2004年2月上旬


2/10(火)……クーラー車上

▼いや〜、すごかったっすねえアキバ火災。自分は勤務先がアキバ近辺なんで、出勤途中にバッチリ目撃してきちゃいましたよ。火が出ているということは知らなかったんだけど、末広町の駅から出てきたら、その時点で町の雰囲気がいつもと違うことはすぐ分かった。パッと上を向いたらモヤがかかってて「なんじゃろな」と思って、モヤの出ている方向へと歩いていくと、ヤマギワがもくもく煙を噴いていたというわけで。アキバ総研の記事では出火直後の写真が出ているけど、自分が通りがかったのはその1時間後くらいかな。それでもまだ鎮火はしてなくて、ハシゴ車上の消防隊員が建物にとりついて外から窓を叩き壊して放水していたりといった状態。いちおうひとしきり見物したり写真を撮ったりしてきました。不謹慎だとは思うけどほかにやれることがあるわけでもないんで……。ともあれ死人が出なかったのは何より。

▼その後は、中央通りを挟んでほぼ真向かいにあるコミックとらのあなでいつもどおり買い物を済ませてから会社へ。帰りがけ、夜8時くらいにももういっぺん見てきたけど、野次馬がいっぱいいましたな。その時間でもまだ町全体がコゲくさくて、匂いが消えるまでしばらくかかりそうな感じだった。アキバにちょくちょく行くようになってから長いけど、これまでで一番びっくりした。ちなみに絵売り女の人たちはいつもどおり仕事してたみたいです。

▼未読物
【雑誌】メガプラス Vol.5 コアマガジン B5平
【単行本】「資本主義の精神」 まぐろ帝國 茜新社 A5 [Amzn]
▼12日売り
【雑誌】コミックビーム 3月号 エンターブレイン B5平 [定期購読:出版社/eS
▼13日売り
【雑誌】comic天魔 3月号 茜新社 B5平
 コミックビームはついに100号。おめでとうございます。

【雑誌】スーパージャンプ 2/25 No.5 集英社 B5中

 村上もとか「JIN −仁−」の最新エピソードが掲載。医療モノの中ではかなりの異色作でありつつも、ベテランならではの力強い作劇でしっかり読ます。ただ最初の目立つカラーページが、モブシーンなんでアシスタント絵なのはちょっと雰囲気を損なってるかなあという気もした。徳弘正也「狂四郎2030」。いよいよまほろばのクーデター計画が大詰めの段階を迎え、ストーリーも煮詰まって来ている。毎回目が離せない面白さ。かなり長い作品になったけどこれは飽きない。

【雑誌】週刊少年サンデー 2/25 No.11 小学館 B5平

 新連載、藤木俊「こわしや我聞」がスタート。高校生ながら解体業の会社の社長をやっている少年が、さまざまな事情で普通の業者や政府などでは壊せないようなモノを、仙術を駆使して隠密裏に壊していくというアクション漫画。きちんと整ったサンデーらしい絵柄でまずはソツのない出だし。とにかくいろいろ壊すというのは見た目も派手だし、うまくやれれば面白い作品になるかも。とにかくデッカいものをぶっ壊す痛快感を出してほしい。井上和郎「美鳥の日々」。そのうちお話にからんでくるだろうなーと思っていた沢村の初恋の人が登場。成長した彼女は立派に腐っていた……というか意外(でもないか)な方向に育っていたというお話。しっかりかわいいめがねっ娘だし、これからもちょくちょく出てくるかも? 草葉道輝「ファンタジスタ」。二人のファンタジスタの頂上対決が盛り上がってて燃える展開。いい調子です。

【雑誌】週刊少年マガジン 2/25 No.11 講談社 B5平

 新連載6連発があったものの、いまいちそれらがうまく盛り上がっていないように思える。能條純一はちと読めないし、「餓狼伝BOY」は今回休載、「麺王フタツキ!」もなんでそこまで学食にこだわらにゃならんのかよく分からんし……。そんな中、コージィ城倉「おれはキャプテン」は3週合計100ページと増ページ。カズマサと似たようなことをやってるライバル的存在が登場。全然健気じゃないところが面白くて、さすがに読ませる。あと女学園編に入った作:天城征丸+画:さとうふみや「探偵学園Q」は、容赦なくステキビームを発散しててノリノリな感じ。

【雑誌】イブニング 2/24 No.5 講談社 B5中

 作:田島隆+画:東風孝広「極悪がんぼ」。表紙のイラストは油っこくてテンションが高いが、中身のほうが暗〜い展開。金子の親友の本間さんがいい人なだけにこたえます。川畑聡一郎「S60チルドレン」。今回は主人公のカノジョである皆月さんが、クラスのイジメっ子グループに目をつけられて、クラス内での数少ない友達との友情にヒビが入り……という苦い展開なお話。独特の絵柄で子供の人間関係をつぶさに描いていて読みでがある。単行本1巻は2月23日発売で、新マグナム増刊に掲載された第1話と2話も掲載されるとのこと。

 片山まさゆき「ぎゅわんぶらあ自己中心派」は読切で登場。PRIDEをネタにした格闘技ノリの麻雀。年月は経ても呼吸は変わりませんなあ。的場健の軌道エレベーター漫画「まっすぐ天へ」は、着々とお話が進んでいる。やっぱ軌道エレベーターは燃えるネタですな。富田安紀良「NIGHT BLOOD」。KIDvs.KILLERの争いはひとまず決着。両陣営ともたくましく、見てて気持ち良い。

【雑誌】ヤングチャンピオン 2/24 No.5 秋田書店 B5中

 富沢ひとし「BRII ブリッツ・ロワイアル」。追い込まれ疑心暗鬼になった真恋人は、なんとか踏みとどまるべく薬をガブ飲み。富沢版BRは登場キャラがいかにも子供っぽいだけに痛々しさがストレートに伝わってくるのがいい。

【雑誌】ビッグコミック 2/25 No.5 小学館 B5中

 作:鍋島雅治+画:はしもとみつお「築地魚河岸三代目」。今回はこの漫画的にはかなり大ネタじゃないでしょうか、マグロ編。しかもマグロ屋では取り扱っていない、普通では考えられないくらい安くてうまいマグロについての事情を描く模様。毎度勉強になります。新人コミック大賞出身ながら、ベテランのような地に足の着いた作風が持ち味のながもり哲也の5作目「北国のアルバム」が掲載。親に反抗して北海道から東京へ家出しようとしている18歳の少年、そして彼がその途中で出会った一組の姉弟を通じて、家族の絆の大切さを描くドラマ。非常に落ち着いたどっしりした作風。ただこの手の漫画の場合は、コマ割りはもう少し整理して読みやすさを優先したほうがいいかなと思った。ものすごく変則的というわけではなく、ちょっと引っかかるという程度ではあるんだけど。

【雑誌】漫画サンデー 2/24 No.7 実業之日本社 B5中

 作:ひじかた憂峰+画:松森正「湯けむりスナイパー」が次号でついに最終回とのこと。名残り惜しくはあるものの、最近休載が増えていたし仕方ないかな。まあ新しい展開というのもなかなかしにくそうな作品ではあるし。


2/9(月)……NUDE僕

▼未読物
【雑誌】ファウスト 2004MAR Vol.2 講談社 新書判 [bk1]
【カタログ】ティアズマガジン VOL.67 コミティア

▼コミティア67は2月22日、東京ビッグサイトにて開催。カタログによると、またしても出張マンガ編集部持ち込み受付企画が開催されるそうで、今回は講談社編。週刊少年マガジン、月刊少年マガジン、マガジンZ、ヤングマガジンアッパーズ、なかよし、デザートの編集部が来るとのこと(詳細:http://www.comitia.co.jp/info_kodansya.html)。コミティアでは最も人気が高そうなアフタヌーンがないけど、あそこは四季賞があるのでコミティア的な人材は、あえて出かけていって探さんでも……って感じなのかもしれませんな。

【雑誌】ヤングキング 3/1 No.5 少年画報社 B5中

 柳内大樹「ギャングキング」が巻頭カラー。高校生彫り師(もちろん刺青の)であるジミーに、援交斡旋をやってる女子高生がぞっこんになっちゃって……というお話。意外とラブコメ展開してて楽しかった。花見沢Q太郎「ももいろさんご」。毎度それなりにHなネタでくすぐってくる。うまいねー。小池田マヤ「聖★高校生」。今回は見開きもあって大きく盛り上がり。ウネウネ紆余曲折しながらすごくドラマチックな青春モノに仕上がっていて、1回1回は短いけど読みごたえあり。

【雑誌】ヤングマガジン 2/23 No.11 講談社 B5中

 森遊作「バンカーズ」が久々の再登場。今回は主人公たちが経営するカジノに客を奪われて落ちぶれた元経営者兼ディーラーが、一人のギャンブラーとして勝負を挑んで来るという話。この作品は何気に読ませるギャンブルものになってるんでけっこう楽しみ。蓮古田二郎「しあわせ団地」が掲載。今回ははじめたち夫婦が山登りを計画するも、はじめの妄想が暴走してヘンな事態に。結局家から一歩も外に出ないまま山登り編終了。平和ではある。

【雑誌】ビッグコミックスピリッツ 2/23 No.11 小学館 B5中

 花沢健吾「ルサンチマン」は毎度いいなあ。主人公の拓郎は、ゲーム内の少女・月子の孤独さを見かねて彼女を島の外に連れだそうとするが……。月子がしっかりかわいいし、お話の進め方もちょっと謎めいてていい感じ。あとリアルとバーチャルの取り混ぜ具合もうまくて、ときどき「現実ではこうなってる」というのを自然に差し挟んでくれるので、わりとあり得そうな話っぽく描けていると思う。作:雁屋哲+画:花咲アキラ「美味しんぼ」。今回はいろいろなことに好奇心を持つ人たちの団体「好奇心全体会議」が登場。まあ馬鹿話をするだけなんだけど、おそらく雁屋哲のものだろうと思われる主張が突然紛れこんできてなんだか奇妙な味わいの話になっている。ラストの「皆さんも食べ物に関する好奇心、あったら教えてくださいね」というセリフのとってつけた感も抜群。

【雑誌】週刊少年ジャンプ 2/23 No.11 集英社 B5平

 いやー、「いちご100%」が表紙だと違う雑誌みたいですね。というわけで今号は、河下水希「いちご100%」が表紙&巻頭カラーで華やか。えーとやっぱり結局のところ、真中くんを東城さんとくっつけて、ほかのキャラは穏便な形で整理する方向へと進んでいるのかなあ。まあそれが一番自然な形ではあろうかと思いますが。作:大場つぐみ+画:小畑健「デスノート」。ライト(=キラ)がいろいろと策をめぐらし続けていて面白い。ただちょっと動きすぎているので、情報も少しずつ漏れ出してきてはいる。今後の腹の探り合いはより激しいモノとなっていくでしょう。楽しみ〜。和月伸宏「武装錬金」。ガツガツと熱血バトルシーンに突入しているのに、きっちりギャグも入れてくるあたりうまいなー。あと荒木飛呂彦「スティール・ボール・ラン」も引き続き面白く読んでおります。

【雑誌】近代麻雀オリジナル 3月号 竹書房 B5中

 城埜ヨシロウ「ウラセン」。今回は編集M田がさらに大人げない行動に。大口叩いた城埜ヨシロウをプロ3人と囲む高レート麻雀に放り込む。イジリまくってるなー。作:福地誠+画:おおつぼマキ「まんトリ」。今回は「何を切る?」いわゆる「何切る」の歴史を探るという内容。今までの中で一番トリビアっぽかったかも。

【単行本】「満腹ボクサー徳川。」6巻 日高建男 新潮社 B6 [bk1][Amzn]

 この巻では徳川のライバルである藤堂が、ディフェンスの天才である荒巻を相手にその実力を見せつけて、その後徳川vs.藤堂の決戦前の様子が描かれる……という感じ。荒巻戦は比較的アッサリ、ファイトシーンが全般に少ないためちょいと静かな展開。秘かなお楽しみの体重増量&筋肉鍛錬系のお話もあまりない。きちんと漫画としては面白くできてるんだけど、いささか地味か。それにしてもこの作品の単行本では、著者コメントがいつも面白い。いつも著者本人が肉体改造へのこだわりを披露している。日高建男は養命酒を愛用、「健康のためなら死ねる」と豪語し徹夜もしないんだとか。大したもんです。ちなみに最近健康野郎になった私も徹夜はしません。つーかできません。なんか寝ちゃう。これは意志が弱いだけか……。

【単行本】「ニュー土木」 横山裕一 イースト・プレス A5 [bk1][Amzn]

 なるほどこれは気持ちいい。ストーリーはとりあえず度外視。とにかくキャラクターが飛び跳ねたりスパスパとモノを切り刻んだり、物体がドカドカ落ちてきたり。その動く様子がとにかく気持ちがいい。帯にコメントを寄せている榎本俊二を彷彿させるものは確かにある。榎本俊二の動き描写と比べると、「今何が起こっているか」という点については分かりにくいところはあるけれども、動きやアングルの特殊性、ありえない感はあるいは横山裕一のほうが上かもしれない。絵よりも効果音の書き文字を前面に押し出してみたり、異様なパースをつけてみたり、焦点がキャラクターじゃなくてヘンなところに当たっていたり。漫画でありながら「面白い映像体験したなあ」と思える作品。


2/8(日)……縦ロール

▼結婚パーティにお呼ばれしてきました。いやーおめでたい。本当にさまざまなメンツが集まっていて、新郎のoutdexムネカタさんの人関係&行動範囲の広さに改めて感嘆。

▼その会がおひらきになった後、ちょっといっぱいひっかけてから帰ったのだけど、最終的にはかなり酔っ払っていたような気がします。てなわけで本日は単行本1冊しか読んでません。

【単行本】「テロル」 三本美治 ワイズ出版 A5 [bk1][Amzn]

 今は亡き、ではないんだけどほとんど存在していないに等しい状態のガロで連載された作品がようやく単行本化。ここで描かれるのは現実に対するさまざまなテロル。行き詰まったとき、絶望したとき、普通のとき、何かの衝動に駆られて目の前のものを破壊する。そこに至るまでの過程を描いていく。いちおうそれを後押しする神様みたいな存在も出てくるけど、まあ基本的には本人の中に潜んでいる何かが爆発するという形。ちょっとずつつもった怒りやら何かやらの原動力に後押しが加わったときに始まる残虐暴力シーンは、グロテスクでありつつもユーモラスだったり痛快だったりもする。三本美治のラフな絵柄と同様に、内容のほうも混沌とした得体の知れない力があって、なんだかその暴力性にちょっと憧れてしまったりもする。


2/7(土)……選考場A

▼「ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還」の先行上映の評判がちらほら聞こえてくる昨今。「二つの塔」のときは、いろんな漫画雑誌の試写会プレゼントコーナーをチェックしてはがきを出しまくり、幸運にも招待券をゲットできたんだけど、今年はそういう大規模な試写会はやってなかったのかプレゼント情報を発見できなかった。先行上映には行かなかったので、普通に時間が空いたときにでも観に行こうと思ってます。まあ本当の本番はDVDのスペシャル・エクステンデッド・エディッションであろうし、別に急ぐ必要もなかですばい。

▼その代わりというわけでは全然ないのだけど、本日は2月1日の日記で購入したと書いたDVD「ダーククリスタル デラックス版」[Amzn]を観賞しておりました。公開が1983年でまだ小学生だったこともありぼんやりした記憶しかなくて、今回やっとじっくり見ることができた。今見てもすんげえ〜。かなり感動した。ストーリー自体はファンタジーものとしてはさほど珍しくないものの、ヴィジュアルがとにかく素晴らしい。あのものすごくリアルに動きまくる異形の生物やら何やらがみんな人形(シーンによっては着ぐるみ)だっていうのは、知ってても驚いてしまう。架空のキャラが動き回る作品なんてCGが発達した今ならいくらでもあるけど、それらと比べてもまったく遜色ない。それどころか、むしろ動きとか雰囲気は、20年以上前の作品である「ダーククリスタル」のほうが勝っているとさえ思えるくらい。これ現在でも「驚異のノンCG映像!」とかいって公開したら、知らない人はびっくらこくんじゃなかろうか。見ていると「よくこんなの作ったよな〜」って感じで、その職人芸にすごく感動する。DVDだと特典映像でメイキングが収録されてて、こちらもとても興味深かった。てなわけでストロングにオススメしときます。

【雑誌】FEEL YOUNG 3月号 祥伝社 B5平

 最近はIKARING「しまいもん」の天然ボケ系なぶっとびぶりが楽しみ。姉妹どっちもやることがバカチンで楽しい。南Q太「スクナヒコナ」は、不幸のニオイがぷんぷん漂ってきてハラハラします。テツくんにまとわりつくストーカー女の片岡さんがたいへん怖い。青木光恵「スウィート・デリシャス」。うーん修羅場。こちらも不幸な展開になるのかなあ。世界人類が平和でありますように。安野モヨコ「監督不行届」。そうか、アンノ夫妻は「恋の門」の映画に出てるのか……。夫婦仲良さそうで何より。

【雑誌】花とゆめ 2/20 No.5 白泉社 B5平

 日高万里の新連載「V・B・ローズ」がスタート。手先が器用で自分でバッグとかアクセサリとか作ってる女子高生が主人公。えーと彼女がウエディングドレスとかをデザインしている二人組のイケメンに出会って、本格的にそっち方面の道を歩み始めるって感じになるのかな。華やかな絵柄は相変わらず。内容もけっこうど根性な感じになりそうな気配があって、まずは楽しく読めた。樋口橘「学園アリス」は表彰式とかやって文化祭編の締めくくり。ミカンの出生についてもちょっと触れられているけど、基本的には微笑ましく仕上がっており申す。羅川真里茂「しゃにむにGO」。滝田くんがだいぶ覚醒。スポ根ものらしく熱血してていい具合。

【雑誌】MUJIN 3月号 ティーアイネット B5平

 今号は甘詰留太が掲載。「今日はおくれていこう」。女学校の生徒が多数乗り合わせる通学電車に乗り込んでしまった男の子が、女の子たちにもみくちゃにされてHなことをされまくるとともに、カワイイ恋人とも出会ってしまう……というお話。Hだしラブラブでもあるし毎度いいですのう。個人的には、甘詰留太が載っているか載っていないかで、この雑誌の印象はだいぶ変わる。

【雑誌】COMIC夢雅 3月号 桜桃書房 B5平

 なめぞうが「よねもちあきひこ」とペンネーム表記を改めて読切で登場。「逆カモナ」という作品。学校の先生とHにふけっている女の子。しかし彼女のことを以前から狙っていたストーカー的男子が、その素晴らしい尻を求めて先生とのプレイに加わってきて……という感じ。ストレートなエロではあるんだけど、過剰なノリはやはりこの人独特のモノがある。ダーティ・松本「エロ魂!」。今回はエロ劇画誌絶好調時代のお話。伯母が訪ねてきたときでもエロ漫画を描いているダーティ先生。カッコイイぜ。あと次号ではエロ劇画絶好調記の出版社忘年会の模様が描かれるっぽい。これはなんかすごそうで楽しみ。


2/6(金)……兵隊千里なぜ見ーる

▼わりと忙しく働いた後外出し、酒類を摂取してから帰宅したら、ぐーぐー寝てしまった。そのため久し振りに2日連続で運動をサボり。最近はどうも踏台を踏んどかないと落ち着かないというか、アニメがたまっちゃうので困る。

▼未読物
【雑誌】MUJIN 3月号 ティーアイネット B5平
【雑誌】COMIC夢雅 3月号 桜桃書房 B5平
【単行本】「テロル」 三本美治 ワイズ出版 A5 [bk1][Amzn]
【単行本】「ニュー土木」 横山裕一 イースト・プレス A5 [bk1][Amzn]
【単行本】「地球の午后三時」 さべあのま メディアファクトリー 文庫 [bk1][Amzn]
【単行本】「はにほへといろは」 さべあのま メディアファクトリー 文庫 [bk1][Amzn]

【雑誌】ヤングアニマル増刊 嵐 3/21 No.18 白泉社 B5中

 甘詰留太「年上ノ彼女」。好調。今回は努の前から童顔の彼女・小山内さんが失踪し、彼は途方に暮れる。なんだかすごく青春してて良い。キャラクターの表情がとてもいいので、読者の脳裏に鮮烈な印象を残してくれる。こういう筆圧の強い作風の持ち主は貴重。現在は増刊枠だけど、この人はそのうちもっと上のステージに行くかもな、と思う。大木文孝「忘れちゃった。」はあにいもうとモノ。お兄ちゃんにすごく懐いている妹が、ある日階段から落ちて記憶をなくしてしまう。そして恋人チックなノリで接してくるが……というドキドキストーリー。絵柄がロリロリでかつ刺激も強め。あざといっちゃあざといのだが、それだけにインパクトはある。

 月子「ビーチク・ルーザー」。ある日幼なじみの女の子のふところからポロリと落ちた不思議な甘〜い物体。主人公の少年はそれを食べてしまうが、実はその物体は乳首で、それ以降彼女は片方の乳首がないことを思い悩むようになるのでした……というストーリー。けっこうヘンなことやってるけど、最終的にはラブラブほのぼの。愛敬のある楽しい作風でなかなか面白うございました。中島零「ナースウィッチ小麦ちゃんマジカルて」。なんかいろいろ楽しい。萌え萌え大雪像ってのが面白かった。展開が派手で陽気なのがいい。絵柄もそんな感じでおめでたいし。

 克・亜樹「ふたりエッチ」。ははは、楽しいね。今回はなんか真が浮気してみたいという欲求にとりつかれて、優良さんとHしつつ、妄想での浮気Hも描いちゃうというお話。一粒で何度もおいしいを狙ったコストパフォーマンスの高い展開。でも巨乳受付嬢さんは出てこないんですな。私屋カヲル「ご指名です!」は、女の子に間違われちゃう美少年が、好きな娘さんのために女装してキャバクラでバイト……というドタバタコメディ。みんなかわいくて華やか賑やか。西川秀明「職業・殺し屋。」は、殺し屋チームがセックス教団に潜り込んで神殺しに挑む。今回は前編。珍しく続き物で、相手側もその分強力っぽく刺激も強い。次は後編なのかな? も少し長くしてじっくり展開しても良さそうなネタな気はするけど。

【雑誌】コミックバンチ 2/20 No.10 新潮社 B5中

 原哲夫「蒼天の拳」(監修:武論尊)は、やたらデカい兄貴編が一段落したか、というところ。普段はいろいろ愉快にやりつつも、見せ場ではちゃんとカッコ良くしてくるメリハリのききっぷりはさすが。山口育孝「虹色のウサギ」。かなり今泉伸二的なベタな泣かせできているけど、ベタでオーソドックスであるだけにちゃんと読める。

【雑誌】YOUNG YOU 3月号 集英社 B5平

 東村アキコ「ドライアイス」は短期集中連載の2回め。前回知り合ったドライアイス屋の武骨な男コオロギと、不思議な雰囲気を持った女性。今回その距離が縮まるが、そうするとまた彼女の新たな面が見えてきて……という展開。なかなかミステリアスにここまで来ております。次が最終話ということで、どのように締めくくるのか注目。坂井久仁江の読切「スイート・ビター・ホーム」。親の死後、残された家に二人で暮らしていた姉弟に別れのときが。ベタな姉弟恋愛モノとかにしないで、ほのかにその手の匂いを漂わせる程度にしておく力加減がなかなかにうまい。

【雑誌】コミックPOT 3月号 メディアックス B5平

 最近ちょっと勢いが落ち気味かな〜と思ってたけど、次号から大リニューアルされるとの予告あり。

 長谷円「GAME OVER」は、社長と脅迫ゲームを楽しんでいた女性秘書さんシリーズの最終話。もちもちした女体の描き方は相変わらず魅力的で、秘書さんが涙ながらに社長さんとラストセックスをする姿も切なくて良い。この人のペンタッチは、独特の雰囲気があって好き。犬星「これって愛かな?」。彼氏さんにベタ惚れなのをいいことに、変態的なセックスを仕込まれちゃってる女の子さんがけっこうかわいい。魚肉ん「スパッツと開脚でお兄ちゃんII」。お兄ちゃんがスパッツを破らずにSEXできる技を開発。漫画ならではの無茶さがちょっと楽しかった。

【単行本】「変態生理ゼミナール」 TAGRO 大都社 B6 [bk1][Amzn]

 これまで未収録だった作品がいろいろ入っててうれしい。このうち中心となっているのが5話分掲載されている「変態生理学ゼミ」シリーズ。人間の変態心理を研究するゼミに入った女の子が、イケメンだけど変態の小麦くんにいろいろ翻弄されるというお話。TAGROという人には、キュートTAGRO、ギャグTAGRO、モラトリアムTAGRO、自虐TAGRO、エロTAGRO……といろいろな側面があるけど、このシリーズはよく考えてみるとそれらのちょうど真ん中へんにある感じで、各要素がだいたい少しずつ詰まっているなーという気がする。ゼミの女の子の松隆さんはカワイイし、絵柄自体は非常にキュート、そんな娘にさりげなくザー汁入りシュークリームを食わせちゃったりするし、ゼミメンバーとして田口くんも登場。なんかいろいろ賑やか、かつパンチも効いてて楽しい。そのほかの作品も、けっこう古めのからちょい古めのものまで織り交ぜていろいろな作風、絵柄の作品が読める。「マフィアとルアー」とかの痛い青春系を期待すると若干違うかもしれないけど、そういう人にも「シ塾教師」とかはわりとよろしいのでは。

【収録作品】「卒業」「ガビガビビバッパー」「VIDEO BOY BIDEO GIRL」「ギュッデイ ギュッバイ」「入学」「シ塾教師」「Hooky Pooky」「宇宙のリボンちゃん」「南の島の浮浪人」「HAPPY LIFE」


2/5(木)……ハングリ精神

1月12日の日記で書いたハンドグリップがだいぶ楽勝で握れるようになったので、さらに一段上の奴にしてみることに。この手の器具は楽々握れるようになったら筋肉が発達した証拠で、もうその強度の奴では続けても現状維持以上の効果が見込めないんだそうな。だから段階的に上の奴にランクアップしていく必要があるらしい。ところが前に買った奴は締めるのに必要な握力の目安が書いてなかったので、ランクアップしようにもどのくらいのを買ったらいいのか分からん。というわけで店頭で試しに締めてみたところ、30kgはまあ普通に握れる。ならば40kgだなとか思い買ってきたんだけど、うーん、これはちと俺にはまだ早かったっぽい。固い。30kgの奴を買ってきたほうが良さそう。

▼購入してきたハンドグリップの箱の裏面に書いてあったのだが、ハンドグリップを選ぶときは、自分の握力の50〜60%の強度のものを選ぶといいらしい。グリップを握って8〜10回が限度という強さが適当なんだそうな。そんでもって1回に5〜6秒握り続けそれを10回。これを1日に1回やれば十分とのこと。うーん、そうだったのか……。これまでなんか全然間違った方法でやってた。握り締める時間も短かったし、50分間踏台昇降しながら、握っては休み握っては休みを繰り返してたわけだからけっこう回数も意味なくたくさんやってたし。5〜6秒握り続けるやり方だと、短い感覚でむすんでひらいてするよりも効くような気はする。今度から正しい方法でやるようにします。やはり新しいことやる前はリサーチが大事ですな。

▼ところで30kgの奴と40kgの奴を握ってみた感触からすると、今まで使っていたのはたぶん20kg用の奴じゃないかと思われる。これを10回以上やっても全然大丈夫ってことは、自分の握力の50〜60%以下っつーわけで、いちおう握力40kg以上くらいにはなってるっぽい。多少は鍛えられて来ましたな。しかし12日の日記で触れた「キャプテンズ・オブ・クラッシュグリッパー」[楽天]は、最低ランクの「トレーナー」でも握力44kg程度なのか……。恐るべし。

▼それにしても何のためにこんなことやってるんだろう。自分の実生活で握力が役に立つ場面なんて、ビンのフタを開けるときくらいしか思い浮かばない……。あとキーボードの打鍵音がうるさくなって、キーを壊しやすくなるとか。役に立ってないじゃーん。

【雑誌】コミックフラッパー 3月号 メディアファクトリー B5平

 作:鹿島潤+画:石黒正数の新連載「アガペ −犯罪交渉人 一乗はるか−」がスタート。石黒正数はこれまでも何度か読切で登場していたフラッパー若手作家陣の一人。整ったセンスの良い画風の持ち主で期待株。この作品はタイトルどおり犯罪交渉人のドラマとなる模様。警視庁が組織しようとしている犯罪交渉の専門チーム。抜群の考証テクニックと理論を持つスタッフ、長年の経験で培われた落としの技の持ち主である老刑事はすでに揃っているが、最後に必要なピースが100%相手に与える愛「アガペ」の持ち主。これだけがどうしても欠けていた。そこに女子高生の一乗はるかがハメこまれる……というストーリーになる模様。物語としてはかなりガッチリ作られている感じで、石黒正数の端整で乱れのない絵柄と相まってしっかり読める作品になっている。ただきれいにまとまっていて破綻はない反面、意外性には欠けるかなという気がちょっとする。原作自体はしっかりしてそうなので、そこからどれだけ、いい意味でハミ出していけるかがカギではないかと。あと作品の仕掛けとしては、交渉スタッフの中に、色っぽい大人の女性とか入れておくとはるかのキャラクターがより引き立つんじゃないかと思った。

 柳沼行「ふたつのスピカ」。今回は久々にアスミの子供のころ編。ライオンさんの件でクラスのみんなにウソつきとイジメられているアスミと、そのイジメの先鋒に立っている女の子とのエピソード。今回は丁寧に作られたホロリとくるお話で良かった。やっぱりヤングアスミ編はイイです。あと府中野くん萌え。和田慎二「超少女明日香」は学校編がとりあえずおしまい。次号から新連載「ファティマ」がスタート予定。

【雑誌】ビッグコミックオリジナル 2/20 No.4 小学館 B5中

 浦沢直樹「PLUTO」。今回の話はいいなあ。老いた盲目の音楽家に執事として使えるノース2号のエピソード最終章。プルートウの存在だけほのめかしつつ、それぞれのロボット、それから人間たちのドラマに厚みを持たせていく描き方が秀逸。ノース2号の歌と青空がオーバーラップする光景はけっこうジーンとするものもあった。さすがに演出が巧み。唐沢なをき「電脳炎」。オモネリ課長がすっかり主役に。この人は痛々しくてけっこう好き。水島新司「あぶさん」。なんで水島先生はこんなに大越が好きなんだろう……。

【雑誌】モーニング 2/19 No.10 講談社 B5中

 新連載、落合裕介+ミスター高橋「太陽のドロップキックと月のスープレックス」がスタート。落合裕介は吉田聡門下と思われる系列の絵柄の人で、内容のほうはプロレス漫画になる模様。とりあえず一回目はハッタリも利いてて読みやすかった。なおミスター高橋は元新日本プロレスのレフェリーで、彼の未発表小説をベースとして、落合裕介と編集部が独自にストーリーを展開させた作品であるとのこと。山田芳裕「ジャイアント」。もしかしてそろそろ終盤に入って来ているのかな〜という展開。巨峰がメジャー最強クラスの投手と対決しちゃって、次はカマーチョが相手っぽいし。あ、でも高取や三島との決着はついてないからまだまだか。あと今号には神原則夫のショートギャグ「ナゾの女マリー」も掲載。

【雑誌】ヤングサンデー 2/19 No.10 小学館 B5中

 えーとながいけん「神聖モテモテ王国YS」はこれで短期集中連載がひとまずおしまいだったっけか。そんなことはおかまいなく、まったくいつもどおりなことをやっている。5回掲載されたけど、5回ともまったくいつもどおりだった。いつもどおり普通じゃなくて面白かった。

【雑誌】ヤングジャンプ 2/19 No.10 集英社 B5中

 巻頭カラーできたがわ翔の新連載「千夏のうた」がスタート。あー、やっぱこの人、絵がうまいなー。東京から地方の町に引っ越してきた少女が主人公・千夏で、彼女が地元の腕白少年と知り合うところから物語はスタート。なんだか千夏はものすごい歌の才能の持ち主で……という出だし。千夏は素直にかわいいし歌を歌っているシーンも気持ち良い。でもまあこの人の場合は、ここからのドラマの盛り上げ方しだいってとこでしょう。わりと中盤で失速しがちな人なんで。山花典之「天使のルージュ」は第一部最終話。急展開したけど、いちおう次号からリニューアルしてまだまだ続く模様。

【雑誌】週刊少年チャンピオン 2/19 No.10 秋田書店 B5平

 今号は脚本:田畑由秋+画:余湖裕輝「アクメツ」のペーパークラフト仮面付き。水島新司「ドカベンスーパースターズ編」は、なんかどうでも良さげな新キャラクター登場。四国側のほうに捕手志望のドカベン的体型人物、人呼んで「トカヘン」が登場。この適当感あふれるネーミングセンスに僕たちはシビレっぱなし。なんか「プロ野球編」よりも数倍面白い。というか実在選手を出さなくてよくなりリミッターが外れた感あり。せっかくだからアイアンドッグスにも、「ワン」とか「フー」とかしか喋らないスピーディクイックドッグを出してみてはどうか。松本レオ「GO BOUT!」は、「少年漫画におけるヒロインはパンチラのために存在する」というサル漫的なことをガチで実践しているのがなんか楽しい。

【雑誌】桃姫 3月号 富士美出版 B5平

 瀬奈陽太郎「萌えよペン!」は、締切直前で煮詰まって雪山に逃亡したエロ漫画家とそのアシスタント、編集者たちが遭難の危機に直面し裸で暖め合うというお話。勢いのあるドタバタ劇になってて楽しかった。モリス「ビギナーズラック」。人妻3人と中学生が脱衣麻雀。いやーこの人の作品は独特のほのぼの感があって好きだなあ。

 嶋尾和「デリケート」。一つ屋根の下、主人公のあんちゃんとイトコの美少女姉妹が同棲生活。ラブラブ3人Hなお話となるのかな。今回は妹のほうからで、続きもある模様。華やかな絵柄で満足感は高い。東雲太郎「白の誘惑〜包柔温室〜」。保健室の女医とカワイイ男の子のHもの。強弱の利いたペンタッチが美しく、ほんのり色づいた熟れた桃みたいな乳の描き方も特徴的でイイ。こちらも続きがある模様。ひねもすのたり「きょうだいの事情」は姉モノ。ポーッと熱に浮かされたような、お姉さんの色っぽい目つきがよろしうございます。


2/4(水)……手伝い変人

昨日の日記で、「eS!BOOKSの雑誌定期購読サービスは注文画面で開始号が出てこないので、問い合わせメールを送った」といったことを書いたが、それに対する返答がきた。いわく「現時点では正確な情報は分かりかねますが通常発売日の20日くらい前にご注文いただければ次の最新号をお届けいたします」とのこと。なんで正確な情報がわかんねーんだよー、とさすがに思ってしまったことでございますよ。ただいちおう「ご注文後数日中に送信いたしますメールで初回発送日をご案内しておりますのでご確認お願い致します」とも付け加えられていた。開始号の表示とかはプログラム的に処理できそうな問題だと思うのでぜひ改善してほしい。もしくは「何日前に申し込むと次の号から」というルールを分かりやすく明記するとか。いちおうそういう要望のメールも再度出してみた。このサービスにはかなり期待しているのでちょっとうるさいですよ。

▼5日売り
【雑誌】コミックフラッパー 3月号 メディアファクトリー B5平
【雑誌】桃姫 3月号 富士美出版 B5平
▼6日売り
【雑誌】コミックPOT 3月号 メディアックス B5平

【雑誌】キングダム 3月号 少年画報社 B5中

 アキヨシカズタカ「Monkey Magic」が最終回。わりとあっさりしてたかな。原付きをチューンしまくるというこだわり全開な内容と、ぴちぴちイキのいい絵柄で好感の持てる作品だった。単行本2巻は2月12日発売。次回作にも期待したいところ。岸香里「エンジェルツアー」も最終回。救護ナースが主人公、女性誌系の絵柄と男ギラギラなこの雑誌の中では異色の存在だった。私屋カヲル「青春ビンタ!」は、下品なことやHなことをしつつも、全体的にはちゃんとラブコメになってるのが微笑ましい。

【雑誌】週刊少年サンデー 2/18 No.10 小学館 B5平

 モリタイシ「いでじゅう!」はなんか珍しくちゃんと柔道。それなりに熱血。こういう展開も悪くないと思った。読切、畑健二郎「ハヤテの如く」は、親がものすごい金額の借金を残してトンズラしてヤクザから逃げ惑う16歳の少年が、彼に一目惚れしたとあるお屋敷のお嬢さまに拾われて執事になり、体当たりでお仕えするというドタバタコメディ。萌え漫画としては作画レベルがもう一段レベルアップが欲しいところだけど、アクのない作風でわりと楽しく読めた。

 草場道輝「ファンタジスタ」。今回はパサーの近藤がなかなかカッコイイ。役者が揃って次の展開が楽しみになってきた。作:七月鏡一+画:上川敦志「ロボットボーイズ」は最終回。連載当初はかなり期待したんだけど、正直尻すぼみだった。ロボットを自分たちで作るというネタ自体はけっこうおいしいと思うので、もう少し機械いじりの楽しさってものを前面に押し出してほしかった。人間関係とか競技の展開よりも、機械のギミックとかにより力を入れたほうが面白くなったんじゃないかと思う。

【雑誌】週刊少年マガジン 2/18 No.10 講談社 B5平

 宗田豪「天才料理少年味の助」。最近おとなしいと思ってたらここで伝家の宝刀、肉汁ピュピュッを繰り出してきた。これがやりたいがためにここまで抑えていたのかもしれない。あと音を楽しむ料理でたぶんおこげが出てくるだろうと予想していたが、案の定出てきてニヤリ。真島ヒロは今回「ロード・オブ・ザ・リング/王の帰還」のプレビュー漫画と「RAVE」の2本立て。相変わらずの精力的な仕事ぶりは評価したい。

【雑誌】BJ魂 3/1 No.17 集英社 B5中

 1月26日に発売してたんだけどすっかり見落としていた。今号にはヤングジャンプで「アンファン・テリブル」「それでいい。」を描いた佐藤久文が初登場。今回の作品「ラビット企画」は、霊視が特技だけど生活は地味なOLの生活を淡々と描くアンチクライマックスなお話。この人は画力はかなりのものを持っているのだけど、ストーリーがそれと不釣り合いに安めなのが惜しまれる。

【雑誌】コミックゼロサム 3月号 一賽舎/スタジオDNA B5平

 今回購入したのは、山名沢湖の読切「勇者レティシアの物語」が掲載されていたため。この人には珍しくわりと普通な剣と魔法のファンタジー。雑誌のカラーを意識しすぎちゃったか、作風がまだ手になじんでいないっぽい。双子の魔法使い見習いは可愛らしくてよいですが。も一つ読切、遊行寺たま「宇宙侍慎之介さん 参上編」。宇宙から突如やってきたお侍さん・慎之介に出会って、13歳の女の子ほのかの日常が慌ただしくなっちゃうドタバタコメディ。なんだか「十兵衛ちゃん」を連想。絵もきれいだしほのぼの楽しくきれいにまとまってます。

【雑誌】大長編ドラえもん大全集 2 藤子・F・不二雄 小学館 A5平

 この号には1985〜91年に映画で公開されたタイルが収録。「のび太の宇宙小戦争」「のび太と鉄人兵団」「のび太と竜の騎士」「のび太の日本誕生」「のび太とアニマル惑星」「のび太とドラビアンナイト」。このあたりにくると、もう映画のほうはほとんど見てないので「なるほど、こういうお話だったのね」という感じ。もしかすると刷り込みがあるせいなのかもしれないけれど、個人的には1号収録分の話のほうがワクワク感があって面白く感じた。まとめて読むとお決まりパターンに慣れちゃうというのもあるんだけど、やっぱのび太が早撃ちするところとか、大長編版特有のジャイアンのいい奴っぷりとか、そういう各キャラの見せ場シーンがもう少し多いほうがうれしい。まあそれはともかく「鉄人兵団」に出てくるロボット少女のリルルはなかなかカワイイです。

【単行本】「皆殺しのマリア」3巻 作:TKD+画:竹谷州史 エンターブレイン A5 [bk1][Amzn]

 これにて最終巻。自分の目指すモノを得るためなら何者をも犠牲にする、暴君的な性格の女性ヴォーカル・マリアの生き様を描いた作品。ダークなパワーにあふれていて、退廃的でセックス・ドラッグ・ロックンロールな息吹はビシビシ感じさせてくれた。ただお話のほうが、なんだか分かったような分からんような形で終わっちゃったのは残念。なんかギョロリと不吉な目つきをした男女たちが、思わせぶりなことをいうミステリアスでスリリングなムードが高まっていく様子はカッコ良かった。ただ思わせぶりという段階より先は見えなかった。そういうのがロックンロールなのかもしれないし、言葉や漫画で明確に語り尽くせる類のもんでもはないのかもしれないけれども、やっぱり何かしら「これだ!」って形を呈示してくれたほうが気持ち良かったと思う。


2/3(火)……相撲も羽毛も

▼eS!BOOKSが雑誌の定期購読サービスを始めたとの由。定期購読大好き人間なので、さっそく詳細を見てみたところなかなか良さげ。発送方法がメール便なので自宅にいなくても受け取れるし、送料が無料でちゃんと発売日に届けてくれる模様。特別定価号であっても追加料金をとられないというのもうれしい。これだよこれ、とか思ってさっそくコミック・アニメの項目を覗いてみる。2月3日現在で登録されているのは、ビーム、花音、アムール、フラワーズ、Jour、BOY'Sピアス、麗人、コミックガム、forMrs.、ゴルフレッスンコミック、サンデーGX、コミックJUNE、FEEL YOUNGの13誌。今のところ数は少ないが、新文化の2月3日のニュースでは、春までに取り扱い雑誌を現在の約600誌から1000誌に拡大する予定であるらしい。ということはほかの雑誌も増えるかも。期待してまっせ〜。

▼で、自分の購読雑誌だとコミックビームとフラワーズとサンデーGXはすでに出版社の直販で買っているので、申し込むとしたらコミックガムとFEEL YOUNG。ビームは出版社直販だと送料がかかるので、eS!BOOKSで買ったほうが安い。まあ出版社直で買うとついてくる「チープなおまけ」はないと思うけど、それでもメリットは十分。しかもこっちなら、クレジットカードやネットバンク、セブンイレブンでの支払いもできるから、郵便振替しか使えないビーム直の定期購読より便利。どっちで買うか悩むところだが、とにかく「読もう!コミックビーム」[bk1]

▼まあそんなわけでさっそくコミックガムとFEEL YOUNGについては定期購読を申し込んでみた。すでに実績のあるeS!BOOKSのインタフェースで、Webから注文できるってのはすごくありがたい。ただこのシステムだと、注文画面に何月号からのスタートなのか出てこないみたい。いちおうeS!BOOKSに、ガムは4月号からFEEL YOUNGは3月号もしくは4月号からのスタートにしてくれという内容のメールは送ってみたけれども、ちょっと不安になるところではある。何はともあれ、これで通販での定期購読誌がコミックビーム、サンデーGX、IKKI、フラワーズ、ウルトラジャンプ、コミックガム、FEEL YOUNGと7誌に増えた。全部メール便で届くので、郵便受けはデカいのにしといたほうがいいかもしれませんな。いっぺんに来るわけじゃないから大丈夫ではあるけど。ところでこういうWeb系のサービスで、いつも食いつき悪いのが講談社。雑誌のホームページとかも充実してないし、なんとかしてほしい。

▼ネット書店系の話題もう一つ。気づいてなかったんだけど、もしかしてbk1って最近エロ漫画もちょっとずつ扱うようになってきてる? そんなに豊富に揃えているわけじゃないながらも、検索かけると多少ひっかかるみたい(例:「一水社」の検索結果)。ちゃんとやってくれるんなら、Amazonよりは在庫管理がしっかりしてるんでありがたいけど……。

【雑誌】ガンガンYG 壱号 スクウェアエニックス B5中

 ガンガン系列からヤング誌が創刊。執筆陣とかはオフィシャルホームページのほうを参照のこと。1月30日発売だったんだけどすっかり忘れてて入手が遅れてしまった。それにしてもこの雑誌、刷り部数が少ないのかな? なんか置いている書店がすごく少なかった。地元と秋葉原界隈の書店を10店くらい回って見つからなくて、結局Book1st.の神田店で最後の1冊をゲット。エニックスは以前コミックバウンドが5号で休刊となった前歴があるから、ヤング誌には慎重になってるのかもしれない。

 ただガンガンYGについては、コミックバウンドよりもターゲット層が明確であり、もう少し刷ってもいい雑誌だという感じはした。コミックバウンドはクオリティ自体は悪くなかったものの、本当に一般青年誌っぽく、対象読者層は広いがコンセプトは曖昧かなーという印象は受けた。その点、ガンガンYGはおそらくすでにヤング世代になっている、かつてのガンガン読者の取り込みを狙っているんじゃないかと思われる。ヤング誌のわりにドラクエが目玉なのはどうかと一瞬思ったが、考えてみれば現在ドラクエやFFをプレイするユーザーのうち、けっこうな割合を20代以上の青年層が占めているだろうから問題ないような気もする。でも次号の発売予定が4月下旬で、3か月にいっぺんという発行ペースは少々弱気にすぎるのではないかとも感じた。中綴じ雑誌なら月刊で、せめて隔月くらいで出さないと読者も存在を忘れちゃうような。ガンガン系列の持つ地力からすると、ちゃんとやればそこそこ行けそうだと思うんだけど。

 で、内容のほう。目玉はやっぱり藤原カムイ「ロトの紋章Returns」。さすがに実績ある作品だけあって、掲載作の中では頭一つ抜けていると思う。初見でもしっかり読める。それから作:名取佐和子+画:寺田亨「DRAGON DRAGOON Judgement」、塩野干支郎次「ユーベルブラット」はシャープな絵柄がカッコイイ。ゴツボ×マサル「少年探偵犬神ゲル」はドタバタと少年探偵がカンフーだかなんだかをやっている。会話シーンとか長めでちとグダグダしているところはあるものの、全般的には賑やか軽やかで楽しい。作:青木良+画:中原裕「KICK OUT」は、プロレスの営業をやってた青年が試合に出ることになっちゃって……という熱血ストーリー。手堅くまとめているが、ファンタジー系の作品が多い中、ただ一つ普通の青年漫画テイストでやっててちょっと浮いている感はなきにしもあらず。このほかでは大高忍のラブコメ(+ちょっとケンカ)漫画な「すもももももも」あたりが楽しく読めた。

【雑誌】ヤングマガジンUppers 2/17 No.4 講談社 B5中

 新井英樹「シュガー」。いや〜冒頭からかっこいい〜。リンが踊るようにリング上で躍動するシーンは、その動きを追うだけで快感。ああ、早いとこ試合が見たい。堂高しげる「全日本妹選手権」は、たかしげ宙原作回の後編。うーん、いまいち面白くないな〜。この作品については、堂高しげるオリジナル回のほうが断然キレがいいと思う。

【雑誌】漫画サンデー 2/17 No.6 実業之日本社 B5中

 倉科遼枠の新連載。東克美「Dreams」がスタート。踊りはうまいが歌は歌えないアイドル崩れのダンサーの女性が、そのダンス能力を生かしてキャバクラの世界でトップを目指すという内容になりそう。いつもながらのネオン街漫画で、なんだかんだいって手堅そう。作:新堂冬樹+画:千葉きよかず「炎と氷」。主人公のヤミ金業者・世羅のやたら豪快な振る舞いがけっこう好きだ。酒がぐいぐい飲むし、飯もガッツンガッツン食う。今回も同業者である親友をハメるための算段をめぐらす舞台となる喫茶店で、カレーとピラフとトーストとジョッキビールを一気にもりもり食うわ飲むわ。暴飲暴食シーンは見てて楽しい。

【雑誌】キャンドール VOL.2 3月13日増刊号 実業之日本社 B5中

 なるほど、手堅いコンビニ売り系エロ漫画雑誌という感じ。執筆陣は以下に示したとおりだが、けっこう絵柄が華やかで読めるメンツが揃っている。鈴木美蘭は「すずきみら」に表記を変えていたんですな。袋とじカラーHマンガ「セカンド・ガール」を描いている前川★工房は、「DEI48」の前川かずおでしょう。「DEI48」のようなバカネタではなく、スタンダードな美少女Hをやっている。

 みずきひとし「ぺたんこナース」は貧乳の看護婦さんが活躍するラブコメ……かと思いきや、ウエイトレスでメイドだった。タイトルがなかなか秀逸だと思います。嶺本八美「恋愛スプリンター」。女子陸上選手とカメラ小僧の甘い恋愛物語。きっちりまとまってて和む。あろひろしは久し振りに読んだような気がするが、この人は本当に変わらないな〜。絵柄もテイストも。そのほか、琴の若子、小石川ふに、むつきつとむ、NYANなどなど安定感のある作家陣でそれぞれ楽しめた。次号は中田ゆみ、法田恵、井荻寿一、みた森たつやあたりも掲載されるそうなのでまた買うかも。

【漫画執筆陣】あずまゆき、刹奈、みずきひとし、すずきみら、大貫鉄郎、嶺本八美、二階堂みつき、前川★工房、小石川ふに、むつきつとむ、NYAN、あろひろし、琴の若子

【単行本】「榎本俊二の映画でにぎりっ屁!」 榎本俊二 講談社 B6変形 [bk1][Amzn]

 榎本俊二が映画を語る! ってなわけでヤングマガジンUppersで連載中の、黒田硫黄「映画に毛が三本!」[bk1][Amzn]と並ぶ映画評の漫画コラム。Uppersではこの二人が交互に描いてるんだけど、読むたびに「理想的なレビューだよな〜」と思う。なんといっても紹介している映画が見たくなる。そして漫画自体もユーモラス。面白い。読んで楽しめるエンターテインメントになってるし、しかも観賞欲刺激効果抜群。これは素晴らしい。自分もこんな感じで漫画レビュー書けたらいいのにな……と羨ましくなったりしてしまう。黒田硫黄のほうと比べると、紹介されている映画をコンスタントに見たくなる度では黒田硫黄、ハマるとスゴいのが榎本俊二という感じ。榎本俊二側では、とくにブルース・ウイリスとトム・クルーズは単純に見たくなる。あとクソ映画について描くときの切れ味が最高。「エンド・オブ・デイズ」[Amzn:DVD/VHS]のレビューは何度読んでも笑ってしまう。


2/2(月)……セイウチ良すぎ

▼未読物
【単行本】「皆殺しのマリア」3巻 作:TKD+画:竹谷州史 エンターブレイン A5 [bk1][Amzn]

【雑誌】近代麻雀 3/1 竹書房 B5中

 福本伸行「アカギ」は、今号も1手も進まなーい。神原則夫「西校ジャンバカ列伝かほりさん」は2話掲載。ババ雀ニューガオーの若作りメンバーみね子さんにメロドラマが……というお話。

【雑誌】ヤングマガジン 2/16 No.10 講談社 B5中

 古谷実「シガテラ」。なんか最近、イジメっ子の谷脇がそんなに悪いヤツに見えなくなりつつあり。荻野も案外ヒドい目に遭ってないし。うまくやればけっこういい友達になれるのではなかろうか。甘いかな。平本アキラ「アゴなしゲンとオレ物語」は、ゲン&ケンヂがビールをめぐって激しいバトル。この人はけっこうサイレントものをやるけど、センスあるなーと思う。安達哲「バカ姉弟」は2話掲載。なぜかバカ姉弟がタイ旅行に。タイ料理をもりもり食べます。

【雑誌】ビッグコミックスピリッツ 2/16 No.10 小学館 B5中

 東本昌平の新連載「CB感。」が開始。宇宙で育った少年が地球にやってきて新たな生活を開始するが……という未来モノ。えーとやっぱり単車がからんできそうな気配もあるけれど、どういう展開になるかはまだよく分からない。石原まこちん「THE3名様」。今回は見開きページがあってビックリだ。小田扉「団地ともお」は今回カラーページあり。突如衛生観念に目覚めるともおだが、しょせん長続きはせず。それにしても小田扉の描く犬の表情はいい。むくむくもっさりしていて惚れる。

【雑誌】週刊少年ジャンプ 2/16 No.10 集英社 B5平

 作:大場つぐみ+画:小畑健「デスノート」。Lのミスリードを誘うべくライトが策動。次はどんな手を使ってくるのかワクワクさせられる展開でいつも面白い。荒木飛呂彦「スティール・ボール・ラン」も相変わらずの好調ぶり。このスタートダッシュぶりは本当に素晴らしいなあ。これまでのジョジョ世界の設定を生かしつつも、いい具合に制約からは解放されてすごくのびのびやってる感じ。荒木飛呂彦ならではの良さがビシビシ出ている。

【雑誌】メンズヤング 3月号 双葉社 B5中

 ゲストでRaTeと御米唯が登場。RaTe「えろたま」は、女性エロ小説家とその担当になったにーちゃんが仕事場でHというパターン。わりとおなじみのネタではあるけど、キャラクターの表情に愛敬があってちゃんと楽しい。御米唯「NO CONNECT」は町工場の一人娘と見習い職人が頑張るラブストーリー。舞台は地味で油臭い場所ではあるけれど、絵柄が華やかで爽やかな読み心地。タイトルの「NO CONNECT」はNC機器のNCに引っかけてある模様。ちなみにNCは「Numerical Contorol」(数値制御)の略、であるらしい。このほかこの雑誌のレギュラー陣では、法田恵、艶々、倉上淳士、矢凪まさし、陽香がいて、いずれも安定感が高い。安心して読めるコンビニ売りエロ雑誌といった感じ。

【雑誌】ビタマン 3月号 竹書房 B5中

 環望「アネゴッ!!」は第5話。作画、ストーリーとも安定感抜群。時たましか買わない雑誌なので飛び飛びでしか読んでないが、読んだときはいつも楽しめている。今回はアネゴがママさんバレーに参加して、ブルマー姿に主人公のあんちゃんが萌え萌え。二人のアツアツ模様が微笑ましい。かるま龍狼「バイト一発!」。この人も毎度コンスタント。ドタバタコメディをやりつつエロもちゃんとまじえてくる。プロだなあ。

【雑誌】コミックメガストアH 3月号 白夜書房 B5平

 どざむら「永遠の処女」が巻頭カラー。タイトルどおりまだヒロインンの女の子はまだやられちゃってるわけじゃないけど、年端もいかない少女をからめ手から少しずつ陥れていこうとする呼吸はなかなかにいやらしい。艶めかしくねちっこくていいです。十羽織ましゅまろ「White」はスタンダードな人妻モノだけど、その人妻さんがアメリカ人の白人女性であるあたりがちょっとユニーク。人参・参「MILK SHOP 2」は、牛娘たちをご主人様がギュウギュウ生絞り。柔らかい描線で描かれた牛娘さんたちがなかなかキュートでよろし。

【アンソロジー】CRAFT Vol.19 大洋図書 A5平 [bk1][Amzn]

 雁須磨子の新連載「ちいちいはしゃぐ、とおくとぶ」がスタート。親の離婚により7年間離れ離れだった弟と兄が再会して、新しい関係が築かれていく……という兄萌え漫画ってな感じでしょうか。まだどういうふうにいくか分からないけど、兄っぽい人がかなりぼんくらくさいのがいかにも雁須磨子らしい。前作の「のはらのはらの」[bk1][Amzn]も大変面白かったし、期待しております。門地かおり「わんこにこ」も兄萌え作品っぽいけど、今回は弟ちゃんはお兄ちゃん以外の別の人にHなことをしかけられる。線の細い女の子っぽい弟ちゃんの体つきがH。


2/1(日)……クリスタル推奨

▼なんとなくダーククリスタル! というわけでAmazonでDVD「ダーククリスタル デラックス版」を購入〜。まだ見てないけどパッケージ眺めているだけでゾクゾクする。マペットのカッコ良さにはロゴ・ダウの異星人もびっくり。とても20年以上前の作品とは思えない。どんな作品だか知りたい人は、「The Japanese Dark Crystal Unofficial Site」あたりをご覧になるとよろしいでしょう。「指輪物語」もこんな感じで映像化されたら最高だったんだけど、まあむちゃくちゃたいへんそうだから難しいでしょうなー。

【単行本】「高校アフロ田中」8巻 のりつけ雅春 小学館 B6 [bk1][Amzn]

 いつものようにウダウダ5人組によるウダウダ高校生活が……と思ったら、何気に作品タイトルに関わるような大きな出来事が! いや、あんまり大きくはないか。まあ実際のところやっぱり田中たち5人組は進歩も向上もなく、相変わらずの日常を送っております。おもむろに何かヘンなことに凝ってみたり、馬鹿ってわけじゃないんだけど結局役に立たなげであるところが楽しい。

【単行本】「ドロヘドロ」4巻 林田球 小学館 A5 [bk1][Amzn]

 IKKIの新鋭組の中でも安定して力を発揮している。ゴチャゴチャした描線が、混沌とした世界観とマッチしていてカッチョイイ。お話のほうは、ほのぼのしているかと思えばシリアスだったりもして、つかみどころのない楽しさがある。相変わらずギョウザとかいったり野球やったりのんびりしつつも、いよいよカイマンの中の人の秘密にも迫りつつあり。この巻ではギョウザを食うシーンが少なめなのは残念だが、ちゃんと面白い。

【単行本】「ナンバーファイブ」5巻 松本大洋 小学館 B5 [bk1][Amzn]

 この巻ではナンバー惨が活躍。このキャラは仮面ライダーアマゾンっぽくて格好良かった。お話のほうも終盤戦に向けて一歩一歩進んでいっているのかな、という感じ。さすがに松本大洋らしくよく出来ている。ただ、なんとなく一歩引いて冷静に見れちゃう作品でもあるし、アクションが中心なわりには爽快感がさほどないような気もする。松本大洋の作画、そして世界観は素晴らしいけど、もう少しガツガツとしたアグレッシブなところも欲しいような気はする。この人の作品は月刊よりも週刊で読みたい。

【単行本】「π」4巻 古屋兎丸 小学館 B6 [bk1][Amzn]

 なんか楽しいっすよ、この作品。おっぱいにやたらこだわる主人公・夢人を中心に、ヘンな奴らが大活躍。この巻は夢人を誘惑する巨乳女子先輩が現れ、夢人やじゅんの心を騒がす。この作品としては比較的おとなしい展開の巻だが、次巻はバイダーマンとパイダーマン・レディが登場するのでまた楽しみ。

【単行本】「SOIL」1巻 カネコアツシ エンターブレイン B6  [bk1][Amzn]

 雑誌読みではお話が追えなくなっちゃいがちな作品なんだけど、まとめて読んだらえらく面白かった。お話は、刑事たちが新興住宅街「そいるニュータウン」で起きた家族の失踪事件を追いかけるうちに、一見申し分なく幸せそうな町の暗闇を覗いていくことになる……という感じのミステリ。謎の失踪事件、現場と近くの学校に残された大量の塩の山、鉄塔の倒壊と、思わせぶりなアイテムが盛りだくさん。うさんくさいくらいに秩序のとれていた町が、事件を境に少しずつ崩壊していく様子はひたひた迫る危うさを感じさせる。町中を監視カメラで覗き町の秩序を保つことに異様なまでの執念を見せる自治会長や、セクハラ癖のあるベテラン刑事ら、登場人物たちのキャラクターも濃厚。謎めいた人物が多く、たいへんミステリアス。少しずつ情報を小出しにしながら進んでいくストーリーは読みでがある。続きが気になる。

【単行本】「ハンキーパンキー」 カネコアツシ エンターブレイン B6 [bk1][Amzn]

 カネコ版「BEAVIS&BUTTHEAD」って感じの作品。馬鹿で下品で役立たず、でも困ったことにものすごいタフなクソガキ、ハンキーとパンキーが「どんどろ町」を練り歩いては事件を起こしていく。作品内の雰囲気もしっかり統一感がとれてて、「BEAVIS&BUTTHEAD」好きには楽しめる作品に仕上がっているのではないかと。

【単行本】「DAY DREAM BELIEVER again」全2巻 福島聡 エンターブレイン B6 [bk1:1巻/2巻][Amzn:1巻/2巻

 以前講談社から発売された「DAY DREAM BELIEVER」が復刻。講談社バージョンが発売されたときに書いた感想およびあらすじ等は、2000年11月23日の日記を参照のこと。この作品を初めてモーニングで読んだとき「こんなうまい人がいるのか」と驚いたものだった。シャープでカッコイイ描線、キャラクターの表情のつけ方、印象的な構図取りなどなど、その技術の確かさはとても新人のものとは思えなかった(実際には新人じゃなかったんだけど、かなり長いブランクはあった)。思い描いたものを現実に呼び出す超能力の持ち主である主人公・日下部霞と、彼女の能力に目をつけヤバいヤマに引き込もうとする二人の男の逃避行を描いた物語は、不穏な空気に満ちていて独特の緊張感があった。まあ最終的にはイマイチ分かったような分からんような結末になっちゃうのだけれども、一読すればその実力の高さは誰もが認めるだろうという単行本。現在コミックビームでやってる「少年少女」で福島聡を知った人はぜひ読んでみていただきたい。


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