「次郎」。赤ふんの次郎は赤ふん山に住んでいたが、「大物になりたい」と言って旅に出る。道中にはさまざまな敵が現れるが、次郎は得意の手品を使って切り抜ける。だが途中で話が変わってしまい、最終的には芸者と売れない作家の不倫物語として決着を迎える。文学的な価値は皆無で、「ふんどし文学」としての条件も満たしていないが、全編通して「大菩薩峠」より1巻少ないほどの大長編であった。
クーベルタン男爵の屋敷はあとかたもなく燃えてなくなってしまい、そこに新しく若夫婦が家を立てて住み着く。
(以上、3、4年前書いた原稿に加筆修正、1999.04)
●一触即発講師:
小柄なゴブリンと、巨漢のゴーレム。2人は一心同体の予備校講師だ。過去数年の入試問題をすべて暗記し、一流の講師と呼ばれるゴブリン。しかし、彼は小柄で黒板の高いところに手が届かないため、彼の一番弟子・ゴーレムの肩に乗って常に授業をしている。ゴーレムは、英語の知識はゼロ、教職も持っていない男だが、ゴブリンの忠実な部下であり、右腕でもある。
●追われる講師:
とてもやさしく、授業もわかりやすい。しかし、ふとしたことから世界の重大な秘密を数学で解いてしまい、それを知った謎の組織に常に追われている。そのため常に大慌てで授業を行い、板書も異常に早い。彼が予備校に来ると、必ず外には不振な人影が見え、ときには遠くの方で何かが爆発する音がする。組織に捕まることを恐れ、いつも怯えている田中一平。組織に捕まらないため最近の授業は10分から15分と、非常に短い。
●集団教師:ザ・大人数
「教師集団」ではない。「集団教師」である。一人ひとりの能力はたいしたことないが、総勢50人が集まるととてつもない力を発揮する。
コミックキャッスル(池袋サンシャイン文化会館Dホール)
(1995年7月
「楽しい午後の過ごし方」REMIXから抜粋・一部改訂)
(号泣、歓喜、そして死、号泣、歓喜、そして死、号泣、歓喜、そして死、号泣、歓喜、そして死、号泣、歓喜、号泣、歓喜、そして死、号泣、歓喜、そして死、号泣、歓喜、そして死、号泣、歓喜、そして死、号泣、歓喜号泣、歓喜、そして死、号泣、歓喜、そして死、号泣、歓喜、そして死、号泣、歓喜、そして死、号泣、歓喜号泣、歓喜、そして死、号泣、歓喜、そして死、号泣、歓喜、そして死、号泣、歓喜、そして死、号泣、歓喜号泣、歓喜、そして死、号泣、歓喜、そして死、号泣、歓喜、そして死、号泣、歓喜、そして死、号泣、歓喜)。
だってモビルスーツってそれ以外知らないし。
ガンダムハンマー!
ハアハア。やがて素浪人花山大吉。号泣、歓喜、そして死、号泣、歓喜、そして死号泣、歓喜、そして死、号泣、歓喜、そして死、号泣、歓喜、そして死、号泣、歓喜、そして死、号泣、歓喜、そして死、号泣、歓喜、そして死!
こないだ「ガチンコ」とかいうトキオの番組で就職活動をする若者たちに、マジ泣いちゃいました。
これを読めば不安増大。
シングルライフをエンジョイできること絶叫……。
こんなとき日頃の素行の悪さがバレて大目玉、なんてこれもよくあること。
以下は、安心させる親の迎え方決定版です。
・人間以外の「何か」と同棲、その「何か」を照れながら紹介
・多額の借金の事実をさりげなく話す。しかし決して「助けてくれ」とは言わない
・泉ピン太郎(新人のお笑い芸人)の大ファンだとカムアウト。
・まったくの別人が自分だと言い張る。自分はどこかに行って出てこない
・友達を紹介するが、なぜか中高生ばかり
・手料理でつくった野菜炒めが、濁った青色をしている
・天井から干し肉がたくさんぶらさがっている
・押入れの中からうめき声がするが本人は気づかない
・部屋の中に香ばしい匂いがむせかえるように充満しているが、原因は不明
・本人が読めないギリシャ語の本で部屋の中が埋め尽くされている
でも恐いので買ってしまう。その後で襲ってくるいろいろな後悔。
そんな後悔地獄におちないためにも、毅然とした、相手を不愉快にさせない断り方が必要である。
これは、ある押し売りを断った男の、心からのアドバイスである。
あらゆる押し売りがおれの越してきたアパートにやってきて。
最初は断りきれず全部とっちゃって、カネがなくなって親に泣きついたりしてね。苦労もあったよ。
で、考えたのが……いいか、これをおれが教えたってのはナイショだぜ。
おれ、動物とも人間ともつかない声には田舎でも定評あんだよ。これがまたすごく響くんだ。
え? ここで出してくれって? 冗談言うなよ、それこそ警察きちゃうよ。それにね、もうやめたんだ。
「ぎゃおうっ」とも「ゴボゴボ」ともとれる声っていうかな……。
とにかく、一度聞いたら2度と忘れられない声だね。自分で言うのもナンだけど。
部屋の中からこの声をあげると、まず間違いなくおびえて近づかなくなるんだよ。
まあアパートの他の連中もおれには近づかなくなったけどな。
そういうのにまぎれて練習すんだけど。全力が出せないのが難点だけどね。そしたら、
向こうの方から、12歳くらいの女の子と、どうみても100歳は超えてるって風情の老婆が現れて、
おれの声とソックリの鳴き声の動物を飼ってるっていうんだな。
最初は何いってんのかなーと思ったけど、その2人がおれと同郷(でもかなり山奥の方)だってことと
その動物に興味があったのとで、深夜にも関わらずその2人の家に出かけてったんだ。
あとは、もう話したくねえな(笑)。
あの後、もうあのヘンな声は出してない。押し売りはまたやってくるようになっちゃったけど、
おれもあの2人みたいにはなりたくないと思ったんだよ。
押し売りは少なくとも人間だけど、あれはちょっとな。そうとうワルだったおれも恐れ入ったよ。
何かものすごく恐ろしいことがあったことはわかったが、核心はわからずじまいだった。
そんな計画性のない生活をしている人はいませんか? そんなあなたに送る、やりくり大事典。
学生時代の一人暮らし、それはお金の使い方を考える時期かもしれません。
残りを嗜好品などに当てることが大切です。これが逆転しては、生活そのものが成り立ちません。
衣食住の前に、まず置き物を買いましょう。え? と思ったあなた、あなたは一人暮らし失格。
疲れて帰ってきたとき、あなたのなぐさめになるものは何? テレビ? 1杯のビール?
田舎の親や恋人からの電話ですか?違います。やっぱり置き物です。
置き物自体はどんなものでもかまいませんが、なるべく高価なもの、部屋に置いて違和感の
あるものを選びましょう。その座りの悪さ、存在感が、あなたを生活臭漂うねぐらから異空間へ
誘ってくれるでしょう。毎月の仕送りの半分はこの置き物への分割払いに当てられます。
ただ、食べ物、食べ物だけは買っちゃいけない。食べ物には「菌」がついているから……。
「菌」だけは部屋に入れず、ペットボトルで結界を張って図書館へ行きましょう。
そして目をつぶって借りてきた、なるべく厚い本を枕にステキな眠りにつきます。
……いかがでしたでしょうか。今回、メンバー全員が「鳥人間コンテスト」を
欠場したため、いい感じにしあがったと思います。
付けたり、偶然同じ部屋を借りてしまった同級生の女の子が、
新田五郎・吉田等を語る
吉田さんと出会ったのは、私が36歳のときでしたね。私は当時、バームクーヘンの中に
カニのタマゴを入れて油で揚げたお菓子・「テレパッチ」の事業に失敗し、失意の日々を
過ごしていました。
毎晩地元のスナックで飲んだくれていた私に、ママが「いい集会が有るから参加してみ
ない?」と紹介してくれたんです。その集会についてママと話し込んでいると、隣から「
だまされるな!」って突然叫んだ男がいたんです。
なんでも吉田さんは「集会」を「覚醒剤」と聞き間違えたんだそうで、なるほど、これ
はまぎらわしいねとママと3人で大笑いになりました。
私もそろそろなけなしの蓄えが尽きてきた頃だったので、2人で事業を始めようという
ことになり、始めたのが「カワウソのことを考えながらテレパッチを売る」というアイディア商売。当時のカワウソ役が、今の豊川悦史君です。まあ、彼は当時のことを語りたがらないみたいですけどね。いちばんの出世頭なんですよ。 炎天下、カワウソの着ぐるみとともに喉をからしてテレパッチを売ったのもずいぶん前のことになりますが、これも失敗。以後2人していろいろやりましたが長続きせず、けっきょく親に金をせびって毎日プラプラする、というカタギな商売に落ちつきました。
それに、ときどき身体の印刷がズレていたり、作画の人によってタッチが変わったりと
、なかなか今のキャラクターが定着せず、声優も何人か交代していたようですね。確か、
初代は白石冬美さんじゃなかったかな。
まあでも、いろいろあるのが人生なんじゃないでしょうか。(談)
・たまにはマジメな本を読んでみよう
(1985、紫陽花社)2800円
大正末期、時代の気分を反映してか、堅物の漢学者・佐山功二郎は「ふんどし文庫」を発刊した。
裕福な旧家に生まれた佐山は、優れた学者としても有名であったが、なにより「ふんどし」を偏愛していたことは当時も広く知られていた。その彼が、私費を投じて設立したのが「ふんどし文庫」である。これは、純文学から娯楽ものまで、執筆依頼をされた者は何を書いてもよい。だがただひとつ条件がある。それは、「作中の登場人物の一人が、必ず服の上に赤ふんを着けていること」であった。本書は、現在歴史の闇に埋もれてしまったこの文庫を、丹念に発掘し、その内容にせまった貴重な記録である。
約20年に渡って発刊され続けたふんどし文庫は、共通点は本当に「登場人物の一人が服の上に赤ふんを着けている」だけで、その内容も文学的な質も、実に多岐に渡っている。
たとえば、内容は忠臣蔵とまったく同じだが、赤穂浪士全員が服の上に赤ふんを着けて討ち入りする(そこには何の説明もない)V「赤ふん忠臣蔵」や、優れた純文学作品でありながら、主人公の書生・正彦が、本編とは何の関係もなくズボンの上に赤ふんを着けているという理由で文壇から抹殺された「桔梗」などがある。
また、「屍の野」は、関が原の合戦を見事な筆致で描写し、読者をぐいぐい引きつけるが、終盤近くなっても服の上に赤ふんを着けた人間は一人も登場しない。しかし、最後の1ページになって、とってつけたように赤ふんを着けた10万の援軍が織田信長にかけつける(そのような援軍は、歴史的事実にはない)。
結局「ふんどし文庫」は佐山の死によって消え去ってしまうが、その後バトンタッチをするかのように、あの袴田権三の「クーベルタン男爵の午後」が発刊されていることは、何やら佐山の執念のしぶとさを感じさせてならない。
「異端ふんどし文学−−その考察」 二宮隆平
(1987、紫陽花社)2800円
前作「ふんどし文学の歴史」では、文学史から抹殺されてしまった作品群の紹介、その文学的価値などを考察し話題をまいたが、本作は、この異端文学からさらにもれてしまった、「ふんどし文庫」として「発刊されなかった」作品にスポットを当てたものである。
希代のふんどしマニアである佐山は、ふだんは温厚な紳士であった。「ふんどし文庫」は佐山が作品の内容自体不問にしたため、自由に書かれた作品が多かったがその佐山をしてふんどし文庫に入れさせなかった作品とはどんなものであったか。
まず「男・ふんどし一代記」は、威勢のいい下町の魚屋・太一の活躍を描いたさわやかな作品だが、この主人公・太一は、裸の上に紫色のラメ入りふんどしを着けていた。「服の上に赤ふん」という双方の条件を満たしておらず、佐山は一読して涙を流して激怒したという。日記には「無念なり」と記されている。
また「ふんどし紳士・宇宙へ行く」は、主人公のふんどし紳士がタキシードにシルクハットという出で立ちで、顔に頭巾のように赤ふんをほっかむりしているという設定で、それが佐山の気にそわなかったらしい。内容は、ふんどし紳士がカエルの卵型の宇宙船に乗ってマゼラン星雲へ行き、灯台型の巨大宇宙人との会話を通して宇宙生成の謎とうまい寿司屋の見分け方を知るという幻想文学の傑作であった。
「クーベルタン男爵の午後(ダイジェスト版)」 袴田権三
(1985、紫陽花社)20円
袴田権三は、昭和初期の軍需景気で一気になりあがった華族である。彼は文学的には無名だが、その財力でことごとく自分の作品を刊行したことで有名である。
彼の作品のほとんどは紙クズほどの価値もない駄作だが、本書は、彼の作品中もっとも読むに値する作品である。
主人公・クーベルタン男爵は、赤ふんのエキスから不老長寿の薬を得ようとする素人科学者である。彼は、ある日クッキーの缶の中にある不思議の国「現実の世界とたいして変わらない国」を発見する。しかし、この世界は別世界でありながら現実の世界とたいして変わらないので、クーベルタン男爵は行かなかった。
そんなとき、屋敷に爆弾が落ちてクーベルタン男爵は死んでしまう。
男爵が死んで1億万年後、一人の青年が登場する。その名は田中一平。職業・会社員。彼は道に落ちていた火鉢型のタイムマシンに乗って、1億万年前のクーベルタン男爵の屋敷へ赴く。
しかし、彼も屋敷に落ちた爆弾で死んでしまう。
この後、彼らの日常のこまごまとした営みが、みずみずしい筆致で描かれる。
しかし、彼らももう1回落ちた爆弾で死んでしまう。
ラストでは、この爆弾は、宇宙の巨大なクーベルタン男爵のほじったハナクソであることが明らかにされ、物語はシューベルトの荘厳な音楽とともに幕を閉じる。
と、ここまで本書を紹介してきて、果して本当に読むのにあたいするのか不思議に感じられる読者もおられるかもしれない。しかし、本書を読むと、もれなく1万円が付いてくる(そういうおまけ付きなのだ)。
これは読まない手はあるまい。
これでキミも合格確実!イカす予備校講師大紹介!!
代ゼミ、駿台、河合塾に続く予備校と言われる「合格進学教室」。
今回は、この話題の予備校の名物講師にスポットを当てる。
こんな個性的な講師ばかりなら、きっとキミたちも予備校に行きたくなるハズ!?
ゴブリンとゴーレム(英語)
学生が授業中に騒ごうものなら、唸り声を上げて暴れ回る。ゴブリンが「やめろ、ゴーレム!」と言わない限り暴れることをやめない。授業は異常な緊張状態のもとに行われる。
田中一平(数学)
授業では50人全員が教壇に立つため、とても騒々しく、まるでむかしユースケ・サンタマリアがやっていたバンド「ビンゴボンゴ」のライブみたいである(「ビンゴボンゴ」については大人数という想像による)。予備校では集団だが一人として扱われ、給料も一人ぶんしかもらっていない。ちなみに、一人ぶんの給料で生活しなければならないため、それぞれ非常に痩せている。ピンチになると、全員が縦一列につながり、「必殺、ムカデ拳!」と叫んでせまってくるので、怖い。