3/20(土)……ケブールスパイ
▼20年ほど前に「カブールスパイ」というゲームがありましてな……。
▼ウチで契約しているケーブルテレビの小田急ケーブルビジョンには、通常のアナログ放送対応のコースと、デジタル放送対応のコースがあるだが、これを16日の日記で書いたとおりデジタルに乗り換えた。自分で取りつけると工事費がかからないので、ケーブルテレビの会社に行って新しいセットトップボックスを受け取ってくる。で、さっそく取り付け。設定自体はとくに難しいところはなく、無事デジタル放送も見られるようになった。
▼デジタル放送についてはさすがに今までよりもだいぶきれい。まあ前のアナログ放送のターミナルがS端子も付いてないような機種だったので、これは当たり前っちゃ当たり前なんだけど、それ以上に画質は向上している。BSデジタル放送はとくに画面のチラツキも少ないし、輪郭もハッキリしてて美しい。ウチのテレビはそんないいものじゃないし、自分はそんなに画質に敏感なほうじゃないけど、それでも違いは明らかに感じられた。これはいいテレビが欲しくなるなー。
▼ただチャンネルの切り替えは面倒。リモコンのセットトップボックス側の放送切り替えボタンで、BSデジタル、地上波デジタル、CSデジタルの各モードに切り替えてからチャンネルを変更しなくちゃならない。さらに通常の地上波放送については、地上波デジタルが4月からなので、今のところセットトップボックスからは見ることができず、テレビ側のチューナーを使って見ることになる。というわけでセットトップボックス側でなく、テレビ受像機側の放送切替ボタンを使って呼び出す。つまりデジタル系3種類と、通常地上波のインタフェースが別系統になっちゃっているのだ。これはけっこう面倒。今までのアナログコースは、BSもCSも通常地上波もいっしょくたにしてチャンネルが割り振られていたので、リモコンの+/−だけで全チャンネルをだーっと見ていくということができたけど、デジタルコースの場合はそういった使い方が今のところできないわけだ。民放の地上波デジタルが始まったら、テレビ側のチューナーは使わなくても通常地上波の放送が見られるようになるみたいだが、それまではけっこう煩雑。慣れるまではちょっと時間がかかるかも。
【単行本】「変人偏屈列伝」 荒木飛呂彦+鬼窪浩久・藤井伸幸 集英社 A5 [bk1][Amzn]
【単行本】「ゴージャスアイリン」 荒木飛呂彦 集英社 A5 [bk1][Amzn]
荒木飛呂彦作品集2冊が同時刊行。とくに「変人偏屈列伝」は待望の作品。実在した奇人変人たちの生涯を描き出した作品。取り上げられている人物は、生涯打率最高記録を持つ伝説的メジャーリーガーのタイ・カッブ、オリバー君現象を仕掛けた興行師の康芳夫、腸チフスのキャリアながら自分は発症せず周囲に病をまき散らし続けた「腸チフスのメアリー」、生涯を賭けて謎の館を増築し続けたウィンチェスター夫人、罠を張り巡らせた自宅に生涯閉じこもり続けたコリヤー兄弟、そして発明超人ニコラ・テスラ。腸チフスのメアリーとウィンチェスター夫人については作画も荒木飛呂彦、そのほかについては鬼窪浩久(ニコラ・テスラについては藤井伸幸も参加)が作画、荒木飛呂彦が原作・構成を担当している。
このシリーズはとにかく登場人物たちの個性が強烈。もともと世間を騒がせた奇人変人たちであるうえに、濃厚で過剰な荒木節で演出が施されているのだからインパクトは強い。オラオラオラオラ、とはいってないけどそういう勢いで観客をタコ殴りにするタイ・カッブ、樽のような体型で強烈な面相の腸チフスのメアリー、やたら邪悪な表情のオリバー君など、キャラクターがみんな濃くて圧倒されてしまう。セリフや演出も迫力があって面白い。機会があったらそのうちまたやってほしいシリーズ。
「ゴージャスアイリン」のほうは、「ゴージャスアイリン」を2話、「魔少年ビーティー」を1話、「バージニアによろしく」「武装ポーカー」「アウトロー・マン」を収録。「アウトロー・マン」は原稿散逸のため、これまで単行本未収録だった荒木飛呂彦のデビュー2作目を、掲載誌からデジタル復刻したもの。まだこのころの作品は荒削りでそんなに面白いというほどではないが、今まで読んでなかったのを読めたというはうれしい。
【単行本】「無敵看板娘」7巻 佐渡川準 秋田書店 新書判 [bk1][Amzn]
相変わらずいい。美輝だけでなく、常識人っぽかった太田さんまで戦隊モノがからむと常軌を逸しちゃうし、主要キャラクターがみんな過剰なものを抱えているのが楽しい。全体的にはカラッと明るいし、ヘンに内にこもったりせず、サッパリ賑やかにギャグを展開していて好感度が高い。読むのに特定の知識とかも必要としないし、誰が読んでも楽しめるタイプといえるんじゃないでしょーか。
【単行本】「美鳥の日々」5巻 井上和郎 小学館 新書判 [bk1][Amzn]
コンスタントに面白い。ええ感じでラブコメしてます。バカ話があったかと思えば、美鳥とセイジの絆を暖かく描いてみたり、綾瀬さんがらみでドキドキしてみたり、しんみり切ない話をやったりと、そのときどきで変化をいろいろつけてくるので飽きない。シンプルながらバランスのいい絵柄もいいし。4月からはTVアニメ化。そちらもチェックしてみるつもり。
【単行本】「金色のガッシュ!!」15巻 雷句誠 小学館 新書判 [bk1][Amzn]
石版編で三手に分かれたガッシュ陣営それぞれの戦いが続く。最近バトルシーンが以前より若干複雑化し、以前ほどの明快さはなくなってきてるような気がする。見せ場シーンはやっぱりアツいんだけれども。この巻ではナゾナゾ博士とキッドのエピソードが見どころ。
【単行本】「メイドづくし」 まぐろ帝國 蒼竜社 B6 [bk1][Amzn]
今はなき零式に掲載された作品を中心とした短編集。タイトルは「メイドづくし」だけど、メイド自体はあんまり出てこなくて、人妻あり女子高生あり、いろいろバラエティに富んだエロ漫画を収録。この中では、平凡な主人公が朝起きて学校に行って帰宅して……というさまざまな局面でそれぞれ違う女性とやりまくる「日々是好日」あたりが、1本でいろいろな萌えシチュエーションが楽しめて面白い。ただ全般的に見ると、ちょっと変わった感じの作品が中心な現在と違い、このころの作品は比較的スタンダードなエロ漫画をやっている感じ。ストーリー面でもそこそこ面白いけど突出しているというほどではない。骨格をしっかり意識した女体によるエロは濃い目であるが、あまりねちっこいというわけではなく、けっこう淡々と読めてしまった。やはり最近の作品のほうが、キレ、コクともにだいぶ上だなあと思います。
3/19(金)……ハマのただいま人
▼未読物
【単行本】「変人偏屈列伝」 荒木飛呂彦+鬼窪浩久 集英社 A5 [bk1][Amzn]
【単行本】「ゴージャスアイリン」 荒木飛呂彦 集英社 A5 [bk1][Amzn]
【単行本】「無敵看板娘」7巻 佐渡川準 秋田書店 新書判 [bk1][Amzn]
【単行本】「美鳥の日々」5巻 井上和郎 小学館 新書判 [bk1][Amzn]
【単行本】「金色のガッシュ!!」15巻 雷句誠 小学館 新書判 [bk1][Amzn]
【単行本】「ラバーズ7」2巻 犬上すくね 小学館 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「メイドづくし」 まぐろ帝國 蒼竜社 B6 [bk1][Amzn]
【雑誌】月刊サンデーGX 4月号 小学館 B5平 [定期購読:出版社/eS]
浅野いにお「素晴らしい世界」が最終回。最後はしめやかできれいな締めくくり。痛い青春系の作品として、秀作の多いシリーズだった。そして次号からは新連載「ひかりのまち」がスタート。今度はハードボイルドだとか。「素晴らしい世界」も良かったが、浅野いにおはもうこの手の内容でこのレベルの作品だったらいつでも描けるって感じの技量は身につけていると思うんで、新たなシリーズに挑戦するというのは歓迎。いけだたかし「FADE OUT」も最終回。半分霊体である少女を主人公に据えた暖かいヒューマンストーリー。最後まで優しい雰囲気で良い作品でした。やまむらはじめ「境界戦線」は、単行本発売を記念して特別読切で登場。個人的にはこの人の作品は読切のほうが好きなんで、オムニバス形式だった「境界戦線」はかなり楽しめた。
GX新人賞出身者・クリス直孝「はるのさくら」は新連載で2本立て。父母が7年ぶりに元の相手と再婚したことで、再び出会った姉のサクラと弟のハル。その二人の関係を中心にしたホームドラマというかラブコメというか。まだ作画的にはちと弱いものの、素直な絵柄で雰囲気は良好。吉田蛇作「由美香ちゃんSOS」は読切での登場。お兄ちゃんに狙われて逃げてきた妹の由美香ちゃんが、やけにテンションの高い大金持ちの日英ハーフなユキと名乗る男に出会い、ドタバタ劇が展開されていく。吉田蛇作の描く女の子は、線が細すぎず、というか肉付きが良くて、元気で明るいところがいいなーと思います。
【雑誌】ウルトラジャンプ 4月号 集英社 B5平 [定期購読]
okama「CLOTH ROAD」(脚本:倉田英之)。今回はジェニファーvs.美美介のバトルが白熱。衣服の特性を生かしたアクションがダイナミックでなかなか面白かった。桂遊生丸の読切「ゆめうつし」は、ファンタジー世界から始まる、一人の少女の救済の物語。短いながらもきっちりまとめた作品。あまり少女の細かい事情までは描かれないけど、だいたいちょうどいい力加減かなという気がしました。
【雑誌】チャンピオンRED 5月号 秋田書店 B5平
渡辺航「制服ぬいだら♪」が巻頭カラー♪ 今回はドニーに惚れてるニミーのお話なんだけど、なぜか今さらエヴァネタが山盛り。いつもながらマイペースな漫画で楽しいです。作:南條範夫+画:山口貴由「シグルイ」。虎眼道場の跡取りの座は伊良子清玄にケッテーイ。というわけで失意に打ちひしがれる藤木源之助。しかしそんな中でも藤木は、新たな剣技に目覚める足がかりを得る。そのシーンがなかなかにカッコ良かった。なんというか「得たり!」って感じの達成感があるし、そこへ至る過程もドラマチック。面白い。
【雑誌】コミックバンチ 4/2 No.16 新潮社 B5中
原哲夫「蒼天の拳」(監修:武論尊)。拳志郎が本屋で立ち読み。そしてデジタル万引きならぬアナログ万引きを……。バリバリの格闘シーンとかを描きながらも、常にこういうユーモアを忘れないところが素晴らしいなあ。さいとうしげき「PAKAPAKAブギ」は最終回。
【雑誌】ビッグコミックオリジナル 4/5 No.7 小学館 B5中
第53回新人コミック大賞で大賞を受賞した阿部夜郎「山本耳かき店」が掲載されているのだが、これがすごくよくできてて思わずうなった。お話としては、耳かき屋の女主人の技巧を目にして以来、耳かきの快楽に魅せられた少年の物語。とても新人とは思えない落ち着いた絵柄で、演出も非常にうまい。何より「耳かき」という行為からもたらされる、本来は絵にしようもない甘美な悦楽を、ありありとヴィジュアル化しているのが凄い。物語的にもよくできてる。これは一見の価値あり、です。福本伸行「ストリートファイター黒沢」、ていうか「最強伝説黒沢」。なんだか黒沢さんが自分の力にかなり目覚めてきてしまった。連載開始当初から考えるとこういうふうになるとは思わなかった。それにしても格闘漫画してるのに、黒沢さんの頭にマンガチックなタンコブがあるあたりがまぬけてていい。
【雑誌】花とゆめ 4/5 No.8 白泉社 B5平
羅川真里茂「しゃにむにGO」。今回は滝田vs.佐世古が7、伊出の試合が3くらいの割合。滝田がだいぶ自分本来のプレーを取り戻して、というか一皮むけて熱血した展開。プレーそのものの描写は案外淡白なんだけど、人間ドラマ、それからキャラクターの成長を軸にしてしっかり面白く作っている。ここらへんはアクションで見せようとする男性向けスポーツ漫画とはちょっと違うところだけど、こちらはこちらで面白い。
【雑誌】まんがくらぶオリジナル 5月号 竹書房 B5中
ハマの大魔神が復活、ってなわけでみずしな孝之「ササキ様に願いを」が3号連続掲載スタート。さすがに久し振りだけあってベイのメンバーもいろいろ様変わり。ちゃんと今年のドラフト自由枠である森大輔や、木塚&加藤の中継ぎサイドスローコンビ(本当はデニー友利を合わせてトリオだけど)あたりも登場させてるところはさすが作者が横浜ファンなだけのことはあるとか思った。平岩功次「私立カルメン学園2の1組」。今回はABCの歌の話で笑った。この人はキャラの頭の悪さをカラッと描くのがうまいっすね。
3/18(木)……肉汁8
【単行本】「天才料理少年味の助」1巻 宗田豪 講談社 新書判 [bk1][Amzn]
嵐を呼ぶ肉汁漫画第1巻。正直なところ、買おうかどうしようか迷ってたんだけど、結局購入。なんで迷っていたかというと、コレってやっぱり雑誌で読んでなんぼの漫画だと思うので。毎回毎回「今回はどんなことをしでかすのかな」とワクワクしつつ読んで、予想をヘンな風に上回るメタクタぶりに爆笑するというのが、現時点での「味の助」の正しい楽しみ方という気がする。何度も読み返すというよりは、いっぺん読んで「ワハハ」と笑って後には引きずらない、そういうライブ感覚が重要なのではないかと。あと単行本だと雑誌と比べて判型が小さいので、あのドバドバドピュドピュジュルジュルドロ〜リと肉汁が噴き出すシーンとかの迫力が、いくぶんスポイルされているような。基本的に画面はあまり整理されていないので判型が小さくなるとインパクトが弱まりがちだし、単行本は雑誌より紙がきれいなのでこぎれいに見えちゃうってのもあるかな。単行本だと案外普通という印象も受けてしまったりする。
でもまあそれはともかくとしてヘンテコな料理漫画であることもまた間違いないなころ。ストーリーは、寺沢大介「ミスター味っ子」によく似ている。母親が一人でやっている洋食屋の手伝いをしている味の助少年(実は亡父が伝説の料理人)が、さまざまな相手と料理バトルを繰り広げていくというもの。料理内容は肉汁がベース。「とりあえず肉汁を多くしとけばうまいに違いない」という強固な哲学に支えられた内容は潔いほどで、コロッケからもトンカツからもオムレツからも、もう出るわ出るわ、湯水のごとく肉汁がこんこんと湧き出でる。料理勝負も基本的に肉汁の多いほうが勝利。料理、というか肉汁の過剰さもさることながら、味の助少年のやたらアップダウンの激しい性格も見もの。コロッケがうまくできなかったからといって絶望したと思ったら、いきなり目の前にあった食パン(しかも他人の店の厨房に置いてあったもの)を猛然と貪り喰らい、舌(ルビは「ベロ)をぶるぶる震わせる。で、あまり脈絡もなくニュー料理を思いついて勝負に挑む。周囲のことなど考えない暴走ぶりにいつもシビれさせられる。天才となんとかは紙一重と申しますが、味の助くんはどっちかってーと紙一重側のほうなんじゃないかなーと思ってしまうくらい。
ところで1巻を読んで思ったんだけど、最初のころはまだまともに料理漫画している。なんでそんな料理を思いついたのか、その料理がおいしいのはなぜなのかといったことを、作者なりに説明しようとしている気配は伺える。その分大人しく感じられてしまうので、面白いorおかしいという意味では、より展開が大ざっぱになった今後のほうがより凄いことになっていると思う。その今後の展開が読める第2巻は早くも来月、4月16日発売予定であります。
【単行本】「おれはキャプテン」1〜2巻 コージィ城倉 講談社 新書判 [bk1][Amzn:1巻/2巻]
コージィ城倉らしい周到な仕掛けが光る中学野球漫画。タイトルロゴからしてちばあきおの「キャプテン」など、古き良き野球漫画を連想させるものがあって、いかにも「ひたむき」「純真」「努力」「根性」というイメージを漂わせているのだが、実はそんな一筋縄では行かないところが面白い。単行本の表紙が、いかにも昔の少年漫画コミックス的なデザインとなっているあたりもニクい。コージィ城倉のトータルでの演出力に感心させられる作品。
お話は、将来スポーツライターになることを夢見、いちおうの経験を積むため野球部に所属していたパソコンオタクの少年、霧隠主将(キリガクレ・カズマサ)が、顧問の先生の思いつきで野球部主将に任命されるところからスタート。彼がネットや本などで仕込んだ知識と自分なりの周到な計算を組み合わせて、思いもよらぬキャプテンシー、というか独裁性を発揮してチームを作り上げていくさまが描かれる。このカズマサのキャラがものすごく良くて、最初はキャプテンになったことに戸惑っているように見せながら、腹にイチモツありまくりでさまざまな計略を用い出す。チーム内ではすこーしずつキャプテンとしての権利を濫用し始め、自分の思い通りの練習や戦術をチームメートに強要。それから相手チームを油断させておいて偵察し、ごっそりデータを集めてきてゲームに生かすなど。とにかくチーム内でのイニシアティブを握るべく、一つ一つ実績を積み上げていく過程がやけに綿密に描かれていて、中学野球漫画ながらなんとも得体の知れない邪悪さを湛えているところがとても刺激的。このじわじわと読者をからめとっていくような話の進め方がたまらんのです。
【単行本】「BECK」18巻 ハロルド作石 講談社 B6 [bk1][Amzn]
再びやってきたグレイトフル・サウンズを前にして、国内の大物プロデューサーに睨まれてしまったBECKは窮地に陥る。そんな中、BECKの面々が憧れていた存在であるダイブリというバンドのエディを悲劇が襲い……と、なかなかハードな展開の18巻。この巻は来たるべきカタルシスへ向けてタメてタメて、という局面。あ〜早くBECKが思いっ切りライブするシーンが見たい。でもそこまで飢餓感を募らせるのもまた重要なのだ。
【雑誌】モーニング 4/1 No.16 講談社 B5中
次号から連載再開の「ブラックジャックによろしく」は精神科医編になるらしい。なんかこれまでやってきたこととはずいぶん畑違いな感じもするけど……。作:戸田幸宏+画:八坂考訓「キマイラ」。星野国義という存在がだんだん巨大化していっている過程が面白い。政治モノのドラマではあるけど、政策うんぬんよりもキャラの魅力でグイグイ引っ張っている。
【雑誌】ヤングサンデー 4/1 No.16 小学館 B5中
一色登希彦「ダービージョッキー」(原案:武豊)。競馬を続けるうえでの目的を見失い迷っていたケイに道を示したのはラフカットジュエルだった……というわけで、ようやくポジティブな方向へと向かい始めた。読みごたえのある展開が続いていてしっかり面白い。作:金城一紀+画:秋重学「レヴォリューションNo.3」。アツく爽やかに青春しております。今回はけっこう盛り上がった。
【雑誌】ヤングジャンプ 4/1 No.16 集英社 B5中
石川優吾「カッパの飼い方」が巻末カラーで掲載。コンスタントに面白いんで、毎号このポジションで定着するのもいいんじゃないかなーと思います。常に巻末にいてくれると探しやすいし。
【雑誌】週刊少年チャンピオン 4/1 No.16 秋田書店 B5平
今号から5号連続の新連載攻勢。その第1弾はまったくの新連載ではなく、桜井のりお「子供学級」の復活。どう見ても子供にしか見えない5年2組の担任教師・小島梅子が、学校内外で暴虐の限りを尽くすというハイテンポがドタバタギャグ漫画。シンプルながらも味のある絵柄、ダイナミックでキレのいいギャグなど、非常に楽しい作品。週刊少年チャンピオンは面白いギャグ漫画が多いけど、これでまた一本楽しみな作品が増えた。と思ったら施川ユウキ「がんばれ酢めし疑獄!!」が次回で最終回とのこと。
馬場民雄「虹色ラーメン」。太陽たちが高校を卒業。ひかりとの関係もちゃんと描いてハッピーな高校生活の締めくくり。恋愛局面に関しては非常に真っ当な展開。それがこの作品だとかえって意外な展開に思えちゃったり。松本レオ「GO BOUT!」。今回もヒロインのねーちゃん(名前は覚えてない←あかりというらしい)のパンチラがそこかしこで炸裂。なんかその物語上の必然性のなさと演出上の必要性のギャップが面白くて、見るたびに微笑ましい気持ちになります。藤澤勇希「UKキングダム」は最終回。これはいまいち盛り上がらなかったかな。
3/17(水)……おれさま!ギ☆ロック!!
▼トップページの構成をちょっとだけ整理。今まで左側のメニュースペースに入れていた作家別単行本リストへのリンクをオスマンのほうに統合。階層が若干深くなるけど、最近更新が滞ってたしURL自体は変わらないのでまあいいかな、と。あとビーム、バーズの収録作品リストへのリンクも、最新の更新履歴のところにリンクがあるのでそちらだけ残す形に。これでちょっとはすっきりしたかな。
▼あとbk1のランキングとかは、なんかあんまり効果なさげだったので、その代わりとして試しに現在注目中の本や話題などを記していく「最近の注目物件など」欄を新たに作ってみました。とりあえず適当にいくつか入力してみましたが、この形式で本格的に運用していくかどうかは様子を見ながら決めてくつもりです。
【雑誌】エース特濃(少年エース5月号増刊) 角川書店 B5平
今号は押井守特集。を100ページ以上やってて、押井守原作漫画の再録も多く、オリジナル漫画はだいぶ少なくなっている。箸井地図「探偵儀式」も載ってないし、個人的にはいまいちかなーという誌面。そんな中では木村ひかげ「HIKAGE'S SLOW COMIC」の第7弾「言の葉」が好印象。写真部所属の女の子の、先輩男子に対する感情を丁寧に描写した暖かみのある一作。リリカル魂に満ちていていいです。
【雑誌】週刊少年サンデー 3/31 No.16 小学館 B5平
松浦聡彦の読切「ダグラーバスター クウ!」が掲載。ジャングル育ちで盗まれた品物を専門に回収する怪盗「ダグラーバスター」の跡継ぎとして育てられた少年・クウが、クラスメートの女子のために、盗まれた人形の回収に挑むという冒険活劇。短いながらもきちんとキャラは作ってるし、しっかり読める。連載もにらんでいるのかなーという感じがした。雷句誠「金色のガッシュ!!」。パティ、それからビョンコのエピソードでガツンと盛り上げ。今回はわりと泣かす回でした。
【雑誌】週刊少年マガジン 3/31 No.16 講談社 B5平
宗田豪「天才料理少年味の助」は、やっぱり期待&危惧に違わぬ肉汁のオンパレードでハンバーガーモンスターに勝負を挑んできた。それにしても突然アメリカNo.1の料理評論家を出してくる脈絡のなさには驚いた。あとこのハンバーガー、いくらなんでも調理時間と原価かかりすぎな感じがするんですけど。これを屋台のパン屋のオヤジに毎回作らせる気なのか……。後先考えない暴走ぶりはさすが味の助。本日発売の単行本1巻[bk1][Amzn]はどうしようかなあと思ったけど結局注文しちゃいました。まだ届いてないので感想は後日。赤松健「ネギま!」。なんか今回はサービスシーンたっぷり。
【雑誌】ギガロック vol.1 幻冬舎コミックス B5中
幻冬舎コミックスが何やらエロ漫画に参入。表紙にあきまん(安田朗)を起用し、かつての快楽天みたいなオシャレ系なところを狙ったのかなあという感じ。執筆陣を見るとCOLORFUL萬福星に近いかな? 読める作品はけっこうあって悪くはないのだけど、コレっていう強烈なインパクトはないような。実用性はあまり強くないが、かといってオシャレ系でトンガってるってほどでもない。うーん、なんだか微妙。
個々の作品だと、個人的にはいぬぶろ「いぬみみバーガー」が一番印象に残った。ポイントカードをためて、いぬみみ少女の店員さんのスペシャルメニューをゲットしようと、ハンバーガー屋さんに通いつめるヤローどもの物語。いぬみみちゃんが愛くるしく描けていてなかなかにかわいい。玉置勉強「YOUNG OH!OH!」は、人気のない大学のサークルの部室で若い男女が二人……という感じの青春エッチストーリー。青くてほの甘くて後味の良い作品。
猫井ミィ「マジカルハッピー!」は、とあるモテ女子と突然現れた魔女見習いの女の子が、魔法を駆使したエッチをするというドタバタコメディ。猫井ミィの絵柄はだいぶ濃い目になってて、この雑誌の中では実用性はわりと高いほう。田中浩人「お茶を一緒に」。いわくありげな家の娘と、その家に差し出されてきた青年のラブストーリー。途中は切なげだけれど全体としては甘やかな味付け。ライトな絵柄もお話にマッチしてていい雰囲気。タカハシマコ「明日の情操教育」は、タイヘンきれいな作画で甘くて苦いお話を展開。完成した作風でいつもながらうまいなーと感心します。
【漫画執筆陣】園部一晶、猫井ミィ、久我山リカコ、玉置勉強、いぬぶろ、田中浩人、すいでんげつ、逢魔刻壱、橘セブン、押田J・O、郭公、タカハシマコ、柴刃俊郎
【雑誌】コミックメガストア 5月号 コアマガジン B5平
世棄犬、品葉諸友と同一人物ではないかといわれている馬利権造が登場しててちょっとびっくり。タイトルは「金融侮辱列島!!」。精子を預けることのできる銀行内で繰り広げられる乱痴気騒ぎを描いたギャグテイストの作品。コミメガの誌面の中に入ると若干地味めかな。榊原薫奈緒子も久々の登場。「妖怪あかなめちゃん」。一人暮らしの青年、その部屋に突然現れたスク水姿の女の子(正体はタイトルどおり)と、アパートの管理人な未亡人さんがくんずほぐれつなドタバタギャグ。賑やかで楽しいし、絵も相変わらずきれいでかわいくてええんじゃないでしょうか。個人的には管理人さんがいいなあと思います。
小梅けいと「お菓子のくに」。転校生の少女・亜希が、転校してきて以来、ずっと引っついていた友達の明音の家族を淫らな空気の中に取り込んでいく……という過程が描かれていく。続きものである模様。明音に告白し拒絶された亜希が、明音の知らないところでその家族との関係を重ねていく様子がなかなか淫靡。絵もきれいだし先の展開も気になる。EDはコミックメガストア初登場。「the Couple 〜スクール水着編〜」。スクール水着と黒のハイソックスという姿で、モジモジしている巨乳な彼女さんがエッチくてええです。隅田かずあさ「キメキメ!DOPEちゃん!!」は、ビザール系なファッションの魔女っ子が活躍。シャープな描線、アメコミチックに派手な画面作りが面白いです。
マイノリティ「ほのぼのレイプ」。ベランダ越しに行き来できる幼なじみ男女が一線を越える初めてHストーリー。ちょっと変態っぽいアイテムは使っているけど、Hの模様は初々しくてラブラブでなかなか微笑ましいいい雰囲気だった。ゴージャス宝田「妹ゴコロ。」。親に隠れて、日常のさまざまな場面でHなことをしている兄妹カップルのお話。こちらも甘〜くラブラブ。お兄ちゃんに甘えてくる妹が可愛いなあ。玉置勉強「ひきこもりお姉さん」2回め。1回めは3月号に掲載。かつてレイプされた経験がありひきこもりになってしまった姉と、彼女を慕う弟のラブストーリー。何かあるたびにツラい過去を思い出してしまう姉の様子が、切なくしみる作品。
【雑誌】コットンコミック 5月号 東京三世社 B5中
駕籠真太郎「ブローアップ」。最近ネタが冴えてます。1ページごとにコマ数がどんどん2倍ずつに増えていくという構成が面白い。それだけで終わらせずもうひとひねり加えるあたりもさすが。渡辺ヒデユキ「マスカキの恋」。キャプテンマスカキの過去がついに語られ始める。昭和の時代からやってたのか、この人。今さらだけどこの人のやってることってマスカキでなくて手コキだよね。
3/16(火)……蓼汁
▼ケーブルテレビを今までのプランからデジタル対応の奴に移行するため、電話にて申し込み。別にデジタル放送を見たいというわけではないんだけど、デジタル対応のプランだとセットトップボックスにS端子とかD端子とか付いてるし、値段はほとんど変わらないんでそっちのほうがいいかなーと思って。今までのアナログの奴はターミナルにS端子がなかったんで、接続面でちと不満があったのだ。20日に新しいセットトップボックスを受け取ってくる予定。デジタルのほうのプランはBShiにも対応してるし、「火の鳥」の放映が21日からなのでちょうどいいタイミングだったかも。
【雑誌】ヤングジャンプ増刊 漫革 4/20 VOLUME-38 集英社 B5中
作:外薗正也+画:別天荒人「ボーイフレンド」。クラスのアイドル的モテ女子・美奈子が、オタク男子に惚れて付き合い始めるも、彼氏がなかなか手を出してこないのにイライラしてしまって……というラブコメ漫画。恋愛のステップを小出しにしてくるもどかしさが甘美で、作画もきれい。なかなかに微笑ましい読後感の良い作品でした。壬生ロビン「かなしみてあり 〜石川啄木と小奴〜」。タイトルどおり石川啄木の苦悩多き生き様を描いた作品。石川啄木を描いた作品といえば、作:関川夏央+画:谷口ジロー「坊ちゃんの時代 かの蒼空に」[bk1][Amzn]という名作がすでにあるが、それだけに難しい題材だったかもしれない。「かなしみてあり」は石川啄木が北海道にいた時代に出会った芸者の小奴とのエピソードを中心にまとめた。個人的には「坊ちゃんの時代」の啄木のイメージが強いのだが、こちらはこちらで感情の起伏を情熱的に描いておりフレッシュな読み心地。
【雑誌】ヤングマガジンUppers 4/6 No.7 講談社 B5中
今号は「男だらけのGag-tase」という2ページもの漫画の企画でいましろたかしとポヨ=ナマステが登場。作:横山秀夫+画:所十三「強行」。第1章の完結編だけどなんか案外あっさりしてて「ありゃ?」という感じ。謎解き的な部分はもう少し煮詰めて欲しかったところ。
【雑誌】漫画サンデー 3/30 No.12 実業之日本社 B5中
末松正博「ザ・ビッグマン」。コンスタントに楽しめる内容でここまで来たけど、そろそろクライマックスが近いかな。ビッグマンことカタギリの想い人でもある六月の話に踏み込んで来ていることだし。
【雑誌】ラブマニ 4月号 平和出版 A5平
4月15日に「ラブマニの妹分」の「ぷちまに」というロリ系アンソロジーが出るとの予告あり。執筆陣は来鈍、ぽてころ、蛙子丁字、中村みずも、加賀美ふみを、たこりーな画伯、増田逢羅、動物団長、江川広実、KENなど。
森田なゆた(元森高たかし)の新連載「疾風紀はづき」がスタート。剣道二段の凄腕風紀委員の風間刃月が、謎めいた男・犬飼正十郎に出会ったことをきっかけに、内に秘めていたM願望を開発されていく……という感じの作品。ものすごくうまいというタイプの人じゃないんだけど、明るいお話作りとつやつやした女体描写はけっこう好きで、実用面でも個人的にはヒットするタイプ。今後の展開に期待。加賀美ふみを「The Hard Core」は4話めで思わぬ展開に。彼氏のことを思うあまり変身能力に目覚めてしまった美矢ちゃんが、だんだんとんでもないことに。ラブラブなムードは今までと変わらないけど、まだいろいろ事件はありそうです。
動物団長「NoKeMoN」。ラブマニ初登場。マジメそうなメガネっ娘の主人公を、兄妹が同時責め。主人公の寸詰まった感じがなかなかかわいくてええです。あと駕籠真太郎「天外秋の陣」は、天外藩の暴虐姫君・沙露姫を中心としたシリーズの最終回。わりと最後は静かめだったかな。単行本は今春発売予定。途中かなり盛り上がった作品だったのでまとめて読むのが楽しみ。
3/15(月)……メカ・ラ・ブーム
▼bk1がブリーダー向けにbk1.jpというのをオープンしたらしい。便利なのかどうかはよくわからないけど、トラックバックに対応しているというのはちょっと気になるかな。それによって自サイトへのアクセスが増えれば、ブリーダープログラムでの売上増も多少はあるかもしれないし。そんなわけでウチでもblogツールを導入しようかとも思うんだけど、いくつか試した感じでは日々の更新作業は今のスタイルのほうが自分的には楽っぽいんでちと迷ってます。移行するのなら、今よりも楽になるんじゃないと意味がないと思うし……。今のスタイルは7年近くにわたって試行錯誤しながら作ってきた更新スタイルだけに自分には合っているので、なかなかおいそれとは移行しにくいです。
▼13日の日記のcomic天魔の項、「放課後恋愛事情」の作者名を誤記していました。正しくは峠比呂です。失礼いたしました。
▼17日売り
【雑誌】コミックメガストア 5月号 コアマガジン B5平
【雑誌】週刊少年ジャンプ 3/29 No.16 集英社 B5平
新連載、大亜門「無敵鉄姫スピンちゃん」がスタート。これは素直に面白かった。以前にも何度か読切で登場したことのあるシリーズだけあって、ギャグが練れてるし切れてる。お話としては学校に通うために祖父の家に下宿しようと思ったおねーちゃんが、どんなHなことでもかなえてくれる「エロボット」開発を目指すマッドサイエンティストなじいちゃんと、そのじいちゃんによって作られたロボ娘・スピンちゃんのメチャクチャな行動に振り回されるというもの。エロボットという着想、それから出だしのインパクト、親しみやすい絵柄といろいろキャッチー。それから各所で話題になっていると思うけど、ジャンプのわりに非常にマイナーなネタをギャグの中で使っているのに驚かされた。なんといっても「メガビーム」→「目からビーム」→「目からコミック……」というネタには思わず笑ってしまった。小ネタを繰り出すテンポもいいし、オタクっぽいネタがいやらしくなくカラッとしているのも好印象。この勢いでガツガツ行ってほしいもんです。
うすた京介「ピューと吹く!ジャガー」。149回突破記念センターカラーはいいのだが、表紙にわざわざ「1回足りない!?センターカラー!!」と書いてあるのはいささか野暮かなあと思った。内容のほうは、「笛ッドホン」のデザインがナウすぎて良かった。作:大場つぐみ+画:小畑健「デスノート」。なんかライトが調子に乗ってる感じでちょっと危険信号。頭はいいけど意外と単純な人なのかも。和月伸宏「武装錬金」。ギャグでない熱血メインの回もしっかりヒートアップしてて面白い。キャラが強いからドラマも生きますな。つの丸「ごっちゃんです!!」はブチッと最終回。地味ながらもちゃんとやってる漫画だったので残念。
【雑誌】近代麻雀 4/15 竹書房 B5中
作:朽葉狂介+画:木村シュウジ「覇王」。豪快な麻雀必勝法を見開きでドーン。たいへん大ざっぱで思わず笑ってしまった。キャラクター造形がインパクトあるとどアップも強烈。張慶二郎「ミスターブラフマン」は、「主人公の顔が怖い」というネタだけで引っ張っているけれども演出とかがうまくてコンスタントに面白い。
【雑誌】ビジネスジャンプ 4/1 No.8 集英社 B5中
冬目景「イエスタデイをうたって」。青春ラブコメしまくりで楽しい。現在の冬目景の作風だと、カッコつけた感じのよりこういうほうがいいなあ。女性陣もそれぞれタイプが違って魅力的だしね。田中圭一「鬼堂龍太郎 その生き様」。ああ、本当に田中圭一漫画だなあ。甲殻系サラリーマンの不審な挙動が今回もいい味。増刊のほうでやってた作:田埜哲文+画:二宮亮三「もうひとつの昭和史」は本誌連載化。今回は銭湯の壁のペンキ絵に生涯を捧げた銭湯絵師・中島盛夫に焦点を当てるという内容。目立たない領域のお話ながらもドラマがあって手堅く読めた。以前はラブホテルを流行らせた人とかやってたし、着眼点がけっこう面白い。
【雑誌】ヤングマガジン 3/29 No.16 講談社 B5中
作:きうちかずひろ+画:ほんまりう「紙ふうせん」後編が掲載。前回でヤクザにより友を失った学生たちが、復讐に乗り出す。まさにバンカラって感じで非常に激しい。学生たちが後先を顧みずに暴れまくる様子はかなり壮絶。読みごたえありました。古谷実「シガテラ」。高井が復讐を依頼した得体の知れない男が、谷脇を襲撃。いやーヘヴィなことになってまいりました。最近の展開はそれなりの平和が続いていたが、それがポロポロ崩れ落ちていきそうでとてもハラハラさせられる。山本マサユキ「ガタピシ車でいこう!!迷走編」は2本立て。どちらも難儀な感じの人たちがいろいろと出てきてのんびり楽しい。
【雑誌】ビッグコミックスピリッツ 3/29 No.16 小学館 B5中
中原裕「ラストイニング」(原作:神尾龍)。一筋縄で熱血な展開とは行かない高校野球漫画。監督の巧妙なチーム作りの様子が見えてきて、徐々に面白くなっていると思う。花沢健吾「ルサンチマン」は月子の秘密が少しずつ明らかになりつつあり。それとはあまり関係ない銭湯シーンな扉絵がキャッチー。作:雁屋哲+画:花咲アキラ「美味しんぼ」。前回出てきた怪しい粉の出る小ビンの正体が明かされる。なるほど昆布粉ですか。確かにそれはいろいろ使えて便利そうだ。買っとこうかな。斉藤富士夫「奇跡のバカ医者 団栗光作」。タイトル通り医療モノでギャグ。どこ行っても芸風が変わらないなあ。
3/14(日)……はい、どーだ
▼今日はエロ漫画雑誌2冊。これって15日発売分だったっけかな……。まあいいか。
【雑誌】ポプリクラブ ダイハード Vol.1 晋遊舎 B5平
ポプリクラブの増刊。本誌がわりとソフトな漫画が多い分、こっちでハードなことをやろうという感じかな。今回の掲載作品の中では、どざむら「どざむら寓話 −赤ずきん−」がぬったりエロチックで楽しめた。「赤ずきんちゃん」を題材にして淫らなお話を展開。あと「Hのある風景」とかに描いていた華麗王女が「華麗卍女」と名前を変えて登場。鼻ピアスで歪められた強烈な表情の描写はこちらでも健在。
【執筆陣】ミヤスリサ、原口清志、稚名はなび、あろうれい、ほりもとあきら、どざむら、海鯱、吉良広義、巫代凪遠、春輝、華麗卍女、カラテカ・バリュー、あまあま、IRIE YAMAZAKI、大渡イズミ、ケーコ、干支☆卯、星明
【雑誌】エンジェルクラブ増刊 激花 Vol.3 エンジェル倶楽部 B5平
奴隷ジャッキー「セイギノミカタ」。コスプレして公園でホームレスを襲ったり幼女を強姦したりと身勝手な正義を振りかざす「黄金ジャスティス」(本名:田中一郎)が主人公。のっけから常軌を逸しててテンションが高い。最終的には因果応報で勧善懲悪なストーリーにはなるけど、それだけでは収まらない過剰さがこの人らしい。あとMARO「−父娘禁断調教日記− おねだりレポート」も面白かった。孤児だった娘が育ての親で小説家の父親とエロエロな関係にある……というお話なのだが、初っぱなから笑ってしまった。「魚のすり身を浣腸されるってどんな感じだい?」。これは新機軸だ。その後はお尻の穴に築地で買ってきた生きたタコを入れたりといった調教が展開されます。相変わらずオリジナリティありまくり。
3/13(土)……粘土ラバー物語
【雑誌】別冊マーガレット 4月号 集英社 B5平
アルコの読切「銀河」が掲載。通学電車の中でいつも見かける他校の男子が気になっていた主人公の早夜子が、彼に告白するという、人類にとっては小さいかもしれないが、彼女にとっては大きな一歩を踏み出すまでのお話。死んでしまったおばあちゃんへの追憶を告白に結びつける展開はちと強引な感じがしなくもないものの、まああり得る範囲。アルコにはもう少し期待してしまうものの、恋愛のドキドキはちゃんと描けててまとまった一作で楽しめはしました。藤村真理の読切「噂の女」。とても地味でクラスでも全然存在感のなかった女の子が、モテモテで注目の的、でも実はすげー寂しがりやな男子と付き合うことに……というドリーミング恋愛ストーリー。なんか若くて心地いいなあとか思いました。河原和音「高校デビュー」。晴奈が自分の恋愛コーチであるヨウに対する想いに気がついて……という展開。タイトルはイケイケな感じだけど、けっこう好感の持てる学園ラブコメになってる。中原アヤ「ラブ★コン」はいつもながら楽しい。小泉さんにはかなうはずもなさげだった大谷の幼なじみの美々がけっこういい味を出している。全体にサバサバしてて気持ちいい。
【雑誌】comic天魔 4月号 茜新社 B5平
峠比呂「放課後恋愛事情」。学校の先生と関係を持っているたてまきロールな小学生女子が、なかなか淫らかつ可愛くて良い。足でおちんちんをしごこうと構えているときのポーズがインパクトあるなーと思った。八的暁「最終回 さらばマイティセブン」は、ウルトラマンの最終回っぽいお話と兄妹の関係をからめたお話。短いながらも何か一つの物語が終わっていくという切なさが出せていて良い雰囲気だと思った。
【単行本】「さべあのま全集4 ネバーランド物語」 さべあのま メディファクトリー 文庫 [bk1][Amzn]
今回は短編集ではなく1冊まるまる「ネバーランド物語」。娘が3人続き、男の子が欲しかった父親に男の名前をつけられ、男の子っぽく育てられた女の子、ビリィ・ジョウ。彼女もお年頃を迎えてだんだん女の子らしいものに憧れるようになるが、周囲はそれを察してくれない。しかしそんな彼女も、近所の教会に住みついている少年スミジンと、空から落ちてきた不思議な赤ん坊との出会いによって変わっていく。かわいらしい乙女ごころを、ファンタジー風味たっぷりに描いた作品。1983年発表の作品だが、キュートな絵柄は今見ても新鮮だし、暖かみもある。そしてお話のほうも面白かった。クライマックスのスミジンが自作の花火を夜空に打ち上げるシーンはとても美しくてゾクゾクするものがあったし、後味の良い幸せな締めくくりもたいへんいい。堪能させていただきました。
【単行本】「ファンタジー、おじさんをつつむ。」 しりあがり寿 エンターブレイン B6 [bk1][Amzn]
武勇伝も立志伝もなく、ただ長いこと会社にいたおじさんサラリーマンたちの姿を、ファンタジーが包み込む。ユーモアをまじえた軽妙な調子ではあるんだけど、会社の中で誰にも相手にされず、ひっそりと存在しているだけだったおじさんたちの寂しげな姿がすごく切なく映る漫画でもある。読んでいると、会社では陰の薄いタイプのおじさんたちが、なんだかいとおしい存在に思えてくる。地味だけど浸みる一冊。
【単行本】「宮崎摩耶大図鑑」 宮崎摩耶 晋遊舎 A5 [Amzn]
【単行本】「宮崎摩耶大百科」 宮崎摩耶 晋遊舎 A5 [Amzn]
宮崎摩耶作品は、独特のメタリックな質感の派手な絵柄が最初はなじめなかったんだけど、ちゃんと読むとけっこう天然系でぶっ飛んだ味わいの作品が多くて面白いことに気づいた。そんなわけで単行本を2冊購入。例えば「大百科」のほうに収録の「リトル・マーメイド」ではなんかやけにリアルな魚のかぶりものをかぶった男が人魚姫とHなことをおっぱじめたり、「スパルタすもう部」ではマワシをつけた女の子が股間から体液を飛び散らせながらどすこーいと四股を踏んでたり、よく分からないけど強引でぶっ飛んだノリの漫画が多い。アブノーマルかつポップでキレが良く、作者がノリノリで描いてるな〜というのが伝わってくる。まあいくぶんアクは強いけど、ユニークで楽しいエロ漫画です。
3/12(金)……お、並ぶ?
▼動画を扱うようになるとHDDがいくらあっても足りなくなってくるんで、HDDをUSB2.0で接続して着脱できるリムーバブルケースを愛用しているんだけど、自分の使っているVIPOWER製品の国内代理店だったノーブルネットがVIPOWER製品の取り扱いをやめてしまったんでアキバでも取り扱い店が減ってきた。しょうがないのでまた取り扱いをしているFRESH FIELDの通販で、アルミケースを3個ほど注文。この機会に別のメーカーのに乗り換えてもいいんだけど、VIPOWERのはほかのところと比べて値段が安いから大量に使う場合はありがたいんだよね。どっかほかのメーカーが国内代理店やってくんないかなあ……。
【雑誌】コミックビーム 4月号 エンターブレイン B5平[定期購読:出版社/eS]
竹谷州史の新連載が開始。タイトルは「ASTRAL PROJECT 月の光」で原作はmarginal。姉が死んだという連絡を受け勘当状態だった実家に戻り遺品として彼女が最後に聞いていたCDを持ち帰った主人公。そのCDを聞いている最中に、彼は幽体離脱を体験する……という出だし。どういう物語になるのか今のところ分からないけど、とりあえず怪しげで意味深なスタート。山川直人「コーヒーをもう一杯」も新連載。街角のギター弾きの青年を気に入ったお嬢さま。しかしその背景には哀しい物語があって……。新連載だけど最初から山川直人らしい叙情が存分に発揮されていて、安定感抜群。手堅く読める作品になりそうで毎号の楽しみが一つ増えた。福島聡「少年少女」は最終回。やはりこの作品の締めはヨシコとゴロー。この二人には幸せになっていただきたいなあと思わずにはいられない締めくくり。二人の確かな絆を感じさせつつ、やはりこの人らしく最後まで抑制は効いてました。
森薫「エマ」。エマがトロロープ夫人(ウィリアムの実ママン)のお供としてパーティに出させられる。コルセットとかでエマをいじりまくる描写にまずは萌える回。そしてパーティの席上では……という展開で以下次号。個人的には再会しないですれ違い続けるままのほうが切なくて良いかなあとも思ってるんだけど会っちゃいそうですね。志村貴子「放浪息子」。修学旅行でつらい経験をした二鳥くんだけど、そのおかげでちょっと強くなりました。今回は千葉さんがいいっすね。安永知澄「やたしいからだ」は、ものすごい汗かきであるさくらちゃんの恋模様。というか主人公はその彼氏の安倍秋緒青年。今回はわりと青春恋愛ストーリーという感じ。ちょっとミステリアスな味付けもあって、美しく仕上がっている。
カネコアツシ「SOIL」。謎が一つ明かされたと思ったらまた謎が。これまでのカネコアツシ作品よりもだいぶお話のヒキが強くて面白い。単行本読んで頭の中で物語の整理が出来たこともあって、雑誌読みでも面白く読めるようになってきました。読切、中嶋教える介「家子のオーディション」。デフォルメの聞いたコミカルな絵柄だと思ったら、意外と日野日出志っぽい怖いお話だった。親に連れられてアイドルのオーディションなどに生かされている女の子が業病を患う。どんどんグロくなっていく少女の姿や救いのないラストとかはなかなかショッキング。こういう濃厚さはかなり好き。絵柄とのミスマッチも面白い。金平守人「KANEHIRA-DEATH」。あ〜バラしちゃった……。せっかくしらばっくれてたのに。「一杯の魂」の単行本はどうしようかなあといまだに迷ってます。
【雑誌】ヤングアニマル 3/26 No.6 白泉社 B5中
文月晃「藍より青し」。引っ張り続けたティナのエピソードもクライマックスっぽい展開。カオルくんがどのような答えを出すか楽しみ。宮野ともちか「ゆぎさきミルクティー」では、ひだりちゃんのことが好きな同級生男子が登場。これで由紀くんのほうは心置きなく……とか思っちゃったりするんだけどどうしますかね。
【雑誌】ビッグコミックスペリオール 3/26 No.7 小学館 B5中
作:大西祥平+画:高橋のぼる「警視正大門寺さくら子」が最終回。まあそろそろネタ的にもなくなってきてただろうからちょうどいい時期なんじゃないかと。高橋のぼるは、4月9日発売のNo.9から新連載をスタートするとのこと。乃木坂太郎「医龍」(原案:永井明)。今回もしっかり面白い。研修医・伊集院が発砲事件の現場に直面。展開がダイナミックでスピーディ。読者を飽きさせることがなく、医療という重いテーマを扱いつつもしっかりエンターテインメントすることを忘れないのが立派。
【雑誌】コミックバンチ 3/26 No.15 新潮社 B5中
小野洋一郎「ブレイブ・ストーリー」(原案:宮部みゆき)。ヒロインの香織ちゃんがけっこうかわいいなあ。意外と萌える。あと坂本タクマ「屈辱er大河原上」では、大河原上がだいぶ人格的に丸くなってきているような印象。
【単行本】「ライジング」2巻 わたべ淳 双葉社 B6 [bk1][Amzn]
女子社会人というマイナーカテゴリながらも熱血していて面白かったソフトボール漫画。これにて完結。2部リーグ上がりの岡田モモコは、いまいち決め手となるボールがないことに悩んでいたが、努力に努力を重ねて超低空から浮き上がる超ローライズボールを身につける。選手のソフトボールに賭ける真剣な想いが伝わってくるし、描写にもけっこう迫力があった。わたべ淳の暖かみのある描線も作品によくマッチしていたと思う。キャラが「美少女」ってわけでなく、いかにもソフトボール界にいそうな感じな姿形をしていつつ、それでありながらイキイキと魅力的に描かれている点も良かった。週刊のアクションが休刊してしまったこともあり最後のほうは急ぎ足になっちゃったけど、もう少し長いこと読んでいたい佳作だった。
【単行本】「Honorable」 チ川ユポ 双葉社 A5 [bk1][Amzn]
こちらも週刊アクションに掲載されていた作品。美術モデルをやっている友長さんが、いろいろなことを思いながらモデル道を追求していくといった感じ。友長さんは絵描きさんが自分のおならを堪えている表情に興味を持っていると察知して、その願望に答えてみたりといろいろ考えながらモデルをやっていて、その独特のアプローチが面白い。相手は学生さんがメインだが、ヘンな人が多いし、その欲求を見抜いて答えてしまう友長さんの行動もユニーク。安易にエロ方向に持っていかないストーリー作りとか、のったりした絵柄とか、独特な風味に満ちている。どこか浮き世離れしたカラッと明るい雰囲気も面白い。売れ筋なタイプの作風じゃないとは思うけど、すごく存在感がある作品。単行本化してくれたのはとてもうれしい。描き下ろしも4本ほど入ってて得した気分になりました。雑誌に載らないってことは追加の原稿料も出てないだろうから、作者にとっては損だったのかもしれないけど……。
3/11(木)……キハたまらん
▼東京の地下鉄で、駅や路線名に固有のアルファベット番号を振る「駅ナンバリング」というのが4月1日から導入されるらしいけど、本日、三越前の駅でこのナンバーが貼ってあるのを目撃。外国人旅行者や地下鉄に乗り慣れてない人にも分かりやすいだろうし、良いことだなーと思います。
【雑誌】モーニング 3/25 No.15 講談社 B5中
安野モヨコがモーニング初登場&初連載。月イチ新連載「働きマン」をスタート。倒れるときは前のめり、恋人よりも仕事を優先して頑張りまくる敏腕女性編集者を主人公とした物語。お仕事モノではあるが勢いがあって面白かった。とくにこの主人公とはすごく対照的な存在である、仕事はできないのにやけにマイペースで偉そうな新人編集者の存在が大きい。彼がいることによって、主人公のパワフルさが引き立つし、読んでいるほうとしても「こっちのほうがカッコイイよな」って気になる。「俺もいっちょやってみるか」ってな感じのやる気が涌いてくる作品。やっぱり安野モヨコは漫画がうまい。山崎さやか「はるか17」では、はるかがCM初出演。今回のはるかはなかなかイキイキと、かわいく描けていると思う。
【雑誌】ヤングサンデー 3/25 No.15 小学館 B5中
小田原ドラゴンの都会のディープスポット探訪録「小田原ドラゴンくえすと!」が掲載。今回は高級ホテルのスイートルームで行われている「ハプニンングパーティー」、要するにスワッピングパーティーのレポート。わりとハイソな人たちもお集まりなようで、皆さんお盛んですなあという感じ。ドラゴン先生も今回はひときわ居心地が悪そうだ。山田玲司「ONE ON ON 絶望に効くクスリ」。今回の取材対象は現在は横浜FC所属の城彰二。そういえば城が横浜FCに来てから、まだ試合を観に行っていない。今年は行ってみようかなー。
【雑誌】ヤングジャンプ 3/25 No.15 集英社 B5中
井上雄彦「REAL」の最新作が掲載。今回からは戸川が車椅子バスケを志したころのエピソードが描かれていくっぽい。作;荒仁+画:坂本眞一「にらぎ鬼王丸」。毎回しっかり読ませる。力強い作画でアクションシーンも痛快。単行本1巻は4月に発売予定とのこと。鈴木央「メモリー・オブ・ムーン」後編。同じ女性を愛した二人の拳士の哀しい激突を描く。前後編できっちりカッコ良くまとまった。漫(もも)画太郎「つっぱり桃太郎」では、突如美少女が出てきてびっくり。「珍遊記」でも示したとおり、その気になるとけっこうかわいい女の子も描ける人だが、久々に見るとたいへん新鮮。
【雑誌】週刊少年チャンピオン 3/25 No.15 秋田書店 B5平
脚本:田畑由秋+画:余湖裕輝「アクメツ」。今回はずいぶん血みどろでインパクトのある回。最終ページの演出もハッタリが利いててなかなかに読ます。園田ともひろ「はぐヤン!とんじる」は最終回。うーん、単行本化予定が書いてない……。この作品については油断して切り抜きしてなかったので、単行本になってくれないといやだなー。藤沢勇希「UKキングダム」は次号で最終回。あと次号では桜井のりお「子供学級」が復活する模様。
【雑誌】漫画絶対勝てる法律相談本 Vol.1 大都社 B5中
身近なトラブル模様を漫画で描き「訴えてやる〜」となったところで、弁護士さんの解説ページが挿入されて、こんなときはどうすればいいかってのを教えてくれるという構成の雑誌。山川直人、松本充代、中崎タツヤ、長田悠幸、川島よしお……と漫画部分は意外とマニアックな作家さんが描いている。こういう内容の本なんで漫画的にはさほど面白くないかなーと思ったけど、意外と楽しめる作品も。とくに中崎タツヤのはいいなあ。法律相談をそのまま漫画にするんじゃなくて、「じみへん」とかみたいな感じにしちゃってる。あと山川直人の「CASE12 キャリアウーマン」は、仕事で頑張っているヒロインが、彼氏にプロポーズされるシーンがドラマチックでいい感じだなと思った。それから漫画家の生原稿流出について、てらかわよしこが4Pほど描いてて、弁護士さんの見解も示されてます。
【単行本】「Baby Hips」 チャーリーにしなか コアマガジン A5 [Amzn]
この人の描く女の子は、誘うようないたずらっぽいまなざしがいいです。出会い系サイトで知り合った二人が合ってみたら兄妹だった……という「Tighten Up」などなど、フェティッシュな中にけっこうラブラブな味を溶け込ませた雰囲気も良好。やってることはちょっと変態っぽいけど、それをごく自然に、明るく読ませるお話作りは読んでいてとても楽しい。劇画調のハードな作風ではなくコミカルなタイプなんだけど、なんだか妙にソソられるところがあって、実用面でもけっこうイケる。気の強そうな女の子がHなことをされて、顔を赤くしてぷるぷるしてる様子とかがとてもいい。ただこの単行本については、だいたいがハッピー・エンドでかわいいんだけど、最後に配置されている「憂鬱な日々」だけ救いのない話になっている。そこまでがわりと幸せな話が多いので、そこで一気にダークになっちゃうのは全体の構成としてあんまり良くないかも……と思った。