5/10(水)……時のエトランジェリー
【単行本】「しあわせももりんご」1巻 うさくん FOX出版 A5 [bk1][Amzn]
これは素晴らしい。うさくんといえば、最近COMIC LOで活躍中だけど、こちらはとらのあなのWebサイトで連載されている作品。お話の内容は「ランジェリータウン」というアホが多いことで有名な町に住む、エロが大好きな中学生・桜咲桃彦くんと、その周囲の人たちの日常を描いていくというもの。これがもう抜群に下らなくていいんですよ。最近読んだギャグ漫画の中では一番笑ったかもしれない。
この作品で何より素晴らしいのは、いかにも厨房的なスケベ心を、実に面白おかしくギャグにしている点。この手の中学生の妄想とかをギャグにする作品の場合、ノスタルジーまじりなものがけっこう多いけど、うさくんの作風はそういう空気を全然感じさせない。なんかもうモロに現役バリバリって感じ。その中学生エロ心を、楽しげかつ熱意たっぷりに、すごくあっけらかんと表明しちゃっているところがとても楽しい。体育祭でなんとかポロリを実現するための種目を考えたり、ちっちゃくなって女の子の体の上を移動するならどこに入りたいか……といったことを真剣に論じてしまう、そのアホさ加減の徹底ぶりに感心さえしてしまう。
エロの向かう方向もいかにも中学生っぽくて、「実際にエロいことしたい」っていうよりは、「エロを見たい」「エロ本を見たい」という方向に向かってて、かなり無害っぽい。実際の行為にあまり結びつかない、役に立たなさ加減が妄想のくだらなさをより増幅している感がある。脇キャラも見てて楽しい。桃彦の尽きることなきエロ魂、オールマイティぶりもいいけど、桃彦の幼なじみ女子・りんごちゃんのパパもいい。すでに初老なんだけど巨乳をこよなく愛し、画家として巨乳画を描き続けている。こちらも中学生である桃彦くんに特撰エロ本を分けてもらったり、やってることがすごくしょうもない。とにかくみんなエロ好きなんだけど、基本的に無邪気なのがいい。
絵も好き。ぷにぷにしてかわいらしいし、下着描写のもこもこ感とかは特筆もの。このかわいらしい絵のおかげで、エロについて描いても、ベタベタに下品な感じにはなってない。これもまたうさくんの優れた点だと思う。あと作中にときどき差し挟まれる、エロ妄想の対象物に対する作者コメントの数々も、一見マジメっぽい文体で下らないことばかり書き連ねてあって爆笑してしまう。読むのが苦にならないわりに密度も高いし、かなり楽しめました。なおこの単行本の帯では、なぜか石田敦子がコメント寄せてたりします。
【雑誌】週刊少年サンデー 5/24 No.23 小学館 B5平
鈴木央「ブリザードアクセル」が恋愛漫画一直線ですねえ。ペアで滑る相手との恋愛禁止を言い渡された六花ちゃんがショックを受けて沈みまくって、勢い余って告ったりとかしてるし。もう少しこのネタは、言葉には出さないまま引っ張るかなあとか思ってたりはしたんですけどね。
【雑誌】週刊少年マガジン 5/24 No.23 講談社 B5平
永吉たける「スミレ17歳!!」が本誌連載に昇格。とか思ったらタイトルが「スミレ16歳!!」に変わってる……。以前のバージョンでは人形少女・スミレと後ろのオッサンは転校生として学校にやってきたけど、今度は入学するところからやる模様。この作品は最近のギャグ漫画の中では、個人的にかなりヒットしたので、本誌連載化はけっこううれしい。個人攻撃やニッチなオタクネタとかに走るでなく、人形女子高生という設定を使って、きちんとキャラとシチュエーション、アクションで笑わせてくれるのがいい。今後の連載についても楽しみにしてます。マガジンはここのところ、はっとりみつる「ケンコー全裸系水泳部ウミショー」、亜桜まる「090〜えこといっしょ〜」と、柔らかめな作品が充実してきたかな。あと今号では、上条明峰「SAMURAI DEEPER KYO」と、作:石田衣良+画:朝基まさし「IWGP 電子の星」が最終回となっている。
【雑誌】スーパージャンプ 5/24 No.11 集英社 B5中
大河原遁「王様の仕立て屋」が巻頭カラー。面白いですな。最初のほうの落書き調のあらすじ紹介とか味があるし、仕立ての話とラブストーリーをきっちりからめてあるのも楽しい。作:早川光+画:橋本孤蔵「江戸前鮨職人きららの仕事」。坂巻がタコを仕込んでるところを見て、名前忘れたけどライバル職人が「突いとる突いとる」「大根でタコを突いとるでぇ〜〜っ!!」と叫ぶシーンがアホらしくて印象に残った。
【雑誌】別冊漫画ゴラク 6/14 No.512 日本文芸社 B5中
ゴラク本誌はけっこう面白いけど、別冊はイマイチだなあ。作:積木爆+画:木村知夫「新・Let'sダチ公 〜極道大学金時計〜」の展開がちょっと気になるのと、柳沢きみお「大市民日記」くらいでしょうか。「大市民日記」も最近絵が描いてなくて、文字だけのコマがやたら多いのが気がかり。
【雑誌】ビッグコミック 5/25 No.10 小学館 B5中
山上たつひこ「中春こまわり君」。今回は「ジュン・中編」。年輪を感じさせるこなれたギャグが面白いなあ。ジュンの夫がこまわりたちの名前を間違えるシーンとか、さらっとヘンなこといわせるし、繰り返しギャグの呼吸もうまいし。以前やったときは前後編で、今回は3回分だけど、もう1〜2話くらいやったら単行本化もあるかもしらんですな。
【雑誌】メガプラス Vol.32 コアマガジン B5平
狩野蒼穹「だれだっけ?」。学校でぶつかった少年少女がそのショックで短期的な記憶喪失になるが、二人で一緒に行動しているうちに、自分たちは恋人だったっぽいのでエッチしたら思い出すんでは……という流れに。オチはまあ予想がついたけど、いつもながらかわいい絵柄でお話も楽しい。昭嶋しゅん「First invitation」は、主人公男子にやたらなついている後輩女子が、勉強を教えてもらうついでに彼を誘惑。イタズラっぽい後輩女子の笑顔がかわいくて、ラブ方面でもほんのり甘くてえかったです。根雪れいは初登場。カラー4P「フルクリ」。給食当番の少女の百合なHをかわいらしく。肌の質感を感じさせる塗りが美しいです。
5/9(火)……悲鳴レース
【雑誌】ヤングジャンプ増刊 漫革 6/10 No.51 集英社 B5中
「もえたん」で知られるPOP&ふくながが読切で登場。「ピーモのたび」というタイトルで、ピーモというかわいい子牛さんと、かわいい女の子・理香ちゃんの触れ合いを描くほのぼの漫画。かわいい絵柄で優しいお話を展開して、全体としてきれいにまとまっている。とくにカラーページがきれいで良いです。坂井恵理「ブラコン!!」は、お兄ちゃん大好き漫画ではなく「BLOOD COMPLEX」の略で、バンパイア少女のラブコメ。普段はメイドリフレクソロジーの仕事とかやりつつ人間界に潜伏しているバンパイア少女が、ターゲットと見込んだ童貞青年を落とそうとするけど、その気持ちが恋に変わっちゃって……といった感じ。坂井恵理の絵柄は相変わらずかわいく、軽いノリでまとめている。
上田宏「SEIZE THE DAY」。ネットで知り合い、ファンには顔を知られないまま活動して人気となったバンドのメンバーたちの青春物語。やがて彼らはライブもして顔出しもするようになるが、ボーカルの娘だけは人前に出られないわけがあり……といった感じでお話は展開。中盤からラストにかけては、けっこう泣かせ系でアツくお話を展開してて、個人的には好感が持てました。あと河合孝典「Funny Jumper」もけっこうイキは良い。事故により自分で歩くことができなくなり、車椅子生活を送っていた少年が、インラインスケートをやっている少女と出会って、自分の殻を突き破る。後半の展開はムチャではあるものの、若者らしい勢いは感じられて爽やかではあるし、主人公の少年の強い想いも伝わってくる。
あと尾玉なみえ「燃えよセールス!!」は2本立て掲載。以前もやった、強引なトークでヘンなものを売りつけて歩くセールスマンと、だまされやすい奥さん&その夫のやりとりを描いたギャグ漫画。彼らの会話が尾玉なみえ独特のヘンなノリ。妙な調子の良さが面白いです。
【雑誌】イブニング 5/23 No.11 講談社 B5中
石川雅之「もやしもん」。なぜか「のだめカンタービレ」のネタから始まったりしてたが、内容のほうは完全に菌類ばなし。いつものように人間が菌について語るわけでなく、菌のほうが主役。ユーモラスなデザインの菌たちが、いろいろしゃべくりまくってて賑やかで楽しいです。毒性とかあるくせに、妙にかわいいですな。
寺沢大介「喰いタン」。今回はトンカツを中心とした揚げ物のお話。今回作中で述べられていた、カツ丼を食べるさいの難しさについては大いに首肯するところがあった。泉昌之の「嵐のカツ丼」についても同様のことがいえる。そもそも丼ものは、丼の形状からして、ふち部分と中心部分で、具とごはんの割合が異なってくる。ふち部分は具に対してごはんは少なく、中心部分は具の下に大量のごはんの層が存在する。具が柔らかく、比較的、具と飯の量を調整しながら食べ進んでいきやすい親子丼や牛丼などと違い、カツ丼はカツ部分をはしでちぎったりとかしにくいだけに、食いながらの調整が難しい。ちなみに個人的には、丼ものでは親子丼最強派です。
【雑誌】ヤングチャンピオン 5/23 No.11 秋田書店 B5中
新連載、一智和智「ヒメレス」は、女子高生3人が主役の女子アマレス漫画。元アマレスの五輪代表候補だった新任男子教師が、女子校のつぶれかけのアマレス部を導いていくって感じ。基本的にはマイナースポーツだし、題材的にはちと厳しそうな感じもしますが、女子校ってことでどれだけ華やかさが出せるかが鍵かな。
【雑誌】漫画サンデー 5/23 No.19 実業之日本社 B5中
作:倉科遼+画:みね武「艶恋師」。アメリカ人ポルノ女優とのAV勝負の後編。扉からして「日本男児の沽券にかかわる一大事!! すべては菊之介の股間に託されたーー!!」などと素晴らしいアオリ文句が。沽券と股間をかけているというのかー。本編のほうも、菊之介先生がポルノ女優の肉体を見て「さすがホルスタインの国だ……!」と心中で呟いたり。そしてラストはやっぱり必殺技・きぬただあっ!! というわけで外国人との対決編はいつも面白いなあ。堪能しました。
【雑誌】コミックPOT 6月号 メディアックス B5中 [Amzn]
ありゃ、休刊号でしたか。まあ最近ずっとページ数や掲載作品が少なかったので、厳しいのかな〜とは思っておりましたが。といっても編集部からのおしらせとしては『コミックハウスが編集する「コミックPOT」は今月号で終了です』ということで、来月にはまた形を変えて出すみたいだけど……。誌名が受け継がれるのかどうかはよく分からず。ただPOTゆかりの作家さんのお別れメッセージは掲載されてるんで、作家陣はだいぶ入れ替わるのかも。最終号に木静謙二の漫画が載ってないのはちと残念だけど、単行本は6月に新刊が発売される予定とのこと。
今号掲載作品では、睦月のぞみ「放課後の栃無さん」がわりと良いかな。クラスメートの頭脳明晰でクールな美人めがねっ娘に憧れていた少年が、彼女が学校でオナニーをしているのを目撃し、それをネタに彼女に近づくが、強引な彼女のペースに呑み込まれちゃって……というお話。8Pと短いけれどスッキリとしたきれいな絵柄と、ドタバタ展開が楽しい。あとこっちもクールな優等生少女と男子のHマンガ、安藤裕行「ツン凸家庭教師」。主人公の家に勉強を教えに来た女の子の変身ぶりや、意外にオトメチックな点がわりと良い具合。
【単行本】「倒錯小説家」 ムサシマル ワニマガジン A5 [Amzn]
前の単行本「Replace Girl」(三和出版)が2003年4月発売なので、約3年ぶりの2冊め。お話のほうは、新人編集者が女性官能小説家のもとに原稿取りに行かされて、そこでエロいことをされてしまうという「倒錯小説家」シリーズ4本が中心。単行本は久しぶりとなるが、ムサシマルの絵はやっぱり達者だなあ。描線にキレがあってシャープだけど、同時に艶もあるし肉感的。あと誘うような目の表情の描き方もグッド。短編とかのストーリーはいくぶん弱めだけど、「倒錯小説家」シリーズはドタバタ感のあるエロコメディに仕上がってて楽しく読める。良さげなモノを持った人なので、もっとバリバリ活躍してほしいところではあります。
5/8(月)……景気法律区
▼海外の掲示板スパム業者が、OHP月極アンケートにまで宣伝書き込みしてくるようになったので、ちょっと対策してみました。コメント欄に全角文字を含まない書き込みは、スパムと見なして投稿できないようにしてあります。まだテスト段階なので、もし「うまく投稿できなかった」といった場合は、メールでご連絡いただければと思います。こういうことすると、普通に利用してくださってる方々が面倒な想いをする可能性があるんで本当はやりたくないんですが、最近の海外スパム業者は1時間に10件とか平気で書き込んでくるから、対策しとかないとどうしようもないんですよね……。
【雑誌】ヤングキング 6/5 No.11 少年画報社 B5中
才谷ウメタロウの新連載「WE NEED KISS」が巻頭カラーでスタート。やっと初体験したばかりの高校生カップルによる初々しいラブコメかな〜と思ったが、彼氏のほうは実はスーパーハッカーっぽい。で、その彼がハッカーとしての腕前を生かして事件を解決していくって感じになるのかな。ラブコメ部分は爽やかで良いのだけど、彼氏のPCのスキルが……。「GOOGLE」だと凄みがちょっとねえ。あとどうでもいいけど、クライマックスシーンの絵柄がちょっと戸田泰成入ってるような。
【雑誌】近代麻雀オリジナル 6月号 竹書房 B5中 B5中 [Amzn]
作:須田良規+画:井田ヒロトの新連載「東大を出たけれど」が開始。東大を出たが麻雀打ちたくて会社を辞め、雀荘のメンバーとなったあんちゃんの青春物語。彼は同じ雀荘で働く先輩メンバーにほのかな憧れを抱いていたものの、現実は苦く厳しい。なかなか渋みのあるお話になっていきそう。ところで主人公のあんちゃんが、「戦線スパイクヒルズ」のノムラくんを大人にしたみたいな感じだったので、一瞬同一人物かと思ってしまったりした。
松本次郎は初登場。センターカラー付き24Pで「麻雀ドール」という作品を描いている。ろくでなし男とその情婦が、高性能麻雀ドール相手に勝負を繰り広げるという内容。オチがしょうもなくて、松本次郎的にはわりと力の抜けた感じの作品に仕上がっている。作画はいつもどおり混沌とした感じですが。大和田秀樹「ムダヅモ無き改革 テキサス電撃作戦」は再登場。前回は小泉総理が麻雀でブッシュを撃破したが、今回はパパ・ブッシュが登場。剛腕同士の力づくな麻雀を見せていて、なかなか下らない。
【雑誌】ヤングマガジン 5/22 No.23 講談社 B5中
佐能邦和「天然華汁さやか」が2話め。エッチなことに興味津々な女子高生さやかちゃんのドキドキ生活を描くというお話。さやかが始終悶々としててなかなかかわいい。今回のラストで眼鏡からコンタクトへ移行しようとしているけど、眼鏡のほうがいいような気はいたしますな。わりとくだらないノリだが、キャラも魅力的なので、普通のラブコメとかでもいけそうな感じはする。阿部秀司「エリートヤンキー三郎」。最近の九州激闘編は下らなくてけっこう好き。毎回ヘンな番長とか出てくるし、桐山、石井らとの掛け合いが、九州の学生たちの誤解をどんどん招いていく様子もなんだか楽しい。
【雑誌】ビッグコミックスピリッツ 5/22 No.23 小学館 B5中
信濃川日出夫「fine.」。主人公・上杉が、かつての恋人・りおがなぜ彼をルームシェアのパートナーとして選んだかを問い質し、その真意が明かされる……という回。けっこうおいしい話に見えるのに、つい損なほうへ損なほうへ行ってしまおうとする、上杉の厄介な性格が面白い。いかにも青臭いけれども。あと今号から柏木ハルコ「QUOJUZ」が連載再開されている。
【雑誌】週刊少年ジャンプ 5/22 No.23 集英社 B5平
叶恭弘の新連載「エム×ゼロ」が開始。お話のほうは、一見普通なようだが、実は魔法学校である高校に迷い込んでしまった主人公が、受験の面接時に一緒だった女の子とかと一緒にドタバタ劇を繰り広げるという感じ。これは2005年1/13+15 No.3+4に掲載された読切「MP0」が連載に昇格したものである模様。読切の掲載自体は2004年末発売号なので、かなり長いこと温めてたみたいですな。叶恭弘は「プリティフェイス」で連載経験はある人だが、女の子はけっこうかわいく描ける人だし、うまくやれば楽しい学園ラブコメになるんでは。
作:大場つぐみ+画:小畑健「デスノート」。うーん、本当に次回で最終回になってしまうのかな? まあこれ以上引き伸ばしてもしょうがないですけど、もう一つサプライズがあってもいいかも。あと鈴木真也「Mr.FULLSWING」は最終回。ムチャな内容が多かったけど、まあ個人的にはそこそこ楽しんで読んでましたよ。ちゃんとラブコメ方面もカタをつけたしね。
【雑誌】FEEL YOUNG 6月号 祥伝社 B5平 [Amzn][定期購読:7andy/Fujisan]
ねむようこの読切「ケーキホリック」が掲載。ケーキが大好きで、エッチしながらでもケーキを食べつつでないとイケないという娘さんが主人公。彼女と同じくケーキ好きなあんちゃんが結ばれるというストーリー。ものすごくというわけではないけど、ちょっと変わった二人の恋愛模様を楽しく描いててなかなか良かった。娘さんも、甘いモノが好きといっても別にデブデブとかいうのではなく、なかなかキュートでかわいい女の子に描けてるし。まあ太いのは太いのでそれもまた良しではあるのですが。
かわかみじゅんこの読切「オーケー」は、すぐ流されて男とエッチしてしまい、トラブルに巻き込まれてしまう「カンタン」な女の子のお話。なんだかくらげみたいなにゆらゆらした、彼女の態度が不思議な雰囲気を醸し出してて印象的。宇仁田ゆみ「うさぎドロップ」は今回もほのぼの。りんが幼稚園で料理を習ったりして、ちょっぴり成長。でもダイキチにとってはそれがうれしいような寂しいような。ほのぼのとホームドラマをやってて安定して楽しい。単行本は5月19日に1巻が発売。
5/7(日)……武士道指導部
▼遅ればせながら、2005年4月〜2006年3月期に見たアニメの私的ベスト10&一言感想をまとめたアニメ感想まとめ@OHP 0504-0603をアップしました。1位をどれにするかはかなり迷ったんですが、最終的には好みで順位付け。昨年度は、個人的にはけっこう当たり作品も多く、1年間いろいろ楽しんで見ることができました。今年度も面白い作品がいっぱい出てくるといいんですが。
【単行本】「MOONLIGHT MILE」12巻 太田垣康男 小学館 B6 [bk1][Amzn]
この巻は、日本産のロケット開発に人生を賭けてきたおっさん連中の意地がとにかくアツい。月で理代子が産んだ我が子に会うため、吾郎はHII-Aロケットを使って宇宙へと向かおうとするが、それを阻もうとするテロリストがロケット技術者たちを襲う。家庭や日常生活を犠牲にし、なおかつ生命の危険にもさらされつつ、それでも自分たちのロケットをぶち上げてやろうと情熱を燃やす老技術者たちの姿には、思わず泣けてくるものがある。吾郎やロストマンといった主役格だけでなく、脇役たちにもしっかりドラマを作って盛り上げていて、とても面白いです。
【単行本】「ファミリーペットSUNちゃん!」2巻 岡崎二郎 小学館 B6 [bk1][Amzn]
100年生きてて人語も解するオオサンショウウオのサンちゃんと、彼が居候している家族、それからそのほかの人間たちの物語をほのぼの描いた作品。野生動物と人間の共生はテーマの一つとしてあるけど、サンちゃんという愛敬のあるキャラを介することで、あまり大上段に振りかぶることなく、親しみやすい物語に仕上げている。明るい感じながらときにしみじみしたお話もやっていて、毎回手堅い出来栄え。
【単行本】「ソラニン」2巻 浅野いにお 小学館 B6 [bk1][Amzn]
完結。バンド青年である種田とその恋人である芽衣子。二人の物語を、ときに馬鹿馬鹿しく、ときにセンチメンタルにつづった作品は、青臭くも爽やかだった。途中で種田が物語の舞台から退場したときは、かなりキッツい展開になるのかなとも思ったが、さほど暗くなりすぎることもなく、前向きに乗り切った点はホッとした。想い自体は大切にしつつ、感傷に浸りすぎることなく前に進んでいこうとする姿は、若者らしい強さも感じさせてくれる。浅野いにおとしては週刊連載初挑戦だったが、なかなかいい青春ストーリーに仕上がったと思います。
【単行本】「ガタピシ車でいこう!!暴走編」1巻 山本マサユキ 講談社 B6 [bk1][Amzn]
「暴走編」に突入したけど、基本的にやっていることは今までととくに変わりなし。旧車だけでなく、バイクとかの話も増えてきてはいますが、車バカのバカ話をドタバタ楽しくやってることについてはいつもの通り。肩の力を抜いて楽しく読めます。
【単行本】「スティール・ボール・ラン」8巻 荒木飛呂彦 集英社 新書判 [bk1][Amzn]
最近主役はすっかりジャイロ・ツェペリですなー。この巻は己の美学に乗っ取って戦う男・リンゴォと、ジャイロが誇りを賭けて激突。なんだか時が戻るのどうのこうのでゴチャゴチャした展開ではあるものの、ハッタリを利かせて有無をいわさずお話を進めていくあたりはさすが。「次はどんなのが出てくるんだろう」というワクワク感もあります。
【単行本】「アキバ署!」2巻 瀬尾浩史 講談社 B6 [bk1][Amzn]
サイバー犯罪やらアキバ系の事件などを、アキバ署のメンツが解決……というのが基本構図。ただ実際のところ、サイバー犯罪の場合、パターンはある程度決まってるし、絵にして映えるようなものってそんなにたくさんあるわけでもないので、続けていくとなるとなかなか難しい。アキバの街も、まあオタク系ショップが多いことは確かだけど別に事件の温床ってわけでもない。てなわけでストーリー展開自体は苦戦気味。まあそんな中から、路上バンドとかスパイウェアとか、ネットゲームのアイテム盗難とか、いろいろネタは見つけて頑張っているとは思うけど。あとめがねっ娘ハッカー刑事の久遠あまねは活躍しているものの、その相棒の男性刑事がいまいち弱いかなあという気はします。
【単行本】「武死道」2巻 ヒロモト森一 幻冬舎コミックス B6 [bk1][Amzn]
元白虎隊で、土方歳三の死にも立ち会った若きサムライ・志波新之介が、自分の生きる道を求めて放浪していく物語。ヒロモト森一の荒々しい絵柄は相変わらずカッコ良い。物語は混沌とした様相だけど、わりとスケールの大きい話っぽいんで今後に期待といった感じか。
【単行本】「職業・殺し屋。」7巻 西川秀明 白泉社 B6 [bk1][Amzn]
代々皇室に使えてきた殺人拳法の使い手の一族の末裔である四条誠が職業・殺し屋に加入。というわけで格闘的展開がちょっと増える。あと自分が蜘蛛に対して愛情を抱きつつあることに気づいてしまった蟷螂さんが、今回も見てて楽しかった。自分の気持ちに戸惑うその様子は何やらオトメチックでもあり。あと日常シーンで小夜子にやきもち焼きまくって下品な振る舞いをしている様子も面白い。
【単行本】「メイドロイド雪之丞」4巻 井荻寿一 実業之日本社 B6 [bk1][Amzn]
最終巻。ラストの展開は急ぎ気味でドタバタしちゃったかなあ。まあここらへんのストーリー面での弱さは、いつもの井荻寿一という感じではありますが、まあなんにせよ、ネコミミメイドなロボ娘・雪之丞は最後までかわいかったですよ。
【単行本】「ラブコメすたいる」1巻 矢凪まさし 双葉社 B6 [bk1][Amzn]
田舎の祖母からムコを連れてこいとハッパをかけられて上京してきた女の子・響が、同じアパートに住む大学の先輩・大介とエッチしちゃって良い仲になっていく……というお話。大介は通称「ラブコメ研究会」と呼ばれるサークルに属してて、まあその面々やお友達を含めて楽しげにキャンパスライフを展開。お話としてはいくぶんとっちらかってて、エッチに入る流れも唐突なきらいはあるものの、矢凪まさしらしいカラッと明るく親しみやすいH漫画になってて、気楽に読んでいけます。
▼5月5日はコミティアに行ってきました。最近は徹夜仕事明けで職場から直行なんてことも多かったんですが、今回は連休中だったので、比較的マシな体調で行けました。収穫物についてはまたそのうち書きますが、2月のときよりは多めだったかな? 夜はお知り合いの方々と飲み会。2次会で「ごはんDININNGBAR ほっこり」(ぐるなび)に行ったところ、みんなもりもりごはんを食って胃拡張していたのが印象的でした。1次会で酒飲んで胃がもよもよしているところで白飯食うと、なんかやたらうまいんですよね。ごはん最強。
▼2006年5月5日コミティア購入本
▼春アニメについては、1か月くらい過ぎて、だいぶ作品評価が固まってきました。今季の特徴は、一言でいっちゃうと「それなりの作品が多い」ってことでしょうか。飛び抜けて良い作品はないけど、飛び抜けて悪い作品も少ない。そのおかげで継続するか中断するかの選別がすごく難しかった。ラインを低めに設定するとほとんどの作品がそれをクリアしちゃうし、逆に高めにすると今度は大半の作品が落ちてしまう状態。4/13日記で暫定評価を書きましたが、現在は以下のような感じになってます。点数はいつもどおり6点標準。
視聴継続----------------------------------------
6.5 「吉永さん家のガーゴイル」
6.5 「西の善き魔女 Astrea Testament」
6.5 「ひぐらしのなく頃に」
6.5 「BLACK LAGOON」
6.5 「ストロベリー・パニック」
6.5 「いぬかみっ!」
6.5 「シムーン」
6.5 「涼宮ハルヒの憂鬱」
6.5 「ZEGAPAIN −ゼーガペイン−」
6.0 「女子高生 GIRL'S-HIGH」
6.0 「ふしぎ星の☆ふたご姫Gyu!」[Amzn]
6.0 「錬金3級 まじかる?ぽか〜ん」
6.0 「ウィッチブレイド」
6.0 「ひまわりっ!」
6.0 「ガラスの艦隊」
5.5 「夢使い」
様子見中----------------------------------------
6.0 「RAY THE ANIMATION」
6.0 「.hack//Roots」
視聴中断----------------------------------------
5.5 「牙」(3話まで視聴)
5.5 「エア・ギア 天駆ける翼」(4話まで視聴)
5.5 「ラブゲッCHU〜ミラクル声優白書」(4話まで視聴)
▼今季の作品で、普通によく出来てるなあと思うのが「吉永さん家のガーゴイル」。ホームドラマとして見ててほのぼのします。主人公である吉永双葉ちゃんが、がさつなようでいて実は気のいい、心優しい娘さんであるところに好感。小粒な作品だとは思うもののまとまりは良い。
「西の善き魔女」は最近個人的な評価が上昇中。最初はよくできた正統派な作品かと思ってたんですが、これ、意外とぶっとんだ話だったんですね。主人公であるフィリエルちゃんはまあ普通に熱血少女なんですが、その幼なじみであるめがね美少年ルーンくんがヤバい。初っぱなからいきなり捕らわれて、男色の気配もある変態おじさんに拷問されて胸に焼き印押されるし、いい役の貴族の美少年あんちゃんにもやけにからまれる。そしてフィリエルのお友達となった貴族あんちゃんの妹・アデールは、ルーンくんと貴族あんちゃんをネタにしたやおい小説を書き出す。さらにフィリエルちゃんが女学校に入学させられると見るや、ルーンくんは彼女を守るべく、女装して学校に潜入。女学校編のラストもあまりにも素敵すぎた。回を重ねるごとに楽しみになってます。
「ひぐらしのなく頃に」は、薄気味悪さ・怖さを盛り上げる演出が巧み。OP/EDもムードを盛り上げる。「BLACK LAGOON」は、濃い目の絵作りはパンチがあって好印象。ただレヴィ役の豊口めぐみの演技はもう一つ合ってないかも。なんだか無理してワルぶってるように聞こえる部分がちょっとある。「ストロベリー・パニック」は、百合モノとしてはなかなか楽しくやれてるんじゃないでしょうか。女の子たちもかわいいし。
「いぬかみっ!」はドタバタギャグとしてよくできてるほうだと思います。エンディングが賑やかでけっこう好き。「シムーン」は完成度は高いと思います。最初は少女として生まれた女の子たちが、ある一定の年齢を迎えると男になるか女になるかを選ばなくてはいけないという設定もユニーク。ただ美少女群の声の演技はもう一つな感が。「ゼーガペイン」。けっこう楽しく見てます。主人公の少年が明朗快活なのがいい。幼馴染み娘ちゃんはかわいいので、もう少し活躍してほしい。
▼「涼宮ハルヒの憂鬱」ですが、5話の本編と次回予告を見て、「なるほどな」と思えてきました。この作品は、原作の「涼宮ハルヒの憂鬱」をメインに置いて、その途中で短編として発表された作品をぽつぽつ挟んでいく、時系列をシャッフルした変則的な構成になっているんだけど、これは要するに「憂鬱」のクライマックスを、アニメの最終話に持ってきたいがための策だったのかなあと。
自分は原作未読なんでよく分からんのですが、知人に聞いたところ、アニメの最終話に持ってこれそうな盛り上がりは、どうも「憂鬱」と4作めの「消失」にある模様。しかし「憂鬱」だけでやるには1クールは長すぎ、かといって「憂鬱」+「消失」にすると今度は1クールに収めるのが厳しそう。なんとか「憂鬱」と「消失」を1クールに収めたとしても、今度はだらだら部活ライフ的な描写を差し挟める余裕がなくなってしまうっぽい。かといって最初のほうで「憂鬱」を全部やって、その後部活だらだら話をやるというのは、時系列的には正しいものの、恐らくダレる。個人的には部活だらだら話をやるのは、2話連続程度が限度かなあという気もします。3話連続でやると飽きそう。
そこで、ある程度のテンポは保ちつつ、部活だらだら話もやり、全体としてクライマックシーンも作る……というすべての条件を満たすにはこれしかないと、制作側が判断したのがこのスタイルなんでしょう。ラストをアニメオリジナルのものにするというのもあり得たかもしれないけど、下手にいじると原作との齟齬が生じそうな気もするし。そう考えると、最初は「奇を衒いすぎ」に思えた構成も、実は理にかなったものだったのかなと思えてきます。
ただこの時系列シャッフルは、「そうするしかなかったんだな」と思う反面、「うまい構成」かというとそれも難しいところ。上記のような推測が正しいのであれば、この構成は基本的に「ダレないようにする」「『憂鬱』のクライマックスを最終話に持っていく」ための工夫だと思う。その目的は果たしているんだけど、「シャッフルしたことで各エピソードがより面白くなっているか」となるとそこも微妙なところでして。例えば第4話あたりでは、「憂鬱」の今後の展開がいくらかネタバレされちゃっていたという側面もあるし。まあこの構成が、全体としてどれだけ効を奏するかは今後のさばき方しだいだと思うんで、うまくやってほしいところではあります。
▼そのほかの作品で印象が変わってきたのは、「ウィッチブレイド」と「ガラスの艦隊」のGONZO系2作品。「ウィッチブレイド」は、なんだかどんどん「スピードグラファー」的な香りが。変態怪人大暴れが今後増えていきそうでワクワク。あと主人公である雅音ママがムチムチしすぎ。「ガラスの艦隊」は最初っから妙な雰囲気を漂わせていたけど、ますます妙な具合に。主人公の疾風のクレオと、皇帝であるヴェッティが決闘して、「次の一撃で勝負が決まる……」というときに、二人が剣を合わせた瞬間、服がドバーンと弾け飛ぶ演出には爆笑しました。ただGONZOもサテライトも、素で妙な作品を作りがちなとこなんで、マジでやってるのかギャグでやってるのか、いまだに判断がつきません。
「RAY THE ANIMATION」は悪くはないものの微妙。そんなに面白くはないので切るかも。「.hack//Roots」は、オンラインゲームという世界観が個人的にどうも軽く感じられて合わないのと、登場人物たちが揃いも揃って思わせぶりなセリフを連発する点に違和感。オンラインゲームはまともにやったことないんだけど、コンピュータの向こう側にいるプレイヤー諸氏は、このような芝居がかったセリフを入力してて気恥ずかしくなったりはしないのだろうか……などといらぬ心配をしてみたり。
「牙」「エア・ギア」「ラブゲッCHU」は視聴中断しました。「牙」は最初の閉塞未来都市みたいなのは舞台として魅力的だったんだけど、ファンタジー世界に移ってから一気に軽くなってしまった感が。「エア・ギア」はチープならチープなりに楽しくなるかなと思ったけど、アクションシーンにスピード感がないのが痛い。「ラブゲッCHU」もかなりチープ。「エア・ギア」と同じチャンネルで連続時間帯なので、まとめて切り。
【雑誌】ビジネスジャンプ 5/15 No.11 集英社 B5中
「さおだけ屋はなぜ潰れないのか?」の著者である山田真哉がアドバイザーとなって、橘かおるが株を買ったりする新連載「株主爽快」がスタート。まあわりとお気楽系。実際の投資の参考になるかはよく分からんといった感じです。
【雑誌】花とゆめ 5/20 No.11 白泉社 B5平
読切、モリエサトシ「保健室の奇妙な住人」。父親が不倫相手との間に作った腹違いの妹に、愛憎半ばする複雑な気持ちを抱き続けている少年が主人公。優しくしたいけどどうしても許せない兄の気持ち、それから妹の切ない恋心などを丁寧に描いててなかなか読ませる。絵柄もスッキリしててシャレた感じ。
サカモトミク「猫町アパートメントシリーズ とらわれごっこ」は、「ザ・花とゆめ」のほうからの出張掲載とのこと。そっちのほうでの内容は知らないけど、今回は体がデカくて見た目が怖いので周囲から恐れられている彼氏・小熊くんと、ヒロインの大熊忍ちゃんのラブラブストーリー。小熊くんはコワモテではあるけど不器用なだけで、忍の前でははにかんで顔を赤らめたり、優しくかわいらしい側面を見せる。忍はそれが愛しくて愛しくてしょうがない……といった感じで展開。アツアツのラブストーリーを爽やかに展開してて、なかなか好印象でした。女の子が、男子のかわいさに萌え萌えになっている様子も見てて微笑ましい。
日高万里「V・B・ローズ」。ライバルの出現で焦った有坂が、ついにあげはに対して自分の想いを告げることを決意。ずいぶん引っ張ってきた部分だけに、クライマックスシーンはだいぶ盛り上がった。今後の展開としてはどうするのかな? ラブラブ状態でもしばらくは行けそうな感じですが。樋口橘「学園アリス」は巻頭カラーで過去編。今回は棗とルカが初めて出会ったころのお話が描かれていくことになる模様。3〜4回くらいはやるかな?
【雑誌】MUJIN 6月号 ティーアイネット B5平 [Amzn][定期購読:7andy]
小暮マリコ「片恋の君」。いつもながらピチピチ汁気たっぷりで華のあるエッチを展開。お話のほうも、無口なクラスメート女子の主人公に対する内に秘められた恋心がかわいらしく描かれててなかなか甘やか。ソバカスもええ感じですな。しなま「生徒会長の愛し方」。意味もなく博愛主義で、自分からエッチ方向に話を持ってっちゃう生徒会長女子の天然ぶりが見えてて楽しい。そのほかではZUKI樹「お兄ちゃんが大好き」のシャープな描線も、見てて気持ちいいものがあって、ちょっと気になるところ。
【単行本】「サトラレneo」1巻 佐藤マコト 講談社 B6 [bk1][Amzn]
新シリーズに突入。お話は西山の娘である光の代に引き継がれ、前シリーズで主要な位置にいたサトラレ周辺の人々は、より裏方っぽくなった。時が進んで、世の中のサトラレについての接し方も変貌。ネットを通じて表に出なくても人とコミュニケーションがとりやすい時代となり、サトラレもずいぶん生きやすい状態に。存在の認知がさらに進み、多少制約がゆるくなったサトラレがどのような出来事に巻き込まれていくのか。パパのほうの西山が出なくなったのはちと寂しいものの、環境が変わったことで新しい思考シミュレーション、物語パターンが描けるようになり、これはこれで面白い展開を見せていて、興味深く読めます。
【単行本】「のらみみ」4巻 原一雄 小学館 B6 [bk1][Amzn]
安定感抜群。今回もいろんなキャラと、それに接する人間たちのドラマを楽しく描写。キャラたちは風変わりだけどかわいいし、ほのぼのしているけどドラマには味がある。今回描かれた中では、料理のうまいキャラが、お母さんの代わりに家庭の中心となっていて、ワーカホリックだった母親がキャラの存在をうとましく思ってしまう話とか良かった。あとキャラたちが泊まるホテルにずっと滞在し続けている巨大なヒヨコキャラ・ウーヤンのエピソードも印象に残る。
【単行本】「イケてる刑事」9巻 佐野タカシ 少年画報社 B6 [bk1][Amzn]
えーとこれで最終巻かな? 途中で主人公がデカチン刑事の近藤から、ちっちゃくて女装するとやたらかわいい新人刑事の沖田に交代。毎回女装して囮捜査をするという内容に。近藤が主人公のときのほうが、最後はデカチンでぶっぱなして犯人ドカーン、女の子メロメロー!ってな感じの単純明解さがあって面白かった気はします。ただ全体を通してはサービスシーンがてんこ盛り、お話も馬鹿馬鹿しくて個人的には楽しく読んでました。佐野タカシ自身は、一時期の絶好調期に比べると、少し勢い落ち気味かな〜という気が最近はします。ただ精力的な仕事ぶりは相変わらずなんで、またそのうちいい波が来るんじゃないでしょうか。
【単行本】「機動戦士ガンダムTHE ORIGIN」12巻 安彦良和 角川書店 B6 [bk1][Amzn]
シャアがララァと出会った頃の話をやったり、「機動戦士ガンダム」本編が始まる前のサイド7でのアムロたちの動きをやったりと、これまで描かれてなかった部分がだいぶビジュアルで補完されてきている第12巻。この巻で一番ステキなのはアムロ父のテムさん。新型モビルスーツを開発しようという理想に燃え、会社のお偉方を必死で説き伏せようとする彼の毅然とした姿に萌えます。こんな立派な方が、あんなふうになっちゃうんだなあとしみじみ。酸素欠乏症恐るべし。
【単行本】「シグルイ」6巻 作:南條範夫+画:山口貴由 秋田書店 B6 [bk1][Amzn]
この巻の主役はやっぱり虎眼先生。虎眼流への復讐をじわじわ進めてきた伊良子清玄だったが、その魔手はついに本丸へと及ぶ。しかしそれを迎え撃つ、虎眼先生の放つ気迫、力強さ、禍々しさは圧倒的。結果はあのようになってしまいましたが、この作品において存在感ナンバーワンは、まちがいなく虎眼先生だったでしょう。その剣技の描写もやはりカッコ良かった。人間を丸太か何かのようにぶったぎられる切り口の描写、その見せ方のダイナミックさは見事の一言。あといつも思うのが、筋肉の描写に、迫力と艶めかしさがともにあるのが素晴らしいですなあ。
【単行本】「学園アリス」10巻 樋口橘 白泉社 新書判 [bk1][Amzn]
ついに10巻突入。学園の美少女クラブ的な謎組織「花園会」に招待された、みかん、蛍ら御一行だが、そこはなんだか怪しげな思惑うごめく場所であり、みかんだけでなく棗までピンチに陥る。ってなわけで学園の裏側はじょじょに見えてきつつはあるけど、まだ全貌については明らかにされてない部分が多いので、先はけっこう長いかな。棗のツンデレぶりはどんどん強まってきました。
【単行本】「僕と君の間に」3巻 鈴木央 集英社 B6 [bk1][Amzn]
最終巻。ホークとダリアで一緒に各地を冒険している間は面白かったんだけど、ダリアの妹が出てきてから展開が急ぎ気味になってしまった。言葉で説明するシーンも増え、ホークやダリアの可愛らしさなどの魅力がでなくなってしまったのは残念。やはり週刊連載との同時進行は厳しかったですかねえ。
5/4(木)……免許怪電波
▼5月5日はコミティア〜。というわけで前回買った本をようやく読みました。例によって前日まで立て込んでしまったので、時間がかかりそうな本についてはまだ読めてません……。
▼2006年2月19日コミティア購入本
【同人誌】「彼岸の人」 比古地朔弥 <ぐんたまカンパニー>
【同人誌】「姉さんと妹(2)」 <つゆくさ>
【同人誌】「攻殻機動隊 Standalone Complex 5th variant」 <つゆくさ>
【同人誌】「ジュリアンソレル」 果竜 <竜の子太郎>
【同人誌】「momo・choco diary」 果竜 <竜の子太郎>
【同人誌】「阿佐谷お伊勢の森 覚醒巫女」 あびゅうきょ
【同人誌】「フタナリ姉妹とネコ人間4」 亜風紀代
【同人誌】「甘夏マーマレイド」 <ランチルーム>
【同人誌】「魚類正義魚マン&悪の花道 おもしろブック」 <トラウマヒツジ&マグロ教団>
【同人誌】「醜怪刀」 村山慶 <Night-Marchen>
【同人誌】「風の甲冑」 アサミ(ユン次) <アサミ・マート>
【同人誌】「海よりはなれて」 アサミ(ユン次) <アサミ・マート>
【同人誌】「犬神(ニ)前編」 <アサミ・マート>
【同人誌】「抜け雀」 東夷あま <スタッフWHY>
【同人誌】「SLOW COMIC」 木村ひかげ
【同人誌】「たからもの」 山崎浩 <ワンダーワンダー>
【同人誌】「ふるさと2 2人のクリスマス」 山崎浩 <ワンダーワンダー>
【同人誌】「futuredays(+)」 kashmir <lowlife>
【同人誌】「自動車」 アニュウリズム <シカクイハコ>
【同人誌】「七月の怪電波」 粟岳高弘 <あわたけ>
【雑誌】マンガ・エロティクスF VOL.39 太田出版 A5平 [bk1][Amzn]
古屋兎丸「ライチ☆光クラブ」が最終回。美少年たちによる秘密クラブが美少女を捕らえたことで、クラブが内部崩壊していく様子を、丸尾末広ライクなタッチで耽美に描いた物語。ラストは物語がかなり激しく揺れ動き、怒涛の結末を迎えた。美しく退廃的でかつドラマチック。なかなか面白く読める作品だった。たぶん単行本でまとめ読みすると、さらに良さげな感じがする。単行本のほうは6月下旬発売予定とのこと。桂明日香「そこはぼくらの問題ですから」も最終回。なぜか変態にばかり好かれる女子高生・ヤエコと、ロリコン美形青年・六朗のラブストーリーを楽しく描いた作品。ちとごちゃごちゃしてたかなという印象はあるものの、桂明日香の暖かみのある絵柄は好きなんでいいか。単行本は8月発売予定。
中村明日美子の新連載「ばら色の頬のころ」は、「Jの総て」の続編というか前日譚。「Jの総て」に登場したポールとモーガンの少年時代の物語で、彼らが全寮制の中学校に通っていたころのお話を描いていく。寄宿舎がメインの舞台となるということで、ちょっと素敵な雰囲気。志村貴子「青い花」は今回も良い。これまではふみちゃんと杉本先輩が描かれることが多かったが、今回はふみちゃんの幼なじみであるあーちゃんがいっぱい登場。彼女のほのぼのぽわぽわした振る舞いが微笑ましい。
【雑誌】コミックフラッパー 6月号 メディアファクトリー B5平 [Amzn][定期購読:7andy/Fujisan]
谷澤史紀の読切「おるすばんでいーな」が掲載。とある田舎のおうちに住むおねいさんが、近所のお子様・伊々奈ちゃんを預かって、二人でおるすばんする……というお話。最初は人見知りしていた伊々奈ちゃんがだんだん打ち解けてきて、二人が仲良くなっていく様子が微笑ましく描かれている。この人の単行本も出てほしいんですけどねえ。葉雨たにし名義のほうでもいいんで。岡本一広「トランスルーセント 彼女は半透明」。今回はいつもはチョイ役であるメガネ軍団、大河内親衛隊の皆さんがメインのお話。大河内さんは唯見くんを気にかけているので、親衛隊にとっては敵だけど、同じオタクだけに相通じるところもあり。まあなんにせよ、学校の女の子の親衛隊をやるというのも若さゆえって感じで微笑ましいですなあ。
【雑誌】漫画アクション 5/16 No.10 双葉社 B5中
湯浅ヒトシ「耳かきお蝶」。今回は続きモノで、とある藩の跡取りになる可能性のあるお武家さんが、お忍びで江戸の町を訪れたところ、お蝶さんに出会って惚れてしまう……みたいな感じ。まあお蝶さんの恋愛方面はすでに鉄板なので、動くことはありますまいが。相変わらずお蝶さんの振る舞いはのびのび。読んでいるとしっとりしたいい気分になれる作品です。
【雑誌】ヤングアニマル増刊 嵐 6/1 No.6 白泉社 B5中
氷室芹夏が新連載「碧いの誘惑」を開始。嵐にはこれが初登場とのこと。ちょっと意外。お話のほうは、海外に住んでいたが久々に日本に戻り、父の友人であるカメラマンのおじさんの家に世話になることとなった少年が主人公。その家には、カメラマンのおじさんの娘で、写真のモデルもしている少女・あずさが住んでいたが、彼女はなぜか主人公に対してツラく当たる、といった感じの出だし。主人公は子供のころ二人の間に何があったか忘れてるけど、あずさにとってはそれが不満……ってな感じなんでしょうな。氷室芹夏らしく、艶めかしいエロ描写を織り交ぜた、青春恋愛ストーリーになっていきそう。
甘詰留太「年上ノ彼女」。最近はもう、ずっとアゲハと努のノロケ話がずっと続いているような展開。しかしそれを楽しく見せられるのが甘詰留太の強いところ。甘ったるさがそのまま気持ち良さにつながる描写力は素晴らしいです。
【雑誌】ヤングガンガン 5/19 No.10 スクウェア・エニックス B5中
小池田マヤ「うめぼし」が連載開始。アメリカ在住だったが頭が悪くて役立たずで大学にも入れなかったため、オヤジさんに日本に強制送還された主人公が、かわいい女の子たちが住まうアパートの管理人さんとなり、ラブコメな日常を繰り広げるという感じのお話。最終ページに簡単お料理レシピみたいなのが載ってるけど、これは毎回やるのかな? 今回はキャベツの洋風ワイン漬だったが、この手のお手軽メニューについては気になるのでちょっと楽しみなんですが。
読切、小玉有起「辻斬りまこちゃん」。憧れのモテモテ先輩に対する恋を成就させるためには、彼を斬るしかないと悟った女の子・まこちゃんが、日本刀を持って先輩を追い回すというドタバタ漫画。まあ論理展開に脈絡はないものの、ヒロインのまこちゃんは天然系でわりとかわいいし、楽しく読める。ただ日本刀だと後先考えてなさすぎだとは思うので、木刀程度にしといても良かったかもねーという気もする。
【雑誌】ビッグコミックオリジナル 5/20 No.10 小学館 B5中
能條純一が連載開始。「Hallelujah」。人気絶頂のバイオリニストの有馬公平が、天才的な才能を持つ奔放な少年と出会い、二人の音楽家の戦いが始まっていく……って感じかな。「月下の棋士」でいえば、有馬が滝川幸次、少年が氷室将介の役どころか。あと村上もとか「龍」は、次回でついに最終回。長らく続いてきた物語が、どのような結末を迎えるのか、楽しみに待ちます。個人的には武専時代の話が好きだったんだけど、結局あのころの同級生たちは、その後はほんのちょっとしか物語にからんでこなかったなあ。それはちと残念。
【雑誌】コミックメガストアH 6月号 コアマガジン B5平 [Amzn][定期購読:7andy/Fujisan]
最近は本誌のコミックメガストアだけでなく、Hのほうもどんどん充実してきて、目に見えて層が厚くなってる。今号では、本誌の主力作家の一人である和六里ハルが初登場して「大妹H」という作品を描いている。体がデッカい乳もデッカい妹に貞操を奪われて以来、毎晩のように彼女に求められて困っている兄が主人公。コミックメガストアの4月号に載った作品の続きだが、こちらも面白かった。兄がほかのコと一緒にいるところを目撃した妹が、やきもちをやいて、すぐさま兄にのしかかっていくパワフルさが見てて面白い。絵のほうも相変わらずかわいいし、エロもしっかりやっている。このシリーズは今後も続くのかな?
フクダーダ「ハルはこれから」。以前掲載された美術部員エッチ漫画の続き。今回は最初からひっついてるカップルのラブラブHを描いているが、エッチの途中で女の子のほうが、やたら「愛してる愛してる」いいまくる様子が新鮮で良かった。ちょっと垢抜けない雰囲気の、まろやかさのある絵柄も好みだし。なおフクダーダによる初単行本「恋におちょう」が6月19日発売予定とのこと。イソラシ「ボクとミキさんと」。かわいい中学生少年が、通学路にある喫茶店のマスターの奥さんに誘惑されちゃってエッチに突入というお話。軽いノリでエッチをしているけど、奥さんが普通に美人なんで良いなあと。
ANI「二人の幼馴染み−アキコ−」は、ちょっとくすんだ感じの表面処理としっかり整理された美しい描線が持ち味。陰毛までかなり丁寧に描いた繊細で達者な絵柄はなかなかなもんです。ha-ru「Milky Magic」。この人もなかなか絵が達者。普段はマジメで大人しい女の子が、失恋した幼馴染み男子をなぐさめるため、魔法少女に変身して癒しちゃうぞってなお話。でも変身といっても髪を結んだだけで、バレバレも何もないってな感じ。マイペースな彼女の行動が見てて楽しいし、ラブストーリーとしてもかわいく仕上がってるのではないでしょうか。
みずき「愛してMyみぃ」。溺愛していた妹が彼氏を作って涙涙の日々を送っていたお兄ちゃんだが、実は妹が彼氏を作ったのは、ブラコンから卒業するためで、兄に似た男の子を選んだのだと知り、兄の気持ちと妹の気持ちが爆発。んでもって兄と妹のラブラブエッチが展開されるのでしたという内容。兄妹ともにかなりおばかさんで、相手を好きすぎる様子がなかなか楽しかった。あとコメディな部分の描写も、かなりアホっぽくて良いです。みつや「君とアルコール★セックス」、きのした順市「春菜先生が好きだから」の2作は、女の子の体のぼちゃぽちゃ感が良い。どちらもちょっと太めで肉付きが良い女体を描いてて、やわらかいのが好きな人にオススメできる。
【雑誌】桃姫 6月号 富士美出版 B5平 [Amzn]
あまぎみちひと「淫の匂いに誘われて」。この人はちょっとクセのある個性的な絵柄をしてて気になる。肉弾もりもりなところもエロいし、キャラの表情もかなりダイナミック。お話のほうは、主人公が告白しようとしていた女の子が、控えめそうな顔をしているけど実は学校でオナニーしちゃうようなエロ娘で……ってな感じ。エロはわりとねちっこくやってて良いです。田中エキス「車輪のような僕らのヒメゴト」。コンドームを初めて買ってみた幼なじみカップルが、好奇心でそれをいじってみるというお話。エロいことはするけど、結局最後までセックスはしないあたりがかえって良い感じ。
天誅丸「団地妻美里」。若奥様が、旦那さんとそっくりなその兄にダマされて犯されちゃうという内容。まあステロタイプな人妻モノといえなくもないが、個人的には、人妻モノは奇異なことをする必要はまったくないジャンルだと思っているので実用目的ならこれでOK。つややかで重量感のある乳の描き方とかはやっぱりエロっちいし。余談ではあるけど、個人的には「人妻ナース」とか「人妻女教師」みたいな感じで、人妻に余計な混ぜモノをされるとかえって萎えたりします。これは人妻モノに限らず、別ジャンルが好きな人も同じようなことを感じるかもしれませんが。
5/1(月)……ブローカーの皮を被ろうかー
【雑誌】ビッグコミックスピリッツCasual 6/1 No.11 小学館 B5中
基本的には新人系の増刊ながら、もりやまつる、滝沢聖峰、榎本ナリコ、東本昌平、安彦麻理絵といった実績あるメンツも投入し、バランスをとっている。新人系の増刊に期待するような、ガツガツくる勢いや、荒削りな力は正直いって物足りないけれども、極端な当たり外れを作らないようにする誌面構成はいかにも小学館らしい。
新人系では、まず加藤山羊「イノセントブローカー」。いかにもおぼっちゃんのようなチョロい顔つきをしているけど、実は裏社会のブローカーをやっている男の物語。絵はまだあんまりうまくはないが、「人を信じたい」「人間大好き」とかいいつつ、それが高じて、他人から見るとまったく人を信じていないがごとき行動をとるブローカー青年の心理がけっこう面白い。興味深く読める作品だった。すどうたかふみ「高橋くんのハピーライフ」は、他人を愚民と見下しているけどヘタレなガリ勉くんが、クラスメート女子にだまされるが、それをきっかけに愚民と見下していたコギャル系女子を見直す……といった感じのお話。コギャルねーちゃんが馬鹿っぽいけど人は良さそうで、ちょっとかわいく見える。最終ページのガリ勉くんとコギャルねーちゃんのやり取りも微笑ましかった。あと浅野いにお似な絵柄の、トリブチ「サムライ、村井ちゃん」も学園モノとしてけっこうほのぼの。
【雑誌】近代麻雀 6/1 竹書房 B5中
作:阿佐田哲也+画:原恵一郎「凌ぎの哲」がついに最終回。最後は哲がバイニンとしての意地を見せつけるも、結局は敵のチンピラの暴力によってボコボコにされるという〆。それでもくじけない図太さ、タフさがいかにも哲らしい。いくら麻雀強くても、数の暴力にはかなわんというあたり、リアリティがあっていいなと思った。まあリアリティがまったくないぶっとび漫画ももちろん好きだけど。
【雑誌】ポプリクラブ 6月号 晋遊舎 B5中 [Amzn]
巻頭カラーは天櫻みとの「おかえりなさい。」。再婚した父母の連れ子同士な兄妹が、デートしたりエッチしちゃったりというお話。まあ兄妹モノとしてはごくごくスタンダードな話ではあるけど、キャラ造形とかが華やか。あと乳とかも大きめで、ちゃんとエッチにやっていてソツのない出来。絵柄的に強烈な特徴やアクの強さはないので印象には残りにくいけど、きっちり仕事してるなーって感じのする作品です。
吉川かば夫「完全メイド宣言」は、メイド喫茶のバイトに申し込んで断られた女の子が、真のメイドになることを目指して「虎の穴」的なメイド養成所の門を叩くというドタバタギャグ。この日との作品はいつもカラッと明るくて勢いがあって楽しい。絵もピチピチ元気が良いし。魚肉ん「嘘+本当!」。幼なじみな少年少女の学園ラブコメって感じだけど、女の子がなんかもうステレオタイプすぎるほどにツンデレで、かえって新鮮。これだけベタだと、かえって微笑ましいなあとか思いました。まあ絵がかわいいってのもありますが。
BENNY’S「一緒にいようね♥」は。、受験生の弟が、受験に受かって一緒に住んでるお姉ちゃんに告白→Hというお話。井ノ本リカ子「雨がきらい」は、雨が降るとちょっとユーウツになっちゃう彼氏と彼女の物語。どちらの作品もラブラブで甘ったるい。ふよふよした体の描き方も良いし、相変わらずこのコンビはハズレがないです。
【単行本】「アニキ」1巻 たくまる圭 小学館 B6 [bk1][Amzn]
親御さんに見捨てられた7歳の女の子・ゆずと、その遠い親戚である工務店社長・通称アニキ。この二人の日常を描いていくホームドラマ。たくまる圭の柔らかい絵のおかげで、いくぶん切ないけれども、ほのぼのした心暖まる物語に仕上がってます。この作品でいいのが、ゆずとアニキのキャラクター。ゆずは親に捨てられたという経験からいろんな物事に大して臆病になっているのだけど、子供なりに一生懸命アニキやその周辺に気遣って、一生懸命行動しようとしている様子が健気。そしてアニキ。武骨でぶっきらぼうで外見は怖いけれども、人情味があって頼りがいがある。そんな昔気質なイイ男に描けている。両方とも口下手で、相手に気持ちを素直に伝えられないけど、一緒に暮らすうちにだんだん絆が強くなっていく様子は、とても微笑ましい。パッと見地味だけど、応援したくなる作品。
【単行本】「団地ともお」7巻 小田扉 小学館 B6 [bk1][Amzn]
この巻も面白いです。シュールなギャグから、ちょっと考えさせられる深いテーマ、心温まるお話など、毎回変幻自在。あくまで団地という枠を出ることなく、これだけ多彩なお話を毎回作っているのは、本当に凄いと思う。個人的にはやっぱりギャグな話がとくに好きで、スポーツ大佐がらみの話はだいたい全部好きだし、この巻に収録された激ムズだけどハマるレトロゲーの話とかも面白かった。プロ野球チーム・スクリューズ所属のベテラン投手・亜羅間の話は哀愁を感じさせたりもするし、大食い競争を通じてともおとクラスメート女子が仲直りする回もいい話。あと、コンビニにーちゃんの兄弟の話もラストシーンでさりげなく感動させてくれたりする。本当にどれをとってもハズレがないですなー。大したもんです。
【単行本】「沈夫人の料理人」4巻 深巳琳子 小学館 B6 [bk1][Amzn]
この巻で第1部完結。漫画における第1部完は、イコール打ち切りなことが多いけど、これは続きもありそうな気配。でもこの作品で、どうやってお話を変えていくのだろうかー。さすがにタイトルからいって沈夫人は引き続き出さざるを得ないだろうし、李三がいなくなることも考えられないし。それにしても毎回毎回、李三の作る料理はおいしそう。そして沈夫人に翻弄されてポロポロ涙をこぼしたりする李三の様子は滑稽で、読んでてすごく楽しい。
【単行本】「バンビ〜ノ!」4巻 せきやてつじ 小学館 B6 [bk1][Amzn]
厨房から接客に回された伴が、慣れない仕事で苦戦。もともとかしこまった接客とかは苦手なタイプ。しかし客のことを見て仕事をするという経験は、伴を新たな成長に導くのか……といった展開。この巻もイタリア料理人修行の様子が、ガッツンガッツン熱く描かれていて、テンションは高い。料理漫画であるにも関わらず、料理をしない状態でもこれだけ見せられるってのはなかなか大したもんじゃないでしょうか。まあそろそろかっちょ良く料理を作ってるシーンも見たいことは見たいですが。この巻には料理するシーンもちょっとあるけど。
【単行本】「すもももももも 〜地上最強のヨメ〜」4巻 大高忍 スクウェア・エニックス B6 [bk1][Amzn]
犬塚を中心とする連中に対して、虎金井兄弟が勝負を仕掛けてきて団体戦状態に。これまでの巻とは変わって、だいぶシリアスな展開になっており申す。この作品の場合、もう少しギャグ風味や萌え度が高いほうが良いかな〜とは思うんだけど、まあここらへんは今後の展開次第ってところか。この巻では、体に毒を埋め込まれた犬塚に対して、もも子が強い決意を示すあたりのシーンが一番の見せ場。もも子の良い娘さんぶりが威力を発揮。まあ犬塚に対する想い以外の部分に関しては、だいぶ規格外ですが。
【単行本】「コーヒーもう一杯」2巻 山川直人 エンターブレイン B6 [bk1][Amzn]
毎回、心にしみるお話を着実に作り上げていて、しみじみ心に響きます。ときに楽しく、ときにほろ苦く。細部までカケアミを使って、暖かいペンタッチで描き出す、丁寧で心のこもった作風は、同人誌のときと変わらず。人生のいろいろなシーンを、懐かしいタッチで描き出す物語は、やっぱり素晴らしい。自分の信じる「良いもの」持っていてそれを描こうとする姿勢は本当に頼もしいし、それをずっと続けている芯の強さは、いつ見ても凄いと思う。