7/20(木)……回虫!
▼今さらながら前期アニメの最終回感想。今日は「BLACK LAGOON」[Amzn]を見ました。これはシリーズ通してなかなかよくできてたと思います。映像のクオリティが高く、アクションシーンも派手。悪党の美学を前面に打ち出し、テンポよく迫力たっぷりにお話を展開。濃いめの色使いでパンチの効いた作画も上々。とくに8〜10話の戦闘メイドが襲ってくる話あたりは、作画アクションともにピーク。このアニメ版は原作漫画にものすごく忠実に作られてて、セリフも原作通りな部分が多いけど、アクションシーンや映像の迫力によってお話をいい具合に膨らましていたと思う。原作のイメージを崩さず、なおかつそこにプラスアルファしている感じで、いいアニメ化だったと思う。漫画版はいくぶんアッサリした印象も受けるけど、アニメ版はこってりした味わいで、個人的にはアニメ版のほうが面白いなと思った。
ただ惜しい点としては、最終の11〜12話が、締めくくりエピソードしてはちょっと弱かった気がする。漫画版が連載途中で、最終回にふさわしいほどの大きなエピソードがまだないこともあり(個人的には日本編も若干弱いと思う)、アニメ版も幕の引き方が難しかった部分はあると思う。原作をとても大事にして作っていることは感じられたが、ラストはかえってそれが足枷になってしまったかもしれない。最終回くらいは、もっと派手なアニメオリジナルエピソードにしちゃっても良かったかなーという気はする。
【雑誌】ビッグコミックオリジナル 8/5 No.15 小学館 B5中
福本伸行「最強伝説黒沢」。最近の展開はものすごくアツい。誇りを守るため、身を賭して若いチンピラ集団と戦う黒沢さんの姿を目にして、ついにホームレスのおっさんたちが立ち上がる。その必死な姿に心打たれる。いやあもう感動しちゃいましたよ。黒沢さんの「敗者にも意味がある……!」「敬意を払うべきだ……!」「立派に生きた人達に……!」といったセリフのあたりは涙なくして読めない。黒沢さんは本当にいい男になった。感動した。
【雑誌】モーニング 8/3 No.34 講談社 B5中
新人読切、安達ひさし「blowin’西浦」。漁港のある町、西浦に住むサーフィン好き少年を主人公とした青春物語。西浦の海は漁港から魚臭い風が吹くが、その海岸に打ち寄せる波は、少年が知る限り最高のモノ。その感覚を共有できる女性サーファー・シュンちゃんが現れるが、シュンちゃんはある日、何の前触れもなくいなくなってしまう。そして後になってシュンちゃんがどんな人だったか、どんな気持ちで波に乗っていたかがだんだん分かってくる。ほろ苦いけど、爽やかな青春ストーリーに仕上がっててけっこう楽しめた。作画の雰囲気からいって、吉田聡のアシスタントやってた人かなあ。新人だけどコマ割りとかしっかりしてるしこなれた作風です。
【雑誌】ヤングサンデー 8/3 No.34 小学館 B5中
北崎拓「さくらんぼシリーズ クピドの悪戯II」がスタート。今回は化粧品メーカー勤めのちと頼りないサラリーマンにーちゃんの恋物語といったところ。OLさんたちの翻弄されている彼が一人の女子高生さんと出会う……ってな感じでお話は始まる。実績のある人だけに内容は非常に安定感あり。あと前シリーズの「虹玉」は10月からTV東京でドラマ化されるとのこと。最近はヤンサンがらみのドラマ化がけっこう多いけど、やっぱテコ入れにかかってるんですかねえ。
【雑誌】ヤングジャンプ 8/3 No.34 集英社 B5中
奥浩哉「GANTZ」。今回で第一部完。しばらく休んで、11月16日発売のNo.51から「GANTZ 2nd phase」として再開とのこと。ここまでずいぶん長くやってきたけど、なかなか決着がつきませんなあ。お話のほうも第一部はいいとこで終わっちゃってる感じなので、早いとこ再開してほしいところではありますが。
林佑樹「カイチュー!」は、4月に出た5/20増刊「漫太郎」(4/11日記参照)に掲載された作品の続き。主人公の熱血弓道少年が弓道部に入り、以前から憧れていた天才弓道家である先輩に挑もうとするが、その先輩は女装美少女になっちゃっており熱血少年愕然……という展開。女装先輩がかわいく描けており、キャッチーなお話。そういえば漫太郎では、新人11人が共作して人気投票1位の作品が連載兼を獲得するということをやっていたはずだけど、その話はどうなったんでしょうなあ。覚えてる人はあんまりいないかもしれないけど(ていうか自分も日記読み返すまで忘れてました)。
【雑誌】週刊少年チャンピオン 8/3 No.34 秋田書店 B5平
阿部秀司「発明軍人イッシン」は2回め。なかなか下らないし勢いがあって良い滑り出し。主人公である元軍人・イッシンの行動がたいへん極端だし、彼の子孫である火野玉もいい感じにバカっぽい。最近の阿部秀司作品の中では取り分けギャグがストレートで、気楽に笑い飛ばせる作品。哲弘「椿ナイトクラブ」はけっこうコンスタントに面白いと思う。女の子連中がそれなりにかわいいけどみんなちょっとイカレてたりズレたりしてるのが楽しい。ハーレムラブコメになりそでならないサバサバしたところも持ち味。
佐藤将「富山ねじ」。短期集中新連載。さびれたねじ工場をやってるにーちゃんが、風呂屋で目撃したヤクザさんの刺青にあったロボットの設計図を元に、そのロボットを作ってみたら、なんか動いちゃった……ってな話。ロボットは電力とエロい心をエネルギーにして稼働。なんかとても不気味な表情をしているが、電力が足りないといってコンセント部をベロベロなめてみたり、その動きや行動も変態チックで気持ち悪い。作画はまだうまくはないけど、妙な味のある作品で個人的にはちょっと気に入った。こういうアクの強いタイプは好きです。
こちらも集中、山下勲「キャンフライ」。主人公の少年・小太郎はいつもは非常にドジで使えないメガネ君で、居候先の女の子あきらちゃんにイジメられてばかりだが、その正体は人間を滅ぼそうとするカラス族の王子であり……という感じ。絵柄的にはまだこなれてないが、画風とかはちょっと高橋葉介っぽい。「フリオチ」を描いてた三三にもちょっと似てるかもしれません。絵柄のクセの強さが。あと園田ともひろ「オーバードライブ魂」は集中連載再開。地味に続いているのでなんとか頑張ってほしい。最近のチャンピオンはこまごました作品がとても多く、それが個性派揃いなので雑誌を処分できない……。
【雑誌】オースーパージャンプ 8/25 No.8 集英社 B5中
巻頭の袋とじ漫画「幻!!女塾」は、宮下あきらと山口譲司のコラボ作品。大河内民明丸が、若いころに中国奥地で目撃した女だらけの武術集団の想い出にふけるというもの。まあコラボっつっても山口譲司担当部分は見開き2P分だけですが、こういうくだらないノリは嫌いじゃないです。早川光+橋本孤蔵「「渡職人残侠伝 慶太の味」。「きららの仕事」に登場する坂巻が流れの職人をやっていた若いころのエピソードを描いていくという感じ。こういう話が出てくるところを見ても、やっぱ「きららの仕事」の陰の主役は坂巻だなあとしみじみ思う。正直きららは優等生すぎるし、坂巻見てるほうが断然面白い。
あと今号にはなんか意外なメンツがちらほら。まず新連載として、安田弘之が「らりるれロハス」という作品をスタート。ロハスとかいってるけど、ネタ的には上野顕太郎の「ひまあり」みたいな、「この言葉ってこういうイメージだよね〜」というのをやるギャグ漫画となっている。4ページと短いのでサクッと終わる。それから「ガタピシ車でいこう!!」シリーズの山本マサユキも読切で登場。「ヘブンズドライブ」というタイトルで、主人公の魂が旧車に宿っちゃって、それがかわいい女の子のモノとなり……ってな感じのコメディ。相変わらず旧車ネタをふんだんに織り交ぜて、軽いノリでお話を展開している。
落合尚之「アクション女形 玉田又三郎」は、スタントとして戦隊モノのピンクの中の人をやってるおっさんが、超絶演技で、本来の役者を食っちゃう大活躍……というお話。ドタバタノリ良く展開してて手堅い出来。作:カズマ+画:イトカツ「実録鬼嫁日誌」。いつもは4コマだが、今回は通常コマ割りの特別バージョン。夫&鬼嫁&娘さんの3人でハワイ旅行という内容。ケンカしつつも仲が良いというのをやっててなかなか微笑ましい。あとコマがいつもより大きいので、イトカツの絵柄のかわいさが映えている感じ。中西やすひろ「Oh!透明人間21」は最終回。透留&良江が二人とも記憶喪失になった後、良江ちゃんが外人と結婚することになって……ってな展開をいきなり最後にやってきた。まあ結局はいつもどおり透明パワーで元どおりになるんだけど、この適当さ加減はさすがだなと思った。
【雑誌】花とゆめ 8/5 No.16 白泉社 B5平
日高万里「V・B・ローズ」。なんだかアゲハのことを敵視してるみたいだった夏奈の家に、アゲハと露が訪れるというエピソード。なるほど夏奈はそういう人だったのですかー。今回はラブラブ度はそれほどでもないけど、ほのぼのしてたし、きっちり楽しい。
【雑誌】COMIC RIN Vol.20 茜新社 B5平
猫玄「嫁の妹VS実の妹」。本当にタイトルどおりな漫画。お兄ちゃんを取り合って、実妹と義妹が誘惑合戦を繰り広げちゃうという内容。実の妹はボーイッシュでショートカット、義妹はメガネッ娘で子供にしては乳大きめ(といっても巨乳ってほどではない)、対照的な二人に挟まれてむっちりもっちりってなハーレム状態。ドタバタと話を進めててストーリー面でも面白いし、女の子二人もしっかりかわいい。相変わらずの隙のなさ、手堅さに感心いたします。
LEE「真夏の夜の夢」は、この人お得意のみみ娘もの。ペットのうさぎが七夕の晩に美少女化してご奉仕。うさぎ少女の逆三角形口がなんともかわいらしくて良いです。先日、単行本「みにみみ」[Amzn]が出ましたが、単行本は入手済みなので、後日感想書きます。たまちゆき「放課後フィアンセ」。学校では仲の良い幼なじみ、実は婚約者な少年少女がエッチなことに耽るという内容。二人の元気良さ、無邪気さがかわいらしくてええです。
7/19(水)……女体化の対価にょ〜
【雑誌】少年ファング 9月号 リイド社 B5平 [Amzn]
新創刊で公式ホームページはhttp://fangcomic.jp/。執筆陣についてもリンク先を参照のこと。かなり低年齢層にターゲットを絞った作りなので、30代男だとちとなじみづらいかな……。とりあえず読んでみた感じでは、異世界冒険ファンタジーの小林ゆき「フール・フール」、ホラー系で線に独特な味のある阿部洋一「少女奇談まこら」(作:平野俊貴+植竹須美男)、ちょっぴりHっぽいサービスありのドタバタコメディ・おがわひだり「なまぐさ☆ボーズ伝説」あたりがまずまず。あと垣野内成美「レイスイーパー」もさすがにこなれてはいる。
いちおう対象読者層も明確ではあるし、第1号の印象としては、派手ではないもののそこそこまとまってるかなーという感じ。ただ「そこそこまとまってる」で、低年齢層の読者をガッと取り込めるかといえば、ちょっと難しそうな気はしないでもない。まああくまで明らかに対象読者層ではない30過ぎ男性の意見なのであまりアテにはならんでしょうし、本来のターゲット層の意見はまた違うかとは思いますが。
【雑誌】アワーズプラス 増刊9月号 少年画報社 B5平
犬上すくね「ベビーシナモン」が甘ったるくていいですのう。無口で感情をあまり表に出さない女性編集者さんと、打ち切りを喰らった漫画家男が、原稿紛失事件をきっかけにあれよあれよという感じで急接近。普段は気持ちを表に出さないヒロインさんが、担当をはずれたのを契機に一気に彼への想いを見せ始める様子がなんともかわいらしうてたまらんです。やっぱ恋愛モノうまいですなー、この人は。二宮ひかる「おもいで」は、主人公のイジメられがちな小学生女子・里緒ちゃんに優しくしてくれて少し気になっていた男子が、実はなんだか底の知れないものを持った少年で……という出だし。この人も恋愛モノのキレ味は素晴らしいものを持ってる人だけに、続きが楽しみです。
今号の巻頭カラーは、谷川史子「くらしのいずみ」。プールで溺れていた男性を助けたことが縁となってその人と結婚した女性・リョーコが主人公。なんだか男勝りで自分は「かわいい女」ではないことを気にしていたリョーコさんだが、夫のほうは全然そんなふうには思ってなくて……という、夫婦のラブラブ物語となっている。二人の様子がなかなか微笑ましく、かわいらしい作品でした。スエカネクミコ「成城紅茶館の事情」。主人公は紅茶を呑むと女体化する体となってしまった少年。その後、純粋に男だったころに好きだった女の子は実はレズだったことが判明、そして主人公が女体化した状態で相手に惚れられてしまい……というドタバタコメディになっている。こざっぱりした絵柄はなかなかシャレているし、主人公の乳が豊満なのも心華やぐものがあって良い、と思いました。
あとこのほかこいずみまり、石田敦子、志村貴子と実力派が揃ってるし、小野寺浩二、六道神士らも、コジャレた作品が多いなかでいいアクセントになっている。水上悟志、天野シロといった若手らもいて、さらに超重鎮・聖悠紀「超人ロック ライザ」が控える。なかなか層の厚い雑誌ですなあ。
【雑誌】ウルトラジャンプ 8月号 集英社 B5平 [Amzn][定期購読:出版社]
諸星大二郎の「未来歳時記」シリーズが再開。今回の「案山子」は、知能を持ち、強力な武器で田を守り続けてきたが、新型機種に押されて存在感の薄くなってきているメカ案山子が主人公。人間からは打ち捨てられている彼が、人間と鳥の中間のような、未来の鳥と一緒に過ごすようになり、彼女に対して情を移していくが……というストーリー。キャラや世界観の設定がユニークで、ページ数もまとまったものがあり読みごたえがある。鳥の様子も謎めいた神秘的な美しさがあり。せっかく再開したことだし、今後もちょくちょく登場してもらいたい。
作:佐藤大輔+画:伊藤悠「皇国の守護者」。いよいよ窮地に追い詰められながらも、新城たちの部隊はギリギリの中で踏んばり続ける。その猛々しさには目を瞠るものが。やはりグイグイお話に引き込まれる。局面としてはさらにピンチになってきたが、ここをどうしのぎ、戦っていくのか。次回も楽しみです。
【雑誌】月刊サンデーGX 8月号 小学館 B5平 [Amzn][定期購読:出版社/7andy]
かずといずみ「貧乏姉妹物語」。アニメ版のほうは視聴中断してしまいましたが、漫画版のほうは今回もきっちりやっている。きょう&あす姉妹が、きょうが子供のころに作った宝の地図を頼りにお母さんの思い出の品を探すというエピソード。単体のお話としても微笑ましいし、カラー4ページの部分がきちんと伏線になってるっぽいところもグッド。しっかり楽しいです。あと今月号は、吉田蛇作「デス・プリ」がけっこう弾けてて良かった。琴音ちゃんがぐるぐる目玉でブチ切れてる姿が妙にテンション高くて楽しい。
【雑誌】チャンピオンRED 9月号 秋田書店 B5平 [Amzn]
おや、稲穂ねえちゃんが思わぬところで再登場。週刊少年チャンピオンで「サイカチ」を描いていた作:藤見泰高+画:カミムラ晋作のコンビが、「サイカチ」で師匠キャラをやっていた虫使い女子高生・稲穂を主人公にした読切を描いている。タイトルは「ベクター・ケースファイル 稲穂の昆虫記」。稲穂が虫の知識を生かして、彼女の親友がやっている中華料理屋の窮地を救うという物語。その親友さんがメイド服姿で中華鍋振ってたり、なんだか相変わらず萌え要素をもりっと入れて来ている。あと少しエロめな描写も入れてるし、ラストは水着でゴーだし妙に萌え感覚な楽しさがある。このコンビの作品はけっこう好きなんで再登場してくれると良いんですが。作者コメントにも好評だったら第2話以降もあるかもといったことが書かれている。あと「サイカチ」の2巻をぜひ……。
読切、二ノ瀬泰徳「魔女の騎士(ヘクセン=リッター)」は、剣と魔法系ファンタジー世界が舞台。主人公は男だけど女の子にしか見えないナヨっちい17歳の騎士で、彼が森の奥で美少女な魔女に見そめられて、彼女を守る騎士役をやらされることに……といった感じでお話は展開。萌え系な要素多めで魔女ねーちゃんが触手にからまれたり、サービスシーンももりだくさん。ただちとお約束的すぎる感じもしますかのう。糸杉柾宏のシリーズ連載「MONOクロ」は2回めが掲載。今回は女の子同士のラブ話をやってきている。エロはわりと濃い目にやってる感じです。
【雑誌】まんがくらぶオリジナル 9月号 竹書房 B5中 [Amzn]
今号では日高トモキチ「爆笑!お見合い探偵局」、いでえいじ「ぽけっとタマちゃん」、藤城翔「上へまいりま〜す♪」の3作が最終回。あと目立つところでは、大井昌和「ちぃちゃんのおしながき」がまんがライフオリジナルから出張ゲストで本誌に掲載。また今回は袋とじの中に、まんがライフの作家陣による小冊子が封入されている。正直、袋の中に小冊子が入っているという形式は違和感がありますが。そのほかでは、どんどんどんぐり「プクリン日記」もカラーでゲスト掲載。えーと育児系ブログで人気を集めている人だそうで。ほのぼの感があるし絵もきっちり。
【雑誌】週刊少年サンデー 8/2 No.33 小学館 B5平
藤崎聖人「ワイルドライフ」が、なんだか露骨に育毛剤メーカーとのタイアップ的なことをやっている。編集の人に育毛剤を継続的に使わせてみて、その実験結果を半年後に掲載予定とのこと。掲載されるころにはすっかり忘れてそうだけど……。畑健二郎「ハヤテのごとく!」。今回はハヤテと西沢さんが、二人でヒナギクのお誕生日プレゼント選びのショッピングってことでまたしてもラブコメづいている。それにしてもこの二人のほうがブイブイ言わせてるので、すっかりナギの存在感がないですな。あと今回はハヤテの過去エピソードもちょっとあって、ほぼ鉄板で今後の展開にからんできそう。また賑やかになりそうで楽しみ。
【雑誌】週刊少年マガジン 8/2 No.33 講談社 B5平
咲香里が得意のバドミントン漫画で本格的に連載開始。タイトルは「スマッシュ!」。才能はあるけどいまいちやる気が薄いバドミントン少年・翔太が主人公で、その幼馴染みの女の子・美羽もこれまたバドをやってて、こちらはバドの強豪校に進学しようという感じ。ところがある日、翔太が一言も口をきかないけど天才的な才能を見せる少女に出会ったことで、翔太の日常が大きく動き始めて……ってな感じ。この3人を中心に、熱血+恋愛なストーリーが展開されていきそう。以前アッパーズでやってた「やまとの羽根」は、雑誌休刊に伴って不完全燃焼で終わっちゃったけど、今度はさすがに雑誌のほうは心配なさそうだし、いざとなったらマガスペもあるし……。バドミントンに対してとても熱意のある人だし、ぜひ今回は行けるとこまで行ってみてほしい。亜桜まる「090〜えこといっしょ〜」。なんか完全に川澄真琴会長が主役。季節感はともかくとしてサンタ姿もかわいくてええですな。
7/18(火)……競っとくゲーム
【雑誌】漫画アクション 8/15 No.15 双葉社 B5中
武富健治「鈴木先生」の9話めが掲載。前回のエピソードでは生徒たちの行った先生の人気投票が引き金となって、先生たちの間に後味の悪い亀裂ができてしまったが、今回はその後遺症でまたしても厄介な事件が。あと鈴木先生の担当クラスでは、美少女の小川さんを巡って不穏な空気も。なんだかこれからも一波乱二波乱ありそうな空気。相変わらず独特のシリアスな絵柄と雰囲気を持っていてたいへん気になる面白い存在。回数を重ねてだいぶ軌道に乗ってきた感もある。そして8月11日には、単行本第1巻がついに発売になる模様。ずっと待っていたので、これは非常にうれしい。
【雑誌】漫画サンデー 8/1 No.29 実業之日本社 B5中
作:倉科遼+画:みね武「艶恋師」。菊之介が美人女子アナの人に艶を与えるため、二人っきりの1週間ぶっとおしSEX山ごもり修行を施すってなお話。それでこの女子アナさんがなんと例の「幻の女」だったってわけで、菊之介さん大喜び。明けても暮れてもやりまくるという状態に。それにしても「幻の女」ってけっこういっぱいいるんですな。
【単行本】「こどものじかん」2巻 私屋カヲル 双葉社 B6 [bk1][Amzn]
相変わらずこどもたちがかわいく、そしてちょっとキワドい活躍を見せていて面白い。担任教師の青木先生のことが大好きなりんちゃんが、誘惑したり甘えたりと、純情な先生を振り回すラブコメ……というのが基本。さらに今回は脇キャラのエピソードも充実してきた。りんちゃんの過去エピソードが語られて、母親のこと、現在一緒に暮らしているあんちゃんのことがしっとりと描かれ、お話に奥行きが出て来ている。あとりんちゃんのおともだちの女の子二人もたいへんかわいくて良し。ちょっとエッチな描写やロリロリなところも目立つけど、ラブコメとして、それから家族の物語としてもちゃんと読ませる作りになってて良いと思います。
【単行本】「説得ゲーム」 戸田誠二 宙出版 A5 [bk1][Amzn]
戸田誠二の最新刊。Webコミックから出てきたことで話題になった作家さんだけど、気がつけば単行本もけっこうな冊数になってきましたな。この巻も基本的には短編ベースで、「キオリ」「タイムマシン」「NOBODY」「説得ゲーム「クバード・シンドローム」の5本を収録。一見素朴な絵柄だけど、人間の心情の機微を丁寧に浮き彫りにしていく作風は独特で、しっかり読ませるドラマを作っている。ちょっとほろっと来るようなイイ話も多く、お話作りがうまいなーと感心させられる。
7/15(土)+7/16(日)+7/17(月)……水軍スタイル
▼3連休分をまとめて。つーても買えなかった本とか読めなかった本とかいっぱいありまくりだったんで、冊数は少なめです。
【雑誌】ビッグコミック 8/17増刊号 小学館 B5中
山本おさむ「どんぐりの家〜それから〜」が新連載で巻頭カラー。聴覚障害者のための老人ホーム「ななふく苑」と、そこに集う人々のドラマを描いていくというストーリー。最近年をとってきたせいか、この手の老人モノのお話に弱いんですが、今回もちょっとグッと来てしまった。描かれる人々の、不器用な振る舞いの中にある暖かさが胸に響きます。
【雑誌】ヤングマガジン 7/31 No.33 講談社 B5中
鈴木一世「ゲヘヘのヌベコ」はまたしても掲載。ダメ男&ブス女の生活をけっこうほのぼの描いててわりと気になるシリーズ。ところでヤンマガってこの手のカップルものの話が何気に多いですな。きらたかし「赤灯えれじぃ」とか、夫婦モノだけど蓮古田二郎「しあわせ団地」とか、以前やってた市川ヒロシ「2人暮らし」とか。読者の根強いニーズがあるんでしょうか。
【雑誌】ビッグコミックスピリッツ 7/31 No.33 小学館 B5中
作:雁屋哲+画:花咲アキラ「美味しんぼ」。富井副部長のため、文化部で安くて美味しい料理自慢大会が行われるってお話。今回は簡単に作れそうで実戦的。それにしても久々に富井副部長の暴れっぷり、お調子者ぶりが見られてうれしかった。恐妻家ぶりも味があっていい。やはり富井さんは素晴らしい。
【雑誌】週刊少年ジャンプ 7/31 No.33 集英社 B5平
天野洋一「OVER TIME」は野球モノの新連載。凄い野球の才能の持ち主だったけど、バスの事故で死んだ少年の魂が、同じバスに乗っていたもう一人の少年に宿って……って感じになるのかな。絵とかはまずまずうまいけど、正直お話のテンポが良くないような。56ページやってるわりにはあまりお話が進まず、なんかもどかしく感じた。スポーツ漫画なんだしもっとシンプルにズバッズバッと行っちゃったほうが良かったと思う。斜塔タワー「新世紀忍者外伝服部さん」。冷めた現代っ子の少年コータの家に、デブで暑苦しいおっさんの忍者が居候することになり、「ブタムシ」と呼ばれつつもコータに仕えることになる……ってな感じのギャグ漫画。おっさん忍者の暑苦しい容姿とぬけぬけとした図々しい行動はわりと面白くて印象に残る。ただちょっとセリフが多すぎる点は気になった。キャラはできてるんだし、それを生かしてもっとアクションで笑わせてほしかったところ。
【雑誌】近代麻雀 8/15 竹書房 B5中
神原則夫「西校ジャンバカ列伝かほりさん」。かほりのおじいちゃんが登場したけど、出てくるや否や、かほりがじいちゃんに末期ガンであることをズバリ告知。そして家族での最後の麻雀に挑む……ってな展開。今回は珍しく続きモノ。かほりさんの行動はかなり容赦なくて、ひでーおなごだようって感じだけど、次回でそこらへんのフォローはあるかな? かほりさんはギャグベースの作品だけど、神原則夫自身は元々味のある人間模様を描く人なんで、次号にちと期待してみる。ギャグで落としそうな気もしますが。
【雑誌】ビジネスジャンプ 8/1 No.16 集英社 B5中
巻中カラーで唯登詩樹「スイング・スタイル」が掲載。「リアルSEXライフ告白読切シリーズ」ってことで、告白投稿を元にマンガにするってシリーズ。今回は38歳の人妻さんの投稿で、夫がスワッピングに興味を持ち出し、おうちのテーブルにスワッピングの本やビデオを置いたままにしてさりげなく(というかあからさまなんだけど)奥さんをそっちのほうに持っていこうとするが……てな話。まあ実際にスワッピング本番とかはしないんで、やってること自体はヌルいけど、出てくる人妻さん自体は色っぽくていいかなと思った。やっぱなんだかんだいって唯登詩樹は絵がうまいし。
【雑誌】コミックメガストア 9月号 コアマガジン B5平 [Amzn][定期購読:7andy/Fujisan]
久々に月野定規が連載を開始してて注目。タイトルは「星の王子サマ」。「王子」と書いて「ゴシュジン」と読む。主人公は学校の天文部に入部希望の少年だが、顧問の先生にいわれて訪れた学校の屋上の部室で待ち受けていたのは、高飛車な感じの女の先輩。実はそこは天文部とは名ばかりのエロエロ集団で、主人公はそこに集う女の子たちのゴシュジンさまをやることにさせられちゃったのでした……ってな話。初っぱなからその空気に流された主人公が中出ししまくりで激しくやっててテンションは高い。エロエロでラブラブな内容になりそうな気配がぷんぷんしてて、なかなか密度の濃い作品になりそう。今後がとても楽しみ。それにしても最近は「宙のまにまに」といい、天文部が流行ってるんでしょうかねえ。
玄鉄絢「計画的ママ」。冴えない父親が、再婚相手として彼にはもったいないほどの若い美人さんを連れてきたことに驚いていた娘さんだったが、実は新しいママはガチで百合系のお方で……といった感じのお話。まあこの人だけにそちら方面のお話は手慣れたもの。おっとりした天然系な人に見えて、実はしたたかなママさんが見ててなかなか楽しいキャラ。娘さんのほうもしっかりカワイイし、隙なしの構えです。
池上竜矢「あーちゃんなんかヘン!」。何歳になっても小学生のガキのような兄に何かとつっかかってくる妹だが、その態度は実は好きの裏返しであり……ってな感じの兄妹Hコメディ。いつもながら勢い良くドタバタしてて楽しく読める。独自の味があってイイです。あと葉雨たにし「お姉さんにメラメロ」は、隣に住む年上の幼馴染みお姉さんにぞっこんな少年が、久しぶりに彼女のおうちに入ったのをきっかけに想いがあふれ出てしまって……ってな感じの話。この人らしく爽やかで甘ったるい青春ラブコメになってて良い感じでした。あと最近は爽やかなだけじゃなくて、エロ描写のほうの腕も上がってきてる感あり。巨乳なお姉ちゃんがエロっぽくて実用面でも十分押せる作品に仕上がってると思う。
7/14(金)……ペン携帯
【雑誌】ヤングアニマル 7/28 No.14 白泉社 B5中
まつもと剛志「まじかるストロベリィ」。この前はみなさんが日下部の実家に行ったと思ったら、今度は日夏の実家へ農作業のお手伝いに。なんか親御さんへの顔見せもすっかり完了してるし、結婚でもするんかいなってな勢い。まあそうなってもおかしくはないと思いますがー。作:雑破業+画:竹内桜「「ちょこッとSister」。小夏が田舎に戻る前にはるまと二人きりで東京見物、まあつまりデートに行きたいとかいいだすが……という展開。小夏のほうは実力行使に出るけど、はるまのほうは戸惑うばかり。三角関係はこのままドロドロしていくんですかのう。
堀江智宏の科学部青春漫画「フェルマーが笑ってる」。ヌルくてほのぼのな文系部活漫画。垢抜けないけどラブコメ成分は強めだし、なんだか読んじゃう。個人的にはラブコメはやりつつも、科学的知識のほうも増やしてってくれると良いかなあと思います。とりあえず単行本が出るくらいまでは続いてほしい。買うかどうかは出てから決める感じで。
【雑誌】ビッグコミックスペリオール 7/28 No.15 小学館 B5中
太田垣康男「MOONLIGHT MILE」。宇宙に到着した吾郎がセレモニーに出席。その後、ロストマンと丁々発止。再び宇宙に出た吾郎には、ものすごく大きな仕事が課せられることになる……という感じ。なんだかさらにスケールが大きくなっていきそう。相変わらずがっちり読みごたえあります。
【雑誌】週刊漫画ゴラク 7/28 No.28 日本文芸社 B5中
土山しげる「喰いしん坊!」。新たなる刺客は「極道喰い」ですか。邪道喰いの技はなんか持ってるんですかいね。ところで「喰いワングランプリ」の予選のはんこ押す手帳って、5個であがりのわりにはなんか妙に分厚いですなあ。ものすごく今さらだけど。作:天王寺大+画:郷力也「ミナミの帝王」。細木数子みたいな占いおばちゃん、萬田の前にあっさり撃沈。インパクトのあるキャラだし、もう少し粘るかなーと思ってたのでちと残念。
【雑誌】コミックバンチ 7/28 No.33 新潮社 B5中
みたにひつじ「ママめろん」。オシム監督っぽい人が出てきて、下らないパーティジョークをかます漫画が面白かった。4コマ×3本分あるけど、やっぱ繰り返しはギャグの基本だなあとしみじみ。あと今号にはサマンサ三吉がゲストで登場してパチスロ漫画「万枚くんのスロット伝承記」を描いている。
【単行本】「090〜えこといっしょ〜」2巻 亜桜まる 講談社 B6 [bk1][Amzn]
女の子型の携帯電話・えこと、その御主人様であるヒロシの生活を楽しく描いていくドタバタコメディ。この巻も面白いです。とくに良いのが、ヒロシに片想いしている生徒会長の川澄真琴嬢が、どんどん存在感を増していること。2巻では表紙も飾っているんだけど、素直にはなれないけど健気で一生懸命な様子がとても微笑ましい。あと普段はしっかり者として振る舞っているのに、ヒロシがからむとドギマギしちゃう様子にも心トキめくものが。このほか、温泉旅行編で突然えこが小型化しちゃうのも良い仕掛けなんじゃないかなーと思います。どういう原理かは当然不明だけどとりあえずかわいいんで。
【単行本】「平成COMPLEX」1巻 小だまたけし 少年画報社 B6 [bk1][Amzn]
日本が第二次世界に参戦せず、大東亜共栄圏を維持したまま平成まで行っちゃったら……という架空世界を舞台にしたお話。主役格の女の子・戸原軍曹(後に曹長に昇進)は、広島で地で憲兵をやっていて、そこに赴任してきた少尉・平 成太朗の下に配属される。平はなんだかつかみどころがないようでいながら、「今日(いま)のらくろ」と異名をとる人物で、赴任するやいきなりテロリストを撃退したりするなど、優男的外見からは予想もつかない凄腕ぶりを見せつける。んでもって戸原はわけが分かんないながらも、そのぺースに巻き込まれていくのだった……という感じ。
まあそんなわけで作者の趣味が濃厚に出た軍人もののストーリーを展開。といっても小だまたけしらしくは、ノリはわりと軽い感じで、作画も独特のこなれた柔らかさがあって華がある。ただ正直なところ、思わせぶりというか、情報が小出し小出しでしか提示してこないのでお話の全体像がいくぶんつかみづらい。またキャラや舞台設定などの説明を必要とする構成要素も多く、ゴチャゴチャした印象ではある。でもまあそこらへんはこの人の持ち味って感じもするので、合うか合わないかで評価が分れそう。個人的には絵柄と雰囲気は好き、こなれすぎたノリにはちょっと合わない部分もあり、ってとこでしょうか。ともあれ動向が気になる作品、作家ではあります。
7/13(木)……スルーせよ、絵も
▼更新サボってたら1週間遅れになってしまいましたわい。愉快愉快。
【雑誌】モーニング 7/27 No.33 講談社 B5中
庄司陽子「G.I.D.」が最終回。最後のほうはちとトントン拍子でうまく行き過ぎな感があったが、個人的にはけっこう興味深く読んでました。性同一性障害というテーマをこの雑誌で取り上げるっていうのは面白かったし、そういう要素も取り込んでいくモーニングの貪欲さ、懐の深さは改めてすごいなと思った。そういえばモーニングって。何気に女性作家率高いですな。
【雑誌】ヤングサンデー 7/27 No.33 小学館 B5中
小田原ドラゴン「小田原ドラゴンくえすと!」。これまでコンビを組んで取材をしていたライターの石川キンテツに対して、小田原ドラゴンが三くだり半を叩きつけるという緊迫の展開!……っていうほど切羽詰まってるわけじゃないけど、まあとりあえず石川キンテツが遅刻したりルーズなこともあり、コンビは解消する模様。まあ石川キンテツがいると、内容がそっちに引っ張られちゃいがちなんで、小田原ドラゴン単体のほうが取材モノとしては面白くなるかも……?
【雑誌】ヤングジャンプ 7/27 No.33 集英社 B5中
作:外薗昌也+画:別天荒人「ガールフレンド」。面白いです。今回は小学校のころから友達関係を続けていた少年少女のお話。完全に喧嘩友達状態で恋愛って感じにはならないでいた二人だけど、彼女が拾ったエロDVDを一緒に見たのがきっかけでにわかにムードが高まって、という感じ。元気が良くて明朗快活な女の子さんがたいそうかわいく、恋愛模様としても非常に爽やか。微笑ましいエピソードでござった。あと今号には尾玉なみえ「燃えよセールス!!」が掲載。以前、増刊の漫革に掲載されてた、若奥様とセールスマンによるギャグ漫画ですな。そろそろまたどこかで連載を始めてほしいところではあります。
【雑誌】週刊少年チャンピオン 7/27 No.33 秋田書店 B5平
先日「番長連合」の連載が終了した阿部秀司が、さっそく新連載を開始。タイトルは「発明軍人イッシン」。第二次大戦時の日本軍の軍人で天才発明家だった男・市奥一真が、60年のコールドスリープから目覚めて現代日本に帰還。彼の子孫の家に突如押しかけそこで暮らすことになるが、一真の厳格でエキセントリックだけど案外アバウトな性格と、危なっかしすぎる発明のため、家族はパニック状態に……ってな感じで展開されるドタバタギャグ。「番長連合」のほうは続きモノ的展開が多かったけど、今回はギャグで一話完結っぽくなるかな。まあどういうふうになるかはまだ分からないけど、阿部秀司の押しの強さ、パワフルさに期待したい。
もう一つ新連載、ミッチェル田中「ヤンキーフィギュア」。こちらは短期集中。フィギュア大好きなオタク男子が主人公。ある日、彼をイジメから助けてくれたヤンキー美少女が、不思議な猫の力で身体が小さくなって生フィギュア状態になり、そのまま主人公の家に居候することに……ってな展開。絵柄はけっこうムチムチ感があり、パンモロとかも盛りだくさんで、サービス十分な作り。絵はまずまずかわいいし悪くなさげ。顔の作りはときどき井上和郎っぽくて、身体の描き方とかは塩崎雄二っぽいかな。
桜井のりお「みつどもえ」はまたもや連載最下位。だんだん三姉妹のキャラがこなれてきてるし、女の子もかわいくなってきてる感がある。ってなわけで単行本が出るまで続いてほしいなあ。切り抜きするのも面倒だし。森繁拓真「アイホシモドキ」は短期集中連載終了。じょじょにラブコメっぽさが増してきてたけど、いくぶん地味めだったか。けっこう面白い才能を持った人なんで、そのうちまた再登場してほしい。
【雑誌】別冊マーガレット 8月号 集英社 B5平 [Amzn]
河原和音「高校デビュー」がいつもながら良いです。新年度がやってきて晴菜は2年、ヨウは3年にそれぞれ進級。そういえばこの二人って学年違ってましたな。それで新入生も入ってきてヨウがモテモテで、晴菜はやきもきしてしまうが、ってな展開。で、やきもきした結果、晴菜が導き出した結論が、毎度のことながら調子っぱずれで面白かった。天然系のヒロインなんだけど、天然ぶりに嫌味がないのがかわいーです。椎名軽穂「君に届け」は、友情話が一段落ついて、貞子と風早にちょっと進展あるかもといったところ。貞子のモジモジぶりがわざとらしいほどに感じられ、すこしウザく感じたりもしちゃうが、まあ見てて楽しいので良いです。あと八田鮎子「ひよこロマンチカ★」は最終回。サバサバした快活なラブコメ作品に仕上がっててわりと楽しんで読めた。絵も明るめで親しみやすい。
【雑誌】comic天魔 8月号 茜新社 B5平 [Amzn][定期購読:7andy]
相変わらずうるし原智志による表紙が開けっぴろげっていうかおっぴろげですなあ。乳がドーン、毛もバーン。清々しいほどに恥じらいがなくて素晴らしい。大和川「れでぃいんぱくと!」は、学校でパシリにされている冴えない主人公の元に、突然大金持ちのおぜうさまがやってきて、ヨメにしろーとか迫ってくるというお話。まあたいへん強引なストーリーではあるけど、絵のキレが良く、お嬢さまの容姿は華やか。男根も隆々としてて実用面は十分。ドタバタ感とエロさを楽しめる一作。
けものの★は、くるくる変化する自由奔放な絵柄が良い具合。今回の「やえぱ」は、ラブラブだけど彼女のほうが挿入の痛みに耐えきれず、なかなか初体験に至れずにいた幼馴染みカップルが、お薬の力を借りて初エッチに挑むというお話。軽いノリでドタバタしてるし、女の子のコミカルな表情は見ていてとても楽しい。あと普通のシーンはコメディテイストなんだけど、エロシーンはしっかり実用的なのもいいところ。最近出てきたエロ漫画家さんの中ではけっこうお気に入り。そろそろ単行本出ないかな〜。
あと今号にはコミケ参加サークルのリストが掲載されてるんだけど、挿絵がうさくんでちょっとうれしかった。1コマの挿絵でもしっかりギャグを入れてくるのがいいです。
7/12(水)……急遽クローン
【雑誌】コミックビーム 8月号 エンターブレイン B5平 [Amzn][定期購読:7andy]
三宅乱丈が連載開始。タイトルは「イムリ」。4000年の昔、戦争によって凍結させられた星「ルーン」に、かつてその星に住んでいた民族「カーマ」の末裔が帰還を始める。カーマの民には「賢者」と呼ばれる最高権力者が存在し、その下に「呪師」と呼ばれる呪術の使い手がおり、さらに最下層民族として「イムリ」と呼ばれる人々がおり……といった世界設定。主人公であるらしいデュルクは、その呪師の候補生。行ったこともないルーンでの暮らしを夢に見たりするなど、何やら秘められたものが大きそうな少年。最初の時点で提示される情報量が多く、いくぶんとっつきづらい面はあるものの、かなり壮大で作者の意気込みを感じさせる一作。名前を呼ぶことで相手を補足する呪術の描写は、「ペット」における超能力に通じるものがあった。「ペット」は終わり方が消化不良気味だったが、ビームなら思う存分じっくり描いていけそう。今後に期待大。
志村貴子「放浪息子」。修一君が姉とその彼氏のデートに同行することに。かわいすぎる弟に、姉は依然複雑な想いを隠せずにいるが……ってな感じ。姉弟もかわいいけれど、その間で戸惑ってる彼氏さんの様子も見てて楽しい。入江亜季「群青学舎」。魔女のおばさん二人に翻弄される、ちんくしゃな女の子の淡い恋心を微笑ましく描いていくお話。ちんまりしてるけど一生懸命な主人公少女がなかなかカワイイ。作画もいつもながら美しくて良いです。
鈴木マサカズ「無頼侍」。藍の姐さんに突如、皮肉な運命が……。驚きのある展開で続きも気になるところ。この作品は渋みがあってけっこう好きです。百名哲「ブシドーファイブ」後編。最終回を迎えようとしている特撮番組の出演者、スタッフたちの番組に対する想いを描いた青春ストーリー。ストレートに若さを描いてて、オーソドックスといえばオーソドックスだけれども後味爽やかにまとまった作品。
【雑誌】少年ブラッド 8月号 モビーダ/SBCr B5平 [Amzn]
なかなか面白くなってきませんのう……。何より「少年ブラッドといえばこの漫画」っていう看板的作品がまだ出てきていない。弐篠重太郎「拳鋼少女リク」とか、竹林月「ことこと。」あたりはまずまず面白いが、やっぱこの厚さの本であれば、ここらへんが真ん中クラスになってきてほしいし、それ目当てで買うってほどでもないような。290円と安いのはいいんだけど、そろそろ見切っちゃってもいいかな〜。
【雑誌】スーパージャンプ 7/26 No.15 集英社 B5中
作:城アラキ+画:画:長友健篩「バーテンダー」。女性バーテンダーの川上京子さんがカクテルコンクールに挑戦したいと言い出してマティーニを作るも、マティーニに「顔がない」といわれて落胆……という展開。最近はこの人がすっかり作品のヒロイン役になっちゃってますな。やはり同業者だけに佐々倉とからめやすいんでしょう。佐々倉との顔の作りはあんまり違わないけど、けっこう美人さんで良いと思います。
【雑誌】別冊漫画ゴラク 8/9 No.546 日本文芸社 B5中
加藤唯史「ザ・シェフ 新章」(原案:剣名舞)。味沢に、弟子入り志願の元アイドルマネージャー・重美がプラスされて、ちょっと面白くなってきた。ちんちくりんな容姿で、ブラック・ジャックにおけるピノコ的役割。あと今回は、やたら客に対して高圧的なラーメン屋に対して味沢が憤っている様子が楽しかった。いつになく人間くさい。
【雑誌】週刊少年サンデー 7/26 No.32 小学館 B5平
井上和郎「あいこら」。天幕さんの男性恐怖症が再発しかかるも、ハチベエのおかげで元どおり、という感じ。もりもり恋愛フラグが立っていて心華やぎます。読切、四位晴果「究極論ヒロイン」は、怪獣が来週して滅びかけた日本で絶望に沈んでいたオタク男が、銀河連邦から派遣された男によって変身ヒロインにさせられて、地球を守るために活躍する……というドタバタ漫画。作画は整ってて、魔法少女形態になった主人公はけっこうかわいい。ただこの手の内容だと、画面の使い方にもう少し大胆さがほしい。ギャグっぽいわりにこぎれい過ぎて、インパクトに欠ける。魔法少女の顔アップとか、ブチ抜きゴマとか、印象に残るようなコマが欲しかったところ。
【雑誌】週刊少年マガジン 7/26 No.32 講談社 B5平
はっとりみつる「ケンコー全裸系水泳部ウミショー」。関東大会を前にみんなで合宿編。なんか宿舎のお風呂場で、静岡さんの剃毛を賭けた勝負が始まっちゃいそうな感じ。静岡さんなら剃ったら剃ったでどうにかしそうな気もしますが……。
7/11(火)……このキャラがしゅごい!
▼アニメ新番組チェック。「となグラ!」はなかなか良い出来。作画もきちんとしてるし、ちょっとエッチなサービスありのドタバタラブコメとしてけっこう楽しく作れてると思う。まず1話めは上々だったので、あとは今後の展開次第。
「無敵看板娘」は原作に忠実な作りでまずまず楽しめそう。15分×2話構成にしたのも、この手のギャグものとしては良い判断だと思う。美輝、めぐみらのキャラも、原作のイメージを壊さぬ範囲で美化してるし、コミカルなタッチのところも同様。ただちょっと気になったのはおかみさんの声かなー。ちと照れが入ってて、も一つスカッとしない。この作品の場合は、サバサバした快活さ、元気さが魅力だから、ツッコミや絶叫などの勢いは必須。そこらへんで照れが入るともぞもぞしてしまう。あとアクションシーンはもう少しはっちゃけた派手な感じにしても良かったと思う。まあそれなりに楽しく見られる出来だが、原作以上のものが出てくるかといえば難しそう。原作読んどけば十分かもしれない。
「コヨーテラグタイムショー」。こちらも第1話はいい出来。ufotableのオリジナル作品なんでしたっけか。宇宙を股にかけるバイタリティあふれるおっさん犯罪者ミスターと、それを追っかける女性捜査官らが繰り広げるB級アクションものという感じ。絵ヅラはけっこうカッコイイし、アクション面でもキレがあった。第1話の印象としては今季ではトップクラス。あとはこのクオリティがどこまで維持できるか。
これでいちおうチェック予定だった新番組は、7月26日からの「イノセント・ヴィーナス」を除いて一通り第1話を視聴完了。ここまでの暫定評価は以下のような感じ。いつものごとく標準点6.0での評価。
視聴継続-------------------------------
7.0 「コヨーテラグタイムショー」
6.5 「となグラ!」
6.5 「N・H・Kにようこそ!」
6.5 「ハチミツとクローバーII」[Amzn]
6.5 「おとぎ銃士赤ずきん」
様子見中-------------------------------
6.0 「無敵看板娘」
6.0 「ちょこッとSister」
5.5 「出ましたっ!パワーパフガールズZ」
5.5 「ゼロの使い魔」
5.5 「つよきすCool×Sweet」
視聴中断-------------------------------
5.0 「貧乏姉妹物語」
「貧乏姉妹物語」は第1話の出来が厳しかったので切り。アニメにしたからって面白くなるタイプの作品でもないし。このほかでは「つよきす」「ゼロの使い魔」あたりは、余裕があればといったところ。あと前期(4〜6月)番組の最終回については、新番組のほうを優先したためまだ見てないです。
【雑誌】ヤングジャンプ増刊 漫革 8/15 No.52 集英社 B5中
何気にみやすのんきと遊人が両方揃って描いてる雑誌って最近珍しいかも。海野そら太「花−hana−」は、家に男を引き込みそれで生活費を得ている母親に嫌悪感を抱き、陸上で奨学生となるべく日々頑張っている少女のお話。そんな母親がある日奇病にかかり、身体が植物化していってしまうが……というストーリー展開。あり得ない状況ではあるけど、最後に母親の想いが娘に伝わるシーンとかはなかなかドラマチック。絵のほうも週刊連載を経験したこともあり、うまくなってきていると思う。すごく目立つとかエッジな作家ってわけじゃないけど、やる気を感じるし、けっこう好きな作家さんではあります。
【雑誌】ヤングマガジン 7/24 No.32 講談社 B5中
押切蓮介「でろでろ」。耳雄と留渦が珍しく兄妹ゲンカ状態に。今回は留渦がいっぱい出てきたし、アップもあって良かった。オジロマコト「カテキン」。家庭教師のおねいさんはなかなか色っぽくて良い。ただオジロマコトの場合、あんまりエロばかりを意識しないで、幅広く攻めたほうがいい作風かもしれないな〜という気もする。
【雑誌】イブニング 7/25 No.15 講談社 B5中
古林海月「米吐き娘」が復活。今号から3号連続で登場。今回は米吐き娘とは逆に、植物を枯らしちゃう体質の持ち主である天の邪気娘が出てきて、それが北朝鮮的な独裁国家の刺客だったり。でも別に国際紛争がどうのこうのーってな感じではなくて、今までどおりのマイペースを維持。この作品のほのぼの感はけっこう好きなんで、ぜひちゃんと定着してほしいもんですが。
【雑誌】ヤングチャンピオン 7/25 No.15 秋田書店 B5中
新連載、松本タカ「ナニワのコッチー」は、ヤクザな父親の命令で、大阪でキャバクラ店長をやらされることになった16歳の少年・滑川君彦が主人公。転校した学校で君彦は、学校時代に一緒のクラスだったことのある大阪女の乃恵に再会。彼女は小学校時代にさんざん君彦をイジメたトラウマ的存在で、しかも彼が任されることになったキャバクラにも年齢を偽って勤めてて……ってな出だし。そんな感じで大阪を舞台にしたドタバタコメディが展開されそう。とくにトンガった部分とかはないが、手堅そうな作風ではある。葉月京「恋愛ジャンキー」。なんかアキバのメイドリフレで、姿子が臨時バイトをやることに。雑魚キャラかなーと思っていた人が、意外にも復活してきたのはちょっと驚いた。あと作:谷津弘幸+画:佐藤マコト「RODIN」は最終回。最後はまずまずきれいにまとめてきた。単行本2巻は9月20日発売予定とのこと。
【雑誌】漫画サンデー 7/25 No.28 実業之日本社 B5中
森本サンゴの読切新シリーズ「噺家の女房」がスタート。売れない落語家の若旦那と、彼を支える奥さんの、ほのぼの下町人情物語。これはけっこう面白かった。森本サンゴはなかなかこなれたコミケルな絵柄で、枯れた作風の持ち主だし、下町という舞台設定や落語家という題材も、この人の作風や掲載誌によくマッチしている。渋みと人情味があってなかなかいい具合でございました。
【雑誌】メガプラス Vol.34 コアマガジン B5平
狩野蒼穹「お兄ちゃん初デート」は、初デートで彼女にフラれちゃったお兄ちゃんを、妹で身体でおなぐさめ〜って感じのお話。姉モノも多い人だけど、妹モノもかわいくまとまってて楽しい。素直になれない妹さんが良いですな。8月10には最新単行本「シスブラ」[Amzn]が発売予定。これが2冊目でしたっけか。都氏「人妻☆生搾り」。男二人がバイト先の店長である年上のおねーさんに告ったが、相手は人妻で……ってなところからエッチシーンがスタート。イヤよイヤよもな感じで流されていく奥さんがエロっちくて、ヒトヅマスキーな自分としてはええ具合でした。あと今号では昭嶋しゅん「PEEPING CAT'S」も楽しかった。主人公の少年のことを追っかけてくる、ストーカー的女の子がなかなかかわいい。コミカルな展開も微笑ましかった。
【単行本】「しゅごキャラ!」1巻 PEACH-PIT 講談社 新書判 [bk1][Amzn]
パッと見はすごいクールに見える超美少女の日奈森あむちゃんが、彼女を「こうありたい」っていう姿に変身させる力を持つ「しゅごキャラ」を宿した三つの卵を生んじゃって、そのキャラの力で変身して大活躍……という変身ヒロインもの的な作品。「なかよし」でやってるだけあって、お話やキャラ造形はだいぶ女児向けに、かわいくかわいく作り込んである。どのくらい女児に受けるのかはよく分からないけど、さすがにPEACH-PITだけに絵はすごくうまいし、ドタバタあわただしいストーリーもちゃんと楽しい。