2006年8月上旬


8/10(木)……俺内心

▼かなり今さらながらなアニメ最終回感想。「錬金3級 まじかる?ぽか〜ん[Amzn]。最後までとくに大きなクライマックスはなく、一話完結型のギャグアニメらしく締めくくり。かわいいキャラでマヌケたギャグをやってて、なーんも難しいこと考えずに楽しめた。まあどうしても見なきゃってタイプの作品ではないけど、こういうのが1本ローテの中に入ってるとうれしい。あとこの作品はエンディングが楽しかったのも良かった。音程が調子っぱずれな独特のメロディーラインはクセになる。

【雑誌】モーニング・ツー 9/22 No.01 講談社 B5中

 読切ベースのモーニング新増刊。なかなか力のある作家が揃ってて面白く読める雑誌だった。執筆陣は、オノ・ナツメ、山下和美、小山宙哉、やまだないと、中村光、加藤伸吉、松本英子、杉本亜未、石黒正数、安宅十也、雪児、城戸みつる。全般的に「男二人の絆」を描いた作品がすごく多い気がするけど、これは雑誌の方針として狙ってそうしてるのかな? もしかしてモーニング2の「2」って男2ショットの2だったり? 目次ページにも「二つの靴音が共鳴する、珠玉のオムニバス。」とか書いてあるし。そういえばこの本、萌え萌えギャルとか色っぽいねーちゃんとかも全然出てこない。かなり腐女子方面の人を狙ってたりするんですかね。

 で、個別の作品の感想。まず表紙も飾っているオノ・ナツメの「Danza」は、主人公の青年・イーヴォが、母の離婚以来会っていなかった実の父の元を訪れ、彼が精を出しているワイン造りを手伝う……というお話。ブドウ畑で一緒に働くうちに、父と息子が親子の絆を再び紡ぎ直していく様子を丁寧に描いており、人情味のあるしみじみとしたお話に仕上がっている。この作品では「LA QUINTA CAMERA」とかに近いシンプルな描線のタッチを使っていて、これもまたいい味を出している。やっぱりオノ・ナツメ作品はいいなあと改めて思った。山下和美「ONKO TEXAS」。都会で売れっ子小説家となった男が生まれ育った田舎に戻り、昔彼をイジメていた同級生に再会。年を重ねても彼らの力関係は変わらぬままだったが、再会によって二人は新たなつながりを見出す。キレ味の良い、ちょっと小粋な感じの友情ストーリーに仕上がっていて、こちらも面白かった。

 小山宙哉「ブラウン★ライフ 〜アーモンドとジョナス〜」。この人はモーニング本誌で「ハルジャン」を描いていた人。人がまともではいられなくなる過酷な戦場を、笑いとともに乗り越えていこうとした二人の兵士の物語。この人は絵はそんなに派手ではないけど、なかなかしっかりとしたドラマを作ってくるなあ。「ハルジャン」もなかなか良い青春ストーリーになってたし、久しぶりに見たら絵もうまくなってきてるなと感じた。またそのうち連載もやってもらいたい。

 雪児「チャイ・スー −折れない心−」は、モーニング本誌4/13 No.18に読切掲載された作品の続編(そのときの感想は3/29日記参照)。引きこもりだった少年が、キックボクシングジムに通い始め、そこで他人と出会ったことによって強く生きていくきっかけをつかんでいくという青春漫画。岩明均っぽい絵柄は地味めではあるが、まっすぐに青春ストーリーを展開している点はなかなか清々しいものがあるし、描写もけっこう丁寧で好感は持てる。まだこなれてない部分も見受けられるけど、描き慣れてくればどんどん良くなりそう。

 杉本未亜「ファンタジウム」は、腕利きの手品師を祖父に持つ青年が、祖父の弟子であり天才的な腕を持つ少年と知り合い、彼をバックアップしようとする。対照的な人生を送っているがどこか通じ合う二人の姿を描いた物語はなかなかいい雰囲気。あとマジックショーのシーンとかもなかなか爽快感があった。石黒正数「気の抜けたビールで…」は、ハードボイルドな刑事をネタにしたギャグ漫画。きっちり下らない漫画となっていてまずまず面白い。

【雑誌】ビッグコミック 8/25 No.16 小学館 B5中

 作:鍋島雅治+画:はしもとみつお「築地魚河岸三代目」。アワビ編おしまい。日本のアワビ漁が今どうなっているのかを、水産資源と人的資源の面からそれぞれレポートする内容で、なかなか興味深いものがあった。それにしてもそのたいへん美味いらしいアワビとやらを一つ私に……と思わずにはいられない内容でしたな。あと業田良家「男の操」はそろそろラストが近そうだけど、みさおがどういう人生を送って現在の時点まで来たのか、たいへん気になる。ラストは泣ける展開になりそう。

【雑誌】増刊ヤングサンデー 9/10 小学館 B5中

 読切系の増刊号。目玉は原秀則「レガッタ」の番外編。そのほかで目についた作品といえば、個人的には青旗のぼる「疑惑のダイダラポッチ」。アダルト系に強いレンタルビデオ屋の娘である女の子が、新任の教師の正体が実はAV男優ではないかと疑い彼を付け回すようになるが、彼の良い先生ぶりにだんだん惹かれていくというお話。この人は絵柄は垢抜けないけど、読切できっちりストーリーを作ってくるしなかなかうまい。そのうち長めの連載もやってほしいとこですが。

 塚脇永久「監視カメラ」は、ライブカメラの映像を元に、主人公が自殺しようとしているかつてのクラスメートの居場所を探っていく……というサスペンス仕立てのお話。相変わらず絵柄的にはアクが強いけど、少ない情報からだんだん真相に迫っていく展開はけっこう読みごたえはあった。この人はけっこうちゃんとした漫画を描く人なんだけど、やはり一般受けするには絵柄がクドすぎな感がある。ちと惜しい。

【雑誌】別冊漫画ゴラク 9/13 No.548 日本文芸社 B5中

 片山誠「ノンポリ」。けっこう面白いかも。S女である婦警と、M男である路上駐車監視員がコンビを組んで、駐車違反を取り締まるというお話。婦警さんに感謝されてしまったM男がそれでかえって傷つき、サドっ気の強い女性歯科医に惹かれてしまうという展開が下らなくて良かった。何気に片山誠は手堅い。作:剣名舞+画:加藤唯史「ザ・シェフ〜新章〜」は最近妙にほのぼのしているなあ。今回は海辺の町でぶいぶいいわせているチンピラあんちゃんが、味沢の料理がきっかけで引退してまっとうになるという感じのお話。でも味沢は大したことやってなくて、チンピラにーちゃんの意外な人の良さのほうが印象に残ったりした。あと今号では、原恵一郎「悪党パンチ」が最終回となっている。

【雑誌】コミック三国志マガジン VOL.10 メディアファクトリー B5平

 むむー。佐々木泉が載ってないとかなり厳しくて読みどころがない。今回は加倉井ミサイルの荀ケ漫画「悪夢」も掲載されてるんだけど、荀ケが美少年すぎちゃって荀ケ好きにもあんまりウケそうにないし……。次号から新連載をいろいろ投入してくるらしいけどどうなることか。個人的には正統派でうまくイケないようなら、ストレートに萌え漫画やっちゃってもいい気はするんですけどね。あとはどこが版権管理してるかは知らないけど、頼み込んで横山三国志を再録させてもらうとか。「三国志」自体はキャッチーなネタだし、もっとうまくやる方法はあると思う。

【雑誌】FEEL YOUNG 9月号 祥伝社 B5平 [Amzn][定期購読:7andyicon/Fujisan

 松田奈緒子の読切「雪月花」後編。この作品はなかなか面白かった。父親の死後零落し、対照的な人生を送った姉妹の物語。姉は地味ながらも勉強しつつ下働きをしっかりこなし、妹は派手な容姿を生かして男たちと浮き名を流す。そしてその後の運命も対照的なものに。二人の対比を鮮やかに描き、ラストも姉妹の絆を描いてきれいに締めくくった。ストーリー面でも読みごたえがあったし、キレの良い鮮やかな一作だった。

 青木光恵「モテかわ★ハピネス」。けっこう楽しい。作者が巨乳アイドルさんを楽しんで描いている感じがする。ヒロインは漫画家志望でありながらモデルやってる人だけど、彼女の巨乳好きっぷりは作者自身の気持ちをかなり反映しているのではあるまいかー、とか思ったりした。宇仁田ゆみ「うさぎドロップ」。りんちゃんが、だんだん女の子らしく成長していってて微笑ましい。大人になると微笑ましくはなくなるかもしれないけど、まあ別にそれはいいや。あとダイキチがりんの母親に面会しようとしてて、お話のほうもだいぶ動いてきている感じ。

【雑誌】メガプラス VOL.35 コアマガジン B5平 [Amzn]

 ねりわさび「隣のお姉さん」。エロ漫画ファン的にはけっこう昔なじみの名前って感じもするけど、なんだかんだいって読んでて安心感がありますなあ。主人公少年の精を夜な夜な貪るエロお姉さんもいかにもこなれた感じの体つきだし、手堅いと思います。あと今号にはみかん(R)も掲載。「心の声」という短編。父親の愛情に飢えてて自暴自棄気味になってる少女の姿が痛々しい。背骨との浮き出たやせっぽちぷりがまたギュッと胸を締め付けるものがありますな。

【雑誌】ヤングコミック 9月号 少年画報社 B5中 [Amzn]

 中田ゆみ「下町マドンナ食堂」。信吾が思わぬ形でおかみさんに告白することに。夏祭りイベントもあったし、なんかものすごくラブコメしてますのう。そろそろ最終回も近いかな? 岸里さとし「スキアリっ」。主人公が、男に逃げられた彼女のお友達ねーちゃんを慰めているうちに、その娘さんとねんごろになるというストーリー。岸里さとしの絵は昔と比べてすごくキャッチーになったなあ。昔の絵も好きだったけど、現在のほうが一般受けはしそう。あと大見武士「ろ〜ぷれ」は毎回いいですな。何度でもいうけどローションプレイは大好きです。


8/9(水)……ふろふし大根

【雑誌】スーパージャンプ 8/23 No.17 集英社 B5中

 小谷憲一「DESIRE」がリニューアル。「DESIRE 2nd season」に。これをわざわざ2nd seasonにするとは意外だった……。といっても、主人公男が美人さんとドリーミングなセックスをいたすという基本線は全然変わっていないけど。この作品のデスエロスっぷりはときに物凄いものがあるのでけっこう好きではあります。ちなみに掲載は月イチとのこと。徳弘正也「昭和不老不死伝説バンパイア」。山中で追い詰められたマリアは、昇平に未来を託して、一つの決断を下す。なかなかスペクタクルな展開で盛り上がってる。なお次号で「現代編」はいったん完結。次からは未来編になるのかな?

【雑誌】週刊少年サンデー 8/23+30 No.36+37 小学館 B5平

 新連載、新井隆広「ダレン・シャン」は、原作:Darren Shanのファンタジーを漫画化したもの。「ダレン・シャン」シリーズはこれまで読んだことなかったけど、ダーク・ファンタジーなんですか。作画とかはまずまずで出だしは悪くないかな。なんか外国が舞台のわりに、家の雰囲気とかが微妙に日本風な感じがするけど、そこらへんはまあそんなに大きい問題ってわけでもないし。

【雑誌】週刊少年マガジン 8/23+30 No.36+37 講談社 B5平

 村上よしゆき「新約巨人の星 花形」は、花形満を梶原一騎+川崎のぼる「巨人の星」を現代風にリメイクしたお話。主役は花形で、彼が肩を壊して投手をやめ、野手として再起しようとするあたりからスタート。原作の雰囲気は全然なく、絵柄も大暮維人風。今のところストーリー自体はなんともいえないけど、あえてこの絵、この雰囲気で「巨人の星」をやる必然性はあんまり感じないし、違和感のほうが先にきちゃうかなあ……。まあこういう変わった企画モノをやってくるところは、マガジンらしいといえばマガジンらしいけれども。


8/8(火)……ジャンク魔の一日

【雑誌】イブニング 8/22 No.17 講談社 B5中

 えばら翔「ミミズと土と野菜をつなぐ手」。第2回イブニング新人賞 THE CHALLENGEで対象を受賞した作品。どんな病んだ人でもそこで働けばたちまち治癒してしまうという自然療法が評判の農園に、アルコールのとりすぎで身体をぶっこわし、頭もイカれ気味のホストが押しかけてきて、治しやがれ〜と迫ってくるというお話。なんかやけにテンションが高い作品でクセが強い。ホストの相手をするのはピチピチの体操着を着用した、無駄なお色気発散しまくりのおねーちゃん。まあ全体にちと奇をてらいすぎな感じはしなくもないし、汎用性は高くなさそうな作風だが、勢いがある点は買えるかな。

 古林海月「米吐き娘」。3号連続掲載の最後の回。北朝鮮っぽい国から来た植物を枯らしちゃう女の子と、米吐き娘がなかなか面白いコンビネーションを見せる。独特ののほほんとしたお話作りに味があって、けっこう好きな作品。またそのうち登場してほしい。あとこの人の別の作品もちょっと読んでみたいところではある。

【雑誌】ヤングチャンピオン 8/22 No.17 秋田書店 B5中

 井荻寿一「魔月館奇譚」。管理人さんである月子さんの母親が登場。それなりの年齢であるわりに娘同様けっこう色っぽい。まあ絵を若い女の子と変えてないだけともいえますが……。読切、ゆうはじめ「GREEN SHIP」。事故によって危機的状況に陥った宇宙飛行士が、残されたわずかな時間で、幼いころの苦い記憶を思い起こすという内容。途中まではきちんとお話を進めているけど、ラストシーンはちと後味が悪く、なんか放り出したような感じにも映ってしまう。もう一捻り欲しかったかな。

【雑誌】近代麻雀オリジナル 9月号 竹書房 B5中 [Amzn]

 渡辺保裕「ジャン熊の一日」は、一見サラリーマン風だけど、麻雀を仕事にしてきっちり暮らしている男のお話。渡辺保裕はこれまで麻雀漫画でも、好きな野球とからめた話が多かったけど、こちらは普通に麻雀漫画。まとまってはいるけど、その分、独自の味は出てないかな……という感じ。巻頭読切、作:梶川良+画:鴨林源史「麻雀綺譚集 八月十四日の雀鷹」。麻雀好きのあんちゃんが、昔代打ちをやってた祖父の思い出話を聞くというもの。お話としては単純明快で分かりやすいけど、うーん、この話で今どき孫が感動して涙まで流すかなあ。さすがに絵も話も古臭いし、それを巻頭カラーに持ってくるのはどうかと思った。

【雑誌】漫画サンデー 8/22+29 No.32 実業之日本社 B5中

 創刊47周年とのことで、表紙とかもいくぶんデザイン変更。作:かわさき健+画:ふんわりの新連載「歯かけの恋」。噛ませ犬としてずっとやってきたうだつの上がらないボクサーが一念発起。人生の中でたった一つだけ欲しいものを手に入れたいと願い、銀座の高級クラブのママにアタックしようと決心する……という出だし。泥臭いけど、誌面にはマッチしているし、まずまずの出だしか。石原まこちん「一杯いきますか!!」は新連載。といってもこれまでやってた「一服いきますか!!」の舞台を居酒屋に移しただけで、サラリーマン3人がぐだぐだ話しているだけという構成は変わらず。この人らしい漫画。

【単行本】「舞-乙HiME」5巻 佐藤健悦 秋田書店 新書判 [bk1][Amzn]

 これにて最終巻。最後のほうはちょっとゴチャゴチャして、どんでん返しも多かったけど、シリーズを通してけっこう面白くできてたと思う。この作品は漫画版もアニメ版も面白かった。漫画版はアニメ版と違って主人公のマシロくんが女装して姫の替え玉をやっているという設定だったが、ラブコメ的な要素をふんだんに盛り込み、サービスシーンもけっこういっぱいあって楽しかった。チャンピオンREDに掲載された、エロめの読切バージョン「superH」が単行本に収録されなかったのはちと残念なところだけど、まあアレは2006年8月号で小冊子になったんでまあいっかー。ところでその小冊子のついた8月号だけどAmazon見たらやけにプレミアついててびっくり。8月9日の時点で4980円になってる……。ほえー。みんなエッチなの好きなんですなあ。


8/7(月)……ハマグリむいちゃいました

【雑誌】ヤングマガジン 8/28 No.36+37 講談社 B5中

 阿部秀司「エリートヤンキー三郎」。最近の九州遠征編はけっこう好き。今回は三郎チームの話はあんまりなく、桐山チームがメイン。これまで桐山のタイマンの応援に回ってきた信ちゃん(ヴヴーとかいう人)がついに爆発して暴れまくる。なんかこの二人はちゃんと番長モノやってて面白い。あとケンカ売って回ってる理由も単純明解でバカっぽいのも見てて清々しい。

【雑誌】ビッグコミックスピリッツ 8/21+28 No.36+37 小学館 B5中

 浅野いにおと松本大洋が連載を開始。まず浅野いにお「日曜、午後、六時半。」は集中連載で、巻頭カラーでの登場。リストラされた父親が突如失踪。それを機に、かつては映研で脚本を書いてたが現在は自堕落な日々を過ごしている長男が再始動する。なんか長男が若いわりにやけにくたびれたふうではあるものの、青臭さは出ていて、ラストはちょっと前向きに。次号は次女がメインの話になるようなんで、その後父親の事情を描いて全3〜4回とかそんな感じかな。この手の青春系のストーリーについては、すでに実績を残している人だし、しっかりまとめてきそう。

 松本大洋「竹光侍」は、原作を永福一成が担当した作品。お江戸のとある長屋に引っ越してきた侍が主人公。そのお侍さんは周囲にとくに迷惑をかけるわけではないが、棒手振りの売ってる蛸を一刻ほども飽きず眺め回してみたり、何やら挙動不審なところが多くて近所の噂に。しかし実はかなり腕が立つらしいその侍の行動を、隣家の少年が興味津々で観察していく……といった感じの出だし。本策では作画がずいぶんかすれた感じのタッチになってて、粋で枯れた味わい。落ち着いた雰囲気だけど、コマの割り方とか構図取りとかは随所にさりげなく技巧が凝らされている。スピリッツ本誌では久しぶりの連載だし、どんなものを見せてくれるか楽しみ。

 あと今号には、石原まこちん「the 3名様」と、ロドリゲス井之介「世界の中心でくだをまく(仮)」のコラボレーション漫画が袋とじで掲載されている。相変わらずV論尊先生は存在感あるなあ。本当にこんな人なんだろうか。作:雁屋哲+画:花咲アキラ「美味しんぼ」。今回のネタはハマグリ。ハマグリはこの前「築地魚河岸三代目」でもやってたけど、今ホットなネタなんですかね。

【雑誌】週刊少年ジャンプ 8/21+28 No.36+37 集英社 B5平

 作:稲垣理一郎+画:村田雄介「アイシールド21」。また敗者復活戦になったらどうしようかと思ったが、土壇場で起死回生でホッとした。今回はモン太のファインプレーというのもあるけど、審判さんが偉かった。これはあらかじめ仕込んでおけば、フェイクにも使えそうな手ですな。

【雑誌】MUJIN 9月号 ティーアイネット B5平 [Amzn][定期購読:7andyicon

 なんか今号は妹モノが多かったような気がしたけど、くりつよしひろ、さきうらら、小峯つばさ、矢島Index、しのぎ鋭介くらいだから、最近のエロ漫画雑誌の妹漫画本数から見ればそんな多いわけでもないか。この中では、さきうらら「あの夏の日の成れの果て」がいいかな。結婚した兄への想いが断てないままでいる妹が、実家に戻ってきた兄を誘惑するというお話。妹さんはいちおうまだ学生だが、大人っぽい色気はあるし、彼女の想いが切なく描写されてるのも良い具合だった。あと小峯つばさ「セックスキャラクター」は、絵がだいぶこなれてきて女の子がかわいくなっているような。兄とのエッチに臨む、妹さんの初々しさがなかなか良いです。

 このほかでは、あまゆみ「香憐ちゃんと榊くん」が良かったかな。お金持ちのお嬢さまと、幼馴染みの使用人の息子さんが再会して結ばれるというお話。普段は高飛車だけど実際は彼のことが好き好きな典型的ツンデレお嬢さまがわりとかわいく、お話のほうもラブラブ。あとは士土大介「暴君キネマ」も、お嬢さまキャラがけっこう良い。純情少年がお嬢さま系の彼女と一緒に映画館でデートして、そこでエッチしちゃうというお話。こちらはお嬢さまのワガママなキャラが良い具合。


8/5(土)8/6(日)……ゲンツキハツラツ

【雑誌】コミックフラッパー 9月号 メディアファクトリー B5平 [Amzn][定期購読:7andyicon/Fujisan

 新谷かおるの新連載「クリスティハイテンション」が開始。19世紀末のロンドンを舞台に、ホームズの姪である女の子クリスティが活躍……という少女探偵モノになりそうな感じ。クリスティ嬢ちゃんはなかなか可愛く、今回は萌え路線で攻めてくるのかなーという感じ。キャラが動き出してくればけっこう楽しくなりそうな気配。アキヨシカズタカ「双月巫女」。ヒメと共通する何かを持つ青年が神社を訪れたことで、ヒメを取り巻く状況に大きな変化が訪れる。ここまでは神社内でゆったりお話が展開してきたが、これでだいぶお話は動いていきそう。暖かく柔らかい絵柄は相変わらず気持ち良いし、先が楽しみな一作。岡本一広「トランスルーセント 彼女は半透明」。透明病の治癒に関して重要な情報が。なるほどーという感じだけど、さすがにこれだと白山さんはすぐにというわけにもいきますまい。

【雑誌】ビッグコミックオリジナル 8/20 No.16 小学館 B5中

 福本伸行「最強伝説黒沢」。ホームレス対暴走族の一戦が完全決着。最初は黒沢さんだけが頑張ってる状態だったが、その奮闘ぶりに心打たれたホームレスのおっさんたちが、最終的に一丸となっていく様子はアツいものがあった。あと最後の締めくくりで、祝勝会の資金をきっちりゲットしている様子がなんか面白かった。おめでたい結末になってくれて良かった。あとこれで黒沢さんはまた一つ新しい段階に進んだと思うんで、今後のさらなる躍進が楽しみになってまいりました。

【雑誌】花とゆめ 8/20 No.17 白泉社 B5平

 読切、空カケル「夏のゆきどけ」。突然現れて町にとけない雪を運んで来た雪女の少女と、彼女と親しくなった少年の物語。町の皆さんは雪をうとましく思うが、二人の触れ合いの様子はほのぼの暖かい。絵もなかなかスッキリ爽やかな感じで、きっちりまとまっていると思う。サカモトミク「猫町アパートメントシリーズ とらわれごっこ」は再登場。着物屋さんの息子で体はデッカくて見た目は怖いけど実は優しい小熊くんと、そこでバイトをしている学校一小さい女の子・大熊さんが織り成すほのぼのラブコメ。二人が初々しく仲睦まじくて微笑ましい作品。後味が良い楽しい作品に仕上がってるけど、もう少し身長差を誇張気味に描くシーンがあると、より凸凹感が出て良いかなーって気もする。

【雑誌】桃姫 9月号 富士美出版 B5平 [Amzn]

 MARUTA「とらぶるTRYあんぐる」は8話め。セックスシーンこそないものの、絵はきれいでうまいし、部活モノの青春ストーリーとして楽しくやってていい雰囲気。もちろんヌキに使える作品ではないけれど、読んでて面白くはあります。内々けやき「コンビニ奥さん細腕発情期」は再登場。コンビニでパートを始めた主婦の人が、そのお店のバイトの男の子たちとエロいことをする関係になっちゃって……というお話。今回はそのお店の女性店長さんもまじって乱交状態。ぷにぷに肉付きの良い作画が特徴的。顔のほうはつやつや照りがあっていい感じなんで、体のほうも同じように処理して滑らかさ、瑞々しさが出てくると、よりエロっちくなるかなーと思う。まあ個人的にそっちのほうが好みってだけですが、今はちょっと体の描き方は固めな感じに見える。景えんじ「最終電車で会いましょう」。いつも電車で一緒になる男女が、酔った勢いでエッチなことをしてしまって……というお話。この人の暖かみと爽やかさの同居する絵柄は、派手さはないけどやっぱ好き。

【単行本】「無頼侍」2巻 鈴木マサカズ エンターブレイン B6 [bk1][Amzn]

 「妹殺しの貫壱」と呼ばれる侍を狙いながらの、奇妙な一行のぶらぶら旅が続く。派手ではないが無常でハードボイルド。なかなか渋みのあるお話となっていて、読みごたえ十分。登場人物のクセの強さ、描写の泥臭さも個人的にはけっこう気に入っていて、切られた相手の死ぬ間際の思考とかもみっちり追っていくクドさにも味がある。今後どうなっていくかは予想しづらいけど、それだけに何をやってくれるか楽しみ。

【単行本】「げんCha!」 宗田豪 一迅社 B6 [bk1][Amzn]

 「天才料理人味の助」の宗田豪による原チャリ漫画。主人公の少年が家の物置を漁っていたところ、中から1台の原チャリ発見。そして原チャリの妖精に導かれて、それを整備したり乗るようになって、だんだん原チャリの楽しさに目覚めていく……というお話。まあ「それまで一回も物置見たことなかったのかよ!」「妖精かよ!!」とかいう大きめなツッコミどころはあって、そこらへんはいかにも宗田豪って感じはするけど、お話自体は意外と普通の少年漫画テイストでまとまってる。1冊分で終わりなんで消化できてない設定はあるものの、作者が原チャリ好きで描いてるんだなあということは分かる。その分「味の助」みたいなぶっとび感をお求めの方には、物足りないかもしれませんが。

【単行本】「ガタピシ車でいこう 暴走編」2巻 山本マサユキ 講談社 B6 [bk1][Amzn]

 暴走編になってもやることはおおむね変わらず、旧車ライフをまったりと。まあ最近は旧車のギミックよりは、車に関わる人たちのドタバタエピソードという感じのお話のほうが多めだけど、力を抜いて気楽に読めるんでいいんじゃないでしょうか。

【単行本】「ユキポンのお仕事」11巻 東和広 講談社 B6 [bk1][Amzn]

 マイペースでいつも変わらぬ安定感。とくに変わったことはやってないけど、もこもこしたキャラがちょこまか動いてて、見てて楽しい。あと、ユキポンのせいもあって各所を転々としているヤマネのお話とか、漫画家のイボンヌ先生の話とか、ときどき出てくるエピソードも味があってけっこう好き。

【単行本】「はるか17」12巻 山崎さやか 講談社 B6 [bk1][Amzn]

 この巻でははるかは連ドラに起用されて順風満帆。しかし事務所の移籍話も出てきていろいろ複雑……って感じで手堅く展開。はるかの成長ぶりはうまく行き過ぎな感もあるものの、ちゃんと育ってるな〜という痛快さはある。一般受け仕様できっちり作ってると思います。

【単行本】「みたむらくん」5巻 えりちん 白泉社 B6 [bk1][Amzn]

 この巻もみたむらくんが醜態をさらしまくる様子を派手に展開。みっともなく暑苦しく情けないみたむらくんの様子がくだらなくて楽しい。ところで杉浦さんはけっこう美人でいいと思うんだけど、みたむらくんはそこまで避けなくてもいいのに。とりあえず一回くらいお試ししてもいいと思うんだけどなあ。

【単行本】「ケロロ軍曹」13巻 吉崎観音 角川書店 B6 [bk1][Amzn]

 相変わらずの安定感で安心して読める。まあネタの密度は最初のころと比べると薄くなってるかなーとは思うけど、長く続けるのが目的ってところもあるみたいだし、計算してキッチリやってるっぽい。この巻収録エピソードでは、西澤さんのママンが出てくる話が良かったかな。お母さんの名前も自然でありつつしっかりネタになってるし。

【単行本】「ハチミツとクローバー」9巻 羽海野チカ 集英社 新書判 [bk1][Amzn]

 お話のほうは突然の急展開。森田兄弟の過去エピソードと復讐劇みたいなのがいくぶん唐突に展開されたり、はぐちゃんを突如不幸が襲ったり。なんかとってつけたように重大な事件が起こるので、違和感を感じた人も多いんじゃないかと思う。実際自分も雑誌で読んだときは、「そりゃないよ」って思ったし。硬直状態にあった人間関係を解決するには、大きな事件を起こすしかなかったのかもしれないけど、やっぱりなんかもっとうまいやり方はあったんじゃないかなあ。

【単行本】「貧乏姉妹物語」3巻 かずといずみ 小学館 B6 [bk1][Amzn]

 ほのぼの楽しく安定。途中で姉妹が引き離されそうになったりするお話もあるけど、二人の絆は強固で問題なく元サヤに。かわいい姉妹が、貧しいながらも助け合って仲睦まじく暮らしている様子は、心温まるものがあって微笑ましい。

【単行本】「ブリザードアクセル」6巻 鈴木央 小学館 B6 [bk1][Amzn]

 シングルをやったりペアをやったり。フィギュアスケートのテクニックなどを分かりやすく解説し、熱血少年スポーツ漫画に仕立てている点は好感が持てる。ただ「ライバルが滑ってびっくり」→「主人公側が滑ってなおびっくり」という展開はワンパターン気味になってきているのは気がかり。リアクションを派手にするというのもちょっとしつこいかなあ。競技の性質上、自分と相手が同時にリンク上で戦うなんてことはできないので、そこらへん構成は難しいとは思いますが。


8/4(金)……含蓄翁

▼観たい観たいと思いつつも、ここまでなかなか時間が作れずに映画館に行けないでいた、劇場用アニメ「時をかける少女」ですが、よーやっと時間が作れたんで観てきました。いやー、これはたいへんに面白かった! 各所で絶賛されてますがすごく良いです。とても爽やかで元気が良く、素直に笑える泣ける、申し分のない青春ストーリーに仕上がっていたと思う。映像も美しく、上映時間中、観ててずっと気持ち良かった。主人公の喜怒哀楽が、ちょっと珍しいくらいハッキリしてる点も好感度が高い。まあ細かな点に着目すればタイムパラドックスとかいろいろあるのかもしれないけど、そういうこと考えるのは得意じゃないし好きでもないんで、めんどっちいことはほかの人に任せます。せっかくの面白い、よくできた作品なんで、ここはもうあんまり深いこと考えずに楽しんじゃっておくことにしますわい。時間が作れたらもう何度か観たいなあ。

【雑誌】ヤングアニマル増刊 嵐 9/2 No.9 白泉社 B5中

 甘詰留太「年上ノ彼女」が巻頭カラー。努とアゲハが二人で海に行ってのんびりするというお話。すごくイチャイチャしてて微笑ましい。アゲハさんが年上らしいところもかいま見せていて、しみじみいい雰囲気だった。鬼ノ仁「ほしにねがいを」。不器用だけど一生懸命な女子校教師と、彼に想いを寄せる女生徒さんが、水泳部の夏合宿で行った海でちょっといいムードになるという感じのお話。鬼ノ仁らしくサービスシーンももりもりあるけど、今回は直接的なセックスシーンとかはなし。それでもしっかり甘ったるいラブストーリーになってて、後味は爽やか。鬼ノ仁といえばハードコアなエロっていうイメージがけっこうあるけど、甘ったるいラブコメ展開もなかなかうまい。この調子で甘詰留太みたいな路線でやっていけるかな?

【雑誌】ヤングガンガン 8/18 No.16 スクウェア・エニックス B5中

 大高忍「すもももももも〜地上最強のヨメ〜」。虎金井天々といろはの試合が決着。途中まで天々は憎々しげなキャラだったけど、最後はそんなに悪くない感じで落ち着いた。ももこのいい娘さんぶりも清々しくて良い。で、あとはvs.虎金井家編の最終決戦に突入って感じでしょうか。

【雑誌】週刊漫画ゴラク 8/18 No.31 日本文芸社 B5中

 土山しげる「喰いしん坊!」。喰いワングランプリが開始し、まずは振るい落としの大食い合戦。さまざまな種目で各ファイターたちが喰いまくる。まだあんまり大食いの理屈面が出てないし、邪道喰いについても序の口。人数がもう少し絞れてきてからのほうが面白くはなるかな。読切、柳沢きみお「特命キャバ嬢 只野仁美」。今回特命キャバ嬢である仁美は、さまざまなキャバクラから売れっ子をやめさせていく「東京ウィルス」と呼ばれる敵と戦うという内容。ライバルキャラの名前はキャッチーでまずまずなんだけど、最後の2ページの展開があまりにも唐突かつしょうもなくて脱力した。でもまあストレートに下らなくて味があるといえばありますが。作:天王寺大+画:郷力也「ミナミの帝王」。粘着なガラの悪い客から大量の1円玉での会計という嫌がらせを受けているスーパーを萬田が救う。なんかあまりにも簡単な解決方法だったのでちと拍子抜けしてしまった。わりと常識レベルなトリビアかなと思ってたんで、もっと別の方法で解決するかと思っていたのだけど。

【雑誌】コミックバンチ 8/18 No.36 新潮社 B5中

 ラブソング漫画化シリーズ「My Best Love Song」。今回は海埜ゆうこがASIAN KUNG-FU GENERATION「君という花」を元ネタに漫画を執筆。父母が離婚して祖父母の家に引き取られた少女が、隣の家に住むぶっきらぼうでちょっと怪しいけど、不思議な雰囲気を持った男性に興味を持つようになる。途中までの展開・雰囲気はまずまずだが、隣家の男の事情は唐突に明かされるわりには深刻すぎな感じがした。ラストシーンでの主人公女子の行動も、男の深刻な事情と比べるといまいち重みの面で釣り合いがとれてないかなあ。あと今号では、読切で小田原ドラゴンと中川いさみが「男の夏の楽しみ方」というショートを描いている。まあこの二人が描くだけに、あんまりろくな楽しみ方ではないです。

【単行本】「神社のススメ」4巻 田中ユキ 講談社 B6 [bk1][Amzn]

 最終巻。神社を舞台に、不器用で純朴な新米神主さんと、年のだいぶ離れた美少女巫女さんの恋愛ストーリーをほのぼのと展開。最後まで暖かい雰囲気をキープしていて、楽しい一作だった。田中ユキといえばこれまでどっちかっていうとシリアスな雰囲気の読切が多かったけど、こうやってコメディタッチの長編を一本破綻なくこなしたことで、作風の幅もだいぶ広がったんでは。まあせっかく連載が終わったんで、ここらへんでまた以前のようなシリアスな読切も何本か描いてほしいところではあります。

【単行本】「G組のG」5巻 真右衛門 講談社 A5 [bk1][Amzn]

 4コマ漫画は読むのに時間がかかるからなあ……とかいうことで後回しにしてたら、なんか発売から1か月以上が経ってしまったー。ぬぎゃー。そんなわけでアフタヌーンで淡々と連載されていた本作もこれがついに最終巻。最終話は卒業式とかやったけど、それ以外はいつもどおりに、飄々とヘンな学園4コマを展開。独自の味のあるリズミカルなギャグは最後まで楽しかった。いい感じに脈絡がなくて面白い作品でした。

【単行本】「ぼくと未来屋の夏」2巻 作:はやみねかおる+画:武本糸会 講談社 B6 [bk1][Amzn]

 最終回。なかなかきれいに完結。夏休みの自由研究で「人魚の宝」が隠されているという言い伝えのある神隠しの森を調べ始めた少年・山村風太が、未来屋を名乗る猫柳さんに導かれて調査を進めていくうちに、その言い伝えに隠された驚くべき真実に遭遇するという冒険譚。少年の日の一夏の冒険を、ワクワク感たっぷりに描くお話は読んでて楽しいし、武本糸会のすっきりとしつつ暖かみのある画風も好感が持てた。多少お話がごちゃごちゃした印象はなきにしもあらずだけど、元気かつ品良くまとめてて、読後感爽やか。キャラもかわいげがある。次回作にも期待したいところ。

【単行本】「巌窟王」2巻 前田真宏 講談社 B6 [bk1][Amzn]

 巌窟王による復讐劇が本格的になってきて、まずはヴァランティーヌの父親である、ヴィルフォール主席判事をつぶしにかかる。ヴィルフォールの奥さんを足がかりにして、どんどん家庭を崩壊させ、追い詰めていく様子は迫力がある。1巻の時点よりもだいぶお話のテンポが上がり、面白くなっていると思う。絵のほうは相変わらずカッコ良くてすごく雰囲気あるし。アニメの出来はすごく良かったが、漫画のほうも面白くなっていってくれるとうれしい。


8/3(木)……ネクスト自然薯ん

【雑誌】モーニング 8/17+24 No.36+37 講談社 B5中

 かわすみひろしの新作読切「天使の舞い降りるチャペル」が掲載。伝統を感じさせるたたずまいだが、なぜか閑古鳥が鳴く結婚式場で働く青年が主人公。その式場には、酒乱の神父や魔性の女的ウエディング・プランナーなどがいて、それが閑古鳥の原因となっているのだが、それを乗り越えて主人公は頑張る。今回のエピソードでは、主人公がかつての恋人の結婚式をプロデュースした、ほろ苦い経験が描かれる。読切掲載だが、今秋には再登場予定とのこと。かわすみひろしは女性を描くのがたいへんうまい作家さんだけど、結婚式場が舞台ってことで、この設定だといろんな女性が描けそう。連載向きの話って気もするし、再登場が楽しみ。

【雑誌】ヤングサンデー 8/17+24 No.36+37 小学館 B5中

 かわぐちかいじ「江夏の21球−プライド−」が読切掲載。山際淳司の小説を原案に漫画化したもの。さすがに手慣れているんだけど、すでに1979年の話だし、今なぜこれをという感は否めなかったし、当時のことを知らない人にとってはプレー自体の凄みももう一つピンとこないかもしれない。すでにここらへんの話を元ネタに、さらに発展させたような話が漫画でもやられちゃってるし、そもそも今の若い投手だと江夏知らないかもしれないし……。そういえば1988年のロッテ近鉄10・19も、今では20年近く前の話なんだよなー。

【雑誌】ヤングジャンプ 8/17 No.36 集英社 B5中

 読切作品、KUJIRA「世界のすべてに」が目を引いた。自分の体にしか興味なさげな彼氏との関係に虚しさを覚えていた女子高生が、盲目の少年との偶然の出会いをきっかけに、これまでのしがらみにとらわれず自分の世界を広げていこうと決心する。ヤンジャンには珍しい、女性向け漫画っぽいこざっぱりした絵柄で、繊細な青春ストーリーを描いている。作画的には安彦麻理絵の絵をも少しすっきりさせて、榎本ナリコっぽさを足したみたいな感じかな。ヤンジャンに合うかどうかは分からないけど、完成された作風だし、女性誌でもそのまま行けそう。甲斐谷忍「LIAR GAME」は敗者復活戦が決着。カンザキナオねーちゃんはここまですごく無能な感じだったけど、少しだけ鋭そうなところも見せ始めた。これなら今後のゲームでも多少は役に立つかなーといった感じ。で、これで第三部完。第四部は今秋開始予定とのこと。

【雑誌】週刊少年チャンピオン 8/17+24 No.36+37 秋田書店 B5平

 車田正美「聖闘士星矢 NEXT DIMENSION 冥王神話」が連載開始。元のバージョンにもさほど思い入れはないので、そうかーやるのかーという感じ。出来についてはまあこれからだろうけど、新連載が袋とじで掲載ってのはどうもなあ……。ページ数も8ページしかないし。この形態で喜ぶ人はあんまりいないんでは。興味ない人は袋とじ開けもしないと思うし、新規読者獲得には不利だと思う。ハナッから新規読者はアテにしてないのかもしれないけど。

 哲弘「椿ナイトクラブ」。最近面白いんですが、今回もかなりやってくれた感じ。今回は茜(男)と五十六(女)が一緒にプールに行くというお話だが、茜がパンツ一丁でプール中を引きずり回されてて、妙な色っぽさを発揮。男なのにやけに体つきがなよっちく、乳首もぽっちりで、まるでつるべた少女みたい。とはいえ萌え系に偏りすぎないサバサバしたところもあり、勢い十分で楽しい。あと今回はショートギャグ組に動き多し。園田ともひろ「オーバードライブ魂」が終了。それからミッチェル田中「ヤンキーフィギュア」も短期連載終了。桜井のりお「みつどもえ」はまたしても中断で、次は秋ごろ再開。ここらへんの細かい漫画の動きがやたら激しいので、細かく見てないと押さえづらいですなあ。

【雑誌】COMIC XO 9月号 オークス A5平

 ゴージャス宝田の隔月連載「キャノン先生トばしすぎ」の2回めが掲載。小学生ながら激エロのロリ漫画家として活躍中のキャノン先生と、彼女のアシスタントとなった売れないエロ漫画家青年のラブラブエッチストーリー。キャノン先生の賑やかな性格は見てて楽しいし、エロもしっかり、甘ったるさも十分。キャラがいい具合に突っ走っててラブリーなんで面白く読めるし、これからの展開についても期待できそう。

【単行本】「さらい屋五葉」1巻 オノ・ナツメ 小学館 B6 [bk1][Amzn]

 ものすごく不器用で頼りなさげな侍・政が、遊び人風だけど実は誘拐を仕事としている賊の頭領である弥一に用心棒として雇われる。政は実はかなりの腕前の剣士なのだが、小心者なので賊に手を貸すことにおっかなびっくり。でもつき合っているうちにだんだん弥一という人物に興味が出てきてしまい……といった感じでお話は展開。

 というわけでオノ・ナツメが現在IKKIで連載中の「さらい屋五葉」が単行本化された。オノ・ナツメらしく絵はシャレており、弥一と政の関係も少しBLっぽい雰囲気を漂わせつつ、ドラマは展開している。その様子を眺めているのはまずまず心地よい。ただ、現時点ではオノ・ナツメ作品としてはいまいち面白くない部類かなあって気がする。政のキョドキョド頼りなさげな態度はちょっとかわいいし、弥一には色気があってカッコイイのだが、お話面でのフックが1巻めの段階ではまだ弱い。まあこの人の場合、話が続いていくにつれ良さがどんどん出てくるってところがあるので、今後の盛り上がりに期待したい。

【単行本】「LA QUINTA CAMERA 〜5番目の部屋〜」 オノ・ナツメ 小学館 B6 [bk1][Amzn]

 2004年にぺんぎん書房から出た単行本の出し直しバージョン。以前の感想については、オス単の2004年4月分にあります。イタリアのとあるアパートを舞台にした物語。アパートには部屋が五つあり、四部屋は中年男4人が常時使っていて、もう一部屋のメンツがときどき変わる。そこで繰り広げられる、小粋で人情味にあふれた楽しい物語。まあ詳しい説明は省くとして、今読んでもこれは面白かった。オノ・ナツメ作品の場合、初読でも面白いんだけど、人間関係を把握したうえで繰り返し読むと、さらに味が出てきてより良い感じになるというところがある。この作品も、最初は各キャラがとっつきづらく感じるが、終盤に行くにしたがって各キャラの暖かい心持ちが分かってきて、良さがにじみ出てくるんですな。再読するとなおさら。というわけで、ぺんぎん書房版を持っている人も、これを機会に読み返してみると良いかも。

【単行本】「殴るぞ」10巻 吉田戦車 小学館 A5 [bk1][Amzn]

 実に落ち着いたたたずまい。いつの間にやら10巻と、吉田戦車作品の中では巻数は最も多くなっている。その間ずーっとマイペースでギャグを展開している。「伝染るんです。」のような派手さはないけど、大人ならではの余裕とでも申しますか、枯れた味が出ている感じがします。読んでてすごくリラックスできる。自分はしみじみ吉田漫画が好きなんだなあとしみじみ思ったりしてます。


8/2(水)……幼児陰謀

▼8月5日発売のSTUDIO VOICEの2006年9月号でマンガ特集をやってるんですが、そこでいくつか記事を担当させていただきました。担当したのは「デトロイト・メタル・シティ」の若杉公徳氏と「スミレ16歳!!」の永吉たける氏のインタビュー、雑誌レビュー、伊藤剛さん&ヤマダトモコさんとの座談会、それからマンガレビュー9作品分です。漫画雑誌レビューについては「マンガ誌(ほとんど)全レヴュー!」というサブタイトルがついてますが、35誌分しか書いてないので「全」では全然ないです。まあ「全」というのは編集の方がつけたキャッチなんで、そこらへんはご容赦ください。インタビューは両方ともやってて面白かったです。なお「実物はどんな人だった?」といった質問はご勘弁を。下手なことを書いてレイプされるといけないから……。

【雑誌】週刊少年サンデー 8/16 No.35 小学館 B5平

 高枝景水「スペース用心棒でござ候。」。竹刀で打ち込みマットをぶった切れるくらい強いんだけど、試合になるとビビッてからっきしになってしまう剣道少年の前に、未来から来た「スペース用心棒」を名乗る男が出現。彼は地球を守るべく敵と戦うが、その最中に負傷。そこで主人公少年が、代わりに剣をとって戦うことになる。絵柄的にはけっこうこなれているし、話のほうもまとまっていて、少年漫画らしい元気さがある。というわけでなかなか出来の良い短編。ただ個人的には、もう少し画面の使い方はダイナミックでも良いかなとは思う。クライマックスシーンはしっかり大ゴマが使えてるけど、それ以外のシーンでも、キャラはもう少し大きめに描いちゃったほうがインパクトはあると思う。女の子キャラもちょっと見たかったところだけど、短編で下手にキャラを増やすと消化しきれなくなりがちなんで、それはまあ仕方ないところか。

【雑誌】週刊少年マガジン 8/16 No.35 講談社 B5平

 真島ヒロの新連載「FAIRY TAIL」が開始。魔法系のファンタジーアクションバトルもので、魔導士の少年少女が冒険を繰り広げていくという感じ。まあよくありそうな設定ではあるものの、手堅くそれなりに楽しめそう。ヒロイン格の巨乳系魔導士少女もまずまずかわいいし。

【雑誌】コミックメガストアH 9月号 コアマガジン B5平 [Amzn][定期購読:7andyicon/Fujisan

 コミックメガストア本誌に続いて、こっちのほうもどんどん内容が良くなってますねえ。創刊当初は、正直コミメガの2軍って感じだったんだけど、最近ではこっちもずいぶん充実してきて、読みどころが増えた。層が厚いっすねえ。

 イソラシ「千夏の(秘)勉強法」。学校ではものすごい優等生でできないことは何もないような天才小学生少女が、保健体育の性に関する項目を極めるべく、ダメ人間である兄にHの実技指導を頼むというお話。かっちりしたかわいい絵柄はなかなか雰囲気が良いし、ワカメちゃんみたいな髪型の妹さんも、最初はツンケンしてたがそこからしおらしく変化していって、わりとかわいかった。てりてりお「ちゅーんなっぷ野上ちゃん」後編。彼氏にいじられまくりの女の子・野上ちゃんがヒロイン。彼氏にもらったメガネがやたら似合ってて、とてもかわいらしい娘さんに描けている。くりくりおめめが良い具合だし、エロもきちんとやっている。

 甚六「ひるやすみ」。この人はメガストアH初登場だが、これもまたなかなかよろしい。昼休みの屋上でカップルさんがイチャついてるだけのお話ではあるけれど、スッキリめでぷにぷにした絵柄に好感が持てた。ED「とししたリベンジ!」は、年下の彼氏と幼馴染みのおねいさん彼女が学校H。うーむラブラブですのう。この人の絵は描線がすごくきれいで華やかです。いよいよ初単行本「QG(キュートガールズ)」[Amzn]が8月19日発売。キャッチーな絵柄の持ち主だし、単行本もけっこうハケるのでは、という気がいたします。

 みつや「青空シスターズ」は「#1」と書いてあるところを見ると連載かな。優しい姉と、めがねっ娘で甘えん坊な妹の二人に好かれまくってる少年が主人公。第1話から親のいない間に3人がエッチしまくっててハーレム状態。てらてら光った肌はボリューム感もあるし充実したエッチをやってきそう。きのした順市「春菜さんが好きだから」。今回は女教師の晴菜さんと、その彼氏である生徒の紺野くんのラブラブエッチ。肉付きのいい太めの体の描き方が良いだけでなく、春菜先生は年上ながらかわいげがあって、キャラとしても魅力的。むちむち系で前から良かったけど、最近ますます腕を上げて来ている感あり。

 ha-ru「大好きニャ」は、おにいちゃんラブラブのロリロリ妹が、猫耳をつけたりトイレや風呂を覗かせたりしておにいちゃんを誘惑〜ってな内容。好奇心たっぷりで甘えた感じの妹さんの表情が明るくかわいい。猫耳もよく似合ってます。黒岩瑪瑙「ケイコとマナブ」は、かてきょのおねえさんが、生徒の少年を調教して女装少年娼婦にしたて上げちゃうというお話。ちょっとかわいた感じの描線がきれいで、独特の味がある。この人もけっこううまいです。

【単行本】「Astral Project 月の光」3巻 作:marginal+画:竹谷州史 エンターブレイン B6 [bk1][Amzn]

 なかなかいい具合で来てるんじゃないでしょうか。この巻は幽体離脱する回数は少なく、主人公の柾彦と、離脱中に知り合った少女・美佐が、普通の地上世界で逢瀬を重ねてどんどん惹かれあっていくという展開。そんな一時の安らぎが描かれてはいるものの、幽体離脱現象をめぐる怪しげな動きも加速してきている。安穏としたままではいられそうにないけどこの先どうなっていくんだろうか。続きが気になる。

【単行本】「俺と悪魔のブルーズ」3巻 平本アキラ 講談社 B6 [bk1][Amzn]

 この巻もすげー読みごたえあります。お話のほうは、イカれた富豪が実質的に支配している町で、RJが捕らわれてリンチされようとしている……という段階でずっと止まっていて、あまり先に進んでいない。それでも禍々しい空気に支配された作品世界は、ゾクッとするような不気味さに満ちていて、なんともスリリングな読み心地。不安を煽り立てるような不吉さが、画面からひしひし伝わってくる。真っ黒い画面作りがたいへんにカッコイイ。この巻では演奏シーンはまったくないが、それでも面白いし、先がものすごく気になってくる。平本アキラは本当に実力あるなあ。読むたびに感心する。

【単行本】「あまえないでよっ!!」6巻 作:ボヘミアンK+画:宗我部としのり ワニブックス A5 [bk1][Amzn]

 最近は逸剛よりも、尼さん6人娘の修行&覚醒の話が中心になってきている。お色気たっぷりでドタバタやるというのは不変ながら、いちおうだんだんお話も動かしてはきているかなといった感じで、ストーリー面での興味もそれなりには保てていると思う。でもやっぱ乳とか尻だよねー、この漫画は。宗我部としのりの女の子絵は、いつもながらとても華やかで眼福。

【単行本】「龍」42巻 村上もとか 小学館 B6 [bk1][Amzn]

 ついに大団円。長らく続いた大河物語だったが、最後まで堂々と、しっかり締めくくってくれた。戦争が終結する寸前のギリギリの状況の裏で、龍やてい、小鈴、甘粕ら、それぞれのドラマに幕が引かれていくのを見て、万感の想いがこみ上げてきた。ラストもジーンと感動させられるものがありました。武専の同級生の面々がどうなったかというのは最後まで気がかりだったものの、まあそれが描かれなかったのは仕方ないかな。何はともあれ本当に長い間お疲れさまでした。

【単行本】「バンビ〜ノ!」5巻 せきやてつじ 小学館 B6 [bk1][Amzn]

 厨房から接客に回された伴が引き続き修行中。これまでは厨房への未練たらたらだった伴だが、この巻あたりになってくると、まずは接客のほうで一人前になるべく本気モードに。料理は全然してないけど、これはこれで熱血ど根性で面白くはあります。まあ早いとこケリつけて、料理もやってほしいところではありますが。

【単行本】「ホスト一番星」1巻 小田原ドラゴン 集英社 A5平 [bk1][Amzn]

 とてもくだらないです。ホストになって女をヒィーヒィーいわせるのが目的で状況した男、後家山一番星が、ホスト界の頂点を目指していくというお話。といっても普通のホスト漫画みたいなド根性モノって感じじゃないので、ヘネシーボトル一気飲みとかそういうことはとくになし。なんの実績もないのに、女の子に対してやたら高飛車に接する「オラオラ営業」をしてみたり、キャッチでつかまえてくる客がヒグマだったり、後家山のやることは何から何までピントがはずれまくり。そのアホさ加減、しょうもなさが楽しい。あんまり力が入ってなくて、いい感じで脱力した味なのが良いです。何気にホスト漫画でこいう力の抜けた作品って珍しいかも。


8/1(火)……王将の頃

▼単行本購入予定。データはbk1まんが王倶楽部の新刊予定を参考に作成。リンク先はAmazonのワード検索。リンク先URLはスクリプトによる自動生成なので、まだAmazonのデータベースに登録されておらず、該当物件が表示されないリンクもありますのでご了承ください。

▼2006年8月購入予定
8/4 「ガタピシ車でいこう 暴走編」2巻 山本マサユキ 講談社
8/4 「ユキポンのお仕事」11巻 東和広 講談社
8/7 「愛気」3巻 ISUTOSHI 少年画報社
8/8 「舞-乙HiME」5巻 佐藤健悦 秋田書店
8/8 「めっちゃキャン」1巻 国広あづさ 秋田書店
8/10 「シスプラ」 狩野蒼穹 コアマガジン
8/中 「これが未来だぜ!」 古泉智浩 青林工藝舎
8/中 「ハニー・ダーリン」 北河トウタ ワニマガジン
8/11 「からくりサーカス」43巻 藤田和日郎 小学館
8/11 「おとなチャレンジ」3巻 米餅昭彦 双葉社
8/11 「鈴木先生」1巻 武富健治 双葉社
8/17 「BECK」27巻 ハロルド作石 講談社
8/17 「ケンコー全裸系水泳部 ウミショー」3巻 はっとりみつる 講談社
8/17 「ファッションリーダー今井正太郎」3巻 西山佑太 講談社
8/18 「魔月館奇譚」4巻 井荻寿一 秋田書店
8/19 「モッちゃん 一触激発編」 尾上竜太郎 白夜書房
8/19 「鈴木式電磁気的国土拡張機」 粟岳高弘 コスミックインターナショナル
8/19 「QG(キュートガールズ)」 ED コアマガジン
8/下 「山本直樹ホラー作品集成 夜の領域」 山本直樹 チクマ秀版社
8/下 「みどりの花」 あすなひろし ブッキング
8/下 「下着日和」 はっとりみつる FOX出版/文苑堂
8/22 「陽だまりのピニュ」2巻 こがわみさき スクウェア・エニックス
8/23 「双月巫女」2巻 アキヨシカズタカ メディアファクトリー
8/23 「二十面相の娘」7巻 小原愼司 メディアファクトリー
8/23 「げんしけん」8巻 木尾士目 講談社
8/23 「ヴィンランド・サガ」1巻 幸村誠 講談社
8/23 「謎の彼女X」1巻 植芝理一 講談社
8/23 「ロボとうさ吉」4巻 加藤和恵 講談社
8/23 「乱飛乱外」2巻 田中ほさな 講談社
8/23 「仮面ライダーSPIRITS」10巻 村枝賢一 講談社
8/23 「へうげもの」3巻 山田芳裕 講談社
8/23 「カズン」2巻 いくえみ綾 祥伝社
8/24 「Dark Seed −ダークシード−」1巻 紺野キタ 幻冬舎コミックス
8/24 「Come Together」 ZERRY藤尾 幻冬舎コミックス
8/24 「やさしくしてね」 大波耀子 幻冬舎コミックス
8/25 「侵蝕プラトニック」 きづきあきら ワニブックス
8/25 「増殖フェティシズム」 きづきあきら ワニブックス
8/25 「あかずのふみきり」 かわかみじゅんこ 祥伝社
8/25 「苺☆TIME(仮)」 島本晴海。 富士美出版
8/26 「ウルトラファイト番外地」 唐沢なをき 角川書店
8/28 「サルまん 21世紀愛蔵版」上下巻 相原コージ+竹熊健太郎 小学館
8/28 「アニメがお仕事! 」5巻 石田敦子 少年画報社
8/28 「シートン」3巻 谷口ジロー 双葉社
8/28 「最後の制服」2巻 袴田めら 芳文社
8/29 「いけない少女DX」 おがわ甘藍 松文館
8/29 「ホーリーランド」13巻 森恒二 白泉社
8/29 「ゆびさきミルクティー」7巻 宮野ともちか 白泉社
8/29 「ユリア100式」1巻 作:原田重光+画:萩尾ノブト 白泉社
8/30 「ヨイコノミライ 完全版」3巻 きづきあきら 小学館
8/30 「SWWEEET」2巻 青山景 小学館
8/30 「団地ともお」8巻 小田扉 小学館
8/30 「アグネス仮面」8巻 ヒラマツ・ミノル 小学館
8/30 「闇金ウシジマくん」5巻 真鍋昌平 小学館
8/30 「MOONLIGHT MILE」13巻 太田垣康男 小学館
8/30 「黄金のラフ 草太のスタンス」18巻 なかいま強 小学館
8/30 「花縄」4巻 作:小池一夫+画:森秀樹 小学館
8/30 「カムイ伝全集 第二部」9〜10巻 白土三平 小学館
8/31 「コダマの谷」 入江亜季 エンターブレイン
8/31 「群青学舎」1巻 入江亜季 エンターブレイン
8/31 「真説 ザ・ワールド・イズ・マイン」1〜2巻 新井英樹 エンターブレイン
8/31 「ほしのふうた作品集(仮)」 ほしのふうた 東京三世社
8/未定 「そこはぼくらの問題ですから」 桂明日香 太田出版

【雑誌】漫画アクション 8/15 No.16 双葉社 B5中

 こうの史代の読切「大潮の頃」が掲載。父母と兄一人妹二人のご家族が、親戚の家に遊びに行った一日の様子をしみじみと描いたお話。お話の時期は昭和初期。とくに大きな事件があるわけではないけど優しくのどかな雰囲気作りで、暖かい気持ちになれる作品。あと今回は主線が筆ペンかなんかでしょうか、ちょっと太めのかすれた感じの画材で絵を描いてて、それがまた暖かな雰囲気を出しているのが良いです。

 新連載、作:新堂冬樹+画:早川ナオヤ「夜騎士物語」は、歌舞伎町のホストの世界を描いていくお話。なんか倉科遼に続いて、新堂冬樹原作の夜の世界系作品も増えて来ている感じがする。湯浅ヒトシ「耳かきお蝶」は安定して面白い。耳かきがいまいち不調で落ち込むお蝶さんを、正吾や、以前出てきた中国系の耳かき職人が励ますというエピソード。まあたまにはこういうしおれたお蝶さんも、なんか色気があって良いです。

【雑誌】近代麻雀 9/1 竹書房 B5中

 作:嵐田武+画:玉置一平「ラストバイニン」。お話自体は小ネタ勝負でこじんまりという感じだったが、今回出てきた雀荘のねーちゃんがのっぺりした一見無愛想っぽい顔だけど、ちょっとかわいいくて良いなと思った。神原則夫「西校ジャンバカ列伝かほりさん」。かほりさんの爺さんが末期ガンだった……という続き物の話にしてたけど、ギャグで軽く流した。も少しヒネリがあるかなとも思ったけど、まあこういうのもこの漫画らしくはある。

【雑誌】漫画サンデー 8/15 No.31 実業之日本社 B5中

 作:倉科遼+画:みね武「艶恋師」。外人サンがからむと通常よりも何倍かアヤしさが増す本作だが、今回は中国人がからんできた! というわけで菊アニィが何をやってもイカない中国人ホステスと対決。そして中国四千年の歴史がどうのこうの言い出した挙げ句、「中国密教のある宗派に伝わる”童子功”の修行」とやらが登場。「生涯女性とは付き合わせ結婚せず、成功することもないという禁欲の修行」とやらをやってるのに、なぜかそれが「究極の性のパワーを生む」らしい。これはなんだか凄いことになってきた。続きが激しく楽しみだ!! あと今号で森本サンゴの4話集中読切シリーズ「噺家の女房」がおしまい。枯れた味と人情味があってなかなか良い作品だった。「またの登場をお楽しみに」とあるけど、そのうちまた再登場してほしい。

【雑誌】ビジネスジャンプ 8/15 No.17 集英社 B5中

 作:田中啓文+画:たなかしえの新連載「わらばな」がスタート。はねっかえりの不良にーちゃんが、落語家に弟子入りさせられ、修行を積むことになるという落語家青春ストーリー。なんか最近、落語関係の漫画はけっこう見るようになってきたなあ。アニメでも「落語天女おゆい」があったり、代アニの学院長に三遊亭楽太郎が就任したりと、落語界的にもアニメ・漫画方面でプロモーションをかけようとしてるようだけど、今回の作品もそれと関係してたりするんですかねえ。

【雑誌】ポプリクラブ 9月号 晋遊舎 B5中 [Amzn]

 ヤスイリオスケ「COOL OR HOT」。一見クールなめがねっ娘彼女が、おうちで彼氏と一緒に宿題をやってその後……といった感じでエッチに突入。この人の絵はつややかでボリューム感があっていい。女の子はきっちりかわいいし、おっぱいも大きいしで好みです。BENNY’S「年上キラー」。なんだか年上の女性を落とすフェロモンを持った男子が、唯一それが通用しない自分のねえちゃんに対して、集中的にフェロモン発射〜といった感じ。かなり割り切った設定だが、ツンケンした美人おねえちゃんがエロい気分になっちゃう様子がなかなかエッチかつ甘美でよろしうございました。

 De「委員長と御主人様」。毎度たいへんカワイイ絵柄です。今回はちびっこ委員長が、同級生男子にラブラブ調教されてるってな話。目の中と、ほっぺたに白い点で光を入れてるところが絵柄的には特徴っすかね。ちんまりキュートな女の子がたいへん萌える感じで良いと思います。中年「どじっ娘JAPAN」。ちょっとほわほわした感じのスッキリした絵柄がなかなか。女の子はわりと純情でつつましやかな感じなのに、それが御主人様にいわれて別の男とエロっちいことをしてて、やってること自体はけっこうやらしい。まあ軽いノリなので、そこまで淫靡ってほどにはなってはおりませぬが。

【アンソロジー】CRAFT Vol.29 大洋図書 A5平 [bk1][Amzn]

 山本小鉄子「ドキドキレンアイ」。順調に愛を育みつつあった幼馴染み男子カップルだけど、そこにライバルが登場して主人公格のほうが心穏やかならずって感じの展開。とても楽しくラブコメしております。微笑ましい。雁須磨子「ちいちいはしゃぐ、とおくとぶ」は8話め。相変わらずマイペースな感じで見てて楽しい。この人の描く作品は独特ののほほんとした雰囲気があるので、本を通しで読んでてもやっぱパッと目に入ってきます。読みやすい。

【単行本】「ヘルシング」8巻 平野耕太 B6 [bk1][Amzn]

 すごく久しぶりの第8巻。今回は戦闘が最終局面に近づいてきて、アンデルセンとアーカードのタイマン勝負が展開。ここまで局面をガシガシ盛り上げてきて、敵対関係もずっと描き続けてきた宿敵だけに、その対決の模様はビリビリしびれるようなカッコよさ。心情的にはやっぱアンデルセンさん頑張れという感じだけど、アーカードさんも当然のことながら極強。とにかく濃厚なハッタリがビシビシ決まってて刺激的でオモロいです。

【単行本】「しおんの王」4巻 作:かとりまさる+画:安藤慈朗 講談社 B6 [bk1][Amzn]

 トーナメント戦がどんどん進んで、各局面で勝負は白熱。そんな中、羽仁弟の暗躍などもあり、紫音の父母の惨殺事件をめぐる謎もまた深まっていく。といったわけでお話的にはかなり盛り上がって来ている。紫音、沙織、歩の3人娘(まあ一人は男ですが)もそれぞれ見目麗しい。とくに沙織が最近良いなあと思ったりします。

【単行本】「幸福喫茶3丁目」4巻 松月滉 白泉社 新書判 [bk1][Amzn]

 この巻もしっかりほのぼの。潤が進藤の部屋で一夜を過ごすといったちょいとドキドキハプニングもあったりするけど、まあ基本的にはいつもどおりの日常話がベース。そろそろお話ももっと進めていってほしいような気はしますが、暖かい雰囲気作りで、コンスタントに楽しく読める作品になってると思います。あとこの巻には読切の「ハナとアゲハ、夏。」も収録。終盤の展開にはちょっと無理があるかなーという気はしなくもないものの、こちらもほのぼの暖かいホームコメディになってて好印象。


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