今度の週末こそはたまった雑誌の整理をしよう。……先週もそう思った。
【雑誌】花とゆめ 4/5 No.8 白泉社 B5平
高尾滋「ディアマイン」がますます良くなっている。相手が自分のことを想ってくれてると分かっちゃいるんだけど、追っかけてきてもらいたい、試してみたい気持ちをきれいに描けておりますなあ。絵もお話も、実に端整。桜井雪「ショート寸前」。おねいちゃんがキレーでシャンとしてて良い。ガラの悪い言葉遣いも美人から出てくれば愛敬があろうというもので。羅川真里茂「しゃにむにGO」。しっかりスポコンしてて面白い。ついに留宇衣と伊出の、試合での対戦も実現して燃える展開。
【雑誌】まんがくらぶオリジナル 4月号 竹書房 B5中
小坂俊史「月刊フリップ編集日誌」。今回は手が込んでますな。作中の作家さんのオリジナルサイングッズを実際にプレゼントしちゃおうという企画がなかなかナイス。町田ルミネ先生のサイン色紙がちょっと欲しい。こいずみまりの新連載「はんそくねこまんが」は、作者Webのトップページやまんがアクセスでやってたアレを載っけてしまおうというもの。「はんそく」は「販促」。中島沙帆子「電脳やおい少女」。やおい少女・美月ちゃんとその彼氏、共通の友達である玉垣くんがやおいに興味を持ち出してる模様。この人を彼氏にしたほうがいいのでは。そのほか、みずしな孝之「ササキ様に願いを」特別篇が8ページ掲載とか。
【雑誌】コットンコミック 4月号 東京三世社 B5中
駕籠真太郎「駅前宇宙」。こちらは「パラノイアストリート」とは対照的にツッコミ役がいないので、ストーリー的なつながりよりも妄想突っ走りでぐんぐん行っている。俺としてはこっちのほうが好みだなー。初登場のANDY「パーティしようよ」。滑らかな絵柄でぱっと目を惹く。眼鏡っ娘にほっとする味わいが。すごい目立ったものがあるというタイプじゃないけど、なかなかいい雰囲気であると思う。雪見野ユキオ「箱詰め奥さん」。セクシーな奥様とエレベーターで二人きり。燃えますな。奥さん、ちょっと胸元露出させすぎなような。この人の作品は、ちょっとした場面でのさりげなくソソるエロを描いてくれてて、いい感じにえっちだ。
【雑誌】コミックオルカ 4月号 司書房 B5中
今回はうさぎのたまご「ラブリーエンジェル」が目当て。この人のラブラブでほわほわした絵柄なのに、意外にぶっ飛んだことやるノリはけっこう好き。ごちゃごちゃした、陽気な画面作りに惹かれる。そろそろ2冊めの単行本も出ないかな〜。るりるり▽「フェアリーテイル」。ちょいSFでラブラブでHでいい感じですな。あと、ましみゆき「あいたいのココロ。」。この人の描くキャラは丸顔でほっとする味があって良い。細すぎないのがいいところ。
本日発送しなくてはならない本を読了するため朝10時くらいまで本を読み続けていたところ、その後眠くて使い物にならなくて困る。でも買い物はする。間違えてアクション先週号をまた買ってしまう。購入分で未読なのは以下のとおり。
【雑誌】まんがくらぶオリジナル 4月号 竹書房 B5中
【雑誌】花とゆめ 4/5 No.8 白泉社 B5平
【雑誌】コットンコミック 4月号 東京三世社 B5中
【雑誌】コミックオルカ 4月号 司書房 B5中
【単行本】「破壊魔定光」4巻 中平正彦 集英社 B6
【単行本】「REAL」1巻 井上雄彦 集英社 B6
【単行本】「諸星大二郎自選短編集II 彼方より」 諸星大二郎 集英社 B5
【単行本】「TOKYOTRIBE2」5巻 井上三太 祥伝社 変型判
【単行本】「アポロ」 朝倉世界一 イースト・プレス A5
【単行本】「漂流教師」 パルコキノシタ 青林堂 A5
【雑誌】週刊少年ジャンプ 4/2 No.16 集英社 B5平
読切、海図洋介「犬士ヒムカ」が掲載。二本脚で立って歩いているけど、顔などは犬な戦士、ヒムカが活躍するアクション作品。線はシッカリしてて元気もいいけれど、この誌面の中だとあまり目立ってない。もう一歩、なんか欲しいところ。
【雑誌】ヤングマガジン 4/2 No.16 講談社 B5中
通巻1000号ということでいろいろやっている。中でも平本アキラと東和広が合作した「アゴなしゲンとネコ物語」前編は、漫画のほうでは目玉企画。意外なくらい違和感なく両者が融合しているような。数といえばこの人、上野顕太郎「宇宙の千人」が掲載。内容には触れますまい。ちなみにヤンマガ初登場。それからこれは1000号記念とは関係ないとは思うのだが、巻頭で望月峯太郎がNBA(アメリカ合衆国プロバスケットボール)オールスターゲーム観戦漫画「オールスターを見ました」を描いている。それにしても1000号記念に「工業高校バレーボーイズ」がないのはちょっと寂しい。なんとなくこれあってのヤンマガという気がして。
【雑誌】ビッグコミックスピリッツ 4/2 No.16 小学館 B5中
あら、石川優吾「よいこ」が終わっちゃった。けっこう好きだったんだけど。それから作:雁屋哲+画:花咲アキラ「美味しんぼ」が再開。今回は甲州ワインが題材。それにしても日本全県味巡りなんだけど、けっこう即物的に場所決めてるよね。原秀則「青空」。うわ〜、これはベッタベタだわ。さすが原秀則。あざとい〜。
【雑誌】ヤングマガジンUppers 4/3 No.7 講談社 B5中
今号は「G-taste」「イヌっネコっジャンプ!」「黒竜の城」が休載。
桑原真也の新連載「TO-mA」がスタート。高校剣道全国3位のさわやかなにーちゃんが、補習で呼ばれて教室に入っていったらそこには全裸の女の子が。で、その後、にーちゃんは彼女のことが加速度的に好きになっていくのだが、その気持ちに導かれて人類を救う6戦士の一人になってしまうことに。というと、なんだかかなりイカれた話のようだけど、まあまだ始まったばかりですし。とりあえず今後に期待だ。作:さいふうめい+画:ミナミ新平の麻雀漫画「バサラ 〜波天の男〜」。こりゃまたむやみにテンションが高い。相手の顔がどんどん邪悪になりまくり。味付け濃いなあ。
【雑誌】月刊サンデーGX 4月号 小学館 B5平
実はサンデーGXで一つ気づいちゃったのだが、最近定期購読の払い込み用紙が付いてない。それどころかWebにあったはずの「定期購読について」のページがなくなっている。サンデーGXのWebのサイトマップに項目はいちおう残っているのだが、リンク先は消えてしまっているようだ。定期購読利用者が少なかったのかな? ちなみにこの件に関してはいちおう15日の朝に問い合わせメールを出してみたんだけど今のところ回答はきてません。
今号はいろいろと作品入れ換えが。まず巻頭カラーで梁慶一+画:尹仁完「新暗行御史」が新連載。これは2000年10月号に第1回が掲載された作品で、今号から本格連載となった模様。題材は韓国の有名な古典からとっていて、それをアレンジして近未来風のアクションバトルファンタジーにした模様。絵柄がシャープでアクションもダイナミック。ハッタリが利いている。個人的にはいつの間にか読み流してしまいがちな作風でもあるんだけど、きちんと読むと読みごたえはある。それから藤野美奈子「気やすめ言葉館」も新連載。これは藤野美奈子が、気やすめにしかならない人生相談をするという主旨の連載。それから克・亜樹「桜ラビリンス」、広江礼威「ブラック・ラグーン」と読切が2本掲載。落合尚之「ダンデライオン」は今号で最終回。
【雑誌】ウルトラジャンプ 4月号 集英社 B5平
外薗昌也「硫伽といた夏」が巻頭カラーで新連載。「ジュヴナイルSF」とうたっているけれども、さてどうなるか。アフタヌーンの「犬神」もそうだが、大掛かりな設定のお話を破綻なくしっかりと展開していける人なんで期待。あと、読切で堀池さだひろ「ザ・ハーディ・ガーディ」が登場。いつものペース。堀池さだひろは、絵の質感とかいいものは持っていると思うので、もう一つ決め手があれば良くなりそうな気はする……のだけど、その一押しが難しいんだよね。
【単行本】「BWH」1巻 花見沢Q太郎 集英社 A5
いいねえ〜。この作品は、つまり女子寮モノなのだ。転校生のユイちゃんが「ベルウッドハウス」といわれる女子寮に入寮。お友達と楽しい日々を過ごしたり、先生とラブラブになったりする、そんなお話。それにしても花見沢Q太郎の描く女の子は可愛いし、物語はぬるくて甘くて、トキメキ無限大〜。うひょ〜。すごく甘口であるのに、後味がサッパリしているのがこの人の作品の素晴らしいところ。なんとなく一人一人のキャラクターにというよりも、女子寮という場所の持つイメージ、きゃいきゃい女の子たちが騒いでいる雰囲気などなど、作品全体に対して自分は萌えているような気がするのであります。
【単行本】「崩壊の慟哭」 柿ノ本歌麿 桜桃書房 A5
最近注目の作家さんの初単行本。夢雅にちょくちょく登場している人。
この人の特徴は、なんといっても非常にスケールの大きな凌辱を描くこと。この単行本の後半を占める「I・dol・翔子」がとくにスゴイ。15歳のアイドルが即効性の超強力媚薬を大量に投与され、5万人の観衆を前にドームのステージで延々犯され続ける。最終話の冒頭から引用するに「体内射精延べ208人」「絶頂回数計測不能!!」「もうっ限界です!!!」。スゲー。クライマックスシーンでは「母乳も愛液もすべての体液を垂れ流しながら」「絶命した!!!」とくる。ところが間髪置かずに電気ショックで蘇生させられ、さらに今度は7万人のファンクラブ会員に1年がかりで凌辱されるという大作に出演とくる。たまらねー。このアイドルさん、もう最初っから最後まで白目剥いて泡ふいてる状態だし、テンションは高すぎるくらいに高い。ここまでのことやれる人ってのは、ちょっとほかにいないと思う。コレはもう実用に供するとか供さないとかいうレベルを超えて素晴らしい。濃厚でシドイものがお好きな人にオススメ。参った!
【単行本】「処女戦士ラヴィア」 NEO’GENTLE 桜桃書房 A5
こちらもすごい。まず表紙でも使われているフィギュアを使った凌辱漫画があるんだけど、これの肉体、および体液の質感が実にすんばらしい。すごくエロい。そして漫画のほうも。立体を作っている人だけあって、女体のボリューム感を出すのがすごくうまくて、実際の女体の質感をダイレクトに感じられるような絵柄。お話も個性的で、巨大なちんちんが生えている下半身だけの生命体「ういんなーくん」に追い回されつつ、ぷりんぷりんの美少女が障害物競争に挑む「ショーガイブツ競争▽」なんかは、世界もやってることも異様で非常に素晴らしい。それから処女戦士をじりじりと追い詰めていく「処女戦士ラヴィア」も秀作。「どの辺まで押入ると処女戦士でなくなるのかしら?」といって、処女戦士の途中まで入れて抜き差ししてみたりとか、境界線の寸前でじりじり煮詰めていく描写がかなりエロい。個性的な描き手さんで今後も注目したい。
なお、NEO’GENTLEはアンソロジー本で描いていることが多い模様。
山崎さやか「ラブ・ゾンビ」とイダタツヒコ「外道の書」に挟まってたチラシによれば、河出書房新社が4月下旬に新雑誌「九龍」を立ち上げるのだそうだ。陣容は、
表紙:田島昭宇
イラスト:多田由美、ウータン・チョップ、モーニング・コング。、古屋兎丸
漫画:大越孝太郎、藤原薫、新井理恵、永福一成、イダタツヒコ、秋重学、山崎さやか、松本次郎、柏木ハルコ、東篤志、逆柱いみり、山口綾子、萩原玲二、太陽星太郎、加藤さゆり、内田雄駿、石原徹也
スペシャル鼎談:エンキ・ビラル×永福一成&大越孝太郎
とのこと。年2回刊行予定だそうだ。執筆陣から見て、ヤンサン出身の編集者がからんでるのかな?
【雑誌】コミックメガストア 4月号 コアマガジン B5平
来鈍「天国に一番近い学校」。男根の生えた美少女天使たちが乱舞。かわいいうえにエロいこともいっぱいやっててなかなか良かった。鬼ノ仁「大切な君」。この人は、ちんちんの扱い方がえっちだな〜。カリの部分を指できゅっきゅっとしごくところとか、身体感覚に訴えるような描写であります。黒荒馬双海「魔法のススメ」。これもなかなかいやらしい。耳のトンガった黒エルフとか出てきちゃってファンタジー系。美少女に生えたちんちんがやたらデカくて、しかも2本というのもあり、かなり派手にびゅくんびゅくんいってます。
EB110SS「BURST」。コミックメガストアでは初登場。この人の、ほっとする味わいのある絵柄はとても好き。横開きな感じの口の形とか、とてもいいな。カズマ・G・VERSION「エルフの若奥様」は本格連載再開。第3部11話からというのがちょっとすごいところだが。昔と比べて絵はかなり変わってるなという印象。西安「首輪と2人」。首輪の導入で新たにご主人&奴隷という関係を作り上げ燃えるエロ兄妹モノ。それにしても線が美しくてかっちょいい絵だ。たちばなとしひろ「ハッピー★トラップ」。ラブラブぶりが濃厚でいい。表情の変化がダイナミックで分かりやすい。エロのほうもちゃんとやってるし、充実してるなあ。なかなかにいい作品だと思う。
【雑誌】ばんがいち 4月号 コアマガジン B5中
ばんがいち10周年とのこと。「編集人語」のコメントを見る限りでは、「漫画極道」からカウントして10周年っぽいが。あと5年続けばホットミルクに並ぶが果たして。で、10周年記念ということで新条るる「パンパレード」が巻頭カラー。かわいいけど、これが巻頭カラーにくる美少女漫画誌というのもなかなかすごい。
ZERRY藤尾「はじめてかけた眼鏡」。ラブコメだ眼鏡っ娘だ。目が悪いけれども眼鏡もコンタクトも拒否していた女の子が、ヘンな空間に迷い込んで獲得した眼鏡をかけると、ドジ、おさげなどの眼鏡っ娘属性が……というお話。ヌル甘いお味がとてもよろしいかと。野田ゆうじ「お見合い地獄」。けっこう面白かった。無愛想な研究者らしき男が、親にいわれてムリヤリ見合いをさせられる。んでもってそこから即ヤリ。という話なんだけど、お見合い場所の枯山水にイッちゃった顔のタヌキの置物が放置されてたり、核マークのついたユニットがあったりと、しれっとヘンなことやってて楽しい。ストーリー展開もかなりむちゃだし。面白いな。雅紫乃「ペットボトル侍」「願いを込めて」も、両方ともシュールで良い。華やかな絵柄なんだけど、さりげなくギャグやってる作品が多くて今月号はなかなか良かった。
【雑誌】ZetuMan 4月号 笠倉出版社 B5平
なんと休刊らしい。中とじから平とじにリニューアルしたものの特徴を打ち出せておらず、ボリュームがかえって仇になってたかなという感はあったが、うーむ。とはいえ、巻末では5月発売予定の新雑誌の予告も出ていて、連載のいくつかはもしかしたらそっちに引き継ぐのかも? 巻頭カラーのRaTe「P5」は途中だし、華咲’00「君のためだけに」は前編だし(こういう掲載のしかたをするってことは、休刊はけっこう急だったのかも)。
こっちにも登場、EB110SS「魔狐斗におねがい!」。そろそろまた単行本出ないかなあ。とりむし(鳥莉蒸師がひらがな表記にした模様)「海辺の病院で…。」。この人の絵は特徴があって目を惹く。線がしっかりしてていい。猫玄「恐竜のたまご」。タイトルはこうだけど、中身はロリげな歳下の少女モノ。うう、女の子がちっこくてかわいいのう。ロリい作品では、かにかに「お願い!!聞いて!!」も良かった。ところで山本賢治「なぜなにいきもの図鑑」の途中に、KEPPI「Lunatigue」のカラーページが入ってるんだけど、これって俺が買った本個体の問題?
【雑誌】銃漫 VOL.1 松文館 B5平
なんだかコミック燃絵の誌名がいつの間にか変わってこのように。ちなみに「がんまん」と読むんだそうです。
こちらでも連載が続いているA・浪漫・我慢「くわがた」。うまい。非常に達者な絵で、子供ながら淫らな少女を描いている。線が美しくてパッと目に飛び込んでくる。それから119「ULTRA POP」もいい。写実っぽさと美少女漫画っぽさがうまい具合に融合してるし、やってることもハード。エロに関しては、ひぐちいさみ「ふれんど」もなかなか充実。輪姦二重奏って感じで。
【単行本】「ラブ・ゾンビ」 山崎さやか 河出書房新社 A5
山崎さやかが「沖さやか」名義で発表した作品を集めた短編集。1993年にヤンマガ増刊ダッシュNo.1で発表された「群青」を除くと、あとは1997年以降の作品なので、今の作風と比べてさほど変わっていない。この人の描く作品は、女性キャラの強さが目立つ。一見大人しそうに見えて実は男を振り回すようなタイプだったり、ぴちぴち自由奔放だったり。ときには男性から見て素直にいいな〜と思えるタイプの女の子もいれば、厄介なんだけど取り込まれてしまいそうなのも。その魅力でぐいぐい読者を引っ張り、読み込ませる。そういえば考えてみると、沖さやかキャラで印象に残っている男キャラってほとんどいないような。今回は前後編構成のものもあるけれど、基本的には短編なので、後を引くこともなくスカッと読ませてくれる。うまい具合にまとまった作品が多くて、やはり達者な人だな〜と改めて思う。
【単行本】「かってに改蔵」11巻 久米田康治 小学館 新書判
この巻もいつものペース。ちくちくと細かいギャグが楽しいです。サービスカットのシーンを見ると、久米田康治の描く女の子ってやっぱかわいいな、と再確認。表紙の淡い色使いもステキ〜!
【単行本】「プニャリン」1巻 コージィ▽城倉 小学館 新書判
内股でカマくさく、身体はちっちゃくて迫力はないんだけど、とにかくやたら強い力士・男股山(愛称「プニャリン」)。ぷよぷよの外見とは裏腹に、全部相手をどーんと受けて苦もなく寄り切っちゃう横綱相撲を見せる。そんなプニャリンのゆかいな日常を描く作品。この作品、実のところ相撲をやってるシーンはあんまりない。ペペロンチーノが好きなプニャリンが自分の兄にペペロンチーノを作らせようとして追い回すとか、髷をほどいてロンゲにして渋谷の街に繰り出すとかそんなんばっか。でもそれがすごく楽しい。相撲方面に対するどうでもよさ、キャラクターたちのヘンな個性などなどを駆使して、問答無用で読ます。コージィ▽城倉の作品ってみんな、いつの間にか読まされてしまう特異なノリの良さがある。なんか最近は森高夕次名義で原作者もやってるらしいし、作品プロデュース力はすごいものがあると思うのだ。
呑んでました。一日中。
以下本日購入分中未読物件(含早売)。
【単行本】「ラブ・ゾンビ」 山崎さやか 河出書房新社 A5
【単行本】「外道の書」 イダタツヒコ 河出書房新社 A5
【単行本】「破壊魔定光」1〜3巻 中平正彦 集英社 B6
【単行本】「平成ときめき力士プニャリン」1巻 コージィ▽城倉 小学館 新書判
【単行本】「少女縛戯」 狂一郎 久保書店 A5
【雑誌】コミックメガストア 4月号 コアマガジン B5平
【雑誌】ばんがいち 4月号 コアマガジン B5中
【雑誌】ZetuMan 4月号 笠倉出版社 B5平
【雑誌】銃漫 VOL.1 松文館 B5平
【雑誌】月刊サンデーGX 4月号 小学館 B5平
【雑誌】週刊少年チャンピオン 3/29 No.16 秋田書店 B5平
浜岡賢次「浦安鉄筋家族」。出てくるといつも笑わされてしまう史上最強の小学生・垣。今回はその母親まで登場してさらにパワーアップ。掲載順が「バキ」のすぐ後なのはやはりわざとなんだろうか。新連載の堀口哲也「黄泉の影郎」は時代劇系の復讐劇。シャープできちんとした作画が目を惹く。光のない目の描き方に特徴アリ。ラストに向かって盛り上がる能田達規「おまかせ!ピース電器店」。スペクタクルな展開で燃える。きっとこの人のことだから、この後、かなりオールスターキャストで物語を展開してくれそうな気がする。気合い入れて読むぞ。
読切の新海加寿斗「チキンハートに火をつけて!」。なんかコレすごいな。タイトルもそうなんだけど「今どきこんなんあり?」というくらい、実にオーソドックスな初恋モノであり、「ヒロインはとにかくパンチラ」というセオリーも露骨なまでに守っている。お話としては、いつも練習頑張っている男の子と、マネージャーの女の子がくっつくというもの。扉のすぐ後のページのアオリが「春風はイタズラ好きで…!?」とくるあたり、なんかもうたまらんです。伯林「しゅーまっは」。彩がいい〜。ももももも(以下略)。八神健「ななか6/17」。あひー、雨宮さん。今回は幼女時代の御姿まで。もももももももももも(以下略)。
【雑誌】メロディ 4月号 白泉社 B5平
雁須磨子「どいつもこいつも」が来月で最終回とのこと。いろんな人たちが収まるべきところに収まってはいるんだけど、なんだろう、このふわふわとしたノリは。というわけで次号にどんなことをしでかしてくれるのか、今からすごーく楽しみなのだー。あと魔夜峰央「パタリロ西遊記!」はまったくマイペースで面白いなあ。ベテランならではの揺るぎない芸風。名人芸なり。
【雑誌】ヤングアニマル 4/24増刊 GAGファイア 白泉社 B5中
再録がいろいろあったりして微妙な増刊。
でも西川魯介「うしむすめ」がすごく面白いや。これはあらすじを書けぬ。書けぬのだ。ネタバレになってしまうゆえ。とりあえずキーワードはめがねっ娘と乳と件、そして愛。出てくるキャラは、何気にけっこう変態なような。細かいギャグもうまいね〜。サカタタカシ「突然変異テオとヌー」。これもなかなかイケる。「SEXY野菜」のサイトを通じて出会った二人のヘンなデート。かなりマニアックなギャグだな、コレ。妙なセンスしてていい感じ。木村浩二「相撲遊戯」。イタリアンな力士 vs.日本のイカモノ力士が勝負。濃いめで楽しい。
【雑誌】コミックマオ 4月号 晋遊舎 B5平
てくてく「薬事法に基づく正しい処方箋(愛)」。性的なことをなんもしらない少女とその担当医のエピソード。といっても大人が少女をねじ伏せるとかでなく、あくまで女の子ほうは意識しないできょとんとした表情でHなことをしている。淡々としたノリの絵柄とお話に惹かれた。カナタ「悪魔にお願い2」。線がしっかりしてて絵がうまいし、エロはパワーがありつつラブコメ的展開も見せてくれてなかなかいい作品。あと、あうら聖児の連載「南国パラダイス」が、ラブラブな二人の彼女のほうを卑怯な脇役が凌辱……という感じの今後エロい展開になりそうな雰囲気で期待。
【雑誌】姫盗人 4月号 松文館 A5中
売上好調と仄聞。おがわ甘藍「イノセント」。いいねえ。少女が可憐なんだけど、けっこう快楽に貪欲だったりするあたりが。かなりソソる。伊駒一平「哀愁のザーメンは花開くか?」。うははは。身もふたもないオチはさすが。肩の力が抜けて、ヘンなノリをかましてくれるのがとてもいい。欄外のこまごまとした落書きも楽しいな〜。
【雑誌】純愛果実 4月号 光彩書房 B5平
ゼロの者「ボイナー」。う、うまい。彼女のデカい乳を揉ませてやるという商売で、学校の同級生たちから金をせしめんとする男子。んでもってその商売中、ずーっと何人もの男に乳を揉まれ続けた彼女はだんだんたまらなくなっちゃって……というお話。すぐにパイズリとかいうメインイベントに入らず、揉むだけで煮詰めていくという過程がいやらしい〜。たっぷりとしてすごーく柔らかそうな乳の質感、彼女のめがねっ娘ぶりなど、作画面でも非常に充実している。乳好き汗好きな人間にとっては、もう文句なしであります。第六天魔王グレート「デッドリー・レイヤー」。美少女漫画方面では珍しいくらいに、ヒロインンの首が太く筋骨隆々としている。個性的だし、H方面も充実していてとてもいい。天誅丸「赤姫」。この人の描く乳はすごく好きだ。重たげで艶やかで。重みによる形の変化をとてもよく捉えており、「ああ、この人は大きな乳がすごく好きなんだな」ということがよく分かる。
【単行本】「無頼伝涯」5巻 福本伸行 講談社 B6
これにて完結。人間学園の教育方針、澤井のクレイジーぶりなど、非常に良いものがあったのだが、ラストはこじんまりとしてしまった感がある。惜しい。
【単行本】「モウソウマニアおんなのこ」 朔ユキ蔵 メディアックス A5
わりと昔めな作品も入っている第3単行本。いやあ面白い。シャープな線による実に達者な絵柄。それからたまったマグマを、ある一点でドバーッと爆発させるかのようなカタルシスのある物語など、読んでいて実にキモチがいい。エモーショナル。それにしてもこの人はすごくセンスがいいな。一見わけが分からないようなお話も、得体の知れない勢いで読ませてしまう力があるし。センスとパワー、そしてテクニック。そのどれもが高いレベルで備わっている。出てくるキャラは、みんなどっかしらイカれている。例えば、衆人環視の元でのセックスでしかイケず見物人をより増やす方向へ邁進する女の子、3日間まったく動かない女の子などなど。実際にそんな女の子がいたら怖いだろうとは思うんだけど、それを気持ち悪いものでなしに、カッコイイものへと昇華できてしまっているというのは素晴らしい。目が離せない作家さんである。
昨年買ったインクジェット方式の普通紙ファックスを知人に売却し、前から狙っていたプリンタ/コピー/ファックス複合機のブラザー MFC-4350Jに買い換えた。インクジェットでも普通の用途には十分なんだけど、校正をする場合は細かい文字がにじんでつぶれてしまうのでレーザーでないとキツいと感じていたのだ。個人向けのレーザーFAXってあんまり選択肢がなくて、これは今手に入るのでは一番安いクラス。ヨドバシカメラのオンラインショップで4万9800円。この上位クラスの奴のほうがUSBに対応してるし、ドライバも充実してるんだけど、実売で2万円くらい違うのでさすがに買いにくい。コードレスの子機はないものの、いちおうMFC-4350Jに別の電話機をつなぐこともできるのでそっちをコードレスのにしとけば問題なし。紙も200枚まで一括で給紙できるし、パソコンのプリンタとしても使えるし、なかなかいいですわい。オススメ。
【雑誌】別冊ヤングマガジン 4/1 No.018 講談社 B5中
新連載「NANASE」。筒井康隆の小説「七瀬ふたたび」を山崎さやかが漫画化。他人の心を読むことができる美女・火田七瀬が主人公。もちろん美女であるだけに例えば男たちは彼女の姿を見て卑猥な妄想をしたりもするわけで、そのような思考の流入を七瀬は感じとり懊悩する。美女に超能力とモチーフがキャッチーなこともあり、このシリーズはけっこう映像化されることも多かったように思うけれど、それだけに山崎さやかの料理の仕方が問われそう。ちなみに小説のほうは「家族八景」「七瀬ふたたび」「エディプスの恋人」で「七瀬三部作」と呼ばれていて、今だったら新潮文庫版が一番手に入りやすい……んだよね、たぶん。
サガノヘルマー「レゾレゾ」が本格連載開始。女性がすべてを支配し、男は女に快感を与える虫たちの栄養源としてしか存在を許されていない世界が舞台。で、主人公は特殊な虫の力で圧倒的なセックスエネルギーを身につけ、一人その状況に逆らう存在となった……みたいな感じのお話。相変わらずアクの強い濃厚な世界を作っていて面白くなりそう。それにしても本格連載まで長かったなあ。えーと前回の掲載は、1999年末に出たヤンマガ本誌の2000年1/10 No.2あたりのようだ。大橋薫の新連載「チェンジ・ザ・デスティニー 乙姫BOMB!」は、ヒロインが眼鏡っ娘で巨乳で巫女さん。開き直った萌え路線。記伊孝「犯罪交渉人・峰岸英太郎」。次号でハイジャック編が完了するらしい。今回も作画が伸びやかでキモチいい。女の子もけっこうかわいいな。
読切「グレイボックス」は、ヤンマガ本誌 3/5 No.12に「トークライブレッスン」(感想は2/19の日記参照)が掲載された森拓真の新作。事故のせいで長いこと植物人間状態にあった青年の思考世界に、最新医療技術により一人の少女がアクセスしてくる。彼女は彼の意識を現実世界に戻し、覚醒させようとするが……というお話。「トークライブレッスン」はかなりの秀作だったが、今回もいい。落ち着きのある作画、しっかりと構築された物語で読ませてくれる。物語作りはすでにかなりうまいので、あとはもうどんどん描いてってくれればオッケー。その過程が作画が洗練され、細かい描写が可能になってくればいうことなし。楽しみな素材だ。
【雑誌】ビジネスジャンプ 4/1 No.8 集英社 B5中
今号も作:夢枕獏+画:谷口ジロー「神々の山嶺」が揺るぐことなく面白い。で、次号からは甲斐谷忍「ONE OUTS」がようやく復活。投げるよりも速く走る男という、ちょっと攻略法が見つからなそうなヤツが相手だったのだが、どういう手で乗り切るつもりなんだろうか。もしかして攻略法が見つからなくて休んでいたのかなあとか思ったりもしたが果たして。
【雑誌】ヤングサンデー 3/29 No.15 小学館 B5中
新井英樹「ザ・ワールド・イズ・マイン」が最終回。ちと消化不良っぽいと感じはしたけれど、言葉の一つ一つとかには感動したのもまた確かであり、とりあえず現時点では複雑な印象。これは最終巻が出てから単行本で最初っから最後までまとめ読みするべきであろう。山本英夫「殺し屋イチ」。なるほど〜、そう来るのか。納得。それにしてもイチ、かっこいいなあ。みっともなく泣いているのに。山田貴敏「Dr.コトー診療所」。今回は看護婦の星野さんが可愛いなあ。山田貴敏の描く女性キャラは昔からかなり好きだ。ミ、ミルフィーたん……。
【雑誌】モーニング 3/29 No.15 講談社 B5中
遥々アルク「快適陸上生活」が掲載。第9回MANGA OPENにて「わたせせいぞう賞」を受賞した作品。科学が行き着いてしまった未来世界が舞台。この世界ではとある理由により「生物の姿を模した機械生命体」の製造が禁止されている。そんな中、無名で腕のいい技術者・安吾のもとに機械仕掛けの鳥の製造依頼が舞い込んでくる。もちろんこの依頼は非合法だが、それを作っていく過程で安吾は失った情熱を取り戻していく。この作品、まず作品世界がカッコイイ。ゴリゴリに描き込んでいるというわけでもないけれど、細い線を集めたゴチャゴチャした工房の風景などはとてもSFらしい雰囲気がある。どこか幻想的な筋立てもステキだ。作画、雰囲気作りとも十二分にうまく、面白く読める作品。惜しむらくは、機械生命体の製造禁止理由にあんまり得心がいかない点。ここで必然性が出てくると、さらに物語的な厚みが増しただろうと思う。
作:田嶋隆+画:東風孝広「カバチタレ!」(監修:青木雄二)がまたも表紙。宇宙空間でも栄田さんはふんどし一丁で大丈夫らしい。本編のほうでは今、選挙戦がエグいことになっているのだが、さだやす圭「どうだ貫一」も今度は選挙戦をネタにするらしい。「カバチタレ!」のほうで現実に即したエッグいことやられちゃうと、「どうだ貫一」もやりにくいんじゃないかなーと思ったりした。で、次号では榎本俊二「えの素」が復活。「えの素」不在を埋めていたギャグ枠の野中英次「しゃぼてん」はひっそりと連載終了。
【雑誌】ヤングジャンプ 3/29 No.15 集英社 B5中
井上雄彦「REAL」第7話が掲載。今回も面白い。そして単行本が3月19日に発売予定。買わなきゃ。あと別冊ヤングジャンプが3月30日発売とのこと。
【雑誌】週刊少年サンデー 3/28 No.15 小学館 B5平
草葉道輝「ファンタジスタ」。面白くなってきた。連載当初はサッカーの基礎知識でおぼつかなさを感じたりもしたが、最近はそれもなくなり、個人技+組織力のサッカーの魅力が描けてきているように思う。せっかくなので主人公にはぜひ海外に行ってもらいたいもの。奇を衒って1年くらいKリーグとかいうのもいいかもしれぬ。
【雑誌】週刊少年マガジン 3/28 No.15 講談社 B5平
作:イタバシマサヒロ+画:玉越博幸「BOYS BE… L CO-OP」が最終回。というか「BOYS BE…」自体がこれでおしまいらしい。シリーズ全部で単行本50巻以上、連載も10年以上。その間、延々恋愛話だけやっていたというのはもう立派といえると思う。絵柄の進化など、いろいろな面で微妙な何かを感じさせてくれる作品だった。肉欲方面をちょっと強調しつつもどぎつくはならず、かといってオシャレにもならず、ハードな純愛ものにもならず。あくまで独自のベタなラブコメスタイルを貫いていた。なんか一度全部まとめて読んでみたいような気もするが、実際にまとめ読みするとかなりくらくらしそうな気もする。何はともあれお疲れさまでした。
なんかWebを回っていたら、偶然、速読トレーニングソフト「SSR for Windows」のWebページにぶち当たり、速読にちょっと興味が湧いてきた。マスターしたら面白そうだが、トレーニングは面倒そうだ。本腰を入れてみるかどうかちと迷っている。
【雑誌】ヤングチャンピオン 3/27 No.7 秋田書店 B5中
岡田和人「教科書にないッ!」。卑劣な男の策略によって、五月先生がピンチに……といった展開。催眠術的な感じでHなほうへ誘導〜というネタは、媚薬ネタとも通ずるところがあり、個人的にはソソるゾーンだ。恋人がいる女の人がターゲットってところも。
【雑誌】漫画アクション 3/27 No.13 双葉社 B5中
原作:夢枕獏の小説「魔獣狩り」の漫画が木戸嘉実作画でスタート。すんません、このシリーズ、小説のほうは読んでないんで詳しいことはよく知りません。とりあえず作画者決定のお知らせはhttp://www.digiadv.co.jp/baku/majyu/index.htmlを参照のこと。コレ、せっかくアクション誌上で作画者の公募をしたんだから、連載開始に合わせてなんか特集記事でもバーンとぶち上げれば良かったのになあと思うんだけどどうだろう。
山本よし文「オッパイファンド」。今回のサブタイトルは「パックリオマ○コ!!」。マンゲ銀行のパソコンに表示された「オマンコ画面」と書かれたウィンドウ。OKボタンをクリックしてオープンすると、なんとそこには。ネタバレはしないけど、すごいなコレ。爆笑しちゃったよ。とかいってたらなんと次号で最終回。単行本1巻が4月10日に発売することが決定してちょっと安心。大島永遠「女子高生」が掲載。本格連載は5月8日発売号らしいけど、それに先行して第0話だけ読切掲載となった模様。カワイイ女子高生たちのスクールライフって感じ。女子校なんで、とりあえず男は出てきてないけれど。このところ零式などの雑誌でラブコメ色濃厚な、なかなかの秀作を描いている人だけに本格連載のほうにも期待したい。
【雑誌】別冊マーガレット 4月号 集英社 B5平
いくえみ綾「オススメボーイフレンド」後編。ああ、面白いなあ。これ考えてみると、実にごく普通の高校生青春ラブ話なんだよね。でも描き方が実に鮮やか。余裕を感じるストーリー運びで、切ないキモチをさりげなく、そして軽やかに描き、最後はとてもきれいにしめくくっている。言葉選びのセンスもいいし、さすがのうまさ。永田正実「恋愛カタログ」。なんか珍しく順調に、高田くんと実果のラブ度が高まっている模様。藤村真理「隣りのタカシちゃん」も、最初はヒロインの女の子がウザめだったのだが、だんだんそれが丸くなり好感が持てるようになってきている。そのほか、新連載の椎名軽穂「さくら寮マーチ」、読切の小藤まつ「若き堕天使の悩み」、羽柴麻央「告白物語」あたりもフレッシュな恋っぷり。グッドなトキメキを与えてくれている。というわけで全体的に恋愛密度が高く、面白いなあ思ったしだい。
【雑誌】零式 Vol.27 リイド社 B5平
このところ本当に入手しにくいなー。
巻頭カラーは安森然「WATER ENGINE」。エロはないけれど、相変わらずうっまーい。カラーページだけじゃなくて、この人はモノクロページもいい。人物の、体の曲線の描き方が素晴らしい。電光石火轟「PERFECT」。ヘンなことをやってるんだけど、力強くぐいぐい邁進して、えいやっと読ませてしまう電光石火轟ならではの作風は健在。ダイナミックで馬鹿馬鹿しくていいねえ。あと男女性格入れ替わりモノの木ノ下ひるね「ふたりがいっぱい」が、ラブラブでわりと気に入った。ヌルめで甘やかな空気が心地いい。あと、まいとしろう「卑しい古事記」が載っているのもうれしいところ。
【単行本】「旅マン」 ほりのぶゆき 小学館 四六判
下落合の自宅から、毎週毎週「日帰りで」「特急は使わずに(後にこの条件は解除)」「前回より遠いところに」という条件の元、旅マンが旅二出て、各地の物事を見たり見なかったり。もちろん同じメニューにてほりのぶゆきも旅に。雑誌連載時はそんなに目立った印象はなかったんだけど、まとめて読むとコレ面白いわ。この「前回より遠いところに」「日帰りで」ってところがミソで、だんだんとほりのぶゆき自身も辛くなっていって、最初はゆったりしてるのに最後のほうは遠くまで行って電車の乗り継ぎだけして帰ってくるみたいな不毛なことをしていたりする。で、お話自体もだんだん旅マンと、彼をジャマするはずの怪人「ぶるる」のまったり珍道中に移行していって、地道に面白くなっていく。それにしてもこの本、デザインがイカしてるなあ。駅弁をあしらった化粧箱入りで、中身の表表紙、裏表紙の図案がまたシャレている。思ったよりも満足感のある本だった。
【雑誌】コミックビーム 4月号 エンターブレイン B5平
真っ先に読んだのは桜玉吉「幽玄漫玉日記」の2000年11月コミティア編最終回だったんだけど、奥村編集長トークショーの模様はほとんど触れられていなくて安心する。あー、良かった。そして今月号は須藤真澄が表紙。コレ、すごく目立つなあ。で、作品のほうだけど今月号はまた、俺の琴線をビンビン刺激するような作品が多くて、あーもうすんごく面白いなーという感じだった。読切あり最終回あり新連載ありと、とてもエキサイティング。今月号で定期購読1年分が終了したのだが、またしても申し込む予定。1999年5月号のサービススタートから継続しているので、これで定期購読の利用も3年めである。
まず今月は最終回組からいってみよう。鈴木マサカズ「サルぽんち」。すごくいいお話になったなあ。感動した。群から離れて旅をするようになったサルたちの生き様を描く作品だったが、コミカルな作風でありながら内容はとても深い。生きていてもあんまりいいことはないけれど、でもやはり生きざるを得ないし、生きるからには後ろを振り向いてなんかいられない。共に旅をしていたおじさんザルが自らの姿で示したように、希望なんかはないかもしれないけれど。実はハードボイルドな、とても良い物語だった。それから市橋俊介「テルオとマサル」も最終回。最後までクレイジーなパワーを発散し続け、突っ走った。ラストも爽快感があって素晴らしいなあ。かなり笑った。最終回も一つ。タイム涼介「東京カイシャイン」。こちらも最後まで作風を貫き、スットボけた味わいのまま幕引き。この3作、単行本出るかなあ。「東京カイシャイン」は1巻が出てるけれども。とりあえず出たらみんな買う。必ず。
次に読切。新谷明弘「期末試験前也 〜人類総家畜化計画〜」。いつもながらにのんびりと、かつ不思議なテイストでお話は進展。「うまそうである」ということで、人類は宇宙人に目をつけられて家畜化されようとしているのだが、それでも主人公はとくにやることもないので試験勉強をし続けるのだった。非日常がごく淡々と日常の中に溶け込んでいるのが楽しいところ。福耳ノボル「蟲酸」は第5回だけど、不定期なんで読切的でもある。それにしてもよくこんなグロテスクなムシズをレイプするものよ。さすがに妙ちきりんでダイナミック。竹本泉「よみきり▽もの あっちの屋根こっちの屋根」は、やたら高いところに登りたがる女の子と、彼女の目付け役的男子のお話。この読切シリーズ、竹本泉の魅力が存分に発揮されててすごく面白い。かわいい絵、竹本泉ならではの独特の間、そしてちょっぴりトキメキ。
連載では、なんといっても志村貴子「敷居の住人」。実際のところ、この作品の中で起きている出来事自体はすごくもなんともないんだよね。ちょっとヒネた少年少女がうだうだいってるだけなんだから。でも、読むとこれがものすごい。それぞれの心のハーモニー、すれ違い、期待したりされたり、裏切ったり裏切られたりなどなど本当に微妙な気持ちの動きを、実に見事にすくい上げて漫画として具現化している。別に俺と近しい精神性のキャラたちではないんだけど、その心の動きにいつの間にかシンクロさせられてしまっている。共感してるってわけでもないとは思うんだが、否応なしに引き込まれているのだ。そしてどっぷりその世界に浸った読者を、軽やかに突き放してくれる表現の鋭さにはまったくシビれてしまう。降参。
鮪オーケストラの久々の新連載「トニーの背中はよく曲がる。」。かなりイカれたパワーのある作品を描く人だが、いきなり扉ページからしてすごいインパクト。タイトルは奇を衒っただけかと思いきや、本当にトニーの背中はよく曲がるのだから驚きだ。相変わらず得体がしれなくて楽しみ。ヒロモト森一「SEX☆MACHINE」。かなりダイナミック。爆発してて気持ちいいなあ。羽生生純「恋の門」は、ちょっと刺激的な展開になっていて先が気になる。作:TKD+画:竹谷州史「LAZREZ」も、ドス黒い迫力があって読みごたえあり。そして毎月のお楽しみ、いましろたかし「釣れんボーイ」は今回も素晴らしい。ラストのページでポカーンとしてしまう。凄みを感じてしまうほどのやる気なさが素晴らしい。
で、次号は吉田戦車の新連載? タイトルは「象の怒り」? こりゃまた楽しみ。それにしても捨てどころのない雑誌だ。1冊読んだだけでもう満腹。……といいつつこの下に7冊分の感想があったりするんだけどね。
【雑誌】ヤングキング 4/2 No.7 少年画報社 B5中
ヤングキングの表紙をめくるたびに、「ああ、エロアニメってこんなにあるんだなあ」とか思ってほんのり生暖かいキモチに。
今号から有村しのぶが新連載。タイトルは「ファイトYAOKI!!」。兄貴の残した2000万円の借金を背負わされたついてない男・八起が主人公で、そのあと借金を返しつつ女の人と知り合ってちょっとHなことして……という話になるのかな? まだ1回めなんで、どのあたりが本筋になるのかちと分からないけれども、いつもの有村しのぶぺース。この人の描く女の子は、2色カラーだととくにいいなあ。色白な肌にほんのり赤みがさしてて。扉ページは「続」がついてるけど目次ページはついていないな〜、花見沢Q太郎「ももいろさんご」だけど、今回はまたトロトロで甘くてなおかつエッチいこともしててたいへんによろしい。百合子さんがいないだけに、三悟くん誘惑されまくりで。
【雑誌】コミックバーズ 4月号 ソニー・マガジンズ B5平
今号は読切が多くてうれしいなあ。まずはカサハラテツロー「WORM'S PLANET」。宇宙探索隊の冒険好き隊長と、その部下、そしてロボット1号が、未知の惑星で大冒険。コミカルかつカラッとした雰囲気で、素直に楽しめる作品。……と思ったら「カサハラテツローといっしょ」の日記(2/20、3/12あたり)によると、「空想科学エジソン」の単行本作業による休載のため、過去の描き下ろし作品を収録した模様。これまで雑誌未掲載だった作品らしいので、かえってうれしいような気もする。ところで日記から推測すると「空想科学エジソン」は、次から原作者が外れるようだ。
それからSUEZENがバーズ初登場。今回の掲載作「DEAD SPACE」は、前後編での登場となる模様。かつて惨殺され、今は研究用に保管されている遺体サンプルの女性の霊と、研究者の青年の恋物語って感じかな。表情やポーズなど、1コマでパッと目を惹きつける技術はさすが。お話的にもちょっと変わってて、面白くなりそう。福原鉄平「ノージル博士のキカイなる日々」。宇宙人の侵略によって人間が死に絶えてしまった世界で、話し相手となるロボットを自ら開発しようとしている寂しがり屋の博士のお話。のんびりしたムードだけど、おセンチでもあり、SFもしててなかなかいい雰囲気。深町ひちる「ある放課後」。卒業までに好きな女の子をモデルにして絵を描いてみたいと願っている青少年・日吉くんを、美術部の仲間がバックアップ。整ったキモチの良い絵柄による、恋と友情の暖かい物語。丸顔基調のキャラクターがなかなか可愛らしくて好感。
それからともちの新連載「れ・り・び」がスタート。老祖母への親孝行のため、どうしても至急嫁さんを見せてやりたいと願っている男と、家を出たいと思っている女子高生の、かりそめなんだけど甘い新婚生活を描くといった感じの物語。ああ、ともちの描く女の子はいいなあ。この人って、ちょっと珍しいほどに幸せな漫画を描ける人だと思う。絵も話も。単行本はあんまり持ってないんだけどかなり好き。古屋兎丸「Marieの奏でる音楽」は、いよいよすごいことになってきている。マリィは、世界はどうなってしまうのか。いや〜、先が引き続き楽しみだ。
【雑誌】週刊少年ジャンプ 3/26 No.15 集英社 B5平
佐為とsaiの差異は。そしてため息をつく佐為。「Sigh……」。高田雅利「くらげ中二」が久しぶりに掲載。単純な絵柄なんだけど味があって、ギャグも独自のノリを持っててわりと好きな作風。トボけた味わいがええ感じかと思う。
【雑誌】ヤングマガジン 3/26 No.15 講談社 B5中
今号も「3×3 EYES」「代紋TAKE2」「湾岸ミッドナイト」「すべてに射矢ガール」と4本も連載お休み。でもやっぱりヤンマガ風味は変わらない。
天野明「ぷちぷちラビィ」が今号で集中連載最終回。最後までやたらテンションが高かった。奇矯な登場人物と、脈絡のない展開の連続で、ギャグの回転が早くて楽しい。このエピソードの最後のほうなんて、なんかもう「どうしたもんだか」って方向に突っ走りまくっていた。でもちゃんとバランスはとれてるから安心して読める。小田原ドラゴン「おやすみなさい。」は、単行本5巻が出てないなと思ったら発売日が4月6日なっていた。それにしてもケニーくんはすごい男だ。ところでスケボー少年ケニーくんのファンページとかってないのかなー。ピッツバーグに住んでいるとの噂ですが。ギャグ大賞の新人・山本珊瑚「フォトジェニック」も掲載。淡々と地味にシュールなおかしみを作るタイプって感じか。
【雑誌】ビッグコミックスピリッツ 3/26 No.15 小学館 B5中
作:北沢未也+画:若狭たけし「サーティーガールズ」がまた2週連続掲載。この作品、連載にしちゃってもいいと思う。キャラのパッと見は華やかだし、お話もしっかりきれいにまとまってるし。若狭たけしってやっぱり漫画うまいなあ。石川優吾「よいこ」。今回は野口先生と風花がクイズ番組に出場。オチで思わず笑っちゃいました。けっこうこの作品好き。お色気だけじゃなくって、ギャグもちゃんとやってるし、ときどき素直にいい話もあったりするし。
【雑誌】アイラ Vol.6 三和出版 B5平
巻頭カラー4ページはMARO「人妻悠理子の美尻嬲り」。ドロドロにエロをやってるけど、最後の1コマでカクンと落とされてつい笑ってしまった。さすがだなあ。それから果愁麻沙美「まりのゲリラ」。すごいすごい。このお話の飛躍っぷり、わけの分からなさは実に素晴らしい。扉ページからしてもう、ヒロインは鼻ほじってて、その後頭の毛剃られてシスターのかぶるような頭巾かぶってがにまたでヘンなポーズとってるし。捕えられたヒロイン救出のため、その母親が全裸で踊りながら、トルエンで巨大化したザリガニ巣くう地下水道に乗り込んでいくさまはもう圧巻。これ、単行本になってほしいなあ。1話読んだだけでかなりすごいだけに、まとめ読みしたら相当頭がクラクラすることは間違いないものと思われる。
慈縛霊「廃アパート202号」。作画面でかなり独自なタッチを持ってて惹かれる。どっちかっていうと古めな絵柄だと思うのだが、その分、ヒロインにいかにも伝統的なお嬢さまっぽさがあっていい。海明寺裕「下等科」は、今回も立派だなあ。今までと比べて新たな展開があるわけではないんだけど、社会におけるわんこ的文化の根づきぶりの深さが伺える。古賀燕「まどろみ」。暗い背景、その中で映える少女の白い肉感的な身体。この人の劇画っぽさと美少女漫画っぽさが、具合良く折衷された絵柄は好み。和風SM的な雰囲気がよく出ている。それからしのざき嶺の新連載「NIGHT BLUE」は、なんかキャラがかなりヒカ碁であります。
【雑誌】カラフルBee 4月号 ビブロス B5平
小田中さんが3/11の日記
で「原画がわりと好み」といっていたPL+US「紫花」は、絵に関しては俺もeLOGiNだかなんだかで見て気になっていたのだが、その原画担当の日向悠二が初登場。タイトルは「STRANGE WORLD」。顔が平ぺったくて口が横に開く感じで、雑誌で見た感じではちょっとEB110SSを思い起こさせるカットが掲載されてたりしたんだけど、見たとことくに関連性はなさそうですな。こちらの絵もなかなかスッキリしてて好ましい。
雑誌全体で見ると、基本のトーンはそんなにハードでなく、サッパリとしていつつ甘めの絵柄な人が多いなという印象。ひよひよとか綾瀬さとみとか、琴の若子とか。その中でも気になったのは夏冬雪麿砂あたり。明るく伸びやかで可愛らしくていい雰囲気。
【雑誌】エースネクスト 4月号 角川書店 B5平
リニューアルが近いのか、渡瀬のぞみ「BRIGADOON まりんとメラン」(原案:矢立肇・米たにヨシトモ)、琴義弓介「ワダツミ」が最終回。さらに次号では作:Production I.G+画:玉置勉強「BLOOD」、現津みかみ「アルジェントソーマ」(原案:矢立肇・片山一良)が終了し、田丸浩史「最近のヒロシ。」が新連載、読切で大橋薫&楠桂「まり子ちゃま2001」が掲載となるとのこと。なんか雑誌全体として、いまいち元気がない感じがする。作:大塚英志+画:森美夏「木島日記」が再開し、岩原裕二「地球美紗樹」は好調に進んでいるものの。
【雑誌】MUJIN 4月号 ティーアイネット B5平
個体の問題なのかも知れないけど、なんか全体にインクが薄いような……。気のせい? 紙質の問題かな。
泉谷勇次「花音」がまず気に入った。いつも告白してくる女の子をむげにフッてしまう学校教師の兄と、それを心配する兄好きで生徒でもある妹、プラスお兄ちゃんにフラれた女教師がからむHコメディ。このお兄ちゃん、女の子をフリ続けているのは実は彼がまだ童貞であることに起因しているのだが、それは彼の精液量が異常に多いため相手を気遣ってのことだったのだ……というお話。何段階にも分けて尋常じゃなく噴出するさまが、とても気持ち良さそうでいい。ちょっと憧れる量だ。ちなみに精液の量を増やしたいときはエビオス錠を呑むといいらしいです(前にも使ったことある豆知識)。
甘詰留太(A・浪漫・我慢だと思う)の読切「豚汁」。刑務所らしき施設の豚舎。とある服役囚がそこで飼われている豚とヤッていたのだが、彼はきちんとその豚を愛していた。でも「豚は具合がいい」と聞きつけた同じ服役囚によってその気持ちは踏みにじられてしまう。ちなみにこの豚自体は、すべて漫画の中では少女の姿をとっているのだが、そのことに対する説明はなしでいくぶんシュールに物語は進む。痛々しい後味を残す作風で、絵、ストーリー共に高品質。このほかにもジェームスほたてだと思われる小暮マリコ、蜈蚣Melibeだと思われる斉藤佳素理も登場している。