2006年4月下旬


4/30(日)……新鋭と言えんし

▼遅くなりましたが、30日分の漫画感想追加しました。

OHP月極アンケートのテーマを入れ替えます。5月分のテーマは「期待の新鋭作家2006」で行きます。同じテーマは2004年6月にもやりましたが、あれから2年経ったのでそろそろいいかな、と。以前やったときも基準はわりとアバウトに設定していたのですが、今回も同じように「ここ1〜2年くらいで出てきた人」で行こうと思います。その人が描いている作品名や掲載誌が分かれば、閲覧した人が探しやすくなるので、コメント欄のところに記入しといていただければと思います。「新人だと思ったら他誌でデビュー済みだった……」というケースも多々あり、読者サイドでは新人・新鋭かどうか見分けづらいテーマではあるのですが、「この人はここでデビュー済みですよ」といった補足情報等ありましたら、各項目に対してコメントをつけておいていただければと思います。まあそんなわけで、気楽に「最近出てきた作家さんで、こんな面白い人がいるんだぜ〜」というのを教えてください。よろしくお願いします。

▼4月分の「超能力漫画」は締め切り。途中、「どこまでを超能力とみなすか」についての解釈で意見が分れたものの、結果としてはまれに見る接戦となりました。大友克洋「童夢」、聖悠紀「超人ロック」、椎名高志「絶対可憐チルドレン」の3作が同数で1位という結果に。超能力モノって、一時期作品が乱発されたので、最初は萎えジャンルかな〜とも思っていたんですが、やってみたらけっこう面白かったです。

 「童夢」「超人ロック」の2作は、どちらもこのジャンルの代表的傑作といっていいでしょう。個人的には、内心このどっちかが1位になってほしいと思っていたりしました。「童夢」は、「超人ロック」から始まった光線とかも出る超能力モノに対するアンチテーゼ的な性質も持っていたりするわけですが、どちらもエポックメーキングな作品だったことは確か。また同じく大友克洋の「AKIRA」と合わせて、漫画史に残る、あるいは時代を変えた作品群だったと思います。あと「絶対可憐チルドレン」については、現在連載中という追い風があったものの、ちゃんと面白く作ってあって人気があるのは頷けます。さすがに「童夢」「AKIRA」「超人ロック」のように、「漫画史に残る傑作」というほどになるのは難しいかもしれないけれども、「最近下火な超能力ジャンルの中でよく頑張ってるんじゃないでしょうか。

【単行本】「Daddy Long Legs」 勝田文 集英社 新書判 [bk1][Amzn]

 いやー、これはイイですよ。オススメ。「天馬」「パーラー」「シンガポールの月」「Daddy Long Legs」の4本を収録した短編集だけど、なんといっても表題作が素晴らしい。タイトルを見れば分かるとおり、「あしながおじさん」を元にした作品で、それを昭和初期の日本で展開。とある金持ちのお坊ちゃんが、孤児院にいた女の子・いつきを援助し、女学校に通わせてあげることに。お坊ちゃんはいつきに顔を見せたり名乗ったりはしないが、彼女に対して月に一度、手紙を書くことを義務づける。

 まずこの作品で楽しいのがいつきの書く手紙。文章がほわほわ天然系で、思わず笑みがこぼれる。彼女自身もなかなかにかわいらしく、その学園生活の様子にもほのぼのする。その後、いつきは「手紙のおじさま」であることは知らないままお坊ちゃんと知り合い、彼に恋していくようになり、後半ではその進展の様子が描かれていく。生活→手紙→生活→手紙……というサイクルが繰り返されていくにつれ、いつきが成長し、想いも深まっていく様子が描かれていて、ユニークかつなんとも気持ちのいい恋物語に仕上がっている。ラストも、最後のお手紙の文面などを含めて気が利いているけっこうジーンとくるものがある。白っぽくて品が良いけど軽妙でもある作画も、お話の内容にしっかりマッチしている。

 勝田文は天然系でマイペースなほんわかした作風が持ち味で、なかなか面白い作品を描くだけど、「Daddy Long Legs」は今まで読んだ、この人の作品の中では個人的にイチオシ。他の3編もそれぞれ味はあるけど、やっぱこの単行本は表題作でしょう。

【単行本】「ALL WORKS」 川畑聡一郎 講談社 B6 [公式]

 昨年の11月に急逝した漫画家、川畑聡一郎の短編作品を収録した単行本。ネット通販で400部のみ限定発売された。川畑聡一郎といえば、子供たちの日常をシニカルに描いた「S60チルドレン」(全4巻)が代表作だが、ここに収録されている短編群もなかなかに読みごたえがある。収録作品は「DOGDAY」「ジダラクノウタ」「無頼犬テイル」と、「S60チルドレン」の未収録話。

 収録作品でとくに面白かったのが「DOGDAYS」。顔はすごくイイんだけど、自分はすごくつまらない人間だと思い込んでいた男が、ちょっとイカれた感じのカメラ青年と出会ったことで自分を解放させていくという物語。無力感に支配されていた主人公が、自分の殻を破ろうとするさいの逡巡や屈折した感情をありありと描いた物語には、熱さと力がある。「ジダラクノウタ」や「無頼犬テイル」も、川畑聡一郎独特のハードボイルドな視点が生きている。「S60チルドレン」もそうだったけど、絵はパッと見「うまい」というタイプではなかったものの、魂のこもった作品を描く人だった。改めて夭逝が惜しまれる。

【単行本】「ハルジャン」1巻 小山宙哉 講談社 B6 [bk1][Amzn]

 モーニングで連載された新鋭の初単行本。運動神経は抜群だが頭は悪く、高所恐怖症だった主人公・梅田晴気が、転任してきた教師によって、スキーのジャンプ競技の世界を知る。そして高所恐怖症を克服するとともに、生身で空を飛ぶことの魅力に魅せられていく……という物語。絵柄的には井上雄彦系で、まだ洗練されていない部分もあるものの、これはなかなか面白かった。主人公・梅田の奔放なキャラが面白いし、ジャンプのシーンもダイナミックに描かれていてなかなかの爽快感。とにかく高く遠く飛ぶことを目指して、バカな主人公がど根性で突っ走っていく様子は痛快で良かった。いちおうこの単行本1冊でお話としてはまとまってるが、1巻ってことは続きもあるのかな。勢いがあって読みやすいし、荒削りながらもなかなか愉しみな新鋭だと思う。

【単行本】「ガガガガ」2巻 山下ゆたか 講談社 A5 [bk1][Amzn]

 1巻が出たのがずいぶん昔なんで、もうすっかり話を忘れちゃったよー、とか最初は思ったが、読み始めてみると意外なくらいすんなり読めた。お話のほうが基本的に、薬と町の覇権をめぐってチンピラどもが構想するという、いってみればシンプルなバイオレンスものなんで、途中からでも分からないってことはなさそう。ダラダラしたマイルドな部分がなくって、とにかく息もつかせずアクションを展開してるのがスリリングでいい。がっつんがっつんハードコアにバイオレンスをやってて、なかなかに読みごたえがある。また絵柄のほうも独特で、脂っけのない絵柄は、たいへん鋭くトンガッててカッコいい。出てくるにーちゃんどもがみんな乱暴で怖そう。すぐさまブチキレて凶行に走りそうなルックスは迫力ある。抗争はどんどん激しくなっているけど、今後どんな結末に向かっていくのか楽しみ。

【単行本】「よつばと!」5巻 あずまきよひこ メディアワークス B6 [bk1][Amzn]

 いやー、申し分なく面白いっすね。よつばは今回も元気でかわいいし、それを取り巻く面々の対応も見てて楽しい。なんてことのない日常風景ではあるんだけど、よつばという存在によって、先の展開がまったく予測不可能になっているところも素晴らしい。家で遊ぶにしろ海山に出かけるにしろ、次は何が起きるんだろうというワクワク感が常にある。作画の気持ち良さ、キャラのかわいさ、セリフのリズム、ギャグのキレといった作品内容もさることながら、カバーイラスト、装丁など、単行本としてのパッケージングも抜群。繰り返し読み返しても飽きません。

【単行本】「まじかるストロベリィ」3巻 まつもと剛志 白泉社 A5 [bk1][Amzn]

 この巻もほのぼの楽しいです。日下部くんとヒナちゃんの恋愛については遅々として進まないけど、いちこ、ニコ、さえらのちびっ子たちもそれぞれ活躍しててにぎやか。ニコはいじられ役としてますます活躍してるし、いちこのボケ、ヒナちゃんのネンネっぷりなど、いろいろな個性が回を重ねるごとに明確になってきてよろしうござる。あとプレゼントページとかに掲載されたおまけ2コマ漫画も毎度いいです。

【単行本】「甘詰留太短編集 きっとすべてがうまくいく」 甘詰留太 白泉社 A5 [bk1][Amzn]

 甘詰留太がヤングアニマルで描いた短編を集めた単行本。「きっとすべてがうまくいく」「ぼくの○○ペット」「ふたりでもひとりエッチ」「雨の日はカレー」「あ行のプロ!」「星の王女さま♥」と、単行本用のおまけとして、それぞれの短編の後日談的なストーリーを収録。甘詰留太といえばエロ漫画出身だけに、短編作品は描き慣れている人だけど、今回の単行本収録作品もそれぞれ面白い。

 個人的にとくに気に入っているのが、表題作である「きっとすべてがうまくいく」。40台の冴えない助教授にその生徒である女子大生が恋をして、強烈なアタックで彼と恋人同士になってしまうというお話。それまでずっとモテないで彼女一人いなかったおっさんが、とてもかわいい娘ほどの年齢の彼女ができて恥ずかしがりまくる様子がかわいいし、二人の甘ったるいラブラブ模様も楽しい。また駆け出しの声優さんがエロゲに挑戦する「あ行のプロ!」とか、異星の王女様と地球人青年のラブストーリーである「星の王女さま♥」あたりもお気に入り。

 甘詰留太の絵は瑞々しさと熱があるし、何よりキャラの表情が魅力的なのがいい。いつも書くことだけど、とくに女性の笑顔は素晴らしいなあ。あと画面作りにメリハリがあるのも良い点。最初は一般誌だとちとエロっぽさが濃厚すぎるかなあと思っていたけど、それをきちんと誌面の中で生かしている編集サイドの力量も評価したい。

【単行本】「アグネス仮面」7巻 ヒラマツ・ミノル 小学館 B6 [bk1][Amzn]

 昔アグネスが所属していた大和プロレスの親玉・ジャイアント安藤の遺児である和清の登場で、プロレス界は騒然。父と同じく大巨人的な体躯を持ち、規格外のパワーを持ちながら、子供並の頭という和清が、母親の命令によって既存のプロレスラーをどっかんどっかんぶち壊していく。それはアグネスが現在所属する帝日プロレスにも及ぶ。今回の最大の見どころは、プロレスを破壊するかのごとき和清に対して、帝日のエースである金村がプロレスラーの意地を見せつける試合。金村の凄みが伝わってくるが、その末路は無惨。現在連載は最終章に差しかかっているが、アグネスでこの和清を止められるかというとちょっと難しいかなあ。虎嶋が出てきてケリをつけるとかだろうか。

【単行本】「犬ガンダム 地上編」 唐沢なをき 角川書店 B6 [bk1][Amzn]

 ガンダムのキャラをみんな犬にしてお話を展開するというギャグ漫画。ただ犬なだけではなく、犬たちがやたらアムロ犬の尻を舐めるのにこだわったり、モビルスーツが牛ベこだったりする様子が面白おかしく描かれている。最初はまあ普通の唐沢漫画かな……という印象だったけど、ずっと続くにつれてだんだん面白みが増してきた。ギャグの基本である「繰り返し」の効果が存分に発揮されて、お決まりのパターンがどんどん楽しくなってきている。あと何気に張り子的なモビルスーツのデザインもかわいくて良いと思ったりするのですが……。


4/29(土)……片恋の肩凝り

▼単行本購入予定。データはbk1まんが王倶楽部の新刊予定を参考に作成。リンク先はAmazonのワード検索。リンク先URLはスクリプトによる自動生成なので、まだAmazonのデータベースに登録されておらず、該当物件が表示されないリンクもありますのでご了承ください。

▼2006年5月単行本購入予定
5/上 「しあわせももりんご」 うさくん 文苑堂
5/10 「ラブ・ぽっ!」1巻 森見明日 少年画報社
5/中 「オートバイ」 中野シズカ 青林工藝舎
5/11 「喰いしん坊!」7巻 土山しげる 日本文芸社
5/12 「BARレモン・ハート」22巻 古谷三敏 双葉社
5/15 「乱暴しなさい」 EB110SS 茜新社
5/17 「ファッションリーダー今井正太郎」2巻 西山佑太 講談社
5/18 「新装版ニナライカ」2巻 作:川崎ぶら+画:秋重学 コスミックインターナショナル
5/18 「voiceful」 ナヲコ 一迅社
5/18 「恋愛ジャンキー」19巻 葉月京 秋田書店
5/18 「ブリザードアクセル」5巻 鈴木央 小学館
5/18 「からくりサーカス」42巻 藤田和日郎 小学館
5/18 「Maid me Madスペシャル」 高岡基文 司書房
5/19 「ABARA」上下巻 弐瓶勉 集英社
5/19 「よにんぐらし」2巻 宇仁田ゆみ 竹書房
5/19 「うさぎドロップ」 宇仁田ゆみ 祥伝社
5/20 「ミニスカート同盟」 ゆきやなぎ 蒼竜社
5/下 「リストランテ・パラディーゾ」 オノ・ナツメ 太田出版
5/下 「青いドライブ」 橋本みつる 新書館
5/23 「乱漫」 加藤伸吉 講談社
5/23 「もやしもん」3巻 石川雅之 講談社
5/23 「爆音列島」8巻 高橋ツトム 講談社
5/23 「すずめすずなり」3巻 秋山はる 講談社
5/23 「ヨコハマ買い出し紀行」14巻 芦奈野ひとし 講談社
5/23 「怪物王女」2巻 光永康則 講談社
5/23 「ロボとうさ吉」3巻 加藤和恵 講談社
5/23 「仮面ライダーSPIRITS」9巻 村枝賢一 講談社
5/23 「はるか17」11巻 山崎さやか 講談社
5/23 「イカロスの山」2巻 塀内夏子 講談社
5/25 「エマ」7巻 森薫 エンターブレイン
5/25 「機動旅団八福神」4巻 福島聡 エンターブレイン
5/25 「一騎当千」11巻 塩崎雄二 ワニブックス
5/25 「艶捕物噺」 深谷陽 リイド社
5/27 「愛しのカナ」1巻 田中ユタカ 竹書房
5/27 「魔界戦記ディスガイア2」1巻 へかとん メディアワークス
5/29 「甘美少女DX」 おがわ甘藍 松文館
5/29 「デトロイト・メタル・シティ」1巻 若杉公徳 白泉社
5/29 「わすれな」 ゼロの者 一水社
5/30 「ドロヘドロ」8巻 林田球 小学館
5/30 「フルーツ」 木葉功一 小学館
5/30 「ナツノクモ」6巻 篠房六郎 小学館
5/30 「キーチ!!」9巻 新井英樹 小学館
5/30 「カムイ伝全集 第二部」2〜3巻 白土三平 小学館
5/30 「フリージア」7巻 松本次郎 小学館
5/31 「姫ごよみ」 天竺浪人 コアマガジン
5/31 「Video Letter」 木村屋いずみ 三和出版

【アンソロジー】「OPERA」Vol.2 茜新社 A5平 [bk1][Amzn]

 BL系のアンソロジー本で、今回は制服特集。basso(オノ・ナツメ)を柱に、クオリティは高めな印象(ほかのBL系の本は読んでないんで、一般的な水準は分かりかねますが)。

 で、まずはbasso「bandoliera」。警官と青年と、彼がよく入り浸ってて同居状態の初老の男の物語。なんだかんだ青年に悪態をつきつつも、青年にご執心なおじさんがかわいい。もちろんこの人ならではの萌えポイント、老眼鏡もしっかり取り揃えおります。作品自体は短いけど、その中でうまくドラマをまとめてきますね。松尾マアタ「Midnight Bellboy」は、ホテルのベルボーイと、彼と関係を持ったモデル男のお話。こちらも小粋に男ラブストーリーを展開しててまずまず。

 吉田ゆうこ「春の臨終」は、姉に対する想いを抱えたままの少年と、そのパートナー男子の話。均一な太さでシンプルな描線だけど、けっこう色気がある。パートナー男子が、主人公の姉のセーラー服を着た姿もなかなか。お話としてはかなり切ないトーン。あと柊のぞむ「お兄様といっしょ」もわりといい感じ。女友達の家に遊びに来たちょっとヤンキー入った少年が、そのお兄様によって籠絡されちゃうという内容。この本は全般にかわいた感じの絵柄の人が多いが、この作品はわりと少年誌的な絵柄。あとヤンキー兄ちゃんが落とされる様子にトキメキ感あり。

【雑誌】ヤングキングアワーズ 6月号 少年画報社 B5平 [Amzn][定期購読:7andyicon

 大石まさる「水惑星年代記」がとてもいいです。今回は宇宙時代にわざわざ気球で地球一周レースに挑戦する、酔狂な連中の物語。主人公は祖父によって結婚させられようとしている数学助教授のフィオナ女史と、彼女に恋する若者フミオ。空を飛ぶ爽快感や、二人の面白おかしい掛け合い、それが恋愛感情に発展していく様子がとても楽しく描かれており気持ち良く読める。今回は前編だが、後編も楽しみ。トーンを少ししか使わず、カケアミで処理する画風もたいへん暖かみがあるし、このシリーズになってからの大石まさるは抜群にキレていると思う。

 あと最近はやっぱり石田敦子「アニメがお仕事!」が面白い。会社倒産のショックを乗り越えてようやくアニメーターとして軌道に乗り始めたかに思えたイチ乃に、より大きな壁が。これまで「アニメが好き」という気持ちだけは失わないできたイチ乃だったが、今回のはけっこう深刻な事態。二太が陥ったのとはまた違った泥沼から、どのように抜け出すのか。主人公キャラを容赦なく追い込んでいくあたりは石田敦子らしい。たいへんドラマチックな青春ストーリーになっていると思います。

【雑誌】コミックバーズ 6月号 幻冬舎コミックス B5平 [Amzn][定期購読:出版社

 読切掲載のカワムラ「天才凡才少年」が爽やかで好印象。盆栽の天才である少年と、事故で彼の盆栽が頭にささってしまった女の子のほのぼの青春ストーリー。ライトでスッキリまとまった作画はかわいげがあって良いし、お話も軽妙なノリで楽しく読めた。天才盆栽少年は、キングゲイナーのゲイナーくんを思い起こさせるちょっとかわいいメガネくん。女の子のほうもきっぷが良くてなかなか。幸崎えんの読切「君が好きさ」。幼なじみの女の子と一緒に、イケメンのオバケが出ると評判の屋敷に忍び込んだ少年。ドタバタしつつも子供なりの恋心を楽しく描いててよくまとまっている。

 あびゅうきょ「たったひとつの冴えた絶望」。影男が猫娘の導きで覚醒してしまうのかー?という展開。うーん、影男はこの後どうなってしまうのだろう。かなり気になります。玉置勉強「東京赤ずきん」。変態肉屋マルコのヴィヴィに対する意外な純愛ぶりにちょっと泣かせるものが。次回はヴィヴィの見せ場になりそうです。秋月亮「風のルーシー」は最終回。

【雑誌】フラワーズ 6月号 小学館 B5平 [Amzn][定期購読:出版社/7andyicon

 赤石路代の新連載「暁のARIA」が開始。なんか初っぱなからやけにロマンチックで飛ばしてますなあ。物語の舞台は大正時代の名門音楽学校で、そこに入学したピアノの天才少女ありあが、ゴージャスなセレブどもとロマンスを展開するって感じになりそう。行けに落ちた妹のリボンを拾ってくれたアリアに対し、お金持ちなおぼっちゃんが絹のハンカチーフで靴をふいたり、おぼっちゃんとその後ゴージャスなパーティーの席上で再会したり、やることがいちいち大仰なのが素敵。こういう漫画があってこそフラワーズって気がします。あとさいとうちほ「ブロンズの天使」も、相変わらずゴージャス感バリバリです。頑張れダンテス。

 岩本ナオ「Yesterday, Yes a day」。無口な幼なじみ男子・多喜二の、ヒロイン小麦への恋心は募るばかりだが、お互いの気持ちは微妙にスレ違ってしまって……という感じで恋愛的にだいぶ盛り上がってきました。相変わらずスッキリした絵柄は見てて気持ちがいいし、この先も楽しみ。とか思ってたら続きは9月号まで読めないとですか。しょうがない。待ちやしょう。

【雑誌】コーラス 6月号 集英社 B5平 [Amzn]

 佐野未央子「君がいない楽園」。とうとう最終回か〜。最後はそれぞれのメンツの旅立ちを描いておしまい。一椰については「それでええんか〜」って気もするけど、前向きで清々しい、良い締めくくりだったと思います。ヒロインである十萌の成長を、子供時代からずっと丁寧に追っかけてきた作品だけに、最後はやはりしみじみするものがありました。長いこと楽しませていただきました。

 羽海野チカ「ハチミツとクローバー」。むむぅ。収まるべきところに収まったような気もするが、いまいち釈然としない気持ちもあり……。そもそもはぐちゃんの怪我自体が急展開すぎて違和感はあったのだけど。まあ今後の落とし方しだいですかねえ。岩館真理子の読切「おちゃのま通信」は、主人公の少女が知り合ったちっちゃな女の子のご家庭の事情を中心としたほのぼのホームコメディ。一つのこたつが家族をつなぐ……というと聞こえはいいけど、万年ごたつは洗ってない靴下とかでいっぱいで凄いスメルがぷんぷん。でもお話が生臭くならないところが独特。やはり岩館真理子作品の、ほわほわした天然ぶりは素晴らしい。

【雑誌】メロディ 6月号 白泉社 B5平 [Amzn]

 中村明日美子「片恋の日記少女」。主人公の青年が、前年に亡くなった超カタブツの教師だった父の日記を読み、彼が晩年にその学校の女生徒に年甲斐もなく恋をしていたことを知る。そして主人公はその恋の相手に遭遇し、ひょんなことから彼女とお知り合いになる……というお話。ヒロインの少女がなかなか可憐でかわいらしいし、ほんのり甘い恋愛模様もなかなか心地よい。中村明日美子は初めて読んだのがエロティクスだったので耽美系のイメージが強かったけど、何気に普通の少女漫画もうまいなあ。

 麻生みこと「GO!ヒロミGO!」が最終回。正直なところ、途中から読んだり読まなかったり状態だったんですが、最終回もけっこう賑やかで良かったんじゃないでしょうか。高橋しん「トム・ソーヤ」も最終回。最後のほうはけっこう盛り上げてきたが、やはり序盤が決定的に読みにくく、最後までお話がなかなか頭に入ってこなかった。あと大雪師走「ハムスターの研究レポート」は、メロディでは最終回で、今後シルキーに移籍して再開予定とのこと。

【雑誌】COMIC XO 6月号 オークス A5平

 夢雅の後継誌ってことになるのかな。今回描いているメンツの中では、狩野蒼穹「おねいちゃん計画」が良かったです。弟に恋しているけどそれを表に出すわけにはいかない、おねいちゃんの心のうちを描いた作品。弟には彼女がいるため、「エッチの練習をさせてやる」という名目で、弟と体を重ねようとする彼女の想いが痛々しくて切ない。あと狩野蒼穹の柔らかくてかわいい絵柄も好き。氏賀Y太「デスパンダ」。デスパンダがをやっつけたと思ったら、今度はこれかー。残虐なことやってるけどけっこう下らないですなあ。

【漫画執筆陣】滝美梨香、庚、藤茗みえる、冬長、海野蛍、唄飛鳥、狩野蒼穹、のぎまこと、四万十曜太、東雲龍、氏賀Y太、弐賭緒、金平守人、RIKI

【雑誌】メンズヤング 6月号 双葉社 B5中

 琴の若子「Colorfulこみゅーん★」。主人公のおうちに女の子が4人というハーレムラブコメ漫画で、今回はその中でいつもクールに振る舞っているめがねっ娘委員長女子がメインのお話。酒に酔って素直になってる委員長さんがなかなかかわいくてええですな。いつもながら手堅い。天崎かんな「若草姉妹物語」は、ゼミの同級生女子の家を訪れた主人公が、その家の3姉妹によって濃厚なサービスを受けちゃうという話。まあ「そんなことあるわきゃねー」的なウハウハ譚ではあるんだけど、天崎かんなのカラッと明るい作風のおかげで楽しい雰囲気になっている。女の子の元気だけどほんわかした表情が良いです。

【雑誌】エンジェル倶楽部 6月号 エンジェル出版 B5平 [Amzn][定期購読:Fujisan

 鬼窪浩久「血の報酬」が最終回。ラストはなんかかなり激しいなあ。ちんこギロチンとか出てて、かなり痛そう。白石明日香「さよならヒーロー」。肉弾系でちょい劇画がかった絵柄が多いこの雑誌の中だと、女性作家っぽい華やかな描線が目立つ。まあこちらも基本的にはムチムチ体型で、乳とかはデカいんだけど。


4/28(金)……草レスリング

OHP月極アンケートの4月分「超能力モノ」は、30日いっぱいで投票締め切ります。投票お済みでない方は、お早めにどうぞ。また投票ではなくて「この作品について一言」みたいなのもありましたら、コメント寄せていただければと思います。それではあと少しですがよろしくお願いします。

▼連休前ってことで、雑誌も単行本も山盛り。なかなか追いつかんです。

▼未読物
【雑誌】ヤングキングアワーズ 6月号 少年画報社 B5平 [Amzn][定期購読:7andyicon
【雑誌】コミックバーズ 6月号 幻冬舎コミックス B5平 [Amzn][定期購読:出版社
【雑誌】フラワーズ 6月号 小学館 B5平 [Amzn][定期購読:出版社/7andyicon
【雑誌】コーラス 6月号 集英社 B5平 [Amzn]
【雑誌】メロディ 6月号 白泉社 B5平 [Amzn]
【雑誌】COMIC XO 6月号 オークス A5平
【雑誌】ポプリクラブ 6月号 晋遊舎 B5中 [Amzn]
【雑誌】エンジェル倶楽部 6月号 エンジェル出版 B5平 [Amzn][定期購読:Fujisan
【単行本】「メイドロイド雪之丞」4巻 井荻寿一 実業之日本社 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「のらみみ」4巻 原一雄 小学館 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「ラブコメすたいる」1巻 矢凪まさし 双葉社 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「職業・殺し屋。」7巻 西川秀明 白泉社 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「まじかるストロベリィ」3巻 まつもと剛志 白泉社 A5 [bk1][Amzn]
【単行本】「甘詰留太短編集 きっとすべてがうまくいく」 甘詰留太 白泉社 A5 [bk1][Amzn]
【単行本】「クリスチーナZ」 河合克夫 青林工藝舎 B5 [bk1][Amzn]
【単行本】「TOKYO TRIBE2」12巻 井上三太 祥伝社 変型判 [bk1][Amzn]
【アンソロジー】「猫本」 講談社 B6平 [bk1][Amzn]

【雑誌】別冊ヤングマガジン 5/19 No.15 講談社 B5中

 平本アキラ「もしもし!!かまどさん!?」の後編が掲載。南国の島へ童貞を捨てにやってきた青年が、そこで働く武骨な女性・かまどさんに溺れたところを助けられ、刷り込み効果で彼女のアソコでしか勃たない体になってしまい……というお話。むちゃくちゃ爆発力があるってタイプの作品ではなかったけど、「アゴなしゲンとオレ物語」とはまた違った妙な雰囲気が漂った作品になっていて、平本アキラの芸風の幅の広さを感じさせる。またそのうちなんか描いてほしい。

 ぢたま(某)「kiss×sis」は、今回もおねいちゃん二人が弟である主人公をラブラブで甘やかしまくる内容。甘ったるくて馬鹿馬鹿しくて楽しい作品。おねいちゃん×2も困り者だけどかわいいし。船堀斉晃「姫神様のおしごと」は新連載。モテない男に女性の幸を司る神がとりついて、その力を使ってエッチで女性を幸福に導く……といった感じのエロコメ。まあエロ成分注入ということで。あと今号では、山本康人が「おねえさんにおねがい」という読切作品を描いている。また押切蓮介「デビルエクスタシー」は別冊のほうに移籍。

 新人系の作品では、原付人「ナマゴロシ」が気になるかな。ビデオ屋のバイトで一緒の女の子が、彼氏のために勉強しようとAVを見まくるのだが、それにつきあわされたバイトの同僚男子が悶々としまくっちゃうという内容。ヒロインの女の子は、なんとなく桜玉吉「御緩漫玉日記」に出てくるトクコちゃんみたいな雰囲気。絵はまだそんなうまくはないけど、顔を赤らめっぱなしなめがねっ娘さんに煽情的なところがあって楽しく読めた。

【雑誌】コミックバンチ 5/12+19 No.22+23 新潮社 B5中

 渡辺航「ゴーゴー♪こちら私立華咲探偵事務所。」が連載開始。先日の「北斗の拳」増刊に読切掲載された作品が連載に昇格。やる気バリバリで探偵事務所に入った青年が、派手な仕事しかやりたがらないグウタラ女探偵所長らと一緒に、ドタバタ劇を繰り広げていくというコメディ。渡辺航の明るくて楽しい作風は好きなので、ぜひ面白い作品にしてほしい。最近バンチはちと誌面が硬直気味なので、ここらへんが起爆剤になれば。

【雑誌】ヤングアニマル 5/12 No.9 白泉社 B5中

 「ななか6/17」の八神健が連載開始。タイトルは「ふたばの教室」。とある小学校に、生徒と同じくらいちびっちゃい新米女教師の皆実双葉が配属されて、生徒たちと等身大な視点で頑張っていく……というお話。たしか以前読切で掲載されたことがあったような(タイトル失念)。ほのぼのとした感じの学園コメディになっていきそうな感じ。ラブコメ的な要素はいくぶん盛り込みにくいかもしれないけど、ふたば先生はちんまりしてかわいいし、手堅く行きそう。作:雑破業+画:竹内桜「ちょこッとSister」。はるまと管理人さんが仲良くしているのを見て、従妹の小夏は心穏やかならず。これまでは乳のデカいおじゃま虫という風情だったけど、彼女の側の事情も語られ始め、少しこの娘さんのほうにも感情移入できるようになっていきそう。

【雑誌】ビッグコミックスペリオール 5/12 No.10 小学館 B5中

 「東京エイティーズ」で知られる大石知征が新連載。「舞姫〜ディーヴァ〜」。元々はバレエをやっていてストリートでヒップホップもやっていたお嬢さんが、父親を奪った男に復讐するためキャバクラの世界へ飛び込む。とここまで書いた時点で、原作者が誰か気づいた人も多いでしょう。キャバクラと来たらもちろんこの人、倉科遼だ〜っ!! それにしても復讐相手が金にモノをいわすIT企業社長だったり、相変わらずのコテコテ感。脈絡のないシャワーシーンや、父を奪った相手への復讐を軸としたストーリーもいかにも倉科遼。これはもう様式美とでもいいますか……。さすがです。

【雑誌】週刊漫画ゴラク 5/12+19 No.18 日本文芸社 B5中

 土山しげる「喰いしん坊!」。今回は満太郎とTFFの連中がたこ焼き早食い勝負に挑戦。大食いファイターの人たちは、両手が器用でないとやっていけんのですなあ。たぶん邪道食いの人だったら、水の中にたこ焼きを入れて一気に飲み干したりとかするんだろうけど。岡村賢二の読切「戦国のドン」は、血気盛んなヤクザの若いモンが戦国時代にタイムスリップ。銃とか使って大暴れという漫画。岡村賢二はこれがゴラク初登場らしい。ちょっと意外。

【雑誌】別冊漫画ゴラク 5/24 No.541 日本文芸社 B5中

 片山誠が初登場。2号連続読切で「ノンポリ」という作品を執筆。なんだか頼りない婦警さんと、マゾなマッチョ男が手を組んで、駐車違反を根こそぎにしちゃうぞ、ってな感じの話。パッと見かわいい婦警さんが、マッチョ男を完全に手なづけていいようにこき使っている様子がわりと楽しい。

【雑誌】阿ウン 6月号 ヒット出版社 B5平 [Amzn][定期購読:7andyicon/Fujisan

 創刊10周年ということで特大号。読者プレゼントも第地当て気にやってるけど、「シャイニング娘。」トレカとかに混じって、ニンテンドーDS Liteとかがあるのが、なんかエロ漫画誌っぽくなくてちょっと笑ってしまった。あとプレゼントで「輪ゴム」ってのがあるんだけど、なんなんだこれは……。写真見ても本当に輪ゴムなんですが。まあオナニー目的では、何かしら利用法はありそうだけど。もう一つ、10周年記念で抱き枕の読者全員サービスもあり。絵柄は師走の翁「シャイニング娘。」から槌ののみ、匣アイ、的良みらん「Angelical Pendulam」からラクエルの3タイプとなっている。

 漫画のほうも力が入っており、師走の翁、幸田朋広、摩訶不思議、高岡基文、的良みらんといった主力級が全員勢ぞろい。ここらへんの何人かはちょくちょく休むので、なんか勢ぞろいは久しぶりな気がする。で、師走の翁「シャイニング娘。 VI来襲」は、クライマックスに向けて盛り上がり。ここまでずっとやりっぱなしではあったけど、敵親分も動きを見せており、凌辱劇は最高潮。あとはラストに向けてガツガツ盛り上げていってほしい。

 魔訶不思議「せのび」。音楽担当の女教師によってエロエロな世界に引きずりこまれてしまった小学生男子と、それを心配する女の子のお話。女教師の妖艶な様子と、ほろ苦く、またちょっと甘い結末が印象に残る作品。井上よしき「淳〜すなお〜」は最終回。エロをちゃんとやりつつ爽やかにしめくくり。単行本は6月14日発売予定。

【雑誌】快楽天 6月号 ワニマガジン B5中 B5中 [Amzn]

 SABE「阿佐谷腐れ酢学園」が、8年7か月ものグダグダ連載を終えて、ついに完結。なんかもうずーっといつまでもやり続けそうな作品だっただけに、完結しちゃってちょっとビックリいたしました。イカれた作品で面白かったんだけどなあ。やはりアフタヌーンのほうが入って忙しくなっちゃったかな。とりあえず単行本2巻は出してくれるようで安心したけど。2巻は「近日発売予定」とか書かれてます。

 MGジョー「隣のみなの先生」。主人公・純君に、委員長女子が迫ってくる委員長編がおしまい。ちょっと行き過ぎなところはあったにせよ、別に悪い娘さんではなかったが……。もう少し引っ張るかと思ったけど、意外とあっさり引き下がりましたな。北河トウタ「あれふぇち」は新シリーズ。えーとオムニバス形式の連載になるのかな。とりあえず今回は、すごいイケメン&美人なんだけど、実はお互い童貞&処女なカップルが、キスだけでドキドキしまくるという内容。いかにもモテそうでいながら、二人ともやたら初々しい様子が微笑ましい。北河トウタの描く女の子はかわいくて好きなので、今後にも期待。

 ナイロン「アトアジニガメ」、ムサシマル「つまエプ」は、どちらも絵に艶があっていいですな。あと今号では鳴子ハナハルもカラー漫画を7ページほど。この人のカラー作品集を出してくれないもんかなあ。いや、別にカラーでなくても、早く単行本を……という感じではありますが。

【雑誌】COMICパピポ 6月号 フランス書院 B5中 [Amzn]

 D.P「Seaside House」は、やたら背がでっかくていかつい彼氏と、背のやたら低い彼女という、凸凹高校生カップルのラブラブエッチ話。彼女さんはちっちゃいけど巨乳で、ピチピチした感じ。エロはやりつつ後味爽やかなラブストーリーになってて交換が持てた。都夢たみお「LOVE COMIC PUNCH!」。エロ漫画を描いている学級委員長娘さんと、主人公の少年がエッチ。ぷにぷにした絵柄がかわいらしくて、恥ずかしがり屋ながらも積極的な委員長さんもなかなか。

 このほかではホーミング「LOVE REVERSE」も良かった。こちらの世界的には超ブスが美人で、逆に萌え萌え娘がブスということになっている世界で、美少女にフラれた主人公の少年が、彼になついてくる超ブス(絵的には萌え萌え娘)とエッチしちゃう……という内容。設定のおかげで楽しいお話になってるし、絵柄も十分華やかだし。

【雑誌】キャンドール 6/11 Vol.29 実業之日本社 B5中

 井荻寿一の新連載「DEEPS 潜入捜査官・美姫」が巻頭カラーで開始。最初のエピソードは主人公の美姫がとある学校に忍び込んで、レイプ魔をどうにかするって感じの内容。エロで続きモノなんだけど、隔月ってのはちともどかしいかな。やっぱ主人公女子のエッチシーンはそれなりのボリュームが欲しいし。あまなつまこと「ハッ♥とトリック」。主人公であるサラリーマンのロリロリ妻が、会社の草サッカー大会でチアガールとかやっちゃって、無防備な彼女にだんなさんは気が気でなく、という感じのお話。軽いノリのお話だけど、奥さんが無邪気にかわいいのは良いです。


4/27(木)……地区褒貶

【雑誌】電撃コミックガオ! 6月号 メディアワークス/角川書店 B5平 [Amzn]

 いわさきまさかず「ケメコデラックス!」では、ケメコと三平太が初デート。今回は中身のほうの登場頻度が高いな。こちらのほうがいかにも美少女らしくてかわいいことはかわいいけど、ケメコ外側のほうが見ている分には面白いかも。まったくモー助「極上生徒会」。みんなでダイエットに挑戦しちゃうよ、というお話。いつもながらのどかでほのぼの。奏さまのおいしいところ持ってきぶりも見てて楽しい。アニメ版も良かったけど、こちらはこちらで良いです。

【雑誌】モーニング 5/11+18 No.22+23 講談社 B5中

 山崎さやか「はるか17」。さらなる成功のため、はるかが一区切り。この判断が吉と出るか凶と出るかは分からないけど、今後はまた舞台が一つ大きくなりそう。この展開の場合、年齢詐称の件はどうなるのかな……。作:五木寛之+画:いわしげ孝「青春の門 筑豊編」。母親が逝き、信介は悲しみに暮れるとともに新たな決意も固める。個人的には、バンカラな男臭い風味とか悪くない作品だと思うのだけど、あと2回で最終回とのこと。筑豊編以降もやるのかな?

【雑誌】ヤングサンデー 5/11+18 No.22+23 小学館 B5中

 大谷じろう「下北GLORY DAYS」は第一部が完結。第二部はNo.25からスタート。住民が多少入れ替わりそうな感じ。新連載、盛田賢司「ブレイブハート」は、競馬の競争馬ディープインパクトの姿に迫る実録系漫画。塚脇永久「救急バカ!多聞大吉」は最終回。この人もなかなか一つ雑誌に定着できませんなあ。頑張ってるとは思うんだけど。

【雑誌】ヤングジャンプ 5/18 No.22+23 集英社 B5中

 画:別天荒人+作:別天荒人「ガールフレンド」が掲載。部活の先輩に想いを残したままでいる彼女とつき合っている男子のお話。子供っぽくて無邪気な彼女さんがたいへんキュートでよろしいです。このシリーズは女の子がとてもかわいく描けていて好き。

【雑誌】週刊少年チャンピオン 5/11+18 No.22+23 秋田書店 B5平

 阿部秀司「番長連合」は池袋戦争編が決着。神山は最後までド汚いところを見せていて、なかなか味のある悪役だった。なんだかそのうち再登場してきそうな感じ。通しで見ると池袋編も、笑いあり激闘ありでなかなか面白かった。イマドキ感のある番長モノながらも、しっかりお話を盛り上げていってるところはうまいですなあ。読者を引き込む術に長けていると思う。あと作:藤見泰高+画:カミムラ晋作「サイカチ 真夏の昆虫格闘記」は、あさがおvs.アマミの女のバトルが。アマミちゃんがどんどん普通の娘さんっぽくなってきて良い具合。

【雑誌】コミックミニモン 6月号 東京三世社 A5中 [Amzn]

 ほりほねさいぞう「おしりカパカパ」。ミニモンということでロリもので来ているけど、一瞬フラミンゴRのほうと掲載誌間違えたのかと思った。うんこネタだ〜。しかもフラミンゴR用よりはいくぶんヌルめではあるものの、わりと容赦なくもりもりやってる。この調子で行くとそのうち蟲とかもこっちに進出してきたりして。


4/26(水)……暗殺者が朝死んだ

【雑誌】少年エース 6月号 角川書店 B5平 [Amzn][定期購読:出版社

 琴音らんまる「時をかける少女」(原作:筒井康隆+画:貞本義行)は新連載。アニメ映画に合わせての漫画版スタートだが、初回の印象はまずまず。こぎれいな絵柄は瑞々しくて爽やかな印象だし、原作とは違ったオリジナルストーリーもけっこうワクワク感がある。映画のほうも見に行きたいところではあります。吉崎観音「ケロロ軍曹」。今回は西澤さんのママが登場。ごく自然にバキネタを使ってきてるけど、これはわりとうまいと思った。漢字から見ても違和感がない。まりお金田「セイビング・ライフ」は、ドタバタ感がけっこう楽しい。まあハーレムラブコメではあるんだけど、この馬鹿みたいに賑やかなノリは嫌いでないです。

【雑誌】ガンダムエース 6月号 角川書店 B5平 [Amzn][定期購読:出版社

 大和田秀樹「ガンダムさん」って30万部突破なのかー。ガンダムってすごいや。安彦良和「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」は、コロニー落としで完全にザビ家に愛想をつかし、やさぐれて酒浸りになっているランバ・ラルさんの様子が良かったです。やはりラルさんはイイ男だ。あとクランプ&コズンもいい味を出している。

【雑誌】コミックガム 6月号 ワニブックス B5平 [Amzn][定期購読:7andyicon

 なんか今月号はロリ度が高いな……。というわけで、読切で國津武士と黒崎まいりが登場。どちらもロリエロ漫画を描いてた人だけに、こちらでも幼女系な作品で攻めてきた。國津武士「ざしきむすめ」は、元役者志望で現在はプーの男に、小娘の神様がとりついて……といった感じのドタバタコメディ。相変わらずちまちました女の子がかわいく、楽しい作品を描いている。内容的にはエロ方面での代表作の一つである「座敷娘」に通じるところが多い。國津武士はエロなしでも楽しい作品を描けそうな人なんで、ガムにも合うんではないでしょうか。

 黒崎まいり「いもおとアサシン」は、父の後妻の連れ子としてやってきた妹が、亡父の跡を継いで殺し屋になろうとしている女の子で……というストーリー。彼女はすごくかわいいけど、兄もそれなりの腕であるべきというポリシーから、主人公を隙あらば襲ってくる。でもまあなんだかんだいってかわいい妹なのでした、ってな感じ。随所にパンチラなどのサービスシーンを織り交ぜ、ラストも幼女の裸。かわいい絵柄と割り切った内容が楽しうございました。あと有馬啓太郎「月詠」もアルトがパンツはいたりはかなかったりでロリ度が強めだし。

【雑誌】月刊少年シリウス 6月号 講談社 B5平 [Amzn]

 伯林が連載開始。タイトルは「ふぁにぃみゅうじあむ」。うさんくさい博物館の従業員である女の子が、マッドな女館長さんと、彼女が集めたマミー少女や土偶少女たちによっていろいろ迷惑を蒙るというドタバタギャグ。最近あまり見かけなかったので、どうしたかなーと思っていたけど、健在なようで何より。光永康則「怪物王女」。今回はミイラ男軍団が来襲。時を経るに従って、ヒロと王女の絆が強まっている様子が微笑ましい。あとヒロって案外強かったんですな。田中ほさな「乱飛乱外」。政略結婚目当てで雷蔵が近づいた姫様が、だいぶ雷蔵に対してラブラブモードに。この娘さんもなかなかかわいらしくて良いです。

【雑誌】週刊少年サンデー 5/10+17 No.21+22 小学館 B5平

 W杯合わせでサッカー漫画の新連載がスタート。寒川一之「GOLDEN★AGE」。Jr.ユース所属で天才的な才能を持つサッカー美少年・白河唯と、彼が目をつけたワイドルな迫力のあるパートナー候補の少年・近江舷也。この2人が中心となるサッカー漫画といったところ。そこに少女モデルをやってる同級生少女をからませ、まずはラブコメチックな雰囲気を漂わせているところがいかにもサンデーらしい。ちと軟弱な感じもするが、絵はわりとかわいい感じなんで、うまくハマればちゃんと続いていくかなーといったところ。

 鈴木央「ブリザードアクセル」。フィギュアのペアをやる者は恋愛禁止と言い渡され、吹雪ラブラブになりつつあった六花の心は千々に乱れるという感じの展開。試合が終わって日常モードになったところで、ちょっとラブコメ方面に振ってきた。六花のうろたえっぷりがなかなか微笑ましいです。

【雑誌】週刊少年マガジン 5/10+17 No.21+22 講談社 B5平

 こちらでもサッカーものの新連載が開始。作:伊賀大晃+画:月山可也「エリアの騎士」。U-15代表の中心選手を兄に持ち、自分もサッカーの才能を持ちながら、とある事件をきっかけに選手としての道を自ら諦め、マネージャーに専念していた少年が主人公。彼が昔一緒にサッカーをやっていた少女の後押しもあって、再び選手に復帰して活躍していく……ってな感じの話になりそう。まあわりと爽やかでまとまった作風ではあり、手堅く読めそうではあるけれども、際立った特徴もあまりないか。とりあえずサッカーの試合シーンはうまく見せてほしいところ。あと今号では、作:小森陽一+画:久保ミツロウ「トッキュー!!」と、山本航輝「ゴッドハンド輝」の合体漫画が。合作という形になっているが、どちらも救命をテーマにしている漫画だけに、違和感なくすんなりマッチしていると思う。

【雑誌】スーパージャンプ 5/10 No.10 集英社 B5中

 作:早川光+画:橋本孤蔵「江戸前鮨職人 きららの仕事」。今度はタコで勝負するきららと坂巻。なんか最初っからきらら敗色濃厚。2本先取ルールだったらすでに負けてるし。それにしてもこの人たちは、いったいどこにこれだけの鮨ダネを収納しているんだろうかー。タコとかになるとスペースもそうとう必要だろうし、仕入れだけでもすげー時間がかかりそう。宮下あきら「暁!!男塾」。男塾の特号生とかいう人が出てぶいぶいいわしている。誰かと思ったらあの方のゆかりの人でしたか。出るべくして出てきた感じ。

【雑誌】漫画ゴラクネクスター 6月号 日本文芸社 B5中

 押川雲太朗「タイガーパンチ」が最終回。なんだか辺境の国の奥地っぽいところでうろついてたタイガー&藤波だが、最後はタイガーが卑怯なことを仕掛けてきた部族の族長に一発カマしておしまい。わりと地味な締めくくりな感はあるな。なお押川雲太朗は、次々号から新連載開始予定。


4/25(火)……猟期間

▼未読物
【アンソロジー】「OPERA」Vol.2 茜新社 A5平 [bk1][Amzn]
【単行本】「ALL WORKS」 川畑聡一郎 講談社 B6 [公式]
【単行本】「SOIL」4巻 カネコアツシ エンターブレイン B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「コーヒーもう一杯」2巻 山川直人 エンターブレイン B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「武死道」2巻 ヒロモト森一 幻冬舎コミックス B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「すもももももも 地上最強のヨメ」4巻 大高忍 スクウェア・エニックス B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「イケてる刑事」9巻 佐野タカシ 少年画報社 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「よつばと!」5巻 あずまきよひこ メディアワークス B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「バンビ〜ノ!」4巻 せきやてつじ 小学館 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「団地ともお」7巻 小田扉 小学館 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「アグネス仮面」7巻 ヒラマツ・ミノル 小学館 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「MOONLIGHT MILE」12巻 太田垣康男 小学館 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「ファミリーペットSUNちゃん!」2巻 岡崎二郎 小学館 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「アニキ」1巻 たくまる圭 小学館 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「沈夫人の料理人」4巻 深巳琳子 小学館 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「Daddy Long Legs」 勝田文 集英社 新書判 [bk1][Amzn]
【単行本】「ニナライカ」1巻 作:川崎ぶら+画:秋重学 コスミックインターナショナル A5 [bk1][Amzn]

【雑誌】アフタヌーン 6月号 講談社 B5平 [Amzn]

 木尾士目「げんしけん」は、次回最終回ということで、だいぶしみじみした雰囲気。これ以上長くするとぐだぐだしかねないし、ちょうどいい案配なんじゃないでしょうか。爽やかに締めくくりを迎えられそうだし、いい作品になったなあと思います。実はここまでなんとなく単行本を買ってなかったんですが、連載終了を記念して、まとめ買いしようかなあなんてことも考えてたりします。

 秋山はる「すずめすずなり」は最終回。最後は暖かく、きれいに締めくくり。前進したようなしないようなって感じだけど、木造アパートほのぼのライフなこの作品にはちょうどいい具合な締めくくりだったと思う。人情味のあるいい作品だったし、次回作にも期待。てなわけで最近のアフタヌーンは、「ヨコハマ買い出し紀行」「神戸在住」「すずめすずなり」「げんしけん」……と、連載作品で最終回を迎える作品が増えている。これを機会に、いい新陳代謝が起きると良いのですが。元々新人の層は厚い雑誌だけに、終わった作品に対する惜別の念はあると同時に、新連載へのワクワク感もまた大きいです。

 このほかの連載陣では、柏原麻実「宙のまにまに」が毎度ほのぼのしていて楽しい。ラブコメ的にも悪くない雰囲気だし。なんといっても主人公の大八木くんに片想いしてる姫ちゃんがいいですなあ。

【雑誌】月刊IKKI 6月号 小学館 B5平 [Amzn][定期購読:出版社/7andyicon

 作:綾辻行人+画:佐々木倫子「月館の殺人」が最終回。すべての謎が明かされてきれいに完結。ビッグネーム同士の組み合わせということで期待度の高かった作品だったけど、佐々木倫子らしいボケた味わいを存分に生かしつつ、ミステリ部分もけっこうちゃんとやってて面白く読めた。単行本下巻は7月末発売とのこと。

 青山景「SWWEEET」も最終回。主人公・ススムの双子の弟で行方不明になってしまったツトムをめぐり、兄弟の幼なじみの女の子・さくらとススムの想いが交錯。一時は疎遠になっていたススムとさくらが再び触れ合うようになり、ツトムに関する記憶がだんだん蘇ってくる展開はなかなか緊迫感があった。少年少女の青春ストーリーとしてもよくできていたし、瑞々しくて勢いのあるタッチは魅力的だった。最終回もうまいことまとまってたし、鮮烈な印象を残す良い作品だったと思う。個人的にはけこうオススメ。単行本第2巻は夏ごろ発売予定とのこと。

 新連載、アキタコウ「あいらぶ日和」は、マンガ家の彼女と探偵の彼氏の、ラブラブな日常をほのぼの描いていくお話。暖かみのある達者な絵柄でまずまずの出だし。読切、武嶌波「雪は舞い…」は、彼氏にプロポーズされてマリッジブルーになっていた女性と、その親御さんたちの姿を優しく描いた物語。シャレた絵柄できれいにまとめている。新人ながらもかなり落ち着いた印象を受ける作品。

【雑誌】アックス Vol.50 青林工藝舎 A5平 [bk1][Amzn]

 ついに50号めに到達。最近は個性的な才能を発掘してるし、ちゃんとマイナー作家の単行本も出してくれるし、しっかりやってるなーという印象がある。で、今号の特集は星園すみれ子。まるでトランプの絵札みたいな感じの独特な画風で、ホラー的な雰囲気のある作品を描く人。コミティアで何度か同人誌を買ったことがあるけど、そのころから自分の作風は確立していた人だけに、商業誌でも変わらない味を出している。

 清水おさむの自伝的漫画「JuKu」は、今回は清水ひろ子との合作。奥さんなんでしょうかね。今回は清水おさむが若かりしころ、アニメーターをやっててマンガ家への道を見失いそうになり、それを同僚の漫画家志望の女の子が支えてくれる……という内容。たぶん清水おさむ・ひろ子の二人の出会いをそのまま描いた感じなんでしょう。堀道広「青春うるはし!うるし部」螺鈿といううるし塗りの技法にのめり込み、人間国宝入りを争う二人の男の、小さくて長い戦いを描写。毎度ヘタウマ系で馬鹿馬鹿しくて味がある。そろそろ単行本にならないものか。

 福満しげゆき「生活」。今回も面白い。いつの間にやら主人公たちがやってる天誅稼業が大がかりなことになってしまう。なんだか自分たちの予想を超えて、事態がどんどん発展してっちゃってる様子と、主人公らの引きずられっぷりが面白い。藤枝奈己絵「夢色お兄ちゃん」は、お兄ちゃんが太ったと思ったらまたやせて、皮ダブダブ状態に。なんかグロい状態になってて笑えた。衿沢世衣子は新連載「エアチェック」を開始。まだ始まったばかりなのでなんともいえないけど、小松真也「てんじんさま」はすごく完成されたファンタジー世界を描いている。森雅之とかをちょっと思い出すかな。

【雑誌】イブニング 5/9 No.10 講談社 B5中

 寺沢大介「喰いタン」。なんだか喰いタン向けな感じの、いかにも回りくどい方法での殺人を教唆するヘンな組織が登場。脈絡なくサービスシーンもあり、高野自身が作中で語っているとおり、なんだか妙なテンション。でも「もやしもん」ネタを入れたり、やりたい放題度は上がってていいかも。高梨みどり「銀座の番ねこ」は最終回。手堅く読める作品ではあったけど、少し地味だったかな?

【雑誌】ヤングチャンピオン 5/9 No.10 秋田書店 B5中

 村生ミオの新連載「恋愛活動」が開始。最近ではストーカー系のサイコホラーっぽい話が多いけど、これはサラリーマン男が主人公のH系ドタバタコメディになりそう。初回の印象としては、柳沢きみお「妻をめとらば」みたいな路線かなーという感じ。それにしても村生ミオって、常にバリバリ仕事してるなあ。脂っこい仕事ばかりだけど、なかなか凄いかもしれない。国友やすゆき同様、単行本全部持ってる人がいなさそうな作家さんですなあ。

【雑誌】ビッグコミック 5/10 No.9 小学館 B5中

 山上たつひこ「中春こまわり君」が2004年1/25 No.2以来、久々の掲載。今回は前編。「がきデカ」のこまわり君が大人になってからの話だが、個人的にはこのシリーズけっこう好き。おなじみのキャラのその後を見るのは面白いし、ギャグも年輪を存分に感じさせる練れっぷりで、一読して爆笑って感じの派手さはないものの、その分なんともいえぬ油っこい味がある。この濃厚でまったりとした口当たりは、若い作家にはちと出せないものでしょう。まあ今となっては多作は難しいだろうけど、こうやってときたま思い出したように掲載されていってくれると良いなあと思います。作:鍋島雅治+画:はしもとみつお「築地魚河岸三代目」。今回はイカの塩辛の作り方が紹介されていたけど、自分でもやれないことはなさそう。ただ問題は新鮮なイカを手に入れるってとこかな。

【雑誌】漫画サンデー 5/9+16 No.18 実業之日本社 B5中

 先週連載が終わった東陽片岡がさっそく新連載を開始。タイトルは「東陽片岡のふにゃらか行進曲」。東陽片岡作品ではおなじみ、愚痴聞き屋のおやじとかは出てるけど、やっぱりやることは風俗レポらしい。つまり基本的にはまったく何にも変わってないということみたい。さすが東陽片岡。

【雑誌】LaLa 6月号 白泉社 B5平 B5平 [Amzn]

 時計野はり「お兄ちゃんと一緒」。桜が正に告白でもしてみちゃるかーと決意するも、そこにおじゃま虫が一人参戦。相変わらず桜ちゃんはかわいいですのう。今回は扉ページの赤ずきんちゃん姿が良かった。高木しげよし「触れる温度」は初登場作家の読切。他人に触れられることを極端にイヤがる少年が、唯一触れられてもイヤでない保険室の女医センセイへの想いを募らせていく……という学園ラブストーリー。鈴木ジュリエッタ(花ゆめで「カラクリオデット」を描いている人)に似たスッキリしたきれいな絵で、切々とした想いを暖かく描いていくストーリー運びもなかなか。まずは上々の仕上がりでけっこう楽しめました。

【単行本】「淫獄猟奇館」 氏賀Y太 松文館 A5 [Amzn]

 1999年5月に桜桃書房から発行された「毒どく猟奇図鑑」収録作品をベースとした再録系の単行本。今回は「マテリアル」前後編の代わりに、これまで未収録だった「愛の家」「庚と丙」の2本を収録。昔の氏賀Y太の単行本は購入してなかったので、個人的にはけっこう新鮮に読めた。内容のほうは氏賀Y太らしい残虐漫画のオンパレード。とらわれた少女がヒルの遺伝子を注入され、だんだん不定形生物になっていく「肉色の水」とかはインパクトが強い。氏賀Y太作品にしては血は出ないけど。血がドバドバ系では、保母のおねえさんが子供たちによってバラバラにされてしまう「Disposable Toys」あたりが、けっこう怖い。子供たちが無邪気であるだけになおさら。もちろん読者を選ぶタイプの本だけど、やっぱりこの迫力は突き抜けてて凄い。


4/23(日)4/23(月)……びじょやじゅとてちてけんじゃ

▼未読物
【雑誌】月刊IKKI 6月号 小学館 B5平 [Amzn][定期購読:出版社/7andyicon
【雑誌】少年エース 6月号 角川書店 B5平 [Amzn][定期購読:出版社
【雑誌】ガンダムエース 6月号 角川書店 B5平 [Amzn][定期購読:出版社
【単行本】「ハツカネズミの時間」2巻 冬目景 講談社 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「アキバ署!」2巻 瀬尾浩史 講談社 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「サトラレneo」1巻 佐藤マコト 講談社 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「ハルジャン」1巻 小山宙哉 講談社 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「ガガガガ」2巻 山下ゆたか 講談社 A5 [bk1][Amzn]
【単行本】「機動戦士ガンダムTHE ORIGIN」12巻 安彦良和 角川書店 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「犬ガンダム 地上編」 唐沢なをき 角川書店 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「オリベ」 南Q太 マガジンハウス A5 [bk1][Amzn]
【単行本】「シグルイ」6巻 作:南條範夫+画:山口貴由 秋田書店 B6 [bk1][Amzn]

【雑誌】近代麻雀ギャンブルCOM 6月号 竹書房 B5中 [Amzn]

 今号もあんまり面白くないな〜とか思いつつ読んでたら、なんと休刊号だった。創刊が1月23日発売の3月号だったので、全4号と速攻での休刊となった。株やスポーツの予想などまで含めて、総合的にギャンブル的なものを取り扱うという切り口自体は悪くないのだけど、やはり掲載作品が弱かった。近代麻雀ゴールドの後継として始まったこの雑誌だが、ゴールドには良くも悪くも雀鬼流という柱があったのに対し、こちらは目玉作品が確立できず。福本伸行プロデュース作品を大量に投入したが、描いているのは福本伸行本人でなかったので、やはり格落ちな感は否めず。河合単と坂本タクマの株漫画、三ツ森あきら「州立シュワシュワ高校ギャンブル部SEED」あたりはわりと面白かったけど、雑誌内でいえば脇を固めるタイプの作品だったしなあ。とりあえず新雑誌等の予告はなかったです。

【雑誌】ヤングキング 5/15 No.10 少年画報社 B5中

 韓国人作家のBoichiが巻頭カラーで連載開始。「サンケンロック」という作品で、日本のあんちゃんが、実は韓国籍であちらで警官になった片想い相手の女の子を追いかけて渡韓。そちらで警官になることを目指すも職にはありつけず、失意の日々を送っていた彼だが、喧嘩の才能を見込まれて裏稼業をやることに……って感じになるんかな。Boichiはこれまでも日本のエロ系やオタク系の雑誌でいくつか作品を描いてたけど、絵はうまいと思うし、描写もダイナミック。まああとは韓国を舞台として、どれだけ日本の読者を引き込めるかってところかなあ。才谷ウメタロウ「G.C.U」が最終回。エッチありとかいろいろありで、さまざまなラブストーリーをやっててけっこう楽しい連載でした。才谷ウメタロウは次号から、新連載「WE NEED」を開始予定。

【雑誌】ヤングマガジン 5/8+15 No.21+22 講談社 B5中

 新連載、佐能邦和「天然華汁さやか」がわりと良かった。見た目は非常にお堅そうで実際すごい優等生でもある女の子・鼓さやかが主人公。しかしその外っツラとは裏腹に、彼女は最近物凄くエロい妄念に心とらわれていて、教科書とかでちょっとエロを連想させる言葉を見るだけで、もうムラムラしまくっちゃう状態になっていたのでした……という出だし。優等生女子がやたら恥ずかしがったり、思わずエロいポーズをとってしまったりする様子は馬鹿馬鹿しいし、絵ヅラ的にも派手で見てて楽しい。絵もうまいし、ちょっと楽しみ。宮下英樹「センゴク」は三方ヶ原の合戦が始まり、なかなかにアツい。ここは武田軍の凄いところを存分に見せつけていただきたい。

【雑誌】ビッグコミックスピリッツ 5/8+15 No.21+22 小学館 B5中

 浦沢直樹「20世紀少年」がいちおうの最終回だけど、どうにも半端な終わり方。連載のほうはけっこうぐだぐだしてたので、ストーリーは飛ばし飛ばしでしか追ってなかったけど、そういう自分でさえ「これで終わり?」とか思ってしまった。いちおう1年くらい置いて完結編をやるらしいけど、この状態ではさすがにスッキリしない。そろそろ描いてるほうも煮詰まってきちゃったんだろうか。真鍋昌平「闇金ウシジマくん」は面白いですなあ。今回の風俗嬢編は、貢いでるほうも貢がれているほうも業が深くてなかなかスリリング。美人でないナンバー1風俗嬢が、いかにヤバ系の客をつなぎとめているかという手管が面白いし、このナンバー1さんの寒々とした日常生活も興味深い。ウシジマは全然出てこないけど、まあ十分濃いのでいいです。

【雑誌】週刊少年ジャンプ 5/8+15 No.21+22 集英社 B5平

 新連載、矢吹健太郎「To LOVEる」(脚本:長谷見沙貴)が巻頭カラーでスタート。クラスメートの女子に片想い中だけど、なかなか告白できずにウジウジしていた少年のところに、宇宙人の姫様が押しかけてきて……というSFおしかけ女房モノなラブコメ。わりとストレートなドタバタラブコメになるかな。女の子はわりとカワイイし、初回の個人的な印象としては悪くないです。最近のジャンプは、ベタなラブコメ成分が不足気味だったというのもあるし。作:大場つぐみ+画:小畑健「デスノート」。ライトくんがたいへん見苦しくジタバタ中。このカッコ悪い様子を見ていると、ちょっとサディスティックな喜びが湧いてくる。これはさすがに逆転の目はありませんかのう。

【雑誌】ドルフィン 6月号 司書房 B5中 [Amzn][定期購読:7andyicon/Fujisan

 今号はくどうひさしはお休み。巻頭カラーは単行本が出たばかりの柾木愛造「尻追い人」。超敏腕だが余裕のない生活を送っていた女性課長が、通りすがりのお尻好きな男に尻を掘られて安らぎを得るという漫画。オチがくだらないのはわりといい。こういうアホっぽいネタで行くなら、途中の展開ももっとムチャで良かったかも。

【単行本】「溺れるナイフ」3巻 ジョージ朝倉 講談社 新書判 [bk1][Amzn]

 好調。田舎の村で暮らすようになった少女モデルの夏芽と、その村に住む圧倒的なオーラを持つ少年・コウ。二人の恋物語をイキイキと描写。コウへの想いがどんどん募る夏芽に対し、コウはどこか冷めた様子。しかし学校や日常生活の中で、ふと相手のことが物凄く輝いて見える瞬間を印象的に描写したシーンなどは、やはりハッと息を飲む鮮烈さがある。少年少女の想いのまっすぐさ、強さと、ジョージ朝倉の勢いある作風がしっかりマッチしててたいへん面白い作品となっている。続きも楽しみ。

【単行本】「美女で野獣」8巻 イダタツヒコ 小学館 B6 [bk1][Amzn]

 最終巻。最後までぶん殴り合う悦楽を楽しそうに描きまくっていて、ノリが良く勢いのあるたいへん楽しい作品に仕上がりました。格闘としてはもうハチャメチャもいいとこだけど、女子高生たちが、百合的な想いを込めた拳をライバルにぶちかましながら、歓喜しつつ戦う様子は本当に楽しそうで良かった。ギャグ的な部分もダイナミックで笑えたし、茜&リリカの関係も最後まですごくラブラブだった。最終話もうまくまとめていてスカッとした。読んでて気持ちいい、エンターテインメント性にあふれた良作だったと思います。

【単行本】「あいこら」3巻 井上和郎 小学館 新書判 [bk1][Amzn]

 ドタバタ続きで安定して面白いです。ヒロインが分散している分、メインとなるストーリーがいまいち弱めになってしまっているきらいはあるけれども、かわいい娘さんたちをたくさん用意して、下品になりすぎない程度にサービスシーンをちりばめていってて楽しく読めます。

【単行本】「へうげもの」2巻 山田芳裕 講談社 B6 [bk1][Amzn]

 2巻もしっかり面白い。天下を自らの掌中に収めんと意気軒昂な信長だが、織田家専制を進める信長に対して臣下たちの不満が募っていき、そして舞台は本能寺へ……という具合にお話は進行。その中で古田左介は、武の道をとるか、数奇者のとして生きるか、まだぐらぐら迷い中。大物たちが天下をどうこうしているにも関わらず、左介だけは茶器がどうので悩みまくっている様子が滑稽で楽しい。あとこの巻の最後のエピソードの見開きシーンは、構図が非常にダイナミックでカッコイイ。3巻に収録される次の話も再び読み返すのが楽しみ。


4/22(土)……猛威異界

【雑誌】コミックハイ! VOL.13 双葉社 B5平

 私屋カヲル「こどものじかん」。九重さんの青木先生に対するアタックがだいぶ本気モードになってきておりますなあ。それを真に受けるべきかどうか先生のほうとしては難しいところではあるけれど、そこらへんの駆け引きもなかなか楽しい。あとお話的にはたぶん相手にはならないんだろうけど、青木先生にちょっと好意を抱いている、同僚の京子先生もけっこうイイと思うのだった。恋の予感に身悶えてるさまがかわいいと思う。巻末のほうに載ってる「みーたん様がみてる」という落書き漫画は、友美イチロウが原稿落としたってことですかね。まあ豪快な穴埋め方法ではあると思うけど、個人的には毒舌が滑ってる感じで、いまいち面白くないかなあとか思った。

【雑誌】美少女的快活力 Vol.9 光彩書房 A5中

 巻頭カラーは犬「ストレンジ♥カインドオブウーマンひつこくアゲイン」。シリーズ4話め。下のほうの単行本「初犬」の感想に内容等は記述したけど、毎度ピチピチしててエッチシーンは充実。主人公の深谷くんと昔なんかあった女の子が暗躍し出して、だいぶお話も動いてきた。上乃龍也「いいわけ電車」は、電車内で痴漢される回刊に目覚めてしまっためがねっ娘女生徒さんのお話。いつもながら肌の質感がつやつやした絵柄で、汁気の多いエロシーンを展開。電車内なので乳を出すシーンは少なかったが、実用性はしっかり。廣田眞胤「Scorched Earth Erotica」。美少女的快活力は初登場だが、細くてへろへろした線をより合わせた感じの画風が特徴的で印象に残った。淫靡な風味が出ててなかなかよろしいんじゃないでしょうか。

【雑誌】ギガロック VOL.13 幻冬舎コミックス B5中

 尾崎未来「Love♥Parachute」。家庭教師のバイトをやってる主人公が、すごく巨乳なかわいいオンンあの子を受け持つことになって……というお話。まあ当然やるわけですが、ヒロインさんが明るくかわいくエッチもしっかり。こういう軽いタイプの女の子だと淫靡さはなかなか出にくいんだけど、尾崎未来はこういう娘さんをちゃんとエッチに描くのがうまいっすね。

【雑誌】華漫 Vol.6 ワニマガジン B5中

 掲載作品の中では、嵯刀天廣「スペシャル♥ブレンド」がわりと好みかな。喫茶店をやってる熟れ熟れの女店主が、来店した色男さんとエッチしちゃうという内容。なめらかな描線がわりと好み。ヒロインの表情も艶やかな雰囲気があるし。

【単行本】「初犬」 犬 一水社 A5 [Amzn]

 美少女的快活力で活躍中の、犬による初単行本。ピチピチとフレッシュでムチムチ感のある女体を描く人だが、それでいつつちゃんと萌え的なキュートさも同居しているのが良いです。

 この単行本の中で、とくに読んでて楽しいのが「ストレンジ♥カインドオブウーマン」シリーズ。学校ではほとんど誰とも口を聞かない美少女・藤乃さんと、いつも電車で一緒になるクラスメートのあんちゃんが、とある出来事をきっかけに彼女とつき合い始める。実は彼女は無口ではあるけれど、実はバイブをあそこにくわえたまま通学電車に乗るようなスキモノ少女だったのでした……といった具合。何もいわないので、彼のことが好きなのか、それともエッチが好きなのか全然分からないけど、二人の生活が甘くエッチに、コメディ色もたっぷりに描かれていく。不思議な女の子の藤乃さんがかわいく、エロシーンもなかなかに充実。

 ただあまり作品数がたまっていない状態での単行本発売となってしまったのはちと惜しい。「ストレンジ♥カインドオブウーマン」シリーズは3話のみの掲載で、単行本になってみるとボリューム感に欠けるきらいがある。また3話めのラストが次の話へのヒキのシーンとなっているので、ブツ切りな印象も受けてしまう。連載のほうは新キャラが出てきてちょっと盛り上がりつつあるので、もう少しためてからのほうが良かったなあと思うんですが。

【単行本】「もぉいいかい?」 ほしのふうた 東京三世社 B5 [Amzn]

 ほしのふうたとしては初のカラー作品集。というかミニモンの表紙とかで描いたカラー絵を集めた画集といった趣。そんなわけで、ほしのふうたのかわいい絵を眺めて楽しむといった風情の本となっている。漫画を期待する向きには物足りないかもしれないけど、ほしのふうたの描く少女が好きな人なら、まあ押さえておくべきかなーという一冊。まあ個人的には、ほしのふうたの絵はカラーよりモノクロのほうが好きな感じもありますが。この人の絵は、2色カラーが合いそうだなと個人的には思ったりします。


4/21(金)……懇々古今

【雑誌】コミデジ+ Vol.1 モビーダ/SBCr B5平

 またしてもリニューアルされた流浪の雑誌。コゲどんぼ「げまげま」でも書かれているとおり、季刊デ・ジ・キャラット→隔月デジキャラット→コミデジ→コミデジ+と、リニューアルされるたびにでじこ成分が減る。それにしてもまさか出版社がソフトバンククリエイティブ+モビーダ・エンターテインメントになるとは……。これは先日創刊された少年ブラッドと同じ組み合わせ。ただブラッドが新規立ち上げだったのに対し、コミデジ+は雑誌まるごと買ってきた形だけに内容的にはさすがに安心感はある。「こんこんここん」「げまげま劇場デ・ジ・キャラット」と、コゲどんぼ漫画2本があるし、かなん「ギャラクシーエンジェル3rd」も安定株。征海未亜「恋きゅー♥」も、かわいい絵柄でキューピット娘たちの活躍を描いてて、わりと期待が持てそう。

 そのほかの執筆陣は、吹屋フロ、身裂き、酒菜屋なかさ、あさき、愁☆一樹、是空とおる+ムラナコ、山鳥おふう。まあ個人的には一番楽しみにしているのは「げまげま劇場デ・ジ・キャラット」なので、もう少しでじこ成分が増えても良いかなあとは思いますが。

【雑誌】コミック電撃大王 6月号 メディアワークス/角川書店 B5平 [Amzn]

 創刊12周年で、海藍「トリコロ」が連載開始。あずまきよひこ「よつばと!」は今月も面白いなあ。まったく関係なさげな話から入って、よつばがリサイクルに挑戦……という流れに。よつば作の適当リサイクルグッズも笑えちゃうし、オチのつけかたもうまい。大したものですなあ。作:あかほりさとる+画:桂遊生丸「かしまし〜ガール・ミーツ・ガール〜」は、はずむの命が残りわずかと知り、とまりちゃんが思い悩む。彼女の切ない想いがひしひしと伝わってきて、泣かせ系な展開でしっかり読ませる。個人的にはとまりちゃんのほうがひいきなので、なんとか彼女が幸せになってくれると良いのですが。

 鳴子ハナハル「かみちゅ!」は、ゆりえ弟→まつり妹の片想い話。まつり妹は、弓道部衣装姿などなど、どんな格好しててもちまちまかわいらしくて良いですな。アニメ版ではあまりじっくり描かれなかった部分なので、漫画版ではもうちょっと掘り下げてくれるとうれしい。あと作:オーガスト+画:脳みそホエホエ「夜明け前より瑠璃色な」も、脳みそホエホエの絵柄がかわいらしく、ちゃんと学園ラブコメしてて安定して楽しい。この幼なじみっ娘・菜月のほうが健気でいいですな。

【雑誌】ヤングガンガン 5/2 No.9 スクウェア・エニックス B5中

 大高忍「すもももももも〜地上最強のヨメ〜」がアニメ化決定ということで巻頭カラー。まだ原作のストックが少ないので、もう少し待ってもいいかな〜という気もしないではないけど、まあ1クール分くらいならなんとかできるか? 本編のほうはバトルに天誅戦士ウマ仮面が加わって、恥ずかしい衣装パワーで活躍。やっぱ委員長さんはいいですなあ。出てくるとお話全体が華やぐし、ギャグ成分も増量されるので良いです。作:原田宗典+画:井田ヒロト「戦線スパイクヒルズ」。最近はノムラノブオのスリ修行のほうが中心だったが、今回はスウガクの身の上のお話。ハードな青春を送っててなかなか凄みがある。

【雑誌】週刊漫画ゴラク 5/5 No.17 日本文芸社 B5中

 作:天王寺大+画:郷力也「ミナミの帝王」は、萬田銀次郎の若き日を描いたヤング編がおしまい。途中から読み始めたんでなんともいえないけど、落とし前はきっちりついた感じですかね。あと今号には、郷力也自らが監督を勤める実写ビデオ映画の撮影レポートもあり。

【雑誌】コミックバンチ 5/5 No.21 新潮社 B5中

 富沢順「殺し屋麺吉」。今回はギターを使って相手を操る殺し屋との決着編。「オカモチまで備長炭製とは思わなかったァーーーッ!!」というセリフにちょっと笑った。そりゃ確かに思わないだろうなあ。

【雑誌】COMIC LO 6月号 茜新社 B5平 [Amzn]

 裏次郎「古本屋で遊ぼう」は、古本屋のあんちゃんと、そこにいりびたっている少女のエッチ。女の子がイタズラっぽくイキイキした表情をしてる点に惹かれるものあり。エッチシーンなども含めて、全般に表情豊か。あと強弱のついた線は柔らかみがあって、こちらも好きなタイプ。青乙くるね「甘味もあります!」は、父親のやってる定食屋さんの利用客に脅されて、エロいことされてる少女のお話。淡い光に照らされたような、フレッシュな感触のある絵柄が特徴的。ただ少女が凌辱されるだけの話かと思いきや、まあいちおう明るい系のオチもついててちょっと安心。鬼束直「アイドリングSTEP」。モデルのオーディションにも受かっちゃうくらいのかわいい妹さんが、兄にエッチなことを仕掛けてくる……ってな内容の兄妹モノ。鬼束直のすっきりしててほんのり甘い絵柄は、いつもながら甘美でよろしいです。

 うさくん「受粉の季節♥」。園芸部の先輩女子と後輩男子のエッチ。後輩男子が、花のおしべとめしべを見て興奮してオナニーしている変態野郎であるあたりとか、下らなくて面白い。絵のほうも独特のもこもこほっこりした感じがいいし。あとラストページの最後の1段で、毎度くだらないオチをつけてくれるところも楽しい。ガビョ布「ベリー素敵なおちんちんの効能」は、兄と妹のエッチ話。ドタバタコメディ調なお話はカラッと明るく楽しく読める。丸っこい絵柄もコミカルで見てて楽しい。8ページしかないけどまとまってるしいいんじゃないでしょうか。

【雑誌】フラミンゴR Vol.12 三和出版 A5平

 天竺浪人「CLAY-DOLL −クレイドル−」がいいです。変態教師によって拉致監禁されて凌辱漬けにされたことがトラウマとなっている少女の物語。この手の作品は、拉致監禁中の凌辱シーンが中心となる話が多いけど、本作品ではそれが終わった後の被害者の姿をじっくり追っていっているのが興味深い。いちおう平凡に日常生活は続いていたが、その端々で暗くて淫らな記憶が頭をもたげる。その描写がスリリング、かつエロチックでもあり読ませるお話となっている。この先どんな展開が待ち受けているかも気になるところ。栗田勇午「2×2=5」は3話め。クラスメートが犬としているところを目撃してしまったことから、だんだん犬とのセックスに吸い寄せられていく少女の姿をじっくりと。今回のシリーズはキャラの萌え度も高まってていい具合だなあ。自分のところの飼い犬が体を許すクラスメートのほうに行き、そこを相手の飼い犬に慰められるという展開は、なんだかマジに恋愛モノっぽくもあり。けっこう読みごたえがあるので、今後も頑張っていただきたい。


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