3/10(水)……震える舌、また知るエルフ
▼Google AdSense。本文と関係のある広告をGoogleが自動的にピックアップして掲載してくれるというものだが、確かに通常のバナー広告よりは効率が良さげ。ただちょっと悩むのが、bk1、Amazon、楽天といったすでにアフィリエイトをやってるところの広告をどうするか。Google AdSenseのリンクをクリックしたユーザーが買い物してもアフィリエイトのポイントはつかないが、買い物が行われた場合には各サイトのアフィリエイトのほうが料率が高いので、Google AdSenseの広告を掲載しておくとかえって損してしまうことがあり得るということになる。
Google AdSenseではURLフィルタを使って特定のサイトを掲載されないようにすることもできるので、それを利用すればこの問題は回避できる。ただウチの場合、漫画の話ばかりのサイトなので、この3サイトをはじいちゃうとサイト内容に適合する広告があまり出てこない。試しにこの3サイトを表示しない設定にしてみたら、バナー5個分のスペースがあるのに1個しか表示されないなんてことになっていた。これもちょっと良くないような気はする。アニメダイエットについては、さすがにダイエット関連商品やフィットネス用品などの広告を出している企業がいっぱいあるんでわりといい感じに関連性のある広告が掲載されてるんだけど。とりあえず当面は、アフィリエイトでの売上が一番多いAmazonだけURLフィルタに登録しておき、残りの二つは広告掲載から外さないようにして様子見してみます。
▼返信先アドレスを書いていないメールをいただきました。たいへん励まされる内容だったのですが、返事を出すことができませんのでこちらでお礼をいわせていただきます。あとそのメールの内容とは関係ないですが、アンケートの投票内容修正依頼でいただいたメールについても、原則として返信してないですけどトラブル等で受け取れなかったもの以外はちゃんと目を通させていただいてますんでご安心ください。
▼未読物
【単行本】「さべあのま全集4 ネバーランド物語」 さべあのま メディファクトリー 文庫 [bk1][Amzn]
▼12日売り
【単行本】「Honorable」 チ川ユポ 双葉社 A5 [bk1][Amzn]
【雑誌】スーパージャンプ 3/24 No.7 集英社 B5中
徳弘正也「狂四郎2030」。光明救出作戦がいよいよ始まる。志乃は西城の狡猾な罠に捕らえられ身動きできず。先がどうなるか気になる。小谷憲一「DESIRE」。女性ジョッキーが全裸で騎乗。このネタはオースーパージャンプの「DESIRE -the best shot-」 でもやってたはず。調べてみたら2001年年11月18日の日記に記述がありました。
【雑誌】ビッグコミック 3/25 No.6 小学館 B5中
作:鍋島雅治+画:はしもとみつお「築地魚河岸三代目」。今回はズバリ春の魚、鰆(サワラ)。切り身にして焼くのが一般的な魚だが、岡山県あたりでは刺身にもするらしい。刺身がどんな感じなのかは次号。いつもながら勉強になります。作:小池一夫+画:森秀樹「花縄」は、今回も高品質。花太郎が独断で罪人と相対するがその結果は……。花太郎、罪人、そして鬼平らの男気がビシビシ伝わってくる骨太な読みごたえはさすが
【雑誌】週刊少年サンデー 3/24 No.15 小学館 B5平
福地翼「うえきの法則」では、めがね娘・森あいちゃんの能力が発動。その能力を出すまでの過程がなかなかいい感じのボケっぷりで面白かった。だいぶ無理はあるけど、このくらい強引なのはオッケーでしょう。モリタイシ「いでじゅう!」はたいへんラブコメチックでドキドキな展開。ドギマギしている森さんがかわいいですのう。井上和郎「美鳥の日々」もこれまた。今回はセイジのことが好きなあまり刺客を差し向けたりしていたお嬢さま・鎌木さんのエピソード。ラストはあらららなるほど狙っちょりますなあという感じで楽しうございました。
【雑誌】週刊少年マガジン 3/24 No.15 講談社 B5平
森川ジョージ「はじめの一歩」がたいへん面白い。ぶん殴るシーンの力強さ、破壊力を感じさせる描写のカッコ良さはさすがに素晴らしい。宗田豪「天才料理少年味の助」。肉汁だけにこだわった味の助バーガーは、食うまでもないゴミだった! 肉の半分くらいが肉汁で構成されてると思しきパティの挟まったバーガーは、著しく食いにくそうだが誰もそんなことは問題にしていなーい。そして味の助先生の震える舌がついに発動。ちなみに「震える舌」(参考サイト)は、子供のころに見て衝撃を受けたトラウマ映画です[Amzn]。
【雑誌】かべ耳劇場 Vol.1 ワニマガジン B5中
トリビア系の4コマ雑誌という感じの本。H系のうんちくネタが多いが、トリビアじゃないネタもあり。松本耳子、大久保ニュー、神田森莉、辛酸なめ子、池部ハナコ、海野やよい、日高トモキチ、こいずみまりと、わりとマニア好きする作家が描いていたこともあり買ってみました。この中では海野やよいのぶっちゃけた自分話漫画「出もどり西荻窪」、あと池部ハナコの4コマでないショート漫画の「昔 暮らした部屋」あたりがわりと楽しめた。ただ、トリビア系は自分にはちょっと合わなかった。こういう細々としたネタを拾っていくタイプの作品は、読むのに手間がかるので、もっと「おお!」と思うようなモノが欲しかった。もともと4コマ系の読者じゃない人間の意見なんで、あんまりアテにはならんと思いますが。
【雑誌】メガプラス Vol.6 コアマガジン B5平
巻頭の天織龍樹のカラーショート漫画「ドキドキだらけのアイドル水着大会!!のまき」が、軽いノリとペンタッチで楽しかった。手書き文字やこちゃこちゃした画面構成も、茶目っ気が利いていて良いと思う。楽しんで描いてるな〜という感じ。長月みそか「学校で教わる大事なこと」。保健体育の授業で習ったことを、そのまま実生活でイカしている少年少女カップルのお話。この人の優しく可愛らしいタッチの絵柄はやっぱりいいです。天竺浪人「FLESH EATER」後編。家庭教師の兄ちゃんの欲情を煽る奥様が今回もエロチック。とくに赤く肉厚な唇が淫蕩な雰囲気を醸し出している。
【単行本】「恋は青空の下」 あるまじろう 茜新社 B6 [bk1][Amzn]
すごくスッキリした透明感のある絵柄が持ち味のあるまじろうの3冊め。ちょっと古めの作品ばかりだが、すべて単行本初収録。コメディ、純愛、悲恋……とバラエティに富んだ内容。とくに毎日かぶりものをして学校に来ておさななじみ男子の気を引こうとする不思議少女のお話「狩人の夜」、フェラチオ好きな女の子が喫茶店でその想いを友人に延々語る「昼下がりの情事」あたりの、ちょっとユーモアの利いた作品が楽しく読めた。あとは「用心棒」「ヒズ・ガール・フライデー」とかの青春H漫画も。基本的に品の良い絵柄なので、エロ漫画を読みなれていない人でもスッと入っていけると思う。ただ単行本全体で見ると、お話がバラエティに富んでいる反面、「これがあるまじろうだ!」っていう際立った特徴が見えてきにくいというのはあるかもしれない。
【収録作品】「おとうと」「女は二度生まれる」「5時から7時までのクレオ」「狩人の夜」「昼下がりの情事」「あなただけコンバンワ」「恋は青空の下」「ジンクス」「ヒズ・ガール・フライデー」「用心棒」
3/9(火)……マジ you got it
▼見てのとおりGoogle AdSenseでの広告掲載を始めてみました。ウザいとは思いますが、なにとぞご容赦ください。
▼PCから使えるカシオのラベルプリンタKL-E20[Amzn][楽天]を購入。この手の製品は職場でも使ってるけど、自宅にも欲しくなったんで。これでとりあえずラベル作って、やたら増えたACアダプタとかにペタペタ貼っていくつもり。
【雑誌】イブニング 3/23 No.7 講談社 B5中
佐藤マコト「サトラレ」は、小松が、西山との間に生まれた娘の、サトラレとしても大きすぎる能力を封印するか思い悩むというエピソード。今回は一番メインとなっている西山・小松夫婦のお話だけに面白く読めた。なおサトラレ関連では、セクシー心理学というサイトをやってる精神科医のゆうきゆうという人が「セクシーサトラレ学」という本を3月22日に出すらしい。この手の本は通常買わないが、佐藤マコトが協力していて、描き下ろし漫画も収録されるらしい。どうしたもんかな。とりあえず書店で確認してみて漫画のページ数が多いようであれば考えます。
【雑誌】ヤングチャンピオン 3/23 No.7 秋田書店 B5中
作:夢枕獏+画:青木雅彦「摩獣狩り」がスタート。祥伝社刊の「サイコダイバーシリーズ」を元にした作品とのこと。青木雅彦の絵柄は、玉井雪雄+井上三太といった感じの雰囲気でけっこうゴツい。富沢ひとし「BRII ブリッツ・ロワイアル」(原案:高見広春)。ありゃ、これで最終回なのか……。真恋人が追い詰められてブチキレて面白くなってるなと思ってたんだけど。もう少しじっくり読みたかった。
【雑誌】漫画サンデー 3/23 No.11 実業之日本社 B5中
前号で始まったロドリゲス井之介「ぴんちら」と東陽片岡「東陽片岡煩悩劇場」は、すでに何年もやっているかのごとき誌面へのなじみっぷり。作:末田雄一郎+画:本庄敬「蒼太の包丁」は、蒼太の作った生麩の料理がなんだかおいしそうだった。ふだん生麩はそうそう食うもんでもないし、ちょっと食べてみたいなーという感じ。
【雑誌】Hのある風景III 光彩書房 A5平 [bk1][Amzn]
2月末には出てたらしいんだけど、すっかり見逃しておりました。で、「激しくて変」→「暗黒抒情」→「知的色情」→「Hのある風景」と、誌名を変えつつ細々と続いてきたこのシリーズは今回で最後になるとのこと。今回の多田編集長のあとがきではそこらへんの事情が書かれている。クセのあるヘンなエロ漫画がいろいろ読めて好きなシリーズだっただけに、終わってしまうのは残念。今後、光彩書房か一水社で似たような本を出すことがある場合は、多田氏ではなく「地獄の季節−グロリズム宣言−」[Amzn]を担当した若手編集者の人が担当するだろうとのこと。なお、これまでの掲載作品等の足跡は、くりむぞさん制作のアンソロジー『激しくて変』シリーズに詳しいので、興味のある人はそちらをどうぞ。くりむぞさんのページには、このシリーズに掲載された町田ひらくとほりほねさいぞうの作品が単行本にまとまるらしいという情報も掲載されてました。
で、今回の収録作品。早見純「君の錠に僕の鍵」。童貞処女がセックスをしようというその瞬間をドラマチックに描写。珍しく純愛だと思ったけど、よく考えてみたらこの人の作品ってどれも純愛物語ではあるんだよね。その発露の仕方が特殊なだけで。そんなことを思いつつ読んでいたら、ラストページでものすごい赤裸々な告白があって思わず笑ってしまった。町田ひらく「電波精子」は、携帯電話を通じた少女との男の淫靡なやり取りを描く。そして迎える皮肉な結末。駅のホームで電話をかけている少女をちょっと離れたところから眺めたラストシーンは、その後の展開も想像させずにはおかない余韻を残す。町田ひらくの新作を読んだのはけっこう久し振りだが、やっぱりうまいし面白い。
ほりほねさいぞう「左手右手」。人間の身体を自在に変形させる能力を持った娘さんに、いいように遊ばれる主人公。奇想天外ないじりっぷりがいつもながら素晴らしい。このレベルが「いつも」なんだからすごいもんです。砂「ケツのある通路」は、病院の通路に突き出たケツを巡る一幕の物語。ホットパンツには「ファックして」「1回2000円」の文字。「壁穴を境界に上半身下半身が別のことをしている」モノ。ケツ側の思惑とヤル側のアプローチが食い違うあたりとか、ユーモラスな作品だった。藤黄広誠「成介、清ひとつ」。すごく独特な垢抜けないというかなんというかな絵柄だが、けっこう読ませるお話。この人と早見純については、あとがきで多田編集長がこの本が終わった後の受け皿を心配していたけど、確かにそれも頷ける。あるとしたら青林工藝舎とかかなあ……。
【単行本】「おとぎのまちのれな」5巻 はっとりみつる 講談社 B6 [bk1][Amzn]
いつもながらたいへん賑やか。ケガリチョタで大騒ぎを起こしたれなが妙野町から飛び出し、オガタがそれに付き合い、逃げた先でまた騒動を巻き起こす……ってな感じ。何が起こるんだか相変わらず予想がつかないけど、健康的かつむんむんとしたHな雰囲気も充満させながら、ドタバタ楽しく展開中。それにしてもはっとりみつるは女の子をずいぶん肉感的に描くようになったもんだなあと思います。出始めのころはもう少しズドーンと直線的だったイメージがあるんだけど。
【単行本】「レヴォリューションNo.3」1巻 作:金城一紀+画:秋重学 小学館 B6 [bk1][Amzn]
超お嬢さま校と進学校の間にあって、ロクでもないことで有名な男子高の面々が、お嬢さま学校の文化祭に潜入してナンパすることを目的に奮闘するという青春ストーリー。あんまりHだったりギャグっぽかったりはせず、爽快な青春グラフィティになっているのが持ち味。秋重学の作画はまた質感がかなり変わってきてて、線がすごくシャープになった。正直まだピンと来てない部分もあるんだけど、恋あり友情あり挫折ありでちゃんと読める作品ではある。
3/8(月)……我が社は和菓子屋
▼親戚の家が和菓子屋をやっていて、大量に和菓子をいただく。さすがに一度には食べきれないので保存。なお和菓子を保存する場合は、冷蔵庫だと表面が乾いてしまっておいしくなくなるので、冷凍庫に入れておくほうがいいんだとか。なるほどねえ。
【雑誌】エース桃組 2004 Spring 角川書店 B5平
「GIRLSブラボー」の描き下ろしリバーシブル下敷き付き。ちなみに「リバーシブル」とは「両面に絵が描かれている」の意。巻頭カラーの新連載「Canvas2」はF&C・FC01が4月23日に発売する「Canvas2〜茜色のパレット〜」を漫画化した作品。作画は児玉樹。美術教師をやっている主人公と、その妹分的存在で彼の教え子でもあるイトコのエリス、それから主人公の幼なじみで同じ学校で体育教師をやってる桔梗がまず登場。この3人を中心に展開していくというラブストーリーという感じかな。素直な絵柄でラブコメしてて、まずは楽しめました。あとは本筋のギャル路線ではないけど、平野耕太、サムシング吉松の巻末漫画あたり。
【雑誌】ヤングキング 4/5 No.7 少年画報社 B5中
ジェームスほたての新連載「ラブ♥ハニ」がスタート。エロ方面でも各所で活躍しているジェームスほたてだけど、最近本当に精力的に描いてます。内容のほうは平凡な高校生男子の前に美少女三人が突如現れ、ドッキドキな同棲生活が始まる……ってな感じ。華やかさとボリューム感たっぷりな絵柄でサービス満点。ところで三人のうち二人がルイと瞳ってことは、三人めはやっぱり愛かなあ。佐野タカシ「イケてる2人」はホワイトデー話。心暖まるいいお話。佐次のイイ奴っぷりが際立つ。小池田マヤ「聖★高校生」は、4コマには珍しく引いたカットでお話を進め、聖の喪失感を浮き彫りにする。なかなか巧妙な演出で面白い。だけど次号から4回お休みとのこと。ってことは再開まで2か月空いちゃうのか〜。
【雑誌】近代麻雀オリジナル 4月号 竹書房 B5中
片山まさゆき「OMOTETOTO!」。なんかこの人の描く荒正義はへろへろしててかわいいな。実際は全然こんな感じじゃないようですが。原田重光「麻雀お嬢なつみ」は再登場。超巨乳で牌山と手配を隠し、その陰でイカサマをするというシスターが登場というたいへんくだらないネタ。徹底してくだらないので思わず笑ってしまった。城埜ヨシロウ「ウラセン」。プロ雀士との対決で調子に乗った城埜ヨシロウ。今度は「鉄人?∞号」として3月28日に中野の「ふぁーろん」という雀層に出現するそうです。
【雑誌】ヤングマガジン 3/22 No.15 講談社 B5中
巻頭カラーは作:きうちかずひろ+画:ほんまりうの読切「紙ふうせん」前編。昭和初期、旧制中学に通う少年たちの喧嘩物語。ガッチリ骨太なシブみのある作画でしっかり読ます。武骨でビシッと一本スジが通った感じが気持ちいい。押切蓮介「でろでろ」は、単行本1巻[bk1][Amzn]発売を記念して巻中カラー&2本立て。おどろおどろしそうでいながら下らなくて楽しい。あと妹ちゃんがやっぱりいい。松浦まどか「ウッハ!ハーレム学生寮」。不純異性交遊の疑惑をかけられた隅田と鶴が、アダルトビデオが延々流れ続け、食料・飲料に強壮剤を仕込まれた部屋に5日間閉じ込められ、ヤッたら即退学という試練に挑むことに。エロっぽいけどしっかりコメディしている。この作品は最近好調だと思う。
【雑誌】ビッグコミックスピリッツ 3/22 No.15 小学館 B5中
玉井雪雄「OMEGA TRIBE」。小菅の散り際をドラマチックに飾る。このところ盛り上がってて読みごたえあります。作:雁屋哲+画:花咲アキラ「美味しんぼ」では、怪しい粉を吸ってニタニタしている不気味なおじさん登場。ヤバいぜ、この男。
【雑誌】週刊少年ジャンプ 3/22 No.15 集英社 B5平
2003年6/16 No.27に読切で掲載された「未確認少年ゲドー」が連載化。人間が知らないけど世界のそこかしこにいる未確認生物を守ろうとしている少年ゲドーが主人公。それに生き物大好き少女の結城讃良がからんで展開される、コメディ色もあるドタバタアクション劇になっていく感じ。基本線としては妖怪モノに近い。しっかりまとまっていて楽しめるけれども、主人公キャラの設定がけっこう奇抜なんで、感情移入がしにくいというのはちょっとあるかもなーという気もする。高橋和希「遊戯王」は7年間の連載を終えて最終回。途中から連載を追えてませんでした。作:大場つぐみ+画:小畑健「デスノート」。ライトがボロを出しそうな感じの展開だけどどうなるかな。だいぶ緊迫感が出てきた。河下水希「いちご100%」。最近、ちょっと人員整理に入って来ているかなーという気がしていたので、今回の最終ページの展開は軽く驚いた。
【雑誌】FEEL YOUNG 祥伝社 B5平 [定期購読:eS]
一時期の「不幸な女」尽くしの誌面からだいぶ回復してきて面白くなってます。まずジョージ朝倉「ピースオブケイク」。好きという気持ちが暴走して、バイト先のレンタルビデオ屋の店長さんにウザいまとわりつき方をしてしまう主人公の志乃。その突っ走り具合がすごく面白い。こういう我の強いキャラをユーモラスに描いておきながら、なおかつそこからパッと身を翻してセンチメンタルな描写も鮮やかにやってのけてしまうあたり、ジョージ朝倉って凄いと思う。やまじえびね「フリー・ソウル」は最終回。すっかり芸風を確立して乱れがない。単行本は夏に発売予定とのこと。月子の読切「彼のワイフ」は、既婚者の男と不倫中な女性の切望と諦めを描いた作品。乾いたシャープな線がカッコ良い。
IKARING「しまいもん」。いつもすごく楽しい。ユーコ&やよいの姉妹が最初っから最後まですごい勢いでボケっぱなしで笑える。このゆるゆるな空気が、FEEL YOUNGという、ともすれば不幸オーラが充満してしまいがちな雑誌の中でいいアクセントになってる。そういう点では安野モヨコ「監督不行届」もいい感じ。カントクくんは面白いですね。
【雑誌】YOUNG YOU 4月号 集英社 B5平
羽海野チカ「ハチミツとクローバー」が表紙&巻頭カラー。竹本が自分探しの旅に出て周りの連中がやきもきするというお話だけど、なんか雑然としてるような。最近ちとギャグ方向に振りすぎで、バランスが崩れ気味な感じがちょっとする。谷地恵美子「すぐりの季節」は新連載。ヒロインのすぐりと、彼女と子供のころ仲が良かったが彫刻家の祖父とともにどこへともなく引っ越していってしまったせんという名の男子が、大人になってから再会……という感じのラブロマンスになるのかな? いつもながら安定感があり、手堅く読める作品になりそう。
東村アキコ「ドライアイス」は短期集中連載の最終回。不器用なドライアイス屋の従業員・コオロギと不思議な女性、それからシャボン玉オヤジが三角関係。ゆらゆらとした心理描写はやはり魅力的。だけどもう少し話数があったほうが良かったかも。ちとあいまいな終わり方という感じだった。なお東村アキコは6月号から新連載を始めるそうで、これはうれしい。鴨居まさね「SWEETデリバリー番外編」は久々の登場。デコラちゃんは今では34歳、時間が経ちそれぞれの境遇はちょっとずつ変わっているけど、楽しく読める雰囲気は相変わらず。ところで作品の内容とは直接関係ないけど、56ページの読切作品で「大長編」とうたうのはどんなもんでしょうなあ。表紙に書いてある「オール読み切りMODE」といううたい文句とか、女性向け漫画誌独特の言葉遣いにはいまだに慣れないところがある。
【雑誌】COMIC夢雅 4月号 桜桃書房 B5平
草津てるにょ「少女M」。筋トレをやりながらエロいことをしまくる兄妹の物語。しっかりヤッてて実用度は十分なんだけど、お話的にもけっこうユーモラスで楽しめた。この人についてはドロドロのエロスな作品も好きだけど、ときどき描くちょっとヘンな作品も楽しい。舞登志郎「こたつと電気ストーブ」。複数のお兄さんたちにHなことをされまくっている少女のお話。ラストシーンでこたつに入りぬくぬくしているときの笑顔がかわいくて印象に残る。ダーティ・松本「エロ魂!」。今回は海潮社忘年会の騒ぎを描く。酒呑んで頭がぐじゃぐじゃになってる感覚が伝わってくる画面はさすがの迫力と勢い。
3/7(日)……万祝はいま
▼法事。すごく久し振りにスーツを着た。2002年の11月に知人の結婚式で着たとき以来。そのときは体重が今より25kg多かったので、今回はさすがに新しい礼服を買い直し。この前着たときに仕立て直しをしたものなのでちともったいなかったが、どうせこれからもときどき使うもんだしまあ仕方ない。
【単行本】「美しい人生」 清水おさむ 青林工藝舎 A5 [bk1][Amzn]
いや〜すごい。情念こもりまくった描線からビシビシ異様なオーラが発散されててうなった。そして作品のほうも狂おしい迫力があってシビれる。
冒頭の「回顧ものがたり 昭和へび女」からして強烈。お話は昭和30年の日本が舞台に、見世物小屋で働いていた少年少女の生き様を描いていくというもの。少年・哲はともに暮らしていた少女・星子を幸せにすると誓ってプロレスラーを目指すが、見世物小屋に残った星子は経営に困った親方によって人間ポンプ男に犯されるエログロショーに出演させられる。その後、哲は覆面レスラー「へび仮面」としてデビュー。星子は巨大なへびを身体に巻き付けながら哲の成功を祈ったりするし、へび仮面のマスクもまんま本物のへび。でも表記がひらがなの「へび」だから、凶悪なわりになんだかしまらない。そしてラストの、ヤクザの組長に重症を負わせた哲が星子を迎えに行ったところで繰り広げられる、ヤクザと見世物小屋一同の抗争は壮絶の一語。熊、猪、亀、犬、トカゲなどの皮をかぶった異形の芸人たちが日本刀、槍、ヌンチャクなどを振り回して斬りかかっていき、星子も地面にはいつくばって口から火を噴いて奮闘。怒涛の展開はまさに圧巻。
「美しい人生」は女装趣味のある敏腕サラリーマンの人生。筋骨隆々としたやたらゴツい身体の人物が女装しているさまがぶっ飛んでいる。前後編で首切り人足の家に生まれた青年と、その妹の禁断の愛を描写した「最後の首斬り浅右衛門」は、非常に濃厚な味わいで妖しい美しさを放っている。濃い描線、激しい情念、鬼気迫る表情、波瀾万丈な物語、エロチックな味付け……どれをとってもメチャクチャに激しくて、崇高とさえいえるレベルに達している。ビシッと一本、背骨にスジの通った作品集。濃すぎて読者を選ぶところはあるものの、気合いを入れて読みたい1冊。
【単行本】「Landreaall」3巻 おがきちか スタジオDNA/一賽舎 B6 [bk1][Amzn]
剣と魔法(?)のファンタジー。火竜との対決編クライマックス。スマートな作画が気持ち良く、安定して楽しめる。アクションシーンはのびやかで軽快、主人公DXの妹であるイオンが飛び回ったりするところとか、決めポーズ自体はとてもイイん。ただアクションシーンについては、全体として今何が起きているのかということが分かりにくいのはちと惜しい。まあそこがメインではなく、DX、イオン、ロッコーの関係性の心地よさとかのほうが肝な作品なので大過ないとはいえるのだけれど。でもせっかくポーズとか気持ちいいので、アクションを分かりやすく見せられるとさらに魅力がアップするんではないかと思います。
【単行本】「いちご100%」9巻 河下水希 集英社 新書判 [bk1][Amzn]
まあいつもの通りの学園恋愛ストーリー。いい加減に一人に決めてしまいなされ、とは思うものの、徐々に東西二人に絞られてきてはいます。この二人については、最近より可愛く描こうと気合い入れてる感じも。
【単行本】「アイシールド21」7巻 作:稲垣理一郎+画:村田雄介 集英社 新書判 [bk1][Amzn]
スフィンクスに勝利したデビルバッツは、日本代表としてアメリカのチームと対戦することに。この巻はまだ試合前だが、新しく仲間になるかも(?)なキャラやアイシールド21の海を越えたライバルも登場したりして、種まきはしっかり行われている。アメリカ戦はすでに雑誌のほうで読んでいるけれども、次の巻でまた一気に読み返すのも楽しみ。
【単行本】「ブラックジャックによろしく」8巻 佐藤秀峰 講談社 B6 [bk1][Amzn]
ガン医療編が完結。このところワンンパターンになってきている感はあるけれども、それでもちゃんと読ませる。「これだ!」という解決法が見出せないガン医療に正面から取り組んで、この作品なりの形を示せたという点は評価したい。
【単行本】「賭博破戒録カイジ」12巻 福本伸行 講談社 B6 [bk1][Amzn]
悪魔のパチンコ台「沼」攻略編がまだ続いてます。この巻では決着がつかず、次巻に持ち越し。パチンコという漫画では意外に描きにくいギャンブルを、過剰ともいえる演出で読ませる剛腕ぶりはさすが福本伸行。それにしてもこの作品はアッという間に読めるなー。この巻なんか5分くらいしかかからなかった。
【単行本】「万祝」2巻 望月峯太郎 講談社 B6 [bk1][Amzn]
海と海賊と女子高生。お宝をめぐって個性的なキャラが動き回ってて、いろいろ面白いことが始まっていきそうな感じではある。ただ、今のところまだ「始まっていきそう」な段階なので、本調子になってくるのはこれからって感じかな。
【雑誌】大長編ドラえもん大全集 3 藤子・F・不二雄 小学館 A5平
この巻は「のび太のねじ巻都市冒険記」「のび太と銀河超特急」「のび太の創世日記」「のび太と夢幻三剣士」「のび太とブリキの迷宮」「のび太と雲の王国」を収録。どれ読んでもけっこう楽しめるなあ。この巻では「のび太と銀河超特急」での「のび太……、大長編になるとかっこいいことを言う。」というスネ夫のセリフがナイスだと思った。あとドラえもんも「のび太は射的の天才なんです。ほかには何もできないけど。」とかいってるし。でものび太って、なんだかんだいってこの集団の中ではリーダー役をやってるような。いつも彼がヘンなことを思いついて、それが冒険と糸口になってたりするし。
3/6(土)……神州豪傑城
▼新宿にて豪傑たちと酒。ガッと来てグッと行ってダッって感じでした。
▼未読物
【単行本】「美しい人生」 清水おさむ 青林工藝舎 A5 [bk1][Amzn]
【単行本】「レヴォリューションNo.3」1巻 作:金城一紀+画:秋重学 小学館 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「刑務所の中」 花輪和一 講談社 B6 [Amzn]
▼8日売り
【雑誌】エース桃組 2004 Spring 角川書店 B5平
【雑誌】FEEL YOUNG 祥伝社 B5平 [定期購読:eS]
【雑誌】COMIC夢雅 4月号 桜桃書房 B5平
「刑務所の中」は廉価版コミックスでございます。
【単行本】「フェイスガード虜」3巻 おおひなたごう 秋田書店 新書判 [bk1][Amzn]
おおひなたごうらしい実にシュールな競技、「アンビリーバボー体操」編が収録された第3巻。競技模様はダイナミックかつ実生活では役に立つことがまったく立たなそうで、非常に楽しい。「おやつ」にも似たような感じの「パワーホライズン」という競技が出てきたが、おまけページによるとどうやら「アンビリーバボー体操」は「パワーホライズン」の没ネームから生まれたらしい。しかもおおひなたごうは、「パワーホライズン」で1本連載を始められないものかといまだ画策中らしい。ぜひやってほしい。あとこの巻には田畑由秋+余湖裕輝「アクメツ」とのコラボレーション漫画も収録されててサービスたっぷり。
【単行本】「かみちゃまかりん」3巻 コゲどんぼ 講談社 新書判 [bk1][Amzn]
「神さま」パワーをめぐってかりんら少年少女たちがいろいろ争っている状態。この巻はゴタゴタあるものの、事態はあんまり進展してないかな。かわいい絵柄はさすがだけど、そろそろもう一段の盛り上がりが欲しいような気はする。
【単行本】「夢使い」6巻 植芝理一 講談社 B6 [bk1][Amzn]
これにて最終巻。この作品はアクションやギミックが派手で、少年少女のドキッとするようなHっぽいシーンも多く、けっこう楽しんで読んでいた。ただラストはドタバタと畳んじゃったかな〜という印象。長めのエピソードがメインだったが、個人的にはもう少し短い話も入れていけばいいのにな〜と思っていた。基本的に悪霊退治モノ的な内容なんで、単純に事件解決しておしまい〜みたいな描き方もできそうだし。短い話のほうが各キャラの能力が端的に示しやすいし、読者も入っていきやすいだろうと思う。それでときどき長い話をやると効果も倍増するような気がするんだけど。ところでラストエピソードのメガネ娘さんはかわいいですな。植芝理一の描くほっそーい身体の女の子はやっぱりいい。
【単行本】「いばらの王」3巻 岩原裕二 エンターブレイン B6 [bk1][Amzn]
この巻もハイスピードで冒険活劇進行中。その中でじょじょに謎的な部分も明かされてきている。全貌はまだ良く分かんないんだけど、全体的にカッコイイこととカスミが萌え〜であることは確かだ。
【雑誌】コミックPOT 4月号 メディアックス B5中
今号からB5平とじ→B5中とじにリニューアル。個人的には中とじのほうが軽くて読みやすいので歓迎だが、今回のPOTは中とじとしてはページ数が少なめ。わりと急なリニューアルだったのかなあ。
EB110SS「子供料金チョ〜OK!」。少女が売春をやってるマンションが舞台。なんかズバリ「13歳」とか書いちゃっててドキッとした。木静謙二「DEAD TO THE WORLD」は、年のずいぶん離れた妹を可愛がっているお兄ちゃんが主人公。てなわけでこっちもロリもの。相変わらず達者な作画でしっかりエロい。あと木静謙二は再録の「8 Mile」も掲載されいている。乙「TUTU I ZUTU」。吊り目で横縞パンツのヒロインさんがなかなか可愛いです。お話のほうも幼なじみが恋人に変わる……ってな内容で、いい感じにラブコメしている。長谷円「かわいい先生」。肝っ玉女教師が、落ちこぼれクラスを奮起させるため、自分の熟れ熟れの身体をエサに勉強を頑張らせる……というお話。もちもちしたボリューム感たっぷりの女体描写は素直にいやらしく、エロシーンもハードで実用度十分。姐御肌な女教師のキャラクターも愛敬があってグッドでした。
【雑誌】MUJIN 4月号 ティーアイネット B5平
天瀬晴之の新連載「SISTER」。同じクラスの委員長女子に心は惹かれつつも、家では妹が激しくアタックしてきてそれに流されてしまう主人公。妹さんも委員長さんもどっちもかわいくて惹かれるものがあった。素直な絵柄にも好感が持てる。ゆいし「弓 −CUE−」。キリリとした雰囲気の弓道少女が主人公。恋人である年上の男にHなことをされると普段とは態度が一変、メロメロな表情が崩れちゃうところがいい感じ。恥ずかしがって視線を反らしたりする表情なんかもソソられるものがある。ちょっと意地悪したくなっちゃういい表情です。
3/5(金)……駄馬協会
▼未読物
【単行本】「かみちゃまかりん」3巻 コゲどんぼ 講談社 新書判 [bk1][Amzn]
【単行本】「賭博破戒録カイジ」12巻 福本伸行 講談社 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「万祝」2巻 望月峯太郎 講談社 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「バカ姉弟」3巻 安達哲 講談社 B6 [Amzn]
この巻も楽しい。バカ姉弟の日常を追っているだけなんだけど、なんだかじんわりにじみ出してくるような面白み。おねいちゃんのおでこはますます丸くつややかになり、特殊な能力もいろいろと。かわいいというかなんというか。とにかくバカ姉弟には、お地蔵様とかみたいな、どこか可愛らしい神々しさがあっていい。なんだかありがたい。
【単行本】「でろでろ」1巻 押切蓮介 講談社 B6 [bk1][Amzn]
祝・初単行本。ホラー系のネタを扱いながら、その実、日常的で味のあるギャグを展開。押切蓮介の、ディティールはおどろおどろしげでありながら、全体ではカラッとした作風は個性的で前からけっこう好き。「でろでろ」ではちょっと不良っぽい主人公の妹が案外可愛いのも気になる。そのうち「カースダイアリー」や「悪霊ドリル」とかも単行本に収録されるといいんだけど。
【単行本】「ハラハラドキドキ」2巻 清野とおる 集英社 B6 [bk1][Amzn]
押切蓮介とよくつるんでいるらしい清野とおるの最新巻で、この作品はこれで最終巻。お腹に人面疽ができてしまた主人公とガールフレンドを中心とした、濃い目な味のギャグ漫画。ラストはなんだかすごくブチッと終わったけど、まあこの作品らしくはあるかな。個人的には前作の「青春ヒヒヒ」のほうが好きだが、クセのある絵、唐突なギャグ、ぶっとんだキャラの数々と、やっぱり気になる人ではあります。
【雑誌】コミックフラッパー 4月号 メディアファクトリー B5平
和田慎二の新連載「ファティマ」がスタート。えーとなんか怪奇現象を扱うお話になるのかな? 今回はプロローグ段階でまだよく分からない。柳沼行「ふたつのスピカ」。いつもの5人でアスミや府中野くんの実家のある唯ヶ浜へ。このエピソードでは、これまでずっとほのめかされてきたマリカの秘密に迫るっぽい。そろそろ物語も大詰めに近づいて来ているのかな。中村嘉宏「オーバーマンキングゲイナー」(原作:富野由悠季)。いやー、作画がちゃんとしている回は面白いなあ。今回はリュボフさんがグッド。TV放送が終わってからそろそろ1年。漫画のほうではまだヤッサバが健在で、姿を消すカエルオーバーマンとかが出てきたところです。新居さとし「地球防衛OLいちご」。家出したいちごがおともだちの家に泊めてもらおうと各ヤサを転々。それぞれの生活模様が描かれてちょっとトキメキ。
【雑誌】ビッグコミックオリジナル 3/20 No.6 小学館 B5中
今号には「オリジナルヒストリー30years」と題する企画あり。本誌連載作品の一覧、主要読切作品リスト、増刊号連載作品データなどがまとめられたもの。扉ページを含めて8ページと簡単なものだし地味ではあるが、こういうのはけっこう有用な資料になるしありがたい。ほかの雑誌でもやってほしい。
高橋留美子の読切シリーズ「高橋留美子劇場」最新作が掲載。今回は夫の母親と二人で旅行に出かけた奥様のお話。きっちりソツなくまとめた隙のない出来。村上もとか「龍」。ていが拾ってきた中国人の少年が、秘かに狡猾さを発揮し始める。光のない目つきにゾクッとさせられる。一癖二癖ありそうなキャラですな。吉田戦車「フロマンガ」は、タイトルどおり風呂がらみのネタでつづる4コマ漫画。これまで増刊号の巻末ページでやってたのが、本誌連載に昇格。福本伸行「最強伝説黒沢」は、すっかりストリートファイター黒沢漫画と化している。もしかしてこの作品って最初っからそういう路線を狙った漫画だったんだろうか……。何はともあれ、黒沢さんが格闘術に目覚めていく様子はなんだか楽しいです。
【雑誌】コミックバンチ 3/19 No.14 新潮社 B5中
巻頭カラーで新連載・富沢順「殺し屋麺吉」がスタート。1/23 No.6に読切で掲載された作品が連載化。屋台のラーメン屋が裏で必殺仕事人的な殺し屋をやっている……というストーリーだが、これはけっこう面白い。なんといっても勧善懲悪の構図が単純明快で分かりやすいし、殺し方にユーモアがあって痛快。例えば小麦を鍛えに鍛えたものすごい強度の「強力麺」で標的の首を締めるとか、「んなアホな」ってな小道具の使い方が楽しい。あとネタバレしすぎてもアレなんで書かないけど、最後に悪人を殺害する道具なんかもいい。ネタが続くかどうかが鍵かもしれないけど、まず今回は面白かった。
【雑誌】花とゆめ 3/20 No.7 白泉社 B5平
山田南平「紅茶王子」は、アッサムと奈子がお互いの想いを伝え合うも、アッサムが人間になるためには大きな障害があり……ということで盛り上がっている。告白シーンはうれしはずかしでいい感じでした。羅川真里茂「しゃにむにGO」。インターハイの準決勝。伊出vs.なんかリズミカルなにーちゃん、滝田vs.佐世古と両カードともにアツい。伊出のほうはおそらく勝つだろうけど、滝田のほうがどうなるかって感じかな。どっちが伊出の相手になっても面白そうだし。
【雑誌】桃姫 4月号 富士美出版 B5平
瀬奈陽太郎「妹は美少年!?」が楽しかった。男装の似合う妹が、愛する兄に女装させたり、他の女子の接近を邪魔したりと活躍するというドタバタコメディ。妹さんのマイペースさが楽しいし、華やかな絵柄もインパクトがあっていい。今回のは「マルイモ」(妹に○がしてある)シリーズの第1弾とのことなんで、これからしばらく妹モノが続いていきそう。東雲太郎「包柔温室」は2回め。部活で女子にいたずらされる美少年。強弱の利いたペンタッチがきれい。あとHシーンの密度も濃く、おっぱいとかたいへん柔らかそうに描けてていい感じ。島本晴海「ちゅ〜♥ぺっと」は6話め。濃いHシーンで始まった後は、主人公の藤川の不幸な家庭環境が語られ、読ませる展開に。しっかり物語も作ろうとしていて好感が持てるし、Hシーンのラブラブ度が濃厚なのもいい。
3/4(木)……おはようKドロー
▼未読物
【単行本】「フェイスガード虜」3巻 おおひなたごう 秋田書店 新書判 [bk1][Amzn]
【単行本】「いちご100%」9巻 河下水希 集英社 新書判 [bk1][Amzn]
【単行本】「アイシールド21」7巻 作:稲垣理一郎+画:村田雄介 集英社 新書判 [bk1][Amzn]
【雑誌】キングダム 4月号 少年画報社 B5中
米餅昭彦「けい×どろ」。蔵田U作警部補は町のみんなに慕われておるのですなあ。今回は人情味を感じさせるええお話。私屋カヲル「青春ビンタ!」は、今どきバレンタインデー話かと思ったらむしろホワイトデー話だった。青春ラブコメしてて微笑ましい。亜美ちゃんはいい娘さんだと思う。アキヨシカズタカの読切「カリスマ栄養士バランスA子さん!」は、やけにグラマーな栄養士のA子さんがバランスのとれた食事のススメで相談に来た人たちを元気にしちゃうというお話。きっちりまとまっているけど、これは読切というよりも連載向けの話かなーと思う。料理パターンが何種類も出てきたほうが面白いし役に立つだろうから。
【雑誌】モーニング 3/18 No.14 講談社 B5中
国友やすゆきの新連載がスタート。消費者金融会社の支店長さんを主人公にした、お金をめぐる人間ドラマ。タイトルは「カネが泣いている」。タイトルも内容もものすごいベタベタで、さすがの脂っこさを発揮。やはり国友やすゆきは期待を裏切らねえ。うえやまとち「クッキングパパ」。今回紹介されていた山芋や豆腐、おからなどで作る精進料理の鰻もどきはけっこうおいしそう。手間はかかりそうだけど。
【雑誌】ヤングサンデー 3/18 No.14 小学館 B5中
北崎拓「なんてっ探偵アイドル」。梨奈はやっぱりトリコロール卒業っぽい感じがしてきた。この手の漫画に巨乳キャラは必要ではあろうが、ロリ顔巨乳なメンバーは補充したし、そろそろアキラをリーダーにして自覚を促すなんてエピソードがあってもよかろうし。
【雑誌】ヤングジャンプ 3/18 No.14 集英社 B5中
鈴木央が読切で登場。今号と次号で「メモリー・オブ・ムーン」前後編が掲載。内容のほうはとある中国拳法の修行が行われている寺に、何かいわくありげでかつすごく強そうなワンという男が流れ着いて……という出だし。中国武術の頂点に君臨する伝説の拳を巡って、宿命の戦いが繰り広げれる感じ。前後編程度でまとめるには設定が大きそうな気はするけど、もしかして連載化を睨んでいるとかいうのもあるのかな? きたがわ翔「千夏のうた」。千夏がしっかりかわいいし、物語的にも盛り上がって来つつある。好調だと思います。
【雑誌】週刊少年チャンピオン 3/18 No.14 秋田書店 B5平
園田ともひろ「はぐヤン!とんじる」が次号で最終回らしい。現在40話まで行っているが、これ単行本出るのかなあ。水島新司「ドカベンスーパースターズ編」は、野球が始まるとだんだんどうでも良くなってくるな……。すごい野球漫画だ。
【単行本】「わらってごらん」 漫☆画太郎 集英社 A4 [bk1][Amzn]
「そんなかお にあいませんよ ××さん さあわらって」「そう そのほうがいい」というおなじみのフレーズに乗せて、画太郎先生がいろんないい顔を描いた本。判型が非常にデカくて迫力あります。まあいってみれば画太郎先生の「いい顔画集」といった感じ。顔面芸を堪能したい方はどうぞ。
3/3(水)……ゴルゴソーティーン
【雑誌】週刊少年サンデー 3/17 No.14 小学館 B5平
草場道輝「ファンタジスタ」と高橋しん「きみのカケラ」が最終回。「きみのカケラ」は正直なところ、再開してからの10話はすごくダメダメだった。コマはちっちゃいしフキダシ多すぎだし言葉で説明しすぎだし、何かっつーと幼女の裸だし。コレ、雑誌読みでちゃんと物語追えていた人ってどのくらいいたんだろう。残念ながら終わらせるためだけに続いているようにしか思えず、読んでてキツかった。高橋しんは叙情はうまいけど叙事はダメだと前から思っていたが、明快さが取り分け必要とされる少年漫画というフィールドだとそれはかなり厳しい。その弱点がモロに出ちゃった作品という気がした。
藤田和日郎「からくりサーカス」。れんげさん編が終幕。ラストのセリフとかは、何気ないんだけどジーンとくるなあ。やっぱりこの人は見せ方がうまい。満田拓也「MAJOR」では、またしても「主人公は空港で荷物を盗まれる」の法則が発動。
【雑誌】週刊少年マガジン 3/17 No.14 講談社 B5平
森川ジョージ「はじめの一歩」。老獪な挑戦者・武が今回もカッコイイ。顔つきといいファイトスタイルといい、シブみを感じさせる。あとやはり見せ場のシーンの力強さは特筆もの。宗田豪「天才料理少年味の助」。ああ、味の助くんは死ぬほど肉汁が好きなのだなあ……。肉汁さえ出れば、肉の味付けもピクルスもパンの出来も無視してオッケー。ハンバーガーを作るというのに、肉汁問題が解決されれば事足れりとする潔さに感激。あと焼いている途中のハンバーグを素手で叩き潰す激情あふれるシーンがあるかと思えば、とくに脈絡もなく名前覚えてないけど幼なじみの女の子(←萌乃香でした)のパンツが見えそうになってるのにドキドキしたりと、やたら激しい感情の起伏もアピールポイント。この少年は絶対おかしいよ……。
【単行本】「モッちゃん 猪木・北斗・吉宗特別攻略」 尾上龍太郎 白夜書房 B6 [bk1][Amzn]
このシリーズが3巻めまで行くとは……。パチンコ(パチスロ)屋の前に無言でたたずみ、「俺が打とう、お前の金で。」というセリフと共に、どうしようもなく追い詰められている人の代打ちをする謎の男・モッちゃん。シブい人情モノのようだが、モッちゃんは常にサンダル履きでランニング一丁、片方の裾をハミ出させたどうにもかっこうのつかないファッション。マジでやってるんだかふざけてるんだか、どうにも分からないストーリー回しに独特の味があって、個人的にはかなり気に入っている作品。あとこの巻では冒頭で、不仲説の囁かれるあいぽんとののがパチスロ屋で友情を確かめる話があって、これがけっこう馬鹿馬鹿しくて良かった。
【単行本】「栞と紙魚子 何かが街にやってくる」 諸星大二郎 朝日ソノラマ A5 [bk1][Amzn]
栞と紙魚子シリーズ最新刊。ごく当たり前のように奇怪なことが起こり続ける胃の頭町の日常を淡々と描写。この巻は栞と紙魚子はあんまり活躍しないけど、その分脇役キャラがいろいろ動いているのが楽しい。怪異のほうが自然で普通であることが珍しいくらいな胃の頭町の生活は、なんだかほのぼのしてて読んでてすごく気持ちがいい。段先生と担当編集者が町の七不思議を求めて町を歩き回る「烏賊井さんの逡巡」とか、思わずニヤリとしちゃうようなお話が揃っている。キャラクターではきとらさんと段先生の奥さんが好き。
【単行本】「バドフライ」2巻 イワシタシゲユキ 小学館 B6 [bk1][Amzn]
けっこうスタンダードにスポ根漫画してます。意外に手堅い作品になってる。イワシタシゲユキの絵柄は独特の風味があるので大向こう受けはしにくいかもしれないけれども。「放課後戦隊ゴタッキー」みたいなヘンな話もまた描いてほしいけど、今は足場をしっかり固めるのが先決って感じでしょうか。
【単行本】「ボールパークへようこそ」3巻 高田靖彦 小学館 B6 [bk1][Amzn]
生え抜きのベテラン・望月を干して、移籍してきた新戦力・太田黒を抜擢し続ける石根監督に対してチーム内外から不協和音が聞こえてくるようになる。コーチ陣や大物OBもからんでさまざまな駆け引きが行われるプロ野球チーム内の暗闘を描いていく第3巻。プロ野球というスポーツを、プレー以外の観点から描いていくストーリーは、さほど派手ではないもののしっかりした読みごたえ。今のところカタルシスを感じるようなシーンはあまりなく、人間関係のしがらみが多いんだけど、それでもちゃんと読ませちゃうあたりはうまいです。
【単行本】「爆音列島」3巻 高橋ツトム 講談社 B6 [bk1][Amzn]
いよいよZEROS対極楽が激突。そんな中でタカシに新しいカノジョができたり、自分のバイクを手に入れる機会がめぐってきたりと、世間的には小さいけれどタカシ的には大きな事件がいろいろと。この巻も、暴走族というムーブメントの中で生きた少年の気持ちをしっかり生々しく感じさせてくれて面白かった。
【単行本】「蒼天航路」30巻 王欣太 講談社 B6 [bk1][Amzn]
30巻の大台に到達。このぺースで行くと横山三国志に近いくらいの巻数になっちゃうかな? 曹操がメインの話だから、彼の死後は多少流すかもしれないけれども。で、この巻は曹操が魏王となり、大国同士のつば競り合いが続いている状態。このあたりはあまりお話にデッカい流れがないので多少散漫な印象。この中では石徳林を訪ねたときに、曹操がジュンイクのとことを「心腹の友」と呼んだりしてるあたりがさりげなく泣かせます。
3/2(火)……おわびが大漁で困っています
▼お詫びと訂正。昨日の日記の近代麻雀の項、梶原崇「麻雀忍者ドッキリ丸」についての記述で「たむらしげるテイストなギャグ」と書いたのは「田村信テイストなギャグ」の間違いです。あとビッグコミックスピリッツの項、「4TEEN」が受賞したのは芥川賞ではなく直木賞です。両方とも恥ずかしいミス。どうもすみません……。
▼未読物
【単行本】「宮崎摩耶大図鑑」 宮崎摩耶 晋遊舎 A5 [Amzn]
【単行本】「宮崎摩耶大百科」 宮崎摩耶 晋遊舎 A5 [Amzn]
【雑誌】COMIC HIGH vol.1 双葉社 B5中 公式サイト
新創刊第1号。2号以降は毎月7日発売になる。「男性向け少女漫画誌(?)」がコンセプトで、確かに中綴じだし実写グラビアもあるし「女性向け少女漫画誌」とはだいぶ違った趣。女の子が主人公の作品がメインで、絵柄的にもソフトで華のある作家さんが揃っている。似たテイストのある雑誌となると案外難しい。まんがタイムきらら、ばんがいちといったところとも違うし、エース桃組ほどに萌え度は強くないし、「男の子にも読める少女漫画誌」をうたったステンシルほどには少女漫画っぽくはないし。エロにリニューアルした当時のアクションから、実用担当部をマイナスしてライトにした感じ? ちょっと独特で不思議な感触の雑誌。とりあえず当分買い続けてみます。
掲載作品のなかで目玉となるのは、大島永遠「女子高生 −バカ軍団−」と、倉上淳士「ぎゃるかん」の妹分的作品の「こぎゃるかん」か。そのほかの連載陣では、山名沢湖のいろんな委員長さんが主人公のオムニバス連載「委員長お手をどうぞ」が個人的な注目株。私屋カヲル「こどものじかん」は読切で、小学生の女の子が男性教師に毎日アタックを繰り返す……というドタバタラブコメ。この人は作品ごとの力加減がうまいなーと思う。きっちり雑誌のカラーに合わせて作品を描き分けてる。
【執筆陣】大島永遠、倉上淳士、私屋カヲル、榎本ナリコ、陽香、桐原いづみ、藤真拓哉、山名沢湖、友美イチロウ、堀口純男、新井葉月
【雑誌】マンガ・エロティクスF vol.26 太田出版 A5平 [bk1][Amzn]
今号は犬上すくねが表紙で、いつもよりもだいぶ明るくポップな印象。中身のほうでも初登場で「眺めのいい部屋」というラブラブHなオムニバス形式のショートストーリーを2本(4ページ×1+8ページ×1)。掲載誌のカラーに合わせていつもよりだいぶ色っぽい感じでございます。志村貴子「どうにかなる日々」が最終回。最後はなかなか他人とうまく付き合えないバツイチ女性のお話。今回もしっかり面白く読めた。単行本2巻は4月下旬発売予定で、新連載も構想中とのこと。
よしながふみ「愛がなくても喰ってゆけます。」。今回はそのほかはとてもいい人なんだけど、食い物に全然こだわりのない男に業を煮やしてしまうYなが先生。自分もYなが先生ほどではないだろうけど、食い物大好き人間なので気持ちはある程度分かるものが。梅本泰君はエロF初登場。この人の作品を見たのはけっこう久し振りのような気が。自分日記を検索してみたところ、昨年の6月くらいに出たコアマガジンの「桃尻淫辱」[Amzn]以来かな? 退廃的な雰囲気を漂わせた作画がなかなかカッコイイ人です。あと雁須磨子「ファミリーレストラン」はいつも面白い。独特のつかみどころのなさが快感。
それとF&EROTICS SQUAREによると、高浜寛「Hygro-45」のページ順序が入れ替わっている箇所があるとのこと。P106〜107の入浴シーンが、正しくはP102〜103の入浴シーンの前にそのまま入るとのことです。実際の誌面はノンブルが振ってないんで分かりにくいけど……。
【雑誌】ヤングマガジンUppers 3/166 No.6 講談社 B5中
小林賢太郎「鼻兎」が巻頭カラー。カラーの意味はあんまりなさげだけど。鼻兎については今春、鼻兎指人形が発売になるとのこと。新井英樹「SUGAR」。ここまでの展開でいろいろ匂わせていたけど、リンのデビュー戦は意外な展開に。やっぱり面白いのだが次号は休載とのこと。早く続きが読みたい〜。あと今号では「男だらけのGag-taste」という企画で、野中英次、石原まこちん、ルノアール兄弟が掲載。野中英次は「課長バカ一代Returns」を描いてます。
【雑誌】漫画サンデー 3/16 No.10 実業之日本社 B5中
ロドリゲス井之助の新連載「ぴんちら」がスタート。ヤクザ道を歩み始めた凸凹コンビの日常を描いたドタバタコメディ。安定感あって楽しく読めます。東陽片岡の「東陽片岡煩悩劇場」も新連載だけど、これまで風俗レポート漫画が掲載されてたし、あまりにもいつもの東陽片岡なので新連載感ナッシング。でもいつもながらのじんわりした面白さは健在。東陽片岡キャラがメシを食っているところってやけにうまそうなんだよなー。メンチカツを卵でとじたメン玉丼は前にも別の漫画で出てきたけど、なかなかおいしそうです。
【雑誌】コミックメガストアH 4月号 コアマガジン B5
ゆきみ「GRAVINE OF A Gene」。胃之上奇嘉郎っぽい絵柄の人だけど、最近ますますうまくなってきている感じ。なんか関係者なんでしょうか? 黒龍眼「Bitter&sweet」。ファミレスのどじっ子ウエイトレスがふたなりで、先輩の巨乳おねえさまとからむというお話。たっぷり量感のある絵柄でなかなかエッチ。おちんちんをチョコレートで塗り固めてそれをじゅぷじゅぷするシーンとか、なかなかいい感じでした。RIKI「ラブラブピンチ」は巻中カラー。やけに細部までキラキラ模様で飾っているのが印象的。女の子の身体だけでなく、ちんこまでキラキラ輝いている。萌え系の華やかな絵柄のわりにちんちんはやけに血管が浮き出てリアルだったり、意表をつく感じの取り合わせが面白い作品。おかのはじめ「えすけいぷ」は、学校をサボった女子高生が団地の屋上で小さな男の子にイタズラするというお話。柔らかくて艶のある絵柄はいつもながらいいし、イタズラされる少年もカワイイ。
【単行本】「それいけ!!ぼくらの団長ちゃん」5巻 小野寺浩二 少年画報社 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「妄想戦士ヤマモト」3巻 小野寺浩二 小学館 B6 [bk1][Amzn]
2冊同時発売。「妄想戦士ヤマモト」は、アワーズライト→アワーズ増刊→アワーズと流浪した後、1年9か月ぶりに新刊。いちおうこれで完結と考えていいのかな。萌え萌え言い続け、ぶっちゃけたギャグを痛快に展開。スペクタクルで楽しい一作でありました。「それいけ!!ぼくらの団長ちゃん」も、団長ちゃんが最終学年を迎えているけど、こちらはまだ終わってません。小野寺浩二の作品は、萌えとかオタクとか出てくるけど、どれも少年漫画的なテイストがあって突き抜けた爽快感がある。萌に対するときも、ねじ曲がったり卑屈になったりするところなく、まっすぐギャグにしちゃっているのが気持ちいい。個人的な好感度はとても高いです。
【単行本】「よみきりもの」6巻 竹本泉 エンターブレイン A5 [bk1][Amzn]
まえがきで竹本泉が「なんか最近……安定して来たと思わない?内容が」と書いているんだけど、この人の安定感は最近の話じゃないと思うんですが……。てなわけで今回もふわふわヘンで不思議で楽しい話を展開中。まあ確かにヘンな性格やら性質を持った女の子が出てきて、脇で見ている男の子がそれに注目、その秘密を探るという展開は定着してきているけれども、毎回風変わりで面白いことやってくれているので全然オッケー。あとメインとなる女の子たちがそれぞれ天然なかわいさを振りまいてるのも魅力。肩が凝らずに楽しく読める作品。
3/1(月)……開運どうだい?
▼今月のOHP月極アンケート「同性愛モノ」ですが、掲示板のほうで「投票者の性別が分かるとうれしい」といった要望がありました。確かに男性、女性、どちらの立場からオススメなのかが分かったほうが、このテーマの場合良いかもしれません。ただもちろんプライバシーの問題もあるので必須項目とはしないですし、あくまで「差し支えなければ」でけっこうなのですが、どちらの立場からの投票か、もしくは男性、女性のどちら(もしくは両方)にオススメするかといったことをコメント欄にでも書いておいていただけるとうれしいです。あとその作品の内容が男×男なのか、女×女なのか、それからやおい、ボーイズラブ、ハードゲイ、ソフトレズ……などなど、どのジャンルに属するかも書いておいていただけると、これからその作品を読んでみようと考えている人にとって役立つ情報になるんじゃないかと思います。もし投票するときに問題がないようであれば、ぜひ上記のような事項の付記を検討していただけると幸いです。自分としても勉強させていただこうと思ってます。
▼「ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還」がアカデミー賞で11部門受賞したそうで。ただ内訳を見てみると、作品賞と監督賞以外はあんまり主要っぽくない部門ばかりな気も。とか思ってたらCNNのニュースによると、ピーター・ジャクソンは「ホビットの冒険」の映画も計画中だとか。まあこちらのほうが短いし映画にはしやすいかもしらんですな。個人的にはベレンとルシアンの物語とかのほうがドラマチックでいいかなあとも思うけれども、あれは最終的に大ボスが倒されないうえハッピー・エンドとはいいにくいし、「シルマリルの物語」収録のお話なんでちとマイナーすぎるかも。でもフアンとカルハロスの戦いとかは燃えると思うし見てみたくはある。
【雑誌】近代麻雀 4/1 竹書房 B5中
清田聡が近代麻雀初登場。「戦略機甲麻雀遊具ガンタック」。究極の卓を作れといわれた技師が作り上げた新製品は、なんと人工知能を持った雀卓。しかも脚には関節があって自ら歩く! なんか非常に余計なお世話が行き届いた感じで素晴らしい。麻雀の内容はけっこうどうでもよく、爽快に下らなくて良かった。梶原崇「麻雀忍者ドッキリ丸」は、麻雀をネタにした忍法の使い手たちが激しくバトル。田村信テイストなギャグをテンポ良く繰り出すナンセンスな作品。片山まさゆき「牌族!オカルティ」。開き直った夏月の打ちっぷりがカッコイイ。と思ったら次号で最終回なのか。
【雑誌】ビジネスジャンプ 3/15 No.7 集英社 B5中
田中圭一の新連載「鬼堂龍太郎・その生き様」が開始。かつては鬼の販売部長といわれたが派閥争いに破れてヒラに落とされたベテランサラリーマン・鬼堂龍太郎が、再起を目指して奮闘する……という出だしだが、そこはもちろん田中圭一。そのまんまストレートにビジネスものをやるはずもなく。今回は作画を本宮ひろ志テイストにしつつ、ナンセンスなギャグをかましてきた。なかでも鬼堂の部署にいる規格外の同僚が面白い。だいぶゴツゴツしているけど「ドクター秩父山」のケロタンを思い出す。作:近藤雅之+画:有賀照人「警視総監アサミ」は今回も死ぬほどくだらなかった。原田クンと萬田警部補が新しいプレイにリモコンバイブを使った新しいプレイにチャレンジするというお話です。冬目景「イエスタデイをうたって」。リクオを囲んで女3人。なんかここのところすごくストレートにラブコメしてて楽しいです。
【雑誌】ヤングマガジン 3/15 No.14 講談社 B5中
「今日の5の2」の桜場コハルの新連載「みなみけ」がスタート。南さんちの3姉妹、ハルカ、カナ、チアキの日常をまったり楽しく描いたコメディ。すごい事件が起こるわけじゃないんで派手ではないけれども、なんだか独特のリズムのあるセリフ回しによる姉妹のかけ合いを眺めてにへーっと和む作品って感じでしょうか。三田紀房「甲子園へ行こう!」。四ノ宮にとっては最後の夏の予選、鎌西のすべり出しはまずは順調。でも各校の実力が伯仲して、ライバル校たちは次々脱落していく。ここのところ展開がけっこうスピーディだし、ラストはけっこう近いのかも。
【雑誌】ビッグコミックスピリッツ 3/15 No.14 小学館 B5中
作:石田衣良+画:海埜ゆうこ「4TEEN」が連載開始。月島の中学校に通う仲良し4人組男子の一人が、まだ14歳であるにも関わらず急速に老化してしまう「ウェルナー症候群」という難病を患う。この4人の青春模様を描いていくというストーリーである模様。原作[bk1][Amzn]は第129回直木賞受賞作で、2004年7月にWOWOWでドラマ化予定。原作は読んだことないけど、爽やかに泣かせる話になりそう。小田扉「団地ともお」。父親が久し振りに帰ってきて喜ぶともおの姿がとてもいい。あと今回はピザを食べているときの顔がしみじみいい味。
【雑誌】週刊少年ジャンプ 3/15 No.14 集英社 B5平
作:稲垣理一郎+画:村田雄介「アイシールド21」。泥門高校がテキサスからスタートしてラスベガスを目指すロードに出発。これって「スティール・ボール・ラン」のコースをほぼ逆走する感じ? 今ジャンプでは、アメリカ横断がなんだかアツい。作:大場つぐみ+画:小畑健「デスノート」。ライトが以前始末したFBIの捜査官の恋人に接触。深入りするとなんか危険っぽい気もするけど……。最終的にライトがどのような世界を目指すのかのほうが興味があるので、ぜひLには勝っていただきたいもの。ところでこれって、仮にライトがキラだと分かったとしても逮捕できるもんなんすかね。
【雑誌】ポプリクラブ 4月号 晋遊舎 B5中
井ノ本リカ子「おるすばん」。兄妹もの。大きめのセーターを来て袖が余り気味な妹さんがかわいいです。でもおっぱいは大きめで柔らかそう。BENNY’S「友達の……。」は、主人公の少年が親友の母親に告白してイイ仲になるというお話。大人の女ながらも初々しさを漂わせているお母さんがすごくキュート。少年からメールが届いて携帯をうれしそうに見つめているお母さんの笑顔がとてもいい感じでした。宮崎摩耶「チンカスプリンちゃん」。チンカスの脅威を恐れた妹二人が、お兄ちゃんのチンカス除去に奮闘。兄も妹もそれぞれすごくノリがバカっぽくて楽しい。最近遅ればせながら宮崎摩耶作品に目覚めてきました。単行本も買わなきゃ。あとパニックアタック「すてきな恋のみつけかた」は今回で最終回。次回作は夏頃登場予定とのこと。ページ数的に、まだ単行本化は難しいかな。
【雑誌】キャンドール 4/11 実業之日本社 B5中
法田恵の新連載「お住みになりますか?」がスタート。合同説明会で不動産屋に就職を決めたヒロインの京、その同級生の木堂くん、それから不動産屋の女性社長レニの3人を中心に展開されるHラブコメストーリーといったところ。柔らかな描線とほのぼのしていつつもオープンなHと、いかにも法田恵らしいテイストの一作。安定して読んでいける作品となりそう。みた森たつや「渡良瀬医院へようこそ」は、まるっきり子供にしか見えないけど特殊な能力で患者の悩みを解決するお医者さんのお話。ほろ苦いラブストーリーを織り込みつつお話もきっちりとまとめている。こちらも今後の展開が楽しみ。
いづみよしき「フルコースでキャッチユー!」。非常に理想的な恋人とのラブラブH模様……と思ったら、ヒロインはなかなかしたたか。ハッピーな読後感で楽しく読める作品。あとこのほかの作品についても、むつきつとむ、あずまゆき、中田ゆみ、井荻寿一、琴の若子、すずきみら……と、柔らかで暖かみのある絵柄の人が多くて、個人的にはヒット率が高かった。今後も買い続けてみようと思います。
【単行本】「ホーリーランド」7巻 森恒ニ 白泉社 B6 [bk1][Amzn]
伊沢との対決の後、スランプに陥っていたユウが、ショウゴたちの助力もありようやく復活。この巻では実戦シーン自体はさほど多くはないが、一皮むけて何かをつかんだユウの戦いぶりはカッコイイ。あと伊沢の相手として剣道をやってる奴が登場するが、剣道の実戦での優位性の解説とかなるほどなーと読んだ。こういうウンチク部分もこの作品の魅力。
【単行本】「マウス」12巻 作:あかほりさとる+画:板場広志 白泉社 B6 [bk1][Amzn]
わりとシリアスな展開のマヨイガ編が終了した後の、無音家メイド大運動会のハジケっぷりがスゴい。スタジアムを埋め尽くす無音家のメイドたち。そして宙太を1か月独占できる権利をめぐるアツい戦い。縄で緊縛された状態でバンジージャンプをして縄の縛り方やジャンプの美しさを競う競技や、三角木馬スライダー、バイブをバトン代わりにしたリレーなど、なんだかもうしょうもない競技が山盛り。しかもこれに2話使っている。この作品の屈託のなさにはいつもながら圧倒される。