2005年5月中旬


5/20(金)……狡低いパス

▼アニメ「絶対少年」第1回。放映は21日朝だったけど、更新が遅れてもう見ちゃったので。それまで母親と暮らしていた少年が、夏休みを利用して、母と別れて田舎の別荘地で動物病院をやっている父親の元に行くことに。静かだが、人も動物もちょっと不思議な性質を持った田舎の町で、少年は不思議な出来事に遭遇してくることになる……といった出だし。UFOっぽいものとか超存在っぽい子供とかも登場して、まずは不思議な雰囲気。作画はなかなかクオリティが高くて、フレッシュな感触。とくに自然描写は美しい。とりあえずまずはなかなか良さげな印象で先が楽しみ。継続視聴していくつもりです。

【雑誌】コミックバンチ 6/3 No.25 新潮社 B5中

 作:いしぜきひでゆき+画:藤栄道彦「コンシェルジェ」は完全月2回化記念でセンターカラー。いつもながらホテル内で起きる出来事、人間模様をきっちりお話にまとめていて手堅い。メジャー感のある作品だと思います。

【雑誌】ヤングガンガン 6/3 No.11 スクウェア・エニックス B5中

 単行本1巻が25日に発売予定の大高忍「すもももももも〜地上最強のヨメ〜」が巻頭カラー。いろはが、もも子や犬塚の通う学校に転校してきてさらに賑やかな状況に。またクラスのめがねっ娘女子も存在感を強めている。絵柄がかわいいし元気もいいし、毎回楽しめる作品。作:原田宗典+画:井田ヒロト「戦線スパイクヒルズ」は、ノムラノブオを自分の企みに引きずり込もうとしている同級生、通称スウガクの悲惨な家庭事情が語られる回。スウガクの動機がはっきりしてきて、お話の読みごたえもだいぶアップ。あとヒロインの女子高生キクチさんは相変わらずカワイイ。主要キャラの中では一番得体が知れない存在でもあるけれども。

【雑誌】ビッグコミックオリジナル 6/5 No.11 小学館 B5中

 石塚真一「東京チェックイン」3話め。地味ながらもいい話描きますねえ。世界中を旅行した後、東京に戻って実家である外国人がよく利用するホテルを継いだ主人公。今回は日本食を楽しみにしてたけど、実際に食べてみてどこか物足りないものを感じていた外国人旅行者を主人公がサポート。なんてことのないエピソードの中で、旅の最中に出会う人情の暖かみをしっかり描いてて、しみじみさせられる。

 弘兼憲史「黄金流星群」。うはー、このオヤジ、本当に脂っこいわ。今回のシリーズは老年女性3人+男1人のスケッチクラブが舞台なんだけど、やがてそれぞれが肉体関係を持つようになってって……ってな展開。このおっさんやおばさんたちのたるんだ肉体とか、べっとりした雰囲気とか、すごくいやったらしい。こういう世界を赤裸々に描いちゃう弘兼憲史のいやらしさに感服。写生=射精を本当にやってしまうオヤジセンス(意識してるのかは知らない)もたまらない。

【雑誌】花とゆめ 6/5 No.12 白泉社 B5平

 日高万里「V・B・ローズ」がしっかりラブコメ展開していて好調。主人公の女の子・アゲハも、ちゃんと自分の夢に向かって頑張っている娘さんなので好感が持てるし、脇役さんたちも見てて楽しい。羅川真里茂「しゃにむにGO」。白田&黒田の後輩コンビがラブラブだ。白田が女顔で黒田がイケメンなだけに、なおさらカップル感が強し。今回は伊出・滝田あたりはすっかり脇役。

【雑誌】まんがタイムきらら 6月号 芳文社 B5平

 しおやてるこ「Pocket」の続きが気になってきたので購入。今回はダイスケたちが6年生に進級して、ちょっとずつ変わっていく子供たちの様子を描く。ダイスケと一緒のクラスになりたくてドキドキするアキちゃんの様子が可愛らしくてエエですね。そのほかの作品については、最近この雑誌読んでなかったんでいくぶん読みにくく感じた作品もけっこうあったけど、まあしばらく継続して読んでいくつもりなんでそこらへんは追い追い慣れていくことでしょう。

【雑誌】まんがくらぶオリジナル 7月号 竹書房 B5中

 座敷童的なルックスのOLさんががんばる、むんこ「がんばれ!メメ子ちゃん」がほのぼの楽しくて良いんじゃないでしょうか。メメ子ちゃんの上司であるおっさんが少しモテ気味なのが気になるところ。あとはさとるサブレ「潤度100%」が注目度高めか。まるで女の子のようなルックスの美少年さんが主役の4コマ。


5/19(木)……低空御身

▼未読物
【雑誌】robot 2 ワニマガジン A4平 [bk1][Amzn]
【単行本】「月のパルス」2巻 くらもちふさこ 集英社 新書判 [bk1][Amzn]
【単行本】「からくりサーカス」37巻 藤田和日郎 小学館 新書判 [bk1][Amzn]
【単行本】「よにんぐらし」1巻 宇仁田ゆみ 竹書房 A5 [bk1][Amzn]
▼21日売り
【雑誌】フラミンゴR VOL.01 三和出版 A5平
【雑誌】ドルフィン 7月号 司書房 B5中 [定期購読:7andyicon/Fujisan

【雑誌】ウルトラジャンプ 6月号 集英社 B5平 [定期購読:出版社

 弐瓶勉の新連載「ABAЯA」がスタート。まあ弐瓶勉だけに、たぶん自分の作風そのままに行くでしょう。荒木飛呂彦「スティール・ボール・ラン」。なんか週刊雑誌より紙質がちょっぴりいいので、絵の細かさが映えますな。トーンもあまりつぶれないで出るし。作:佐藤大輔+画:伊藤悠「皇国の守護者」。今回も戦闘はない地味な展開ながらやっぱりいい。この作品は男子が読んでも面白いけど、腐女子な方々にも良いと思う。男キャラがかなり萌え度が高いと思う。今回出てきた帝国側の作戦参謀のおじさん、クラウス・フォン・メレンティン大佐とか、かなりエエ面してると思うんですが。あと今号には山田秋太郎のバイアオレンスアクション読切「デッドゾーン」も掲載。作:倉田英之+画:綾永らん「R.O.D」は最終回。

【雑誌】月刊サンデーGX 6月号 小学館 B5平 [定期購読:出版社/7andyicon

 読切で椎名高志「GSホームズ 極楽大作戦!! 血を吸う探偵」が掲載。シャーロック・ホームズが行方不明になった後、吸血鬼の少女とともに帰還。自らも吸血鬼となって活躍するという冒険活劇。さすがにベテランらしく、しっかりお話をまとめてあってうまい。吸血鬼少女のエリスもけっこうかわいいし。かずといずみ「貧乏姉妹物語」は今回も微笑ましく展開。ほのぼのしてて良いと思います。

【雑誌】チャンピオンRED 6月号 秋田書店 B5平

 森山大輔が読切で登場。「プラネット・ブルー」前編33Pが掲載。なんとなくお話が頭に入ってきづらいかな……。読切前後編でやるには設定が大きすぎるかも? 山口貴由「シグルイ」。虎眼流の高弟二人が、師の命令によって命を賭した型を行うことに。剣をもって舞う二人の姿は、躍動感と鬼気迫る美しさあり。

【雑誌】モーニング 6/2 No.25 講談社 B5中

 井上雄彦「バガボンド」がやっとこさ再開。これからは過去編ではなくて(といっても江戸時代なんで全部過去だけど)、武蔵が天下無双へと突っ走り、それにライバルたちがからんでいくという展開になる模様。小次郎との対決も見越しているようで、クライマックスに到達するのが楽しみ。作:西村ミツル+画:かわすみひろし「大使閣下の料理人」。もうすっかり大沢は出てこなくなってて、愛のほうがメインに。この娘さんはどんどん顔が丸くなっているような気がする。扉絵のチャイナ服姿は良かったです。かわすみひろしの描く女性はいつもながらいい。

【雑誌】ヤングサンデー 6/2 No.25 小学館 B5中

 通巻1000号。それ自体はおめでたいことなのだが、現在のヤングサンデーの状態は、かなり悪いと思う。元週刊少年サンデーの作家陣で固めようという方針が別に悪いとはいわないけど、「こういう漫画を作りたい」「漫画で勝負したい」という意気込みが見えてこない。今号も1000記念企画として、あだち充監修によるYS的美少女コンテストとかいうのをやっているのだが、要するにただのカラーイラストの人気投票だし、そもそもあだち充ってヤングサンデー作家なの?という疑問もある。新連載の松浦聡彦「お笑いの神様」も、原作:ダンカンっていうのはちょっとなあ……と思う。以前ダンカンが原作した「セメント!!」(画:長田光平)も全然面白くなかったし。これは松浦聡彦の奮闘に期待するしかない。

 あとこの前、試しにここ数年でヤングサンデーに描かなくなった作家の名前を並べてみたんだけど、これがけっこう凄かった。ちょっと数え上げただけでも、佐藤秀峰、新井英樹、山田芳裕、竹下堅次朗、細野不二彦、コージィ城倉、阿部潤、岩重孝、一色登希彦、山本英夫、山口かつみ、遊人、山崎さやか……と名前がポンポン出てくる。しかもこの人たちが、その後、別の雑誌でいい作品を描いてたりするのだ。佐藤秀峰と山崎さやかだけでもモーニングは相当商売してると思うし、今自分的に最も楽しみな作家の一人である一色登希彦も、「ダービージョッキー」が終わったあとヤングサンデーには登場していない。現在の誌面を見て作品からオーラ的なものを感じるのは、山田玲司「絶望に効くクスリ」くらい。「クロサギ」や「電車男」も悪くはないが、ヤンサンを出ていった人たちが今描いている作品に比べると弱い。

 あんまりネガティヴなことは描きたくないのだけど、5年くらい前はすごく好きな雑誌だったので、1000号ということで、あえて苦言を呈させていただきました。

【雑誌】ヤングジャンプ 6/2 No.25 集英社 B5中

 坂本眞一の新連載「益荒王」が掲載。昨年の12/2 No.51に掲載された読切の設定を踏襲するもので、町一番の男であることを示す「益荒王」の称号を手に入れるため、男たちがケンカを繰り返す……という内容。男くささビシバシの作品になりそう。

【雑誌】週刊少年チャンピオン 6/2 No.25 秋田書店 B5平

 佐渡川準「無敵看板娘」が3周年ということで2本立て。この作品は本当に安定して面白いと思う。主人公がカワイイ女の子なのに、ラブコメ的要素を全然入れず、登場人物や場所も本当に限定されているのに、毎回きっちりギャグを作ってくる腕前は賞賛に値する。今回も2本立てで、1本めを読ませて、そのあとに2本めをリンクさせていく構成とか、すごくうまいなあと思った。作:氷幻崇人+画:THE SEIJI「かりんと。」は最終回。中盤くらいまでのラブコメ展開はとても良かったが、途中からちょっとダレたかなあ。ただ週刊連載をやりつつ、エロもちょこちょこ描いていたTHE SEIJIのパワフルさ加減はやはり評価したい。また新たなチャレンジも見たい。

 水島新司「ドカベンスーパースターズ編」。ここに来てサルを活躍させてくるとは……。相変わらず「キ」としかいわないサルに対して、6回になって初めて「なんだこの殺気は?」「何者だこやつは?」とかいってる一球の様子にも笑った。一回りめで気がつかなかったのか……? 作:堀雅人+画:三三「フリオチ」。深夜ラジオ「男はオモロNIGHT」の新チャンピオン決定に向け、リスターたちが盛り上がる。なんか得体の知れないテンションの高さで、これをどうしたら良いのかと今回も対応に困った。絵の下手さ加減、はっちゃけぶり、繰り出されるギャグの数々、隅から隅までヘンだ。なんか単行本出たら買っちゃいそうだ。

【雑誌】コミックメガストア 7月号 コアマガジン B5平

 今号も充実しておりますなあ。ページ数も厚いけど、作家層の厚さもそれに負けない。とくに今回は、ゴージャス宝田「妹エネルギー。」の2話めが良かった。出張ホストをやっている主人公が、正体を隠して近づいてきたずっと昔に別れた妹の本当の姿を知るというエピソード。痛々しい出来事の後、妹が兄に見せた笑顔が眩しくてジーンとくる。いい表情描いてると思う。この人は力つけてるなあと思います。巻頭カラーではRIKI読切「オッパイパイ」で登場。4ページしかないのに、なんという馬鹿さ加減かー! ラストの「兄キんたまっ♥ 好きんたまぁ♥」というセリフには、天才性さえ感じましたよ。

 竹村雪秀「TAKE ON ME」では、オランダに住んでた津田くんのイトコである双子が登場。かわいいけど淫乱な二人が27歳だけどちっちゃいケイをもみくちゃにいたします。絵もうまいしドタバタした雰囲気も楽しい。天太郎「ホントのわたし」は、放課後の教室でオナニーしていたところを、オタクな男子に目撃された女の子が、2次元でしか興奮しないオタク男子をなんとか誘惑しようと頑張る。ボリューム感のあるエロ描写がいやらしくて実用的。近里みちる「安住の地」は、浪人生が、その年下の恋人である大家の娘さんに誘惑されてエッチして勉強できなくなっちゃうというお話。妹モノ系で、イタズラっぽいけどラブラブな娘さんがかわいい。

 また、ツンデレ系なED「好きと言わせたい!!?」、稍日向「キミと二人でsabotage」、マイノリティ「お嬢さまと俺達。」、松本ドリル研究所「あらいめんとゆーゆー」あたりもそれぞれ良い。とくにEDの白い部分が映える、独特のシャープさと淡さが共存する絵はいいですねえ。このほかにも和六里ハル、ベンジャミン、猫玄、小林王桂と好みな作家が揃ってて満足感の高い雑誌です。

【単行本】「乙女系図」 永間ひさし 平和出版 A5 [Amzn]

 平和出版が出していたエロ漫画雑誌「ラブマニ」で描いてて、わりと気になっていた人。スッキリとした描線なんだけど、なんかゆらゆらとゆるめな独特の感触。目の中にトーンを貼り込む、どこかぼんやりした雰囲気が印象的。うまい形容が思い付かないのだけど、絵柄的にはちょっぴり(あくまでちょっぴり)おがわ甘藍を思い起こさせるかなあ。登場キャラは女子高生くらいで、巨乳でもなく貧乳でもないあたりの、並乳がメイン。作品の中では、数話に登場してくるまゆか、あゆか姉妹と、そのお兄ちゃんのエッチ話がけっこう良いです。


5/18(水)……ぴーちくぱーちく

【雑誌】週刊少年サンデー 6/1 No.25 小学館 B5平

 モリタイシ「いでじゅう!」。修学旅行で一緒の班になれなかったことがきっかけとなって、林田・森の仲がギクシャク。いやー若い、若いですなあ。青臭さ満杯なあたりが良いです。

【雑誌】週刊少年マガジン 6/1 No.25 講談社 B5平

 瀬尾公治「涼風」。なんだか急激にスポ根度がアップ中。でもまあ恋愛がらみのほうもちゃんとやってる。最後のコマの涼風の表情が良かった。日向武史「あひるの空」は、扉絵のところに、作者から読者に対するメッセージがつらつらと。休載理由をきちんと記載してほしいと編集者にお願いしたが、「事情により〜」の一言で片付けられてしまった件について単行本でフォローしますよってな内容。休載はもう過ぎた話だし、扉の文章で事情が完全に説明されたわけでもないので、こういうの見せられるともやもやするから「前回休んでゴメン!」程度にしといてほしかった。どうせ書くならちゃんと説明する、説明できないなら書かないほうがいいと、個人的には思うんだけど。

【単行本】「Life is Peachy?」 鬼束直 茜新社 A5 [bk1][Amzn]

 COMIC LOで活躍中の鬼束直(おにづか・なおし)の初単行本。非常にスッキリとした、爽やかで口当たりの良い作画の持ち主。田中ユタカをさらにこざっぱりとさせたみたいな感じの素直な絵柄で、フレッシュな質感もあって魅力的だと思います。お話のほうはLO掲載だけにロリ系。幼女系ではなくどっちかっていうと少女系で、ティーンズの女の子を描くことが多い。わりと妹モノが多めかな。ストーリーのほうは鬼畜な話は少なく、ほんのり甘く後味の良い作品が多いのでエロ漫画初心者にも読みやすそう。個人的には、普段は完璧なお嬢さまを演じているけど、運転手兼ボディーガードのあんちゃんに対してはざっくばらんな姿を見せるお嬢さまのラブラブHを描いた「犬とお嬢さま」が印象に残った。こういうのはツンデレとはいわないかもしらんけど、お嬢さまの普段とのギャップが良い感じです。


5/17(火)……アルミ棒人

▼未読物
【雑誌】まんがタイムきらら 6月号 芳文社 B5平
【単行本】「ふわふわ悪魔」 阿部潤 秋田書店 B6 [bk1][Amzn]

【雑誌】ビッグコミック 6月増刊号 6/17 小学館 B5中

 自分は料理モノはけっこう好きっていうこともあり、作:西ゆうじ+画:ひきの真二の「華中華」は楽しんで読んでいる。今回はおいしい餃子の皮の話。前から自分で餃子の皮と作るのはやってみたいと思っていたけれど、やっぱうまそう。

【雑誌】漫画アクション 6/7 No.12 双葉社 B5中

 武富健治が登場。読切「鈴木先生」の前編が掲載。なぜか給食の時間になると周囲が不快になるような行動を繰り返す少年をめぐって、担任の鈴木先生が思い悩む。よく考えてみるとクラスの中の小トラブルくらいの話なのに、なぜだかものすごく手に汗握る、殺人事件の推理モノみたいな雰囲気を醸し出しているのがユニーク。作画のほうも、武富健治独特の陰鬱な空気が漂っていて、緊張感をやけに盛り上げてくれる。ヒキが強い作品なので、後編も楽しみ。

 「勇午」の赤名脩が連載開始。「闇鍵師」(原作:中島かずき)。異能力の持ち主である錠前師が、その能力を駆使して戦う伝奇アクション時代劇といった感じの作品。設定的には、ジャンプとか少年誌でわりとありそう。まあしばらくは様子見かな。国友やすゆき「幸せの時間」。来た来た来た。主人公は申し分のない新婚さんであるのに、奥さんの妹が何やらべっとりとつきまとってきたうえ、会社のOLさんが彼のことを眺めつつ社内オナニーしているというどうにもべっとりした展開。さすが国友先生、文句なく脂っこいです。

【雑誌】漫画サンデー 5/31 No.20 実業之日本社 B5中

 作:倉科遼+画:東克美の「Dreams」コンビが、隔週新連載を開始。タイトルは「不倫白書」。内容もズバリそのまんまで、40歳の家庭あるサラリーマンと、彼に憧れていたという新入社員の女の子が、不倫関係を始めるが……という出だし。ベタではあるが真っ向勝負でしっかり読ませるあたりはさすがにうまく、安心して物語に乗っていける。作:ひじかた憂峰+画:松森正「湯けむりスナイパー」。トモヨさんも携帯電話を持つことになって、源さんとなんとなくいい感じに。それにしても源さんが、昔見た夢をバックに携帯で通話している様子はなんだか笑ってしまった。

【雑誌】快楽天BEAST 6/15 Vol.2 ワニマガジン B5中

 飛龍乱「或る未亡人の肖像」。やっぱりうまいなあ。とある学校の教頭の葬式の場で、残された未亡人が生徒二人にやられちゃうという内容。未亡人さんはしっかりエロっぽいし、教頭先生が生前にしていた浮気の事実を話て、彼女を精神的に追い込んでいくネチっこさも良い。きちっとコンスタントにヌケる作品を描いてくる手堅さはさすがベテラン。Cuvie「Jealousy」。前も書いたけど、この人は最近本当によく仕事をしている。クオリティも安定してて、女の子もしっかりかわいいし。線自体はシンプルだけど、それで甘やかな雰囲気を出せているのが強い。奴隷ジャッキー「だいえっChuッ!」は、ぷにぷに巨乳少女が彼氏の助けも借りて、ダイエットにいそしむという内容。テンションは高いが、奴隷ジャッキーとしてはわりと普通のエロ漫画っぽいかな。

【雑誌】COMIC RIN 6月号 茜新社 B5平

 この雑誌はなかなか充実してると思う。ロリ系がメインだけど、同じ茜新社のLOと比べるとマイルドな作品が多めで、個人的にはこっちのほうが好み。また絵がかわいい人が揃ってるのも良い。現在の柱的作品は、東雲太郎「Swing Out Sisters」。姉二人と弟のラブラブストーリーで、これまでは二人の姉と別々に関係していた弟だが、ついに3人が一緒くたに、っていう展開。この人のなめらかでむっちりした作画はエロくて華やかでとても魅力的。そろそろ最近の作品を集めた単行本も出してほしいところ。

 ゴージャス宝田「王装列騎ファンタメイズ」は、ドラクエっぽい感じの世界で、とらわれの王子さまとそれを助けに来た二人の部下がHしまくるという内容。ノリが良くて、コミカルな展開が楽しい。メラメラジェラシー「遠い記憶」。いつもながらこの人の絵は、すごくうまいという感じではないんだけど、何やら惹かれるものが。少女のちょっと寂しそうな目つきとか、奥床しい線の感じとかがグッとくる。安井ひろさと「天然みるくパイ みるきーぷりん」。やたら弟に甘くて、彼におやつを作っては食べさせようとするおねえちゃんのお話。今はやっぱり姉モノですな。この雑誌の中では胸はかなり大きめなほう。つやつやぷにぷにした女体の描き方とかがエッチ。基本的に明るい話で後味も良い。


5/15(日)5/16(月)……ダンベリング・デイ

▼忙しくてなんか更新できずにおりました。というわで2日分まとめて。まあ雑誌4冊しか読めてないけど……。

▼で、部屋にこもっている間にいくつかAmazonで購入した物件が到着。期限付きのAmazonのポイント還元ギフト券が余ってたので、期限切れにならないうちに、こまごましたモノを購入してみますかいのうとか思ったわけです。で、購入物。まずはダンベル。リージェント・ファーイースト フィッツベル[Amzn]とかいう奴。3kg×2本。踏台昇降時の負荷を上げてみようと思って。表面に緑色のフェルトみたいなのが貼ってあって、そこそこ重いわりにはさほどゴツく見えないあたりが気に入った。まだ使ってないので、これを持った状態で行う踏台がどの程度の運動強度なのかは知らず。それからヘッドホン。ソニーのMDR-NX1[Amzn]という、ヘッドホンのコードとネックストラップが一体型になった製品。USBメモリオーディオと組み合わせて使う所存。パッと見た感じスッキリして良さげだが、ストラップ部はもっと短くても良かったかもしれない。ぶら下げるとUSBメモリオーディオがお腹のあたりにくるが、ネックレスくらいの高さのほうが歩きながらの場合は使いやすいかも、とか思ったので。あと液晶ディスプレイ用のウェットティッシュ[Amzn]。俺の脂でギトギトな液晶ディスプレイを、たまにはかわいがってやろうまいか、というわけで。

【雑誌】近代麻雀 6/15 竹書房 B5中

 青山広美「東風のカバ」が巻頭カラー。手堅くきっちり面白い。今回は、これまでカバがこれまでなんで東風荘で勝てなかったかということに、ギャグっぽく迫る。ノリが良くて楽しいと思います。あと可馬山がちょっとだけ可愛いような。作:小池一夫+画:ふんわり「花引き−ヴォルガ竹之丞伝−」は、コンスタントに何が何やらよく分からない。そして分からないまま、次号でいよいよ最終回だそうな。単行本2巻は果たして出るのか? 竹書房だけに油断がならないぞ!

【雑誌】ヤングマガジン 5/30 No.24 講談社 B5中

 阿部秀司「エリートヤンキー三郎」がついに完結……かと思ったら、第一部・完だった。で、次号からリニューアルして第二部スタートとのこと。そろそろ新しい作品を描いてほしいような気はするけど、まあ「番長連合」が面白いからいいか。克・亜樹「ラブらっきぃ」。これまで結婚してはいるものの、初夜を迎えられないままだった若夫婦がついに。一線は越えたので、これからは心置きなく「ふたりエッチ」路線に一直線か。克・亜樹作品の割り切った馬鹿馬鹿しさはすごいと思う。好きです。あと今号には不定期連載、蓮古田二郎「しあわせ団地」が掲載されている。

【雑誌】ビッグコミックスピリッツ 5/30 No.24 小学館 B5中

 松本大洋が読切時代劇「槍持ち源次」で登場。なんかえらく枯れた感じで来ましたなあ。江戸の町を槍持ちを従えて闊歩する傾き者なお侍さんの物語。軽妙で楽しくてうまいけど、そろそろまた松本大洋のクールでアツい、血沸き肉躍るような作品も読みたいなと思った。もっとギラギラしてほしい。作:雁屋哲+画:花咲アキラ「美味しんぼ」は、ついに牛肉のBSE問題を取り上げてきた。それはまあ別にいいんだけど、富井副部長は相変わらず最低だ。この人が酒飲んでご乱行しているさまを見ると「ああ、富井さん健在なり」とほのぼのとした気持ちになるが、その後で「こんなのを副部長待遇で雇い続けている東西新聞社はおかしいよ!」とも思う。

【雑誌】週刊少年ジャンプ 5/30 No.24 集英社 B5平

 巻頭カラーで新連載、内水融「カイン」がスタート。えーと腕にすごい武器が埋め込んであるヒーローが、その能力を駆使して敵を倒していくファンタジーアクションバトルって感じの作品。絵的にはそこそこだが、正直なところジャンプでこの手の設定はさすがに食傷気味なんで、今後何か突出した魅力を打ち出していけるかがカギでしょう。


5/14(土)……シール動画

▼アニメ「学園アリス[Amzn]最終回。最後までほのぼのまったり。主人公の蜜柑とその親友・蛍の友情を中心に、みんななかよしなお話を毎回楽しく展開。子供たちが元気良く動き回っている様子は微笑ましかった。名作・傑作というほどではなかったかもしれないけど、手堅くコンスタントに楽しめる作品だった。土曜の朝っぱらからのんびり見るのに、ちょうど良い感じだったと思う。

▼「学園アリス」終了で、2004年4月〜2005年3月期のアニメで、自分が追っかけてたものは、「MONSTER」「ケロロ軍曹」「BLEACH」の継続モノ3本を除いてはいちおう全部終了。この1年間のまとめについては、途中まで書いてはありますが、しばらく忙しそうなのでまたそのうち。

【雑誌】ビジネスジャンプ 6/1 No.12 集英社 B5中

 昌原光一のお江戸人情物語ショート「人情幕ノ内」が月イチで連載再開。今回も渋みのある絵柄で、人情噺をきっちりまとめている。うまい人だと思うので、コンスタントに掲載されてくれるといいんだけど。単行本も出てほしいし。にわのまことの読切「リーマンジョウ」は、リストラ候補の最右翼である冴えないサラリーマンが、通販の潜在能力開発グッズでスーパーヒーローに変身して大活躍するというお話。まあありがちっちゃありがちな設定だけど、それだけに読切としてまとまってはいる。たけやまたけをの新連載「桜2号」は、ロボットの部品の開発などをしていた製作所の息子が、自分の開発したロボットに過去に何やらいわくのある美少女そっくりな外見を与えて、一緒に暮らし始める……といった感じのお話である模様。まだ出だしなんでなんともいえませんが、モーニングの外薗昌也「わたしはあい」といい、オヤジっぽい雑誌でもこの手のネタは流行ってきつつあるんすかね。

【単行本】「シード・ガール」 矢凪まさし 双葉社 B6 [bk1][Amzn]

 平凡な男子である主人公・新堂隆のもとに、人類の生殖能力が失われつつある未来からきた女の子・チカナが突然降ってきて、「あなたの種が欲しい」とお願いされる。というわけで典型的な「SFおしかけ女房モノ」(参考:ふぬけ共和国)といえましょうか。作品自体はあとがきによれば打ち切りかなんかだったらしいけど、いちおうは新堂とチカナが結ばれてハッピー・エンドとなるところまでは描かれている。新堂が心憎からず思っていた、チカナとそっくりな会社の同僚女子を活躍させることができなかった点は残念だが、まあラブコメとしてちゃんとまとまってて楽しめる作品ではあった。矢凪まさしのちょっとヌルめな雰囲気の絵柄も親しみやすいし。


5/13(金)……馬クイック

【雑誌】ヤングアニマル 5/27 No.10 白泉社 B5中

 甘詰留太は今号から月イチの読切短編連作シリーズを開始。その第1弾「きっとすべてがうまくいく」は、生徒である若くてかわいい女の子に告白されて、冴えない40男である万年助教授は半信半疑、でも二人の仲はだんだん近づいていき……というラブストーリー。そんなうまい話はないよ!とかいいたくなったりもするけど、それは分かっていつつも、甘ったるいラブラブなムードにやられてしまう。こういううまい話が転がってたらいいですねえ。うーん、ドリーミング。宮野ともちか「ゆびさきミルクティー」。由紀とひだりちゃんが一緒にお風呂に入ることになって……というお話だったが意外とヘタレた展開に。由紀による女二人生殺し祭はこれからも続くようです。

【雑誌】ビッグコミックスペリオール 5/27 No.11 小学館 B5中

 乃木坂太郎「医龍」(原案:永井明)。バチスタ手術は最初っから想定外の事態が連発。ハッタリを激しくきかせてヒキも強い。まるでショーを見るかのような手術シーンは、やはりエキサイティングで面白い。

【雑誌】別冊マーガレット 6月号 集英社 B5平

 いくえみ綾「かの人や月」。なんかとても意外な急展開。羽上家の兄・顕は、おうちのリフォームのためにやってきた建築士のねーちゃんのことが妙に気になってしまい、何度か会ううちに自分でも思いもよらなかったことを口走ってしまう。勤務先の会社に良い感じだった女子がいただけにびっくりした。こういう恋愛話でちゃんとサプライズさせてくれるってのは、そこまでのキャラ作りと、お話の見せ方がうまいからだと思います。最近の恋愛モノでは何があってもあんまり驚きはしないからなあ。中原アヤは今月は読切で登場。「星になっても愛してる」。交通事故で死んじゃった女の子が、幽霊になって彼氏の元に現れるが……というお話。ドタバタしたストーリーを楽しく読ませて、最後はきれいに締めくくり。絵柄も華があるし、やっぱりうまいです。

 八田鮎子「フライングスタート!」。エッチに興味しんしんの女の子が、クラスのわりと親しい男子に「あたしと寝て!!」と迫るも、彼はまずは彼氏彼女としてのおつきあいから始めようといいだして……といった感じの青春ラブコメ。まああんまりエッチエッチいうのはどうかとは思うけど、お話そのものは爽やかで楽しく読める。ただラストで実際にやっちゃう必要はないような気もした。椎名軽穂「CRAZY FOR YOU」は最終回。いまいちちゃんとストーリー追えてなかった……。あと重箱の隅系なんだけど、神尾葉子「キャットストリート」で、ヒロインの女の子がパソコンの電源コードに足ひっかけてデータを飛ばしちゃうというシーンがあるんだけど、ノートパソコン(VAIOっぽい)なら内蔵バッテリーがあるから電源切れないでしょ……とか思ってしまった。いやまあどうでもいいことなんですが。

【雑誌】お笑いちゃんねる Vol.1 秋田書店 B5中

 最近わりと人気があるらしい日常エッセイコミックを集めたマンガ雑誌。山本直樹や安田弘之、タイム涼介、阿部潤、榎本俊二といった、自分好みの作家さんがいろいろ描いているので買ってみた。まあどの作品もほのぼのしてて、それなりに楽しく読める。ただ、4コマ誌同様、この手のジャンルは自分には向いてないかも……。4コマにしろエッセイコミックにしろ、こういっちゃうと失礼かもしれないけど、ひまつぶし目的という色合いが、他のジャンルと比べると濃いめだと思う。それだけに短いページでも、読むのにそれなりに時間がかるように作ってある。自分の場合、もっと大ざっぱにガーッと読んで、その分たくさんの冊数を読みたいってタイプだから、1冊で時間をとられる本はちょっと相性が良くない。あと自分は、他人の身の上話には全然興味がないというのもあるかも。この手のエッセイコミックは、どこから読み始めてもいいしどこで読み終えてもいいので、寝床本にはちょうどいいんだけどね。あ〜、もっと悠長な読み方をせねば。

【雑誌】comic天魔 6月号 茜新社 B5平

 神楽雄隆丸「あいのり」。痴漢されるのを待っているおっぱいの大きな女の子と、彼女に手を出した男がカップルに、というお話。二人がラブラブになった後も、お互いのことを「イジ男さん」「おっぱい女さん」と呼び合っている様子がなんか面白かった。エロのほうも、親しみやすい絵柄でボリューム感もあってなかなか。山田康健「明日咲く花」。母娘凌辱モノだが、オチがけっこう思いきってるなあ。ちんちんが痛そう(というレベルじゃないか)。


5/12(木)……ゆびさきミルクシー

▼木曜深夜は深夜アニメが多くて忙しい。で、今日見た中で印象に残ったのが「スピードグラファー[Amzn]。作品としての出来はかなりヘボヘボ気味なんだけど、まったりとヘンな味を発揮して、どんどんバカアニメになってきてる。とくにここのところの第5〜6話では、ダイヤモンドをボリボリ食ってダイヤモンド人間に変身するマダムが登場。その外見が激しくバカっぽいし、アクションのふぬけっぷりも珍味。サブタイトルのセンスのなさも素晴らしい。前回が「ダイヤモンド夫人」だと思ったら、今回は「さよならダイヤモンド夫人」。これって「エマニエル夫人」「さよならエマニエル夫人」を意識したんでしょうなー。さらに予告を見たら、次回が「猟奇ドリル」だったので爆笑。第2話の「唸る札束」もストレートすぎて、あんまりだと思ったけど、ここまでセンスないと面白い。作画のダメっぷりもこうなってくると味があるとさえ思えてきてしまう。ヤバいよ、なんかすごく好きになってきちゃったよ……。

【雑誌】コミックビーム 6月号 エンターブレイン B5平 [定期購読:7andyicon

 須藤真澄「長い長いさんぽ」前編。先日逝去した須藤真澄の愛猫・ゆずをしのぶ追悼漫画。追悼漫画だと分かった瞬間、ググッときちゃうんだろうなあと思ったが案の定ググッと。ペットものはやっぱり来ます。須藤真澄のそれまでの溺愛ぶりもさんざん作品で見て来ているだけに。タイム涼介「あしたの弱音」は毎回いい味。そこまでシブく振る舞ってた弱音が、彼女ができるかもと思った瞬間に豹変する様子は、ベタだけど笑ってしまった。相変わらずセリフもいいです。

 志村貴子「放浪息子」。それまでなんだかんだでバランスがとれていた、修一くん周りの人間模様が、一人が堰を切ったと思ったらあっちこっちで大きく動き始めた。なんかたいへんドロドロしてきてます。ちなみに今回絵的に一番萌えたのは、修一くんがマコちゃんにトイレで耳打ちしているシーンかもしれない。別にこの二人の関係に恋愛がからんでいるわけじゃありませんが。山川直人「コーヒーもう一杯」。ちょっとお互いに遠慮がちな恋人たちの様子が初々しくて微笑ましかった。この人の描く女の子は、おくゆかしくてしみじみかわいいんだよなー

【雑誌】モーニング 5/26 No.24 講談社 B5中

 弘兼憲史と柴門ふみが表紙で揃い踏み。柴門ふみの新シリーズ「花和家の四姉妹」は、なぜか男運のない四姉妹を中心としたコメディ。四姉妹のそれぞれの恋の散り方の描き方がねっちり嫌味っぽい。こういう底意地の悪いお話作りはなんだかんだいって好き。弘兼憲史「常務島耕作」。中国の反日デモの話題をさっそく反映。このフットワークの軽さはさすが。外薗昌也「わたしはあい」。今回も調子っぱずれで妙な感触。萌えるメイドロボットを開発するため、男たちが立ち上がる。どうにも勘違いした感じがかえって面白いと思うんだけど……。最近「萌えバブル」とかいって、萌え関連株のお値段が勘違い気味に上がったりしてたけど、なんかそのさなかに株を買ったりしてた人向けな作品という気もする。私はまったり楽しんでおります。

【雑誌】ヤングサンデー 5/26 No.24 小学館 B5中

 ロドリゲス井之介の読切「大臣マスク」が掲載。民間登用で大臣になったいい加減な大学教授に命令されて、変装して大臣の身代わりをやることになってしまった大学生のお話。ドタバタしたお話を手堅くまとめている。なおロドリゲス井之介はヤングサンデーは5年ぶりとのこと。ウヒョ助改め塚脇永久の読切「牛乳の海」は、チャラい感じのスーパーの店員と、ぶきっちょで垢抜けないバイトの女の子が、ちょっとした事件をきっかけに仲良くなるというラブ話。塚脇永久は、アクの強い絵柄なので敬遠されがちなところはあると思うんだけど、漫画自体はわりときっちり作ってる気はする。

【雑誌】ヤングジャンプ 5/26 No.24 集英社 B5中

 高野洋「戦場を駆ける医師イコマ」がヤンジャン本誌では最終回。今後は漫革に移るとのこと。ヤンジャン本誌の中ではパッと見、地味めな作品だったが、命の尊厳を問う重いテーマに真っ向からぶつかっていてかなりの力作だったと思う。高野洋も絵柄はコミカルなところがあるが、なかなか力のある作家さんだと思う。ヤンジャン系列は俗っぽい作品も多いけど、ときどきこういう力作とか、俊英の良作とかが載ったりするから油断がならない。

 作:金成陽三郎+画:藪口黒子「ギミック!」は、これまで何度か読切で掲載されていたが連載に昇格。凄腕のSFXアーティストが、その技能を使って人を変身させて、さまざまな事件を解決していく……というアクション漫画。ちょっとネタは風変わりだが、けっこうハッタリはきいてるし悪くないと思う。作:外薗昌也+画:別天荒人「ガールフレンド」。つき合うようになって1年が経つけど、彼女がSEXを気持ち悪がって、キスしかさせてくれないカップルさんのお話。彼女のほうはだんだん胸が大きくなってきてしまって、彼氏のほうはどうしても意識してしまうが……。今回はわりとストレートにラブコメチックで、軽いノリで楽しめた。

【雑誌】週刊少年チャンピオン 5/26 No.24 秋田書店 B5平

 米原秀幸の新連載「南風!BunBun(ハエ!ブンブン)」がスタート。やたらケンカに強い南風(ハエ)という少年が暴れまくる喧嘩野郎漫画といった感じ。喧嘩はしてるけど、意外とほのぼの感はあるかな。投稿職人バトル漫画、作:堀雅人+画:三三「フリオチ」のはしゃぎっぷりは、毎回どう反応したらいいものやら……という感じ。しかしこのヘンなノリはやはりなんか引っかかる。あとIT企業の社長ながら投稿職人をやっている「ハリエモン」というキャラの脂っこさとか、いろいろ気になる。単行本が出たらどうしよう……。

【雑誌】コミックバンチ 5/27 No.24 新潮社 B5中

 坂本タクマ「屈辱er大河原上」。なんかお話がトントン拍子で展開しちゃってるなあ。マネージャー女史にからめとられた大河原上の運命やいかに。もしかして最終回が近かったりとかするんすかねえ。あと今年発足した野球の独立「四国アイランドリーグ」の誕生の経緯を描いた「根心−四国アイランドリーグ誕生物語−」が、今号から連載開始している。作画担当はみやびゆう。石毛が美化されすぎなのはありがちなのでいいとして、「今のあなたなら望めば花形解説者でもまた監督にでもなれるハズ」というのはさすがに違うと思った。


5/11(水)……適当返し

▼テレビ東京の水曜深夜アニメは自分的には和みタイム。「魔法先生ネギま![Amzn]も「極上生徒会[Amzn]も、たいへんに下らなくて、見てて肩が凝らない。ゆるゆるーっと見て見てーという感じ。とくに最近「ネギま!」は絵が良くなってるし、「極上生徒会」はシュールで馬鹿馬鹿しいギャグが効いている。なんか適度なダメっぽさが心地よく感じる。

【雑誌】スーパージャンプ 5/25 No.11 集英社 B5中

 最近は作:早川光+画:橋本孤蔵「きららの仕事」が楽しみ。この作品に出てくる寿司職人は、みんななんかおかしい。2本連取すれば勝ちという、最短2試合でケリがつく寿司勝負に、何本も何本も最高級魚を仕込みまくり。「こんなこともあろうかと」といわんばかりに飛び出してくる、美味なる魚の嵐。そしてピーナッツを上に飛ばして食べるときの手つきにも似た寿司握りの型「石塔返し」は、「それ本当にうまいんかー?」と疑問に思わずにはいられない。……でも「石塔返し」でGoogle検索かけてみたら、なんか本当にそれやってる店があるらしいようなことが書かれてる掲示板があったんだけど……。本当かいな。ともかく逆巻の握る寿司は汗臭そうだ、といつも思います。

【雑誌】週刊少年サンデー 5/25 No.24 小学館 B5平

 満田拓也「MAJOR」。人相悪めなイチローっぽい人「コジロー」が、吾郎をコテンパンにやり込める。でもやっぱ160km/h出てたら単調だろうがなんだろうが、そうは打てないと思いますけどねえ。向後和幸「ザスパ草津物語〜夢は枯れない〜」は、サッカーJ2のザスパ草津を取材した実録漫画。絵柄を見る限り、北崎拓のアシスタントの人か何かかな?

【雑誌】週刊少年マガジン 5/25 No.24 講談社 B5平

 新連載、安田剛士「オーバードライヴ」は自転車レース漫画。パシリだった少年が同じクラスのカワイイ女の子に勧誘されて、自転車レースを始めるという出だし。絵はなかなか達者で、見せ場のシーンにおけるキャラの表情とかも迫力があって悪くない印象。ただちょっと前置きが長すぎるような。72ページ使ってるんだから、自転車での見せ場シーンはなんかしらあっても良かったと思う。


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