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「つれづれなるマンガ感想文2005」3月後半
「つれづれなるマンガ感想文2005」4月後半
一気に下まで行きたい
週刊少年チャンピオン連載。アライJr.VS範海王、範馬勇次郎VS郭海皇。まあ、ここら辺は何と言っていいものやら……。というような感想くらいしかないですね。
グラビア&成年コミック誌。4月9日発売。今、売ってます。公式ページからも通販で買えるようです。
あまりにもハロモニ。に関して否定的なことを書いてしまったので、バランスとして。
ヤングマガジンアッパーズ連載。工業地帯のド真ん中に建っているストリップ小屋・ラブメタル。個性的なコスプレをした踊り子たちの出演するこの店に、とつじょゾンビが乱入。
【映画】・「エターナル・サンシャイン」 監督:ミッシェル・ゴンドリー、脚本:チャーリー・カウフマン(2005、米)
【映画】・「キャットウーマン」 監督:ピトフ、脚本:ジョン・ブランカート&マイケル・フェリス、ジョン・ロジャーズ(2004、米)
【映画】・「ハルク」 監督:アン・リー(2003、米)
・「バキ」(26) 板垣恵介(2005、秋田書店)
【映画】・「オペラ座の怪人」 監督:ジョエル・シュマッカー、製作・作曲:アンドリュー・ロイド・ウェバー(2004、アメリカ)
【映画】・「真夜中の弥次さん喜多さん」 監督・脚本:宮藤官九郎(2004、日本)
・「パチスロ7Jr.」 3月号(2005、蒼竜社)
・「パチスロ7Jr.」 4月号(2005、蒼竜社)
・「パチスロ7Jr.」 5月号(2005、蒼竜社)
【テレビ】・「ハロー! モーニング。」(2005、テレビ東京)
【雑誌】・「ウォーB組」3月号(2005、マガジンマガジン)
【雑誌】・「ウォーB組」4月号(2005、マガジンマガジン)
【雑誌】・「ウォーB組」5月号(2005、マガジンマガジン)
【テレビ】・「ハロー! モーニング。」(2005、テレビ東京)
【シングルV】・「カッチョイイゼ! JAPAN」 美勇伝(2005、ピッコロタウン)
・「巨乳ドラゴン」 三家本礼(2005、ぶんか社)
【雑誌】・「ヤングマガジンアッパーズ」21号(休刊号)(2004、講談社)
【映画】・「エターナル・サンシャイン」 監督:ミッシェル・ゴンドリー、脚本:チャーリー・カウフマン(2005、米)
公式ページ(注意:音が出ます)。
男が恋人とケンカして、「特定の記憶を消してくれる会社(みたいなところ。よくわからん)」で恋人は自分に関する記憶を消してしまった。失意のあまり、男も同じ会社で恋人に関する記憶を消してもらおうとするが……。
うーん、脚本は「マルコヴィッチの穴」や「アダプテーション」のチャーリー・カウフマン。実際はどうか知らないけど、どうもこの人の脚本は、三本見たかぎりではSFにもミステリにもサスペンスにも通じていない人が一生懸命サプライズを考えて「どうだすごいだろう」と言っているようにしか思えないんだよなあ。
っつーか、私とは肌が合わないと決定しちゃっていいかな。
あるいは、展開をブッ飛ばすときのトビが、どこかおずおずとしていて中途半端。自分の脳内の記憶の中で、記憶としての恋人と逃げ回るシーンなんてもっともっと面白くできると思うし、三池崇史やクドカンだったらぜったいもっとふくらませるよね。
構成も、時間軸を入れ替えたりテクニカルなことしてるんだけど、「うまい」というより「しゃらくさい」という感じなんですよ私個人の印象としては。まあそっちは監督の腕のせいかもしれないけどね。
あと、今どきの恋愛映画に出てくる女ってみんなこんなシンディ・ローパーみたいなやつなの?
(05.0414)
【映画】・「キャットウーマン」 監督:ピトフ、脚本:ジョン・ブランカート&マイケル・フェリス、ジョン・ロジャーズ(2004、米) [amazon]
公式ページ。
シャイなペイシェンス・フィリップス(ハル・ベリー)は、グラフィック・デザイナーとして巨大化粧品会社・ヘデア・ビューティー社に勤務している。
ペイシェンスは偶然、自社で開発した画期的老化防止商品の秘密を知ってしまい、殺されかける。しかし不思議な猫の力で辛くも一命をとりとめ、猫の力を持った「キャットウーマン」として、抑圧された自己を解放して生きることにする。
実は昨年、映画館で見たのだが、わざわざ感想を書くタイプの作品でもないと思ってそのままにしていた。こういう屈託のない娯楽大作にあれこれ言うのもヤボだし。
しかし、「ラジー賞」とかいう最低映画の賞に選ばれ、意外にも評判が悪いのに驚いたのでここに感想を書くことにする。
……と言っても、本当にとくに書くことはないんだよね。私の好きな映画で、シュワルツネッガーが暴れ回る「イレイザー」[amazon]というアクション映画があるが、あれと同じ。別にテーマも何もないんだから、見ていてスカッとすればそれでいいんだし、実際に見てスカッとしたからね。
いちばんの興味は、「女性が見てもキャットウーマンは満足の行くキャラクターになっていたかどうか」なんだけど、それは私は女性じゃないからわからない。
だけど、単なるお色気キャラではなかったのは特筆していいでしょう。デートに遅刻して、クッキーだかキャンディだかを買ってきてあやまるペイシェンスと、宝石店で宝石をしこたま盗んで一瞬素に戻ってあやまるキャットウーマンと、同一人物だというところがいいんだよ。
そしてネタバレだが、最終的には男をフッてしまい、夜の街に去っていく。男に頼る必要はないんだよ。キャットウーマンだから。カッコいいじゃん!
こういうキャラクターを男女双方に納得させてつくるのは非常にむずかしいというか、今までそんな試みはほとんどなかったんじゃないの。
たとえば「スピード2」のヒロインは気が強すぎる、強すぎる、って(私は見てないけど)ラジオで関根勤が言ってたさ。逆に男の子アニメ向けのスーパーヒロインの媚び具合に「ケッ」と思っている女性もいるでしょう。だからむずかしいんだよ。
おまけに、ハル・ベリーとシャロン・ストーンのキャットファイト(これがホントのキャットファイト)が見られるなんてさあ、話はそれるけどかなり面白いじゃない。
監督のピトフは「ヴィドック」[amazon]も見たけどね、あれも評価としては微妙だけど、少なくともSFXバリバリ何にも残らないエンターテインメントを撮らせるなら、「ヴァン・ヘルシング」のスティーヴン・ソマーズよりは才能あると思うよ。
(05.0414)
【映画】・「ハルク」 監督:アン・リー(2003、米) [amazon]
遺伝子の研究で不死身の肉体をつくろうとしていた父親デイヴィッドに人体実験されて生まれた青年ブルース・バナーは、成長して自分もやはり遺伝子の研究者となった。しかし、ガンマ線を浴びた事故によって彼は緑色の怪物・ハルクに変身してしまう。
いやーこの映画は、正直言って見ているのが拷問でした。コレで2時間以上はキツい。「映画が始まって30分以内に最初の事件を起こせ」と言ったのはだれだったか忘れましたが、ハルク初登場が映画開始後40分。すでにセオリーから離れてます。
その後の展開も冗漫、冗漫、また冗漫で、何度も眠ってしまいました。じゃあ人間ドラマが面白いかっつうとてんでなってない。もうちょっとなんとかしてよ(まあ、同じ監督の「グリーン・ディスティニー」も冗漫で見ていて寝ましたけどね……)。
「カネをかけたサンダ対ガイラ」だと思えばいいのかなー。でもそれにしては「何かありそうななさそうな、ありそうな脚本」は見せる見せると言って見せないストリップみたいでイライラさせられた。
要は、ハルクを捉えようとしているロス将軍を「人権派だが苦渋に満ちた決断としてハルクを捕獲しようとする」というふうにして、ブルースの遺伝子を自分のものにしようとする父・デイヴィッドを「父親という立場を利用する悪の誘惑者」というふうに描けばもっとメリハリがついたのでは、と岡目八目で思いましたよ。
また、ハルクの魅力は「ジキル博士とハイド氏」と「フランケンシュタイン」と「逃亡者」をミックスしたパチモノ的なものだと思うんだけど、それらがほぼひとつも描かれなかったのは痛い(かろうじて言えば「フランケンシュタイン」か)。
エンドマークが出てきてホッとした映画でした。
(05.0414)
・「バキ」(26) 板垣恵介(2005、秋田書店) [amazon]
「アストロ球団」とか「リングにかけろ」の頃は、いやでもおうでもネタがなくても描かせられるという状況があったみたいだけど、今はどうなんだろう。確かに、無理しているときがいちばん面白くて、じっくり取り組んだ作品でもたいして面白くない、なんてこともあるからいちがいには言えないのだけど、この作品に限り板垣先生、もっとネタを仕込んでから描いてください。
・25巻の感想
(05.0412)
【映画】・「オペラ座の怪人」 監督:ジョエル・シュマッカー、製作・作曲:アンドリュー・ロイド・ウェバー(2004、アメリカ)
公式ページ。
舞台は19世紀のパリ。オペラ座では、怪人ファントムによる事件が頻発。そんな中、若く美しいクリスティーヌはわがままな歌手の代役でみごとスターの座を掴もうとしていた。
彼女は、幼い頃から謎の師・音楽の天使からレッスンを受けており、その成果が実ったのだ。音楽の天使=ファントムはクリスティーヌの前に初めて姿を現し、自分とともに生きてくれと頼む。一方、彼女の幼なじみ・ラウルも求婚。
クリスティーヌを挟んで♪けんかをやめて〜な状態になっていくファントムとラウルなのであった。
ミュージカル映画。「なんでこんなの見たんですか」といぶかられる向きもあるかもしれないが、原作はガストン・ルルーで「怪人」と来れば、見ておきたかったわけなんです。原作は読んでないんだけど「黄色い部屋の謎」とかけっこう好きだったし。
舞台の映画化ということで、この段階から「サスペンス的側面よりも、ラブロマンスに主眼を置いている」ということを知ってはいましたが、まータモリじゃないですが普通にしゃべってるところまで歌で、しかもガイジンが何言ってんだかわかんねーんだよ! あとクリスティーヌはモテすぎだ! ということで、前半寝てしまいました。
あらすじもよくわからなかったんだが、両親はおらず、生まれつきの顔の障害のために大人になるまでオペラ座から出ることができなかったファントム。食料はどうしてた? どこでオペラを学んだ? よくわからなかった。
後半もファントムは情けないばかり。仮面舞踏会にドクロの仮面をつけて颯爽と登場したのだけがカッコよくて、後はクリスティーヌの心を得ようと脅したり泣きついたりがエンエンと続く。あんたは「北斗の拳」のシンか!?
もっとも、クリスティーヌはモテモテで、先にも書いたが「♪わたし〜のため〜に争わないで〜」状態なので、彼女に感情移入できる女子は見ていて気持ちいいかもしれん。
まあ、覚悟して見たんだけど「疎外されたフリークスが復讐し、破滅していく」という映画としてはまったくダメダメ。そういうふうにつくられてないんだから当たり前だけどね。
(05.0412)
【映画】・「真夜中の弥次さん喜多さん」 監督・脚本:宮藤官九郎(2005、日本)
公式ページ。
しりあがり寿原作マンガの映画化。
ホモ関係にある弥次さん喜多さん。弥次さんは、喜多さんのドラッグ中毒を治すため、二人でお伊勢参りに行くことにする。その二人の道行き。
この映画ではどうも喜多さんは、「自分自身にリアルが感じられない」からヤク中になったらしく、「本当のリアル」を探すためにお伊勢参りに行く。
私は時代劇で、いきなり現代的なモノが出て来ちゃうような趣向は好きなので、全般的には楽しめた。
弥次さん喜多さんの喪失感、「お伊勢参りに行けばすべてがうまくいく」と思い込もうとするアホさと楽観性と、本当にそんなにうまくいくのかという感じ、そういうのはかなり共感できる。
ただ、後半部の弥次さんと喜多さんが分かれてからの展開はどうかなー。「本当のリアルって何だ?」って、現在三十歳以上の人の問題意識だと私は勝手に思っていて、昔っからソレを追求してる人は多いんだけど答えなんか出ないんだよね。また、たぶんクドカンってそういうのに教条的な結末を付ける人ではないとも思っていた。
それがわかってたんでどう決着を付けるのかと思っていたんだけど、う〜んどうなのかなあ。「王の宿」と「魂の宿」が通過儀礼なのだとするなら、それまでの楽しい展開はいったい何だったんだ、っていうことにもなるし……。
まあ「ゼブラーマン」みたいな結末を書いた人の脚本にしては、最後にまとめたなあという気はするけど……(原作があるとは言えね)。
(05.0412)
・「パチスロ7Jr.」 3月号(2005、蒼竜社)
すいません、だいぶ前のやつです。もう売ってません……紹介が遅れましたが、許してください……。
宮塚タケシ、原作/鶴岡法斎「ヤマアラシ」。設定師の加東ゆかりは、新宿から姿を消した堀田を忘れられずにいる。一方、織田さゆりは堀田が拠点を移してから知り合った、スロプロとホステスという二つの顔を持つ女。堀田を憎からず思っている。
ゆかりとさゆりは、ホールでついに邂逅。
そうか、まあこれもラブコメと言えばラブコメ的展開ですね。堀田の優柔不断さが招いた話ということで。でも安易に手を出さないのがダンディズムでもあり、それは日本のラブコメマンガが実はそれ以前の少年マンガと地続きであるということでもあります。
椙浦K太「熱烈歓迎」は、読みきり。台は「カイジ」。
うちの文吾、原案協力:15(いちご)「女子スロ格闘家ストロベリー」が最終回。
(05.0410)
・「パチスロ7Jr.」 4月号(2005、蒼竜社)
すいません、この号も先月号です。もう売ってません……紹介が遅れましたが、許してください……。
鈴木みつはる、監修:ひさぴょん「プリひさDiary」が新連載。
市川ヒロシ「それいけ! ケモノーズ」は来月から「パチスロ7」に移動。
宮塚タケシ、原作/鶴岡法斎「ヤマアラシ」。新宿に戻ってきた堀田は、まだゆかりとギクシャク。そこに、ひさびさに堀田のライバル・飯塚が登場。あいかわらずの飯塚らしさを振りまいていく。
飯塚のスロプロ結婚引退(?)のエピソードは、けっこう好きだった。そして、その飯塚がまた戻ってくるのは嬉しいね。水戸黄門の歌の使い方が、笑えるんだけどどこかジンと来る。
サクライマイコ「ぶた増しシングル」が最終回。なぜか2ページしかなかった。作者が専業主婦になるための終了だそう。
たなべみか「店員のヒソヒソ話」は、読みきり。本当にホールの店員やってたっぽい、あるあるネタ。
(05.0410)
・「パチスロ7Jr.」 5月号(2005、蒼竜社)
この号は最新号です! 9日発売なので当然、現時点で売っています。
宮塚タケシ、原作/鶴岡法斎「ヤマアラシ」は、すでにスロプロを引退し、サラリーマンになり家庭を持っている福田のエピソード。福田のエピソードはいつもグッと来る。
あと今回のエピソードと直接は関係ないけど、主人公・堀田の登場人物紹介のところにある「居場所を探しながら日々もがき、それでも打ち続けている」っていう表現が好きなんだ。
中邑みつのり「アフター5 〜三沢係長の苦悩〜」は、読みきり。スロットやりたい普通の中年サラリーマンの、サラリーマンらしきスロットを描いたギャグマンガ。
(05.0410)
【テレビ】・「ハロー! モーニング。」(2005、テレビ東京)
4月10日放送分。
公式ページ。
美容師がうんちゃらかんちゃら(タイトル忘れた)。
パリコレのモデルの髪を扱っているという美容師というか、ヘアデザイナーみたいな人が登場。娘。たちに合う髪型を提案してみたり、マネキンの首を使って娘。たちがボブカットに挑戦したりする。
これは面白かった。普通に見れた。まあ、細かいとこを指摘すれば矢口のバラエティにのりすぎな感じとか、「高橋愛はショートにしたら子供っぽくなってしまう」という美容師のコメントとか。本当に面白かったですよ。
しかし、ふだん彼女たちのヘアメイクを担当している人は部外者からあーだこーだ言われて陰でムッとしているんじゃないかと思ったりしたな。
これって講師の先生を呼んできているのに「ハロモニ。アカデミー」のカテゴリーじゃないんですね。
後は、あややのハワイツアーのレポート、七期オーディションに前回最終選考で残った子たちが残っているなど。
エリック亀造の毎度ありぃも、ちゃんとありました。
しかし、この番組も私の中ではひと山越えたという印象だなあ。もともとがまったりした番組で、その基本ラインは変わっていないと思うけど、「辻のやきそば涙」とか、そういう信じられない面白いものがかつて見れたんだよな。まさしく奇跡、だったということなのだね。
・前回の放送
(05.0410)
【雑誌】・「ウォーB組」3月号(2005、マガジンマガジン)
グラビア&成年コミック誌。2月9日発売。もう売ってません。でも公式ページから通販で買えます。ナースコスプレ特集とかがあるよ。
表紙&巻頭はほしのあき。山本梓。相澤仁美というコがいい感じ。
マンガは、杉友カヅヒロ、児島未生、関谷あさみ。第25歩兵師団が読みきり。「ぼくとすずなのいた夏」野田ゆうじは休載。
(05.0410)
【雑誌】・「ウォーB組」4月号(2005、マガジンマガジン)
グラビア&成年コミック誌。3月9日発売。もう売ってません。でも公式ページから通販で買えます。
表紙&巻頭は島本里沙。河中麻系、愛川ゆず季、藤川京子、みひろなど。
「ぼくとすずなのいた夏」野田ゆうじは、第35話「日常急変」。メス犬・すずなの淫臭によって男の本能が目覚めた虻川は、後輩OLと結ばれてバリバリの「デキる男」に変身。一方、行方不明になったままの姉とすずなのことを考えているケンイチは、同級生の美果とラブコメ進行中。
他には、杉友カヅヒロ、児島未生、関谷あさみ。
(05.0410)
【雑誌】・「ウォーB組」5月号(2005、マガジンマガジン)
表紙&巻頭は下村真理改め、MARI。
佐藤和沙は、本当にフィギュアスケートの安藤美姫にちょっと似ている。ずっと前見たときは微妙にガチャ目だったんだけど、まぶたとか直したかな? まあ、そんなことは本当にどうでもいいことなんだ。
「ぼくとすずなのいた夏」野田ゆうじは、第36話「家族崩壊」。メス犬・すずなをさらってきて淫虐のかぎりを尽くしてきた虻川一家が崩壊の危機にさらされる。
他には杉友カヅヒロ、児島未生、関谷あさみ。
マンガ「ルサンチマン」の作者、花沢健吾インタビューも載っています。
(05.0410)
【テレビ】・「ハロー! モーニング。」(2005、テレビ東京)
4月3日放送分。
公式ページ。
ハロモニ。5周年記念SP。
私がここ数年の「ハロモニ。」の中でいちばんつまらないと感じていた、3月13日放送分の「私をデートに連れてって」公開オーディションをさらに下回るつまらなさでした。
新垣、小川、亀井のナビによる3チームのツアーに分かれ、さまざまな娯楽施設へ行くというロケものだったんだけど。
もう、個人的にはリニューアルの結論出たね。
「つまらん」と。
「私をデートに連れてって」も、今までほとんどロケものがなかったという目新しさはあったものの、後はゲストにおんぶにだっこの企画だと思わざるを得ないんで。
後はまあ、「うたばん」的な物言いでイヤですが、キャラの新開発がないというのが非常にイタい。
せっかく六期が開発されそうなんだからさあ、もっとスポットを当ててもいいと思うんですけどねえ。
それと、コマに分かれたコーナーが減ったでしょ。
「ハワイャ〜ン娘。」とか「笑わん姫」とかあのたぐい。
コレが、けっこう大きい。あればあったで「なんじゃこりゃ」なんだけど、ああいう細切れのコーナーがブリッジとしてつないでいたわけで、ザックリ「ロケ」とかされても番組は大味になるばかりです。
エリック亀造の毎度ありぃすらない、スタジオライブもないとあっては、もはや私にとって見る意味は何もないと言っていいでしょうな。なぜか今日は厳しい私。
・前回の放送
(05.0403)
【シングルV】・「カッチョイイゼ! JAPAN」 美勇伝(2005、ピッコロタウン) [amazon]
美勇伝のセカンドシングル「カッチョイイぜ! JAPAN」のPVなんスが、コレはなかなかファンが楽しめる出来になっているのではないでしょうか。
最近、ハロプロのシングルVを見ていると、「女子かしまし物語」などのように非常にキッチリしたコンセプトを持ったものは除いて、「意味が無意味になるギリギリ」のところで勝負しているのがハロプロのPVではないかと思うようになりました(その理由は、時間的制約によるところが大きいのではないかと推察します)。
この「カッチョイイぜ! JAPAN」は、「日本においでよ!」といったテーマがあるはずなんですが、衣装にはその片鱗もありませんし、振り付けも「J」、「P」、「N」と手でやったりするだけです。
しかし、本作には「バラバラなのに統一されている」ような矛盾したような感じがありまして、コレはプッチモニが歌とまったく関係ないアラビアの民族衣装や宇宙服などをモチーフにした衣装で歌っていたにも関わらず、だれも気にしていなかった感じを踏襲していると言えます。
さらに、このPVにおいてはあまりにも無意味な「疑似レズ描写」とでもいったものがなされており、だれのかわからない足にすがりついている岡田、ベッドに横たわる石川にそっと近づいていく三好、それに嫉妬して(?)駆けだしていく岡田など、時代はここまで来たかと驚くばかりです(二人組での疑似レズはあったかもしれないが、三人でしかもかなり清純派寄りのユニットは珍しい)。
ダンスヴァージョンも付いているのでホッとした感も。ダンスヴァージョンが突いてないと、私にとってほとんど意味ないですからね。「完全な振り付け」が収録されるのって、案外シングルVしかないですから。コンサートDVDだって、カメラワークによってはきっちり見えるかどうかわからないでしょ。
(05.0403)
・「巨乳ドラゴン」 三家本礼(2005、ぶんか社) [amazon]
無法者(デスペラート)のコスプレをした丈堂レナ、ナチコスプレのメッサーラ、刑務所あがりで筋肉女のアイアン・ロック、改造バイクに乗ったフリーヅィン、この店ナンバーワンで一番根性の悪い女・黒伊マリア。
彼女たちのゾンビとの戦いが始まる。
アッパーズ誌上では、かなり早い時期から単行本刊行の日付まで載っていた(昨年12月初旬の予定だった)のだが、その後音沙汰はナシ。作者あとがきでは「第3話の首切り描写にどこかの団体からクレームがついた」からだそうで、紆余曲折あってもこうして刊行されて良かった良かった。
内容は、いい意味のB級感が横溢。まず「ストリップ小屋にゾンビたちが乱入」というアイディアが面白いし、その後のご都合主義展開もまったく面白い。終盤近くになって始めてタイトル「巨乳ドラゴン」の意味が明らかになるなど、そうとう盛り上がるのだが結果的に打ちきりのようになってしまって残念である。
もっとも、こういう終わり方ってB級ホラーにはわりとあるような気もするんだが。
(05.0402)
【雑誌】・「ヤングマガジンアッパーズ」21号(休刊号)(2004、講談社)
去年出た号である。なんで今まで後生大事にとっておいたかというと、掲載されていた三家本礼の「巨乳ドラゴン」[amazon]が、昨年の年末単行本発売のはずがずっと延び延びになっていて、掲載誌を捨てられなかったというのがある。
リアルタイムで読む気マンマンだったのだが、休刊が決定した段階で失せてしまい、そのままになっていたのを取り出してきたというわけである。
休刊号は実は手元にないが、それまでの数号の流れとして感想を書いてみたい。
村田ひろゆき「ほぐし屋 捷」は、マッサージ師だったか整体師だったかのマンガ。お下品なのはいつものことだが、この連載にかぎりネームが多くて若干読みにくかったような気がした。
吉永裕介「ランペイジ」 [amazon]は、劉備が女性で、超自然的な力がからむ暗黒ファンタジー三国志……みたいな感じなのかな? 途中で読んだせいかお話が最後まで何だかわからなかった。絵は上手いと思います。
夢枕獏、板垣恵介「餓狼伝」は、確か他誌に移って継続しているので評価は保留。
咲香里「やまとの羽根」は、ジャンルとしては珍しいバドミントンマンガ。しっかり書き込まれていて、主人公はさわやかで。
新井英機「SUGER」は、ボクシングマンガ。途中から読んだので、お話見えず。
はっとりみつる「おとぎのまちのれな」は、取り憑かれると淫乱になっちゃう物の怪が出てくる話。この人の鼻を描かない顔の描写が何となくニガテだなあ……それと、エロを描いているのにあまりエロくない。まあ、それだからこそのテーマ設定なのかもしれないけど。
風間やんわり「たもっさんの時間」は、別に偉くも何ともないのにだれかれかまわず説教するたもっさんを主人公にしたギャグマンガ。好きだけど、「食べれません」のような4コマの方がわかりやすいかなァ。
すぎむらしんいち「サムライダー」は、こんな話だったっけ? でもリーダビリティは高い。というか、本作を読みやすさの最低レベルくらいに設定してほしい。
村枝賢一「LIVING ON THE EDGE RED」も、確かヤンマガへ移動したと思うので、保留。
堂高しげる「全日本妹選手権!!」は、「男坂」のパロディで終わったりしてたな。イモセンリンクなんてのが懐かしい。イモセンリンクの論争(?)がうやむやになってからも、本作は何となく「カンに触る」マンガだった。
結果的に、このマンガを読んで腐女子の方々が抱いた違和感、嫌悪感と同じものを私は感じていたと思う。オタクネタの料理の仕方とか。
たとえば、「ギリシャは歴史の流れを考えてみても、聖闘士なんて残っているワケがない」というギャグがあったが、そんなことだれでもわかっとるわ!!(カンニング竹山風に)今の日本に、伊賀のカバ丸みたいなやつがおるか!!(カンニング竹山風に)みたいな感じである。
どうも、物事の斬り方が合わない感じであった。
それと、どことなく作者の「オタクとしての当事者意識の希薄さ」も目立った。「心に棚をつくる」んではなくて、そもそも棚をつくる必要すらないと思っている感じ。
独身のセンパイに「おまえもそろそろ結婚しろよー。彼女いるのか?」と言われるような不愉快さだ。
小林賢太郎(ラーメンズ)「鼻兎」って、ラーメンズの人が描いてたのか。へー。ラーメンズの身の振り方も、興味はあるが私も忙しいので一生知ることはないだろう。
白井三二朗「ジョバレ」 [amazon]は、バレーボールマンガだと思うが「絵があさりよしとおに似ているなあ」ということ以外、記憶にない。
若杉公徳「アマレスけんちゃん」。「ヤンマガ」によく載ってそうな、ダメ青年の青春群像的なもの。シリーズ読みきりだそうだが、アマレスぜんぜん関係ないじゃん。
まがりひろあき「魔女っ娘つくねちゃん」。萌え4コマ誌に載っていそうな作風だな、と思いました。
黒田硫黄「映画に毛が3本!」 [amazon]。榎本俊二と交代で1ページマンガで映画レビューを書くというコーナーだったらしい。
驚いたのは同誌18号で「誰も知らない」[amazon]という映画をボロカスにけなしていることで、まあけなすにはそれなりの理由があるのだろうけど、この連載の1ページだけでは一瞬何がそんなにけなされているのかわからないんだよね。
何度も読み直してようやく意味がとれるというような。
で、私はそういう形式の映画レビューってアリかナシかと考えたら、ちょっとどうなのかなあ、って思います。
他にも、いまだに別の雑誌で別の人が「架空の人物の対談形式」とか、雑誌に載る映画評をいらぬ体裁でやってたりしますが、ホントにそういう小手先の企画って必要なの?
「黒田硫黄」に興味のある人はコレを読んで納得しても、「誰も知らない」という映画について興味をもった人にとってはそうとうな情報不足ではないかと思う。
「だれかにどこかへ行って、何かを試してもらって、エッセイを書いてもらおう」という場合には明らかにその「だれか」に重点がある。それ自体を否定するわけではないが、それが黒田硫黄が担うべき仕事かどうかは、正直わからん。
まあ、他にもひどい映画評ってたくさんあるけどね(それに、黒田硫黄のこのコーナーのすべてがひどいわけではない)。
三家本礼「巨乳ドラゴン」。別に感想を書いた(→感想)。
ルノアール兄弟「獣国志」。正直、「女とやりたい」というより「女とやらないとステイタスが上がらない」ということを裏テーマにしたギャグマンガには食傷気味。
タイム涼介「しらゆき姫と7人の大人」。正直、最近のタイム涼介のマンガにはついていけない……いいとか悪いとかじゃなくて、純粋に理解できない。
いましろたかし「盆掘くん」。大人のダメさ。大人が醸し出すダメさと、それを引き受けてる感じがよく出てる。
柳沢きみお「THE 大市民」 [amazon]。「大御所が言いたいこと言ってる」と笑って済ませていいものかと、数号ぶん読んで考えさせられた。「日本人が失ったものは恥だ」って……自分が下品なマンガ描いてたの、忘れただろう!!
むしろ、「昔、下品なマンガ描いてて、今人生の表街道を歩いていると自分で思い込んでいる大人が多すぎる」んだよこの国はッ!!
それと、高度成長期の土台の上に乗っかって生活しておいて「キカイに振り回されてはいけない」もないもんだ。そんなこと言えるのは小野田さんと横井さんだけだ!!
コトに、それが本来「あってもなくてもいい」ものである「小説」を書いている人間(主人公)の言動だとすると見過ごしにはしがたい。
文章による柳沢きみお評価は不当に少ないと思ってはいるが、それとこれとは別。カネとヒマがあったら「大市民」は研究せずばなるまい、と思っている。
砂漠谷「すもあんこ☆ソリューション」。美少女人形を写真に撮ってのっけたマンガ。確か他の雑誌にも載ってたけど、どこだったか忘れた。
八神ひろき「G-taste」。いつもの感じで。
横山秀夫、所十三「強行−捜査一課強行班係」 [amazon]。口うるさいが優れた上司と、出世争いにしのぎを削るその部下二人。そんな彼らで構成されている強行班は殺伐とした班だと言われている。そんな彼らが事件を追う。
「一見殺伐とした中にも、どこかに人情が」というのが底流に流れているとは思うのだが、所十三の描くキャラクターは表情に乏しく、動きにも乏しいのでちっともそういうふうには見えない。
プロットの面白さは推理小説が原作なので折り紙付きだが、その料理の仕方がなあ〜……。「マンガを読む」という行為の面白みは、薄い。
最近のエンターテインメント小説は、人物描写もステロタイプではないしプロットもある程度の作者と読者の了解事項がないとわかりにくいものが多く、それをマンガ化するのはむずかしいんだよな。
「アッパーズ」で言えば、「バジリスク」が成功したのは原作がオールドタイプの作品であるというところが大きいんだし。
佐木飛朗斗、桑原真也「R-16」 [amazon]は、途中から読んでよくわからなかったけど佐木飛朗斗の原作も個人的になじめないなあ……ワルの暴力は「負の魅力」として描けるけど、それへの反撃のカタルシスがまったくない。
そして、実は「悪への反撃の暴力」を魅力的に描けるマンガ家というのは現在数えるほどしかおらず、それはとどのつまり、作者にまったくの平和主義者かワルの方にシンパシーを感じている人が多いからではないか、などと勘ぐってしまう。
ド刑事を思い出せ!!
(05.0402)
「つれづれなるマンガ感想文2005」3月後半
「つれづれなるマンガ感想文2005」4月後半
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