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「つれづれなるマンガ感想文」9月後半
「つれづれなるマンガ感想文」10月後半
一気に下まで行きたい
スーパージャンプ、オースーパージャンプ連載。頭の中はエッチなことしかない竹田副部長を主人公とした4コマギャグマンガ。オチはほぼ100パーセント下ネタ。
「アフタヌーン」連載。未来、ずいぶん海の水位があがってきた時代、ロボット少女のアルファの日常を淡々と描いた「癒し系」マンガ。
東洋スポーツの競馬記者・松崎忍を狂言廻しに、競馬場に群がる男たちの生きざまを描く。中盤は、松崎と少年院で一緒になって以来、彼を兄貴といって慕う極道者・前川の、腐りきったやくざ社会の中で仁義を貫くさまが描かれる。
みね武氏には「ドロボーマン」とか「野獣警察」などの、ルパン三世顔負けの派手なアクション作品があるが、本作はギャンブルの魅力に取り憑かれた男たちの姿が比較的地道に描かれたシブイ作品になっている。
ダブリ買いをしないように「極道記者(1)(2)」とメモ帳に書いておいたのだが、入手した2巻の方が旧版だったことをすっかり忘れており、最後まで読むことができず号泣した。
……そしたら、首尾よくDX版の2巻(完結編含む)が入手できた。てへへっ。
不良少年をトム・ソーヤとハックル・ベリイに分けていたのは山川健一(ロックとかやる作家)だった。要するに最終的にはカタギになるヤツがトム・ソーヤ、行くところまで行っちゃうのがハックル・ベリイというわけ。
俺は一体 どっちの人間なんだ 極道もできず かといって まともにもなれず 結局 どちらの世界に もなじめない 放浪者なのか
……という松崎の言葉が彼の立場を集約していると言える。
週刊少年マガジン連載。なんで急に読んだかというと、あまりの長期連載にどこまで買ったかわからなくなってしまったので確認したかったから。マンガ喫茶で読んだ。
週刊少年ジャンプ連載。最近、「漫画ゴラク」で続編が始まったというので少し読んでみた。面白かった。
「Amie」連載。いじめられっ子の滝沢柊志のもとに、未来から天才少年・ハルがやってくる。ハルは未来世界での犯罪・「音楽の製作」をしてしまったために、20世紀に逃げてきたのだ。
ハルのつくった音楽「エンジェリックハウス」は、人間の心を癒し、煩悩を解消してしまう。煩悩を解消するということは欲望による向上心も消えてしまうわけで、これを聞いた未来人はただでさえ煩悩が弱いので消滅してしまう。現代人は聞いただけで「満ち足りて」しまう。
おたずねもののハルは、いじめられっ子・柊志の名を借りて「エンジェリックハウス」のCDを20世紀に売り出す。人々はCDに殺到し、柊志はコムロ並みの名声を得る。
柊志はハルの生き様をみながらいじめられっ子からの脱皮を図ろうと決心する、というところで終わるのだが、滑川がいちばん重要だと考える点、すなわちハルのつくり出した音楽が「煩悩のコントロール」だとしたら、果たしてそんなことが可能かどうかについては何も答えが出ていない。
これは私のレディースコミックに対する理解不足か、作者自身が答えを出さなかったかどちらかだと思う。
それと、柊志のダメ人間っぷりを見ていると、「あ、この作者はダメ人間じゃないな」ってワカルね。まあほんとのダメ人間ならプロマンガ家にはなれないわけだが。私のようなボンクラは、こういうところには敏感だ(笑)。
ただし、本作は未来の音楽のネーミングを「エンジェリックハウス」とした段階で半分は成功した、とは言える(いかにも未来っぽい&癒されそう)。
別冊マーガレット連載。「美人だけどアタマが弱い」と言われる主人公と小説家の姉が、一人の男(モデル・美男子)を取り合うマンガ。
女の扱いに慣れまくっている男を胡散臭く思いながらも、主人公がひかれていく描写がニクイほどうまく描かれている。
第2巻収録の読みきり「セルロイドのドア」(別マ、85年2月号)は、私が読んだ数少ないくらもち作品における「おしゃべり階段」と同工異曲のパターンを使ってはいるが、物語の意外性と心理描写という点でニクイほどにウマイ。
巻頭グラビア、酒井彩名。
・「グリーンヒル」(古谷実)
かたや求婚してフラれ、カツラもばれて遭難した32歳の男、かたや風俗嬢に恋してしまったタダ働きの雇われ店長の少年。
・「BE−BOP−HIGHSCHOOL」(きうちかずひろ)
毎回ほとんど会話、人物はバストアップが主、ストーリーも進展しているんだかしていなんだかサッパリわからない。
両方ともストーカーモノか? 村生ミオのもそうだし、「ヤングサンデー」でやってた「のぞき屋」もそうだが、続きモノとしては個人的に「ストーカーモノ」は非常にストレスフルだ。読んでいてちっとも楽しくない。
・「デッド・トリック!」(華倫変)
そろそろ、この人の作風で連続猟奇殺人の推理という論理的展開にはムリがあるんじゃないか、という気がしてきた。企画倒れに不安な予感……。
・「イッパツ危機娘」(原田重光)
ブームなのか(笑)、メイドのバイトをするクーニャン。「すぐ自殺する」少年と自殺関係のすごろくをやらされる(コマに「自分の首を絞める」など死にそうな支持ばかり書いてある)。オチも含めて笑った笑った。
・「ジェンマ THE PASTAMAN」(笠原倫)
短期集中連載第2回。パスタ対決はどうなる!? というヒキで以下次号。
・「玉男(たまおとこ)」(原作:尾上龍太郎、劇画:ふくしま政美)
第7話 100万発バトル#4 超流
「これが噂の十字打ち……安定したクロスは確かなリズムで指の先の先で玉を1個1個、
「の、野川さん!!」
次号は10月21日発売。
週刊少年マガジン連載。数年前、1、2巻を読んでどうしても面白いと思えなかったのだが、その後「トンデモ本の世界」か何かで「3巻から面白くなる」と書いてあったので、3巻まで読んだ。
「マガジンミステリー調査班」という組織が取材していくというドキュメンタリー風の構成に、どうしてもなじめない。
1、2巻は数冊、UFOや疑似科学系の本を読んでいれば仕入れられる知識だし、3巻では栗本慎一郎(ホントはだれだっけ。ポランニー?)の太陽黒点説なんか出してきていて、陳腐きわまりない。
また「湾岸戦争において、アメリカはフセインをマインドコントールしていたかもしれない」等々、「大国の陰謀」を予想することが、結果的にイデオロギー的な解釈をされてしまいかねないことに製作者側は気づいているのだろうか???
まあそんなことはどうでもよろしい。とりあえず、メンバーを全員女の子にしてそれぞれに特殊能力を持たせ(中には当然
……もう終わった作品にどうこう言ってもしょうがないけどな。
「少年王」連載。カンのいい少年・赤川信彦とその仲間たちが、難事件に挑む読みきり形式の推理マンガ。私の薄い知識では元ネタがあるかどうかはわからないんだけど、強いて言えばディクスン・カーとかその辺の時代の古色蒼然たる機械トリックを思い出させる。ぶっちゃけた話、手のこんだ推理クイズだと思えばよい。こんなもんかな、って感じ。
巻頭グラビア、内山理名。
今週は、
……これにつきる!!
燃える……燃えまくるぜ!!
コミックビーム連載。大魔術使いを目指す12歳の少年・ショーン−ルーベンス−海堂くんと、ケン太、老師様、老師様がつくった海堂くんのクローン人間(ロリ美少女?)セリナ−ミコ−海堂等々がドタバタするギャグマンガ。
著者プロフィルに間違いなければ筆者すがわらくにゆきは26歳。平野耕太のマンガを見ても思うんだけど(多分年齢近い???)、オタクネタ(アニメがどーとか、声優がどーとか)を使うわりには、明らかにオタク第一世代、第二世代とは違う感触がある。
えーと、とにかく現在40代くらいの人には「オタクやってる」っていう矜持とコンプレックスが同居していたと思う。それは後代のヤツら(私とか)もそうなんだけど、なんといっても40代くらいの人々にはオリジネイターとしての誇りがある(それにぶら下がっていた人々はまた別なんだけど)、その後「オタク・スタイル」(……って書くとサブカル風だけど(笑)とりあえず便宜上)に面白いから、って乗っかった人々(私とか)は、オリジネイターでないぶんよくも悪くもスタイルを踏襲していく面白さとコンプレックスを……まあ持ってないヤツもいるけど持っているヤツもいた。
で、すがわらくにゆきとか平野耕太って(青木光恵さんとかもかなー)、もう最初っからというかかなり強固に「オタク的なスタイルができあがってからそれをモノにしていった」、「ものごころついたときからオタク的な何かが世間にあふれていた」、そんな雰囲気を漂わす。
吾妻ひでおのオタクネタってのは「わかる人にだけわかれ」っていう気合いとか投げやり感とか、内輪だけの信号、みたいな要素があったけど、すがわらくにゆきが「声優がどーのこーの」といったとき、そこにはよくも悪くも着実に読者に受けとめられると言う確信がある。
表現がチンプきわまりなくて申し訳ないが「オタク界新人類」って感じがしますわ。うわ、断り書きつけてもやっぱりチンプな表現だけどもね。
あ、ギャグおもしろい。ぜひ買うべし(な〜んて、1年前の作品を今頃勧める滑川)
(99.1005、滑川)
最強トーナメント編終了。巻末に「キャラクター人気投票」の結果が出ている。
もし「トータルファイティングのリアリティがなくなる」という意味であれば、それは私とは正反対の考え方だな。
もちろん柴千春や
「スポーツとしての格闘技」および「プロレス」に対しての疑問、これを出発点とした「バーリ・トゥード」への旅立ちがあったとして、幼年編において、刃牙は「殺人」にまで到達した父親とはっきりと決別した。
「トーナメント編」での勇次郎は、闘技場でのルールや観客の暗黙の了解そのもの(殺し合いまでは見たくない)を小馬鹿にしているところがかいまみえるんだけど、試合としては「強さとは何か?」がむろん「相手を徹底的に破壊する」ことでないことは明らかになっていっている。
42巻で便宜的にシメとなり、現在チャンピオン誌上では「バキ」というタイトルで新たに
コミックビンゴ連載。大阪を舞台にした、クラブの再建屋・北斗みなみの活躍。
たぶんプレイコミック連載。青林女子大パールズ・ゴルフクラブの1年生、深見みどりと川端恵は仲良しコンビ。
2人のゴルフの苦手対策が、そのまま読者のゴルフ教室になっている。
週刊少年チャンピオン掲載。「獣打ち」を得意とする、パチンコの天才村正春樹。パチンコに生き、パチンコに死んだ祖父の残したパチンコ台と、伝説のパチプロ・那々海龍(ななみ・りゅう)からもらった金のパチンコ玉を宝物に、今日も「パチバト」(命がけに近いパチンコバトル)に情熱を燃やす。
……面白い。やっぱ面白いスよ石山東吉先生はァ。パチンコの釘を瞬時にして記憶してしまうムラマサを「奇才のサヴァン」(興味のある分野にだけ天才的才能を発揮する)と定義するなど、ベタベタ(関西風に言えば「コテコテ」か?)の熱血・人情・勝負ばなしに、少しだけバタ臭い要素を取り入れるところは師匠の車田正美ゆずりなのか。とにかくいろんな意味でカッコいい。(99.1003、滑川)
・「竹田副部長」(1) とがしやすたか(1998、集英社)
・「ヨコハマ買い出し紀行」(1) 芦奈野ひとし(1995、講談社)
・「極道記者」(DX版)全2巻 塩崎利雄、西脇英夫、みね武(1981、1991、芳文社)
・「コータローまかりとおる!」(30)〜(32) 蛭田達也(1988〜89、講談社)
・「銀牙」(1)〜(5) 高橋よしひろ(1984〜85、集英社)
・「エンジェリックハウス」 安野モヨコ(1999、講談社)
・「A−Girl」全2巻 くらもちふさこ(1985、集英社)
・「ヤングマガジン」45号
・「パチンカーワールド」11月7日号(白夜書房)
・「MMR マガジンミステリー調査班」(1)〜(3) 石垣ゆうき(1991〜92、講談社)
・「赤川少年探偵団」(1) 斉藤純一郎、原作/浅利佳一郎、シナリオ/山中正治(1995、光文社)
・「ヤングマガジン」44号
・「魔術っ子! 海堂くん!!」すがわらくにゆき(1998、アスペクト)
・「グラップラー刃牙」(42) 板垣恵介(1999、秋田書店)
・「ホステスNo.1」(1) 松田康志、郷力也(1998、文芸春秋)
・「愛ス▽ショット」(1) 田原一朗、郷力也(1987、秋田書店)
・「ジャンジャンバリバリ」(1) 石山東吉(1997、秋田書店)
・「怨霊狩り」 荒井海鑑(1992、久保書店)
・「闘魔戦国絵巻」 荒井海鑑(1992、久保書店)
・「竹田副部長」(1) とがしやすたか(1998、集英社)
とがしやすたかって、やってることはほとんどいつも同じなんだけど、「『○○くん』のような安易なタイトルがつく」旧来の4コママンガとも違うし、かといって青年誌に1本は載ってそうなシュールネタというわけでもない。でもまあ雑誌に載っていればとりあえず読む。こういうヒトが最終的には生き残るのかもしれない。
(99.1011、1015、滑川)
・「ヨコハマ買い出し紀行」(1) 芦奈野ひとし(1995、講談社)
「アフタヌーン」で途中から読んだらなんだかよくわからなかったが、1巻を読んだら途中から読んだときと印象が変わらない。それは悪い印象ではない。あまり説明とかリクツとかが関係のないマンガなのだ。だから「癒し系」だとも言える。
このテのマンガを否定する気はないが、「癒しとは何か」までせまってくれて、しかもなお「癒し系」なマンガが読みたい欲張りな私でした。
(99.1009、1015、滑川)
・「極道記者」(DX版)(1) 塩崎利雄、西脇英夫、みね武(1991、芳文社)
・「極道記者」(旧版)(2) 塩崎利雄、西脇英夫、みね武(1981、芳文社)
・「極道記者」(DX版)(2) 塩崎利雄、西脇英夫、みね武(1991、芳文社)
まぁどの程度まで行っちゃうのかよく知らなかったりするし、自分自身は不良でも何でもなかったんでどうでもいいちっゃいい私ですが、本作の場合、「トム・ソーヤ」が「極道記者」松崎、ハックル・ベリイがホンモノの極道者・前川ということになるだろう。
(99.1011、1014、滑川)
・「コータローまかりとおる!」(30)〜(32) 蛭田達也(1988〜89、講談社)
マンガとして面白いのはもちろん。
で、最近の「コータロー」を真剣に追いかけているわけではないのでナンだが、約10年前当時、コータローと真由美ちゃんの仲は驚くほどプラトニック。そしてあまりにストレートな処女崇拝が泣かせる。
(99.1009、1013、滑川)
・「銀牙」(1)〜(5) 高橋よしひろ(1984〜85、集英社)
あまりカンケイないが、当時のジャンプコミックスにはファンレターが写真付きで掲載されていた。これ、子供時代はど〜でもいい企画だな、と思っていたのだが、今読むとなかなか考えさせられる。
「盲導犬訓練士になりたい」という子が、5巻までに2人もいた。
まっすぐ育ってほしいね(もう育ってるか今頃)。
(99.1009、1013、滑川)
・「エンジェリックハウス」 安野モヨコ(1999、講談社)
ハルに言わせると未来はディストピアだ。普通の人間は「新しいモノを創造する」力をすべて失ってしまった。それは20世紀の人間がやりたいことをやって地球をメチャクチャにしてしまったからだ。「自主規制」してしまったのである。
だがそれでは人類に進歩がなくなってしまう。そこで、ハルのような「創造的な人間」を少数、飼育することで人類は存続していた。
(99.1009、1013、滑川)
・「A−Girl」全2巻 くらもちふさこ(1985、集英社)
中高生時代はこういう展開にも何の抵抗もなかった滑川だが、結局このテのマンガが
まあ一方の性にとってのファンタジーが、もう一方の性にとっては埃っぽい現実でしかない、ということを知るのもたまにはいいでしょう俺様にとっては。
(99.1009、1012、滑川)
・「ヤングマガジン」45号(講談社)
「二代目天然少女萬襲名」ということだが、Vシネマで「萬」をやった矢部美穂が無視されて、かわいそうだと思うのは私だけか。
・「おやすみなさい。」(小田原ドラゴン)
ダメ人間ここにきまわれり、だが、「グリーンヒル」が飛躍しているだけまだ救いがあるのに対し、なんだか「おやすみなさい。」はみじめすぎて笑えないときがある。
こういうの、笑えるか笑えないかで読者の心境が明らかにならない?
リトマス試験紙???
わからないが続いているというのは人気があるということか。
・「フローズン」(山崎さやか)
そういうものを描かせれば描けるはずなのに、ストーキングよりもそれを打破するカタルシスに重点を置いた「ジョジョ」の人気についてもっと考えた方がいいんではなかろうか。
作者は、もともとすごくダークネスな嗜好を持っており、それをギャグに変換できるヒトなのだろうと思う。
(99.1011、滑川)
・「パチンカーワールド」11月7日号(白夜書房)
「十字打ち」で100万発バトルに挑戦し続ける「カラス」。
弾いている!! これは正に心臓が送り出す血液の流れにも似た
「こ、これを……!」
「……どういうことよ……」
「奴の台は通常の出玉を遙かに超えてます!!」
……玉を出し尽くした後、パチンコ台「ミルキーバー」に語りかけるカラス。
「ゆっくりと眠るんだな……」
「ミルキーバー」のアニメ絵美少女が笑いかける。
70年代と90年代との握手!
……と、そう勝手に受け取らせていただきました。
(99.1010、滑川)
・「MMR マガジンミステリー調査班」(1)〜(3) 石垣ゆうき(1991〜92、講談社)
だが、どうも自分とは肌が合わないようだ。
こういう作品を楽しむには、きっと私の人間ができていないんだろう。「妙にリアルにしようとしている」ところがイヤだ、ということかもしれない。
設定上でも「一介のマンガ編集者」が「世界の謎」に関わるにも限界があり、主人公キバヤシの「想像(妄想?)」で話が終わってしまうのでフラストレーションがたまる。
それに、「実録風」だとすると、開陳される知識も陳腐すぎる。
発想の飛躍もたいしてない。私の予想の範疇である。
(ただし、メンバーの一人が「覚醒」して、超能力かなんかで宇宙の神秘に到達するような最終回だったら、ひとり暴動を起こす)
(99.1010、滑川)
・「赤川少年探偵団」(1) 斉藤純一郎、原作/浅利佳一郎、シナリオ/山中正治(1995、光文社)
厳密にはフェアではないんだけど、それはまあいいでしょう。
原作はもともとこういう小説があるのか、書き下ろされたのかわからん。原作者は知らない。またなんで「シナリオ」の人がいるのかもわからん。
「赤川」という名前は「赤川次郎」からなのか。これも謎。直接関係はないようだ。
(99.0211、1006、滑川)
・「ヤングマガジン」44号(講談社)
キミィ! 水着になりなさい(大山総裁調)。
・「ジェンマ THE PASTAMAN」(笠原倫)
3週連続読みきり。
ガンマン風の出で立ちで鳥取砂丘に現れたイタリア料理人(らしい)男、侍苑馬(じぇんま)。
暗い過去を背負い、現在と戦いながら、その異常とも言える嗅覚を武器にパスタ対決をすることになる。
(99.1005、滑川)
・「魔術っ子! 海堂くん!!」すがわらくにゆき(1998、アスペクト)
第一、第二などと分けるのもヘンだな。なんかヤラしいよな。こういう表現。マーケティング臭がしてさ。
だから「アニメ好き」とか「エロ同人誌好き」とかって出てきて、それに対する照れとか「ダメダメ感」を自覚しつつ、それほど深刻でないっつーか気張ったところがない。
・「グラップラー刃牙」(42) 板垣恵介(1999、秋田書店)
1位が刃牙、2位が勇次郎というのはわからなくはないが、3位に花山薫、4位に烈海王というのは「へええ」と思った。
滑川のお気に入り・
「好きな人と嫌いな人が両極端なキャラクター」と書いてあったのが気になる。
嫌いな人はどこが嫌いなのか!?
その解答の一つが柴千春であり、その後の「刃牙外伝」の猪狩VS斗羽の「プロレスの」試合である。
(99.1004、滑川)
・「ホステスNo.1」(1) 松田康志、郷力也(1998、文芸春秋)
クラブっつってもアレです。「銀座のクラブ」とかいうときのクラブね。
みなみは主に大阪のミナミで活動。ときどきはキタにも行く。
大阪生まれ・東京育ちで一見のほほんとしたみなみが、欲の皮の突っ張ったヤツらを
水商売の世界のしきたりとか、法律的なかけひきとか。お話はえらく単純な場合が多いんだけど、つい読んじゃう、って感じのマンガ。
(99.1004、滑川)
・「愛ス▽ショット」(1) 田原一朗、郷力也(1987、秋田書店)
小柄なみどりはショットは正確でパットはうまいがパワーがまるでない、大柄な恵はパワーはあるがノーコンで、打てば必ずスライス。
みどりは処女でカッコいい男を探している。恵はセックスの相性がよければよい発展家(死語か)。
毎回まいかい他愛もない事件が起きてはそれに巻き込まれる、というパターンで、お話的にはどってことないのだけど、この脳天気な感じが郷力也氏の持ち味だと思う。
単行本には(1)となっているが、最後のページに「ではではさよならさよなら」と書いてあるから全1巻かも。
(99.1004、滑川)
・「ジャンジャンバリバリ」(1) 石山東吉(1997、秋田書店)
・「怨霊狩り」 荒井海鑑(1992、久保書店)
自称久米仙人の子孫にして怨霊狩りを生業とする男・久米礼と美少女クリス、小山内理子が、さまざまな妖魔に挑む。
Hシーンを出す方便とかどっかでみた映画やマンガのオマージュではなく、かなりマジに日本書紀などを調べてあって、オリジナルな妖怪が出てくるところが面白い。
展開が一見投げやりな感じでまとまっていくのも現在と同様の荒井海鑑のパターンである。
絵柄に関しては、試行錯誤というか実験していたのか、大友風キャラあり、諸星大二郎風シーンあり。女の子の造形にも工夫というかいろいろ考えている印象がある。
確か本編のキャラクターは同じ作者の「デビルウーマン」にも出てくる。
(99.1002、滑川)
・「闘魔戦国絵巻」 荒井海鑑(1992、久保書店)
時は戦国時代、「火神の剣」に宿る火神の封印を解いてしまった美少女日巫女は、その剣とともに戦乱の世にはびこる「魔」を退治する旅に出る。
こちらもなかなかオリジナルな妖怪が出てくる。「怨霊……」同様、絵柄が安定しない印象を受けるが、それもまた味。
「火神」のイメージはまるっきり「バスタード」で、「美少女が封印を解いて呼び出す」というパターンも同じ。意図的なジャンプパロディもある。
この頃はギャグが少なめだ。
(99.1002、滑川)
「つれづれなるマンガ感想文」9月後半
「つれづれなるマンガ感想文」10月後半
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