2002年11月17日コミティア購入物件
2003/1/3読了分
【同人誌】「nove」primo/secondo オノ・ナツメ
【同人誌】「stecca1」 オノ・ナツメ
【同人誌】「FASSINO E GLI ALTRI」 オノ・ナツメ
しばらくイタリアへ洋行されていたとのことで久々の新刊。いやーやっぱりこの人の作品はとてもいい。
まず「nove」は1996〜1998年にわたって発行された全7巻で出ていた本の再編集本。買い逃していた巻もあるので、総集編が出てくれてうれしい。この作品は、ミラノで知り合ったピエル、アンドレア、サンドロ、イワンの4人のイタリア青年たちの間での友情、それから各人個別の人間関係を描いていくというもの。この人の作品は構成メンバーが多いこともあって、どの名前が誰に所属しているのかきちんと把握するのに少々時間はかかるのだが、そこさえつかんでしまえばあとは非常に面白く読んでいける。各人の行動、性格、生活を描き出していくさまがすごく丁寧で、お互いを思いやる気持ちがしみじみと伝わってくる。基本的には人情話ではあるが、彼らの生きている世界そのものも含めて描写が細やかなので、物語が薄っぺらくならない。ノンブルが振ってないし数えたわけでもないのでよく分からないけど、2冊合わせて400ページくらいあるんだろうか、長いページ数をつき合っていく内に中心となる4人だけでなくその周辺の人物にも親しみが湧いてきて、もっと彼らのことを知りたくなってきてしまう。「stecca1」は「nove」の5年後を描いていく新シリーズ。久しぶりに「nove」のメンツが動き始めたと思ったら、意外な展開になっててびっくり。こちらも全7巻になる予定とのこと。これからの展開がすごく楽しみ。
「FASSINO E GLI ALTRI」は、重めな雰囲気のある「nove」シリーズとは打って変わってユーモアの利いた気楽に読める本。イタリアの政治家であるピエロ・ファッシーノのファン本みたいなもの。あまりにも意外なネタだったので驚いたが、内容はかなり楽しい。政治家さんたちが自分の中でしっかりキャラ立てされているようで、たいへん茶目っ気のある作品になっている。こちらはこちらでいい味。
【同人誌】「チョビリトル」Vol.2〜3 HIRO.PON <HIRO.PON出版>
この人は雑誌投稿(ホットミルク)のころからなので、絵はかなり前から知ってはいたのだけど、実際に本を買うのは初めてか2回めくらい。明朗快活でパーッと華のある絵柄は目を惹くものがあり、お話もけっこう良かった。この2冊はショートストーリーの詰め合わせという感じで、個人的にはVol.3収録の「超能力とアンチョビー」が気に入った。予知能力がある少女が主人公なのだが、その予知能力が距離が離れるほど減衰するという特性を持っているのがまず面白い。その能力をお話にからめて、爽やかな学園恋愛モノとして楽しくまとめている。
【同人誌】「流星学舎」(一)〜(四) 入江アリ/封谷映
入江アリと封谷映がそれぞれ、学園を舞台にした続き物を描いている。当初は4話完結の予定だったらしいのだが、どうもそれでは収まらなかったらしい。入江アリは「コダマの谷」はすごい才能があるくせに学校に留年し続けて何やらアヤしげな研究をしているライダーという男と、在学中のその国の王子がからんで織り成す生活模様を描いたという感じの作品。ちょっとイギリスの寄宿舎生活っぽい雰囲気(実際のイギリスの寄宿舎生活がそういうものなのかどうかは別として)。まだ物語は大きく動いているわけではないが、スッキリした画風はいつもながらに気持ち良く、登場人物たちの好感度も高くてこれからの展開が楽しみ。封谷映「ACADEMIA」は、魔法学校の留年生たち7人が学長が留守の間にとある任務を託され、その過程において起こる出来事を綴っていく。留年生たちはおおむね人間だけど、なかには言葉を話す人型に近い体型のカメも混じってたりして、わりとコミカル。ただ物語のほうはシリアスに展開していきそうな感じもちょっとあって、こちらも続きが気になるところ。どちらの作品もまとまりが良く、しっかり読み進めていける。全体としてはあと2〜4巻くらいは続くかな?といった感じ。
【同人誌】「声の温度3」 おざわゆき
学校の先生に対して、秘かに想いを募らせている女子高生が主人公。しかし控えめな彼女は自分の恋心を伝えるということを諦めているようなところがあり、その状況はその状況で半ば納得しているようなところがあった。しかしある事件をきっかけとして彼女の心はかき乱されていく……というのがこの巻の展開。起承転結でいえば「転」の部分に当たる(のであろう)この回は、かなり切なく来ていて次回が非常に気になるヒキを持っている。今どきの娘さんとしては、かなり控えめ(なのであろう。最近の娘さんの生態は知らないので想像で書いている)な主人公の振る舞いが意地らしくて切なさ倍増。読ませます。
【同人誌】「TOMONEN」 krbk <tkotrxtiny>
これまでペンキヤで出ていたkrbk(大庭賢哉)の作品をまとめた作品集。自然の描写、人間の描写とも非常にうんまい。優しくて暖かくて爽やかで。お話も可愛らしいものが揃っていて、読んでいてもう素直に気持ちがいい。フリーハンドの枠線も柔らかくて味があるし。近藤勝也とか好きな人は迷わず買い。まああまり理屈をどうのこうのしても始まらない作風なので、とりあえず作者Webでその雰囲気を感じ取っていただくのがベストであろうかと。
2003/1/2読了分
【同人誌】「七転八倒ひめあられ 色付仕様」 藤井ひまわり <ひまわりデザイン事務所>
いつもの宇宙女工お気楽コメディ。今回はカラーインクジェットプリンタによる印刷。シンプルで明るい絵柄ということもあり、インクの発色が映えている。お話もカラッとドタバタしてるし、手足とかやけにぐにゃぐにゃだったりするいい具合に適当な絵柄もノリが良くて毎度楽しい。
【同人誌】「FORK」「SPOON」 <Hee-Haw>
藤ノ木いらか、衣羅ハルキ、百井葉月がそれぞれ原作を交換し合って漫画を描くという趣旨の本。「FORK」と「SPOON」でそれぞれ同じ原作を使い、絵を描く人を変えるなんてこともやっている。こういうことをやると、「他人のシナリオを絵に起こす」「他人に分かりやすいシナリオを描く」という、両方のパターンの練習になるだろうし面白い試みだと思う。作品自体はそれぞれ自分のシナリオでないものをやっているせいか物足りない部分も多いのだけど、3人ともそれぞれの味を持った実力者だけに、その料理の仕方の違いを味わうのも面白い。同人誌でこういうのを試すというのは非常によろしいことなんじゃないでしょうか。このサークルはいろんな試みを意欲的にやっているし、ユニットとしてもなかなか面白いと思う。次の課題は、ここで得たモノをどのような形で生かしていくかってことになってくるかもしれない。
【同人誌】「恋ポジ」「カレシは占い師」 <Hee-Haw>
こちらの2冊は恋愛モードというか。「カレシは占い師」は衣羅ハルキ描くところのお気楽4コマ。「恋ポジ」にも「カノジョは占い師」が掲載。ラブ風味を匂わせつつ、基本的にはドタバタ4コマ。どちらも手堅く楽しめる。藤ノ木いらか「二人でごはんを」は、カップルが一緒にごはんを作る話でゆったりしたムードで癒される作品。短いけれどもきれいにまとまってる。
【同人誌】「ガスドロップ2」 <ガソリン>
いつもながら油絵調の塗りがとてもカコ良い。最近はミステリやSF系の本などの挿絵でだんだんよく見かけるようになってきたけれども、編集者や作家の人たちが惚れるのも分かるハイクオリティな作画。漫画的なモノは4ページのが1本だけだけど、見ていて素直に「うっまいなあ」と思える。
【同人誌】「取水塔・5」 粟岳高弘 <あわたけ>
弘岳粟高の作品ではないのでセックスはしないものの、やっぱり女の子は脱ぐ。そしてスクール水着。お話のほうは、少女3人が海の中にあるふしぎな建物を探索。すこしふしぎ、だけど日常と地続きな感じが心地いい。それにしても女の子たちがつける、人魚の下半身状の「足ヒレ」がいいなあ。中がどうなっているのか想像するとなんかいい。
【同人誌】「GENTLY WRAPS」 <CREA>
センチメンタルな雰囲気のある薄墨っぽい質感の画面作りが印象に残ったので買ってみた。記憶を見ることのできる風という小道具を配した小泉いたる「Attribute Editer」が気になるところではあるが、インパクトは弱め。設定がSFっぽいので、個々の事物の描写はぼやかすのでなくより鮮明にしてったほうが良いかなと思った。
【同人誌】「江古田ゼルリ」 <地味頁>
作:吉田聖志+画:笹川宏「路地と紅茶と…」がメインの本。この作品は、とくに目的もなく散歩していた青年がふらりと立ち寄った雑貨屋さんで、そこの女主人の人と知り合う。ひまそうな店内で彼女と一緒に紅茶を飲みながら過ごす時間は、青年にとってだんだん大事なものとなっていくが……という感じ。線がシャープな作画はなかなか達者で、店内のゆったりした雰囲気作りも良好。締めくくりはちょっと爽やかにほろ苦く。描き込みを緻密にしていけば、商業誌とかもいずれ狙えそうなタイプに思えた。
【同人誌】「やんマガ」VOL.2〜3 <やんちゃ受同盟>
男性と男性が肉体をぶつけてむつみ合う、そういった感じの本であります。購入した理由は、サムソンなどでも活躍中と仄聞する毛むくじゃら男たちのホモ漫画を描く山田参助が寄稿しているから。本人はノンケという噂も聞くけれども、この人の描く男はいい。なんだかすごくいい顔してて味がある。顔を真っ赤にして射精をこらえている様子なんかがとくに。
【同人誌】「うちのカメ2」 はしもとさちこ
いつもながらほのぼのしておりますなあ。自分ちで飼ってるカメがしっぽを悪くしたとかそういうお話。なんか本当にご家庭の主婦っぽい。即売会でスペースに行くと、幼い娘さんやだんなさんらしき人もご一緒されていることが多く、そういう意味でも微笑ましい気持ちにさせられる。もちろんSF方面のお話も好きだけど。
【同人誌】「スノウドロップ」 トガユウジ
雪が降るたびに雪だるまを作る少年と、彼のことを見守っている雪だるまの精的な存在を描いたショートストーリー。軽やかタッチの上品な絵柄。きっちりまとまったかわいらしいファンタジーとなっている。
【同人誌】「魔法少女!」 三浦健児 <しお・こしょうコミックス>
ある日突然現れたわけのわからん生き物と契約して、魔法少女になった主人公の女の子が活躍するというお話。たばこ吸ったりコスチュームを拒否したり、なんか魔女っ娘らしくならないままお話は慌ただしく展開。絵柄的にもこなれてるし勢いもあるしううまい。商業誌では、コミックフラッパー2001年5月号に「TATSUYA DVD」という作品が掲載されたことがある模様。
【同人誌】「キリ」 ニシムラリョウ <universal kidology>
今回は日記漫画調。自分の家で3匹めの猫を拾ってきた〜という4ページのお話。読みやすくほのぼの。
2003/1/1読了分
【同人誌】「男マン2002」 男マン
後味の良い子供恋愛ものを描く人で、絵的にはまだ洗練されてはいないけど、ストーリー的には読んでいて気持ちがいい。今回の本に収録された2本は、雑誌投稿用に昔の作品をリライトしたものとのこと。投稿を意識して絵もちょっと変えているのでまだ絵柄が板についていないけれども、おねえちゃん好き好き少年のハートブレイクを甘酸っぱく描いた「花火」、今まで男の子みたいに振る舞っていたコが突如女の子らしい格好をしたことにより少年少女ともにドキドキするという「ぼくメイド」、どちらも楽しめた。課題はやっぱり絵だけど、現時点でも読ませる力はあるのでそこさえクリアすればイイ線行きそう。
【同人誌】「普通人間あきお」 森砂季 <トラウマヒツジ>
正義のヒーローと人間の女性の間に生まれた、何をやっても強力すぎちゃって普通に暮らせない少年・あきおくんの悩みを描いたドタバタギャグ。カラッと陽気で面白い。あと森砂季のシンプルだけど不思議な雰囲気のある描線も良い感じ。
【同人誌】「Night-Marchenの幻想雑誌 2002年11月17日版 チッペの物語V」 村山慶
5話めを迎えて、殺し屋の少女チッペのキャラがどんどん魅力的になってきている。今回は暗殺の仕事中だったチッペの前に、手強い二人組が登場。ある意味、自分を自由にしてくれる可能性を持った存在でもある彼らに対し、チッペがどのように対していくのか。続きが楽しみなところ。
【同人誌】「限界通信」VOL.2 <限界通信社>
作家数は10人以上だが、山下博行、橋本エイジ、佐藤ヒロシ、高見知行ら、商業誌経験のある人がけっこう多くてレベルは高め。本の作りもオフセットで150ページくらいとかなりしっかり。とくに巻頭の、タチの悪い彼氏を殺害して逃走中の女教師と、彼女と恋愛関係にある女生徒を描いた山下博行「大洋が作る影」なんかは画面の作り方がカッコ良くて印象に残る。
【同人誌】「ちび」 大空とわ <猫熊図書>
お母さんが逃がしてしまったかえるさんを追いかけて、主人公である女の子チコちゃんが池の中にあるかえるの国に行くというお話。さすがに商業誌方面でも描いている人だけあって、絵の完成度は高いしうまい。きっちりした線なんだけど優しいタッチ。いい絵です。チコちゃんが元気いっぱいなのもいい。ちなみに作者Webはこちら。
【同人誌】「ホモヨロン3」 <テレピン>
アニュウリズム、加瀬世市、まきおの3人本。この中ではとくに、アニュウリズムの描く漫画のすっとぼけた味が好きだなー。とくに帽子のほかはパンツ一丁のおっさんがさんぽしていたときに出逢った出来事を描いた「中年男のぼうし」が下らなくて良い。あとの二人もそれぞれうまい。表紙によるとテーマは「エロ」らしいけど、あんまりそれは気にならなかった。なんかそれぞれ好きなように描いてます。
【同人誌】「Singing in the rain.」 果竜 <竜の子太郎>
いつもながらにきれいな絵柄で、軽やかにファンタジー。まとまったストーリーとかはないけれど、華やかで楽しく見ていける。
【同人誌】「ゆきのおと」Vol.XI ともみ <年寄工房舎>
収録作品の中では「駅 Station」がいい。北海道のすごい山奥にある支社に転勤になった女性が、なーにもない町ならではのゆったりした暮らしを体験するというもの。優しい絵柄と人情味にあふれたお話にほのぼのとさせられる。あとがきを読むと、作者自身が実際に北海道に住んでいるようで、駅の待合室が地元の人たちのたまり場になっているとか、そういう情景の描写にも説得力があったりする。
【同人誌】「海が見える先に君に会いに行こう」 さくらのりたか <DARUMAYA FACTORY>
9月コミティアの時点では無料配布だったもの。そのときと基本的な印象は変わらないが、やはり面白く読めた。読後感が清々しく読みやすい。
【同人誌】「ぼくら」 <JUNK MOBILE>
【同人誌】「月へ行く。」 <JUNK MOBILE>
加賀美ふみをも参加している本。とはいえこの2冊に収録されている作品はわりと古めのもの。ここらへんと比べると、加賀美ふみをってずいぶん化けたんだなあとしみじみ。あとサークル主催のJIMMYの作品も、絵は垢抜けないんだけど暖かみがあってけっこう読ます。
【同人誌】「Sonatine」 ピコピコリョウ <ぴこぴこ。>
【同人誌】「ファッション通信 2002年秋号」 ピコピコリョウ(原案:北村) <ぴこぴこ。>
【同人誌】「SUBWAYS」 ヤスダリョウ <劇団海老名珈琲>
ヤスダリョウとピコピコリョウは同一人物である模様。シンプルな描線なんだけどなんかすごくうまいなあと思う。とくにピアノを習っている少女の夏の日の一風景を描いた「Sonatine」は暖かくて気持ちの良い作品。「SUBWAYS」のファンタジーテイストも素敵。こういう自然な感じのする線はなかなか難しそうだ。この人ならではの味があるし、絵本とかに似合いそう。
【同人誌】「つゆくさ」第8号 <つゆくさ>
三島芳治がやはりいい。今回の「レストー夫人(抄)」は、学芸会においてクラスでやる劇の制作や進行の様子を記録する係になった女の子の視点で語られていく。三島芳治独特の「記録係モノ」だ。味のある「ポツンと佇んでいる」という風情の絵で、淡々と情景を切り取っていく語り口に吸い込まれそうになる。最後のページでは「おわり」という文字を消して、その横に「つづく」と書いてある。まだ劇自体は上演されるところまで行っていないのに、一度は「おわり」と書いたところを見るにつけ、クラスのドラマよりも「記録」そのもののほうが三島芳治にとっては重要だったことが伺える。
【同人誌】「独身者の帰宅」 石川秀行
いつものエロエロなのじゃない〜けれども、これもいいと思う。この作品は、帰宅途中のサラリーマンが電車内で遭遇した出来事をシュールに描いたもの。なんとなく福山庸治的なテイストのある短編。この人は漫画うまいと思う。
【同人誌】「伊藤伸平『素敵なラブリーボーイ』を読む *増補改訂版*」 吉本松明
以前出たバージョンに増補改訂を加えたもの。考えてみると「素敵なラブリーボーイ」が出たのは2001年10月。まだ1年ちょいしか経っていないのに、ずいぶん前のような気がする。これは漫画界の時の流れが早いというだけでなく、ラブコメが非常に同時代性が強さジャンルであるということも影響しているのかもしれない。
内容のほうは一度読んでいるのだが、再読してみて吉本松明さんの対象作品に対する愛の強さを改めて感じた。「自分の好きな作品を人に読んでもらう」という目的のためにはたぶんもう少し簡潔に書いてしまったほうがいいのだろう。でもそういう理屈とか損得は抜きにして、愛するモノのために文章を積み重ねていく様子は清々しいものがある。あとやっぱりコレを読むと、「素敵なラブリーボーイ」の構造がよく分かる。著者の意見に賛同するかは受け取り手しだいだと思うけれども、少なくともなんともいえない読後感を残しがちなこの作品に対する自分の感想に、明確な形を与えるうえでヒントになることは確かだろう。
【同人誌】「ぶっとびマンガ大作戦 合本1〜3」 <WAIWAIスタジオ>
【同人誌】「突発感想地獄」Vol.1 <WAIWAIスタジオ>
ふぬけ共和国の新田五郎さんの漫画レビュー本「ぶっとびマンガ大作戦」1〜3を合本にしたものと、コミティア用の突発コピー本。新田さんの文章についてはOHPでも何度か言及した通りすごく好きで、個人Webの中では最も熟読しているサイトの一つ。「ぶっとびマンガ大作戦」もずっと買ってたので、今回買った本については内容自体はすでにおなじみのモノが多い。それでも改めて面白いと思った。とくに「突発感想地獄」のほうはだいたいWebで見ていた内容だったのだが、なんかWebで読んだときと違った感覚があった。それはなんだろうと考えてみたところ、日付等の区切りがWebより明確でないというのがあるような気がした。Webのほうは日付で区切られていたので話題が変わってもごく自然だったのだが、紙のほうはまったく同じスペースに複数の話題があるので「突然話題がジャンプした」という印象が強かった。「エルフェンリート」の話題から愛と感動のショートストーリー「少年セレブ」へと飛んだときのジャンプ幅はかなりデカい。あと「あとがきにかえて 旅行とペット」とかも爆笑した。