2006年2月19日コミティア購入物件
▼2006年5月4日読了分
【同人誌】「彼岸の人」 比古地朔弥 <ぐんたまカンパニー>
比古地朔弥が2000年に少年エース増刊のサイコエースで描いたサイコホラーものの読切作品。16人もの人間を殺した連続殺人犯。彼を逮捕した刑事が尋問していくうちに、この殺人犯の心の闇と、ショッキングな事件の真相が明らかになっていくという構成。最初は快楽殺人なのかな……という感じで始まるが、じょじょにゾッとするような展開に。なんだかもやもやぬるぬるした、不気味で深いな感覚を醸し出していく演出、話運びは巧み。個人的にはもう少し、残虐描写がキツくても良いかなという感じはしないでもないですが。
【同人誌】「姉さんと妹(2)」 <つゆくさ>
【同人誌】「攻殻機動隊 Standalone Complex 5th variant」 <つゆくさ>
「姉さんと妹」は何やら不思議な姉妹を中心としたお話。姉が学校から帰ってくるたびに、家を出る前と同じものかどうか、姉の指などを触って確認してくる小さな妹さんが変わってて面白い。また姉の同級生である、人形遊びが趣味である少女の屈折した心理もユニークで興味を引くものが。少し変わった日常、その繰り返しの中での違和感といったものを、さりげなく描くスタンスが面白い。「攻殻機動隊〜」のほうは、これはアニメを元ネタにしているようだけど、見てないからよく分からない部分が多い。でもまあ三島芳治独特の、ぽつねんとした絵で描かれるキャラたちのデザインは見てて楽しくはある。
【同人誌】「ジュリアンソレル」 果竜 <竜の子太郎>
【同人誌】「momo・choco diary」 果竜 <竜の子太郎>
「ジュリアンソレル」は、実は恋人関係にある同級生男子たちと、そのカモフラージュのために彼らとつき合っているふりをすることになった女の子たちの物語。ちょっとだけタイミングが違えば、男女交際となったかもしれない、一風変わったグループ交際の構図が、切なさをちょっとちりばめながら描かれていてなかなか。あと「momo・choco diary」はペットものの本で、犬だいすき漫画と、うさぎ大好き漫画を収録。うさぎのほうは飼ったことないからピンと来ない部分もあるけど、犬については自分も好きなんで、共感できる部分はいろいろ。
【同人誌】「阿佐谷お伊勢の森 覚醒巫女」 あびゅうきょ
【同人誌】「フタナリ姉妹とネコ人間4」 亜風紀代
「阿佐谷お伊勢の森 覚醒巫女」は、1ページイラストに文章を沿えて、ヤマトタケルが蝦夷征伐から凱旋した折に休んだ聖地・お伊勢の森についての想いを述べた本。可憐な美少女と、ビシビシ来る強い言葉は相変わらず強烈なパワーを持っていて、読む者を圧倒。この画面から放たれる呪力はやはり凄い。「フタナリ姉妹とネコ人間4」は、あびゅうきょの別名義によるH漫画。このシリーズもけっこう続きますな。今回フタナリ姉妹は、イヌ人間とやってます。この人の描くエロ漫画はムチムチ感があるし、エロ描写もあけすけでけっこうスケベ度は高いと思う。
【同人誌】「甘夏マーマレイド」 <ランチルーム>
9人が短編を寄稿。一つ一つの作品は短いものの、なかなか好ましいボーイミーツガールなお話が収録されてて好印象。おの中では淡い絵柄で中学生になったばかりのころの、ちょっと心華やぐ思い出を描いた計算「魚」が好み。あまりガシガシ描き込んではいないけでお、ポーズのつけかたとか構図の取り方もうまく、センスを感じます。乙(エロ漫画家の乙=もろはではなく、「おつ」)「少女記念日」は、ボーイッシュな女の子が仲良しの男の子の視線を意識するようになり、少女として目覚める……って感じのお話。キスシーンはトキメキたっぷり。甘酸っぱくて良かった。あと中学生女子と小学生男子カップルの恋の終わりをほろ苦く描いたocarina「恋心」あたりも気になるかな。
【同人誌】「魚類正義魚マン&悪の花道 おもしろブック」 <トラウマヒツジ&マグロ教団>
コミティアでは一部で人気の魚類正義魚マン、そして悪の花道。二つのユニットごちゃまぜで展開する、ごちゃごちゃお祭り的な本。自分は「悪の花道」シリーズは読んでなかったけど、なんだか不思議な絵柄の魚マンと、きっちりかわいい絵柄の悪の花道が、案外ちゃんと溶け込んでいる様子が面白かった。それにしても魚マンは相変わらず素敵だ。
【同人誌】「醜怪刀」 村山慶 <Night-Marchen>
化物退治をしている不思議な少女と、彼女を自分の天使だといい、一緒に暮らすことになった少年のお話。女の子は、左目の部分に中に名状しがたい虚空を持っているものの、外見はパッと見わりとかわいい。
【同人誌】「風の甲冑」 アサミ(ユン次) <アサミ・マート>
【同人誌】「海よりはなれて」 アサミ(ユン次) <アサミ・マート>
【同人誌】「犬神(ニ)前編」 <アサミ・マート>
「風の甲冑」「海よりはなれて」は、それぞれ1997年、1996年の作品でけっこう古いけど、この人は昔からうまかったんですなあ。とくに個人的には、水泳少年と怪我して荒海では泳げなくなってしまった人魚の束の間の触れ合いを描いた「海よりはなれて」が良かった。雑誌に投稿した作品のようだけど、商業誌向けという意味では少し垢抜けないし、白っぽいところもあるものの、少年の素朴で純な心を映し出したまっすぐな物語は清々しい。線にもツヤがある。「犬神(二)前編」のほうは近作。昔の作品と比べると、ずいぶん線が洗練されてて、よりカッコ良くなってるのが分かる。武骨でいかつい男・竜禅にご執心な、ツンデレねーちゃんヌエヒメが、乱暴だけどけっこうかわいい。
【同人誌】「抜け雀」 東夷あま <スタッフWHY>
隣のおにいちゃんが、ほかのコが好きになっちゃったことを気に病んでいた少女が、神様に願掛けをする。小さい少女のお話だが、少女のしたたかさが印象に残るストーリー。この人の絵はいくぶんラフで荒削りではあるものの、造形自体は気持ち良いし、背景描写とかも雰囲気がある。現在の状態でも小気味良いが、さらに描き込んでいくとかなり良い感じになりそう。
【同人誌】「SLOW COMIC」 木村ひかげ
少年エースとかに掲載された短編連作「HIKAGE’S SLOW COMIC」をまとめた本。この人のリリカルでファンタジー心のある作品はかなり気に入っていたので、再びまとめて読めてうれしい。ピュアなイメージのある少女はかわいいし、透明感があってキラキラした背景・自然物の描写も美しい。いやあいいですなあ。本当は商業単行本化してほしかったところだけど。
【同人誌】「たからもの」 山崎浩 <ワンダーワンダー>
【同人誌】「ふるさと2 2人のクリスマス」 山崎浩 <ワンダーワンダー>
「たからもの」のほうは猫漫画。「ふるさと」は、親御さんがクリスマスの夜に留守するということで、田舎住まいの姉弟の心暖まるエピソード。雑誌掲載はすでにかなり前のことになるけど、今見てもやっぱうまいなあ。とくに「ふるさと」のほうはオールカラー本。山崎浩の彩色の美しさが光ります。
【同人誌】「futuredays(+)」 kashmir <lowlife>
下らないギャグと、不思議な雰囲気を湛えた静かなお話。やはりどっちもうまいですなあ。この人の絵柄はけっこうスッとシンプルに描かれているふうなんだけど、見ててなんだかとても気持ちがいい。眺める快感があります。あとギャグのセンスも独特で、けっこうな確率でツボにハマります。
【同人誌】「自動車」 アニュウリズム <シカクイハコ>
今回は鉛筆描きだそうで。ぼやーんとした描線でもこもこした感触のある絵を描く人だけど、鉛筆描きだとまたいつもと違った柔らかみや暖かみが出て、たまにはこういうのもいい感じ。あとお話のほうも絵柄同様、不思議な味があります。
【同人誌】「七月の怪電波」 粟岳高弘 <あわたけ>
今回は8ビットマイコンの話とかいっぱい出てきて、趣味に走っとりますなあという感じ。だいぶ懐かしく読みました。8001、TK-80、FM-7は覚えてるけど(触ったこともある)、FP-1100は忘れてたなあ。カシオ製品でしたか。
【同人誌】「THE IDOLM@STMR」 <TMR>
【同人ゲーム】「散歩で田舎で夏」 粟岳高弘 <あわたけ>