2006年5月下旬


5/31(水)……J道一直線

OHP月極アンケートのテーマ入れ替え。……とかいって、本当に入れ替えたのは6月2日のお昼なんですが、まあいつも月末日記に記載している項目なんでこちらに。

 6月のテーマは 「メディアミックス漫画」で行きます。最近とくにアニメやラノベ、ゲームなどと連動した作品をよく見るような気がしますが、その中からオススメの作品を挙げていってください。2004年2月にも「漫画化して成功した作品」というテーマでやったことがありますが、今回はよりメディアミックス寄りなバージョンとでもいいますか。

 「メディアミックス」という趣旨ですが、今回は「けっこう続いていた漫画が大元で、それが好評でアニメ化された作品」は範囲外ということにしておきます。あくまで最初からメディアミックスを目指して始まった漫画や、他メディア作品がメディアミックスにより漫画化された作品ということで。また「原作はこの小説」とか「アニメが×月から放送」とかいうメディアミックス関連の情報は、コメント欄に入れておいていただければと思います。

 また5月分の「期待の新鋭作家2006」は締切。DMCの若杉公徳がぶっちぎりで1位という結果に。まあ現在の旋風吹き荒れっぷりからして納得いく結果でしょう。ネウロの松井優征も勢いありますねえ。そのほかの結果で嬉しかったのが「アンダーカレント」の豊田徹也(単行本感想はオス単2006年1月分参照)や、今自分的にプッシュ中の「しあわせももりんご」のうさくん(単行本感想は20060510日記参照)あたりが上位に来てること。あと「スミレ16歳!!」の永吉たけるもオススメなんですが、DMC、しあわせももりんご、スミレと、ギャグで有望な作家が出てくると、個人的にはワクワクします。

【雑誌】週刊少年サンデー 6/14 No.26 小学館 B5平

 藤田和日郎「からくりサーカス」が最終回。長期連載をきれいに締めくくり。途中多少ダレ気味なところもあったけど、見せ場シーンのテンションは非常に高かったし、グッとくるシーンも多くて、いろいろ楽しませてもらいました。最後のフェイスレスの改心はなんか急で、少し拍子抜けした感もあったけれど……。まあ何はともあれお疲れさまでした。井上和郎「あいこら」。天幕さんが風邪ひいてハチベエがそれを看病する……というお話。ハチベエの家庭環境の話とかも語られて、天幕さんちょいとヨロリってな感じ。やはり本命サン的な女の子のエピソードだけに、ラブコメ度高いっすね。

【雑誌】週刊少年マガジン 6/14 No.26 講談社 B5平

 永吉たける「スミレ16歳!!」。スミレが部活に挑戦してみようと、いろんな部を見て回るというお話。「スミレ17歳!!」バージョンと同じく新体操をやるのかなーと思ったけど、そこらへんは変えてくるんですかね。 西山佑太「ファッションリーダー今井正太郎」はだいぶまとめに入ってきたかな。最終回が近そう。それにしてものん坊はやっぱりいいです。あと今号はサッカーW杯が目前ということで、日本代表、宮本常靖のドキュメンタリー漫画が掲載。作画は谷嶋功。まあオーソドックスな出来で、可もなく不可もなくといったところ。

【雑誌】COMICジェイド Vol.1 ティーアイネット A5中

 MUJIN増刊枠で新雑誌。編集人は塩山芳明。掲載作品の中で目立つのは、あとりKの「真奈DVD」でしょうか。要するに兄が割った友達のエッチなDVDの代わりに、妹がエッチなことをさせられるというお話。「D・V・D!! D・V・D!!」といわれると、妹の真奈ちゃんは誰にでもエッチをさせなければいけないというルールで、近所の小学生っぽい子供まで「D・V・D!!」と叫んでいる様子がアホくさい。そのほかではてっちゃん「菊地君の約束」では、大島永遠「女子高生」に出てくる綾乃みたいな巨乳眼鏡女子が、野球部の面々と乱交。作画はこの雑誌の中では一番好みかな。

【執筆陣】いトう、逆襲武士、カワディMAX、好善信士、尾山泰永、鬼姫、あとりK、トリウミユウキ、てっちゃん、三葉りを、ふみまん、月下冴樹

【単行本】「ヨコハマ買い出し紀行」14巻 芦奈野ひとし 講談社 B6 [bk1][Amzn]

 ついに最終巻。最後までゆったりとしたぺースでお話は進むけれど、タカヒロやマッキたちはどんどん大人になっていき、アルファさんは変わらないままで留まっていて、読み進むにつれ「ああ、物語が終わっていくんだなあ」という感慨に包まれていきました。悲しいというのとはちょっと違う、暖かいけれども胸を締め付けられるような寂寥感に満ちていて、最後のほうはやっぱり泣けてきました。全般的には癒し系のようでありながらも、そこに悲しさも同時に含んでいる。「砂漠が美しいのはどこかにオアシスを隠しているからだ」とか、「西瓜は塩をかけると甘くなる」とかいう言葉が頭をよぎる。たそがれていく悲しさが常にあるからこそ、今、そこにあるアルファさんたちとの触れ合いが、よりかけがえのないものとして心を癒す。実に気持ちの良い物語だったと思います。

 あと芦奈野ひとしの作画の素晴らしさ、画面作りのうまさは、長い連載期間、終始一貫して高いクオリティで保たれていた。コマ数は必要最小限、セリフで語りすぎることなくしっかり絵で見せる。その表現力の高さは特筆モノだった。この手の作品の、まさにお手本的存在といえるでしょう。

【単行本】「すずめすずなり」3巻 秋山はる 講談社 B6 [bk1][Amzn]

 こちらも最終巻。朝御飯のときには全員集合というのを唯一の決まりとする、とてもアットホームな木造アパートに住む人々の生活を、暖かく描いていくという日常ストーリー。大きな事件があるわけではないけれど、ほんわかとした雰囲気に満ちていて、読んでて楽しかった。また主人公である26歳サラリーマン・橋本に片想いする大家の娘さん、多恵子ちゃん14歳はかわいかった。不器用だけどすごく真面目に人に接していく態度に交換。あと角が丸くて品の良い親しみやすい絵柄も上々。次回作も楽しみな作家さんであるなあと思います。

【単行本】「仮面ライダーSPIRITS」9巻 村枝賢一 講談社 B6 [bk1][Amzn]

 ゼクロスを主役に、仮面ライダーたちとバダンの悪者たちとの激闘を描いていく。ゼクロス編が長くなり、ストーリーが大仕掛けになったので、1話1話ごとのカタルシスがあまりなくなってしまった点はちと残念だけれども、ライダーたちへの思い入れたっぷりの熱血描写は、相変わらずアツくてかっこいい。

【単行本】「もやしもん」3巻 石川雅之 講談社 B6 [bk1][Amzn]

 順調にかもし中。発酵関連の知識をふんだんに盛り込みながらも、むさくるしいけど楽しい農大ライフをきちんと描写。菌の連中の会話もあっけらかんとしてて妙に楽しいし。実際に知識がつくかどうかはともかくとして、発酵関連の学問の世界が非常に身近に感じられるのもグッド。知的好奇心とかわいいもの好き、あと学生生活満喫欲とかを満たしてくれる。それにしても石川雅之がこういうテーマでブレイクするとはなあ。「カタリベ」描いてたときからは想像もつかなかった。

【単行本】「姫ごよみ」 天竺浪人 コアマガジン A5 [Amzn]

 天竺浪人最新刊は、なんだかギャグ風味の強い作品が揃った短編集となった。以前から天竺浪人はAV女優の話するの好きだったけど、今回はその趣味を前面に押し出した「マネージャーのお仕事」が収録されてるし、そのほかアイドル系のネタもあり。とくに「はだか姫」は馬鹿馬鹿しくていいですな。小倉優子がモデルっぽいぽやんぽやんな女の子・ゆうかりんがヒロインなのだが、主人公をはじめとした性欲の強い人には、彼女が常に裸で見えるという設定。んでもって彼女が裸に見える、鬱屈した性欲を抱えている人たちを、ゆうかりんは尽きることなき優しさを発揮して、その体で一生懸命元気づけてしまうのだーってな話が展開される。最初の設定やその後の展開の下らなさが見てて楽しいし、解放感たっぷりなおめでたいラストも面白い。まあ淫靡なものをお求めな人や、ヌキ目的の人にはちと厳しいかもしれないけど、トリッキーなエロコメディが好きな人にとっては一読に値する一冊といえるんじゃないでしょうか。


5/29(月)5/30(火)……うるち米ブランド

▼なかなかまとまった時間がとれなくて、仕事だけでなく、更新やアニメの積み残しがたまりまくり。週末あたりにはなんとか体制を立て直したいんですが……。

【単行本】「デトロイト・メタル・シティ」1巻 若杉公徳 白泉社 B6 [bk1][Amzn]

 更新が遅れたのですっかりムーヴメントが取り残されてしまったファック!! というわけでヤングアニマルで連載中のデスメタルギャグがついに単行本化。最近のギャグ漫画の中でも屈指の笑える作品だけに、待ちに待ってたという感じでとても喜ばしい。発売は5月29日だったが5と2を入れ替えるとすなわち259(地獄)。DMC降臨の日にふさわしい。

 お話のほうは、素顔はナヨっちいフォーク野郎な根岸崇一が、なぜかインディーズのデスメタルバンド「デトロイト・メタル・シティ(DMC)」のカリスマヴォーカル「クラウザーII世」として活動。普段は大人しい根岸だが、ひとたびクラウザーさん姿に変身するやテンションが上がりまくりで悪魔のごとき言動・行動を繰り返す。その様子がものすごく面白おかしく描かれている。

 クラウザーさんの行動はいちいち伝説になるほど凄い。1秒間に10回「レイプ」を連発するシャウト、警察官を地獄へと突き落とす「48のポリ殺し」の一つ「非情なるギター」、かつてのデスメタルの帝王をファック合戦で打ち負かしステージ上で公開レイプ……などなど、どれ一つとっても悪魔そのもの。そしてついついそんなことをしてしまって思い悩む、素の根岸部分との葛藤も面白い。普段は人畜無害なようでいて、心の奥底にドス黒いものを潜ませた根岸。まったく恐ろしい。

 あとやっぱこの作品で面白いのは言葉。やたら「ファック」や「レイプ」「SATSUGAI」などといったワードを連発するDMCの曲の歌詞は見ただけで慄然として笑いが吹き上げてくる。あと「ファック」は伝染る。これ読むとつい語尾にファックをつけたくなるファック。それからこの作品を盛り上げる上で欠かせないのが、やたらノリがいいDMCのファンたち。「クラウザーさんが0.5ファック勝ったぞ」とか、DMCの演奏中ずっとしょうもないことを叫び続けてる。クラウザーさんたちのポーズもいちいちいい。遠目に見るとカッコ悪……もといなんか神々しい、いや悪魔悪魔しいまでの人文字など、ヴィジュアル的にも素晴らしい。

 なんだか初版の刷り部数が足りなかったようで、DMC難民も各所で出ている模様。早いとこ増刷して、みんながファックしてSATSUGAIしてレイプする日が来るといいなと思います。

【単行本】「エマ」7巻 森薫 エンターブレイン B6 [bk1][Amzn]

 まだビームのほうで外伝が描かれる予定だが、本編のほうはこの巻収録分で最終回。貴族文化の残る英国を舞台に、貴族のおぼっちゃん・ウィリアムと、メイドのエマの恋の行方を描いた物語を、最後までしっかりと描き通した。二人のロマンスは非常に素敵で印象的だったし、服装やちょっとした動作、家具調度など、その当時の様子をしっかり描き出そうという作者のこだわりが端々から感じられて、たいへん良質な作品に仕上がったと思う。落ち着いた雰囲気でありながら、華もけれん味もある。最後のほうの展開は思ったよりもあっさりしてたかなという感じは多少あるものの、二人の恋が実り、幸せなラストを迎えられてホッとした。連載中に、作者自身の描写力もどんどん進歩し、画面作りがよりダイナミック、そして厚みのあるものになっていき、その点でも読みごたえのある作品だった。

 まあエレノアちゃんの今後をはじめ、いくらか片づいてない部分はあるものの、そこらへんは外伝のほうでフォローがあるんでしょう。外伝読切シリーズはコミックビーム9月号からスタート予定。楽しみに待ちます。

【単行本】「ABARA」上下巻 弐瓶勉 集英社 B6 [bk1][Amzn:/

 久々の単行本。ストーリーのほうは、単行本の裏表紙のほうに簡潔にまとめられているのでそれを読むと、だいぶ整理して読んでいけるが、この人の場合はストーリーうんぬんよりもやっぱり圧倒的なヴィジュアル。ハードコアで未来的な、建造物やクリーチャーの作画が相変わらずやたらカッコいい。巨大な建物、異形の生命体や非生命体は、いつ見てもすごい迫力。これだけの絵なので、B6じゃなくてもっと大きい判型で読みたい。いつも思うことではありますが。

【雑誌】ヤングキングアワーズ 7月号 少年画報社 B5平 [Amzn][定期購読:7andyicon

 大石まさる「水惑星年代記」が今回も良いですねえ。前回の気球に乗って世界一周レースをしている、女性研究者&助手の青年の物語の続き。気球内でずっと一緒にいるうちに恋に落ちた二人だが、最初のカラーページはちょっぴりエッチなハプニングからスタート。その後のラブラブ模様が実に微笑ましいし、二人のキャラも魅力的。あとそんなに描き込まれているわけではないけど、気球だけに背景もスパーンと気持ちがいいし、二人を取り巻く人間模様も暖かい。なんかすごく読んでて楽しい気分になれる。単行本1巻は7月26日発売予定。オススメ。

 石田敦子「アニメがお仕事!」。いったん挫折しかかったイチ乃だが、ベテラン声優の葬儀に出席し、まったく関係ないファンの人たちまでその死を悼んでいるのを目撃して、再び奮起する。けっこう深刻なスランプかなあと思ったが、意外とあっさり立ち直っちゃった感はある。まあちゃんと立ち直れて何よりではあるんだけど、きっかけが「声優の死」というけっこうな偶発事であるだけに、「それがなかったらどうなっちゃってたんだろう」とも思ってしまう。むしろもっと悩んで悩んで、自分の中から解答を見つけて欲しかったような気もした。

【雑誌】コミックバーズ 7月号 幻冬舎コミックス B5平 [Amzn][定期購読:出版社

 幸崎えんの読切「ウルティマ★ブライド」がなかなか。気が弱いせいで上司の失敗を押しつけられ、会社をクビになったばかりのヘタレ主人公男子のところに、とてもきれいなお姉さん型の宇宙人が落ちてきて、主人公は彼女と一緒に化物と戦うことになる。そんな感じでドタバタしたアクションなんだけど、終盤からラストにかけてがラブラブで微笑ましかった。絵のほうも品が良くてきれいだし。玉置勉強「東京赤ずきん」。マルコを失ったヴィヴィが迫り来る敵を相手に一人で大立ち回り。ウエディングドレスに身を包み、4本の腕を駆使して暴れまくるヴィヴィが、美しく禍々しく、そしてカッコ良い。刺激的な描写がいっぱいで、安定して面白いと思う。

【雑誌】コミック三国志マガジン VOL.9 メディアファクトリー B5平

 志水アキの「彷徨う鈴影」が巻頭カラー。甘寧の若いころを描くという内容のお話。わりとカッコ良くはあるけど、この人については「雲のグラデュアーレ」のころの絵のほうが好きだったなあ。佐々木泉の魯粛漫画は5話め。今回のタイトルは「捕風船」。孫権が父の仇である黄祖を討たんとした戦いで、魯粛が果たした役割を描いていく。こちらはいつもながら安定して面白い。作画がキレイだし、魯粛をはじめとした呉の将たちも、それぞれ好感の持てるキャラとして描けている。個人的にはもう少しメジャーなところで描いてもいい作家さんだと思うんですが。あと今号は軍師特集。こじまかずともが諸葛亮、黄十浪がソジュ、中島三千垣が陸遜を描いている。内容的にはもう一歩って感じだけど、諸葛亮がやけに邪悪で、マッドなふうだったのが印象に残った。

【雑誌】ヤングマガジン 6/12 No.26 講談社 B5中

 鈴木一世「ゲヘヘのヌベコ」が久々に掲載。ダメ男・凡人と不気味な顔のヌベコ。どちらも冴えなくて、ときには喧嘩もしちゃうけど結局仲の良いカップルの日常を描いていくシリーズ。ヌベコは不気味顔のキャラとして描かれているが、中身はけっこう女の子らしくて愛敬がある。あとなんだかんだいって愛情はあるので、微笑ましいお話に仕上がってて、読後感は良いです。小田原ドラゴン「チェリーナイツ。半年前に1回話しただけのキャバ嬢が電話をかけてきて、食事に誘われ江藤は舞い上がるが……。甘い誘惑につられて失意に沈む、江藤の哀愁たっぷりな姿が涙を誘う。あとさりげなく裸エプロンでメシ作ってる江藤がなんかいい。

【雑誌】ビッグコミックスピリッツ 6/12 No.26 小学館 B5中

 小田扉「団地ともお」。今回はなかなか面白い構成。絵のほうでは現在の団地の様子を描きながら、各コマに、かつてその団地に住んでいた人の随筆的な文章を流していく形。パッと見はいつもどおりのともおたちの日常なのに、そこにかつての住人の切なげな文章が乗っかっているおかげで、ともおたちのなんでもない日常がやけにかけがえのないもののように見えてくる。こういう構成をサラリと週刊連載で入れてくるってのは大したもんだなあ。

【雑誌】週刊少年ジャンプ 6/12 No.26 集英社 B5平

 坂本裕次郎「タカヤ−夜明けの炎刃王−」が最終回。打ち切りのようだけど、迷走しまくっていただけに、まあ仕方のない結果か。やはりちとタカヤを急激に強くしすぎたのは違和感があったし、最初のほうは濃厚だったラブコメ色を存分に生かせなかったのも残念だった。ただ親しみやすいキャラを作れる人だとは思うし、次回作も読んでみたい。この失敗を生かして成長してくれればといったところ。

【雑誌】漫画サンデー 6/13 No.22 実業之日本社 B5中

 なんか意外なところを登用してきたなあ……。というわけで法田恵と小石川ふにが登場。コンビニ売り系のエロ雑誌やってた編集者さんが移ってきたとかだろうか。で、法田恵の読切「色は匂へと」は、化粧品メーカーで香り成分の研究をしている美人女性研究者と、企画部のおにいちゃんが、香りの開発で一緒に作業している間に恋仲に……って感じのお話。いつもながらの柔らかい絵柄で、これまたいつもながら軽いノリでエッチもしちゃう。この気安さと女性キャラのもちもち感は好きです。小石川ふに「この鐘を鳴らすのは貴女?」は新連載。第一話は、バリバリの有能女性社員だけどエッチも好き……ってなヒロインさんのお話。えーとこれは続きモノになるのかな。まあ4Pものなんで気楽に読んで、ちょっとエッチ成分を補給ってな感じですか。

【雑誌】漫画ゴラクネクスター 7月号 日本文芸社 B5中

 神原則夫「エロせん」。老女風俗嬢のもずくさんが足を洗っちゃいますという回。まあこれまでやってたってことのほうが異様ではあるんだけど。いつもながらちょっとヘンで味わい深い世界を飄々と描いてるのがいいですね。本沢たつや「新宿イエス」。元ヤクザ牧師・竜二の先輩牧師が、新宿で「一人が三人に対して良いことをする」運動を広めていこうとするというお話。いろんな人が良いことのつもりでやってることが、かえって悪い結果を招いちゃったりとか、あれよあれよって感じの事態の転がりっぷりを楽しく描いてて面白かった。

【雑誌】快楽天 7月号 ワニマガジン B5中 [Amzn]

 ゆきやなぎ「しかって!双子姉妹2」。主人公がおとなりの家の双子姉妹に惚れられて、エロエロアタックを受けている……という状態で、お話のほうも目覚ましWフェラからスタート。ということで双子姉妹のエッチをやるのかなと思ったら、今回は姉妹のお母さんのほうがメインだった。まあ個人的にはそっちのほうが熟れてるのでもっけの幸いという感じではありますが、双子姉妹のほうを期待した向きにはちょっとガッカリ感あるかも。まあどっちにしろ手堅くエロくて良いんですが。

 ムサシマル「ラブストッキング」は、年下の彼氏にうまくノセられて、いかにも強気っぽい彼女がコスプレエッチとかしちゃうというお話。相変わらずムサシマルの絵はキレがあってうまいし、お話のほうもノリが良くて楽しい。ポン貴花田「性母」は、子供の埋めない身で農家の嫁となった女性が、夫のいいつけで近所の連中に体を与えることを繰り返させられる……という内容のお話。普段はしとやかで上品な美しい奥さんが、コトに及ぶと乱れまくる様子がしっかりエロっちく描かれている。この人は、明るめの話でも暗めの話でも、ラブラブでも凌辱でも幅広くこなせて、実用性もちゃんとキープしている。絵柄的にも汎用性が高いし、本当オールマイティだなあと思います。

 北河トウタ「あれふぇち」は2話め。エッチはしたことないけど興味は津々な美男美女カップルが、やらないけどエロいことをしていく……という内容のシリーズ。今回はこたつに入って、お互いのアソコを足で刺激しあうという内容。やってることはけっこうフェティッシュなのに、あくまで初々しさをキープしたままなのがいい。甘ったるくて微笑ましいです。

【雑誌】COMICパピポ 7月号 フランス書院 B5中 [Amzn]

 D.P「SAME DAY POKOS×SALA」。今回は「ポコといっしょ」シリーズ。ポコが同じく耳娘のセイラのおうちに遊びに行くというエピソード。子供バージョンのポコは相変わらずかわいいし、今回は少女バージョンのポコも登場。いつもながら達者な絵柄でうまいですのう。すめらぎ琥珀「Sweet3 Room」は8話め。3人姉妹に同時に好かれてしまった主人公だが、ついに一人だけを選ぶ局面に……ということでお話はクライマックス近し。まあやっぱり同年代の娘さんとくっつくようですが、個人的にはおねいさんキャラがいいですなあ。すめらぎ琥珀も年上系は得意な人だしね。

【雑誌】キャンドール 7/12 VOL.30 実業之日本社 B5中

 むつきつとむの新連載「桃色ぴーナッツ」が開始。主人公男子が管理人をつとめるアパートに、かわいい女の子4人が越してきて、ラブラブH生活が繰り広げられる……という感じかな。ロリっぽいのからお姉さんっぽいのまで揃ってて、賑やかになりそう。

【雑誌】エンジェル倶楽部 7月号 エンジェル出版 B5平 [Amzn][定期購読:Fujisan

 今号は表紙が東雲舞樹。つやつや感のあるコート紙ってこともあって、なんかコミックガムみたいに見えるな……。やはりあずき紅が表紙でないと、違う雑誌みたいな感じが。まあそのうち慣れるんだろうけど。漫画のほうは、ミル・フィーユの兄妹モノ「サキ・スパーク2」が馬鹿馬鹿しくて楽しい。彼氏がマザコンだったため別れた妹に対し、「そんな肉親しか愛せない奴は子供だなっ!」というシーンとか、ちょいとアホなセリフがいい味を出している。昭嶋しゅん「Sister's asort」も兄妹モノ。この雑誌の中ではわりとライトなタッチの絵柄で、巻中カラーでぷりぷりつやつやしたおっぱい描写が映える。扉ページの「パイズリに籠められた背徳の旋律!!」ってアオリ文句が何気に馬鹿馬鹿しいなとか思った。


5/27(土)5/28(日)……縄擦れ

▼昨日の日記の購入済み物件にメロディ7月号が入ってましたが、アレは間違いでした。6月号から偶数月発売になってました。ていうか6月号ダブり買いしてた……。

【雑誌】月刊少年シリウス 7月号 講談社 B5平 [Amzn]

 創刊1周年。売れてるかどうかは知りませんが、けっこう面白い作品も増えてきて、楽しめる雑誌になってるし、最近創刊された雑誌の中では頑張ってるのでは。

 で、今号の表紙&巻頭は光永康則「怪物王女」。下のほうで単行本2巻の感想も書いてますが姫様らの女の子キャラがかわいく、ほのぼのした日常と戦闘シーンでメリハリもきいてて楽しく読める。田中ほさな「乱飛乱外」も好調に推移。今回は雷蔵御一行とお姫様がみんな捕らわれの身になったが、その中で雷蔵がちょっとかっちょいいところを見せる。色っぽいねーちゃんらが派手に動き回る作風は華やかだし、安定感もある。「暗号名はBF」のときよりも画面が見やすい感じもします。

 作:はやみねかおる+画:武本糸会「ぼくと未来屋の夏」は謎解きクライマックス。次号で最終回とのこと。上品な作画で少年時代ならではのワクワク感のある物語を構築していて出来が良いです。次号も楽しみ。あと作:雑破業+画:石川マサキ「魔法使いのたまごたち」も相変わらずいいですな。今回はクリスが魔法学校に入るまでのいきさつ編。基本的に6人とも気性のいい子が揃ってて、見てて楽しい。まあ今回は6人のうちの2人しか出てこないけど。

【雑誌】電撃コミックガオ! 7月号 メディアワークス/角川書店 B5平 [Amzn]

 作:竹宮ゆゆこ+画:倉藤倖「わたしたちの田村くん」が新連載。ラノベ原作の作品なんですな。主人公+不思議少女+クールなツンドラ系の三角関係ラブコメなんですかね。原作未読なんで詳しいことはよく分からんけど、倉藤倖の作画はスッキリ爽やかでなかなか達者だし、まずまずの出だしといえるのでは。いわさきまさかず「ケメコデラックス!」。学校が夏休みに突入してみんないろいろワクワク。そんな中、ケメコのライバル的キャラも登場。ますます賑やかになりそう。あとは夏休みってことで、ケメコ中身&イズミちゃんによるラブコメ展開も多くなりそうで楽しみなところ。

【雑誌】フラワーズ 7月号 小学館 B5平 [Amzn][定期購読:出版社/7andyicon

 西炯子の新連載「放課後の国」がスタート。「最強の新シリーズは苦手科目の徹底履修!!」というのが扉ページのアオリ文句。たぶん学校の各科目にからめて、オムニバス形式でドラマを展開していくという感じになるんでしょう。今回はヒマな時間はずっと数学の問題を解き続けている数学マニアの少年が、数学の成績が悪い女の子を頼まれもしないのに押しかけ徹底指導するというお話。数学少年はパッと見変人だが、その行動の裏側にはちょいと甘い気持ちも隠れていて……ってな感じで、締めくくりは爽やか。

 やまざき貴子はフラワーズ初登場で、シリーズ連載開始。メロディが隔月になったんで手すきになったのかな。で、新連載の「LEGAの13」は、16世紀後半のヴェネチアに済む、恋多き錬金術師見習い青年の日常を描いていくという感じ。衣装など装飾多めな画面作りはフラワーズを意識してのことかな。わりと賑やかな連載になりそう。波津彬子「うるわしの英国シリーズ」は相変わらずいいですな。今回の「5番めのコーネリアス」は、少年時代のエヴァディーンが登場。上品ながらもロマンス的な香りもきっちり漂わせていて素敵です。

【雑誌】コーラス 7月号 集英社 B5平 [Amzn]

 谷川史子の読切「スパイラルホリディ」60P。新郎新婦ともにギリギリ遅刻寸前な結婚式当日の模様を、その主要人物たちの行動を時系列で追いながら、ドタバタ描いていくというコメディ。最後はハッピー・エンドできれいにまとめているけど、ちとガチャガチャしすぎてて読みにくいかな……。また、今号から榎本ナリコの新シリーズ「こころのなまえ」も始まっている。今回は人に涙を見せないクールな少女が、ふと涙をこぼしてしまったときの物語。まあいつもの榎本ナリコという感じなんだけど、男がメソメソしすぎてて、個人的にはいまいち合わない。松田奈緒子「悪いのは誰」は最終回。まとめて読むと面白そうだなあ。そのうち単行本読んでみるか。

【雑誌】校則違反 Vol.3 少年画報社 B5平

 一つの学校を舞台に、いろんな作家が学校を舞台にしたエロ漫画をそれぞれ描いていくというコンセプトの本。今回で3号めだけど、けっこうちゃんと続いてますな。今回漫画を描いているのは、朝倉妃那、中村卯月、RAYMON、恩田チロ、堀博昭、愛染五郎、酔花ころん、りゅうき夕海、犬神尚雪、りゅうとひさし、矢吹豪。そこそこのラインナップではあるものの、巻頭あたりにもう一人くらい「この人が載ってれば買う!」ってな感じのパワフルな人が欲しい気もする。

 恩田チロ「プールサイド少年×少女」はまあタイトルどおりの内容。つきあってる彼氏彼女がプールサイドでスク水Hという感じ。ぷにぷにした肉付きのいい可憐な絵柄で、手堅くしっかりエッチしてるし、締めも甘く爽やか。犬神尚雪「保健室へ行こう。」は、保健室の男先生と女生徒という、エロ漫画だとわりと少なめのパターンかな。鉛筆描き的な(といってもデジタル処理されてるようだけど)淡いタッチは、ほがらかで品が良くて好印象。りゅうとひさし「とある、雪の日。」。ぐるぐるした感じの目の描き方が特徴的な、キレのある絵柄が相変わらず目を引く。エロ度は中くらいだけど、この人の絵柄はわりと好きなんですよね。

【雑誌】阿ウン 7月号 ヒット出版社 B5平 [Amzn][定期購読:7andyicon/Fujisan

 高岡基文「奥様はいいんちょ」前編。学校でビシビシ厳しく取締をやってる風紀委員長女子が、実は先生と結婚してて、それを知られてしまったいいんちょさんが秘密につけこんでやられちゃう……ってな話。ヒロインさんが三下連中にやられる様子はしっかりエロいけど、肝腎のシーンはちょっと短めかなあ。師走の翁「シャイ娘。外伝 VI来襲」。もうすぐラストだと思うけど、けっこう引っ張りますねえ。まあ×浦あや嬢のやられっぷりは濃密でしっかり実用的なんでいいですが。たかのゆき「にこたま」は、先輩女子に片想い中の男子が、同級生の双子女子に好かれてしまってたいへんなことに……ってな話。双子の一方的な大胆行動が楽しく華やか。あと魔訶不思議「えんこ〜ど」は、相変わらずの手堅さで隙なしといったところ。

【単行本】「怪物王女」2巻 光永康則 講談社 B6 [bk1][Amzn]

 魔物の姫の血を飲んで蘇り、彼女に仕えることになった少年・ヒロとその仲間たちが、姫を狙う怪物たちと戦う……というお話。まあ戦い自体は熾烈だったりするときもあるんだけど、姫を中心とした仲間たちの暮らしがけっこう和やかでほのぼのしてたりするのが見てて楽しい。気高く気まぐれでもある姫さまは、なんだかたいへんかわいい。普段はツンツンしてる姫さまだが、ツンツンした様子は崩さずに、ヒロたちに心を許してるような素振りをそこはかとなく見せるあたりがなんとも萌える。あと人造人間のフランドル、狼女のリザ、ぽよぽよしたヒロの姉など、脇を固めるキャラもそれぞれいい。好調に推移してるなあと思う。

【単行本】「魔界戦記ディスガイア2」1巻 へかとん メディアワークス B6 [bk1][Amzn]

 最近へかとんはこういうの描いてたんだなー。電撃マ王は読んでないのでチェックしてなかった。本作はアニメになった「魔界戦記ディスガイア」と、シリーズ最新作「魔界戦記ディスガイア2」の間くらいの話を描いた作品とのこと。アニメは第1話しか見なかったし、そのほかのメディアでの展開も見てないんで正直よく分からんのですが、少年魔王ラハール君とその他の面々の活躍を面白おかしく描いていくという感じで漫画は展開。へかとんのコミカルで線のきれいなかわいい絵柄は、甘みたっぷりでやはり良いなあとしみじみ。ドタバタしつつ飄々とギャグを入れてくる作風も見てて楽しい。この人の描く女の子は良いので、エロもまた描いてほしいとこだけど……。

【単行本】「まなびストレート!」1巻 作:ufotable+画:たあたんちぇっく メディアワークス B6 [bk1][Amzn]

 価値観の多様化が進み、少年少女がバイトしながら将来の道を探すことが通常化、高校に行くことが当たり前ではなくなった時代の学園物語。そんな世の中であるため、生徒数もめっきり少なくなった学園にやってきた元気者の転校生少女・まなびが、いきなり生徒会長に立候補。そして生徒会長に選ばれて、お友達と一緒に学園なかよし計画を発動させていく……というお話。

 すでにアニメ化も決定しているメディアミックス系作品。そのアニメ的なアクションを入れようとしてるせいか、いくぶんバタバタしてて読みづらいかなという印象はあるものの、たあたんちぇっくの明るい萌え系な絵柄は完成度が高くて華があり、かわいい女の子たちが動き回る様子は見てて楽しい。学園生活も元気良く展開してて、こちらも微笑ましい。もう少し見せ方にメリハリがついてくれば、という感じかな。

【単行本】「下町マドンナ食堂」3巻 中田ゆみ 少年画報社 B6 [bk1][Amzn]

 天然お色気系で町内で人気の定食屋おかみさんと、居候である主人公あんちゃん、それから町の人々たちの日常を描いた軽いH系コメディ。Hっつーても別にやったりはしなくて、だいたいはおかみさんが何かの拍子に巨乳をポロリする程度なんだけど、おかみさんがかわいくて乳がたいへんデカいので、まさに眼福といった感じ。おかみさんのおっとりしていて、それでいて子供のような性格も癒し系。ただそれにしてもおかみさんはいくらなんでも無防備すぎますなー。定食屋やってるのに、いつも乳首が浮き出る服とかかがむとパンツが見えるほどのミニスカはいてたり。なぜこの町の連中は彼女をファックしようとしないのかとさえ思ってしまうほどのお色気ふりまきぶりですわい。まあそれはともかくとして、お話のほうではおかみさんがだんだん主人公あんちゃんに対して好意を持ってきてて、ラブコメ的甘ったるさが出て来ているなあという感じです。

【単行本】「うさぎドロップ」1巻 宇仁田ゆみ 祥伝社 A5 [bk1][Amzn]

 宇仁田ゆみはうまいなあ。このお話は、死んだ祖父の隠し子である6歳の少女・りんを、30男のダイキチが引き取ることになり、なんも分からないながら子育てしていくというホームドラマ。何の心構えもなく勢いで子供を引き取ることになった男が、体当たり的に子育てにチャレンジ、少しずつりんとも親子っぽくなっていく様子が描かれている。この作品でいいのが、ダイキチがりんと一緒に暮らしていくにつれて、「子供」というものを発見していく過程が瑞々しく描かれている点。自分は子を持ったことはないけど、「ああなるほどな」と思うし、きっと子供がいる人ならより親近感が持てると思う。あと仕事と子育てを両立していくタイヘンさとかも納得できる。

 でも「子育てキツいよ〜」ってなだけの話になってるわけじゃなくて、基本的に優しく楽しい物語になっている。ぶっきらぼうなように見えて情に厚い、ダイキチの人の良さにも好感が持てるし。あとりんちゃんも最初は無口だけど、だんだんダイキチになついてきて、子供らしいかわいさを発揮。今のところりんの本当の母親は登場してないけど、母親が出てきたらダイキチとりんの生活はどうなっちゃうんだろ……なんてことも心配になってきたり。まあそんなわけで続きも楽しみな一作です。

【単行本】「よにんぐらし」2巻 宇仁田ゆみ 竹書房 A5 [bk1][Amzn]

 こちらも子育てモノというかホームドラマ。若夫婦と幼い娘×1、息子×1の4人家族の生活をほのぼの描写。なんということもない日常を描いているものの、朗らかで楽しい。申し分なくほのぼのした作品であると思います。

【単行本】「わすれな」 ゼロの者 一水社 A5 [Amzn:通常版/ハイグレード版

 ゼロの者が初の長編にチャレンジ。これだけキャリアがあって初めてだってのはちょっと驚きではあるけど、これはなかなか良いです。お話の内容は兄と妹のラブストーリー。といってもこの作品でちょっと面白いのが、お話が兄が29歳、妹も別の男と結婚した時点から始まる点。結婚した後も兄と仲の良い妹が、兄の家に出かけていき、そこで情事が行われていく……といった具合。つまり妹モノと人妻モノ、両方の感覚が味わえるというわけだ。そして大人になってからのエピソードをやった後、2話めで二人の関係が始まった少年少女時代に戻り、また大人編をやって4話から少年少女時代編が続く。少年少女時代は雑誌では「旧わすれな」というタイトルで掲載された話だが、「旧わすれな」パートは二人とも学生なので、スタンダードな妹モノとなっている。

 エロシーンについてはゼロの者独特の、ものすごく柔らかそうな肉体描写、トロトロつゆだくな汗の描写が映えてしっかりエロい。基本的にはオーソドックスなエッチしか描かない人だけど、それでもじゅうぶんに密度は濃い。あと最初に「大人になってもお互いへの未練が振りきれない兄妹」というのをやっているので、そのおかげでエロシーンがものすごくしっとり情感たっぷりなモノとなっている点もいい。妹が兄に対して向ける思慕の視線がなんとも切なげでいいし、それにからみとられてしまっている兄の気持ちもむべなるかな、という感じ。ずっとやりっぱなしではあるけど、基本的に常に「イケナイコト」をしているという雰囲気が漂ってるのもドキドキ感があっていい。初挑戦ながら、ちゃんと長編として面白い作品になっていると思う。今後の展開にも期待したい。


5/26(金)……弥勒忙殺

▼仕事とかでBOUSATSUされてましてどうにも更新が滞りがち。これ書いてるのは30日昼なんで、もう日付ごとに日記分ける意味はあんまりないような気もしますが、まあいちおう分けないと気持ち悪いので。DMC1巻の話とかしたいんですが今はファックな状態なので、それは本来の発売日である29日の日記で。更新は時間が空いたらゆるゆるとやっていきます。

▼購入済み物件
【雑誌】月刊少年シリウス 7月号 講談社 B5平 [Amzn]
【雑誌】電撃コミックガオ! 7月号 メディアワークス/角川書店 B5平 [Amzn]
【雑誌】フラワーズ 7月号 小学館 B5平 [Amzn][定期購読:出版社/7andyicon
【雑誌】コーラス 7月号 集英社 B5平 [Amzn]
【雑誌】校則違反 Vol.3 少年画報社 B5平
【雑誌】阿ウン 7月号 ヒット出版社 B5平 [Amzn][定期購読:7andyicon/Fujisan
【雑誌】エンジェル倶楽部 7月号 エンジェル出版 B5平 [Amzn][定期購読:Fujisan
【雑誌】ヤングマガジン 6/12 No.26 講談社 B5中
【雑誌】ビッグコミックスピリッツ 6/12 No.26 小学館 B5中
【雑誌】週刊少年ジャンプ 6/12 No.26 集英社 B5平
【雑誌】快楽天 7月号 ワニマガジン B5中 [Amzn]
【雑誌】COMICパピポ 7月号 フランス書院 B5中 [Amzn]
【雑誌】キャンドール 7/12 VOL.30 実業之日本社 B5中
【単行本】「デトロイト・メタル・シティ」1巻 若杉公徳 白泉社 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「魔界戦記ディスガイア2」1巻 へかとん メディアワークス B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「まなびストレート!」 作:ufotable+画:たあたんちぇっく メディアワークス B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「下町マドンナ食堂」3巻 中田ゆみ 少年画報社 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「もやしもん」3巻 石川雅之 講談社 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「爆音列島」8巻 高橋ツトム 講談社 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「すずめすずなり」3巻 秋山はる 講談社 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「ヨコハマ買い出し紀行」14巻 芦奈野ひとし 講談社 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「怪物王女」2巻 光永康則 講談社 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「ロボとうさ吉」3巻 加藤和恵 講談社 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「仮面ライダーSPIRITS」9巻 村枝賢一 講談社 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「はるか17」11巻 山崎さやか 講談社 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「イカロスの山」2巻 塀内夏子 講談社 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「エマ」7巻 森薫 エンターブレイン B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「機動旅団八福神」4巻 福島聡 エンターブレイン B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「一騎当千」11巻 塩崎雄二 ワニブックス A5 [bk1][Amzn]
【単行本】「艶捕物噺 唐紅花の章」 深谷陽 リイド社 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「青いドライヴ」 橋本みつる 新書館 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「わすれな」 ゼロの者 一水社 A5 [Amzn:通常版/ハイグレード版
【単行本】「甘美少女DX」 おがわ甘藍 松文館 B6 [bk1][Amzn]

【雑誌】月刊IKKI 7月号 小学館 B5平 [Amzn][定期購読:出版社/7andyicon

 読切、足立和律「ストロボライツ」が掲載。女みたいだからといってセーラー服着せられたりしてイジメられていた男子と、彼をときどきイジメからかばってやったりしていた、学級委員の少女の物語。主人公男子は、学級委員少女の凜としたカッコ良さにほのかな憧れを抱いていたが、彼女を見つめているうちに苦い現実に気づかされることになる。こなれた作風ではないものの、青臭さを感じさせる物語はけっこう読ませるし、作画のほうも悪くない印象。ぐるぐる目などのコミカルな表現とかがときどく浮くことがあるので、もう少し描き慣れてくればという感じか。あと木葉功一の読切シリーズ「フルーツ」が最終話。単行本は5月30日ごろ発売。ちゃんとまとまってくれて良かった。

【雑誌】少年エース 7月号 角川書店 B5平 [Amzn][定期購読:出版社

 作:BONES+画:片岡人生+近藤一馬「交響詩篇エウレカセブン」。アニメ版よりも揺らぎがなくて面白い。アネモネさんの心情描写もドラマチックだし、ドミニクの存在も効果的。読切、あらゐけいいち「日常」。主人公の少女が、自分がツッコミ気質すぎることを意識して、ツッコミを我慢しようとするも、親友女子がツッコまずにはいられない行動を繰り返すので困ってしまう……というショートギャグ。キャラがかわいいし、ネタもくだらなくてわりと面白い。あらゐけいいちってエース初登場だったんだなあ。

【雑誌】ガンダムエース 7月号 角川書店 B5平 [Amzn][定期購読:出版社

 長谷川裕一「機動戦士クロスボーン・ガンダム 鋼鉄の7人」が新連載。これまでのお話はほとんど読んでないのでなんですが、すでに描き慣れたこなれた作風なんで、安心して読めるしけっこう楽しい。安彦良和「機動戦士ガンダムTHE ORIGIN」は、ルウム戦役の本番ちょっと前。戦争を目にして狼狽しまくるガルマくんが相変わらず微笑ましいなあと思った。あと井上行広「アクシズのハマーンさん」は最終回。力抜いて読める箸休め的作品だったけど、まあこんなもんでしょう。あと次号では「トニーたけざきのガンダム漫画」が復活する模様。

【雑誌】コミックガム 7月号 ワニブックス B5平 [Amzn][定期購読:7andyicon

 塩野干支郎次「エクストラ・イグジスデンス」が連載に昇格。「エグゼクス」と呼ばれる巨大な力を宿す少年少女が、その力を駆使して世界中に突如現れたデーモンと呼ばれる怪物たちと戦っていくというアクションもの。他人の前では絶対に笑わないが、もう一人のエグゼクス能力者である勇斗の前でだけは笑える少女・花が、クールかつ可憐で良い。女の子や男の子をかわいく描ける人なんでまずは期待。もう一つ新連載、針玉ヒロキ「ニトロガール」は、平凡な主人公男子のところに宇宙から二人の美少女がやってきて騒動を巻き起こす、ドタバタコメディってとこかな。とりあえず出だしとしてはありがちだが、まあ今後しだいってところ。泉ゆうじ「ぬいぐるみっくす♥」は、もう無駄なくらいサービスシーンもりもり入れまくり。これだけ徹底してやられると、かえって清々しいですよ。

【雑誌】ヤングアニマル 6/9 No.11 白泉社 B5中

 作:原田重光+画:萩尾ノブト「ユリア100式」は2本立て。下ネタオンパレードながら、親しみやすい作画のおかげもあって、かわいくあほらしく展開できてて面白い。ユリアの暴走しがちでおばかさんなキャラは、原田重光らしさが出てるな〜と思う。あと今号では、川津健二朗「恋花温泉」が増刊嵐のほうから出張してきている。最近とみに甘ったるくてけっこう好きです。

【雑誌】ビッグコミックスペリオール 6/9 No.12 小学館 B5中

 相原コージ「漫歌エロチカ派」が最終回。最後はひっそりと、なんだか寂しげな終わり方。この作品はわりと好きだったんですけどね。「トウが立った」と自分で意識してしまったギャグ漫画家の苦悩を、ストレートに打ち出したお話とか興味深かったし。まあ「真・異種格闘大戦」なんかを見ると、まだまだ相原コージは健在だとは思いますが。作:桂望美+画:今谷鉄柱「県庁の星」。県庁からスーパーに派遣された主人公が使えるようになってきてから、けっこう面白いと思う。あとスーパーの女性店員、二宮さんがわりとかわいくなってて良い。

【雑誌】週刊漫画ゴラク 6/9 No.21 日本文芸社 B5中

 さだやす圭の新連載「サンキュウ辰」がスタート。韓国で食堂の美人店主のヒモをやってる無頼な日本人・辰が主人公の、破天荒な痛快活劇といったところ。辰はかなりゴッツい体格で、顔つきも播磨灘チック。いかにもさだやす圭らしい出だし。ゴラクは初登場とのことだけど、とくに違和感はなさそう。村生ミオ「SとM」。いつもながらベタベタなことやってるな〜と思ったら、インパクトありすぎな見開きページで笑ってしまった。社内妻ねーちゃんスゴすぎ。ぶっ飛んでるよなあ。

【雑誌】コミックバンチ 6/9 No.26 新潮社 B5中

 佐原ミズ「マイガール」2話め。5年前に離れ離れになった恋人が残した娘と、彼女への想いを断ち切ることのできない主人公が、二人で一緒に暮らし始める……という展開に。品の良い作画はこの雑誌の中では目を引くし、お話のほうもハートフルなホームドラマになりそうな雰囲気で、まずは順調な滑り出しを見せている。


5/25(木)……くじびきサンバダンス

【雑誌】アフタヌーン 7月号 講談社 B5平 [Amzn]

 木尾士目「げんしけん」が最終回。最後は笹原たちが卒業し、ちょっと荻上さんとのラブラブなシーンで目を楽しませつつ、爽やかに締めくくり。なかなか晴れ晴れとしたいいラストだったんじゃないでしょうか。正直個人的には、最初のうちは面白いけどどうなるか分からんな……と思いつつ様子見してたんだけど、大野さんの活躍とか、班目がかわいかったりとか、笹原&荻上編で大盛り上がりしたり、いろいろお楽しみ要素満載の面白い作品に仕上がったと思う。連載期間が4年間だったってのもなかなかきれいですな。長すぎず短すぎず。いい作品だったと思います。あと今秋から「くじびきアンバランス」が連載開始&単独アニメ化するんだとか……。漫画のほうは木尾士目がネームを切って、ほかの人が作画するとのこと。どうなりますか。

 植芝理一「謎の彼女X」。少年少女ラブコメだが、いろいろ思わせぶりでハッタリも利いてて楽しい。アニメ版の「夢使い」はいまいちな出来だが、植芝理一作品が持つこのインパクトをうまく引き出してほしかったなあ……。芦奈野ひとし「峠」は「ヨコハマ買い出し紀行」完結記念の特別描き下ろし。6ページで爽やかに見せる。作:かとりまさる+画:安藤慈朗「しおんの王」。今回読んで強く印象に残ったのは、二階堂さんの乳がとてもデカいということ。あといつもクールな彼女が顔を赤らめるシーンもちょっといい。なんか困らせてみたくなる娘さんですな。

 柏原麻実「宙のまにまに」。天文部のみんなが夏休みで合宿に突入。星空を見上げてみんないい感じ。かわいらしく微笑ましい。SABE「世界の孫」。今回は甘水は出てこなくてイカ子先生のエピソード。イカ大好き人間たちに女王としてまつり上げられているイカ子先生の様子が、すごく馬鹿馬鹿しくて面白かった。何よりいいのが、彼女を崇拝しているイカ大好き人間たち。みんな目がイッちゃっててクレイジー。アフタヌーンでも相変わらずヘンな漫画を描いてて、たいへんうれしいです。

 あと今号には四季賞作品3作を収めた別冊付録が付いている。目玉となっているのは、四季大賞受賞作、兼子義行「メトロポリタンミュージアム」。美術部所属の主人公が、彼と仲の良い女子・間部さんが周囲の人たちからどんどん忘れられていき、存在すら認識されなくなっていく様子を見つめていく……というお話。不思議な雰囲気のある青春ストーリーに仕上がっていて印象的。作画的には違うけど、ちょっと冬目景的な陰のある絵作りが特徴的で雰囲気あり。まだ線は商業誌っぽくない気もするけど、これは描き慣れていけば変わってくるだろうし、また次の作品も読んでみたくなった。

 四季賞受賞の前邑恭之介「CURE」は、事故で足の表皮部分をほとんど失ってしまった少年が、そのショックを乗り越えていく様子を描いたお話。荒削りながらも情熱的なものを感じる作風。雑然とした印象は受けるけど、熱気があって好感は持てる。兵庫しんじ「喰らう怪物」は、自分が怪物にとりつかれていると思って、その恐怖から逃れようとして練習に没頭した結果、強くなったボクサーの青年の物語。設定がなかなかユニーク。オチはもう一ひねり欲しいかな。

【雑誌】モーニング 6/8 No.26 講談社 B5中

 すぎむらしんいちが久々に本格連載を開始。タイトルは「ディアスポリス<異邦警察>」で、脚本はリチャード・ウー。日本にやってきた密入国者たちが、自分たちを守るために作り上げた密入国外国人のための都庁。そこで警察官の役目を果たしている無頼な男が主人公の物語。日本の中に、外国人だけの知られざる政府があるという設定がなかなかユニークだし、キャラクターもアクが強い。面白くなりそうな気配は十分で、期待度は高い。今後の展開も楽しみです。

 吉田基已「水の色 銀の月」の5話めが掲載。今回は亜藤森と一緒にバンドをやってるドラムの滝田君が、町でギター持って路上ライブをやってる女性に恋をする……というお話。滝田君は地味で目立たないけど、そのまっすぐな恋模様が爽やかに描かれていて楽しめた。彼が惚れた相手の女の子もちょいとカッコ良い美人さんでなかなか魅力的だし。あと柔らかな質感のある絵が相変わらずいい。

【雑誌】ヤングサンデー 6/8 No.26 小学館 B5中

 小田原ドラゴン「小田原ドラゴンくえすと!」。今回は最近忘れられかけつつある風俗産業・テレクラに、あえて今行ってみるという企画。小田原ドラゴンといえば、「おやすみなさい。」でテレクラネタをいっぱいやってただけに、そのころの経験談とかはけっこう面白かった。早どりで真っ先にボタンを押すための技「レッドフェニックス」のくだりとか。

【雑誌】ヤングジャンプ 6/8 No.26 集英社 B5中

 甲斐谷忍「LIAR GAME」の新シリーズが開始。秋山に協力し、その見返りとして4000万の分け前をもらって敗退した主人公のねーちゃんが、秋山を心配し、もう一度ゲームに参加するべく敗者復活戦に挑むという展開。今度は秋山の助けなしに一人で勝負しなければいけなさそう。とりあえず今回はどんなゲームをやるのか楽しみ。

【雑誌】週刊少年チャンピオン 6/8 No.26 秋田書店 B5平

 作:佐久間信+画:東タイラ「クロスハート」。初登場コンビによる新連載。中2の主人公男子が、片想いしていた女の子といい雰囲気になりかけるが、そこに外国にいってたハーフの従姉・クリスティーナが、英語教師として帰ってきちゃってさあタイヘン。ドタバタラブコメが始まってしまうのでした……ってな出だし。絵柄的にはいくぶんこなれてないような気もするけどまずまず。スタンダードにラブコメやっていって、うまくハマれば面白くなるかもしれない。

 高橋てつや「ペンギン娘」は本格連載に昇格。ということで今回はオールカラーでの掲載。かわいい絵で色使いも華やかなんで、かなり目を引く。ただページ数は相変わらず4Pなのかー。もうちょっと余裕のあるページ数で読みたい気もする。そっちのほうが切り抜きもしやすいし。ヒロインの哲弘「椿ナイトクラブ」は、ドタバタコメディに勢いがあってけっこう面白い。あっけらかんとして下らない展開が楽しいし、五十六ちゃんの暴走&妄想ぶりも愉快。

【雑誌】ビッグコミック 6/10 No.11 小学館 B5中

 山上たつひこ「中春こまわり君」は、3号連続掲載の後編。今回も脂が乗ったギャグがなめらかに繰り出されてて面白いなあ。「豚足ゼラチンの介」「陰嚢 亀虫に舐めまくられ男」とか、よくこんな名前出てくるなあと感心しちゃうし。最初の「がきデカ」は単行本持ってないんだけど、なんか欲しくなってきちゃったですよ。


5/24(水)……浄霊師はうれしいじょ

【雑誌】スーパージャンプ 6/14 No.12 集英社 B5中

 徳弘正也「バンパイア」。面白いなあ。今回は、人里離れた山奥で狙撃手たちに襲われたマリアは絶体絶命のピンチに陥るも、そこに昇平がやってきて彼女を救い、ついに二人は再会するという展開。二人の再会シーンはドラマチックだし、アクションにも迫力がある。マリアが左右の乳を銃弾で射抜かれるシーンとかは、かなりインパクトのある絵だった。色気もあるし、ストーリーも毎度読ませます。大河原遁「王様の仕立て屋」。今回は老獪な古物商のじいさんのエピソード。その食わせ者ぶりが見てて楽しいし、オチも下らなくて面白い。日常シーンは軽いノリで読ませ、ウンチクもしっかり盛り込むバランス感覚が良いですねえ。

【雑誌】別冊漫画ゴラク 6/28 No.543 日本文芸社 B5中

 原恵一郎の新連載「悪党パンチ」が開始。殺し屋をやってるけど、その生活に嫌気が指して、なんとか普通に就職しようと悪戦苦闘している男が主人公。就職面接のときでも、つい殺し屋として身についたクセが出て失敗してしまう……という具合で、わりとユーモラス。ハードボイルドな殺し屋モノというよりは、コメディ調で展開されていくのかなという感じ。作:剣名舞+画:加藤唯史「ザ・シェフ〜新章〜」。今回は腕を痛めた味沢と、彼が治療を依頼した浄霊師のエピソード。いきなりオカルト的なことやってて、なんか妙な読後感の残るお話だった。

【雑誌】週刊少年サンデー 6/7 No.25 小学館 B5平

 畑健二郎「ハヤテのごとく!」。ハヤテがヒナギクのところに居候しだしてから、怒涛の勢いでラブコメ度が強まっている。しかも今回の展開でさらに西沢さんまでそこに加わることに。でもハヤテのほうにはその気がないので、女子二人がどんどん空回りしそうな雰囲気。安定して面白くていいです。藤田和日郎「からくりサーカス」は次回で最終回。突如フェイスレスがいい人になっちゃった感があるけど、あと1回でしっかり畳めるかな? とりあえず次号を待ちます。

【雑誌】週刊少年マガジン 6/7 No.25 講談社 B5平

 永吉たける「スミレ16歳!!」。今回は学校内でも恐れられる存在であったヤクザの娘の心をスミレが溶かしていくというお話。普通の女学生同士でやってれば普通に良い友情物語なのだが、それを損なうことなく、スミレという存在によってきちんと笑えるギャグにも仕立てている。いやー、これはうまいですよ。スミレのセリフもちょっと泣かせてちょっと笑わせるし、おっさんも相変わらず能力が高い。あとスミレを人形っぽく見せるところと、人間っぽく見せるところの使い分けも巧みだと思いますね。

【雑誌】コミックハイ! 7月号 双葉社 B5平

 紺條夏生「妄想少女オタク系」。今回はメインのめがね娘・浅井さんとノーマル少年を差し置いて、千葉くん&松井さんがメインな回。なかなか千葉に対する恋心を口にできない松井さんだが、今回はかなり思いきった行動に出る。下手に告白とかしたりやらしいことをするよりも、なんだかエロチックでいい感じだったですよ。石田敦子「魔法少年マジョーリアン」。女の子みたいな少年・イオリくんと、彼に何かとつらく当たる同じクラスのマサルくんが、コンビを組んで魔法少女に変身して戦うというドタバタアクション。今回は3話めで、マサルのお姉ちゃん登場。かわいすぎるイオリくんに、マサル姉がメロメロになっちゃう様子が甘美。姉も弟も好みは一緒なのですなあ。微笑ましい。

 読切、吉田リカオ「グルグル少女アヒルちゃん」は、グルグル拳法の使い手であるやたら元気な天然系娘・アヒルちゃんが、山から町に下りてきて、騒動を巻き起こす……という感じのコメディ。朗らかでキュートな絵柄で軽妙なテンポでお話を展開。軽いノリで楽しめる作品。あと次号では、かがみふみをの読切「まちまち」と、志村貴子の読切作品が掲載される模様。楽しみですのう。

【雑誌】LaLa 7月号 白泉社 B5平 [Amzn]

 時計野はり「お兄ちゃんと一緒」。正お兄ちゃんのことを好いとるっぽい、鈍くさいめがねっ娘の園村さんが登場。それで桜がやきもちを妬いちゃうという展開。桜は相変わらずかわいいけど、園村さんもなかなか良い。彼女の存在が、桜の告白を促すアクセラレータとなるんでしょうな。

【単行本】「voiceful」 ナヲコ 一迅社 A5 [bk1][Amzn]

 二人の少女の心のつながりを暖かく美しく描いた表題作を中心とした作品集。「voiceful」は、ひきこもりをしていた内向的な少女・かなえと、ネット専門の少女歌手・ヒナの友情を描いた物語。かなえはヒナの歌を心の支えとして、ひきこもり状態から少しずつ外に出始めるようになるが、外出したときにたまたまヒナに出会い、パニック状態になりながらも自分の想いをヒナに伝える。ヒナのほうも、それまで人前に出る勇気が持てずネットの世界にこもっていたが、かなえとの出会いが刺激となって、ライブなどにも挑戦していこうと決意していく。

 途中二人の気持ちはすれ違ったりはするものの、お互いの存在を心の支えに、少女たちが前に進んでいこうとする物語は、暖かく切ない。百合姫での連載作品ではあるけれど、あまりベタベタした百合恋愛物語って感じではなく、あくまで二人の少女の強い絆を描いた友情ストーリーって感じで清々しい。ナオコの柔らかな作画も良好で、ちょっと陰を持たせた絵作りも、しっとりと情感的で雰囲気たっぷり。美しくまとまった佳作だと思います。


5/23(火)……アメリカの真似歌

【雑誌】漫画サンデー 6/6 No.21 実業之日本社 B5中

 作:倉科遼+画:みね武「艶恋師」。アメリカからやってきた人気ポルノ女優がらみの話で今回も引っ張る。アメリカでは彼女のパートナーだった「アメリカの種馬」ポルノ男優のハルクが、ポルノ女優さんを菊之介に奪われ激昂。彼女を取り戻すため、日米セックス決戦に挑むぜ〜と怪気炎。ハルクのキャラ造形もかなり大ざっぱだが、「ここがウタマロの国日本か……」などなど言動ややることもいちいち分かりやすくて面白い。あとハルクの初登場シーンは巻頭カラーなんだけど、ブーツが7色。アメリカンはスケールがデカいぜ。

【雑誌】イブニング 6/13 No.12 講談社 B5中

 くさか里樹「ヘルプマン!」は読みごたえがあって面白い。大規模介護施設の最高顧問であるおばさんが、自分でその介護施設に入ってみるも、その劣悪な環境に愕然とする……というのが今回のエピソード。たぶん実際にも多かれ少なかれ、このような施設はあるんだろうなあ。自分や身近な人も将来そういったところのお世話になることは十分あり得るだろうし、こういうのを見るとやるせない気持ちになる。

 あと青木幸子「ZOO KEEPER」も面白い。「ヘルプマン!」は人間を扱うことの難しさを描いているが、「ZOO KEEPER」は動物を扱うことの難しさを描く。普通は寝てばかりで動かないため、動物園では意外に不人気なコアラ。これを人気者にしろと園長にいわれた主人公・香也たちだが……。彼女たちのしたことは満点回答だったかに思えたが、しかし裏返してみると問題も山積。他の種とつき合っていく責任の重さを感じさせる、興味深いエピソードだった。

【雑誌】ヤングチャンピオン 6/13 No.12 秋田書店 B5中

 岡田和人の新連載「すんドめ」がスタート。主人公のクラスに、彼の理想を具現化したようなかわいい転校生少女がやってくる。しかし主人公は彼女に対してアクションを起こせず悶々。そんなとき彼が所属する部活、というかオナニーのやり方を追求してばっかりのアホな部の部室に彼女が訪れてきて……ってな感じでお話はスタート。この転校生少女が初っぱなから、主人公だけには絶対SEXさせないとか宣言してて、顔はカワイイけどけっこう小悪魔っぽいところを見せつけている。ってなわけでタイトルどおり寸止めエロ系のドタバタコメディになるんでしょう。軽いノリで読めそう。

【雑誌】華漫 Vol.7 ワニマガジン B5中

 快楽天系列ではわりとベタで濃いめな、ちと対象年齢高めなエロ漫画誌だが、その中ではbee「濡れ漏れお姉さん」はわりと美少女漫画チックでかわいい絵柄。弟たちにプレゼントするために、ローション売りをしていたねえちゃんが、トラブルにハマって助けてくれた男とHしちゃうという話。雨に降られてヌレスケやったり、ローションプレイしたり。びしょびしょもヌルヌルもどっちも好きな自分としては、わりと良い具合でした。


5/22(月)……溢れ子

【雑誌】ヤングキング 6/19 No.12 少年画報社 B5中

 花見沢Q太郎「ももいろさんご」。今回はさんごが、恩沢朱(おんざわ・あけ)というどっかで聞いたような名前のアイドル声優にハマっちゃって、イベントでアフレコ参加権までゲットしちゃうという内容。なんだか最近のさんごはものすごく壊れやすくなったな……。まあヘロヘロっぷりが面白いからいいけど。作:青木健生+画:ありがひとし「鉄板少女アカネ!!」は第一部・完。終わり方からすると第二部があるかどうかは微妙か。鉄板料理にこだわるというのは、料理漫画としてはけっこうユニークなコンセプトだったと思う。ただスゴモノの鉄板を使うという設定のため、どうせご家庭では当然マネのできない料理ばかりになるんだから、その点で割り切って、もっと馬鹿馬鹿しいくらいにハッタリ利かせた料理をやっちゃっても良かったかなという気もする。

【雑誌】ヤングマガジン 6/5 No.25 講談社 B5中

 古谷実「わにとかげぎす」。なるほど、主人公にときどき話しかけてきた隣のおねいさんは、別に冷やかしとかではなく、本当にああいうタイプの人が好きだったんですな。この人も美人だけどなんだかクセがありそうで、ちょっと面白いキャラになってきた。佐能邦和「天然華汁さやか」。今回はさやかと下品なヤンキーにいちゃんのちょっといい話。今回はまたさやかの乳が一段とデカいし柔らかそうだ。ちとあとさやかのちょいと慌てた感じの顔とかもいいですな。ちと垂れてるっぽいので好き嫌いは分れるやもしれませぬが。

【雑誌】ビッグコミックスピリッツ 6/5 No.25 小学館 B5中

 信濃川日出雄「fine.」。上杉が個展をやるためいろいろ準備中だが、金はないし、なかなかうまく行かず。まあそれはそれとして、以前上杉と同棲してた女の子・斉藤さんはいい。すごい美人って感じじゃないけど、睫毛が長くて表情が色っぽい。小田扉「団地ともお」。学芸会の練習のため、セーラー服を着ているケリ子の姿がなんだか新鮮。それにしてもともおたちのクラスのやる劇がどんなのか見てみたい。愉快そうだ。

【雑誌】週刊少年ジャンプ 6/5 No.25 集英社 B5平

 矢吹健太郎「TO LOVEる−とらぶる−」はセンターカラー。現在第4話だけど、今のところまずまずの滑り出しか。主人公男子+片想い相手+宇宙人姫の三角関係ラブコメを、わりと楽しく展開できているのではないかと。片想い相手の春菜ちゃんはけっこうかわいいし。まだ宇宙人姫のほうは、勝手なこといってるだけって感じが強いので、彼女のほうにもっといい娘さん感が出てくれば。いとうみきお「謎の村雨くん」。実は忍者な村雨くんがこっそり守り続けている幼なじみ女子・青葉さんが良い。芯がしっかりしてそうで好ましい。それにしてもトラブルメーカー女子を、こっそり忍者が守り続けているという設定みてると、やっぱり「陰からマモル!」を思い出しちゃうなー。

【雑誌】ドルフィン 7月号 司書房 B5中 [Amzn][定期購読:7andyicon/Fujisan

 くどうひさし「おせっきょう」が巻頭カラー。家のカギをなくして、女教師さんの家に一晩泊めてもらうことになった男子生徒が暴走しちゃってそのまま……という内容。性格はキツいけどつい流されちゃうめがねっ娘女教師さんがわりとかわいい。コンバット越前「ツンデレ姉ちゃん」。美人お姉さんと、風呂覗きがバレて以来、彼女にいいようにこき使われていた弟のラブラブH漫画。まあタイトルどおりお姉ちゃんはツンデレなわけでありますが、弟に別の女子が近づいて手紙を渡しているのを目撃して、やきもち妬きまくったりしちゃうあたりは甘ったるくラブラブでよろしいかと。エロシーンも、女体の肉づきが豊かで躍動感あるし。

【雑誌】純愛果実 7月号 光彩書房 A5中 [Amzn][定期購読:7andyicon

 ゼロの者「隣人注意報2」。最近ゼロの者は続き物を強化してるんでしょうか。一見冴えない感じのもっさりしたあんちゃんを、彼にやたらなついてくる年下の女の子二人が取り合いっこ。やたらモテモテ状態で、ウハウハ感あり。エロシーンもいつもながら汗だくでしっかり。ちょっぴりスネたり甘えたりな、女の子の表情もかわいくて良いです。Cuvie「ぷれいやびりてぃ」。忙しい彼女とその彼氏が、短い時間の合間を縫って甘ったるいラブラブエッチをするというお話。彼女は分かりやすくツンデレ系。エロシーン以外の前置きなどは少ないものの、それでも甘ったるいお話をすっきりきれいにまとめてエロもしっかりやる手堅さはさすが。


5/21(日)……そっと運んだパラ地蔵

【単行本】「リストランテ・パラディーゾ」 オノ・ナツメ 太田出版 B6 [bk1][Amzn]

 オノ・ナツメの老眼鏡紳士好きが爆発した作品。お話の舞台は、老眼鏡をかけた紳士でないと店員になれないというレストラン。その店のオーナーと結婚するため自分をほっぽらかしにした母・オルガに文句の一つもいってやろうと、レストランに乗り込んだ主人公女子・ニコレッタだが、彼女もやがてそのお店の老眼鏡紳士・クラウディオに惹かれていく。というわけで、このレストランにおける人間模様を描いていくわけだが、これがまたオシャレでとても楽しい。クラウディオをはじめとした老眼鏡紳士である店員連中を、実に色っぽくかっちょよく描いてて、作者のキャラに対する愛情をひしひしと感じる。ドラマの作り方も暑苦しくなく、情感たっぷり。届きそうで届かない、ニコレッタの片想いの様子もほの甘くて心地よい。自分のスタイルをしっかり確立してて、実に見事であります。

【単行本】「恋愛ジャンキー」19巻 葉月京 秋田書店 B6 [bk1][Amzn]

 エイタローと姿子の恋人関係はますますアツアツで安定状態。姿子に対し、大物建築家の人が惚れたりするけど、まあ大勢にはまったく影響なし。お話的なヤマはもう終わってるし、さっさと結婚しちまえーという感じではあります。

【単行本】「ブリザードアクセル」5巻 鈴木央 小学館 新書判 [bk1][Amzn]

 マッケンジーをクビを賭けた白帝高校との団体戦に、吹雪たちが臨む。この巻では悟桐陣、五反田、吹雪がショートの演技を披露する。盛り上がりのシーンは、五反田の負傷を押しての根性の演技かな。あと吹雪も大技を披露。フィギュアスケートの演技の見方を解説しつつ、ちゃんとお話も進めている。ただ演技に驚いた人のリアクションをどんどんオーバーにしていってるのは、なんだかうっとうしい気も。

【単行本】「ファッションリーダー今井正太郎」2巻 西山佑太 講談社 新書判 [bk1][Amzn]

 最初のほうは調子っぱずれぶりにポカーンとさせられた本作だが、最近けっこう普通に面白い。調子っぱずれなところ自体はまだけっこう残しているんだけど、ラブコメ色を強めたことでだいぶ安定感も出てきた。とくに主人公・今井に片想いしている幼なじみ娘がかわいいのと、今井が惚れてる星野さんの内面もだんだん描かれてきてて、お話に奥行きも出てきた。あと個人的には今井正太郎の友達連中の馬鹿っぷりも、見ててけっこう楽しいと思う。基本的に気のいい人揃いなんで、明るく楽しく読めます。

【単行本】「からくりサーカス」42巻 藤田和日郎 小学館 新書判 [bk1][Amzn]

 最終局面に向かって、登場人物たちがそれぞれ最後の闘いを繰り広げていく。とくにこの巻でお気に入りなのは、パンタローネ&アルレッキーノの自動人形コンビ。しろがねの命令を意気に感じて、力を振り絞って戦うさまはとてもカッコイイし泣かせる。連載のほうはもうそろそろ最終回だそうだけど、あと2巻ってとこですかね。

【単行本】「オートバイ」 中野シズカ 青林工藝舎 A5 [bk1][Amzn]

 漫画というか絵本。ふしぎな男が少年たちを連れていって「ここでないどこか」へ向かって進んでいくというのが大まかな筋立て。中野シズカ独特の、ちょっとかわいいスタイリッシュな絵柄がきれい。ただ中野シズカといえば、初単行本「刺星」(感想は20040807日記)で見せたもの凄いトーンワークが、強く印象に残っているので、カラーよりはモノクロの作品を読みたいなーとか思ってしまったりもする。


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