7/31(火)……革命家の明確化
▼もうトップページではずいぶん前に告知済みなOHP月極アンケート入れ替え関連。
2007年8月のテーマは「オタク・腐女子・マニア漫画」。まあ最近流行りのテーマでもありますし、ちょうどコミケシーズンなんでよろしいんじゃないかなーと思いまして。アニメ・マンガ・ゲームといった2次元モノ以外のジャンルのマニアを描いた作品についてももちろんOK。これ書いてるのが8月10日の夕方なんですが、ここまでの票はなんかものすごく分散してますな。50票以上投票があるのに、1位が3票とかいう状況ですから。まあそれだけ、数が増えているわりに定番といえるものがない分野なのかもしれません。
2007年7月「ギャンブル漫画2007」は終了。近代麻雀系が最近元気ないこともあってか、総投票数は少なめ。その中で1位になったのは作:青山広美+画:山根和俊「GAMBLE FISH」。現在の勢いをそのまま反映したって感じでしょうか。最近ではけっこう少年誌・青年誌ともにギャンブル漫画のイキのいいのはぽちぽち出てきてる感はあるし、好きなジャンルではあるので、もう少し活気づいてくれるとうれしいなーと思ってます。
【雑誌】漫画サンデー 8/14 No.31 実業之日本社 B5中
この雑誌としては珍しい新人系の読切、三星穣「やぶにらみ女の憂鬱」が好印象。引越先のアパートが家事で焼失していて、途方に暮れていた女性が、そこに居合わせたなんだか偉そうな女と、ヒロインを追っかけてやってきた男と押し問答を繰り広げる。こざっぱりした絵柄と軽妙な話運びが気持ち良く、けっこう楽しく読める。お話自体も後味が良いし、また次も読んでみたい。ちょっと検索してみたところ、少年キャプテン 1987年12/18号に同名作家の読切が掲載されたことがあるようだけど、同一人物なのかなあ?
【雑誌】コミック・ガンボ 7/31 No.29 デジマ B5中
カネシゲタカシ「通販の鬼・やすだ」。アメリカからやってきた鬼隊長が、日本のテレビショッピング界の鬼・やすだに挑戦状を叩きつける……といったお話。「ビリーズ・ブートキャンプ」ブームに乗っかったわけだけど、この作品にはまさにジャストミートなネタ。お話的には次号に続くようで、どんな戦いが展開されるのか……といったところ。
作:上野毛あさみ+画:黒岩よしひろ「ステージガールズ」は、いよいよシゲが高圧的なお嬢様・レイナとコンビを組まざるを得ない状況に。けっこうウマは合いそうな二人ではある。てなわけでお話的にもだいぶ盛り上がってきたかなあという感じ。路みちる「ぼうえいにっき」は、この前出てきたタコ少女のナツミがカワイイ。彼女とツンデレおさななじみ系女子マフユが、主人公ハルオの鼻の穴に指&足を突っ込んで、ふがふがする様子がよく分からんけど微笑ましい。
【単行本】「イムリ」1〜2巻 三宅乱丈 エンターブレイン B6 [bk1:1巻/2巻][Amzn]
これはとても面白いです。他者の精神を侵犯する力により、「カーマ」と呼ばれる民が支配を続ける世界を舞台にした本格超能力系ファンタジー。主人公の少年・デュルクは、カーマの支配者層が通う呪術訓練用の寄宿舎学校の生徒。しかし秘められた出生を持つデュルクは、カーマによって支配されている民・イコルに対しても憐憫の情を傾ける。そんな彼が、カーマの統治する星マージから、カーマ、イコル、そして原住民であるイムリの住む星であるルーンに派遣されるが……。
といったわけでこの作品では、デュルクの冒険の旅が描かれていくわけだが、設定は非常に凝っている。民族名や階級、地名など、さまざまな名詞が出てくるので最初は理解するのが難儀な部分もあるが、その分さまざまな描写が本格的。とくに精神支配の描写はユニーク。三宅乱丈は「ペット」でも斬新な超能力描写を駆使していたが、今回はさらにそのメカニズムが詳細になっている。相手の名前と組み合わせて使う、「促迫」「命令」といったいくつかある深度の支配力を駆使した精神バトルの様子は、読んでいるほうまで息苦しくなるような迫力がある。「次はどのような能力が出てきて、どういう絵にしてくれるのか」という期待感もある。
また、カーマ、イコル、イムリといった種族と、星の歴史に関わる物語も、謎がいっぱいで読みごたえがある。土俗的な描写をしっかりやっているところも、作品世界に厚みを持たせている。「ペット」は超能力漫画の新しい可能性を見せてくれた作品だったが、最後のほうは残念ながら尻切れトンボ気味に終わった。本作品はコミックビームでの連載で、「ペット」の掲載誌のスピリッツよりは、だいぶじっくり描かせてもらえそうな環境。三宅乱丈という特異な才能が、自由に力を発揮できる環境を与えられてどんな作品を作り出すのか。かなり大きな物語になりそうだし、ワクワクしながら読んでます。
【単行本】「海獣の子供」1〜2巻 五十嵐大介 小学館 B6 [bk1:1巻/2巻][Amzn]
力作。ジュゴンに育てられたという二人の少年・海(人名)と空。彼らと通じるものを持つ少女・琉花が、二人を通じて海という知られざる世界の神秘を目撃していく……という物語。五十嵐大介といえば精緻な自然描写を特徴とする作家だが、その特性はこの作品でも遺憾なく発揮されており、さまざまな海の生き物の描写は圧倒的な美しさと迫力がある。
また海と戯れるようにして泳ぐ、二人の少年の姿はとても神秘的。彼らの姿は、本来ならその海域にいるはずのない海の生物までも引き寄せてやまない。そんな二人をめぐって海は、琉花の前に未知の姿を次々と見せていく。とにかくビジュアルの力がスゴいし、物語のほうもミステリアスで美しい。お話がどのような方向に向かっていくかはまだ分からないが、このまま行けば相当すんごいモノを見せてくれそう。それが今から楽しみ。
※「海」という登場人物がいるので分かりにくいですが、「海(人名)」と書いてある部分以外は、全部「海洋」のほうの「海」を指しています。
【単行本】「カボチャの冒険」 五十嵐大介 竹書房 A5 [bk1][Amzn]
おそらく作者をそのままモデルにしているのであろう、山奥住まいの青年と、その飼い猫であるカボチャの生活を描いたねこ漫画。自然がいっぱいある環境でのびのび暮らすカボチャと、親バカな青年の様子が楽しく描かれていてとても微笑ましい。五十嵐大介は「リトル・フォレスト」でも実に美しく自然、および農作物などを描き出していたけど、それはこの作品でも同様。四季折々の風景と、カボチャの無邪気な様子、野生動物たちの姿を見ているとなんとものんびり癒されるものが。自分は犬派ではあるけど十分楽しめたんで、猫派な人はなおさらなのではないでしょうか。
【単行本】「かぶりもんスター☆」 天野シロ 少年画報社 B6 [bk1][Amzn]
幼なじみのおねえさんお紹介で、遊園地の着ぐるみに入る仕事を始めた主人公・永太朗。しかし彼の着てしまった着ぐるみがなぜか宇宙人と一体化しており、そのまま着ぐるみが脱げなくなってしまう。そして永太朗と宇宙人の奇妙な共同生活が始まるのであった……といったお話。まあ設定的にはちと奇抜ながら、遊園地の着ぐるみの中で一生懸命頑張る人達の青春ストーリーを爽やかに描いててまずまず楽しめる。絵柄のほうもこざっぱりしててわりとシャレた感じ。
【単行本】「ミミア姫」1巻 田中ユタカ 講談社 B6 [bk1][Amzn]
精神を通じ合わせる力と、空を自由に飛べる羽を持った種族の中にあって、「神さまの子」として生まれてきた姫・ミミアの生を描いていく物語。彼女は種族の中でただ一人、力も羽も持たないが、それがゆえに他者が持たないものを備えている。父母や種族全体の愛情に包まれた彼女は、すくすくとまっすぐ育っていく。
といったところまでが1巻のストーリー。今後はミミア姫の冒険とかも描かれていくことになるんでしょう。現段階ではまだお話はあまり動いていないが、田中ユタカらしく、作品に想いを込めて非常に丁寧に作って来ているなという印象は受ける。
ただし、正直なところ少々ウェットすぎる感は否めない。ファンタジー世界を描く場合は、読者に世界のあらましをしっかり説明する段も必要だと思うのだが、それが十分でなく、物語が動き出していないうちから、情感の部分が先に迸ってしまったといった感じで、今のところもう一つノレないでいる。まあ本筋となる物語はこれからだし、面白くなるかどうかは、今後の展開しだいではあるんですが。
【単行本】「革命家の午後」 松本次郎 太田出版 A5 [bk1][Amzn]
「革命家の午後」「革命家の午後2」「砂漠の魔女」「竹山君の日常」「雑兵敗想記」の5本を収録した短編集。独特のバサバサした触感の絵柄で、シュールだったり皮肉だったりする物語をそれぞれ展開。どの作品も、一見ラフなようでいてスタイリッシュでもある絵柄と、独特の節回しのストーリーがきっちりマッチしていて完成度は高い。まあサブカル的な匂いを感じて敬遠する人もいるかもしれないけど、読めばしっかり面白く、作者の才能のキラメキも感じさせてくれる本だと思う。
7/30(月)……遂に来る☆遂に来る
【雑誌】ヤングキングアワーズ 9月号 少年画報社 B5平 [Amzn]
石田敦子「アニメがお仕事!」がついに最終回。最後は新人さん視点で、すっかり育ったイチ乃たちの様子を描きつつ、これまでを振り返るといった趣。いろいろな経験を経て、福山きょうだいも立派になりましたなあとしみじみ。全体を通じてみると、アニメーターという仕事を選んだ人々のさまざまな想いを、アップダウン激しく、生々しく描いていて興味深かった。まあさすがに今はアニメをやっている人ではないので、現在のアニメ現場のディティールを描いていたわけではないけれども、別にノウハウ漫画ってわけでもないのでそこはとくに気にならず。何はともあれ最後まで思い入れたっぷりに突っ走ってて面白かったです。
大石まさる「水惑星年代記」。ぼーくのニーナを救い出すまで〜、というわけで学校で少年少女探偵係をやってる子供たちが、自分たちの力でさらわれた仲間を救出といったくだり。元気の良い少年少女たちの姿をイキイキ描いてて、作者自身が楽しんでそうな感じが伝わってくるエピソードだった。
【雑誌】コミックバーズ 9月号 幻冬舎コミックス B5平 [Amzn][定期購読:出版社]
あびゅうきょ「百億の絶望と千億の絶望」が掲載。ついに影男の花嫁が出現するが、その正体とは。だいぶお話はクライマックスに近づいて来ている感はあるけれども、やはり影男には絶望と死しかないのか。……ないんだろうなあ。玉置勉強「ねくろまねすく」はラブコメ度が高まっている。眼帯少女のカタリナちゃんが、主人公にトキめいてドギマギしている様子がかわいくってええですな。まあちょっとアブなげな新キャラも出てきて、そっちも気になるところではありますが。あと今号では、山田章博「BEAST of EAST」が連載再開しててちょっとびっくり。まあ続くという保証はありませんが。
【雑誌】ヤングマガジン 8/13 No.35 講談社 B5中
平本アキラ「アゴなしゲンとオレ物語」が連載400回。何回も似たようなこと書いてるけど、この作風でこれだけ枯れることなく続けてるってのはスゴいことだなーと思います。最近になってますます個人的評価は高まってます。押見修造「ユウウタイノヴァ」は第1章「遭遇編」がおしまい。まだ全体の中では序の口な部分で、幽体離脱セックスの深淵はこれから描かれていくかなといった感じだけど、ここまでの段階でもなかなか引き込まれる部分はあって面白く来てると思う。単行本1巻は9月上旬発売予定で、改めてまとめ読みするのが楽しみ。
【雑誌】ビッグコミックスピリッツ 8/13 No.35 小学館 B5中
読切の元町夏央「熱病加速装置」。アフタヌーンの2000年8月号に、四季大賞受賞作「橙」が掲載され、気になっていた作家さんだが、こちらで出てきましたか。お話のほうは、内向的で不器用な少年が、ある日出会った奔放な少女に恋したことで、自分を変えていくための一歩を踏み出すといったお話。人物描写はいくぶんクセがあるものの、風景描写は爽快感があって心地よいし、大胆に画面を使って印象的な画面を作ろうとする意識の高さもうかがわせる。うまく伸びてくれると良いのですが。
せきやてつじ「バンビ〜ノ!」。パスタのほうに戻されることになった伴だが、デザート側のほう、とくに織田と離れることに未練たらたら。いや〜デザート編は異様なくらいヤオってましたなあ。
【雑誌】週刊少年ジャンプ 8/13 No.35 集英社 B5平
読切、椎橋寛「ぬらりひょんの孫」。普段は気の弱いおどおどした少年にしか見えないが、実は妖怪の総大将であるぬらりひょんの孫である少年が主人公の冒険活劇。なかなか達者な見映えのする絵柄の持ち主で、すでに完成品といった風情。そのうち連載化もありそうな気配はしますが……。矢吹健太朗「ToLOVEる」は夏祭りイベント。女子連中が皆浴衣で華やかですなー。今回は古手川さんのツンデレ模様がなかなか良かったです。
【雑誌】エンジェル倶楽部 9月号 エンジェル出版 B5平 [Amzn][定期購読:Fujisan]
舞原マツゲ「ハイドロ・パニック」が巻頭カラー。この人の絵はやっぱり派手なので見映えがしますな。ピチピチ瑞々しい肉体描写で、がっしゅがっしゅやってて実用度十分。ラブコメチックなお話も楽しい。この人は巨乳も貧乳も描くけど、自分的には巨乳のほうが好みです。いや、単純な自分の嗜好というのもあるんだけど、そっちのほうがこの人の肉感的な描写は生きるんじゃないかなあと。まあ好き好きだとは思いますけどね。
山本よし文「ボクの中出し日記」。8話めだが主人公は今回も変わらず、ウブそうな顔して女をとっかえひっかえ中出ししまくり。今回の相手は若い叔母さん。次号でめがねっ娘とやって最終回なのかな。このシリーズは、山本よし文がハーレムラブコメ系エロゲ的要素を貪欲に取り入れようとしているさまがなんか愉快でした。最後のコマには猫みたいなマスコットキャラもいるし。藤ます「学園七不思議部」。エンジェル倶楽部初登場。わりとスッキリした描線のかわいい絵柄だが、エロシーンもまずまず。ただちんこのフォルムが少しのっぺりしすぎなコマがあるので、そこは少々気になるところかな。
【単行本】「いちごの学校」 きづきあきら+サトウナンキ 少年画報社 B6 [bk1][Amzn]
アワーズプラスで連載された作品。在学中に関係を持ってしまって、できちゃった婚という形で学校を去った元教師・壱吾と教え子の少女・くるみ。結婚した二人が手探りながらも、生まれた子供を育てていく。
このように書くと「困難は多いけど家族一緒なら幸せ」「ほのぼの新婚ライフ」ってな作品を想像されるかもしれないけど、単純にそういう路線に持っていかないのがいかにもこの作者らしいところ。「退職・結婚したからといって、教師が生徒に手を出したことが許されるのか」「責任を取ったから事足れりとしていいのか」「家庭に入らなければほかにもあったであろう、少女の将来の可能性を摘んでしまった責任は」……といった具合に元教師である主人公をどんどん追い込んでいく展開はけっこうハード。
まあこんなふうに責められてはいるけど、主人公・壱吾も、別段そんなに悪い人ではない。少なくとも昨今の漫画でいえば、生徒と恋仲になる先生なんかよくいるし、エロ漫画レベルまで範囲を広げちゃうなら妊娠させるというのだって珍しい事例ではない。それを軽いノリやなあなあ感覚で片付けるでなく、愚直に悩んで自分にできることをやっていこうとしている壱吾は、まあいい人の部類に入るんではないかと思う(男視点での身勝手な意見に感じられてしまったらすみません)。それだけにその苦悩っぷりや苛まれっぷりがちょっとかわいそうだったりもして、むしろ萌えポイントにもなっちゃっているような気はする。
お話のほうはこの1巻で終了。正直なところ、上記に示したような責任うんぬんの問題、「これでいいのか?」という部分については、語りきれてはいないと思う。でもまあ長くやったからといって、スッキリした答えが出る問題でもないし、これはこれでまとまってはいると思う。考えさせられるものを持った、興味深い作品ではあります。
【単行本】「トゥインクル☆トゥインクル」 こいずみまり 少年画報社 B6 [bk1][Amzn]
「夢の涯てまでも」「EVERYTHING BE ALL RIGHT」と、「トゥインクル☆トゥインクル」全4話を収録した単行本。
メインとなっている「トゥインクル☆トゥインクル」はアワーズプラスで未完だったもの。大学に入ってヤリチンさんになってしまった主人公が、突然現れた幽霊少女、実は昔死んだ姉に後押しされ、自分の気持ちに気づいていくといった物語。「夢の涯てまでも」は「ジンクホワイト」のスピンオフ作品で、小泉真理名義で掲載されたもの。美大生である主人公女子が、自殺してしまった講師のことを追憶する。「EVERYTHING BE ALL RIGHT」は、久しぶりに再会した主人公少年と年上のいとこ少女が織り成す青春ストーリー。
この中ではやっぱり4話ある「トゥインクル☆トゥインクル」が読みごたえがあるけど、気楽なようで薄ぼんやりした陰もある青春ストーリーに仕上がっている「夢の涯てまでも」「EVERYTHING BE ALL RIGHT」もしっとりした感触で、なかなか心惹かれるものがある。漫画として読みやすいのもいいです。てなわけで非4コマのこいずみまりも面白いなーと思います。
【単行本】「ユリア100式」4巻 作:原田重光+画:萩尾ノブト 白泉社 B6 [bk1][Amzn]
相変わらず下ネタギャグをテンポ良く次々繰り出してきて楽しい作品。ヒロインが超高性能ダッチワイフという、奇抜な設定をフルに生かしたドタバタギャグが光る。萩尾ノブトのカワイイけどホッと安心できる味もある絵柄と、原田重光のしょうもないストーリー作りが絶妙の取り合わせ。このお話の場合、絵がエロすぎると、かえってエロとギャグが邪魔しあっちゃって、「笑うにはエロすぎる」「かといって実用面ではギャグがジャマになる」といった作品になりかねない。その点、萩尾ノブトの絵柄は適度なエロ度で、お話との親和性が高い。いいコンビだなと思います。
7/29(日)……マグロいい春ハイイログマ
▼単行本購入予定。データはまんが王倶楽部の新刊予定を参考に作成。リンク先はAmazonのワード検索。リンク先URLはスクリプトによる自動生成なので、まだAmazonのデータベースに登録されておらず、該当物件が表示されないリンクもありますのでご了承ください。
▼2007年8月単行本購入スケジュール
8/3 「おやすみプンプン」1巻 浅野いにお 小学館
8/3 「クレイジー大亜門道」 大亜門 集英社
8/3 「それでも町は廻っている」3巻 石黒正数 少年画報社
8/3 「Present for me」 石黒正数 少年画報社
8/6 「カテキン」4巻 オジロマコト 講談社
8/7 「ういういdays」5巻 犬上すくね 竹書房
8/8 「舞-乙HiME嵐」 佐藤健悦 秋田書店
8/8 「ペンギン娘」2巻 高橋てつや 秋田書店
8/中 「ヒロモト森一短編集」 ヒロモト森一 太田出版
8/中 「いぬみみずかん」 いぬぶろ ワニマガジン社
8/10 「好色チロリズム」 恩田チロ ワニマガジン社
8/10 「おともだち」 春籠漸 ヒット出版社
8/11 「ひらひらひゅ〜ん」1巻 西炯子 新書判
8/16 「ミヨリの森の四季」 小田ひで次 秋田書店
8/17 「スマッシュ!」5巻 咲香里 講談社
8/17 「バイオメガ」3巻 弐瓶勉 集英社
8/17 「世にも奇妙な漫☆画太郎」 漫☆画太郎 集英社
8/17 「ラバーズ7」7巻 犬上すくね 小学館
8/18 「えっちぃカンジ」 上乃龍也 一水社
8/18 「萌乳☆」 みつや コアマガジン
8/18 「星の王子サマ」 月野定規 コアマガジン
8/18 「ギリギリSisters」 如月群真 コアマガジン
8/下 「GENTE リステランテな人々」 オノ・ナツメ 太田出版
8/下 「秘密の新選組」3巻 三宅乱丈 太田出版
8/下 「天竺浪人作品集(仮)」 天竺浪人 コアマガジン
8/下 「海神記」下巻 諸星大二郎 光文社
8/下 「しかって!双子姉妹」 ゆきやなぎ ワニマガジン社
8/20 「愛気」5巻 ISUTOSHI 少年画報社
8/21 「シグルイ」9巻 山口貴由 秋田書店
8/21 「あねSWEET」 狩野蒼穹 松文館
8/23 「怪物王女」5巻 光永康則 講談社
8/23 「戦国戦術戦記 LOBOS」1巻 秋山明子 講談社
8/23 「魔法使いのたまごたち」3巻 作:雑破業+画:石川マサキ 講談社
8/23 「ディアスポリス −異邦警察−」5巻 すぎむらしんいち 講談社
8/23 「へうげもの」5巻 山田芳裕 講談社
8/23 「私立トアール学園2年☆組物語」1巻 石川マサキ メディアファクトリー
8/24 「乙女の恋愛情事」 木谷椎 一水社
8/24 「ガゴゼ」3巻 アントンシク 幻冬舎コミックス
8/24 「特務咆哮艦ユミハリ」4巻 富沢ひとし 幻冬舎コミックス
8/24 「羽衣ミシン」 小玉ユキ 小学館
8/25 「まぞちち」 エレクトさわる 茜新社
8/25 「中までどうぞ」 飛龍乱 茜新社
8/25 「SOIL」6巻 カネコアツシ エンターブレイン
8/25 「アベックパンチ」1巻 タイム涼介 エンターブレイン
8/25 「あしたの弱音selection」 タイム涼介 エンターブレイン
8/25 「新世紀エヴァンゲリオン 碇シンジ育成計画」4巻 高橋脩 角川書店
8/25 「憧れの女」 藤原俊一 富士美出版
8/25 「こいねえ」 BENNY’S マックス
8/25 「くすりゆびハニー」 井ノ本リカ子 マックス
8/27 「おとめ恋々」 石田敦子 少年画報社
8/27 「すもももももも〜地上最強のヨメ〜」8巻 大高忍 スクウェア・エニックス
8/27 「レモネードBOOKS」3巻 山名沢湖 竹書房
8/27 「ケメコデラックス!」3巻 いわさきまさかず メディアワークス
8/28 「大関ヶ原」 深谷陽 リイド社
8/29 「艶恋師 放浪編」2巻 作:倉科遼+画:みね武 実業之日本社
8/29 「職業・殺し屋。」10巻 西川秀明 白泉社
8/30 「さらい屋五葉」3巻 オノ・ナツメ 小学館
8/30 「黄金のラフ 草太のスタンス」21巻 なかいま強 小学館
8/30 「闇金ウシジマくん」9巻 真鍋昌平 小学館
【アンソロジー】OPERA Vol.7 茜新社 A5平 [bk1][Amzn]
シリーズ最終回を迎えた中村明日美子「同級生 −二度目の夏−」が良かった。高校男子2人、佐条くんと草壁くんのカップルはますますアツアツなれど、お互いの進路をめぐってちょっと一悶着。顔は二人ともお美しうござるが、態度はいかにも初々しい。とくにめがね男の佐条くんの恥ずかしがり方、身悶えっぷりはカワイイものがあってよろしいです。この人は線自体が艶めかしくて色気があるんで、男×男はもちろんのこと、男×女、それから女×女、どれを描いたときでもええ雰囲気が出る。耽美い奴もほのぼのラブコメもイケるし、うまいなーと感心。最近ますます腕を上げてきてる感じ。
bassoは2本掲載。「macchia nera」と「くろぐろ」。個人的には「くろぐろ」が気に入った。若白髪の青年・秋山と売場でコンビを組むと、自分が毛染めを使っていることがより気になってしまうおじさん・矢田。無愛想なようだけど照れ屋な矢田さんの振る舞いが面白い。小犬のような秋山くんといいコンビ。
このほかでは、宮沢草雨「海辺にて物思ふ」が良かった。ずっと一緒に暮らしてきて、共に年をとった老年おじさんカップルのお話。普通に描くとイケメンな絵も描けるけど、今回はあえてデフォルメしたちまちました絵を多用しており、それがなかなか愛らしい。お話のほうも微笑ましいものがありました。
【単行本】「デメキング 完結版」 いましろたかし 太田出版 A5 [bk1][Amzn]
未完のままだった「デメキング」がついに描き足しを加えて完結!……と思ったら、こりゃ参った。爽快なまでのぶん投げっぷりに爆笑。2P付け足しただけでサクッと終わりにしちゃうこの潔さ。いやーたまんないです。
「デメキング」のあらすじについては、ちょっと説明しづらい。えーといちおう、怪獣が襲って来るという未来を知ってしまった主人公・蜂屋を中心とした人々の物語を追っていくストーリーものなのだが、怪獣モノとしてまとまっているわけでは全然ない。デメキングは最後までほとんど登場することがないし、登場人物たちがそれをどうにかしようとするでもない。しょうもないうだつの上がらない生活を続ける、不器用な人々の生活が描かれていくだけで、ダイナミックな展開とかは皆無。
というわけで「どこが面白いか」といわれると、説明が難しい。でもその得体の知れなさが妙に面白い。とにかくいましろキャラの、しみったれた感じが見ていてとても気持ちが良いんですな。あまりにも不器用で滑稽で、でもそれを馬鹿にするでなしに描きつける。この人の作品には中毒性がある。説明がしづらいので、やっぱり「一度読んでみ?」というほかない。
【単行本】「トロイメライ」 島田虎之介 青林工藝舎 A5 [bk1][Amzn]
カメルーンの奥地から切り出された木で作られた、1台のピアノをめぐる物語。そのピアノに対して呪いをかけた原住民の子孫、ピアノの修理を請け負ったピアノ職人の女性、本来は仏壇職人であるイラン人青年……。さまざまな人々が、そのピアノに導かれて、サッカーW杯の開催された2002年日本に集結する。
島田虎之介といえば、バラバラに展開されていたかに思えるさまざまな人々の物語が、ページが進むにつれてどんどん1点に集約していって見事な絵巻として完成されていく、抜群の構成力が魅力。シンプルだけど味のある作画、画面構成も独特。よく「映画的」と評されるけど、確かに読み終わると「1本の作品を見た〜!」という深い満足感を得られる。
まあ個人的な感想としては、島田虎之介の前2作「ラスト・ワルツ」「東京命日」のほうが、カタルシスは大きかったかなと思う。前2作のほうが、途中までの物語がバラバラで、それが思いもよらぬ形で収斂していくという快感があった。ただ本作も、計算された構成はやっぱり大したもんだし、お話の進行も小気味よい。技術レベルがスゴく高いし、何より読んでてキモチイイ1冊だと思う。
【単行本】「日常」1巻 あらゐけいいち 角川書店 B6 [bk1][Amzn]
最近少年エースで頭角を現しているギャグ漫画の新鋭。愉快な女学生さんたちの日常を描いた不条理系のギャグ。かわいい絵柄で、素っ頓狂なギャグをテンポ良く見せていく作風に独特の味があってなかなか面白い。まあギャグの質については合う合わないはあるだろうけど、なかなかいいセンスしてると思う。ツッコミがうるさすぎになることがないし、大胆に放り投げてくるギャグも、「よくわからんがとにかく良し!」という風情はある。まあこじんまりまとめたりキレイに落とすってな感じではないんだけど、絵柄のかわいさのおかげで安心できたりもするし。ギャグ漫画だし、独特のぶっとび感で攻めてくるタイプの作品なので、「ここがこう面白い」と指摘するのは難しかったりはするけど、とりあえず絵のかわいさ目当てにチャレンジしてみるのも一興ではないでしょうか。
【単行本】「真・異種格闘大戦」4巻 相原コージ 双葉社 A5 [bk1][Amzn]
この巻はスゴい。マジで感動してしまった。「地上最強の生物は?」という命題を掲げて、いろいろな生物混合の格闘トーナメント戦をやっていくというお話だけど、この巻のメインはアフリカゾウvs.ハイイログマの勝負。巨体のわりに機動性もスタミナもあるアフリカゾウの前に、圧倒的な不利に陥るハイイログマだが……。
といったところまでは書けるんだけど、それ以上はさすがにネタバレになってしまうので書けない。ただ帯に「著者 相原コージはいかにして最愛のキャラクターを葬ったのか!?」という言葉があるので、それをヒントにしていただきたい。ここまでガチで、ある意味シュールな激闘を展開してきた物語に、こんな隠し玉を仕込んでくるとは……。
まあこれは書いちゃっても良いと思うんだけど、ハイイログマは負ける。そのこと自体はそんなに重要ではない。最初から勝負は見えてるから。しかし重要なのはその負け方。彼が負けを認めて勝負の場を去っていくあたりは、涙なくしては読めなかった。やられました。あ、ただしその「最愛のキャラクター」の元ネタを知らない人は、そこまでは感動できないかもしれないことは付記しておきます。
【単行本】「水着彼女」 ぼっしぃ ワニマガジン A5 [Amzn]
「最近のエロ漫画の新しい人はカラーがうまいなあ」というのは常々感じるところだけど、ぼっしぃもそのうちの一人。つやつやしていて、それでいてむっちり吸いつくような質感のお肌の描写が美しく、申し分なく達者。その魅力を十分に堪能できるよう、カラーも32Pとふんだんに用意されており、1000円+税とちと高目な単行本ながらもそれに見合うだけの満足感はある。
お話のほうは、タイトルどおり水着エッチ系のネタがいくつかあるけど、まあそれに過度にこだわるではなしに、幅広くエロを展開。お話も基本的には、ちょっとイタズラっ気のきいた恋人たちのエッチがメイン。後味の悪い話とかレイプ系の話とかはないので初心者でも安心。何よりピチピチした女体を駆使したエロシーンは色っぽく、実用度十分。
ノーマルなセックスあり、野外プレイあり。パイズリやフェラシーンもねっとりエロっちい。乳サイズもパイズリ可能なサイズが基本ではあるけど、適度にちっちゃい乳のヒロインもおり、適度なバランスと見る。
まあお話的に特徴のあるタイプの作家さんではなく、奇抜な部分はないけれど、その分汎用性は高い。「ピチピチ感あふれる健康的なエロスでがっつりヌイときたい」という人にはたいへん使い勝手のよろしい1冊なんではないかと思います。
【単行本】「とらぶる・すくらんぶる!」 巻田佳春 茜新社 A5 [Amzn]
こちらはロリ系。といっても幼女ではなく、もう少し育った少女といった感じで、胸がおおむねつるぺた系。ほんのり膨らんでるといった感じ。ほの甘い味わいの絵柄は萌え度がとても高く、女の子たちもみんなかわいい。といった具合で、基本的には明るめで柔らかい絵柄ではあるんだけど、エロについてもけっこう使えるレベルにあるのが好印象。ビキビキに描き込むというタイプではないものの、ちんこはそれなりに良いフォルム。さらに女性器のほうも、つるんとしていながら肉感的で、きゅるきゅると吸い付いてくるよう。後味の良い甘酸っぱいストーリー作りなので安心して楽しめるし、キャラも問題なくカワイイ。少女ロリ好きな人ならきっちり使えるだろうし、華やがさも安定感も十分。達者です。
7/28(土)……赤いヘアー同盟
【雑誌】BJ魂 9/1 No.36 集英社 B5中
栗原正尚が「怨み屋本舗」「リセットマン」の2本立てで掲載。このほかの話題としては、施川ユウキ「おもんばかれ!大人くん」が載ってることとか。比古地朔弥「あいつがうわ気の蒲焼き」。江戸時代、顔はマヌケた小デブだけど、なぜかみんなに大人気の若旦那を描いた作品。なんだかBJ魂での比古地朔弥は、枯れた作品を描いてきますなあ。東元「赤い部屋 百面相役者」は、江戸川乱歩の短編を漫画化したもの。東元の作画と江戸川乱歩の作画がよくマッチしている。この人の絵はけっこう好きなんですよね。ちょっと色気もあるし。
【雑誌】ビッグコミックスペリオール 8/10 No.16 小学館 B5中
乃木坂太郎「医龍」。あんまり手術が進んでないので、ズバッズバッとした気持ち良さはここ数回ないけれど、まあしっかり読ませはします。そんな中、今回は木原にもついに見限られてしまった感のある、野口教授の表情が良かった。この作品内では一番の悪役である妖怪的存在だけど、個人的にはけっこうこの人好きだったりします。子泣きじじいっぽくて面白い。
【雑誌】フラワーズ 9月号 小学館 B5平 [Amzn][定期購読:出版社]
波津彬子「うるわしの英国シリーズ」。今回の「扉をあける風」で最終回かな。小粋に英国貴族恋物語を展開してて面白かったです。波津彬子作品の英国度はいつもスゴイなーと思う。実際の英国がどうであるかは関係なしに、「これが英国」というイメージ的英国を、絵柄といい雰囲気といい非常に良く映し出していると思う。
岩本ナオ「町でうわさの天狗の子」は、学園ラブコメとしてけっこう微笑ましい。主人公の女子が恋にトキめく様子が初々しくて良いです。渡辺多恵子「風光る」は安定して面白い。そろそろ時代が押し迫ってきたこともあり、新選組全体もどうなっちゃうのかなーという感じ。落とし所はどうするんですかね。一番ありそうなのは、沖田病気で離脱、セイが最期を見取るという感じかなあとは思いますが。
【雑誌】コーラス 9月号 集英社 B5平 [Amzn]
勝田文の新連載「ウランバナ」がスタート。禅寺の人々と近所のねえちゃん・佐保を中心に展開される日常コメディといった感じ。ヒロインの佐保はなぜかインドの王子様の大ファンだったりするのだが、この王子様もお話にそのうちからんでくるのかもしれない。勝田文はここのところ、「Daddy Long Legs」や「しゃべれどもしゃべれども」といった原作付き作品で秀作を連発していたが、今回はオリジナル長編。原作付き作品で得たものが、本作で生かされてくるのかどうか楽しみ。すごく好きな作家さんなので期待大。
渡辺ペコ「ラウンダバウト」。今回はほのかに少年少女ラブコメチックなところもあって楽しく読めた。まあ中学生で、別に好き嫌いを意識するとかいった段階ではないんだけれども、ほのかな芽生えってな雰囲気が心地よいです。
【雑誌】メンズヤングスペシャル雷 Vol.3 双葉社 B5中
チャーリーにしなか「な・り・き・りっ!」があんていして面白い。ロリロリ体型のツンデレ先輩女教師が、恋人の後輩男性教師にノセられて、毎回コスプレエッチ。今回は学生時代の制服を着てプレイ。といってももともと幼児体型なので、違和感のほうは全然ナッシング。ヒロインさんの、恥ずかしがりながらもけっこうノリノリな様子が見ていてかわいく楽しい。
けろりん「ラブフール」。今回はこの人には珍しく20Pとわりと長めのお話。しかもカラーではなくモノクロ。カラーの塗りに特徴がある人だが、モノクロで描いても心地よい絵柄。エロ度は高いとはいえないが、読んでいて気持ち良くなれる画風はさすが。ちなみにお話のほうは、鈍感で天然な従姉妹と、彼女に片想いしている主人公のお話。Vol.4で続きもあるっぽい。
矢凪まさし「おさななじみしてみませんか?」は、エヴァのアスカっぽいおさななじみヒロインさんのエッチ模様が楽しく描けている。あとこのほかで気に入ったのは、ポニーR「ちちコン」。胸が大きすぎるのがコンプレックスだった女の子が、仲良しのイトコあんちゃんと結ばれて、幸せになるといった感じのお話。シンプルな線ながら、大きなおっぱいを駆使したプレイはけっこう使える感じ。とくにヒロインさんのパイズリフェラシーンにおける、先端に押し当てるような舌づかいの描写が個人的にはツボ。
【雑誌】阿ウン 9月号 ヒット出版社 B5平 [Amzn][定期購読:Fujisan]
高岡基文「Dogwalker」が最終回。妖怪退治系エロ漫画としてはまあまあ。元々ストーリー面での期待値は高くない人なので、各シチュエーションの中でどれだけのエロシーンを見せてくれるかが勝負。その点本作は、メインヒロインさんがその他の雑魚男どもにヤラれるシーンがわりとエロかったので、そこはまずまず楽しめた。
あべもりおか「進め!!私立華徳学園技術部2 学園最大の侵略」。けっこうノリが良く、エロもガシガシやっててわりと楽しい作品。キャラが暴れん坊揃いで賑やかだし、ラブコメ要素もそこそこある。シリーズ化するのかな?
【雑誌】快楽天 9月号 ワニマガジン B5中 [Amzn]
北河トウタ「こまらせたいの」。主人公が惚れた後輩OLは、なぜか彼にだけはヘンな嫌がらせをしてくる。なんでじゃろうと思っていたら、実は彼女はちょいと困った性癖の持ち主で、数々の嫌がらせ活動は好意の裏返しだったのでした、という内容。おでこのつるんとしたOL女子がなかなかかわいくエッチで、相変わらず手堅い。ちゃんとかわいくて使えるエロを描いている。
最近快楽天に定着しつつある田沼雄一郎「ネカフェじぷしー」は、金欠なのでネットカフェのペア席で相席することにした行きずりの二人が、そこでエッチしちゃうよというお話。軽いノリではあるけど、奔放な性格で体もぷにぷにしたヒロインさんは魅力的。あとラストもまずまず後味が良い。
馬鈴薯「現状は甘夏色」。ロリ巨乳系。おさななじみカップルラブラブエッチ物語。他愛ないけど、かわいくて楽しかった。ゆきやなぎ「しかって!双子姉妹」は最終回。おとなりの双子姉妹+そのお母さんとやりまくりなハーレム系。明るく楽しくエロもたっぷりで楽しく読んでいけた。ヒロイン3人がそれぞれかわいかったり色っぽかったりするのが良かったです。
【雑誌】COMICパピポ 9月号 フランス書院 B5中 [Amzn]
巫代凪遠「聖マルガレタ学園」が、単行本発売に合わせて巻頭カラー。頭四つ分くらいはあろうかと思われる、巨大すぎる乳が迫力ありまくり。現在のエロ漫画界では、この人とHG茶川が最大クラスでしょうなー。さすがにこれ以上デカくするとなると、町野変丸のような作品にしかならないだろうし。
ホーミング「聖翼姫闘セイントフェザー外伝2 まこのドキドキ入浴作戦」。お兄ちゃん大好き娘のまこちゃんが、いっしょにお風呂に入ってお兄ちゃんを誘惑。かわいい口当たりの良い絵柄が見てて楽しい。あとは、ツンデレめがねっ娘先輩のラブラブ模様が微笑ましい、緋邑陣「バカの数ほど愛してる」あたりが今号では面白かった。
【雑誌】キャンドール 9/10 VOL.44 実業之日本社 B5中 [Amzn]
琴の若子「みこもえ。」が最終回。お話の展開上、最後がメインヒロインとのエッチで飾れなかった点は少し残念ではるものの、相変わらずの安定感でお話はきっちり締めくくり。最後まで乱れなく、非常に手堅い。巻頭カラーでは、海野螢の新連載「マは小悪魔のマ」が開始。オナニーの最中に、小悪魔に見込まれちゃった少年が、小悪魔とエッチしたり、願いを叶えてもらったりするといった感じの内容。なかなかとんとん拍子に願望達成とはいかない感じだけど、まずは問題なく滑り出しといったところ。
中田ゆみ「奥さまは生徒会長」。内緒で婚約している生徒会長女子と、副会長男子のほのぼのラブコメH的作品今回は、副会長のほうがラブレターをもらったことで、奥さまが嫉妬。スネてツンツンする彼女の姿がキュートで良かった。
7/27(金)……デッキ倉庫内の物語
【雑誌】コミックアライブ 9月号 メディアファクトリー B5平 [Amzn]
井ノ本リカ子「モモタノハナ」が最終回。ラブコメ的には十二分に甘ったるくて良かったのだが、正直ここで終わっちゃうのはもったいない。主人公が3人のヒロインに囲まれてモテモテ。でも誰か一人とはくっつかないままでフラフラ。まあ長く続けたところでその状況が大きく変わるかっていったら、そういうこともなさげではあったけど、もう少しそれぞれのヒロインとイチャイチャする様子は見たかったところ。ヒロインさんたちがみんなかわいかっただけに、食い足りないまま終わってしまったのは残念。
青本もあ「おまかせ精霊」。この前新しく出てきた、見た目自分とそっくりな精霊を出せる女の子・似鳥さんが良いです。主人公・任田の前でちょっと恥ずかしがった様子を見せており、ラブコメ心をくすぐられるものがある。作:阿智太郎+画:まだらさい「陰からマモル!」は巻頭カラー。今回は見開き扉ページの愛里がとてもカワイイです。
國津武士「神ぷろ。」。今回はプールで触手系なネタをもりもり。いつになく直接的な露出やぬるぬるが多めでいやらしかった。やっぱ國津武士はロリエロだとイキイキしてますなあ。まあこの作品は巨乳キャラも多いとはいえ。
【雑誌】月刊少年シリウス 9月号 講談社 B5平 [Amzn]
田中ほさな「乱飛乱外」。お話的には、かがりの殿に対する気持ちが揺らいで、体が固くなる超能力「神体合」が使えなくなっちゃってピーンチといったあたりをゴチャゴチャやっている。でも今回の注目は、髪をほどいたかがりがとても色っぽいことではないかと思う。いつもと違って普通の今風のおねーさんって感じだし、こういうのも悪くないです。
新連載、箱宮ケイ「できそこないの物語」は、触れたものを腐らせてしまう「毒の子」ジュジュと、「灯の子」リィラが行動を共にし、世界を旅していくというファンタジー系の物語。シンプルながらも、懐かしさと暖かみのある描線が特徴的で、カラーページの色使いもけっこう幻想的。ファンタジー的な雰囲気はよく出ており、なかなか面白い絵作り。読切でもちょっと気になっていた人だが、連載ということでどんな作品を仕上げてくるか楽しみ。
あと今号から「木原浩勝の学校怪談」を3人の漫画家が描くという企画が3号連続で掲載。今号が木静謙二、次が中村恵三朗、その次が野沢ビーム。今号の木静謙二だが、エロで描いているときより、だいぶタッチをあっさり目にしてきている。こっちの画風のほうがシリウスには合うでしょうな。シリウスではこれまで怪談モノを中心に描いてきてるけど、この絵ならそのほかの萌え漫画とかでも行けそうに思える。
読切、九月タカアキ「サキュバラヴァーズ」は、実はサキュバスなので周囲の人間の淫夢をキャッチしてしまう女の子が主人公のラブコメ。けっこう華やかな絵柄で、ちょっぴりエッチな描写もこなす。大ゴマもちゃんと使っており、パッと目を引くものはある。悪くないと思います。
【雑誌】電撃コミックガオ! 9月号 メディアワークス/角川書店 B5平 [Amzn]
作:竹宮ゆゆこ+画:絶叫「とらドラ!」が連載スタート。目つきが悪くて不良と勘違いされている主人公・高須竜児と、気性が荒いちびっ娘・逢坂大河、通称「手乗りタイガー」がメインのラブコメっつー感じですか。絵柄的にはけっこうかわいくでまあまあ良さげ。あと竹宮ゆゆこ原作モノでは、倉藤倖「わたしたちの田村くん」が最近ラブコメとしてかなり盛り上がってきてて面白いです。ヒロインの一人の相馬さんがどんどんかわいくなっている感じ。
作:時雨沢恵一+画:晴瀬ひろき「アリソン」も新連載。これもラノベ原作ものか。大人しいけど銃の才能がある少年・ヴィルと、飛行機乗りの少女・アリソン。幼なじみカップルが戦争を終わらせる凄い秘宝を追って、冒険の旅に出るってな感じでしょうか。かわいい絵柄と元気の良いお話で、まずは悪くない滑り出しといったところ。
長谷見亮「ときめきメモリアル Only Love」は今号で最終回。アニメ版のほうがぶっ飛んだ味があって好きだったけど、ラブコメという点ではこっちのほうが主人公がモテるのに納得がいくし、まとまってはいたと思う。あと今号には、「ef 〜a fairy tale of the two.」のアンソロジーコミックの別冊付録がついている。この手の別冊は、個人的にはわりと好き。なお描いているのは、黒井みめい、まったくモー助、水月叶、夢唄、澤野明の5人。
【雑誌】ヤングアニマル 8/10 No.15 白泉社 B5中
森恒二「ホーリーランド」。ユウに対する人質として拉致られて、薬を飲まされてしまった伊沢妹がやたら色っぽい。性感を高める効果のある薬のせいで、頬をそめて、汗を浮かべて息を荒くしている彼女の様子になんともソソられる。いや〜、ヤラれちゃうんですかねえ? 鬱展開はイヤだという人は多いだろうけど、正直自分はそういうの嫌いではないので……。まあせめて間をとって、ヤラないまでもイタズラするくらいのことはしてほしいなあと、名も無きチンピラに期待。
克・亜樹「ふたりエッチ」も寝取られ展開を連想させるような内容。合コンに参加した優良さんが浮気しやしないもんかと、真は気もそぞろ。まあこっちは絶対あるわけないですが。作風的に。あと今号では、先日連載が終了したばかりの、えりちん「みたむらくん」の外伝が掲載。ホームレスやってる姿がたいへんお似合いです。
【雑誌】週刊漫画ゴラク 8/10 No.36 日本文芸社 B5中
土山しげるが「喰いしん坊!」で日本漫画協会賞の優秀賞を受賞したということで、その受賞式の模様が掲載。土山しげるってこんな顔してるんだなあ。なかなか貫禄あってダンディーなルックスです。本編のほうでは西山がいよいよ本領発揮。まっとうに強いなあ。今回は彼が一番正道喰いしてます。
【雑誌】コミックバンチ 8/10 No.35 新潮社 B5中
高倉あつこの新連載「デブになってしまった男の話」。1か月入院してる間に30kgも太ってしまった元イケメンが主人公で、この人得意のコンプレックスもの。今回はメタボリックに着目。まあいつもどおりといった感じでしょうか。古屋兎丸「彼女を守る51の方法」。二人が新宿に到着するがそこで展開されていた光景とは。ここまでがここまでだっただけに、今回はけっこう意外な感じだった。といったところで次号で最終回とのこと。
【単行本】「実録!関東昭和軍」3巻 田中誠 講談社 B6 [bk1][Amzn]
相変わらず高校野球の内幕を面白おかしく描いてて面白い。もちろんダーティな部分は誇張しすぎてるところもいっぱいあるとは思うけど、ただ暗部を暴くってのでなく、ちゃんとギャグにしちゃっているので楽しく読める。それと巻末の特待生がらみの記事や、欄外の高校野球出場辞退がらみの読み物なんかも、記事としてなかなか興味深く読めた。
【単行本】「やらせないでよ!」 島本晴海。 実業之日本社 B6 [bk1][Amzn]
母と自分を捨てていった父親が死亡し、その財産を相続することになった主人公が、父のことを愛していた使用人兼愛人さんたちも引き継ぐことになり……という感じの一つ屋根の下エロラブストーリーといった感じのお話。島本晴海。らしく、エロ系にしてはヒキの強いお話を繰り広げており、その中でエロもラブも濃密に展開。ヒロイン3人もそれぞれカワイイ。とはいえ、わりと都合よく女の子たちが出てきて、都合よくラブラブ度が高まっていくという印象があるので、お話への吸引力は、この人にしてはもう一歩かなという気はする。
7/26(木)……イカ娘はイカンすね
▼別にホントにイカンと思ってるわけではありませんので。念のため。
【雑誌】少年エース 9月号 角川書店 B5平 [Amzn][定期購読:出版社]
単行本1巻も発売されたあらゐけいいち「日常」がついに巻頭カラーに躍進。かわいい絵柄と素っ頓狂なギャグがなかなかイカしており、作者のセンスの良さを感じさせる。面白いです。作:大塚英志+画:菅野博之「東京事件 TOKYO CASE」は新連載、というか連載再開。菅野博之の作画力についてはさすがに折り紙付き。元は特撮エースでやっていたんですな。
濱元隆輔「ぷちえヴぁ」につづき、ぷよによるハルヒ系ギャグ漫画「涼宮ハルヒちゃんの憂鬱」がスタート。まあまあの出来かな。絵もわりとかわいい。高橋脩「新世紀エヴァンゲリオン 碇シンジ育成計画」は、綾波がシンジにお弁当を作ってあげようと頑張るという微笑ましいエピソード。アスカもレイもそれぞれ、対シンジ親密度を上げていてラブコメとして楽しい。あとラブコメ的には、ベタだけど天津冴「くらくらく〜」なんぞもノリが良くてわりと好きです。
【雑誌】ガンダムエース 9月号 角川書店 B5平 [Amzn][定期購読:出版社]
左菱虚秋「ガンオタの女」がほのぼのしてて良いですのう。ララア娘の無邪気かつツッコミ体質な行動が見ていて楽しい。唐沢なをき「機動戦士ぶよガンダム」。すげーくだらないけど面白いです。今回はぶよシャアとぶよガルマのご対面編。シャワー浴びた後のシャアが、タオルで股間をぱーんぱーんとやってるシーンがツボに入った。イヤなもん描くよなあ……。徳光康之「妹ガンダム」では、テムさん作成の新型メカにスポットライト。あのガンダムの性能を上げるメカ、ガンオタはみんな好きですよね。なんだかロマンをかきたてられるというか。
【雑誌】コミックガム 9月号 ワニブックス B5平 [Amzn]
かかし朝浩「暴れん坊少納言」は今号から本格連載化。ここまでは何度か集中連載を繰り返すという形だったけど、今回は毎号連載でずっと続いてほしい。25日日記の単行本感想でも書いたとおり、非常に楽しみにしている作品なので。ぢたま(某)「ファイト一発!充電ちゃん」。今回はストーリー的にはぷらぐがまあ一番良い役ではあるけれど、やっぱり見てて一番楽しいのが、主人公・閃登に対して好意を抱いているでこめがねっ娘のアレスタ。物凄い勢いでツンデレしてるしM気質だし、ヴィジュアルだけでなく、行動面でも面白い。最近ぐんぐんかわいくなっている感じ。
【雑誌】漫画ゴラクネクスター 9月号 日本文芸社 B5中
神原則夫「エロ本探偵 安藤茂の事件簿」が力抜けてて面白い。今回エロ本探偵御一行は沖縄を訪れて、現地の性少年に正しいエロ本を与える。少年の母親が暗くなってしまった息子を心配して錯乱し、「ネイチャー!」と叫ぶシーンに思わず笑ってしまった。神原則夫はこういう細かいセリフのセンスが絶妙だと思う。あと本沢たつや「イレズミ牧師伝 新宿イエス」は次号で最終回とのこと。
【雑誌】モーニング 8/9 No.34 講談社 B5中
「Big Hearts」の林明輝が久々に読切で登場。「傘がない!!」。仕事は快調に出世街道まっしぐら、美人の愛人もいて、経済的にも裕福。というわけで順風満帆な人生を謳歌していたオッサンに突如として訪れた試練。息子が万引きでつかまり、自分も病に倒れ、さらには仕事では左遷、妻・愛人にも見捨てられる……というありさま。そんな中、左遷された先で二人きりで暮らすことになった息子と、真っ正面から向き合うことになった主人公は、その生活の中で親子としての絆を取り戻していく。
というわけで父と子の絆を描いた物語。最初のうちは、主人公オヤジがなんか調子良くてムカついたりもするのだが、読み進むうちに印象が変化。息子想いの彼の姿にだんだん心動かされていき、ラストはちょっとホロッとさせられたりもする。ベタといえばベタだけど、読ませる力はある。やっぱ林明輝は力のある作家さんだなあと改めて思った。次回作にも期待。
【雑誌】ヤングサンデー 8/9 No.34 小学館 B5中
山田貴敏「Dr.コトー診療所」が連載再開巻頭カラー。あと島本和彦「アオイホノオ」の第5話も掲載。北崎拓「さくらんぼシンドローム クピドの悪戯II」は、なんだかギクシャクしていたれなと妹の関係が修復されて良かったなあという感じ。オチの部分では麻生さんの実もフタもなさがちょっと面白かった。お話全体としては、落とし所もだいぶ見えてきたかな。あとは病気のほうがなんとかなれば、ってところだけどそこをなんとかするのが一番難しいか……。
【雑誌】ヤングジャンプ 8/9 No.34 集英社 B5中
柴田ヨクサル「ハチワンダイバー」。今回も引き続き、受け師さんに告白し続ける菅田の勢いが止まらず、ニヤニヤしながら読んだ。やってることは無茶苦茶だけどなんとなくカッコイイ。この押しの強さが実に素晴らしい。あと将棋面でも、最初は斬野攻勢だったが、一気に菅田の反撃が始まっていて燃えるものがある。
【雑誌】週刊少年チャンピオン 8/9 No.35 秋田書店 B5平
板垣恵介が「範馬刃牙」を中断して新連載「ピクル」を開始。恐竜の時代に存在していた人類が、氷漬け状態から復活して現代を舞台に大暴れってな感じになりそう。まあ読者的には「いい加減、刃牙と父ちゃん闘わせてよ」という声のほうが激しく多いだろうとは思うけど、作者だってそれは先刻承知のはず。それでもあえて新作を描くってことは、なんかしらの理由はあるんでしょう。どうしてもこっち描きたくなってしまったか、刃牙のほうがそれだけ煮詰まってるのか、あるいはこのエピソードが刃牙につながっていくか。まあとりあえず始まったんだから、こっちが面白くなることを期待します。
新連載もう2本、細川雅巳「フンドシ守護霊」は、マッチョオヤジの守護霊のおかげで恋もできずに困っている女子が主人公のドタバタコメディ。垢抜けない部分はあるが、元気の良さは買えるかな。あと安部真弘「侵略イカ娘」は、萌え萌えイカ娘が人類侵略のためにやってくるが、何の因果か海の家で働かされることになるといった手だし。こちらはかなりかわいい感じの絵柄で、萌え度高め。口当たりの良い絵柄でまずまず楽しくなりそう。それにしてもSABE「世界の孫」といい、今イカがキテたりする?……と一瞬思ったが、2作品だけでそんなこといってもなー。
梅田阿比「フルセット!」。今回も1ページめからキャラが意味なく萌え萌えですなあ。バレー部娘たちも良いけど、やはり今回は主人公の入谷くんでしょう。集中攻撃されて、相手がニヤニヤしてるときに「ビク…」とかしてる表情がいかにも美味しそう。
7/25(水)……脳Rコールビール
【雑誌】スーパージャンプ 8/8 No.16 集英社 B5中
新連載、作:夢枕獏+画:海埜ゆうこ「瑠璃の方船」が開始。1970年代を舞台にした、文学青年の青春模様といった感じかな。夢枕獏の自伝的お話らしいけど、原作未読なのでよくわからんです。海埜ゆうこは女性誌などでもちょこちょこ読んでいた人だし、とりあえず続きに期待。
徳弘正也「近未来不老不死伝説バンパイア」。マリア・昇平・影山・ブーちゃんの4人で山奥に隠れ潜み、しばしの安息の時。影山の追憶シーンがしみじみしていて読ませる。このあんちゃんも別に悪くはないなと思えてきてしまうエピソード。お話に奥行きがあってたいへん良いです。
読切、かわのいちろう「怪談」(脚本:奥寺佐渡子)。三遊亭円朝の「真景累ヶ淵」を漫画化した作品。扉ページに「究極の”恋愛物語”独占漫画化」と書いてあるけど、今コミックビームで田邊剛が同じ題材を漫画化してて、あっちのほうがずいぶん本格的なんでこの書き方もどうかって気はしますな。あと作:早川光+画:橋本孤蔵「江戸前鮨職人 きららの仕事」は第一部・完。とか思ったら次号から番外編「慶太の味」が連載開始とのこと。やっぱこの作品は坂巻が主役なんだな。
【雑誌】アフタヌーン 9月号 講談社 B5平 [Amzn]
木村紺「巨娘」が掲載。これでちょっと一段落してしばらくお休みとのこと。中断前の今回は、巨娘・ジョーさんの調理場での相棒であるトオルさんのお話。あー、この人も巨娘なんだー。普通にしてると男にしか見えないけど。ヤバさでいったら、ジョーさんにも劣らないが、強さでいえばジョーさんのほうが多少上。それにしても大人しそうな絵のくせしてアクロバティックな漫画ですなあ。アクションも激しいといえば激しいし。下らなくて勢いがあって毎度楽しいです。
作:木尾士目+画:小梅けいと「くじびきアンバランス」。千尋の姉が作らせた惚れ薬のせいで、千尋がモテモテになり学園大混乱、という回。さすがに小梅けいとはちょっとエッチっぽいお話のほうが映える。それにしてもたまには千尋姉の策謀も成功してほしいものです。姉弟がイチャイチャする様子もちょっと見たいんで。
吉永龍太「チノミ」。4回めだがけっこう面白くなってきている。今回は頭のおかしげな猟奇的な男が大活躍。濃い絵柄で血みどろのアクションを繰り広げており、かなり迫力がある。すごく鬼気迫っていて、思わず目が吸い寄せられてしまう。こういうアクの強い作品は好きです。お話はまだどこに行くのかよく分からないけど、有無をいわさぬ力強さは買える。
読切、端野洋子「ははのひ」。クラスの中で浮きまくっていた女の子・大木曽さんと、彼女につっかかる偉そうな女子・立花。大木曽さんのほうはもともと不器用かつ厄介な性格で、ブログでクラスメートの悪口を書き散らすような性格。そんな彼女を立花さんはことあるごとにやり込めていたけど、最後まで大木曽さんを見捨てないでいたのもまた彼女であり……というストーリー。「いたたまれないわたしたち。」というアオリ文句がついているように、確かに読んでるとかなりクラス内の、大木曽さんに呆れ果てた空気が突き刺さってくるようでいたたまれない。まあラストはけっこう前向きだけど、「これで救われるか」というと現実的にはそれも難しそう。後味スッキリとはいかないものの、心にちくちくくるダークな刺激とか、シャープな作風自体は面白いと思う。
【雑誌】月刊IKKI 9月号 小学館 B5平 [Amzn][定期購読:出版社]
夢野久作「脳Rギュル −脳或公使−」が漫画化。作画を担当するのは「マゴロボ」のトミイマサコで、「交響詩篇エウレカセブン」の佐藤大が構成を担当。もともとトミイマサコ的には好きそうな題材なんで、わりと楽しげに描いているように見受けられる(まあ描くほうはそう気楽にはいかんでしょうが……)。えーとこれ原作小説のほうは読んだっけかな? 昔のことなんで忘れてしもうたー。とりあえず夢野久作らしい、怪しくうさん臭い感じが出てくれれば。
カサハラテツロー「ライドバック」。ようやく再会を果たした琳としょう子だが、同い年とは思えないほどのハードな経験を積み重ねてきた琳に、しょう子は正直なところついていけず……という展開。琳の態度はそう変わらないものの、二人の間に生じてしまった距離が切ない。それはともかく、ライドバック運転中に琳が見せたキスシーンはなかなかカッコ良かった。アニメ化も決定してるけど、こういうシーンが動いてる中で見られると楽しそうだなーと思う。
【雑誌】ビッグコミック 8/10 No.15 小学館 B5中
作:西ゆうじ+画:ひきの真二「華中華」。今回の炒飯はまたうまそうですなあ。具はサザエとしらす。サザエのわたの部分を使うというのが、よい香りになりそうでなかなか食欲をそそられる。あとはしもとみつお「築地魚河岸三代目」(脚本:九和かずと「築地魚河岸三代目」」に出てきたエビスダイというのも、食べたことないけど良さそうな魚だった。
【雑誌】週刊少年サンデー 8/8 No.34 小学館 B5平
鹿賀ミツル「ギャンブルッ!」。マサルがIT富豪を陥れるべく本気に……という感じで、また盛り上がりつつある。それにしてもマサルくん、ブラックですなあ。あとこのギャンブルイベントのルールの適当っぷりもなかなかスゴい。モリタイシ「レンジマン」は風花の告白で、だいぶお話的に盛り上がってる。両方とも初々しくて微笑ましいですのう。
あと新人ギャグ漫画3本立てで、坂本大「妄想野球マン」、小野寺真央「サバイバー モリモリオ」、福井ユウスケ「学園戦記 月影流次郎」も掲載。この3本は「サバイバルギャグ祭り」という企画の一環で、前号3作+今号3作の計6本が掲載。前号3作のほうが全般的に面白かったかなーという感じ。
【雑誌】週刊少年マガジン 8/8 No.34 講談社 B5平
咲香里「スマッシュ!」が巻頭カラー。今回は大会で活躍する優飛の美少女ぶりを集中的に。この作品、掲載順が前のほうになったり後ろのほうになったり、わりと浮き沈みが激しい気がする。内容的にはコンスタントではあるけど、盛り上がるときと普通のときの読みごたえの差はけっこう大きい。盛り上がってないときはわりとスッと読み流しちゃうというか。瀬尾公治「涼風」。とりあえず両方とも腹くくったかーという展開。まあさすがに少年誌の主人公的には、これ以外の選択肢は取りようがないんで仕方がないですな。
【単行本】「暴れん坊少納言」 かかし朝浩 ワニブックス A5 [bk1][Amzn]
にゅーあきば.comにも詳しいレビューを書きましたが、この作品はオススメ。「あの清少納言がツンデレだった!」という設定に基づいて、ドタバタコメディを展開していくという物語なのだが、とにかく清少納言のキャラが見ていて楽しい。優れた感受性を持っていながら、当時としては破格の変わり者。全然おしとやかじゃなくて、野や山をかけめぐり、自由闊達な生活を送る、清少納言のイキイキした行動がなんとも面白い。
ツンデレとはいっても、ラブコメ臭はわりと薄め。史実では後に夫となる橘則光も登場して多少いいムードではあるものの、清少納言との関係は悪友というか、いい遊び仲間といった感じで実にサバサバ。あまりデレデレしすぎない点に好感が持てる。文化面では優雅という感じはないけど、歌を詠んだりするシーンなんかも面白い。「普段はめちゃくちゃなことしてるけど、やるときはやるよ?」ってな感じの少納言のキャラクターそのままに、歌のシーンも実に鮮やか、大胆に見せてくれるので印象に残る。
まあやっぱりキャラ作りの良さが、この作品のキモ。清少納言はもちろんのこと、則光、中宮定子、和泉式部、そしてライバル・紫式部などもそれぞれ見ていて楽しい。文献などで見るとなんか雅やかでほにゃほにゃした印象しかない歴史上の人物たちを、実にイキイキとした漫画のキャラに仕立てちゃってるのがいい。いちおうこの巻で一段落はしているものの、現在はコミックガムで本格連載化された。気持ち良く読める作品なので、今後も楽しみ。
【単行本】「あまえないでよっ!!MS」1巻 宗我部としのり ワニブックス A5 [bk1][Amzn]
MSがついて仕切り直し。MSは「もあすうぃ〜と」の略。しばらく修行の旅に出ていた逸剛が久しぶりに帰還。でも旅の間中はずっと一希と同行しており、ほかのみんながいない間にだいぶ親密になっていた模様。とくに一希の逸剛への想いはずいぶん強まってしまったようで、千歳を中心とした元のメンバーはやきもき。
てなわけで、これまでの6人尼さんのうち、めがねっ娘のさくらがout、一希がinという感じ。でもまあ基本的な路線は変わることなく、尼っ娘さんが派手に露出していや〜んとかいいながら霊力使って頑張っていくのはこれまでどおり。まあ気楽にお色気を享受しつつ追いかけていくつもり。
【単行本】「ヒストリエ」4巻 岩明均 講談社 B6 [bk1][Amzn]
面白いです。奴隷の身分を抜け出して、エウメネスが身を寄せた村が、ギリシア兵に襲われそうになる。そこでエウメネスはその知略でもって、村を救うべく戦いの指揮をとる……という展開。ベビーフェイスなようでいて、狡猾で肝の座ったエウメネスの策がズバズバ決まっていく様子が、読んでいて痛快。まあ「容赦ねえなあ」といった冷たい印象もあるけれども、そこがまたエウメネスのキレ者っぷりをよく表しているし。落ち着いた、整然とした語り口に説得力があって良いです。
7/24(火)……象牙積み子
【雑誌】イブニング 8/14 No.16 講談社 B5中
青木幸子「ZOOKEEPER」。ニホンオオカミ探索編はけっこうショッキングな幕切れに。「オオカミらしき動物を見つけた」というだけには終わらない、考えさせられる内容となっている。やはり読みごたえがあって面白いなあ。地下沢中也「片岡さんちのクリコちゃん」。今回はやけにシュールなネタ。クリコちゃんと友達のさなえちゃんが歩いていると、前方に同じ服を着た、似たような背格好の人が。追いついてみるとそこには別のさなえちゃんがいて……というパターンが繰り返される。その種明かしはなく、お話は投げっぱなしで終わる。さりげなくヘンな話描いてきますね。だんだん調子出てきたかな。
【雑誌】ヤングチャンピオン 8/14 No.16 秋田書店 B5中
読切、森山颯太「稲妻ビーチガール」が掲載。ビーチバレー少女・夏月が、プロ化を賭けて父親のチームと対決する……というビーチバレー漫画。元気の良い絵柄で、奔放なヒロイン・夏月を楽しく描いており、まあまあ面白かった。まだこなれてない部分もあるけどイキは良く、わりと気に入った。
村生ミオ「Xenos2 ルームシェア」は相変わらずすっげーくだらない。最近の村生先生の比喩表現のアホさ加減は尋常ではない。今回も、ヒロイン・ショコラの恋人である高志が、「高いハードルを越えるほうが快感がデカい!」とかいってる心理を棒高跳びにたとえているのだがこれがまた。高志がビキニパンツで、ちんこおっ勃てながら宙を舞っているシーンなんぞ、どうしたものかと思ってしまう。あと女体が電子レンジでチンされてるシーンとか。
【雑誌】漫画サンデー 8/7 No.30 実業之日本社 B5中
作:倉科遼+画:みね武「艶恋師 放浪編」。今号から京都・祇園編突入。さっそく舞妓さんとお知り合いに。冒頭で政治家がどうのこうのいってるけど、倉科遼だけに、父親が大物政治家だったなんて設定が出てきそうだな……。
【雑誌】コミック・ガンボ 7/24 No.28 デジマ B5中
作:青木健生+画:岸みきお新連載「ドランクバイヤーちどり」。酒をこよなく愛する百貨店のお酒コーナー担当のお姉さんが、人々にさまざまなお酒をお届けする。原作の青木健生は「鉄板少女アカネ!」とかの人ですな。とりあえずヒロインさんがお酒をうまそうに飲んでいる様子は楽しげに描けていて、まあまあといった感じ。
【雑誌】LaLa 9月号 白泉社 B5平 [Amzn]
津田雅美「eensy-weensyモンスター」。夏休みを経て、七花と葉月の間でググッと恋愛ムードの高まり、いよいよくっつくか〜という状態になったが……。その進展模様も面白いし、漫画としての見せ方も素晴らしい。今回は二人きりでいたときに、葉月がふと窓を開けて風が吹き込んで来るシーンが秀逸。1ページぶちぬきでセリフのないコマ。ページの半分以上が真っ白なのに、すごくハッとさせられる。省略の仕方がとても大胆でかっこいいですなあ。
田中メカ「キスよりも早く」はむちゃくちゃ甘ったる〜い。毎回毎回、読んでるほうがこっぱずかしくなるラブストーリーを展開していてやられてしまいますな。時計野はり「お兄ちゃんと一緒」は夏祭りイベント。というわけでこちらも甘酸っぱし。
森生まさみの読切「教授のお気に入り」。これもまた甘ったるい。貧乏だけどものすごく運がいいことが取り柄の女の子が、大富豪娘の替え玉としてパーティに出席させられることになる。そのために突貫で「マイ・フェア・レディ」的にお嬢様教育されるが、そのさいにお目付け役をやっていたカッチョイイあんちゃんに惹かれていく。ただその二人がくっついてハッピー・エンドってだけじゃなくて、最後に一ひねりあるのが楽しい。
【単行本】「双月巫女」3巻 アキヨシカズタカ メディファクトリー B6 [bk1][Amzn]
最終巻。火星の神社内でお役目を日々こなしていた巫女・ヒメは、神社を訪れた謎の青年により解放され、境内から出られるようになるが、外の世界で自分が何のために生まれたかを知る。最後はちょっと切なく、それ以上に暖かく締めくくり。のんびり穏やかな空気に満ちていながら、壮大なSF的設定もちらちら垣間見える世界観。連載開始当初の期待から考えると、いくぶんこじんまり、いくぶん舌足らずだった感じはするものの、お話全体の雰囲気は良かった。
前作の「Monkey Magic」が、わりとクッキリした明るく元気な絵柄でバイク少女物語を展開していたのに対し、本作は柔らかく優しい絵柄にモデルチェンジ。お話のほうもかなり違った傾向になっている。物語全体の出来としてはもう一つ食い足りない部分はあるものの、アキヨシカズタカの新しい引き出しが見られて、個人的にはうれしい作品だった。次回作でまた一つ伸びてほしい。
【単行本】「宙のまにまに」3巻 柏原麻実 講談社 B6 [bk1][Amzn]
高校天文部青春ストーリーをこの巻も楽しく。今回は学園祭編が終了、その後、他校の天文部と連携を取り合う「高校天文ネットワーク」に参加。部活の様子もかなり活発になってきている。まあものすごい大事件が起きるってわけでもないけれど、とてもかわいい絵柄、明るくほのぼのしたストーリーのおかげで楽しく読んでいくことができる。ラブコメ的には、やはり姫ちゃんをプッシュしたい、ということで。
【単行本】「ガタピシ車でいこう!! 暴走編」4巻 山本マサユキ 講談社 B6 [bk1][Amzn]
最終巻。この巻は完全にうんちく漫画という感じで、オービスの仕組み、持ち運びETC車載器といった車関係の話題から、食い物系の話までわりと幅広く解説。絵柄のおかげもあって、何気にけっこう分かりやすいウンチクものとなっていた気がする。現在ヤンマガで連載中の「奇食ハンター」は、奇怪な食い物に毎回チャレンジする、レポート&B級グルメ漫画になってるけど、その原型がこの巻では見えてますね。フットワークの軽い作者だけに、この手のネタも向いてる気がします。
7/23(月)……デルトコンベア
【雑誌】ヤングキング 8/20 No.16 少年画報社 B5中
20周年企画の毎号100P読切。今回は東本昌平による「キリン」の特別編「MIDNIGHT DANCERS」が掲載。防犯用品会社の冴えない無気力サラリーマンが、旧車仕様のバリバリなバイクを買ってしまい、それが彼の人生を変えていく……といった内容。走り屋的にブイブイいわすというよりは、「人生何が起こるか分からん」って感じの喜劇調なお話作り。ページ数はあるけど、わりと軽いノリで読んでいける作品。
【雑誌】ヤングマガジン 8/6 No.34 講談社 B5中
今号は平本アキラ「アゴなしゲンとオレ物語」がすごく面白かったと思う。ゲンさんが旅に出ようと準備をしているところから、どんどんお話がシュールな方向に転がっていってスゲーと思った。意味なく超アップのカットを多用した描写も秀逸。いかにもシリアスっぽい感じでゲンさんが呟くセリフの一つ一つがまったく意味ナッシング。うまいなあこの人。うますぎる。
村田ひろゆき「好色哀歌元バレーボーイズ」も面白い。母死去&自分も手術の谷口、父の会社が倒産して夜逃げ中の赤木に対し、三バカの中で一番まともっぽかった宮本にもトラブルが。手に職をつけて板前としてしっかり生きていくかに思えたが、女がらみで身を持ち崩しそうな気配。あれだけ尽したのに報われない虎子も不憫。毎回毎回ものすごくヒキが強くてたまらんです。
【雑誌】ビッグコミックスピリッツ 小学館 B5中
新連載、稲井雄人「京大M1物語」。タイトルからして「東京大学物語」みたいになるのかなと思ったら、けっこう違った。東大を出た自分に依存しようとする無気力な母・妹に反発して、できるだけ役に立たない道を選択することを決意した主人公。そして出した結論が、就職はせず、京都大学の大学院に進み「動物民俗学」の教室に入ることだった……といった出だし。とにかく無益なことに邁進しようとする、前向きなんだか後ろ向きなんだかよく分からない主人公の選択がなかなか面白い。お話としては京都での暮らし方みたいな部分も入ってくるのかもしれないけど、「どれだけ役に立たない学問に埋没できるか」ってなことを真剣に掘り下げていく方向を個人的には期待する。
作:雁屋哲+画:花咲アキラ「美味しんぼ」。青森編もすげー食うなあ……。最近の「美味しんぼ」の皿数インフレはなんだかもの凄いことになっている。グルメ漫画なんだか大食い漫画分からなくなるほどみんな食う。そろそろ究極vs.至高の対決にも、皿数制限をつけたほうがいいと思う。まあ、一つの県の本質を3〜4品目の料理だけで語れないってのはあるだろうけど、岡星うつ治療編のフルコースも何気にハンパじゃない皿数だった。「あれも入れたいこれも入れたい」って欲が出ちゃうんでしょうな。
作:小松左京+画:一色登希彦「日本沈没」。小野寺が日本人を裏切ったと誤解した結城が、小野寺と決別する。結城が小野寺に向ける憎悪の表情が迫力。この人はまた凄い顔描きますねえ。これはインパクトありますよ。もう見てるだけで、実にイヤ〜な気分になってくる。稲光伸二「出るトコ出ましょ!」は最終回。個人的には最後までいまいち乗れない作品だったなー。
【雑誌】週刊少年ジャンプ 8/6 No.34 集英社 B5平
尾田栄一郎「ONE PIECE」が連載10周年。もうそんなに経ちましたか。連載のほうは今やってる分もけっこう面白いとは思うけど、やっぱキャラ数が多すぎるので、そこらへんは少し整理してくれるとありがたい。俺の固有名詞用メモリをとっくにオーバーフローしてしまっている。
叶恭弘「エムゼロ」。魔法薬のせいで九澄が女体化。髪の毛はボサボサなまんまでボーイッシュだが、これはこれでわりとかわいくもある。矢吹健太朗「ToLOVEる」(脚本:長谷見沙貴)は、ヤミにいろいろな衣装を着せるという回。脱いだり下着見せたり、コスプレ的衣装を着たりと華やかで目に楽しい。
【単行本】「陰からマモル!」3巻 作:阿智太郎+画:まだらさい メディファクトリー B6 [bk1][Amzn]
やっぱりいいなあ。この巻は転校生の美少女・霧隠ホタルが、いきなりマモルに告白してくる、ホタル登場編が目玉。まあいろいろゴタゴタがあった後、ホタルもマモルに惚れることになるんだけど、この娘さんもまたかわいくてよろしい。ホタルの登場により、妹系キャラの山芽もよりイキイキ動き出した感があるし。
あとそれに伴って良かったのが、やはりゆうなと愛里。ホタルの告白を目撃して危機感を覚えたゆうなが、悩みまくって告白しちゃおうか……というシーンなんかは実にかわいい。こっそりドギマギしている愛里もこれまた良かったり。まあそんなわけでハーレムラブコメではあるんだけど、基本的にあっけらかんとしていて、非常に呑気なところが好き。まだらさいの絵がずんずん漫画的に良くなっている点も見逃せない。いい顔描きます。
【単行本】「神ぷろ。」2巻 國津武士 メディファクトリー B6 [bk1][Amzn]
ろりぷにコスプレ戦神&刀鳴&煩悩神主少年・景綱、それから賑やかな仲間たちが織り成すドタバタギャグ。國津武士の描くキャラは相変わらずロリロリで、イタズラっ気にあふれていて、見てるだけで楽しい気分になる。無口だけどふりふりやたら踊っている死神双子、巨乳娘の聖と、サブキャラもそれぞれかわいいし。エロ成分は抑えめでもロリパワーは健在、加えてドタバタギャグも実に賑やか。こちらでも頑張ってると思います。
【単行本】「GIANT KILLING」2巻 作:綱本将也+画:ツジトモ 講談社 B6 [bk1][Amzn]
すごく面白い。サッカー漫画の中では今イチオシ。前巻で古巣チームETUの監督に就任した達海がキャンプに臨むが、その一見メチャクチャな方針にチームは反発。「すわチーム崩壊か?」という中から、新たな芽、チームの方向性が見えてくる……といった展開。「チームがどんどん強くなる」「この監督ならなんかやってくれそう」という期待が、読み進むたびに高まってきてワクワクさせられる。
単行本でこうやって読み返してみると、キャンプのシーン自体はけっこう短くて、すぐプレシーズンマッチに突入している。「この程度の練習で本当に強くなるのかな?」と思ったりもするんだけど、そこらへんは「いかにも作者がサッカーに詳しそう」って空気にノセられる。「U-31」でも原作を担当した綱本将也がサッカーマニア的な知識を覗かせ、お話をもっともらしく見せつつ、漫画担当のツジトモが十分ハッタリの効いた漫画に仕上げている(まあ両者の分担範囲がどの程度なのかは分からないけど)。まあとにかく燃えるし、漫画的にもウマイので、これからの展開もすごく楽しみ。
【雑誌】コミックハイ! 8月号 双葉社 B5平 [Amzn][定期購読:Fujisan]
私屋カヲル「こどものじかん」。今回の主役は美々(めがねっ娘)かなと思っていたら、なんだかりんの保護者役であるレイジがいきなり持ってったー、という感じ。りんが成長していることを知って喜んでると思ったら、すごい勢いで邪念まみれ。まあ子供のうちに手をつけちゃわないだけマシといえばマシなんだけど。今後はレイジの行動しだいでは相当ダークな展開にも持っていけそうだけどどうしますかね。りんの中で先生の存在が大きくなっていくのに焦ったレイジが、ヤラれる前にヤレって感じで突撃しちゃうとか。まああんまり痛々しいことにならんと良いのですが。
かがみふみを「まちまち」は、相変わらずのプラトニックぶりで微笑ましいです。お互いを気遣うあまり、ギクシャクしてしまう、奥手すぎなお二人さんの様子がとてもかわいい。KUJIRA「GIRL×GIRL×BOY」。主人公(女)+友達(女)+主人公幼なじみ(男)による三角関係ラブコメ2話め。わりとシャレた感じの絵柄で、テンポ良くお話を展開しててわりと面白い。ただこの作品も次号からCOMIC SEED!に行っちゃうのか〜。
【雑誌】コミック電撃大王 9月号 メディアワークス/角川書店 B5平 [Amzn]
おや、こんなところにうさくんが。「うさくんの脳みそやわらかい」。長いこと平和だったため、みんな頭悪すぎになってしまっていた王国に魔王が襲来。それを倒すべく勇者娘さんと、おつきのあんちゃんが派遣されるのだが……。とにかく出てくるキャラがみんな頭悪くて爽快。魔王退治のための武器がいちいちくだらなくて笑えるし、やはり独自の味があっていいです。
あずまきよひこ「よつばと!」。よつばが、とーちゃん、ジャンボ、やんだと一緒に牧場見学というか遊びに行く編の続き。初めて出会うものにワクワクしまくるよつばの様子が実に楽しい。よつばが突然適当な歌をうたうシーンもいいですねえ。歌詞の適当感が絶妙。
【雑誌】COMIC LO 9月号 茜新社 B5平 [Amzn]
朝木貴行「ギリギリ校則範囲内」が巻頭カラー。すごく派手な出だしだなあ。「まんこ部分しか隠れないですよ!」的な超ローレグぱんつ着用が義務づけられている学校で、女子がいっせいに下着検査を受けている冒頭部とか実におめでたい。普通のぱんつではダメ、ノーパンもダメというこだわりがドリーミング、かつアホらしくて面白い。カラー絵、エッチシーンともに派手でその点でもナイス。あと完顔阿骨打「3割負担」も世界観がなかなかイカれた感じでユニーク。
雨がっぱ少女群「やわらかき反抗」。やっぱりこの絵には目を吸い寄せられる。細かなタッチで細部まで描き込んでて、世界に奥行きがある。今回はろりぷにしたタッチもだいぶ取り入れてて、親しみやすさも増している感じ。お話のほうは、久しぶりに仕事を早めに終えて帰ってきたパパに、娘さんが反抗的な態度を取るが、実はそれは甘えたい心の裏返しで……というストーリー。スネたり甘えたりする娘さんが実にかわいらしく描けててイイ。この人は早くも発売が決まっている単行本(11月ごろ予定)でまとめて読み直すのが楽しみ。
鬼束直「勝てる気しませんよ?」。主人公の部屋に上がりこんできて遊べ遊べというてくる、いとこのめがねっ娘さんがとてもカワイイ。元気が良くて好奇心たっぷり。とにかくノリノリである様子が面白い。黙ってれば大人しそうに見えるめがねっ娘なんだけど、性格はアクティブってあたりがええです。
うさくん「むすんでじらして♥」後編。お兄ちゃんにエッチなことをしかけて焦らしまくりだった妹が、今回は逆に焦らされるという展開。エッチなことをやりながらの二人のやり取りが面白いし、オチ3コマのしょうもなさにも笑う。あとセックスの最中、二人がもっと小さかった頃の写真かを背景にちょっと入れておくとかいう演出もいいですな。
ほかまみつり「In the Season of Fresh green」は相変わらずロリなのにムチムチ感たっぷり。今回は水着の日焼け跡が白くまぶしい主人公少女が、先生に後ろから乳をもまれて「どきん」としている、バストアップでの1コマぶちぬきページが良かった。恥じらうカワイイ表情がおっきく描かれてて、とても印象に残る。エロ漫画のぶちぬきページというと下半身まで入れるのが多いけど、こういうバストアップってのもうまく使うと良いもんだなあと思った。
【雑誌】コミックメガGOLD Vol.2 コアマガジン B5平 [Amzn]
コアマガ系ではわりとエロ劇画系な雑誌。今号ではまず、天竺浪人「伝播Z子の極平均的な一日」がノリノリで楽しい。飲む・打つ・買うが大好きで好色な女性エロマンガ家の伝播Z子さんの、締切前でもアシスタントたちとやりまくりな自堕落生活を描く。すごくダメダメかつ奔放な、Z子さんの行動が見ていて楽しい。ギャグベースな分、実用度的にはちと弱まる部分はあるけどそこはまあ仕方ないところか。
長谷円「乃菜子さんスケベスイッチ」は、とっかえひっかえ男とやりまくってるスケベ主婦のお話。彼女のムチムチした肉体も良いけれど、男好きというよりはチンポ好き、と彼女が自覚しているところも面白い。「私もぅ…このチンポと結婚するっ」というセリフが良いと思った。
あとは、この雑誌の中ではけっこう萌え系な瀬田青丸「ガンバレ高目ちゃん!」が良かった。見た目はわりとイイけど、クールでにべもない男子に、元気の良いおでこ娘・高目ちゃんが真っ向からアタックを続けてついに想いを実らす。とにかく明るく元気で一生懸命。言葉は乱暴だけど心は純な高目ちゃんが微笑ましくて良かった。絵柄自体もフレッシュな感じで良いと思う。
【雑誌】バスターコミック No.1.0 ティーアイネット B5平 [Amzn]
MUJINを出してるティーアイネットから新雑誌。最近MUJINの萌え度が強めになってきてる分、濃いのをこっちに集めるって感じかな。さすがに三和出版系的なことはやらないけど、泥臭くハードなエロスを全般に展開。前出のメガGOLDもそうだし、最近は華漫もけっこう調子良さげだし、エロ劇画チックな作品へのニーズも高まってきてるんですかねえ。さすがに萌えばっかりでは食い飽きるというのもあるんかな。なお編集はティーアイネット+漫画屋。
掲載作品の中では、まるキ堂「肉欲請負い委員長」が面白い。クラスのキモオタ男たちの肉欲解消のため、ノリノリで体を張っている委員長さんがヒロイン。主人公は一見普通風なんだけど、SM緊縛好き。委員長の姿に興奮して、緊縛趣味を解放させていくシーンはテンションが高くてイイ。あと絵柄が柔らかいのも好み。
てっちゃん「まなびや」は、ふくよかな男の子が好き、ようするにデブ専な彼女さんが肉欲のまま突っ走ってやりまくる様子が面白かった。見た目かわいいけどけっこうフェティッシュ。あと、あとりKはなんだか「姉DVD Ver.2.0」が掲載されている。まあ内容については、例の「D・V・D! D・V・D!」です。そのうち「姉HD DVD」とかも出てきたりするのかな……。
【執筆陣】工藤洋、茜しゅうへい、いトう、勇、小峯つばさ、SINK、菊一もんじ、福栗悠斗、あとりK、有賀冬、カワディMAX、てっちゃん、成島ゴドー、白風、まるキ堂、ペイントロボ、若月、矢上健喜朗、神楽ゆういち、尾山泰永
【雑誌】Comicモエマックス 9月号 モエールパブリシング A5平 [Amzn]
大波耀子「ケチじゃないモン!」。貯蓄が趣味である主人公になついている近所の娘さんがなかなか無邪気でカワイイ。精神的には幼いけど、体は育っててなかなか。土居坂崎の巻頭カラー「放課後ぽんこつアワー」は、頭がトロいヒロインさんの巨乳がたいへん柔らかそうなのが魅力。そんなヒロインさんをガラの悪い教師が陵辱。最後のコマあたりがしょうもなくてちょっと笑った。
【雑誌】純愛果実 9月号 光彩書房 A5中 [Amzn][定期購読:7andy]
Cuvie「EASY LOVE」。「本誌初の3部作」って書いてあるけど、「純愛果実にこれまで3部作がなかった」って意味ではなく、「Cuvieが純愛果実で3部作描くのは初めて」って意味ですよね。ゼロの者「ねえさんP」も今号で中編だから3部作だろうし。「EASY LOVE」のお話のほうは、好奇心からしたキスがきっかけでお互いを恋愛対象として意識し始めた幼なじみ少年少女が、その勢いでエッチまで……というのが第一話。相変わらずきっちり恋愛やりつつエロもこなす手際は鮮やか。とりあえずラブラブで結ばれた感じだけど、ここからヒネってきたりするんかな? 主人公はベタベタしたげだが、ヒロインのほうはさらに突っ走りそうな感じなので、このままただラブラブ一直線ってわけでもなさそう。次の展開が気になるところ。
佐波サトル「委員長業務日誌」。キビキビしたクラス委員長が、こっそりつき合ってる彼氏の前ではメロメロ……という漫画。はにかみまくるデレデレ委員長の様子がわりと好ましいと思った。あと巻頭カラーの木谷椎「真夏の好奇心」もピチピチ感のある絵柄で目を引き付ける存在。初単行本「乙女の恋愛情事」[Amzn]が8月24日発売とのこと。
【単行本】「ケンコー全裸系水泳部ウミショー」6巻 はっとりみつる 講談社 新書判 [bk1][Amzn]
いつもながらの混沌ぶり。とにかく賑やか。インターハイでわりと青春モノ的なことやったと思ったら、揉乳同盟がらみで乳揉み祭状態に突入。部長・副部長選びもお祭り騒ぎだし。はっとりみつるは元々、独特のハイで騒がしいリズムを持った作品を描く人だったけど、週刊連載になったことでそれがさらに加速した感じがする。もう深く考えず、動物的なカンで突っ走ってるというか……。まあ単行本サイズだとゴチャゴチャしすぎて読みづらい部分はなきにしもあらずだけど、とにかくこのムチャクチャな勢いとノリがどこまで続くかは見てみたい。
【単行本】「スミレ16歳!!」3巻 永吉たける 講談社 新書判 [bk1][Amzn]
やっぱり面白いです。この巻ではスミレたちと同じクラスに、あざとい美少女転校生・黒木アゲハが転校してくるも、スミレはいつものノリで彼女も自分のぺースに巻き込んでいく。といったあたりがメインだけど、面白かったのはスミレとアゲハが生徒会長選挙に立候補する話。選挙活動のため、オヤジがいつもの黒服ではなく、ダンディにオシャレさせられてる様子がなんだか微笑ましかった。
あとスミレが10歳のころのエピソードもイイ。「人形少女なのにちっちゃい頃があったんだ!」というネタだけど、スミレ10歳バージョンもけっこうカワイイ。作者自身が書いてるように、動かしやすそうな設定でもある。まあ周囲の反応自体は、「相手が高校生や大人のほうが面白いかも?」とは思いますが。子供だとツッコミに容赦がないし、「大の大人が異常な状況を受け入れなくてはならなくなる」ほうが滑稽ではあるし。
【単行本】「つぶらら」2巻 山名沢湖 双葉社 B6 [bk1][Amzn]
女の子アイドルグループのファンである女子高生・つぶらだが、そのクールビューティな外見のせいで周囲からは誤解されがち。そんな彼女の状況が、どんんどんあらぬほうへと転がっていって、クラスの人気者になったかと思ったら、学園祭で大活躍。学校だけでなく地域のプチ有名人に進化。そしてついにはアイドルやってみないかという話まで転がり込んで来ることに……という第2巻。
この巻では、お話はまたどんどん動いていってる。つぶらはアイドルグループの番組を見たいだけなのに、そこに向かって頑張れば頑張るほど、見る機会が遠ざかっていき、逆に立場的には微妙に近いほうへと行ってしまう状況が皮肉で、楽しいところではある。とはいえかなりぽわぽわした、いささか高めなテンションで突っ走っているので、もう一つノリづらいというのはあると思う。キャラがみんな軽やかすぎるとでもいいますか。まあどうせならいっそ、そういう気持ちさえ吹っ飛ばすくらい、超ハイテンションを貫き通してみるのも良いかも。