9/30(土)……道士よく打つ
▼OHP月極アンケートのテーマ入れ替え。2006年10月は「どうぶつ・むし・しょくぶつ」。人間以外の動植物・昆虫について扱った作品で面白いモノに投票し、語っていっていただければと思います。2003年3月にも同様のテーマをやってますが、前回からすでに3年以上経ってますので、その間にいろいろ新しい作品も出て来ていると思います。というわけで今回もよろしくお願いします。
2006年9月分「燃える漫画」は締め切りました。今回の1位は、曽田正人「シャカリキ!」と日本橋ヨヲコ「G戦場ヘヴンズドア」が同着。このテーマを設定した時点で、1位は「シャカリキ!」が来るかな〜と思ってましたが、「G戦場ヘヴンズドア」が終盤に追い上げた形。この回はテーマとしてはベタな感じでしたが、その分間口が広く、票も適度にバラついてて良かったんじゃないでしょうか。
▼アニメ最終回感想。「となグラ!」[Amzn]。ベランダを挟んだお隣さん同士な幼なじみラブコメ。絵柄はわりと良くサービスシーンたっぷりにテンポ良く見せるラブコメ劇は、最初のほうは好印象だったのだが、回を重ねるにつれて、その仲の進まなさがもどかしく感じられるようになってきた。とくにヒロインの香月ちゃんの意固地さ加減にはちょっとムカついた。子供のころの勇治(幼なじみ男子)を勝手に理想化し、それを押しつけて酷な仕打ちの連続。それでも彼女を嫌わず、初恋幻想につき合ってあげる勇治くんは、若いくせに忍耐強いなあと思った。まあキャラクラー自体はかわいくそれぞれ個性的だったんで、女の子キャラを見ているだけでも、一定レベル以上の楽しさはあったんですが。ストーリーの真ん中あたりでいったんくっつかせ、その後ちょっとひっぺがしてまたくっつけるくらいすると、カタルシスがあって良かったかも。
▼「ひぐらしのなく頃に」[Amzn]。最初の鬼隠し編4話は怖くて良かったんだけど、それ以降はだんだん怖くなくなっちゃったかなーという感じ。いや描写自体はどんどんエスカレートしてって、凄くはあったんですけどね。とくに「目明し編」の拷問シーンとかはたいへん痛そうだったし、詩音の狂気に満ちた表情もスゴかった。ただ鬼隠し編で顕著だった、日常のお気楽シーンと、怖いシーンの落差で怖がらせる見せ方のほうが、個人的には怖く感じたんですよね。回を重ねるごとにお気楽シーンが少なくなっちゃったんで、自分の中では楽しさも怖さも中くらいになってしまった印象。
またマルチエンディングをいっぱい見せ、その中で少しずつさまざまな事象が語られていく構成は面白いことは面白かったんだけど、各パートごとの展開はもう一つ釈然としない点も多かった。例えば「頭がいい」とほのめかされていた前原圭一くんによる殺人計画がかなり杜撰だったりとか、目明し編の詩音もあそこまで大それた残虐行為を行うほど悟史との絆が強かったようには思えなかったし(その恋心が彼女の一方的な思い込みであることは割り引いたにしても)。各キャラが短絡的でけっこうすぐにブチ切れ、突然過剰すぎるほどの行為に走る、その理不尽さで怖がらせようとしてたのかもしれないけど。ラストもあまりスッキリとは行かなかった。いろいろ面白い要素や大胆な描写がいっぱいあった作品なので、ちょっと惜しいなーと思います。
▼単行本購入予定。データはbk1とまんが王倶楽部の新刊予定を参考に作成。リンク先はAmazonのワード検索。リンク先URLはスクリプトによる自動生成なので、まだAmazonのデータベースに登録されておらず、該当物件が表示されないリンクもありますのでご了承ください。
▼2006年10月単行本購入予定
10/5 「お兄ちゃんと一緒」5巻 時計野はり 白泉社
10/6 「でろでろ」8巻 押切蓮介 講談社
10/6 「カテキン」1巻 オジロマコト 講談社
10/7 「ゴーゴー♪こちら私立華咲探偵事務所。」1巻 渡辺航 新潮社
10/7 「エンジェルお悩み相談所」 水上悟志 芳文社
10/中 「ぶっせん新装版」上巻 三宅乱丈 太田出版
10/中 「チキタ★GUGU」6巻 TONO 朝日ソノラマ
10/10 「ラブ・ぽっ!」2巻 森見明日 少年画報社
10/13 「溺れるナイフ」4巻 ジョージ朝倉 講談社
10/14 「おとなになるまえに」 関谷あさみ 茜新社
10/14 「黄泉のマチ」 町田ひらく 茜新社
10/17 「capeta」12巻 曽田正人 講談社
10/17 「090 〜えこといっしょ。〜」3巻 亜桜まる 講談社
10/17 「おれはキャプテン」12巻 コージィ城倉 講談社
10/17 「坂本タクマの実戦株入門」 坂本タクマ 白夜書房
10/18 「あいこら」5巻 井上和郎 小学館
10/19 「カラクリオデット」2巻 鈴木ジュリエッタ 白泉社
10/19 「天然素材少女」 小林王桂 コアマガジン
10/19 「眠れる惑星」2巻 陽気婢 小学館
10/19 「爆乳キャスター安西さん」 天崎かんな 司書房
10/下 「電気夢想花」 しろみかずひさ モエールパブリシング
10/下 「花粉少女注意報!」 小梅けいと ワニマガジン
10/20 「シグルイ」7巻 作:南條範夫+画:山口貴由 秋田書店
10/23 「EDEN」15巻 遠藤浩輝 講談社
10/23 「爆音列島」9巻 高橋ツトム 講談社
10/23 「ヴィンランド・サガ」3巻 幸村誠 講談社
10/23 「時間救助隊タイマー3」 能田達規 講談社
10/23 「バガボンド」24巻 井上雄彦 講談社
10/25 「真説 ザ・ワールド・イズ・マイン」5巻 新井英樹 エンターブレイン
10/25 「コミックビームFellows!」1〜2 エンターブレイン
10/25 「メイド諸君!」1巻 きづきあきら+サトウナンキ ワニブックス
10/25 「バイ・アンド・バイ」 いくえみ綾 集英社
10/25 「OPERA」Vol.4 茜新社
10/26 「東京フローチャート」 見ル野栄司 小学館
10/26 「天使のマシュマロ」1巻 ポン貴花田 少年画報社
10/26 「それでも町は廻っている」2巻 石黒正数 少年画報社
10/26 「氏賀Y太作品集 巫女と野獣(仮)」 氏賀Y太 三和出版
10/27 「アマレスけんちゃん」 若杉公徳 講談社
10/27 「デトロイト・メタル・シティ」2巻 若杉公徳 白泉社
10/27 「職業・殺し屋。」8巻 西川秀明 白泉社
10/27 「ふたばの教室」1巻 八神健 白泉社
10/27 「まじかるストロベリィ」4巻 まつもと剛志 白泉社
10/27 「14(ジューシー)」 作:朝田光+画:亜桜まる 白泉社
10/27 「HR〜ほーむ・るーむ〜」1巻 長月みそか 芳文社
10/27 「○本の住人」1巻 kashmir 芳文社
10/28 「ラブコメすたいる」2巻 矢凪まさし 双葉社
10/30 「ナツノクモ」7巻 篠房六郎 小学館
10/30 「まほおつかいミミッチ」3巻 松田洋子 小学館
10/30 「土星マンション」1巻 岩岡ヒサエ 小学館
10/30 「not simple」 オノ・ナツメ 小学館
10/30 「バンビ〜ノ!」6巻 せきやてつじ 小学館
10/30 「闇金ウシジマくん」5巻 真鍋昌平 小学館
10/30 「最強伝説黒沢」10〜11巻 福本伸行 小学館
10/30 「カムイ伝全集 第二部」12巻 白土三平 小学館
10/30 「カムイ伝全集 カムイ外伝」1巻 白土三平 小学館
10/30 「殴るぞ!」11巻 吉田戦車 小学館
10/30 「兄帰る」 近藤ようこ 小学館
10/30 「日本沈没」4巻 作:小松左京+画:一色登希彦 小学館
【雑誌】ヤングキングアワーズ 11月号 少年画報社 B5平 [Amzn][定期購読:7andy]
石黒正数「それでも町は廻っている」が巻頭カラー。フラッパーで「アガペ」をやってるときは「この人どうなっちゃうんだろう?」と思っていたが、こっちでは好調なようで何より。本編のほうも、歩鳥のアホメイドぶりがちょうどいい具合で発揮されていて楽しかった。破壊的ではないくらいの間抜けぶり、結果オーライさ加減が良い感じ。大石まさる「水惑星年代記」はコンスタント。今回は水に沈んでしまった後、水上生活をしている国の人々の生活を、明るく描写。青春恋愛ストーリーとしても爽やかで暖かく、大いに好感が持てます。
石田敦子「アニメがお仕事!」。仕事に没頭しアニメだけになっていくイチ乃、仕事はこなしてるけど相変わらず恋愛方面でうじうじする二太。二人に行動が噛み合わなくなり、ついに姉弟同居生活も解消という運びに。ぐねぐね迷走する青春ストーリーをドラマチックに展開していて毎回面白い。あと福山姉弟はもちろんのこと、願わくば二太に恋するめがねっ娘ののんのさんがちゃんと報われていただきたいものです。
【雑誌】コミックバーズ 11月号 幻冬舎コミックス B5平 [Amzn][定期購読:出版社]
以前モーニングでやっていたうめ「東京トイボックス」が、バーズに移籍してきた。タイトルを「大東京トイボックス」と変えて新展開。これまでの主人公であった天川太陽、月山星乃の両名は変わらず登場するが、彼らが切り盛りするゲーム会社に企画志望のど素人女子が入ってきていろいろ奮闘していくことになる……ってな展開。今回のお話ではこのど素人女子の百田モモちゃんが主人公になるのかな。前作は終盤はラブストーリー的な部分も多く、キレイにまとめてはいたものの、「ゲーム作り」を描くという面においては不完全燃焼な部分もあったのかな〜とちょっと感じていた。それが本作でどこまで描いていけるのかは楽しみなところ。バーズだけに、モーニングに比べるとじっくりやれそうな気がするので、ゲーム作りに賭ける人々のこだわり、アツさといったものを、ぜひ掘り下げて描き込んでいってもらいたい。
PEACH-PIT「Rozen Maiden」が休載だが、その代わりに掲載されていた、吉崎凪「彼女のおもかげ〜My Home, Sweet Home〜」がなかなか良かった。主人公の少年と、夏休みになるとやってくる同い年の親戚の女の子の絆、幼く淡い恋心を描いた物語。女の子のほうは親が亡くなってから親戚の家に引き取られ、あまり幸せな境遇とはいえない状態。そんな彼女をなんとかしてやりたいと少年は願うが、そんな力は彼にはない。スッキリとした絵柄は品が良いし、優しいトーンで、甘さとほろ苦さ、切なさの入り混じるお話を展開していて好感が持てた。そのうちまたなんか描いてほしい。
作:吉田紀子+画:山田秀樹「涙そうそう」。この話ってこんなに妹萌えな作品だったのか……。血のつながらない兄の家で、妹が同居するようになるが、兄には恋人がいて妹さんはちょっと寂しい想い。一方恋人さんのほうも、仲がむちゃくちゃ良い兄妹の姿を見てジェラシーを感じる。その後、兄は妹を楽させるためにも、独立しようと頑張るが、そこに思いがけない事件が起きて打ちひしがれることになる……。山田秀樹の作画が非常に爽やか、妹も実にかわいらしくていい。ただバーズへの掲載は序章の前後編で終了。残りは11月中旬発売予定の単行本に収録されるとのこと。これは買うしかないですなー。
あびゅうきょ「絶望戦争」。ついに影男が美少女たちの指揮の元、戦闘に駆り出されることに。影男はここで戦いの果ての意義のある死に行き着くことができるのか? なんだかスペクタクルなことになってきました。あと相川有「バタフライ」が今号で最終回となってます。
【雑誌】ビジネスジャンプ 10/15 No.21 集英社 B5中
小田原ドラゴン「ホスト一番星」は、相変わらず現実のホストからはかけ離れた作品。今回、一番星は「日本一のホストコンテスト」に出場。一番星以外のホストは、見つめるだけで女を惚れさすとか、手を触れずに女をイカせるなどの芸の持ち主。そこで一番星が披露したワザとは……。もうホストについてはどうでも良くなってるんだろうなーということがよく分かるお話だった。あと今号から和田ラヂヲの新連載「ラブラドール」が開始。まあいつもの和田ラヂヲといった感じで、枯れた味わいは箸休め的にちょうどいいかな。
【雑誌】ジャンプ the REVOLUTION!(週刊少年ジャンプ 11/1増刊) 集英社 B5平
なんかパラパラとめくってみた感じ、まずまず面白げだったので買ってみたジャンプの増刊。新鋭作家が多めだけどレベルはわりと高めだし、既存作家も手堅く安心して読める誌面。
まず目玉は和月伸宏「エンバーミングII」かな。1作目のほうは読んでないけど、それでも十分分かる作り。人造人間少女と彼女とコンビを組む青年の放浪の旅を描いていくという感じの内容。人造人間少女のエルムは快活でかわいく、アクションも派手。華のある作品に仕上がっている。また巻頭袋とじでは、河下水希が「秋色妄想日和」というお話を描いている。片想い中の少女がちょっとエッチな妄想に耽るという内容。まあエロ度からいえがかわいらしいもんですが、相変わらず河下水希の絵はキレイで、少年誌レベルでは過激……というラインをきっちり保っている。この見えそで見えない感は重要でしょう。
三代川将「有料戦士ペイソルジャー」。100円で3分だけ特殊能力を使えるというアイテムを手に入れた元金持ちの少年が、好きなコを救うために頑張る。この人はなかなか絵がイイですな。すっきりしてて女の子もしっかりカワイイと思う。ただ特殊能力アイテムの設定はもう一つかな。時間限定ってのはいいけど、借金返済に当てるために使うものであるのに、1回100円ってのは単位がいくらなんでも小さすぎだろうって気はした。藍本松「MUDDY」。土を食い、その容量分だけ身体を変型させられるホムンクルスの少年が活躍するアクションモノ。シャープかつ品の良い絵柄でまずまずの出来。絵がうまくまとまりも良い。あとはもう一段の迫力が欲しいかな。
榊健滋「大正警察活劇 百獣夜行」も作画レベルは上々。ちょっと「皇国の守護者」の伊藤悠っぽいかな。高橋英樹「チコリとトマト」は、「魔女の宅急便」のキキみたいな感じの御あの子がわりとかわいくて目を惹く。あと作:大崎知仁+画:遠藤達哉「屋上探偵−オクタン−」もイキイキした絵柄で、女の子もキャラにもちょっとかわいげがある。「アイシールド21」の村田雄介っぽいところがあるかな。
【雑誌】ペンギンクラブ 11月号 辰巳出版 B5中 [Amzn]
すでに日記で何度か触れたとおり、今号から作家陣総入れ替えでリニューアル。旧ペンギンクラブ的な野暮ったさはある程度払拭されているとは思うのだけど、うーん、まあコンビニ売りエロ雑誌としては普通かなあ……という印象。とくに目立った特徴もないし、とくに大きな穴があるわけでもなし。気が向いたときには買うって感じかな。
執筆陣の中では、狩野蒼穹が描くようになったのはうれしいところ。今回の「一緒に寝ようよ♥」は、お得意の姉弟ラブラブエッチ話。ロリっぽくて柔らかいかわいい絵柄で、ほほえましく姉弟エッチを展開。ぽかぽか暖かい作風が良いです。Cuvie「えくすぺくたぼ」も年上のお姉さんモノ。ときどき家に遊びに来る姉の友達と、弟さんがエッチな行為に耽るという感じ。ちょっと強引な年上女性が、カワイイ少年をエッチに引き込んでいる様子が楽しい。ラブコメとエッチの両立が相変わらずうまい。ライトなのもハードなのもオールオッケーだし、絵柄にもクセがないので、この人はどの雑誌でもイケますな。
【執筆陣】LINDA、夢咲三十郎、Cuvie、作:みなかみゆう+画:艶々、悠宇樹、幾夜大黒堂、NeWMeN、シヒラ竜也、はんざきじろう、屡那、陸乃家鴨、みずきひとし、よしき龍馬、狩野蒼穹、あまぎみちひと、あしか
【雑誌】ポプリクラブ 11月号 晋遊舎 B5中 [Amzn]
あかざわREDの新連載「ろりあね」が巻頭カラーでスタート。子供のころに近所に住んでいてエッチもしていた年上の彼女。その後、引越により10年間離れ離れになっていた彼女の家に、主人公が居候することになり、ラブラブエッチ三昧な日々が始まるという内容。彼女は10年経っても身体は丸っ切り成長していなくて、離れたころ同様にロリロリ体型なまま。そんな姿に主人公はつい背徳的な興奮を覚えてしまうのでした……ってな感じのお話。あかざわREDの絵柄はとても華やかで明るく、お話も軽い調子で賑やか。エロもしっかりやってるし、なかなか楽しいお話になりそう。
ヤスイリオスケ「お嬢様特攻」。没落した財閥のお嬢さまが、元使用人の家にいきなり押しかけてきて迫るという内容。ヤスイリオスケのつやつや感のある身体の描き方は相変わらず秀逸。ボリューム感のあるおっぱい描写は、巨乳好きとしてはかなり惹かれるものがある。単行本もそろそろ出てほしいところですが。BENNY'S「隠しちゃえ!」。今回もやっぱり年上女性系。相手はバイト先のお姉ちゃん。風呂上がりのセクシーな姿がええ感じです。おっとりした、甘え心をくすぐる目つきもグッドです。
De「お嬢様まかりとおる」。ロリロリお嬢さまが家庭教師のめがね君の職場に押しかけてきてエッチしちゃうという内容。今回も女の子がすごくかわいらしい。ほっぺたと目の光の落とし方がほんのりしてていい具合。なお初単行本は11月発売決定とのこと。楽しみじゃぜー。中年「美化委員長」もいいですな。すごく潔癖症の美化委員長少女が、彼氏にだけ見せる甘い顔って感じ。スッキリほんのりした絵柄が好ましい。
【雑誌】エンジェル倶楽部 11月号 エンジェル出版 B5平 [Amzn][定期購読:Fujisan]
宮崎摩耶「ベタボレ」。最近絵柄の萌え系方向へのシフトが著しい。今回は新婚ほやほやの旦那さんが、妻の妹にどうしようもなく惹かれてしまい、彼女も自分のことが好きで、エッチするに至ってしまう……というお話。妻がしょう油を買いに外出して、セックスが終わるまで戻ってこないとか、展開はムチャだけど、甘ったるくて都合の良い展開自体は多幸感があって悪くはない。妹キャラもベタベタではあるけどちゃんとかわいいし。
命わずか「激闘!ふたなり部長」は、なんか設定がユニークな作品。それぞれフェラ部、手コキ部の部長をやっているふたなり姉妹が、男子部員を争奪して、フェラと手コキでヌキ勝負をするという内容。そもそもフェラ部、手コキ部という設定がぶっ飛んでいるが、絵のほうもなかなか。普通につやつや感があってカワイイだけでなく、ちんこの皮描写にやけに力が入っている。まるで靴下をかぶせたかのような、仰山な皮が妙に印象に残る。
あとオーバーな表現ということでは、HG茶川「Night Watch」の巨乳描写は相変わらずすんごい。乳首+乳輪の部分だけで、普通の巨乳と同じくらいの容量があるし、乳房なんかはそれぞれが人間の頭二つ分くらい。最近のエロ漫画は実用重視なので、巨乳は多いものの見る人が引いちゃうような人間離れした乳は見なくなっている。そんななか、こんな規格外の超巨乳を描く人は久しぶりに見た気がする。どの程度需要があるかは不明だが、こういう人もいたほうが楽しいので、ぜひ頑張って掲載し続けていってほしい。
9/29(金)……ま、孫と遊び
【雑誌】週刊漫画ゴラク 10/13 No.39 日本文芸社 B5中
村生ミオ「SとM」。人妻キラーな家庭教師男が絶好調。なんかキツネのお面みたいなのをかぶって、主人公の妻に迫り出した。しかも自宅には人妻陵辱部屋まで装備しているらしい。うーん、実にしょうもない。村生ミオのベタベタさ加減は今さらいうまでもないことだけど、この作品は村生ミオの中でもそれがかなり極まってるクラスであり、ぶっ飛び度も高い。各キャラクターとも「どうなってもかまわん」と思える人揃いなので、もうどんどん好き勝手やっちゃってほしいです。
【雑誌】コミックバンチ 10/13 No.44 新潮社 B5中
能田達規「オーレ!」。上総オーレに新外国人、ドイツからやってきたDFが加入。話している内容、そのプレーぶりともに、いかにも弱小の2部チームに来そうな外人という感じでがしてイイ。彼のハートに火をつける、コンディションを整えるってあたりが、主人公の最初の仕事って感じですかね。ポジションがDFということもあり、なんとなくシーズン後半で力を発揮してきそうなキャラって気もする。
【雑誌】フラワーズ 11月号 小学館 B5平 [Amzn][定期購読:出版社/7andy]
江平洋巳の新シリーズ「白いバラの乙女」。ちょっと自意識強めな文学少女である主人公・浜口美子が、クラスメートによって普段は使われていない旧講堂に閉じ込められるが、そこで学園の女生徒の憧れ的存在であるお嬢さま・月子に遭遇。そして二人は接近するが、このお嬢さまがなかなかの食わせ者で、かなりウラがある。そしてこっぴどい目に遭わされたりもするが、美子はそれでも美しくミステリアスな月子に惹かれていく……という出だし。お嬢さま学校を舞台に、ちょっとステキな百合的世界を展開してて、出だしはなかなか良い感じでした。江平洋巳は絵に独特な美しさと柔らかさがあるし、今後も楽しみなシリーズといえそう。
岩本ナオ「Yesterday, Yes a day」は最終回。東京から帰ってきた幼なじみ・多喜二の好意に気づかないでいた主人公女子の小麦だが、それを知ったことでちょっぴり変化。ここから二人の関係は変わっていくのかな……という感じで、ほの暖かいしめくくり。爽やかかつきれいに幕を引いており、いいラストだったと思う。岩本ナオの素朴でかわいげのある絵は好きだし、漫画としても整理されてて読みやすい。この作品は、お話的にもこじんまりとしてはいたものの、きれいにまとまったと思う。次回作にも期待したい。
萩尾望都「ビブラート」は、5歳のころに事故に遭って以来、そこにはないものが見えないものが見えるようになってしまった少年の物語。彼には周りのモノがブレて二重に見えたりするのだが、しだいに彼は「現在の自分」ではない「別の自分」の姿を目撃するようになり……という感じでミステリアスにお話を展開。この作品は「ここではない★どこか」というシリーズのうちの1本だが、別のどこかへ行くというのではなく、おぼろげながらも「別の世界」を覗き見してしまって、その幻影に悩まされるという構図が面白かった。また締めくくりがけっこう爽やかなモノになっている点も良かったと思う。
太田真里子「髪・結・び」。新鋭の読切だが、これもけっこう良かった。彼氏ができて半年、なかなかあと一歩を踏み出せないでいる女の子が主人公。それについてはもう心の準備ができていたものの、ずっと続けていた三つ編みをほどこうとした瞬間に、彼女が恥じらいを覚える……といったあたりが面白い。キスとかはオッケーだけど、ふとしたことに恥じらうオトメゴコロの描写が、心トキめくものがあってなかなかいい具合。
【雑誌】コーラス 11月号 集英社 B5平 [Amzn]
勝田文の読切「林檎の木の下で」が前後編で登場。この人はコーラスは初登場だったのかー。ちょっと意外だな。で、お話のほうは昭和初期の、華族のご令嬢の恋愛を描いたお話。ヒロインの極子(きわこ)は華族ではあるが気取らない性格で、平民たちとも積極的に交流するお転婆娘。そんな彼女の将来の結婚相手として、華族の青年が目されていたが、極子はたまたま出会った貧乏画家に心惹かれてしまい……といった感じでお話が展開。主人公である極子がなかなかやんちゃでかわいらしいし、ラブストーリーとしても紆余曲折ありそうで面白い。勝田文の品の良い軽やかな絵柄も生きてるし、これは後編も楽しみです。佐野未央子「SEEDS 君のいない楽園」。手堅い内容。本編が終わった後の各キャラがどういう生活をしているかを丁寧に追っていっててしっかり楽しい。十萌ちゃんも大学生になって、またかわいくなってるし。なお佐野未央子は、1月号から新シリーズ開始予定とのこと。
【雑誌】コミックシグマ vol.1 茜新社 B5中
ペンギンクラブが作家陣総入れ替えで、30日発売号から大リニューアル。それに伴い、コミックハウスの編集担当チームが茜新社のほうで新たに立ち上げた雑誌。旧ペンギンクラブの作家陣もだいたいこっちに移籍。執筆陣は下のほうに書いたとおりだけど、飛龍乱、ちゃたろー、飼葉駿といったおなじみのメンツはこちらに活動場所を移していて一安心。それに加えてRINとかで描いてた関谷あさみ、天魔で描いてたまぐろ帝國らの茜新社で仕事をしていた作家も合流。もりたかたかしは、森高たかし→森田なゆた→もりたかたかしと改名。
で、1号めだけど、思ったよりペンギンクラブっぽくはないな……というのが第一印象。ペンギンクラブは良くも悪くも揺るがない誌面で、ある意味濃い雑誌だったのだが、そこらへんは新規加入(といっていいのかは分かりませんが)の作家陣で薄められている。その分、新規読者には取っつきやすくなったといえるかも。ただそうなってくると、性的嗜好面での特徴はとくに強くは感じなかったし、現在の段階では続きモノ作品も少なくキャラクター勝負って感じにもなってくなくて、「コミックシグマならでは」という特徴もないような感じがしてしまう。コンビニ売り雑誌だと修正はキツい分、何か一つ、独自のウリみたいなものは欲しいなーという気はする。メンツ的には悪くないと思うんだけど。
で、中身。まず初回の巻頭カラーは止田卓史の4ページ「美少女巨乳のわななき」。内容はあまり過激ではないけどなかなかきれいな塗り。さらに飛龍乱「ママごとあそび」も最初の4ページがカラー。今回はお得意の実母モノで、双子兄弟が実母を取り合ってテストで点数勝負……ってな感じのお話。まあ結局二人ともやっちゃうんですが。相変わらずの安定した内容で、エロ度もしっかり抜かりなし。飼葉駿「きっず・とれいん」は、新雑誌に移籍してもまったく変わらない。まあ今さら変わりようがない作風だけど……。
関谷あさみ「王様と家来」。相変わらず絵がかわいいなー。今回は一人暮らしをしている姉のところに弟が転がりこんできて、その強引なぺースに姉がノセられてしまってエッチに至るという内容。関谷あさみといえばロリというイメージが強いけど、今回は普通に成長していて、なおかつ姉弟ネタ。いちおう王様=弟、家来=姉という構図で、姉は弟に逆らえずエッチしちゃうんだけど、実は弟のほうが姉のことが好きすぎて……って感じなのでわりとラブラブなほの甘さもある。関谷あさみは10月14日に単行本「おとなになるまえに」[Amzn]が発売予定。買うつもりです。もりたかたかし「つよがりのむこうがわ」。陥没乳首の部活マネージャー(めがねっ娘)がヒロイン。この人の絵はむちむち感があって、森高たかし時代からけっこう好きだった。この作品は続きモノである模様。
【執筆陣】止田卓史、飛龍乱、ちゃたろー、唯登詩樹、まぐろ帝國、OKAWARI、関谷あさみ、龍牙翔、飼葉駿、白桃色、緋呂河とも、いまいずみあつし、永瀬るりを、灰司、鋼鉄、もりたかたかし、月見里中、鬼窪浩久
【雑誌】快楽天 11月号 ワニマガジン B5中 [Amzn]
西安「ハナエ食堂」。未亡人のハナエさんが、定食屋を繁昌させるべく、身体を張ってお客様にサービスしちゃうわよ〜んというお話。西安の作画は相変わらず達者で艶めかしく、それで人妻モノとあっては、ヒトヅマスキーな自分としてはもう自動的に反応という感じ。ポン貴花田「こだね100%」。やたら恋人さんを孕ますことにご執心な彼氏が、せっせせっせと彼女に迫る。ヒロインさんも明るく健康的でかわいいし、オチも下らなくて、軽いノリで楽しめる作品に仕上がっている。ポン貴花田はうまいなあ。
いーむす・アキ「妖怪発情記II ろんろん」。田舎の少年が、かっぱ少女とやったり、龍神様とやったりするドタバタエロコメ。頭にどんぶりみたいなものをかぶっているかっぱ少女、角の生えてる龍神娘、ともにかわいい。とくにかっぱ娘のデザインは、適度に馬鹿っぽくて良いな〜と思った。桜小鉄は初登場。「午後ティー」。保健室のめがねっ娘先生に、遊び人風の男子生徒が迫る。初登場ながら巻中カラーで、編集部的にも期待株なんかな。達者な絵柄で華やかだし、お話もまずまずちゃんとまとまっている。最近のエロ漫画は、新人でもうまい人多いよなー。
島本晴海。「空ちゃんのお悩み」は、彼氏がどうも巨乳嫌いっぽくてコンプレックスを感じている巨乳娘さんのお話。まあそんなわけで、ヒロインさんはたいそうな巨乳なわけなんだけど、彼氏に好かれようと一所懸命頑張っている様子はなかなかかわいらしかった。ラブコメとしてもアツアツでほのぼのした感じだし。RaTe「巨乳平面説」は、「貧乳のほうが実は巨乳なのだ」というスゴイ説を提唱した漫画。どういう主張なのかはネタバレしたくないので、実際に読んでいただきたいところではありますが、よくこんなこと考えつくなーとちょっと感心した。説得力があるようなないような……。まあ私も巨乳派だということは常々申し上げておりますが、正直なところ、ヤレるんならどっちでもいいっちゃいいんですけどねー。
【雑誌】COMICパピポ 11月号 フランス書院 B5中 [Amzn]
りゅうき夕海「コイマニ。」3話め。2話めが昨年の11月号だったのですっかりお話とかは忘れちゃってたけど、今回は巻頭カラー。おっぱい大きな女の子と先生のエッチシーンを描いててエロさは十分。りゅうき夕海は、10月2日発売のCOMIC XOでも巻頭カラーで登場してますな(早売りで入手済み)。D.P「ぽこはじめてのおつかい」。今回は4ページだけだが、頭身低いほうのぽこがの姿が見られたので楽しかった。ぽこの頭の悪さもいい感じ。かわいい。
あとRIKI「ラブラブ♥ポンチ」は相変わらずぶっ飛んでて本当に素晴らしい。今回の2ページめなんて、1本が4コマぶちぬき、もう1本が2〜4コマめがぶちぬき。いちおう4コマフォーマットであるにも関わらず、1ページにコマが3個しかない。しかも内容は、エッチな格好をしている女の子を見て、男の子がちんこ勃たせてるだけ。すげー。どうしてこんなに頭悪い漫画を描けるんだろう。
【雑誌】キャンドール 11/12 VOL.34 実業之日本社 B5中
中田ゆみの読切「まこちゃんと遊ぼう!」。天然系の女子中学生、まこちゃんが主人公のエロコメ。まこちゃん自身はヤッてないけど、そこそこエッチかつ華やかに見せる。ちょっと眉毛太めなまこちゃんの天真爛漫なキャラがかわいい。続きもあるかもしんないですなあ。峠比呂「Cut&Color」。ゲストで登場。美容師のあんちゃんと、そのお客さんである少女がエッチする話。女の子はけっこうかわいくていいんだけど、妙にぷっくりしすぎな乳首がもう一つ色っぽくないかな……。絵柄は基本的にはけっこう好きなんですけどね。
9/28(木)……小規模なショウ希望
▼アニメ最終回。「ゼーガペイン」[Amzn]。この作品はとても面白かった。最初は普通のロボットアニメかなーと思っていたが、世界の全貌が明らかになっていくにつれ、その大胆な着想に驚愕。デジタルデータ化された仮想現実世界の中で、さらに仮想現実を作り、何が虚構なのか現実なのかがぐじゃぐじゃになる中で戦いを繰り広げていく……という着想は非常に面白かったし、それを分かりにくくなりすぎない範囲で抑えつつ、きちんとお話も進めていた。よく18時のテレ東アニメでこんな複雑なことやるよなあと驚かされもした。
またこの作品はキャラも魅力的だった。まず主人公のソゴル・キョウの存在が大きかった。かなり重たい話だったにも関わらず、キョウの明朗快活で何事にもメゲない性格が、物語を終始前向きなものにしていた。ヒロイン二人、幼なじみのカミナギさんと、クールビューティっぽいけど実はけっこう情の深いシズノ先輩も、ともに魅力的だった。カミナギさんのたどたどしいけど周囲を和ませるしゃべり方にはかなりヤラれた。あと副指令の金髪ねーちゃんとかもかわいかったし、キョウの悪友たちもお話を賑やかにしてくれる存在だった。
あと面白かったのが、板状のホログラフに表示されているAIキャラ。デジタルデータの仮想現実世界の中にあって、その中の人物がプログラミングして具現化された存在だけど、人間に近い外観を与えられており、ちょっとした意識みたいなのも持っている……という、よく考えるとものすごく複雑なキャラたちだったが、彼らの存在が物語に華をもたらしていた部分はけっこう多かった。
ロボットアクションについては、ちょっともったりした印象。フルCGのロボットは輪郭線がつかみづらくて、頑張ってるけどあんまりカッコイイって感じにはならなかった。でも最後の3話くらいはかなり健闘。もしかしてあそこらへんはフルCGじゃなかったのかな? 輪郭線のエッジがかなりしっかりしてて、アクションもカッコ良かったけど……。
まあ最後のほうは急ぎ足気味ではあったし、敵キャラのバリエーションはもっと多くてもいいかなーとも思ったけど、何はともあれたいへんチャレンジングで面白い作品だった。現実であろうと仮想現実であろうと、それを真っ正面から受け止めてとにかく「生きる」、そして「自分らしくある」ことにこだわったキョウたちの姿は、見ていて非常に清々しかった。カミナギさんやシズノの、愛する人を思う気持ちのまっすぐさも心にしみる。まあ至らない点はいくつもあったとは思うけど、それを掘り返していくのも野暮だと思うし、真摯な作りにはしばしば感心させられた。何よりノメりこんで見られるアニメだった。ラストも後味良く締めくくられてたし、満足しました。個人的には、今のところ今年度No.1評価です。
【雑誌】モーニング 10/12 No.44 講談社 B5中
うわ。福満しげゆきが載ってる。ちょっとびっくり。タイトルは「僕の小規模な生活 団地に住みたいの巻」で、内容自体も「僕の小規模な失敗」のそのまま続き。福満しげゆき自身と思われる漫画家志望の青年が、「僕の小規模な失敗」にも出てきた彼女と結婚してからのエピソード。相変わらず地味だがちょっと色気もあり、内向的なような開けっぴろげなような作風は健在。ていうかメジャー誌で描いてるのに本当にそのまんま。アックスで描いているときとまったく変わらない。ただ判型がこっちのほうが大きいので、いつもよりも絵、とくに女性が引き立つ感じ。この人がメジャーになって金をガッポガッポ稼いだりするのは想像しにくいが、メジャーでも案外やっていけるバイタリティはありそうなタイプにも思える。何はともあれこういう買いやすい雑誌に福満しげゆきが描いているとうれしいので、再登場があるといいなあとか思います。
読切もう一つ。日高トミ子「わらしべないと」。こちらもなかなか面白かった。誰にも迷惑がかからないように自殺しようと、自殺予定地に向かっていた男が、その道すがらちょっとした親切心を発揮したことで、事態は思わぬ方向へと動いていく。垢抜けない絵柄ながらも、タイトルどおり「わらしべ長者」的にうまくお話を転がしていて面白く読めた。まあ最後のわらしべ部分は少々うまく行き過ぎな感はあるけど、主人公の告白シーンなんかはちょっとほろっとさせる部分もあって、人情味のあるいい話に仕上がっていると思う。日高トミ子は、以前ヤンマガでやってた連載「COME!」はあまりヒットしなかったけど、ヤングマガジン2001年 11/19 No.49掲載の「雪晴れの日に」(感想:20011105日日記)や、別冊ヤンマガ 8/1 No.034(感想:20020719日記)と、地味ながらもけっこういい短編を描いているんで、うまいことどっかで定着できれば。
【雑誌】ヤングサンデー 10/12 No.44 小学館 B5中
山口かつみ「もっこす 松中信彦物語」は、プロ野球ソフトバンクホークスの松中の実録ストーリー。昨年まで2年連続でシーズン1位、プレーオフ敗退となったホークスだけど、今年は3位。こういう状態でもしプレーオフを勝ち上がっちゃったら、それはそれで複雑な気持ちになるだろうなー。漫画のほうは、山口かつみらしく手堅い出来。松中もそこそこ似ている範囲で美化できていると思う。あと今号では月刊IKKIで「あいらぶ日和」(今月は表紙も飾っている)を描いているアキタコウが、バイト雑誌およびサイトの「DOMO!」の宣伝漫画2ページを描いているのがちょっと気になった。
【雑誌】ヤングジャンプ 10/12 No.44 集英社 B5中
作:外薗昌也+画:別天荒人「ガールフレンド」。姉の彼氏とそのセックスを覗き見る妹……という構図のエピソードの後編。切なげな目つきの妹さんがなかなかかわいくてトキメキがあるな〜と思っていたら、オチのほうはちょっと意外なことに。ベタにラブコメど真ん中で行ったり、予想を裏切るような展開を見せたり、このシリーズはお話がけっこう変化に富んでいる。そこらへんの力加減が巧みなんで毎度コンスタントに楽しめる。奥浩哉「め〜てるの気持ち」、柴田ヨクサル「ハチワンダイバー」ともに、突如出現した魅力的な女性にずぶずぶハマっていく男たちの姿を描いているという点で共通するものが。まあ「め〜てるの気持ち」はヒキコモリ、「ハチワンダイバー」は賭け将棋指しということで、それが原因で身を持ち崩すという感じではないけれども、どんどんハマっていうくさまは何気にスリリングな感じではある。
【雑誌】週刊少年チャンピオン 10/12 No.44 秋田書店 B5平
桜井のりお「みつどもえ」。今週から毎号連載化。扉ページが巻中カラーになっており、まずまず調子良さげ。個人的には「子供学級」のころのバサバサした絵のほうが、画面的には整理されてて読みやすいかなという気はするんだけど、「みつどもえ」では美少女度、萌え度が増しているので、まあこれはこれでいいんじゃないかと。単行本もそのうち出るかな〜。高橋てつや「ペンギン娘」も同様に単行本化されてほしい。おおひなたごう「ドリル園児」は最終回。ちょっとネタが地味すぎたかな。
水島新司「ドカベンスーパースターズ編」。わびすけと、存在自体をすっかり忘れていた日本ハム所属のオリジナルキャラ、あだ名は「と金」の神山が勝負。すでに何度か書いてるけど、今のプロ野球のルールだと、打席途中に投手が投げる手をスイッチしちゃいけないはずなんだがなあ……。まあ脳内世界なので別にいいんですが。作:森高夕次+画:松島幸太朗「ショー★バン」。チームのことを思って気合いを入れようとした杉本に対してショーバンは完全にブチ切れ。ケンカをおっ始めようとするは、「試合が終わったらシメる」と公言するは、ご乱行はエスカレートする一方。もうショーバンは誰にも止められねえ。危険な男よ。
【雑誌】阿ウン 11月号 ヒット出版社 B5平 [Amzn][定期購読:7andy/Fujisan]
師走の翁はお休み。今回の巻頭カラーは、高岡基文「鉄壁ナース」。いつもは厳しい看護婦さんが、入院患者の少年にちょっと甘くしてエッチなことをしてやったら、ほかの患者さんも……という感じで多人数プレイ。まあありがちな話ではあるけどいつもながらむちむち感たっぷりでしっかりエロい。おっぱいもデカいので、巨乳好きな私としては喜ばしい。春籠漸は久しぶりの登場。「お世話様っ!!」。主人公、幼なじみ女子、その親友で3P。この人は別に絵はうまいほうではないけど、エロシーンの描写はねっとりしててけっこう使えるのが特徴。わりと好きです。流一本「たあにんぐぽいんと」、真海「乱」、京本貴之「お兄ちゃんのサプリ」もヌキ系ではわりといいかな。
田倉まひろ「ばっちゃのねこ」。寝たきりのおばあちゃんのために、飼い猫の少女が身体を売って、健康グッズを買ってあげる……という内容。途中までは猫がかなりハードに犯されてて、健気な子猫ちゃんのかわいそうなお話かなと思ったら、ラストでいきなり急転。ちゃぶ台ひっくり返しっぷりにちょっと笑った。
あと今号には、祭丘ヒデユキ「ANTARCTICA II」が掲載。人間が南極に置いていった犬娘や犬男たちが近親相姦しているところからお話はスタート。最初はなんかキャラの目がやけに大き過ぎてヘンな感じだな……と思ったが、中盤からだんだん面白くなってくる。犬同士のセックスなのに「畜生道に堕ちましょう…♥」とか「牝犬にして…」とかいってみたり。最後のオチもけっこうぶっ飛んでた。さすが祭丘ヒデユキだなあと思いましたよ。
【単行本】「夜明け前より瑠璃色な」1巻 作:オーガスト+画:脳みそホエホエ メディアワークス B6 [bk1][Amzn]
今週のにゅーあきば.こむのレビューはこの作品にしました。ゲーム原作だけど、漫画版のほうもこれがけっこうイイんですよ。月の王国の王女さまが、主人公である達哉の家にホームステイすることになって、そこでほのぼのした日常生活が繰り広げられていくという作品。なんといってもこの作品では脳みそホエホエの絵がいい。シンプルだけど暖かみがあって、たいへんかわいらしい。なんだか見ててとても気持ちの良い絵なんだよね。んでもってラブコメとしてもなかなか良い出来。王女さまであるフィーナの気持ち自体は1巻の時点ではハッキリしてないけど、フィーナと達哉が仲良くしているのを見て胸をチクチクさせている、幼なじみっ娘の菜月ちゃんが、たいへん健気でグッド。楽しく読める作品なんでこれからも楽しみ。
【単行本】「錬金3級まじかる?ぽか〜ん」 作:がらくたはうす+画:どれえじゃっきぃ メディアワークス B6 [bk1][Amzn]
まさかこの人がメディアミックス漫画をやるとはなあ……というわけで、アニメ「錬金3級まじかる?ぽか〜ん」の漫画版。人間界にやってきた、魔法使い、狼女、バンパイア、ロボ娘の4人組の日常生活を描いたギャグ漫画。アニメ版はすっとぼけた感じで面白かったけど、漫画のほうはちと弱いかなー。1巻分で終わりなので、あまり各キャラの見せ場が作れなかったし、どれえじゃっきぃも原作があるってことでエロ漫画のときのぶっとび感は出せておらずちと大人しい。まあキャラはちゃんとかわいいので、目に楽しいですが。
9/27(水)……塗料でピンチ
【雑誌】コミックアライブ 11月号 メディアファクトリー B5平 [Amzn][定期購読:7andy]
新連載、ありがひとし「TRIO De PINCH!!」がスタート。探偵少年と女性刑事、それから探偵少年の元に送られてきたアンドロイドの助手がさまざまな事件を解決するというドタバタアクションという感じか。まあそれなりにまとまってはいるが、もう一つインパクトには欠けるかな。とくにアライブはほかにも奇抜な設定の作品が多いだけに、その中で目立つにはもう少しなんか欲しい。
作:阿智太郎+画:まだらさい「陰からマモル!」は今回もいいなあ。今回は椿がデートを申し込まれたので、その練習台としてマモルをつき合わせるというお話。いつもの袴姿ではなく、普通の女の子らしくオシャレした椿がかわいかったし、マモルに対してちょっと心トキめかせちゃって恥じらう様子も見てて楽しい。まあゆうな、愛里はほとんど出てこなかったけど、それでも十分楽しめる。
國津武士「神ぷろ。」は巻中カラー。なかなか好調なようで。今回は神社を引っ掻き回す、謎の双子少女神様が登場。二人揃ってちゃっちゃか動いている様子がかわいらしいし、イタズラ心も十分で目に楽しい。主人公少年の幼なじみの姉さん女房娘も相変わらずかわいいし。井ノ本リカ子「モモタノハナ」。みんなで海に。というわけで水着シーンが満載で、井ノ本リカ子らしいふよふよおっぱいが楽しめて良かった。ラブコメ的な進展はあんまりなかったけど。このほかでは青本もあ「おまかせ精霊」、888「あそびにいくヨ!」、kashmir「デイドリームジェネレーション」あたりが個人的な注目株かな。
【雑誌】電撃コミックガオ! 11月号 メディアワークス/角川書店 B5平 [Amzn]
作:有沢まみず+画:松沢まり「いぬかみっ!」がほのぼのしててけっこう楽しい。今回は啓太が薫宅にお泊りして、薫のところのいぬかみたちと仲良くするといった感じのお話。だんだん薫のところのいぬかみ連中が、啓太と打ち解けていく様子が微笑ましい。いわさきまさかず「ケメコデラックス!」は海に遊びに行く編。当然水着シーンも。幼なじみ娘であるイズミちゃんの乳ばいんばいんな様子が良かった。この娘さんは健康的かつ天然、ラブコメ脳をしていてなかなかかわいらしい。あと周囲の目があるので見せられないけど、ケメコの中で水着を着ていたエムエムさんのほうもなかなかなもんです。
【雑誌】週刊少年サンデー 10/11 No.43 小学館 B5平
畑健二郎「ハヤテのごとく!」。真夜中の生徒会室で、ヒナギクとハヤテが二人きり……というお話。最初は勝負だったはずで、実際勝負もしているんだけど、それよりもちょいラブ状態な甘ったるい空気のほうが濃厚。なかなか素直になれないヒナギクさんがかわいくておいしくいただくことができました。モリタイシ「レンジマン」。主人公の錬児のことをついつい意識しまくってしまう、アイドルの風香ちゃんがかわいくていいですな。扉ページの内股ポーズもなんだかかわいいし。やっぱ女の子絵はたいへんうまい。お話自体はも一つ地味で、雑誌の中では目立ってないと思うけど……。
【雑誌】週刊少年マガジン 10/11 No.43 講談社 B5平
村枝賢一による「仮面ライダーをつくった男たち」が掲載。村枝賢一といえば現在「仮面ライダーSPIRITS」を連載中だが、この作品はその初期のころを思わせる熱さを感じさせてくれて、とても面白かった。まずは「仮面ライダー」を企画し、石ノ森章太郎や上層部などと掛け合って、企画を現実のものとしたプロデューサー、平山亨にスポットライトを当てる。バイクに乗って颯爽と現れ悪と戦うヒーローを映像化せんと、粉骨砕身番組に取り組むその姿はとてもアツくて、心揺さぶられるものがあった。今回が「第1話」となってるってことは続きもあるんでしょう。そちらも楽しみ。
刃森尊「格闘料理人ムサシ」。料理を作ってフィギュアスケーター少女を励ましちゃおう編おしまい。今回もかなりゴテゴテしてて、スケート前にはキツそう。で、次からは「U-19の料理人の異種格闘料理大会」とやらが始まるらしいけど、どんなスゴイものが出てくるのか楽しみ。
【雑誌】スーパージャンプ 10/11 No.20 集英社 B5中
作:早川光+画:橋本孤蔵「きららの仕事」。今回は魚卵勝負。イタリアンの技法を使ってカラスミを処理と、きららが小細工してきたのに対し、坂巻はカズノコで真っ向勝負。そして炸裂する渾身の石塔返し。その力強さ、そして威勢の良さについ笑ってしまったが、やっぱ坂巻のほうが主役にふさわしい。作:周良貨+画:岩田やすてる「ザ・ファンドマネージャー」は最終回。手堅く作ってあってそこそこ読めた作品ではあるけど、それ以上の惹き付けられる何かはなかったかな。岩田やすてるだともっと熱血な味が欲しかったような気はする。
【雑誌】漫画ゴラクネクスター 11月号 日本文芸社 B5中
押川雲太朗「アウトコース」。試合以外の部分まで含めた駆け引きを重視して描いたシブめの野球漫画になってて、何気にけっこう面白い。今回のエピソードも、ベテラン同士の腹の探り合い、化かし合いを描いてて読みごたえがあった。神原則夫「エロせん」。エロせんのお友達であるエロ小説家のしまよさんが、ホテトル嬢になって体験手記を描くというお話。しまよさんのキャラが強力で、体験手記にも妙な盛り上がりがある。なかなか味のある楽しい回だった。
【雑誌】別冊漫画ゴラク 10/25 No.551 日本文芸社 B5中
片山誠「ノンポリ」は、ヒロインであるサド婦警の姉が登場。同じく警察官である姉の命令により、今回はサド婦警がいかがわしい営業をしているメイド喫茶で、店員になりすまして潜入捜査をすることになる。これまでは基本的に駐車違反の取り締まりが主業務だったけど、これならいろんなバリエーションが用意できますな。あとヒロインの奴隷であるM男が、メイド喫茶に入って「ご主人様」と呼ばれ、M奴隷なので「そんな風に呼ぶなー!!」と大暴れするというのはちょっと面白かった。
朽葉狂介+原恵一郎「金と運」は、多重債務で首が回らなかったギャンブル狂の主人公が、ヤクザにハメられて大量の借金を抱えた暴力団の組長をやらされるハメになる。この跡は、この主人公が借金をなんとかするべく、さまざまなバクチに手を出していくという感じになるかな。まあいつもの原恵一郎という感じで、ハッタリをきかせた出だし。
【雑誌】コミックフェロモン 11月号 東京三世社 A5平 [Amzn]
ほしのふうた「はぁと♥らんど」。海の家に住み込んで働いているお姉ちゃんの元へ、カワイイ少年のそらクンが遊びに行き、そこで二人だけの甘ったる〜い時間を過ごすというお話。ほしのふうたというとロリのイメージが強いけど、今回はショタで、お姉さんのほうは大人。かわいい少年がイタズラっぽい表情の女性にイジリ回されている様子がかわいい。乳が大きめなほしのふうた女子も、これはこれで悪くない。きあい猫「HaNiWaRi」。女の子3人があっけらかんと明るく露出系の変態プレイをする漫画。好奇心たっぷりでいろいろやってみちゃう女の子たちの様子が見てて楽しい。
9/26(火)……時間給状態
【雑誌】少年エース 11月号 角川書店 B5平 [Amzn][定期購読:出版社]
あー、分厚い。読むのが骨だー。26日はほかにもガンダムエースだのシリウスだのガムだの、平とじの重量級雑誌が重なるのでけっこうたいへん。25日にはアフタヌーン、IKKI、27日にはアライブもあるし。もう少し発売日を散らばしてくれませんかのう……。
高橋脩「新世紀エヴァンゲリオン 碇シンジ育成計画」。なんかすごいほのぼの。三者面談のため学校にやってきた碇ゲンドウさんが、親バカっぷりを見せつけて、シンジくんが恥ずかしい想いをするという内容。ゲンドウさんの意外なおちゃめっぷりがと暑苦しさにちょっと笑った。まりお金田「セイビング・ライフ」は相変わらずノリが良い。今回は学園祭でメイド喫茶ネタ。ドタバタやりながら、主人公の幼なじみねーちゃんの依子とちょっと心暖まるエピソードを繰り広げてたりしたのが良かった。何気にラブコメ度も高い作品で、わりと好きです。
【雑誌】ガンダムエース 11月号 角川書店 B5平 [Amzn][定期購読:出版社]
安彦良和「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」。レビル将軍の演説をもって、1年戦争開戦前のエピソードが終了。、まあ「これってファーストとのつながり的にどうなの?」とか思う部分もなきにしもあらずだったけど、今まで描かれていなかったことをやってていろいろ楽しかった。今度はまたジャブロー後の話に戻るんですかね。唐沢なをき「犬ガンダム」。ついにジオンとの最終決戦に突入ってことで、今まで出てきてなんだかんだ生きてた犬たちが総登場。すげー賑やか。と思ってたら次号で最終回か。その次は「猫ガンダム」ですかねえ、やっぱし。
【雑誌】ガンダムエーススペシャル お笑い特集号 角川書店 B5中 [Amzn]
大和田秀樹「機動戦士ガンダムさん」が売上好調だということもあり、ガンダムエースからギャグ系の作品を引っ張ってきて1冊の増刊にまとめている。掲載されているのは、大和田秀樹のほか、トニーたけざき、安彦良和、アキバ鉄工、鎌田ノリヤス、左菱虚空、中村カンコ、羽生生純、井上行広、谷和也、楓月誠(シナリオ協力:dai)、藤島じゅん、徳光康之。
再録もあるけど、案外描き下ろしも多く、280円というお値段のわりには内容は濃く、コストパフォーマンスは高い。どれが再録でどれが描き下ろしなのかは面倒くさいので調べません。掲載作品の中では「トニーたけざきのガンダム漫画」は無駄に力が入ってて、再録でもやっぱ笑えるなーとか、羽生生純「俺は生ガンダム」は生身だけどガンダムっぽいサラリーマンが登場してきてグロスゴいなーとか。あと徳光康之「妹ガンダム」も特別編が描き下ろしだし、大和田秀樹「隊長のザクさん」の再録もあるし、もりだくさんな内容。けっこう楽しめました。
【雑誌】コミックガム 11月号 ワニブックス B5平 [Amzn][定期購読:7andy]
創刊10周年ということで小冊子が付属。ガムの執筆陣が、ほかの執筆陣の作品をマネした漫画にするというもの。例えばすがわらくにゆきが「あまえないでよっ!」を描いたり、ぢたま(某)が「豪放ライラック」を描いたりしている。描いている作家さんはタイヘンかもしれないけど、それぞれの作品、作家さんが好きな人はけっこう楽しめるのでは。個人的にはきちんと元作品に似せて描いている奴より、すがわらくにゆきみたいに完全に自分のタッチで描いちゃってる人のほうが、それぞれの味や元作品との差異が出て面白いなと思った。
泉ゆうじ「ぬいぐるみっくす♥」。今回もとても馬鹿馬鹿しく学園ドタバタ劇を展開。着ぐるみきたりコスプレしたりする話で、乳やらパンモロ系のサービスシーンはいつもより少なめだけど(つっても通常の作品よりは全然多いんですが)、最近は主人公・公太が女装キャラとしていじられはじめており、これはこれで面白い。あと公太が片想い中の女子もぬいぐるみフェチでけっこう変態さんだし、なかなかぶっ飛んでて気になる作品。
桐嶋たけるの読切「あいしす」。幼い頃両親が離婚して離れ離れになった兄妹が、母の死をきっかけに同じ家に住むようになり再会。ところが育った妹はグラビアアイドルになっていて……ってな感じの兄妹ドキドキストーリーといったところ。お兄ちゃんラブラブな恋愛ストーリーになるところまでは至ってないけど、まずまずラブコメめいてて手堅く楽しめる出来。Dr.モロー「やりたいほうだいフジえもん」は新連載。コミックガムの編集部で、凄いデカい態度でふんぞり返っているロボット編集「フジえもん」が主人公のギャグ漫画。まあ設定は微妙に違うものの、ノリとしては「ドルフィンマン」みたいな感じ。
【雑誌】月刊少年シリウス 11月号 講談社 B5平 [Amzn]
田中ほさな「乱飛乱外」。「他国のお姫様をオトして逆玉してのし上がろう」作戦パート2。今回は柳生の姫君にお近づきになろうとしたら、なんか柳生の跡目争いに巻き込まれちゃって困ったことになるという展開。ターゲットの姫様は剣術の使い手だけど、わりとウブ。けっこう早いうちに籠絡しちゃいそうな感じではあります。作:雑破業+画:石川マサキ「魔法使いのたまごたち」。6人が3組のペアに分れて、それぞれ指輪を交換。それだけの回なんだけど、みなさん仲睦まじくしていてほのぼのした気分に。能田達規「時間救助隊TIMER3」は最終回。もっと続けようのある話だったように思うけど、キッチリ幕は引いてる。なお単行本は10月23日に発売となる模様。
【雑誌】ビッグコミック 10/10 No.19 小学館 B5中
業田良家「男の操」は最終回直前。年老いて操はどんどん記憶を失っていったけど、しかしそんな中でもなくならないものは確かにある。いやー、今回のお話は泣けました。最終回も良いものになりそう。作:鍋島雅治+画:はしもとみつお「築地魚河岸三代目」。今回はフグの話。しかも養殖フグについてがメインとなる模様。フグの旨さについて触れるとともに、世界的な水産資源の枯渇、それから養殖の必要性、日本人が持つ天然信仰の害についても触れており、なかなか勉強になる内容で面白かった。
【雑誌】イブニング 10/10 No.20 講談社 B5中
神山マンタ「榊原治療院」は3号連続掲載の最終回。怪しいけど凄腕なマッサージ職人を主人公としたギャグ漫画。けっこうぶっ飛んでてパワフルな作品だったので、これは続いてほしいんだけど再登場はあるのかなあ。なんといってもこの作品では、榊原がマッサージすると、それを受けた者の脳内に怒涛のイメージが繰り広げられ、あり得ないような圧倒的な癒しが与えられる。普通の癒し系じゃなくて、そのあたりの描写はかなり馬鹿馬鹿しく、現実離れしていたりもする。絵はうまくはないけど、その分荒削りなパワーに満ちていた。今回のラストで新展開っぽいヒキも描かれていただけに、続きが読みたいところですが。
青木幸子「ZOOKEEPER」。今回、香也は新たなところに配属され、着ぐるみを着て動物ふれあいスペースの担当をやることに。一見楽しげな部署だが、着ぐるみを着てしゃべったり踊ったりしなきゃならないうえ、来園者に触らせる動物の管理もしなくてはならず、仕事はけっこうハード。また、人間は動物に触りたい、でも動物はどうか、といった問題にもツッコんでて相変わらず丁寧な作り。読みごたえががあって面白いです。
【雑誌】ヤングチャンピオン 10/10 No.20 秋田書店 B5中
うーん、最近この雑誌はいまいち面白くない。葉月京「恋愛ジャンキー」は手堅くて華もあるけど引き伸ばし過ぎな感があるし、作:鈴木おさむ+画:漫♥画太郎「ブスの瞳に恋してる」、施川ユウキ「もずく、ウォーキング」もまずまず面白いんだけど……。もう少し新顔のフレッシュなパワーや、勢いのある作品が出てきてほしい。最近月2雑誌はヤングアニマルを筆頭に、けっこう面白い雑誌が多いので、この雑誌のイキの悪さは気になる。、
【雑誌】漫画サンデー 10/10 No.38 実業之日本社 B5中
作:倉科遼+画:みね武「艶恋師 放浪編」。修行のため全国行脚のたびに出た菊之介さんがが、旅先で世話になった牧場でトラブルが。金持ちのボンボンが牧場を売れと迫ってくる。まあそれはいいんだけど、そのボンボンがボディガードに連れているのが、ヒョウ柄だか迷彩だかのカウボーイ風の服を身にまとい、同じ柄のついたテンガロンハットをかぶった二人組。その格好はいくらなんでも恥ずかしくないか……。あと今回は、最終ページ、夜の街に繰り出して女の香に当てられて思わず股間をたぎらせてしまった、菊之介先生の狼狽の表情にも笑ってしまった。
森本サンゴ「噺家の女房」。ちょっと前にシリーズ掲載されていた作品だけど、また今号から4号連続で掲載。若手落語家とその奥さんを主人公に、下町情緒あふれる人情ストーリーを展開。こなれた作風で地味に面白い作品なんで、載っかってるとちょいとうれしいところ。
9/25(月)……葛餡
▼▼OHP月極アンケート、2006年9月分「燃える漫画」の実施期間が残り少なくなってまいりました。30日いっぱいで締め切りますので、お済みでない方はぜひどうぞ。また投票以外のコメントなどもありましたら気楽に書き込んでいっていただけるとうれしいです。
▼アニメ最終回感想。「ストロベリー・パニック」[Amzn]。かなりぶっ飛んだ百合アニメになってて面白かった。同じ敷地内で三つの女学校が隣接しているという舞台からしてまず異常だし、生徒たちがみんな女の子同士がカップリングするのが当たり前的な恋愛脳をしている点もスゴい。とにかく百合の炎を燃やさねばならぬ、百合地獄で女を磨け、といった感じである意味ビシッと一本スジが通っていた。途中までのお気楽女学校展開も楽しかったし、ラストのエトワール選(3校を束ねる生徒会長みたいなものの選挙)に向かってずんずん盛り上げていく過程も、先が読めなくて面白かった。主題やテイストは異なるけど、隔離された環境におけるイカれた百合ファンタジーということで、「極上生徒会」と対になるような作品といえるかもしれません。
【雑誌】アフタヌーン 11月号 講談社 B5平 [Amzn]
木尾士目「げんしけん」の作中内作品、「くじびき♥アンバランス」が独立して漫画化。作画は木尾士目ではなく、快楽天とかで活躍している小梅けいとが担当。ちょっとアフタヌーン作品としては、ベタベタにオタクチックで雑誌全体からすると浮いてるような気がしなくもないが「げんしけん世界のオタク作品をそのまま漫画化する」というコンセプトから考えると、このくらいやるのはちょうどいいのかもしれない。お話のほうはちゃんと絵はかわいいし、くじびきで生徒会役員選び→ハーレムラブコメってな流れになりそうで、単品として考えるとまずまず面白いんではないかと。
ひぐちアサ「おおきく振りかぶって」。今回は花井の葛藤や、三橋とチームメートのやりとりなどが面白かった。やっぱりこの作品の場合、野球のプレーそのものよりも、こういう個々の心情に迫っていく描写の部分のほうが面白いように思う。植芝理一「謎の彼女X」。卜部さんの友達になりたいというめがね娘が登場。彼女の急接近ぶりは、椿くんのときとはまた違ったトキメキあり。二人の間にはかなり惹き付け合うものがありそうだけど、これが卜部−椿の関係をどれだけかき回すことになるのか。面白いことになってきました。
柏原麻実「宙のまにまに」。ラブコメしちょりますのう。美星の昔なじみの新任教師さんが現れて、美星が朔にあまりまとわりつかなくなる。ちょっと寂しげな朔だが、隙ができたことで姫ちゃんにとっては大チャンス。この機会を生かして一気にがぶり寄ることを期待したい。もしかすると文芸部ふーみんのほうが攻勢をかけてくるかもしれませんが。それにしても朔くんはモテモテですなあ。前田真宏「巌窟王」。ヴィルフォールへの復讐は大成功。巌窟王さんがまた一歩野望に近づいた! それにしてもヴィルフォールの末路はアニメ版以上に悲惨だなあ。ヴァランティーヌも、アニメ版みたいな甘っちょろいキャラじゃなくてかなり冷酷だし。これで第1部が終了。次回は冬再開予定とのこと。
小川雅史の読切「髭の戦士」。3年以上も載ってなかったのか。今回のお話は、竜退治の現場で負傷した魔法使いの女を、ドワーフのおっさんが担いで地上まで連れていく道中を描くといった感じのお話。色っぽいねーちゃんとゴツいドワーフのやりとりを楽しく見せていくのがメイン。瀬尾浩史「アキバ署!」は最終回。第1話のWinnyがらみの話で颯爽と登場した本作だが、それ以降は苦戦。ハイテク犯罪、アキバがらみの事件で絵になるものを見つけるのはやはり難しかったのか、迷走してしまった感がある。またヒロインの女性刑事あまねはそれなりに活躍したものの、相棒の男性刑事は見せ場があまりなく、印象が薄いままだった。絵はうまいだけに少々もったいなかった。今度はもっとやりやすいテーマで再チャレンジしてほしい。
【雑誌】月刊IKKI 11月号 小学館 B5平 [Amzn][定期購読:出版社/7andy]
戸田誠二がIKKIに登場。今号から読切連作シリーズ「美咲ヶ丘ite」を開始。まず1回めは、社内のOLと浮気中だけどバレてないと思っているサラリーマンのお話。彼は自分が社会でも家庭でもうまくやってると思っていたのだが、ある日、妻が格闘技好きの息子に触発されてボクシングジムに通い始める。その後彼女はどんどんボクシングにのめり込んでいくのだが、その入れ込みように主人公は違和感を抱く。まあオチの部分は「こうなるだろう」「こうなってほしい」というのがそのままだった気はするけど、短編をしっかりまとめる腕前はやはり大したもので、きっちり読ませる作品に仕上げている。素朴な絵柄も物語の邪魔になることがなく、読みやすさに貢献していると思う。
原一雄「のらみみ」。あ〜、こういうお話は好きだ。今回出てきたキャラは、自分の身体を分裂させて、別の自分を作ることのできる能力の持ち主。そして分裂したキャラが独自に動いて得た知識は、再び合体することで本体にも伝わるという仕組み。ぷにょぷにょしたキャラの造形や、分裂した個の間で知を共有するという仕組みが面白くてすごく惹かれる。あと今回のラストの部分も、なかなかジーンとくる、感慨深いものがあった。この人の発想やお話作りはやっぱ面白いな。
読切、漫画マン「黒薔薇涼子」。いかにもセレブなお嬢さんが超高級ホストクラブに行くも、そこでナンバーワンといって出てきたのは、板前風のしなびたおっさんだった……というところからお話を転がしていくギャグ漫画。まあちょいとベタにやりすぎてるし、いかにも小知恵を利かそうとしている雰囲気は気になるけど、とっぱずれたギャグを描こうという志は買えるかな。
【雑誌】ヤングキング 10/16 No.26 少年画報社 B5中
ISUTOSHI「愛気」は月刊ヤングキングへの引越前最後の回。今回は承久も恐れまくる謎の女性が登場。また賑やかになりそう。森見明日「ラブ・ぽっ!」。今回は巻中カラー。鳩子先生の水着姿ドーンってな感じの見開き扉がちょいといい感じ。あとこの前、鳴門くんとアクシデントによってキスしてしまったことを受けて、鳩子先生も鳴門くんのことを男性として意識し始めた感じ。三角関係のバランスが大いに崩れてきそうな気配だけど、千夏子部長はどう出るか。さらに知音の妹も状況を引っ掻き回しにかかってるし、ええ感じにラブコメしてます。今後の展開も楽しみ。
【雑誌】ヤングマガジン 10/9 No.43 講談社 B5中
佐能邦和「天然果汁さやか」が久々掲載。今回は3号連続で掲載とのこと。お話のほうはいつもどおり、お気楽でちょいとエッチめのギャグを展開。この人はみやすのんき風の作風で完成度は高いけど、ブスをもう少し愛敬あるブスに描けるといいかなあという気がします。ちょっとほかのキャラと比べると浮きすぎなんで。なお単行本1巻は12月に発売されるとのこと。オジロマコト「カテキン」。この前出てきた巨乳めがねっ娘の雪村さんが、サチのことを好きであることが一部で発覚。かなり良い乳の持ち主だけに、今後、活躍する場面が増えてくるとうれしい。チョイ役で終わりませんように。あと今号には、市川ヒロシ「2人暮らし」が久々に掲載。カラッと笑えるし安定した作品なので、細々とでもいいから続いていってほしい。まあレギュラーに復活してくれればいうことはないですが。
【雑誌】ビッグコミックスピリッツ 10/9 No.43 小学館 B5中
小田扉「団地ともお」。今回は人間に興味を抱いていて、やけに理屈っぽいカラスのお話。そのカラスが一目置いている、先輩カラスのおっさんとの会話を中心に展開。ユーモアたっぷりにお話を進めつつ、カラス生活の難しさや、人情味(カラスだけど)のあるエピソードも盛り込み、さらに最後は下らないオチでシメる。ページ数は短いのにいろんな要素が詰まっており、それを無理なく読ませる腕前は、あらためてうまいなーと感心させられる。花沢健吾「ボーイズ・オン・ザ・ラン」。vs.青山戦が決着。けっこうアッサリしていたが「こんなもんだろうな」という気はする。それにしても青山ってアンタ何者?って感じの強さですな。
【雑誌】週刊少年ジャンプ 10/9 No.43 集英社 B5平
江尻立真の新連載「P2 −Let's Play Pingpong!−」がスタート。荒っぽいスポーツの適性はまったくないものの、何か運動部に入りたいという夢を持った少年が卓球と出会い、それにのめり込んでいくという、少年卓球漫画。江尻立真の絵柄はスッキリしていてかわいげもあり、パッと見なかなかの好印象。主人公のヒロム君の幼なじみっ娘の乙女ちゃんも、姉さん女房チックでわりとかわいい。ジャンプ連載としてはちょっと整いすぎてて大人しめな印象も受けはするけど、第1話についてはよくまとまってて好感が持てた。うまいこと軌道に乗っけられると良いのですが。
いとうみきお「謎の村雨くん」は最終回。この人は漫画自体はけっこううまいと思うんだけど、作風が地味なのかどうもハジけきらんですな。この作品については、主人公が現代に生きる少年忍者なんだけど、それを他人に知られちゃいけないという縛りが、少々キツすぎて物語の自由度を奪ってるかなーという気はした。もちろん隠すこと自体はいいんだけど、その縛り方の度合いの問題ですな。
9/24(日)……休筆度
▼アニメ最終回感想。「ゼロの使い魔」[Amzn]。けっこう良い出来だった。ツンデレ魔法使いのルイズと、彼女に召喚され使い魔となった普通の人間界の少年サイトによる、冒険&ラブコメストーリー。最初は同じくJ.C.STAFF制作の「灼眼のシャナ」に似たような印象だったけど、アニメとしてのまとまりは「ゼロの使い魔」のほうがだいぶ上回っていたと思う。絵に描いたような(描いてるんだけど)ツンデレさんであるルイズやその他女の子キャラがかわいかったし、ラブコメ濃度を高めに設定してあったのもよかった。キスシーンとかもちゃんとムチューとやってて、甘ったるさが好印象。なんか話を聞く感じでは、原作小説のほうだとこれ以降の話のほうがラブコメ的に盛り上がってくるみたいだけど、まあ1クールアニメとしてはきちりまとまってたし、作画も安定してて楽しく見られる作品になってたんで良かったんじゃないかと思います。
【単行本】「東京赤ずきん」4巻 玉置勉強 幻冬舎コミックス B6 [bk1][Amzn]
最終巻。きれいな締めくくり。最後まで赤ずきんことアスタルテ姫は、淫らで邪悪で残酷で。バトル中のグロい変身姿にも驚かされたり。そして彼女が自らの関わってきた物事にケリをつけ、ラストに至る過程はなかなかに盛り上がった。ラストシーンは、それまでの血がだくだくな過激さとは打って変わって、静かに切なく締めくくられており、なかなか泣けるものがあった。あとサブキャラであるめがねっ娘で四つ腕の殺人者ヴィヴィと、肉屋オヤジのエピソードも良かった。単行本にすると4巻と長くはないけど、しっかり楽しませていただきました。
【単行本】「ヴィンランド・サガ」2巻 幸村誠 講談社 B6 [bk1][Amzn]
これで週刊少年マガジン連載分の出し直しはおしまいかな。この巻では、トルフィンの父親であるトールズが、「ヨームの戦鬼」と呼ばれた戦闘力を見せつける。素手でありながら猛者どもをビシバシぶっ倒していくトールズさんの男っぷりの良さが非常にカッコイイ。これで過去話は一区切りしたし、次巻からはアフタヌーン移籍後の分が収録され始めるんで、ここからがいよいよ本番ってな感じでしょうか。
【単行本】「ディアスポリス−異邦警察−」 1巻 漫画:すぎむらしんいち+脚本:リチャード・ウー 講談社 B6 [bk1][Amzn]
密入国者たちが東京で秘かに作った、密入国者たちだけの都庁。そこで警察官の役をやっている国籍不詳の男、久保塚の活躍を描いていくB級アクション。不法滞在の外国人がわんさか出てくるので、東京なんだけどそのコミュニティはタイヘン怪しい。また日本の警察はまったく保護してくれないため、殺人やら何やらなんでもありで、事件はスリリングに展開していく。まあ脚本付きの作品なのですぎむらしんいちらしいぶっ飛んだところはちょっと弱いかなって気もするけど、ハッタリはきいてて、まずまず面白く読めるかなといったところ。
【単行本】「デ・ジ・キャラットGGBG!おかわり!」 山田J太 SBCr/モビーダ B6 [bk1][Amzn]
独特のキレの良い作画で、ぴよこ以下ブラッグゲマゲマ団の日常を楽しく描いた作品。まあ個人的にはブラックゲマゲマ団側よりも、でじこ側のほうのお話のほうが好きだったりするんですが、こちらもほのぼのしててまずまず面白い。絵柄もきれいでぴよこたちもちゃんとかわいいし。ただデ・ジ・キャラットにしては、線がカッチリしすぎかなーって気はしないでもない。
【単行本】「恋きゅー♥」1巻 征海未亜 SBCr/モビーダ B6 [bk1][Amzn]
「東京ミュウミュウ」の人でしたっけか。ちっちゃなキューピッドの少女たちが、恋する男女の想いをかなえるべく奮闘するというお話。メインとなるキューピッドの少女たちは、みんな幼女形態で、彼女たちがうんしょうんしょと頑張ってる様子はなかなか微笑ましい。基本的に前向きで心温まるお話となっているので、読後感も爽やか。まあ幼女ハァハァ的な部分も多い作品だけど、それ抜きにしても普通に楽しく読めるんじゃないでしょうか。
【単行本】「サタニスター」1巻 三家本礼 ぶんか社 B6 [bk1][Amzn]
最初は、山の中に人を集めてトラップ仕掛けてバッサバッサ殺していく猟奇殺人女「バルキリー」が主体の話が2回続くんでそういう話かと思ったんだけど、本編の本当の主人公は猟奇殺人鬼の敵である殺戮シスター「サタニスター」。彼女が数々の猟奇殺人鬼どもと戦っていく様子を描いていく感じの話になっていく模様。三家本礼の濃い作風で描かれる殺人シーンはやっぱり刺激的で押しが強い。とくにバルキリーはイイ。性格の最悪さ加減、周到なトラップ、適度ないい加減さ、いずれも彼女の残酷さを際立たせている。個人的にはサタニスターよりこっちのほうが好きかも。残酷なことをやっていながら作品自体にはけっこうユーモアがあるのもいいところで、ムチャクチャやってるんだけどなんだかとても痛快でもある。続きもけっこう楽しみ。
【単行本】「チムニーズ館の秘密」 榛野なな恵 集英社 新書判 [bk1][Amzn]
榛野なな恵がアガサ・クリスティの作品を漫画化。取り上げられているのは「チムニーズ館の秘密」「追憶のローズマリー」「ソルトクリークの秘密の夏」。榛野なな恵の硬質で品の良い絵柄はアガサ・クリスティー作品のコジャレた雰囲気や、英国という舞台にもよくマッチしていて雰囲気は上々。楽しく読める。ただ各話、全体にページ数足りなめな気もする。1話完結で収めようとするあまり、ネームが詰まりすぎな感じで少々読みづらい。あと推理小説だけに容疑者はある程度の数がいるわけだけど、榛野なな恵キャラは全体にみんな似たような雰囲気があるので(描き分けられてないってわけじゃないんだけど)、登場人物が多いとなんか読んでいるうちに誰が誰やらって感じになってしまいがち。各作品、前後編2話構成か何かでやれば、もう少しそのあたりゆったり見せられたような気がする。そこらへんはちと惜しい。
9/23(土)……狭いのカゴ
【単行本】「ZOOKEEPER」1巻 青木幸子 講談社 B6 [bk1][Amzn]
地味ながら、なかなか良い作品です。お話は、動物園で働く職員さんの物語。主人公である楠野香也はちょっとどんくさそうな感じの新米飼育係だが、実は彼女は「温度の変化を目視できる」という特殊能力の持ち主。その力をうまいこと利用しながら、またやり手の園長に利用されながら、トラブル続きの業務を行っていく。
まあそんなわけで動物園モノではあるのだけど、この作品は作りが非常に丁寧。世話をする対象となる動物たちの習性をしっかり説明し、それぞれに合った飼育方法とは何なのかということを一つ一つ探ろうとしているのがいい。また主人公は特殊能力の持ち主ではあるんだけど、その能力自体は外に現れるものではないから非常に地味。しかも役に立つ場合と立たない場合がある。ちゃんとできることできないことを見極めながらお話を進めているので、特殊能力でなんでも解決〜ばんざーいってな底の浅い物語になっていない。
あと動物園というものを運営することの意味について真摯に問い掛けているのもいい。なぜ人間が他の動物の命を扱おうとするのか、見世物にしているのか、そういうことをきちんと意識しながらより良い飼育の仕方、展示方法を探っていく様子はかなり読みごたえがある。絵のほうもちょっと固めではあるものの、スッキリしてて完成度は高いし、内容が濃いわりに読みやすい。青木幸子はこれが初単行本だけど、以前からなかなかいい作品描く人だなーとは思っていたので、今後もぜひ頑張っていってほしい。期待してます。
【単行本】「世界の孫」1巻 SABE 講談社 B6 [bk1][Amzn]
さすがSABE。ぶっ飛んでて面白い。にゅーあきば.こむでもレビューしたけれども、本作は中学生なのに顔といい振る舞いといい、全身から「孫っぽい」オーラを放っている少女・甘栗甘水をめぐる物語。彼女の全身孫ならざるところなしってな姿を見るや、老人たちは孫かわいがり欲を煮えたぎらせ、すぐさまメロメロ、目に入れても蚊がさしたほどにも感じんわ状態に陥る。その孫パワーは、老人だけでなく若者にまで及び、人々はこのお孫にかまいたいという欲求に身を焦がし、孫かわいさに身を持ち崩していく。
そもそも「孫」という目のつけどころからしてスゴいのだが、それをかわいがる快楽を、まるで麻薬のごときものとして描いていく様子がたいへんに素晴らしい。孫かわいがり心が募るにつれ、周囲の人々、例えばお世話係を任された委員長らは正気を失って、目が血走ってくる。学園アイドルの座を甘水に奪われた女教師や妹キャラ同級生も、いずれもマトモじゃない。とくに女教師のイカ子先生はすごい。イカ子という名前どおり、イカが大好きで、身体中に生イカを仕込んでそれを武器にするし、家ではイカ好きの下僕どもにかしずかれているし。なんか変態どもが群をなしている。
お話のほうも、回を重ねるにつれて孫パワーの影響が大きくなっていき、どうなっちゃうんだかサッパリ予想がつかないぶっとび状態に突入している。この先どうなるのかすごく楽しみだけど、「地獄組の女」とかを見ても分かるとおり、たぶん予想しても意味ないんでしょう。もうどんどん好き放題やっちゃってほしい。
【単行本】「喰いタン」6巻 寺沢大介 講談社 B6 [bk1][Amzn]
いつもながら喰いタン・高野が食物を食い荒らして、そのついでに推理をしていくというギャグ系の探偵物語を展開。とにかく大量に食いまくる食いっぷりが馬鹿馬鹿しく、胸がすくものがある。この単行本収録分については、ちょうどドラマ化と時期が重なっていたんだけど、そのドラマの宣伝をしつつ、「アレは漫画とは別物なんだよねー」的なこともいけしゃあしゃあとしゃべらせてて、そこも面白かったりする。この図々しさこそが「喰いタン」の味。
【単行本】「イカロスの山」4巻 塀内夏子 講談社 B6 [bk1][Amzn]
平岡・三上たちの命を賭けた未踏峰チャレンジが続く。クロアチア隊の失敗や、同じ隊の原田に起きたトラブルなど、山は彼らに厳しさを存分に見せつける。というわけでお話はずいぶん緊迫感が増してきた。そんな中でも奥さんがどうのこうのいってるところは、非常にウェットで人間くさくもある。この二人の間にただようわだかまりが、今後の登攀においてどう影響してくるかが見もの。
【単行本】「わがまま戦隊ブルームハート!」1巻 石田敦子 幻冬舎コミックス B6 [bk1][Amzn]
5人の少女が「少女戦隊ブルームハート」に変身して、街の平和を守るという変身ヒロインもの。そんなわけで一見すごく明るいノリで始まるんだけど、実に石田敦子らしく、ただ明るかったりメルヘンな話で終わったりはしない。お話が進むにつれ、ブルームハートや助けられる人々の心の中のドロドロしたものが見えてきて、しだいにキッツい状態になってくる。ブルームハートの優等生なお嬢さまがミスは多いけど屈託なく明るいメンバーを妬んでみたり、誰を助けるかの基準が平等でないと人々になじられたり、安易に表面的な救けの手をさしのべることの是非を問われたり……と、少女ヒロインに対して厳しい判断をどんどんつきつけていく。かわいいからといって絶対甘やかしたりしないところは、まさに石田敦子ワールド。1巻のラストを見ると、続きはさらにドロドロしていきそうな気配。なかなかスリリングで面白いです。
【単行本】「ぬいぐるみっくす♥」1巻 泉ゆうじ ワニブックス B6 [bk1][Amzn]
うはー、すごく馬鹿馬鹿しい。主人公の少年・公太がすごくドキドキするとぬいぐるみに意識が乗り移ってしまうという体質になってしまい、生身状態でもぬいぐるみ状態でもウハウハな想いをするというドタバタコメディ。主人公の少年は普段は弱気でうじうじしてるんだけど、それが母性本能をくすぐるのか、秘かにけっこうモテている。屋根伝いにやってくる幼なじみ女子・亜子はツンデレ系だが彼にメロメロであるし、主人公が想いを寄せる女子・姫華さんも実は公太を心憎からず思っている様子。さらに公太の妹も、兄LOVE娘なのでふとんにもぐりこんできたりとタイヘンな状態。
まあそれはともかくとして、この作品は本当に無駄にサービスシーンが多い。公太の通う学校の女子の制服は、スカートが股下5cmくらいしかないし、胸の部分も乳の谷間や下乳の部分までくっきり線が浮き出る乳袋付き。パンツは見えまくり出し、そのパンツも尻やアソコの割れ目までくっきりぴっちりって感じ。スパッツももちろん同様。元々この人は「泉ゆうじろ〜」名義でエロ漫画を描いてた人ではあるけど、一般誌でここまであからさまにやるとは。絵はちゃんとかわいくて内容も甘ったるい。亜子ちゃんの報われない片想いっぷりは少し切なげな感じではありますが。でもまあサービスシーンのムチャクチャな多さのおかげで、実にアホらしいしょうもないお話に仕上がっております。この頭の悪さは素晴らしいと思いますね。
【単行本】「エクストラ・イグジステンス」 塩野干支郎次 ワニブックス B6 [bk1][Amzn]
身体の中に強大な力を持つ「歌う石」を埋め込まれた少年少女が、地球に迫り来る「デーモン」と呼ばれる敵たちと戦っていくというお話。まあ超能力モノ的な設定はあるんだけど、お話のキモの部分は主人公の少年・勇斗と、その仲間となった少女・花の触れ合い。花が笑うと石の力が発動してエネルギー波が出て対象物を吹っ飛ばしてしまうため、花は普段は笑うことができない。その花の笑顔を見れるのは、エネルギーを吸収する石を宿した勇斗だけ……という感じでお話は展開。普段はクールだが、勇斗に会えると思っただけでつい微笑んでしまいそうになる花の様子がかわいく、お子様カップルラブラブ話になっている。
まあ敵がどうのこうのという設定は生かしきってないし、お話も途中で終わっちゃう感じではある。あと塩野干支郎次漫画としては「ブロッケンブラッド」みたいな、趣味性をもっと出した作品のほうが面白いとは思う。とはいえこの作品も、花ちゃんのかわいらしさを中心に悪くはないので、それなりに楽しめはする。
【単行本】「学園アリス」11巻 樋口橘 白泉社 新書判 [bk1][Amzn]
この巻では、棗が中等部の地下に潜入してペルソナたちに捕らえられ、それを追って蜜柑たちも地下に向かう……といった展開。学園の暗部に迫るという感じの内容だけに、お話はずっとシリアス。ラブラブ展開とかもなし。この作品の場合、自分としてはほのぼのコメディな回のほうが好きなんですが、まあもう11巻にもなったことだし、そろそろお話を進めていかなければ仕方がないところでもあり。まあこのシリアスパートをうまいこと次へとつなげていってほしいもんです。
9/22(金)……プールで講義
▼アニメ最終回感想。「ウィッチブレイド」[Amzn]。この作品は好きでした。「ウィッチブレイド」という、人を最強の戦士に変える腕輪を装着させられてしまったヒロインが、愛する娘との生活を守るために、自分の命を削りながらも、戦って戦って生き抜いていこうとする物語。最後は尺が足らなくて描ききれなかった部分もあったけど、全編通して面白かった。この作品はなんといってもキャラが良かった。能登麻美子演じる雅音ママの、喜怒哀楽がハッキリしていて明るく愛情いっぱいな性格はチャーミングだったし、娘さんであるリコもよくできた子でかわいかった。あと雅音とイイ感じになる二人の男性キャラ、高山&斗沢もそれぞれイイ男っぷりを発揮していて好感が持てた。あと殺伐としがちなバトルアクションものであったにも関わらず、最後まで「親と子」というテーマがビシッと貫かれていたのも、作品に潤いを与えていて良かった。雅音ママとリコが仲良くしている様子も心温まるものがあったし。各キャラが幸せになってほしいなあと、けっこう素直に思えた作品でした。
【雑誌】コミックハイ! 10月号 双葉社 B5平
山名沢湖「つぶらら」が表紙&巻頭カラー。クラスにいろいろあったせいでつぶらさんが運動会で大活躍、人気者になってしまうという回。個人的には山名沢湖作品についてはもう少しメルヘン風味が強い作品のほうが好きなんですが、これはこれで軽やかなノリでドタバタやってて楽しくはあるし、間口は広いかな。つぶらさんもかわいい女子だし。私屋カヲル「こどものじかん」は、りんちゃんらが入学したばかりのころのエピソード。といってもお話はりんちゃんラブラブな黒川さんがメインですが。もっとちっちゃいころは、現時点とはまた雰囲気が違ってかわいいですな。あとオチでめがねっ娘さんがおいしいところ持ってった。
かがみふみを「まちまち」は3話め。ここまでいい雰囲気だった身長差少年少女の古賀くん&高木さんだが、ちょっとした出来事がきっかけですれ違い。小さなことであれこれ想いをめぐらしている様子がたいへん初々しい。少年少女さんたちの初恋を、なんとまあかわいらしく描くことか。あと今回は、西野美和子「はじめてのメガネ」もかわいらしかった。タイトルどおり、はじめてメガネを買いに行った女の子のドキドキを描いた作品。西野美和子のちょっとゆるめな少女漫画調のほのあたたかい絵柄が、お話の内容によくマッチしてて楽しく読めた。
【雑誌】ヤングアニマル 10/13 No.19 白泉社 B5中
若杉公徳「デトロイト・メタル・シティ」。今回はGAMEのDISCの領有をめぐり両雄が激突。つまりクラウザーさんとカミュの間に内戦が勃発した。その間に立ったのがジャギ。というわけで今回は、DMCのクラウザーさん以外のメンバーにもスポットが当たってて面白かった。あと根岸が別にメイクしなくても抜群のパフォーマンスをしているのが良かった。やはりほかのメンツとは器が違うが、カミュについては油断がならないな、とは思った。
東雲太郎「キミキス」は今回も甘ったるくていいっすね。摩央お姉ちゃんが主人公のウチに遊びに来てドッキドキといった展開。絵が良いので普通にラブコメやってても十分押しが強い。いい人引っ張ってきました。宮野ともちか「ゆびさきミルクティー」。池田がついにカミングアウト。それを受けた亘の対応がかなりあり得ない。貴様、人間が出来すぎだ! そんな鬼畜許しちゃダメだろう。高島知宏は久々に本誌で読切掲載。「ガーリー台風」という作品で、ちっちゃくてマイペースで勝手な姉と、背が高くて人が良くて姉に振り回されっぱなしの妹さんの生活を描いたドタバタコメディ。この人は絵もかわいいしけっこういいと思うんだけど、なかなか単行本出るとかいうとこまでは至らない。あと一押し何かが必要なのかもしれませんなー。
【雑誌】ビッグコミックスペリオール 10/13 No.20 小学館 B5中
三田紀房「マネーの拳」。Tシャツショップでイッパツ当てたケンは、もはやすっかりやり手経営者といった雰囲気。んでもって今回からは新展開。成功しちゃってちょっと気が抜けたケンだが、株式公開を進められてまたやる気に。エネルギッシュにお話を展開しててやっぱり読ませますね。
【雑誌】週刊漫画ゴラク 10/6 No.38 日本文芸社 B5中
村生ミオ「SとM」が表紙&巻頭カラーで、ものすごいベタベタさ加減を発揮していて最高だ〜。今回は人妻キラーなヤサ男家庭教師が、邪悪な表情で、主人公妻の肉体を凝視しているさまが印象的だった。口説き文句とかも分かりやすすぎるし、最強に脂っこいです。あと土山しげる「喰いしん坊!」は、ピザ大食いが佳境でみんな本当に苦しそう。ハンター錠二さんもピンチっぽいけど、さすがにアゴが疲れてきたかな。2枚重ね喰いはずっとやってるとキツくなってきそうだけど……。
【雑誌】コミックバンチ 10/6 No.43 新潮社 B5中
富沢順の新連載「プルコギ」(原案:ハーロマ+監修:具光然)がスタート。サイコーの焼肉を食わせてくれる焼肉屋さんを舞台とした焼肉漫画。ロースやカルビといった「赤肉」だけでなく、ミノやコプチャンといった内蔵肉である「白肉」の美味しさにスポットライトを当ててるのが食漫画としては面白いなと思った。読んでるとやっぱり焼肉食いたくなる。やっぱ脂っこいモンは旨いですからのう。もう一つ新連載「またタビ」。作者の市川ヒロシは、ヤンマガやその増刊で「2人暮らし」を描いていた人。捨てられて野良となった元飼い猫が、人間から食料をゲットして生きのびていくために、かわいいアクションなどをして頑張るといった感じの猫コメディ。まあものすごく面白いって感じではないけど、まったりほのぼのとした作品で、安心感はある。
【雑誌】LaLa 11月号 白泉社 B5平 [Amzn]
なかじ有紀「ZIG★ZAG」。花火見ながらほっぺにちゅー事件をめぐって、太陽と剣淵さんがギクシャク。なかじ有紀らしく予定調和しまくりではあるんですが、ラブコメ成分濃厚。アッツアツで楽しくはあります。太陽がまたしても女装させられてたりもするし。時計野はり「お兄ちゃんと一緒」。桜が正に対して大胆行動に出て、お話はかなり加速。恋愛バトルの火蓋が切って落とされよった〜という感じで面白い。絵もいつもどおりかわいいし。
【雑誌】ドルフィン 11月号 司書房 B5中 [Amzn][定期購読:7andy/Fujisan]
今号はRIKIが表紙を描いててなんか別の雑誌みたいな印象。でも内容はいつもどおり。そのRIKIの2ページ漫画「ちんちん♥かもかも」は、いつもながらスカッと内容がなくバカで素晴らしい。最近RIKIちゃん先生はあんまり長い作品を描いてないけど、そろそろまたしゅごーい奴をイッパツぶちかましてほしいんですが。単行本も出てほしいし。じゃみんぐの新連載「一撃悩殺♥サツキ先生」。厳しいけどノリの良い柔道部顧問のおなご先生が、勝ったら乳揉ませてやる〜といって部員発奮。そしてごほうびで乳を揉ませているうちに、流れで乱交に突入ってな感じの漫画。やることはやってるが、基本的に健康的なのでカラッと明るい雰囲気。じゃみんぐの絵は泥臭いけど、長年コレでやってきた人だけあって、さすがにエロさは十分。
RAYMON「男根祭り開催中!」は、地方の男根祭りを調査しにいった女性が、お祭りの雰囲気に当てられて、村の衆とやりまくっちゃうというお話。彼女が男根型の神輿にしがみついてえっさほっさと揺られているシーンとかは、妙におめでたくていいなと思った。うさぎのたまご「保健室の時間」。よくエッチなことをしていた保険の女医が結婚してしまうと聞いた少年が、彼女との別れを惜しんで、卒業までの残された時間をせっせせっせとエッチに励むという内容。この人の場合はもう少しぶっ飛んだ内容のほうがうれしいが、雰囲気は明るくてまずまず楽しい。あと麻生絹「ビミョ〜な関係」は。絵はまだそんなにうまくはないけど、下らないノリがちょっと面白い。弟が学校の教室で姉の肉体を使った女体盛り弁当を、ごく当たり前のように食べてるのが笑える。
【雑誌】純愛果実 11月号 光彩書房 A5中 [Amzn][定期購読:7andy]
Cuvie「オルタナ」。やはりうまい。学生時代から気が合って、ずっと友達関係を保ちつつも恋人同士にはならないでいた男女が、男のほうが別れたのを機にくっついちゃうというお話。お互いの気持ちがあふれ出すまでの持っていき方がスムースで、きちんと読めるラブストーリーに仕上がっている。Cuvie作品はハズレがないですなあ。ゼロの者「隣人注意報」4話め。主人公の太めのあんちゃんらが酒飲んで楽しんだりしているうちに、妹キャラ系の人が調教されてて危うげな雰囲気。なかなかヒキの強い展開。ゼロの者は最近は続きモノが増えてきたけど、なかなかしっかり読ませる作品描いてるなーと思います。
9/21(木)……パラガ減っては戦ができぬ
▼アニメ最終回感想。「無敵看板娘」[Amzn]。これは遅れずに見ていたけど、かなりよくできてたと思う。原作もとても面白い作品だったが、あの世界をきっちり消化したうえでうまく構成していた。主人公の美輝やライバルの神無月めぐみらはアニメに合わせて、適度に美少女化を施しつつ、美化しすぎないラインをキープ。1回を2話構成にしたのもこの手のギャグアニメとしては正解。原作が全17巻と豊富なだけに、その中からおいしい話をチョイスできたってのも大きかった。
あとこの作品がアニメ化されると聞いたときに、個人的に一番心配だったのは声だった。この手のドタバタした、元気がウリのはっちゃけた作品は、声優側に照れが入ると見てるほうももぞもぞ微妙な気分になっちゃいがちだが、ここらへんは声優さんたちが好演してたと思う。おかげで楽しく見られる作品になった。これは原作ファンの人もほぼ満足できる良いアニメ化だったんでは。ただ一つ惜しいのは、全12話で終わっちゃったこと。原作のストックもまだ十分あるんだしもっと見たかったなあ……。これは第2期やってもいいんじゃないですかね。とは思うものの、DVD売れそうなタイプな作品でもないから難しいかなあ。
▼そういえば今季はずいぶんアニメをため込んじゃってヤバい状態になっているので、ときどき気が向いたときに見るという形でも対応できそうな「ふしぎ星の☆ふたご姫Gyu!」[Amzn]と、最初のほうの出来は良かったけどその後も見ていた人の話を聞くとあんまり芳しい出来ではなさげな「コヨーテラグタイムショー」[Amzn]については、ためてた分の視聴を断念。これで少しは楽になるけど、まだまだかなりの本数ためちゃってるんですよね……。
▼あとMOON PHASEの新作TVアニメリストを参考に、10月からのアニメ視聴予定をリストアップ。うーん、なんか26本とかなっちゃってる……。前期でさえまともにこなせてなかっただけに、これは間違いなく追いつかない。10本くらいは削って、15〜18本程度に絞り込むつもり。あと放送時間帯と放送局については、自分の住んでる地域のモノです。あと時間とか曜日とか間違ってる可能性もあるんで、その点は各自ご確認ください。「お前の見て録画しそこねちまったぜ!ファック!!」とかいうのはご勘弁を。
継続 月2515 「N・H・Kにようこそ!」 tvk
1002 月2615 「Pumpkin Scissors」 tvk
1002 月2530 「ときめきメモリアル 〜Only Love〜」 TV東京
1003 火2456 「DEATH NOTE」 日本テレビ
1003 火2500 「ゴーストハント」 TV東京
1003 火2545 「BLACK LAGOON The Second Barage」 tvk
1003 火2640 「RED GARDEN」 TV朝日
1004 水1730 「ネギま!?」 TV東京
継続 水2400 「イノセント・ヴィーナス」 WOWOW
1004 水2500 「武装錬金」 TV東京
1004 水2630 「夜明け前より瑠璃色な Crescent Love」 BS-I
1005 木2400 「護くんに女神の祝福を!」 WOWOW
1005 木2500 「Kanon」 BS-i
1005 木2525 「009-1」 TBS
1005 木2555 「あさっての方向。」 TBS
1005 木2615 「はぴねす!」 tvk
1005 木2640 「すもももももも 〜地上最強のヨメ〜」 TV朝日
1006 金2555 「コードギアス 反逆のルルーシュ」 TBS
継続 土0900 「おとぎ銃士赤ずきん」 TV東京
1007 土1800 「天保異聞 妖奇士」 TBS
1007 土2430 「乙女はお姉さまに恋してる」 tvk
1007 土2500 「少年陰陽師」 tvk
1007 土2530 「らぶドル 〜Lovely Idol〜」 tvk
1007 土2630 「くじびきアンバランス」 tvk
1007 土2825 「Gift 〜ギフト〜 eternal rainbow」 tvk
1001 日2600 「ギャラクシーエンジェる〜ん」 TV東京
【雑誌】コミック電撃大王 11月号 メディアワークス/角川書店 B5平 [Amzn]
「夜明け前より瑠璃色な」がアニメ化ってことで別冊付録付き。脳みそホエホエによる漫画の最初のほうもちょりっと収録してるけど、単行本が9月27日発売だしまあいらんかな。脳みそホエホエによる漫画版は今回もいいです。達哉がフィーナと仲良くしてるのを見て、やきもきしてしまう幼なじみ菜月ちゃんがグッド。あとその後のアクシデントの様子も微笑ましい。絵がとてもかわいらしいし、ラブコメとしてもよくできてるんで毎回楽しみ。
こちらもアニメがらみ。「乙女はお姉さまに恋してる」の漫画版もスタート。作画はあらきかなお。「フタコイオルタナティブ」の漫画版とかをやってたりした人。男の子が女装して女学校に編入してモテモテというお話。「少女革命ウテナ」とか「TAKAYA」などのネタもさらっと混入。賑やかに楽しくやってて初回はまずまずの出来ってところ。
【雑誌】ビッグコミック 10月増刊号 10/17 小学館 B5中
作:西ゆうじ+画:ひきの真二「華中華」。今回は炊き込みチャーハン。上に温泉卵をのっけるというのがおいしそう。温泉卵の作り方として、お湯を沸騰させた後、火を止めてその中に玉子を入れて10分間放置すれば出来上がりとあるけど、それでいいのかー。ボールとラップを使うこちらの方法もなかなか簡単そうではありますが。そのうち試してみよう。岡崎二郎「アフターゼロNeo」。今回はチスイコウモリと、「バンパイア」と呼ばれた男の生き方を重ね合わせた物語。短いながらもドラマチックかつきれいにまとめてて、なかなか良いエピソードだった。
【雑誌】モーニング 10/5 No.43 講談社 B5中
MANGA OPENの受賞作が発表。キドウユキノリ「パラガ」は、大賞&かわぐちかいじ受賞作。妻に逃げられた男と、いろんなことに疲れたデリヘル嬢が、なりゆきで心中旅行に出かける。その途中で二人は、「なんでも願望が実現する」という場所「パラダイスガレージ」を目指すヘンな集団と遭遇した後に行き着いた場所で、心中を行おうとするが……というお話。なかなか枯れた味わいの作品で、ジョークを適度に織り交ぜつつ、ちょっとほろ苦くて後味の優しいお話をテンポ良く読ませる。キドウユキノリは、アフタヌーン 2003年3月号で四季大賞受賞経験もあり。そのときの名義は貴道幸典で、タイトルは「二等辺メルヘン」。
また高宮良子「風俗画」は、MANGA OPEN史上初となるイラストでの入賞。下町の人々の生活を描いた、一枚絵でストーリーを感じさせるようなイラスト連作。これは「下町の人々をテーマにした人物写真展」とかにありそうな感じの作風ですな。イラストで描かれると、また違った味わいがあってちょっと面白い。
【雑誌】ヤングサンデー 10/5 No.43 小学館 B5中
新連載、作:恒川光太郎+画:ネモト摂「風の古道」。町にあるけど普段は誰も使わないふしぎな道。そこに足を踏み入れた少年が、妖怪(神々)たちが使うこの道の真の姿を知る……といった感じの出だし。絵柄はけっこうシャープで、雰囲気的には楠桂+小畑健ってな感じでしょうか。山田玲司「絶望に効く薬」は団鬼六編。なかなか面白かった。このシリーズで山田風太郎とかやったら面白かっただろうなあとは思うけど、亡くなられたのはもう5年も前のことになっちゃうんですなあ……。
【雑誌】ヤングジャンプ 10/5 No.43 集英社 B5中
柴田ヨクサル「ハチワンダイバー」。メイド家政婦をやっているアキバの受け師を再び部屋に呼んだ主人公は、将棋のこと、そして彼女のことで頭がいっぱいになってしまう。将棋漫画ではあるんだけど、実はかなり恋愛漫画でもあり。メイドにしてはゴツいんだけど、有無をいわさぬテンションで、萌えゴコロみたいな部分も揺さぶってくるあたり面白い。連載3回めまで来たが、まず序盤はハッタリが効いてて好発進をキメたと思う。将棋部分がどうなるかは分からないけど。
作:外薗昌也+画:別天荒人「ガールフレンド」。今回のエピソードは前後編で。姉のカレシのことが好きでしょうがない妹と、その妹がエッチしているところを覗いているのに気づいてしまったカレシさん……といった道具立てでお話を展開。踏み越えるか踏み越えないか、なかなか悩むあたりの一線を境として、ドキドキするシチュエーションを描いてて面白いです。妹さんもかわいいし。あとこばやしひよこ「おくさまは女子高生」は、恒例のエッチなカラー袋とじシリーズで登場。このシリーズは麻美がいつも陵辱っぽい目に遭ってていやらしいのでけっこう好き。エロパロを作者本人がやってるって感じですな。シナリオ自体はベタベタで歯ごたえはあんまりないけどねー。
【雑誌】週刊少年チャンピオン 10/5 No.43 秋田書店 B5平
松山せいじ「ゾクセイ」。今回出てきたのは吹奏楽部志望のロリ顔巨乳娘。タイコを叩こうとすると、その上に乳が乗っかり、さらにタイコを叩くとそれに合わせて乳がばゆんばゆん揺れる。「エイケン」に出てきた小萌ちゃんをほうふつとさせるアホキャラっぷりで思わず笑ってしまった。やっぱ松山せいじはこうでなくちゃ、とか思ったりした。作:森高夕次+画:松島幸太郎「ショー★バン」。ショーバンくんはやっぱり最高だ。気合いを入れるための腹パンチに対してまたしてもブチ切れで、杉本と喧嘩寸前に。まあ杉本の殴り方が強烈すぎるってのもあるけど、実に大人げない。まあ中学生なんだから大人げなくて当たり前なんだが、やはり性格は最悪。彼が将来どんな大人になるのかちょっと楽しみです。
【雑誌】COMIC LO 11月号 茜新社 B5平 [Amzn]
初登場のH-magic「スウィート・デリバリー」は、持ち込みデビューした新人とのこと。ハマダユタカとか君崎文化によく似た絵柄、作風なんだけど、変名ですかね。裏次郎「はらませ!3」は今回もかわいくていい。なんとか子供を作ろうと頑張る、年端もいかぬ妹と、そのお兄ちゃんが夜な夜な頑張ってぐったりというお話。この人は絵がかわいいし、キャラも無邪気。「はらませ!」というタイトルではあるけど、鬼畜だったり殺伐だったりはしないし、ほのぼの楽しくやってるのが良い。
ガビョ布「タニムラさん登る」。ぷにぷにした等身大の低いキャラがわきわき動いててプリチー。見てて楽しい。ロリ系でいえば國津武士に似た感じのドタバタした楽しさ。ねんど。「お兄ちゃんイス♥」。LOに来てから少し頭身上げて手足細めなキャラを描くようになったねんど。だけど、今回出てきた妹は、以前描いていた幼女キャラとの中間くらいかなー。デフォルメしたコミカル絵の日常シーンもけっこうかわいい。相変わらず器用な人です。ほかまみつり「いたいのいたいのとんでけ〜…って?」は、「巨乳小学生三部作」と題したシリーズの2作目。小学生だけどおっぱいの大きな女の子の恥じらいやドキドキをかわいく描いている点は、ロリ方面の人には良かろうし、巨乳好きな人にももちろんうれしい。でもまあしょせん小学生の巨乳なんで、それなりのサイズには収まってますが。
うさくん「発育満点!琴美ちゃん」は、真面目そうに見えるけど身体はしっかり発育、エッチなことに興味津々のめがねっ娘・琴美ちゃんと彼氏のエッチ話。途中までの展開で「しあわせももりんご」的なギャグをけっこうやってて面白かった。LOだとわりとスタンダードなエロ成分多めにしていたうさくんだけど、ギャグはやっぱこの人の重要な持ち味なので、もっと入れていってくれるとうれしい。そして最新単行本が11月25日発売というおしらせも掲載。あ、そういえば町田ひらくの最新単行本「黄泉のマチ」[Amzn]も10月14日発売だそうじゃありませんか。ありがたいことです。