12/31(日)……首脳ファイト
▼年が明けたのに相変わらず2006年の日記。まあこれでラストですが。2006年はなんだかどうもルーズになってしまって、仕事も更新も遅れ遅れでどうも良くなかった。2007年はなんとかしたいけど、1月3日にこんなこと書いている時点でかなりダメっぽい。でもとりあえず前向きに善処する気持ちだけは忘れないようにしたいものですねー。
▼OHP月極アンケートのテーマ入れ替え。2007年1月のテーマは、毎年やってる「ベスト雑誌2006」です。このテーマも今年で7回め。過去の結果および昨年分のまとめについては、2006年1月31日の日記を見ていただくとよろしいかと。それでは今回もよろしくお願いします。
▼2006年12月分「家族モノ」は締め切らせていただきました。1位については現在の連載内容からしても納得の一作。それ以外はすでに連載終了した作品がわりと上に来てる感じですね。動きの少ないジャンルとはいえるかもしれませんが、フレッシュな作品がまた出てきてほしいものです。
【単行本】「ムーたち」1巻 榎本俊二 講談社 B6 [bk1][Amzn]
これはスゴイなあ……。お話としては、虚山(むなやま)一家の父母、そして息子のムー男たちの日常生活、会話を描いていくというお話ではあるんだけど、これがもうとにかくシュール。思索的であり哲学的であり、しかも実用的でない。
基本的に言葉遊び的なお話が多いんだけど、じゃあどういう言葉遊びをしているのかといえば、説明すると長くなっちゃうものばっかり。簡単なものとしては、「終わりの文字と始まりの文字が一致しなければ何をいってもいい」という、しりとりの反対的な遊びである「しりとらず」とか。外国人の名前を「デビット=アキラ」といった具合に、イメージだけで日本の名前に当てはめてみる遊びだとか。
こうやって説明しやすいものはまだ序の口で、もっともっと風変わりな問答を、虚山一家は繰り広げている。日常的なものを、裏返したり、ひねくったり、あるいは馬鹿正直に真正面から突き詰めていったりするやり方がやたらハイレベル。「よくこんなこと思いつくなあ」「それでもってよくここまで突き詰めていくなあ」と感心させられる。それとこれ読んでると、なんか怖くもあるんですよね。親子の表情の微妙さ加減がものすごいし、会話のノリも乾いているけどうっすら不気味。そして当然のごとく受け入れていた認識をゆさぶるような会話内容。いやー、榎本俊二は天才ですわ。
【単行本】「わにとかげぎす」2巻 古谷実 講談社 B6 [bk1][Amzn]
職場で仲間も出来、彼女になりそうな女性も現れ、警備員・富岡さんの生活はけっこう充実。しかし職場の後輩の雨川がずっとベタボレしていた女性を助けるべく、ヤクザの家に金庫盗みに入ったことで状況は一変。事態はどんどん危険な方向へと転がっていく。ちょっと展開が急な気はするけど、平凡な日常と、それがするりと逃げていくさいの不気味な感触はしっかり描写できてて、しっかり面白い。「次どうなっちゃうんだろう」と常に先が気になる作品。
【単行本】「イカロスの山」5巻 塀内夏子 講談社 B6 [bk1][Amzn]
未登頂の8000メートル級の頂を目指して、平岡と三上が少しずつ前進していく。そしてザイルパートナーとしてのお互いの信頼が問われる状況の中、三上が、平岡と自分の妻・靖子との関係を問い質す。というわけで、ここまでとことんウェットに攻めてきた物語も終盤戦だが、作者の姿勢は終始一貫。人間関係はウェットに、登山シーンは激しくアツく。途中でアクシデントを入れたりしつつ、迫力たっぷりに登頂の様子を描いていく腕前はさすが。やっぱりうまい人です。
【単行本】「咲 −Saki−」1巻 小林立 スクウェア・エニックス B6 [bk1][Amzn]
美少女たちが麻雀でバトルを繰り広げる萌え萌え麻雀漫画。主人公の咲は、勝つと怒られ、負けるとかっぱがれる家族麻雀で鍛えられたため、半荘やって必ずプラマイ0に収めるという麻雀が身に浸み込んじゃった女の子。そんな彼女が麻雀部に誘われてその特異な才能を見込まれ、その他の美少女雀師たちとともに、麻雀大会で戦っていくことになるという物語。
まあそんなわけでもちろん麻雀をやる作品ではあるんだけど、牌の動きとか占術、戦略といった部分は細かく描かず、麻雀部分はかなり大ざっぱ。しかしこの作品の場合はそういうことはどうでも良くて、とにかく美少女たちが麻雀している姿およびしてない姿を楽しむのが主眼。つるんとしたかわいい顔つきだけでなく、やたら強調される股間、乳といった部分。
学校の制服は、水平から見ても股間の尻の曲線までうかがえるほどの超ミニスカ。スカートの下のフリルが、上からの視点からでも見えるくらい短い。それでありながらぱんつは見せない。頑ななまでに見せない。巨乳キャラについては乳も強調。ぬれすけさせてみたり、制服の向こうの乳ラインが完全に透けるように陰影がつけられていたり。コスプレ麻雀も、なぜかやる。基本的にはライトな萌え絵でありながら、エロっぽさを振りまくあざとさは抜群。なんだかムチャだけど、心沸き立ち華やぐものはあります。このこだわりは今後も貫き通していってもらいたいもの。いわれなくてもやりそうだけど。
【単行本】「すもももももも 〜地上最強のヨメ〜」6巻 大高忍 スクウェア・エニックス B6 [bk1][Amzn]
vs.虎金井ファミリー編が決着。最後はバトルにおいて、もも子が頑張り、犬塚もちと才能の片鱗を見せ始めたかなーという感じになってきた。まあこの虎金井ファミリー編に入ってからは、シリアスに行き過ぎちゃってて、それまでのコメディテイストの良さが消えてしまった部分はあったけれども、いちおう犬塚&もも子の距離もだいぶ縮まったし、終わってみればまずまずだったんじゃないでしょうか。
【単行本】「貧乏姉妹物語」4巻 かずといずみ 小学館 B6 [bk1][Amzn]
最終巻。アニメ化もされてさあこれからという感じだったし、いつまでも続けられそうなタイプの作品だっただけに、あっさり終わっちゃったのはちと残念。きょう&あすのお父さんの話も、最後にささーっと出してドタバタと畳んでしまった感じ。お父さんについては、お話の中でときどき隠れキャラ的にチラッと出すとか、存在をほのめかすとかしておいても良かったかもしれない。ただ作品全体としては読んでて楽しかった。貧乏姉妹はどちらも健気でかわいらしいし、二人がお互いをいたわり合いつつ暮らしていく様子には心暖まるものがあった。全4巻というボリュームも、まあちょうどいいとはいえるかな。
【単行本】「ゴーゴー♪こちら私立華咲探偵事務所。」2巻 渡辺航 新潮社 B6 [bk1][Amzn]
渡辺航らしい味がだいぶ出てきて面白くなってます。具体的には女の子が良くなってきた。お話のほうはハチャメチャな女性所長が仕切る探偵事務所に入社した、新入りの小金田一が、所長らに振り回されてワタワタしたりするというドタバタギャグ。この巻では、突拍子もないことばかりしでかす華咲所長がずいぶんかわいく見えるようになってきたし、小金田一が片想い中の同僚女子・しおりちゃんも癒し系なかわいらしさを発揮。さらに超巨乳な依頼者も来たりしてたいへん賑やか。この人の明るいノリ、明るい絵柄は見てて楽しい。探偵業のほうは本当に大したことしてなかったりするけど、楽しいので別にいいです。
【単行本】「グリムのような物語 スノウホワイト」 諸星大二郎 東京創元社 A5 [bk1][Amzn]
「グリム童話」を題材に、諸星大二郎流にアレンジした短編群を収録。ネムキでやっていたシリーズ(「トゥルーデおばさん」というタイトルで単行本化された)と同系統。元ネタを知らない話もけっこう多かったけど、ときにギャグ、ときにホラーと、独特のヒネリを加えた物語がそれぞれ面白い。ギャグをやるときの飄々としたノリ、ホラーをやるときの得体のしれない不気味さ、どちらも諸星大二郎ならではの味。古臭く見えるタイプの絵柄なので、若い読者の方はとっつきづらく感じるかもしれないけど、諸星大二郎作品はみな味わい深いものがあるので、機会があったらぜひ。
【単行本】「宝の嫁」 近藤ようこ ぶんか社 A5 [bk1][Amzn]
こちらは和風ファンタジー。日本中世を舞台にした怪異譚を8本収録。近藤ようこならではの、派手ではないけれどしっとりした語り口が心地よく、いずれも美しくまとまっていると思う。あと近藤ようこの描く女性って、地味だけどけっこう可憐でいいんですよね。お話のほうも丁寧に構成されているし、切なかったり、ホッと心が華やいだり。落ち着いた味わいのある1冊。
12/30(土)……怒号家
▼もう年明けちゃってますが12月30日日記です。
▼今日はエロ漫画を集中的に。えーとこれで2006年内の雑誌チェックはいちおう完了だったはず。単行本のほうはまだ感想書いてないのがいろいろあるので、明日からはそれと、コミティアで買って感想書いてない同人誌とかに触れていくつもりです。
【雑誌】コミックメガストアH 2月号 コアマガジン B5平 [Amzn][定期購読:7andy/Fujisan]
DISTANCEがメガストアH初登場。タイトルは「初ものエクスタシー」。ソフトボールやってる部活少女が、部員たちのエロトークで悶々としているところに彼氏が迫ってきて、そのまま流されてしまう。DISTANCEといえばたっぷりとした乳描写に特徴のある人だが、本作のヒロインもおっぱいはとても豊満。その重たげな乳がタプンタプン揺れ動く様は見応えがあってしっかりエロいです。
てりてりお「ももはら兄妹」はタイトルどおり兄妹モノ。マイペースでエロエロな兄貴が、妹さんを自分のぺースに巻き込んでエロいことをやりまくっちゃう。今回もてりてりおの描くめがねっ娘はたいへんかわいい。うまくなってますなあ。和六里ハル「大妹×3」。おなじみのデカ妹&チビ兄のラブラブエッチ物語。このシリーズはすごくノリがいいし、キャラも見てて楽しいのでかなり好き。天然かつ強引な妹もいいけど、ちびっちゃくて妹に責められると悶えちゃう兄もなかなかかわいかったりする。最近ではチャンピオン烈とかでも描いているけど、成年系でも勢いが衰えてないのは喜ばしい。
甚六「放課後2」は滑らかな絵柄が見てて気持ちいい。この人は胸もいいけど、大きなお尻も同様に好きな模様。出嶋臣「ナイショのホウカゴ2」。こっちも放課後だなあ。目次ページでは「ナイショのカンケイ2」になってるけど。閉鎖された廃校舎で毎日エッチしていたカップルが、見つかりそうになっちゃったんで仕方なく自分のお部屋エッチ。ぷにぷに感がたっぷりの明るい絵柄は、吉崎観音とかを思い起こさせるものがある。エッチもしっかりやってるし、元気があってよろしい。このほか、初登場のしのづかあつと「ごーるど・えくすぺりえんす」や、夏木清人「逆転の個室」はピチピチフレッシュな絵柄が好印象。もずや紫「ラブ♥」も柔らかみのある絵柄で甘ったるいお話を描いててなかなか良かった。
【雑誌】快楽天 2月号 ワニマガジン B5中 B5中 [Amzn]
今回は鳴子ハナハルが表紙を描いててたいへんキャッチー。相変わらず塗りが美しく、キャラの表情もエロっちいです。描かれているキャラはメイド。本誌には、このメイドさんと御主人様のエッチを描いたフルカラー漫画も6P+1P(おまけ)が掲載されてます。
田沼雄一郎は快楽天初登場。この人が快楽天に出てくるとは意外だったなー。作品は「おとなりテリトリー」というタイトルで、主人公の部屋に、おとなりに住んでる色っぽいねーちゃんが突然押しかけてきて、ストレス解消のため彼を求めてくるというもの。描写が濃厚でボリューム感もたっぷり。さすがにうまいですなあ。島本晴海。「倦怠期彼女!?」は、会うとすぐエッチな彼氏にスネちゃった彼女が、しばらくの禁欲期間を置いた後仲直りするというお話。まあ軽いノリではあるけど、エロシーンはラブラブ度も十分で、気楽に読める短編としてきっちりまとまってます。
東鉄神「またお越し下さいませェ♥」は、無表情なウエイトレスさんをファミレス店長がエッチでほぐすというお話。相変わらず滑らかでボリューム感もある作画がしっかりエロい。いーむす・アキ「妖怪発情記III ほわほわ」。このシリーズではずっと河童とかの妖怪娘とのエッチをやっていて、わりとほのぼのした作品。とはいえいーむす・アキの絵柄は艶があってちゃんと色っぽい。萌え度も十分だし、なかなかうまい人だと思います。陵辱っぽい話も描けるし、汎用性は高そう。
【雑誌】ポプリクラブ 2月号 晋遊舎 B5中 [Amzn]
BENNY’S「こいびとナース♥」が巻頭カラー。主人公が入院した病院は、カノジョが勤めているところで……ってな感じのラブラブエッチ話。というわけで当然のことながらナース服でエッチ。いつもながらのふわふわ巨乳が気持ち良さげで甘ったるい。De「お役に立ちますっ♥ご主人様!!」。どじっ娘メイドとご主人様のお話。やっぱりこの人の絵柄はかわいいなー。短めの眉毛と愛くるしい表情、ちっちゃいお尻。各パーツ見ていて気持ちがいくなる。
ヤスイリオスケ「ちょっとくらい腐ってるのが美味いんですよ?」は、主人公が同級生女子の家を訪ねていったら、彼女が腐女子であることが判明。でも主人公もオタク的素養を持っていたため打ち解けて、エッチに突入という感じ。ちと前置きが長くてエロページが少なめかなあという気はするけど、やはりこの人のツヤツヤ感ばっちしな巨乳描写は魅力的。なお本日の日記の下のほうには、初単行本「エロマンガみたいな恋しよう」の感想もあります。
菜月清人「ワタシで長者!?」は、物々交換の結果、部屋にやってきた女の子と主人公がラブラブになっちゃうというお話。まあ都合良すぎな話ではあるんだけど、女の子はピチピチしてて萌え度も高いし、甘ったるいお話も気持ち良くはある。喘ぎ顔とかも派手で華やかだし。このほかでは中年「としょいいんです」、たまごかけごはん「隣のグラビアお姉さん」、最終回を迎えた真田鈴「恋のグラマー」あたりもなかなか良かったです。
【雑誌】COMICパピポ 2月号 フランス書院 B5中 [Amzn]
RIKI「ラブラブ♥ポンチ」が相変わらず頭悪くて素晴らしいなあ。4コマ漫画の枠をまったく気にせぬ自由奔放ぶりが素晴らしい。いつの間にか連載は21回め。他誌でやってる細かいのと合わせて単行本化してほしい。緋邑陣「酔蝶花」。主人公の憧れの女性が、なんか小料理屋でもやってそうな和風の熟女さんなのが、若い娘さんばかりなこの雑誌としては珍しい。ピチピチ感はさすがにないものの、しんねりした色気があって、個人的にはソソられるものがありました。
【雑誌】キャンドール 2/8 VOL.37 実業之日本社 B5中 [Amzn]
小石川ふに「加納家の事情」。兄妹モノで6ページのショート。エッチシーンはないんだけど、サラッと、甘ったるいラブラブな空気を発していて心地良い作品。出縞臣「リレーゲーム」は、バレー部先輩女子と、その彼氏である後輩のマネージャー男子のラブラブエッチを描いたお話。出縞臣のぷにぷに感のある作画は相変わらず好印象。お話のほうもほのぼのしたラブコメに仕上がってて後味がいい。みこくのほまれ「ふたご注意報!」後編。前回は兄が双子の妹の片方と酔った勢いでやっちゃって、今回はもう一人もまじえてエッチするという内容。かわいい双子の両方に好かれてラブラブになっている模様は甘ったるい多幸感あり。まあ要するにウハウハするというわけです。
【雑誌】エンジェル倶楽部 2月号 エンジェル出版 B5平 [Amzn][定期購読:Fujisan]
今号ではエンジェル倶楽部初登場の杏二「腐女子にご用心!」が良かった。タイトルどおりな作品で、同人誌作ってるオタク男子と、ボーイズラブ好きのめがねっ娘が漫研の部室でやっちゃうというお話。キレの良いハッキリした感じの絵柄は見映えがするし、ヒロインさんも十分かわいい。最近急激に萌え方向に絵柄をシフトさせた宮崎摩耶の「ベタボレ」は、お屋敷の御主人様を一心に慕うメイドさんのお話。まあベタといえばすごいベタなんだけど、絵が華やかなんで確実に需要はありそう。まあ以前みたいなぶっ飛んだ味のある作品もたまには読みたいですけどね。大波耀子「カテキョにおまかせ♥」は家庭教師やってくれてる先輩女子とのエッチ話。この人の絵柄は柔らかく、お話もほの甘くてええ感じです。
あと中華なるとの「白雪と七人のおやじ」はすごいなあ。中華なると独特の、鈴木ムネオみたいな感じのものすごいスケベ顔したおやじが、王子様の格好をしている絵柄がなんとも破壊力あり。なんか見るたびにニヤニヤしてしまう。エロシーンも含めて、すべてに渡って脂っこい。ある意味ものすごく完成度の高い作風であると思う。
【雑誌】阿ウン 2月号 ヒット出版社 B5平 B5平 [Amzn][定期購読:7andy/Fujisan]
高岡基文の新連載「Dogwalker」が開始。天才巫女を名乗る女の子が、学園で妖怪退治をするってな感じのストーリー。高岡基文は長編の構成力はいまいちなんだけど、この作品はどう出ますかね。とりあえず巨乳を触手でぐにぐにする様子はエロくはあります。師走の翁は今号もシャイニング娘。を完結させず、番外編の「『娘。』のいる風俗ビル2」を描いている。今回は×浦あやや&関節本ミキがナース姿でデリヘルをやっちゃうよーんという内容。番外編とはいえエロシーンは充実。非常に楽しそうにエロ行為にふけってる様子は良いと思います。
小林壱印「ボクとじまんの姉」。阿ウンには初登場。一人暮らししている弟の元に、結婚を間近に控えた姉が突然転がりこんで甘えてくるという内容。姉は天然で、弟のことが好きで好きでたまらない。まあそんなわけでラブラブエッチが展開される。絵柄的にはクセがあるものの、ラブラブ度はかなり高く、しゃにむに弟にしがみついてくるお姉さんは性格的にもけっこうかわいい。
【単行本】「エロマンガみたいな恋しよう」 ヤスイリオスケ 晋遊舎 A5 [Amzn]
巨乳党待望の初単行本。この人の描く乳は実に素晴らしい。ボリューム感はもちろんのこと、張りとツヤ、それからもっちり吸いつく柔らかそうな質感など、巨乳好きにはたまらない。しかも動いているシーンがまた良くて、もにゅもにゅ揉んだり押しつぶしたり、ぷるんぷるん揺れるさまがこれまたエッチい。といきなり乳のことばかり書いたけど、乳をうまく描ける人だけに、そのほかの身体のパーツもむっちり感があってしっかりいやらしいし、女の子の顔立ちのほうも十二分にかわいい。
お話のほうは、基本的にはラブラブなお話がほとんど。好き合う二人が濃厚なエッチをして、さらにラブラブになるってな感じ。そのため背徳感こそないものの、甘ったるく、ラブもエロも濃い、しっかり抜けるエロシーンが楽しめる。個人的な好みでいえば、せっかく乳が素晴らしいので、個々のパイズリシーンをもうちょっとねちっこく、できれば4ページくらいずつ使ってやってくれればほぼノー文句。まあそんなわけで、しつこいようだけど巨乳好きな人はぜひ。
【単行本】「甘くて危険な帰り道」 おがわ甘藍 松文館 A5 [Amzn]
こちらはロリ系でエロい本。おがわ甘藍らしくおしりがちっちゃい女の子が、身体をくねらせて快感に打ち震える様子は、ロリ者でなくてもグッとくるエロチックさ加減。弓なりに反り返った背中や、喘ぎ声を抑えようと口に当てた手など、細長い手足など、身体の表情がそれぞれエロさを醸し出している。お話的には以前よりも軽めなお話が増えて、ずいぶんエロ的にこなれてきたな〜という印象を受ける。繊細さという面では以前のほうが良かった気もするけど、萌え度自体は上がって来ているかな。まあそんなわけで細っこい少女の痴態を楽しみたい人には好適な一冊であろうかと思います。
【単行本】「ラブごめ!」 ポン貴花田 双葉社 B6 [bk1][Amzn]
ポン貴先生はうまいなあ……としみじみ思わされる一作。ラブラブで甘ったるいんだけどしっかりエロい。お話のほうは、不動産屋の手違いで同じ部屋に入居してしまった同じ会社の営業の田島と、受付嬢のあいかちゃん。それがきっかけで同居生活をすることになった二人だが、あいかはもともと田島のことが好きだったこともあって、日々エッチをねだってくる毎日。最初は戸惑っていた田島も、どんどんあいかにハマっていき、二人はラブラブ生活を重ねていくのでした、という感じ。
いきなり会社でも評判の美人と同居、しかも最初っから相手が主人公のことを好き……という状況は、都合が良すぎではあるんだけど、なんで相手が主人公に惚れてるかという情報は3話めまで語らず小出しにして興味をつなぐ。途中で適度に引っ掻き回し役の昔の彼女とかも出てきて一波乱、でも雨降って地固まるというふうに持っていく展開もこなれている。何よりいいのがポン貴花田の華のある絵柄。成年マークなしで消しが大きいのもなんのその。グラマラスなボディ、ピチピチした肌の質感、ソソる表情で、エッチシーンもしっかりヌケるものに仕上げている。
んでもってヒロインのあいかがとてもかわいい。いかにも素直な顔立ちで万人受けしそうなタイプ。人が良く無邪気で天然な性格も微笑ましいものがある。そしてラストのラブラブで甘ったるい締めも後味が良く、「ごちそうさま」って感じ。昔からうまい人だけど、キャリアを重ねる中で、最近はさらにブラッシュアップされているように思える。汎用性も安定性も高く、脂の乗り切った作家さんといえる。わりと幅広くオススメ。
12/29(金)……となり町となりまちた
▼今日は女の子系の雑誌・単行本を集中的に。
【雑誌】メロディ 2月号 白泉社 B5平 [Amzn]
今号は別冊付録として、作:佐藤多佳子+画:勝田文「しゃべれどもしゃべれども」第1話を収録した小冊子がついているんだけど、これがたいへん面白かった。若手落語家の今昔亭三つ葉が、ひょんなことから、いろいろな理由で他人とうまくしゃべることのできない4人に落語を教えることになり、そこからいろいろなドラマが展開されていく……という物語。
教える相手は、見ためはいいけど内気なテニスのインストラクター・良、美人だけど超無愛想でキツい顔をした女性の十河五月、小生意気な子供の村林、それから無頼な野球解説者の湯河原と、経歴や事情はてんでばらばら。そんな彼らと一本気で人のいい三つ葉のやりとりは、ほのぼのしてて見てて楽しい。また、師匠の娘に対する三つ葉の恋心、三つ葉と十河の間に生まれたほんのり暖かな関係といった恋愛方面のお話も心地よいものがある。勝田文は自分で「物語が作れない」とかいっちゃう人だが、「Daddy Long Legs」といい、確かに原作付きのお話は面白い。この作品も出だしは非常に良かった。次号にも小冊子が付くらしいので期待してます。
よしながふみ「大奥」。こっちもえらく面白い。有功がすっかり大奥での暮らしに慣れ、将軍との仲も日々睦まじくなっていく。有功のことがものすごく好きになってしまった将軍の、彼だけに見せる甘えた表情も、見ていて心華やぐものがある。しかし平和な日々は長く続かず、またしても春日局が暗躍開始。怪しい雲行きとなってまいりました。毎回毎回すごく充実している。文句があるとすれば載らない号があるってことだけ。予告を見る限り、次号よしながふみは、羽海野チカとの対談だけである模様。
【雑誌】フラワーズ 2月号 小学館 B5平 [Amzn][定期購読:出版社/7andy]
岩本ナオの読切「チマチマの贈り物」が掲載。幼なじみの司くんが大好きな女の子・ミイナちゃんの恋を描いた物語。ミイナは大人しくて引っ込み思案だけれども、司くんが汚した部活の後輩のために千羽鶴を折ることになったのを手伝ったり、甲斐甲斐しいいい娘さんぶりを発揮。いつもながら落ち着いた調子だが、トキメキ感も十分で、かわいい恋物語に仕上がっていると思います。
江平洋巳「白いバラの乙女」は好調。腹黒いお嬢さま・月子さんに関わるようになってしまった主人公の浜口さんは、月子と触れ合う機会が増えるにつれ、少しずつ彼女の素顔に近づいていっている感じ。立場は違えど惹かれ合うものがある二人の女の子の関係を、緊迫感たっぷりに描いてて面白い。あと今回は、浜口さんに近づいてくる後輩女子が登場するが、この娘さんも見た目はかわいらしいけど手強そう。江平洋巳は柔らかい絵もいいし、この作品はストーリー面でもかなりいい感じに来ている。先の展開がすごく楽しみ。
【雑誌】コーラス 2月号 集英社 B5平 [Amzn]
作:三崎亜樹+画:倉持知子「となり町戦争」を収録した小冊子が付属。住んでいる限りはそれと感じられることはないけれど、「となり町」と日々の営みとして戦争をやっている町での物語。この世界では戦争は完全に普通の仕事という感じなのだが、どこで誰と何のために戦っているのか、主人公にはまったく関知できない。しかし主人公もその戦争のための役割が与えられ、任務のため一人の女性と偽装結婚もさせられ、得体の知れない状況の中、お話が進んでいく。状況はなかなかシュール。不思議な感触のお話に仕上がっていてけっこう面白かった。
佐野未央子「君のいない楽園」。クリスマスに八神くんが帰って来ないと聞いて、十萌ガッカリ。風邪ひいて寝込んでしまうが……というお話。ずいぶん十萌ちゃんも乙女チックな人になったもんだなあとしみじみ。十萌に片想いしている同級生、勘九郎くんもなかなか気持ちのいい青年で見ていて微笑ましいものがある。よしまさこ「うてなの結婚+」。あのんが出産というわけでお幸せな日々。でも夫である丸山さんはドイツでの大仕事で声がかかっていて、どうしたもんだか、二人が思い悩むという回。でもなんだか丸く収まったようで。よしまさこ作品は基本的に平和なんで、読んでてホッとする。
【単行本】「Yesterday,Yes a day」 岩本ナオ 小学館 新書判 [bk1][Amzn]
少女漫画系では注目度の非常に高い、新鋭・岩本ナオの2作目。新鋭って言葉を使ったけれども作風自体はすでにすごく落ち着いていて、10年選手といわれてもなんら違和感がない。楚々としていながら愛敬もある上品な絵柄、ゆったりとした話運びなど、すごく完成度が高い。
お話のほうは、母親が病気のため一人で頑張って生活している女の子・小麦と、彼女のおさななじみで最近都会の学校から出戻ってきた内気な少年・多喜二の生活および恋愛模様を描いていくという内容。お話はわりと淡々とした調子で進み、劇的な盛り上がりやら大事件とかはないんだけれども、自然体でお話をゆるゆる進めていく感じが気持ちイイ。
恋愛模様のほうもわりと地味め。多喜二は小麦に恋愛感情を抱いているけど、小麦は多喜二を男として意識していない。そんな感情のすれ違いをなかなか巧みに描いている。うるさくないけど、気持ちがじょじょに高まっていく様子は伝わってくる。小麦には多喜二以外に好きな男子がいるのだけど、その恋模様については、見ててトキめくものもあり。あと個人的に好きなキャラは、小麦のおともだちですごく人のいいぽっちゃりした女子ルイちゃん。この娘さんは素直で心根が清らかで、見ていてなんだかすごく暖かな気分にさせられた。
まあそんなわけで落ち着きがあって心地よい良作です。岩本ナオの作風はすでに完成されているので、あとはどんどん作品描いて、代表作といえる作品をモノにしていっていただきたい。期待してます。
【単行本】「最後の制服」3巻 袴田めら 芳文社 A5 [bk1][Amzn]
最終巻。女子寄宿舎と学園を舞台に百合百合な女の子たちの物語を、楽しく、甘く、切なく展開した良い物語だった。これといって決まった主人公はおらず、何組かの少女たちの事情をそれぞれ描いていくという形。回を重ねるごとに、高鳴り、深まっていく少女たちの気持ちをとても丁寧に描いているし、ベタベタに甘ったるくはせず、品良くお話を進めていく作風も好ましい。絵柄的にはアッサリ軽めではあるけれども、きちんとした奥行きもあるし、心トキめくものに満ちた一作。
【単行本】「しゅごキャラ!」2巻 PEACH-PIT 講談社 新書判 [bk1][Amzn]
「なかよし」での連載作品。持ち主が「こうありたい」と思う姿に変身させてくれる「しゅごキャラ」を宿した3個の卵を生んじゃった美少女、日奈森あむちゃんの活躍を描くドタバタ活劇。この巻ではあむちゃんの持ってるしゅごキャラを狙う敵みたいなのも現れて、いろいろと事態が動いてきている。なかよし掲載作品だけあって、絵柄はとりわけかわいく元気良く作り込んであり、お話の展開も賑やか華やか。まあ大人が読むと、ちとキラキラ賑やかすぎるかなーという気はしないでもないんですが、キャラたちはとにかくみんなかわいいので、それを愛でつつ楽しんで読めます。今後はあむちゃんの内面を掘り下げるような部分が増えてくると面白そうだけど、おこさま向けでどれだけやれるかな……。まあそこらへんはPEACH-PITの腕に期待ってことで。
【単行本】「こんこんここん」1巻 コゲどんぼ SBCr B6 [bk1][Amzn]
田舎から都会に引っ越してきた転校生・日野西蓮。容姿端麗・頭脳明晰でパーフェクトな蓮だが、妖怪のこととなると正気を失っちゃうほどの妖怪マニア。そんな彼は転校先の学校でクラスメート・九条姫香に恋するが、狐の妖怪少女・ここんが蓮に「恩返し」をしようと田舎から追っかけてきたりして、ごちゃごちゃ賑やかな日常が展開されていくことに……。
まあそんなわけで、片想い相手に妖怪マニアであることは隠しておきたいんだけど、やたら妖怪娘たちに好かれちゃってまとわりつかれる少年が主人公のドタバタコメディといったところ。登場するキャラたちは、みなコゲどんぼらしくとてもかわいらしい。とくにここんをはじめとする妖怪娘たちはちまちましてて愛くるしく、その娘たちに蓮がモテモテになっている様子は微笑ましいものがある。なお九条姫香およびその兄の和音は、「かみちゃまかりん」でおなじみのキャラ。ストーリー的にはまだまだこれからなものの、現時点でも十分楽しめるし、かわいいキャラを眺めているだけでほっこりした気分になれます。
【単行本】「かみちゃまかりんchu」2巻 コゲどんぼ 講談社 新書判 [bk1][Amzn]
主人公のかりんは、今や和音くんとラブラブ。もう一人、神くんというアイドルをやってる少年にも惚れられちゃっており、その3人を中心にドタバタとラブコメ劇が展開されていく。無印「かみちゃまかりん」のときはそんなでもなかったけど、本作のかりんは二人の美少年にモテモテということもあり、かなり美少女的な扱い。で、実際にかわいい。かりんと和音くんのラブラブ模様はたいへん微笑ましいし、やきもちを焼いてる神くんもこれはこれで悪くない。なお本作は来年アニメ化されることが決定している模様。
【単行本】「潔く柔く」4巻 いくえみ綾 集英社 新書判 [bk1][Amzn]
相変わらずうまいっすねえ。この巻では、死んでしまったハルタ少年への想いが捨てきれずにいた一恵の気持ちが、ハルタの従兄弟であるキヨに対して傾いていき、キヨも一恵みに惹かれていく様子が描かれていく。まあいってみれば普通の少年少女の恋愛話でしかないんだけど、お話の進め方、見せ方がたいへんうまく、「普通だけど特別」って感じが出てる。クオリティの高さは保証付きって感じで、もう安心して作品世界に身をゆだねられます。
【単行本】「学園アリス」12巻 樋口橘 白泉社 新書判 [bk1][Amzn]
ちと長くなりすぎてしまった感はありますが、安定してはおります。この巻では、アリス学園の中等部地下に潜入したみかんたちが棗と縁の深い人物と出会い、その後、蜜柑とペルソナが対峙するといったあたりが見せ場。てなわけでだいぶシリアス展開です。学園の闇に少しずつ迫っているけど、ゴールまでは遠そうな気配。その分、お気楽学園生活のほうはまだまだ楽しめるわけですが。
12/28(木)……ねくろマネースクール
【雑誌】ヤングキングアワーズ 2月号 少年画報社 B5平 [Amzn][定期購読:7andy]
大石まさる「水惑星年代記」。今回は月面基地で生まれた人類初のムーンチャイルドと、そのお父さんお母さんの物語。お父さん&娘のピンチを通じて、暖かい親子物語を展開。オチも「ああなるほどなー」といった感じで気が利いている。相変わらずの充実ぶりで、読んでいてたいへん気持ちがいい。石田敦子「アニメがお仕事!」。イチ乃さんがだいぶノッてきた感じですな。お仕事しかり私生活しかり。しっかり成長しているようでたのもしい。あと今号では、スタッフがニフティのフォーラムでの感想をチェックしてる、という描写が出てきている。てことは時代的には1980年代後半〜1990年代前半って感じになるのかな。
きづきあきら+サトウナンキの読切「カレシつくらない同盟♥」。タイトルからして女の子同士の仲良し話かと思ったら、けっこうキツいストーリーだった。本編の主人公は、とある女子校に通っているフツーの女の子。彼女にはおとなり同士で仲が良く、セックスもしているボーイフレンドがいるが、「カレシつくらない同盟」に入っているからという理由で彼を恋人とはしないでいた。それは学校に満ちた「他と違うことをする者を排除する」という空気のため。彼氏を作ったことが他のコに知れようものなら、学校内では完全に無視。泣いても頼んでも誰も相手にしてくれなくなってしまう。彼は好きだけど仲間外れになるのはいや。そんな同調圧力、心理的なプレッシャーが、主人公女子をどんどん追い詰めていく。パッと見は甘く華やかにしておいて読者を引き込んでおきながら、実際に読んでみるとシビアでキッツいというのは、いかにもこのコンビらしいやり方。女の子同士のイヤ〜なしがらみをねっちり描いてて、なかなか怖い作品。暴力とかがあるわけじゃないけど、じんわり締め付けてくる感触にゾクッとくるものがある。
【雑誌】コミックバーズ 2月号 幻冬舎コミックス B5平 [Amzn][定期購読:出版社]
玉置勉強の新連載「ねくろまねすく」が開始。カワイイ顔してヤリチンで女の子を鳴かせていたあんちゃんが、怨みを買った女の子に刺されて殺される。しかし彼は、自分が死んだはずなのに生前と同じように動いていることに気づいて戸惑い、そうこうしているうちにヘンな女の子に拾われてしまう……という出だし。要するにアンデッドと化してしまったお兄ちゃんが、拾い主とともに繰り広げるドタバタ劇という感じかな。まだどんな話になるかはよく分からないけど、「東京赤ずきん」と比べるとだいぶ軽い調子で、コメディ色も強そう。まずは今後の展開に期待して次を待つってことで。
うめ「大東京トイボックス」。新人女子・百田は、太陽を目標にしてゲームの企画に没頭するが、なかなか思い通りには行かず。そんな彼女を太陽は厳しく暖かく見守るが、星乃さんはさんはそれを見て心穏やかならず、といった展開。ゲーム屋さんの青春物語を、恋愛話もからめつつ進めていて、しっかり読ませる。現在のところ星乃さんが「東京トイボックス」に比べるとちょっとイヤな役回りになっちゃっているので、もう少しデレデレさせたり、コスプレさせたりしてほしいところではありますが。
【雑誌】モーニング 1/15+18 No.4+5 講談社 B5中
塀内夏子「イカロスの山」。なんだか登頂については意外とあっさりした展開という印象。「おれたちの頂」とかはもっと熱く盛り上げていたんで、もう少し焦らすかと思ってた。この後にもう一波乱用意する可能性もあるかな? とりあえず先の展開も気になります。山田芳裕「へうげもの」。天下人として非情になりきれない秀吉も良かったが、今回は荒木道糞がいい味を出していた。病にかかり死を覚悟しながらも物欲は捨てず、しかもそんな自分を晒して悪びれない。気持ちのいい男っぷり、数奇者っぷりを見せていて、なんともカッコ良かった。まあそれが正しいかは別にして、趣味人として一つの完成された形といえましょう。あと今号では弘兼憲史「専務島耕作」の秘書の謝さんもかっこ良かった。相変わらずいい女っぷりで惚れる。
【雑誌】週刊漫画ゴラク 1/12+19 No.2 日本文芸社 B5中
土山しげる「喰いしん坊!」。豚マン対決編が続く。ところで安の使う手は、水で肉まんふやかして食うという奴だけど、これをちょっと薄めの中華スープとかトリガラスープでやるってのはどうかなあ。けっこうおいしそうだと思うんだけど。でも大量にやると塩分がキツくなるか。
【雑誌】別冊漫画ゴラク 1/24 No.557 日本文芸社 B5中
やっぱりこの雑誌はあんまり面白くないな……。別に読むのは苦にならない雑誌なので1年間くらい読み続けたけど、先が気になるのは作:倉科遼+画:池田文春「愛人形」が今後どのくらい脂っこくなっていくかってことくらい。柳沢きみお「大市民日記」が最近もうぐでぐでで不快な気分になることが多いし、作:積木爆+画:木村知夫「新Let'sダチ公」、片山誠「ノンポリ」もまずまず面白いが、どうしてもって感じでもなし。来年もチェックするかどうかは要検討。まあどっちかっていうとネクスターのほうが面白くなかったりはするんですが、あっちは神原則夫が描いている点で捨てがたいものはある。
【雑誌】コミックバンチ 1/22+26 No.5+6 新潮社 B5中
古屋兎丸「彼女を守る51の方法」。ジンを助けようと思ってリカが取った行動が悲劇を呼んでしまう。今回はたいへん痛々しいお話だった。でもこういうことは、現実に必ず何かしら起きることではあろうなと思う。ズーンとくる重たいエピソードだった。渡辺航「ゴーゴー♪こちら私立華咲探偵事務所。」。お正月休みでヒマを持て余した所長が、小金田のウチに突然オジャマする、という回。所長がまたしてもぽっちゃりモードになっており、ファッションもロリロリ。ぽっちゃり所長は、いつもとはまた違ってたいへん萌え度が高くて良いですなー。今回はパンツも見えまくりだし。
【雑誌】近代麻雀 2/1 竹書房 B5中
巻頭のカラー4ページ漫画でCLAMPが登場。「CLAMP IN WONDERLAND EX」という作品を描いている。まあ4ページだけなんで、さほど特筆すべき内容ではないけど、他誌キャラも登場させちゃってわりと好きなようにやっちゃってる感じではある。このマイペースっぷりはさすがって感じはします。朽葉狂介+木村シュウジ「博打破戒神DARUMA」は毎回描写が力づくすぎてなんだか楽しい。今回は冒頭、「達磨のいる町が殺伐としてますよー」っていうのを描写するために、野良犬が往来で獣の死骸か何かをガツガツ喰らってるシーンで笑ってしまった。直球すぎる。あと今回登場した女雀師の身体の線透けまくりな無駄なくらいにセクシーなコスチュームとか、雑魚雀師の「もうすぐアンタのカンチャンにもズッポリや」というセリフとか。こういうアホなくらいのベタベタさが憎めない。
【雑誌】ビジネスジャンプ 1/15 No.3 集英社 B5中
作:周良貨+画:能田茂「頭取 野崎修平」がついに最終回。長期連載だったわりに、ラストはちょっと唐突だったなーという印象。結局あおぞら銀行がどうなるかという問題は語り尽くされないままだったし。連載全体で見ると、決定的なクライマックスこそ作らないけど、常に銀行の内幕劇を丁々発止で展開してて、けっこう読みごたえのある作品ではあったと思う。劇的な成功も失敗もなく、手探りかつ多方向に企業活動が進んでいく様子は、「ヒット商品一発作ってボロ儲けして大逆転でウッハウハー」という作品よりはむしろリアリティはあったといえる。ただその分、決定的なカタルシスもなかったんだけど。そういうなんだかハッキリしないヌルヌルした手触りに、独特のものがあった作品だと思う。
【雑誌】コミックSPA! EXTRA 1/28 扶桑社 変型判
タイトルどおりSPA!の増刊。メンツ的にはそれなりの名前が並んでいるが、基本的には企画モノの漫画ばかりで軽いノリ、ほとんどがショート漫画でサクッとお仕事としてまとめてあるって感じなので、漫画としての読みごたえを求める人には不向き。自分も時事ネタとかレポ漫画にあんまり興味がないので、正直あんまり面白くなかった。パラパラ立ち読みして買うかどうか迷ったが、神原則夫「馬一筋!ウクライナ師匠」が載ってたんでとりあえず。まずまず面白かったのは、西原理恵子が自分の美術予備校&美大時代の話を描いた「パチクロ」と、西アズナブルのホリエモン裁判傍聴記くらいでしょうか。
【漫画執筆陣】西原理恵子、江川達也、松尾スズキ+河井克夫、ウエノミツアキ+テラムラリョウ、桃吐マキル、田中圭一、神原則夫、おおひなたごう、しりあがり寿、柳田理科雄+筆吉純一郎、ほりのぶゆき、天久聖一、北芝健+三山のぼる、山本啓介+西アズナブル、メソポ田宮文明、小原康弘、若松智、タカミモトシ、ホリユウスケ、ムラマツヒロキ、ノムラ=ポレポレ、浪花ともあれ、松田望、森園みるく、こまき大
12/27(水)……ゴーヤーギャンブルー
▼OHP月極アンケート2006年12月分、「家族モノ」は31日いっぱいで締め切ります。投票したい作品およびコメントしたいこととかありましたら、ぜひ期間内にお寄せくださいませ。
【雑誌】コミックアライブ 2月号 メディアファクトリー B5平 [Amzn][定期購読:7andy]
「ゼロの使い魔」のアニメ第2シリーズが製作決定とのこと。まあたぶん続きがありそうだなあと思ってましたが。第1シリーズはけっこう出来が良かったし、もうちょっと続きも見たいと思っていたので楽しみ。望月奈々による漫画版のほうは、悪くはないんだけど全体に薄味かなーという気はします。
そのほかの連載では、井ノ本リカ子「モモタノハナ」がとても良いなあ。すごく甘ったるくラブコメしてて、読んでて快感。主要女子キャラ二人がとてもかわいいし、表情もイイ。とくにおとなりに住んでいる女子のうめちゃんの恥じらいっぷりが素晴らしい。あと今回はさらにニュー女子も登場。今度はめがねっ娘で、こちらはこちらでまたかわいい。まだらさい「陰からマモル!」。今回はゆうなが宇宙人にさらわれちゃうというお話だけど、登場シーンは山芽のほうが多め。相変わらず楽しいけど、最近ちと、ゆうな&愛里の登場シーンが少なめな点はちょっと物足りないか。いや山芽とかも悪くはないですが、自分は愛里びいきなので。
【雑誌】電撃コミックガオ! 2月号 メディアワークス/角川書店 B5平 [Amzn]
なんだかやけにオシャレな感じにリニューアルされててちょっと驚いた。表紙の紙もテカテカしてなくてつや消しな紙使ってるし。リニューアル記念としては、「Vivid ColorS+」という別冊付録がついている。カラーイラスト多数のほかに、岩原裕二、せんむ、B.たろう、巳蔦汐生、ヤス、吉田音の読み切り作品を掲載。この中ではまず巳蔦汐生「休みのすごしかた」がけっこう良かった。片想い中のめがねっ娘と、その親友でサバサバしたボーイッシュな女の子のやりとりを描く。白っぽい上品な絵柄が好印象で、二人の他愛ないやりとりが微笑ましい。ラブコメチックなまとめ方も好感度高し。ヤス「喪失記念日」は、男3人が集まってるときに、その中の一人が遊びでいろいろな女装をさせられるという内容。濱元隆輔に少し似た感じの絵柄がなかなかかわいい。
本誌のほうでは、まったくモー助作画の「極上生徒会」が最終回。アニメ版と比べると淡々とした終わり方という気はするけど、まあ手堅くまとめてはいるかな。雅樹里「ef a faily tail of the to.」は、紘とみやこのお話が終わり、今度は紘への想い届かず失意の中にある幼なじみ新藤景と、紘の親友である京介のお話にシフト。景はちょっとかわいそうな感じだったので、そのままほったらかしにしないで、ちゃんとそっちのストーリーも描いてくれるというのは喜ばしいところ。
【雑誌】コミックハイ! 1月号 双葉社 B5平 [Amzn]
私屋カヲル「こどものじかん」。りんちゃんの珍しく気を利かせた行動がかえって裏目に。彼女の恋心が最近だいぶ煮詰まって切なくなってきております。めがね娘・美々ちゃんの乳もんだり、ちょっぴりエッチな描写も健在だけど、恋愛モノとしても上々。あと今回は頑なでキツめな女教師である白井先生の萌え度が高かった。かがみふみを「まちまち」は毎度すごく微笑ましい。女の子もかわいいけど、男の子のほうもオクテで意地らしくて、こちらもまたかわいいですな。
森永みるく「GIRL FRIENDS」は2回め。地味めな主人公・まりは、きれいでかわいい親友のあっこに憧れる。なんか百合姫に載ってそうな感じの百合系のトキメキ感があって華やか。今回はヒキの強い終わり方だったんで、次号の展開も気になるところ。読切、西野美和子「あどれなガール」。びっくりすると空に浮かんでしまう女の子と、彼女のことを知り、面白がって実験しまくっちゃう科学部少年のお話。ちょい荒削りではあるけど、口説き文句に免疫がない主人公女子がかわいく描けてると思うし、楽しく読める一作になっていると思う。
【雑誌】週刊少年サンデー 1/14+17 No.4+5 小学館 B5平
短期集中、8話連続掲載の新連載、鹿賀ミツル「ギャンブルッ!」がスタート。ギャンブルですべてが決まるようなギャンブル大国となった日本を舞台に、天才ギャンブラー少年・マサルの活躍を描いていくといった感じの作品。絵柄的には満田拓也っぽいかな。まだちと垢抜けないけど、基本はあっさりめな絵柄でまずはそれなりに読ませる滑り出し。ギャンブルものだけにどれだけハッタリを利かせられるかがカギとなってくるかな。田辺イエロウ「結界師」。良守に惚れた高等部女子が激しくアタックしてきて、ラブコメ度がもりもり強まり中。そんなわけでラブコメ好きとしては気になるところ。まあどう見ても時音に比べると雑魚だったりはするんですが、賑やかなキャラなので見てて面白い。
【雑誌】週刊少年マガジン 1/14+17 No.4+5 講談社 B5平
吉河美希「ヤンキー君とメガネちゃん」。メガネちゃんが終業式の日にお休みだったため、ヤンキー君が通知表を届けに彼女の家に……というお話。わりとほのぼのしたお話だったが、メガネちゃんの家庭の事情が複雑そうなことがほのめかされている。今後はこちらの話を広げていく感じですかね。今後はトラブル含みだけど、その分二人の距離が縮まっていくのかなーといったところ。今回で10話めだけどここまでは面白く来ていると思います。
【雑誌】イブニング 1/9 No.2 講談社 B5中
寺沢大介「喰いタン」。今回出てきた1日半かけて煮込む鶏鍋がたいへんうまそうだったのだが、いまいち作り方が分かりづらい。鶏のどの部位を使うとか、アク吸着用のひき肉を投入するタイミングとか。絵とセリフを見た感じ、使ってるのはもも肉と砂肝かな? ちと試してみたいところではありますが。青木幸子「ZOOKEEPER」はオオタカ編が一段落。動物の生態、動物園の経済事情などをしっかり見据えながら進めていく物語は、説得力があって面白い。今回出てきた青年は今後も出てくることはあるんですかねえ。香也にちょっと惚れかかっているような雰囲気なので、動かすと面白そうなキャラではありますが。
【雑誌】スーパージャンプ 1/10 No.2 集英社 B5中
山口譲司の新連載「警視庁美人局」が開始。「つつもたせ」じゃなくて「美人局」と読む。要するに美人ばっかり揃えたおとり捜査専門の部署って感じですかね。まあ「おしとね天繕」同様に、気軽に読めるエロコメって感じになりそうです。大河原遁「王様の仕立て屋」。今回はナポリのガラの悪い下町に住むパンツ職人(もちろんズボンのほうのパンツ)の協力を得るべく、オリベたちが彼の家を訪問するというお話。ギャグを随所に織り交ぜてノリは軽いのに、ちゃんと洋服についての知識も織り込んでるのがうまい。ウンチク系のお話なのに構えずに読める。それにしてもオリベの知り合いは、ヘンな人たちが多くて見てて面白いなあ。作:早川光+画:橋本孤蔵「江戸前鮨職人 きららの仕事」。坂巻+龍博章のムキムキタッグが、カニを使って「”漢”の握り」作り。いや〜ホントに男くさい。それにカニくささがブレンドされた香りを考えると、もうたまりませんな。
【雑誌】ネムキ 1月号 朝日ソノラマ A5平 [Amzn]
TONO「チキタ★GUGU」。ダムダム・グーグーと共に、ラー・ラム・デラルも衰えていき、それを目にしたチキタは取り乱す。これまでかわいかったラーが、弱ってボロボロになっていく様子がたいへん切ない。そろそろ物語は最終盤に近くなってきた感じ。良い着地を期待しております。諸星大二郎「栞と紙魚子」は、二人が江戸時代に連れていかれて、もののけ役をやらなければならないはめになる……というお話。今回はそのエピソードの前編。いつもながら妙なことになりそうです。
【雑誌】LaLa 2月号 白泉社 B5平 [Amzn]
津田雅美「eensy-weensyモンスター」は3話め。ヒロインである七花に痛いところをつかれて目が醒めたモテモテ王子・葉月が、それまでのモテモテ路線を捨ててクール路線に移行するという話。ここまで七花と葉月は仲悪い状態だったけど、王子の豹変で多少は変わりますかね。ラブコメ〜って感じにはなかなかなりませんが、つかみは上々。キャラもそれぞれ面白げなので、どう転がしていくのか楽しみ。読切、街田シカク「わずかの海」。クラスのモテる男子が、バレーボール部所属、へたっぴだけど頑張り屋さんの女子に突然告白。いきなりのことにヒロインはとまどうばかりだが……ってな感じの学園ラブコメ。絵はなかなかフレッシュで整っていてけっこううまい。お話のほうは見せ方がもう一つかなあ。モテ男子がなぜこの娘さんに惚れたかが理解しづらいし、コマ割も少々読みづらい。なかなか良い絵で魅力的ではあるんですが。
【雑誌】まんがくらぶオリジナル 2月号 竹書房 B5中 [Amzn]
読者コーナーでやってた、かたぎりわかなの4コマ漫画が終了。今後は漫画家業は休止するとのこと。以前ヤンマガでやってた「うさぎグルーヴ」とかが大好きで追っかけていた作家さんだったんだけど、結局本格的な活動には至らないままだった。かたぎりわかなのために買ってた部分が大きい雑誌だったので、今後は継続購入しないかも。あと今号では神奈川のりこの新連載「25年目の恋」が連載開始している。普段は地味だけど、実はめがねを外すとかわいい、身体もぼいんぼいん、でもとにかく奥手なため目立たないOLさんの恋を描いていくというもの。なんだかすごくベタなネタですなあ。
12/26(火)……良妻恣意
【雑誌】チャンピオンRED いちご VOL.1 秋田書店 B5平 [Amzn]
ヒロインが全部15歳以下という美少女いっぱい雑誌。最近の秋田書店は萌え系・エロ系にやたら力入れてますねえ。ヤングチャンピオン烈でちょいエロ系を集めてきてるし、週刊少年チャンピオンもショートを中心に萌え系はちょいちょい載せている。この雑誌でもエロ系の人を積極的に登用しているし。まあメジャー系がやってるだけあって、さすがにメンツはけっこうな人たちを集めているし、ボリューム感もあり。ただちとボリュームありすぎな気はしないでもない。女の子漫画がずっと続くので、一つ一つの作品の印象は薄くなりがちなところがあると思う。
糸杉柾宏「キミキス〜スウィートリップス〜」は、主人公・妹の菜々メインのお話。「キミキス」の漫画版としては、ヤングアニマルで東雲太郎が摩央姉ちゃんメインでやっていたけど、こちらはこちらで悪くない出来。妹さんがきっちりカワイイし、その恋心の描写も甘ったるくて微笑ましいものがある。かずみ義幸「勤務中異状なし」は、ぺんぎん書房から出た同タイトルの単行本収録作品の焼き直し版。9歳だけど警部をやってる女の子がロリロリな魅力を発揮しつつ大活躍といいう作品。ちっこい警部さんが脱いだりぱんつ見せたりしながら事件を解決していく様子がかわいく楽しい作品。ぷにぷにした絵柄は華があって目立つ。
ひねもすのたり「あきばけ」は、天狗少女が妖怪につきまとわれていた女の子を助けるというアクションもの。この人の柔らかい絵柄は、エロでなくてもけっこうイケそうな気はする。ただ萌え系としてはいくぶん控えめな気もするので、あとはストーリーしだいですかね。作:藤見康高+画:カミムラ晋作「あさがお絵日記」。「サイカチ」の主人公・真夏くんのおさななじみである女の子・あさがおが大活躍、というお話。稲穂師匠も登場。稲穂はチャンピオンREDでときどきやってる「ベクター・ケースファイル」にも登場しており、サイカチキャラはちゃんと生き残ってますな。ただ真夏くんは完全に消えてしまいましたが……。
あとこの号には、「舞-乙HiME」漫画を集めた小冊子も付いている。エッチっぽさでは内村かなめが一番いいかな。あとDonkeyはなんだか久しぶりに見たけど、やっぱこの人の絵は柔らかくてかわいいですなあ。
【執筆陣】まりお金田、瀬菜モナコ、石黒正数、糸杉柾宏、松山せいじ、高遠るい、石本千夏、かずみ義幸、仏さんじょ、巣田祐里子、岬下部せすな、野上武志、草野紅壱、三浦靖冬、楠見らんま、カイシンシ、ひねもすのたり、みやさかたかし、隅田かずあき、みづきたけひと、井上行広、しまだわかば、宇佐美渉、氏家もく、はとちこ、谷村まりか、憧明良、カミムラ晋作+藤見康隆
(舞-乙HiME小冊子)佐藤健悦、山本賢治、阿倍野ちゃこ、内村かなめ、むっちりむうにい、速野悠二、Donkey
【雑誌】ヤングチャンピオン 1/9 No.2 秋田書店 B5中
今「SとM」がやたらアツい村生ミオの新連載「Xenos2 ルームシェア」がスタート。一戸建ての家を共同で利用している4人の男女が織り成す愛憎劇といった感じ。主人公女性が、もう一人の女に逆恨みされてたり、ストーカーっぽい奴に狙われていたりとと、最初っから不穏な出だし。またいつもの濃いアレをやっていくんでしょうな。ぜひぶっ飛んだ奴をかましてほしい。
作:七尾俊+画:山田可南の新連載「東京少女」。えーと「2ちゃんねるで綴られた純愛ストーリー」とかいう煽り文句がついてますな。クリスマスの日に主人公男が、デートクラブの女の子と出会い、そこからラブストーリーが始まっていくという感じでしょうか。書籍化もされていて公式サイトはhttp://www.amebabooks.co.jp/tokyogirl/。元の話は知らないけど出だしはまあまあ手堅そうな雰囲気。
【雑誌】少年エース 2月号 角川書店 B5平 [Amzn][定期購読:出版社]
高橋脩「新世紀エヴァンゲリオン 碇シンジ育成計画」。かなりラブコメ度が高くてニヤニヤしつつ読める。この作品ではレイが終始優勢で、アスカは押され気味。林ふみのの描いた「鋼鉄のガールフレンド2nd」はアスカ勝利だったので、バランスは取れているといえるかも。あとこのほか、天津冴「まるごと♥杏樹学園」、まりお金田「セイビング・ライフ」のハーレムもの2作も、展開が派手でサクッと楽しめる。ともにモテモテ感が高くておめでたい。
【雑誌】ガンダムエース 2月号 角川書店 B5平 [Amzn][定期購読:出版社]
大和田秀樹「ガンダムさん」のヒットを皮切りに、最近ギャグ漫画が充実してきている。「ガンダム」さんについては、「隊長のザクさん」の存在感がどんどん大きくなってきている。ギャンちゃんにフラれて傷心のザクさん。今回は夜の町に繰り出して一人の女性と出会う。ネタバレは避けますが、アレをこういう役どころで使ってきたかーと感心。夜の女らしい化粧が似合いすぎ。ザクさんのいい人ぶりもしみます。
徳光康之「妹ガンダム」は、モノアイパンダのもーちゃんが活躍。今回は留二亜がかわいいですな。萌えるというよりは愛玩動物的な感じですが。左菱虚秋「ガンオタの女」もなかなか面白い。タイトルどおり、ガンオタな女性たちがオフィスで繰り広げるドタバタ劇。ちゃんと仕事してるけど、ガンダムのことになると昂ぶりが抑えられなくなってしまう女子の姿が見てて面白い。あと羽生生純「俺は生ガンダム」は、モビルスーツっぽい人間のルックスが強烈すぎて、見るたびにすげーと思います。これは羽生生純でないと描けない世界だ。
【雑誌】コミックガム 2月号 ワニブックス B5平 [Amzn][定期購読:7andy]
宗我部としのり「あまえないでよっ!!」が一区切りでいちおう最終回。逸剛が女の子たちにも支えられて、事態にケリをつける。爽やかに終わらせつつ、ちゃんとエロっちいサービスも盛り込んで来るところはさすが。次号からは「あまえでないでよっ!!MS(もあ♥すい〜と)に模様替えして新連載とのこと。かかし朝浩「平安凸凹絵巻 暴れん坊少納言」は2回目。清少納言をツンデレキャラとしてドタバタラブコメをやっていて、けっこう面白い。快活に動き回る清少納言(この時点ではまだ清少納言という名前ではなく清原諾子)は見てて楽しいし、性格的にもカワイイところがあって良い。
読切、タカムラマサヤ「おこさま注意報!」は、かわいい絵柄が好印象。占い好きな小学生女子が、占いによって運命の人ということにされた担任の先生に猛烈アタックをかけるというドタバタコメディ。「はなまる幼稚園」に似たような筋立てだが、ちっこい娘さんがかわいらしく、お話のほうも明るく賑やかで罪がない。明治ていか「聖アニス高等学校チアリーティング部」は、引越してきたばかりの少年がバッタリ出会った女子につかまり、チアリーディング部に引きずりこまれるという内容。スッキリとしたかわいらしい華やかな絵柄でドタバタコメディを気持ち良く展開してて、わりと楽しく読めた。
【雑誌】月刊少年シリウス 2月号 講談社 B5平 [Amzn]
アニメ化が決まった光永康則「怪物王女」が巻頭カラー。最近はヒロもだいぶ戦士として成長してきたかな。姫様の信頼もどんどん高まっているようで好ましい。作:雑破業+画:石川マサキ「魔法使いのたまごたち」。学園の生徒会長&副会長さんが登場。生徒会長さんは「おねえさま」と慕われそうなタイプだけど性格が天然で、なかなか面白そうなキャラ。あと今回目立ったのはリズ&チェルのなかよしコンビ。かなりズブに百合っ娘なチェルが、生徒会長にポーッとしているリズを見てやきもちやくシーンが見てて楽しい。相変わらず微笑ましい作品です。
また今号では「聊斎志異2007」と銘打って、零一、山久、瀬川サユリ、武本糸会、ヤスダスズヒトがショートストーリーを執筆。またホラー系ではイダタツヒコが「爪痕」という短編を描いている。それと「いつかの迷い路」「「ムージャの宝石」の2本を描いている箱宮ケイはちょっと気になる絵柄。少しウエダハジメっぽさを感じさせる、かわいげのある絵柄が気になるところ。
【雑誌】漫画ゴラクネクスター 2月号 日本文芸社 B5中
神原則夫「エロせん」がいきなり最終回。店長が金を持ち逃げしたため店はなくなり、おばさん教師、エロせんもホテトル嬢を引退。そして最後はけっこうしみじみ締めくくり。これまでこれまではトボけたギャグなお話が多かったけど、こういうちょっと人情味のあるお話もうまい。次号からは新連載が始まるとのこと。ネクスターはあんまり読むところがないんだけど、神原則夫が載っているので切りづらい。
【雑誌】漫画サンデー 1/9+16 No.2 実業之日本社 B5中
新春時代劇スペシャルってことで、神田たけ志「お諫め申す!」が掲載。徳川家光を名将軍に導いた忠臣、青山忠俊の生き様を描くという内容。殿の不興を買うことを承知で、歯に衣着せず諫言を繰り返す忠俊の姿をカッコ良く描いていくという内容。さすがにベテランだけあってこなれた作りできっちり読ませます。
12/25(月)……やくばまちのこと
【雑誌】アフタヌーン 2月号 講談社 B5平 [Amzn]
創刊20周年記念号とのこと。表紙では、ひぐちアサ「おおきく振りかぶって」アニメ化の報も掲載。原作のほうが、まだ1年目の予選も終わっていない状態では時期尚早なんではないか……って気はしないでもないけど、月刊ぺースの連載で予選の結果まで見てとなると、1年くらいは経っちゃうかもしれないから、ウケそうなうちにやっちゃえって感じかな。とりあえずアニメ版の公式サイトはhttp://www.tbs.co.jp/anime/oofuri/。監督は「くじびきアンバランス」とかを手がけた水島努。
掲載作品では、読切2本が目立つ。まず芦奈野ひとし「くまばちのこと」は、町でバイクを運転していた女性が、衝突したクマバチに小さなおじさんが乗っかってるのを目撃する……というファンタジー風味なお話。相変わらず滑らかで達者な絵柄で、ゆったりとした世界を作り出してて、ホッとする味わいの小品。とよ田みのる「FLIP-FLAP」は、ちょっと変わった風味のラブコメ。なんだか生活に退屈していた主人公男子フリオが、ゲーセンで無心になってピンボールをやってる女の子に一目惚れしちゃうとこからお話は始まる。Mっぽいフリオと、いつも不機嫌そうで暴言バリバリのピンボール少女のコントラストがなかなか愉快。「ラブロマ」同様、テンポ良くお話を進めているし、キャラの表情、行動がユーモラス。それでいながらちゃんと最終的にはラブコメとしてちゃんとまとめているあたりも面白い。後味の気持ち良い作品でした。
連載のほう。植芝理一「謎の彼女X」は相変わらず楽しい。今回は椿くんが風邪でお休みして、卜部さんがお見舞いにやってくるというお話。卜部さんの隠れたサービスはトキメキ感たっぷり。あと卜部さんのおともだちになったメガネッ娘の丘歩子さんがいい味を出している。心が華やぐ作品であります。SABE「世界の孫」。イカ子に支配された学園の、地上と地下で物語が同時進行。上下段で別のお話が進行していくんだけど、上のほうはいちおう緊迫、下のほうはおばかさんな感じで、そのコントラストに味がある。お話のほうは全体としてやはりものすごくぶっ飛んでて、素晴らしく下らないです。
【雑誌】月刊IKKI 2月号 小学館 B5平 [Amzn][定期購読:出版社/7andy]
戸田誠二「美咲ヶ丘ite」 人生ゲーム」。彼女にプロポーズして受け入れられて幸せだったはずのサラリーマン。しかし昔の友達にゲームのプログラミングに参加しないかと誘われ、昔の血が疼きそっちに没頭、婚約者をほったらかしにしそうになってしまう。やりたいことがあり、守りたい者もある。その間で揺れる男の心を丁寧に描いててしっかり読ます。あと主人公が本当にゲームが好きっていう感じが伝わってくるのもいいところ。
原一雄「のらみみ」。のらみみくんたちが作った書いたものを貼り付ける板が、キャラたちによって伝言板的に活用され、それがキャラ同士の楽しみになっていく……というお話。文字やら何やらを通じて、キャラたちのつながりが促進されていく様子がなかなか微笑ましいものがある。あとユニークな形のキャラがいっぱい見られて楽しかった。なお「のらみみ」は次号からしばらくお休みで、再開は春予定とのこと。
読切、鴻巣世紀「Mossgreen Lovesong」。外の世界と自分の中の世界との狭間で繰り広げられる、平凡な二人の女の子の結びつきを描いた、切ないけどほんのり暖かい物語。絵柄はちょっと硬め。山本直樹の影響が強いかなーという作風。まだ洗練されてはいないけど、丁寧にお話を作っていこうという雰囲気は感じられる。作風により大胆さが出てくれば、って感じでしょうか。
【雑誌】ヤングキング 1/15 No.2 少年画報社 B5中
宗我部としのりが初登場。新連載「ごてんばチアリーダーズ」を開始。たった一人で応援団をやってる男子学生が、チアリーディング部に引きずり込まれて、そこで活躍していくというお話。元気の良い青春モノながら、宗我部としのりらしいパンチラ(というかパンモロ)がふんだんに出てきて明るく華やか。ラブコメ要素もけっこうあるし、一本気な主人公にも好感が持てるしで楽しくなりそう。次回はNo.4に掲載ってことなんで、月イチになるのかな。
森見明日「ラブ・ぽっ!」。鳴門くんと鳩子先生がやっちゃってラブラブになるのかな〜と思いきやそうもいかず。これまでは千夏子部長もからめて、三角関係でそれなりにバランスがとれていたけど、今後はそうもいかなそうな気配。というわけで先が気になります。あと今号では琴義弓介「ナエガユル」が最終回となっている。
【雑誌】ビッグコミック 1/10 No.1 小学館 B5中
作:鍋島雅治+画:はしもとみつお「築地魚河岸三代目」。今回はナメタガレイがネタ。ババガレイともいう。えーとこれは食べたことあったっけかな……。カレイはいろいろ種類がある魚らしいのでよく分からん。でも煮付けにするとすごくおいしいんだそうで、読んでたら食べてみたくなった。
【雑誌】ヤングマガジン 1/12+15 No.4+5 講談社 B5中
古谷実「わにとかげぎす」。サイフを拾ってあげたことがきっかけで、その相手の女性・若井さんが、富岡の同僚の斉藤君に接近。ストーカー被害に悩まされる若井さんは斉藤に助けを求めるが……ってな展開。また以前みたいに危ないことにならないといいんですが。それにしても若井さんのことを意識して顔真っ赤にしている斉藤君が、見ててちょっと楽しい。あと富岡は彼女ができたことでちょっと調子乗り過ぎかも。
【雑誌】ビッグコミックスピリッツ 1/19+22 No.4+5 小学館 B5中
浦沢直樹「20世紀少年」の最終章が開幕。中断前があんまり区切りが良くなかったんで、最終章できっちりケリがつくとよいですな。のりつけ雅春「中退アフロ田中」。これまで何かと田中と縁があった、通称いんらんむすめ・ミカが急接近。なんかすごくラブコメしてて面白い。なんだか「恋愛モードに入っちゃったら負け」という雰囲気が、どちらにも漂っていておっかなびっくりな様子が楽しいです。作:小松左京+画:一色登希彦「日本沈没」。首都圏で大地震が起きたらどういうことになってしまうかを、このところじっくり描いてて「地震こえー」という気持ちにさせられる。こういうの読むと地震のない国に移住したくなりますな。まあそれはともかくこういう恐怖感を煽り立てる演出は、さすがにうまいです。
花沢健吾「ボーイズ・オン・ザ・ラン」。田西がボクシングジムに入会してお話がスカッと前向きになってきた感じ。ジムのジャージ女の人とのやりとりも見てて楽しい。信濃川日出雄「Fine.」は最終回。青臭く挫折多き青春模様を赤裸々に描いて、けっこう盛り上がっていた作品だったが、最後のほうはちとドタバタお話を畳んでしまった感じ。上杉たちが自分の青春、それからアートへの志にケリをつけるのか、もう少しじっくり見てみたかったものですが。ともあれ初連載ながら、ある程度固定ファンもつかめたんじゃないかと思うし、次回作にも期待したいところ。
【雑誌】週刊少年ジャンプ 1/22+24 No.4+5 集英社 B5平
鳥山明「ドラゴンボール」と、尾田栄一郎「ONE PIECE」の合作漫画「CROSS EPOCH DRAGON BALL AND ONE PIECE」が掲載。まあ内容的にはどってことないかなーと思いますが、さすがにこの2人の絵が一緒のコマに収まっているというのはゴージャス感はある。叶恭弘「エム×ゼロ」。観月がいきなり髪をバッサリ切ってイメチェン。長いのとどっちがいいかと微妙だけど、これからもお話にいろいろ絡んできそうだし、メインのヒロインさんのほうが長髪だからより差異を出すためにはこっちのほうがいいのかもしれませんな。
12/23(土)〜12/24(日)……うるし部 exclusive
▼アニメ最終回感想。
「乙女はお姉さまに恋してる」[Amzn]。これはなかなか良くまとまってました。男子である主人公・瑞穂が女装して女子校に入学、「おねえさま」として全校生徒から慕われていく……というお話。主人公は本当は男子なんだけど、まあ基本的には百合モノと考えてOK。かわいいキャラをいっぱい出しつつ、それぞれのキャラについてきちんと掘り下げながら、楽しい学園コメディを展開していた。ラブコメとしてもトキメキたっぷりだったし、作画も安定。チビキャラ絵も見てて楽しく、気持ち良く見られる作品だった。ここ1年くらい、「神無月の巫女」「極上生徒会」「ストロベリー・パニック」「シムーン」と、百合および女学校モノについては、絶えず良作がありますね。
「くじびきアンバランス」[Amzn]。賑やかで絵もかわいくキャラクター造形も上々。まあ楽しんで見ることはできる作品だった。ただお話のほうは説明不足な部分が目立ち、最終話付近の展開も急すぎる感じがした。主人公である千尋の「運が悪いけどけしてへこたれない強さ、他人を許せる優しさ」みたいなものをもう少し掘り下げていけば、学園モノとしてもラブコメとしても、もっと深みや奥行きが出たんではないかと思う。生徒会候補の4人をはじめ、生徒会長やら千尋の姉やら改造奴隷の薫子など、オモシロキャラ、オモシロ要素はかなりたくさんあり、この12話でも十分楽しめたけれども、素材の旨味を余すところなく引き出せたとはいいがたい。面白くはあったけれどももったいなくもある作品だった。
「Gift 〜ギフト〜 eternal rainbow」[Amzn]。いくぶん作りは安めであるものの、案外悪くない作品だった。主人公と義妹、幼なじみの三角関係を描いたラブストーリーだったが、キャラは基本的にみんな一途。子供のころから主人公のごはんを作ったり朝起こしてあげたり甲斐甲斐しく尽してくれた幼なじみのきりのちゃんを差し置いて、ずっと離れ離れだったうえに、容姿以外のどこが良いのか分かりづらい義妹のほうを主人公が選んでしまうのはなんだけど、主人公が最初からほとんどふらつくことなく最後まで義妹一筋だった分、まずまず好感が持てた。まあきりのちゃんのほうはかわいそうだったけど。あと、エンディングの後にきりのちゃんが主人公と「温泉に行く」だのなんだのといった話をほのめかして終わるのはイマイチ。TV未放映のDVD限定エピソードの話なんだろうけど、TV版だけの人は、せっかく本編がきっちり終わったにも関わらず狐につままれたような気持ちになってしまう。DVD買うほどではないしなあ。
「009-1」[Amzn]は、最初のほうは良かったけど尻すぼみな印象。初回は石ノ森世界をたいへん高いクオリティで再現していたし、ミレーヌはじめ女スパイたちのアクションも派手で良かったんだけど、途中からはだいぶ地味な展開になり、センスの古臭さも強くにじみ出るようになってしまった。とくに子供が出てくる回は、子供の言葉遣いが古臭くて、厳しいものがあった。あとミレーヌ以外の女スパイたちがあんまり出てこなかったのは残念。色っぽいねーちゃんたちがボインボインでアクションしまくるのを期待していたのだが。全体としてはそれなりにまとまっていたとは思うけど、当初の期待ほどは伸びなかったなという感じ。
【雑誌】アックス Vol.54 青林工藝舎 A5平 [bk1][Amzn]
今号では、堀道広「青春うるはし! うるし部」が最終回で、それに合わせて特集もやっている。この作品は最近ではあまり多くはなくなってきたヘタウマ系の作品で、なぜかうるし塗りに関するうんちくとか織り込まれていたり、展開がやたらぶっとんでいたり、不思議な味があって好きだった。なかなか単行本が出ないなーと思っていたけど、2007年3月にようやく単行本化される模様。まとめて読むのが楽しみ。藤枝奈己絵「夢色お兄ちゃん」。いちおう太るという目標を持ち、適度な運動までしてしまうお兄ちゃんのよく分からないポジティブさとは対照的に、妹のほうは「ずっと寝ていたい」というのを夢にしてしまうダメっぷりを発揮。それにしてもお兄ちゃん周りの人は、変人が多くて愉快だなあ。オチの部分も笑えた。
あと今号では10月1日に亡くなられた米沢嘉博氏の追悼特集が掲載されている。漫画家たちによる追悼文や、米沢氏の仕事の略年譜とかがまとめられていて、しっかりした内容。改めて米沢氏について知りたい人も読んでおくと良いのではないでしょうか。
【単行本】「ハチワンダイバー」1巻 柴田ヨクサル 集英社 B6 [bk1][Amzn]
とても面白い。「エアマスター」「谷仮面」の柴田ヨクサルの最新作は将棋漫画。奨励会出身ながらプロ棋士になれなかった主人公・菅田は、それでも将棋が諦めきれず、賭け将棋で日銭を稼ぐ日々を過ごしていた。しかし「アキバの受け師」と呼ばれる女流真剣師に出会ってこっぴどく負けたことがきっかけで、そのプライドは散々に打ち砕かれる。その後、アキバの受け師さんがメイド派遣サービスで働いているのにバッタリ出くわしてしまった菅田は、受け師さんにずっぽりハマっていくと共に、より高い次元での真剣師の道を歩んでいくようになる。
ってなわけで将棋+ラブコメ的な内容が展開されていくわけだが、その両方において、この作品は面白い。柴田ヨクサルの作品の特徴としては、すごくまっすぐ、ダイレクトで一本気なところが挙げられる。竹を割ったような作風は、読んでてすごくスカッとする。この作品についてもそれは同様。菅田は将棋に対してものすごく真摯で、その差しっぷり、のめり込みっぷりは見てて気持ちがいいし、受け師さんとのやり取りも同様。惚れた相手に対し、将棋を通じて接していこうという、不器用で愚直な態度がなんとも微笑ましい。
受け師さんについても、ゴツいし愛想ないし、普通の萌え絵基準でいえばカワイイとはいいづらいんだけど、柴田ヨクサルの描写からは自分なりにかわいく描こうとしている愛が伝わってくるものがあるので、読んでるとちゃんとかわいく見えてしまう。肝腎の将棋シーンも白熱しているし、ラブコメシーンも独特のノリながら心トキめくものは確かにある。何より押しの強さが素晴らしい。力強い面白さを持ったいい漫画です。
【単行本】「聖痕のクェイサー」1巻 作:吉野弘幸+画:佐藤健悦 秋田書店 B6 [bk1][Amzn]
吉野弘幸&佐藤健悦の「舞-乙HiME」コンビの最新作。「聖乳」と呼ばれる液体を飲むことでパワーアップして戦う「クェイサー」と呼ばれる銀髪少年・サーシャが戦っていくアクションもの。サーシャは聖ミハイロフ学園という女学校に通う、まふゆという少女に拾われるんだけど、「聖乳」という名前からも分かるように、この少年は乳を吸ってから戦う。「舞-乙HiME」は本編が週刊少年チャンピオン連載だったので、エッチい描写は抑えめだったけど、こちらではもう毎回のように乳が露出。きっとこの人たちは凄く乳が描きたかったんだろうなあ……ということがうかがえる。お話的にはまだ序盤なんでなんともいえないところはあるけど、女の子キャラはけっこうかわいいし、まずは期待を持って読んでいけそう。
【単行本】「妹ガンダム」1巻 徳光康之 B6 [bk1][Amzn]
ジオンをこよなく愛し、共にガンダムを倒す子孫を作れるお兄ちゃんをさがして彷徨う女の子・月蔵奈打(つきぐら・なだ)ムチャクチャな活躍をするというガンダムギャグ漫画。ガンダムがネタといっても時代は現代。最初は秋葉原に出現した奈打は、「ガンダム空手」と呼ばれる武術の使い手。ジオンへの妄想力をエネルギーに変えて、さまざまな奥義を繰り出す。彼女の前にたちはだかる敵に対して、素手でソーラ・レイをぶっ放したり、やることがいちいちダイナミック。さらに相手側のほうも、何もないのにホバークラフトしたりジャイアントバズを撃てたりする生身ドム少女・木槍保留二亜(きやりほ・るにあ)とか、こちらもすごくムチャ。そのムチャっぷりがとても面白い。
徳光康之は重度のジオン好きとして知られているが、「どうなればジオンが勝てるのか」を日々考え続けているようで、その成果が作品の端々に現れている。もちろんそんなこと考えても無駄なのだが、無駄なことにエネルギーを費やしまくる、そのバカさ加減がなんとも清々しい。あとガンダムネタをいっぱいやってて、それが非常に細かいにも関わらず、知識ひけらかし的ないやらしさがないのもいい。すごくストレートにバカをやってくれるので、読むほうとしてもスカッと楽しむことができる。
妹だからといって萌えるかといえばそこらへんは微妙なとこだけど、とにかくこれだけ馬鹿馬鹿しいことを、正面からやってくれているのは、ギャグ漫画として素晴らしいことだなあと思います。
【単行本】「ニ代目はこすぷれーやー」1巻 甘詰留太 白泉社 B6 [bk1][Amzn]
ヤクザの組長の孫娘で、アイドルになれそうなくらい美人だけど、ズブズブなオタクコスプレ大好きな女の子、裕梨華、通称ゆーしーが繰り広げるドタバタコメディ。彼女のハツラツとして影のない魅力を、楽しく描いていくという感じの作品。若頭の慎之介をからめてラブコメっぽい展開も見せる。甘詰留太作品の中でも取り分けノリの軽い作品だが、その分気楽に読めるし、甘ったるい雰囲気も適度に漂わせてしっかり楽しい作品となっている。
【単行本】「宙のまにまに」2巻 柏原麻実 講談社 B6 [bk1][Amzn]
天文部ほのぼの部活漫画2巻め。この巻では、みんなで夏合宿→そのまま文化祭へ、という流れ。クセのない明るく健全でかわいい絵柄で繰り広げられる物語は、ほのぼのしていて好感度が高い。ラブコメ的にいうと、この巻では美星のことをよく知っている先生・草間が登場して、朔がちょっと複雑な気分に。朔に片想いしている同級生女子・姫ちゃんは相変わらずとてもかわいい。そしてこの巻で存在感をググッと増したのが、生徒会長で文芸部所属のめがねっ娘・琴塚フーミン。これまでは天文部にやたらつっかかってきたが、似た者同士である朔に親近感を覚えてちょっと接近気味。主要女子の中でも最も巨乳という点も侮れない。もちろんこの娘さんとくっつくことはあり得ない線ではありますが。まあそんなわけで、部活でみんなで頑張る充実感あり、恋愛ありで楽しい一作です。
【単行本】「怪物王女」3巻 光永康則 講談社 B6 [bk1][Amzn]
アニメ化決定ですか。最近のシリウス誌上での取り上げっぷりからいって、いずれはありそうだなと思ってましたが。この巻ではお話自体はさほど進んでおらず、敵が迫ってきて、王女やヒロたちがそれと戦うというのを繰り返している状態。ただキャラクターにそれぞれ愛敬があって魅力的だし、その掛け合いを見ているのは楽しい。女子キャラではやっぱり姫がいいと思いますねえ。すましているけれども、ヒロやその他のキャラに対する信頼感のこもった態度、それからちょっとした茶目っ気がなんともいい具合。狼女できっぷのいいリズ、色っぽい吸血鬼の令裡などなどもそれぞれ見てて面白いし。
【単行本】「魔法使いのたまごたち」2巻 作:雑破業+画:石川マサキ 講談社 B6 [bk1][Amzn]
この巻では、魔法使いを目指す6人が、学園生活のパートナーである「リングメイト」を選ぶという筋立て。2人×3組の、それぞれが親睦を深めていく様子が描かれる。登場する6人はそれぞれカワイイし、彼女たちが仲良くしている様子はとても微笑ましい。まあ魔法使い修行としてどんなことやってるのかはさっぱり分からんですが。この巻ではとくに縦巻きリールなリズのツンデレっぷりが良い。あとリズのことが大好きで甘えたがるチェルもなかなか。クリスについては、やっぱりという感じ。まあそんなわけで絵は達者だし、華やかさとほのぼの感のある作品。今後は本筋の魔法使い部分も面白くなってほしいところではあるけど、このまま延々仲良しこよし話をやっていくのも、それはそれでいいかもしれない。
12/22(金)……海上不安感
【雑誌】ヤングアニマル 1/12 No.1 白泉社 B5中
宮野ともちか「ゆびさきミルクティー」は今号もぶっ飛ばしている。最近性欲もりもり高まり中の池田くんは、冬が来てそれをまぎらわすかのように、「できる限りの時間を女装に費やした」とかいってる。そしてどんどんユキに夢中になっていくという、素晴らしい病みっぷりを展開。そんな池田くんに、ひだりちゃんが思いきった告白。この世界の住人はみんなしてやることが唐突ですなあ。
若杉公徳「デトロイト・メタル・シティ」は豚祭り。資本主義の豚さんが大活躍。このおじさんは地味にいい仕事をしていたので、スポットライトが当たったのはめでたい。作:雑破業+画:竹内桜「ちょこッとSister」。はるまと管理人さんがくっつきそうな気配で、あまりかまってもらえなくなったちょこがヤキモチ。そしてはるまの気を惹くための行動に出るが……という展開。最近ちょっと影が薄かっただけに巻き返しに期待といったところ。
【雑誌】ビッグコミックスペリオール 1/12 No.2 小学館 B5中
作:北原政紀+画:あきやまひでき「快釣海上捜査線あんこう」が新連載。「昆虫鑑識官ファーブル」のコンビの新作だが、お話的にもファーブルとよく似た感じ。釣りが滅法好きな海上保安官、通称あんこうが、仕事ほったらかしで釣りをして魚を料理。でも釣りの知識を生かして難事件も解決しちゃうよ、という作品。今回は釣りということで、魚を料理しておいしく食べるという要素が加わったのがファーブルとの違い。まあこれはプラスでしょう。ただ釣り→捜査と持っていく過程は、ファーブル以上に強引なものになりそうな気がする。
また今号ではもりやまつる「親父」が復活。あの凶悪な顔つきでたいへんゴッツいが、心根は優しい親父の物語。今号では「親父外伝」の前編が掲載。2007年公開予定の映画化に合わせての復活のようで、今回親父はマグロ船に乗り込み、その船の船長さんの息子に男を見せつける。相変わらずやたら力強く暑苦しい作風は健在で、後編もこのぺースで行くことでしょう。
乃木坂太郎「医龍」。なんか伊集院くんにモテモテ感。自分の本音と限界を悟った霧島が、伊集院に自分の望みを託そうとする。けっこうお話としては急な展開かなーという気はしないでもないけど、霧島が最近ちょっといい人化して、好意を持てるキャラになってきた感はある。朝田、霧島のいいところを吸収して、伊集院がどういう成長を遂げていくのかも楽しみ。
【雑誌】週刊漫画ゴラク 1/5 No.1 日本文芸社 B5中
以前読切で掲載された平松伸二「外道坊」が8話集中新連載に。妻を殺された男が、出所してきた殺害犯の男を目にして復讐しようとするも、相手も心を入れ替えてきちんと働いている様子。しかしその心の中は……といった感じでお話は展開。悪党を悪党らしく描いて、それをやっつけるカタルシスを読む者にもたらすところはいかにも平松伸二らしい作り。ただ外道坊の能力があまりにも説明なしで凄すぎるかなあという気がして、ちょっと置いてかれちゃうような感じではある。村生ミオ「SとM」。淫魔家庭教師の裏切りに沙耶が激怒。いやー、すげー顔してます。激烈に濃く、かつしょうもない展開に相変わらず目が放せない。
【雑誌】コミックバンチ 1/19 No.4 新潮社 B5中
古屋兎丸「彼女を守る51の方法」。倒れてしまったジンのため、リカが食料を調達しようと知り合いの元を訪れるが……という展開。だいぶジンとなな子の仲間として溶け込んだリカだが、不穏な展開で次号はピンチになりそう。災害時に普通の人達がどう行動するかということをじっくり描き込んでて、コンスタントに読ませます。
【雑誌】美少女的快活力 Vol.13 光彩書房 A5中
犬「ストレンジカインドオブウーマンズ」が開始。というわけで藤乃さんシリーズが復活。藤乃と深谷くんはラブラブで暮らしていたけど、事故で深谷くんが記憶喪失に。それを利用して深谷くんを諦めきれない元カノの三田さんがアタックをかけてきて……という展開。相変わらず無口でエッチな藤のさんはぷにぷに感たっぷりでかわいい。あと三田さんも眼鏡でツンデレで、これはこれでまた良かったりする。激しい争いになりそうです。あと今号にはアニメ化についての情報も掲載。ピンクパイナップルから2007年春発売とのこと。
ゼロの者「わすれな・三」。今回は兄妹が大人になってからのお話で、妹が兄を夫と住む家に呼ぶ。この二人が揃うと当然セックスになるのだが、しかし夫の人も戻ってきてしまい……という展開。兄への想いが抑えきれない妹さん、今回はだいぶ思いきった。ゼロの者としては初の長編となったこの作品だが、少年少女時代、大人時代ともに、どうしようもなく惹かれ合う兄妹の関係を濃密に描いてて面白かった。どのように決着をつけるのかも楽しみにしております。
上乃龍也「絡まるキオク」後編。主人公がカノジョの前で、かつて関係のあった女教師に誘惑される。相変わらずツヤツヤ感たっぷりの肉体描写、濃厚なエッチシーンはエロさ抜群で、しっかり使える一作。廣田眞胤「Poison was the Cure」は、主人公の少年と先輩女子のお話だが、先輩女子がかなり病んでいるのが特徴。アオリ文句では「ヤンデレ」とか歌っている。先輩女子は、少年のロッカーに入っているジャージを勝手に持ち出して洗濯したり、携帯電話を盗んだり、家に押しかけてきて料理を作るなどと言い出したり、ものすごく執念深い。その妖しさに少年がからめとられていく様子が、なかなかエロチックに描けている。あとこの人は絵柄もけっこう特徴的で好きです。
【雑誌】ドルフィン 2月号 司書房 B5中 [Amzn][定期購読:7andy/Fujisan]
相変わらずエロ方面はいまいちパッとしない。今号で目立つのは、筋肉胸毛(稲葉晃次の相方)が台湾のオタク事情レポート漫画「萌えよ!?台湾オタク天国」を開始したことかな。今回は台湾の著作権がらみのユルさについて描いていく感じ。まあ気楽に読めて良いのではないかと。台湾は仕事で2回行ったことありますが、とりあえずメシはうまかったのでまた機会があったら行ってみたいところではあります。
【単行本】「チャイドル天使ラ・リルクル」 柿ノ本歌麿 コアマガジン A5 [Amzn]
「5万人でぶっ続け」とかいう物凄いスケールのデカすぎる輪姦シーンを描くことで知られる作者の最新単行本。チャイドルをやってる女の子が魔法少女的なことをするのだが、返り討ちにあって、化物どもにずっとぶっ続けで犯されまくったり、その姿をテレビで全国に流されたりするというお話。
まあ今回もヒドいことやってはいるんだけど、お話全体として妙に明るいのは、ヒロインである育実栞ちゃんが、やたらめったらテンションが高いから。語尾に「〜のさ」「〜なのさっ」とつける独特の言葉使いで、日常シーンではいつもとにかく陽気すぎるくらい陽気。ヤラれているシーン自体はぐっちゃんぐっちゃんで、人格崩壊しそうなくらいなんだけど、事後および次の回になると完全に復活。正直テンションが高すぎてどうしたもんだか……という感じなのだが、そのミスマッチによる独特の風味がこの作品の面白さかなという気はする。ただ柿ノ本歌麿は、すでに大量輪姦については行き着くところまで行ってしまった人なので、なかなかアレ以上のビックリ感は出しにくいのが難しいところですな。あとお話自体もちと単調な印象を受ける。
12/21(木)……ワタ毛の宴
▼アニメ感想。TBSで2夜連続放映された「ウィンターガーデン −from Di Gi Charat−」と「ローゼンメイデン オーベルテューレ」。放映は本当は22〜23日だったけど、コジデジ+の感想も書いているのでついでに。
「ウィンターガーデン」[Amzn]。でじこ&ぷちこが成長してからのお話で、でじこの恋物語を描いていくという内容。今までの話とはまた違ったアナザー・ストーリーという感じ。ぷちこはでじこの実の妹という設定になってるし、デ・ジ・キャラット星から来たわけでもなく、旅館の娘さんという設定。成長したでじぷちはなかなかかわいく、ごく普通の娘さんとしての暮らしがけっこうほのぼの楽しく描けていた。オチはちょっと蛇足気味だったけど、アニメ単体としての出来は悪くなかったです。ただ正直なところ、あれをでじぷちの成長した姿だと思ってみると、「なんだかちっちゃくまとまっちゃったなあ」と何やら寂しい気分になる。子供のころはあんなにハチャメチャで、世界もとれそうなほどの器だったのに……。というわけで、「でじこ世界だ」と思うと物足りない。しかし、でじこ世界とはまったく独立した世界のお話と考えちゃうと、今度はあんまりにも普通のラブストーリーすぎて、わざわざ番組を作る意味が薄れてしまう。ってなわけで立ち位置の微妙な作品という感じ。
「ローゼンメイデン オーベルテューレ」[Amzn]は、「ローゼンメイデン」本編の前の時代の物語を中心とした構成。真紅と水銀燈が初めて出会ったころの二人のやり取りを描いていく。最初は真紅が水銀燈の導き手となり、水銀燈も感謝するが、ある事件をきっかけにその関係性に亀裂が……という展開。出来としてはまあまずまずで、無印とトロイメントの間くらいかなあといったところ。二人の因縁を描いて、本編につなげるという意味では悪くない。まあどうしても見なきゃってほどでもないけれども。
【雑誌】モーニング・ツー 2/3 No.2 講談社 B5中 [Amzn]
モーニングのわりと豪華系な増刊2冊目。本誌執筆陣は山下和美くらいしかいなくて、だいぶ趣は違うかな。全体で見ると、第1号よりは若干パワーダウンした印象。まず巻頭カラーと表紙を飾っているのは、オノ・ナツメ「Danza」。ときどきしか帰ってこない父と、彼がいるときだけ母と住む家からやってくる息子。淡々とした関係を築いている二人の元に、ある日不思議な人物が現れて、彼らに素敵な体験を残していく。この人はこういう父と子の物語をしみじみ描いた作品はとても達者。今回もいっぷう変わった設定を盛り込みながら、じわっと心にしみてくるようなお話に仕上げていてうまいです。
小田扉「ワタ毛男」は、「口裂け女」などの都市伝説を作り出すために奔走する組織「都市伝説協会」で繰り広げられる人間模様といった感じのお話。プロデュースしようとしている怪人がちょっとマヌケてて味があるし、しょうもないことをやってるのにドラマとしてしみじみ、しみじみしているのに下らないというさじ加減が絶妙。力抜いてサラッと描いている感じなのにホントにうまいですねえ。
TAGRO「変ゼミ」は、以前やってた「変態生理ゼミナール」を突如復活させた作品。変態的なことを研究するゼミで、純真な女の子の奈々子ちゃんが、恥ずかしい課題をいろいろ押しつけられてうろたえるのを見て楽しむといった感じのシリーズ。楽しい作品ではあったけど、メジャー系ということで内容はこの作品にしてはかなり抑え気味な印象。もっとセーブをかけずに変態的なモノを表に出しちゃったほうが良かったかなと思う。
【執筆陣】オノ・ナツメ、山下和美、杉本亜未、小田扉、雪児、やまだないと、くぼたまこと、安宅十也、中村光、TAGRO、松本英子、アダチケイジ、田中六大、金正賢
【雑誌】ヤングサンデー 1/15+18 No.3+4 小学館 B5中
高橋留美子「1ポンドの福音」がついに最終回。シスターへの想いに衝き動かされて畑中がタイトルマッチで意地を見せつける。最後はめでたしめでたしでとてもきれいな締めくくり。不定期連載なのでずいぶん長らくかかったけれども、破綻することなくきっちりまとめてくるあたりはやはり熟練の技。うまいです。新連載、近藤隆史「花の都」は、田舎から東京に出てきて学生寮住まいを始めたあんちゃんが主人公。男所帯、バンカラでムサ苦しいけどけっこう楽しくもある寮生活の模様を描いていくという作品。作風はもりやまつるに似た感じで、泥臭いけどパワーはけっこうある。ちょっと変わった青春モノとして、そこそこ手堅く行けそう。
【雑誌】ヤングジャンプ 1/22 No.3+4 集英社 B5中
作:外薗昌也+画:別天荒人「ガールフレンド」。双子姉妹の片方とつきあい始めた主人公だが、彼女と一緒にいるともう一人のほうがやたらからんできて……といった感じのお話。締めくくりはちょっとほろ苦さまじりではあるけど、性格は対照的だけど顔は一緒の二人に挟まれる様子がたいへん甘酸っぱく描かれていて華やか。いつもコンスタントに面白いです。
【雑誌】週刊少年チャンピオン 1/8+11 No.4+5 秋田書店 B5平
竹下けんじろう「かるた」。主人公がかるたの奥の深さに魅了され、どんどん特訓とかし始める。だんだんアツくなってきておりますな。いろいろなテクニックもありそうで、今後そういうのを描いていけば面白くなりそう。ちょっとオーバー気味に、あり得ないテクニックとかも出してほしい。こういうのはやっちゃったもん勝ちだと思うしね。
【雑誌】コミデジ+ Vol.5 モビーダ/SBCr B5平 [Amzn]
今号はコゲどんぼ3本立て。「ウィンターガーデン −from Di Gi Charat−」がメインで、「げまげま劇場デ・ジ・キャラット」と「こんこんここん」は2Pずつ。「ウィンターガーデン」は基本的にアニメ版に沿った内容。セリフまでまったく同じシーンもけっこう多かった。今回は前編だったので、次号でどうヒネリを入れてくるかが気になるところ。「げまげま劇場デ・ジ・キャラット」はクリスマスの話。うさだがパーティしようといってきたのに、でじこが年末ということで即売会の準備に大忙し。でも結局はみんなで楽しくという感じ。やっぱでじこはこっちのほうが好きかなあ。
【雑誌】コミック電撃大王 2月号 メディアワークス/角川書店 B5平[Amzn]
あずまきよひこ「よつばと!」。よつばたちが糸電話を作って遊ぶというお話。なんだかいろいろ工夫を凝らしててとても楽しそう。糸電話のふしぎに触れたよつばのすっとんきょうな表情も見てて楽しい。新連載、真島悦也「ひよママ」は、ある日突然主人公の前にとんでもない美少女が登場。その娘さんに一目惚れしちゃう主人公、それにやきもちを焼くおさななじみ女子という三角関係になるかと思いきや、その美少女はタイトルのとおり、父親の再婚相手、つまり新しいママで……ってな出だし。といった感じなので、だいたいの展開は予想はつく感じではあるけど、ラブコメとしてはまずまず楽しくなりそう。
【雑誌】COMIC LO 2月号 茜新社 B5平 [Amzn]
うさくん「おいでよ♥お姉ちゃんの部屋」。近所に住んでる小学生男子に勉強を教えてあげてる女の子が、少年のかわいさにメロメロになってしまい、自分を抑えきれなくなってエッチしちゃうという内容。今回は年上お姉さんモノだが、女の子のほうのヒートアップぶりが見てて面白く、絵のほうもかわいい。オチも例によって最後の3コマできっちりつけてるし楽しかった。ゆきのゆきかぜ「妹の友達」は最終話。妹さんがはいていいる、キャラクター入りの子供っぽいぱんつがいい味を出している。パンティという感じではなく、おへそのすぐ下まであるダサいフォルムがかえって良い。
Zummy「苺みるくをもう一度」は「やっちゃった〜」という作品。まんま「苺ましまろ」なキャラでエロをやっている。のぶえおねえちゃんがノブおにいちゃんになっただけで、ちぃかちゃんと、妹のみぁとエッチ。今回は出てこなかったが、あと2人、めがねの子とイギリス人の女の子の下級生もいる模様。さすがにそこまで描くわけには行かなかったか。あと今号では、ひさしぶりにそうま竜也のもっちゃんシリーズ「ちょこっともっちゃん」が復活。今回は4ページしかないけどやっぱりもっちゃんはかわいいですな。なおもっちゃんシリーズを収めた単行本も2007年発売予定とのこと。