2000年1月中旬

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2000年1月18日(火)

みるくコミックさくらVol.8 V.A. 松文館 <漫画単行本・アンソロ> 761円

 まだまだロリは元気です。例の騒ぎ以降逆にロリが普及したような気がしますが…。こけこっこ☆こま、月角、黒崎まいりなどがいい感じの作品を描いています。あとへっぽこくんも。大山田満月、古事記王子が表紙に載っていたので買ってみたらイラストのみ。ちょっと残念という感じでしょうか。

手つなぎ鬼 高橋葉介 ぶんか社 <漫画単行本> 390円

 「ホラーM」に掲載された作品を集めたものです。短編ストーリーテラーとしてのヨウスケ先生の魅力が遺憾なく発揮されているように思います。若い娘さんの描き方のエロさも何ともいえずいい感じ。残念なのは版型が新書版と小さいことでしょうか。

東京H 2月号   一水社 <漫画雑誌> 524円

 友永和先生の新連載『SUZUKA』。今回は局アナの涼香さんが主人公です。後輩の女の子に熟れた体をもてあそばれて…やっぱエロいっす。手法をきちんと自分のものにしている人は強いな、とやっぱり感じるところです。あとはゼロ、MASAAKIときちんと盛り上げてます。エロ度ではかなり高い方に属する雑誌だと思います。以外なのは南野琴が熟女もの、しかもリアルタイプの漫画を描いているところ。一方では「ハイエンド」の動きがどんどん拡大しているのに、元祖ハイエンドともいうべき人はリアルタイプに回帰している。面白い現象だな、と思います。…これがエロくっていいんですよ。

近代 未完のプロジェクト J.ハーバーマス/三島憲一 岩波現代文庫 <学術書・文庫> 1100円

 ハバマス先生の最近の著作を三島先生が編んだ、とありゃあ買わずにはおれませんでしょう。岩波現代文庫、なかなか最初から侮れぬラインナップです。ハバマスの提示した「公共圏」は、現在も重大な争点になっていますが、将来も当分の間は重要な争点になるのではないか、と考えています。近代主義の超克を考えねばならない現在ではありますが、そのためにも「未完のプロジェクト」たる近代に対する視線は必要なのだと思います。東京Hとこの本をいっしょに買う快感!!

武士道とエロス 氏家幹人 講談社現代新書 <一般・新書> 660円

 衆道のさまを書き出した本です。私は衆道の美化はタルホ以降の特徴的な現象だと思うので、武士道=男色というこの構図にはあまり賛成ではないのですが(みるく4号を参照してください)…。ま、オハナシのネタとして。

特選 星降る夜のパソコン情話 Linux狂騒曲 中村正三郎 ビレッジセンター <PC・書籍> 1400円

 97年頃からの日本におけるLinuxの導入の様をエッセイという形でまとめたものです。リアルタイム性を重視した結果、資料性は低くなってますが、ダイナミズムを感じる内容になってます。

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2000年1月16日(日)

マンガ・エロティクス4号   太田出版 <漫画雑誌> 古書価500円

 季刊ペースのアート系エロ雑誌です。今回はトップに古屋兎丸、塔山森の漫画を据え、福山庸治、畑中純といった「なるほど」といった作家で脇を固め、新人作家の作品で変化を出し、砂、駕籠といった作家でシメています。いやあやっぱりいいですわ、砂。ショッチューチンポエキス!新人作家を積極的に登用しているので好感が持てるのですが、どこかばらけた印象も否めないような気がします。詳しくはクロスレヴュを参照してください。

D-Ange2月号   ヒット出版 <漫画雑誌> 333円

 隔月の中とじエロ漫画雑誌。この雑誌を私はいろんな面で注目しています。第一に実用性が高いこと。それが明らかに編集方針として現れているところがよいと思います。第二に注目すべき作家が載っていること。しのざき嶺、1Rooといった「フラミンゴ」でも活躍している作家に加え、にしまきとおる(ニルバナ系)、みなずきゆず(旧谷内和生)、海老名総一(というかさつきのそのいち)といった作家がよい作品を発表しているところがよいです。加えてこの雑誌でデビューした新人、ミルフィーユ(投稿者出身・巨乳系)と、みなすきぽぷり(真性ロリ系)が実力ある描き手なのが良いところだと思います。とくにみなすきは大注目。ロリイタ系のオハナシも見逃せないところです。第三に毎回「特集」が設定されており、半分くらいのページがそれに割かれている点です。今回は「痴女」。全体の統一感が出るのですね。第四に読者参加の企画があること。今回はちょっとしかありませんが。第五に編集者のボヤキが実に味があること。メルシーと名乗る編集が何かと読者ページや編集後記に記名記事を書いているのですが、これが面白いのですね。エロを自分の職業として打ち込んでいる様子がよーく見えるのですよ。エロ界にも奥村勝彦のような人がいるのか、と感心しています。また作家を壊したと仰有ってますが…。この人は実はしのざき嶺なのではないか、と勝手に勘ぐったりもしてます(本当のところはどうなんでしょう?)。ともあれ、これはオススメの雑誌ですよ。

マスターグレード RX-78GP02A コーティングバージョン   バンダイ <立体> 定価6000円
特価4200円

 GP01Fbもコーティングバージョンで買ったので、揃えようかと。たった今、マスターグレードを3割引で売るのは禁止になりました。買っちゃうから。それからジェイ・デビットが使えるのも禁止にしたいと思います。買っちゃうから。ビッグカメラのポイント還元も使えないようにしなくてはなりません。買っちゃうから。

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2000年1月14日(金)

かっこいいスキヤキ 泉昌之 青林堂 <漫画単行本> 古書価500円

 何とも懐かしい「かっこいいスキヤキ」。なんと初版をこの値段でゲット。やっぱり「道理の分かっていない」古本屋って大好き。ちゃんと「普通の夜」も載ってますし、「アパート」も6部屋あります。最近の読者はこの名作を読めないんだよなあ。いひひひひ。

私は私なんですけど、 入江紀子 白泉社 <漫画単行本> 古書価100円

 「シルキー」などに載ってた作品を集めたものです。「のら」の再販以来、入江を集めだしているのですが、これがなかなかいいのですね。無理にオハナシを作ろうとせず、足下から積み上げていくような感じがして。そこに入江の魅力があるのだと思います。

ヤングアニマル   白泉社 <漫画雑誌> 248円

 関崎俊三「キルケーの豚」が新連載。なにやらでかい秘密に巻き込まれる私立探偵。腕を強力な義手に付け替え、姿も変えて秘密に挑む。良い導入じゃないですか。ちょっと見るとかなりとんでもない展開なのですが、それを違和感なく読ませてしまうのがいいと思います。ほか、「セスタス」「ベルセルク」「藍より青し」「ハネムーンサラダ」と、盛り上がってます。何より嬉しいのは次号からの「愛人」の再開。楽しみすぎ!!

季刊 本とコンピュータ 2000年冬号   トランスアート <一般雑誌> 1200円

 活字、本メディアと電子メディアとの接点を見いだすべく努力しているこの雑誌、結構売れているようで。今回の内容は、オンラインにおける小説販売、電子メールの作法、デジタル本端末の日米比較といったもの。「まんが者」が密かに注目するべき漫画はみなもと太郎。面白いのですがもうちょっと冒険が欲しいような気もします。かつての黒田硫黄みたいに。
 紙媒体は、グーテンベルグの発明で写本なりカテドラルなりが駆逐されたように、いつかはまったく過去の遺物になるのではないかと思います。メディア史を学ぶほどそれは確信となります。ですがそれはもう少し先になるでしょうし、紙というマテリアルのフェティッシュは侮れないものがあります。だから私は同人誌というメディアを発表の場として選択したのです。「本コ」は、本を残すことを主眼においているという点で私の見解と異なりますが、フェティッシュを前面に押し出すという点で共通します。ですから見逃せないと思っているわけです。

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2000年1月12日(水)

ガロ 2月号   青林堂 <漫画雑誌> 780円

 新装刊2号。詳しくはクロスレヴュを参照して欲しいのですが、やっぱり内容的にお寒いものになっています。カラーページをワケの分からない写真に費やし、これまた内容の薄いコラムでページを水増しする。肝心の漫画は、いみりとみぎわパン、三本美治が頑張っているものの、これまたグッと来るものが少ない…。是非とも漫画で勝負して欲しいと思います。これじゃあちょっと…。

コミックバーズ 2月号   ソニーマガジンズ <漫画雑誌> 429円

 「教科書にない!」でおなじみの岡田和人、「聖痕のジョカ」でおなじみの相川有がゲストとして登場。岡田はいかにもバーズという感じの霊能力もの。パンツ丸見えでサービス満点。相川は人の魂を呼び戻すことができる少年をモチーフにした短編。これは続き物みたいなので今後の登場が期待できそう。絵も良いし、オハナシもよくまとまっているのでホントに期待したいと思います。あと、意外なところですが「コドク・エクスペリメント」が盛り上がってきています。「エイリアン」の相似形から抜け出しているところがかっこいいじゃないですか。さすがはSF漫画の大家。やってくれます。詳しくはクロスレヴュを参照してください。

嗚呼!熱血ロリータ番長 G・B小野寺 雄出版社 <漫画単行本> 980円

 「アワーズ2000」の作品が良かったので買ってみたのですが、これが大正解。過剰なベタフラ!良すぎる勢い!人を食いまくったオハナシ!特に後半に載っている「男メイド(マッチョ)」の連作は背筋がよじれるような面白さです。殺るか、犯られるか!滅茶苦茶なオハナシを勢いで読ませてしまう手法には頭が下がります。もう一つ面白いのは、昔懐かしい(今でもそうなんですが)こども向け漫画の要素が強いところです。すがやみつるのごときスピード感があるのですね。いやあ面白い本、ありがとうございました。

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2000年1月11日(火)

漫画の鬼AX12号   青林工藝社 <漫画雑誌> 980円

 年末に出ていたものをすっかり買い逃していました。特集は古屋兎丸のインタヴュ、コラムなどが充実しているのはいつもの通りです。今回特筆すべきは福満しげゆきの漫画「モウカル・ハナシ」が載っていること。普通の起承転結のある漫画なので、「コミックエデン」に載っているような作品とは違っていますが、頼りない描線からは例の神経症的な「良さ」を感じます。活躍して欲しい作家の一人です。あとは河合克夫でしょうかね。祝!「ブレーメン」単行本化!クロスレヴュはこちら。

やけくそ天使(1) 吾妻ひでお 秋田書店 <漫画文庫> 629円

 そりゃあ吾妻を買わないわけにはいきますまいて。これでハヤカワやちくま文庫の作品が分かるようになりました。今となっちゃあさすがに寒いギャグも多いですが、畳みかけるような連続攻撃にはうならされます。
 もう一つ重要なのは、オタク文脈における位置づけです。ニンフォマニアで男性に都合の良い阿素湖素子というキャラクタは、後のオタク文化に登場する様々なヒロインの一つのアーキタイプになっているのではないでしょうか?…もう誰か言っていると思うのですが。この作品あっての「うる星やつら」であり、「ああっ女神さまっ」ということもできるような気がします。

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2000年1月10日(月)

コミックビーム2月号   アスペクト <漫画雑誌> 480円

 ちょっと早売りでゲット。市橋俊介の新連載、みげー君の短編、久々登場の松本充代の上下編(ホントの少年に欲情する女子大生!)、アスキーエンターテイメント大賞の入選者須田信太郎の新連載などの、新しい挑戦を次々と見せてくれます。ですが本当にうならされるのは連載陣。『BAMBi』!『恋の門』!『弥次喜多』!『釣れんボーイ』!『彼女とデート』!『夜は千の眼を持つ』!そして何より『敷居の住人』!!!!!なんだか凄いことになってます。詳しくはクロスレヴュを参照してください。

マスターグレード 量産型ゲルググ   バンダイ <立体> 特価2100円

 んもう!3割引禁止!!ついつい買ってしまうではないですか!

Linux Magazine   アスキー <PC雑誌> 1324円

 Linuxについては、テキストハンドリング能力の高さにも注目していますが、何より「コミュニティ」の形成があるところに注目しています。皆でよってたかってOSを作っちゃうなんてカッコイイじゃないですか。本当はレーザー5が出してる雑誌にしようかな、と思っているのですが、ちょっと難しくって。読み物が「読める」ところも買ってる理由です。

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