◆ 1999年10月中旬 ◆
10/11〜20
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10/20(水)……牛肉とホレイショ
肉欲の秋! ……というわけでなんだか読書をしていたら、目が疲れて熱を持っているようだった。っていうかむしろ毎日朝の6時くらいまで起きているので、あんまり目が休まってないのであろう。起きている間も始終パソコンのモニターに向かったりしているし。そんなわけで今、アイスノンで目を冷やしたりしつつこれを書いている。あー、気持ちいい。ヨガリポインツ!
【雑誌】ヤングマガジンUppers 11/3 No.21 講談社 B5中
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「ちんぽ刑事」の丘咲賢作が新連載。タイトルは「牛肉」。空手最強を主張する頭がとんがった男が下品な活躍をしつつ空手したりする漫画。濃い絵柄とベタベタに下品なギャグは「ちんぽ刑事」と同様。作:夢枕獏+画:板垣恵介「餓狼伝」。猪木的男・グレート巽と盲目の怪物・泣き虫サクラの激闘がスタート。泣き虫サクラに圧倒的な存在感があって、お話に力強く引き込まれていく。「バキ!」の強さのインフレが進みつつある一方で、「餓狼伝」のほうは非常に好調に進行している。咲香里「春よ、来い」。彼女、妹、元妹の彼女の3人の女の子に囲まれて、おにーさんは針のむしろ。眼鏡娘の彼女が健気でカワイイ。ヨガリポインツ!
【雑誌】まんがくらぶオリジナル 11月号 竹書房 B5中
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かたぎりわかな「みちばたトライアングル」。相も変わらず唐突な展開。ではあるが、このシリーズはかたぎりわかなにしては落ち着いた感じなのでもうちょっと暴れていただきたいところ。みずしな孝之「ササキ様に願いを」。今回は西清孝戦力外記念特別企画アリ。西って味のある選手で好きだったなあ。1997年にベイスターズが2位になった年は、中継ぎで地味だけどすごくいい仕事してたし。あの年は西だけでなく、関口、島田、五十嵐も絶好調で、中継ぎ陣は最強だったと思う。西が打撃投手から現役復帰して活躍したそのシーズンのオフの契約更改時に、記者会見で「年棒が上がったのでいい冷蔵庫が買いたいです」とかいっていたのがすごく印象に残っている。あと細かいツッコミ。川村が被本塁打王を来年狙うみたいに書いてあったけど(もちろん漫画内でのネタだけど)、ちなみに今年は21本でセ・リーグ3位。上の二人は22本の三浦、32本の斎藤隆。見事ベイスターズ3本柱で1〜3位を独占している。ローズは打率、打点で二冠王となっているが、最多安打を含めていちおう三冠。こいずみまり「レイとルリのスイートライフ」。「ウォッシャー液」でうぉっしゃーっていうのは俺もなるなあ。あと「エッシャー」って聞くとえっしゃーっとも。ヨガリポインツ!
【雑誌】週刊少年マガジン 11/3 No.47 講談社 B5平
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赤松健「ラブひな」。今までもさんざんラブコメづいていたが、成瀬川と景太郎の距離が近まるにつれて、さらにぐにゃぐにゃのトロトロになってきた。今回の前半は読んでいて、とくにこっぱずかしくてよかった。1ページめの1コマめが入浴シーンで始まるあたりもサービス満点。ヨガリポインツ!
【雑誌】週刊少年サンデー 11/3 No.47 小学館 B5平
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石渡治「パスポート・ブルー」。筑波の宇宙センターの周りに強烈な雨雲出現。石渡治らしい、極端な気象が宇宙センターを襲う。久米田康治「かってに改蔵」。フリルヒラヒラで少女趣味な恥ずかしい服を来た羽美がいい。久米田康治は、奇矯なギャグもいいけど、女の子もけっこうかわいい。全体にグッドセンス。ヨガリポインツ!
【雑誌】花とゆめ 11/5 No.22 白泉社 B5平
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高尾滋「トゥモロウランド」、集中連載第2話め。幼いころに別れた妹と再会して彼女と自分を比べてしまい、自分に嫌気が差して一人旅に出たおねーさん。着いた先は、悩みを持った人だけが見つけることのできる「迷路館」という不思議な建物。客は一度入ったら、この館からは出られないらしいのだが……。この人の柔らかくて端整な絵柄はやはりいい。お話としては次回に向けての布石かなあという感じで、今回は少しごちゃごちゃした印象。絵夢羅「Wジュリエット」。背が高くてスラリとした美男子のような女の子と、女の子顔負けのキレイな男の子のラブコメ。飛び抜けたところはないものの、サッパリとした絵柄でお話も楽しい。というか女の子が不器用で美人でよろしいな、と。ヨガリポインツ!
10/19(火)……ナマズばゴックン
トップページを見て気づいたかと思うが、OHP内のテキストを全文検索できるようにした。「全文検索システム Namazu」を使用。インストールのしかたはこのサーバーを借りているプロックスシステムデザインの会員専用コーナーに書いてあったので、それに従ってやってみた。UNIXのコマンドは全然知らないんで最初はとまどったけれども、なんとか導入完了。インデックスをあらかじめ作っておく形式なんで、かなり速いみたいである。インデックスの作成には3時間くらいかかったけど。毎朝8時に自動的にインデックスが更新されるような設定もしてみたが、うまく動くかよく分からない。こういうCGIとか好き勝手使えるっていうのは、自前サーバー持っているがゆえの利点だよねーと悦に入ってみた。
そういえば昨日のスピリッツの感想のところで書き漏らしたことがあったので補足。松本大洋キャラがTV番組のオープニングに出現するらしい。ABC・TV朝日系列全国ネットで10月22日(金)21時スタートの「ターニングポイント」という番組で、「100」掲載の「fly」をモーション化した画像が使用されるとのこと。さらに1回目のゲスト、広末涼子が松本大洋のある作品についての想いを語るという話もあるんだそうだ。
巻頭で我孫子三和の読切「茱萸原わけて」(ぐみはらわけて)が掲載。伽月という女の子が主人公。彼女は双子として生まれるはずだったが、もう片方の男の子は死産。しかし彼女は子供のころから、ほかの人には見えないけど自分を優しく見守ってくれている死んだはずの男の子、「かづさ」の存在を感じていた。周りの人は信じてくれないが、伽月の成長に合わせてかづさも成長し、彼は彼女の中でどんどん大きな存在となっていった。しかしある日、かづさは伽月に別れを告げる。嘆き悲しむ伽月だが……というお話。我孫子三和独特のくにゃくにゃと柔らかい絵で紡がれる物語は、清浄で優しさにあふれている。デフォルメの利いた絵とマジメな絵のバランスも絶妙。雁須磨子「どいつもこいつも」。今回は休日を利用してみんなで旅行。乙犬と朱野がいいムードになりつつある間に、美男の立花二層とキレイなおねえさん綾瀬三層の不思議な対立関係が激化し、かなり馬鹿馬鹿しくも楽しい展開。それにしても本当に国防業務をしてないなー、この人たち。そこらへんのぼけなすっぷりがたまらない。
竹宮恵子と高橋しん、なかじ有紀、米沢りかがねこ大好き漫画特集にて登場。中でも特筆すべきは高橋しん「白ネコのこと」。ネコを飼えない賃貸マンションに住んでいた高橋しん夫妻や、街の人々にかわいがられていた白ネコのお話。街角のちょっと悲しくて心暖まるエピソードが8ページで美しく描かれている。高橋しんってやっぱりうまい人だと思うのだ。だから説教だけはしないでほしい……と「いいひと。」のときは常々思っていたのだが、今回は説教でないので素直に楽しめた。それにしても漫画家さんはネコ好きが多いなあ。酒井美羽「\十億少女」。十億の借金のカタに金持ちの家にヨメとして買われてきた女の子のお話。眼鏡! 三つ編み! ええのう。この人の作品は、イキが良くてけっこう好き。新人の久留木カオリ「森の魚」。絵柄はわりといい雰囲気は持っているので、あとはなんとなく舌足らずな印象のあるお話作りが上達するとイケそうな感じ。といってもそういう部分こそ上達しにくいのだけれど。
【雑誌】ウルトラジャンプ 11月号 集英社 B5平
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独立創刊第1号。なんかいろいろとピンナップ等がつきまくり。村田蓮爾テレカの応募者全員プレゼントサービスもあり。とはいえ内容は今までのウルトラジャンプと大して変わらず。ウルトラジャンプって、マニア筋はほぼ間違いなく押さえているけれども熱狂的ファンはあまりいない雑誌という気がする。あんまり「ウルトラジャンプすごく好き」って人を見ない。俺の周りだけかもしれないが。うまい作家はいっぱい描いているんだけど、どうも寄せ集め的というか。FAや逆指名ドラフトで選手をかき集めている読売巨人軍って感じか。
巻頭カラーは大暮維人「天上天下」。回を重ねるごとに盛り上がってきている。主役格の人たちの想いがどんどんすれ違っていって、何やらたいへんな展開になりそう。アクションが力強くて例によって絵はキャッチーだし、キャラクターも生きてきたように思う。なるしまゆり「不死者あぎと」は新連載。エロティックでおどろおどろしくて、きちんとお話を進めていけば面白くなりそう。作:草薙だらい+画:三和士郎「BLACK MIND」。いかにも上條淳士とか田島昭宇とかあそこらへん系の雰囲気の絵。こういう系統の絵の人たちってみんなけっこううまいんだけど、どうしても先達と比べられがちだから損でもある。裏で殺し屋的なお仕事をやっている高校生が主人公。今回は前編なんで評価は次回を見てからではあるが、けっこううまいのでそれなりに楽しめる話にはなりそう。松本嵩春「アガルタ」は、人間のポーズなどの描写が相変わらず美しくい。伊藤悠「影猫」が短期集中連載スタート。この人は線がカッチリと太く、なおかつシャープな絵柄が持ち味。なかなかカッコイイ絵柄をしているので先が楽しみ。ダイナミックな構図やコマ割りも良い。
10/18(月)……りんごとみつばちドロ〜リ溶けてる
わりとあくせく仕事をする。ちょっとした必要があったので会社マシンを立ち上げっぱなしにして帰宅したのだが、メールソフトやICQをクローズするのを忘れていたため、家から会社メールを読んだりICQにログインしたりできなくなるというアリトルファッキンな事態に。明日は気をつけるぞ。
【雑誌】週刊少年ジャンプ 11/1 No.47 集英社 B5平
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作:ほったゆみ+画:小畑健「ヒカルの碁」。部活をとるか院生受験をとるかでゆれるヒカル。三面打ちにもなんとか対応してしまうあたり、成長の跡が伺える。主人公の成長がハッキリと伝わってくるあたり、実に少年漫画らしい健全な面白さ。あと、囲碁部の髪が白抜きな地味系の女の子がかわいいなーと。
【雑誌】ヤングマガジン 11/1 No.46 講談社 B5中
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安野モヨコ「花とみつばち」掲載。コンスタント。華倫変「デッド・トリック!」は、今回2色カラーあり。青インクと黒インクの2色は、不健康な感じでこの漫画には合っているような気もするが、肌の色が青なのはやはり少し違和感あり。事件のほうは、畠山警部の登場で一気に進展の気配ではあるがさてどうなるものか。笠原倫「ジェンマ THE PASTAMAN」。集中連載は今回でおしまい。最後までハッタリのきいた奇抜な料理漫画に仕上がっていて面白かった。10月21日発売の別冊ヤングマガジンに掲載が決定しているらしいので、今回ので気に入ったひとはそちらもぜひ。
【雑誌】ビッグコミックスピリッツ 11/1 No.46 小学館 B5中
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次号からの窪之内栄策の新連載が楽しみ。
ほりのぶゆきの新連載「旅マン」がスタート。「空想特撮温泉」の旅行版といったところか。ある日突然、仮面をつけた「旅マン」になっていた男が、謎の声の指令に従い旅をしてはよく分からない活躍をするというお話の模様。それにしても文字が多い漫画だなあ。榎本ナリコ「センチメントの季節」。今回の続きシリーズはこれまでの短編モノよりも好きだ。短編のほうはお話を綺麗にまとめるため、やや陳腐な展開になりがちという印象があったが、今回は地に足が着いている印象。山本康人「僕」。扉のタイトルの文字がかっこいい。ひろしの背中に、服の模様のように貼り付いた「僕」の文字。なかなかいいセンス。山本直樹「ビリーバーズ」は、『第三本部長』改め『議長』さんの到着と、そこから急速に動き出す展開を描く。ついに島にやってくる『みんな』。その到着とともにどんなことが行われるのか。得体の知れなさがうっすらと怖い。
【単行本】「かってに改蔵」5巻 久米田康治 小学館 新書判
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最近表紙の色使いが華やかでいいなあ。カバー裏も遊んでて楽しい。久米田康治は執拗にギャグを重ねる呼吸とセンスがいい。カクカクした絵だが、内容には合っているし女の子も十分かわいい。一つのテーマに沿って、人のトラウマをつついたり、サラリと奇抜な発想を盛り込んでみたりと芸が細かい。珠玉のギャグ、つまりボールギャグ漫画? むーむー。
10/17(日)……あ〜んティコクしちゃう〜
オリンピック、サッカーの予選、日本×タイをTV観戦。日本がタイに3-1で勝利。もう少し楽に戦えたような気はするんだけど、タイもなかなか守りのしっかりしたいいチームだったのでここらへんは仕方なしと見る。随所で中村俊輔のワザが見られたのでそれなりに満足。新しく選ばれた藤本主税が、背は小さいながらちょこまかと走り回っていて見てて面白かった。
JFLでは横浜FCがジャトコに3-2で勝利し、第3ステージ首位に立つ。得点力はここのところだいぶ落ちてきているのだけど、なんだかんだで点は取られてないので(5試合で4失点)勝てているようだ(最近は試合を観に行ってないのでプレーぶりはよく分からないのだけど)。年間総合優勝も見えてきたが、一部新聞で報道されているみたいに超法規的措置によるJ2昇格はたぶんないと思う。本当は今年上がったほうが、ファンの興味もつなげると思うので望ましいのだけど。2年めもJFLだと、たぶん入場料収入は減るだろうし。
【単行本】「ヌルヌルゆみこ帝国」 町野変丸 三和出版 A5
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単行本データは町野変丸ページに追加
【単行本】「SPEED KING」5巻 間部正志 講談社 新書判
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今回は末藤の前に、陸上強化人間的なライバル出現。登場人物の目つきがいちいち邪悪で、全体に濃厚な味付け。疾走シーンはたいへんに力強く、胸のすくモノに仕上がっている。間部正志、スポーツ漫画を描かせてもけっこうやるもんだ。
【単行本】「しましまえぶりでぃ」 TONO+うぐいすみつる 朝日ソノラマ A5
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先日メビウスさんにお会いしたときに、ダブリ買いされたとのことでいただいた物品。ネコに対する愛情あふれまくり、というか飼い猫自慢漫画。愛がてんこ盛りで和みますなあ。俺はネコ派ではなくむしろイヌ派なのだけれど、こういう漫画読むと無性にイヌいじりをしたくなってしまう。ちなみにネコは「どこでもいっしょ」でしか飼ったことがない。アレだけでも十分魂抜かれたのだから、実際に飼ったらさぞかし抜かれるのだろうなあ。
10/16(土)……暗黒ツバキは恋の花
掲示板に続いてほかのページも完全移転。リンクとかメールアドレス等、直せてない部分もあるけれども、そのへんはご容赦くだされ。ついでにAIRnetのWebページで退会申し込みもしておく。AIRnetの契約期間は来年2月くらいまで残っていたはずなので、契約が切れるまで跡地のほうのコンテンツも生かしておくつもり。
久しぶりに七輪出動。今日はいよいよ秋のメインイベント、秋刀魚に挑戦。さすがに秋刀魚は長いので二つに切ってから焼く。あいにくあんまり脂は乗っていない個体だったが、かなりきれいに焼き目もついて写真を撮っておきたくなったほどにうまい具合に焼けた。そして食う。………………うめい! たまらねい! 身だけでなくワタの部分もこの上なくうめい。ビール必須。今度はもっと身が黄色く見えるほど、じゅくじゅくに脂が乗った奴を買ってきてまた焼きを入れるべし、と決意した秋の一日であった。
【雑誌】ZetuMan 11月号 笠倉出版社 B5中
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なんだかここのところ、イマイチ冴えない印象。ZERRY藤尾、榊原薫奈緒子といったところが今回は載っていないというのもあるのだけど、雑誌全体のパワーが最近落ち気味。
深田拓士「秘蜜遊戯」。この人らしい凌辱モノ。居酒屋のムカつく客のねーちゃんが、店員さんによって調教される、というお話。途中までのみっちり詰まったエロシーン、それからオチの下らなさがいい味(たぶん下らなくしようと思って描いたのではないと思うけど)。先日連載が終わった咲香里「太陽が落ちてくる」の番外編が掲載。「太陽が落ちてくる」に出てきた女の子たちのその後の物語。女の子がかわいらしく、かつ楽しそうでよろしい。
【雑誌】コットンコミック 11月号 東京三世社 B5中
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毎度おなじみ駕籠真太郎「駅前」シリーズ、「駅前暗黒」。今回はなんでもかんでも黒く塗ることがブームの世の中における喜劇。着ているモノから家具から、何から何まで黒ずくめ。本も真っ黒。すごい内容が書かれていたかもしれないという想像に興奮したり、黒い壁にまぎれていた男に女が襲われたり。今回は途中の展開もいいし、オチも決まっていて面白かった。
巻頭カラーは波津彬子。今号は読切で、タイトルは「当方からの客人」。イギリス貴族(だと思う)の家に伝わる、中国陶器のコレクションにまつわるファンタジックな物語。上品で整った絵柄で読ます。派手ではないけれどもうまい。伊藤潤二の「シリーズ富江」が新連載。豊かな家庭に育った少年が、海岸の岩場で見つけた女性の死体から災いは始まる。死体に食べ物などを与えていくうちに、その女は肉体をどんどん修復させていくが、彼女に心を囚われた少年は憔悴していく……といった感じ。怖いというわけではないけれど、奇想あふれる展開にはやはり迫力がある。今市子「百鬼夜行抄」。今回もよくまとまっているし、絵もうまい。これでもう少しフキダシを少なくして画面を整理してくれたらもっといいのに……と読むたびに思う。川原由美子「観用少女」は、今回「都合により(中略)減ページ」なのだそうだ。というわけで中途半端なところで終わっている。
【単行本】「COLD MEDICINE」CAPSULE A TAGRO ふゅーじょんぷろだくと A5
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今月は「MAXI」(コアマガジン刊)に続いて2冊め、TAGROとしては通算3冊めの単行本(1冊めは「アガデベベ」。ふゅーじょんぷろだくと刊)。動物人間たちなどさまざまな種族が混在する世界において、両性具有で見た目は女性であるタマキと、その相棒のマリアの活躍を描く、SF系刑事モノとでもいうような作品「COLD MEDICINE」がこの単行本のメイン。そのほか短編もいくつか。「パイク」掲載作と「カラフル萬福星」掲載作品が収録されている。今回は「MAXI」で何作品かに見られたカッチリとした直線的な画風のほうではなく、線が細めのより美少女漫画寄りの絵柄が中心である。
TAGROの線はくっきりとしていつつもしなやかで、造形がキッチリした気持ち良さがある。お話自体はあんまりまとまってない作品も多いのだけれど、作品全体の雰囲気に惹かれるものが常にある。あと、線自体はシンプルだがムッチリとした色気があるのも良い。今回の収録作品では「ビンボーリンボー片眼ちゃん」に出てくる片眼ちゃんがかわいくていい。「MAXI」収録の「LIVEWELL」みたいに破格な作品はないし、とっちらばった感はあるけれども、それなりに楽しめる一冊。
10/15(金)……ハメ穴トキオ
トップページにも書いたとおり、掲示板をhttp://picnic.to/~ohp/keijiban/にお引っ越しする。ちょっといじくってcgiファイルをそのディレクトリのデフォルト表示ファイルに設定したので、URLもだいぶ短く、かつ覚えやすくなったと思うしだいであります。「ohpの掲示板でピクニック〜」と覚えていただけるといいかもしれない(「ohpの掲示板」の「の」はカタカナの「ノ」=「/」、最後の「〜」はチルダ「~」のイメージ)。実はコンテンツの大半はすでにpicnic.toサーバーのほうにアップしてはいるので、OHP本体もわりとすぐに移転可能。
このページも最初はドリームネットから始まってAIRnetで1年半ほど、そしてpicnic.toへと移ったので、これが2度めのお引っ越し&3個めのURLとなる。掲示板なんか、最初はレンタル掲示板で、会社の後輩のスペースにちょっと間借したあとAIRnetで自前の掲示板を用意し、今回またお引っ越しってことですでに引っ越しは3回め。2年ちょっとしか経ってないのにけっこう放浪したものだ。今回は自分サーバーなのでこれ以上の引っ越しはまずないと思うが、以前の引っ越し時に比べてコンテンツ量が3、4倍になっているので、手間が増えた。さすがに細部のリンクまではそうそう直せないので、ちと困ったにゃ〜といったところ。
【雑誌】MANGA EROTICS Vol.3 太田出版 B5平
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執筆陣は町田ひらく、やまだないと、福山庸治、砂、重松ススム、町野変丸、森園みるく+村崎百郎、フレデリック・ボワレ、ナミルチモ、あめかすり、雁須磨子、久我山リカコ、卯月妙子。それから林あまりの短歌と山本直樹撮影の写真。濃いメンツを集めるという意図はビンビンに感じるので、次はぜひ山田参助先生でも呼んできていただけないものか(山田参助は「さぶ」で毛むくじゃら豪快男色ギャグ漫画を描いているナイスガイである)。
巻頭カラーはいきなり町田ひらくである。タイトルは「カ触の典」(カは穴かんむりの下に「果」の字)。母子家庭の子供が、女性の身体がらみのことで母親同伴で刑事らしき人に諭されているところから話は始まる。どんな事件が起きたのかは説明なしに。その少年がやがて、母が死に老祖母を老人ホームに預けて一人きりになった後、少女をさらってきて凌辱するようなオトナにすくすくと成長する。彼はまた少女暴行の常習犯となっているような気配なのだが、そのことについてもほのめかす程度で、ラストもこれまた決定的なことは語られない。意図的に端緒、終局、ディティールを隠蔽することによって、なんとも居心地の悪い読み心地を演出している。虚無的な倦怠が漂う物語には、確信犯ならではの技巧が感じられる。読ませ方がやはりうまい。福山庸治「うろしま物語」。そこら中でセックスが公然と行われているうろしまの町に迷い込んだおっさんのお話。今回で3回めの掲載だが、いよいよ飄々とした味が出てきて面白くなってきた。
砂「BOXES」はやっぱり濃い。みんながお待ちかねであろう、あのパワフルなネームの羅列に入るまでのリズムが絶妙。下劣なセリフをこれでもかこれでもかと乱打することにより、大量のセリフのすべてが総体となって襲いかかってくる。そして一つひとつのセリフが、リズミカルにぶつかって俺を刺激する。まじめくさった妙ちきりんな締めくくりもたいへん素晴らしい。クソッ、本当にスゲエセリフの洪水だ、この漫画。ダメだ、面白えッオオッ、このケツマンガ。イイものだ。イイものだ。単行本出せッオッオッ。
駕籠真太郎「大試練」。100人の男たちが、勃起すると爆発する装置を股間につけられて無人島で1ヶ月のサバイバル。生き残れば階級差を超えて出世できるこのイベントに参加した人々に襲いかかるは、無数のエロ本トラップ、プレイガールなどのオカズ群。次々に勃起して爆発していく人々。この珍妙なスペクタクルを、ブラックにクールに、そしてテンポ良く描いてくる。駕籠真太郎の暗黒喜劇構築力は実に素晴らしい。作:村崎百郎+画:森園みるく「夜の果ての旅 天使の肛門」。クズ男とゴミ女の最低な日常。身もふたもない濃厚な楽しさ。あめかすり「ゴミの日」。あいかわらずゆらゆらとして不安定な作風。パイクが休刊になったが、とりあえず受け容れ先があったということで安心。雁須磨子「蟻」。いつものユルい作風とはちと違って、少し不思議なホラーっぽい味わい。雁須磨子の絵柄はけっこう艶めかしいので、エロもオツである。久我山リカコ「愛の新世界」。コミカルに行ったりHに行ったりと、器用な人だなあ。
エロ漫画というくくりでいうと、この雑誌が出てきたというのはずいぶんエポックメーキングなことだったように思う。エロ漫画誌と一般誌の境界はすでにずいぶん薄いものになってきているが、この雑誌は従来とはまた違った方面から壁を突き破り、さらに境界をなだらかなものにした。メジャー側からのエロの取り込みというライン、快楽天に代表されるエロ側からのポップ化に加え、サブカル方面から切り崩し、ボーダーレスな状況にさらに拍車をかけた。美少女漫画系とは一線を画す人を集めたおかげで、美少女漫画誌は好みでなかったり恥ずかしくて手に取れない人にも手を出しやすくなっている。これにより、今まではエロ漫画を読まなかったような層に駕籠真太郎や砂という名前を知らしめたというのはやはりデカい。古くからエロ漫画を読んでいた人にとっては、「今になって駕籠真太郎とか読んで自分で見つけたみたいな気になってハシャいでんじゃねえ」とかいう気持ちはあるかもしれない。でも、今までエロ漫画サイドの人たちが声を大にしてもその声が届かなかった層を動かしたっていうのは、素直に受け止めて評価していいと思う。それで名前が知れてくれれば、そういう作家たちの単行本が出る可能性も上がるし、結局は自分にとってもうれしい状況になるかもしれないのだから。
【雑誌】ビッグコミックスペリオール 11/1 No.21 小学館 B5中
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表紙を見て「味いちもんめ」がいつの間にか「新・味いちもんめ」になっていたことに今さらながら気づいた。間瀬元朗「キョウイチ」が3号連続の集中掲載。酔っ払って生意気な若者・キョウイチをタコ殴りにしたサラリーマンたち。勢い余って彼を殺してしまったかに見えたが、彼と同じ目の模様の印を体に刻んだ若者たちによって復讐され追い詰められていく。しかもキョウイチはほとんど死体然としながらなぜか起き上がってサラリーマンたちに迫ってくる……。といった感じで、都会の日常の中からしのびよってくる恐怖を描くホラーもの。邪悪っぽく濃い絵柄ではあるが、あんまりズガーンとは来ない。わりとよくある話って感じ。星里もちる「オムライス」は最終回。ほどほど。
【雑誌】ビジネスジャンプ 11/1 No.22 集英社 B5中
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冬目景「イエスタデイをうたって」で、リクオによるハルとのデートすっぽかし事件が発生。リクオ氏は素直に過失を認めているが、ハル女は話し合いに応じず。「ヤキモチやいてスネてるところがかわいいよねー」という目撃談が寄せられている。
10/14(木)……タイナベタベナイ?
カリスマWebマスターを目指すタフガイたちが神保町に集い、そしてタイなべを食らう。ムネカタさん、サイトウさん、LZDさん、俺の4人で神保町の駅構内、岩波ホールの真下にある「ムアン・タイなべ」というタイ料理屋さんに行ったのである。仕事上の用事も少しあったのだが、むしろタイなべを食いたいという俺欲望におつき合いいただいた形。ネットアイドル、巨乳などについて熱く語りながら飲み、料理をおいしくいただく。タイなべ後に行った「さぼうる」という喫茶&洋酒のお店は、煉瓦の壁、木のテーブルとなかなか和む雰囲気。ウエイトレスさんは皆TシャツGパン系の私服系ねーちゃんで、これまた素人っぽさが良い。たぶん学生バイトなのであろう。ラストオーダー後に「フルーツです」といってボンとバナナを4本出してくれて得した気分。
モーニングを読んでいたら、最近の講談社KCコミックスについているラッキーナンバーの第1回当選番号が。下4ケタ、7242、1020、0875が当選。チェケラー。あと当初、10月21日発売と予告されていたモーニング新マグナム増刊の次号だが、25日に変更になったらしい。
【雑誌】コミックビーム 11月号 アスペクト B5平
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永野のりこ「電波オデッセイ」が最終回。今回の定期購読のおまけはそれを記念して、永野のりこ描き下ろしの1ページ漫画のコピーがついてきた。金なんて出ないのに、実にごちゃごちゃと描き込んであって本当にサービス精神あふれる人だなあとしみじみ。お話のほうも、温かく優しく終わっていって、とても良かった。この作品を読むと、自分に向かい合うその気持ちがまっすぐであるだけに、やっぱり泣けてきてしまうのだ。中島あつき「鮮紅街」も今回で最終回。こちらはイマイチ乗り切れないままだった。絵など筋はいい人だと思うので、またの登場を期待。あと、次号ではユウジロー「ユウジローのブライダルキック」も最終回になるらしい。いろいろと連載が終わっていき、ビームも様変わりしていくのだなあ。それはそうと、来月はヒロモト森一が読切で登場予定だというのはかなりうれしいところ。
今号の巻頭カラーはタイム涼介「東京カイシャイン」。いい具合に力が抜けていて、かつ下品な言葉の使い方が巧みで楽しい。それにしてもコレを巻頭に持ってくるあたり大胆だ。志村貴子「敷居の住人」。本田くんもキクチナナコも育っていく。なんか背が伸びたような。本田くんは登校拒否になりかけで、キクチナナコも家庭の事情で雲行き怪し。すごいことが起きる漫画ではないのに読ませる。新谷明弘「期末試験前也 〜双子ちゃん〜」。いい出来。自宅のステレオのスピーカーの中に入っていた双子の老婆。彼女たちは元々、戦時中に極秘研究所で開発された電波を受信して唄う人造人間だった。極秘研究所が解体された後、彼女たちは民家に忍び込んで電気を喰らって生きのびていたのだが……。彼女たちが語る優しいご主人であった学生の話などなどは、ちょっと不思議で心暖まる物語。ラストも非常に良い。きっちりと細部まで描き込まれた心和む絵柄とお話がばっちりマッチして、気持ちのいい読後感を作り上げている。
桜玉吉「幽玄漫玉日記」。今回はヒロポンお引っ越し編の前編。桜玉吉とビーム編集長O村氏が呑んでくだをまきまくるあたりが、爽やかならざるテンションが高まっていて面白かった。有川祐「彼女とデート」。セッちゃんは案外進んでいるのですな。それからノギーちゃんが健気でかわいくていい。肉柱ミゲルが久々に登場。「おもしろ新世紀少年ヘッドGOLD」。展開の脈絡のなさと下らなさがなかなか痛快。この人はだんだん良くなっているような気がする。いましろたかし「釣れんボーイ」。いつになくダイナミックな展開は、その後のやる気なさげな日常への布石。趣味にハマりつつもダメ人間になりきれない小心者ぶりが身につまされる。羽生生純「恋の門」。イデオンのコスプレをする恋乃の両親がバリバリに濃い。やはりイデの力はスゲエ。俺は昔からそう思っていた。
【雑誌】週刊少年チャンピオン 10/28 No.47 秋田書店 B5平
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能田達規「おまかせ!ピース電器店」。今回は続き物。連続爆破犯の疑いをかけれらたピースパパは警察に連行される。だが、それは悪質なネット系犯罪者の仕業であった。パパの疑いを晴らすため、ケンタローとママが奮戦する……という感じ。今回はピースママが活躍しそう。水島新司「ドカベンプロ野球編」。なんとダイエーホークスが優勝。
【雑誌】モーニング 10/28 No.46 講談社 B5中
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新連載、たかもちげん「警察署長」。若き警察署長・椎名啓介38歳。呑気で仕事をしてないかに見える実は影でいろいろ動いて事件解決に役立っているらしい、といった感じのお話。モーニングでたかもちげんが連載するのは「祝福王」以来7年ぶりらしい。意外。井上雄彦「バガボンド」。闘いが死闘の色合いを強めるにつれ、イキイキとしてくる宝蔵院胤舜。かっちょええ〜。高梨みどり「Order-Made」。友達3人との待ち合わせに遅れた花梨と出会った青年。彼のためにスーツを仕立てている間に二人の距離は近づいていくが……。プロとしての誇りと女心が交錯する。爽やかな読み口で気持ちがいい。
【雑誌】ヤングジャンプ 10/26 No.46 集英社 B5中
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高橋ツトムの新連載、「ROUTE69」がスタート。借金を作って都会から逃げ出し、地方に住む友達の家に転がり込もうとした一組の男女。でも、その友達はすでに他界していた。なりゆきでそのまま彼らはその家にやっかいになるが、その家の金をチョロまかしたり……と無軌道に行動する。それをじっと見つめる友達の兄。といった感じの出だし。絵がシャープでカッコイイというのは今さらいうまでもない。お話的にはいつになく一般人レベルに近いというか、身近な領域。というわけで以下次号。
【雑誌】ヤングサンデー 10/28 No.46 小学館 B5中
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遊人「桜通信」。ヒロインの麗は転んで頭を打って危険な状態なんだけれど、それでもパンツや胸の谷間を強調するのは忘れない馬鹿っぷりはステキだ。単行本を買う気にはならないけれども、雑誌でその馬鹿馬鹿しさに呆然とするには格好の作品。岩田やすてる「球魂」。カットマン鎌田くんが、瞳を輝かせつやつやし始める。水を得た魚のように、球の声を聞き、拾いまくる。無闇に脂っこいけれども面白い。竹下堅次朗「カケル」。追い詰められた少女の中で、自分の身を守るために容赦なく他人を傷つける獣が目覚める。女の子の人形のような美しさと眉一つ動かさない冷酷さが鮮烈な印象。竹下堅次朗の描く女の子はやはりいいなあ。
10/13(水)……比丘尼が畜肉持ってピクニックにゴー
俺レンタルサーバーが動き始めた模様。http://picnic.to/もそろそろアクセスできるようになっているはず。これでいよいよ、世界に向かってあんなことこんなことを仕掛ける準備が整ったくさい。サイトの構造とかをチェックしたら、ザクザクと移行したいぜよ、とか思っているのだがそれがけっこう面倒くさいのよな〜。
【雑誌】週刊少年マガジン 10/27 No.46 講談社 B5平
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赤松健「ラブひな」。成瀬川と景太郎がデート。いやがおうにもフヌケまくり。この濃厚なラブコメ感がたまりませんな。サブタイトルからして「嬉しハズかし初デート▽」(▽はハートマークの代用)であるわけだからして。
【雑誌】週刊少年サンデー 10/27 No.46 小学館 B5平
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高橋留美子が今号は読切で登場。タイトルは「with CAT」。ネコ嫌いの子供だった周太にネコを見せようとした同い年の美弥ちゃんだったが、周太はネコを恐れて木の上に逃げて転落し、腕を骨折してしまう。それ以来5年間口もきけないまま、二人は高校一年生に。そんな折、その原因となったネコの虎千代が周太に取りついてしまって、周太の右手は猫の手になってしまうのだが、それがきっかけとなって二人はまた口をきき始めるようになる……といった感じのラブコメディ。高橋留美子は短編もうまい人だが、この作品もよくまとまっている。なんといっても、女の子がかわいいし、ときめくじゃあありませんか。久米田康治「かってに改蔵」。今回は「小さい秋」を発見しようという試みから始まり、小さいモノ好きの元天才塾生徒が出現。そして被害者はやはり地丹くん。したっぱ的であるあまりに毎度毎度いいようにねぶられる。いいキャラクターだなあ。
【雑誌】別冊マーガレット 11月号 集英社 B5平
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羽柴麻央「私小説」。お姉ちゃんの彼氏がくれた一冊のノート。主人公の女の子はその彼氏が大好きだったのだが、結局は自分の姉の彼氏であるわけで、かなわぬ恋だった。でもどうしてもわき出てしまう「好き」という思いを、ちょっとだけ現実を変えた小説にしてそのノートに書きつけていく。少女の言葉と想いが切なくていい感じである。ただ、ラストで報われてしまわないほうが純粋さが増して良かったような気もするが、この人のヌルめの作風からいうとこちらのほうが合っているかもしれない。きら「まっすぐにいこう。」。ヒロイン郁子の彼氏・秋吉が交際を申し込んできた女の子をフッてしまうのだが、相手はその腹いせとして郁子をいじめ始める。こういう意地の悪い仕打ちにさらされつつ友達に心配させまいと笑顔を作る郁子の姿が、健気で切なくてソソりますな。
ハードな抜き系漫画。初っぱなからおねーちゃんの大股開きでスタート。父親が姉を凌辱しているところを目撃した少年が、人間不信に陥り、自らも次々と女性を襲うようになっていく……という物語。本の隅から隅までギッチリとエロが充満し、妄想がエスカレートしていく。テンションはなかなかに高い。パワーは十分。ラストもそうだけど、女に対してイヌをけしかけていくシーンなんかはぶっ壊れていていい。ただ、俺としてはイマイチ乗り切れない感じもあった。ダークな雰囲気はいいのだけれど、掘り下げが足らないような気がする。イヌ以外は実のところ、常識の範囲内の調教という感じで、あまり心胆寒からしめられない。鬼畜系でやるならもっともっとヒドイことしてくれないと……とか思うのだが。男のキャラクターも弱い気がする。もっと邪悪に、もっとディープに。
玉が戻ってきて、河童の写楽にもそそのかされ、歌麿は一躍江戸の人気絵師となる。しかし、写楽と彼が連れてきた絵のモデルである女の陰謀によって、玉の精神状態は危ういものに……。そんなわけで物語はますます怪しさを増してきている。この巻はカタルシスが得られるようなシーンはあんまりない。これからどう出るかが見ものといったところ。
10/12(火)……うらし魔太郎が来る!!
コミックビームは定期購読のが未着なので、感想は明日以降に。
【雑誌】ヤングキング 11/1 No.21 少年画報社 B5中
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佐野タカシ「イケてる2人」。今回は話の流れ的にはHなシーンはほとんどないのに、初っぱなから強引にネコミミコスプレを入れてきたりするあたりがやはり仕事人といった感じですなあ。小池田マヤ「聖★高校生」。流れで神保と鮎子は初体験に及ぼうとするが、お互いの気持ちと情欲は食い違う。このままだと、けっこう後にしこりを残しそうだが、あえてそういう方向にお話を持っていくあたりなかなか容赦がない。有村しのぶ「HOPS」が今号で最終回。ここんとこずーっと、幸せにサカってばかりという展開だったが、そのままの流れでハッピーエンド。次号では大石まさるが「LITTLE PRINCESS」という読切でヤンキン本誌初登場。
【雑誌】ヤングチャンピオン 10/25 No.21 秋田書店 B5中
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巻頭カラーで葉月京「恋愛ジャンキー」が新連載。たぶん、エロ漫画系で活躍している百済内創と同一人物だと思う。この連載、表紙のうたい文句は「ラブ・ツールは絶対ぱそこんj! ニューエイジ、コケティッシュ・コメディ!!」。なんかいかにもオシゴトしている感じのHあり作品になりそうな気配。百済内創の絵は華やかで豊満で、わりと好きなほう。
【雑誌】ビッグコミックオリジナル 11月増刊号 11/12 小学館 B5中
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巻頭カラーで画:中原裕+作:神尾龍「赤松さん」が新連載。以前連載していた「頼りにしてます。」(単行本は小学館刊。全1巻)と同じコンビだ。結婚を機に生まれ育った町に帰ってきたフリーライターの青木一郎。故郷の旧友と昔の話に花を咲かせていたところ、割り込んできた先輩「赤松さん」。彼はダブりなどで同じクラスになった2歳年上の不良だったのだが、青木は昔彼にはさんざん引きずり回され悪さの巻き添えを食らったりしていた。そしてそれから16年して、またまた悪ガキだったころに戻ったように、赤松さんに引っ張り回される日々が始まる……といったお話。中原裕はこういうお気楽系の話でもカラッと楽しく読ませてくれる人だし、手堅く仕上がりそうな作品。松野美鳥「軽業末広一座」も新連載。時は明治末、場所は浅草。不運続きで意気消沈していた学生さんが、軽業一座の娘と運命の出会いを果たす。軽業の芸に魅せられた彼は、一座に入って修行しようとするが……。控えめでノスタルジックな画風に雰囲気がある上品な読み口。秋月めぐる「背広とバクダン」。リストラされたサラリーマンの、割り切れぬ感情への決着。秋月めぐるはけっこう好きな作家ではあるが、この作品はまあごく普通の出来。それから巻末の、花輪和一「浦島太郎」。このシリーズは相変わらず良い。奇妙な金属らしき物体に包まれた宇宙人(?)らしき乙姫様やらが、なんともユーモラスで味わい深い。でも今回は、花輪和一にしてはちと大人しめ。
【雑誌】コミックバーズ 11月号 ソニー・マガジンズ B5平
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吉田戦車「スカートさん」が今月は珍しく4色カラー。なんだかじょじょにキャラクターが立ってきて面白くなってきた。とくに今回は「笑う川上」が良い。吉田戦車はヘンな笑い方ネタは得意だ。微妙な表情描きのアビリティも生きている。冬目景「羊のうた」。毎度いいでき。東城和実「ぐるぐるジャングる」では、幼女化した南野さんがかわいい。ロリ心をソソりがちなルック&フィール。雁須磨子「ご破算で願いましては」は今回で最終回。わりとアッサリ。最後まで淡々とボケナスな感じは良かったが、少し読み足りない感じも。神月カムリ「サボテン・ハウス」はなかなか絵が洗練されててうまい。シャープな描線でお話がパワーアップすればけっこうイケるかも。
隔月だけあって、やはりレベルは高い。
すえひろがり「CIRCLE」。今回は学内調教サークルで公園を占拠し、青空緊縛教室をするというなんとも素晴らしいお話。妄想力がかなりいい感じに突っ走っている。目黒三吉「巨乳の国π」が新連載。といっても以前掲載され「零式コレクション(1)」にも再録された作品の続編ではあるが。巨乳の王国からやってきた半裸の女たちが、巨乳好きの男の部屋に転がりこんできて、国力増強の策を練る……といったお話。目黒三吉は絵はもう文句なくうまいので、あとはお話作りと演出がバリッと決まってくれるとうれしい。おおしまひろゆき「ねこみみちゃん」。4色4Pの漫画である。相変わらずカラーが美しく、女の子がキュート。
なお今号、上連雀三平は原稿落とした模様。で、次号は大暮維人も登場予定とまたまた豪華。たかしたたかしの連載も再開するなり。
【雑誌】まんがタイムジャンボ 11月号 芳文社 B5平
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こうの史代「こっこさん」。今回も優しい絵柄で優しいお話。いい世界いい感触。そろそろもうちょっと大きい舞台に移ってもいい人かとは思うが、それではどの雑誌が合っていそうかというと案外悩む作風でもある。
10/11(月)……ミツキマウス
最後は柱を磨くのだよね〜。コマンドはPOLISH(古ゲーネタ)。
ちょっと二日酔い気味なファッキンホリデイ。そろそろ原稿書かなきゃ!……とは思うのだけど手は進まず。
【アンソロジー】「LOVE TRADE Sampler」 三和出版 A5平
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「美少女系同人誌セレクション」とあるように、同人誌作品をいくつか集めたアンソロジー本。本全体で統一されたコンセプトはないようだ。作家陣は玉置勉強、砂、安森然、三和玉雄、BLADE、みなずきぽぷり、MASAAKI、かんの糖子、北まくら。
この中でお目当てはやはり砂「新聞記者 涼子」。新聞記者の涼子さんが、カットジーンズをはき、張り型付自転車のペダルを漕ぎながら、今の自分の状態を実況中継。「ウウッ! こげばこくほどケツに仕込まれたバイブにケツを、クソタンクをほじられて涼子はよがっていますッ! 涼子はケツの穴を使い込んだケツセックスマニアですッ」。天晴れ。「全身運動中に文字による記録は、できない。だから全身運動中の記者にとってフェラチオは フェラチオは、敵だ」。などと涼子と先輩=コーチが語り合うシーンなんかもう最高。爆発するパワーと理屈っぽさが畸形に融合し、脳髄をグラグラ揺さぶる。あと、みなずきぽぷり「あいりん!!」もわりと良い。10歳以上歳の離れた×学生のかわいい妹・あいりんに、エルフ耳をつけさせていたづらする大学生の兄の物語。
【単行本】「ダイヤモンド」5〜6巻 青山広美 小学館 B6
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5巻はけっこう前に出ていたのだけど買い忘れていた。替え玉4番・種田とホンモノ4番・童子の決着をつけるべく、舞台はオールスター戦に突入。奔放で豪快な種田、シャープで正確な童子、それぞれに持ち味は違うがその決着は……というところで以下次巻。考えてみるとどちらも殺人犯なわけであるが、どのようなラストにするのか気になる。
【単行本】「昇天コマンド」 西川魯介 ワニマガジン B6
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サバゲーマニアの彼女と、軟弱メガネくんな少年が周囲の目も気にせずサカる……というお話(身もフタもない要約)。コミカルで柔らかめの絵柄なのだけど、やることはきっちりやってて案外H。背景のカレンダーが版画男だったり、プラモデルがやけにマニアックだったり、セリフもいちいちケレン味があったりと、細部で遊びまくっているのも楽しい。きちんとお仕事しつつギャグもやり、細部でマニアックな層をニヤリとさせる遊び心たっぷりな作品。うまいですなあ。
【単行本】「ABILITY」2巻 MARO ワニマガジン B6
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「俺の名は巳月竜司 俺は実の親にも見捨てられる札付きの悪党だ」という決まり文句から始まり、身体も強ければ頭も切れる、ちんちんもデカいならず者の巳月竜司が、毎回毎回オンナを強引にねじ伏せズブズブに犯し抜くという豪快シリーズ。女性の腕よりも太いくらいの剛棒、どんな特技でもあっという間に身につけるなど、巳月のスーパーマンぶりや、なんだか仰々しくて妙な味わいのあるセリフの数々など思わず笑ってしまう一作。1巻のころのほうが、セリフがノリまくっていてオススメ。
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