9/10(金)……波浪度
▼アニメ「天上天下」[Amzn:(1)/)(2)/(3)/(4)/(5)]は23回め。ようやく棗姉妹の兄、慎をめぐる過去エピソードが決着。……と思ったら次回で最終回かー。アニメ版には、漫画版ほどの絵の美麗さはなかったものの、毎回しっかりヒキを作り随所に学園青春モノ的な楽しいシーンも織り交ぜ、なかなか面白くできていたと思う。作画クオリティも何気にコンスタントで、アクションもダイナミックで分かりやすかった。SECOND SEASONはあるんかなあ。
▼「KURAU Phantom Memory」[Amzn:(1)/(2)/(3)/(4)/(5)/(6)/(7)/(8)/(9)]。こちらはストーリー的には中盤戦。クラウとクリスマス、そして彼女たちをバックアップするエージェントのダグを中心に、お話を展開。逃避行の中でも心温まる出会いがあったりして、心情描写は丁寧。また作画および動きのクオリティが高く、見ていて気持ちの良い佳作。ただ今のところ、常にきっちり仕上がってはいるんだけれども、「今回はすごく面白かったー」と思えた飛び抜けた回がない。終盤に向けての盛り上がりに期待したいところ。
▼「お伽草子」[Amzn:(1)初回/(1)]は「MONSTER」の次の時間帯ということで惰性で見ているが、今のところどうも面白くない。作りが行儀良すぎて物語が平板。病に倒れた兄の源頼光に変装したその妹の光が、京の都に平和をもたらすため勾玉集めの旅に出るというストーリーだが、なんだかいつも勾玉が案外簡単に手に入ってしまって拍子抜けする。キャラクターの芝居もいまいち。そろそろ最終回かなと思って久しぶりに公式サイトを見たら、10月から光たちが現代に転生して「現代版新章」がスタートするとの由。うーん、ここまで見てしまうと微妙に切りにくい……。
▼秋アニメについてはアニメ予定表@Moon Phaseなどを参考に視聴リストを作成中。あれもこれもと欲張っているうちに週30本くらいになっちゃったんだけど、ホントに全部見られるんだろうか……。
【雑誌】ヤングアニマル 9/24 No.18 白泉社 B5中
前号で最終回を迎えた作:あかほりさとる+画:板場広志「マウス」の特別編が掲載。目玉はマウスが誰と一番エッチしていたかというランキング。最後までしょーもなかったー。なお12月発売のヤングアニマル嵐に特別編が掲載されるらしい。宮野ともちか「ゆびさきミルクティー」。由紀がやめときゃいいのに親友の高槻の恋愛模様まで引っ掻き回しまくり。イヤな奴だなー。でもモテる。将来はホストになるといいと思う。
【雑誌】ビッグコミックスペリオール 9/24 No.19 小学館 B5中
作:武論尊+画:池上遼一による「三国志」モノの新連載「覇−LORD−」がスタート。スタート地点は邪馬台国で、それがなんだか物語上の仕掛けになっているらしい。どうなっていくかはまだなんともいえないけど微妙な感じかなあ。先日は週刊少年マガジンで塀内夏子「覇王の剣」が始まったけど、「三国志」マニアへのウケはどちらもあまり良くなさげ。非中国史マニア層がどう反応するかってとこでしょうな。乃木坂太郎「医龍」(原案:永井明)。加藤がバチスタチームを離れることが決まり、チームの面々は飲んだくれる。改めてチームの面々の絆を感じさせる内容となっていて、飲んでるだけだけどカッコ良かった。
【雑誌】ビッグコミック 9/25 No.18 小学館 B5中
細野不二彦「ダブルフェイス」は連載50回め。ダマされやすい月影ファイナンス従業員・小泉じゅんの意外と侮れない一面を描くという内容。きっちり消費者金融的知識を織り交ぜつつ、お話をまとめあげていく手際はさすがにうまい。作:小池一夫+画:森秀樹「花縄」は10話めが掲載。巨悪の片割れである袋井の銀蔵を手にかけた鬼平&花太郎に、いよいよ親玉・池田候の手が迫ってくる。それに備えて鬼平は花太郎を鍛えようとするが……という展開。ガッシリ骨太な作画、シブイ男気を感じさせるストーリー作りなど、やっぱりとても面白い。単行本2巻は11月30日に発売予定。
【雑誌】コミックバンチ 9/24 No.41 新潮社 B5中
作:北芝健+画:渡辺保裕「内閣権力犯罪強制取締官 財前丈太郎」。何気にすごい展開だなあ。燃え盛るビルの中で「スパルタンX」的な対決が続く。一人めの敵はチョンマゲ結ってる侍だし、二人めは酔拳の使い手だし。四人衆だからこんなのがあと二人も出てくるんだよね。財前丈太郎の「……あちゃ〜また変なのが出てきたよ 勘弁してくれまったく……」というセリフもごもっともでございますな。
【雑誌】メガプラス Vol.12 コアマガジン B5平
巻頭カラーは初単行本「オナペッチュ」[Amzn]が発売間近なRIKIの「ロリペッチュ」。親戚だかなんだかのちっちゃい女の子が家に遊びにきて、その家のお兄ちゃん&妹とエッチなおあそび〜というお話。相変わらずのキラキラチンチンとぐにゃぐにゃにトロけたセリフの乱舞でテンション高し。ブラジャー+ブラウスの上からでも透け出る乳輪とか、萌え絵なのにやたらすごいちんちんの血管描写とか、なんか萌え漫画の邪進化形を見ているようで楽しい。みこくのほまれ「羞恥体験」は、「まりあの『夢に向かって第1歩』」の番外編。まりあが喫茶店のテーブルの下でフェラチオさせられたり、映画館の観客に奉仕させられたりといった羞恥プレーを体験するという話。柔らかい絵柄でやることはやってるところに好感。
【雑誌】ヤングコミック 10月号 少年画報社 B5中
ジェームスほたて「モモ色クリニック」。男性恐怖症気味の女教師を、センセーが治療するという内容。いつもながらボリューム感たっぷりでサービス精神旺盛。中田ゆみ「下町マドンナ食堂」は別にやるわけじゃなくて、毎回ポロリ程度なんだけど、すごく「眼福」って感じがあるのがいい。THE SEIJIの隔月連載「OL生態図鑑」は6回め。クーラーもパソコンもない会社で悶々としているOLさんの話。最近は週刊少年チャンピオンで連載をやってるけど、それでもこちらで隔月連載をこなし、桃姫にも登場と、相変わらず精力的。人の良さそうな女性キャラも和むし、しっかり仕事してます。そういえばこの雑誌では葉月京も描いているけど、こちらもいつも頑張ってるな〜と感心する。
【雑誌】メンズヤング 10月号 双葉社 B5中
久しぶりに読んでみたが、やはりコンビニ売り系の雑誌らしく手堅いメンツが並ぶ。艶々、矢凪まさし、法田恵、琴の若子などなど。RaTe「えろたま」は担当編集者の男を題材にして熱筆を振るう女性官能小説家の元に、弟子入り希望な女の子がやってくるというお話。弟子娘のほうがいつものRaTeギャルと若干タッチが違う感じで新鮮な感触。チャーリーにしなか「チアーズ!」。チアリーディング部の女の子たちと男子マネージャーのエッチ話。明るく健康的でなかなか楽しい。連載は6話め。あと次号からリニューアルだそうで、表紙がエロゲーの「最終痴漢電車」「瀬里奈」とかの原画をやってるM&Mに変わる模様。やはり封印シールにより店頭で中身が確認できなくなっている影響で、表紙をよりキャッチーなものにする必要がでてきてるんでしょうな。
9/9(木)……美しい日本のわだち
▼購入物
【DVD】「まかせてイルか!」 コミックス・ウェーブ [Amzn]
【雑誌】モーニング 9/23 No.41 講談社 B5中
三宅乱丈「大漁!まちこ船」が最終回。まちこ、小川、そして鼻毛おじちゃん中村さんのその後を描いて締めくくり。最後までヘンで面白かった。単行本は11月発売予定とのこと。安野モヨコ「働きマン」。しっかり面白い。主人公の松方とは対象的に、女であることを武器にしてしたたかに仕事をする女性編集者をメインにした回。二人の女性の生き方のコントラストを鮮やかに描き出しててきっちり読ませる。やっぱうまいなー。こういうバリバリ仕事をしている人間のお話は、仕事大嫌い病の自分のような人間にとっては眩しすぎてちと痛くはありますが。作:西村ミツル+画:かわすみひろし「大使閣下の料理人」。グラハム・カーの「世界の料理ショー」ネタをまんまやってて懐かしい気分に。
【雑誌】ヤングサンデー 9/23 No.41 小学館 B5中
一色登希彦「ダービージョッキー」。スランプから脱出した上杉が、茜を伴って渋谷の町へ。一皮むけた上杉は、競馬を知らない人にもタダモノではないと分かるオーラを発しまくり。なかなかカッコイイことになってますな。
【雑誌】ヤングジャンプ 9/23 No.41 集英社 B5中
梅澤春人の新連載「カウンタック」がスタート。うだつのあがらない34歳独身男が、ランボルギーニカウンタックLP400を手に入れるという、子供の頃の夢を叶えるべく一念発起するというお話。面白くなるかどうかはよく分からないけど、油っこい作風は早くもヤンジャンの誌面にマッチしているような気がする。適材適所ではあるのかも。作:光風治+画:田村和己「轍 京谷和幸物語」。アテネパラリンピック応援特別読切ということで、車椅子バスケの日本代表選手の実録ストーリー。ヤンジャンで車椅子バスケといえば井上雄彦「REAL」だけど、今回の作品でも井上雄彦が監修して題字も書いている。作画の人は井上雄彦のアシの人かなんだろうか。自分の日記で「田村和己」で検索してみたところ、2001年4月19日の日記の別冊ヤンマガの項で「バトルクィーンイタチ」という作品を描いていた人が同名だったが関係あるのかな?
【雑誌】週刊少年チャンピオン 9/23 No.41 秋田書店 B5平
佐渡川準「無敵看板娘」。久しぶりにレギュラーキャラ追加かな。花見町にやってきた新米婦警さん、権藤エツ子が登場。美輝とソッコーで仲良くなったかと思ったが……という展開。楽しげな娘さんなので、これからうまいこと話にからんでくることを期待。やぎさわ景一「ロボこみ」にも新キャラが登場。石神の家の隣に、小学校1年生のときに転校しちゃった幼なじみが引っ越してきて……という内容。美少女だが面倒くさそうな人で、石神の気苦労は増えそう。この作品もまたコンスタントに面白い。桜井のりお「子供学級」。梅子が酒を飲んでるシーンで、そういえば成人なんだよなあとか思った。ちなみに今回のサブタイトルは「美少女パンチラ祭り!!」。あんまりパンチラっぽくはありませんが。作:森高夕次+画:松島幸太朗「ショー★バン」。泣き虫エゴイストの生島弟に代わり、ショーバンが、肩が強いというだけで急遽キャッチャーをやることに。キャッチャーというポジションを甘く見ているショーバン、それから心底生島を嫌がっている竜崎の態度など、身もふたもなくて思わず笑ってしまう。
【単行本】「2人暮らし」3巻 市川ヒロシ 講談社 B6 [bk1][Amzn]
これにて最終巻。同棲生活をしている寡黙で優しい一郎と、アバウトでマイペースな桃子の生活を描いていくというコメディ。だいたいいつも桃子のテキトー極まる行動に、一郎が振り回されるというパターンだけど、そのトホホっぷりが面白い。絵的には洗練されてないけど、地味さ加減がいい塩梅。一郎の受難ぶりが楽しく、なんだかんだいって愛があるのもいいです。別冊ヤンマガでやってた連載なのでちとマイナーかもしれないけど、ギャグのキレはなかなかのもので、コンスタントに笑える良作だったと思う。
9/8(水)……箪笥トリップ
▼以前は踏台昇降をやってから寝るようにしてたんだけど、最近はいったん寝ちゃって起きてからやるようにしている。んでもって運動終わったら雑事をしつつ体をクールダウンさせた後、ひとっ風呂浴びてメシ食ってから仕事に行くというパターン。なかなかいいサイクルだと思うんだけど、問題は運動して風呂入ってメシを食った後、また眠くなってきちゃうこと。とくに職場に着いて、バリバリ仕事をこなすべき時間あたりが一番眠いので困る。なかなかムズカシーもんでございますな。
▼未読物
【単行本】「2人暮らし」3巻 市川ヒロシ 講談社 B6 [bk1][Amzn]
【雑誌】週刊少年サンデー 9/22 No.41 小学館 B5平
水口尚樹「思春期刑事ミノル小林」。今回はプロ野球ネタ。なんか適当な展開が下らなくてけっこう良かった。あと椎名高志「絶対可憐チルドレン」は次号で集中連載最終回。というわけでけっこう急ぎ足でクライマックスに向かってます。
【雑誌】週刊少年マガジン 9/22 No.41 講談社 B5平
小林尽「スクールランブル」。播磨と天満の妹が図らずもますますいいムードになってきて困ったにゃーという回。しっかりラブコメしてて好調をキープ。能條純一「奇跡の少年」は最終回。正直なところ全然読めなかった……。昨年の12/10 No.52から小川悦司、能條純一、日向武史、久保ミツロウ、板垣恵介、西条真二というラインナップで新連載攻勢をかけ、他誌で実績のある人を起用したけど、結局残ったのは久保ミツロウ「トッキュー!!」、日向武史「あひるの空」のみ。やはり他誌から来た人たちは水が合わなかったかな。
【雑誌】スーパージャンプ 9/22 No.19 集英社 B5中
つの丸の新連載「天職貴族モン次郎」が連載開始。どう見てもおさるな感じのモン次郎という奴が、持ち前の調子の良さでもって面接を乗り切り内定ゲット〜的な出だし。モン次郎のテキトーさ、調子の良さが面白くてまずは上々の滑り出し。島袋光年「リング」。今回は競技のシーン自体はないけど、輪部に入部した1年生たちがけっこう頼もしく、しっかりした手応えを感じさせる。次号からは村上もとか「JIN −仁−」の新章も開始。ちょっと雑誌全体に活気が出てきている感じか。
【雑誌】近代麻雀オリジナル 10月号 竹書房 B5中
作:福地誠+画:松田望「特命リーチ!240Z」が連載化。今回はフリー麻雀で1000万以上の貯金を作った男・佐々木寿人を取材。ゴールドでやってる「真剣 −HISATOの青春−」の人ですな。原田重光「麻雀お嬢なつみ」。リーチをかけたら必ずイッパツでツモってしまう女雀士が、パンツを脱いで開脚してかまえて「イッパツ!!」と叫びつつ、ツモって昇天。毎度のことでながらすげーくだらない。
【雑誌】FEEL YOUNG 10月号 祥伝社 B5平 [定期購読:eS]
雑誌全体になんだかストーカーっぽい人が出てくる話が多いような。面白いし充実してるからいいけどねー。
内田春菊の読切「ラリエット」が掲載。さまざまな男と関係は持つものの、束縛されることは拒み続ける奔放な女性のお話。主人公の女性の魔性を感じさせ、ちょっとゾクッとするお話をたくみに仕上げててうまい。月子「ブルーなベリー」。彼氏のことが好きなあまり、彼の跡をつけたり盗聴したりしてしまう粘着気質な女の子の話。でもお話のテイストとしてはカラッとシャレた感じに作ってあり、ユーモアもあるんで、わりとスルッと読める。かわかみじゅんこも読切。「みどり姫」。自分の住んでるとなりの宇宙にある「みどり姫」というお姫様を夢想し、彼女のための祈りを捧げたりして暮らしている女性の話。はたから見たらヤバい行動だろうけど、一本筋が通ってはいて、どこか美しさも感じてしまう。自信満々でやってるから妙に説得力あります。
南Q太「スクナヒコナ」。テツとストーカー女の話が一段落したかと思ったら、今度は紺ちゃんの弟の紫に新展開。面白いけどダークだなあ。IKARING「しまいもん」。例の姉妹のやよいが、ストーカーにつけられていると大騒ぎ。今回はアイドル志望のスゴイ人、ふりるちゃんの体験談が面白かった。ヘンな人は、ストーキングのされ方もヘンなんですな。あとユーコの、やよいおよびふりるちゃんに対する見下しっぷりがなかなかひどくて笑った。安野モヨコ「監督不行届」は、アンノ夫妻がオーストラリア旅行。過度の日焼けで監督が苦しむ。オチの部分がいかにもこの人たちらしくて面白かった。
【雑誌】YOUNG YOU 10月号 集英社 B5平
芥川賞を受賞した金原ひとみ「蛇にピアス」を渡辺ペコが漫画化。渡辺ペコにとってはこれが初連載となる。お話のほうは小説読んでないので今後どういう展開になっていくんだかは知らないが、なんか平凡だった女の子が妖しい雰囲気を持った男に誘われ、自分の舌の先を裂く「スプリットタン」や、刺青を入れてみようとしたりするという出だし。渡辺ペコは絵もスッキリとしていつつ色気があっていいし、期待の持てる人だと思う。そんなわけで面白い漫画になっていくといいなー。羽海野チカ「ハチミツとクローバー」は竹本の自分探しの旅が終了。恋愛方面は各人が手詰まり状態になってきているので、いちおう成長したのであろう竹本が、ちょっと状況を動かしてくれるのを期待したいところ。あと東村アキコ「ゑびす銀座天国」がコンスタントに面白い。
【雑誌】COMIC夢雅 10月号 オークラ出版 B5平
亜朧麗「センチメント」2話め。富士雄と雪子のカップルは、とある事件をきっかけにスレちがったまま。相手の気持ちを試すために、富士雄は雪子にほかの男に奉仕することを命じる。好きな男の前でほかの男にやられちゃっているヒロインの姿がなかなかエロい。我慢できずに声をもらしちゃうところとかいいねえ。吉田ふらわ「花の乙女」は、ヌードモデルをやっている華道部のめがね女子がなかなか可憐で良い感じ。ダーティ・松本「エロ魂!」は30回め。エロ劇画絶好調時代の話だが、そろそろ規制の話とかが出てくるのかな。次号が気になる展開。
9/7(火)……零細な降霊祭
【雑誌】ヤングマガジンUppers 9/21 No.18 講談社 B5中
新井英樹「シュガー」。リンのプロ第2戦め。1戦めのノックアウト劇がトラウマになって、リング上で脅えまくるリン。でも持ち前のスピードのおかげで、相手は恐慌状態のリンにパンチを当てることができずに戸惑っている様子。うーんやはり面白いなあ。スピード感抜群。アッパーズ休刊後にどうなるか、個人的には最も気になる作品。山田秋太郎の読切「みさおちゃんハッスルじゃんぷ」は、女子高生ながら親御さんの属する地方プロレス団体で覆面レスラーをやってる女の子が、それを隠したままデートと試合を両立させようとジタバタ奮闘するというコメディ。絵はうまいしさすがにきっちりまとまっている。この人の場合、絵は華やかでパッと目は惹くんで読切ベースではだいたい好印象。ただ連載になって読者の目が絵に慣れてきちゃうと、だんだん印象が薄くなっていくようなところがあるんで、そこからもうひと押しふた押しできるかがカギかなーという気がします。
【雑誌】漫画アクション 10/7 No.10 双葉社 B5中
作:池井戸潤+画:江上鴻基「零細リベンジャー」が連載開始。お話としては、一見フリーターっぽく見えるけど実は凄腕の経営コンサルタントであるあんちゃんが、銀行から融資を断られるような中傷零細企業を救済していくという物語。作画の江上鴻基は、リニューアル前のアクションで新人賞を受賞し、「自動車部品メーカー電子営業物語」を連載してた人。けっこう手堅く読める作品を描く人だが、今回のも初回の印象としてはまずまず。絵柄は地味ながら、作風がこなれてて漫画としても読みやすい。山田圭子「心おきなく正気を捨てえ!!」。正直なところ阪神タイガースも私設応援団も個人的にはあまり好きじゃないのだが(すみません)、漫画としてはけっこう面白い。プロ野球の応援団という、はたから見ると「なんでこんなものが存在してるんだろう」的団体が、どのようなシステムで運営されているかが垣間見れて興味深いものはあります。
【雑誌】漫画サンデー 9/21 No.36 実業之日本社 B5中
作:新堂冬樹+画:千葉きよかず「炎と氷」。ヤクザvs.世羅軍団のバトルが白熱。世羅のヤクザジャイアントスイングがすごい。なんかもう何から何まで豪快で、なんといったらいいものやら。長尾朋寿「ホロ酔い酒房」(原案:野上ヒロノブ)。秋田県象潟の岩牡蠣がとてもうまそう。あー、そういえばそろそろRのつく月(September)だから牡蠣の時期ですなあ。
【雑誌】MUJIN 10月号 ティーアイネット B5平 [定期購読:eS]
小暮マリコ「オバさんって呼ばないで」は、住んでた家が火事で焼けてしまった父の妹が家に転がりこんできて主人公とラブラブに……というお話。叔母さんではあるけれど、年の差は小さめで、キュート、かつたいへんムチムチ。いつもながらに華やかで実用度もあるいい仕事。巻頭カラーはドリルムラタ「美人おかみの湯」。老舗旅館を訪れた温泉ライターのセンセイを、美人おかみがおもてなし……という内容。まあベタベタだけど、美人おかみが熟れ熟れな感じでよろしうございました。
【単行本】「デ・ジ・キャラット 〜でじこだにょ〜」 コゲどんぼ ジャイブ B6 [bk1][Amzn]
季刊デ・ジ・キャラットで連載された、コゲどんぼによるでじこ漫画。アニメ版の「デ・ジ・キャラットにょ」に沿った内容となっている。季刊デ・ジ・キャラットがおしまいになってコミック・デ・ジ・キャラットにリニューアルされることもあって連載終了、連載的には駆け足。でじこがまねきねこ商店街にやってきて、居候して、うさだと出会って、りんなとみけが出てきて……といったところでおしまい。ちょっとボリューム的には物足りないかなあという感じになってしまったけど、でじこ世界が好きな人なら楽しめるんじゃないでしょうか。あーでもほっけみりんが出てきてないのは残念だなあ。
【単行本】「オレンジでりばりぃ」1巻 作:ボヘミアンK+画:宗我部としのり ジャイブ B6 [bk1][Amzn]
COMICラッシュで連載中のカーリング部漫画。中学を卒業した後、北海道の学校に行ってしまった親友に勧められて、カーリングにチャレンジしようと思った少女・白河実穂が主人公。学校にはカーリング部は実はなかったのだが、元フィギュアスケートの女王&アイスホッケーの名選手だった強烈な先輩コンビとの出会いにより、バタバタと部創立、メンバー集めて、練習開始〜と相成っていく。今のところカーリングのほうは練習場が確保できず、開店前の銭湯を使ってやってたりとするのでなんともいえないけれども、宗我部としのりらしく女の子はたいへんカワイイです。とくに主人公の実穂。健康的なお色気シーンがいろいろ。ガムの「あまえないでよっ!!」もそうだけど、宗我部としのりはこういう非エロ系雑誌でサービスシーンの多い作品を描くのがバッチリはまってると思う。作品としても、とりあえず楽しい部活モノになっていきそうな感じ。
【単行本】「彼岸島」8巻 松本光司 講談社 B6 [bk1][Amzn]
松本光司キャラはいつもながらハアハアいっている。吸血鬼の親玉である雅によって化物になってしまった親友・ポンを殺し、その想いを背負ったことで明が成長。これまでは逃げるほうがメインだったけど、だいぶ戦闘力がついて面白くなってきた。最初のほうはどうかなと思ってたんだけど、いい具合にガツガツ盛り上げてると思う。わりとなんでもありな感じのB級アクションぶりがいいです。
9/6(月)……死人は便利を催さない
▼アキバのバラエティショップ・アングルで自宅用に「ベンリーキャッチ」を購入してきた。これはリンク先のページにあるとおり、先端に3本の開閉式キャッチ用針金が装備されたワイヤー式のマジックハンド。職場では数年前から愛用していたのだけど、やっぱ自宅にもあったほうが何かと便利だよなーと思って。これ買ったのは通算で4本めくらいかな。机の裏側に落ちたケーブルをつかんだりするとか、狭くて手の届きにくいところにあるものをキャッチするのにとても重宝する。毎日使うもんじゃないけど1本あると何かと助かる。楽天にもあるかなーと思って調べたところ、全自動麻雀卓のショップに置いてあった。「自動麻雀卓の間に、牌が落ちてしまった場合などに便利」とのこと。確かに。
▼なお「死人は便意を催さない」は、昔ログインに掲載されていたミステリアドベンチャーゲーム。細かいことは忘れたけど、世界で3番めに平凡な人が殺されて、その犯人を推理するとかいうゲームだったと思います。平凡界においては「世界で1番平凡な人」というのは特殊な存在でありすぎるので平凡ではなく、「3番めに平凡」なのが最も平凡とされており、世界で3番めに平凡である被害者を妬んだ世界で4番めだか5番めに平凡な男とかいうのが容疑者として登場するなど、なんだかものすごいシュールな作品だったと記憶している。そのころは付録フロッピーとかはなかった時代だったんで、リストは延々とアセンブリ言語で掲載されてたんだったっけかな。一度遊んでみたかった……。
【雑誌】エース桃組 2004 Autumn 角川書店 B5平
原作:F&C・FC01+画:児玉樹「キャンバス2〜茜色のパレット〜」。なんだか楽しい。絵柄がかわいいラブコメらしいラブコメ。SAA「プリンセスコンチェルト」。暖かい絵柄でいい感じ。かつての幼なじみの少年少女が、王子様とメイドという形で再会。さすがにそのままつき合うとかいうわけにはいかないけど、ほのかな恋心と王子様お姫様幻想をいい具合に漂わせていてほのぼの。西川魯介「dioptrisch!」。2話めにして文芸部所属の お姉さん系めがねっ娘が登場。これはいかにも文系っぽくていいです。文芸部だが図書委員といわれても通用するくらい文系っぽい。あと雑誌のほうは平野耕太が「すすめけん」で「大野さんとやりてえ」とかいったりして爽やかにシメ。次号は12月発売予定。
【雑誌】ヤングマガジン 9/20 No.41 講談社 B5中
作:綾小路あや之+画:前川かずおの新連載「ややBUSU」がスタート。性格は最高、プロポーションもたいへんグラマラス、でも顔はちょっとブス……という彼女持ちの男が、いろいろ苦悶するというドタバタラブコメ。こういう容姿をネタにしたギャグを延々とやるというのはあんまり好みじゃないが、まあそれなりに楽しんで読めることは読める。ただ、ブスの描写がブタ鼻+厚ぼったい唇と、なんかステロタイプすぎる点がイマイチかなー。「やや」といっているのだから、もっと中途半端な容姿にしてほしかった。ヤンマガでいえば古谷実が描くような感じの。
【雑誌】ビッグコミックスピリッツ 9/20 No.41 小学館 B5中
小田扉「団地ともお」。事故に遭って長らく昏睡状態にあった団地のお友達・ゆりちゃんのお話。途中までともおの馬鹿っぷりを描いたりしつつ、ラストはジーンとくるお話に仕上げてきた。淡々と描いているように見えて、時折スッと泣かせるようなエピソードを差し挟んで来るあたりとてもうまい。ゆりちゃんがともおと話しつつ、くるりと回るコマなんかすごくいいな。作:雁屋哲+画:花咲アキラ「美味しんぼ」。今回は美味しいフランス料理店に行ったらすべてが解決編の前編。なんだかすごく久しぶりに団社長を見たような気が。団社長と山岡のかけあいが何気にちょっと面白い。西洋料理の魚料理を全否定するようなこともサラリと呟いてるし。
【雑誌】週刊少年ジャンプ 9/20 No.41 集英社 B5平
作:大場つぐみ+画:小畑健「デスノート」が表紙&巻頭カラー。またしても新展開。ライトやミサミサに対する疑いが黒から灰色くらいに変わったところで、今度はまた違う勢力の登場。うーん、いったいこの後はどうなっちゃうんだろうなあ。やはりまだまだ先が読めない。早いところ悪ライトが復活してほしいもんだけど。読切、松井優征「魔人探偵脳噛ネウロ」は、人間界の謎を摂取して生きる化物ネウロが、女子高生ヤコを探偵に仕立ててさまざまな謎を解決していくというミステリ+ホラー的作品。まとまってはいると思うけど、設定的にはちと無理があるような。あと謎解きは意外とショボかった。露木凡ケン「地上最速青春卓球少年ぷーやん」は13回めにして最終回。まあ仕方ないかなと思うが、最後のぶっちぎった終わり方はテキトー感あふれててなんか清々しいと思った。
【雑誌】コミックPOT 10月号 メディアックス B5中
長谷円「めたもる妹」がいい。久しぶりに実家に帰ってきた男がそこで見たものは、すっかり女らしく成長した妹だった……という内容。方言バリバリでお兄ちゃんへの愛情を訴える妹さんが非常にいい感じでした。むっちりした作画も独特の質感があってやはり魅力的。乙「由良由良と」。神隠しに会った少女と一年に一度だけの逢瀬……といった感じ。少女のイタズラっぽい表情がキュートで、ストーリー全体はちょっと切なく締める。フレッシュないい絵だと思う。あおいにゃおこ「命短し恋せよ乙女」。コミックPOTには初登場。つやつやとしたボリューム感のある女体描写が印象的。Hシーンもテンション高めで、初登場としては上々の滑り出しといった感じ。木静謙二「Athletic Festival」。巻中カラー4Pと短いものの、ゴツいちんちんやらのねちっこい描写は相変わらず実用度高し。EB110SS「てってけ子供祭」は幼女乱交モノで安定感十分。ロリっ娘たちはしっかりかわいい。
【単行本】「ガタピシ車でいこう!! 迷走編」3巻 山本マサユキ 講談社 B6 [bk1][Amzn]
この巻もサービス精神たっぷり。ガタピシ本編だけでなく、日経クリックで連載された「バラさずにはいられない!」や、ベストカー「日本裏名車道」、初期投稿作品「梓の夏」も収録されるなどもりだくさんな内容。この中で注目はやっぱり「梓の夏」かな。ちょっとナンパな感じの同級生に恋する美大生・梓の青春ストーリー。このころの作画は今より陰がある感じだけど、ストーリーにしっかりマッチしてて良いです。あと本編のほうもマニア魂満載な人たちの日常をカラッとしたギャグに仕立て上げてて、車好きならずとも楽しい。車好きならさらに楽しいんだろうなと思うとちょっと悔しいけど、まあいっかー。
【単行本】「アゴなしゲンとオレ物語」16巻 平本アキラ 講談社 B6 [bk1][Amzn]
この巻もいつもと変わらず。マンネリっちゃマンネリだけど、それでも面白いと思う。ゲンが体毛お化けになったり、茶羽根が雷をいくら浴びても平気な人間になったり、ケンヂが相変わらず最低だったり、パワフルに下らなくていいです。
9/5(日)……エロイムエッスイム
【雑誌】キングダム 10月号 少年画報社 B5中
近くリニューアルだかなんだかがあるらしく、連載陣がパタパタと終了。前号の私屋カヲル「青春ビンタ!」、五十嵐浩一「ペリカンロード2」に続き、今号では旭凜太郎「銀輪FINAL STAGE 街道の騎士」、松田未来「天駆けるマトバ」、アキヨシカズタカ「バランスA子さん!」、筆尾悟「戦場の犬たち」、米餅昭彦「けい×どろ」が最終回。志村貴子「ラヴ・バズ」は次回からヤングキングアワーズに移動で、11月30日発売の1月号から再開とのこと。また発売日も現在の毎月4日から変更になり、次号は10月14日、その次が11月15日。きくち正太「私のアイザック」が「次回”アイザック”は来年より新生・別冊ヤングキングに登場予定」とあるので、なんか新別冊が立ち上がるのかな。キングダムはなんだかんだで今号で6周年。いい意味で雑然とした感じが好きな雑誌だったんだけど。
まあそれはともかく今号の掲載作品。米餅昭彦「けい×どろ」はU作警部補の町への想いを描いて爽やかに〆。米餅昭彦らしい暑苦しさ、主人公の空回り感が面白い作品だったが、単行本はちょっと難しいかな……。志村貴子「ラヴ・バズ」は、町屋ゆりにつきっぱなされた藤かおるが放心状態で石化。面白いところなんだけど続きはあと3か月以上読めないのかー。むーん。
【雑誌】ビッグコミックオリジナル 9/20 No.18 小学館 B5中
浦沢直樹「PLUTO」が掲載。今回もじわじわ謎に迫っていく感じで安定して面白い。単行本第1巻は9月30日発売。通常版[Amzn]と、豪華版の2種類が用意されていて、豪華版は雑誌掲載時と同じB5サイズ、手塚治虫版「地上最大のロボット」を完全収録した別冊付録が付属。手塚眞×浦沢直樹の対談も収録される模様。福本伸行「最強伝説黒沢」。トロピカルなプールに案内された黒沢は、そこに浮かぶ女体の群れに我を忘れてエロスイムを敢行。なんかすごいことになってきた。恐ろしいハレンチ行為だ……。
【雑誌】花とゆめ 9/20 No.19 白泉社 B5平
ふじもとゆうきの読切「となりのメガネ君。」が良かった。これは7/5 No.14(感想は6月19の日記)に掲載された作品の続編。校内のベリー人気者であるメガネ君・秋山美波くんと、連れ子きょうだいであるところの秋山栗子さんによるラブコメディ。前回のお話で美波と栗子がくっついたことは分かってはいるものの、それを認めたくない美波のファンクラブの面々により、栗子は美波のお宝写真撮影を依頼される。しかしファインダー越しに美波を見つめているうちに、栗子の恋心はさらに募っていって、写真を渡したくないという気持ちが芽生えてくるという内容。好感度の高い絵柄で二人ともキュート。ほのぼの微笑ましい一作でありました。
また、読切ではもう1本、モリエサトシ「せつげつか」も好印象。時代は明治末期〜昭和初期って感じですか、「月光」と呼ばれる怪盗をやってる青年と、彼を追いかける警部の娘である月花のラブストーリー。月花は体が弱くて外に出歩くこともままならない身。そんな色白でかぼそい彼女が、月光との逢瀬で見せる暖かい表情が印象的。スラリと気持ちの良い絵柄でいい雰囲気だった。
9/4(土)……たこの頭にファティマキ巻いて〜
▼いい感じに寝てしまって更新が遅れました〜。
▼そういえば2日と3日の曜日をそれぞれ水、木と書き間違えてて、さっきこっそり修正したのは秘密です。
【雑誌】コミックフラッパー 10月号 メディアファクトリー B5平 [定期購読:eS]
柳沼行「ふたつのスピカ」。宇宙学校で新たに課せられた課題は、使われていなかった刑務所を利用しての脱出訓練。アスミのことを切なく見つめる府中野くんにますます萌える。作:富野由悠季+画:中村嘉宏「オーバーマンキングゲイナー」。今回も白っぽいことは白っぽいがペンはだいたいちゃんと入ってる。こういうときはきちんと読めるしやっぱり面白い。ゲイナーがサラにエクソダスが自分の両親のことについて語るシーンが良い。府中野くんだけでなく、彼も萌える眼鏡くんだ。
和田慎二「ファティマ」は最終回。あんまりちゃんと読んでなかったけどいまいちっぽかったな……。岡本一広「トランスルーセント 彼女は半透明」。今回は今までとちょっと変わって、半透明少女・しずかのボーイフレンドである唯見くんに秘かに片想いしている意地っ張りな生徒会長の大河内さんのお話。なんだかほのぼの微笑ましい青春模様。あと「THE EDGE 新選組」(作:工藤かずや)を描いているSHINYAって、稲光伸二に絵が似てるな〜と今さらながら思ったりした。沖田総司の表情がよう似とります。
【雑誌】桃姫 10月号 富士美出版 B5平
瀬奈陽太郎「マルイモシリーズ」第7弾、「妹は愛を叫ぶ!!」。血縁が近ければ近いほど惹かれてしまう一族に生まれたお兄ちゃん、数人の妹たちとやりまくるというこのシリーズ。そのうちの最愛の妹と結ばれたかに見えたお兄ちゃんだが、今度は自分そっくりの顔をした生き別れの双子の妹が出現し……という内容。たぶんこれが最終回かな。最後まで賑やかかつノリノリ、エロもしっかりやってて面白い作品だった。島本晴海「ちゅ〜♥ぺっと」は10話め。恋人同士となって仲睦まじく過ごす藤川と後輩女子のひいなちゃん。しかしそんな二人を物憂げに見つめているのが、藤川の同級生の相澤さんだった。これまでもちょこちょこ出てきて気になる存在だった相澤さんだったが、なるほど、藤川とはこういう縁がありましたか。これから存在感を増してきそう。なかなか読ませます。
のら猫長屋「隣人を愛せ」。毎晩のようにオナニーをしてエロ声を響かせる隣室の女性とHな関係に……というお話。グラマーなエロっちい体をしてて、エッチシーンもテンションが高くて良かった。モリス「隣りのお姉さん」前編。これまた隣の女性モノ。といってもこちらは幼なじみな関係だけど。隣家の10歳上の出戻りお姉さんに昔から恋していた少年が彼女と関係を持つようになるが、同い年の妹のほうも彼のことが好きで……という内容。モリスの垢抜けない作風はやっぱ好きだなあ。昔からずっと変わらず、読んでるとなんか妙にホッとするものが。
【単行本】「お三十路の町」3巻 東陽片岡 小学館 A5 [bk1][Amzn]
帯に完結編とか書いてあるけど、中身はまったくもっていつもの東陽片岡。じめじめした畳敷きのアパート、いい感じに脂ぎった場末の酒場、しょんべんくさい横丁といったスペースで繰り広げられる日常ギャグ。サバサバとして後を引くことがまったくなく、とにかく平和。読んでいると肩の力がぞろりと抜けていく気楽さがたまらんです。これぞ癒し系。
【単行本】「ドロヘドロ」5巻 林田球 小学館 A5 [bk1][Amzn]
カイマンが魔法使いの世界に潜入していろいろ活動。目立った戦いとかは起きてないけど、だんだん謎の核心に近づいている……のか? 相変わらずシャープかつ暖かみのある絵柄は見てて気持ちいい。あと食い物がなんかうまそう。今回はギョーザよりも、むしろ肉のパイ。
【単行本】「スパングル 改訂版」 鳩山郁子 青林工藝舎 A5 [bk1][Amzn]
【単行本】「ミカセ」 鳩山郁子 青林工藝舎 A5 [bk1][Amzn]
いつもながらに美しいですなあ。白磁のような高潔で透明感のある美しさ……などと書いてもそれが全然オーバーな表現という気がしない。ピンと張り詰めた雰囲気のある作画はもちろんのこと、少年たちの世界を水琴滴や風速計、電柱の上にある碍子などなど、ロマンのあるアイテムとからめて描き出す叙情的なストーリーも秀逸。「スパングル」は旧版に加え、これまで未収録だった「セルリアン・ベリテ」「薄荷の諧楽」を収録。「ミカセ」のほうは新刊。どの作品も鳩山郁子らしい美学に貫かれていて、純度、統一感、完成度がとても高い。その分、人によって合う合わないがハッキリ分かれるかもしれないけれども。
9/3(金)……暴投息子
▼9月9日からアニマックスで「装甲騎兵ボトムズ」が放映開始。録画しよー、とか思ったら、来年の2月24日についにDVD-BOXが出るんですな。これは欲しい、と思ったけど10万円コースか……(Amazon.co.jpでは20%オフで8万4000円/税込)。ぬぬぅ、アニマックスで我慢しときます。
▼未読物
【単行本】「民明書房大全」 宮下あきら 集英社 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「お三十路の町」3巻 東陽片岡 小学館 A5 [bk1][Amzn]
【同人誌】COMIC SEED!コミックマーケット66特別号 べんぎん書房
▼4日売り
【雑誌】コミックフラッパー 10月号 メディアファクトリー B5平 [定期購読:eS]
【雑誌】桃姫 10月号 富士美出版 B5平
▼6日売り
【雑誌】コミックPOT 10月号 メディアックス B5中
▼7日売り
【単行本】「デ・ジ・キャラット 〜でじこだにょ〜」 コゲどんぼ ジャイブ B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「オレンジでりばりぃ」1巻 作:ボヘミアンK+画:宗我部としのり ジャイブ B6 [bk1][Amzn]
【雑誌】コミックバンチ 9/17 No.40 新潮社 B5中
作:広瀬隆一+画:大崎充「毎日がレディースデイ」が新連載。よくあるホスト漫画かなと思ったら、途中からお話は一転。かつては隆盛を誇ったが、オーナーが夜逃げして没落したホストクラブの面々が、ホストの経験を生かして温泉旅館でサービスを提供するという内容に。漫画の出来としては正直微妙。ただビジネスモデルとしては悪くないかなと思った。「ホストのいる温泉旅館」って実際あったらけっこうウケるような気がする。すごくたくさんお金落としていく人とかいそうだし。ていうかもしかして実際にあったりしますかね。作:沢井鯨+画:深谷陽「プリズナー・イン・プノンペン」は最終回。なんかここ2〜3回ですごくバタバタとお話が展開して終わってしまい、ちょっと拍子抜けした。なお深谷陽については、「運び屋ケン」が現在マンガショップ」にて復刊、販売されている。Amazonでも入手可能[Amzn:上/下]
【単行本】「リング」1巻 島袋光年 集英社 B6 [bk1][Amzn]
島袋光年の復帰第一作は、「リング」という架空のスポーツをモチーフにしたスポ根モノ。これは面白いと思う。まず「リング」のルールだが、これは大ざっぱにいって輪投げ+バスケという感じの競技だと思っていい。バスケでいえばボールに当たるものが直径30cmくらいの輪になっていて、ゴールは2メートルくらいありそうなポール。7人ずつのチームで相手側の陣地の向こうにあるポールまで輪を運び、ハメれば得点というルール。
オリジナルスポーツものというと、まずはルールを説明するのが面倒だったりするのだが、この競技の場合はバスケとほぼ同等なので理解がしやすい。それからその説明を一気にしないで、まず主人公である花形夏(通称サマー)と同級生のあんちゃんの1対1での輪の奪い合いゲームみたいなので概要をつかませ、そこから輪部の紅白戦と入っていく過程で細かなルールを説明していくという形。漫画としての読みやすさはさすが週刊少年誌育ちって感じだし、すんなり入っていけた。
それからスポーツとしてのアクションが面白い。バスケ的なフットワーク、フェイントなどが駆使されるほか、輪を投げるアクションがフリスビーに近いものがあり、ポーズ的にけっこう決まっている。ポールにハメるさいのアクションはダンクあり、ロングシュートあり。また輪だけ転がしておいて、自分は相手を避けて走り、その先で輪を回収するとか、サッカーっぽい動きも織り交ぜる。輪ならではのバックスピンなどのアクションもあり、トリッキーかつダイナミック。相手方ポールにハメた輪は、競技時間中はそのままにしておくので、得点の経過がヴィジュアルで分かるという点もユニーク。これ読んでいると、実際にリングをプレイしてみたくなってくる。島袋光年らしいギャグもしっかり入ってるし、今後より大きな大会などが描かれるとかなり熱血した展開にもなっていきそう。個人的にはけっこう期待してます。
【単行本】「無敵鉄姫スピンちゃん」 大亜門 集英社 新書判 [bk1][Amzn]
連載のほうはあえなく打ち切りになってしまったが、これは面白いギャグ漫画だった。エロエロなロボットである「エロボット」の開発を生涯の夢としているマッドサイエンティストなエロジジイとその製作物たる少女型ロボットのスピンちゃん(エロ機能はとりあえずなし)、そしてジジイの孫娘の3人が織り成すドタバタギャグ。これがもう本当にドタバタしてて良かった。ジジイの邪な欲求の具現化である発明、テンポ良く繰り出されるギャグ、鋭いツッコミなどなど、ギャグのキレの良さが目立った。それからいろいろ出てくるオタクネタ。過去のジャンプ漫画をスルッと大胆にパロディしたり、目からビームで他社の雑誌が出てきたり、デブオタをギャグとしていじったり。でもその料理の仕方はけっこうカラッとしてて、あまりベタベタいやらしい感じにならない点も良かった。絵柄も愛敬があってなかなかカワイイ。近年のジャンプギャグ漫画の中ではかなり気に入っていた作品だったので、短命に終わってしまったのは残念。ちょっとオタクネタが細かかったので、お子様層のウケが良くなかったのかなあと気もしなくはないが、何にせよセンスのいい人だとは思うんで次回作にも期待したい。あー、あと連載前の読切版が収録されなかったのも残念なので、こちらも次回作の単行本あたりで収録されたりするといいなあなどと夢想します。
【単行本】「いちご100%」12巻 河下水希 集英社 新書判 [bk1][Amzn]
男の子は苦手だけどHな妄想にはふけりがちな女の子・向井こずえさんという新キャラが、やたらとパンツを見せまくる巻。さすがにマンネリといえばマンネリなんだけど、女の子がカワイイのでいいと思う。物語的な進展はそうそうないと思うので、視覚的な快楽と、局面局面で恋愛気分が充足できればこの作品的にはオッケーかなあと。用途がしっかり定まった、サプリメント的作品といえるかも。
【単行本】「デスノート」3巻 作:大場つぐみ+画:小畑健 集英社 新書判 [bk1][Amzn]
うーん、おもしれえ……。これは本当にイイ。顔を知る人間の名前を書き込むことで、相手を殺せる死神のノート「デスノート」を巡るサスペンス。デスノートの持ち主であるライト、そして探偵であるLとの丁々発止の腹のさぐり合いがこの巻では描かれる。知能戦であり理屈っぽくはあるのだけど、それをしっかり緊張感を維持しつつ、分かりやすく描いていく腕前は抜群。作画は相変わらずのクオリティだし、死神のリュークのナイスな造形など、適度なユーモアがある点も素晴らしい。一歩一歩着実にお話を進め、しかも先がなかなか読めない。「次はどうなるんだろう」という興味が常に持続する。改めて読み返してみてもすごくよくできてる。これからも楽しみ。こういう少年誌としては変格ながらも、堂々と真っ向勝負できる面白い作品が出てくるのは、ジャンプならではだなあと思う。
【単行本】「武装錬金」4巻 和月伸宏 集英社 新書判 [bk1][Amzn]
この巻もしっかり面白い。ホムンクルス対カズキら錬金の戦士たちの戦いは、桜花&秋水の姉弟との対決を経た後さらにヒートアップ。しっかり熱血アクションしつつ、日常シーンでギャグを振り撒くのも忘れずけれん味たっぷり。しっかりエンターテインメントしてるなあと思います。
【単行本】「なんてっ探偵アイドル」18巻 北崎拓 小学館 B6 [bk1][Amzn]
最終巻。トリコロールの面々とファンのふれあい銭湯ツアーイベントから始まって、怪盗リスト&サンタクロースとの決着編、エピローグとくる。アイドルが殺人事件を推理するというコンセプトで始まった本作も、けっこうな長編連載となった。最初はタイトルのベタさに笑っちゃったりしたが、なんだかんだいってけっこう好きだった。トリコロール3人娘(のちに一人交替)はそれぞれ華やかだったし、ラブコメ展開も楽しかった。まあしょうもないっちゃしょうもないんだけど、肩が凝らずに気楽に読める作品で、捨てがたい魅力のある作品だったと思う。
9/2(木)……まいんどどーも
▼行こう行こうと思いつつ、なかなか時間がとれなくて行けなかった劇場用アニメ「マインド・ゲーム」をようやく見てきました。漫画版[bk1][Amzn]の感想は7月11日の日記に書いたとおりで、あちらもすごく面白かったのだけど、映画もこれまた良かった。ストーリーについては映画用に多少コンパクトにしているところはあるけれども、端折られているという印象はとくになし。それよりも何より映像がすごい。極彩色の映像が自由奔放にぐーるぐる動きまくって遊び心満点。めくるめく映像の奔流を眺めているだけでとにかく楽しい。またラストに向かうクライマックス、主人公たちの疾走シーンのテンションの高さは鳥肌もの。ストーリー面は一見では多少理解しづらいところもあるかもしれないけど、そんなの吹っ飛ばして映像で圧倒する力はあったと思う。サブカルチックなお話に抵抗のない人はぜひ。ストーリーをつかみやすくするために、漫画版を先に読んでおくほうがいいかもしらんです。たぶんそっちのほうが思う存分映像を楽しめると思う。東京での公開は渋谷シネクイントで9月10日まで。DVD出たら買おうかなと思います。
【雑誌】モーニング 9/16 No.40 講談社 B5中
三宅乱丈「大漁!まちこ船」は第9回。先日のインタビューで伺ったとおり次が最終回。まぐろの餌であるまちこは、自分の生んだ卵に「かけてもらう」相手を見出せるか。なんだかラブストーリーではあるがおかしくていいなあ。次回も楽しみ。作:綱本将也+画:吉原基貴「U-31」。ドーピングしてフィジカル面を強化した河野の友のエピソード。セリエAでもドーピングはかなり問題になったが、そういう点にしっかり踏み込んでいる点は読みごたえあり。人間ドラマとしても面白い。戸川水城の読切「走れ!チコ」は、別冊モーニング第1号に掲載された読切の続編(別モニ時の感想は3月29日の日記参照)。下半身が障害を抱えて車椅子で学校に通う小学生の女の子・チコの、前向きな生き方をつづった作品。描線がしっかりしてて、お話もきちんと読ます。障害を持ちつつもバイタリティにあふれ、一生懸命生きているチコの姿が印象的。あんまりお涙頂戴感覚になりすぎない点も好感が持てる。
【雑誌】ヤングサンデー 9/16 No.40 小学館 B5中
高田靖彦の3号連続集中連載、女子バレーボール漫画「バウンス」は今回でおしまい。かつて高校バレーでならしたチルという女性が、元塩浜電工監督により選手として再起。正直なところもうちょっと読みたかったかな。「塩浜電工バレーボール部」と合わせてぜひ単行本化してほしい。
【雑誌】ヤングジャンプ 9/16 No.40 集英社 B5中
徳弘正也の読切「蜘蛛男はつらいよ」が掲載。毒グモにかまれたのがきっかけで、肛門から糸を出す能力やすごい怪力を手に入れたモテない科学者のお話。そういう力を手に入れたものの、結局は冴えない結果になってしまうあたり、徳弘正也のギャグ漫画主人公らしい。ただ1本だけではネタが消化不良な感じもする。連載向きかなー。
【雑誌】週刊少年チャンピオン 9/16 No.40 秋田書店 B5平
出口竜正の新連載「ドールガン」が開始。普段は臆病で弱っちく見える少年の中に、銃と格闘の達人にして大催眠術師である「ドールガン」と呼ばれる人間の人格が同居していて、その能力で少年が活躍していくというアクションもの。まだどうなるかよく分からないけどとりあえずお手並み拝見。あと脇キャラが戸田泰成っぽい感じだな、とか思った。桜井のりお「子供学級」。梅子が化粧してなんだか美少女化。それを梅子と気づかない雉原せーじ先生のデレデレっぷりが印象的だった。
【雑誌】コミックメガストアH 10月号 コアマガジン B5平 [定期購読:eS/Fujisan]
嶋尾和「WITH〜いつも一緒に〜」。学園内の生徒同士で、兄・妹の関係を結ぶという制度のある学校に転向してきた男子が、自分に告ってきた後輩女子を妹にすることに、というお話。何気にぶっとんだ内容だ……。最近ではエロ漫画に妹が出てきたらもうヤルのが前提になった感があるが、そのおかげでヘンな妹漫画もいっぱい出てきている。すごい世の中になったもんです。あと漫画としても絵がきれいで良いです。きのした順市「恋人は心の応援団」。ちょっと太ったことを気にしてチアリーダー部をやめようとしている彼女と、その彼氏の野球部員男子のラブラブエッチ話。ぷにぷにボリューム感のあるバディの彼女がなかなかかわいい。お人よしっぽい感じが和むなあ。それから最近、バカエロ漫画方面で気になっている才能であるRIKI「おまんこナース」も掲載。いつもながらのぐずぐずに崩れたテンションの高いセリフ、キラキラ輝くちんこなどなど、独特のノリは健在。初単行本「オナペッチュ」[Amzn]は9月18日発売予定。買いますよ。
9/1(水)……ハオ!うのけん
【雑誌】近代麻雀 10/1 竹書房 B5中
作:小池一夫+画:ふんわり「花引き−ヴォルガ竹之丞伝−」が巻頭カラーで、まったくもってしょうもない展開。鬼引きの初代が「沿ヴォルガ連邦管区タタルスタン共和国ナベレジニィエチェルニィに棲む男…ウドムルト人ミンチメル・シャイミーエフ」であるというあたり、かなりおかしい。この説明でいったい何を想像しろというんだ……。ロシアっぽければなんでもいいのかー。岡田ユキオ「セキリ」。麻雀で父の仇をとるべく、セキリと名乗る怪しい男に女子高生が弟子入りして勝負に挑むというお話。キャラ設定とかは微妙にヘンだが、まあ手堅くまとめた感じ。
【雑誌】ビジネスジャンプ 9/15 No.19 集英社 B5中
作:倉科遼+画:紅林直「嬢王」は2号連続の巻頭カラー。キャバ嬢立身出世漫画だが、倉科遼作品にしては脂っこくなくて普通に読みやすい。キャバ嬢日本一を競うQ-1グランプリなどハッタリもきいてるし、まずは順調な滑り出しだと思う。
【雑誌】週刊少年サンデー 9/15 No.40 小学館 B5平
ここしばらく全体的に停滞気味な感じがする……。安定してはいるんだけど、長期連載がマンネリっぽくなってきていて、雑誌としてのダイナミズムをあまり感じない。まあその安定感がサンデーらしいっちゃサンデーらしいんだけど。新顔の椎名高志「絶対可憐チルドレン」、夏目義徳「クロザクロ」あたりにが誌面を引っ掻き回してくれるといいなあとか思います。
【雑誌】週刊少年マガジン 9/15 No.40 講談社 B5平
塀内夏子の新連載「覇王の剣」がスタート。三国志モノで、今回はまず関羽と張飛の出会いから。三国志だけに大河連載となるだろうと思われるので、現時点ではまだなんとも。ただキャラ造形とかは微妙かな〜という気もする。ところで最近では王欣太「蒼天航路」の増刊が出たし、ビッグコミックスペリオールでも次号から作:武論尊+画:池上遼一による「三国志」漫画、「覇−LORD−」が始まる予定。三国志モノには根強いニーズがあるんだなーと再確認したりするわけだが、いっそのこと「月刊コミック三国志」とか出したらそこそこ売れそうな気がする。権利問題がなんとかなるようであれば、横山三国志を毎月2本くらい再録。それにプラスして新作で武将・軍師列伝みたいな作品を掲載し、「項羽と劉邦」「水滸伝」モノとかを1本ずつ入れるとかすれば、けっこうイケるんじゃないだろうか。
新連載もう一つ。巻末2色で西本英雄「もう、しませんから。」。ルポ漫画ということで、西本英雄が森川ジョージの仕事場を訪問するという内容。森川ジョージの意外な底意地の悪い振る舞いが克明に描かれていてなんだか面白かった。
【雑誌】コミックバーズ 10月号 幻冬舎コミックス B5平 [定期購読:出版社]
今月も定期購読遅配。遅れても別にかまわないんだけど、できないんだったらWebとかに「発売日にお届け」とか書かないほうがいいと思う。
まず今号では南京ぐれ子「あかてん☆ヒーロー!」が最終回。ラブコメチックで賑やかにハッピーエンドを迎えた。戦隊モノのグリーンと、悪側のプリンセス、それからピンクによる三角関係のラブコメ模様が楽しい作品だった。ピンクの中の人である桃山さんのヤキモチ焼きっぷりとかいい感じ。これが終わるとバーズの楽しみがだいぶ減るなー。高尾右京「天然家族みにっとめいど」は初登場で巻頭カラー。天才科学者の娘で一人暮らしの小学5年生少女・あきはの元に、父親がつかわしたらしい猫耳メイドが押しかけてくるという出だし。まだ最初なんで今のところ、どういう話になっていくのかはまだ分からず。玉置勉強「東京赤ずきん」。赤ずきんちゃんたちが、ピチピチ体操服姿のあまりといえばあんまりな外見の変態オヤジによって追い詰められる。なんだかぐちゃぐちゃな感じで面白い。
【雑誌】ポプリクラブ 10月号 晋遊舎 B5中
井ノ本リカ子「LOVE STORE」は3回め。お店ではすごくカッコいくて客にも媚びない風俗嬢のメイさんのプライベートな素顔……という感じの内容。それからBENNY’S「持ち物自慢」は、主人公の少年が美人のお手伝いさんを友達に自慢して、その後Hになだれこむというお話。どちらもほわほわと柔らかそうな女体描写が気持ち良さげ。BENNY’Sは9月29日に単行本「ぷにねえ」が発売予定。Lapis Lazuli「PRETEXT」は、敏腕女性上司とその部下の男子のラブラブHストーリー。よくあるタイプの話ではあるが、この手のシチュエーションはわりと好き。女性上司が、会社ではけしてとることのない甘えた態度を見せるあたりがツボ。
【単行本】「嗚呼どす恋ジゴロ」1巻 平松伸二 日本文芸社 B6 [bk1][Amzn]
新シリーズになっても全然変わらないなあ……。「角界のジゴロ」と呼ばれる美男力士の関脇・恋吹雪が、男芸者ぶりを発揮して、交わった女たちに艶を与えていくという内容。各話が終わった後の相撲甚句も健在。ストーリー展開の予定調和っぷり、適当な都合の良さとかがたまらない。ベテラン作家ならではの、びんづけ油にも通じる脂っこさにクラクラさせられる一作。