8/10(火)……靄と指紋
▼おうちマシーンは液晶×2のデュアルディスプレイ体制で使っているのだが、セカンド側のほうがけっこう焼き付きを起こしているのに気がついた。メッセンジャーとツールバーの外枠部分の跡が白く残ってしまっている。うーん、スクリーンセーバーオフにしたまま長時間つけっぱなしにしてたのがいけなかったか……。最近のディスプレイはそんなに焼き付かないものだと思ってタカをくくってたけど、そうでもないんですなあ。
【雑誌】イブニング 8/24 No.17 講談社 B5中
寺沢大介「ミスター味っ子II」。陽一と堺一馬の元祖味っ子コンビの作ったうどんとは……という回。珍しげなうどんながらなかなかうまそうではあった。やっぱり寺沢大介は料理描くのうまいと思う。料理がおいしそうに見えない料理漫画って多いけど、この人のと「クッキングパパ」のはけっこう素直にうまそうだな〜と思う(寺沢大介のはときどき「ん?」と思うのもあるけど)。石川雅之の連載は2回めにして「農大物語」→「農大物語 もやしもん」にタイトル変更。主人公の「菌」を肉眼で見る能力に突っ込んでいくエピソード。まだまだ序の口といったところか。川畑聡一郎「S60チルドレン」は毎回しっかり読ませる。今回は主人公・晶と、その親友であり、ものすごいのんびり屋さんの玉木が初めてケンカするというエピソード。子供社会ならではの微妙かつシビアな人間関係をすごく丁寧に描いてて読みごたえ十分。
※最初味っ子たちの作った料理を「うどん」ではなく「ラーメン」と書いてました。すみません。
【雑誌】ヤングチャンピオン 8/24 No.17 秋田書店 B5中
マツリセイシロウ「みつゲッツ」が巻頭カラー。記憶喪失な主人公が、わけもわからずモテモテなラブコメ。垢抜けないところはあるものの、ウハウハ感はあってそれなりに楽しい。葉月京「恋愛ジャンキー」。エイタローのイトコにやられそうになったものの、すんでのところで脱け出した地井さん。エイタローと出会って号泣。なんかもう告ったみたいなもんですなあ。あとはいつくっつくかってとこですが。井荻寿一「魔月館綺譚」。みんなで海編。もう少し各女子の水着姿は見たかったところだが(とくにロビンちゃん)、管理人さんの出番はわりと多めなのでよかよか。あと金平守人の4ページ読切「地球防衛軍おにゃんこ倶楽部」も掲載。地球防衛軍のメンツがみんな猫耳少女だったら……というギャグ漫画。いつもの金平テイスト。
【雑誌】ビッグコミック 8/25 No.16 小学館 B5中
作:鍋島雅治+画:はしもとみつお「築地魚河岸三代目」。今号からはアナゴ。毎度のことだがアナゴ食いたくなるなあ。さいとう・たかお「ゴルゴ13シリーズ」。ゴルゴがとある要人暗殺のために、タイはバンコクの闘技場で賭け試合に出場してて思わず笑ってしまった。サブタイトルは「ストリートファイト」となってて、リングの上でやるならそれはストリートではないのでは……と思ったけど、それもまた味。
【雑誌】漫画サンデー 8/24 No.32 実業之日本社 B5中
作:末田雄一郎+画:本庄敬「蒼太の包丁」。幼なじみの女の子が蒼太を訪ねてきて、ちょっと恋愛的展開か。この作品の場合はどちらかというと料理話のほうを読みたいところではあるけど、まあたまにはこういうのも悪くはないか。わたべ淳「湯やど夢日記」は、温泉宿の若旦那さんと、そこに転がりこんできた新米の女の子を中心としたお話。2号連続掲載で今回が前編。手堅い作りで連載向きな感じもする。
【雑誌】ヤングコミック 9月号 少年画報社 B5中
佐野タカシの読切「マジ煩! Hなマイハニー」が掲載。これがヤングコミック初登場だそうな。少年画報社の雑誌は、ヤングキング系3誌で同時に連載を持っていたくらいだから、今まで登場してなかったというのはちょっと意外。内容のほうは男に触れられるとその妄想が頭に流れこんできてHな気分になっちゃう特異体質の若奥様が、新婚旅行先の海辺でピンチに……というお話。妄想H描写をふんだんに織り交ぜつつ、きっちり後味の良いエロコメとしてまとめててさすがに手堅い。中田ゆみ「下町マドンナ食堂」。見せるのは乳まででセックスシーンとかはないものの、この未亡人さんは色っぽくてええですなあ。天然系なので淫靡ってわけではないけれどもボリューム感はたっぷり。
【雑誌】メガプラス Vol.11 コアマガジン B5平
小林王桂が初登場。最近ヒメクリに載らなくなってたのでちょっと気になっていたのだが、こちらに来ましたか。今回のタイトルは「ウカツなスキマ」。たまってる同級生の言葉にうかうか乗ってしまって、ついついスルことになってしまった女の子のお話。軽口を叩く中でのほのかな恋心の描写はちょっといい。絵柄的には若干前よりこなれてきたが、その分新鮮味は薄れ気味かな? 巴天舞「I FEEL」。後輩部員によって調教されてる途中の女子テニス部部長の小泉さんが、合宿に向かう電車内でフェラの早抜きゲームをやらされる。今回は脱がないけど、こういうネタはけっこう好き。時間的なリミットがあるので、好むと好まざるとに関わらず、段々舌づかいとかを派手にしていかなきゃいけないところとかがいやらしい。天竺浪人「マネージャーのお仕事」。やたらガードの固いAV女優のマネージャーをやってるねーちゃんを陥落しようと、スタッフたちが画策。軽妙なノリの読切。天竺浪人はAV女優好きだなあ。なお天竺浪人の最新単行本「DRESS MOON」が10月6日発売。大暮維人と組んで連動企画をやるとか。
【アンソロジー】アイラDELUXE VOLUME.25 三和出版 A5平 [Amzn]
天竺浪人「アナナメ」は3話め。お尻美人の奥様は、望んで結婚した旦那への不満が蓄積し、しだいに「アナナメ」と自ら名付けた妖怪ような存在との戯れにのめり込んでいく。じょじょに狂気の世界にのめり込んでいく様子がスリリングかつ官能的。氏賀Y太「超防衛夫人ウルトラマリ子さん」前編。平凡な主婦のマリ子さんが巨大化、ウルトラマン的なヒーローとなって怪獣と闘うが、氏賀Y太漫画だけに血みどろな展開に。その様子の本番は次回ということで。しろみかずひさ「ICARUS DREAM 2099」は「アルコールラムプの銀河鉄道」上巻からの再録(初出:BIZARRE MAGAZINE 1995年5月号)。
8/9(月)……昇降酒
▼中華料理&酒を摂取して帰ってきたが、いったん寝たらほぼ酔いがひいていたので、踏台昇降にいそしむ。最初はちょっと気持ち悪かったが、やっているうちに汗とともに酒が完全に出ていっていつもの調子に。いい汗かいたが、正直なところ健康に悪そうな気もした。
▼未読物
【単行本】「やまとの羽根」3巻 咲香里 講談社 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「サムライダー」4巻 すぎむらしんいち 講談社 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「おとぎのまちのれな」6巻 はっとりみつる 講談社 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「満腹ボクサー徳川。」8巻 日高建男 新潮社 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「ケロロ軍曹」9巻 吉崎観音 角川書店 B6 [bk1][Amzn]
【雑誌】ヤングキング 9/6 No.17 少年画報社 B5中
はっとりみつるが読切「スキトオルナツ」でヤングキング初登場。水泳の高飛び込みの選手となったことで自分からどんどん遠くなっていく、おとなりさんで幼なじみのお姉ちゃんに複雑な気持ちを抱く少年の姿を描いていく作品。元気一杯の少女がまず魅力的で、それを見つめる少年の心情も切なく描写。爽やかな後味を残してくれるひと夏の恋物語って感じで楽しんで読めました。北河トウタ「若葉マリッジ」は全6話中の5話め。失踪した姉の代理で新婚生活をすることになった若葉だが、優しい姉の夫が本当に好きになってしまって……というところから、初H→姉の突然の帰還と話は続く。きちんとハッピーエンドになりそうな感じ。単行本は9月下旬に発売予定とのこと。
【雑誌】ヤングマガジン 8/23+30 No.37+38 講談社 B5中
作:木内一雅+画:渡辺潤「代紋TAKE2」はいよいよラスト……と思ったら、最終回は8月30日発売号掲載になるとのこと。間置かないほうがいいと思うんですがねえ。古谷実「シガテラ」はヤバめな展開。南雲さんへの想いが暴走する斉藤。このままやってしまうんでしょうか。先が気になる。福本伸行「賭博堕天録カイジ」。前回の展開からUNOをやるのかと思ったら、サクッと外してきた。意外なものを最初にパーンと呈示しといて「え〜?」とまず思わせてから、それをアッサリ引っ込めて「おいおい」となったところに、新たな種目のギャンブルを呈示。風変わりなギャンブル種目ではありそうなんだけど、話の持ってき方がうまいのでスムーズに受け入れられる。ここらへんの押し引きの呼吸はさすが。
【雑誌】ビッグコミックスピリッツ 8/23+30 No.37+38 小学館 B5中
のりつけ雅春「中退アフロ田中」。家の庭にプレハブを購入して、プチ一人暮らしを始めた田中。その新居に高校時代のいつもの面々を呼び寄せるが、彼らはあからさまにうれしそうでない。今回のラストの井上には思わず笑った。やっぱいつものメンツが出てきたときのほうが面白いっす。花沢健吾「ルサンチマン」。たくろーはこれまたまだるっこしいことをやってますなあ。現実世界の自分を悪役に見せることで、仮想現実世界の自分を善玉に仕立てて、月子の気を引こうとする。「もう仮想現実しかないんだ」ってのを身をもって実践。よく考えると痛々しいけど面白い。
【雑誌】週刊少年ジャンプ 8/23+30 No.37+38 集英社 B5平
岸本斉史「NARUTO」、尾田栄一郎「ONE PIECE」と、巻頭2作品が共に「かつての友が今日の敵」ってな展開になっておりますな。さすがに主要キャラ同士の闘いだけに白熱してます。西義之の読切「ムヒョーとロージーの魔法律相談事務所」。元クラスメートの少女につきまとっている少年の霊を、ムヒョーとロージーのコンビがなんとかするというお話。ちょっと頭身低めにしつつまとままった絵柄は特徴あるし悪くない。女の子も乳デカくてカワイイし。まあちょっと霊になっちゃった少年の論理は理不尽だろうとは思うものの、お話としても読めるしきっちりした出来。矢吹健太朗「TRANS BOY」。ヘンな女の子にばかりモテてしまう少年・ソラトが、ようやく美少女に見込まれたかと思ったら、その女の子は彼に正義のヒーローをやれといい特殊なスーツを押しつけてくる。手堅い仕上がりだが、どちらかっていうと連載の初回って感じの内容か。
【雑誌】近代麻雀オリジナル 9月号 竹書房 B5中
城埜ヨシロウ「ウラセン」。今回、城埜ヨシロウは「危ない麻雀」をやれとの指令を受け、かつてホストをやってたころの兄貴分に紹介されたマジモンのヤクザの人と麻雀を打つことに。なんかすごくいたたまれない状況で、盛り上がっているとはいえる。かどたひろし「麻雀疾風録 威打天」、大武ユキ「斗牌義賊RAT」、猿山長七郎「働くマージャン漫画家」は最終回。ちょっとリニューアルかけてきましたかね。
【雑誌】YOUNG YOU 9月号 集英社 B5平
「ハチミツとクローバー」のおまけ小冊子がとじこみで付いてるけど、「ハチミツとクローバー」の新作自体は入ってないのであんまり気にしなくていいかな。榛野なな恵の読切「月の見えるテラスで」は、姉と二人暮らしで大学生の身ながらホストをやっている青年が主人公。彼は高校時代にとある事情で会えなくなった女友達のことがずっと心に引っかかっていたのだが……。まあきっちりまとまってはいるけど、根本的には問題は解決してないような気も。岩館真理子「アマリリス」は毎回面白い。桃田と桜子がカーチェイスをやっていて、なんでこんなことになってるんだか……という状態。キャラクターたちのマイペースすぎる行動がいつもながら楽しい。
8/8(日)……奇異戦士・有徳家
▼アニメ「レジェンズ〜甦る竜王伝説〜」18話「ゾンビわんさかベタつき模様」。今回もかなりシリアスな展開。最初のほうのギャグ系の話が続いていたころとは打って変わって、最近はキツめの話が続いている。シュウ、メグ、マック、ディーノと子供たちがそれぞれかわいいだけに、早く元の日常に戻れるといいなあと思ってしまう(あくまで心情的に。ストーリー的にはこれでもOK)。
▼ちびちび読み進めていた「終わらざりし物語」上下巻(作:J・R・R・トールキン+編:クリストファー・トールキン+訳:山下なるや/河出書房新社)[bk1:上/下][Amzn:上/下]を読了。なかなか面白かった。これはJ・R・R・トールキンが残したメモなどの遺稿から、「指輪物語」や「シルマリルの物語」に関連する未完結のエピソード類をまとめたもの。本編で語られなかった事物についての言及がふんだんに含まれており、トールキン世界をより深く理解するうえでかなり参考になる。ガラドリエルとケレボルンの物語、イスタリについて、ローハンの建国、ドル=アダンなどなど、これまでは知り得なかった数々の物事についての知識が満載でマニアにはたまらない。「指輪物語」「シルマリルの物語」を何度も何度も繰り返して読んでいる強度のトールキンマニア向け。この手の指輪関連本としては、『「中つ国」歴史地図 トールキン世界のすべて』(カレン・ウィン・フォンスタッド/評論社)[bk1][Amzn]、「J・R・R・トールキン 或る伝記」(ハンフリー・カーペンター/評論社)[bk1][Amzn]とともにオススメ。
【単行本】「赤灯えれじぃ」1巻 きらたかし 講談社 B6 [bk1][Amzn]
ヤングマガジンで連載中のなにわ恋愛ストーリー。ガードマンの仕事場で知り合った、ヘタレだけど一本気なサトシと、パツキンでアネゴ肌のチーコ。この二人がだんだんお互いの距離を縮めていき、恋人同士になるという内容。チーコのほうはヤンキーっぽいものの実は純情。二人とも奥手で距離が少しずつしか近づいていかないもどかしさがかえって微笑ましい。垢抜けない絵柄で、あんまり器用っぽくないところがいいのです。
【単行本】「アイシールド21」4巻 作:稲垣理一郎+画:村田雄介 集英社 新書判 [bk1][Amzn]
NASAエイリアンズとの対決を終えたデビルバッツの面々は、アメリカ合衆国へとわたり武者修行。そしてどぶろくと呼ばれるコーチと出会い、デス・マーチと呼ばれる強烈な大陸横断特訓が行われることに。今後のデビルバッツの活躍の礎となる猛特訓ということで、根性根性ど根性。スポコンの場合、特訓シーンがあるとその後の展開にググッと説得力が出てくるのでけっこう好き。あとこの巻で、セナ=アイシールド21というのがまもりを除くチームの面々に明かされる。個人的にはもう公然と名乗っちゃったほうが面倒がなくて良いような気がするんだけど、今後、何か仕掛けがあるんかな。
【単行本】「無敵看板娘」9巻 佐渡川準 秋田書店 新書判 [bk1][Amzn]
すごく安定してますなー。毎回コンスタントに面白い。基本的には乱暴な出前娘の美輝が暴れまくるというだけの話で、ラブコメに走ったり、大風呂敷を広げたりすることはなし。あくまで鬼丸飯店を中心とした狭いエリア内だけでドタバタギャグを展開し、新キャラもほとんど登場させていないのに、この面白さをキープしているのは大したもの。カラッと明るく後をひかない読後感の良さも特徴。
【単行本】「柔道放物線」4巻 今井智文 秋田書店 新書判 [bk1][Amzn]
まったりだらだらと暑苦しいギャグを展開中。あんまり洗練されすぎちゃうと味が出ないタイプの作家だと思うけど、いい具合にうまくならないままきていると思う。キャラクターがいちいちうざったいのがええです。
【単行本】「格闘新世紀 GO BOUT!」2巻 松本レオ 秋田書店 新書判 [bk1][Amzn]
なんだかほのぼの感のある格闘漫画。主人公の豪や、ヒロインのあかりら、キャラクターに愛敬があるのが良いところ。その反面、肝腎の格闘アクションシーンでいまいちハッタリが利いておらず大人しい印象がしちゃうのと、敵キャラがあまり憎らしくないという点は弱かったかも。次の巻で最終巻かな。あとこの作品では、ヒロインあかりのパンチラの強引な挿入っぷりが面白かったりするのだが、この巻では裏表紙がグッド。あかりがエプロン姿で銀色のお盆を持ってるんだけど、そのお盆にパンツが映っているという。
【単行本】「レヴォリューションNo.3」3巻 作:金城一紀+画:秋重学 小学館 B6 [bk1][Amzn]
最終巻。馬鹿学校の男子連中が、名門女子高の学園祭に潜入して彼女をゲットすることを目指して奮闘する青春ストーリー。最初はどんなもんかなと思った連載だったが、最終的には恋あり友情あり涙ありで、勢いのある爽やかな作品に仕上がったと思う。あまりに青くさくてしっくりいかない部分も多少あるが、そこらへんも含めてなんだかんだ楽しめはしました。
【単行本】「金色のガッシュ!!」17巻 雷句誠 小学館 新書判 [bk1][Amzn]
石版編がようやく決着。正直なところ「連載を長期化するためのモンスター増やしかな?」と思える部分もあった石版編だが、締めはまずまず。ただココとシェリーの決着がつくあたりで、突然過去のエピソードを引っ張り出してくる展開はいまいちか。もう少し前からネタフリはしておいてほしかったような。
【単行本】「資格救世主てつんど」2巻 高橋のぼる 小学館 B6 [bk1][Amzn]
なんというかたいへんなことになってますなあ。一躍若者たちのカリスマになったてつんどの指導を受ける権利を巡り、難関をくぐり抜けた男女8人が頂上決戦。とかいってもワキガのしみこんだ靴下を使ってプロレスみたいなことをしたり、水流激しいウォータースライダーみたいなのを登ったり、なんかヘンなことやってるけど。てつんども脇役も皆外見からして怪しいし、お話のほうもうさんくさい。そういえば高橋のぼるの絵柄もますます崩れてきている。どこに行くんでしょうなあ、この作品は。
8/7(土)……島慰問
▼眠かったので2日連続で踏台昇降をサボリ。アニメも見てませんが、まあさほどたまってはいないんで、日月で追いつけるでしょう。
【単行本】「刺星」 中野シズカ 青林工藝舎 A5 [bk1][Amzn]
うーん、いいですね。何がいいってやっぱり絵。この人は1作品描くのに、いったい何枚のスクリーントーン使ってるんだろうと思ってしまう。といってもスクリーントーンの多重貼りや削りが凄いっといったタイプではない。紙を切り取って貼り付けていって1枚の絵を作る「切り絵」という絵の作り方があるけど、中野シズカの場合、その切り絵の紙をすべてスクリーントーンでやっているかのごとき画面を作っていて、その独特の質感がなんとも美しいのだ。輪郭線もだいたいなくて、ほとんどがトーン。ペンで描いている部分さえ、もしかして黒色のスクリーントーンでやってるんじゃないかと疑ってしまうほど。こんなのどーやって描いてるんだろーなーとか思う。画像はスキャニングの過程でつぶれちゃってる部分もあるけど、基本的にまっ黒に見える部分以外は全部トーン。恐ろしく細かいトーンワークに感嘆することしきり。お話のほうも、淡い雰囲気のポップな絵柄に似合う、詩的なものとなっていてとても美しい。この人の漫画を見てると、本当に「生原稿を見てみたい!」と思う。とても美しい1冊で、一見の価値あり。
【単行本】「しまいもん」1巻 IKARING 祥伝社 A5 [bk1][Amzn]
FEEL YOUNGで連載中のギャグ漫画。ユーコとやよいのバカでマイペースな姉妹が、次々と因果な男たちに出会っては別れていくお話。ユーコは男好きのする顔と体型でわりとほいほいやっちゃったりもするが、男の好みが恐ろしくマニアック。バイト先の頭の薄い冴えない中年おやじだったり、ひげもさもさで見るからに不潔なっぽいキモい男だったり。やよいのほうも理想だけは高いけど、やることなすことなんか空回りしっぱなしで、みっともない行動を繰り返す。その様子が異様におかしい。最初のうちはまだ地味な展開だったのだが、回を重ねるごとにユルユルのダラダラ状態になっていって、姉妹の情けなさ全開。出会う男たちもどんどんレベルが下がっていってるような気がするのがまた面白い。とくにユーコのほうの頭悪さ、だらしなさが素晴らしいと思う。単行本でまとめて読んでも面白いが、むしろあのオシャレなFEEL YOUNGの中にポツンと混ざっているという状態のほうが、より映えるかもしれません。
【アンソロジー】CRAFT vol.21 大洋図書 A5平 [bk1][Amzn]
なんかずいぶん入手が遅れてしまった。紺野キタ「天使も踏むを恐れるところ」前編。久し振りに再会した旧友のアーネストとジェイムズ。アーネストはしばらく放浪の旅を続けていたのだが、戻ってみたらジェイムズにはなんだかちびっちゃくてかわいい妻ができていて……という出だし。アーネストとジェイムズは、アーネストの放浪前からの親友で、二人はお互いに口には出せない思いを抱えていたのだが、ってな展開。相変わらずの上品で美しい絵できれいな作品。ただCRAFTは発行間隔がよく分からんので、続きモノだと次号が出るまで内容を覚えているかどうかが問題だー。なお紺野キタは、今冬に新刊単行本「SALVA ME」が発売予定とのこと。
山本小鉄子「晴れてボクたちは」。久し振りに再会した旧友の圭吾から告白されたちひろは、そのことで心揺れまくりな日々。なかなかええ感じでボーイズラブコメしてると思います。雁須磨子「ちいちいはしゃぐ、とおくとぶ」第2話。えーとこれは半ば話を忘れてたけど、そんな状態にあっても、相変わらずのうすぼんやりした雁須磨子的展開は見てて楽しくはあります。
【雑誌】COMIC HIGH vol.6 双葉社 B5中
今号をもっていったん休刊。今冬にリニューアルして再スタートとのこと。中とじで少女漫画系青年誌というコンセプト自体は、うまくいけば化けるかも……という可能性は感じさせたものの、いかんせん持ち駒が足りなかったかなあという気はする。あとこの内容で駅売りもやってたというのは、ちょっと厳しかったかも。駅売りするってことはそれなりの部数を刷らなきゃいけないだろうけれども、駅売り雑誌の読者が少女漫画的なものを求めるかといえば、やっぱ難しいと思う。どっちかというと少部数かつ書店売りで、リスクを低く抑えつつ、じわじわ部数を伸ばしていく方向性を狙うほうが現実的だったのではないかと。
今号の内容のほうは、いつものお楽しみである山名沢湖「委員長お手をどうぞ」があり、読切でタカハシマコ「エーベル851」、流星ひかる「それはロボット」が掲載されて、上向き気配も若干あったことはあったんだけどねー。
【雑誌】FEEL YOUNG 9月号 祥伝社 B5平 [定期購読:eS]
単行本が出たばかりのIKARING「しまいもん」。今回は、小さかった頃仲良くしていた近所の素敵なお兄さんであるところのカモ兄ちゃんと、やよいが久し振りに再会するというエピソード。でもこの二人がらみの人間だけあって、成長したカモ兄ちゃんが昔の優男的な面影はどこへやら、キモいレゲエおやじへと変貌を遂げていたのでした……。姉妹ともども毎回醜態をさらしてて面白い。安野モヨコ「監督不行届」。安野庵野夫婦が家を買うことを決意。カントクが家を建てたいと思った動機がさすが。庵野カントクはいいキャラだ……。
南Q太「スクナヒコナ」。最近はわりと幸せ展開だと思ったら、一気にダークな展開がキタキタキターという感じ。まあ一時期のように雑誌全体が「不幸な女」づくし状態ではなくなったので、一つくらいこういう作品があってもいいかなとは思うけど。やまじえびねの新連載「ファミリー・スナップ」は、姉のせいで住み慣れた部屋を追い出された女の子が、マイペースな人たちが集う下宿に転がりこんでけっこう楽しい生活が始まるといった感じのお話。最近はガチンコのレズもの一辺倒だったやまじえびねだけど、今回はちょっと違った感じの作品になるかな。
【雑誌】MUJIN 9月号 ティーアイネット B5平 [定期購読:eS]
じゃみんぐ「ALUCARD」。2話めだが突如最終回。最終ページにMUJINでは連載を続けることができなくなったという、作者およびMUJIN編集部のコメントが掲載されてるけどどういうことなんすかねえ。じゃみんぐの新作は11月号に掲載されるとのことだけど……。甘詰留太「きもちイイコト」。とある少女が、母親が買っていたという男娼をやっていた同級生の少年に頼んで、母親と同じことを体験させてもらおうとする。今回は最近の甘詰留太としてはお話的にイマイチかなあ。天瀬晴之「SISTER」3話。妹に慕われているが、学校の図書委員長の女の子ともくっついて三角関係な少年が主人公のラブコメH。委員長さんと主人公のあんちゃんの恋愛模様がなかなか初々しくて良い。ただ妹さんがなんだか危ないめに遭いそうなヒキとなってるのは気になる。あんまり痛々しくならんといいけど。
【雑誌】COMIC夢雅 9月号 オークラ出版 B5平
草津てるにょ「俺達の夏」。急激に強くなった野球部のヒミツは、実は美人マネージャーのエロ奉仕のおかげでした、というお話。いつもながらむっちりした女体描写がエロくっていいですのう。奴隷ジャッキー「すくーるゲーム」。スクール水着姿の女の子が電車の中に放り込まれて、いきなり痴漢スタートという出だしも唐突ながら、ラストの締めもぶっとんでいた。ボリューム的にはあまりないけど、馬鹿っぽい締めくくりには笑った。糸杉柾宏「アイスコーヒー」。とある喫茶店での一光景。アイスコーヒーを頼んだところ、ミルクはウエイトレスさんの乳汁、シロップは愛液……というようなことが淡々と繰り広げられる。シュールなノリがなかなか面白い。ダーティ・松本「エロ魂!」は、エロ劇画好況期のお話ですな。自分はまだ子供でよく知らない時期の話ということもあり興味深いです。
8/6(金)……感じゆく娘
▼池袋で飲み。かなり酔っ払う。帰途の記憶がほとんどなく、気がついたら最寄り駅にいた。最近は、仕事関係の人と飲むときとかはあんまり酔わないのだけど、気心の知れた相手と飲むときは気が楽になりすぎちゃうのか、ついつい酒が過ぎてしまう。ちょっとぺースが早すぎた。気をつけねば。でも幸いなことに次の日にはほとんど残らず、くわーっと寝たらきれいに酒は抜けた。で、土曜日は親戚の結婚式があったんでそれに行ってて更新が遅れました。
▼未読物
【雑誌】COMIC HIGH vol.6 双葉社 B5中
【雑誌】FEEL YOUNG 9月号 祥伝社 B5平 [定期購読:eS]
【雑誌】MUJIN 9月号 ティーアイネット B5平 [定期購読:eS]
【単行本】「赤灯えれじぃ」1巻 きらたかし 講談社 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「今日の5の2」 桜場コハル 講談社 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「刺星」 中野シズカ 青林工藝舎 A5 [bk1][Amzn]
【単行本】「しまいもん」1巻 IKARING 祥伝社 A5 [bk1][Amzn]
「今日の5の2」は原稿仕事で使う可能性があるので今さらながらの購入。
【雑誌】コミックバーズ 9月号 幻冬舎コミックス B5平 [定期購読:出版社]
郵便トラブルのため定期購読の到着が遅れたけど、ようやく着いた。南京ぐれ子「あかてん★ヒーロー!」。グルダークのもとに戻ったまゆらと緑川が再会。だいぶクライマックスな展開。緑川の告白シーンはなかなかくすぐったくて良かった。梅本チンウー「告白家族」は、いきなり兄貴が弟に向かって「好きだ!!」と叫ぶシーンから始まるが、それは実は告白の練習をしていたからで……というところから始まるドタバタホームコメディ。暑苦しめな描線ながら意外とサバサバした絵柄も味はある。まあまあ楽しく読めたが、序盤に比べ中盤以降の展開はユルい。あとオチはもう一ひねり欲しかった。
【雑誌】ヤングアニマル増刊 嵐 9/19 No.21 白泉社 B5中
甘詰留太「年上ノ彼女」。アゲハを追いかけてきて彼女の家にやってきた努の執念が実り、ついにアゲハと再会。そして伝えられる想い。いやードラマチックな熱愛ですなあ。今回も恋愛描写が濃くて快感。まつもと剛志「まじかるストロベリィ」。いちこ、日下部、ヒナの3人でピクニック。いちこの無邪気さもいいけど、めがねっ娘のヒナの純な恋心も微笑ましい。ほのぼのかわいらしくていい。西条真二「シャングリラ」は、女性ばかりのエロゲーメーカーで原画をやっている娘さんと、ただ一人の男性社員が、ゲームの参考にするという目的もあってやっちゃうという内容。なんか「ぎゃるかん」みたいだな……。あっちよりもエロシーンのウエイトが高いけど。私屋カヲルの読切「ちなみに」は、どう見ても小学生くらいにしか見えないけど実はハタチのちなみと、彼女にラブラブな彼氏が、怪しく見られないようにお兄ちゃん&妹を装ったりドタバタ苦労するというお話。ヒロインのちなみがカワイイし、全体的にパーッと明るく、楽しく読めた。
【雑誌】コミックバンチ 8/20+27 No.36+37 新潮社 B5中
作:いしぜきひでゆき+画:藤栄道彦「コンシェルジュ」。今回はベルギービールを巡るエピソードだが、そんな中、涼子は最上に妻がいたということが気になってしかたがない様子。恋愛話もそのうちからんできそうですな。坂本タクマ「屈辱er大河原上」は、大河原上がかつての同級生とバッタリ出会い、忘れたかった若き日のことを思い出させられる屈辱にまみれる。大河原上も子供のころはヒゲがなかったのだなあ。ヒゲのない大河原上はたいへん頼りない。作:嶋本周+画:三山のぼるの新連載「ファウストの女神」がスタート。ネットのからんだ現代ホラーという感じ。まあすごく面白いというわけではないが、手堅くはある。
【雑誌】花とゆめ 8/20 No.17 白泉社 B5平
椿いづみ「親指からロマンス」。今回はマッサージはしてないけど、きちんと楽しい学園ラブコメになってる。あとマッサージ部の面々によるカラオケ大会の様子も賑やか。樋口橘「学園アリス」は、蜜柑たちが大人に変身して高等部に潜入。ちょっと大きくなった蜜柑たちも良いですな。ルカの分かりやすさもいつもながら微笑ましい。
【雑誌】コミックPOT 9月号 メディアックス B5中
犬星「プールのじゅんび」。お兄ちゃんとちっちゃな妹がプールに行く準備をしている途中でエッチなことになっちゃう話し。この人の絵柄はなかなかかわいくて良いですなあ。乙「妖精綺譚」。おうちで育てている食虫植物にかわいい妖精さんがひっかかっていて……というお話。ショートカットで洋風な面持ちの妖精ちゃんがなかなかにキュート。EB110SS「渚でパックンチョ」。最近のロリ漫画ははっきり「小学生」とか年齢を書きますね。というわけで日に焼けた小学生少女とお兄さんが海でいろいろと。ちっちゃな子供とガチで恋愛してるあたり微笑ましくもあり。
【単行本】「甘熟娘」 小暮マリコ ティーアイネット A5 [Amzn]
この単行本も、小暮マリコらしいフレッシュでムチムチした女の子たちの、ボリューム感たっぷりでジューシィなエロシーンが楽しめる。基本的に明るくキュートな絵柄でラブラブなエッチが多いんだけど、エロシーンのテンションは高く実用度も十分。最近の小暮マリコおよび関連作家(ジェームスほたてとか)の作品は、エロ的にたいへんコンスタントで良いです。この単行本の中では、生徒の理系オタク男子の実験事故が原因となったのか彼にぞっこんな女教師若奥様の出てくる「奥様改造計画」、しばらく会わないでいたら母親が激ヤセして超かわいく変身してたいという「ワガママな彼女」、それからお兄ちゃんにラブラブな妹が仕事場に押しかけてくる「妹コミュニケーション」あたりが好み。
8/5(木)……丸い藻
▼アニメの話。「鉄人28号」[Amzn:(1)初回/(1)/(2)/(3)/(4)初回/(4)]はここに来て正太郎がひとりぼっち状態になり、ググッと物語性を高めてきている。敷島博士は自殺したとかいってるけど、まあたぶんくたばってはおらんでしょう。生きてるほうに月と6ペンス賭けてもいい。ともあれ盛り上がってきてて面白い。現在見てる夏期アニメでストーリー的なヒキが強い作品がいまいち見当たらないけど、春アニメはそこそこ健闘してるかな〜という印象。原作同様とにかくひっぱりまくる「MONSTER」[Amzn:DVD-BOX (1)]はもちろんのこと、「レジェンズ〜甦る竜王伝説〜」もシリアス度が高まってきて先が気になる展開。あと「天上天下」[Amzn:(1)/(2)/(3)]も何気に安定して面白い。今週は亜夜が泊まりに来るということで、高柳の妄想爆発、三枚目度極まりまくり。DVD買ったり繰り返し見たいというタイプの作品じゃないけど、だらだら踏台とかしつつ気楽に見るのに好適。
▼「サムライチャンプルー」[Amzn:(1)/(2)]は、ジンがろくでなしの亭主のせいで女郎屋に売られてしまった人妻に恋慕して、彼女のために尽力するというお話。地味な顔つきながら色っぽい人妻さんに萌え〜。でもなんでジンがそこまで入れ込むのかという説得力は弱いかもしんない。あと今回は舞台が雨の浜松ということで画面が暗い。内容にはまったく関係ないけど、エンコードでトリミングするときに画面が暗いとやりにくいんだよね。周囲の黒枠部分との判別がしにくくなるんで。「ギャラクシーエンジェル」[Amzn]は今シリーズから見始めたけどかなり面白く見てます。今回はランファメインのギャルゲー仕立てのラブコメ話が面白かった。いかにもそれっぽいオープニングまで作っちゃったりノリノリ。ブロッコリーアニメのギャグセンスは個人的にかなり合うみたいです。あとオープニング・エンディングも好き。とくにエンディングはキュートでいいっすね。
▼コミックバーズの定期購読が到着遅れまくりなので改めて問い合わせしてみたが、どうやら郵便トラブルだったらしい。調べてもらったところ、金曜か土曜には着く模様。まあこれは幻冬舎コミックス側の責任ではなさそうですな。
▼未読物
【雑誌】花とゆめ 8/20 No.17 白泉社 B5平
【単行本】「無敵看板娘」9巻 佐渡川準 秋田書店 新書判 [bk1][Amzn]
【単行本】「柔道放物線」4巻 今井智文 秋田書店 新書判 [bk1][Amzn]
【単行本】「格闘新世紀 GO BOUT!」2巻 松本レオ 秋田書店 新書判 [bk1][Amzn]
【単行本】「レヴォリューションNo.3」3巻 作:金城一紀+画:秋重学 小学館 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「金色のガッシュ!!」17巻 雷句誠 小学館 新書判 [bk1][Amzn]
【単行本】「資格救世主てつんど」2巻 高橋のぼる 小学館 B6 [bk1][Amzn]
▼7日売り
【雑誌】COMIC夢雅 9月号 オークラ出版 B5平
【雑誌】コミックフラッパー 9月号 メディアファクトリー B5平 [定期購読:eS]
新居さとし「地球防衛OLいちご」がついに最終回。そして「みすていく♥めいどデイジー」も。ドタバタはちゃめちゃやってて楽しい作品でした。結局単行本化はないのかなあ。最終ページの柱に「ひとまずのお別れですが、これからもいちごたちを応援してね」と書いてあるけど、どういう意味なんでしょーか。あと今号では竹本泉「トランジスタにヴィーナス」も最終回。最後までキス好きなイーナスさんでありました。新連載は11月スタートの予定。柳沼行「ふたつのスピカ」。昔好きだった少年にそっくりなあんちゃんとアスミの淡い関係が切ない。また二人が並んで歩いているところを目撃して複雑な気分の府中野くんに萌え。新連載、山崎健「あおくび大根」(原案:はじめ)は、あおくび大根が主人公のシュールギャグ。この「あおくび大根」というのはキディランドとタカラの共同企画「エブリデイキャラクター工房」に寄せられた応募作品の中から入賞したキャラらしい。おもちゃもいろいろ商品化されてるようだが、そーゆー方面には無知なんで知りませんでした。
【雑誌】ビッグコミックオリジナル 8/20 No.16 小学館 B5中
福本伸行「最強伝説黒沢」。黒沢さんをはじめとした登場人物たちのしゃべりが面白いなー。とくに今回は「ドーム…!」に爆笑。このセリフ単体で抜き出しても全然面白くないと思うので、何がどう面白いのかは雑誌のほうで見て確認してみてくださいませ。あと黒沢さんのくだらない勘違いとか、女にやたら弱い純情っぷりとかも素晴らしい。なんと憎めない男であることか。
【雑誌】モーニング 8/19+26 No.36+37 講談社 B5中
安野モヨコ「働きマン」は、大好きな作家さんの本を作ることを目標に編集者になった新人の女の子にスポットを当てて、熱心なファンであるということと、有能な編集者であるということの違いを描き出していく。さすがにしっかり読める内容でうまいなあ。こういう有能な人たちの話を読んでいると、自分の無能さ加減が身にしみて、チクチク心が痛みます。三宅乱丈「大漁!まちこ船」は、釣り糸がからまって根がかりしたまちこが、タコの親子にとらえられてしまうというお話。「まちこ」っていうのはもしかして固有名詞ではなく、まぐろのエサ女の総称なのかー? いやーヘンな漫画ですばい。落合裕介「太陽のドロップキックと月のスープレックス」(原案:ミスター高橋)。これまで迷走していた日下部がいよいよ覚醒してアツい展開。盛り上がってて面白いです。
あと王欣太「蒼天航路」のこれまでの内容を10冊にまとめた極厚増刊「蒼天航路 CRONICLE EDITION」が8月17日より毎月1冊ずつ発売されるとのこと。で、連載は年内完結の予定。ってことは曹操の死までという感じになるのかな?
【雑誌】ヤングサンデー 8/19+26 No.36+37 小学館 B5中
大石普人「キングスウヰツ」が新連載。内容は「焼きたて!!じゃケーキ」。というわけで最高の菓子職人を目指す、さすらいのパティシエの物語。男性向け雑誌の料理漫画としては珍しい題材だけど、菓子作りはけっこう奥の深い世界なので、うまくやれば面白くなるかも。作:七月鏡一+画:藤原芳秀「闇のイージス」は、ちひろ&亜紀がメインのエピソードが続いてて、萌え度高し。今回も扉ページは二人が意味なく裸だし。
【雑誌】ヤングジャンプ 8/19 No.36 集英社 B5中
中野純子「みさ★コン」は、「ちさ×ポン」の番外編。これはちさのお母さんでバツイチの美砂子さんと年下の彼氏のお話。たまにはこういうのもいいですな。熟女ネタということで個人的に好きなネタでもあるし。作:吉井妙子+画:海野そら太「全日本女子バレー物語 HOPE!!」は、女子バレーボールアテネ五輪日本代表の実録ストーリー。この前少年マガジンで西山優里子も描いてたけど、個人的にはあっちのほうが好みでしたな。
【雑誌】週刊少年チャンピオン 8/19+26 No.36+37 秋田書店 B5平
自転車事故でダウンしていた松島幸太朗が復活して「ショー★バン」(原作:森高夕次)が連載再開。ノブチンたちが怪我して涼山中学のキャッチャーを任されることになった生島弟が、試合中に泣くのか泣かないのかという疑惑を巡るエピソードが続いている。改めてここから読むと、けっこうヘンなことやってんなーという気もする。馬場民雄「虹色ラーメン 〜ロング・エピローグ〜」は、太陽の後輩であるラーメン部女子・晶に憧れて入部した後輩男子の視点からのお話。ロング・エピローグのほうはやけにラブコメしているなあ。松山せいじ「エイケン」はついに最終回。この期におよんで新キャラを投入してくる松山せいじのサービス精神に感じ入った。あと最終ページでついに「先生」の本名が! 知ってみるとどうでもいいことではあるんだけど。かなりの長期連載になったこともあって、当初のインパクトはさすがになくなっていたけれども、何はともあれパワフルでユニークな存在で楽しませてくれました。ご苦労さまです。
【雑誌】桃姫 9月号 富士美出版 B5平
瀬奈陽太郎「マルイモ」シリーズは毎回面白い。今回の「妹は同じ顔!?」は、妹3人にモテまくりのお兄さんにまた新たな妹が登場。しかも顔が一緒。近親相姦で、血縁が近ければ近いほど盛り上がってしまうという性癖の持ち主であるお兄ちゃんに、さらに火がついてしまう。ドタバタ楽しいし、絵もシャープで愛敬があるし、よくできてます。田中ユタカは今号から桃姫のレギュラーに。「素顔の朝」。同じ職場のにお勤めで半同棲状態カップルのラブラブストーリー。いつもながらの田中ユタカだけど、それがいいんだよね。安心感があるし、初見の人でも文句なく読みやすい。みこくのほまれ「べびーしったぁ」は最終回。幼児帰りしてしまった恋人のみうに辛抱強く見守り続けた広志の想いが実り、ついにハッピーエンドを迎えた。なかなか気持ちの良い読後感。単行本は今秋発売予定だそうです。
8/4(水)……シベリア超卓球
▼未読物
【DVD】「ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還 コレクターズ・エディション」 [Amzn][bk1]
【アンソロジー】CRAFT vol.21 大洋図書 A5平 [bk1][Amzn]
【単行本】「アイシールド21」4巻 作:稲垣理一郎+画:村田雄介 集英社 新書判 [bk1][Amzn]
▼5日売り
【雑誌】桃姫 9月号 富士美出版 B5平
▼6日売り
【雑誌】コミックPOT 9月号 メディアックス B5中
【単行本】「甘熟娘」 小暮マリコ ティーアイネット A5 [Amzn]
「王の帰還」はそのうち。12月発売のスペシャル・エクステンデッド・エディション[Amzn:SEE]も予約済み。コレクターズ・エディション3部作の詰め合わせであるトリロジーBOX[Amzn]は8月18日発売になったのかな?
【雑誌】マンガ・エロティクス2004 太田出版 A5平 [bk1][Amzn]
エフじゃないほうのエロティクスの最新号。今号の執筆陣はTAGRO、福満しげゆき、山田参助、山本直樹、町田ひらく、SABE、町野変丸、大塚弘樹、梅本泰君、砂、駕籠真太郎、やまだないと。好きな作家が並んでいるのだが、好物ばかり出されてしまってどこから食べたらいいか困るような感覚で、なんとなく息が抜けない。贅沢な悩みといえましょう。
執筆陣の中で一番うれしかったのは山田参助の登場。「さぶ」で男×男漫画を描いていた人で、同人誌とかでその作品にふれるにつけ、すげーなあと思っていた。今回の「十代の性典」は、たまりまくってお互いにフェラチオしあって発散しているむくつけき十代男子二人が、同級生の少女に頼み込んで女を試させてもらうというお話。やっていることはヘンといえばヘンなんだけど、妙にのどかな感じがして楽しい。デッサン力も確か。この人は男が気持ち良くて歯を食いしばっている顔を描くのがとてもうまい。美少年でもなんでもなく、ちょっと間が抜けているところがええんですな。これで性衝動が沸き上がるかというとそうでもないんだけど、地味だけどよくできた日本映画を見ているようなしみじみした感触が気持ちいい。キレイキレイな美男子同士が抱き合うのではなく、ちょっと憎めないぷっくらした男同士がからみあっているさまが面白い。なんか日常の延長的な自然さがあるんだよね。じめじめねちょねちょしたところがなく、サッパリとした読み心地なのもいい。8月下旬には単行本「若さでムンムン」も発売予定。今からオススメしておきますよ。
福満しげゆき「透視!!超能力青年と物体X」は、福満しげゆきらしい気弱な感じの青年が、道で下着姿の女の子を見つけてムラムラしまくるお話。前から思ってたけど、福満しげゆきの描く女の子は案外Hだ。線はシンプルなんだけどむっちりしているし、エロのツボ的部分を何気にしっかり押さえていると思う。なんというか「普通の女の子がこんなことまで!」という感じがある。TAGRO「明日雨が降って、緑がきれいで、今日がお天気で、バカな君と一緒で」。真っ昼間から公園で、自分の妄想を彼女につらつらと語る青年。妄想の内容は馬鹿らしいけど、二人が寄りそうしみじみとした雰囲気はなかなか。ただラストは個人的にはあんまり好きじゃないネタかな。最後に全部ひっくり返してなしにしちゃうというのは、夢オチと同様、極端な話どんな作品にでも使えるネタなんで。
梅本泰君「ラジオゾンビ」。相変わらずカッコイイ絵。すごく久しぶりに見たなと思ったが、1998年にホットミルクで描いた後、5年間は肉体労働に従事していたのだそうだ。砂「セックス研究会」は、女の子たちがより集まってセックスの研究を行う会のお話。挨拶は「ごきげんよう」というわけで当然レズもの。定番キャラの涼子も出てくるが、主役格の女の子は香織という娘さんで、顔の造形は省略の利いたコミカルなタッチで描かれている。折りにつけ涼子がアナルファックとかやってたりするものの、全体的にはコミカル。その取り合わせが妙な感じで面白い。SABE「ブルマの里物語 アケビちゃん」。個人的にはブルマはそんな好きじゃないのだが、作者のこだわりが感じられる作品はやっぱ楽しい。そのほかの作品群については細かく触れないけど、いずれも個性的な作家がその人らしいところを見せてて楽しめた。
【雑誌】キングダム 9月号 少年画報社 B5中
きくち正太が体調不良ということで、「私のアイザック」は途中までの掲載。こういうときは佐藤ショウジの出番だ! というわけで19回めの代原、「悪魔城☆ふたりぼっち」が出動。代理で入るのがすでに芸になってる。すごいなあ。私屋カヲル「青春ビンタ!」は最終回。足かけ5年もやってたんだー。高校男子のお馬鹿さの爆発したドタバタエロコメを楽しく展開してて楽しい作品だった。カラッと後味のいい読後感も良かった。ビンタとアミの恋愛模様もいちおうハッピーエンド。爽やかな締めくくりで満足。志村貴子「ラヴ・バズ」。藤かおる&町屋ゆりタッグと、社長タッグの対戦が近づき、かおるたちは武者ぶるい。しかしその対戦前にゆりがシビアな姿勢を見せつけて……。試合とはまた別のゾクッとくる緊張感を醸し出す演出がナイス。アキヨシカズタカは「バランスA子さん!」のほかに、「Monkey Magic」の特別読切「Monkey Magic R」も掲載。やっぱりA子さんよりこっちのほうが好きだなー。
【雑誌】週刊少年サンデー 8/18 No.36 小学館 B5平
長編連載にそれぞれ、少女漫画雑誌でよくあるようなキャラクター&あらすじ紹介欄がついてますな。これって前からやってたっけ? まあなんにせよ、長期連載が多い雑誌だけに、こういうのを用意するのはいいことだと思う。
「ふぁいとの暁」のあおやぎ孝夫が、アテネ五輪卓球日本代表「福原愛物語」を執筆。困ったことに、この愛ちゃんはかなりカワイイと思った。なんとなく屈辱。モリタイシ「いでじゅう!」。後輩の中山ちゃんが友達と一緒にプールに行ったところ、林田&皮村に遭遇。友達は中山の想い人である林田を品定めしようと興味津々だが。ラブコメしまくってて微笑ましかった。あとお友達の巨乳さんがひときわ目を惹いた回でもあった。
【雑誌】週刊少年マガジン 8/25 No.36+37 講談社 B5平
作:天樹征丸+画:さとうふみや「金田一少年の事件簿」が復活して新作長編がスタート。今回は「吸血鬼伝説殺人事件」とのこと。西山優里子「アテネで輝け 全日本女子バレー」が掲載。オリンピック前ということで、全日本女子バレーの観戦記を漫画化。これはけっこうイイと思った。オリンピックものの実録ストーリーだと、選手の生い立ちをドラマチックにお話にする……という感じのものが多いけど、これはあくまで観戦記。いかにもミーハーっぽいところがいいと思う。ミーハーであるだけに、別に知りたくもないような細かい部分には突っ込まず、コアでないファンが見てみるべき部分、選手の魅力をざざっと概観できている。塀内夏子のスポーツ漫画なんかもそういうミーハー的なスタンスがいいんだと思う。宗田豪「天才料理少年味の助」。味の助がホテルの新メニュー審査会の料理を作ることに。一つ一つの料理はバランスを欠いていても、コース全体でなんとかするという狙いは分かるものの、個々の料理はもう少しおいしくしても同じ結果は得られると思うんだけど。あとコレ、新メニュー審査会なんだから、審査する人だけをうならせてもしょうがないんじゃ。客にこのメニュー頼まれるたびに、あんな演出するつもりなのかなあ。
8/3(火)……武器のヲタより
▼うーん、定期購読のコミックバーズがなかなか届かない。7月の頭に振り込んだので、開始号がちゃんと9月号になってないのかなと思って電話で問い合わせしてみたところ、30日に第三種郵便で発送したとの由。バーズは個人的にはそんなに急がなくても良い雑誌という位置づけなんでまあいいんだけど。郵便事故かなーとも思ったが、Webページでは「発売日にお届け!」と書いてあるのに、発売日である30日に発送ってのなんとなく釈然としないものが。eS!BOOKSやFujisan.co.jp、小学館、集英社の定期購読サービスは到着が遅れたことはないんだけどねー。あと1〜2日待ってみて届かなかったらもういっぺん問い合わせしてみます。
【雑誌】ヤングマガジンUppers 8/17 No.16 講談社 B5中
サガノヘルマーの新連載が開始。「ザ・ボーラーズ」。射精をした直後に不思議な泡みたいなものを発生させる能力を持つ少年を狙って、怪しげな組織の女や、不思議な少女たちが動き出す。この能力の持ち主は「開孔能力者」というらしい。「コリドラー」で自分の好きなものを内面世界に取り込めちゃう少女というのが出てきたけど、もしかするとそれと共通するものもあるのかな? とりあえずぐっちゃんぐっちゃんな濃い世界が展開されるのを期待。「とりあえず」でそういうものを期待するのもなんだが。咲香里「やまとの羽根」。バドのうまい転校生ハルがやってきて、練習相手のできたやまとはますます張り切る。熱血に友情も加わっていい感じで推移。Uppers休刊後もちゃんと受け皿があるといいんだけど。
【雑誌】漫画アクション 9/3 No.8 双葉社 B5中
新連載、山田圭子「心おきなく正気を捨てえ!!」がスタート。甲子園球場での阪神タイガースへの応援に魅せられ、私設応援団に入ろうとする青年の姿を描く熱血ストーリー。正気の沙汰でないクレイジーな応援ぶりというネタには興味をそそられる部分はあるものの、正直なところ熱狂的な阪神ファンのノリ自体は苦手なんで、個人的には微妙な感触。谷口ジロー「シートン」(原案:今泉吉晴)はしっかり面白い。今回はシートン先生が、ロボを捕らえるために毒餌を試みる。入念な毒餌作りの描写が真に迫ってていい。こういう淡々とした描写のリアリティは、緻密な作画が特徴の谷口ジローならでは。
【雑誌】漫画サンデー 8/17 No.31 実業之日本社 B5中
作:末田雄一郎+画:本庄敬「蒼太の包丁」。さつきお嬢さんが店の手伝いをやめるということで、蒼太はちょっとがっかり。蒼太を訪ねて店に女の子がやってきたりもして、恋愛っぽい話になるのかなーと思いつつ、タコのぬめりを取る下ごしらえ作業のやり方とかも気になったり。長尾朋寿「ホロ酔い酒房」。今回はウォッカを飲む話。ツマミのポーランド風水餃子みたいなピエロギという料理がちょっとうまそう。具の中身がサワークラウト(キャベツの酢漬け)というのがサッパリして良さげ。検索をかけてみたところこういうものらしい。中身は別にサワークラウトでなくても良い模様。あとロドリゲス井之介「ぴんちら」に出てきたイシダイの刺身がうまそうだなと思ったり、なんか食い物がやたら気になってしまう今日このごろ。
【単行本】「蕗のお便り」2巻 菅原雅雪 講談社 A5 [bk1][Amzn]
完結。人間世界に迷い込んでしまったコロッポックルのようなフキの精、コルコニとマカヨが元の世界に帰ろうと、さまざまな冒険をする。4コマベースのコマ割りで、ユーモラスにまったり読ます作品。すごく面白いというほどではないけど、菅原雅雪のコミカルタッチのキャラが好きな人は楽しく読めるんじゃないかと。
8/2(月)……注:タイヤ風呂
▼「GIRLSブラボー」は今日もF1放送のためお休み。放映開始からこれで5週中2週が休止。放映時間帯もふらふらしてるし、扱い悪いですなあ。
▼というわけで本日は旧作。「少女革命ウテナ」[Amzn]の劇場版「アドゥレセンス黙示録」[Amzn]を見ておりました。テレビ版とはいくぶん設定を変えつつも共通したテーマを、コンパクトに分かりやすくまとめてて面白く見れた。シッカリとした美学に貫かれた、アヴァンギャルドで志の高い映像作りはいちいち刺激的で濃密な快楽を味わわせてくれる。テレビ版も良かったけどこっちもいいです。
▼LinkShareで、イーエスブックスのアフィリエイトが始まっていたのでさっそく申し込んでみた。とりあえず雑誌の定期購読のリンクに利用してみるつもり。単行本とかの個別商品へのリンクについてはどうしようかなあ。LinkShareのリンク作成は、各アフィリエイトサイトの個別商品ページのリンクをリンク作成画面で入力するとURLが生成される仕組み。ただLinkShareのシステムの場合、リンク作成ボタンを押してから商品とURLへの対応データベースを作るようで、実際にリンクURLができてから商品との対応が行われるまで1時間以内のタイムラグがある。Amazonやbk1と比べるとリンク作成は面倒だし、これ以上手間を増やしても利益がそう増えるとも思えないので、しばらくは定期購読物件だけでいいかなーという感じ。そんなわけで、作成してみたリンクを以下に並べてみました。まあ定期購読の場合はそうそう売れるとも思えないけど……。
▼eS!BOOKS雑誌定期購読
メガストアH /
コミックフラッパー /
MUJIN /
FEEL YOUNG /
コミックビーム /
コミックメガストア /
サンデーGX /
手塚治虫マガジン /
コミックガム /
フラワーズ /
阿ウン
【雑誌】近代麻雀 9/1 竹書房 B5中
天獅子悦也「むこうぶち」。15年前のヒット作の印税と、なじみの編集者へのたかりで食いつないでいる小説家が登場。たぶんこの人が傀に負けるけど、そこから着想を得てヒット作をまた書くんだろうなあとか予想。作:追幡優炉+画:尾上龍太郎「ジョーやん」。コンビを組んでた相方に裏切られてドヤ街に沈んだ男が、負け犬状態からの脱却を目指してもがく。尾上龍太郎といえば最近は「モッちゃん」だけど、今回は原作付きってこともあってかちょっと大人しい感じ。作:阿佐田哲也+画:原恵一郎「麻雀放浪記 凌ぎの哲」。あ、やっぱり麻雀列車迂回した。
【雑誌】ヤングマガジン 8/16 No.36 講談社 B5中
作:木内一雅+画:渡辺潤「代紋TAKE2」は阿久津vs.江原の対立もついに決着。そして次回で最終回。10年以上の長きにわたって連載されてきた本作をどのように畳むのか注目したい。福本伸行「賭博堕天録カイジ」。なんか今回のギャンブルは意表をついた種目になる様子。確かに高レートでやったらけっこう面白くなりそうなモノですな。どんな駆け引きが行われるのか楽しみ。
【雑誌】ビッグコミックスピリッツ 8/16 No.36 小学館 B5中
のりつけ雅春の新連載がスタート。「中退アフロ田中」。というわけでまあ「高校アフロ田中」とやっていることは大して変わらないけど、中退したんで高校のおともだち連中はまだ出てきてません。いずれ出てくるだろうけど。高校にいようが家にいようがくだらないことやってて楽しい。浦沢直樹「20世紀少年」。最終ページが「ああやはり……」という感じ。ようやくここまで来ましたか。山本英夫「ホムンクルス」。生セラ少女編が続く。砂の女子高生の歪みは思ったよりも手強し。面白いのだが次から4週休み。むーん。花沢健吾「ルサンチマン」。たくろーはますます屈折したことやってますなあ。面白いアプローチだと思う。あと髪の毛の黒い月子もこれはこれでカワイイ。
【雑誌】週刊少年ジャンプ 8/16 No.36 集英社 B5平
作:大場つぐみ+画:小畑健「デスノート」。うーん意外な展開だ。ミサの登場とその行動によって、キラを巡る捜査は急展開。個人的にはもう少し地味な、断片的な情報を元にしたキラとLの腹の探り合い的な展開をもっと読みたかったところだけど、雑誌的にはこのくらいのダイナミズムがあったほうが良いんでしょうな。秋本治虫「こちら葛飾区亀有公園前派出所」は4年に一度のお約束ネタ。
【雑誌】コミックメガストアH 9月号 コアマガジン B5平 [定期購読:eS/Fujisan]
ゆきみ「after」。最初は胃之上奇嘉郎みたいな人だなーと思ってたけど、最近は画力の向上もあっていい感じ。主人公の女子と、恋人関係にあったが男に走った先輩女子のつながりをメインにした作品。キレの良い絵柄と切ないお話作り、エロシーンも濃い目でなかなか完成度が高い。ここのき奈緒「委員長の撮影会」は、カタブツに見えた委員長が、アニメ研究会のメンツに弱みを握られてコスプレ撮影のモデルをやらされているうちに欲情してしまい……というお話。羞恥モノ&乱交モノ好きにはなかなか実用度が高いのではないかと。委員長さんもかなりばいんばいんだし。
RIKI「なかだしラブリー」後編。この人の作品はいつもテンションが高くてユニークだなあ。輝きまくってキラキラ光が飛んだ肉棒、セーラー服の上からでも突っ立つ乳首、助出す乳輪と、開き直って突き抜けたエロサービス描写が圧巻。セリフのテンションの高さも特筆もの。パイズリしている女の子が「しゅごいっ♥しゅごぉい♥」「ミルキュミルキュ♥ミルキュウゥーン♥」と絶叫したり、脳味噌とろけたようなぶっ飛んだセリフ回しはインパクト大。初単行本「オナペッチュ」は9月18日発売予定。買うつもり。十羽織ましゅまろ「浸性腐食」。家庭教師先で淫乱少年&ママに捕らえられてしまった女子高生が、二人がかりでエロ責めされるという内容。みっちり濃い目のエロ描写がいやらしくてしっかり使える作品。黒龍眼「あついなつのよるに」は汁気の多い絵柄がなかなかエッチ。紅潮したほっぺと眼のうるみぐあいがソソります。
8/1(日)……名泥棒
▼アニメ新番組、というか「プリンぷりん家」内のショートアニメ「Sweet Valerian」がスタート。CLAMPが原案でメインキャラデザイン。3人の娘さんたちがウサギ型のヒーローに返信して活躍するという感じのお話らしい。3分半くらいしかないので、1回めは顔見せ程度。まだなんともいえないが、監督は桜井弘明っつーことでドタバタギャグものとして面白くなってくるといいなあと期待。
▼「アズサ、お手伝いします!」は、「21世紀のスポコン」をテーマに募集された第2回アニマックス大賞受賞作を元に制作された、アニマックスオリジナルアニメ。2099年の未来世界が舞台。そのころの高校野球は、部員としてスポーツ用ロボを使うのが当たり前になっていたが、主人公の属する弱小野球部は、高級なロボを買う予算がなくて仕方なく中古のメイドロボ「アズサ」を購入。最初は役に立たなさげだったアズサだが、その明るく健気なキャラクターは部員たちを勇気づけるとともに、アズサもだんだんその持てる力を発揮して野球で活躍していくようになる。アニメとしての作りは若干安いものの、アズサはけっこうカワイイし、そこそこ楽しんで見ることはできた。アズサは中古の旧式ロボだからバッテリーがヘタっていて、そのうえ適合するバッテリーはすでに生産中止、試合中にバッテリーが限界を迎えそうになってピンチ……という展開も意外とスポコンしていた。どうしても見ておきたいというほどではないけど、ちゃんとしたストーリーはあるし、キャラクターも悪くないので、続きモノとしてやったらけっこうイイ感じに仕上げられたかもという気はした。
【単行本】「ルサンチマン」2巻 花沢健吾 小学館 B6 [bk1][Amzn]
1巻ほどのインパクトはないけど、やはり気になる作品。モテない金もない希望もない独身男たくろーが、超リアルなパソコンの恋愛ゲーム世界にダイブし、そこで月子という少女と出会う。本来は自分の思い通りになるはずなのに、彼女は神崎という男のもとに走り、たくろーは打ちひしがれる。仮想現実にまで裏切られたたくろーだが、それは月子が特別なソフトであったかららしい、といった展開。ヴァーチャルリアリティものは、なかなか生身の現実感が出しにくいものだけど、この作品は本当に生身も生身。たくろーはリアル世界ではまだ若いというのに頭が薄くなり腹も出放題の暑苦しい男で、ネット世界に行っている間もそれは常に意識させられる。生の手触りを感じさせつつ、バーチャル世界をそれっぽく描いていく手腕はなかなかに巧み。2巻で展開が混沌としてきてはいるけれども、たいへん読みやすく構成されてるんで、本筋は追いやすい。鋭利な切れ味のナイフというよりも、よく手入れのされた料理包丁という感じのする才能。
【単行本】「パン★テラ」2巻 ゴツボ×リュウジ 小学館 B6 [bk1][Amzn]
いろいろと賑やかにドタバタ展開してるけど、なんかあんまり面白くないなあ。シャレたギャグのノリは悪くないが、奇を衒おうとしているのが見えすぎてしまってかえって冷静に見れてしまう。この人の場合、しっかりとした本筋を進めていく中で、その端々でおふざけを入れるくらいのバランスのほうがいいんじゃないかなーという気がする。
【単行本】「ライドバック」2巻 カサハラテツロー 小学館 B6 [bk1][Amzn]
なかなか面白い。ライドバックかっこいい。手足の生えた半ロボ半バイクといった感じのレース用マシン「ライドバック」に、元はバレエの選手だった女子大生リンが魅せられていく。しかし、世の中はかつての全共闘的な学生運動が真っ盛り。その波の中にリンも巻き込まれていくことになるが……。カサハラテツローのしっかり描き込まれた伸びやかな絵がまず魅力的で、ライドバックのアクションもスピード感があって面白い。リンもけっこう美人さんでありながら、ライドバックによるスピードの世界に没入していくときの忘我の姿にはちょっと異能者的なものも感じさせる。物語はこれからけっこうハードな展開になっていく気配で、ライドバックによる戦闘も行われるのかな〜という感じ。とりあえずライドバックの疾走シーンは気持ちいいのでもっと見たい。
【単行本】「ナツノクモ」2巻 篠房六郎 小学館 B6 [bk1][Amzn]
ファンタジー系のネットゲーム世界で繰り広げられる闘いや、プレイヤー同士のドラマを描いていく物語。作画は相変わらず緻密かつ重厚、女性キャラとかも美しい。ただお話の展開は遅い。もっとザクザクとダイナミックに進めていったほうが、世界の全貌もつかみやすそう。あとあえてヴァーチャルリアリティ世界でやっているわけだから、ネットならではってところは、もっとあざとく出しちゃってもいいのかなと思う。
【単行本】「キーチ!!」6巻 新井英樹 小学館 B6 [bk1][Amzn]
学校ではイジメられ、父親には大人相手の売春をさせられている少女のため、キーチが行動を起こす。なんだか今だに方向性が読めない作品ではあるのだけど、たぶん、キーチというパーソナリティを追いかけつつこのままのぺースでずっと行くんじゃないかなーという気はします。
【単行本】「警視正大門寺さくら子」8巻 作:大西祥平+画:高橋のぼる 小学館 B6 [bk1][Amzn]
これで最終巻。警察署長・大門寺さくら子の馬鹿馬鹿しい活躍は最後まで。終盤のほうは、警察の天下り構造の批判的な内容が多かった。腐ったおえらいさんをさくら子が自分の美意識に基づいてハチャメチャな方法でこらしめていく様子は痛快ではあるが、さくら子が一人か二人こらしめたくらいじゃ根本的な構造は変わらないんだよなーとも思う。やっぱ多人数を相手にする場合は、システム自体を変えてかないとどもこもなりませんな、とも思ったりした。まあそれはともかく、さくら子のヘンな行動自体は面白かった。あと副所長の藍川の暑苦しさ、見苦しさもユーモラス。この作品の影の主役。
【単行本】「ベルセルク」27巻 三浦建太郎 白泉社 B6 [bk1][Amzn]
着る者の肉体をも破壊しつつ闘いに駆り立てる、バーサーカー鎧を着てガッツが激闘。相変わらず禍々しくて面白くはあるが、ずいぶん長くなってきちゃっていて、「いつも通り」という感覚で読んでしまうところもあり。
【単行本】「バトル・ロワイアル」13巻 作;高見広春+画:田口雅之 秋田書店 B6 [bk1][Amzn]
5−1。ということで相馬光子がアウト。というわけであとはいよいよ桐山との最終決戦を残すのみ。あと2〜3巻ってとこかな。