ドネル・ケバプ。バッフ・クランの新型機動メカである。というのは多分に嘘を含んだ記述であるが、そのドネル・ケバプが秋葉原の路上でトルコ料理として販売されていたので購入。この料理は薄切り肉をでかい串に刺してぐるぐる回しながら焼くというものだそうで、この屋台ではポケット状になったピタパンの中に野菜とともに肉をぶっ込み、トマトとヨーグルトソースを添えるという感じで売っていたのだった。前から「美味しんぼ」あたりで名前を聞いていたので「いっちょ食うてみるべえ」と思ったのだが、いかんせん秋葉原は雨、傘で左手がうまっていたので右手1本で食わねばならぬ。するとけっこう具がもりもり入っていたこともあり、具は落ちるわ汁は垂れるわ。上着の袖にヨーグルトソースがべちょべちょと付着し、それはまあたいへんな事態に。
そのせいもあってか暗黒気分な俺は、仕事ははかどらない、咳はとまらない、薬飲んでも寝つけない、クレジットカードは限度額に到達とさんざんな目に遭った。もう雨の日にドネル・ケバプは食わない。バッフ・クランに入ってもドネル・ケバプには乗らない。そう誓った。
【雑誌】アフタヌーンシーズン増刊 Vol.09 Winter 講談社 B5中
今号で一番ヒットしたのは田丸浩史「ラブやん」かな。本場アメリカンな食堂のメタクソぶりに爆笑。いきなり登場、平野耕太「彼らの週末」。こういうダルそうなオタク描かすと、この人はやっぱ天下一品ですな。最後のアニメだったら俺は何観るかなー。「カリオストロの城」かなー。それから今号では森徒利の読切「奥さまランチ」がいいな。新妻(にいづま)の初々しさを存分に味わわせてくれる食堂を切り盛り中の小学生女子が主人公。これはちょっと可愛すぎるだろう。実際にこんな食堂があったら足腰立たないくらい骨抜きにされること疑いなし。
役穂曜径(やくほようへい)「永訣の森へ」は、四季賞夏のコンテストの谷口ジロー特別賞受賞作。小学校低学年のクラスの学級会に包丁男が乱入するところから始まり、やがて話は思わぬ方向へ。男は子供たちを引き連れ森へと逃げ込むが、そこには得体の知れない妖怪みたいなものがいて……。作劇についても作画についても丁寧でパッと見て目を惹かれるものは持っている。ただ、正直どっちも今のところ未整理でアンバランス。学校シーンから森シーンへの移行、それから森の中での超越的な存在の出現はどちらも唐突に思えるし、最後の見せ場である読切シーンもいまいち何が描いてあるのか分からない(これは印刷でつぶれているからかもしれないけど)。学校の話と森の話でそれぞれ独立させたほうが良かったような。
漆原友紀「蟲師」。しっかり安定してクオリティが高い。絵もうまいし作劇も丁寧。熊倉隆敏「もっけ」もいい。かわいいキャラ、細部の丁寧な描き込み、どちらもいい。それから竹易てあし「おひっこし」は最終回。俺評価としては、ギャグのほうはヒットせず、青春ラブストーリーとしてはグッド、といったところ。来年発売予定の単行本はたぶん買います。「おひっこし」のギャグは、テンポで押すタイプだから、ツカミの部分でノレるかノレないかで反応は激しく分かれちゃうんで、賛否両論出ちゃうのは仕方ないでしょう。ノレたらすべてのギャグに反応できるだろうし、ノレなかったらすべてのギャグが上滑りに感じられてしまう。個人的な印象としては、ちょっと「笑わせよう笑わせよう」とし過ぎたな、という感じ。難しいやね、ギャグってやつは。
【雑誌】ガロ 12月号 青林堂 B5平
最近、これまでガロを置いてた地元の本屋に入荷されなくなったので入手に困るようになってきた。ただでさえ隔月だしガロだし、本屋にないとつい「発売日遅れたかな〜」とか「もしや……」とか思ってしまったりする。そんなふうに疑ってしまう私をお許しください……とは思うけど、ガロの場合、まったく告知なしで本が出なくなったという前歴もあるしなあ。
で、今号の特集は「大越孝太郎」の世界。そして「天国に結ぶ恋」も第一部完結。さらには11月下旬に単行本第一巻発売。うれし〜。津野裕子「ダム、スワン」。今回もまた夢のように不思議なお話が澱みなく流れていく。この人の作品はどうしてこんなに美しいのか。毎度感心させられる。ナカノマモルは「飛行公団第6棟」(第は略字のほう)と「エゲレスパイラル」(スは○付き文字)。濃い目の画面と、キャラクターの不思議な造形に心惹かれる。
【雑誌】エースネクスト 12月号 角川書店 B5平
岩原裕二「地球美紗樹」。いやあ、篤子おぜうさまいいなあ。カラーページも美しい。それからまた新たに女の子キャラ一人登場。実にキャッチー。素晴らしい。森田屋すひろ「プリプリプリン」は最終回。きれいな〆。可愛くて勢いあってけっこう好きだった。山崎峰水「MAIL」。欄外に「MAIL13を掲載する予定だったが原因不明の事故が多発したため13を欠番にし、MAIL14を掲載した」という旨の断り書きが。ホントかウソかはともかく、小技が利いてますな。漫画のほうも白黒逆転した画面で雰囲気を盛り上げてていい感じ。それから「新人賞受賞への道」まんががゴツボ×リュウジから近藤一馬に、大きくバトンタッチ。
【雑誌】ビッグコミック 11/25 No.22 小学館 B5中
星野之宣「神南火」前編が掲載。九州は宮崎の弥生時代の遺跡発掘現場にやってきたミステリアスな女性と、古代から伝わる「カムナビ山」に関する伝承。日本古代史の謎をからめたミステリーで、読んでてなかなか力が入る。後編も楽しみ。
【雑誌】メガキューブ Vol.9 コアマガジン B5平
ますますロリ色を強めまくるメガキューブ。とくに今回は前半3分の2くらいまではほぼロリ。A・浪漫・我慢のイラスト+コラムページもできたし(今回はナウシカについて語っている)。琴義弓介は巨乳熟女だけど。さて、ロリといえば最近すっかり竹下堅次朗。「聖職者の唄」。今回は「よいこの唄」の番外編的なお話で、ロリコンであることをひた隠す先生の視点からのエピソード。それにしても香坂さんモテるなあ。瓦敬助「菜々子さん的な日常」は、菜々子さんのねこみみがたいへん好ましい。
【雑誌】零式 Vol.35 リイド社 B5平
「さらくーる」のみた森たつやが零式で連載開始。「終末(おしまい)にしましょ!」。大学教授とその助手が、古代だかなんだかの遺跡調査。そこには奇妙な岩とは違う材質の壁と、そこから出てきて男にめくるめく体験を与える女性の伝説があった……というところからスタート。作者コメントによれば「派手で楽しいマンガにしようと思ってます」とのこと。「さらくーる」のほうで、長いお話をしっかり構成できる充実した力量を実証済みな人であるだけにこれからの展開に期待。
むつきつとむ「ねこの夜 第107生徒会記録」は、学園に夜な夜な現れる猫娘をめぐるパニックをドタバタと描いた作品。めがねっ娘の生徒会長、ねこみみ娘と萌えも高く楽しい。まだ子「ポイントカード♥」。けっこういい。かなーりHなサービスを入院患者の女の子に提供してくれる病院のお話。ちょっと西川魯介あたりを思い出す柔らかい絵柄と、テンポの良さが魅力。H方面もわりとソソった。之瀬ハルオ「ワタシの男子トイレ」。男子トイレにこもって激しくオナニーしまくるめがねっ娘。この人の描く女の子はやっぱりタマっている。そしてそれを爆発させるときのテンションの高さに強く惹かれる。
【雑誌】コミックオルカ 12月号 司書房 A5中
巻頭カラー、天野英美「バッファロー」が素晴らしいノリ。バッファローズの優勝に浮かれたカップルが牛丼の「町屋」に入ってきてSEXおっぱじめちゃって、いてまえいてまえ逝ってまえ〜という感じで、ぐぽぐぽやりまくり。さらに近鉄レプリカユニを着たおっさんらも混じって、牛丼屋さんは劇空間化。顔射するとき「イッたー!ライトスタンド上段〜っ!」とかいってみたり、もうノリノリ。深夜の牛丼屋で店番が女の子一人だけなわけなかろーとかはあるけれども、まあ正直それはわりとどうでもいいっていうか。岡弓子「妹とペンションでSEX」。最近のオルカの注目株。癖のある画風とあられもない兄妹セックスシーンで飛ばしている。なお、表紙にBENNY’Sの名前があるけど載ってないので注意。
【単行本】「ピンクビデオレター」 人参・参 松文館 B6 [Amzn]
初単行本。なんか非常にオーソドックスな美少女漫画という感じがするんだけど、そのまっすぐさ加減がいい。奇手に走らず、ちゃんとかわいいキャラクターで見せている。女の子キャラの柔らかい線とかうるんだ目の感じとか、好感度高し。
【単行本】「ワイルドリーガー」2巻 渡辺保裕 新潮社 B6 [bk1]
熱き男の野球漫画。男は黙ってレッドソックス。この作品の場合、すでに連載合わせてページ数的に単行本3巻分くらいは行っているだろうに、まだペナントレースが始まってない点がすごい。キャンプや入団前の話だけで、野球の面白さを強く感じさせるドラマ作りはかなり強力。脇キャラも癖のある奴がどんどん出てきてるし、画力は高いし、実にしっかりしてる。作者はやはり近鉄ファンだった模様。ただできればライバルチームとして、森西武みたいな完成度の高いチームも欲しいので、今のうちからそちらもちゃんと描いていってくれるといいなと思う。1980年代後半から1990年代前半あたりのパ・リーグ、それから日本シリーズの爆発的な面白さって、やっぱり森西武という壁があったからこそって気がするんで。
新しい職場にようやく机が到着。これで少しは落ち着いて仕事ができようというもの。それで久しぶりに会社用PC(私物)を箱から取り出して使おうと思ったら、これが相当ヒドい状況になっていたことが判明。安物のアルミケースを使ってたんで、配送時にケースが歪んじゃったらしいのだ。サイドパネルがうまく噛み合ってくれないし、しかも電源ユニットの取り付け部もべこっと曲がってしまっている。3.5インチドライブベイに至っては、ケースとの固定部分のアルミがねじ切れちゃってドライブの固定もままならぬ。うーむ、こりゃ新しいケース買わないとダメだなあ。つーわけで薄っぺらいいかにもチャチい安物のアルミケースはいちも簡単に壊れるので、引越とかされるときはご注意を。
【雑誌】ヤングアニマル 11/23 No.22 白泉社 B5中
文月晃「藍より青し」。いきなり妄想ワールド全開。いくらなんでもそりゃベタすぎでしょうというベタなことを、本当にベタに展開してくるこの漫画には、分かっていつつも毎度してやられた気分になる。後藤羽矢子が新連載。4コマ、「パブロフの犬」。犬好きな女の子とその飼い主の男のラブコメといったところ。短期集中だそうです。二宮ひかる「ハネムーンサラダ」。夏川と遙子が……というのは焦らされ焦らされ待ち望んだ展開だったはずなのだが、いざそうなってみるとまた不安になってみたりして、なかなかうまくいかないもんです。
【雑誌】FEEL YOUNG 12月号 祥伝社 B5平
小池田マヤの読切「タヌキの里」は、4コマ形式ではなく普通のコマ漫画。父子家庭でちょっと素直でない娘さんのいるおうちに、あまり美人ではないが妙に魅力のある家政婦・小田切里がやってくる。そして繰り広げられる女二人のドラマ。身体がデカくてサバサバした、里の気性がなかなか小気味よく、楽しんで読める32ページ。南Q太の読切「猫のたまご」は、またしても漫画家やってる子連れ女性が、ええ加減な夫と別れるというお話。南Q太は何度かすでに似た話をやってるし、冷たいことをいうようだが、正直もういいよという感じはする。
【雑誌】YOUNG YOU 12月号 集英社 B5平
羽海野チカ「ハチミツとクローバー」。面白い〜。一見むちゃくちゃなことやってるように見えて、意外と周囲のこともしっかりフォローしている森田さんの男っぷりに惚れる。岩館真理子「コトリノダンス」。なんでまあこういうぽわぽわと不思議な話を描けるんだろう。別れた夫婦とその母親側についてきた息子&娘の生活という感じで、家庭環境的にはあんまりよろしくない感じなのだが、なぜかお話はけっこうファンタジー。娘さんはテレビ番組に影響されて「魔法をかけてあげます」とかやってるし。あっちゃこっちゃ物語はともすれば本筋から外れそうになりつつも、絶妙なバランスで確かに前に進んでいる。なんか見てて意味なく楽しい。
【雑誌】近代麻雀オリジナル 12月号 竹書房 B5中
藤波俊彦の「ビバ!ギャル雀」が2本掲載。まあこの人だけに内容はキャバクラものの一緒なんだけど、それにしてもどこに行ってもまったく変わることのないこの個性、マイペースっぷりは改めてすごいと思った。
【雑誌】MUJIN 12月号 ティーアイネット B5平
単行本・板場広し「大人な娘。」で、カラー口絵の順番間違いがあったそうで、この号に交換手続きについての詳細が掲載されている。取り替え希望な人は要チェック。
で、その板場広し「おるすばん♥」は、お兄ちゃんとちっちゃい子二人のエロエロ漫画。加護、辻がモデルっぽい感じ。両方ともなかなかかわええです。甘詰留太「エロをとり戻せ!!」。この人は毎度いいですのう。今回はとある男の家に、「実の娘である」と名乗る女の子がやってくるところから始まり、そこから激しい調教シーンに突入といった感じ。といっても別に男がガチンコで女の子を責めたてるんじゃなくて、女の子のほうから積極的に男を求めちゃったりするんだけど。この人の描く少女は、表情がやたら良くていつもクラクラしちゃう。世徒ゆうき「MY BLOW JOBER2」。タイトルからも伺えるけど、フェラチオ描写にこだわりを感じさせられる。気合いが入っててソソられるものが。小暮マリコ「まこちゃんの日常」。この人はわりとほのぼのラブコメな人というイメージが強かったんだけど、今回は不条理なお話でなかなか健闘。ハードファックものも最近は描くし、作風がずいぶん広がってきたなという印象。
【単行本】「フェティッシュ」 田中ユキ 講談社 B6 [bk1]
発売は急だったのかな? 9日発売とUppersには載っててアキバのとらのあなでもその日に入手したけど、10日朝7時現在、bk1にもAmazonにも入ってないや。というわけでオンライン書店へのリンクはeS!BOOKSに(10日午後7時に確認したら入ってたんでリンク先変更)。
で、田中ユキである。やっぱり面白い。でもその魅力を文章にして表現するのはなかなか難しい。田中ユキの作品について書こうとするといつも思う。今回の単行本の収録作品は、「drop」前後編(ヤングマガジンUppers 1999年No.11〜12)、「フェティッシュ」(Uppers 1999年No.23)、「複雑な彼女」(Uppers 2000年No.18)、「鍵」(ヤンマガ 1993年No.50掲載のデビュー作を2001年リメイク)、「海の近くで暮らしてみれば」(ヤンマガ増刊赤BUTA 1996年No.5)、「ALIVE」(ヤンマガ 1997年No.35)。この人の作品は、非常に透明度が高い。そしてしっとり艶めかしい。おおむね女子、もしくは男子学生がお話の中心にくるけれど、青さとズルさ、淫らさなどが入り混じっている不思議に不安定な状態を、丁寧に描き上げていく手つきのしなやかさがとても印象的。イタズラによって体育倉庫に閉じ込められた二人の男女が、そのまま出られなくなる中でお互いの恋愛に対するスタンスの違いを見せていく「鍵」など、夾雑物をきれいに取り払い、その中で微妙な男女の感情のすれ違いを描いていく腕前は秀逸。恋愛の苦みをきちんと美しく描ける人だ。
【単行本】「クーデタークラブ」4巻 松本光司 講談社 B6 [bk1]
革命部に拒絶された潤と、彼をバックアップする健一とその姉、それから包帯男。彼らが一時築いた居心地のいい空間は、革命部の追求によって強引に打ち破られる。そんなわけでこの巻あたりから、また潤たちを取り巻く状況は危機的になってくる。連載開始当初から比べると、得体の知れない緊張感は弱まってきているけど、それでも物語に読者を強く引き込む力は十分なので、スラスラ読んでいける。次は5巻が来年2月、6巻が3月と連続して出る予定らしい。
いろいろ打ち合わせしまくったり、ムネカタさんに久しぶりに会いまくったり。胃の調子が思わしくなくてメシ食えなかったんで、回復してからお腹が減る減る。こういうときに「クッキングパパ」とか読むともうたまらない。新しい職場では昼飯を全部自炊にしよう計画が進行中。すでにホットプレートや魚焼き器や炊飯器といったアイテムが続々と結集中。でもまだガスを開けてなかったりするのがなんだが。冷蔵庫も買わなくちゃなあ。それはそうとBMってどんな味がするんだろう。ちょっと食ってみたい。うまいぞっ!(たぶん)
【雑誌】ヤングサンデー 11/22 No.49 小学館 B5中
作:魚柄仁之助+画:大谷じろう「おかわり飯蔵」。今回は豚タンを使って料理やってます。そうか、タン欲が高まったら今は豚タンを食えばいいんだな。思うさま買ってきてむちゃむちゃ食うのだ。1本200円前後かー。よ〜し。で、次号で太陽星太郎「がんばれよ!西城君。」と岩田やすてる「球魂」が最終回。
【雑誌】モーニング 11/22 No.49 講談社 B5中
井上雄彦「バガボンド」復活。やはりこれがあるとないとでは、だいぶ雑誌全体のテンションが違って見えちゃうな。いやはや、相変わらず、うまい、かっこいい。身体にいい……かどうかは知らない。今回の高梨みどり「Order-Made」に出てきた、焙った鴨の肉を細かく切って味付けして生卵に入れてきざみ葱まぜて飯にぶっかける奴が甚だうまそう。といってもまあ料理の絵自体は出てこなくて言葉だけなのだが、どうにもソソられてしまった。そのうち作ってみよう。あー腹減ったー。桝田道也「朝倉家騒動記」。この人、ときどき登場するけどわりと安定して面白いな。もう少し登場頻度が上がってくればというところ。で、3号連続掲載だった山本康人「小鈴14歳」はとりあえず序章完結ということらしい。続きはあるのかな?
【雑誌】ヤングジャンプ 11/22 No.49 集英社 B5中
こちらでも井上雄彦が。1998年週刊少年ジャンプNo.9に掲載された読切「ピアス」の再録。3年間ずっと岩壁から海を見続けていた少年と、彼の前で海にピアスの入っていた箱を投げ捨てた少女の物語。このころの作品もやっぱりすげーうまいなあ。3年前の作品だということを全然意識させない。武富智「キャラメラ」。亜子ちゃんの優しさが浸みる。なんか数井くんはだいぶ迷走状態だけどさてどうするといったところ。
【雑誌】週刊少年チャンピオン 11/22 No.50 秋田書店 B5平
萌え萌えチャンピオンにニューウェーブを巻き起こすかァ! 作:今川泰宏+画:国広あづさ「七人のナナ」の登場ダァァ!! というわけでいきなり最初っから主人公の女の子が7人に分裂。七重人格とかではなく本当に7体に。それぞれが性格が違って、それぞれに萌えであると。これがなんか受験ラブコメになるらしい。第1話の感想としては、なんだか可愛くていいです。そういえばこの漫画を読んでて、「漫画原論」(→bk1)で四方田犬彦が「髪型や輪郭は登場人物識別のためのコードであり、眼は登場人物のコード/コマのコード/動作のコード/感情のコードである」みたいなことをいっていたのを思い出した。今回の7人のナナの中では、「クールなナナ」がちょっと気になる。どこから眼鏡が出てきたんだろう。それと普通のナナも。この娘だけは人格が単機能に特化されてないわけだよね。そういう意味で、7人の中では特別に異質であるわけだ。
松山せいじ「エイケン」。今回は、股間のアップシーンでの「ロマン」という擬音になんか感動。これは「ろまん」だよね、やっぱり。「くちまん」では……、いやいや。ちなみに今回はエイケン部のみんなでダイエットスクールに行くというお話。小萌のアレはやはりお約束。コレ、アニメ化したらすごいだろうなあ。「111cmが動く!」とかいったりして。馬場民雄「虹色ラーメン」。今回は牛骨ラーメンのお話。というわけでお店のねーちゃんはうしちちー。見た瞬間「でかっ!!!!」とか思いましたね……とかいってたら漫画の中でもお店にいるお客さんがちゃんとそういってた。
【雑誌】オールマン 11/21 No.22 集英社 B5中
高野洋「湯沢クン飛んだ!!」がけっこういい感じ。女性キャラの造形にホッとする味わいがある和み系。
【雑誌】週刊少年サンデー 11/21 No.49 小学館 B5平
雷句誠「金色のガッシュ!!」。シリアスにやりつつも、ちゃんと笑いを差し挟んでくるあたりうまいなあ。巻頭カラーだし表紙だし、まさにノリにノッてるってところでしょうか。サンデー超増刊で連載中の「戦え!梁山泊 史上最強の弟子」特別編が掲載。ムチムチです。
【雑誌】週刊少年マガジン 11/21 No.49 講談社 B5平
河方かおる「OPEN SESAME」特別編が掲載。本編はマガジンSPECIALでの連載。この人のベタでハッピーなラブコメっぷりは実はけっこう好き。なんか見てると安心します。三ツ森あきら「わんるーむ」。今回のシニアちゃんのキレっぷりはなかなか良いです。
とある理由により更新できませんでした。いちおう未読物だけ書いておきます。
【雑誌】YOUNG YOU 12月号 集英社 B5平
【雑誌】ヤングサンデー 11/22 No.49 小学館 B5中
【雑誌】モーニング 11/22 No.49 講談社 B5中
【雑誌】ヤングジャンプ 11/22 No.49 集英社 B5中
【雑誌】週刊少年チャンピオン 11/22 No.50 秋田書店 B5平
【雑誌】オールマン 11/21 No.22 集英社 B5中
【雑誌】週刊少年サンデー 11/21 No.49 小学館 B5平
【雑誌】週刊少年マガジン 11/21 No.49 講談社 B5平
【雑誌】近代麻雀オリジナル 12月号 竹書房 B5中
【単行本】「金色のガッシュ!!」1〜3巻 雷句誠 小学館 新書判 [bk1]
【単行本】「クーデタークラブ」4巻 松本光司 講談社 B6 [bk1]
うおっ、これはチェックしてなかった。今号のUppersによれば、田中ユキの短編集「フェティッシュ」が11月9日に発売となるらしい。著しく楽しみだ〜。
【雑誌】ヤングチャンピオン 12/20増刊 こんちわ! 秋田書店 B5中
執筆陣は葉月京、もりしげ、一智和智、矢口順一、富沢ひとし、柳内大樹、倉島圭、東雲水生、伊東直季、施川ユウキ、石川聖、がぁさん。
この中で個人的に一番ヒットしたのは石川聖「恋しない村」。恋をする気にまったくなれず同級生からもヘンな目で見られていた少年の前に、「恋しない村」から来たという少女が現れる。恋をしない人間は差別される世の中にあって、二人はいっとき、恋ではない得も言われぬ連帯感を持つが……というお話。ふわふわ柔らかい不思議なタッチで、これまた不思議なお話を描いている。石川聖の作品は、これまでも「朝を眠る」(ヤングチャンピオン 2000年4/25 No.9)、「越川まち子たち」(ヤングチャンピオン 2000年9/12 No.18)、「ふさぎの晩年」(増刊チャンピオン2001年3/15号)と読んだが、いずれもユニークで面白かった。もっと登場頻度が上がってくれるといいのだが。
それから富沢ひとし「エイリアン9 特別編2」はトリッキーな作りで面白し。特別編1のほうは「チャンピオン.AIR」に掲載されたけど、2本となるともう少し続けて単行本まで持ってってくれないもんかなあと期待してしまう。東雲水生「忍的少女ちまき参る!」はかわいい少女忍者の修行&ラブコメ物語。やはりくノ一ですか、時代は。
【雑誌】ヤングマガジンUppers 11/20 No.22 講談社 B5中
新井英樹「SUGAR」。まだ方向性がよく分からない感のある「キーチ!」(ビッグコミックスペリオール掲載)と比べて、こちらは序盤からボクシングという路線が見えてるしアクションも激しくて、順調に面白くなってる。欣二ら脇のキャラも立ってるし、別な話。はっとりみつる「イヌっネコっジャンプ!」。今回はまたお話がヘンな方向へ爆走してるなあ。そしてゆ→きがタイヘンかわいい。小田原ドラゴン「コギャル寿司」。こちらはもっとヘンな方向に。いったい何をしようというのやら。咲香里「春よ、来い」。なんか高史がやけにいい人っぽくなってないか? あんなヒドいことしてたのに。立ち直り早いぞ。
【雑誌】漫画アクション 11/20 No.47 双葉社 B5中
今号は「ぷるるんゼミナール」がないのでさみしい。「ぎゃるかん」も休載だし。作:橋本以蔵+画:たなか亜希夫「軍鶏」は、最近発勁に手を出し始めてるのが気になる。下手に使うとお話が安くなるアイテムなので。それにしてもこんな危なっかしいヤツにこんな強力な武器を教えちゃっていいもんなんだろうか。
【雑誌】コミックバンチ 11/20 No.26 新潮社 B5中
坂本タクマ「屈辱er大河原上」。最近、大河原上は負け続き。屈辱まみれである。敵も増えつつある。今回は実演販売オヤジにまたも手玉にとられ、大河原上の屈辱は増すばかり。どうする上。
【雑誌】漫画サンデー 11/20 No.45 実業之日本社 B5中
お、清田聡(「染盛はまだか」の人です)。「ハングアップ」。またしても窓拭き職人が主人公で、今回は主人公が趣味で通っているロッククライミングのジムの女インストラクターのお話がメイン。彼女はけっこう向こうみずで、主人公が窓拭いてるビルをいきなり昇り始めちゃったりするのだが。この人ののたうつような線と、不思議な爽快感はやっぱいい。小田扉「マル被警察24時」。今回は2色カラー。もしかして人気あったり?
【雑誌】別冊ヤングジャンプ 12/10 No.14 集英社 B5平
この本、買うたびにいつも思うんだけど厚すぎ。重いッス。
巻頭はまず永井豪「バイオレンスジャック戦国魔人伝」ということで、ジャックが戦国時代にタイムスリップして暴れまくるというお話。続くのかな?これ。で、注目は第1回MANGAグランプリ入選作、太田黒隆夫「男爵の夢」。人外の世界のモノが見えてしまう男と、幽霊の少女、そして呪術により生み出された2本の尾を持つ狼の物語。バリバリ戦うとかではなく、世界の手触りを確かめながら静かにお話が進んでいる感じがなかなか良い。絵もシャープで達者。連載モノにそのまま持ってけそうな道具立てという感じがした。それから梅沢俊一「異邦人」は、新井英樹門下の人なんだろうか。画面の使い方とか、キャラの造形に影響が見られる。お話としては、ティッシュ配りのお姉さんに想いを寄せるも言い出せないしみったれた感じの男と、彼が町で出会った不思議な少女の短いつながりを描いた作品といったところ。青臭さが魅力か。あとは北川博子「ラストチャンス」は、まとまりがあって読みやすい。この本に掲載された新人さんの中では、ヤンジャン本誌的にもしかしたら一番掲載しやすいタイプかも。
【雑誌】花とゆめ 11/20 No.23 白泉社 B5平
樋口橘「MとNの肖像」はアベミツルさんお見合いするも、ドタバタとまあどんどん話はヘンな流れに。いやあ楽しいなあ。しかしヒキが強い展開なのに12月20日発売号まで続きが読めないというのはちとつらい。
【雑誌】暗黒抒情 1号 一水社 A5平 [Amzn]
4号まで刊行されて休刊(いや、定期刊行物じゃないから休刊とはいわないか)となった「激しくて変」の後継誌。今回の執筆陣は早見純、月森泉、町田ひらく、牧神堂、明治カナ子、華麗王女、阿宮美亜、小瀬秋葉、町野変丸、牧田在生、藤黄広誠。表紙イラストはこのシリーズではおなじみ沙村広明。クセ者揃いなのは相変わらず。「激しくて変」1〜4号と比べると、ハードさよりも美しさが前面に出ているかなという印象。
まずは早見純「私のような醜い娘」。外に一歩も出されることなく情報もほとんど遮断されたまま、「おとうさん」と呼ばれる男に「自分は醜い」と信じ込まされたまま育てられた少女の物語。絵としてはどう見ても美少女である存在が「醜い醜い」といわれ続けやがて朽ち果てていくさまは、なぜか崇高な美しささえ感じられる。なんか感動する。町田ひらく「オニゲノム」。代々ヤバい性癖を抱えている家族のお話で、現在の世帯主である父ちゃんが息子を見たり、自分の父、祖父の姿にやるせない思いを抱き続けるというお話。懊悩というよりも、諦念が淡々と描かれていてさりげなく不穏。小瀬秋葉「GUIGNOL」は、奇妙な愛情で結ばれた双子の姉妹のお話。姉には妹の尻の穴をいじりたがるという性癖があり、それは長じてもそのまま残り、妹のほうもそれを受け入れている。畸形ではあるけれども、愛の姿としてはとても純粋でもあり。これもまた変態的ではあるけど美しい。
【雑誌】ヤングヒップ 12月号 ワニマガジン B5中
井荻寿一「霊能探偵ミコ」が連載100回。素直にすごい。MEEくんの「小鉄の大冒険」も長いけど、こっちはまだ第48話。いかに「霊能探偵ミコ」が長寿であるかがよく分かる。月刊ペースでこれだけ長く続いているというのは、エロ漫画としてはとても珍しい。しかもクオリティはコンスタントなのも素晴らしいところで、いまだにミコさんのHシーンにはソソられる。もっちー「魔界のプリンセス フリティー美沙」。ああ、ほのぼのしてますなあ。熟女が恥ずかしいコスプレしてるけど、やはり本質的にはラブコメであると。麻生我等「リビドーシスターズ」。ナース姿の姉妹が大暴れ。くっきりして完成度が高い絵柄がなかなか特徴的で見てて楽しい。西川魯介「ラブ装填(コメ)電動ファイター」掲載。今回は主役の二人をほっといて、真琴よもぎのラブ話。みんな幸せになっててよい感じ。で、次号はひぢりれいが登場。楽しみ。
なんか微妙に忙しい。でも今やってる仕事のうち、かなりの部分が金にならないものであるのがなんともかんとも。新しい職場への荷物運び込みとか、取れるか分からない仕事の打ち合わせとか。
たかもちげん「祝福王」って今メディファクトリーが文庫で復刻してるんですな(→bk1)。でもあのうろこ全手描きの狂的な迫力は、文庫サイズじゃつぶれちゃって出ないんじゃないかと思ったりはするんだけど。
アキバのとらのあなに行ったら松本大洋が挿絵を描いている詩集、工藤直子「こどものころにみた空は」(→bk1)が売っていたので購入。松本大洋は以前、コミックモエ No.3(昭和63年=1988年6/1発行)に同タイトルの読切作品を描いているけど、今回の詩集はそれとはまた別のもの。
未読物の欄にある「暗黒抒情」は、「激しくて変」の後継誌。
▼未読物
【雑誌】花とゆめ 11/20 No.23 白泉社 B5平
【雑誌】暗黒抒情 1号 一水社 A5平 [Amzn]
【雑誌】MUJIN 12月号 ティーアイネット B5平
【単行本】「ピンクビデオレター」 人参・参 松文館 [Amzn]
【雑誌】コミックフラッパー 12月号 メディアファクトリー B5平
SABE「串やきP」が疾風怒濤の最終回。ネタをバラすわけにはいかないけど、最初っからコレ狙ってやってたにせよそうでないにせよスゴイ。あまりの急展開にもう圧倒されて大笑い。いや〜、素晴らしいわ。OKAMA「World」はフルカラー4ページで、おっぱい漫画としかいいようがないおっぱい漫画。そのくらいおっぱいが完璧な曲線を描いていて美しい。丸い。柳沼行「ふたつのスピカ」。順調にお話はステップアップ。アスミはちゃんと宇宙飛行士になれるのか。そのうち単行本にまとまってくれるといいなあ。
この号は新鋭の読切もいろいろと。福島鉄平「ゲット・ツー」。殺人を犯してしまった高校球児が、それを隠すため、試合をやりつつ四苦八苦するというドタバタギャグ。作画はけっこうしっかりしてるわりに下らないことやっててなかなか。深木紹子「ものものがたり」。線がシャープで達者。だいぶ定着しつつある。油布明子「高屋と坂本とステキな妖精」は、野望に燃える二人組と、彼らが発見した妖精の少女によるコメディ。といっても妖精たちはファンタジーテイストではなくかなりリアルな存在で、けっこう泥臭い。絵柄は伸び伸びしててうまいし、お話としてもメリハリが利いてて面白く読めた。第3回フラッパー新人マンガ大賞入選作家とのこと。
【雑誌】マンガ・エロティクスF Vol.10 太田出版 B5平 [bk1]
このところエロティクス、エロティクスFともに非常にいい感じだなあと思う。月刊ペースでコンスタントに出している分、実験的な作家起用にもページが割きやすそうだし、年刊ペースになってしまった感のあるエロティクスのほうは逆にとっておきの作家で固めることができるし、月刊化がいい具合に作用しているような気がする。何より作家さんとのコンタクトを定期的に取りやすいというのは強いんじゃないかなと思う。売れてるかどうかはもちろん知らないし、知りたいとも思わないが。ところで気になるのは、いちおう「毎月末発売」となってるけど最近月末には書店であんまり見ないような気がすること。
で、今月はまず巻頭が榎本ナリコ「空から落ちる涙」。同級生の男たちに毎日のように輪姦され、感情を動かさないようにすることを覚えた少女が、ある日犯されている最中に至った不思議な境地でとある少年と出会う。心を殺さざるを得ない状態と、そこから得られたわずかな救いが、切なさを与えてくれる作品。「センチメントの季節」的なネタよりも、状況が切実な分、伝わりやすい感じ。安田弘之「紺野さんと遊ぼう」。紺野さんが生まれてからこれまでの姿を写真で追う(いや、もちろん実写じゃなくて漫画ですが)。帽子のひもを咥えたりといったちょっとした仕種の描写が、気が利いている。松本次郎「サンポーラとクレゾーラ」は読切。ガスマスクを付けた不思議な兄妹(?)の不思議なお話。安達哲「バカ姉弟」を退廃的にするとこんな感じかも。
卯月妙子「新家族計画」。読むたびにキツい。でも面白い。ええ加減に生きてきたおかんを、卯月妙子はまったく許さずじわじわ追い込んでいく。これは描いていてもキツイかもしれん。雁須磨子「じかんはどんどんすぎてゆきます」。いつもえっちなことばっかり考えている女学生さんの悶々とした日常。でもその妄想を彼女は弾けさせるわけでもなく、それこそ時間はどんどん過ぎてゆきます。この人の作品は、ホントつかみどころがなくてぽわぽわしてて面白いな〜。
【雑誌】キングダム 12月号 少年画報社 B5中
中川一良「中川一良アワー 音を表現した男」。こういうお話はちょっと好き。自分の耳をネジでふさいだことにより、擬音を自ら創り出した元工員・まさをの物語。ただ擬音の種類自体はもう少しヘンなのにしても良かったかも。今号は表紙も飾っている私屋カヲル「青春ビンタ!」。いやあいい乳だ。人によって好みの差はあれ、なんにせよいい乳は人の心を豊かにしてくれるものだと思う。ノーベル美乳賞とかあってもいいかもしれないな。
【雑誌】ビッグコミックオリジナル 11/20 No.22 小学館 B5中
水島新司「あぶさん」。あぶさんの影に隠れてるから目立たなかったけど、改めて整理してみると、あぶさんの義弟・小林満もものすごい球歴してるんだな。25年で7球団、しかも途中で投手から野手に転向し、FAもしてさらに40で捕手転向……。うーむ。浦沢直樹「MONSTER」はついにクライマックス。最終回まであと3回。
【雑誌】ヤングマガジン 11/19 No.49 講談社 B5中
新人の日高トミ子「雪晴れの日に」は、第45回ちば賞で大賞を受賞した作品。雪の東京で凍死したとあるホームレスが、主人公であるバイト青年の父親だったことが判明。「雪」というアイテムを一つのキーワードに、丁寧に人間ドラマを構築していく。抒情的な物語はしっかりと完成されているし、ちょっとしたエピソードの使い方もさりげなくてうまい。地味だけどいい作品を描く人だと思うので、そのうちまた再登場してくれることを期待したい。馬場康誌「空手小公子小日向海流」が連載再開。このところわりと空手に入れ込んでいたと思ったら、今度はなんと忍者? うーむ、どうなるんだろう。古谷実「ヒミズ」は毎度スリリングだ。平穏なよう日常なのに、日本刀の刃の上を歩くような緊張感に満ちている。不穏だ。これからも楽しみ。ロクニシコージ「すべてに射矢ガール」。なんかあすみちゃんと山田くんの関係が思いもよらぬことでこじれてしまい……といったところで以下次号。何気に一筋縄なラブコメでは終わらない。安達哲「バカ姉弟」は今日もマイペース。
【雑誌】ビッグコミックスピリッツ 11/19 No.49 小学館 B5中
作:川崎ぶら+画:秋重学のシリーズ連載「愛と青春の成り立ち」が相変わらず面白い。バンド少年の青さが非常にフレッシュに映る。現在第5話。10話くらいまで行ったらちゃんと単行本化してくれよ〜。「ニナライカ」の轍は踏むまじ。新人のやしろじん「TANGO」は、ゴツめの作画が魅力。難しいパスでないと面白くなくて決められないというストライカー丹後と、テクニシャンの司令塔・麻生の凸凹コンビの活躍を描くサッカー漫画。キャラクターはけっこうよくできてるしまとまりのいい作品。
【雑誌】週刊少年ジャンプ 11/19 No.49 集英社 B5平
うすた京介「ピューと吹く!ジャガー」。今回は「ハマーと遊ぼう☆寝起き編」の完結編。なんか呑気で楽しそうだ。タイトル脇に描いてある顔はハマーさんの子供のころかなあ。なんかかわいい。
【雑誌】桃姫 12月号 富士美出版 B5平
木村義浩「愛する人へ…」(協力:うるし原智志)。今号もカラー4ページだけだけどすごいね。パッと本を開けた瞬間に目を射るキャッチーでインパクトの強いエロ。4ページしかないとは思えないくらい実用度は高い。それにしてもこのヒロインの女の子、今第8話だけど最初っからずーっとヤラレっぱなしだなあ。すごい。木静謙二「ろりまま」。ろりろりなんだけど人妻、そして母。そんな女を描く連載第3話め。今回もかわいくしかもエロい。この人の描くエロはみっちり充実感が高くて好き。フェラチオシーンの描き方なんかねちっこくてホントいい。しろみかずひさ「なぶりっこ」。渡されたピルを捨て自ら妊娠を選ぶことによって、ご主人様をからめとらんとする肉奴隷・麻理果。しろみかずひさが描いてきた調教モノでは、このあたりは今までになかったパターン。腹ボテのプレイも描かれるんだろうなあ。続きはさてどうなるんだろうか。はせ♥つぶら「いらっしゃいませミルキーズへようこそ」。なかなかエロがジューシィ。もちもちした質感は好み。
【単行本】「えろもん」 摩訶不思議 ヒット出版社 A5 [Amzn]
なんか最近実用的にもヒットするようになってきたなあと思って。そういえば摩訶不思議の単行本を買うのは久しぶりかも。たぶんおちんちんの描き方が、俺のツボにフィットするようになってきたのではないかと。ロリも大人の女もええ感じだと思います。きっちりコメディ色を入れつつ盛り上げてるし。ところでこの本って、摩訶不思議17冊めにして初の、「完全に一話完結」の「新作」しかない短編集なんだそうな。今まではシリーズモノとか再録とかも含まれる本ばかりだったというわけですな。
3日はタイ料理。とある本の打ち合わせだったんだけど、俺のタイ料理食いたい熱が高まってたこともあり「ここどうすか?」と幹事の人に売り込んでそこに決定。ていうか飲み会の場所というのは幹事の人的に考えるのが面倒くさい事項の一つなので、一人が積極的にいえばそこに決まってしまうという法則性があり、それを悪用したという図式になる。でも俺、ほかの人が辛いモノ好きかどうか全然気にしてなかったなあ。反省。いやあでもタイしゃぶはやっぱ好きだなー。辛くて。ちなみに使った店はエラワン新宿店。その後、店を2〜3軒変えながらもりもり呑んで、最後はカラオケ行ったり。
4日は二日酔いでホームページの更新もままならず。しまった。本当はこの週末は珍しく読むものがあまりない日だったので、たまった単行本消化と同人誌消化に当てようと思っていたのだった。しかし結局読めたのは単行本8冊のみ。これじゃいつもより少ないよ……。
▼未読物
【単行本】「ロードス島戦記 ファリスの聖女」1〜2 作:水野良+画:山田章博 角川書店 変型判 [bk1]
【単行本】「蛮勇引力」1巻 山口貴由 白泉社 B6 [bk1]
神機力という力に支配された日本とその首都を舞台に、血の通った浪人者として一人、時の政府に立ち向かう男、由比正雪の活躍を描く未来派バトルアクションとでもいいますか。言葉の一つ一つからみなぎる気合い、ハッタリの大仰さはいかにも山口貴由らしく、ビッと芯が通っている。でもちょっと微妙な感じがするのも確かで、今のところ手離しで面白いというところまでは来ておらず、なんとなく煮えきってない気がする。もう少しスピードが上がってくると痛快さが増すと思うのだが。
【単行本】「黒鉄」5巻 冬目景 講談社 B6 [bk1]
冬目景作品の中では、もしかして一番ピンと来てないかもしれない。絵はかっこいいし、女性キャラはそれぞれ魅力的だったりするんだけど、何かこう侍モノ、渡世モノとしてのビジョンがいまいち見えてないというか。シブ〜いカッコよさを狙うには腰が軽いような気がするし、剣劇の迫力を見せるというわけでもないような気がするし。いまいち迅鉄&鋼丸それぞれのキャラおよびコンビネーションも最近はあんまり物語の中で生きてないような……。
【単行本】「鉄腕ガール」7巻 高橋ツトム 講談社 B6 [bk1]
この巻ではトメのアメリカ進出&新事業が急展開。野球はあんまりやってなくてお話は多少重苦しいぺースで進む。その分、カタルシスはないかな。ちょっと長くしすぎな感はあるけれども、まあラストもそう遠い話ではないだろうし、ここまできたら行くとこまで行っていいお話にしてほしいもんです。
【単行本】「犬・犬・犬」4巻 作:花村萬月+画:さそうあきら 小学館 B6 [bk1]
この巻に掲載されてるエピソードは、雑誌で読んだときホントすごいと思った。マヒケンと鳥井が女をナンパして山中で強姦するというお話。夜の闇の中でマヒケンの存在が神々しく際立っていて、普通の人間の及ばぬ領域を感じさせてくれるシーン。マヒケンの「何もなさ」に圧倒される。やはりマヒケンは人を殺したり傷つけたりしているときが一番ゾクゾクさせてくれる。道男と佐和子はマヒケンに何かを望み始めているけれど、その暗闇に呑み込まれてしまいそうな気もして、連載のほうもスリリングに進行中。それにしてもこのマヒケンというキャラを描くのにおいて、さそうあきらの淡々とした白っぽい絵は本当にマッチしてるな、と改めて思う。
【単行本】「薩摩義士伝」5巻 平田弘史 リイド社 A5 [bk1]
この巻で完結。治水工事を命じられ、財をなげうって苦杯をなめ続ける薩摩武士たちの物語。野太く勇壮な作風に、拙者感服仕った。最後まで男らしく面白い作品でござった。
【単行本】「キッチョメン!石神井先生」(完全版) 泉昌之 青林堂 B6 [bk1]
「小学五年生」で連載されていた作品であるらしい。恐ろしく几帳面、四角四面、オヤジくさい、でもなんだか稚気にあふれていて憎めない、そんな石神井実小学校教諭・通称キッチョメンの活躍を描いた漫画。大事件が起こるわけではないけれど、これがなかなか面白い。ちょっと「ダンドリくん」と共通したところがあるかな。泉昌之作品独特の、生活ウンチク風味が横溢しててほのぼのした楽しさ。
【単行本】「ななか6/17」4巻 八神健 秋田書店 新書判 [bk1]
相変わらずななかも雨宮さんもかわいいし、いいお話だ〜。ラブコメあり、癒しあり。しかもななかの自分探し&成長物語でもある。今回は作品内で常に大きな役割を果たしてきた謎の子供向けアニメ「まじかるドミ子」の秘密にも迫るおまけもあったりするのがうれしいところ。それにしても雨宮さんがこんなにいい役になるとは。
【単行本】「なんてっ探偵アイドル」6巻 北崎拓 小学館 B6 [bk1]
買うたびに「なんで俺この漫画買ってるんだろう……」とか思っちゃうんだけど、でも好きなんだよ、なんとなく。アイドルが殺人事件とかを推理して鮮やかに解決……そんなことあるわけねえだろう、そんなにあっちゃこっちゃで有名人の殺人事件が起こってたまるか、というのは正論ではあるので「学園編の割合をもっと増やしてほしいなあ」とか思ったりはする。でもまあそういうのは抜きにしてやっぱりトリコロールの3人組を見てるとつい和む。人が死んでるんだから本当は和んでる場合じゃないんだけどさー。
今日はおうちにひきこもってました。体調もそんなによくなかったし。
【雑誌】週刊少年チャンピオン 11/15 No.49 秋田書店 B5平
まったくけしからん! というのはまあ例によって松山せいじ「エイケン」なんだけど、これは青少年の健全なる育成にとってきっと有害ざます。じょ、女教師ともあろうものがこんな淫らなことをするなんて……あわあわ。たかが服が濡れるだけなのに「ヌヂョンヌヂョン」「ビュッ」「プピュ」なんて音がするなんて、水道からどんな水が出たんだか。
まったく「あぶない!なんとか先生」「いけない!なんとか先生」って感じですよ。まったくいまだに名前さえ分からないよ! 身体だけだよ! それからフキダシも大活躍。ラブリーなところを密着マーク。というわけでタイヘンですなあ。毎回サービスしすぎ。楽しませてもらってます。
と、「エイケン」のことばかり書いてしまったけど、ほかの作品も今号はいい感じですな。緋采俊樹「ゲッチューまごころ便」は最終回。実にきれいなしめくくりでいいお話だった。ここ数日、きれいな終わり方をする週刊漫画が多いなあ。「ラブひな」「SALAD DAYS」「最終兵器彼女」と続いて、これもそう。なんだかちょっぴりいい気分です。浜岡賢次「浦安鉄筋家族」も、ゴミ箱というネタだけでここまでお話を転がしてしまうとは。八神健「ななか6/17」。文化祭を契機にななかにまた揺り戻しが。これがあるたびに、物語はちょっとずつ次のステージへと進んでいく。今回はどういうふうに、6ななかと17ななかの問題を描いていくのだろうか。楽しみ。伯林「しゅーまっは」。今回はまはパワー炸裂。しかも最後のオチ。そうきたか……。
【雑誌】ビジネスジャンプ 11/15 No.23 集英社 B5中
冬目景「イエスタデイをうたって」が再開。今回は、リクオのハル方面についてのライバル的存在出現。写真のほうでもライバルとなりそうな難敵。今この人がやっている作品の中ではコレが一番好きなんで、もっとコンスタントに掲載されるようになってほしいもんだけど。
【雑誌】ヤングサンデー 11/15 No.48 小学館 B5中
遊人「PEACH!」。ガーン。まさか遊人のキャラまで「ぷるるんゼミナール」の菜々美みたいなことを言い出すとは。しかも新キャラの名前は奥名西香(おきな・すいか)。こりゃまたストレートな。
【雑誌】モーニング 11/15 No.48 講談社 B5中
弘兼憲史「部長島耕作」。そういえば社長になってるのにタイトルは部長だな。ま、それはいいとして高市さんの恋はきちんと成就してほしいもんです。小川隆章「渺々」は、懐中生物描写漫画。第1回のネタは共生するダテハゼとテッポウエビが題材。擬人化とかはまったくなく、かなりシブすぎな作品。この手の作品を見かけることはたまにあるけど、大きく成功したものって今までにないような。榎本俊二「ハミチンズ」……ではなく「えの素」。今回はお笑いコンビ「ハミチンズ」のお話。チンがハミ出すグッドな二人。ハミ出さなければバッドな二人。下らなくてよろしーですなあ。
【雑誌】ヤングジャンプ 11/15 No.48 集英社 B5中
高橋陽一「キャプテン翼 ROAD TO 2002」。今回は見開き扉ページで「世界No.1をストライカーを目指す男達」一挙紹介。「ロメウド」は何度見ても笑う。あと「クレポス」「デレピ」あたりも。この前の「世界レベルの選手達」にも笑ったが。漫・F・画太郎「いやしババア」は最終回。全4回、同じパターンでいやしまくるババアの姿を描いた作品でした。ババアの色気とおやじたちの爽やかな笑顔が魅力。
【雑誌】ビッグコミックスペリオール 11/16 No.23 小学館 B5中
今号から「サラリーマンの達人」と題して、読切シリーズが7号連続掲載。まずトップバッターは山田玲司「快楽の裏社員 ロベルト」。それまでビジネス本の受け売りを実行しまくって孤立していたサラリーマンが、ある日ラテン系な生き方に目覚め、仮名を使ってもうひとつの享楽的でアツいサラリーマン道にいそしんでいくというお話。で、次号から作:富樫ヨーコ+画:戸田尚伸、松田洋子、聖日出夫、ロドリゲス井之介、藤波俊彦、須賀原洋行と続いていく。
星里もちる「本気のしるし」。うわー、浮世さん、ますますたちわりぃ。こういう人には本当に困ってしまいますな。作:大西祥平+画:高橋のぼる「警視正大文字さくら子」。今回のゲストキャラはまたしても濃い。コンニチワワワ!ポンチキドー!!だもんなあ。太田垣康男「MOONLIGHT MILE」。スケールがデカいねえ。
【単行本】「エイケン」2巻 松山せいじ 秋田書店 新書判 [bk1]
というわけで例の話題作2冊め。あれ、黄色い楕円マーク付いてないよ〜。とまあそんなわけでこの巻でも111cm小学生とか、巨女とか、そして今話題沸騰中のドジ女教師が大活躍。着衣は偶然脱げるし、偶然液体はぶっかけられるし、偶然転ぶし、偶然乳が掌を直撃するし。さらに液体は偶然全部ねばねばどろどろしてローションかオイルみたいだし、まあまったく世の中ってなんてよくできてるんでしょうかと思わずには……。伝助くんは一生の運をエイケン部で使い果たしているかのようだけど、それが彼にとって良いことなのかどうか。
前にもどっかで書いたけど、この漫画の位置づけって「ハズしネットアイドル」って感じだと思う。ハズしているだけに、コスプレすればするほど、Hなポーズをとればとるほど、サービスすればするほど「面白いもの」になってしまう。しかもノリがいいんでなんでもやってっくれちゃう。その一生懸命さ加減がどこか微笑ましくて憎めない。やっぱり人の良さを感じる漫画であります。
今日は珍しく漫画読んでないです。というのは酒呑んでたからです。オーイエー。というわけで一応買った本だけ書いておきます。1日サボるとすぐたまるんだよな……。
▼未読物
【雑誌】ビジネスジャンプ 11/15 No.23 集英社 B5中
【雑誌】ヤングサンデー 11/15 No.48 小学館 B5中
【雑誌】モーニング 11/15 No.48 講談社 B5中
【雑誌】ヤングジャンプ 11/15 No.48 集英社 B5中
【雑誌】週刊少年チャンピオン 11/15 No.49 秋田書店 B5平
【雑誌】ビッグコミックスペリオール 11/16 No.23 小学館 B5中
【単行本】「犬・犬・犬」4巻 作:花村萬月+画:さそうあきら 小学館 B6 [bk1]
【単行本】「薩摩義士伝」5巻 平田弘史 リイド社 A5 [bk1]
【単行本】「キッチョメン石神井先生」(完全版) 泉昌之 青林堂 B6 [bk1]
【単行本】「エイケン」2巻 松山せいじ 秋田書店 新書判 [bk1]
【単行本】「ななか6/17」4巻 八神健 秋田書店 新書判 [bk1]
bk1の売上報告到着。売買成立件数159で、ポイントもその前の月とほぼ同一水準。あと最近はAmazon.co.jpのほうでもわりと売れるようになってきて売買成立件数28となりました。とはいってもこっちのほうはゲームミュージック関連CDが10枚くらいとDVDが1枚含まれているので、漫画のほうの売上は微々たるもんなんですが。