つれづれなるマンガ感想文1月後半

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一気に下まで行きたい



・「アワーズライト」3月号(2002、少年画報社)
・「週刊少年チャンピオン」9号(2002、秋田書店)
・「シャイニング娘。 師走の翁総集編」COMIC阿ロ云(あうん)3月号増刊(2002、ヒット出版社)
・「浜崎あゆみ ミラクル・パッション」 亜都夢(2001、蒼馬社)
・「ドラベース ドラえもん超野球外伝」(2) むぎわらしんたろう(2002、小学館)
・「瞳ダイアリー」全1巻 小原宗夫(2001、英知出版)
・「RELEASE」Vol.2(2001、蒼馬社)
・「SM秘密くらぶ」 ロケットエンジン(1997、松文館)
・「バサラ 〜破天の男〜」(2) さいふうめい、ミナミ新平(2001、講談社)
・「ぷるるんゼミナール」(4) ながしま超助(2002、双葉社)
・「週刊少年チャンピオン」8号(2002、秋田書店)
・「パチスロ7Jr.」パチスロ7 2月増刊号(2002、蒼竜社)






・「アワーズライト」3月号(2002、少年画報社)

「水底の天国」どざむらは、少年十字軍として旅立ち、挫折した少年少女が、もう一度旅立つという読みきり。……といっても挫折からの立ち直りというよりは、狂気ギリギリまでいってなおかつここではない「どこか」を目指す少女と、彼女を守りきれなかった少年の贖罪の辛く苦しい、果てのない旅路。コレいいですね。個人的にはこの作者の場合、ギャグ路線よりこういうのの方が好きです。
「果てしない絶望の果てに」あびゅうきょは、世の中に絶望しきった「絶望男」を救ってくれるという少女は、戦いの女神。戦いによる「死」しか、絶望から逃れる術はないと言う。一方、堕落しきった世の中をただすべく、自衛隊の一部が決起、外国かぶれした婦女子を攻撃して日本がメチャクチャになる。
すばらしい、なんてすばらしいのだろうか。その異様な描き込み、そして臆面もなく絶望を口にしつつ、それがイタイ方向にも、あるいは口先だけでどこかに希望を隠しているようなそらぞらしさもない、微妙なバランス。
同誌連載の「純粋デート倶楽部」の中のキャラクターが小馬鹿にしている存在が、まさに本作の「絶望男」と言えるだろうし、彼ほど深刻にならずに毎日を楽しく生きているのが「妄想戦士ヤマモト」だと言えるかもしれない。
そう考えると、連載作品の中で「妄想」に対する受け止め方によってグラデーションができていることになる。あるいは「ここにはない何か」を希求する作品としては、前述の「水底の天国」や「紺碧の國」もリンクされるというワケだ。「恋愛ディストーション」も恋愛に関する「妄想」が、セルフツッコミされつつ重要な点はやはり関連づけることができる。……というか、本当にそうかどうかは知らないが、そんなバランスを私が妄想しているのかもしれない。
夫の胴体が夜な夜なのびるという「ヨル★ノビル」山名沢湖は、かわいくかつメルヘンに終わらない佳品。

次号から平綴じになるらしい。ページ数が増えるとしたら、このままの路線でいろいろな作家さんのマンガが読めることになるのでうれしい。休刊してしまった「アワーズガール」の芳崎せいむの連載(古本マンガを題材とした作品)が始まるかもしれないので、これもまたうれしい。あと「がぁさん」とか描くらしい。
(02.0126)



・「週刊少年チャンピオン」9号(2002、秋田書店)

「ハングリーハート」高橋陽一が新連載。一流サッカー選手の兄へのコンプレックスから、サッカーをやめてしまった少年・叶恭介が主人公。う〜ん、私は高橋陽一が好きでもきらいでもないので「ふ〜ん」としか言いようがナイ。すいません。
「バキ」板垣恵介は、次週もしストライダムとドイルが戦ったら、おれは板垣先生を本当にソンケイする。
「フジケン」小沢としおは、何週か前から続いている生徒会長決定トーナメント。実にマッタリした感じがフジケンテイスト。
「スクライド」黒田洋介、戸田泰成は、もしかしてだんだん面白くなってきてる。「スタンド能力」のパチモン感が、一歩突き抜けようとしているカンジ。それと、この人の描く女の子はエロい。
あと「でじこの1ページ劇場」コゲとんぼが、個人的にすごく面白かった。
(02.0125)



・「シャイニング娘。 師走の翁総集編」COMIC阿ロ云(あうん)3月号増刊(2002、ヒット出版社)

シャイニング娘。

COMIC阿ロ云(あうん)連載中の「シャイニング娘。」シリーズの総集編。B5判、中綴じ。第5話まで収録されている。

「シャイニング娘。」は国民的超人気アイドルグループ。しかしその忙しさからか、メンバーに欲求不満がたまってモメ事・ケンカが絶えない。マネージャーの千石堂美佳は、プロデューサーのきんぐに相談するが、そこで悪魔の住所を教えられる。その悪魔は、人に知られては困る立場の人間の欲求を密かにかなえてくれるという。
「対ストレスのカウンセリング」と言われて悪魔の元を訪れた娘。たちは、「宿題」として人には言えない性的妄想を書いて提出させられる。
そしてその「宿題」どおりに椎田香檻が犯されるという事件が起こるが、それはカオリの妄想ではなく、壱岐鞘香のモノだった……。娘。たちを次々に襲う超自然的エロ妄想具現化の嵐。

……いやあ、こういう基本設定だったのかー。実にあなどれん。ざっとあらすじを聞いたかぎりでは、ストーカーが次々に娘。たちをレイプしまくるというだけの話かと思っていたが、「彼女たちの性的妄想」をいったんシミュレートし、しかもそのとおりにコトが「運ばない」っていうのが凝っていて非常に面白い。
第5話まででもっともねちっこく責められるのは二翻巻(ゴットーマキ)で、このあたりもキャラ設定上の「孤高、周囲に反抗的、他人に安易に身をゆだねたりしない」といった造形にかなった展開となっている。ちなみに最初はあんまり似てないけど、だんだん似てくる。だれに? 知らない(笑)。

まあオリジナルのファンの中にはこういうの嫌いな人もいると思うけど、私はよくここまで来たと思うなぁ。
もともと特定のアイドルをモデルにしたものは、マンガだけでなく官能小説にも多くあるらしい。で、小説の方は知らないがマンガの場合、ただ単に似たような名前や顔の子を陵辱するだけというのが圧倒的に多かった。それは作者にとっても、読者にとっても片手間なものでしかなかった(むろん、探せばそうでないものもある)。
80年代から90年代、Hマンガの認知度や表現方法の洗練度が増していくのと反比例して正統派アイドルの需要ってなくなっていったから、こうしたマンガはありそうでなかった気がするのだ。
むろん「モー娘。」(あ、書いちゃった)の特異さについても考えなければいけないと思うけどね。

ボーナストラックとして読みきり「しょほうせん」「PEACH家庭教師」を収録。「PEACH……」は、ちょっと手強い美人家庭教師と男の子のエッチを描いたものだが、師走の翁のエロいおねーさん造形炸裂、って感じ。
まあこの辺好みの問題になるんスが、もっと恐くなるとヤンキーか、自分がかわいいということを自覚したイヤな女になっちゃう。だけど、ここではうまい具合におねーさんのかわいさが出ている。2人の会話とエッチだけで話が進んでいてきちんとドラマも盛り込まれていて、それでいてイマドキっぽく構成や登場人物の感情を削ぎ落とたりしないのが好み。
「シャイ娘。シリーズ」もそうだが、ドラマが泥臭くならない程度に劇画的なのがイイ。

ちなみに「シャイ娘。」のトレーディングカード付き。
(02.0124)



・「浜崎あゆみ ミラクル・パッション」 亜都夢(2001、蒼馬社)

(浜村純のようなサングラスをかけて、鼻づまり声で)
「おんがくも きける〜」

……というわけで、浜崎あゆみのサクセスストーリーをコミック化。「浜崎くるみ」時代から、エイベックスのMAX松浦に見いだされ大ヒットを飛ばすようになるまでを描く。豹のコスプレをするあたりまで。

浜崎くるみの頃、雛形あきこ主演の「闇のパープルアイ」に出ていたそうで、要するに雛形あきこがセクシー系全盛の頃、「浜崎あゆみ」はまだ存在してなかったんだなァと思ったりした。
それとMAX松浦というヒトが、異様なまでにカッコよく描かれているがホントにこういう人なの? よくわからん。

浜崎あゆみとかhitomiとか見てて思うのは、「セクシーを小出しにしてる」っていうこと。たぶんアメリカのミュージシャンでそういうのがいるんだろうということを前提にしつつ、「あくまでもミュージシャンという枠内で、高みからセクシーさを出す」というところにありがたみがあるんでしょう。まったく「ありがたみ」という概念は恐ろしいもんである。

作画者の亜都夢という人のマンガは、これで何作か読んだことになるわけだけど、レディース系の知識が皆無な私にはうまく解説ができない。ものすごくカリッとした絵というか、均等な細い線ですべてを描いている。
昔のマンガ入門には「スクリーントーンを使いすぎると画面が固くなる」と描いてあったが、この人の場合トーンをバキバキに使って、むしろその「固さ」を画面全体の華やかさ、温度の低さのようなものを出す効果に使っている。でも女の子の顔は、目がクリクリしててかわいく描いている。そんな感じ。

それにしてもさー、ひと昔前はニューミュージック系ではわりとビジュアルはイモっぽい人でも表舞台で歌手に慣れたんだけどな(わざとイモっぽさを前面に出すというのではなく)。今、みーんな元モデルでしょう。それにスタッフが加わっていかにも「チーム」って感じでやるからさあ。そりゃ人気爆発したときの輝きはすごいって。

(それではみなさんご一緒に、浜村純のようなサングラスをかけて、鼻づまり声で)
「おんがくも きける〜」
(02.0123)



・「ドラベース ドラえもん超野球外伝」(2) むぎわらしんたろう(2002、小学館)

コロコロコミック連載。「ザ・ドラえもんズ」みたいに、いろんなタイプのドラえもんが22世紀の世界で野球をやる話。ちなみにドラえもんは出ない。
クロえもんは、かつて友達だったシロえもんが野球で大活躍していることを知り、対戦するためにビッグドームカップに出場することを誓うが……。

後半の、かつてのライバルたちが協力者として登場するあたりから面白くなってきている。内容的にはむしろ正統派の児童向け野球マンガ。
(02.0123)



・「瞳ダイアリー」全1巻 小原宗夫(2001、英知出版)

瞳ダイアリー

1989年頃か? 月刊少年ジャンプ連載。女子高生の河合瞳は、「明日へむかってボランティア協会」の会員。常にだれかを助けたいと思い、一生懸命になるうちに結果的にエッチなこともまじえて人々を癒してあげるのだった。

連載当時、私は大学生で月ジャンやコロコロなどからもっとも離れていた時期だった。だから本作もリアルタイムでは知らない。古書店で見かけたときも、絵柄がちょっと古いなという印象があって食指が動かなかった。
だが、読んでみたらかなりよかった。直撃世代の人も、今読み返してもエッチ度で満足がいくのではないか。ジャンプコミックス版はネットオークションで高値が付いたが、まあ理解できなくはない。
毎回まいかい、いろんなシチュエーションで瞳がボランティアをするんだが、たいていオッパイをさわらせてくれだの、アソコを見せてくれだの、単なる無理難題になってきちゃってドタバタする。が、それらを要求する少年たちのオズオズした感じ! 女性恐怖症だったり、女の子に縁がなかったり、母性に飢えていたり、本命の彼女とうまくやっていけてなかったり、実にかわいいというかファニーというか……。
だから、女の子が裸でドッタンバッタンするマンガなんだけど、殺伐とした感じはまったくない。むしろ、非常にまろやか〜な印象の作品になってる。同じ掲載誌でやってたみやすのんきの「やるっきゃ騎士」のアナーキーさ、ロリな感じ、当時のイマドキ感に比べるとある意味対局に位置すると言えよう。

途中からテコ入れのためか、ボランティアのライバル・如月麗子や変装(というより変身)が特技の麻田成留美、電気ショック能力を持つ(!)和泉五十鈴などの新キャラも登場してそれはそれで楽しいが、やっぱり初期の「瞳が人助けをするうちに結果的にパンチラしたりする」というのが本作の持ち味だろう。
作者インタビューで「本当は編集長はエッチなマンガが気に入らなかった」とあったのは興味深い。新作も載っている。瞳がぜんぜん女子高生に見えなくなってるが、まあ仕方ないか。

ネットで調べたら作者は「西脇まゆ」というペンネームもあるらしい。それ以上のことはわからなかったが、成年コミックを描くときの名前だったのではないかと想像できる。

それと、復刻モノについて書くときに何度か指摘しているが、この単行本にも初出何年かが書いてない(私の見落としだったらゴメン)。もうホントに、そこらへんだけはキチンとしてほしい。
(02.0122)



・「RELEASE」Vol.2(2001、蒼馬社)

紺野あさ美

今頃、昨年の10月頃出た雑誌が登場。当然、もう売ってません(たぶん)。いいの! 私のメモ書きだから!(開き直り)(←この文章をコピペするのは本当に空しい)
3号は12月4日発売、とアナウンスされているのですでに出ているはずです。

「アチドル(アーティスト&アイドル)コミック」と銘打ち、すべて芸能人の実録風マンガで構成された雑誌。

今回取り上げられているタレントは、モーニング娘。、矢井田瞳、倉木麻衣、TOKIO、島袋寛子、ポルノグラフィティ、M-flo、Gackt、GLAY。さらにオリジナルのバンドマンガも。

「プッチモニ ザ・セレブレティ」亜都夢は、新メンバーが入って追い抜かれないかと危機感を感じたプッチモニの3人がお互いを励まし合う話。ちなみにスキャンしたのは紺野あさ美

「新メンバーがなじめなくて悩む」ってのは王道だが、新メン加入に現メンバーが悩むってのはなんだかリアルすぎ。保田がゴマキに「あんたはいいよねー 次のシングル発表も決まってて 私……そんな余裕ないもん」ってすごいよなー。「キャンディーズ」のミキや「たのきんトリオ」のよっちゃんが「自分って目立たないから」って自己言及するのに近い。

あとの作品は、それなり。
(02.0122)



・「SM秘密くらぶ」 ロケットエンジン(1997、松文館)

成年コミック。A5。「平嶋製作所」(現:ロケットエンジン)という作者の「青春ボタン寺かけわすれ」(1986、松文館)がちょっと気になっていたら、ふと見つけたので購入。

「青春ボタン寺……」のときの感想にも書いたが、80年代にはお話らしいお話のない、図案的な絵柄によるイメージ的なマンガ、っていうのがマイナーながらもけっこう多かった。このため「青春……」はそうした文脈から説明しうる作品であった(急に思い出したが、オシャレとかニューウェイヴと関係があるんだかないんだかわからないがエル・ボンデージの作品も似たような印象を受ける)。
……で本作なのだが、絵柄は昨今の流行に合わせ、ペンの強弱で人間の立体感を出し、登場する女の子も巨乳ばかりというふうに「イマ風」に変化している。それはわかるのだが、お話の方は86年当時のイメージ的展開がほぼそのまま、ときにはさらにブチ壊したカタチで放り出されているような感じでけっこう驚く。
まあ「エロいこと」が目的だから、お話などあってないがごとき作品があることも承知してはいるが……最もわけのわからないのが、同単行本収録の「馬鹿は戦車でやってくる」である。

山本という少女は学校内でも常にリュックを背負っているが、その中身は秘密。その正体をどうしても知りたくなったクラスメイトの少年・志賀は、山本を体育倉庫に呼びだしてムリヤリにリュックの中を見ようとする。リュックの中身を見られまいと、山本は志賀とセックスをしようと提案する。そして、やり続ける。
山本は「このままじゃ身体がもたない」と思い腕時計のスイッチを押すと、通信衛星によってどこぞの自宅(何の説明もナシ)に連絡が行く。ここでは何人かの少女たちが半裸で待機している(何の説明もナシ)。
山本の連絡を受けた彼女たちは、隊長らしきという少女とともに戦車で学校に出撃、発砲してメチャクチャにしてしまう。そして結果的にリュックの中身が明らかになるが、なぜそんなものを背負っていたのか、なぜ秘密にしていたのかはまったくの謎のまま終わってしまう。

80年代に説明可能であった作風は、90年代に説明不能になってしまった。何なんだ!? 謎。
調査が必要か。
(02.0120)



・「バサラ 〜破天の男〜」(2) さいふうめい、ミナミ新平(2001、講談社)

ヤングマガジンアッパーズ連載。原作者は少年マガジンで「哲也」をやっている人。
終戦後、中国で戦犯として処刑されそうになった日本人の男・バサラは、直前で裏社会のボスに救われる。だがそれは、他の3人の戦犯とともに、命を賭けた麻雀をやるためだった……というのが第1巻の内容。
だもんでてっきり麻雀マンガなのだと思っていたら、この2巻ではバサラは悪者に対し「ランボー」並みの肉弾戦を行い、どう考えても死ぬような死線をくぐり、しかし麻雀のマの字も出てこない。路線変更か……? と思ったら、3巻の予告ではまた麻雀をやるらしい。なんだかさっぱりわからん。まあ意味なく強い主人公っていうのは好きだけどね。ひさびさに肉弾系「ぶっとびマンガ」の予感アリ。
(02.0118)



・「ぷるるんゼミナール」(4) ながしま超助(2002、双葉社)

週刊漫画アクション連載。オッパイの大きな女子大生・深瀬菜々美が、自立した女になるためにいろんなことをやるが、超スケベゆえに数々の問題を起こしていくというマンガ。

この巻では、菜々美が痴女に憧れるエピソードが主。「最強のセックス・マシーン」だの「天然のレイプマン」だのと妙な名前を考えるのが好きな作者だが、今度は「絶対にエッチできない男『ネバーセックスマン』」と来た!!(二次元キャラにしか勃たないというだけなんだが……) 「痴女の世界じゃ超有名な男」だそうだ。痴女には痴女なりのネットワークでもあるらしい。要するに勃たない男を逆レイプするのが痴女の最高の快感だということらしい。
渋谷まんだらけをモデルにした背景や、「ネバーセックスマン」がハァハァ言ってるいかにもえーかげんに描かれた萌えキャラは必見。

・「ぷるるんゼミナール」(3) ながしま超助(2001、双葉社)

(02.0118)



・「週刊少年チャンピオン」8号(2002、秋田書店)

来週から、高橋陽一のサッカーマンガ連載開始。

「バキ」板垣恵介は、鎬昂昇VSドイル。けっきょくあの「ガシャッ」ってのは何だったのか、何の説明もないところが板垣流だなァ。巻末の作者コメントのオススメマンガは参考になりそう。
「疾刀のマリッカ」伊能飛史は、読みきり。西欧ファンタジー的世界で、片足に長剣を付けた美少女戦士の孤独を描く。 足先に付けた刀で敵を切りまくるという手法が面白い。また、30年前ならほぼ確実に日本の戦国時代かなんかを舞台にしたと思われるプロットが、ファンタジー世界で語られるというのも興味深い。
(02.0117)



・「パチスロ7Jr.」パチスロ7 2月増刊号(2002、蒼竜社)

「早稲田回胴倶楽部」鈴木みつはるは、大学のスロット研究会の話。第6話。「なんでそんなに勝ちにこだわるのか!?」と、サークルメンバーの中に不協和音が……。たわいない話だけど、大学のサークルってホントにこういうところがあるんだよな。サークルの存在意義に根底から異議を唱えるようなヤツが、ホントに出てくる。まあ、文化系(?)サークルにありがちなことではある。
「ヤマアラシ」宮塚タケシ、原作/鶴岡法斎は、主人公のライバル・飯塚が彼女にフラれるかフラれないかというときに、スロで儲けた金でプレゼントをしようと考えて……。飯塚が出てくると、コミカルかつホロリとした話になるみたい。「スロットで勝ってばんざいでオワリ」ってならないところがいい。
こういうカッコよさって、最近マンガでは見られないがもっとないといけないと思う今日この頃。
(02.0117)

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