2007年11月上旬


11/9(金)11/10(土)……ハンナリ党

▼アニマルとスペリオールはそれぞれ11/9、23発売号をまとめて。

【雑誌】コミックエール! VOL.3 芳文社 B5平 [Amzn]

 今号から隔月刊行に。わりと楽しく読める雑誌なんで、刊行ぺースが早まるのは良いことだと思う。で、今号の巻頭カラーは松沢まり「さんぶんのいち。」。元気娘の柚と、彼女に恋する幼なじみ2人(男&女)の物語。ほんわかした雰囲気でラブコメをやってて楽しい作品。百合風味がけっこうあるのも、その手の作品が好きな人にとってはおいしいところ。松沢まりの、かわいくて柔らかい絵柄も和むものがあって良い。この雑誌では看板的な作品だけど、これからもきっちり楽しく行きそうな気配。

 さかもと麻乃「リストランタンプティフルール」。女学校で展開される百合百合しい物語。なかなか瑞々しい魅力があって良い雰囲気となっている。作画的には、いくぶん線が不安定な感じだけれども、それがかえって味になっていると思う。あとは秋★枝「純真ミラクル100%」も楽しい作品。天然ボケなアイドル・モクソン(木村)と、彼女に厳しく当たっているように見えて溺愛している上司の工藤さんがどちらも見てて面白い。

【雑誌】ヤングアニマル 11/23 No.22 白泉社 B5中

【雑誌】ヤングアニマル 12/14 No.23 白泉社 B5中

 No.23の表紙でデカデカと、若杉公徳「デトロイト・メタル・シティ」実写映画&アニメ化の報が。成功するかどうかは分からないけど、面白くなればそれに越したことはない。ヤると決まったからにはガッツンガッツンやってもらいたい。まあ実写版にしてもアニメにしても、役者さん・声優さんが照れないことが重要でしょうな。

 No.22で東雲太郎「キミキス」の祇条さん編がおしまい。今回のエピソードは、相手が上品なお嬢様ということもあって、わりとあっさり目な感じかな? でもまあ相変わらず恋愛ムードは濃厚に漂っててよろしいんですが。なおNo.23では新ヒロインの告知あり。No.24から開始なんで書いちゃうけど、4番めのヒロインは天才少女の二見瑛理子さんになるとのこと。

 文月晃「海の御先」はだいぶラブコメ風味が強まってきててまずまず面白い。火凜がどんどんナギに惹かれてる様子が微笑ましい。あと森恒二「ホーリーランド」は、下北を揺るがした事件がいちおう収束。しかしユウとキングが直接対決しないと収まらんでしょうな。今のユウの実力からいえば、スパッと勝てそうな気はするけど。

【雑誌】ビッグコミックスペリオール 11/23 No.23 小学館 B5中

【雑誌】ビッグコミックスペリオール 12/14 No.24 小学館 B5中

 乃木坂太郎「医龍」。これまで医局で圧倒的な権勢を誇ってきた野口教授に落日の時が。霧島が離れていったことで一気に求心力を失ってしまう。まるでヨーダみたいなルックスですごい存在感のあるキャラだったので、彼のしょんぼりした様子を見てるとなんだか寂しい気分になってくる。最後の悪あがきに期待。

 作:久部緑郎+画:河合単「ラーメン発見伝」。今度はラーメン厨房どきゅんの店主・武田が大暴れ。いかついルックスでムチャをやる店主だが、かなりいい加減なところもあって見ててけっこう面白い。この人にはあまり洗練されたラーメンは似合いそうにないんで、ゴッツいものを作ってほしい。

 No.24では柴門ふみの新連載「はんなり」がスタート。大手テレビ局の京都支局に転属になった女性ディレクター・加納チカコが、やんわりと言外に一見さんを拒絶したりする、京都の「イケズ」な文化に挑むという物語。倉田よしみ「新・味いちもんめ」が京料理の文化を尊重しているのに対し、「はんなり」はそれに真っ向から挑む。うまくいけば面白い構図になるかもしれませんな。

【雑誌】メガプラス VOL.50 コアマガジン B5平 [Amzn]

 初登場、イコール「ましゅまろフィアンセ」がいいです。まだ子供っぽさを残しまくっているけど体だけはぼいんぼいんな、フィアンセ娘の愛子ちゃんが、宅配便の業者さんにだまされてエッチなことしちゃうという内容。明るく健康的な絵柄だけど、肉体描写のほうはすごくむちむちでエロっちい。またヒロインが明るくて子供っぽいため、背徳感はさほどないのだけど、人妻エッチテイストになっており(実際には結婚はしておりませんが)、俺の寝取られセンサーを刺激すると申しますか。パイズリシーンが2回あるのも良いです。

 もずや紫も初登場。「タッチあんどGO!」。いねむりしてた隣の女の子にイタズラしたのがきっかけで、二人がエッチまで至っちゃうというお話。無口でぼんやりした顔つきのめがねっ娘がかわいい顔してて印象に残る。音乃夏「ゼロ」。学校内での乱交パーティの後始末をさせられてたパシリ男子が、それを見て欲情していた後輩娘とラブラブになる……というお話。おっぱいにボリューム感があってけっこういい感じ。ねんど「完走」。マラソン大会の途中で幼なじみ少年少女がエッチしちゃうという内容。相変わらずのきっちりしたロリ絵がかわいい。

【雑誌】ヤングコミック 12月号 少年画報社 B5中 [Amzn][定期購読:7andyicon

 陸乃家鴨の新連載「未確認幼なじみ」が開始。十数年ぶりに故郷に戻ってきて暮らすことになった主人公・大地。その前にいきなり美しい女の子・メイが現れ、「やっと大地がメイのところに戻ってきてくれた」と求愛してくる。そのまま流されてメイとエッチしてしまう大地だが、彼女が何者なのかまったく思い出せず……という展開。タイトルからすると、このまましばらく正体未確認のまま、ラブコメエッチをやっていくのかな?

 すずきみら「運命のヒト」後編。天使を名乗る女性にそそのかされて、運命のヒトを探すべく、主人公が彼に想いを寄せる女性とエッチするという内容。ヒロイン女子が醸し出すラブラブな空気が甘ったるくて気持ち良い。コメディ風味も適度に織り込んでて、相変わらず手堅くうまい。


11/8(木)……狩猟ライフ

▼モーニング、ヤンサン、ヤンジャン、週刊少年チャンピオンについては11/22発売分です。週刊誌はとりあえず週遅れなものはなくなったかな……。
(2007/11/26)

【雑誌】FEEL YOUNG 12月号 祥伝社 B5平 [Amzn][定期購読:Fujisan

 比古地朔弥「日々是好日」2回めが掲載。遠縁のおじいさん・弥七が残した山奥の古民家が気に入って、そこに移り住むことにした28歳妙齢女性の紬。都会みたいに便利ではないけれども、ネイチャーな感じのスローライフを満喫しようとしていた紬だが、そこにイケメンな人が登場。その男、山内啓輔は弥七の生き方に共感する、いわば弟子的存在だった……ってな感じ。これで紬はスローライフの師匠&彼氏候補をゲットってなわけですな。それにしてもこの作品は、絵柄といい、お話といい、比古地朔弥にしてはずいぶんスタイリッシュにしてきてますね。「けだもののように」のころと比べると、だいぶ変わったなあと思います。

 青木光恵「モテかわ☆ハピネス」は、モネがまこっちゃんと出会った中学3年生のころのお話。天然系でぽやぽやしてるので分らなかったけど、モネも家庭環境はけっこうタイヘンなんだなあとか思った回。セーラー服着用の若モネもけっこうかわいいですね。

【雑誌】近代麻雀オリジナル 12月号 竹書房 B5中 [Amzn]

 もりしげ「朱雀」は今号から月刊連載化。今月も麻雀娘たちが裸になって、おっぱいをぱいんっ…と揺らすシーンを冒頭からかましている。展開上まったく意味のないシーンではあるが、この手の作品には重要。あと巻頭カラーの「朱雀」の後は、伊藤誠「ハナ*カナ」、間部正志「トツガク雀研」と続く。雑誌全体として、萌え系にシフトしようとしてるんだなあということは伝わってくる。まあこの方針については賛否両論あるかもしれないけど、何もやらないよりは良かろうし、割り切ってやったほうが面白い雑誌にはなると思う。近代麻雀本誌とも差別化できるし。ただどうせ萌え系やるなら、もっと徹底してやってほしい気もしますけどね。

【雑誌】モーニング 12/6 No.51 講談社 B5中

 山田芳裕「へうげもの」。巻頭で、山田芳裕が実際に茶人の人たちとトークするという企画のレポートを掲載。お話のほうでは、織部と対面した徳川秀忠がやはり家康と一緒で武骨な坊主なのが印象的。秀吉には子ができ、利休の弟子・宗二は北条家で武家に対する認識を新たにし、利休はだいぶ枯れてきた。だんだんと時代が移ってきてるんだなあという感じでしみじみ。

 読切、矢寺圭太「マリさん」。モーニング初登場の新鋭。センパイの彼女に憧れてしまう主人公・カトー君の日常を青臭く描き出した作品。短いけれどもいかにも青春という感じがして、なかなか気持ち良く読めた。絵柄のほうも飾り気がなくてシンプルだけど、お話にはよくマッチしている。良い雰囲気を持った人だと思う。最終ページのコメントを見る感じ、好評ならば続きもあるかも。

 あと今号では、アフタヌーンで連載中の中島守男「吉田家のちすじ」が出張掲載されている。むちむちしすぎな嫁が色っぽさを発揮しつつ、お話としては下らない内容に仕上がっててわりと好き。

【雑誌】ヤングサンデー 12/6 No.51 小学館 B5中

 北崎拓「さくらんぼシンドローム クピドの悪戯II」。行き違いの後、阿川と麻生さんがお互いに本音を晒して仲直り。もうすっかり阿川にメロメロになりまくっている麻生さんがカワイイですのう。あとたまっていたせいか、エッチのほうも激しい。

 いくえみ綾と奥田民生のコラボレーション漫画第4弾「無限の風」が掲載。これって野球の日本代表チームの公式応援ソングなんですな。お話のほうは、心臓の病気のせいで野球を諦めざるを得なくなった少年が出あった、不思議な少女との出来事を描いた物語。さすがにいくえみ綾だけあって、きっちりまとめてあって読みやすい。まあ女性向け漫画誌で描いている各作品と比べると、ちとヌルめかな〜って感じもするけど。なおこのシリーズの単行本が来年1月発売決定とのこと。ちゃんとまとまるようで良かった。

【雑誌】ヤングジャンプ 12/6 No.51 集英社 B5中

 作:外薗昌也+画:別天荒人の「ガールフレンド」コンビの新作「明日泥棒」が連載開始。主人公である享一は、仕事に終われる日々の中、かつてつき合っていたカノジョ・明日のことを引きずり続けている平凡なサラリーマン。彼女はすごくかわいいんだけど、アニメ・漫画オタであり、二人で世界を征服するみたいなことをのたまう不思議さんだった。それが原因で別れた享一だが、彼女への想いは捨てきれず後悔しきり。そんなある日、東京上空に突然現れた謎の巨大飛行物体からメイド服姿の明日が現れ、享一は訳も分からぬまま再会を果たす。といったところから始まる物語。お話をどう動かしていくかまだちょっと分らないけれども、女の子を魅力的に描くコンビだけに、この作品についても期待したい。まずはヒロインの明日よりも、享一の会社の後輩であるめがねっ娘の室井さんが気になったりした。

 柴田ヨクサル「ハチワンダイバー」。対戦将棋ゲームにつき合わされるハメになった菅田だが、真剣師にとってゲームの世界はヌルすぎた。しかし時間の無駄かと思っていたら、それが鬼将会につながる糸口に……という展開。鬼将会もただ怖いだけの組織ってわけでもないのかな。得体が知れない。高橋陽一「キャプテン翼GOLEDEN-23」。立花兄弟の決死のプレーが五輪代表チームを勇気づける。まあそれはいいんだけど、これで二人いっぺんに選手交替ってのは、チームにとって迷惑なんでは……。序盤に交替枠2個使っちゃうのはさすがにキツいと思う。まあキャプ翼ワールドの人たちならノープロブレムなんでしょうけれども。

【雑誌】週刊少年チャンピオン 12/6 No.52 秋田書店 B5平

 マツリセイシロウ「マイティ♥ハート」。今回は巻中カラー。すっかり十市のことを意識するようになってしまったマイティハート・舞島心がかわいくていい。ええ感じでラブコメしておりますのう。サービスシーンの多い漫画だけど、肉付きのいい、健康的な体の描き方はけっこう好きです。華やかでいいですな。

 水島新司「ドカベンスーパースターズ編」は日本シリーズ最終戦。中日は山井が先発するが、ゴーグルに光が反射するせいで球が見づらくなって、スーパースターズ打線が苦戦するという話にしている。これはさすがに、日本シリーズであわや完全試合という好投をした選手に失礼な描き方だと思うんだけどなあ……。これじゃ「山井なんてインチキくさいことしなきゃ抑えられない」といってるみたいじゃないですか。やはり水島先生はもう、現実のプロ野球はそんなに好きではないのでしょうなあ。

 あと高橋てつや「ペンギン娘」は今号でいったん連載終了。といっても12月19日発売号のチャンピオンREDで、「ペンギン娘RED」(仮題)となって再スタート予定とのこと。たしかに作風的にはREDのほうが雑誌のカラーに合ってるかもしらんですな。


11/7(水)……ギガグリくん

【雑誌】週刊少年マガジン 11/21 No.49 講談社 B5平

【雑誌】週刊少年マガジン 11/28 No.50 講談社 B5平

【雑誌】週刊少年マガジン 12/3 No.51 講談社 B5平

 No.49から作:天樹征丸+画:さとうふみや「金田一少年の事件簿」の新シリーズが掲載。なんだか今回は学園祭の最中に、写真部の出し物であるメイド喫茶内で殺人事件が起きるというお話。殺された奴は女の子脱がして裸写真撮ったり、盗撮したりだし、なんだか物騒な学園ですのう……。あと吉川美希「ヤンキー君とメガネちゃん」もNo.49あたりから学園祭ネタをやっているが、こちらはたいへんのどか。みんなでお揃いのTシャツ作って活動したり、ゴミ拾い班に回された品川が、ギャル男な後輩2人とゴミ箱作って仲良くなったり。なかなか心温まるものがある、微笑ましいいいエピソードだと思いましたわい。

 No.50で小林尽「スクールランブル」が250回記念。お話のほうはなんだか花井と周防さんが思わぬ展開に。さらにNo.51ではあれよあれよとエスカレート。このまま行っちゃってもそれはそれで面白いとは思いますが、まあこの漫画のことだから、簡単にくっつけるというふうには持っていかんでしょうなあ。焦らしてこそのこの作品。あとNo.50では真島ヒロ「FAIRY TAIL」番外編が掲載。ルーシィがナツを意識しちゃってドキドキ……というラブコメ話でちょっと楽しかった。

 はっとりみつる「ケンコー全裸系水泳部ウミショー」。あむろの弟である女装趣味少年・りるがやってきて、かなめの家に転がり込むことに。りるのイタズラぶりは熟知しているあむろは、それに対して心穏やかならずという展開。珍しくあむろがヤキモチやいてるんだかなんだかでプンスカしてる様子が見てて面白い。

【雑誌】週刊少年サンデー 11/21 No.49 小学館 B5平

【雑誌】週刊少年サンデー 11/28 No.50 小学館 B5平

【雑誌】週刊少年サンデー 12/5 No.51 小学館 B5平

 鈴木央「金剛番長」。ぶっ飛んだ設定ですなあ……。「番長」とは東京を統括するための実験体の通称、それが争って最強の番長を決めるバトルロイヤルをやって、それが国家再生につながるらしい。なんか克・亜樹の「符法師マンダラ伝カラス」を思い出しちゃいましたよ。

 西森博之「お茶にごす。」。争いを避ける雅矢を本気にしようとして、仲間まで使っちゃいはするけど、別に根は悪くないブルー樫沢が見てて面白い。なんかどうしても流れに逆らえずに、ガラでない悪役をやらなきゃならなくなっちゃてる状況がしょうもなくていい。まったりとしててコンスタント。井上和郎「あいこら」は桐乃に関するエピソードが、No.51でめでたく決着。あとは弓雁ちゃんを残すのみですな。

 満田拓也「MAJOR」。やっぱり吾郎はイップスでしたか。まあ厄介な症状だけに、そう簡単に治しちゃうわけにもいかんでしょうな。てなわけでしばらくは息苦しい展開が続くかな? でもNo.51の展開を見ると、意外と早期になんとかしそうにも思えるけど……。まあ長く続けてもあんまり楽しい話ではなさそうなんで、サクッと片付けてしまうほうが得策かも。田中モトユキ「最強!都立あおい坂高校野球部」は、試合が大詰めということでずいぶんアツい展開に。ちょいと高校生にムチャさせすぎな気はしますが、漫画としてはヒートアップしてて面白い。

【雑誌】サンデー超 WINTER 2007-11-25 小学館 B5平

 いつも買っていないのに今号は珍しく購入。その理由は、実は週刊少年サンデーと間違っちゃったからなんだけど、読んでみるとまずまず楽しめました。全部読切なんで、それまでの話知らなくてもOKだし。

 とくに良かったのは、「こわしや我聞」の藤木俊による読切「進めギガグリーン」。戦隊モノのグリーンをやってる主人公・緑川のクラスに、悪の組織で女幹部をやっている娘さん・阿久野フミが転校してくる。それまで怪人業のために友達があまり作れなかったフミは、職場が同じというかなんというかな緑川に親しみを感じ、何かとなついてくる。緑川もフミのかわいさに惚れてしまうのだが、正義のヒーローとしてそれはどうかということで葛藤。まあそんな状況でラブコメ展開が繰り広げられていく。ヒロインがかわいらしくて、主人公との取り合わせも微笑ましい。なかなか楽しいラブコメだった。新鋭読切中心のこの雑誌の中では、内容、読みやすさ、画力など、やはり一つ抜けた存在。

 そのほかだと、ハセガワユージ「SLOW LOVE HERO」がわりと良いかな。普段は平凡な高校生、でもその正体は、動きが遅くて全然役に立たない亀がモデルの正義のサイボーグ。そんな主人公と、彼に告白してきたクラスメートの少女、それから兎モデルの人気スーパーヒロインが織り成すドタバタコメディ。女の子キャラがけっこうかわいいし、元気のいい作風も好感が持てる。

【雑誌】MUJIN 12月号 ティーアイネット B5平 [Amzn]

 春城秋介「旅情恋慕」は、小さな旅館の若女将と、そこを訪れた若いお客さんがエッチしてしまうという内容。バツイチで男ひでりだった女将が欲情している様子がなかなかエロっちい。ゴリゴリ描き込むタイプではないけど、局部描写もちゃんとやってるし、男根とかもわりといいフォルムしてると思います。

 アシオミマサト「Dear voice」。もの静かで滅多にしゃべらない彼氏さんにベタボレな彼女が、もっと彼の声を聞きたくて、彼をエッチに誘うという内容。ちゃんとエロもやってるけど、ラブコメ模様としても初々しさがあっていい感じであると思います。不破悟「こぶん/おやぶん」。親戚同士の温泉旅行に行った主人公が、昔よく遊んだ親戚の女の子と再開して結ばれるという内容。こちらもラブコメとしてまずまず。ヒロインさんが、子供のころのクセで主人公のことを「おやぶん」と呼ぶのがちょっといい雰囲気だなと思った。


11/6(火)……万事闘争

【雑誌】漫画アクション 11/20 No.22 双葉社 B5中

【雑誌】漫画アクション 12/4 No.23 双葉社 B5中

 武富健治「鈴木先生」は、「掃除当番」の物語を鈴木先生視点で語るエピソードが大詰め。短編で女生徒側の視点から読んだときとはまた違った感触があるのがなかなか面白い。森下裕美「夜、海へ還るバス」はやはり面白い。主人公・夏子の婚約者と、夏子のレズ相手である美波が顔を合わせ、火花がバチバチ散る。美波の天然っぽいようでいながら粘着質な性格が不穏な空気を醸し出しててスリリング。この先もどんどんドロドロした展開になっていきそうだなあ。明るい調子なのに怖いお話でもある。

【雑誌】コミックチャージ 11/20 No.16 角川書店 B5中 [Amzn]

【雑誌】コミックチャージ 12/4 No.17 角川書店 B5中 [Amzn]

 No.17から作:浅田次郎+画:ながやす巧「壬生義士伝」が連載開始。以前プレ連載として1話が掲載されたが、その続きが本格連載で始まった。元新選組隊士である吉村貫一郎が、鳥羽伏見の戦いで敗走した後、彼の出身である南部藩の武家屋敷にたどりつき、帰参を懇願するが……というところからスタート。力強くクオリティの高い作画で骨太にお話を展開している。手堅く読ませてくれそう。

 石川たくみ「DTマティック」。童貞魔法使いの貞春はすっかりモテモテ状態に。しかし女の子とエッチしてしまうと魔法の力が失われてしまうということで思い悩む。ここのところラブコメ展開が増えてきて、面白くなってると思う。

【雑誌】漫画サンデー 11/20 No.44 実業之日本社 B5中

【雑誌】漫画サンデー 11/27 No.45 実業之日本社 B5中

【雑誌】漫画サンデー 12/4 No.46 実業之日本社 B5中

 No.44で、ふくしま政美「女犯坊」が復活して新連載になっててびっくり。生臭いなんてもんじゃない極悪坊主・竜水が、現代の新宿で大暴れ。無数の人間、じゃなくて餓鬼かな、がからみついて人型になっていて、そこから竜水が復活する冒頭シーンからしてインパクト大。とにかく力強い描写で、有無をいわさず読む者をねじ伏せる作風はさすがにスゴい。ただふくしま政美は、これまでもときどき復活してはいつの間にか沈黙というパターンが多かったので、どこまで続くかが問題か。

 作:みね武+画:倉科遼「艶恋師 放浪編」。今度は神戸のとある洋館に住まう、男の精を吸い尽くすといわれる魔女との対決編。その女の相手を選ぶべく、屈強な男たちが集められるのだが、そこに菊之介も参加。集まった男たちというのが、ちんこでろうそくを一刀両断したり、ちんこを振り回した風圧で燭台を倒す45cmの巨根の持ち主だったり、キワモノ揃い。なんか面白くなりそう。

【雑誌】コミック・ガンボ 11/6 No.43 デジマ B5中

【雑誌】コミック・ガンボ 11/13 No.44 デジマ B5中

【雑誌】コミック・ガンボ 11/20 No.45 デジマ B5中

 No.43はヨコシマン「パート怪人悪キューレ」が表紙&巻頭カラー」。この作品は絵がかわいいので、表紙にするとけっこう映える。あとNo.43では4コマ形式ではないんだけど、個人的には4コマではないほうが好きだなあ。悪の怪人をやってる奥さまの姿が大きめのコマで見られるんで。

 No.45から作:Perseley制作委員会+画:星野小麦「パセリ」が新連載。なんかU局で実写版のドラマもやってるんですか。ガールズバンドものもの青春ストーリーといった感じの作品。出だしとしては、まあ普通って感じかな。


11/4(日)11/5(月)……雨後の菓子屋

【雑誌】コミックフラッパー 12月号 メディアファクトリー B5平 [Amzn][定期購読:Fujisan

 日坂水柯の読切「みえないかわりに」。フラッパー初登場。コミックエール!とかで見かけたことのある人。このお話は、なぜかエッチのときは恥ずかしがって、主人公の眼鏡を外させる彼女と、彼女の裸を見たい彼氏さんのお話。シンプルでスッキリしたタッチだが、しっとりした色気もあって印象に残る。犬上すくねとか、二宮ひかるとかを思い出せる作風ですね。この人の単行本は昨年1冊出てたようなんですが買ってなかったな……(「レンズの向こう」/白泉社/[Amzn])。

 森下剛光の読切「バッチィバッチィ」は、突然現れた「金持ち狩り」と呼ばれる貧乏神のような存在が、幸せに暮らしていた金持ちの家を崩壊させてしまう。そしてその家に住んでいた幼い兄妹は何も知らないまま放り出されることになる。この人は、シンプルでコミカルな絵柄に独特の味があり、お話のほうもちょっと変わったものを描く。なかなか面白い才能なんで気になってます。

 作:桑島由一+画:たぱり「神様家族」。vs.久美子ママの対決が決着。自分は小説のほうは読んでないけど、アニメ版でやったところまでのお話はこれで終了。連載のほうは今後も続くみたい。個人的にはアニメ版の絵のほうが好きだったりはしますが、漫画版もこれはこれで悪くないです。

【雑誌】週刊少年ジャンプ 11/19 No.49 集英社 B5平

【雑誌】週刊少年ジャンプ 11/26 No.50 集英社 B5平

【雑誌】週刊少年ジャンプ 12/3 No.51 集英社 B5平

 No.49。読切、古味直志「ウィリアムス」が良いです。名家のおぼっちゃん・ウィリアムが、夢中になって読んだ冒険小説の内容が真実であることを証明するため、その物語の道筋をたどる……という物語。元気があって品の良い作画には好感が持てるし、お話のほうも夢があっていい。あと無鉄砲だけど純粋な少年・ウィリアムと、そのおつきのメイド・コニーのコンビネーションも見ていて楽しいものがある。作画・作劇共に達者。こういう夢も希望もあるお話は好きです。

 No.50掲載の読切、斉藤尚武「ハンマーヘッド」。荒削りだけど個人的にはわりと好感が持てた。天国からやってきた、特攻服着用でバリバリのリーゼントなツッパリ天使が、主人公の恋路をアシストというか妨害というか……。主人公の少年がけっこうまっすぐな性格で、ハッピーエンドなお話も後味が良い。絵はすごくうまいというわけではないけど、特徴はあるし、ダイナミックに画面を使えてるし、磨けば良くなるかもしれない。まあ自分の場合、売れる売れないを見抜く目はまったくないので、そういう点ではまったくアテにならない意見かもしれませんが。

 河下水希「初恋限定。」はNo.49〜50でともに妹話を展開。とくにNo.50に出てきたお兄ちゃん大好きっ娘の有原妹・小宵ちゃんはやたらかわいいですのう。やっぱ女の子をかわいく描くという点においては、すごくいい腕してますわ。久保帯人「BLEACH」は、隊長連中が戦いに参加してきて、いろいろ賑やか華やかになった。中でも更木剣八と涅マユリあたりはキャラが濃くて見てて面白い。が、一度に登場するキャラ数がまたガバッと増えちゃって、なんだかもうタイヘンなことに。自分の固有名詞用脳内メモリーはすでにオーバーフロー。お話的には別にそう複雑でもないけど、キャラや伏線などが多すぎる。もう少し整理してくれると良いんですけどねえ。

【雑誌】ヤングマガジン 11/19 No.49 講談社 B5中

【雑誌】ヤングマガジン 11/26 No.50 講談社 B5中

【雑誌】ヤングマガジン 12/3 No.51 講談社 B5中

 No.49から佐能邦和「天然華汁さやか」が連載再開。ドタバタ妄想系エッチコメディを展開してて、以前ととくに変わりなし。平本アキラ「やりすぎコンパニオンとアタシ物語」はじょじょに面白くなってきたかな。とくにNo.51掲載回はものすごくダイナミックで参った。青年誌であそこまでビッグにアレを描くとは。

 押切蓮介「でろでろ」はNo.50で連載200回達成。お話的にも留渦家出編が爽やかに決着。兄妹が仲直りできて良かったなあという感じ。家族の絆を感じさせるエピソードになっていて後味よろし。なお今回は耳雄にしては珍しく留渦に対してちょい乱暴な振る舞いをしてましたな。

【雑誌】ビッグコミックスピリッツ 11/19 No.49 小学館 B5中

【雑誌】ビッグコミックスピリッツ 11/26 No.50 小学館 B5中

【雑誌】ビッグコミックスピリッツ 12/3 No.51 小学館 B5中

 作:小松左京+画:一色登希彦「日本沈没」は新展開。A計画、D計画の後の日本で、生き残った者たちが繰り広げるドラマを描いていく。小野寺はショックでずいぶん変わっちゃってるけれども……。これまでと比べると多少スローペースにはなっているが、今後もまた力強い物語を期待したい。

 花沢健吾「ボーイズ・オン・ザ・ラン」。大幅に縮まったかに見えた田西とハナの距離だが、一つの事件の後で、また大きく様変わりすることに。なかなか一筋縄では行きませんのう。あとちはるちゃんはまたからんできそうな気はする。このまま消えるとも思えないし、このままほったらかしというのも何かなと思うし。

 さくらももこ「ひとりずもう」はNo.51で最終回。親友・たまちゃんとのお別れ、そして漫画家デビューまでを描いて締めくくり。「ひとりずもう」は「ちびまるこちゃん」と違ってずいぶんと息苦しい感じもする連載だったけど、その分生々しさはあったかな。それにしてもたまちゃんは育っても、これはこれでいいですね。

【雑誌】ビッグコミックオリジナル 11/20 No.22 小学館 B5中

【雑誌】ビッグコミックオリジナル 12/5 No.23 小学館 B5中

 No.23で通巻1000号に到達。それを記念して、麻生太郎と弘兼憲史の対談をやっている。とはいえ大人の雑誌ということもあってか、1000号つってもあんまり特別な感じにはしておらず、いつもどおりの落ち着いた誌面ではある。

 水島新司「あぶさん」は、あぶさんの打率4割を賭けた最終戦のエピソードをやっている。まあそれはいいんだけど、「72年間の球史でこれだけ球場が盛り上がるのは初めてでしょう!!」とかいわれると、個人的にはちとガッカリしてしまう。いや、4割が凄い記録だというのは分かってるんだけど、あくまでそれは蓄積した数字。今その球場で観客が見ている1本1本のヒットが凄いかというと、必ずしもそういう類のものではない。個人的には「球史で最も球場が盛り上がる」ほどの歓声は、「最も凄いプレー」や「最も凄いゲーム」に対して向けられてほしいと思うんですよね。例えば1988年10.19ロッテ×近鉄戦みたいな凄いゲームとか。もちろん数字で盛り上がるってのもアリなんですけど、それを「最高」みたいにいわれちゃうと、なんかなーと思っちゃうわけです。

 No.24に芳崎せいむの読切「うごかし屋」前編が掲載。町のひっこし屋さんが、その家に住んでいる人の心をも動かすといった感じのハートフルストーリーである模様。とりあえずひっこし屋の少女がお話をひっぱり、若旦那がそれをなんらかの能力でフォローするって感じかな? とりあえず後編を読んでみないとなんともいえないか。

 No.24には三田紀房の読切「千票の男」も掲載。故郷に帰った東大出のエリートが、そのキャリアを生かして市長選に出馬する。しかしエリート意識の抜けきらない主人公は、泥臭い選挙活動ができず、支持者からの突き上げを喰らうが……。まあそんな調子で、選挙戦を通じて主人公が一皮むける成長ストーリーに仕立ててきている。三田紀房にしてはあっさりした感じかなあ。

【雑誌】花とゆめ 11/20 No.23 白泉社 B5平

【雑誌】花とゆめ 12/5 No.24 白泉社 B5平

 No.23。ふじもとゆうき「キラメキ銀河町商店街」では、仲良し6人組の中でのおかあさん役・ちょいと太めな女の子イバちゃんの恋心を描くという展開。主人公は元気娘のミケだが、あとの2人、イバちゃんとめがねっ娘のサト、この二人の娘さんもけっこう見てて楽しい。自分がぽっちゃり系キャラがけっこう好きってのもありますけどね。

 中村世子「友嬢サバイバル!」はNo.23から集中連載開始。特売大好きな女の子・平沢朝子と、団地でおとなりさんの元お嬢・一城さんのコンビが織り成す、ドタバタ学園コメディといったところ。元気な作風で賑やかにお話を展開していてわりと楽しい作品。このまま本格連載というのもありかなあとは思うものの、特売だけでは長期もたすにはちょいキツそうなので、将来の夢だのなんだの、物語の縦糸になる部分はなんかもう一つ欲しいかな。なお、横糸である友情の部分は良い感じで、No.24掲載回の一城さんのコイバナなんかはけっこう楽しかったです。

 音久無「花と悪魔」はNo.23で短期集中連載最終回。こちらは2008年No.3から本格連載に昇格とのこと。モリエサト「学校ホテル」はNo.24で短期集中連載終了。また鈴木ジュリエッタ「カラクリオデット」、高尾滋「ゴールデン・デイズ」の2作は、12月5日発売の2008年No.1にてともに最終回。

【雑誌】桃姫 12月号 富士美出版 B5平 [Amzn]

 Dr.P「襲ってほしいの2」。ドMな彼女・八木さんが、クラスメートの大上くんを誘い込んでエロ三昧な日々。明るいタッチだけど、なかなかむっちりした質感があってけっこう好き。今回は汗をかいてびちょびちょになった体操着のままエッチしてるのが良かった。ヌレスケは素晴らしい。猫玄「巨乳の女」。巨乳アレルギーの主人公が、巨乳に育ってしまった妹分の親戚娘に迫られ、巨乳エッチの気持ち良さに目覚めるという内容。相変わらずの手堅さで、巨乳でもなんでもしっかりこなしますなあ。さすがです。

 乃良紳二「坊ちゃんチ」。メイドさんと坊ちゃんがたっぷりエッチ。エロシーンの表情の付け方とかは、ちょっと鳴子ハナハルの影響があるかな? 軽いお話だけど、肉体描写は瑞々しくてまずまずエロい。景えんじ「宇宙からこんにちは3」。宇宙人姫およびその部下女子と、地球人主人公のラブラブストーリー。ベタボレでメロメロになってる宇宙娘サンたちが相変わらずとてもかわいい。何度も書いてるけど、やっぱり景えんじは好きです。


11/2(金)11/3(土)……救えやしない

【雑誌】ジャンプSQ. 12月号 集英社 B5平 [Amzn]

 すでに24日にもなっちゃって、この雑誌について書くのも何かと思いますが……。えーと各所で話題になった、集英社の新月刊誌。休刊した月刊少年ジャンプの後を受け、11月2日に創刊。雑誌にしては珍しく増刷もあったとかで話題になった。

 さすがに集英社が鳴り物入りで創刊しただけあって、第1号の執筆陣は豪華。和月伸宏、作:森田まさのり+画:小畑健のコラボ、浅田弘幸、かずはじめ、八木教広のほか、「花より男子」の神尾葉子や、藤子不二雄Aといったビッグネームも参加。このほか服部昇大、作:神山憲太郎+画:山本ヤマト、池田晃久、木下聡志、三上骨丸、ポンセ前田、遠藤達哉、作:ufotable+画:たあたんちぇっく、作:バンダイナムコゲームス+画:海童博行、増田こうすけ、稜之大介と掲載。あと小説で作:空知英秋+小説:大崎知仁「小説 3年Z組銀八先生」も掲載。

 で、自分の印象だけど、まずまず面白いとは思いました。やはり漫画が達者な人が揃っているだけあって、スムーズに読める。和月伸宏「エンバーミング」あたりはやっぱり見せ方がうまくキャラも特徴があって期待を持たせる。それから浅田弘幸「テガミバチ」、小畑健作画の「HELLO BABY」も絵がうまいしさすがだなあと思う。

 あと作:ufotable+画:たあたんちぇっくの女子サッカー漫画「清く正しく美しく」も、「なんでここに?」という感じではあるけど、かわいらしい絵柄で楽しくなりそう。八木教広「CLAYMORE」はこれまで読んでなかったので話に追いついてないですが、まあいわずとしれた力作だし……。ラブコメでは池田晃久「ロザリオとバンパイア」もまずまず。これはここまで読んでなかったけど、ラブコメなんで途中からでも入れる。

 てなわけで、きちんと楽しめるように作ってあるところはさすがだと思う。第1号ということで統一感はまだないけど、まあ最初のうちは雑然としてるくらいのほうがいいでしょう。一つの方向に向かいすぎると、雑誌全体のダイナミズムみたいなもんが失われがちなんで。

 ただ個人的には、想像してたよりは地味かなーというのが正直なところ。週刊少年ジャンプの持つ華やかさ、元気の良さはさすがに月刊だと出ないと思うけど、いくぶん月刊少年ジャンプのマイナー感みたいなものも引きずっちゃった感もある。「DRAGONAUT」の漫画版をやったり、ufotableがからんだりしてて、メディアミックス的な要素もあり、いくぶんウルトラジャンプに近い。ただウルトラジャンプのほうが、むしろ派手な感じは受けるんですよね。華やかさでいえば、ちょうどウルトラジャンプと月刊少年ジャンプの間くらいかなあ。

 次号は荒木飛呂彦も登場するし、藤崎竜も投入するようだし、創刊してしばらくは世間的にも話題にはなると思います。ただ創刊時の景気が過ぎたときにどうなるかが本当の勝負。話題性だけでは引っ張れなくなったときに、雑誌の地力が問われるってもんで。どれだけ「雑誌で続きを読みたい」、あるいは「単行本を買いたい」と思う作品を生み出せるか。自分としては今のところ、そこそこ楽しめるけれども、「単行本まで買う作品があるか?」「今後もずっと買い続けるか」といわれると微妙なところ。

 とはいえ力は入ってると思うし、気鋭の新雑誌ということでこれからの伸びに期待して、しばらくは買い続けようと思います。雑誌は1号だけじゃ判断できないですからね。

【雑誌】モーニング・ツー 12/1 No.6 講談社 B5中 [Amzn]

 オノ・ナツメ「Danza」。今回はNYPDでしょうか? えーと外国の警察でコンビを組んでいる、二人の刑事、ヴァルとキースの絆を描いた物語。お話の中ではコンビの信頼関係を揺るがすような出来事が起きるが……。大人の男同士の信頼関係を、心地よく描いた物語に仕上がっていて鮮やか。作中の雰囲気も適度にウェット、適度にドライでちょうどいい塩梅。さすがにうまいです。

 笠辺哲の読切「guppy」。ヒロインの女の子が彼氏と結婚しようとするも、なぜか近所のペット屋のおじいさんから物言いがつき……というお話。10ページと短いながらも、ちょっとゾッとするような状況を、コミカルかつ分かりやすく描いた短編となっていて面白い。ブラックジョーク的な物語を、とてもキレイにまとめていると思う。

【雑誌】ヤングアニマル増刊 嵐 12/1 No.12 白泉社 B5中 [Amzn]

 克・亜樹「ふたりエッチ」で、真&優良夫妻がソフトSMに興味を示し始めててちょっと笑ってしまった。SMをやってる夫妻にプレイぶりをちょっとだけ見せられ、刺激を受けてしまうという回。まあ実際に真&優良夫妻がやってるのはせいぜい言葉責めで、最後は「愛してる」で終わるという、実に生ヌルいものだけど、最後には優良さんも過激宣言とかしちゃっている。ぜひそのうちスワッピングとかやってほしいもんです。それは無理にしてもせめて、ベランダや窓際でやる等の羞恥プレイとか。

 作:原田重光+画:瀬口たかひろ「オレたま」は相変わらずエリスの色ボケっぷりが見ていて楽しい。寝ている航太に命令してオナニー補助(というべきかは分からないけど)させてるシーンとか、航太のかっこいいセリフを反芻してるシーンとか、色ボケッぷりをストレートに出してるのがいいです。

 あと今号から、「後藤羽矢子の裁判びゅー日記」が連載開始している。後藤羽矢子と編集さんが、阿曽山大噴火についていって裁判を傍聴して、その様子を描くという裁判傍聴漫画。最近ではバンチでも裁判傍聴漫画「裁判長! ここは懲役4年でどうすか」(作:北尾トロ+画:松橋犬輔)が連載されてるけど、流行ってきてるんですかね。

【雑誌】ヤングガンガン 11/16 No.22 スクウェア・エニックス B5中

【雑誌】ヤングガンガン 12/7 No.23 スクウェア・エニックス B5中

 No.22では、大高忍「すもももももも〜地上最強のヨメ〜」が良かった。ついに犬塚との仲がズタボロ状態になってしまったもも子の打ちひしがれっぷりが面白い。その隙に優介がもも子を落としにかかろうとするも、心ここにあらずなもも子の前では、優介の姑息な戦術はまるで通じず。もも子の想いが熱き猛る絶叫シーンも痛快。でもガッツンガッツンぶつかり合った結果、ちょいと二人の距離も縮まった感があり、今後予断を許さずといった感じか。

 No.23。金田一蓮十郎「ニコイチ」が混戦模様になってきてて楽しい。菜摘の家族にご招待されることになった真琴だが、菜摘には血のつながらない弟がいて、どうも弟は菜摘を意識してるっぽい……ってな展開。なんだかたいへん手強そうな相手だけどどうなりますかのう。次から次へと新たな障害を用意してるけど、お話の転がし方が自然だし飽きない。

 No.23では、井田ヒロトの読切「侵入者」が掲載。片想い相手のことが好きなあまり、彼の家を訪れちゃった女子中学生ヤスコ。しかしそのままあれよあれよという間にエスカレートして、留守宅に侵入、彼の部屋物色……と不審すぎる行動に走ってしまう。その様子がコミカルに展開されている。ドタバタコメディとしてなかなか楽しい。

【雑誌】週刊漫画ゴラク 11/16 No.44 日本文芸社 B5中

【雑誌】週刊漫画ゴラク 11/23 No.45 日本文芸社 B5中

【雑誌】週刊漫画ゴラク 11/30 No.46 日本文芸社 B5中

【雑誌】週刊漫画ゴラク 12/7 No.47 日本文芸社 B5中

 村生ミオ「SとM」が、相変わらず呆れ返るすごさですなあ……。ビショビショ秘書ねーちゃん・静江を助けるため、仕事をほっぽって駆けつけた誠だが、その途中で乗っていたタクシーが本当に意味もなく交通事故に遭うという展開。しかし誠は囚われの静江の許にかけつける。なぜか全裸で。ネクタイだけつけて。風に揺られてぷらぷら動くネクタイの様子は、笑うなというほうが無理。事故で服がボロボロになって裸ってのはまだ分からないでもないけど、その中であえてネクタイだけはつけるという、誠のメンタリティが素晴らしいです。その後の「静江の凍て付いた心が氷解する」というシーンの分かりやすすぎる心理描写とか、ほかにも見どころたくさん。やっぱりこの作品からは目が離せねえ。

 土山しげる「喰いしん坊!」では、満太郎の回想シーンが続く。山本勘之介とかいう大喰いイベントクリエイターの人と対決。そのイベントでは大喰いとは名ばかりな偽料理が出てくるけれども……。ちょっと決勝戦最中の回想としては長すぎなんだけど、ネタとなる食べ物がそれぞれ、まさに食わせ物って感じでそれぞれ工夫はしてある。まあちゃんと面白く盛り上がれば、個人的にはそれでOKです。

 No.51では渡辺保裕「ドカコック」の3話めが掲載。流れのドカ・京橋が、行く先々の現場で腕を振るい、ドカ魂を揺さぶるという豪快痛快料理漫画。すごく力づくでぶっとんだ展開が愉快な作品で、非常に面白い。まあ3話めは、ヘンな英語解説じーちゃんがいない点は前回より弱いが、水菜を刻んでいる音をモンケン(地面をドスーンドスーンとやる機械らしい)に見立てるなど、超強引な展開はやはり素敵。あと料理風景を見物して興奮してる、ドカ連中のノリの良さも素晴らしい。渡辺保裕は、バンチでやってる野球漫画「OUT PITCH」よりも、今はこっちのほうが断然面白い。

【雑誌】コミックバンチ 11/16 No.49 新潮社 B5中

【雑誌】コミックバンチ 11/23 No.50 新潮社 B5中

【雑誌】コミックバンチ 11/30 No.51 新潮社 B5中

【雑誌】コミックバンチ 12/7 No.52 新潮社 B5中

 No.49掲載のショートギャグ連発企画「オオギリフェスタ」第3回に、神原則夫、えりちん、山下健治、清家行人が掲載。自分の注目はやはり神原則夫だけど、いつもどおり飄々とした、肩の凝らない漫画を展開してました。No.51掲載の読切、浮田愛「漂流少年」。難病を患った野球少年が、その父によって治療法が確立されるまでコールドスリープさせられ、目覚めてみたら1万年後の人間が絶ミリ津した社会だった……というところから始まるお話。スッキリとした絵柄でハートフルなストーリーを展開しててまずまず。

 No.52にはイワシタシゲユキ「完全無欠少女〜パーフェクト・ガール〜」が掲載。美術教師の山岸に惚れてしまった美少女生徒が、その美術教師と関係のある女教師の妨害にもメゲず、努力しまくって彼の好意を得ようとする……というドタバタ恋愛コメディ。相変わらずクセのある画風だが、美少女生徒はまあまあかわいく描けていて楽しめはする。なおイワシタシゲユキは、No.4+5合併号から新連載「女王様がいっぱい」を開始予定とのこと。

 原哲夫「蒼天の拳」は、相変わらずヤラレキャラの叫び声がいいです。No.51掲載回でも「はぶらっし」「ドレッミファァア」「ソラシュドォ〜」「ドミラソッソッ あっ ファミレス」とか、実に素晴らしい断末魔の叫びを見せてくれていて、やっぱすげーなあと思う。むちゃくちゃなセリフなんだけど、そのキャラにはけっこう合っていたりするんですよね。

【雑誌】コミックメガストアH 12月号 コアマガジン B5平 [Amzn][定期購読:Fujisan

 野良黒ネロ「パイデカ」。彼女にフラれて部屋に引きこもっていた主人公のところに、従妹がやってきてちょっかいをかけてくるが……。黒々と日焼けした健康的な娘さんの、やたらでっかいおっぱいが魅力的。野良黒ネロの絵柄はたいへんもちもちした質感をしておりますが、触り心地がすごく良さそうでそそる。あとはラブコメとしても甘ったるく、適度にイタズラっぽく締めくくって良いです。

 上乃龍也「今日こそ俺は…」は、一見大人しそうだけど、実はすごいスキモノな彼女に毎日ヌカれまくりのあんちゃんのお話。相変わらずぷりっぷりつやつやした絵柄はエロ土高めで、しっかりヌカせるものがある。女の子の表情の描き方とか、絵柄的にも洗練されてきたかな。クセはなくなってきたけど、その分間口は拡がってると思う。ゆりかわ「彼女が〈競泳〉水着に着替えたら」。この人もなかなか達者。ちょっと細めな線だけど、肉体描写はボリューム感があり。女体に関してはばいんばいんながら、少し白っぽい画面作りのおかげで、多少シャレた感じもある。

 大嶋亮「僕のいとこ5」。シリーズ最終話。主人公の少年・タクヤは、いとこの外人ねーちゃん・リサと昔からラブラブだが、それをリサの母親らが引っ掻き回して……というお話。いかにも派手めな外見なのに、一途なリサの様子がけっこうかわいくて、楽しいシリーズでした。。

【雑誌】COMIC XO 12月号 オークス A5平 [Amzn][定期購読:7andyicon

 のぎまこと「あるこリズム」。ツンデレお嬢様の流能と、主人公の大村が、海水浴中に島に流されてそこで……というエピソード。いつの間にやら大村を強く意識しちゃうようになってしまった流能さんがかわいいですのう。この作品のヒロインたちの中では一番良いと思う。命わずか「スポ魂♂」は、相変わらず女装少年・唯がかわいいですな。今回は剣道娘な人とからんでエッチ。つやつやぷりぷりした肉体描写がやはり独特。


11/1(木)……新・日にち

▼木曜日分と、1日15日発売分の雑誌感想をまとめて。モーニング、ヤンサン、ヤンジャン、チャンピオンはそれぞれ11月1、8、15日分、近代麻雀、ビジネスジャンプは1、15日分です。なんとか11月中には更新追いつきたいなあ。いちおうこれでも、なんとかする気だけはあるんですが。でも気がつくと日にちが過ぎてるんですよね。ここ5〜6年、不規則な生活をずっと続けてきたので、1日のサイクルってもんが完全になくなっちゃってていかんです。
(2007/11/21)

【雑誌】モーニング 11/15 No.48 講談社 B5中

【雑誌】モーニング 11/22 No.49 講談社 B5中

【雑誌】モーニング 11/29 No.50 講談社 B5中

 この3号では、No.48で連載再開した一色まこと「ピアノの森」が断然面白かった。ショパン・コンクールが進行していく中、いよいよカイが登場。カイの演奏は、初っぱなから聴衆を引き込んでいく。もちろん漫画だから音は出ないけど、「なんだか凄い演奏が行われているのだろう」という感じがビシビシ伝わってきて、すごくカタルシスがある。カイの手の負担という不安はあるものの、この後の展開もとても楽しみ。

 No.50では福満のぶゆき「僕の小規模な生活」がいったんおしまい。このところものすごく生々しい展開が続いてて、ハラハラする面白さだった。そんな中でも妻の人の存在は一服の清涼剤というか、呑気そうな様子は見ててホッとするものがある。で、扉ページに最終回と書いてはあるけれど、来年2月からは週刊で連載再開との告知もあるので安心した。なお単行本も12月21日に第1巻が発売決定とのこと。

 作:綱本将也+画:ツジトモ「GIANT KILLING」は引き続き面白い。試合がどんどん白熱していってて良いです。田中誠「実録!関東昭和軍」。山楝蛇が新主将に就任。最近の関昭野球部は、かわいがりのほうは当たり前のようにやりつつも、案外ちゃんと青春してると思う。なんだかちょい心暖まるエピソードもあったりして楽しい。もちろん高校野球がらみのブラックな話題も楽しいんで、もっとバリバリやっちゃってほしいですけどね。

 山田芳裕「へうげもの」は、秀吉と衝突するようになった利休の力が、だんだん小さくなっていく様子が切ない感じ。織部のほうは、いろいろ恥ずかしい経験もしたけど、収まるところに収まって、人間的に一個の完成を見つつあるか。したたかさを増した織部の姿がなかなかに頼もしいです。

【雑誌】ヤングサンデー 11/15 No.48 小学館 B5中

【雑誌】ヤングサンデー 11/22 No.49 小学館 B5中

【雑誌】ヤングサンデー 11/29 No.50 小学館 B5中

 No.49から草葉道輝の集中連載「LOST MAN」が開始。記憶をなくした凄腕日本人サッカー選手が、流浪の旅を続けつつ、仕事人的に各地のクラブで活躍していくという内容。傭兵みたいなもんですな。No.50の段階でまだ試合が始まってないのでなんともいえないけど、まずまず楽しめそうかな? 高橋のぼる「土竜の唄」は、No.49から5号連続カラー。なんかこの作品をそこまでプッシュしてくるとはちょっと意外。いや、アクが強くてテンション高くて自分は好きですけど。

【雑誌】ヤングジャンプ 11/15 No.48 集英社 B5中

【雑誌】ヤングジャンプ 11/22 No.49 集英社 B5中

【雑誌】ヤングジャンプ 11/29 No.50 集英社 B5中

 No.48で作:鍋田吉郎+画:坂本眞一の新連載「孤高の人」がスタート。登山を題材とした作品。主人公・森は周囲に心を閉ざしていた転校生少年で、転校先の学校でクラスメートに因縁をふっかけられ、校舎登りをすることになったのをきっかけにクライミングに目覚める……という出だし。出だしはロッククライミングがメインだけど、扉絵を見ると冬山登山もしてるし、も少し広義な登山漫画になるのかな。「ゴツい男が、ゴツゴツした岩を登る」というテーマは、坂本眞一の力強くて男くさい作画にはマッチしていると思うので、うまく持っていってほしいところ。

 No.50から佐々木拓丸新連載「SINfinity」がスタート。理不尽な悪業に幸せを奪われた人の想いを代行して、悪人たちに罰を下す異能力者たちの物語。「必殺仕事人」的な因果応報もので、基本的には前半で悪いヤツらにすんげーヒドいことをさせて、後半でそいつらを惨殺して溜飲を下げるという構成。この手のお話は、前半部があまりにリアルすぎる&ヒドすぎると凹んだりします。今回も、母1人息子1人で頑張っていた親子の話で、チンピラのひったくりのせいで事故に遭った母親が失明するという悲劇に見舞われている。まあ現実だと、こういうチンピラは普通に存在するわけだけど、都合良く復讐してくれる仕事人はいないわけで。「自分や身近な人が同じような目に遭ったら……」なんてことは考えちゃいますね。まあ余談が過ぎたけど、お話としては絵柄がシャープで、お話も分りやすく作っており読ませるものはあります。

 柴田ヨクサル「ハチワンダイバー」は、菅田が受け師さんへの愛のため、鬼将会との戦いに足を踏み入れることに。お話としてはNo.48掲載の回が良かったです。鬼将会の話を聞かされて尻込みする菅田だが、受け師さんに頼まれると弱い。惚れた男の弱さ、かわいさみたいなものが存分に出ていて良かった。

 高橋陽一「キャプテン翼GOLDEN-23」は、ここに来て立花兄弟の見せ場が。これまで「なんでお前らスカイラブハリケーンやらねーんだよー」って感じだったが、成長して体重増えたからツラかったわけですね。「1回やったら選手生命終了」ってな感じでお話を進めているのだが、盛り上げ方がムチャでちょっと笑ってしまった。さすがといえばさすが。

【雑誌】週刊少年チャンピオン 11/15 No.49 秋田書店 B5平

【雑誌】週刊少年チャンピオン 11/22 No.50 秋田書店 B5平

【雑誌】週刊少年チャンピオン 11/29 No.51 秋田書店 B5平

 作:青山広美+画:山根和俊「GAMBLE FISH」。キノコ君アナル攻防サイコロ勝負編は、意外とアッサリカタがついちゃったなあ。まあ吐夢で最終決戦にする都合上、勝敗については最初っから明らかだったので、サクッと終わらせたってのもあるんでしょうけど。まあこのエピソードはちとギャグ系の賑やかし編&キノコ君フィーチャー&DMC男ってことでいいか。

 水島新司「ドカベンスーパースターズ編」。クライマックスシリーズと日本シリーズをものすごくあっさり消化。ここらへんは相変わらずですね。クライマックスシリーズについては、「あぶさん」では2年連続夢オチと苦杯を飲んだ水島先生だけど、「ドカベンスーパースターズ編」なら毎回スーパースターズとアイアンドッグスをからめられるんで、都合の良いシステムといえるかもしれない。それでも現実無視ではあるんだけど、とりあえずリーグ首位のチームを入れておいて、あとは日本シリーズの相手チームを間違えなければ、形はつきそうだし。それにしても突然登場した相撲取りキャッチャーを、あっさり使い捨てにするところは凄いですな。何のために出てきたんだこやつは。もちろん水島先生にそんなこといってもしょうがないですが。

 桜井のりお「みつどもえ」は、最近は三姉妹よりも、むしろ脇役陣の女の子の活躍が楽しい。個体認識できているのは少ししかいないけど、三姉妹よりも病んでる感じの女の子が多くて面白いです。絵ヅラ的にもかわいいし。

【雑誌】近代麻雀 12/1 竹書房 B5中

【雑誌】近代麻雀 12/15 竹書房 B5中

 前田治郎「ナグモ」。博打島の上層部と対決するため、ナグモは幹部試験の卓につく。今回はわりと普通な麻雀勝負みたい。これまでけっこう変則的なのが続いてたので、かえって意外に感じてしまう。なお今回のライバルはやけに粘着質な感じでキャラが濃いですな。それと比べるとナグモの甘っちょろさが目立つ。押川雲太朗「リスキーエッジ」。危地からは脱して大金を得た吉岡だが、今度はついに青柳との直接対決を迎えることになりそう。あと親分肌の寺田がらみでちょいとウェットな展開も見せてますが……。この作品はシリアスにやってるし、しっかり読ませてくれます。

【雑誌】ビジネスジャンプ 11/15 No.23 集英社 B5中

【雑誌】ビジネスジャンプ 12/1 No.24 集英社 B5中

 No.23から作:佐木飛呂斗+画:山田秋太郎の新連載「爆麗音(バクレオン)」が開始。ロック漫画。主人公の歩夢はロックがものすごく大好きな22歳。バンドにも参加しているけれども、演奏を始めるとあまりにものめり込みすぎてしまうタチ。かわいい顔をしているのに、他のメンバーがついていけないほどの突っ走りっぷりを見せるため、敬遠されていた。そんな彼が、印南烈というパンクで無頼な男に出会い、そこから二人のロックストーリーが始まっていく、という感じ。烈が暴走族をぶっつぶしたこともある喧嘩野郎だったりするところとか、タイトルの当て字とかは、いかにも佐木飛呂斗らしいヤンキー風味。山田秋太郎の作画もあって、出だしはまずまずインパクトがある。ただ山田秋太郎の場合、連載続けていくとインパクトが弱まりがちなんでどうなるかなあ……といったところ。

【雑誌】ポプリクラブ 12月号 マックス B5中 [Amzn]

 ヤスイリオスケ「ちょっとくらい腐ってるのが美味いんですよ?」が最終回。主人公が腐女子彼女&幼なじみ&金髪女教師の3人と、無事やりまくり生活に突入してハーレムエンド。まあお話としては無難な落としどころ。ラブコメ展開が楽しく、この人の特徴であるつやつやぷりぷりしたボリューム感のある乳描写もエッチで楽しい連載だった。3人めに出てきた女教師さんが、他の2人と比べるとおまけっぽい感じはしたものの、バチバチライバル関係な2人の間の中和剤としてはちょうど良かったのかもしれない。

 De「放課後♥まっどてぃーぱーてぃ」。猫耳・ウサミミバニーにコスプレした女の子2人がかわいいです。まあコスを除いた2人の個体差があまりないのはなんだけど、ほの甘くて華やかではあるんでいいんじゃないでしょうか。井ノ本リカ子「はじめてのそのつぎの」は、お話的にはまあなんてことないが、最近お得意の地味系メガネッ娘がかわいいのが良い。BENNY’S「自慢くらべ」は姉モノ。こちらはいつも変わらぬ手堅さ。

 中年「空空空周り」。教室内で二人っきりになった、超内気な少年少女がお互いに放しかけようと空回りしている間に、なんだかわけもわからずエッチに突入という漫画。細くてちょいとこちゃこちゃのたくるような独特のタッチが、いつもながら特徴的で目を惹く。天然っぽいどこかふわふわしたノリだけど、エロもきちんとやってるし、ラブコメテイストなお話も楽しめる。この人の作品は毎回楽しみ。


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