9/20(水)……カラスの眼帯
▼アニメはかなりためまくっちゃってるんだけどじわじわ見てます。で、最終回……じゃないか。テレビ朝日での放映が23話で打ち切られてしもたー、という「ガラスの艦隊」[Amzn]。なんだか「銀河英雄伝説」みたいなのをやりたいのかなあという感じで始まったが、実に珍妙な作品に仕上がった。仰々しすぎる全員総コスプレ状態の衣装、芝居がかっててカッコつけてるわりに妙にマヌケてるセリフ、クセがありまくりのギャグ、ショボすぎるアクション……と、「ダメだけど笑えるGONZO」を集大成したかのような奇天烈ぶりで、個人的にはすごく楽しみにしていた。シナリオとかもグズグズだったが、そこが面白かった。とにかくしょうもなくて最後まで笑えた。
雨あられと降り注ぐ矢を剣でバシバシ撃ち落しながら走るシーンのショボさとか、「王家秘伝のー」と叫んでブチ切れる攻撃担当の人とか、「青春の香りだ〜」というセリフとともに誰彼かまわず抱きつきまくる囚人のおっさんとか、「いったい何を考えてるんだ……」という描写のオンパレード。24話も気になるのだが、DVD買ってまで見る作品でもなし、ちょっと困る。ストリーミング放送とかでやってくれないものか。どうやら俺はそれを待ってる節がある……。それにしても「スピードグラファー」といい「SoltyRei」といい、GONZOはどうしてこう次から次へと、良くも悪くも味のありすぎる作品を作るのか。たまらん。
【雑誌】アワーズプラス 増刊11月号 少年画報社 B5平
きづきあきら+サトウナンキの新連載「いちごの学校」がスタート。元は教師&生徒だったが、おそらくやっちゃったことが原因でやめさせられたんでしょう、という若夫婦の子育てストーリー。ほのぼの感とスリリングな部分がバランス良く混じってる感じで、まずまず面白そう。それにしてもこの絵柄も、最初のころは違和感があったけど、ずいぶんこなれてきましたなあ。犬上すくね「恋愛ディストーション」は、なつめ&大前田くんのカップルが、初めて出会ったころのお話。なんだか実に初々しく、学園初恋ストーリーというかその芽生えのあたりのエピソードをやってて楽しかった。このほか、二宮ひかる、こいずみまり、志村貴子、谷川史子といったあたりも安定して面白い。石田敦子「おとも恋々」は、悪くはないけどこの人の作品としてはもう一つですかのう。
【雑誌】ビッグコミックオリジナル 10/5 No.19 小学館 B5中
石塚真一「岳」。ほぼ同じような時間帯に、同じ山で二組の負傷者が出てしまい、三歩に連絡がいくが……というお話で、今回は2号連続の登場。負傷の程度から考えて、どちらか片方しか救助はできそうにない状況で、三歩がどのような決断をするのか。今回のお話はけっこうシビアだが、その分ヒキは強い。次回がとても楽しみ。水島新司「あぶさん」は連載800回到達。で、お話のほうはこの時期恒例の、あぶさんがバットを置くべきときに来ているのではないか→いややっぱりすごい人だ編。それにしても漫画の中ではあっさり王監督復活してますね。現実のほうでも快癒してほしいもんですが。監督のほうはもうやめたほうがいいと思うけど。
【雑誌】週刊少年サンデー 10/4 No.42 小学館 B5平
万乗大智「武心」。そろそろラストが近いのかなっていう展開になってきたと思ったら、ここに来て女の子を脱がしにかかった! しかも胸の出っ張りを隠すためのテープをはがして、そこに食い込んでいた跡が強烈に残ってたり、女子のはいてるパンツがしまぱんだったりと、なんかもうすごい勢い。このまま主人公少年のほうにも、水をぶっけたりいろいろすべきだと思う。寝技とかで、汗だくになって身悶えるシーンとかも欲しい。畑健二郎「ハヤテのごとく!」。ナギさん大胆発言ではありますが、こちら方面はさほどラブラブ度はアップせず。その跡のシーンでハヤテのパジャマがかわいいなーというのと、次回はヒナギクですごくラブコメ度が高そうだなーといった感じな点に心踊りました。
【雑誌】週刊少年マガジン 10/4 No.42 講談社 B5平
瀬尾公治「涼風」。なんかあっという間に時が進みましたなあ。ちょっと驚いたけど、涼風と離れたまま、ずっとぐじぐじ続けてもいまいちパッとしないだろうし、賢明な判断といえるかもしれませんな。あと、作:あかほりさとる+画:高田亮介「神to戦国生徒会」は最終回。正直なところ途中から全然ストーリー追えてませんでした。てなわけでコメントは割愛だー。
【雑誌】まんがくらぶオリジナル 11月号 竹書房 B5中 [Amzn]
むんこ「がんばれ!メメ子ちゃん」は、沢子が岸田氏を誘って映画に行くも、二人だと恥ずかしいのでついメメ子も連れていっちゃうというお話。さすがに岸田も沢子の気持ち自体には気づいていたんだなあ、そりゃそうだなあとか思ったりした。それにしてもタイトルは「がんばれ!メメ子ちゃん」だが、個人的には沢子ちゃんがんばれという感じではある。富永ゆかり「クロジとマーブル」は猫まんが。わりと絵はかわいい。あっきう「みか姉がゆく!」は最終回。もう少し続くかと思ってたけど意外と短命に。でもまあ、外見が特徴的なわりに、案外お話は転がしにくいタイプのキャラだったかもしれませんな。あっきうは次号から「あっちゃんだもん」シリーズを復活連載予定。あと犬上すくね「ういういdays」がなぜかゲストで登場するらしい。
【雑誌】花とゆめ 10/5 No.20 白泉社 B5平
松下容子の読切「観魚堂」が掲載。将来水族館の職員になりたいなーと志し、地元の学校の水産課に通っていた姉弟が、水族館でのアルバイトを経験して、より水族館員になりたいという想いを深くするといった感じの作品。お話的にはあまり大きなヤマはないながらも、達者な絵柄かつほのぼのした雰囲気でけっこう楽しかった。皆月つなみの読切「ネコの手も貸したい」。お互いに片想いだと思っている幼なじみ少年少女の仲を、二人にかわいがられている猫が取り持とうとするが……ってな感じのお話。ちょっと垢抜けない作風だが、それがお話をほのぼの暖かいものにしていて好感が持てた。かわいらしいラブストーリーに仕上がっていると思う。あと鈴木ジュリエッタ「カラクリオデット」では、オデットが人間の恋愛に興味を持ち、恋のマネゴトをしてみるというお話。恋を理解できないことを寂しく思うオデットさんの姿が切ない。今後は恋愛方面の話も増えていきますかね。
【単行本】「ガールフレンド」4巻 作:外薗昌也+画:別天荒人 集英社 B6 [bk1][Amzn]
この巻も甘酸っぱかったりかわいかったり切なかったりでいいです。最初のころの「エッチはするけど恋人ってわけではない」って感じのコンセプト自体は薄れ気味な感じもするけど、それはそれでまたトキメキのあるお話をしっかり作れてて面白い。何より別天荒人の描く女の子たちが、みんなかわいくていい。とくに今回は第20話のケンカ友達だけどなかなか恋愛関係とはならない二人が、女の子側の仕込みによって一線を越える……というエピソードが甘ったるくて良かった。吊り目で気が強いけどよく見るとけっこう美人なヒロイン女子がたいへん魅力的。あとメガネくん倉木、めがねっ娘戸川さん、お互いに相手がいるけど惹かれ合っちゃう二人の話もむずむずするものがあっていい。余談だけど「メガネくん」の場合はカタカナ、「めがねっ娘」の場合はひらがなのほうが、個人的にはしっくり来ます。まあどうでもいいんですが。
9/19(火)……リュウ=ガリュウ
【雑誌】COMICリュウ 11月号 徳間書店 B5中 [Amzn] 公式HP
うわー、懐かしい。1980年代に出ていたころは、自分がまだ子供だったこともあってちゃんと読んでいなかったんでおぼろげな記憶しかないんだけど、すごくマニアックな雑誌だったというイメージはあった。それが21世紀になって復活するとは。創刊というニュースを聞いたときは「コテコテで堅苦しい雑誌になるのかな?」と思ったりもしたんだけど、コンビニ売りでかつ中綴じで、予想していたよりはずいぶん柔らかいイメージ。
でも創刊メンバー自体はかなり濃いですな。執筆陣については、公式HPの創刊号目次を参照してほしいんですが、吾妻ひでお、安彦良和、五十嵐浩一、神崎将臣、鶴田謙二、伊藤伸平、ふくやまけいこといった実績のあるメンツから、中平正彦、遠藤浩輝といった中堅、アサミ・マート(浅見惇)、石黒正数、騎崎サブゼロ、ひらりんなどの新鋭と、新旧硬軟とりまぜてなかなか面白げな誌面を作っていると思う。創刊号ということでまだ雑然とした誌面で、お話的に最初から軌道に乗ってると思える作品こそ少ないものの、これはけっこう楽しみなラインナップ。
さて掲載作品。今回載っている中では、作:梶尾真治+画:鶴田謙二「おもいでエマノン」が最も心惹かれるものがあった。原作小説のほうも良作だけど、その挿絵をやっていた鶴田謙二がそのままこれを漫画にしてくれるってのはかなりうれしい。絵のほうもいつもながらのものすごい美しさだし、期待するなといわれてもしてしまう。たぶん内容、クオリティは今後も問題ないはず。あとは継続して載るかだけ。それが一番心配。小説原作モノでは、作:京極夏彦+画:樋口彰彦「ルー=ガルー」も気になる。こちらはイマっぽい絵柄で萌え要素も取り入れ、だいぶ柔らかめに作ってきてる感じかな。
遠藤浩輝「HangII」は、タイトルどおり旧作短編「Hang」と世界観を共有する作品で、「日本ふるさと沈没」収録の「Sink⇔Float」に加筆したもの。空から吊るされた大地で展開される青春ストーリーという感じで、道具立てが面白い。また青臭さたっぷりのストーリーにも興味をそそられる。今回は前編なので、後編のほうもどのくらいの加筆がなされるかとか、けっこう楽しみ。
新鋭組。松本規之「つばめ」はカラーがとてもきれい。最近はCGの進歩もあって、カラーがうまい人はすごく増えましたなあ。対して作:大塚英志+画:騎崎サブゼロ「三つ目の夢二」はモノクロの線がすごくきれいで雰囲気満点。お話のほうは竹久夢二を主人公に、和風で妖しく、そして美しい世界を展開するといった感じ。大塚英志がからんでるってこともあるけど、これは「北神伝綺」(漫画:森美夏)に近い雰囲気になっていくかも。
アサミ・マート「木造迷宮」もモノクロの線がいい作家さん。同人誌でも同タイトルの作品を描いてるけど、キャラは別モノ。かわいい女中さんと一緒のゆったりした生活を8ページで描写。短いながらもほのぼのしてるし、絵もたいへんにいい雰囲気。以前は浅見惇名義でフラッパーでも描いてた人だけど、また商業誌で活動するようになったのはうれしい限り。そういえばこの雑誌、フラッパー組がけっこう多いような。ひらりん「のろい屋しまい」もショートストーリーだけど、線が細かく、独特の味があって気になる作風。女の子もけっこうカワイイ。石黒正数「ネムルバカ」は、大学女子寮に住まう先輩後輩女子の青春ストーリーってな感じ。軽いノリでちょっとトボけた味もあって、読んでてなかなか楽しい。
まあそんなこんなでけっこう見どころは多かった。これで売れるかっていったら、そう甘くはないだろうし、一般受けという面では厳しいかもしれないけど、個性的なメンツが集まっているのは確かだし、ぜひ長続きさせてほしい。
【雑誌】漫画アクション 10/3 No.19 双葉社 B5中
武富健治「鈴木先生」が巻中カラーで登場。しかも11月7日発売号から、シリーズ連載→完全連載に昇格というニュースが。ものすごく個性派な作品なので、これはすごくうれしい。で、今回のお話は、鈴木先生がかつて親しくしてちょっといいムードだったけど、結局違う学校に移った元同僚の女教師に街でバッタリ再会するというお話。彼女に対して抱いていた好意とわだかまりを鈴木先生があらわにするとともに、逆に相手からは鈴木先生の小川に対する気持ちを指摘されるなど、やりとりが実に生臭い。でもそれがドスンと来るんだけど、現実っぽいかというと微妙にそうでもないところが独特。この感覚は本当に伝えにくいんだけど、それだけ文字にしにくい感覚を絵にしてるってことでもあるのかもしれない。この得体の知れないパワーは、完全連載になっても保ち続けてほしい。
相原コージ「真・異種格闘大戦」。やられた。これは笑った。アフリカゾウvs.ハイイログマという、どう見てもクマに勝ち目がなさそうな対戦を続けてきた理由はコレだったのか……。完全にやられたって感じ。この作品は一見地味だけど、シュールだしときにぶっ飛んでるし、マジで面白いと思う。今まで面白いとは思いつつも単行本買ってなかったけど、購入することにしました。ていうかさっき注文した。
【雑誌】ウルトラジャンプ 10月号 集英社 B5平 [Amzn][定期購読:出版社]
2号連続掲載の崔ミル「タイムマーセナリー」。戦果渦巻く近代欧州風のファンタジー世界で、時間制で仕事をこなす傭兵の男が、とある城の姫を守って戦うというバトルじゃクション。姫といってもひらひらしている服を着てるいかにもな感じじゃなくて、こちらも軽装でガンガン戦うタイプ。韓国人作家らしく、力強くてシャープな作画の持ち主で、なかなかカッコよく鮮烈な印象。作:佐藤大輔+画:伊藤悠「皇国の守護者」。ついに北領の戦いは決着を見る。必死の戦いを続けた新城およびその部下たちにとって、複雑な感情の残る結果となりそう。各人の処遇はたいへん気になる。今回は戦闘シーンこそないものの、アクション抜きでもしっかり面白い。この人はアクションも会話シーンもうまい。絵はうまかったけど読ませる力には欠けていた前作「面影丸」のころと比べて、本当に進歩したなーと思う。
【雑誌】月刊サンデーGX 10月号 小学館 B5平 [Amzn][定期購読:出版社/7andy]
かずといずみ「貧乏姉妹物語」。いつもどおりの仲良し話と思ったら、最後のほうでいきなり急展開。次号で最終回とか。まあいつ終わってもなんとかなるタイプの作品ではあるけど、これはちょっと驚いた。アニメ化して名が売れたところでもう一押しして、しばらくしたらおしまいってパターンでも良いような気はするんですが。吉田蛇作「デス・プリ」も次号で最終回。こちらは前から予告されてたんで予定どおり。最後まで下らない感じで行けそう。
【雑誌】チャンピオンRED 11月号 秋田書店 B5平 [Amzn]
「ジャイアントロボ」の新シリーズ「地球の燃え尽きる日」が、漫画担当:戸田泰成(原作:横山光輝+脚本:今川泰宏)で新連載。草間大作少年を主人公にまたしても新たなジャイアントロボのストーリーが繰り広げられる模様。今のところどういう話になるかは分からないけど、銀麗とか九大天王とか十傑衆とかは出てくる模様。戸田泰成が作画ということで、アニメの「地球が静止する日」よりは濃いめな印象。その濃さが吉と出るかどうかってところかな。漫画版の連載が始まるとなると、気になるのはアニメ版もあるのかということだけど、それについては今のところ触れられていない。
作:藤見泰高+画:カミムラ晋作「ベクター・ケースファイル 稲穂の昆虫記」。「サイカチ 真夏の昆虫記」に出てきた稲穂師匠を主人公に、昆虫知識を生かして事件を解決していくというシリーズ。以前読切で登場したが、今回はその2話めが掲載。「サイカチ」の主人公であった真夏少年やあさがおとかは全然登場しないが、その分、稲穂師匠の魅力をたっぷりと。個人的にはもう少しパンチラとかはあってもいいと思う。まあいちおう何シーンかはその手のコマもありますが。で、お話のほうは、住宅地に巣を作るようになったオオスズメバチの話がメイン。スズメバチによる死亡事故の話はうよく見るのでスリリングでありました。
糸杉柾宏「MONOクロ」は3話め。モノの魂を乗り移らせる能力を持つ主人公の少年が、今回はギャルゲーの世界に入っちゃうという内容。ツンデレ女子とのゲームみたいな恋愛、つーかゲームの恋愛をエンジョイする。ベタな内容ではあるが、女の子キャラがかわいく描けててちょいとエッチなシーンもあり、けっこう楽しく読める。
【雑誌】漫画サンデー 10/3 No.37 実業之日本社 B5中
作:倉科遼+画:みね武「艶恋師」が巻頭カラー。最初のページに「話題の隔週連…否!!」とデカデカと描いてあるとおり、今週から毎号連載化。タイトルも「艶恋師 放浪編」にリニューアル。中国三千年の性の奥義を学んだ菊之介が、さらに奥深い性の道を探求すべく、神楽坂花柳界を捨て全国放浪の旅に出るという筋立て。「これまで虜にしてきたお得意さんたちはどうするんだよー」って気もするけど、まあそんな細かいことを考えている場合ではない。というわけで旅はまず来たから始めるべえと、北海道は襟裳岬になんとなくやってきた菊之助さん。しかし時は秋、そろそろ寒くなろうという中、着流し一丁という姿はあまりに無謀。さっそく風邪をひいちゃうという無計画ぶり。んでもってなりゆきで競走馬を育てる牧場の女の子に拾われちゃったりという展開。初っぱなから「この人本当に大丈夫かな……」って感じだけど、まあ旅に出ようが何をしようが、やること自体は一緒でしょう。今まで以上にゆかいな展開を期待しております。
▼職場のTVでPCの動画を再生するのに使うため、動画再生機能付きのHDDケースを購入。これまでも2.5インチの動画再生機能付きHDDケースは持ってたんだけど、そちらの調子がおかしくなってきちゃったので。この手のケースでは、最近だとDIGITAL COWBOYの「DC-MC35UL2」[Amzn]が評判いいようなんで、あまり考えずにコレにした(→参考:ITmedia記事)。
DC-MC35UL2は、組み込んだHDD内の動画を再生できるほか、ネットワーク上の共有HDD内の動画ファイルも再生できてなかなか便利。操作性もまずまずいいですな。自宅で使っているVideoGate1000と比べると、DC-MC35UL2は早送りがx2/x4/x8/x16と切り替えて使えるのがいい。画質のほうはDivX動画しかまだ再生してないけど、動きの激しいシーンはいくぶんブロックノイズが出るかなー。画質に関してはVideoGate1000のほうが断然上。とはいえVideoGate1000はPCIカードなのでセットアップが面倒くさいし、ハードウェア要件も厳しいし、もう生産してないし……ってわけで、現時点ではDV-MC35UL2のほうが何かとお手軽。PCにためこんだ動画を、テレビの画面で見たいって人にはかなりよろしいんじゃないでしょうか。これでLANがギガビット対応だったらなお良かったんだけど。
【単行本】「スミレ16歳!!」1巻 永吉たける 講談社 新書判 [bk1][Amzn]
「スミレ17歳!!」(→にゅーあきば.com内レビュー)が、週刊少年マガジンでの毎号連載に昇格し、タイトルも改めてリニューアル。といっても人形にしか見えない女子高生・スミレと、それを後ろで動かしているように見えるオヤジという組み合わせは17歳のときと同様。16歳ではスミレたちが高校に入学するところからお話を展開しており、友達を作ったり部活にチャレンジしたりと、相変わらずアクティブな活動を見せる。
連載昇格後、最初のうちはギャグのキレが17歳時と比べるともう一つかな?とも思ったけど、最近ではだんだんまた波に乗って来ているように思う。どちらかというと17歳のときはスミレ&オヤジをキモく見せる演出が多かったような気がするけど、16歳ではより友情方面を強化して、「ヘンだけど一緒にいると面白い同級生としてのスミレ」を描いている感じがする。あとまあオヤジのハイスペックぶり、芸の細かさは相変わらず。オタク・パロディネタに走らず、キャラとアクションで見せられるギャグ漫画は貴重なんで、これからも頑張ってほしい。
【単行本】「カラスヤサトシ」 カラスヤサトシ 講談社 B6 [bk1][Amzn]
アフタヌーンの片隅でひっそり連載されていた4コマ漫画がついに単行本化。えーと8月下旬には買っていたんですが、読むのに時間がかかりそうだったので忙しいから後回し……とかやっているうちに、ここまでかかってしまいました。4コマって普通の奴よりも読むのに時間かかるんですよね。しかもこの作品は、1ページに2本ずつ4コマが載ってて、それぞれにネタが詰まってるからなおさら。いっぺんにまとめ読みせず、ちびちび読んでいくのが向いている作品といえるかもしれない。どこからでも読み始められて、どこでやめてもいいタイプの作品なので、トイレに置いておくとか、枕元に常備しておくベッドサイド本とかに良いかもしれない。
内容のほうはけっこう笑えて面白いです。カラスヤサトシ自身の日常を描いているだけといえばそれまでなんだけど、カラスヤサトシ自身が面白い人なんで、内容も面白くなってる。いい歳して自宅で一人でガシャポンを戦わせたり、奇妙なオブジェを作成してみたりと、地味にいろんな奇行に走っている様子を淡々と面白おかしく描いている。なんだかものすごく一人遊びの上手な人って感じ。そういう人だけにモテないオーラも濃厚に放っているのだが、自虐ネタがクドくなりすぎることがなく、あくまでネタとしてサラッと見せられているバランス感覚が良い。けっこうツボにハマるネタも多くて、笑える漫画に仕上がっている。
【単行本】「彼女を守る51の方法」1巻 古屋兎丸 新潮社 B6 [bk1][Amzn]
東京に大地震が来たらどうなるかという、大地震サバイバルもの。最近この手の作品は増えましたな。お話のほうは、ひょんなことからお台場で再会したかつての同級生男女が、地震に遭遇して、二人で家を目指して震災に襲われた町をさまよっていくというモノ。お話はあくまでこの二人の視点で描かれ、地震の被害程度などの客観情報は示されないまま進む。それだけに何が起きるか、どんな困難が待っているのか分からないといった感じ。古屋兎丸作品にしては普通というか実用面重視な内容で、あんまり目立つ感じはしないが、地震パニックものとしてはまずまず手堅いのでは。コミックバンチでの連載では、おまけページとして地震が起きたときにどう対処すればいいかといったハウトゥーもののコラムも掲載されているが、単行本にももっとそういう情報を多めに盛り込んで、ノウハウ本としてより役立つようにしだほうが、この作品の場合は良かったかもしれない。
【単行本】「少年ブランキーJET」1巻 佐野タカシ 一迅社 B6 [bk1][Amzn]
エリート学生を育成するため、部活に入ってない人は退学という校則まで用意されている学校が舞台。そこで弱小部活に引導を渡すのを役目として設置されている特殊部隊「ブランキーズ」に、主人公の少年がスカウトされ、ブランキーズの女の子たちと楽しい学校生活を繰り広げるというドタバタアクション。まずまず派手でそれなりに楽しめはするものの、うーん、佐野タカシ作品の中では弱いかなあ。掲載誌がREXということもあって、佐野タカシお得意のフェティッシュなサービスシーンも弱めになっているし、ブランキーズという部隊自体ももう一つ存在意義が感じられないような。部活くらい続けさせてやりゃいいじゃん、とか思っちゃうし。次巻買うかどうかは微妙なところ。
【単行本】「モッちゃん 一触激発編」 尾上竜太郎 白夜書房 B6 [bk1][Amzn]
相変わらず妙な味のある作品。いつもよれよれのランニングとサンダル履きという姿で、パチスルのホールの片隅で直立不動。スロにハマっている人がどうしようもない状況になりかけると、代打ちして大勝し、その人を救う。そんなナゾのおっさん・モッちゃんを通じ、スロットに興ずる人間模様を描いていくという作品。
まあそのように描くと人情モノっぽいし、まあ実際に人情モノではあるのだけど、読んでみるとこれがすごくシュール。モッちゃんの決めゼリフ「俺が打とう、お前の金で」というのもなんかカッコイイような厚かましいようなヘンな感じだし、脇キャラも味がある。この巻の冒頭に出てくるのは、すごい身体能力を生かしてイイ台をゲットする、ロナウジーニョそっくりなスロット打ちだったりするし、その口調もいかにもインタビューの日本語訳調で笑ってしまう。心温まるようでありながら、どうにも全体にマヌケた雰囲気が漂っているのが無性に面白い。パチスロは正直全然分からないけど、そもそも細かい役とか機種の話は出ないし、分からないなら分からないなりに、楽しめる一作。
【単行本】「夜ノ懴悔室」 草津てるにょ エンジェル出版 A5 [Amzn]
てらてらとしたツヤがあって、かつむっちり吸いついてくるような肉感のある女体がいつもながらエロい、草津てるにょの最新単行本。いちおうタイトルにあるとおり、最初の話は普段は貞淑そうにしているけど、肉欲が押さえきれないエロシスターのマリア先生が、懴悔室の窓から差し出された肉棒に興奮して行為に及んじゃう……という内容だが、その後のストーリーはバラバラ。「懴悔室」ってタイトルなのに、2話めはいきなり「宇宙戦艦ヤマト」のパロディだし、その後も人妻モノあり、ファンタジーモノあり。
そんなわけで一貫性はなく、ストーリー面では適当な部分も多いのだが、この人の作品はそれでもなんだかエロいから強い。前戯から始まり、じょじょに性感を高めていき、いやよいやよも好きのうちでクライマックスに至る過程はしっかりヌケるものとなっている。よく見ると個々の描写自体はそれほどボリュームがなく、パイズリにしろフェラチオにしろ一つ一つのプレイは簡潔だったりするんだけど、それぞれがちゃんとエロいから十分実用的。感じてるときの表情が色っぽいってのも強い。あとはちんちんの描き込みがもう少ししっかりしてればなあといったところ。
【単行本】「HAPPINESS!」 天太郎 コアマガジン A5 [Amzn]
なかなか派手な絵柄で巨乳ばいんばいんな作品を描く。描線はシャープでキレも良く、甘ったるさもあり。大暮維人、鬼ノ仁といったところを思い起こさせるような表情の絵とかもあって、最近のトレンドをどんどん取り込んでいこうとしている姿勢が感じられる。乳はたいへん豊満で見ごたえがあるし、華やかでかわいい絵柄のわりに、ちんこまんこはしっかり描き込んでいるところも今風。お話のほうはちょいと鬼畜系のもあるが、基本はラブラブで甘ったるく、間口は広め。そんなわけで全般的に良い感じではあり、ヌケそうでもあるものの、お話自体はもう一つ弱いかなあ。エロシーンの描写自体はかなり派手でいいんだけど、もう一押し淫靡さが出てくるとさらに良いかなと思います。
【単行本】「パニックまっしゅROOM!」 猫玄 コアマガジン A5 [Amzn]
いつもながらキュートな絵柄で手堅く高水準。横暴な姉によって女装させられて、女学校の寄宿舎に放り込まれたカワイイ少年が、そこで女の子たちにさんざんいじられまくり、エロエロな日々を送るという作品。この少年は見た目はすごくかわいくて小動物的ではあるんだけど、いざエロとなるとたいへんに高性能。半立ち状態でもナリに似合わず十分ちんこは立派だが、快楽が増してくるとさらに大きさが増すという二段階変形という特徴を持っている。そのちんこを駆使して、実の姉(なんだけど実家にいるときと髪型とかが違うので弟は気づかない)、ラノベ研究会の女子たち、ルームメイトの女の子などとサカりまくる。
まあそんなわけで、かわいい女装少年の魅力や、巨乳から貧乳まで幅広い女子、それからハードなエッチと抜かりなく楽しめるし、賑やかな雰囲気も楽しい。ただ舞台設定や道具立てはとても魅力的なわりに、ラストへ向けてのまとめ方はもう一歩。途中までは主人公が男の子だと知ったラノベ研究会の女子と楽しくエッチしまくるのがメインなのだが、最初のほうに出てきて途中まで存在感皆無だったルームメイト女子が、中盤で唐突に重大な存在になってしまう。前半で主人公が彼女を強く意識しているという前振りがきちんとなされていれば、後半のシリアス展開ももっと生きてきたと思うんだけど……。
でもまあ基本的な雰囲気はすごくいいし、ハッピーエンドなラストも多幸感があって、後味自体は良好。読んで損はない手堅い出来となっている点は、やはりここまで生き抜いてきたベテランならではの力量を感じさせてくれます。
9/16(土)……爆破ノ王子サマ
【雑誌】ヤングマガジン 10/2 No.42 講談社 B5中
山本マサユキ「ガタピシ車でいこう!!」の特別編が掲載。いつもはボログルマにしか乗っていない山本マサユキが、F1マシンに試乗するというなんだか豪華な企画。写真入りの記事と漫画が掲載。なんか貴重な体験してますなあ。漫画にF1が出てくることはまあほとんどないだろうけど。押切蓮介「でろでろ」。今回はページ数が16といつもより多くてボリューム感あり。迷子になったサイトーさんを探して、日野兄妹が不思議な地下都市をさまよい歩くというお話。町並みはヘンな店や住人ばかりでかなりへんちくりん。妙な雰囲気が漂ってて楽しいです。
【雑誌】ビッグコミックスピリッツ 10/2 No.42 小学館 B5中
朔ユキ蔵「ハクバノ王子サマ」。やっとこさ二人がキスしましたかー。今56話めだけどラブストーリーとしてはむちゃくちゃにスローペース。わざと小出しにして、行ったり来たりさせていく呼吸は面白い。まあじれったくはありますが。作:雁屋哲+画:花咲アキラ「美味しんぼ」。なんだか山岡が、京極さんのおともだちだけでなく雄山にも「人間のことが良くわかっていない」とケチョンケチョン。でもまあ最近のいつものパターンどおり、料理作ってぬるく決着するのでしょうな。そういえば昨日の日記のコミックバンチの項で、「コンシェルジュ」に雁屋哲がモデルっぽい人が出てきてたことを書き忘れていたので、追記しておきました。あと吉田戦車の連載が前号から「スポーツポン」というのに変わっていたのも書き忘れてました。まあいつもどおりマイペースでやってます。
【雑誌】週刊少年ジャンプ 10/2 No.42 集英社 B5平
秋本治「こちら葛飾区亀有公園前派出所」が連載30周年ということでお祭り企画を実施。全漫画に両津を登場させるなんてことをやっている。空知英秋「銀魂」とか大亜門「太臓もて王サーガ」とかはここぞとばかりやってますな。「BLEACH」あたりはなかなか分からなかった。ちょうどモブシーンとかない回だったし。岩代俊明「みえるひと」は最終回。地味めな作品だったので、もっと早めに終わるかと思ってたけど意外と続いた。絵はわりと好きなんで、次回作もあるといいのですが。
【雑誌】コミックメガストア 11月号 コアマガジン B5平 [Amzn][定期購読:7andy/Fujisan]
巻頭カラーでマーシーラビットが久々に登場。「クズ☆KUZUそうるふる」という、主人公の女の子がアダルトグッズに楽しく嬲られちゃうという漫画を描いている。なんか以前よりもだいぶ絵がスッキリした感じか。この人はちゃんとヌケる漫画を描ける人だし、ぜひ本格的に再起動してほしいところではあります。月野定規「星の王子サマ」は2話め。やっぱりうまいな〜。天文部に入部した少年が、そこで好色な先輩女子や顧問のぺースに引きずりこまれて、毎日エッチさせられまくるというお話。エロシーンはいつもながらずぶずぶで濃いし、よがり顔、イキ顔などもすごく派手。エッチシーンの底流に甘ったるい空気が流れているのも良い。主人公少年が、引きずられつつも立派な御主人様になれるよう調教されていってるあたり、お話的な妙味もあって面白く読める。やはりこの人がいると大きいな。
天太郎「アネキ計画」。横暴な姉に振り回されっぱなしの弟が、彼女の暴挙にブチ切れてキッツ〜いお返しをしちゃうという内容。描線がシャープでキレが良く、デカいおっぱいをぶるんぶるんさせるエッチシーンも十分エロい。局部描写もバッチリやってるし。松本ドリル研究所「あらいめんとゆーゆー」は最終回。この人もけっこううまいですな。単行本化されたらまとめて読もう。春風道人「お姉ちゃん禁止令」も、姉モノで乳にたっぷり感があって個人的には好きなタイプ。
土居坂崎「生乾きランドリー」。この人の作品はノリがヘンでけっこう面白い。今回はコインランドリーに超キワどい水着のねーちゃんがいたと思ったら、「服をいっぺんに洗濯したからブラジル水着しか着るものがなかった」とか言い出すし、そこに入ってきた少年が煙草を吸おうとするので代わりに乳首を吸わせてみたりなど、けっこうアホくさい展開の連続。まあそんなふうにふざけているわりに、エロ描写は乳首いじりがわりといやらしかったりと、そこそこ実用的だったりもする。ゴージャス宝田「アンジー」。少女モデルだった女の子の霊らしきものが、そのファンだった男の家に迷い込んで来てしまって……というお話。途中までは不思議な感覚でお話を進めて、最後は切なく甘く締めくくっている。話作りやキュートな少女の描き方など、相変わらずイイです。
あと今号では何人か初登場メンツが何人か。たけのこ星人、御免なさい、トッド小山田、ちょず。が登場。この中では御免なさい「いもうとロリボ」が目立つ。ロリ系の作風で描線がなかなかきれい。あとカラーの塗りが鮮やか。ちょず。「寄り道あそび」も絵柄はなかなかかわいい。ちょっと線が細めかなあという気はするものの、丁寧に描き込まれていて華やかさもある。
【雑誌】COMIC RIN Vol.22 茜新社 B5平
LEE「Puppy Pet」。この人はみみっこなど、小動物っぽい女の子を描くことの多い作家さんだけど、今回は珍しく女の子はちょっとはすっぱで態度がデカめ。その代わり男の子のほうを小動物的にしてきた。女の子のほうが情けない男の子をペット代わりにして、放課後にご奉仕させているという設定。男の子のほうがちゃんとかわいいし、女の子のほうもいつもとはまた一味違った魅力がある。綾乃れな「御祭風」。この人はわりとソフトな絵柄だけど、案外エッチだな。おっぱいがやわらかそうでいいし、ちんちんもちゃんと描いていい具合にいじり回している。
あと猫玄は相変わらず安定。今回の「都合のいい少女」は、品行方正だけどエロもきちんとこなす完璧な妹分的女の子をかわいらしく描いている。最近のRINはメンツがだいぶ変わってきて、以前より少し落ち気味かなと思うんだけど、猫玄あたりのコンスタントな作家さんが底支えしているので一定ライン以上は常にキープしている。まあそろそろ新しいメンツで、目玉になりそうな人が出てくると良いのですが。
9/15(金)……中年放蕩
【雑誌】ヤングガンガン 10/6 No.19 スクウェア・エニックス B5中
作:會川昇・BONES+画:蜷川ヤエコの新連載「天保異聞 妖奇士(あやかしあやし)」はアニメとの連動作品。普通の人間には見えない妖を見ることのできる浪人者が主役の妖怪退治系のアクションもの。シャープな絵柄はまずまずだが、第一話は動きもあまり多くなくてもう一つインパクトはなかったかな。大高忍「すもももももも〜地上最強のヨメ〜」。虎金井家編のバトルがクライマックス。もも子がスーパー化して戦いながら、犬塚に対する愛を見せつけており、かなりアツい展開。あと犬塚も覚醒しちゃうんですかねえ。彼が強くなったりするとお話がかなり違った感じになっちゃいそうだけど。
金田一蓮十郎「ニコイチ」。ついに真琴の嘘が菜摘にバレちゃうか……といったところで、あれよあれよの展開。でもまあ全部が全部うまくいくわけもなし、かえって厄介な事態になってしまったかも。コンスタントにドタバタコメディしててしっかり面白いです。勇人「はなまる幼稚園」は連載化2回め。毎度かわいくてほのぼの。ようじょたちが賑やかに動き回っていて、見てて楽しい。表情のかわいらしさとか、おしりのもこもこ感とかが良いです。
【雑誌】近代麻雀 10/15 竹書房 B5中
有元美保「雀荘で遭った愉快な人々」が連載100回め。いつのまにかそんなにやってたんだなあ。いつも手堅いし、投稿ネタもけっこう面白くて安定している。小田原ドラゴンは読切「ペパーミント」で近代麻雀初登場。「ヤリマンの女はコンビにはちみつを塗ったような匂いがする」ということを聞いた、ギャル雀に通っているモテない男が、そういう匂いのする女性店員に声をかけようとするが……ってなお話。本当に麻雀でなくてもまったく問題ない話だなー。牌が描かれているコマさえほとんどないし。押切蓮介も読切で登場。タイトルは「執念の九蓮宝燈」。九蓮宝燈をアガると死ぬという伝説が的中して、友を二人失った男が、その伝説の真相を確かめようとする。最後のオチがたいへんしょーもなくて良い。小田原ドラゴンといい、押切蓮介といいマイペースですなあ。
【雑誌】ビジネスジャンプ 10/1 No.20 集英社 B5中
ありゃ、冬目景「イエスタデイをうたって」がシリーズ最終回になってる……。「新シリーズをお楽しみに」とか書いてあるが、これで本当におしまいなのかなあ。恋愛模様のほうはあまり決着がついてないんだけど。最近の冬目景の中では最も楽しみにしてた作品なので、中途半端に終わっちゃうのは残念。
【雑誌】週刊漫画ゴラク 9/29 No.37 日本文芸社 B5中
土山しげる「喰いしん坊!」。オクレがピザに対してもミキサーを使おうとするが……。これは確かに見た目もグロいけど、味もすごそう。やっぱチーズはキッツいだろうなあ。それにしても今回はネタがピザってこともあって、見てるとすごくお腹いっぱい感がある。あんまりたくさんは喰いたくないブツですな。
【雑誌】コミックバンチ 9/29 No.42 新潮社 B5中
新連載、塚脇永久「(当)タネダミキオでございます。」(監修協力:佐藤大吾)がスタート。牛丼屋のバイトとしてうだつの上がらない日々を送っていた25歳の主人公が、市議会議員選挙に出馬しようとする……という選挙戦漫画といったところ。ウヒョ助時代から変わらぬクセのある濃い絵柄だが、まあ勢いはある。ただ主人公には政治的理念とかはなんもなさそうなんで、そこらへんでちと同調はしにくいかなー。能田達規「オーレ!」は連載2回め。2部のサッカーチームに派遣されてきた役人にーちゃんが、チームを強く、そしてメジャーなものにしようと本気になってきた。序盤からアツくお話を展開してるし、面白くなりそう。やっぱサッカーの2部は面白いなあ。現実のサッカーでも今年は横浜FCがいい位置(9/16現在で3位)につけてるんで、けっこう燃える状況になってきました。
作:いしぜきひでゆき+画:藤栄道彦「コンシェルジュ」。今回は料理漫画家の大御所的存在の人が、ホテルの料理についてブログなどで声高にけなしているのをなんとかする……ってな感じのお話。その大御所の描いている漫画というのがもう20年以上も連載してて、作者はオーストラリア在住。日本の食い物はろくなものがなくて喰うに値しないとけなしまくり。どう見てもモデルは雁屋哲なんだけど大丈夫なんですかねえ……。まあ面白いからこちらとしては全然かまわないけど。
【単行本】「未成熟しょうじょ図鑑」 ねんど。 茜新社 A5 [Amzn]
タイトルどおりロリ系の本。ねんど。といえば、以前はもう少し年齢層低めの幼女系の作品が多かったが、今回はちょっとだけ年齢を上げてきた。それとともに絵のタッチもまたいじっている。幼女系の作品を描いているときは、女の子をあえてお人形さんっぽいタッチで描いていたけど、LOに掲載誌を移すとともに絵をより萌え系にシフト。手足も長細く描くようにしてきている。以前のタッチも完成度が高くかわいかったが、個人的には今の絵のほうが萌え度が高くて好きかなー。幼女系を描き始めたときもすごい絵柄のチェンジがあったねんど。だけど、掲載誌、内容に合わせてこれだけ絵柄を変えられる器用さは大したもの。
お話のもほうもラブラブなものを中心に悪くない印象。とくにこの単行本の収録作品の中では、主人公が同い年のイトコの女の子の家にお泊まりすることになって、家ではメガネをかけている彼女にドッキドキ……という「ひこうきぐも」が、甘ったるくて萌え度も高めで良かった。
9/14(木)……鯉のユッケ
【雑誌】モーニング 9/28 No.42 講談社 B5中
塀内夏子「イカロスの山」は、引き続き雪山でメロドラマしまくり。「お前は俺の妻を愛しているのか」と平岡を問い詰めまくる三上のがなんか凄い。山に不純なもの持ち込みまくりです。あと今号では、曽根富美子がゲストで登場。彼女の父親について語るホームコメディ「ブンむくれ!!」を描いている。曽根文子の登場はすごく久しぶり。昔モーニングで描いてた中原中也漫画「含羞」や「ファーザー」は好きだったなあ。今はそのころと比べると、絵柄がだいぶ丸くなりましたかね。
【雑誌】ヤングサンデー 9/28 No.42 小学館 B5中
奥田民生といくえみ綾のコラボ漫画第2弾が掲載。第1弾は8/3 No.34に掲載の「マシマロ」。第1弾は4ページと短かったが、今回の「MANY」は36ページと読みごたえも十分。田舎の学校で彼女はいれどなんだか冴えない生活を送っていた少年の家に、15歳離れた兄貴がふらっと戻ってきて、重い現実を持ち込むとともに弟の生活をかきみだす。それによって華々しい事件とかが起きるってわけではないんだけど、だる気な日常の中での感情のざわめきを巧みにすくいとって、楽しく読める一作に仕上げている。いくえみ綾というとヤンサン的には畑違いではあるけど、漫画はすごく上手い人だし、実際に載っていても違和感はとくに感じない。こういう意欲的な作家起用をもっと頻繁にやってくれるとうれしい。
【雑誌】ヤングジャンプ 9/28 No.42 集英社 B5中
柴田ヨクサル「ハチワンダイバー」。2話めも面白いなあ。持ち時間合計1分というムチャクチャなルールでの将棋を、ハッタリたっぷりに描いてて力づくで読ませる。将棋なのに格闘技みたいな迫力とスピード感があった。将棋の細かなディティール自体はすっ飛ばしてるけど、有無をいわさず読ませるものがある。あと主人公の将棋野郎が、「アキバの受け師」にどんどん骨抜きにされていく様子がこれまた面白い。新連載、向浦宏和「カジテツ王子」は情けない無職の男を主人公としたギャグ漫画。そんなすごく笑えるって感じではないが、下らなくて勢いはあるかな。
【雑誌】週刊少年チャンピオン 9/28 No.42 秋田書店 B5平
やまさき拓味「優駿の門特別篇 ディープインパクト」は、タイトルどおり競走馬・ディープインパクトのここまでの足跡を漫画化した実録モノ。といっても馬の思考部分まで文字にして描いちゃったりしてるので、完全な実録とはいいがたい部分もありますが。阿部秀司「発明軍人イッシン」。なんか毎回すごくドタバタしてて面白い。珍発明でパニックというのはいつも同じだけど、単純明解で分かりやすくていい。オタクネタとかではなく、本当にドタバタだけで笑わせようとしてるとこが潔い。
【雑誌】快楽天BEAST 10/15 Vol.12 ワニマガジン B5中
ナイロン「ほっくん」。ナマイキな小悪魔系の女の子が純情そうな先生をからかっていたら、先生がぶちきれてエッチに突入……ってな内容。この人の絵はキレがあってなかなかきれい。単行本も発売が決定されたらしいので楽しみ。Cuvie「ナリユキ」。仲良くしてる好きな女の子がやたら弟くんにかまうので嫉妬した主人公が、成り行きで彼女とちと強引にエッチしちゃうというお話。姉モノ的な雰囲気も漂わせつつ、同級生ラブコメもちゃんとやっててしっかり楽しい。エロシーンもちゃんとエロいしいつもながら芸達者ですな〜。
【単行本】「恋の行方」 くどうひさし 桃園書房 A5 [Amzn]
くどうひさしはドルフィン(司書房)がメインなのに、なんで桃園書房から単行本なのかなーと思ってたんだけど(司と桃園は同じグループではあるようですが)、読んでみて納得。過去作品集でしたか。以前ヤングヒップとかで描いていたころ(2001年くらいですかね)の作品を集めたもの。このころからこの人のスッキリした絵柄はいいなーと思ってたけど、改めて見ると今とはけっこう違うかな。今はほっぺの赤いのをトーンで処理するようになってるけどこのころは斜線だし、目の描き方もいくぶん違う。とはいえこのころのも好きだなー。エロくはないけれど見てて気持ちいい。このころはコンビニ売りメインの雑誌だったこともあり、エロ度はより薄く、ギャグ系の作品が多め。ギャグは個人的にはもう一つ。ギャグのときはG=ヒコロウや道満晴明系のノリだが、あそこらへんまでのぶっ飛びぶりはないので中途半端に映る。ともあれ、女の子絵は今とはまた違ったテイストながらカワイイので、くどうひさしファンは押さえておきたい1冊。
9/13(水)……服 on sale
【雑誌】週刊少年サンデー 9/27 No.41 小学館 B5平
畑健二郎「ハヤテのごとく!」。今回はハヤテの女装をさらにエスカレートさせたり、ヒナギクをいじくりまくったり、展開が派手で面白かった。毎号いろんなネタをぶちこんで楽しませてくれてなかなかネタ枯れもしない。ちゃんとラブコメもするし、うまいなーと思います。モリタイシ「レンジマン」。今回はアイドル娘さんがなかなかいい表情してて良かった。見開きのシーンもインパクトあったし。お話自体はもう一つノリきれてないんだけど、局面局面ではやっぱキラリと光るものは感じさせてくれる。
【雑誌】週刊少年マガジン 9/27 No.41 講談社 B5平
亜桜まる「090〜えこといっしょ〜」。えこが髪の毛の色を変えたら性格まで変わっちゃって……というお話。メイド服バージョンのえこもなかなかかわいい。髪の色を変えるってのは、携帯の本体色を変えるっていうのに相当するんですかね。まあ髪はそうくるくる変えるわけにもいかんだろうけど、服をもっといろんなバージョンを見たい。
【雑誌】スーパージャンプ 9/27 No.19 集英社 B5中
徳弘正也「近未来不老不死伝説バンパイア」の新章、近未来編が開始。舞台はマリア会によって制圧された2015年の日本。この時代でのマリアは女子高生。昇平はずいぶんカッコよく成長してるなあ。マリアの敵となる勢力は、以前と比べて段違いに大きくなっているけど……。今後は「狂四郎2030」と同じくらいスケールが大きくなっていきそう。といったわけで新章の展開も楽しみ。大河原遁「王様の仕立て屋」はいつもながら手堅く面白い。今回オリベはロシアの株成金さんの無理な要求にしっかり対応。コミカルな描写を随所に入れつつ、見せ場ではオリベの仕立てたスーツの効果をカッコ良く見せ、お話のほうもきれいにまとめている。いろんなうんちくやドラマが詰まってるので、ページ数のわりに読みごたえもあります。
【雑誌】別冊漫画ゴラク 10/11 No.550 日本文芸社 B5中
またしても倉科漫画が来た〜。というわけで作:倉科遼+画:池田文春による新連載「愛人形」がスタート。主人公は大手芸能プロダクションの敏腕マネージャーだったが、「最近のグラドルはみんな似たような巨乳ばかり」「胸がキュンとくるようなアイドルがいねえ!」と不満が蓄積し、プロダクションの方針と合わなくなって退社。自ら全国を回り、アイドルの卵の発掘に乗り出す。……ってなわけで「今度はアイドルものか〜」と漫然と読んでいたんだけど、最後のほうの展開でビビッと電流が。探し求めていたアイドルの原石は、なんと佐賀市のメイドキャバクラにいたんでした〜と来た。結局そこに行き着くのか! もしかして倉科先生は今、メイドキャバクラにハマってらっしゃるんでしょうか。最近いいコがいねえな〜→メイキャバ行く→ビビッとくる子発見→この娘、アイドルでもイケるんじゃね?→よっしゃ、メイキャバ出身の女の子がアイドルになる漫画をやろう!……ってな感じの流れを想像してしまったんですが。となるとこれから各所の倉科漫画でメイド率が高くなっていくのかも。こりゃもう全国津々浦々の倉科ファンは萌え萌えで超悶絶ってところですか!
片山誠「ノンポリ」。なんかこっちでもメイドが。住宅街だっていうのにメイド服着て大音量で音楽を流してライブするウーハー族に対し、ヒロインのサド婦警がもっと大音量で対抗という展開。いくらなんでもそりゃ近所迷惑すぎるだろう……ってな感じでぶっとんでる。サド婦警の犬であるM男のほうもアホだし、この連載はけっこう面白い。
【雑誌】別冊マーガレット 10月号 集英社 B5平 [Amzn]
河原和音「高校デビュー」。今回もしっかり面白い。前回、ヨウにあこがれる後輩男子によって不意打ちキスを喰らってしまった晴菜が、そのことで落ち込んでしまう。でもその落ち込みっぷりはほとんど暴走って感じで、周囲に迷惑かけまくり。なんかしまいにはヨウもそのペースに引きずられて思いもよらぬ行動に走るし、ドタバタ感たっぷり。でもトータルではきちんとラブラブしてたりするし、笑わせ和ませ、実にうまい。椎名軽穂「君に届け」。相変わらず超鈍感で風早くんの行為に気づかない貞子。その二人に学園アイドル的女子が近づいてきて一波乱ありそうな雰囲気。これは一気にラブコメ展開が加速ですかね。まあなんにせよ微笑ましくて楽しいです。
【雑誌】comic天魔 10月号 茜新社 B5平 [Amzn][定期購読:7andy]
今月号のうるし原先生のイラストの女の子は、リボンとか制服とかがハルヒっぽい……。もちろんわざとでしょう。表紙絵だと分かりにくいけど、巻末イラストギャラリーをの2枚めはもろにそう。掲載作品については、以前は絵はうまくて派手だけどやるだけやって終わり的な作品が多かったような気がしてたんだけど、最近新しめのメンツが増えて、だいぶ楽しみになってきている。
まず今号の巻頭カラーは、憧明良「金髪は日本がお好き?」。主人公の兄が外国人さんと結婚することになり、その妹が来日。主人公の家に転がり込んでくる。まだ年は中二くらいだけど身体はばいんばいんな彼女は、日本人の彼氏が欲しいといって主人公を誘惑。んでもって主人公もそれに流されることに……という感じ。性的なことに興味ありまくりで強引な金髪妹さんがなかなかかわいくて、エロシーンもちゃんとボリューム感ありで楽しめた。
木静謙二「Mix Edge」は2話め。多重人格な姉と、その弟のラブラブエッチ物語。姉は普段は普通で優しい世話焼き娘だが、ときどき淫乱バージョンが出てきて夜な夜な弟くんとエッチに耽る。ほかにもカタブツ姉人格もおり、まあ今後はそれぞれの状態で関係を持っていくことになるんでしょう。いずれにせよどの姉もみんな弟くんラブであると。艶めかしく熟れ熟れな絵柄は相変わらずエロいし、人格によって雰囲気の変わるおねいさんもそれぞれに魅力的。一粒で何度もおいしいって感じでお得感あります。
大和川「カウ☆ガール」は、アイドルのファン活動を熱心にやってるカメラ小僧なあんちゃんが、ステージで欲情しちゃった彼女がこっそりオナニーしてるところを目撃しちゃって、それをきっかけにエッチしちゃうという漫画。この人の絵柄はけっこうキレがあってピチピチしてて好き。あと女の子のポーズやプロポーションもなかなかキュートに決まっててええ感じ。エレクトさわる「Glow with Sunflower」は幼なじみ男女が、夏祭りイベントでくっついちゃうというラブラブ漫画。女の子のセリフとかはステロタイプツンデレながら、楽しくラブコメやっててエッチのほうもボリューム感たっぷり。性器等の描き込みも細かく、実用度も十分高し。
あと最近の個人的な注目株、けものの★「副音声。」。この人の絵はすごく特徴的でイイ。今回はすごく美人でクール、いつも怒ってるように見えるけど、実はうまく笑えないだけという女の子が、唯一彼女を分かってくれる弟さんに甘えてエッチするというお話。この人でいいのはやっぱりキャラの表情。そのときの状況によってタッチも変わるし変幻自在。身体のほうもつやつや感があっていいけど、いろんなイイ表情を描けるってのはやっぱデカいです。和六里ハルとかに近いタイプの絵柄だけど、表情のゆがめ方、いじり方に独特の味がある。
9/12(火)……厩舎会
【雑誌】コミックビーム 10月号 エンターブレイン B5平 [Amzn][定期購読:7andy]
今号は森薫「エマ」の番外編が良かった。前号に引き続きケリーさんが若奥様だったころのお話で、夫婦がそろって万博を見物しにいったときの美しい想い出を描いている。若い頃のケリーさんの凜とした美しさ、それからちょっと微笑んだときの可愛らしさ、夫との暖かい触れ合い、それから華やかなりし英国と華やかなりし万博の出展物・建物などなどを、じっくりたっぷり描き込んでいる。舞台装置の良さが、二人のしっとりとしたドラマをより深みのあるものにしてると思います。最後の締めくくりもしみじみ暖かく、胸にグッとくるものがあった。次のエピソードも楽しみ。
竹本いずみ「よみきりものの2 あっちでもこっちでもあうあう」。「よみきりもの」1巻収録の「まんほーるのあう」の続きエピソード。タイトルが変わろうと間が開こうと、本当にやること変わらんな〜。足元が不注意で、つい同級生男子の足やマンホールの中の人とかを踏んでしまう女の子の話。今回もちょっとふしぎだけどそれをごく当たり前にほのぼの処理しちゃう人々を描いてて楽しい。入江亜紀「群青学舎」。今回のヒロインの女の子は、表情が愛敬あってかわいいな。志村貴子「放浪息子」はやはりマコちゃんが良いです。
三宅乱丈「イムリ」は3話めも息苦しい雰囲気が充満してて緊迫感たっぷり。「ペット」もそうだったけど、この人の超能力描写は本当に独特で、インパクトが大きい。お話もすごくガチンコで作り込んできてるし、掲載誌的に「ペット」よりもじっくりやれそう。この連載ではぜひ、三宅乱丈がやりたいと思ってること全部やっちゃってほしい。先の展開も全然予想がつかないしすごく楽しみだ〜。
【雑誌】イブニング 9/26 No.19 講談社 B5中
地下沢中也がイブニング初登場、っていうか久々に復活という感じ。作品のほうは「片岡さんちのクリコちゃん」というタイトルで、町のそば屋を舞台にしたホームコメディを展開。主人公はその家の娘のクリコちゃんという頭悪そうな女の子で、そのほか弟、親御さん、祖父母が同居。まあ平和でほのぼのした雰囲気でまずまず。地下沢中也といえば「兆−Sign−」が、2003年夏に「預言者ピッピ」というタイトルで単行本化されるという予告が出たままそれっきりになっているけど、活動再開を機にそちらの話も動き出してくれるといいんですが……。
佐藤マコト「サトラレneo」。少年少女のころに出会った、サトラレ木村浩と、そのガールフレンドの川原美咲ちゃんのその後のエピソード。二人は成長してからも交際を続けていて、不自由な環境ながらもちゃんとうまくいっている模様。その様子が微笑ましくて良かった。まあお話自体はサトラレであること、そうでないことの差異を浮き彫りにしてて、ちょっと切なさ含みではありますが。七海マンタ「榊原治療院」。超絶的なマッサージ能力を持つじいさんが主人公のギャグ漫画。ほぐして癒しておしまいとかいうお話ではなく、変態チックな人物がもりもり出てくる、バカで力押しなギャグ漫画となっていてけっこう面白いと思う。荒削りすぎるくらい荒削りだけど、それだけに勢いもかなりなもの。小さくまとまらずにガンガン行ってほしい。
【雑誌】ヤングチャンピオン 9/26 No.19 秋田書店 B5中
新連載、旭凜太郎「嗚呼!旧車會」(原案監修:岩橋健一郎)。かつて暴走族をやっていたけど今では社会人として暮らしている人たちが、かつて乗っていたゾク車で交通ルールを遵守しながら走る。そんな集団「旧車會」の面々の大人になってからの青春ストーリーを描いていくというもの。お話のほうは、伝説の総長だったけど今はいい父親である滝雷道を主人公に、ケンカもありで展開されるけど、個人的にはむしろ実際の「旧車會」のほうに興味あり。Wikipediaの記述を見ると、昔は普通に旧車を愛する人たちのことを指していたらしいが、現在は「旧車會」と表記する場合は、ゾク上がりの人たちが中心となっているグループのことを指すようになっているようだ。
漫画「嗚呼!旧車會」のほうでは交通ルール遵守が原則となっているが、実際の旧車會の中には警察にとっつかまったり、現役のゾクを支援している人たちもいるとか。車やバイク方面の話題にはまったくうといから、旧車會という存在自体知らなかったけど、これは掘り下げてみると面白そうなテーマだと思う。今回の漫画は普通のゾク漫画のオトナ版的テイストなんで、あまりリアルな感じではないが、できれば旧車會の生の姿に迫る、高橋ツトム「爆音列島」の旧車會バージョンみたいなのがあったら読んでみたい。
【雑誌】漫画サンデー 9/26 No.36 実業之日本社 B5中
ちょいエロ読切ゲスト、法田恵「彼はワーカホリック」。人事部の女の子が、仕事に没頭すると周囲のことが見えなくなってしまう企画開発部員のおめつけ役に任命され、一緒に過ごすうちに会社でエッチする関係に……ってなお話。女の子がかなりあっさり男性社員に惚れちゃうところはいかにもお手軽だが、法田恵らしいあけっぴろげ感とラブラブムードが出てて、まずまず楽しいエロコメとなっている。
作:かわさき健+画:ふんわり「歯かけの恋」。主人公のかませ犬ボクサーが銀座の高級バーのママに惚れた理由は、彼女が雨の中で捨て犬に傘をあげていたのを目撃していたからだったーっ、という展開に驚いた。この道具立てでこんなベタなことをやってくるとは意表をつかれましたわい。
9/11(月)……カズン子天井
▼9/5の日記で書いたペンギンクラブリニューアルの件ですが、旧作家陣は軒並み9月29日発売のコミックシグマのほうに行くんですね。さっき届いたコミック天魔の10月号に載ってた予告を見たところ、作家陣は以下の面々が予告されている。飛龍乱、ちゃたろー、亜麻木硅らのほか、飼葉駿の名前もあるってことは「きっず・とれいん」も続くのかな? このほかまぐろ帝國らもいるし、ちょうど旧ペンギンクラブと天魔をミックスして厚くしたみたいな雑誌になるんですかねえ。旧ペンギン勢が残るのはうれしいけど、「ペンギンクラブ」という名前であのメンツというのになじみがあったので、やっぱり何やらちょっと寂しい気持ちは残りますな。ともあれ新雑誌のほうも楽しみに待つとします。
【コミックシグマ1号執筆予定作家】
飛龍乱、ちゃたろー、唯登詩樹、LINDA、OKAWARI、まぐろ帝國、荒木狂也、龍牙翔、KEPPI、鬼窪浩久、永瀬るりを、ポチ加藤、関谷あさみ、わらぐきいらか、いまいずみあつし、森田なゆた、灰司、鋼鉄、みやもと留美、亜麻木硅、忠臣蔵之介、月見里中、シロタクロタ、みづき春人、妖華、やまみち、飼葉駿、白桃色、ほか
【雑誌】ヤングキング 10/2 No.19 少年画報社 B5中
作:青木健生+画:ありがひとし「鉄板少女アカネ!!」が連載再開で第2部開始。……と思ったら、いきなりドラマ化が決定してて驚いた。主役のアカネ役は堀北真希で10月15日からTBS系21時放映スタートとのこと。なお本編のほうの内容は、アカネのキップの良さに、ナニワのだんじりにーちゃんが惚れて告白してくるが、アカネは鉄板のほうが大事と断る。それに対してにーちゃんは、鉄板に対してタイマン勝負を挑むというなんかぶっとんだ展開。このヤンキーにーちゃんが、鉄板に向かってドゴドゴドゴと殴りかかってる様子はかなりアホくさくて良かった。鉄板だけだと料理できるものは限られるけど、その条件の中で頑張っててわりと好き。
【雑誌】ヤングマガジン 9/25 No.41 講談社 B5中
オジロマコト「カテキン」が、今週から3週連続巻頭カラー。ずいぶん編集部はプッシュしてるんだなあ。個人的には、まあまあ面白いけど、オジロマコトということで最初に期待したようなぶっとび感はないかなって感じの印象。なんだかスピリッツの朔ユキ蔵を思わせるようなポジションになってきているけど、あんまり分かりやすいエロで縛らないほうが持ち味は出そうな気がする。
【雑誌】ビッグコミックスピリッツ 9/25 No.41 小学館 B5中
作:永福一成+画:松本大洋「竹光侍」。竹光侍・瀬能宗一郎が、これと見込んだ強い剣士の道場で手合わせを願う。宗一郎の剣技はものすごいけど、その他の振る舞いは徹頭徹尾マイペース。手合わせ時の画面は非常にカッコよく決まってるし、それ以外のシーンも飄々とした味がある。トボけていながらシャレている、独特の雰囲気がなかなか良い感じで面白い。小田扉「団地ともお」。売上不振の町のコンビニ、たにしマートの経営を改善するため、交換日記少年みつおがなんだかやきもき動き回るお話。コンビニの話と二つのノート、それから学校や家と、複数の要素がからんできてけっこう構成が難しそうなのに、サラリとうまく見せてくれる。こちらも相変わらず面白い。それにしてもこの交換日記少年はちょっと萌えキャラではあるまいか……。
【雑誌】週刊少年ジャンプ 9/25 No.41 集英社 B5平
読切、平方昌宏「TEAM MADE」。まずまず面白いんじゃないでしょうか。とにかくパワーがありすぎて、野球をやれば捕手を吹っ飛ばしちゃうし、剣道やれば相手をぶった切っちゃうというわけで、部活に入れてもらえないでいた主人公が、その怪力を生かして異星人と戦う。戦闘時にスポーツの道具を駆使したり、バレーのアタックで敵をぶっ飛ばしたりするというアイデアは、連載にしてもいろいろ転がしようがありそうでなかなか良い着眼点。使う道具によっていろんなアクションが見せられそうだし。絵的には荒削りだが、バカで裏表のない主人公のキャラにも好感が持てる。残念な点は、敵の造形がもろに「BLEACH」っぽいところ。とはいえとりあえずアイデアなどは悪くないので、ちょっと間を置いて作画の面がクリアできてきたら、連載チャレンジとかもあっていいんじゃないでしょうか。
矢吹建太朗「To LOVEる」(脚本:長谷見沙貴)。パンツはもちろん良いとして、ラブコメとしてもだいぶええ感じに三角関係している。春菜ちゃんがそろそろ攻勢に入って、火花が散るようになってくるとより面白くなるかな〜といった感じ。
【単行本】「カズン」2巻 いくえみ綾 祥伝社 A5 [bk1][Amzn]
やっぱり面白いなあ。ぽちゃぽちゃ系だったけど好きな人のために頑張ってダイエットした、平凡な女の子・ぼんちゃんの青春ラブストーリー。本命はシャレたバーをやってるカッチョイイおっさん。だけど彼とは恋愛経験とかも段違いで、眼中に入れてもらってない感じ。バイト先の同僚男子とは仲がいいけど、そっちには彼女がいるし、あんまり恋愛って雰囲気でもない。
なんかもう本当にこんな女の子ならどこにでもいるだろうし、トキめいたり失恋したり……といった過程もなんも珍しくない。それなのになんて面白いんだろう、と感心させられてしまうのは、やっぱ漫画が抜群にうまいからなんでしょうなあ。話運びがテンポ良くて気持ちいいし、セリフもムチャクチャ印象に残るってわけじゃないけど、カッコつけすぎずオシャレすぎず過不足ない。間のとり方も絶妙。スルスル読めてとても楽しい。
【単行本】「あかずのふみきり」 かわかみじゅんこ 祥伝社 A5 [bk1][Amzn]
【単行本】「少女ケニヤ」 かわかみじゅんこ 祥伝社 A5 [bk1][Amzn]
かわかみじゅんこ2冊。「あかずのふみきり」はボーイズラブ系で、収録作品の発表時期は1995〜2000年。「少女ケニヤ」は復刊。最初のバージョンは1998年に宝島社から刊行。今回はそのうちの「あかずのふみきり」を、2001年FEEL YOUNG初出の「亜木子」に差し替えての復刊となった。どちらの単行本も、かわかみじゅんことしては初期作品集ということになるけど「最初のころはこういう絵だったのだなあ」となんだか感慨深い。かわかみじゅんこというと、あのツヤやかで相手を射抜くような力のある目が印象的だが、最初のうちはも少し目が普通の大きさで光も弱めな感じがする。そこからどんどん変わっていって、あの女性向け漫画の中では目立つ、瑞々しくエネルギーのある作風に伸びていったんだなあといった感じ。今やってる「パリパリ伝説」も飄々としてて気楽に読めていいんだけど、「これぞかわかみじゅんこ!」ってな感じのエモーショナルな作品も、もっとちょくちょく読みたいところではあります。