つれづれなるマンガ感想文4月後半

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「つれづれなるマンガ感想文」4月前半
「つれづれなるマンガ感想文」5月前半
一気に下まで行きたい



・「パチスロ7Jr.」 5月号(2003、蒼竜社)
【雑記その7】・スポンジ、大工のあんちゃん、ゴマキ、ハローキッズ
・「麗怪美男」 香代乃(2002、小学館)
・「元祖天才バカボン・DVD発売」
【テレビ】・「ハロー! モーニング。」(2003、テレビ東京)
【DVD】・「ヤングサンデー」21+22号の付録DVD(2003、小学館)
【CD】・「東京ミッドナイトロンリネス」 ソニン(2003、トイズファクトリー)
【雑記その6】・選挙
【テレビ】・「ミュージックステーション 4月25日放送分」(2003、テレビ朝日)
【特撮】・「爆竜戦隊アバレンジャー」 第9話「目覚めよ!アバレサバイバー」(2003、テレビ朝日)
【特撮】・「爆竜戦隊アバレンジャー」 第10話「アバレリーガー金縛り!」(2003、テレビ朝日)
【雑記その5】・題すらない
【雑記その4】・選挙カー、トップ画像気まぐれ変更
【特撮】・「爆竜戦隊アバレンジャー」 第8話「アバレブラックこの一発!」(2003、テレビ朝日)
【テレビ】・「セクシー女塾」その後3
【テレビ】・「ハロー! モーニング。」(2003、テレビ東京)
【テレビ】・「ポップジャム」(2003、NHK)
【雑記その4】・選挙カー、疫病人口調整説
・「CONTINUE」Vol.9(2003、太田出版)
・「ソニン物語」第2回 姫野かげまる(2003、ザッピィ5月号、メディアファクトリー)
【テレビ】・「セクシー女塾」その後2
【雑記その3】・新史 太閤記、リベリオン、おはスタ、高瀬彩乃
【雑記その2】・消えたと思ったらよそにできていたサイト
【雑記】
【アニメ】・「わがままフェアリー ミルモでポン!」第53話(2003、テレビ東京)
【テレビ】・今期「おはスタ」(2003、テレビ東京)
【テレビ】・「U−15・F スキにさせて!」(2003、テレビ東京)






・「パチスロ7Jr.」 5月号(2003、蒼竜社)

「ヤマアラシ」宮塚タケシ、原作/鶴岡法斎は、元ギャンブラーだったという老人とパチスロ屋で知り合い、自分の行く末に思いをはせるスロッター・堀田。
今頃気が付いたのだけれど、本作はパチスロマンガではむしろ脇役の子供、女性、老人などにスポットが当たることが多い。

「SLOCA(スロッカ)」押山雄一は、連載第6回。カードゲームにパチスロの要素を取り入れた「スロッカ」で主人公・相田翔が父親を探しながら敵と対決するという異色マンガ。

名古屋に来た翔は、食えない男・古村鉄矢、通称コテツに出会う。今回出たカードは「日常という名の檻」、「足場確認OK」、「オンリー1よりナンバー1」、「毎年厄年毎日厄日」。あいかわらず、カードのネーミングが独特。
(03.0430)



【雑記その7】・スポンジ、大工のあんちゃん、ゴマキ、ハローキッズ

・スポンジよ永遠なれ

スポンジをトップ画像にしたら大反響。スポンジフリーク、スポンジ族、スポンジ萌えの方々からたくさんの応援メールをいただいた。以下抜粋。

「スポンジ最高です。スポンジは動物化していると思います」
「スポンジファンの私には『待ってました!』という感じです。3歳の息子も大喜び!」
「スポンジをトップに持ってきた勇気に感動いたしました。100万円寄付させてください」
「スポンジ最高です。スポンジは戦闘美少女だと思います」
「スポンジのフィギュアを造りたいので、版権をどうにかしてください」
「スポンジミュージックのこじゃれたDJイベントを行いますので、招待券を送ります」
「もう映画『スポンジ大作戦』はご覧になりましたか? 『この人、スポンジわかってるなァ』と思わせる佳作でした」

しかし、「大日本スポンジ協会」から、スポンジの肖像権についてきついお叱りのメールをいただいたので、もうスポンジ画像がトップになることはないでしょう。

・大工のあんちゃん
ある日の夕方、呼び鈴が鳴るので出てみたら大工風の青年が玄関の門の前に立っていて、「これから作業のため、車が止まるので交通のジャマだったら言ってください」と言ってきた。
親切な人だと思って「はあ。わかりました」と言ったら、突然「あのう、おせっかいかもしれんけど、屋根のアンテナの針金がブラブラになってるよ」と言う。
ああ、さらに親切な人なんだなと思って「そうですか。後で直しておきます」と言ったら、そのあんちゃんが「登って直した方がいいよ」と、まだ話題に食いついて離れようとしない。
「ええ」とあいまいな返事をしていたら、
「登れるだろ?」
と言ってきた。ここら辺りで、おせっかいすぎて気持ちが悪くなってきた。

社会的地位が高い職業の人の中に、多くの変わり者がいるのは知られているところだが、こういう現場系の人の中に小さな「おかしなところ」を見つけると、私は本当に哀しい気持ちになる。
何を信じて生きていけばいいのだ。

・ゴマキ
「セクシー女塾」をダラダラ見ていたら、ゴマキのコーナーで「タケコプターって、昔はヘリトンボって言ってたんだよね」なるセリフがゴマキの口から発せられた。ここで私はゴマキと「ヘリトンボ」をからめたテキストを書いたので、すわ、ここのコーナーをパクったのか?
いや、こんなもの別にパクられてもいい、むしろ光栄だから「女塾」の作家の人でこのページ見ている人がいたら教えて! などと書こうと思っていた。
しかし、別の日の同じコーナーで「『やつはひとつだけ盗んでいきました。あなたの心です』と言われてみたい〜!」というゴマキのセリフがあり、なんだ、作家の人がアニメネタをゴマキにしゃべらせたいだけなのね、と自分の思い上がりに赤面することしきりであった。
おそらくここらあたりの台本を書いているのは私と同世代だと思われるが、三十代半ばともなると、若い頃に顕在化していなかった人間の「立ち位置の差」というものが実にはっきりとしてくるものだ。同じ「カリ城」を見ていても、「女塾」の台本を書いている人と私とでは、十万光年くらい距離が違う。

・ハローキッズ
実は「おはスタ」から、毎日視聴をこちらに乗り換えている。午後5時55分から5分間(つまり夕方)、テレビ東京でやっているハロプロがらみの番組で、現在は松浦亜弥が司会を担当している。もちろん録画で見ている。
司会の松浦と、ぬいぐるみのハローくん(声:シャ乱Qのまこと)とのかけあいで、小学生に行ったアンケート(好きなスポーツ選手はだれかとか、外食するならどこがいいかとか)を発表するという内容。これ、究極の癒し番組。だって、おれに関係のない極致だもん、そんな知識。そもそもきちんと行われたアンケートかどうかもさだかではないし。

仕事でも趣味でも、知識を活かそうと思ったらそこには責任と緊張感が生じる。それはそれで醍醐味だが、やはり徹底して無意味な知識とかわいい女の子、あとちょっとなまいきなぬいぐるみ、これがあればまあ私はかなりのものがいらないです。
そういう構成の番組が好きなんだよね。アニメの「ミルモでポン!」もそうだし。
「まんがはじめて物語」や、「ティンティンTOWN」内における「なっちのはじまりタイムスリップ」もそうだけど。

さらに重要な話なのだが、この番組の松浦亜弥のムネってすごく巨乳に見えるんですよ。光線の具合かなんかわからないんだけど。
まあもともととてもスタイルのいいコで、仲良しの藤本美貴と並ぶとスレンダーな藤本とナイスバディの松浦が好対照だったりするわけですが、これからもっともっと巨乳になるとしたら、それはロマンです。
ロリコンの人の中には、女の子が12歳くらいから大人になっていく過程を見て楽しむ人がいるらしい。で、「昔はぜんぜん巨乳じゃない子が成長過程において巨乳になっていく」ことは、それとは似て非なることではありますがかなりの事件なんですよね。
その子のイメージを変えちゃうから。

過去にも、高岡早紀、武田久美子、ヒロコ・グレースなどがそのような「後天的巨乳」とでも言うべき運命に翻弄されてきました。松浦亜弥の明日はどっちだろう、と考えながら見るのが最近の「ハローキッズ」の醍醐味なのだ(「なのだ」じゃないよねホントに)。
(03.0430)



・「麗怪美男」 香代乃(2002、小学館) [amazon]

少女コミックCheese!、およびその増刊に描かれた読みきり作品を4編収録。

「麗怪美男」は、家に帰りたくない女子高生・百恵が新宿で自称霊界から来た刑事、チェーン・ソーの事件に巻き込まれる。

「浪速仮面舞踏会」は、幼なじみのユアンが自分に振り向いてくれないことを不満に思い、ヤケになってホストクラブに行くアイが待ち受けていたモノは……? というような話。

「この恋、よみ人知らず」は、京都で意にそわない男の愛人にさせられそうになり逃げてきた明日香と、修学旅行に来た高校生・拓磨の恋。

「美修羅のごとく」は、義父の暴力で意識不明になったなお香が、病室で見た人間の霊体を食べる妖怪・美修羅と出会い、恋におちる。

1作1作が短すぎて、ちょっと駆け足かなあという印象はあるけど、この作者の「全体的に過剰な感じ」は面白い。収録作でいちばんケッ作なのはやはり「浪速仮面舞踏会」だろうなあ。ホストたちが「ナンパ橋」で、店の宣伝のためにパンツ一丁で音楽に合わせて踊りまくるシーンがインパクトありすぎ。
もともと男の筋肉が好きだそうで、けっこう男のハダカが出るのがエロいよね。

幼年層の少女マンガで、出てくる男のカッコよさ、素敵さが男の私にぜんぜん響いてこないのがかねがねの不満なんだけど(まあ逆転させれば男が読む美少女マンガも同じなのかもしれないけど)、本作みたいに対象年齢がもう少し上になると「キスがうまい」とか「乳をもむのがうまい」というのも立派な「その男を好きになる理由」として描けるからいいよな。

このマンガに出てくる女の子の、男の子を好きになる理由って最初の出会いのときにはズバリ「カッコいいから」しかなくて、作風によるところが大きいんだけどあまりにストレートで腹も立たないね。むしろすがすがしいよ。
あと「ドメスティック・バイオレンスから逃げ出した少女が救われる」というのがわりと裏テーマになってますね。

(関連作品)
・「忍びのオンナ」全1巻 香代乃(2003、小学館)

ミニモニ。ラブインストール(亜都夢名義)

(03.0429)



・「元祖天才バカボン・DVD発売」

だそうだ。7月25日。

ネットウロウロして知った。で、そこのテキストサイトで「『元祖』は1作目よりギャグアニメとしては数段上」って書いてあって、ええーそういう比較するもんじゃないだろう……とか思った。

確かに1作目は、原作のムチャクチャさよりもホームドラマ的要素が強く、赤塚不二夫は「何をやっているのかわからない」バカボンのパパが「植木屋」という定職についているという設定に不満だったらしい。が、「元祖」と比較するべきモノでもないと思うんだな。
他にも、バカボンのパパは「浪花節が異常にうまい」という設定も付与されていた。
つまりバカボンパパが「わけのわからない人」ではなく「一見わけがわからないが、定職もあるし一芸も持っている」ということから転がっていく話が多かったように思う。でも、それはそういうモンだから。

言ってみれば1作目と「元祖」を比較することは「お江戸でござる」「ごっつええ感じ」を比較するようなモンで、あんまり「元祖」を上げて1作目を下げる、というのもどうかなと。実際、原作の最初の頃もホームドラマ的だったしね。あまりにも人情ものなんでびっくりするんだよね。ハジメちゃんが生まれたときのエピソードとか。

あと、「新オバケのQ太郎」にしろ「ハクション大魔王」にしろ「ド根性ガエル」にしろ、70年代のギャグアニメってわりと「お涙ちょうだい」的な要素が必須みたいなところもあったし。

このように、比較して議論すると非常に不毛で楽しくないものは他にも、

・原作「デビルマン」とアニメ版の1作目デビルマンはどっちが上か
・日本の特撮版「スパイダーマン」と池上遼一の「スパイダーマン」はどっちが上か
・昭和ガメラと平成ガメラ
・ファーストガンダムとGガンダム
・ジェットマンとガオレンジャー
・昔のウルトラマンとウルトラマンティガ
・ルチャリブレとPRIDE

など、たくさんあるので、みなさん注意して楽しい「受け手」ライフを送りましょう。
(03.0429)



【テレビ】・「ハロー! モーニング。」(2003、テレビ東京)

公式ページ

4月27日放送分。
2人ずつチームを組み、「1万モニ」のコインを賭けておいしいものを落札するというゲームをやってた。
「モニ」という通貨単位はかわいいね。
アイドルコント的には、「ハロモニ。劇場〜駅前交番物語〜」があいかわらず劇的につまらなかったです。しかし、田舎ものキャラを演じていた吉澤は、最近「体育会系クラブの隠し芸大会」的なノリを通り越して、何か恐いものを感じる。この人は、「ウケよう」とか「ハジケよう」というところからもしかして全然別の位置にいる人じゃないかと思い始めた。その「位置」が何なのかはわからないが。

小川には「北の国から」以外のキャラを与えるように、スタッフは努力してほしい。
まあ小川のマテリアルそのものが、「コント」の中ではおさまりが悪いのはわかるんだけどね。「かわいいのにバカなことをする」といういちばん単純なパターンにもムリがあるし。

「ミニモニ。かっぱの花道」がなかったので寂しかった。しかしこのコーナーも、なんか新味が欲しいですね。

辻、紺野、小川の「めざせハワイャ〜ン娘。」。キャシー中島が先生となってフラダンスを教える。辻が仕切ろうとしてた第1回は面白かったが、一生徒になってからはまたもとの辻に戻ったな。

「ハロプロNEWS」も、いつもの感じ。前のが良かったなぁ。「マンボ〜」というかけ声は、あまり面白くない。
(03.0428)



【DVD】・「ヤングサンデー」21+22号の付録DVD(2003、小学館)

マンガ雑誌の付録には賛否あるでしょうが、今号の付録のDVDは、平田裕香、仲根かすみ、小倉優子が好きで300円出してもいいというなら買いです。
購入動機はastroで言及があったからですが、実際イイです。とくに平田ファンは買いだと思います。

その他はまだ見てませんが、それこそこういったことは売られなくなってから書いても無意味なので、書いておきます。

もう売ってないかもしれないけど、最新号を扱っている古書店などではまだ入手可能かと。具体的には「まんだらけ」くらいしか思いつかないけど。
(03.0427)



【CD】・「東京ミッドナイトロンリネス」 ソニン(2003、トイズファクトリー) [amazon]

DVD付き初回限定版。私には「どんな音楽か」を説明するボキャブラリーが根本的に欠落していることを開き直って書くと、「最初はちょっと夢なんかもあって上京してきた女の子が、日々の生活に追われて、目先の快楽に耽って、それでちょっとばかりカラオケボックスに立ち寄って、アン・ルイスとかSHOW−YAとか(古いが)本田美奈子とか歌わせると妙にうまくて……そのうまさそのものに哀愁があって……」というような曲。

実際、鈴木Daichi秀行のアレンジもスカスカで、カラオケボックスの音みたい。歌詞も、ソニンがソロになって「試練」系のアーティストになってからほぼ一貫している「上京してきたのに目的を失った寂しい女」だし。
このアレンジ、たぶんぜったい狙っていると思う。おまけのDVDでもソニンがカラオケを歌うシーンが出てくるが、これは後付けのものではなく、あきらかに「カラオケボックス」が先行しているのだと思う。

同じハロプロでいったら、今の技術なら「恋のやじろべえ」くらいしつこく音を重ねることができるはずなのに、何とも言えない音色をいくつも抜いたような感じ。それがいい。

つんく♂は、シャ乱Qの頃からこうした「ネオンっぽいというか水っぽい感じの寂しさ」みたいなのを歌っていたけど、少し生々しすぎる印象はあった。それが、ソニンという女の子に歌わせてワンクッション置いているぶん、リアリティとフィクション性、両方強調されてて良くなっている。

だがコンセプトをキメて「カラオケ風」にしたぶん、リピートして聴くにはキツいかなという感じもする。私自身は好みを言ってしまうと別にソニンがアイドルとしてすごく好きだというわけではないんだけど、なんだかスポーツ選手を応援しているような目で見ている。そういう意味で、売れて欲しいなぁと思う。
(03.0427)



【雑記その6】・選挙

やっと選挙運動が終わった……。「音ノイローゼ」の私は心底ホッとしている。本当にうるさかった。今回、なぜかとくにうるさく感じた。
とくにカンに触ったのは、かりに「タカハシ」という名前にしておくが、「タ・カ・ハ・シ・だれそれでございます」というふうに「『タカハシ』を間違えるなよ」的な念の押し方でうったえていたやつ。
間違えねえよ、そんな単純な名前。
「なぎら」とか「ほんだがわら」などの珍しい名前でもなく、発音によりまぎらわしい名前、たとえば「みずほ」ではなく「みつほ」であるとか「たかだ」ではなく「たかた」であるとか、そういうんでもない。
ふざけんじゃねーっつーの。

あと、ときどきかかってくる電話。まあ運動している人はたいへんだろうけど。

しかし、私の戦いはまだ終わったわけではない。選挙の後、なぜか「ありがとうございました」の車というのが走るときがある。車が「投票していただいてありがとうございました」とスピーカーでうったえて回るのだ。選挙が終わったのにだ。売名にもほどがある。これだけは素で許せん。

それと、音ついでに言うと最近、また近所の家がリフォームを始めてうるさい。
それと、焼きイモ屋がいまだに出ていて驚いた。焼きイモ屋に罪はないが、しかしうるさいことはうるさいというのも私のホンネだ。
「電車に冷房が入っているのに、焼きイモなんか食うか?」という疑問が、さらに私を苛立たせる。
いや、景気が悪くてまだ商売を続けなければならない理由があるのかもしれないし、繰り返すが焼きイモ屋に罪はない。いちおう念のために断っておくが、私は騒音はすべて、何でもきらいなのだ。

「デアデビル」という盲目のヒーローの映画を見た。
聴覚が異常発達していて、聴覚によってものを視覚化するというところが「座頭市」などと違うところなのだが。
その異常な敏感さゆえに、「大きな音に弱い」という非常に危なげなヒーローでもあった。

しかしこの「うるさい感じ」は感覚的にうったえるものがあった。

とにかく、このうるさい選挙活動を改善しないかぎり、私は人類の未来も信じないし日本人は全員バカだと思う。
(03.0426)



【テレビ】・「ミュージックステーション 4月25日放送分」(2003、テレビ朝日)

公式ページ

最近、マンガの話題をぜんぜんしてませんね。すいません。

新生ミニモニ。ソニンが出ていたので見た。なかなかコメントに収穫があった。

高橋愛「『ぬいぐるみになったつもりでがんばりなさい』と言われた」
ミカ「(習字道具を肩から下げていることに対して)『つんく♂から習字はミニモニ。の精神だ』と言われた」

前者は、だれに言われたのか知らないが「ミニモニ。」という「役づくり」の面で興味深いアドバイス。後者はまったくのヨタ、言いったくれだ。新生ミニモニ。のメンバー発表時のコメント「心は身長150センチ以下ということで」に近いいいかげんさである。

ところで、「おはスタ」(最近マジメに見てない)で見た「ロックンロール県庁所在地」のPVなのだが、歌が始まる前に無意味きわまりないドラマ部分が数分ある。これがもうマイケル・ジャクソンの「BAD」の最初の十数分のドラマに匹敵するくらい意味がないので、見る機会があったらぜひ見て欲しい。

ソニンは「股関節が鳴らせる」という無意味トーク。あと歌。やはりマイクを振り回すときがあぶなっかしい。それと、謎の手話みたいな振り付けがなかった。あれ好きなのになぁ。

長渕剛が番組初登場。わりとフランクな感じだったので意外。長渕、いろいろなことについて賛否両論だが、私個人にとっては(好きな人には悪いが)、十数年前、「夜のヒットスタジオ」に出たときの印象が悪すぎた。司会の古舘をも凍りつかせる恐い感じだった。
(以下、記憶だが)あぐらをかいてギターを静かにかきならし、古舘に対し「おれの人生ってさぁ……(含み笑いで)女のケツばっかり追いかけ回してた人生だと思うんだよね……」話に脈絡なし。当惑する古舘。そんなことを思い出した。
次の出番で、「なんじゃありゃ」な空気を漂わす爆風スランプ。

まあ、そんなことはどうでもいいや。
(03.0426)



【特撮】・「爆竜戦隊アバレンジャー」 第9話「目覚めよ!アバレサバイバー」(2003、テレビ朝日)

公式ページ

4月13日放送。
ロッククライミング同好会の講師を務める凌駕(アバレッド)は、ある夜、ビルの外壁を登るトレーニングをしていた。そこで飛び降り自殺をしようとしていた男性・鈴木さんを偶然助ける。
そのとき、トリノイド・キンモクセイカミカクシが登場。キンモクセイの香りを振りまき、それをかいだ二人は異世界の山奥に飛ばされてしまう。

自殺をジャマされた上にわけのわからない世界へ飛ばされた鈴木さんはますます絶望を深くするが、前向きで、自然の中で生きる知恵を身に着けている凌駕はその状況を楽しんですらいた。凌駕の活き活きとした様子に、意気消沈していた鈴木さんも生きる活力を取り戻して行くが……。

正直言って、今回はイマイチ。鈴木さんが自然の中で元気を出していく過程と、次々と異世界に放り込まれた人々が団結していくところ、さらに団結した彼らのがんばりが異世界脱出につながる部分が、すべてムリヤリつなぎ合わせた印象を受ける。

ただし、さえないサラリーマン(らしい)鈴木さん役のスマイリーキクチは藤子不二雄の描くダメキャラみたいで良かった。
「3つのマテリアルから成る怪物」という設定のトリノイド、3つの名前を組み合わせるのはもうやめたのかと思ったら「キンモクセイ」、「イカ」、「カミカクシ」なのね。
(03.0424)



【特撮】・「爆竜戦隊アバレンジャー」 第10話「アバレリーガー金縛り!」(2003、テレビ朝日)

公式ページ

4月20日放送。
大リーグの昨シーズンホームラン王、バッキー・バンズが謎の欠場。それを新聞で知り、いぶかる幸人(アバレブルー)。
一方、「スマッシュルーム」というマッシュルームを投げつけると当たった人間は時代おくれのマッシュルームカットになってしまうという謎の能力を持ったトリノイド・バンクマッシュルームが登場。人々が次々とマッシュルームカットになっていく中、応戦するアバレンジャー。そんな中、スマッシュルームをバットで打ち返したのはバッキー・バンズその人であった。
彼はカリスマ整体師・幸人に腰痛を治してもらうために、極秘来日していたのだ。

幸人の手によって腰痛が治ったバンズは、「ぜひアメリカに来て欲しい。カネはいくらでも出す」というが、「カネだけでは動かない」というダンディズムを持つ幸人は首をタテにはふらない。
そして、マッシュルームカットになった人々には恐ろしい効果が出始めていた……。

脚本は浦沢義雄。実は特撮ドラマに詳しくないので、どのスタッフがどういう演出に関わっているのかはわからないのだが、ビジュアル的なものも含めてむちゃくちゃに面白い回だった。

浦沢脚本がムチャクチャなのはまず当然として、目玉がビョ〜ンと飛び出たりマッシュルームカットの鳥がアニメ(CGではない)で出てきたりといった映像的なムチャクチャさ具合、みんなでカネの話をしているときにモノポリーをやっていたり、攻撃されたバンクマッシュルームがいったん冬眠してしまったりなど、ふざけた演出が最高でした。ああ、もう本当に最高だ。

次週は「高校に潜入捜査」という設定らしく、らんるがセーラー服で出てくるカットがチラッとあったが、こういうのが戦隊ものの華です。
(03.0424)



【雑記その5】・題すらない

【雑記その4】で「トップ絵を変えた」と書いたが、ひと晩経ってあんまりバカバカしいのですぐ変えた。

漠然とさまざまなネット日記を見てきた。ネタ的なもの、身辺雑記、躁的なもの、鬱的なもの、さまざまだが、主に鬱的な日記に主眼を置いて見ることにする。

「死にたい死にたい」と、本当に自殺の方法を模索しちゃってるようなのは(見たことはないが)別ジャンルと考えるが。とにかく、ネガティブなことばかり書いている日記について、自分の中に素朴な疑問が生まれた。
この「ネガティブな日記を書いている人たち」は、日常生活において「ネガティブですね」などと言われないのだろうか?
匿名で書いている場合は論外だが、そういうネガティブな日記でもオフ会だとか、どこそこの管理人のだれそれと会ったとか、書いてある場合がある。ということは、そういうネガティブなことを書いていることを知られている証拠だ。

アカの他人で、なおかつ「ふぬけ」という言葉をHP名に冠している私ですら「もう少ししっかりしろよ」と言ってやりたくなるテキストサイトの管理人なんて、年がら年中人から「もう少ししっかりしなよ」などといらぬアドバイスを受けているのではないか。

が、実際調査したわけではないが「ネガティブ日記」の作者には以下のようなタイプが考えられると思う。

・ネガティブなことを書いて、実際にネガティブで、人に説教をくらいそうなタイプ。こういう人は打たれ弱く、あっさり日記を閉鎖してしまったりする。
・ネガティブなことを書いて、実際にネガティブなのに、人に説教をくらっても気にしないタイプ。不思議なことに、こういう人がいるんだよね。
・ネガティブなことを書いて、実際にはポジティブなタイプ。映画とかに出てくる、バリバリの青年実業家なんだけど実はカウンセラーに相談受けてるみたいなタイプか。

あ、書いてる途中でどうでもよくなってきた。私自身は、実は鬱、鬱、と書かれた日記よりも、世の中ぜんぶ見下しているような日記の方がうざい。あ、また書いてる途中でどうでもよくなってきた。終わり。
(03.0423)



【雑記その4】・選挙カー、トップ画像気まぐれ変更

・あと4日もあるのかよ……もううんざりだ。本当にうるさい。死ぬ。
午後8時までという決まりがあるようだが、7時50分くらいから音がしなくなって、やっと終わったと思ったら7時59分に「以上、今日の○○の選挙活動を終わります」とかいう「締め」の音が聞こえてきたのには殺意さえ覚えた。ンなもの、いらないっつーの!!

そのせいか、マンガも本もまったく読む気が起こらない。選挙カーの声は、さすがにCDをかけても消えないし……。

・というわけで、気分を変えるためにトップ画像を変えてみた。平田裕香に。
「ガンダム」の「ポケットの中の戦争」で、モビルスーツの操縦席の中にPLAYBOYみたいな雑誌のピンナップを貼り付けているやつが出てきて、それがカッコ良かったから。

……でもひと晩たって考えて、やめた。空しいから。違うのに変えた。
(03.0422)



【特撮】・「爆竜戦隊アバレンジャー」 第8話「アバレブラックこの一発!」(2003、テレビ朝日)

公式ページ

4月6日放送。
完全に変身できるようになったのに、実力がまったく発揮できないアスカ(アバレブラック)は焦っていた。そんなおり、一度倒した巨大怪獣・ギガノイド「運命」が、また都心に出現した。それを倒したのはアバレンジャーではなく、とつじょ現れたテレビで大人気の巨大ヒーロー「ギャラクシアン・イグレック」であった。
笑里(「アバレンジャー」のサポートメンバーみたいな子)たちが「次から怪獣はギャラクシアン・イグレックに倒してもらおう」と話すと、なぜかアスカだけは強く反発する。「戦わなくてすむなら、戦いたくない」と、思わず本音をもらすらんる。一瞬、対立するアスカとらんる。

その夜、テレパシーのような声で「明日の日曜日、私のもとに集まれ」と子供たちに呼びかけるイグレック。集まった子供たちの前で繰り広げられた光景は……。

……どうも、視聴が遅れております。ビデオには録ってあるんですが。
「優しい宇宙人が、テレビヒーローのかたちをとって協力してくれているのではないか」という笑里の何気ないセリフは設定を補完していて面白い。一人だけ異邦人であり、もっともシビアに敵「エヴォリアン」の恐ろしさを知っており、そしておそらく正統な訓練を受けた有能な戦士であるであろうアスカが、実力を発揮できず苦しむ過程がドラマチックである。
それだからこそ、クライマックスでのアスカ(アバレブラック)の大活躍が映える。
らんるとの意見の違いがアスカスランプの遠いヒントになっているところなど、いいなあと思う。
エピソード的には戦隊シリーズ通して大傑作というわけではないと思うが、こういう話をコンスタントに見れるのは嬉しいなあ。
まあけっきょく、なぜか荒川稔久脚本が自分はけっこう好きだということなんだろうね。

今のところ、驚くほど敵キャラの影が薄いのが少し気になるが、敵には今後何らかのテコ入れが入ると思うので、そこら辺で勝負かなあ。

それと、今回のエピソードってもしかして「ウルトラマンコスモス恐喝騒動」から材をとったのかなあ? と思った。でもそうだとしても、ラストはさわやかでイヤミはなかったね。
(03.0422)



【テレビ】・「セクシー女塾」その後3

ハロープロジェクトの藤本美貴、石川梨華、里田まい(カントリー娘。)、斎藤瞳(メロン記念日)の4人が「自分のセクシーな感じを鍛える」ことを主旨とした10分間の深夜月〜金帯番組。別コーナーでは後藤真希も出てる。テレビ東京。

【雑記】・「セクシー女塾」で、【雑記その5】・「セクシー女塾」その後【テレビ】・「セクシー女塾」その後2で、だんだんと変化してきた番組に対する自分の印象を書いた。

今回はそれらとは何の関係もない話。キャプ画像がなければ意味がないようなこと。
「セクシーに『ラムちゃんを描いてみて』」というお題。私は芸能人に絵を描かせるクイズのようなものが大好きだ。でもそうすると必ず「三波伸介の凸凹大学校」のエスチャーのコーナーで、元ずうとるびの江藤が何を描いてもアメーバみたいな動物を描いていたことを話題に出す人がいる。
それはそれでいいけど、そうじゃないんだよ! ヘタな人、苦手な人がムリヤリ描いた絵を見るのが好きなんだよ。

以下、4人の絵。
・斎藤瞳
この人の絵は、良くない意味で小さくまとまってると思う(おお、昔の新人マンガ賞のコメントみたい)。もう絵で笑いをとることはできないのではないか。

・石川梨華
ラムちゃんを「ネコ娘」だとカン違いしていた。シッポまでつけて描いている。確かに、ラムがお化けに扮装する回でネコ娘になっていたような記憶はあるが……。「すごく小さい頃だから、わかんな〜い」とか言ってた。
私も昔は「東京オリンピックを知らない」ということでずいぶんと先輩方から年齢のギャップを感じられたもんだが、このコメントにはため息が出たよ。

・藤本美貴
4人中、まったく絵心がない藤本。「へたくそ」にもいろいろあるが、保田圭と違うのは細部は認識しているのに、それがまったくまとまっていないということ。
絵に対する自信のなさ、興味のなさも伝わってくるような気がする。
しかし、特筆すべきは「テンちゃん」も一緒に描いていたことだ。石川以上に「うる星」を知っていることをも意味する。他のキャラを出すことで、絵全体の信憑性を増そうという考えはあるようだ。

・里田まい
「ラムちゃん」というものをまったく知らないらしく、ただ服を着てツノのない普通の女の子を描いていた。以前、「手袋のセクシーな脱ぎ方」というお題のときに片平なぎさが口で手袋をとるのが印象的な大映テレビのマネをしていたのに驚いたのだが、「うる星」は北海道では放送していなかったのだろうか?
(03.0422)

【テレビ】・「セクシー女塾」終了 (2003、テレビ東京)(03.0928)



【テレビ】・「ハロー! モーニング。」(2003、テレビ東京)

公式ページ

アタマからぜんぜん関係ない話だが、当HPにおいて「U-15・F スキにさせて!」での検索が多いのに驚く。
アイドル関係はすべてそうだが、検索してくる人はみんなキャプ画像か動画が見たいんだと思う。ウチは昭和の頃からやってる不器用なHPなんで、悪いけどそういうのないんだよなぁ。ゴメン。

それと、そろそろ「ぶっとびマンガ」をぶちかまさないと、と思っているのだが新年度に入ってなかなか。これがまた。でもやるよ。でも、やるんだよ!(決意)

4月20日放送分。
「モーム素部屋」とかいって、なんか普通の部屋みたいなところで私服(もしくは私服風の衣装?)を着たモー娘。メンバーが思い思いのことをするさまを12台のカメラで撮る、というのがメイン。
要するに、友達の家に集まってわいわいやってるような雰囲気を演出していた。

むろん、あの状態が「素」であるとはいくらピュアな私でも思わないが、「素」風に撮ることにはみごと成功していたと思う。それぞれ料理をつくったり、昔のコンサートのパンフレットを見たり、デジカメで遊んだりする娘。たちをかわいらしく撮っていました。
こういうの、たまんない人にとってはたまんないんでしょうね。

新曲「AS FOR ONEDAY」収録において、保田圭さん卒業に関してなかなか粋な演出があったのだが、これを書くとネタバレになるのかな? 個人的にはすごく気に入った企画だった。そうか、こういうやり方もあるのか、という感じで。花束持ってきて送り出すだけが能じゃないのだなあ。

「ミニモニ。かっぱの花道」は、みんなでハイキングに行って、ゲーム。当然ロケではなく、バックはCG合成。
予想どおり、高橋愛加入によって微妙にテンションが下がっている。これは容易には元に戻らないだろう。そもそも、今までが狂っていたんだよな。
他の人がどう思うか知らないが、今日をもって完全に「初代ミニモニ。」は終わったと、私は判断した。

「投稿! 笑わん姫。」は、いつもどおり。コレがもしもDVDになったら驚くなぁ。「ゴマキペンギン」もなる時代だからなぁ。

辻、紺野、小川の「ハワイのことをもっと知るコーナー」(正式名称忘れた)。先生はキャシー中島。たぶん。ハワイアン教室でもミカは現れず。「色っぽいポーズ」をやるシーンで、また変顔をしている辻を見てウクレレ奏者の人が「だいじょうぶですか?」と中途半端な大きさの声で言っていたのには笑った。

「ハロプロNEWS」は、チャーミー石川がんばってた。衣装が越路吹雪みたいだった。越路吹雪を見たことないから形容するのもナンだけど、越路吹雪のマネをしている梅垣みたいな衣装だった。
(03.0421)



【テレビ】・「ポップジャム」(2003、NHK)

NHKの音楽番組。とにかくNHK独特のモッタラ感がダレる。4月から司会につんく♂が加わった。つんく♂、優香、あと以前まで「爆笑オンエアバトル」の司会をしていたNHKの局アナの3人で進行。

まず新生「ミニモニ。」。もうちょっとつんく♂との師弟関係的なからみのトークがあるのかと思ったら、ぜんぜんなかった。この段階で、つんく♂起用は無意味だったと判断していいだろう。
次に「ソニン」。マイクを蹴り上げてくるっと回すパフォーマンスと合わせて、すごくカッコいい。「東京ミッドナイトロンリネス」、テレビで聞いた中では今までのソニンの曲でいちばんいいと思ったなぁ。ただ、少しマイクが重たそうには見えた。

ソニンの楽屋に優香が行って、カバンの中のものを見せてもらうコーナー。自己啓発系の本が入っていた。ここからいかにもなソニン的たたずまいを感じる人もいると思うけど、以前「ごきげんよう」でゲストにお気に入りの本を持ってきてもらうコーナーで、5割が「大人向け、癒し系絵本」、残りの5割が「自己啓発系の本」だったことに衝撃を覚えたことがあるから、芸能界ではごく普通のことなのではないかと。

「ごきげんよう」で「死者の代弁者」なんてあげてる斉木しげるは例外中の例外。

マイクを回す右手にテーピングしていたソニンは、身体を鍛え上げてどんどんカッコよくなってる。「ソニン物語」、板垣恵介が書いたらすげえ面白いと思うが。

後は衝撃的にヌルい番組展開だったので、とばした。
(03.0421)



【雑記その4】・選挙カー、疫病人口調整説

・来週区議会議員の選挙があるとかで、外が選挙カーでたいへんにうるさい。この際だからはっきり言うが、この「選挙カー」っていうのの利用者、頭狂ってんじゃないのか。少なくとも、私は「選挙カー」を使って拡声器でがなりたてる候補者にはぜったいに投票しない。
もう本当に腹が立つ。本当に迷惑。

・新型肺炎SARSと人口調整
なんだかじわじわと広まっているようで、気分がよくない。テキストサイトを見ていたら、「とつぜん出てくる疫病は、天敵のいない人類のための人口調整作用を持っているのではないか」という意見が書いてあった。地球の自浄作用なのではないか、と。
本気か。

厳密に言えば、「ヨタである」というエクスキューズがあれば、かなりいいかげんなことを言ってもいいと私は思っている。同じ内容でも言い方や書き方によってずいぶんニュアンスが変わるしね。あまり堅いことは言わない。

当該サイトのテキストのトーンがかなりマジだったので「それはないだろう」と書いてしまいたいわけだ。反論を期待しての「ひっかけ」ではないかとさえ思えてくる。

まず、本当にさまざまな環境問題が人口の減少によって解決するかどうかということを検証しなければならないが、その辺の知識は私にはないと正直に告白しておく。

・その1
そのうえで書くが、まず「疫病の超越的存在意志説」は、トーンが情緒的にすぎる。
戦争や自殺が人口減少に寄与するのが悪くて、疫病で人が死ぬのは悪くないかのような論調だが、そんな根拠などどこにもない。
戦争は環境破壊をするから人口調節に関してはダメらしいが、それでは劣化ウラン弾などを廃止して、「クリーンな兵器」を使用するようになればいいのか。アメリカだったら、「落としたら環境が浄化されるような爆弾」すらつくってくれるような気がするぞ。

確かに、「人口が減れば食糧問題は解決するのに……」とか「疫病は何か人類を超越した意志の現れなのではないか」と、人は情緒的には思う。それは「人情」。しかし「人情」と「それをマジに語ってイイかどうか」はまた別。
たとえば疫病に関して一般的に言えば、先進国より発展途上国であっという間に広まるのではないかと思う。薬もないし、それを流通させる体力が国になかったりするから。しかし、環境破壊を減らすという面で言えば、先進国の人間が死んだ方がずっと効率がいいはず。
「疫病は何か人類を超越した意志の現れなのではないか」という考えでもっとも凹まされたのは「エイズは同性愛者に対する罰ではないか」と声高に主張していた人々だろう。この件だって、後出しジャンケンな批判は避けたいが、疫病に限らず大洪水を「神の怒り」だと思ったり台風を「神風」だと思ったりするのは、私は人間の解釈であって、超越的な存在がどうこうというのはあまり持ち出すべきではないと思う。

むろん、閉じた系の中では「自然の復讐」のようなことは考えられるだろう。南米のどこかで、スゴイ道路を通したら、便利になった反面「人間の目玉を食う虫」を食う鳥だか虫だかまで減ってしまい、結果「人間の目玉を食う虫」が増えて目をやられる住民が激増したというしな。だがそれと「疫病の超越的意志説」とはまた違うと思う。

・その2
さらに言うならば、人間はどんなに保護したって淘汰される生き物なのである。能力のないもの、運のないものは平和な社会でも負けて死んでいく場合がある。病気や事故など、もっと理由がない場合もある。不条理というヤツである。
「その淘汰をだれが行えるのか? 人間に行う権利があるのか?」という問題は、よくフィクションのテーマとなる。詳しくは忘れたけどコード・ウェイナースミスはその辺の問題をよく扱っていたと思うし、マンガ「寄生獣」では「人間淘汰のための生物」であるパラサイトを「だれ」が使わしたのか、最後まで明らかにはならない。
ハインラインは、はっきりと「弱者は死んでも仕方がない」と思っていたような気がするし、当HPでしつこく書くようだがそれが人間の意志によって行われていても、必要悪だと思っていたようだ。
ハインラインと一緒くたにする気はないが、戸塚ヨットスクールももしかしたら「人間は自然淘汰されるものだ」と思っていたのかもしれない。あ、戸塚ヨットは現実にあった団体だけど。

人間、生き残りたいと思う反面、「適応できない人間は死んでも仕方がない」と冷酷に思っている場合も多い。しかし、それが「だれの意志によってなのか」はかなりの問題である。
戦争は「だれかの意志」によって行われるからこそ、「淘汰」として皆が納得しないのであり、天変地異は「人間の意志ではない」から、あきらめるしかない。まあ防衛措置はとるが、いざ肉親や大事な人が死んでも恨む対象がない。そもそも、だからこその宗教だろう。
余談だが、よくガイキチな人が「神がかった」と称してミイラを生き返らせるとからせないとかで問題になるが、あれなどは宗教として根本的に考え方がおかしいと思う。
死んでしまったものなら、残された人間がその死をどう受け止めるべきかを教えてやるのが宗教家であって、「人間再生」を行おうとする発想はおかしい。だいたい「死から逃れられない」ということを逆転させたのが「神」の概念だとも思うしな。

・その3
岡本喜八監督の映画「殺人狂時代」(1967、東宝)は、さえない大学講師・仲代達矢が、役立たずの人間を抹殺して人口を調節しようという「大日本人口調節審議会」という団体に命を狙われる。
すっとぼけた味わいのある名作で、私ごときがどうこう言える作品でもないのだが、「大日本人口調節審議会」の殺人の理由が「人工調節」という実際的な理由とは裏腹に、作品内では実に「くだらない、狂気の沙汰」であるととらえられていることに留意すべきだろう。

「疫病で人が減るのは超越的存在の意志」などと言うのは、しょせんはヨタだと私は思う。「だれ(何)によっての死か?」は、人間にとって大問題だが「仕方がないこと」である自然現象に、わざわざ意志を付与する必要もないだろう。
少なくとも「疫病は自然現象なのだから、それによる死は仕方がなかった」とあきらめることはできるかもしれないが、「私の親しい人は『超越的な意志』によって、人口調節のために死にました」という結論になったら、私はその意志を許すことはできない。
それで「ああ、肉親や恋人が死んだおかげで、アカの他人が子供を一人産める」などと考えられるのは、よほど頭がすこんと突き抜けた人だと思う。アカの他人のことなど、少なくとも親しい人の死に関連しては、私は知ったこっちゃない。

永井豪の「バイオレンス・ジャック」では、地獄地震後の関東での救世主かもしれない、ジャックその手によって大量の子供たちが死ぬ。それは「関東の覇権争い」という大局からは仕方のないことであるのだが、ジャック(とスラムキング)という人間によって引き起こされた死には違いない。
生き残った子供の一人が、大量の子供の死体を見て「こいつらは関東で生きる資格のないやつらだったんだ……」と泣き笑いのような顔をする。もちろん、彼は本心ではそんなことは思っていない。しかし、戦争による不条理な死を「どうしようもない自然現象、意志を持たない『現象』による淘汰」だと受け止めることによってしか、その死は納得できない。

そういう「死」に対する納得の仕方の方が私には自然であり、だれの意志でかは知らないが人口調整なんかで死んだり殺されたりするのは、まっぴらごめんなのである。
(03.0420)



・「CONTINUE」Vol.9(2003、太田出版)

太田出版「CONTINUE」Web

テレビゲーム文化の過去、現在を記録して未来を考察するような雑誌。

[第1特集]ドラクエ VS FF
・「ドラクエ」&「FF」シリーズ完全レビュー
・乙一とゲームの話をしよう!
[特別企画]ボンボンブランコと『太鼓の達人』

CNT JAPAN
ボーズ/中村一義/竹崎忠/サムシング吉松/多根清史/中尾憲太郎28歳/がっぷ獅子丸/植地毅/エレキコミック/小林栄介/飯田和敏/田中圭一(←なんか手塚治虫と本宮ひろ志をゴッチャにしたようなマンガ)
・カオス通信 確かめよう! ステキなサムシングSP
[第2特集]『ファイプロスペシャル』『シルバー事件』を創った男
[特別企画]『サウザンドランド』の作り方
[第3特集]田尻智の90年代
[連載]電池以下 萩本欽一の巻(吉田豪×掟ポルシェ)

……前に「オタクとHIPHOPの類似点」というやや牽強付会なことを自分は当HPに書いたが、そういう比較というのは(半分ヨタと自覚しつつも)やはり興味深い。私はゲームはほとんどやらなくなってしまったが、当HPの主要コンテンツである「マンガ(のレビュー)」とゲームレビュー、ゲーム評との類似点、相違点も非常に興味深いと思っている。

たとえば、今号では冒頭に「徹底討論 ドラクエVS FF 面白いのはどっちだ!?」という座談会が載っている。その中での「ドラクエがジャンプの前の方なら、FFはジャンプの後ろの方」というたとえも面白いが、もっと本質的なところでは、以下のやりとりが興味深い。

林「根本的なとこで、多根さんは、新しいことができるようにハードが進化したときに、新しいことをやらないゲームはダメですか?」
多根「うん。」
林「そこがね、僕とか御子柴くんは『ダメじゃないかも』って思うところがあるのかもしれない。『無理にやらなくても良いんじゃない?』っていう。」


その後、要約すると座談会出席者は「ドラクエ=良くも悪くもマンネリズム、FF=最先端を取り入れていくゲーム」という対立構造としてとらえている。

ゲームが「進化」に対して敏感なのは、「ハードの進化」という他ジャンルでは前例のないほどの大きな変化を断続的に経験しているからだが、「新しいことをやらなくてもいいのではないか」という意見がそこからこそ出てきているのは面白い。

広義のサブカルチャーでは、「新しいこと」が重要要素のひとつになっていて、それが疑われることはあまりなく、いったん問題になると激しい議論になる。
まあマンガで言えば「ハードの進化」と「マンガにおける表現の種切れ」に関して混同することは問題だが、そこら辺を慎重に考えたうえで、「無理に新しいことをやらなくていいんじゃない?」と言うことは、かなりの勇気が必要だろう。
それが、ゲームでは「ハードの進化」が宿命づけられているために、もうそこまで議論が飛翔している。マンガに比較すると。

他にも、「つまらないゲームを愛をもって笑う」という「クソゲー」とか「バカゲー」とかいう概念。1986年をファミコン大ブームの年とすると、「超クソゲー」が出版されたのが98年だから12年しか経っていない。
実際的なゲームレビューときまじめなゲーム論から「クソゲーを楽しもう」というところまで、10年とちょっとで到達してしまっている。

マンガにおいて、クソゲー、バカゲー同様に「くだらないマンガ、つまらないマンガを違う角度で見て楽しんでみよう」という感覚がわずかながらも浸透してきたのが90年代半ばだとすると、マンガブームと言われた1960年代から35年も経っている。

つまり、圧倒的にゲームの方が、マンガよりも批評側の爛熟のスピードが速い。これが何を意味するのかについては、ゲームに詳しくないながら興味がある。

一方で「ゲーム脳」だとか言われている。トンデモな理論らしいのだが、浸透しかかっているようで気がかりだ。「テレビから放射能が出る」と言われた頃と同じことを、三十年経ってまた繰り返している。

マンガも、必ずしも直線的に「進化」しているわけではない。「マンガを読むとバカになる」といった批判はさすがに目にしなくなってきているが、どうもかつて「トラウママンガ」などと呼ばれた、情念をたたきつけるような人間のイヤな部分を見せるマンガの性質、それがシステマティックに、もっと突き放したかたちで行われているのではないかと思うことがある。
これはいったいどういうことなのか。「見せ物小屋的な雰囲気」というのとも違うと思う。もっと太陽の下に出てきている感じだ。そこに不況とは言え、昔に比べれば生活が底上げされたことによる一般庶民の傲慢さも感じるし、たとえばオトタケくんなんかに対して、タブーに抵触しないで変わったものを見ようというズルさも感じる(オトタケくんはおそらくそれすらも自覚しているのだろうが)。

うまく表現できないが、いわば「覚悟なき見せ物小屋的ショック」が何を仮想敵にしたらいいかわからないまま浮遊しているようなイヤな感じを、最近のマンガから感じることは、多い。

マンガの「新しい、古い」で言えば、創刊当時の「バンチ」や「イブニング」と「IKKI」の対立構造(実際に対立しているわけじゃないと思うが)が鮮明になりつつあるのではないかと思う。

「CONTINUE」の話に戻ると、欽ちゃんのインタビューがすごい面白かった。
(03.0420)



・「ソニン物語」第2回 姫野かげまる(2003、ザッピィ5月号、メディアファクトリー)

ザッピィに先月号から連載されている、実在のアイドル・ソニンを主人公にしたマンガの第2回(全5回)。

2ndシングル「HELLO! 新しい私」の順位も思うように上がらず、ダイエットにも苦しむソニン。
そんな中リリースした3rdシングル「おっととっと夏だぜ!」が、初登場5位となる。
EE JUMPの知名度もだんだん上がってきて、 4thシングル「イキナリズム!」リリースに向け意気込むソニンに、突然の知らせが……。

早くも典型的な実在アイドルマンガの枷が感じられ、描くべきことが描かれていないことにどうにも隔靴掻痒。
ある意味、実録アイドルマンガは、少女マンガが「ガラスの仮面」やバレエものも含めて積み重ねてきた「芸能もの」という一大ジャンルの可能性をわざわざ狭くしているとしか思えないときがある。
が、私とて大人。描けることと描けないことがあることくらいわかる。この「ソニン物語」に限っては「描けないことで、読者が知っていることがけっこうある」というのが読みどころでもあるので、辛抱強く読んでいきたい。

「ザッピィ」本誌の表紙&巻頭グラビアインタビューは、そのソニン。「ソニン物語」について「ホントの私は、落ち込んだりした時は、もっとネガティブだったかも。そこんとこ、引き算しながら読んでください(笑)。」と語っていた。しみるねぇ〜。

ところでこの「ザッピィ」という雑誌、昔読んだ「中1コース」とかの芸能欄を拡大して1冊の本にしたようだ。うん、「平凡」とか「明星」よりも、アーティスト色が強いからそう感じるんだな。

・「ソニン物語」第1回感想

・「ソニン物語」第3回感想

(03.0419)



【テレビ】・「セクシー女塾」その後2

ハロープロジェクトの藤本美貴、石川梨華、里田まい(カントリー娘。)、斎藤瞳(メロン記念日)の4人が「セクシーな感じを鍛える」ことを主旨とした10分間の深夜月〜金帯番組。別コーナーでは後藤真希も出てる。テレビ東京。

【雑記】・「セクシー女塾」で、【雑記その5】・「セクシー女塾」その後で、だんだんと変化してきた番組に対する自分の印象を書いた。

また見てみたら、ようやくこの番組の主旨が飲み込めてきた。教師役ナレーターの「セクシーマチコ」がまず「セクシーにこれこれをやってみて」とお題を出し、出演者が本気でセクシーっぽいことをやるにしろ、ボケるにしろ、それにセクシーマチコが何らかの評価を加えておとす、という番組らしい。
……ってちょっと考えれば当たり前なのだが、私は自分のシュミが否定されることに常に怯えている人間なので、理解するのに時間がかかった。
それと、前とその前の番組、ことわざを解説する「ことミック」とマナーを解説する「マナー部」に比べて、「セクシー」が何の価値基準もないことも私の当惑の理由のひとつだった。

が、だんだん回を重ねていくごとに、これはかなり「セクシーマチコ」(「友近」という芸人さんらしい)に、笑いの自由裁量権が与えられているということでもあるとわかってきた。
台本があったとしても、それを面白く読まなければならないのだから結局は同じことだ。ことわざの真の意味や、正しいマナーを視聴者に伝えるのとはぜんぜん意味あいが違う(前二人のナレーターも好きだったけどね)。

つまり、わたし的にはこの番組は「セクシーマチコのツッコミ」を見るのが主旨、という意味あいが強くなった。まあ今後、そんなに熱心には見ないけどね……。
それと好みはあるだろうが、この番組ではノースリーブで超ミニの独特の衣装をみんな着ているのだが、これがすごく似合っているのが藤本美貴、ぜんぜん似合ってないのが石川梨華で、(番組の主旨とは関係なく)この二人がエロさから行ったらだんぜんエロい。
まあオジサンは斎藤瞳とかぜったい言うだろうけど。「あえて斎藤瞳」と。

本人がどういう人間かはともかく、石川梨華は80年代ブリッ子アイドル的立ち居振る舞いを要求されてきたタレントではある。80年代で石川クラスのアイドルだったら、ぜったいやらねえよこんな仕事。
でも、それが21世紀の今、やってる。そのギャップがエロス。

藤本美貴は、この衣装を着るために生まれてきたような子。もともとの舞台衣装も似たようなもんだし、こういうの着ててもあまりいやらしくならないんだよね。すごく似合っている。それ以上言うことはない。
石川と藤本二人が主演の映画を撮るそうだけど、この二人を組ませたいという気持ちもわかる気がする。同じクラスにいたら、ぜったい男子が「石川派」と「藤本派」に分かれてしまうような印象。面白い。

里田まいは、「カントリー娘。」にセクシー要員として入ってきたように思えていたが、4人の中に混じると案外普通だったりする。石川梨華のアピール力を見習ってほしい。

この番組、個人的にはエロマンガとかAVなども含めて、見ていていろんな意味でここ5年くらいでいちばん恥ずかしい。
番組の途中で「ミニモニ。」のCMが入るのだが、親戚の子にエロビデオを見ているのをばれたような気持ちに、一瞬なる。

【テレビ】・「セクシー女塾」終了 (2003、テレビ東京)(03.0928)

(03.0419)



【雑記その3】・新史 太閤記、リベリオン、おはスタ、高瀬彩乃

これから雑記にサブタイトルを付けることにした。なぜなら、後で自分でどこに何書いたかわからなくなっちゃうんで。

キムネ古本屋従業記録に、「おはスタ」の感想サイトとして当HPあげられていたが、実は「おはスタ」、もう見るのやめようと思ってたんだよね……。だって今期、つまんないだもの。なんかすごくつまらん。「フルーツポンチ」大プッシュの後で気が抜けちゃったのかなあ、という感じ。
「朝っぱらから太股を見る」ことが主旨だったのに、だいたい太股が消えてしまったからねえ。

・少し前に、司馬遼太郎の「新史 太閤記」を読んだ。今さら感が横溢しているので感想は書かないつもりだったが、後から考えて「ああ、こっちを『竜馬がゆく』より先に読んでおけばよかったなぁ」と思った。
まあ賛否いろいろある司馬遼太郎ですが、エンターティナーとしてはすごいものがあると思ったよ。資料でケムにまくようでいて「この男、人は悪くない。」とかスコンと書いちゃうところが。「会ったのかよ!」っていうツッコミすら受け付けない自信満々ぐあい。
で、「竜馬がゆく」ではイデオロギー闘争というか、主義主張の対決という部分が非常に大きいんだけど、戦国時代はそういうのぜんぜんないから。いや、あったことはあったんだろうが、司馬遼太郎はぜんぶ削ぎ落として書いている。
「義理とか人情とか、ぜんぶバカにしてる人」が最終的に勝つ世界になってる。そういう意味で言えば、高度成長期サラリーマンに元気を与えたとか、「太平洋戦争を経験して、日本人の良いところを歴史に探そうと思った」とか何かに書いてあったけど、「新史 太閤記」に関して言えばどこかに作者の人の悪さが残ってる。
これは他の大御所との比較で言えば、手塚治虫にも梶原一騎にも感じる。

・映画「リベリオン」を見た。これも今さらだったんで感想書くのやめようと思っていた。
ストーリーは、第三次世界大戦後、「感情は戦争を引き起こす」ということであらゆる芸術活動など、感情を吐露することがすべて禁じられたディストピアで、そういうのを取り締まっていた主人公が次第に人間的感情を取り戻して支配者と戦うという、設定自体はまあどうしようもなく古くさい話。が、この「そういうのを取り締まる人」が習得する「ガン=カタ」という格闘技があまりにもすごい。
要するに、中国拳法みたいな「型」を銃撃戦に取り入れ、これの使い手は10人の銃を持った相手にも勝てるという新格闘技だ。

カンフー・アクションを扱った作品の場合、「飛び道具にどう対応するんだ?」という難問がまずある。「北斗の拳」で、かなり初期に「二指真空把」というボウガンの弓を手で受け止める技が出てくるが、あれを出したのは物語の最初に飛び道具を無効化したいがため、と言っていいと思う。
「マトリックス」なんかも「飛び道具」に関しては面白い処理の仕方をしていたし、「ルパン三世」では五右衛門は剣で拳銃の弾をはじき返すことができたな、確か。

で、本作はその難問を「銃の武道化」という技で決着を付けてしまったのである。コロンブスの卵的発想であり、また東洋人にはない発想ではないかと思う。これには脱帽した。
ストーリーも、単純でツッコミを入れたいところは多々あるものの、主人公の感情の抑制→怒りの爆発、という過程がカッコ良く描かれていてツボを刺激される。レジスタンス側と支配者側、両方に主人公がウソ発見器をしかけられる。理由は正反対。レジスタンスは「彼は感情があるか」をテストし、支配者側は「感情がないか」をテストする。
短いながらも「感情を手に入れることは諸刃の刃だ」というようなことも描かれていて、個人的には陳腐化してしまったスター・ウォーズの「フォース」の概念よりも単純で面白いと思った。

それと、本作は「優れた娯楽映画は、見た後に何も残らなくていい」ことを再認識させてくれた気もする。全体的に、設定、ドラマ部分とアクション部分のバランスなどが微妙にチグハグなのが、かえってそう感じさせるのかもしれない。
いい映画だった。

・むかし、高瀬彩乃というすごくかわいいアイドルがいて、ヤバい、これは大人気になるぞと思っていたらいつの間にか消えてしまった(確か「制服向上委員会」に入ってた)。
ふと思い出して検索してみたら、「ひふみかおり」という芸名で理髪店主のかなしみなどの、比較的地味な映画に出ていることが発覚。数年前は歌でCDも出していたらしい。
「理髪店主」ではSMの女王様の役で、過去の芸歴もすごいアーティスティックな道を歩んでて、へええ、と思った。「高瀬彩乃」と「ひふみかおり」の間に「AYA」という芸名の時期があったらしいが、ここら辺は検索してももう容易にはわからない。「AYA」っていう人やモノが多すぎるから。
まあ本人は知られたくもないだろうが。
(03.0418)



【雑記その2】・消えたと思ったらよそにできていたサイト

おもしろ顔

以前、何度かメールのやりとりをして、ブツの売り買いなんかもしたことのあるサイトが突然消え、1年くらい経っていたが放置していた。
昨日、ひさしぶりに検索をかけてみたら、別のところでやっていた。
で、そこがすごいんだよね。特定のマンガの悪口しか書いてない。典型的な悪い意味でのマニアの悪口ね。
具体的に言うと「コイツ(作者)はものを知らない」みたいな。
あんまり不愉快だったから、←この「イイ顔」を送ります。背景は宇宙。それはアメリカが宇宙開発をやり続ける決意を象徴している。すいません、してません。

で、そういう批判はあってしかるべきだとは思うんですよ。いちおう。
それで次に来るパターンって「でも、細部は間違っていても本質的な部分には感じ入るところがあるから、それはそれでいいのではないか」という反論と、それに対し「細部が間違っていれば、それが積み上がっていく全体も間違っているではないか」という再反論ですよね。

私も、「でも、細部は間違っていても本質的な部分には感じ入るところがあるから、それはそれでいいのではないか」と実は喉まで出かかるタイプなんだけれども、グッとガマンすることにした。だっておおかたの場合は、構成要素の細部が間違っていれば全体の構成も、結論も間違っている場合が多いからね。

これは、問いが間違っているから間違った答えしか導き出ない典型的なパターンの論争だと思うんですよね。
誤解を恐れずに言うと、本当に危険な考えなんだけど、人間の感動って、論理性ないんだよね。
リクツで何とかなるんだったら、あんなにカルト教団とかみんな入らないでしょ。

おもしろ顔

ただ、感動を口にする場合、(中途半端ではあれ)ひとまず論理をもってしか表すことができないように、なんだか人間の思考ってできているみたい。
たとえば「シャーロック・ホームズ」って論理性としてはデタラメなものがある、って言う。でも、いちばん最初の感動っていうのは、「『ホームズ』という小説はなんだか論理的めいている」と言う言い方がいちばん簡単に出てくると思う。
……まあ「ホームズ」は読んだことないんでアレだが、「少年探偵」なんてデタラメの極致なんだよね。
だけど、「少年探偵」内で「二十面相」が、本当にどんなことでもできる魔法使いだったら、ぜんぜん面白くないと思う。やっぱり自然現象の制約をある程度受けた、ある種のトリックを使うから面白いんだよね。

そういうことを踏まえないと、レビューを書くときも間違えてしまうし「間違ってるけど面白い」とか「後ろめたいけど楽しい」といったことを排除してしまうことになると思った。

で、そのサイトのやつ、前からメールのやりとりしててもなんだかバカで、リニューアルしたサイトもあんまりバカだから「ああ、こいつやっぱりバカだったんだなあ」と思ってそっとしておくことにした。
(03.0416)



【雑記】

「読むべき本がたくさんありすぎて、鬱になる」というバカなことになってしまった。
少年ジャンプなんて、もう1カ月以上たまってるよ。「ミニモニ。」の小説も3冊たまっちゃってるし。

もっと大草原に出ていって、いや出ていかないで、ドラマ「大草原の小さな家」のあるエピソードで「傷んだトウモロコシを食って村中の人間が食中毒になる」という回でも見よう。
いやホントは見る気はさらさらないんだけどね。

おもしろ顔

そろそろ時代の趨勢に合わせて、キャプチャー画像貼りたいんですけどね。やり方がわからない。だれか教えてください。優しい人に限る。ボクを昔育ててくれた乳母にソックリな美人に限ります。それでもうシュビビーンとパソコンとかWebとかできるのさ。

そういえば、「プロジェクトX」の「TRONプロジェクト」の回を見たが、なんで出だしでおっさんの方ばっかりコスプレしたり歌うたったりすんだよ!! そういうのは膳場貴子にやってもらおうよ。それにしても膳場貴子の関根勤言うところの「私ちょっと違うのよ」オーラはすさまじいものがあるな。「ザ・ワイド」の森富美アナと対決させたいくらいだよ。

ところで、ある映画のチケットを買って、チケットを買ったら「ぜったいこの映画を見ないといけない!」という強迫観念が襲ってきて、見に行こうと思うと「ぜったいに上映に遅れてはいけない!」という強迫観念が襲ってきて、見終わった後に「これから家に帰るのがすごくおっくうだ……」と想像するだけで映画を見ることがおっくうになった。
それで、こういうこと書いて、「おかしいんじゃねーの、バーカバーカ」とか言われる。全員ウルトラ兄弟のお面をかぶってな。
そういうやつは1カ所に集めて、全員「鈴木大地の元かみさん」のクローン人間と強制的に合同結婚式を行わせる。それがボクの夢。ボクの動物園日記。ぼくのなつやすみ。僕を探しに。
(03.0416)



【アニメ】・「わがままフェアリー ミルモでポン!」第53話(2003、テレビ東京)

公式ページ。

第53話「マラカス、こわしちまった!?」(4月5日)

ミルモたちの楽器が、とつじょ次々とこわれてしまった。時間の止まった妖精界を助けようと、酷使しすぎたらしい。楽器をなおしてもらうため、ミルモたちは楽器職人トプルのもとをたずねる。
一方、妖精界のピンチをすくった楓は、その活躍を評価され妖精学校を卒業することに。マイクも失いさびしく思う楓だったが、これから人間界にも妖精学校の分校がたてられるという。
しかし、ワルモ団よりもっと悪い「あのお方」が、実は人間界を狙っているのをまだだれも知らなかった……。

ついに放送が1年突破。まあ地味といえば地味なアニメだが、成功して良かったなぁと素直に思うよ。
(03.0416)



【テレビ】・今期「おはスタ」(2003、テレビ東京)

今期はおはガールは3人。月〜金を持ち回りでやるらしい。
好きな人には悪いが、今期おはガールにはほとんど興味を持てなかった。昔のベッキーはつくづく美少女だったなぁ。「ゾベッカ」とかやる前の頃ね。
「みお」も1年でガチャスタ(山ちゃんの出る生放送「スーパーライブ」の前の録画部分)に移動しちゃったし……。

新コーナーもひとつも興味が持てず。むしろ、今年度はガチャスタの方が面白いかもしれんぞ。
月曜日にゲストで出ていたマンガ家の樫本学ヴが妙にテレビ慣れしていたのが面白かった。
隔週で出ている少年サンデー編集者のしゅうくんとアリイどんはまったく慣れた様子がないのに……。やはりこれも才能なのか。
(03.0416)



【テレビ】・「U−15・F スキにさせて!」(2003、テレビ東京)

テレビ東京続きでスマン。話題なところでは話題の? 衝撃のロリロリロリロリ番組。U−15って15歳以下ってことなのさー。15歳以下の女の子が30人くらい集まって、全員同じカワイイ制服を着て、「恋のからさわぎ」風なとりとめないトークをする30分番組。

司会が、よく知らない女の子と真矢みき。真矢みきってのがどうかと思ったが、あんなにコドモがいっぱい出てたんじゃ仕切る人選もむずかしいよな。イジリー岡田とかぜったいムリそう。

まあ日曜日の5時半からっていう時間帯がすでに終末感を漂わせている。明らかに「笑点」を見ない、一人暮らしの男向け。同世代の女の子が見るようにつくってないもん。

個人的には、やっぱり「アイドル」としてのオーラが出てないと。15歳とは思えない何か、超時間的な何かが。アイドル的美少女もトシをとるんだけど、トシの取り方が他の子と違うんですよね。違う時間軸にいる。
で、成人したら魅力が失われてしまう子もいるし、なんか違う方向に移行していく子もいる。思春期独特の魅力が失われてしまって、「普通の美人」になっちゃう子もいるんですよね。まあ酷な言い方だが、美人にすらならない子もいるんですけど。

この番組に出ている子たちには、その「アイドル的オーラを持つ」素質がある子もいるしない子もいるのかもしれん。それは現時点ではわからない。

一人気になる子がいて、めがねかけてたから見ている人はすぐわかると思うんだけど、もう少し大きくなればな。あと3年くらい経てば。でも今の感じはたぶん失われるだろうね。そして永遠に戻ってこない。
二十年くらい前は、そんなことも真剣に考えたね。もちろん、今はそんなことは考えないが。アニメ絵がイコール「ロリコン」と言われた時代だったよ。ヘタをするとダーティペアとかもロリコンって言われてたね。

今は……今は何も考えてない。テレビを見たり新聞を読むのが面倒。マイケル・ジャクソンって本当に酸素だけを吸うカプセルに入ってるの。「アルヤンコビックの真実」って番組、つくらねえかなあ。ぜったい企画は上がってると思うんだけどなあ。

「『類人猿ターザン』でジェーン役を演じたのは?」
「ボー・デレク」
「こんなくだらないことを知っているのはじいさんだけだ」(大意)
(03.0416)

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