キングクリムゾンのブートレッグCD/DVD : 1969年〜1974年


キングクリムゾンの魅力は何と言ってもライブでしょう。
特にその日その日で全く違う表現で曲を演奏をする様は、
プレイしている本人達もかなり憔悴したのではないかと思います。
これは腕の良い料理人にも似ていて、同じ食材(=曲)を何度も使って、
その場で次々とその日限りの至高の一品を作るのと同じでしょう。
その日・その場限りの魅力が多い訳ですから、音源集めが
愉しいバンドだと思います。

クリムゾンのブートはかなりの数がリリースされているので
全ては把握しきれていません。日本でリリースされたブートCDの
90%は持っていると思いますが、中には極小数の限定リリースで、発売当時に
入手出来なかったが故に現在も入手の可能性が極めて低いタイトルもあるので、
残念ながら全ては網羅出来ていません。でもブートCDが市場に出てきた
1990年頃以降から現在に至るまで、可能な限り収集したものを一つ一つ
自分なりに解説しています。

DGMの設立以来、クリムゾンのブートレッグ音源は大きく駆逐されてきた感が
あります。しかしその一方で、DGMが(或いはフリップが)商品としての価値や
音楽的・演奏的な価値を認めない音源が現在でも結構あり、そうした理由から
曲が部分的にしか収録されていないものやショウ全体がそのままの形で収録
されていないものが意外と多く存在します。しかし埋もれていた演奏を聴ける驚き、
それが例え不完全で音が悪い断片であってもその演奏に触れられる喜びは非常に
大きいですし、それは即ちキングクリムゾンというバンドが録音のクオリティ程度では
微塵も揺るがない優れた表現者であったという裏返しでもあると思います。

最後に、アイテムの紹介は各年代ごとに、ページの頭からその年の日付の古い順に
並べています。中にはボーナストラックとして断片的に数曲しか入っていない
ものも数多くありますが、そういうものは赤字で表示し、その欄で書いて
いる音源がディスク内のとのトラックなのかを表しています。

また、音質を表す点数はヘッドホンをして聴いて感じた点数で、あくまでも僕の主観です。
粗悪なワラ半紙や引きちぎったトイレットペーパーに手塚治虫が絵を描いてもその絵の価値は
損なわれないのと同様、音質の良し悪しと音楽の素晴らしさは関係ないうえ、そもそも
ブートに音質を求めるのはナンセンスもいいところだと思っているので、あくまでも点数は
目安程度に考えて戴ければ幸いです。尚、同日・同一音源はディスクの音を全曲PCに取り込み、
PC上で各タイトルの音をリンクして聴き比べながら点数を書いています。


1969年


1971年〜72年前期


1972年後期


1973年


1974年