▼OHP月極アンケート7月分「オススメ短編集」は締め切らせていただきました。ちょっと今ドタバタしてるのでまとめはまた後ほど。8月分はお休みとします。
【雑誌】ヤングアニマル 6/27 No.12 白泉社 B5中
重野なおきの新連載「信長の忍び」が開始。幼いころ、川で溺れているところを織田信長に助けられた忍者少女・千鳥が、成長して信長様のために頑張るというドタバタ4コマ。でこ娘な千鳥はけっこうかわいく、お話としてもほのぼの。恋愛っぽい要素もきっちり入れてきており、なかなか楽しくなりそうな感じ。キャラについても、信長をはじめとして、秀吉だの光秀だの、個性的なのがわんさかいていじりがいがありそうだし。とてもうまい人なので、安心して見てられます。
克・亜樹「ふたりエッチ」。優良さんがローションマッサージに挑戦。残念ながら優良さんが他人にされるとかではなく、優良さんが真にやってあげるという内容ですが……。まあ自分はローションが大好きなわけだけど、せっかくこのネタをやるなら、もっと女体のぬるテカ感を執拗に描いてほしかったなあ。
【雑誌】ヤングアニマル 7/11 No.13 白泉社 B5中
新連載、山田みらい「ハイジンクエスト」。彼氏がネトゲ廃人になってしまったため、そこから彼を取り戻すために、自分もネトゲを始めた女の子の物語。天野明調のカワイイ絵柄で、ネトゲをネタにしたドタバタコメディをやってて、まあまあ楽しいかなといったところ。
読切、外澤サトシ「大江戸姉妹めいど喫茶」。江戸時代にメイド喫茶なるものを始めた姉妹が織り成すドタバタ劇という感じの作品。ノリや絵の感じは萩尾ノブト風だけど、絵の完成度はまだ荒削り。ただ押しの強さはあるので、それなりに楽しく読めはした。まあこういったタイプの人は、何より絵のかわいさを上げることが肝要でしょうね。
【雑誌】ビッグコミックスペリオール 6/27 No.13 小学館 B5中
国友やすゆきの新連載「総理の椅子」が開始。美男だが狡猾で野心家な主人公・白鳥が、総理の椅子を目指して突き進んでいくという政治家漫画。白鳥は手始めに、選挙応援を通じて政治家の先生と接近。かつて大学を休学して世界中を旅していたころに偶然撮影した、その政治家の先生のスキャンダル写真を利用して、さらにのし上がる。まあいつもながら国友先生らしい脂っこい内容を展開していて、これから先が楽しみです。今号の表紙には「もっと混迷せよ、ニッポンの政界!」とか書いてあるけど、国友キャラにいわれると無性にムカッとしますな。たまらねえ。
【雑誌】ビッグコミックスペリオール 7/11 No.14 小学館 B5中
乃木坂太郎「医龍」。最後まで権力にこだわり続ける野口教授がかっこいいです。窮地に追い込まれていることは確かなのに、かえって腹を据え、なりふりかまわなくなってきた。一見穏やかな表情の奥に何が潜んでいるのか。最近は、3人の教授候補たちよりもこの人のほうがキャラ立ちまくってて見てて面白いです。朝田もこのところ影が薄めだし。
【雑誌】ネムキ 7月号 朝日新聞社 A5平 [Amzn]
波津彬子「幻想綺帖 開いた窓」はいつもながら品が良くて小粋。神経衰弱の療養のために田舎町を訪れた青年が、挨拶に行ったご近所宅の娘から、その家にある開いたままになっている窓についてのゾクリとするお話を聞かされる……という内容。怪奇話っぽくお話を進めて、最後は鮮やかにまとめてくるあたりが非常に巧み。うぐいすみつる「タコちゃんの青春シュビドゥバタ」は最終回。新築のおうちが完成して入居してめでたしめでたしといった感じでした。
【雑誌】別冊マーガレット 7月号 集英社 B5平 [Amzn]
藤村真理「少年少女学級団」。大好きな健兄がほかの女とキスしてるプリクラを見て泣いた遥を慰めようと、わけもわからずキスしてしまった渡。しかしそれがきっかけで遥は渡に絶交宣言。そこに遥かの幼なじみである勇馬が転校してきて……というわけで、小学生恋愛模様はますます混戦。小学生のころからこんなに惚れたはれたやってて、たいへんおさかんですのう……。まあかわいくて楽しいのでいいんですが。
河原和音「高校デビュー」。ヨウの家のクリスマスパーティにおじゃました晴菜だが、未来の姑であるヨウママの態度はとげとげしい。それを全然意に介さず、持ち前のポジティブさで乗り切っていく晴菜の様子が見てて面白い。晴菜の天然っぷりとパワフルさ加減がええ感じで出ていた回だったと思います。
読切、南塔子「疾走beat」。すごくテレ屋ですぐ顔を真っ赤にしちゃうせいで、何人も勘違い女子を生み出してきた先輩男子に、主人公のてるみがアタックしていくというお話。品が良くかわいい絵柄で快活にラブコメしててわりと楽しかったかな。
【雑誌】コミックビーム 7月号 エンターブレイン B5平 [Amzn][定期購読:出版社]
しりあがり寿の連載読切シリーズ「そこはいきどまりだよ。」が開始。カラーで描かれた冒頭4ページのインパクトが強烈。世間の人が面白いことだの夢だのに奔走しているところに、ヘンな形の化け物みたいなものがぬっと現れて、「でもその先は行き止まりだよ。」と呟く。ただそれだけなんだけど、これはなんかすごくズーンと来ます。「行き止まりなら仕方ない……」という気分になる。
三宅乱丈「イムリ」。とらわれて追い詰められたデュルクに新たな能力が目覚める。これまでもずっとお話は緊迫していたけど、今回のお話でそれがさらにハードなものになってきた。単行本でまとめて読まないといくぶん分かりづらい話ではあるけれども、連載で読んでてもすごく読みごたえあります。
今号は志村貴子「放浪息子」がお休み。たぶんその代わりとして、新谷明弘「チェーンシティ」が掲載されていたのでうれしかった。あらゆる場面で、自転車の駆動部みたいなチェーンとギアが使われている町の物語。「チェーンを何回回すか」が通貨代わりになっていて、主人公はラーメン屋でチェーンを回しては、ラーメンをすするという行為を繰り返す。たいへんシュールな世界観や、チェーンというギミックの面白み、アナログ感覚などなどがたいへん良い感じでした。あと、いかにステージが上がろうと結局ラーメンっていう生活感が素晴らしい。この手になじむ不思議さ加減が心地よい。
上野顕太郎「夜は千の眼を持つ」。今回は「○休祭」の前編。一休さんの「屏風の中から虎を追い出すとんち」を、さまざまな漫画家さんのタッチで描くという内容。ネタ自体は定番ものであれいながら、「今度はこれをやるか」「こんなのもやるか」というのがどんどん出てくるし、料理の仕方もうまいしでやっぱすごい。
【雑誌】エースアサルト 2008 SUMMER 角川書店 B5平 [Amzn]
「涼宮ハルヒの憂鬱」「涼宮ハルヒちゃんの憂鬱」「未来日記モザイク」「そらのおとしもの」「碇シンジ育成計画「くらくらく〜」「日常」などなど、本誌掲載作品の番外編を中心とした増刊号。まあ本誌を読んでる人ならそれなりに楽しめるかなあとは思うものの、増刊ならではの面白みはちと乏しいか。このくらいなら本誌でできちゃうのではって気がしてしまう。この号で目新しかった作品としては、渡辺とおる作画の「ドルアーガの塔 the Aegis of URUK」漫画版。アニメ版をベースにした漫画化だが、刊行ぺースのよく分からん増刊枠での連載ってのもなあ……。やっぱアニメ版の期待値がイマイチだったんで、本誌じゃなく増刊にしたって感じなんでしょうかね。
【雑誌】スーパージャンプ 6/25 No.13 集英社 B5中
6/11分。克・亜樹の新連載「毒×恋」がスタート。いろいろな形の甘くてちょっと怖い恋愛模様を描いていくというストーリー。まず初回は、すごくラブラブに見えたカップルだが、彼女が彼氏を自分の思うように染めようと強要してくる女で……といった感じのストーリー。克・亜樹先生、今回はヤンデレを作品にもりもり取り込んでいこうという腹ですな。克・亜樹の描くヒロインさんは普段はたいへん無害っぽいので、彼氏に対してブラックな部分を見せたときの対比が鮮やかになっている。まあ好き嫌いは分かれるかもしれないですが、キャッチーなテーマだとは思うし、見せ方も手慣れてるしでけっこう面白いのでは。
【雑誌】スーパージャンプ 7/9 No.14 集英社 B5中
6/25分。巻中袋とじちょいエッチな漫画枠でナイロンが登場。「6月のハネムーン」というタイトルで、新婚旅行中のお二人のエッチ模様を明るく楽しく。8ページと短いのでお話的にはまあどうってことないけど、華やかではある。あと無害な内容もこの手の雑誌の袋とじ枠にピッタリという感じ。
また、今号には、田中じゅん「ナッちゃん東京編」がオースーパージャンプから出張掲載。といっても元々が本誌掲載作品だったんで、あんまり出張って感じはしませんが。