2003年11月16日コミティア購入物件
【同人誌】「世話焼けちゃうね」 川津典昭 <空飛ぶ河童>
ネコに夢中な少女の他愛ない日常。愛情たっぷりでいい感じ。細い線で丁寧に描かれた画風も、まだ洗練はされいないけれども筋は良さげ。いっぱい作品を描いていってほしいタイプ。
【同人誌】「くらくろ」 谷山青 <谷山堂>
大晦日の夜に現れて悪い子を連れていくといわれている「くらくろ」という存在と、その「くらくろ」と親しくしている少女のお話。現代でありつつ和風ファンタジー風味。柔らかいけどちょっと哀しくもある雰囲気作りはなかなか。基本ラインはいいと思うんであとは絵にもう少し厚みがあるといいかな。
【同人誌】「コミックラクガキカン」 <楽書館>
30周年とのことで掃除絵27人の作家が寄稿。山川直人、森雅之、当森正らが漫画を描き、さべあのまや谷口敬がイラストを描くなど豪華な陣容。この手の多人数が描いた本は一人一人の割り当てページ数が少なくなって散漫な印象になりがちだが、そこそこのページ数を描いてる人もいて楽しめた。とくに良かったのが冒頭の青木俊直「マンガンファイヴ」。41ページとボリュームがあって、麻雀で戦う女子高生4人組が活躍する楽しいドタバタコメディとなっている。カラッと明るく元気の良い作画も好印象。
【同人誌】「子ども日暮れ」 片栗
主人公の少年と、彼の前には少年の姿で現れる土着の神さまとの触れ合いを描いたストーリー。神様といっても超自然的な力を発揮するわけじゃなくって、見た目は本当に寂しがり屋の子供という感じ。その仲睦まじき様子を楽しく、また別れを切なく描いた優しいお話。ストーリーの転換部分がしっくりこない感じがあるのは残念だが、雰囲気は良い。
【同人誌】「水牢カゲロウ」 片栗
夢で見たような光景を好きなように描きつらねたって感じの本。イメージ優先の散文的な本なので、作者本人もしくはごく近い感性を持った人でないとピンとこないかな〜という感じ。
【同人誌】「とかげの生活3 HELL-SEE. SIDE-A」 さくらのりたか
この人の本は読みやすい。コマ割りがオーソドックスで、ちゃんと見開きの最初(右肩)に一番インパクトのあるコマを持ってきて、最後(左下)にヒキの強いコマを置くとか、そういうのが何気にちゃんとできてる。お話もかなり青さがあるけどそれが味だし、熱量もある。この人の場合、あとは絵だと思う。作画は描けば描くほど伸びる能力だと思うんで、コマ割りや構図取り、ストーリー作りがうまくない人よりもこういうタイプの人のほうが面白い漫画を描ける可能性は高いと思う。だからもう少しガシガシいっぱい描いてくれれば……。
【同人誌】「オブロカゲ」 大野ツトム <トラウマヒツジ・STEEL SHEEP>
50年に一度、村を襲ってくるトカゲみたいなバケモノ「オブロロ」と村を救いに来る勇者ト影様、その存在に疑いを向ける少年が繰り広げるアクション漫画。カッコいいシャープな描線でお話はスペクタクルに展開。作画面は文句なしでしっかり楽しめた。
【同人誌】「魚類正義 魚マン 4巻」 森砂季 <トラウマヒツジ・STEEL SHEEP>
ウオー、魚マンおもしれー。今回の本は個人的にかなりツボにハマった。まず「魚マン待望の漫画化!!」という時点で笑った。なんかすごく自由にやっててヒット率が高い。小ネタギャグも冴えている。独自の世界、魚マンワールドが展開されていて毎度楽しみ。
【同人誌】「PANZER MAID」 村山慶 <Night-Marchen>
なんか普通のコマ割りの漫画も描き慣れてきたかな……という雰囲気が伺えた。今回はタイトルが「PANZER MAID」、しかも表紙にはメイドさんが描いてある。というわけで何の因果か、メイド服姿のまま戦車に乗り込んで戦わなくちゃいけなくなったメイドさんたちのお話を描いている。会話が小気味良くてなかなかええ感じのコメディになっております。
【同人誌】「即興の花」 アニュウリズム <テレピン>
即興で描いたイラストを集めた本という趣。この人のイラストはものすごくガシガシ描き込んであるというふうではないのだけど、
【同人誌】「物理ノート」 ごま塩さん太郎 <文学フマリ>
素晴らしい。この本はごま塩さん太郎氏が、大学時代のムカつく後輩「川山くん」に対する文句を書き綴るというのがメインの文字本だ。要するに私怨で本を作っている。もしそれだけだったらイヤな気分になるかもしれないが、彼とのコミュニケーション、あるいはディスコミュニケーションを通じて得た、オタクその他もろもろのことどもについてのごま塩さん太郎氏のさまざまな思考を追えるのがいい。感心するのは相手がムカつく人物であるにも関わらずちゃんと対話して、自分の思索を深めていること。自分は人間関係の煩わしさには耐えきれない人間なので、もしこういうやりとりがあったら、たぶんコミュニケーションを断絶して逃げる。そして思考を停止する。だから思考停止しないで、いろいろな収穫を得ている人を見ると感心してしまう。あと文章が面白い。要するに愚痴や悪口であるのにいやらしさがなく、読み物としてなんだか面白い。たぶん書いた人的にはこの本を誉められても困るといった性格の1冊かもしれないけど、楽しめたことは確かです。
【同人誌】「つゆくさ」 <つゆくさ>
三島芳治はまた一種独特な漫画を描いている。今回の「姉さんと妹」は自分の気に入ったものはすべて「妹」と思うことにしているお姉ちゃんが主役のお話。服や花、食べ物なども「妹」として認識され、認識された者同士に姉妹関係が発生する。モノの性質を問うことなく「姉」「妹」という価値観でさまざまなモノが色分けされていくという不思議な感覚が面白い。
【同人誌】「ALWAYS参上」 <吉岡企画>
はっとりみつるが参加している本。といっても収録されているのは旧作の「+SOUND」。ずっとヘッドホンつけている女の子が主人公で、「イヌっネコっジャンプ!」と思い起こさせるところあり。
【同人誌】「限界通信 vol.3」 <限界通信社>
パチスロ大連勝やコミック乱で連載を持っている佐藤ヒロシ、デラックスBetsucomiに登場している松本ユリ、モーニングなどに登場した実績のある高見知行らが寄稿する実力派の揃ったけっこう力の入った本。全般に絵、話をしっかり作る人材が多い。今回は「プラネテス」の幸村誠も3ページほど描いている。本全体として、例えば柱部分にコメントを入れるなど雑誌っぽさを意識した凝った作り。その工夫っぷりがときに青臭く感じられ、若手芸人がウケをとろうとして必死になっているところを見るようなむずがゆさはあったりするけれども……。
【同人誌】「I've a rich understanding of my finest defenses」 オノ・ナツメ <setteorsi>
以前オスマンで紹介したことのある同人誌「I've a rich understanding of my finest defenses」、およびその続刊の「TWO STORY TOWN」「PADRE」を1冊にまとめ、さらに描き下ろしも加えた極厚の同人誌。ニューヨーク市警に所属するレスキュー隊的な組織「ESU」(Emergency Service Unit)の面々、そしてそれに関わる人々の姿を描いた人間ドラマ。レスキューの細かいディティールを描くというよりは、彼らの生活、そして人間関係と感情を描いていくというのがメイン。センスが良く雰囲気抜群の作画で、読みごたえのある作品を描いている。絵が独特のシンプルなものなので、時折キャラクターの顔と名前の対応が混乱しちゃうこともあるけど、そこさえしっかりつかめば深みのあるドラマを存分に楽しむことができる。同人誌ながら商業誌でもなかなか見ないだけの完成度。やはりオススメであります。
【同人誌】「un mese」 basso <stampato Bro's>
【同人誌】「curiosita」 basso <stampato Bro's>
【同人誌】「VACANZE NELLA CASA DI MARCO」 basso <stampato Bro's>
この3冊はいずれも、架空のイタリアンな政治家をネタにしたホモ漫画という、なかなかすごい本。でも内容はイロモノという感じはしなくて、作者のシャレた絵と相まって小粋な日常的ラブストーリーになっていて面白い。こざっぱりした絵柄ながらも作者の萌えポイントはなんとなく伝わってくる。各キャラクターに対する愛情があふれた良い本。別にイタリア政界などに興味がなくても楽しく読めると思います。
【同人誌】「武蔵野茶房 総集編」 大川大 <小金井市民>
【同人誌】「音の無い部屋 武蔵野茶房(6)」 大川大 <小金井市民>
とある喫茶店でバイトしている青年を主人公に、そこのマスターや主人公の友人たちの生活を描く、のんびりほんわかしたお話。総集編は「武蔵野茶房」シリーズの1〜4をまとめたものなので、実は5が抜けているのだが、基本的に一話完結なので問題なし。柔らかい作画と優しいフに気で安心して読める作品だった。作者はアニメの背景描きをやっている人とのことだけど、確かにキャラだけでなく背景の事物もしっかり描いている。そういう点でも好感が持てた。
【同人誌】「ハリボテドクロ」 上原昭人 <ち>
いつもながら自由奔放な本の作り。基本的にはB5のコピー誌なのに途中でA5判の部分が挟まってたり、同人誌ならではの自由度を生かして本を作ってる。内容もすごくとりとめもなくて、あらすじは書きようがない。脳から出てきたものをダラダラ描きつけてるって感じが妙に気持ちいいのです。
【同人誌】「かおりちゃんのはっちゃくあばれ風味」 鵜匠カシヲ <赤色オレンヂ>
今回はレティクル星人は出てこないが、かおりちゃんはレティクル星人の精神的な呪縛から逃れられぬまま。いつもながらにしっかりキレのある作風。かおりちゃんの魂はどこに行き着くのか、今後も楽しみなシリーズ。
【同人誌】「地図架屋」 シマヤ <のぶ子堂>
【同人誌】「従爾少々 乃1羽」 シマヤ <のぶ子堂>
絵は上品で優しくてどちらも魅力的。清潔感のある気持ちのいい作画。少年少女のキラキラした感情を映し出すのに良い絵柄。ただ物語を進める力は今のところまだ弱いかな〜という感じはする。自分の描きたい構図のコマを入れようとするあまり、読みやすさをちょっと損なっちゃってるかなーという印象。
【同人誌】「SHORT HOPE LIGHTS」 ぴこぴこリョウ/北村/chiho tamura <ぴこぴこ。>
ぴこぴこリョウの絵はいつもながらいいなー。すごくシンプルな線なんだけどしみじみ味がある。女の子の笑顔、酒を飲んでほにゃーんとリラックスしてる顔、楽しげにもの思いにふけっている顔、みんないい。すでに自分の作風がしっかり完成している人だと思う。
【同人誌】「取水塔・6」 粟岳高弘 <あわたけ>
別に書かなくても分かるけどシリーズ6作目。ぼんやりSFチックな世界の中で、日常と非日常がなんとなく出会う感触が楽しい。今回もおんなのこは脱ぐし。普通の少女が全裸になって身近な人の視線を意識せざるを得ない中でお話が進んでいく様子がHくてそそる。出てくるSFチックな事物も、カチンコチンな金属でなくてむにょむにょ弾力ありそうなあたりもなんかいい。触ってみたい。
【同人誌】「ガス栗」 笹井一個/片山若子
今や数々の小説の表紙画などを手がけている笹井一個の作画がカッコイイのはいうに及ばず。そしてもう一方の片山若子のほうもキュートでいいです。カラーページをふんだんに使っているんだけれども、にじんだ色がきれいだし、描かれている人物たちもそれぞれキュートだし。どちらも一目惚れしがちな絵です。
【同人誌】「サモン1」 <みりめとる>
いつも思うけど小田扉はコピー誌が似合う。商業誌で描いているキチッと作られた作品も好き。でも同人誌で描いてるさらーりと描いたくだらんのもまた絵もいわれぬ味があっていいのだ。あとみりめとるのそのほかのメンツ、うめぽZ、ご意見番とかもなんか愛敬のある絵をしててリラックスして楽しめる。
【同人誌】「流星学舎(六)」 入江アリ/封谷映
入江アリ/封谷映の二人が、それぞれ1本ずつ連載作品を描く「流星学舎」シリーズも最終巻。どちらも整った絵柄の持ち主で安心して読めた。ただラストの着地のさせ方としては、どっちもなんか分かったような分かんないようなあいまいな感じになっちゃってたかなあという気はしないでもない。いやー雰囲気はいいんだけどね。とくに入江アリのほうはキャラクターの造形なんかもきれいだし。
【同人誌】「EU-BOOK 3」 <山本内燃機>
今回はより旧車にこだわらず、参加者それぞれがヨーロッパをテーマに思ったことをちょっとずつ書いているという感じ。1Pずつだけど、それぞれの趣味が分かるという点では楽しめる。でも漫画も1本くらいは読みたいところ。
【同人誌】「幸」 音子or寿 <音々堂本舗>
いつもながらにこの人の絵はいいです。どこまでも丸い顔、ひかえめな大きさの目口のキャラたちがかわいらしく、細い線にも雰囲気がある。キュートなんだけどどこか切ない、そしてファンタジーを感じさせる完成度の高い絵柄。アフタヌーンやCOMIC CUEにも登場したことのあるが、商業誌に合うか合わないかはともかくとして、作画の完成度からしたらすでに一級品でしょう。独特のリズムで展開される、ちょっと不思議でやさしいお話も良いし。
【同人誌】「怪しい建物探索隊」 永田あきのり/小杉あや
【同人誌】「小鳥のすみか 小笠原邸探索記」 小杉あや
どちらも作者の趣味である、趣のある昭和の建物を探訪してレポートした本。建物を見るってのはなかなかいい趣味でございますなー。なんだか自分でもやってみたいような……という感じで興味をソソられた。まあ自分は出不精なんで口先だけで終わるとは思いますが。
【同人誌】「STUPID#2」 JASON
アメリカンなテイストの完成度の高い絵柄で、マシュー、スタントン、シェリルという仲良し3人組な子供たちの生活を描いていくというシリーズ。子供たちのやってることはたいへん他愛ないけど、元気一杯でイキイキしてて微笑ましい。あとやっぱり絵がいい。シャープなペンタッチがカッコイイし、それでいながら子供たちはそれぞれキュートで愛敬がある。
【同人誌】「Potty Patty #2」 きりはらただし <迷画座>
鉛筆系の暖かい画風で、子供たちの冒険を描いていくシリーズ。なんか名作劇場的な読後感があってほのぼの。えーと今回の内容から察するに、図書館で出会った本に刺激された子供たちが、ゆうれい屋敷の探検に出かけるって感じになるのかな。まだお話は導入部という感じだけど、これからの展開にも期待したいところ。
【同人誌】「ぼくだけのメーリッシュ もうひといき版」 男マン <デジタルボウイズ>
作者がアキバのメイド喫茶「メーリッシュ」に行って抱いた妄想を描きつけた本。作画面での完成度はまだ高いとはいえないんだけど、なかなか味があってけっこうかわいい。ちょっとメイド喫茶に行ってみようかなという気にもさせられた。メイド喫茶の本拠地といってもいい秋葉原近辺で仕事をしていながら、実はまだ一回も行ったことないんだよね。近くにあると案外行かないもんです。というような自分語りはどうでもいいんだ。とにかくここで描かれているようなことがメイド喫茶内で繰り広げられていたら素敵であろうなと、楽しい気分になる本でありました。
【同人誌】「声の温度4」 おざわゆき
自分の好きな学校の先生に、母親も想いを寄せるようになってしまって……という状況で、どんどん切なさが増しております。絵柄自体は丸っこいし、女の子もこれはこれでかわいいんだけど、おざわゆきの描く物語はいつも甘くない。今後、ヒロインの女の子と家族の面々がどのように変わっていくのか。ヒキも強くて次回以降の展開もとても気になる。
【同人誌】「ぼくとテレビと怪獣と」 山川直人
5月コミティアで発行された本。1ページ1コマ構成で、怪獣、そしてその事態をテレビを通して見つめる「ぼく」、そのほかの世界を描いていくというお話。淡々とした調子でお話は進むけど、何が起こっても、それが自分に及んでも他人事的に見つめる主人公の姿勢というのは現代的なテーマも含んでたりしそうだなーとか思わせるものがある。
【同人誌】「サイレン vol.8 カバー」 ニシムラカズコ/保科慎太郎 <siren>
ニシムラカズコはとり・みき「とおくへ行きたい」をカバーした漫画。元の作品のほうを実は読んでないので十分に楽しめてないところはあろうかと思うけど、小粋でテンポのいい作品になってるとは思います。保科慎太郎「つまりはそういう」。とても仲の良い女子高生二人が、他愛もない会話を通して友情を確認して……というお話。いかにも若い女子らしくて微笑ましい←オヤジくさい書き方をしてしまいました。そして「サイレン」シリーズは次号のvol.9が最終巻となるそうです。
【同人誌】「ふらふら大気圏」 藤ノ木いらか/衣羅ハルキ <Hee-Haw>
藤ノ木いらか「空を飛べると信じてる」は、空を浮遊する能力を持っている女の子と、彼女の能力を利用して自分たちの作った飛行機を飛ばそうとする人力飛行同好会の少年たちとのちょっとイイ話といった感じ。上品な絵柄でほのぼのとしたお話。女の子が空を浮かぶというイメージはやっぱりキレイです。衣羅ハルキ「白昼夢」。とある少女が迷い込んだ白昼夢の世界に、昔彼女が友達と一緒に書いていた交換日記形式の小説の想い出がからんできて……。こちらはちょっと切なげな味付け。どちらも多少雑然とした感じはあるかな? でも読めるお話に仕上がっていると思います。
【同人誌】「クリトネ」 甲斐まつり <アイカラッカ>
【同人誌】「音探し」 甲斐まつり <アイカラッカ>
すっきりスマート、でも暖かみのある品の良い絵柄が持ち味。「クリトネ」は3人の子供達がとても精巧にできた人形の青年クリトネを拾い、彼が主人のために自分の中に記録していた素敵な光景を見せてもらうというお話。「音探し」は不思議な力を持った少女が、宙に浮かび、異国の夏の音を聞くというファンタジー。どちらも絵柄そのままの優しい読み心地。まとまりは良く好感度は高い。
【同人誌】「幻想蹴国誌 1」 新谷明弘
あーこれはなんかいいですわ。タイトルどおりちょいと「三国志」や「十八史略」的な感じの架空歴史モノになっているんだけど、諸国が争うための手段がサッカー。兵隊がサッカーボールを蹴りながら攻めこんできて、攻め込まれた国はゴールを守るために死力を尽くす。そしてこのお話は、何万もの兵士に匹敵する伝説の「黄金の蹴人」を生み出すことにすべてを捧げた「泥老」という国の最高技術顧問の生き様を描いた物語。馬鹿げているといえば馬鹿げているのだけど、それを大真面目に展開して、一つ一つディティールを積み重ねてもっともらしく見せてしまう呼吸がいい。この人の描く作品にはやっぱりいい味出してる。
【同人・音楽CD】「月光眼鏡」 アニュウリズム <テレピン>