オツアン2月のテーマ「至高のラブコメ漫画」が終了。3月は「つい読み返してしまう漫画」にしてみました。
渋谷でS&Mと呑み。ちょっぴり流血沙汰に。終電逃して歩きの帰り道、雨に降られて俺様びちょびちょ。でも本は濡れないようにかばんは上着の下にしてみたぜ。ところで本は、昨日いっぱい買ったので今日はさすがにそれほどなかろうと思っていたら、また1万円近く買ってしまう。本日購入未読分で感想書いてないのは以下のもの。
【単行本】「テスタロト」1巻 三部敬 角川書店 A5
【単行本】「坂口尚短編集2巻 紀元ギルシア」 坂口尚 チクマ秀版社 A5
【単行本】「地獄のコミュニケーション」 早見純 太田出版 A5
【単行本】「藤子・F・不二雄 SF短編PERFECT版 8 鉄人をひろったよ」 小学館 A5
【雑誌】マンガ・エロティクスF vol.2 太田出版 B5平
【雑誌】GOTTA 4月号 小学館 B5平
【雑誌】コーラス 4月号 集英社 B5平
【雑誌】ステンシル 4月号 エニックス B5平
そして3月の購入予定は以下のような感じで。雑誌まで含めた購入予定はスケジュールCGIのほうをどうぞ。1日の角川書店モノ、坂口尚短編集は購入済み。
日 | タイトル | 作者 | 出版社 |
---|---|---|---|
月内 | 別冊ヤングジャンプ | 集英社 | |
1 | 「ケロロ軍曹」3巻 | 吉崎観音 | 角川書店 |
1 | 「低俗霊DAYDREAM」1巻 | 画:目黒三吉+作:奥瀬サキ | 角川書店 |
1 | 「狼の瞳」 | 岩原裕二 | 角川書店 |
1 | 「CAT'S WORLD」2巻 | OKAMA | 角川書店 |
1 | 「テスタロト」1巻 | 三部敬 | 角川書店 |
1 | 「坂口尚短編集2巻 紀元ギルシア」 | 坂口尚 | チクマ秀版社 |
5 | 「なんてっ探偵アイドル」3巻 | 北崎拓 | 小学館 |
6 | 「おやすみなさい。」5巻 | 小田原ドラゴン | 講談社 |
6 | 「エリートヤンキー三郎」4巻 | 阿部秀司 | 講談社 |
6 | 「賭博破戒録カイジ」2巻 | 福本伸行 | 講談社 |
6 | オースーパージャンプ | 集英社 | |
8 | 「おやつ」4巻 | おおひなたごう | 秋田書店 |
8 | 「旅マン」 | ほりのぶゆき | 小学館 |
8 | 「スクール」2巻 | OKAMA | ワニマガジン社 |
8 | 「霊能探偵ミコ」9巻 | 井荻寿一 | ワニマガジン社 |
8 | 「ピロンタン21」 | ピロンタン | ワニマガジン社 |
9 | 「ラブ・ゾンビ」 | 山崎さやか | 河出書房新社 |
14 | 「BARレモンハート〜春の息吹を感じる酒」 | 古谷三敏 | 双葉社 |
中 | 「恋の発展途上」 | あうら聖児 | フランス書院 |
16 | 「崩壊の慟哭」 | 柿ノ本歌麿 | 桜桃書房 |
16 | 「無頼伝涯」5巻 | 福本伸行 | 講談社 |
16 | 「モウソウマニアおんなのこ」 | 朔ユキ蔵 | メディアックス |
16 | 純愛果実 4月号 | 光彩書房 | |
17 | 「刹利の姦録」 | MARO | エンジェル出版 |
17 | 「かってに改蔵」11巻 | 久米田康治 | 小学館 |
17 | 「平成ときめき力士プニャリン」1巻 | コージィ▽城倉 | 小学館 |
17 | コミック燃絵 Vol.6 | 松文館 | |
19 | 「破壊魔定光」4巻 | 中平正彦 | 集英社 |
19 | 「REAL」1巻 | 井上雄彦 | 集英社 |
19 | 「BWH」1巻 | 花見沢Q太郎 | 集英社 |
19 | 「HEART SUGAR TOWN」 | 桜瀬琥姫 | 集英社 |
19 | 「諸星大二郎自選短編集II 彼方より」 | 諸星大二郎 | 集英社 |
23 | 「クロ號」1巻 | 杉作 | 講談社 |
23 | 「BLAME!」6巻 | 弐瓶勉 | 講談社 |
23 | 「ぽちょむきん」2巻 | 北道正幸 | 講談社 |
23 | 「こさめちゃん」 | 小田扉 | 講談社 |
23 | 「”goon、baby!”」 | 片岡吉乃 | 集英社 |
24 | コミックきみとぼく Vol.4 | ソニー・マガジンズ | |
26 | 「敷居の住人」5巻 | 志村貴子 | エンターブレイン |
26 | 「橋無医院」3巻 | 林光黙 | エンターブレイン |
26 | 「しあわせ 桜玉吉画集(仮題)」 | 桜玉吉 | エンターブレイン |
26 | 「外道の書」 | イダタツヒコ | 河出書房新社 |
26 | 「淫らな交わり」 | 春龍漸 | ヒット出版社 |
28 | 「ぷるるんゼミナール」1巻 | ながしま超助 | 双葉社 |
29 | 「隣人13号DX」 | 井上三太 | ソニー・マガジンズ |
29 | 「空想科学エジソン」1巻 | 作:柳田理科雄+画:カサハラテツロー | ソニー・マガジンズ |
29 | 「SF/フェチ・スナッチャー」2巻 | 西川魯介 | 白泉社 |
29 | 「Girl −氷室芹夏作品集−」 | 氷室芹夏 | 白泉社 |
29 | 「藍より青し」5巻 | 文月晃 | 白泉社 |
30 | 「青空」9巻 | 原秀則 | 小学館 |
30 | 「龍 −RON−」27巻 | 村上もとか | 小学館 |
30 | 「奈緒子」30巻 | 作:坂田信弘+画:中原裕 | 小学館 |
30 | 「僕」7巻 | 山本康人 | 小学館 |
30 | 「SS」3巻 | 東本昌平 | 小学館 |
30 | 「ざこ検」潮巻2巻 | 高田靖彦 | 小学館 |
30 | 「ギャラリーフェイク」21巻 | 細野不二彦 | 小学館 |
31 | 「夕刊赤富士」上下巻 | 唐沢なをき | エンターブレイン |
31 | 「藤原カムイ 40GB sideA」 | 藤原カムイ | エンターブレイン |
31 | 「藤原カムイ 40GB sideB」 | 藤原カムイ | エンターブレイン |
31 | ビッグコミックスピリッツ増刊 IKKI No.3 | 小学館 | |
下 | 「TOKYOTRIBE2」5巻 | 井上三太 | 祥伝社 |
下 | 「生きる」増強版」 | 根本敬 | 青林工藝舎 |
下 | 「キッチョメン石神井先生」 | 泉昌之 | 青林堂 |
下 | 「ねこぢるyうどん」2巻 | ねこぢるy | 青林堂 |
下 | 「メイド・ウーマン<完全版>」 | かるま龍狼 | 二見書房 |
下 | 「妖魅変成夜話」2巻 | 岡野玲子 | 平凡社 |
下 | コミック.H VOL.3 | ロッキング・オン |
【雑誌】週刊少年サンデー 3/14 No.13 小学館 B5平
久米田康治「かってに改蔵」。今回のテーマはキャラチェンジ。つまりは登場キャラたちが、どさくさにまぎれて自分の好きなような外観とかプロフィールにチェンジしてみる、という感じ。絵柄までいつもと違うところにちと萌えたりとか。
【雑誌】週刊少年マガジン 3/14 No.13 講談社 B5平
やはり妹ラブ度が高まっている、赤松健「ラブひな」かなあ。それにしても逆転不可なのにモテモテ状態というのは、女の子たちがちょっとお気の毒ですな。
【雑誌】ヤングキングアワーズ 4月号 少年画報社 B5中
今号はまず平野耕太「ヘルシング」が巻頭カラー。しかもページ数も30ページ超。カッコ良くてボリュームがあって、のっけからいい感じですな。そして小野寺浩二の読切「燃えろ!癒し男」が掲載されてて、こちらは相変わらずパワフルに馬鹿馬鹿しくてよろし。あと鬼魔あづさ「夜の燈火と日向のにおい」。この人の作画は、最近ますます洗練されてきて、透明度が増してきたなと思う。
出社前に神保町に寄って、早売り物件も含めてドカ買い。なんか買うもんが山ほどあったのだが、途中で金が尽きてしまい藤子・F・不二雄のSF短編集最終8巻は断念。ていうかレジに並んでいる間に金が足りないことに気づいて棚に戻した。んでもって、日記でまだ触れてない購入済み未読物件は以下のような感じとなっている。
【単行本】「昴」4巻 曽田正人 小学館 B6
【単行本】「月下の棋士」31巻 能條純一 小学館 B6
【単行本】「黄金のラフ」3巻 なかいま強 小学館 B6
【単行本】「ハネムーンサラダ」3巻 二宮ひかる 白泉社 B6
【単行本】「低俗霊DAYDREAM」1巻 作:奥瀬サキ+画:目黒三吉 角川書店 B6
【単行本】「CAT'S WORLD」2巻 OKAMA 角川書店 A5
【単行本】「−天才・羽生が恐れた男− 聖」4巻 山本おさむ 小学館 B6
【単行本】「軍鶏」11巻 橋本以蔵/たなか亜希夫 双葉社 B6
【単行本】「新婚合宿」 藤野美奈子 メディアファクトリー B6
【単行本】「BORN 2 DIE」 井上三太 祥伝社 B6
【単行本】「幽玄漫玉日記」4巻 桜玉吉 エンターブレイン A5
【単行本】「ゆずのどんぐり童話」 須藤真澄 エンターブレイン 変型判
【雑誌】阿ウン 4月号 ヒット出版社 B5平
【雑誌】快楽天 4月号 ワニマガジン B5中
【雑誌】ヤングキングアワーズ 4月号 少年画報社 B5中
【雑誌】ラッツ 4月号 司書房 B5中
今月はなんかやたら読むモノが多い。いつもの月より日数は短いのに、読んだ量はかえって多くなっている。たぶん感想書いた雑誌数は、Webで日記を公開し始めてから最多になるはず。28日も、コーラス、ステンシル、GOTTA、エロティクスF、サンデー、マガジンがあるはずなんだよなー。さすがにアップアップ。なんかいつも「もうこれ以上増えんだろ」と思ってはいるんだけど、最近なし崩し的に増えてるような。うーむ。まあ楽しいからいいか。ちなみに読んで感想も書いてあるけど、日記には載っけてないものが実はまだ単行本18冊、画集1冊、同人誌7冊分あったりもするのだ。コミティアで買った同人誌は、いったいいつになったら読めるんだろう。
【雑誌】激しくて変 Vol.3 光彩書房 A5平
今号の執筆陣は、町田ひらく、早見純、明治カナ子、小瀬秋葉、華麗王女、阿宮美亜、町野変丸、牧田在生、ゆうきあきら、牧神堂。表紙は沙村広明。一筋縄ではいかないようなメンツが揃ってて今回も力が入ったいい雑誌になっている。なのだが、売れ行きのほうは芳しくないようで、 1号めがほんのわずか黒字、2号めで赤字転落。この号もたぶん赤字で、次の号でおそらく臨終という予想を編集長自身が示している。でもその後も誌名変えて同じ内容の本を出すつもりはあるそうで、4号で新誌名はちゃんと告知するとのアナウンスあり。エロ漫画界でもちょっと珍しい個性的な雑誌なんで、ぜひこの内容は続けてほしいもの。だからみんな買うのだ。このままなくなるのはもったいなさすぎな本ですぜ。
まずなんといってもいいのは小瀬秋葉「虫の味」。寄生虫を研究している夫婦のお話なのだが、この二人、相当な変態で自らの身体で寄生虫を飼ってそれを食ったりもしてるんですな。たぶんそういった時点で引く人も多いだろうけど、これがなんとまあ驚くべきことに、かなり愛あふれる物語になっていたりもする。クライマックス(だかなんだか)は、ネタをバラしてインパクトを薄れさせるのも悪いんで詳しくは書かないけど、気持ち良さそうな、うすら気持ち悪いような、非常に刺激的な気持ちで胸をいっぱいにしてくれること疑いなし。柔らかい絵で油断してるとびっくらこかされる素晴らしい曲者作家である。町田ひらく「半仏半獣」。この人はつくづく雰囲気作りがうまい。お話的にぶっといことやっているのでないときでも、素っ気なさと生っぽさが同居する世界を呈示して読者を引き込む。華麗王女「白昼」。相変わらず激しく、クセのある絵柄だ。この猛々しさはかなり特殊。
【雑誌】アックス vol.19 青林工藝舎 A5平
「アジアINコミック展」に出品された、みぎわパン「ぱんこちゃんの今日のおかず」が掲載。うーん、今号は「世界のオルタナコミック」特集なのだが、やっぱ最初の何十ページかが逆開きなんで正直読みにくい……。そのほかの作品は、なんか旧ガロ風味の強い作品が多く、なんとなく現在としては地味、というか保守的な印象。その中で、東陽片岡「電気式敷モーフ効果」はいつもながら味があっていい作品。電気式敷毛布の暖かさに溺れ、寝てばっかになってしまった漫画家さんの日常である。読んでいるとなんだかすごく布団にくるまってぬくぬくしたくなる漫画。
【雑誌】Bstreet Vol.4 ソニー・マガジンズ A5平
今号はイマイチかなー。冬目景も描いてないし、全体的に大人しめな感じがする。その中で気になるのはやはり雨宮智子「虹の彼方に」。推理っぽいことを交えつつ、しっかりとしたドラマを作れる人で、短編をうまくまとめる力量は確かなものがある。ただ、雰囲気があまりにもイギリスイギリスしてて少々お堅いイメージなのは間口を狭くしているかもしれない。それが味でもあるのだけれど。雁須磨子「間抜けには向かない職業」。探偵業駆け出し、になろうとしている男の物語。今回はいまいちボケっぷりが足りないかなー。
【雑誌】ヤングチャンピオン 3/13 No.6 秋田書店 B5中
高倉あつこ「泌尿器科医 一本木守!」が新連載。「ハゲしいな桜井くん!!」もそうだったけど、この人は男のコンプレックスものを描くのが好きなのかな。ちなみに泌尿器科医なんで、もちろん包茎手術とかやるんですわい。ドクターくつわだみたいにね。
【雑誌】漫画アクション 3/13 No.11 双葉社 B5中
なんかとても良かったのが高島龍一「爆烈まりん」。かわいいんだけど、初デートでスーパージャンボカレーを完食したりするすごい大食いな女の子の悩める日常。恋はしたいけど、男に大食いな姿を見せたくない彼女が、食い放題回転寿司にチャレンジするためとった非常手段とは? 元気良くて馬鹿馬鹿しくてええですのう。ながしま超助「ぷるるんゼミナール」。いやあ明るい漫画だ。アマレス転じて乱交に突入するも、女子アマレスラー開き直って逆転の一手を繰り出さんとする。乳揺れとかがすごく陽気です。艶々「高槻教授の淫靡な日々」(原案:山咲まさと)。エこの漫画けっこう好きで、エロとしても評価してんだけど、個人的には実はこれけっこう馬鹿漫画っぽい気もしているんだがどうだろう。この感触はエロ小説にも通じるものがある。「女を籠絡してやるぜ〜」と夢中になっている様子に、何か童心に近いものを感じちゃうんだよね。かるま龍狼「エロパック」。3週連続登場の最終回。いやー、説明はなしか。そっちのほうが効果的だよね。
それにしてもこの雑誌、最初はどうなるかと思ったけどここのところやけに面白い。週刊青年誌の中でも、楽しみなであるということに関してはいつのまにかトップクラスになってきてしまった。けっこうしっかりローテンションを組んで作家さんを休ませたりしてるんで、新顔がぽんぽん登場して飽きのこない誌面になっている。たぶん週刊でエロをやるのは作家的にもキツかろうという配慮からなんだろうけど、それがいい循環を生んでいるように見受けられる。今号も問合来人とか登場しててびっくりしたし。で、次号は山口譲司が登場。この路線がウケてるんだかどうかは知らないが、なんか妙に元気いいよね。
【雑誌】Cookie 4月号 集英社 B5平
今号ではヤマモトミワコ「屋上でキス」が良かった。恋する女の子のまっすぐな思いが、強く前面に出ていた。南Q太など、先人の影響も垣間見られるが面白いお話を作れているのでその点はこれから独自なものを築いていけばオッケー。初単行本「彼はあの娘のことが好き」が3月15日に発売するようだ。
【単行本】「狼の瞳」 岩原裕二 角川書店 B6
初期の短編、「鉄の世紀」(RPGマガジン1998年7月号)、「蛇」(アフタヌーン1996年10月号)、「狼の瞳」(アフタヌーン1997年2月号)の3本を収録した作品集。このあたり、単行本化は半ば諦めていた作品群であるだけに、単行本化はすごくうれしい。角川書店さんありがとう。
最近では「クーデルカ」「地球美紗樹」と角川書店系で活躍している岩原裕二だが、「蛇」でまず見たときからセンスのいい人だなと思っていた。「蛇」は、転校生の女の子がクラスの友達と、自宅で飼っているペットの蛇が原因となってちょっと仲をこじらせてしまうが仲直りしてより良い関係を築くといったお話。このころの絵もなかなかフレッシュさがあっていいなあ。それから「狼の瞳」では一変して、裏社会を舞台とした激しいアクションものへと転身。アメコミチックな画面作りで、なんだかすごくごちゃごちゃした画面になったなあと思ったものだが、「鉄の世紀」あたりでだいぶ線が整理されて「クーデルカ」に至っている。それにしても昔の作品と今のを比べると、ずいぶん化けたものだなあと思う。線に艶が出て滑らかになり、パッと目を惹く絵柄となった。でも昔の絵も、今の絵も、それぞれに味があって甲乙つけがたい魅力がある。
【単行本】「ケロロ軍曹」3巻 吉崎観音 角川書店 B6
今回も楽しい。ギャグ良し、マニアックな小技良し、絵の完成度高し。この人はすごく芸達者な人だなあといつも思う。漫画がうまい。ケロロ軍曹たちのフォルムは愛敬抜群、女の子たちもそれぞれ可愛くて、ときどきちょっとHっぽい描写が差し挟まれたり。意味なしパンチラ、巨乳びしばし(とくに日向家ママ)。すごくサービス精神旺盛で、実に立派。登場するキャラが、あからさまな脇役は除いてほとんどすべてといっていいくらいキャラ立ちしているのも特筆モノ。
【単行本】「SUZUKA」1巻 友永和 一水社 A5平
いやあいやらしいですな。若奥様でありながらキャスターとして活躍している涼香さんが、いやらしいディレクターとかの手で激しく凌辱されちゃうというお話。1巻と書いたけど、たぶん続刊もあるんだと思う。もともと汁気たっぷりのエロエロな作品を描く人だが、その友永和が一話完結でなく、本格的に女子アナ&人妻一本に絞り込んで長編をやっているだけあって、まあこれがエロいことエロいこと。個人的には女子アナという属性よりも人妻という属性のほうにむしろ惹かれる。母乳ぴゅーぴゅーなのはそれほどでもないんだけど、体液を多くするという意味ではゴージャスなアイテムといえましょう。それにしても最初っからこのテンション。これからどこまでいっちゃうんだかすごく楽しみ。
今週のスピリッツに、この前発表された小学館漫画賞の候補が掲載されていた。まあたいてい漫画賞は無難な選考になることが多いのであまり期待はしてないのだが(松本大洋「花男」「ピンポン」が受賞しなかった時点で気にしないようになった)、何が候補に挙がったかは興味がある。ちなみに以下のような感じ。太字が受賞作。「カバチタレ!」が候補に挙がっていたらしいのがちょっと面白いですな。
児童部門:島袋光年「世紀末リーダー伝たけし!」、上山道郎、河井リツ子、かみやたかひろ
少年部門:青山剛昌「名探偵コナン」、西森博之「天使な小生意気」、綾峰欄人/青樹佑夜、岸本斉史
少女部門:篠原千絵「天は赤い河のほとり」、北川みゆき、高梨みつば、松下容子
一般部門:浦沢直樹「MONSTER」、高橋しん、東風孝弘/田嶋隆
さーて、来月のアンケートのネタは何にしようかしら。始めたのが昨年3月なんで次でちょうど1周年。なんか派手なネタがあるといいんだけど。でも3月って学生さんがお休みになっちゃうシーズンなんで、アクセス数減りがちだからあんまりデカいネタやるのももったいないとかいう気持ちもある。どっしよっかなー。
【雑誌】別冊ヤングサンデー 3/26 No.8 小学館 B5中
カイトモアキ復活! ばんざーい!! エロ漫画雑誌になる前のアクションで「白い少年」、そしてその前に大漫王でやたらテンションが高すぎ、煮詰まりすぎ漫画「裸のふたり」を描いていた人だ。今回はエナメル服着用で突然登場したセクシーな女教師・阿部マリアが、生徒の悩みにビシバシ応えるという読切「女教師マリアさん」での登場。「裸のふたり」や「白い少年」の最初のほうほどに血走ってはいないけれど、意表を衝くダイナミックな展開は健在。とりあえずなんでもいいから、とにかくもっともっと頻繁に登場していただきたい。「白い少年」の2巻以降も出ないかなあ、出ないよな……。旭凜太郎「クロス」は新連載。やたらめったら自転車を速く走らすそば屋の出前にーちゃんが、その才能を認められ、マウンテンバイクレースの世界にのめり込んでいくといった感じの自転車モノになりそう。威勢が良くパワフルさもある作風は好感が持てる。スポーツものなので隔月という連載ペースはどうかなと思うけれど、第1回めは楽しんで読めたので次回以降にも期待。あと、巻末のみたにひつじ「密林の少女スーザン」がなんか妙に和みます。
【雑誌】ヤングキング 3/19 No.6 少年画報社 B5中
わーい、花見沢Q太郎「ももいろさんご」が連載再開〜。女3人の家で、男一人が下宿中。萌え萌えな日常生活。個人的には「ラブひな」よりこっちのほうがキュンときてしまう。これから楽しみだー。佐野タカシ「イケてる2人」は連載100回。なんかもっと回数やってるような気がしてたが、月2雑誌なんで思ったよりも回数は少ないわけか。それから小野寺浩二が登場。タイトルは「がんばれ!!ぼくらの団長ちゃん」。とある高校の応援団団長が入院してしまって、その妹が代理団長となるというお話。三つ編みでちっこい女の子(でもおっぱいは大きめ)が、ぶかぶかなガクランに身を包んでいる姿に萌えるがいい! 妄想を走らすがいい! とかそういう作品。ところで女の子でガクランで応援団というと、昔、少年キングだかなんだかでやっていた漫画で、真琴ちゃんという女の子が応援団で活躍するとかいうのがあったような気がするんだが、作者名もタイトルも思い出せない。ええとなんつったけかなー、アレ。
【雑誌】少年エース 4月号 角川書店 B5平
表紙&巻頭カラーの吉崎観音「ケロロ軍曹」。好調。センスのいいギャグが端々でピシピシと決まり、女の子の絵とかも華がある。単行本3巻は3月1日発売。角川の単行本っていちおう1日発売となってるけど、わりと前月末に書店に出回ることが多いんでそろそろ要チェック。ひな。「1ねん3くみ桃ちゃん先生。」は次号で最終回。栗本くんの想いは届くのか。それにしても桃ちゃん先生はかわええのう。新人、伊藤ひろかつ「亜季ちゃんBOX」。学校の飛び箱の中に、かわいい女の子と主人公男子が閉じ込められてうれしはずかしな時間を描くという作品。絵柄的にすごく特徴があるってタイプではないけれど瑞々しさがあるし、どきどきトキメキいっぱいなお話はけっこう楽しめた。
【雑誌】週刊少年ジャンプ 3/12 No.13 集英社 B5平
いとうみきお「ノルマンディーひみつ倶楽部」。「漫画が好きっ」っていう気持ちをストレートに出しているのが気持ちいい。技術的にもしっかりしているし、この誌面の中では地味ながら、いい青春ストーリーになっている。
【雑誌】ヤングマガジン 3/12 No.13 講談社 B5中
平本アキラ「アゴなしゲンとオレ物語」。最近、ケンヂの表情、そして性格の邪悪さに磨きがかかってるなー。すごい迫力。ゲンさんよりも、むしろこっちのほうがイヤなくらい。いや、そうでもないか。両方スゴイや。天野明「ぷちぷちラビィ」は今号も掲載。テンションの高さは相変わらず。唐突に繰り出されるギャグは、一発一発の威力はそこそこといった感じなんだけど、手数が多くて回転が速い。大砲というよりマシンガンといった趣。
【雑誌】ビッグコミックスピリッツ 3/12 No.13 小学館 B5中
曽田正人「昴」は今週で第一部完。ちょっと休んで、3月26日発売号から第二部「職業舞踏手」編がスタート。確かに学校とか入るより、プロのほうが昴らしいやね。画:木村清輝+脚本:兜公司「猿MONEY」は第二部が完結。株勝負モノ。今回のエピソード、締めくくりはちょっとアッサリしすぎかな。でもこのお話、けっこう面白いと思う。仕手戦におけるしのぎ合いとか面白かったし。
【雑誌】COLORFUL萬福星 vol.16 ビブロス B5中
今回もうまい人が揃ってるなあ。漫画を描いているのは、大山玲、A10、櫻見弘樹、しけたみがの、あるまじろう、粟岳高弘、けろりん、ありすがわ狂介、藤岡タマヱ、とがわはなまる、月の定規、篠房六郎、春沢一、呼我たかひろ、安森然、いのうえとみい。この中で絵的にとくにうまいなーと思ったのは、安森然、A10、春沢一、篠房六郎、大山玲といったあたり。いや、もちろんほかの人もいいんだけど。
しけたみがの「インモラル」。物騒だけど実はバカップルでもある二人のお話。「倫理維持法」というワイセツなことを禁止する法案を通しちゃう国会議員とその秘書の女性がメインだが、その実、裏ではラブラブで変態っぽかったりするところが楽しい。あるまじろう「まぼろしのひかり」。なんか最近かなり青春してて、爽やかでいいですなあ。絵としてはこのごろ鼻がテカテカしているのが気になるのだが、これは印刷の具合もあるのかな?
粟岳高弘「トンネル」。このところ弘岳粟高の影響を受けたのか、なんだかえっちさが増していてソソる。身体のラインが柔らかく、あと汗のかき具合、切なげな表情げええ感じ。なんだか女の子に、そこらへんにいそうな手で触れそうな生っぽさがあるのも良いところ。けろりん「Body Language」。いい色。ふくよかで瑞々しい画風。この人はもっと長いのを読んでみたいなあ。月野定規「実録!? いえフィクションですってば!!」は、女流漫画家が編集者に急かされつつなんとなくセックスしちゃうというお話。こ、これが実録だったらと思うと、ぼ、ぼくはぼくは……ハァハァ。篠房六郎「シビレビ」は、やたら達者な絵で今回も馬鹿なことやってて頼もしい。執事 in 巨大張り型であります。
【単行本】「SEX☆MACHINE」1巻 ヒロモト森一 エンターブレイン B6
コミックビーム連載作品。こっちの世界とは別の歴史をたどった、昭和74年のニッポンを舞台にした破天荒なアクション作品。ここで描かれるのは「SEX☆MACHINE」と呼ばれる、戦国時代に馬の代わりとして南蛮から導入された生きる機馬と、これらを駆る人々。んでもってまずびっくりさせられるのがこのSEX☆MACHINEの異形っぷり。ヒト型で前後に車輪が付いており、その尻の部分に運転者がまたがる状態になっている。そしてその名前からも分かるとおり、SEX☆MACHINEの動力はセックスによる快感。ホールへの挿入にて彼らは爆走する。で、主人公は元不良の女ポリス。彼女が、昔・信長が愛用したとされ、今では乗る者の精力を吸い取って死に至らしめてしまう伝説のSEX☆MACHINE、ゼロと出会う。
雑誌で読んでたときは、いまいちお話の全貌がつかみづらかったんだが、まとめて読むとけっこう面白い。ヒロモト森一らしい、猛々しい作画、ストーリーがマッチしている。やたら雄渾な男根がページいっぱいに描かれるシーンとかは引く人も多いかもしれないけれど、そういうパワー、みなぎる精力はこの作品の原動力でもあるんで仕方ない。合わないなら合わないでOKかと思う。お話としては1巻終わった段階でも序の口ってところで、どう転ぶかは分からない。正直なところキャラクターにまだ感情移入しきれてないし、ノレてない部分もあるんだが、カッコ良いのでこれからも注目していくつもり。ところでこのSEX☆MACHINE的なモノについては、以前「激漫」(ワニマガジン)で掲載されていたシリーズでも出てきたのだが、こちらのほうは単行本にはなりそうにない感じだなあ。
このところエロビデオをすっかり見なくなった。借りようかなーと思ってビデオ屋さんに入っていろいろ眺めてみるのだが、さあ借りようという段になって「でもこれ見ると1時間近く時間使っちゃうなー」とか考えちゃった途端に面倒くさくなり手ぶらで帰るというのを繰り返している。精力が衰えたとかではないんだけど(と願う)、すっかりものぐさになっているようだ。こういうとき、つくづく俺も弱体化したものだと感じ、敗北感に打ちのめされる。俺は負け犬だ。
そんな俺の最近の秘かな趣味は、「いつかこういうふうにしよう」という架空のスケジュールを組み立ててみることだ。あの小学生が作る「夏休みの予定表」みたいなヤツ。例えばこんな感じ。
7:00 | 起床 |
7:00〜8:00 | ジョギング |
8:00〜8:30 | 食事 |
8:30〜9:00 | 着がえやメールチェック等雑事 |
9:00 | 町田市街へ出かける |
9:30〜12:00 | 町田市中央図書館で読書 |
12:00〜12:30 | 昼食 |
12:30〜13:30 | 漫画等買い物 |
13:30〜16:00 | 映画館で映画鑑賞(見るモノがない場合は再び図書館に行き、ビデオ等鑑賞) |
16:00〜19:00 | 帰宅&購入した漫画を読む |
19:00〜19:30 | 夕食 |
19:30〜23:00 | ホームページ作ったり音楽聞いたり風呂入ったり |
23:00 | 就寝 |
【単行本】「熱帯のシトロン」1巻 松本次郎 太田出版 A5
マンガ・エロティクスF(マンガエフ)にて連載中の作品。謎の女・魔子に導かれ、カメラマン志望の男・双真はこれまた謎だらけの町・三月町に迷い込む。そこで繰り広げられるのは、クレイジーで退廃的で幻想的で、現実というよりは寝苦しい夜の浅い眠りの中で見る夢のような光景。松本次郎の一見ラフな、ごちゃごちゃした描線による画面作りが、この夢とも現ともつかないような物語にすごくマッチしていて、読んでいてうまくハマると作品世界に呑み込まれてしまいそうなトリップ感を味わえる。物語自体はまだまだ途中で、三月町の秘密、なぜ双真は三月町に呼ばれたのか、魔子はいったい何者なのか、そんなところは明かされていない。でもたぶん最後までいってそれらの謎を解き明かしたとしても、おそらくはそれがまた謎を呼び、結局は幻惑されたまま終わるのであろうと思われる。こういうときは、あまり深く考えず、物語の流れに身を任せてトリップしちまうのが吉だと見る。
【単行本】「ジンクホワイト」1巻 小泉真理 少年画報社 A5
ヤングキングアワーズで連載中の、美大を目指す女子高生の逆境青春物語。「こいずみまり」名義の下ネタ系の作品に比べて、色っぽいおねいさまとかが出てこないストイックなお話になっている。もちろん下ネタ系のお話のほうも好きだけど(単行本は買ってないけど雑誌ではいつも面白く読んでいる)、こういうヒキの強いお話もいい。苦みと青さと適度な甘さがあって読ます。なんというか押さえつけられているがゆえに反発心がより増すというか、麦は踏まれて強くなるというか、そうやってムラムラとモチベーションを高めていっている主人公たちの姿が頼もしい、というほどではないのだが見ていて楽しい。このところすごいペースで描いていて、ときどき絵が荒れてるかなと思うこともあったりするけれども総じて面白く、いい仕事してるなあと常々感心している。
【単行本】「シスターズブラザーズ」 矢凪まさし 富士美出版 A5
初版は1996年。この人の初連載作品なのだそうだ。妹A→兄A−姉B←弟Bという図式。矢印の向きが好意の方向で、「−」はつき合っている状態を表す。つまり、妹に好かれていて肉体関係を持ってしまったお兄さん、それから弟に好かれていて肉体関係を持ってしまったお姉さんが恋人同士になり、置いてかれてしまったそれぞれの妹、弟はヤキモチを焼いたりするも今度は余った者同士が惹かれ合っていくといった筋立て。この人の特徴としてヌルめのラブコメ風味というのがあるんだけど、それでいながら実はエッチシーンも充実していたりする。キャラクターの表情がダイナミックに変わり、感じっぷりがストレートに伝わってくるので、なんだかすごく気持ち良さそう。あと全体にキャラクターそれぞれがイキイキと動き回っているのにも好感が持てる。エロ漫画家としてデビューしたてのころから、すでに土台ができてたんだなあと思った。
【単行本】「可憐少女」 おがわ甘藍 松文館 A5
ちょっとロリ系の入った少女凌辱モノ。女の子がいたいけである分、それが快楽に溺れていくさまがかなりいやらしく描けている。犬にアソコをナメさせている女の子が「くふうんっ」とかいいつつ人指し指を軽く咥えてたりといった細かいしぐさはちょっと古めな感じもするのだけれど、これが少女の可憐さをさらに強調していて非常に萌える。ターゲットがバイオリンをひく少女だったり、シスターだったり、昔の日本の着物を着た少女だったりして、エロいけどとてもオトメチックなのだ。エロ漫画では珍しいくらい背景がしっかり描かれていて雰囲気づくりがきちんとできているのもムードを盛り上げてくれる。抜ける少女エロスとして、かなり良好な出来。おそらく小川幸辰と同一人物だと思われるが(このことについて書くかどうかは悩んだのだが、書くことによってこの本を手に取る人が増えるかもしれないという可能性を考え、あえて書いておくことにした)、全体的にずいぶんエロいので、そしてそれ以外のことはとくにやっていないので、「エンブリヲ」などアフタヌーンで見せたようなノリを期待するんだったら読まないでいいと思う。エロ漫画でヌケる人向け。逆にヌケるタイプのエロ漫画が嫌いという人にはオススメしません。それでも欲しいという人のため、ちょっと探しにくいかもしれないのでeS! BOOKSの当該ページにリンク貼っておきます。
お絵かき掲示板:OHPエカキータ設置。おひまなときにでもどーぞ。しかしこのお絵かき掲示板のプログラムいいねえ。俺、けっこうこういうペイントツールでショボい落がきをするのって好きで、Windows付属のペイントツールをときどき立ち上げてはとくに意味のないのをちょこちょこ描いては消しみたいなことをよくやったりしてます。職場の他人のマシンで適当なの描いて、壁紙にして去っていくなどというのもよくやったなあ。最近やってないけど。
メビウスひびのあわ2/24の項。ああ、なるほど。そういう意味だったんですね。ということは昨日の日記での2段落目以降の記述は的外れであるなあ。うーん、どうなんでしょう。小説のほうはまずコアなSF作品があってそこから同じ(もしくは近いラインにある)作家がどんどんそれまでの作品で書いたようなことから敷延して拡張していった、つまり地続きなんでSF/非SFの境界線がもはやかなり曖昧になっちゃたのに対し、漫画のほうだとそういったSF小説とはまずメディアがまったく違うという断絶があって(ここらへんはスズキさんのいう「文章として読む小説と、目で見てそのままな漫画とでは知覚のシステムが違うのかな」って部分でもあるんでしょう)、地続きとなっていないというのがあるかも。漫画の場合、元々コアなSF作品ってのがさほど多くなく、そこから敷延していくってふうにはなってない……。うーん、それは違うか。考えてみると諸星大二郎作品とかコアなSFっぽい作品はあるしなあ。そういう作品と、唐沢なをき的なのの間を地続きにする要素(作品)が欠けている……。うーん、それもあんましピンとこないような。
けっこうこういうのって同じ製作者がやるかどうかってのもあるかもしれないですな。例えば西村京太郎が今「虚構船団」みたいなのを不意に書いたとして、それがSFっていわれるかというと違うような気がする。唐沢なをきが今、バリバリの宇宙SFを描いたら過去のに遡及して「カスミ伝」がSF扱いされるかっていうと……うーん、宇宙SFのほうがより高い評価を得て唐沢なをきはその作品をもって知られるようなスタンダードとなったらそれもあるような。もし唐沢なをきがバリバリの宇宙SFを先に描いてて、その後ずーっと似たような作品を発表し続けた後、「カスミ伝」描いたらそれもSFといわれていたと思う。「カスミ伝」はあくまでギャグの延長線上と捕らえる意識が、働いているのかもしらんですなあ。
【雑誌】アフタヌーン 4月号 講談社 B5平
真鍋昌平の新連載「ジ・エンド」がスタート。工事現場で働いている主人公が、ビルの上から落ちてきたと思われる少女を拾う。彼女は「ルーシー」と名乗るも、それ以外のことはよく分からない。しかし、彼女と一緒にいることが男・シバシロウに今までなかったほどの充足感を与えてくれたことは事実だ。その後、平穏に見えた世界は動き出し、街は破壊され人がそこかしこで死んでいく狂乱状態に陥り、シバシロウはルーシーを見失う。ってな感じ。まだ全然話は見えてないんだが、「スマグラー」で見せた力強い表現は健在。面白くなるのかどうかはよく分からないけれども期待して見ていくことにする。
四季賞冬のコンテスト準入選、奥田一平「BARONG」。平安京を舞台に、外法師やら妖怪などが戦うという感じのお話。なんといっても特徴は黒々としたベタが印象的な作画。とくに背景の描写がうまい。人物は背景の荘厳な雰囲気からはちと浮いているような気もするけれど。お話についてはイマイチ。というか背景のほうが勝っちゃうこともあって、ストーリーが頭にスラスラ入ってこない。もっと長尺でやったほうがいい話だったかも。
植芝理一「夢使い」。すっごく楽しそう。第三の夢使い(ロリコン)も登場して賑やかさがさらに増しているし、エロいこともバンバンやってるし。ああ、もうちんちんがすりすりと。こうなるともう、いっそ本格ロリショタエロ漫画もいっぺん描いてみてほしいところ。どっか持ち込め〜。桜玉吉「なぁゲームをやろうじゃないか!!」。さすが、芸のためならいろいろやるなあ。この人の「一度思い立ったらなんでもやる」的なところは素晴らしい。何もないなら何かやる。だから日常漫画を面白くできるのでありましょう。
あさりよしとお「細腕三畳紀」。今回は老人と海。すごいぞカジキ。富沢ひとし「ミルククローゼット」。ますます事態はハードなことに。全然救いがなく、イヤなほうへイヤなほうへ、しかも予想外のやり口で物語を持っていってくれている。いつも驚かせてくれて刺激に満ちている。面白いなあ。黒田硫黄「茄子」。素晴らしい。全然なんてことない親父の日常を描いているだけなのに、引き込まれてしまう。この味わいはもう名人芸といっていい。それにしてもまったく、これ、どういう漫画なんだか。
【雑誌】CUTiE comic 4月号 宝島社 B5平
なんかこのところ若手の登用が目立つ。これはいい傾向だと思う。最近、FEEL YOUNGがかつてのCUTiE comic系作家を完全に取り入れちゃったし、Zipper comicなど似たようなテイストな本は増えた。ここらへんは定番作家が決まっていて、それらの人たちは似たような雑誌で共通して描いているため、どうしても雑誌のテイストが同じになってしまう。何冊も読むとさすがに飽きる。それだけにそろそろ新しい風を入れて、他との差別化を図るというのは読者としては刺激があってうれしい。セールス的にどう影響するかは読者なんで知らないが。ちなみに今回の執筆陣は小野塚カホリ、羽海野チカ、大倉かおり、朝倉世界一、藤末さくら、コダマユキ、蘭わかば、いわみえいこ、桃生薬子、アラタハルコ、モリ田マリ太、オーツカヒロキ、松山花子、小林ユミヲ、おざわ、大久保ニュー、響ないき、山本ルンルン。どうでもいいことだが、ペンネームのカタカナ含有率が非常に高いですな。
小野塚カホリ「そどむ」が最終回。実は途中、しっかり読んでなかった時期があるんでいまいち話が分かっていない。そのうち単行本でまとめ読みしたいと思います。羽海野チカ「ハチミツとクローバー」。今回も絶好調。楽しい温泉旅行の中、鉄人・ザ・山田(ザは俺サイドによる付加)の恋模様が切なくてのう。しかも美乳!(しかもじゃねえか) 萌え〜。コミカルなタッチ、シリアスなタッチ。どっちのタッチも気持ちいいのが強い。大倉かおり「ユカとまーくん」。ラブラブムード満点。今回はとくに。カラッと明るくて幸せで、この作品けっこう好き。あと美しい巨乳が心を豊かにしてくれます。
かわかみじゅんこ「アーニィ」。相変わらず目がいいです。澄んでて視線が熱くて。16ページと短く、ボリューム的にはちともの足りないものの。コダマユキ「満員電車のススメ」。満員電車のみっちりした圧迫感が好きという女の人が思うことをつらつらと。魚喃キリコ系の絵で、温度を少しあったかくしたみたいな感じでシャレた作風。いわみえいこ「ぽんばあと青い空」。男勝りな女の子と偏屈ばあさんのちょっといいお話。描画技術は高くないが素朴な味わいがあって、泣かせ系でなかなかいいお話を描いている。そろそろ単行本にまとまってほしいところ。モリ田マリ太「青いスカート」。若々しい恋愛模様。絵に瑞々しさがあってええ感じ。宇仁田ゆみとかああいう路線の青春恋愛系漫画が好きな人はたぶん気に入りそう。
【雑誌】LaLa 4月号 白泉社 B5平
森生まさみ「おまけの小林クン」。今度は先生のほうの小林クンを追っかけてきた美少女登場。新キャラ登場でさらに賑やかになって、それがまたラブコメ風味をさらに増幅していて楽しいぞ。やまざき貴子「っポイ!」。いいねえ。女の子だねえ。華やかだねえ。強力にトキメかされちゃう恋模様満載。津田雅美「彼氏彼女の事情」は、一馬・つばさの微妙な姉弟関係がさらに煮詰まってハードなことに。一馬くんはちょっと考えすぎな感じもする。スゲエかわいい女の子が家にいて、んでもって血がつながってなくてペタペタくっついてこられてどうにかしないほうが思春期男子としては当たり前。それはちっとも「狂気」じゃないような気がするぞ〜。筑波さくら「目隠しの国」。いいですなあ。今回はあろうくんとかなでちゃんの距離がさらに縮まってアッツアツ。2号ほど休載して、7月号から再開するとのこと。
【単行本】「STAND★BY み〜ちぇ!!」1巻 永野のりこ 講談社 B6
怪獣呼び寄せ体質少女の友達探し物語第2巻。初々しい女の子、眼鏡君、その他もろもろマッドな方々がいろいろ入り乱れてドタバタするさまが楽しい作品。ただ、正直なところ「前にも見たようなモノをまた」という感じで新鮮味がない。「電波オデッセイ」で「みんな以外のうた」路線を極め尽くしてしまって以来、永野のりこはどうも不調期に入っちゃったかなと思う。
【単行本】「Papa tol dme」24巻 榛野なな恵 集英社 B6
この巻もいつもどおり。なのだが、的場知世を見ていると「このクソガキがっ」と最近はいつも思う。この連載ももうずいぶん長いけど、やはりあんまり長い間子供をやってるといけないのかもしれない。最初のうちは単純に「知世ちゃんかわいー」とかでイケた。実際今もかわいー。でも、このごろ知世ちゃんの出来すぎぶり、こましゃくれっぷりがどうにも鼻についてしまう。志低き者への容赦なく冷酷な視線が痛い。これはたぶん自分に、後ろぐらいことが山ほどあるからなんじゃないかと思う。「俺がこういうことをしているのはこういうわけなんだよ」と説明しても、きっとこの娘は「目の前でせわしなく弁解している大人」の姿を、そらぞらしいものに感じて意識を異世界に飛ばしちゃって、たぶんまったく耳に入れてくれなさそうな気がする。弁解の余地は、たぶんない。上品だしよく出来てるし、完成されている。ただ強固に完成されちゃっているがゆえに、好きな人はものすごく好きだけど、そこからちょっとでも外れるとハネかえされちゃうみたいな状況になっていると思う。これを読んだ後、なんだかすごく東陽片岡の漫画を読みたくなった。
メビウスひびのあわ2/23の項。駕籠真太郎と筒井康隆の読後感の類似についてですが、ほかに言及してる人ってあんまりいないんすか? なんか個人的には「読めばフツーそう思うでしょ」的なことだと思ってたんでちょっと意外。ちなみに以前コミック・ファン(10号。雑草社)でインタビューさせていただいたときにそのあたりのことは聞いてみたんですが、「最初のころの作品とかは筒井康隆の作品の影響を受けている」と自分でおっしゃってました。んでもって2/24の項(なんで2月23日の日記で、他人の2月24日の日記に反応しているのだろう……)。唐沢なをきの実験漫画の場合は、あれは物語世界のからくりとかで実験しているのではなく、漫画の枠組みを実験しているからSFっぽく感じないのでは。
SFの場合って、観察用のデカい水槽の中にアリを入れて、巣作りとかさせたうえで観察するというかそんな感じで、「このような状況を与えるとどのように巣を作るか」「土の質を変えてみたらどうか」「女王アリをもう1匹入れてみたらどうか」「エサをすごく少なくしたら」「エサをむちゃくちゃいっぱい与えたら」……なんていうふうに、あくまでその水槽の中の世界自体は壊すことなく、中で事態がどういうふうに展開していくかを記録していくというアプローチが主だと思います。
駕籠真太郎の作品も、自身語っていらしたことなんだけれど、「異常なルールに基づいた世界」というのを考案してそのルール内で遊び倒すみたいなのが好きなんだそうで、その世界自体の枠組み、ルールに関しては一度決めたらあとはノータッチなんですよね。実際、例えば古屋兎丸「Palepoli」でやっているような、コマを横断して何かやるとか、そういう漫画の枠組みをいじるような作品はやらないといってました。「万事快調」でパラレルワールドを横断するようなこともしてますが、アレってあくまでコマの中での横断で漫画の枠組み自体はいじってない。物語内の人がその外まで出てくるような、メタレベルな、どんな万能な機械があろうとも絶対にやりようがないことはしないというのがポイントかな。
唐沢なをきの実験の場合、漫画の枠組みをいじるほうがメイン、というかアレ要するに手法の実験ですよね。つまり小説でいえば文体実験。「『直子の代筆』で出てきた文章で小説書いてみました」とか。つまり実験の性質が違う。かなりメタレベル。だからSFっぽさがからはちと外れちゃうのかな、と。そのうえ題材の問題もあるし。
話変わって「今週末はさほどやることもないんでオスマンでも書くかな〜」とか思ってて、「せっかく全巻揃えたことだし山口譲司の『BOiNG』にしよう、どうせほかに書く人あんまりいないだろうし」とタカをくくっていたところ、ガガーン、新田五郎さんが……。あの人より面白い文章書くのは俺ではツラいし、文章量もかなりなもんなので、一気に戦意喪失。
【雑誌】ヤングアニマル 3/9 No.5 白泉社 B5中
二宮ひかる「ハネムーンサラダ」が連載再開。確かに一花はなんだかべっとりしてて面倒くさそうだ。相変わらず微妙な力加減が描かれていて、面白いなあ。単行本3巻は今月末。柴田ヨクサル「エアマスター」。うーん、カッコイイ。ダイナミックなアクションの連続で気持ちいい〜。まずはざざっと読んでそのスピード感を楽しみ、その後、どういう手に対してどういう反応をしているのかという攻防をきちんと把握していくというのが吉かな。ちゃんと意識してないと何やってるか分からなくなりがちなんで。克・亜樹「ふたりエッチ」。マコトが1か月間の関西出張に。いない間に優良さんが他の男に……という妄想駆け巡りが描かれているが、本当にそういう風になってくれればよかったのにー。ダメだよ、そんなんじゃあ!!
【雑誌】近代麻雀ゴールド 4月号 竹書房 B5中
なんとなく毎号買うようになってしまっている。安達哲「ギャル雀」(原作:有元美保)。ユウスケは店のメンバー・ユリエと関係を持ってしまい、カオリはエロディレクターの魔手によりピンチに。エロ写真とか撮られちゃってるし、一気にネチッこく生臭い展開になってきた。ここらへんで「さくらの唄」みたいなギチギチな感じになってくれるとすごくうれしい。安達哲の持ち味が発揮されてきてるなあ。原作は有元美保なんだけど、どこまで有元美保が話作ってるんだろうか。秋重学「ヒドく澄んだ瞳」。線がシャープでカッコイイですなあ。
【雑誌】ビッグコミックスペリオール 3/9 No.6 小学館 B5中
作:花村萬月+画:さそうあきら「犬・犬・犬」。すごく面白い〜。最近、マヒケンの悪事に対する躊躇のなさ、恐ろしさが存分に発揮されていて、読んでいてピリピリしびれる。歌いながら女を凌辱するマヒケンの姿は、セックスよりもむしろ歌に陶酔しているかのよう。何やら神々しさまで感じてしまう。ところで今回は、暗い場所での出来事だったためベタとトーンが多いのだが、雑誌だと印刷が粗いんでディティールがちょっと分かりづらい。早く単行本で読み返したいなあ。
小沢真理が初登場。新連載「チカちゃんハウス」がスタート。家出してきた少女が新宿で、おっちゃんと感情を読み取ることができないというナントカ症候群とかいうのな青年と一緒に、新宿で浮浪者生活を送る。その中でいろいろな人間模様とかを見ていったりするという感じ。青年誌向きにいつもより線を太くしてるかな。ちゃんとお話を作っていて面白く、期待が持てそう。ではあるんだけど、なんだか青年誌の中に入るとほかの作品と比べてこの人だけどうにもリズムが違うな〜。ほかの作品がとくに身構えず大ざっぱに読んでいても頭に話が入ってくるのに対し、こちらは集中力がいる。文字が多いってのもあるか。
【単行本】「サトラレ」1巻 佐藤マコト 講談社 B6
うーん、やはり書いておくべきであろう。書く。オスマン。なんか自分的にあまりにも注文通りのゲッツーという感じでアレなのだが、日記だけだと流れていっちゃうので、流れにくい形で残しておくというのはたぶん重要なことなのだ。それならいつもしっかりやれという感じんなんだけど。
それにしてもあっという間に映画化が決まってしまって3月公開予定な「サトラレ」。原作者本人が最近パソコンを買ったばかりというのに、satorare.comなんてドメインがあるというのはなんかすごいな。
【単行本】「犬神」11巻 外薗昌也 講談社 B6
いよいよ犬神を中心として世界が大きく動きだし、クライマックスに一歩一歩近づいているといった感じ。この作品って、地味だけど実はアフタヌーンの連載作品の中では最もしっかりお話を作っているお話なんでは、とか思う。コンスタントにクオリティが高いし。オスマンのほうに11巻のISBN/初版データ追加。
【単行本】「ヨコハマ買い出し紀行」8巻 講談社 B6
この巻はアルファ一人旅。急ぐことのないゆったりとした歩き旅をちょっと羨ましく思ったりする。少ないコマ数で開放感のある気持ちのいい画面作りで、たいへん読みやすい。いいですなあ。
【単行本】「アガルタ」5巻 松本嵩春 集英社 B6
当初、昨年11月発売予定になってた物件がようやく発売。たしか夏まで延期とかアナウンスされてたような気がするんだが、思ったよりも早かった。この巻も、絵がえらくかっこいい。とくに最初のほうのカラーページなんてすごいねえ。相変わらず物語の全貌がつかみにくいことは確かだと思うのだけれど、このところずいぶんキャラの動きが良くなってきているように思う。
佐藤マコト「サトラレ」1巻(講談社)発売! というわけでさっそく読んで「あー面白かった」という状態なのだけど、感想書く前にスカッと寝ちゃって時間がなくなってしまったので明日書きます。うっ、もう出勤5分前……。
【雑誌】ヤングサンデー 3/8 No.12 小学館 B5中
北崎拓「なんてっ探偵アイドル」。推理をしつつ、確実に入浴シーンを差し挟む。いいね。原秀則「シーソーゲーム」は最終回。最後までお気楽なラブコメとして終了。最近ともすれば暗めな話になりがちだった原秀則だけど、こういうカラリと明るい奴のほうが面白いような気がする。遊人「PEACH!」。やっておりますやっております。バリバリです。いやあ本当にいつもながら開き直っててどうしようもなく素晴らしいですな。気がつけば「単行本出たらどうしようか」と思案する俺がここにあり。
【雑誌】モーニング 3/8 No.12 講談社 B5中
弘兼憲史「部長島耕作」。なんか絵に描いたような(描いているんだが)片想い連鎖が。そしてその食物連鎖の頂点にいるのはやはり島なわけで。一人だけ両想い、しかも軽い、と。高市さん萌え。水島新司「新野球狂の詩」。東京メッツ身売りで鉄五郎大ショック。今回はちょっと泣かす。この人の数ある作品の中でも、岩田鉄五郎は重みが違う。岩鬼よりもこっちのほうがだいぶ好きだな。MANGA OPEN大賞受賞の比嘉慂「カジムヌゥガタイ」は、太平洋戦争直後、米軍の占領下にある沖縄が舞台。小さな村に繰り出してきては婦女暴行を繰り返していた不良外人3人組を、村人が一丸になって迎撃するというお話。垢抜けないけれども丁寧な絵柄で、物語をしっかり作っている。斬新さはないがけっこう読まされてしまう作品だった。これが大賞に来るのは、なんかとても青木雄二的センスって気がする。
【雑誌】ヤングジャンプ 3/8 No.12 集英社 B5中
作:伊東順+画:井上紀良の新連載「未成年J」がスタート。得体の知れない「知的犯罪高校生 0」の勢力が街を侵食し始めている中、「渋谷の兄貴」と呼ばれているカリスマ的少年・準矢がその勢力と対決すべく抜擢される……という少年ポリスものになりそうな感じ。まだ警視庁に抜擢されるには至ってないんだが、扉からすると銃の発砲も許可されるという展開になりそう。イマイチっぽい匂いはぷんぷん漂っているが果たして。高橋陽一「キャプテン翼 ROAD TO 2002」。そうかバルサの監督は「キャプテン翼」を読んでいるのですか。こういう細かい芸がステキですね!!
【雑誌】週刊少年チャンピオン 3/8 No.13 秋田書店 B5平
新連載の高柳ヒデツ「ぷろぶれむちゃいるど」がなかなか良い感じ。弱っちい眼鏡くんが、父親の経営する空手道場のために強くなろうとするもさすがに付け焼き刃ではうまくいかない。空手の強いガールフレンドに稽古をつけてもらおうとするが、稽古といえる段階にも至らない。そんなおり道場に不思議なかわいいコが転がり込んできたのだが、そのコが実はめちゃ強で……といった感じの第一話。肉感的な絵柄でちょっとドキドキ。パッと目を惹くキャッチーさと力強さが同居。萌えと格闘がいい感じにミックスされてて期待が持てそう。
浜岡賢次「浦安鉄筋家族」では、ジャッキー似の奥様と、サモハン似の奥様がコロッケをめぐってバトル。とくに大事件ではないはずなのに、テンポの良いアクションでギャグをやり倒しているのがとてもすごいと思う。八神健「ななか6/17」。ななかが稔二を漢字で呼んだ! いや漢字であることが問題ではないんだが。カタカナで「ワーオ、ネンジィ」とか呼ぶほうが怪しいぞ!! いや、そういう問題でもないんだ。
【雑誌】ドルフィン 4月号 司書房 B5中
今号は続き物の最初みたいな話が多かったせいもあって、若干テンション低めか。
みやびつづるの新連載「肉嫁 高柳家の人々」がスタートであります。のっけから名家に嫁いできた若奥様が、義父にねっちりいたずらされていてかなりいやらしくなりそう。さらにもう一人、義父の後妻もかなり熟れた感じのええ女でありまして、ずっちょんずっちょん行くんだろうなあというのが扉絵からしても予想できる。最近ちとヌルめな作品も多かったみやびつづるだが、この新連載はかなりハードに行きそうな気配。しかも人妻モノだ! 期待。あと新連載では吉田蛇作「LOST」も気になるところ。雨の中、呆然と座り込んでいた記憶喪失の少女を主人公が拾ってきて、自分の部屋に住まわせ始める。しかし彼女にはどうも複雑な過去があるようで……といった出だし。この人の絵は肉付きが良く、ピチピチした感じで良い。丸顔に特徴があって、ほっとするような絵柄。けっこう好きなタイプなんで、今後面白い話になってくれるとうれしい。
マーシーラビット「SEX WAT」。このシリーズ久しぶりなような。性犯罪専門舞台として組織された婦人警官隊として組織されたSEX WATの活躍を描くシリーズ。過去の2話は、例えば男に射精させないと爆発してしまう爆弾の処理のため、主人公が何時間もフェラチオしっぱなしとかいうかなりたいへんな展開も見せていたが、今回掲載分はエピソードのさわりといった具合なんで大人しめ。ヒロインもヤラれてないし。というわけでこの作品も次号以降に期待って感じ。
【単行本】「バガボンド」9巻 井上雄彦 講談社 B6
この巻からいよいよ柳生編がスタート。クオリティの高さは相変わらず。ただ、この巻収録分に関しては、まだエピソードの序盤であり、あまり動きを見せるに至っていない。というわけでこれからのジャンプに向けての助走編といったところなんで、次巻に期待しつつこの巻もしっかり読んでおくといった具合。
う、あんま時間がないので能書き省略。時間がないのはうつらうつら居眠っちゃったから。どうもダメだな俺。
【雑誌】OURs LITE 4月号 少年画報社 B5中
どざむら「MOVE ON!!」。非常に好き合っているんだけど、お互いの関係が不安になって離れてみてしまっている二人。男のほうはなんかぐじぐじしているくせに、豪快な逃避っぷりを見せている。最初のカラー4P(のうち3P)は、ちゃんとHなシーンでツカミを入れて、最後はちょっとみっともなくも愛あふれるきれいな終わり方。この人のツヤのある画風はやはりパッと目を惹く。線に艶めかしさもありキャッチーだ。伊藤伸平「素敵なラブリーボーイ」。いい具合にラブコメってる。全体的に雰囲気がまったりしていて、絶妙な居心地の良さ。いやあうまいですな。ラブコメ作品ではもちろん犬上すくね「恋愛ディストーション」も健在。とはいっても今回は恋愛色は薄めで、上京した漫画少年小向井くんの決意表明のほうが主かな。
石田敦子「純粋!デート倶楽部」は、今回片想い至上主義な男の依頼を受け、ヒロインは延々と彼に見つめられ続ける。「ビバ!片想い」という叫びにまずはクラッとくる。同感であります!! 全体の印象として、もっと甘がゆいものになるのかと思っていたが、結局のところ石田敦子らしい痛さも含んだ展開に。なんというか、馬鹿を見せる部分がも少しオーバーであって良かったような気はする。あと結論部分がヒロインの女の子がちょいと考えただけみたいで、いささか軽く感じられてしまうのも気になるところ。おがきちか「ハニー・クレイ・マイハニー」。いやあかわいくていいですなあ。でも次号で最終回。それに向け展開は急。うーん、どうなるんだろう。やきもき。西村竜「S and S」。このタイトルってSands=砂という意味合いもあるのかな。のほほんとして明るくていいですな。そしていつものお楽しみ、小野寺浩二「妄想戦士ヤマモト」は今回もハイテンションながら、イデオロギー面がいつもよりちと弱いようにも感じられた。もしかしたらそれは俺が人形愛薄い人間だからかもしれないけれど。
【雑誌】週刊少年サンデー 3/7 No.12 小学館 B5平
巻頭カラーは田中モトユキ「リベロ革命」。カラー部分ではちゃんとラブラブっ娘ばいーんときて、試合シーンはちゃんとオーソドックスに盛り上げる。スポーツ漫画として毎度しっかり面白く気持ちがいい。コージィ城倉「平成ときめき力士プニャリン」。今回は部屋で飼っている(というか居ついている)プニャリン似の犬が、街のほかの犬とやりまくるというお話だにょ〜。毎度のことなんだけど相撲とはまったく関係なし。好き放題やっててすげー面白い。
【雑誌】週刊少年マガジン 3/7 No.12 講談社 B5平
真船一雄「雷神」が最終回。わりとあっさり終わりになってしまった。作者的にはかなり気合いが入ってるように見受けられたが、若干地味だったかもしれない。メジャーリーグだとまだまだチーム、選手になじみが薄いところがあるのに加え、さらに独立リーグというさらに日本人的には異世界な領域にしてしまったのが裏目に出ちゃったかな。
【単行本】「面影丸」 伊藤悠 集英社 A5
ウルトラジャンプで連載された作品で、期待の新鋭、待望の初単行本(……だったよな)。「高辻衆」という隠密的な組織を統べる武家の頭領が、腹心の裏切りによって殺害される。だが「高辻衆」のすべてを掌握するために必要な面を持ったまま、頭領の子供は逃亡する。そして高辻衆の九曜(四天王みたいなもの)のNo.1と、それから高辻衆という枠にハマらないで奔放に生きていた面影丸がこの跡取り息子を守りつつ旅をしていく。伊藤悠の特徴はなんといっても絵のカッコ良さ。シャープで美しい線による描画で画面の使い方がダイナミック。緊迫感をもたらすストーリー作りもかなりなもの。すでに作風としては完成品といっていい。あとはもうどんどん描いていってくれればそれでOK。
【単行本】「まじょてん」2巻 小栗左多里 集英社 A5
これでおしまいかな。一見ただのじじばば、でも実は天使と魔女である老夫婦が、魔女を訪ねてきた若いおねえちゃんたちの恋愛をサポートする。といっても派手な魔法を使うでなく、一見テキトーそうなアドバイスなどで、それぞれのおねえちゃんたちが自分の力で問題を解決できるような方向に持っていくというのがこのじじばばのやり方。ちょっとヒネた感じのばば、それからばばにぞっこんなじじの姿はちまちまとしていて見ているだけで楽しく、ストーリー全体としても元気付けられるものとなっている。この人はシリアスな作品もいいけど、コメディっぽいお話作りもうまい。きれいにまとまったいい仕事でありました。
【単行本】「ディアマイン」2巻 高尾滋 白泉社 新書判
10歳の、大金持ちだけど寂しがり屋な男の子・風茉のフィアンセとなった女子高生・咲十子。この二人の、不器用だけど一歩一歩近づいていく恋愛模様を描いた作品。高尾滋の絵はやはりとても端整で、柔らかく暖か。いろいろなキャラがかわいいことかわいいこと。やったらテンションの高い風茉の祖母が出てくる第7話とかはコメディとしても楽しいし、全般的にはとてもきれいにまとまっている。風茉、咲十子のそれぞれの惚れっぷりが好ましい。
【単行本】「警視総監アサミ」3巻 作:近藤雅之+画:有賀照人 集英社 B6
この巻あたり絶好調だなあ。あの読む者は呆然とさせるほどに脈絡がないエロシーンに磨きがかかっているし、お話のどうしよもなさもこれまた凄い。とくにヤクの密売人をやっていて美人ホステスを「ドラッグコック」にて肉奴隷にしている男をアサミたちが尾行するというEPISODE:24〜26は、そのオチのあまりの歯ごたえのなさにあ然としてしまう。そしてやっぱり萬田警部補。どうしてこの人は、こうも恥ずかしい格好でこうも突然出現するのだろうか。この作品のどうしようもない面白さは、原作の力によるものなのか、それとも漫画家の力なのか。ちょっと興味のあるところ。