映画は、万人の娯楽である。ビデオの普及後も、それはたいして変わってはいない。ケーブルテレビや衛星チャンネルの売りは、いまだに映画であり続けている。
それゆえこの世に映画ファンと称する人は多い。が、そうした人の多くは、ハリウッド映画の大作主義に侵されてしまっている。制作費何十億円、有名スター出演、最新テクノロジー導入、といった映画は見に行くものの、それ以外の映画には一切興味を示さないという人もいる。映画は最近になって再び良い収益を上げるものになってきつつあるが、その実態は、アクションと、それがもたらすカタルシス「だけ」の、脳みそ空っぽなハリウッド映画が売れているに過ぎない。
こうした状況は由々しきものなのかもしれない。多様化がなければ、文化は衰亡する。文化には、主流でないもの、オルタネイティブなもの、「濃い」視点を持ったものが必須なのである。
そこで私は次のものを例示する。
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