5/20(土)……がに股の優しい巨人
【雑誌】ビッグコミックオリジナル 6/5 No.11 小学館 B5中
村上もとか「龍」がついに最終回。いろいろサブキャラなどで出てこなくなっちゃった人も多かったけれど、最後はしっかりまとめてて感動しました。長く続いた大河ドラマ的作品だったけど、読み終えた後には確かな満足感があった。村上もとかの円熟味のある作画・作劇もさすがだし、良い作品だったと思います。
ってなわけで「龍」を読んでグッと来たと思ったら、水島新司「あぶさん」が爆笑させてくれた。今回はソフトバンクホークスと横浜ベイスターズの交流戦だったんだけど、門倉があぶさんキラーだったという設定にまず笑う。とくに理由があるわけでもなく、顔(というかアゴ)がイヤな模様。さらに種田。ガニマタ打法はともかくとして、なぜか鼻ひげとアゴひげが。これは俺の知らない種田だ。そしてクライマックスは、門倉対策としてあぶさんががに股打法に挑戦。あぶさんがそんなことやった理由もなんだかよく分からんまま。とにかく水島先生が、がに股あぶさんを描きたかっただけにしか思えないオモシロ回でした。あと今号では、弘兼憲史「黄昏流星群」が、「キタ━━(゚∀゚)━━!!!」とかやっててこれも笑った。
【雑誌】コミック電撃大王 7月号 メディアワークス/角川書店 B5平 [Amzn]
あずまきよひこ「よつばと!」はいつもながら面白い。今回はよつばととーちゃんが自転車を買いに行く話。それにしてもよつばみたいな落ち着きのない娘さんに、機動力を与えるとたいへんなことになりそうな気が……。あとよつばの「どこでもいける!」「どこまででもいけるーー!」というセリフが、なんだか妙にツボにハマってグッと来てしまったり。大人になると、なかなか素直にそういうこといえなくなりますからなあ。作:オーガスト+画:脳みそホエホエ「夜明け前より瑠璃色な」。久しぶりに会って恥ずかしがって目を逸らした達哉の態度を勘違いして、胸をチクチクさせてる幼なじみ娘の菜月ちゃんがかわいいです。元のゲームはやったことないけど、漫画版についてはラブコメとしてなかなか良くできてるんじゃないでしょうか。
【雑誌】花とゆめ 6/5 No.12 白泉社 B5平
ふじもとゆうき「キラメキ★銀河町商店街」が読切でお試し掲載。メインの掲載誌はザ・花とゆめのほう。大まかなあらすじとかは、本日の日記の単行本第1巻の感想のほうで。樋口橘「学園アリス」は引き続き棗&ルカの過去エピソード。今回は棗の妹さんが登場したが、なんだかみかんと似たような雰囲気の女の子ですな。性格は棗妹のほうが偉そうだけど。
【雑誌】COMIC LO 7月号 Vol.28 茜新社 B5平 [Amzn]
大山田満月が巻頭カラー。「妹スク水る♥」。妹さんがスク水着てお兄ちゃんに甘えてくるという内容。相変わらずこの人の描く幼女の体のラインは、これでもかってくらい妄執にあふれてて素晴らしい。お腹のぽっこり感とか、二の腕のぷにぷに感とか。ロリ者でなくても、伝わってくるものがありますよ。そういえば最近けっこうコンスタントに作品描いているから、もしかしてついに初単行本が出るなんてことも、期待できるかもしれませんなー。
うさくん「ありがとうさっちゃん」は、美容師の専門学校にいってるお兄ちゃんが、彼に惚れてる妹の友達の家に散髪しに行ってあげて、そのままえっちっちーという内容。相変わらずのカラリと明るい内容と、もこもこした絵柄が見てて心地よい。毎度ある、ラストページの最後の段のオチも楽しいし。「しあわせももりんご」を読んでる限りではも少しギャグやっちゃっても良いかなとは思うけども。裏次郎「コインランドリー」。学校の帰りにおもらししちゃった女の子が、選択しようと入ったコインランドリーで、お客さんとしてやってきたお兄さんとエッチなことをしちゃうという内容。まだ新顔な人だけど、女の子の表情の描き方とかイキイキしててなかなかいい。あとラストのオチとかも楽しかったし。
【雑誌】フラミンゴR VOL.13 三和出版 A5平
掘骨砕三「いとしのヨッパライ」。酔っ払ってぐでぐでになって部屋に入り込んで来た隣のおねいさんと、主人公少年のゲロから始まるラブストーリー。まあかわいい少年とデカいおねいさんという構図自体は普通だけど、おねいさんのほうはフタナリで、酔っ払っては少年の尻を貫いてみたり。最初のほうでゲロと書いたけど、まあそれについては大して出てくるわけではないんで気にしなくてOK。案外かわいいラブストーリーになってると思います。
越智多胎子「グッドマッチ」前編。この人の作品はけっこう独特なものがあるので最近けっこう注目中。今回のお話は、女子ボクシングの選手と、かつて日本チャンピオンだったボクサー男のラブラブHなんだけど、この人の場合、いつもお話に殴り合いがからんでくるのが面白い。SM的な痛みが快感っていうわけでもなく、なんだか女が殴られるさまそのものにエロスを感じているかのようだ。いや、エロスというか「興味を持っている」という感じかな。でも別に氏賀Y太的な暴力とか破壊とかいう感じに走るでもない、バランス感覚を保っているのが面白い。こういう人はやっぱほかの雑誌では載らんでしょうな。
【単行本】「キラメキ☆銀河町商店街」1巻 ふじもとゆうき 白泉社 新書判 [bk1][Amzn]
「となりのメガネ君。」都会のはしっこにある銀河町商店街で、ずっと一緒に育った仲良し6人組み少年少女たちの日常を楽しく明るく描いていく青春ストーリー。中心となるのは、道を挟んだおむかいさん同士な八百屋の娘のミケと、魚屋の息子クロ。クロはミケに対する恋心を自覚してるけど、ミケは天然なので、そこらへんについては超鈍感。そんな2人をほかの4人も暖かく見守り……という感じで、ほのぼのしたストーリーが展開されていく。ふじもとゆうきの絵は達者できれいで元気がいい。ただお話としては、コマ割がごちゃごちゃしていることもあり、ちょっと読みにくい。ほのぼのご近所ストーリーなんで、もう少しゆったりしたコマ割にして、画面も整理して見せてほしい気がする。あとミケとクロ以外の4人がいまいち印象に残りにくいかな。
5/19(金)……倍拝め
▼ちと忙しいのでアニメとかいろいろため気味。忙しくなってきたので様子見だったアニメ「.hack//Roots」と「RAY THE ANIMATION」の2本を視聴中断。どちらもそこそこの出来ではあるんだけど、「.hack//Roots」のほうは世界観が軽く作画も落ち気味、「RAY THE ANIMATION」は全般にもう一つ盛り上がってこないかなーという感じだったので。
【雑誌】ウルトラジャンプ 6月号 集英社 B5平 [Amzn][定期購読:出版社]
以前ヤングマガジンでやってた弐瓶勉「バイオメガ」が移籍して復活新連載。「前の話どんなだったっけ……」と思ったりはしたものの、弐瓶漫画にしてはセリフが若干多めなのでいくぶん分かりやすい。とりあえずちゃんと続くということで安心。やっぱこの人は月刊連載ペースくらいのほうがいいでしょうね。たぶん読者も、クオリティを落としたり掲載が不安定になるようなら月刊のほうがいいってタイプのほうが多いだろうし。
作:佐藤大輔+画:伊藤悠「皇国の守護者」。やっぱり面白いなあ。今度は新城とバルクホルンの部隊が直接対決ということになるが、大将二人がそれぞれ強者っぽいだけに燃える。ただやっぱり、どんな相手とやるときもそれなりの対策を講じる新城と比べると、バルクホルンのほうは無策に映る。新城のほうが役者は上だが、戦力はバルクホルンが上。戦闘の本番は次回だが、どんな闘いが繰り広げられるか、たいへんワクワクします。
ワダアルコの読切「いきなり魔法少女あきら」は、魔法の腕時計を拾ってしまった男子生徒が、そのせいで魔法少女に変身させられちゃって大活躍というドタバタコメディ。主人公あんちゃんが魔法少女形態になったときはなかなかかわいいし、お話のほうも賑やか。連載にも向いてそう。竹下堅次朗「Happy World!」は最終回。気づけばかなり長い連載になりましたなあ。それにしても、左右の髪がアゴの下でつながっている髪型は、思ったより違和感あるな。この髪って伸びると輪がデカくなるんだろうか……。
【雑誌】月刊サンデーGX 6月号 小学館 B5平 [Amzn][定期購読:出版社/7andy]
かずといずみ「貧乏姉妹物語」アニメ化の発表あり。漫画は好きだけど、アニメにする場合、構成がけっこう難しいかな? 30分まるまる1話分に相当しそうなエピソードはあまりないし、15分2本立て形式だと原作の話数をすぐ消化しちゃいそうだし……。とりあえず今後の詳報待ち。犬上すくね「ラバーズ7」。だいぶなつきがやきもち妬いたりするようになりましたなあ。ラブコメ度が高まってて良いです。あと岩永さんがけっこうかわいい。宮下裕樹「正義警官モンジュ」。今回は神谷さんの意外な過去が明らかに。いろいろコスプレもあって、サービス十分。たいへん痛い人であることが分かったけど、眺めている分には楽し。
【雑誌】チャンピオンRED 7月号 秋田書店 B5平 [Amzn]
岩原裕二の新連載「学園創世 猫天!」。生徒が猫を飼ってもいいという全寮制の学校に、主人公女子・早川優美が入学して新生活がスタート。学園にはイケメン美少女揃いの生徒会もあってなかなか華やかだが、なんだかヘンな化物も現れて……という出だし。学園生活あり、猫あり、アクションありという感じで、なかなか派手に展開していきそう。読切、山西正則「大ヶ浦高校アンビエンツ」は、とある学校の風変わりな美術部の日常を描いた部活モノ。女の子がけっこうかわいいし絵柄はすっきりとまとまり良し。ラブコメ風味もちょっぴり匂わせて、印象は悪くない。ただこれはやっぱ連載向きの話だと思う。速野悠二「おキツネさまでChu」は最終回だが、ストレートにエッチして締めくくり。けっこう好き放題やっててわりと楽しい作品でした。
あと次号から和六里ハルと田口雅之が新連載を開始するとのこと。和六里ハルは以前は非エロ系でも描いてたけど、もうすっかりエロ系になじんで、非常に楽しんでエロをやってる感じがあったのでちと意外。でもまあ実力的には問題ナシでしょう。
【雑誌】ヤングガンガン 6/2 No.11 スクウェア・エニックス B5中
大高忍「すもももももも 〜地上最強のヨメ〜」。戦い終わったウマ仮面(=委員長)が、叶わぬ恋を想った悲嘆に暮れているたところ、虎金井天下が慰める。委員長の乙女ぶりが良いですなあ。あと天下との間にフラグが立つかどうかも気になるところか。そしてお話の後半では、いろはが出陣。天々がどんなふうにいろはをイジメるのかが楽しみでございます。作:イム・ダリョン+画:パク・ソンウ「黒神」は、茜と慶太の高校生時代を描いた特別編が掲載。そのころ、というかその前からずっと慶太にぞっこんだった茜がとてもラブラブしていて微笑ましい。たいへんラブコメ度の高い回でした。
【雑誌】週刊漫画ゴラク 6/2 No.20 日本文芸社 B5中
天王寺大「ミナミの帝王」。客をだまして墓を売りつけようとする細木数子的おばちゃんが今回も絶好調。いってることはけっこう馬鹿馬鹿しいんだけど、押し出しがやたら強くて見てて面白い。土山しげる「喰いしん坊!」は、ずんだ餅30個の人が出てきて、相変わらずの雑魚ぶりを発揮。微笑ましいなあ。
【雑誌】コミックバンチ 6/2 No.25 新潮社 B5中
佐原ミズの新連載「マイガール」が開始。平凡なサラリーマンである主人公・笠間正宗は、5年前に海外に行ってしまった元彼女への想いをいまだ引きずっていたが、彼の元に突然彼女の訃報が届く。そしてその遺族から、彼女には5歳になる笠間との娘がいたと告げられるが……といった感じでスタート。お話としては、その娘さんと笠間が出会って、家族としての絆を結んでいくって感じかな。佐原ミズの作画は相変わらず品が良くて達者。このところ渡辺航、古屋兎丸、佐原ミズと新連載が立て続けに始まって、読むところが増えてきた感じ。
【雑誌】まんがくらぶオリジナル 7月号 竹書房 B5中 [Amzn]
むんこ「がんばれ!メメ子ちゃん」。メメ子ちゃんの雨合羽姿がかわいいですな。なんかゲームキャラみたい。青木光恵「小梅ちゃんが行く!!R」は最終回。わりと短期間で終わったかな。最終回ということは意識しつつも、特別なイベントはやらずにおしまい。まあこの漫画らしい終わり方ではありますな。
【雑誌】コミックメガストア 7月号 コアマガジン B5平 [Amzn][定期購読:7andy/Fujisan]
月野定規が久々の登場。今回の「待濡虫」は人妻モノ。下着泥棒した少年がその持ち主である奥さんに正直に罪を告白したかと思ったら、それは彼女に近づくための口実に過ぎず、それをきっかけにして彼女をエロ調教しちゃう……という内容。お話的にはオーソドックスな人妻モノという感じだけど、エロシーンの密度は高くでしっかり実用度高めに仕上げている。そろそろまた長編も描いてもらいたいところだけど……。
けものの★はコミックメガストア初登場。COMIC天魔の中でけっこういいな〜と思っていた人だが、この人もコミックメガストアに来ましたか。相変わらず層が厚い執筆陣だ。で、今回の「くろむくろすXXX」は、普段は超有能で毅然としているけど、副会長の男子にメロメロな生徒会長さんのお話。恋するまでは色恋には興味なかったけど、彼に気に入られようと下着を黒に変えてみたり、中身はたいへんオトメチックな会長さんが魅力的。あと作画のほうもピチピチしててフレッシュ。表情のバリエーションも豊富で見てて楽しい。この人はけっこう楽しみです。
鬼ノ仁「密閉水槽」は最終回。姉弟が愛を貫いておしまい。エロシーンはいつもどおりハードで、愛情表現もこれまた濃い。すべてが終わって再出発を迎えたお姉さんのふっきれた表情が美しくていい。あと今号では、うおなてれぴん「やっぱり魔法使いしかっ!!」が最終回。箸休め系連載としてずっと続くのかと思ってましたが。
土居坂崎「そうだ!銭湯へ行こう!」。お父さんと一緒に銭湯にやってきて男湯に入ったちと頭の悪い巨乳6年生が、そのほかのお客さんによっていろいろエッチされちゃうというお話。いたいけな少女の天然ぶりにつけこむお客さんには感心いたしませんが、やってることはけっこうエッチ。それにしても乳がデカいですのう。小林王桂「エンゼルスマイル」。顔はいいけどやたら下品でエロスなクラスメート少年につきまとわれてしまっためがねっ娘さんの受難。けっこうドタバタしてて楽しいし、小林王桂独特のちょっとかすれた感じの描線もいい具合。
5/18(木)……鮪売りDAYS
【雑誌】モーニング 6/1 No.25 講談社 B5中
Boichiが読切で登場。「HOTEL」という作品を描いているのだが、これがすごく面白かった。普段はオタク系の雑誌でギャグやエロ系の作品を描いている人だが、今回の作品はかなり本格的なSFストーリーになっているので驚いた。物語の舞台は温暖化が進行して気温が200℃を超え、すべての生命が絶滅することが確定的となった地球。人類は自分たちのDNAを宇宙船に乗せて旅立たせるとともに、地球上のあらゆる生命のDNAを保管する塔を地球上に建設。そしてこの物語の主人公は、そのDNAの管理を託されたコンピュータのルイ。つまりこの物語は、人類絶滅した後、何万年にもわたる長い時間、使命を達成するためにルイがいかに生き続けたかを記録していくという筋立て。
作品内での経過時間が物凄く長く、壮大な物語なのだが、これを42ページに収めて、しっかりとした作品に仕立て上げているのはかなり凄い。塔がどんどん崩れていく過酷な環境の中、製造者から託された使命を果たそうと頑張り続けるルイの姿には心動かされた。作画力も確かで、それがまた作品に説得力を与えている。Boichiは韓国人作家で、この作品は韓国では彼の後輩の作画で発表されたらしいけど、そちらのバージョンも読んでみたくなった。なおBoichiは現在ヤングキングで「サンケンロック」という作品を連載中だが、またときどきこの「HOTEL」のようなSF作品も発表していってほしいもんです。
そのほか今号では、いわしげ孝「青春の門 筑豊編」(原作:五木寛之)が最終回。見た感じ、続編はないかなー。
【雑誌】ヤングサンデー 6/1 No.25 小学館 B5中
大谷じろう「下北GLORY DAYS」の2nd Seasonが開始。優太がぬーとぴあの管理人となって、5人いた女の子が2人に減った状態で再スタート。空いたところに新メンツが入居してくるって感じですかね。とりあえず男1人女2人だと、パワーバランスが崩れてたいへんそうだし、お話の方向性からいってもあと2〜3人は新キャラが出てきそう。
【雑誌】ヤングジャンプ 6/1 No.25 集英社 B5中
高橋陽一「キャプテン翼 GOLDEN-23」。なんだか日本代表の試合で驚愕のコンバートが。まあこれは要するに、SGGKの人がいるので本チャンの五輪とかではなかなか出番が作れそうにないあの人を有効活用するための手なんでしょうなあ。日向との2トップにすると面白いかも。あと今号から、山口かつみ「72 The soul Bikes」が週刊連載化。
【雑誌】週刊少年チャンピオン 6/1 No.25 秋田書店 B5平
作:藤見泰高+画:カミムラ晋作「サイカチ 真夏の昆虫格闘記」が最終回。結局団体戦の本番は描かれず、中途半端で終わってしまった。けっこう好きな作品だったので残念。単行本2巻以降の予定が書いてないのが気がかり。この作品は切り抜きしてないんだよな……。施川ユウキ「サナギさん」では、黙ったまま図を書き続ける新キャラ、隣のクラスの山田さんが登場。なかなかシュールな図を描いてて面白い。図というネタだけでこれだけ転がせるのはさすが。あと高橋てつやのショートギャグ「ペンギン娘」は次号から連載に昇格。なかなかピチピチした絵を描いてて楽しい作品だし、このままの状態だと単行本化は難しいかな〜という感じだったので、昇格はめでたい。まあまだ安心はできませんが。
【雑誌】ビッグコミック 6月増刊号 6/17 小学館 B5中
作:西ゆうじ+画:ひきの真二「華中華」は、毎度バラエティに富んだチャーハンが紹介されるので個人的にはけっこう楽しい。今回は「猫も喜ぶチャーハン」というテーマで鰹節のちゃーはんjを作成。隠し味で昆布茶を入れるのが面白い。同じ鰹ということで、以前「美味しんぼ」でやってた酒盗(鰹の塩辛)チャーハンを思い出した。チャーハンだけでなく簡単に作れる中華料理も取り上げてくれるといいなーとという気はしないでもないけど、チャーハンだけのほうが焦点が絞れていいかな。
5/17(水)……4倍干し
【雑誌】週刊少年サンデー 5/31 No.24 小学館 B5平
畑健二郎「ハヤテのごとく!」。今号はハヤテとヒナギクが、結果的にやけにイチャイチャする感じに。いちいちそこにツッコミを入れる演出がなんか照れ隠しっぽい。こういうベタベタな感じも楽しくていいですな。井上和郎「あいこら」。欲望を抑制するクスリを飲まされたハチベエが、やけに恥ずかしがり屋に変身。何かあるたびに顔を赤らめるハチベエの姿に、女性陣がドキドキしちゃうあたりが楽しかった。
【雑誌】週刊少年マガジン 5/31 No.24 講談社 B5平
新連載、寺嶋裕二「ダイヤのA」がスタート。田舎の弱小中学の野球部で勝ち星なしのまま中学野球を終えた主人公が、その剛腕を見込まれ東京の強豪校にスカウトされる……という出だし。破天荒で荒削りだけど抜群の素質を持った主人公が高校野球で活躍するという感じになりそうで、野球漫画としてはオーソドックスな出だし。今のところ取り立てて目立つような穴はないが、その分、野球漫画としてはごくフツーかなあという感じで、新鮮味も薄い。どれだけ独自色を出していけるかが課題か。
永吉たける「スミレ16歳!!」は本誌連載2回め。やっぱり下らなくて面白い。スミレとそれを支えるオッサンのアクションが相変わらずクオリティ高めで、何気ない体育の1シーンとかだけでも笑わせられるのが強い。野中英次「魁!!クロマティ高校」。あれ、最終回だったのか……。うっかりすると見過ごしてしまうような、たいへん淡々としたラストだったけど、まあそれも野中英次らしいといえばらしい。それにしてもよくここまで続いたし、よく野中英次がここまでメジャーになったもんです。
【雑誌】オースーパージャンプ 6/25 集英社 B5中
島袋光年の読切「インタビュー」が掲載。とにかくどんなシチュエーション、どんな相手でもコメントをとってしまう凄腕ジャーナリストのおっさんが主人公のギャグ漫画。彼が持ち前の図々しさと厚かましさで、人質を取った銀行強盗犯や、今にも自殺しようとしている女性にずけずけとインタビューを敢行。下らないマイペースなノリが楽しい作品。
海野蛍はオースーパージャンプ初登場。読切「よばひ星すこしをかし」。かつて隕石の落下事故で死んだはずの幼なじみの女の子が、十何年かの後、突如主人公の前に昔のままの姿で現れ……というお話。不思議な状況を、ちょっと甘く切なくほろ苦く描いており読んでいて気持ちのいい作品に仕上がっている。海野蛍の素朴な絵柄も、ナイーブな話作りによくマッチしてます。
【雑誌】ペンギンクラブ山賊版 6月号 辰巳出版 B5中
初登場組が多かったので購入。その中で目についたのが、前からけっこう好きだった景えんじ「日常のメイドさん」。主人公は現代の平凡な家庭で暮らしているんだけど、両親が共働きなんで、その間お手伝いさんのメイドが彼の世話を焼いてくれていて、彼女への憧れの気持ちがやがて恋心に変わり……というお話。このメイドさんは年をとらないという設定みたいだけど、メイドロボさんなのかな? 景えんじは、しっとりとして暖かみのある雰囲気作りとキャラの表情描写が特徴。エロ度はさほど強くないけど、気持ち良く読める作品を描く人なんでけっこう気に入っている。この人が定期的に描くなら継続購読しようかな。
このほか、上乃龍也、MARUTAも初登場。上乃龍也「いじわる×困り顔」は、兄に隠れて兄の友達のつき合ってる女の子が、その彼氏にHなイタズラをされて困りながらも感じてしまうという内容。相変わらずつやつやした絵柄でエロもしっかり。ところで雑誌の扉に「期待の大型新人デビュー!!」とか書いてあるけど、さすがに新人ではないだろー、とか思った。MARUTA「修二の憂鬱、美由の喪失」。童貞なんだけど経験豊富という噂を立てられてしまった少年に、処女な先輩女子が告白してきて……というお話。ペンタッチが細やかな独特のタッチが相変わらずきれいで、お話のほうも甘やかでいい具合。
あとこの号では見田竜介「ROSE ROSSE」が最終回。途中を読んでなかったのでよく分からないけど、メイド喫茶の女の子と、彼女を見つめていた少年のラブストーリーって感じでしょうか。相変わらず独特のクセのあるピカピカした絵柄でパッと見の押し出しが強い。
【雑誌】ドキッ! 6月号 竹書房 B5中
モロコシ「Anxious Its」。普段は何かと喧嘩してばかりいるメイド喫茶の女の子と、老舗喫茶店の跡取り息子だが、実は内心お互いに惹かれ合っていて……というラブコメH漫画。めがねっ娘なメイド彼女がわりとかわいい。あとこの号では中村みずもがセンターカラー読切「未来日記」で登場。あと武礼堂、三ツ森あきらが描いているのが目についたかな。
5/16(火)……恨め乳
【雑誌】漫画アクション 6/6 No.11 双葉社 B5中
武富健治「鈴木先生」の7回目が掲載。これまでは生徒の悩みに対して取り組んで来た鈴木先生だが、今回の悩みの主は、生徒からキモいといわれまくっている体育教師。しかも生徒からの人気投票で、鈴木先生はイイ方の1位、体育教師は悪い方でぶっちぎりトップなので、鈴木先生が相談に乗ろうとしても、かえってコンプレックスを募らせるだけ。大人だけど中身はけっこう子供で、生身の人間らしいデリケートさを感じさせるエピソード。今回は前編だけど、後編でどのように決着をつけるのか楽しみ。たいへん味のある面白い作品なので、もう何回か続けてぜひ単行本化してもらいたい。
相原コージ「真・異種格闘対戦」。ハイイロオオカミvs.土佐犬の戦いが決着。野生の狼と人によって作られた闘犬という、対照的な2頭の意地と誇りがぶつかりあった戦いはなかなかアツかった。幕切れもなんだかけっこう感動的。作品全体で見るとけっこうシュールだったりはするんですが。作:俵万智+画:高見まこ「トリアングル」。ヒロインと妻子あるカメラマンの彼が知り合い、恋に落ちたころのエピソードをしっとりねっとり展開。相変わらず高見まこの描くラブストーリーは色っぽいなあ。実用目的とかそんなんじゃないけど艶めかしくて、上品な色気があるのがいい。
【雑誌】漫画サンデー 5/30 No.20 実業之日本社 B5中
作:末田雄一郎+画:本庄敬「蒼太の包丁。今回は料理屋の裏メニューの話で、タクアンをを使った賄い系のごはん。簡単に作れておいしそうなだけに、もう少し作り方詳しくやってくれるといいなーとか思った。
【雑誌】COMIC RIN 6月号 茜新社 B5平
関谷あさみ「YOUR DOG」は2話め。前回の時点ではちょっと中途半端だったので、ちゃんと続いてくれて良かった。わざわざ自分からアダルトビデオに出ようとする、いたいけな女子中学生の胸のうちは……という感じ。エロはしっかりやっているけど、相変わらず少女の姿は可憐でかわいらしい。彼女の秘められた恋心の描写も、なんだか切ない。猫玄「モトアニ」。子供のころに離れ離れになった兄が半陰陽で、本当は最初から女の子であったことが発覚。その後兄は正式に手術を受けて女の子として育てられていたのだが、久しぶりに兄と再会した弟は、すっかりかわいくなってしまった兄にドギマギしてしまう……というお話。風変わりなシチュエーションを、しっかりお話に生かしてて、相変わらずうまいですなー。この人もあまりハズレがない。
LEE「えっちな関係」。兄の友達が家にやってきて、妹ちゃんがやきもちやきまくり……ってな話し。相変わらずちょこんとした絵柄で、妹ちゃんの甘えた口の描き方がかわいらしい。巻田佳春「こんな時はメイドさんに」は、小説家のあんちゃんと、家事をやってるメイドさんのエッチ漫画。華やかだけどどこか和む雰囲気の絵柄が良い具合。このほか笹倉綾人、みずきえいむ、たまちゆきあたりもきっちり楽しめるし、安定して上々のクオリティを保っている。
【単行本】「凌辱学園〜部活調教恥獄責め〜」 ぶるマほげろー メディアックス A5 [Amzn]
タイトルのほうはかなりおどろおどろしくて、いかにもハードコアっぽいんだけど、なんだかかなりぶっとんだ内容になっている。エロゲーの漫画化で、作画はゲーム版とおなじくぶるマほげろーが担当。なんだけど、コレってゲームのほうもこんなにイカれた感じだったのかなあ。学園の教師が3人の女生徒を調教するという内容はゲームと一緒のようだけど、なんかやってることがたいへんしょうもない。メイン格の女の子が音楽室で調教を受けたかと思ったらその成果としてあそこでラッパを吹き出したりするし、ラストも魔法少女のコスプレしたから魔法が使えるようになりました〜とかいって、ぐだぐだで終わるし。なんかたいへん頭が軽くてぽやんぽやんなストーリー展開。ものすごくしょうもないんだけど、こういう馬鹿馬鹿しい漫画は好きです。
5/15(月)……髭無実
【雑誌】近代麻雀 6/15 竹書房 B5中
天獅子悦也「むこうぶち」。傀がベテランのバイニン老人を弄ぶかのように追い詰めて、今回のエピソードはおしまい。超人的な技量を持っているにもかかわらず、いいように翻弄されてしまう老人がかわいそう。傀の強さがひどく理不尽に思えたエピソードでありました。
【雑誌】ビジネスジャンプ 6/1 No.12 集英社 B5中
冬目景「イエスタデイをうたって」が月イチシリーズに。2号にいっぺん掲載されるわけだから、だいぶ展開が早まりそう。お話のほうは、リクオとシナ子の同級生男が結婚することになり、リクオはそのカメラマンを頼まれることに。なんかシナ子との接触も増えそうで、恋愛模様は動きがけっこう多くなるかなといった感じ。このシリーズは安定して楽しいけど、そろそろ一つケリをつけるのも良いかなあという気がします。
【雑誌】ヤングマガジン 5/29 No.24 講談社 B5中
阿部秀司「エリートヤンキー三郎」。何気に三郎と桐山はいい感じでツルんでるなーという気がする。それにしても「九州激闘編」になってから、三郎はますますダメ人間ぶりが加速している感あり。成績悪いのにお守り揃えれば合格間違いなしとかほざくし、高級ワインとか飲みまくりだし。そういえば最近河井は出てきてないけど、河井がいなくても案外お話は転がるもんですなあ。
【雑誌】ビッグコミックスピリッツ 5/29 No.24 小学館 B5中
花沢健吾「ボーイズ・オン・ザ・ラン」。田西がちはるちゃんを傷つけたあやつに復讐するため、会社の先輩であるおっさんから喧嘩の手ほどきを受ける。これであのジャージねーちゃんとも接点ができていくかな。「ホーリーランド」みたいな展開になったりしたら、それはそれで面白いかもしれず。
【雑誌】週刊少年ジャンプ 5/29 No.24 集英社 B5平
作:大場つぐみ+画:小畑健「デスノート」。おお、本当に終わった。あまり引っ張りすぎることなく、破綻しない範囲できっちりまとめて、なかなか良い終わらせ方だったんじゃないでしょうか。あのままライト万能で行っちゃうという手もあっただろうけど、それはそれで話に歯止めが利かなくなっちゃっただろうし、ここらへんで打ち止めにしておくのは良い選択だったと思う。そういえば最近単行本のほうは買ってなかったんだけど、最終巻出たら揃えてまとめて読もう。
【雑誌】コミックアンリアル Volume01 キルタイムコミュニケーション A5平
二次元ドリームマガジンの増刊枠で発行された新雑誌。誌名は「アンリアル」だが、キャッチフレーズとしても「非現実系美少女H漫画誌」をうたっている。ここでいう非現実系ってのはフィクションっていう意味ではなく、舞台が日常世界でないということ。ファンタジーモノ、触手モノが多めで、学園モノとかでももののけがからんできたりする。ファンタジー系な世界が舞台のエロ漫画はよくあるけど、1冊まるまるというのは珍しい。非現実系だけあって自由度は比較的高いし、やりようによってはけっこう面白い枠組みかもしれない。
とはいえ作家陣は、エロ漫画誌ではあまりメジャーどころではないメンツで、悪くはないんだけど漫画としてはちょっとゴチャゴチャしてて読みづらいかなと感じる作品が多めだった。まあこれは判型の小ささも影響してるのかもしれないけど。そのなかでわりとすんなり読めたのが、四万十曜太「もののけ街怪奇譚 〜暴露の章〜」あたり。ごく普通に見える女生徒が、もののけに操られてエロい行為をするという内容。丸みのある絵柄が親しみやすい。幸せ1500「Half&half」前編は、可憐な少女を美しい絵柄で描写。エロ度はいくぶん弱いが、きれいな絵が目を惹く。
【執筆陣】高浜太郎、いのしん&オオハシ、烏有あつの、どわるこふ、四万十曜太、土居坂崎、松沢慧、七瀬瑞穂、SAS、幸せ1500、加古川太郎
【雑誌】快楽天BEAST 6/15 Vol.8 ワニマガジン B5中
華漫に続きこちらも月刊化だそうで。快楽天系(といってもBEASTはChuッの増刊扱いだけど)はこれで3誌が月刊に。勢いを盛り返してきてるのかな?
さめだ小判「シスター・オブ・ペイン」。財閥の家の娘として大事に育てられて来た本妻の子と、その腹違いの姉ではあるが疎んじられ下男たちにさえ侮られて来た妾の子。妹の婚約が決まったのをきっかけとして、姉の中で何かが弾けて、姉妹ともども破滅の道を歩んでいく……という愛憎劇を描く。作画はシャープでキレがあり、カラーページもうまい。ちょっと妹さんが簡単に堕ちすぎな感もあるけれども、ハードコアにエロを展開しててなかなか良かった。飛龍乱「魔の棲む家」は、父の再婚相手の連れ子である妹が自分の父と肉体関係を持っているのを知った主人公が、父に放置されていた義母と……というお話。インモラルな雰囲気がしっかり出てて、手堅くエロい。
あと今号で驚いたのは、MAROの痛快凌辱活劇「ABILITY」がなんだか復活しちゃっていること。スイッチが入ると野獣的パワーをむきだしにして、セックスモンスターと化す悪党・巳月竜司が猛々しく復活。「俺がやらねば誰が姦る!!!」とか、相変わらずベタベタで濃厚なノリがたまりません。それと三部けいのカラー8P読切「アカルイミライ」も掲載されている。
【単行本】「乱暴しなさい」 EB110SS 茜新社 A5 [Amzn]
EB110SSらしいロリロリなエロスを安定して展開。いかにも美少女〜って感じではない女の子を、キュートに描く作画が相変わらず良い。とくに今回の掲載作品では、目つきが悪くて同級生男子にからまれている女の子と、彼女のことが好きな男子の恋物語である「キッカケはオシリから」がラブラブな感じで良かった。あとはクラスの男子全制覇を目指して、日々エッチにいそしんでいる女子が主役の「すてきにコップ」も、イタズラ心が利いてて楽しい。タイトルのわりに痛々しい作品はなく、安心して読めるロリ漫画単行本に仕上がっている。
【雑誌】別冊マーガレット 6月号 集英社 B5平 [Amzn]
椎名軽穂「君に届け」が好調で、表紙&巻頭カラー。「貞子」と呼ばれている女の子・黒沼さんが、「自分と関わると相手の株が落ちる」と噂され、友達になったクラスメートを遠ざけようとするが……という展開。ちょっとこの展開で引っ張りすぎな気はしないでもないものの、女子高生友情話を爽やかにやろうとしている点は好感が持てる。あとマジメで不器用な黒沼さんと親しくなったのが、クラスではハデめで遊んでいると思われている、ヤンキーっぽい姉ちゃん二人組だってのも、対照的な取り合わせでなんかいいです。
新連載、八田鮎子「ひよこロマンチカ★」。けっこう賑やかな感じのドタバタラブコメ。クラスのお笑い担当的なちょっとオバカな女の子・中元日和が主人公。彼女がとある出来事がきっかけで、学校でも評判のモテ男子に「運命の人」と思われてしまい……ってな展開。明るい絵柄はフレッシュで達者だし、ちょっとオバカな要素も入れた元気なストーリー作りも悪くない。手堅くいけそうな感じのする作品。「高校デビュー」や「ラブ★コン」に続けってな感じですかね。
読切・南塔子「アイ・ミス」は、同じクラスで自分のことを好いるっぽい良さげな男子と、その男子にものすごく依存している腹違いの妹の間で、主人公女子が揺れる……といった青春ストーリー。絵柄的には華やかで、ラブストーリーはセンチメンタル。背景とか全然描いてなくて画面がかなり白かったのが残念。
【雑誌】comic天魔 6月号 茜新社 B5平 [Amzn][定期購読:7andy]
けものの★「ぐる〜みんぐっ!!」が良かったです。お兄ちゃん大好きっ娘の妹が、両親の死後、彼女を守って親代わりをしているお兄ちゃんに甘えて迫りまくるというお話。普通の妹なんだけど、作者の好みで妹は猫耳キャラとして描いているが、実際にそんなイメージのイタズラっぽい表情やゴロゴロした甘えっぷりがかわいくていい。ピチピチしたフレッシュな絵柄も好印象で最近のこの雑誌の中では注目株。岸里さとし「お願い!(><)春花先生」。かわいい男子が、スパルタ女教師を誘惑……ってな感じ。この人の絵は最近ずいぶんキャッチーになりましたなあ。
【単行本】「ラブ・ぽっ!」1巻 森見明日 少年画報社 B6 [bk1][Amzn]
ヤングキングで連載中のドタバタ学園ラブコメ。美術部部長の女の子・柏木千夏子は、部員である後輩男子・鳴門くんに激片想い中。しかし鳴門くんは最近部活をサボりがち。なぜかと思って調べてみると、彼は現在なぜかラブホテル住まいで、そこで年上の美人家庭教師・鳩子さんに勉強を教えてもらっていたからだったのでした……。といったわけで、千夏子が鳴門くんのところに押しかけアタックするも、鳩子さんにフラフラしている鳴門くんの姿にヤキモチやいちゃう……という感じでお話は展開。
まあ片想い連鎖系のラブコメなんだけど、明るくてドタバタした作風はなかなか楽しい。とくにキャラクターでは千夏子部長が良くて、ヤキモチやいては鳴門くんにカカト落とし(withパンツ丸出し)を喰らわす威勢の良さが面白い。あとガサツっぽいけど、片想いなんだかんだいって鳴門くんにメロメロな甘ったるさも良し。それから千夏子部長をいつもサポートしている、知音ちゃんも眉毛太めのおっとり顔でかわいいし。年上女性の鳩子さんはしんなりした大人の色気を醸し出しててこちらはこちらでまたよろし。ハキハキ元気が良くて、かつラブコメの甘ったるさもあり、パンチラ等もたっぷり。ヤングキングらしい、サービスシーンいっぱいラブコメとして、なかなか楽しく仕上がってると思います。
【単行本】「喰いしん坊!」7巻 土山しげる 日本文芸社 B6 [bk1][Amzn]
この巻は、満太郎とMr.オクレがステーキ大喰い勝負を展開。相変わらず激しく大食いしてて面白いです。とくにMr.オクレのミキサーを持ち込んでの邪道食いはインパクトが強い。ミキサー持ち込み可なら、ほかの店でも使えそうだし。そしてオクレのミキサー技に対して、満太郎は地味な小技を駆使して対抗。オクレのミキサー技はかなりエゲつないけど、満太郎は満太郎で、なんかいろいろムチャなことやってるなあという気もする。あの食い方だとステーキをステーキとして食ってないような……。アゴを疲れさせないためとはいえ、分厚い肉を噛み締めるというのも、ステーキの欠かせない魅力ではあると思うんですが。それにしてもステーキをあれだけ細かく切るには、けっこうな訓練が必要なんでしょうな。あとなんだか知らないけど、お店の人が連発する「旨そうやで〜」「ウチの新メニューに加えてもええんとちゃうか?」といったセリフが、妙に印象に残る。そんな珍しい料理じゃないんだから、そのくらい自分で考えつけよと。
【単行本】「BARレモン・ハート」22巻 古谷三敏 双葉社 B6 [bk1][Amzn]
いつもながらのものすごい安定ぶり。お酒についての知識は淡々とお話に仕上げて、きっちり読ます。今回はメガネさんの「男だったらハード・リカーを飲まなきゃ!!」という言葉が心にしみました。いや、最近あんまり濃い酒飲んでなくてずいぶん軟弱になっているもので。量は増えるばかりなのですが。
【単行本】「TOKYO TRIBE2」12巻 井上三太 祥伝社 変型判 [bk1][Amzn]
最終巻だったかー。ついに最終局面を迎えた物語は、最後まで非常にスペクタクルに展開。すれ違いの続いていた海とメラが協力して、敵に向かっていく様子は燃えるものがあった。個人的にはこのシリーズはけっこう好きで、「ストリート系」とかいうと、なんかスカしたイメージがあるけれど、本作は読んでみるとあんまりそんな感じはなくて、むしろ泥臭いほど。基本的には昔の番長モノと似たような構造で、どんどんヤングさんたちが組織化されて抗争が大がかりになっていく様子は、どおくまんの「熱笑!!花沢高校」などを想起したくらい。なかなかアツくて面白い作品でした。
【単行本】「オリベ」 南Q太 マガジンハウス A5 [bk1][Amzn]
Olibeで連載されてた作品だそうで。あんまり美人じゃなくて色気はなく、テンションは低いけど、マイペースでのんびり生きてるおねえちゃん・オリベさんの日常を描いていくというのんびり漫画。ごく普通のそこらへんにいるようなねえちゃんの生活を、うだうだと、ちょっとかわいく描いてて、リラックスできる雰囲気。気楽に読める作品。
【単行本】「SOIL」4巻 カネコアツシ エンターブレイン B6 [bk1][Amzn]
まとめて読むと本当に面白いなあ。一見平凡な新興住宅街で、不思議な現象が頻発するようになり、どんどん町全体が狂気に包まれていく。お話は非常にミステリアスに進むが、先に進めば進むほど、謎が解けるどころかより暗黒なものが見えてきて、どんどん謎が広がっていく。その底無し沼にずぶずぶ沈んでいくような感覚にゾクゾクさせられる。たぶんこのまま、謎が完全に解決されることはないんだろうなあ。
【単行本】「ハツカネズミの時間」2巻 冬目景 講談社 B6 [bk1][Amzn]
閉鎖された施設に閉じ込められ、得体の知れない薬を飲まされ、記憶を操作されながら育った少年少女たちが、外の世界へ脱出することを目指して動き始める……という感じのお話。後書きで作者自身は非常にプロットに苦しんでるみたいなことを書いているけど、まとめて読むとけっこう面白いんじゃないでしょうか。冬目景はこういう現代モノのほうが陰のあるキャラクター描写などが効果を発揮する部分があるし、外に出ようとするがその過程で葛藤する登場人物たちの心理描写も悪くない。ただ、もう少し施設側のほうの得体の知れなさ、怖さみたいなのが出てくると、より状況が緊迫していいかなという気はする。現状だと、主人公たちがわりと自由に動き回ってて、実はけっこうユルい施設なのかなーって感じに見えちゃうし。
5/12(金)……ちぬちぬTOEFL
【雑誌】コミックビーム 6月号 エンターブレイン B5平 [Amzn][定期購読:7andy]
タイム涼介「あしたの弱音」がついに最終回。この作品は最初のほうは地味だったけど、中盤から終盤にかけて弱音のアウトローぶりが増し、どんどんかっこよくなってきた。そして最近はかっこいいセリフが山盛りで、毎回ビンビン来ていた。ラストの〆の言葉も良かったなあ。「せんせえ 最終回なんて俺にしてみりゃ第一話なのさ」。う〜ん、シビれますな。単行本にはならなそうな気配だけど、とても良い作品でした。あと今号では千田悟史「オクノーク物語」も最終回。この人は、けっこうしっかりお話を作ろうとしてて悪くはないんだけど、もう一つインパクトが弱い感じがする。
山川直人「コーヒーもう一杯」。今回は「夫婦善哉」の作者である織田作之助をモチーフにした物語。彼と、とあるカフェーで出会った女性・一枝との物語をほろ苦く描く。お話のほうも面白かったけど、今回は一枝さんの美しさが印象に残った。この人の描く女性は、ピュアな女の子だけでなく、一見可憐だけど薄情な娘さんとか、ちょっと色気のある女性とか、何気にみんな良いなあとか思います。志村貴子「放浪息子」。いつもいうことではありますがいいですねえ。ニ鳥くんが高槻さんに想いのたけを伝えるシーンとかトキメキがあるし、千葉さんのやきもちぶりも微笑ましい。あとマコちゃんがやはりかわいいなあと。
唐沢なをき「まんが極道」第2回め。今回は手抜き漫画を描く漫画家さんのお話。何気に毒気はあったりするけど、ちゃんとそういうネタを描くときでも手は抜かずに、きちんとギャグにしちゃってるところはえらい。安永知澄「ちぬちぬとふる」は、原作を上野顕太郎が担当した作品。絵柄はちゃんと安永知澄なのに、完全に上野顕太郎漫画になってる様子が面白い。ちなみにタイトルを見て「ちぬちぬ→ちんちん」と連想して、男根と関係ある漫画なのかな〜と思った人もいるかもしれませんが、とくに男根は出てきませんので。読切、山本健太郎「空の下の人々」は地球の重力が突然増し、それとともに人々のやる気がどんどん失われていった世界が舞台。主人公はクラスメートに恋をした少年だが、その恋もなし崩し的に滅んでいく地球と同様な結末に。絵柄的にはまだこなれてない部分もあるけど、着想はけっこうユニークで印象は悪くないです。
【雑誌】ヤングアニマル 5/26 No.10 白泉社 B5中
作:あかほりさとる+画:橋本還「魔人戦記 破軍」が新連載」。身体機能が人間のおよそ100倍という、改造人間兵士が過去にタイムスリップして大暴れって感じのアクションもの。最初は主人公である改造人間兵士と軍隊のバトルから始まったと思ったら、闘って昂ぶった主人公が恋人とセックスをおっぱじめて、その後タイムスリップ……という慌ただしい展開。ヘンな漫画になりそうな気配。
若杉公徳「デトロイト・メタル・シティ」は単行本が5月29日発売ということで巻中カラー。しかも今号にはポスターまで付いているというファックな扱い。恐ろしいことになってきた。宮野ともちか「ゆびさきミルクティー」。ここまでやっておきながら、なお由紀の本命はひだりちゃんだというのかー。芝りえ子も生き残ってるし、可能性のあるナオンは全部キープしておく池田先生の懐の深さに小生感服つかまつったしだい。
【雑誌】ビッグコミックスペリオール 5/26 No.11 小学館 B5中
国友やすゆき「社買い人岬悟」。フィギュアスケート界のアイドルだった女の子が映画で女優デビューして、その娘さんが岬悟にメロメロに。彼女が岬に抱いてくれと懇願してきて、奥さんも二人のただならぬ関係に気づき始めた……というわけで、実に国友やすゆきらしいドロドロ展開。一方、女上司のほうは昔の男にからまれてピンチに陥ってるし。国友ファンにはたまらない展開ですよ。
【雑誌】少年ブラッド 6月号 モビーダ/SBCr B5平 [Amzn]
2号め。今月号では新連載が何本か投入されたが、個人的に気になったのは高山瑞穂「オラ!!」。U-18のサッカー日本代表にも選ばれたがサッカーを諦めようとしている少年を、同じ学校の女の子がフットサルチームに勧誘。というわけでわりと熱血なフットサル漫画になりそう。スポーツ漫画は間口が広く、途中からでも読みやすいので、この手の新雑誌には1本あるといいと思います。高山瑞穂は最近あんまり読んでなかったけど、「RETURN MATCH 翔子」とかは好きな作品だし、スポーツ漫画はうまく描けそう。
読切のTOBI「メイドでないと!」は、平凡な少年の家におしかけメイドが二人も来てしまって……というドタバタコメディ。スッキリかわいい絵柄で読みやすいドタバタコメディとなってて、まずまずの出来。あとショート漫画の珈琲「ホワイトタイガー」は、ちょっとおがきちかっぽい絵柄で女学生ドタバタコメディをやっててこちらもちょっと気になるところ。
といった感じで2号めは、前号よりはいくぶん楽しめたかな。ただやっぱり、「どうしても読みたい!」って感じの作品はまだないんで、柱になる作品が1本なにか出てきてほしいところ。
【雑誌】週刊漫画ゴラク 5/26 No.19 日本文芸社 B5中
土山しげる「喰いしん坊!」。TFFの若手とタコ焼き対決中の満太郎だが、若手が口の中にタコ焼きを詰め込んで水でふやかして呑み込むという食い方をしてるのを見て、それは邪道喰いなんじゃないかと指摘。でも自分がポン酢をかけて食うのはOK。要するにうまい食い方ならいいんだろうけど、世の中には水でふやかして食うのが好きという人もいるかもしれない。邪道喰いと正道喰いの境界線は、けっこうあやふやなものだなあと思ってしまう回だった。
作:ひじかた憂峰+画:松森正「リバースエッジ大川崎探偵社」。読切シリーズみたいだけど、キャラクター自体は「湯けむりスナイパー」と同じで、世界が別というパラレルワールド的なお話。「湯けむりスナイパー」の番頭さんが探偵社の所長、その下で働く探偵が源さん。あと、えーとなんだっけ名前忘れた、あのガングロで海の家やってるねえちゃん(後で思い出した。君江ちゃんでした)がメイド服姿でアシスタントをやっている。自由度の高そうな設定なのでなんでもやれそうだし、続いていくと面白いかも。これなら源さんにアクションさせることもできるだろうし。
沖田龍児はゴラク初登場。「中年番長ノブナガ」という作品を描いている。一代で巨大居酒屋グループを作り上げたワンマン社長が、積年の夢をかなえて高校に入学。おっさん高校生として青春をエンジョイしちゃうよーんというお話。まあ下らないけど気楽に読めるんでいいんじゃないかと。作:天王寺大+画:郷力也「ミナミの帝王」。細木数子みたいな占いおばちゃんが、人気を利用して好き勝手なこといっててちょっと面白い。彼女いわく「先祖さえしっかりと供養してきちんとお墓を建てたら」「躁も鬱も不登校もイジメも生理痛も肩こりもみんな無くなる」とのこと。ご先祖様すごすぎ。
【雑誌】コミックバンチ 5/26 No.24 新潮社 B5中
創刊5周年らしい。今号から古屋兎丸の新連載「彼女を守る51の方法」がスタート。東京にマグニチュード8の直下型巨大地震が起き、その中で中学時代に同級生だった男女が生き残りを目指してサバイバルしていく……という話になる模様。このところビッグコミックスピリッツの一色登希彦「日本沈没」、ヤングジャンプの作:高嶋哲夫+画:八坂考訓「アニマート」、ヤングキングの琴義弓介「ナエガユル」と、大震災モノが各誌で始まっている。これだけ同時多発的にやられると、本当に起きそうな気がしてきちゃって嫌ですな。なお古屋兎丸の作品のほうは、今のところさわりの部分だけ。ただけっこう雑誌に合わせて内容を調整してくる器用さを持った人なんで、安心して読めそうだなという気はします。
5/11(木)……老師よ〜ん
【雑誌】モーニング 5/25 No.24 講談社 B5中
うめ「東京トイボックス」が最終回。ラストは太陽&星乃がちゃんとくっついた感じでハッピーエンド。ゲーム業界についての掘り下げ自体はほどほどだったが、ラブストーリーとしてはきれいに終わった。あとこの人は、本当に連載中に絵がうまくなりますねえ。「ちゃぶだいケンタ」のときの絵の進歩は凄かったが、この連載でまた伸びたのには驚いた。まあ読者によって、どの絵が好きかは好みが分かれるかもしれないけど。山崎さやか「はるか17」。新章「ファインプロ編」がスタート。事務所を移籍したはるかはすっかり売れっ子に出世。年齢詐称についてはバレちゃったみたいだけど、まあこの話はむしろ早めにバラしといたほうがスッキリすると思う。今さら年齢詐称がバレるかバレないか……って話で引っ張ってもしょうがないし。はるかなら当然そんなの乗り切っちゃうことは目に見えてるから。
【雑誌】ヤングサンデー 5/25 No.24 小学館 B5中
うーむ、なんか全般的にイキが悪い……。掲載作品はどれもそれなりに整ってそれなりに読めるんだけど、「どうしても読まなきゃ」って感じのグッと引っかかってくるような作品がなく、流し読みできちゃうような作品ばかりが並んでいるという感じ。つまらないっていうわけじゃないんだけど、どうもワクワクしない誌面になっちゃってる。まあヤンサンはずっとそういう雑誌ではあるんだけど、今号は山田玲司「絶望に効くクスリ」がお休みだし、浅野いにお「ソラニン」も終わっちゃったしで、おなじみの連載モノが淡々と続いているという印象。以前は好きな雑誌だったんで、もう少し頑張ってほしいんですが。
【雑誌】ヤングジャンプ 5/25 No.24 集英社 B5中
新連載、迫稔雄「嘘喰い」は人間の心理を把握し、見事に相手をハメるギャンブラーの生き様を描いていくというお話。けっこう濃い口の絵柄で迫力はあり、ハッタリは利いている。ヤンジャンでは、このほかにも甲斐谷忍「LIAR GAME」をやってたけど、この手のギャンブルものを鉱脈としてにらんでたりするんですかね。海野そら太「女子アナ魂」は最終回。女子アナの成長物語を元気よくやってて、個人的にはわりと楽しんで読んでいた作品。まあちょっと打ち切りっぽかったけど、素材的には悪くない人だと思うんで、今後も連載とかチャレンジしていってほしい。
【雑誌】週刊少年チャンピオン 5/25 No.24 秋田書店 B5平
最近のチャンピオンで困るのは、単行本化が難しそうなショートギャグものがやたら充実していること。ショートものなのでわざわざ切り抜きとかするのは面倒くさいうえ、本数もけっこう多くて悩ましい。
今号は短期集中連載で園田ともひろ「オーバードライブ魂」が始まっている。ヘンな顔で奇妙な行動といらん職人魂を持った少年・炎野魂が、平凡な過程に居候して、トラブルを巻き起こすというギャグ漫画。園田ともひろは個性的な絵で味のあるギャグを描く人だが、前作「はぐヤン!とんじる」は結局単行本にならずじまいだった。これもおそらくならないだろうと思うので、切り抜いておかずばなるまい。あといったん連載終了したかに思われた、桜井のりお「みつどもえ」も連載再開されている。このほかショートギャグ系では、高橋てつや「ペンギン娘」、哲弘「椿ナイトクラブ」もわりと楽しい。
単行本化が心配といえば、次号で最終回を迎える作:藤見泰高+画:カミムラ晋作「サイカチ 真夏の昆虫格闘記」。1巻は出たけど2巻がなかなか出ない。全35話だから、3巻分くらいにはなりそうなんだけどどうでしょうかねえ。あと今号では、阿部秀司「番長連合」がずいぶん話が先に進んじゃってる。最終回が近いかな。
【雑誌】ヤングコミック 6月号 少年画報社 B5中 [Amzn]
大見武士の新連載「ろーぷれ 〜ぬめりの中の小宇宙〜」が開始。大見武士といえばローション大好き作家として一部で知られているが、この作品はその趣味を全面に押し出した内容。第1話は幼なじみの大学生カップルが、ローションのおかげで友人という一線を越えてエッチに突入……というお話。作中でもローションが主役といっており、基本的にキャラやシチュエーションは、すべてローションプレイをやりたいがために用意される。たぶん連載のほうも、毎回登場人物は変わって、いろんなローションプレイをやっていくことになるんでしょう。個人的にもローションのぬるぬる感、ローションにまみれた肌のてかてか感はすごく好きなので、このコンセプトについては大いに評価したい。大見武士の絵もすっきりしててかわいいしね。
中田ゆみ「下町マドンナ食堂」は、おかみさんが信に言い寄ってくる娘っ子に対してわりと露骨にやきもちを焼くようになっててラブ度が高まり中。こういう大人の女性の少女っぽい仕種はたいへんよろしいですなあ。たいへん良い未亡人さんだと思います。