2004年7月中旬


7/20(火)……多さ過剰

▼今月はオースーパージャンプが見当らんな〜と思ってけど、今月のスーパージャンプの増刊枠は「天下無双江田島平八伝 総集編」だったようですな。Oh!SJはぜがひとも手に入れたいというほどの雑誌ではないけど、読まないのも落ち着かないのでちょっと探してしまった。

【雑誌】ヤングマガジンUppers 8/3 No.15 講談社 B5中

 「ゾンビ屋れい子」で知られる三家本礼の最新作「巨乳ドラゴン」がスタート。なんかもうタイトルからして妙ちきりんで期待させますなあ。アメリカン(だと思う)のストリップ・バー「ラブメタル」に集まった女たちが、その肉体を駆使して激闘するようなお話になるっぽい。登場キャラは巨乳はもちろん、ナチの軍服着てたり、身体中にタトゥーをしょってたり、モンスターバイクに乗ってたり、ゴスでドレッドヘアだったり、みんなキャラが強烈。ストリップ・バーのノリもなんかアメリカンプロレス的。かなり濃い作品になりそうで楽しみ。あと次号からはサガノヘルマーの新連載「ザ・ボーラーズ」も開始。10月休刊ということで、残りは今号を含めてあと6号か7号。それまでの間にヤケクソでやりたいことをやっちまおうって感じか。後がないことが分かっている雑誌ならではの、意地の爆発に期待したい。

【雑誌】漫画アクション 8/20 No.7 双葉社 B5中

 作:中島かずき+画:小林拓己の新連載「ジェノサイド」がスタート。大坂城から奪われた徳川家康の孫娘である千姫をめぐり、真田十勇士と、150年の眠りから蘇った里見八犬士が闘いを繰り広げるという時代劇アクション。山田風太郎チックなお話っぽい。こういう企画がスタートしたというのは、同じ発売日の月2回発行雑誌であるヤンマガアッパーズで「バジリスク」がウケたのも影響してるのかなあ。今号はコンクリ殺人の「17歳。」、闇金モノの「無間地獄」の2作品がお休みで、なおかつ「ジェノサイド」も加わったものだから、さらにドキュメンタリー色は薄れて来ている。次号からの新連載も山田圭子「阪神タイガース応援団熱血青春物語」。復刊はしたものの、アクションの迷走はまだまだ続きそうな感じですな。

【雑誌】ビッグコミックオリジナル 8/5 No.15 小学館 B5中

 福本伸行「最強伝説黒沢」。職場で黒沢さんが対中学生暴力大将であるという噂が蔓延し、黒沢さん大困惑の回。何かやればやるほど噂ばかりが突っ走る様子が面白い。あと今回の最後のコマは笑った。ググッと盛り上げた後の落とし方が最高。みんなマッドマングースあるいはレッドスコーピオン黒沢兄貴についていけ! 私は遠慮いたしますが。水島新司「あぶさん」では、やっと合併問題についての言及が。気持ちは分かるけど提言としてはいまいち現実味がないかな。人によっては、提言というよりあぶさんと景虎の親子同チームを実現したいというほうが主眼のように見てしまうかもしれないし。とりあえず水島新司はなんだかんだいってスターだと思うので、引き続きこの問題については取り上げていって、世論を盛り上げる等の役割を担っていただきたいところ。

【雑誌】漫画サンデー 8/3 No.29 実業之日本社 B5中

 ロドリゲス井之助「ぴんちら」。キョロとトンブリの下っ端ヤクザコンビが、上から預かった拳銃を紛失。周章狼狽する二人だが……というエピソード。毎度のことながら、けっこうアバウトかつ人の悪い先輩ヤクザたちが見てて面白い。あと二人の振り回されっぷりも。

【雑誌】花とゆめ 8/5 No.16 白泉社 B5平

 樋口橘「学園アリス」はわりとシリアスな展開が続く。蛍を襲撃した者を追うため、蜜柑たちは学園内にあるという噂の時空の歪みにより出来た穴を探すことを決意。恋する彼女のためならば、と協力を申し出るルカぴょんと棗の二人が愛い奴じゃのう、という感じ。あんまりシリアスになりすぎちゃうのもなんなので、これからも適度にお遊び要素は入れてってほしいところではあります。イチハ「女子妄想症候群」はスペシャル編。ほとりとけいしがファンタジー世界っぽいフェロモニ島の住人(というか人間と犬)になっているという設定で、けいしを見るとほとりが鼻血をふいてしまうのをなんとかしようと冒険の旅に出るというお話。ドタバタコメディ展開がいつもながら楽しい。キャラの感情表現が極端で笑えるのが良い。ところでほとり(滸)にしろけいし(炯至)にしろ、漢字で書くとパッと見人名だと分かりにくいので、あらすじを書きにくいなあといつも思います。

【雑誌】まんがくらぶオリジナル 9月号 竹書房 B5中

 三ツ森あきら「OLさんの履歴書」。2色カラーで好調っぽい。今回は元マラソンランナーOLのネタ2本が面白かった。下ネタの使い方もカラッと明るくて良い。中島沙帆子「電脳やおい少女」は季節ネタ。ということでコミケ編。コンスタントだけどだいぶ繰り返し的になってきているので、そろそろ新ネタキャラが欲しいところかな。やおい以外のジャンルのオタを出してくるとか、もっと深めのやおいネタを出してくるとか。


7/19(月)……Whale Open

【単行本】「イエスタデイをうたって」4巻 冬目景 集英社 B6 [bk1][Amzn]

 この巻はけっこう好き。リクオの高校時代の元カノが出てきて、すごくラブコメしている。最近の冬目景作品の中では一番面白いと思う。あまり設定とかで小細工せず、キャラの魅力できちんと見せているところがいい。下手に手の込んだことやるよりも、こういうシンプルな青春ストーリーのほうが、現時点では冬目景の資質が生きるんじゃないでしょうか。

【単行本】「学園アリス」5巻 樋口橘 白泉社 新書判 [bk1][Amzn]

 アリス学園の学園祭編が終了。このあたりのお話は、平和でただただ楽しい。中でも良いのがラブコメ度がアップしている点。蜜柑に恋してるのが周囲にはバレバレながら、本人にだけは気づいてもらえないルカぴょん少年がとてもかわいい。あと屈折してるけど彼女の引かれちゃってる棗の態度とか。「MとNの肖像」同様、賑やかなラブコメ展開がベリーグッドでごんすなー。

【単行本】「吼えろペン」11〜12巻 島本和彦 小学館 B6 [bk1][Amzn:11巻/12巻

 2冊同時発売。漫画家・炎尾燃先生の日常をおもしろおかしく展開。コンスタントに面白くていいんだけど、島本和彦にいつまでもこういう身の周りレベルのフィクションを描かせているのはどうなんだろう……と思ったりもする。それはともかく富士鷹ジュビロ先生がらみの話は、欲望丸出しで面白い。そういえば、モデルになっているご両人が、実際の雑誌上でガチンコでぶつかり合ったことってあったっけ? 旬の時期はズレているような気はいたしますな。

【単行本】「からくりサーカス」33巻 藤田和日郎 小学館 新書判 [bk1][Amzn]

 黒賀村の生活が続く中で、マサルくんのモテモテ度アップ。阿紫花3姉妹を順繰りに攻略していく展開。そんなサブキャラのエピソードの中でも、しっかりドラマを作って盛り上げていく手腕はさすが。セリフもいい。個人的にはれんげのエピソードの最後を締めくくった「いい春だねえ、れんげさん。」が何気ないセリフなんだけどジーンときた。


7/18(日)……研ぎ師呼ばな

【アンソロジー】「コミック☆星新一 空への門」 秋田書店 B6 [bk1][Amzn]

 ミステリーボニータに掲載された星新一の小説を漫画にするシリーズの2冊め。「空への門」では、鬼頭莫宏「空への門」、鈴木志保「ゆきとどいた生活」、阿部潤「処刑/冬の蝶」、川口まどか「宿命」、東山むつき「患者」、羽央「鏡」、人見茜「程度の問題」を収録。この中では鬼頭莫宏、阿部潤の作品が個人的には目についた。とくに宇宙飛行士になることを志す3人の少年少女の進んだ道を描いた鬼頭莫宏「空への門」は、読みやすくて完成度も高いと思う。1冊めの「午後の恐竜」[bk1][Amzn]のほうがメンツ的には好みだったけど(感想は2003年6月19日の日記にあります)、全体としてなかなか面白い企画だったので、そのうち別の人の小説でもやってくれるとうれしい。

【単行本】「HELLS ANGELS」3巻 ヒロモト森一 集英社 A5 [bk1][Amzn]

 最終巻。交通事故により死亡し地獄に落ちてしまった少女りんねが、地獄にある学園の仲間とともに、現世復帰を目指して奮闘するという物語。最初のほうはりんねのギャルギャルしいキュートさが注目だったが、だんだん盛り上がっていき、最後はかなりアツい友情物語として締めくくられた。雑誌掲載時はちょっと読みにくいところはあったけど、まとめて読むとなかなかに面白い。りんねのくじけないまっすぐなキャラは魅力的だし、地獄でできた奇妙な友達も愛敬と人情味を感じさせてくれる。なお本作品は「KILL BILL」「サムライチャンプルー」の中澤一登をキャラクター・作画監督に据え、監督は「Di Gi Charat」の山川吉樹、製作マッド・ハウスで2005年に映像化される予定。

【単行本】「にらぎ鬼王丸」2巻 作:荒仁+画:坂本眞一 集英社 B6 [bk1][Amzn]

 迫力があって面白い。山にこもり刀を打ち続ける月山鍛冶の青年・鬼王丸が、「星の鉄」と呼ばれる隕石とともに飛来した鉄を求めて旅を続けていく。職人としての厳しい修行で培われた鬼王丸の肉体は力強く、シャープでガッシリ骨太な作画も迫力満点。2巻の段階でまだ美少女も美女も出てこず、職人としての誇りにこだわるなど、たいへんに男くさい。正統派な作品力を感じさせる楽しみな1本。なおこの巻には連載前に掲載された読切版も収録されている。

【単行本】「警視総監アサミ」12巻 作:近藤雅之+画:有賀照人 集英社 B6 [bk1][Amzn]

 いつもながらものすごく下らなく、脱力感バリバリ。この巻で中心となるのは、アサミたちが署長で命令によって戦隊モノのヒーローとして活躍する「集英戦隊ポリレンジャー」編。ヒーローコスプレで萬田さんと原田くんがやるのが主目的っぽいところもあるが、まあそこらへんがこの作品らしさってことで。あと巨乳の人が、なぜ自分が犯罪を犯すに至ったか取り調べで独白するお話も、ただひたすら下らなくて良かった。

【単行本】「夜伽ばなし」 玉置勉強 コアマガジン A5 [Amzn]

 今回はいつもの一水社ではなくコアマガジンからの単行本。メガストア掲載作品がメインということもあって、エロはハードに、実用度は高めで攻めてきているのだがこれがなかなかいい。ストレートにヌケる作品に仕上げてきてて、エロを描こうという作者の気合いを感じさせるものがあった。それでありながら、都会で男に裏切られたことでひきこもりになった姉と、彼女を慕う弟の愛の物語である「ひきこもりお姉さん」全3話で寄り添う兄弟の切ない心情を描いたりもしてて物語面でも読ます。充実感のある1冊でありました。

 ところで今回は安野モヨコが帯に推薦コメントを書いているけど、最近他の出版社も含めて、漫画家を起用した帯って増えてるような気がする。流行ってんのかな。


7/17(土)……上記のとおり蒸気で上気

▼今日見たアニメは「魔法少女隊アルス」「ニニンがシノブ伝」「DearS」の3本。どれもけっこう面白かった。「ニニンがシノブ伝」のぷにぷにぶりと忍者軍団および音速丸声の頑張りぶり、作画もいい具合だなとか、「DearS」の色情狂教師・蜜香先生の暴れっぷりはナイスだなとか。

▼18日は寝てしまって更新が遅れました。クーラーなし生活にもだいぶ慣れてきたんで、多少暑くてもがーがー寝られます。踏台昇降は1日アニメ3本分やることが増えてて汗だくだく。汗をかくのもけっこう気持ちいいもんですが、体内のミネラルがじょばじょば出ていくようなので、念のためコンビニサプリのマルチミネラル買ってきて飲んでます。あとスポーツドリンクとか。

▼未読物
【アンソロジー】「コミック☆星新一 空への門」 秋田書店 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「にらぎ鬼王丸」2巻 作:荒仁+画:坂本眞一 集英社 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「警視総監アサミ」12巻 作:近藤雅之+画:有賀照人 集英社 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「イエスタデイをうたって」4巻 冬目景 集英社 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「吼えろペン」11〜12巻 島本和彦 小学館 B6 [bk1][Amzn:11巻/12巻
【単行本】「からくりサーカス」33巻 藤田和日郎 小学館 新書判 [bk1][Amzn]
【単行本】「学園アリス」5巻 樋口橘 白泉社 新書判 [bk1][Amzn]
【単行本】「HELLS ANGELS」3巻 ヒロモト森一 集英社 A5 [bk1][Amzn]

【雑誌】ウルトラジャンプ 8月号 集英社 B5平

 作:佐藤大輔+画:伊藤悠「皇国の守護者」は2回め。戦場の無常を感じさせる力の入った出だしでなかなかカッコよく進んでいる。少年兵たちも美男子ではないながら毅然としててこれはこれでイイ。ヒロモト森一「GOGO★HEAVEN」は、6月号に読切で掲載され、今号から連載に昇格。死神学校から人間界に派遣された死神少女の「ブー」らが、人間たちを観察していくといった内容。名前はブーだけど、なかなかキュートではあると思います。竹下堅次朗「Happy World!」。猛の姉が周りの人たちをモデルに描いたエロ漫画が発見さる。エルやミチル、ヒカルらがエロいことされてます。さすが竹下堅次朗、エロ漫画も描いていただけのことはある。作中で自キャラのエロパロをするとは。鈴木央「僕と君の間に」。ダリアとともに旅を続けるホークだが、男を捕らえては子作りのために精をしぼりとることで恐れられているアマゾネスたちにつかまってしまう。ショターリ。カワイイ少年だけにいろいろいじくってほしいです。あと今号には森本晃司の読切「誤次元LOVE MIX」が掲載。大友チックで、漫画としてはむしろ古い部類に入るかも……。

【雑誌】月刊サンデーGX 8月号 小学館 B5平

 花見沢Q太郎「REC」。松丸にライバル登場か。というわけで赤もカッコイイと認める男アイドルが出現。なんかいろいろお話を引っかき回しそう。最終的には鉄板ではあろうけれども。イダタツヒコ「美女で野獣」。アイリーンの痛々しい一発芸がすごいですな。犬上すくね「ラバーズ7」。ますます高まるラブコメ感。ひろみを卓球部に誘う岩永まみ子さんという女子が。なつきのほうはそれを目撃して心穏やかならず。若いって素晴らしい。まあ年をとっても人間は似たようなことはするんでしょうが。あと今回は「恐怖×神職」と題してホラー漫画特集。イダタツヒコ「ホラーマアニアック」、河内愛里「ヒトカタタカケ」、宮下裕樹「ポラピレドン」が掲載。この中では宮下裕樹のシャープでかわいた描線が気になった。原尾有美子「advent」、玖保キリコ「アノヨカラハナヨ」は最終回。

【雑誌】チャンピオンRED 9月号 秋田書店 B5平

 富沢ひとし「宇宙を開拓する方法」が掲載。人類の宇宙開拓が始まってから50年、その開拓初期を担った人々の悲しい末路の物語。まとめてやったら面白いかもしれないけど、1話だけだとちと断片的にすぎるかも。渡辺航「制服ぬいだら♪」。前回猫耳娘になっちゃったみのり+ドニーとドリー妹が海へ。というわけで猫耳娘3人勢ぞろい。なんだかんだ愛らしうございました。車田正美の人生相談コーナー「兄貴に訊け!」、哲弘「不良愛煙家集団ヤニーズ」は最終回。

【雑誌】ヤングマガジン 8/2 No.34 講談社 B5中

 映画「スチームボーイ」公開に合わせて、トニーたけざきの「スチーム爺さん」が掲載。スチーム野郎の熱い蒸気が、常軌を逸した熱気を放ってて、暑苦しくも愉快なギャグ漫画に仕上がっている。主人公の少年レイが、ちょっと「ガンダム漫画」っぽい。あと黒田硫黄「映画に毛が3本!」もアッパーズから出張。アッパーズがなくなったら単行本2巻が出るくらいの量がたまるまで、ヤンマガでやっていただきたいもの。押切蓮介「でろでろ」。耳雄の妹・留渦死す!……という状況にならないように、耳雄が死神とバトル。耳雄くんはいいことをした。留渦はカワイイぜ。あと今号にはオロナミンCの宣伝漫画が載ってるんだけど、これが「Theかぼちゃワイン」の特別編になっているので、三浦みつるファンの人はお見逃しなく。

【雑誌】ビッグコミックスピリッツ 8/2 No.34 小学館 B5中

 小田扉「団地ともお」。今回は飄々としていつつも、さりげなく深い内容。うさぎを救うために火事場に乗り込む消防士の話は美談になるのに、ゴキブリはたたきつぶしてOK。そこにともおは割り切れないものを感じるが……というお話。そんなことをやりつつも、いいかげんな英語とか、消防士に憧れたクラスメートの「たとえともおでもオレは命を張れる!!」といったオモシロセリフで笑わせてくれるところもうまい。あとともおに身体をなでてもらってヒーとかいってる犬がいつもながらいい。古屋兎丸「π」。夢人と番長っぽい人が激突。男の勝負をしている二人だけ、極太ちばてつや調ペンタッチになってるのが笑えます。ところで「美味しんぼの料理」は毎回けっこううまそうだなと思う。漫画だと絵づら的にはそんなにうまそうじゃないんだけど。

【雑誌】週刊少年ジャンプ 8/2 No.34 集英社 B5平

 福島鉄平の読切「プルソウル」が掲載。コミックフラッパーのサイトに書いてあるのと誕生日が一緒なんで、同一人物でしょう。剣術道場の道場主に拾われて育てられた少年を主人公とする時代劇アクション。相手の能力を吸い取っちゃう魔剣が出てくるのだが、努力・根性で勝つってわけじゃないんで、ちとカタルシスは弱いかなあという気も。作画とかはきっちり整ってます。和月伸宏「武装錬金」。みんなで海だ編。なんか的っぽい人も出て来ているけど、注目はやはり水着。斗貴子&妹のほか、名前は知らないが脇役の女の子が二人ほど出てきてて目に華やか。一人くらい巨乳がいても良かったかもしれない。

【雑誌】ビッグコミック 8/17増刊号 小学館 B5中

 本誌同様に非常に手堅い作り。岡崎二郎「アフター0 Neo」はなぜか娘に触れることができず、彼女を映像で記録し続けた父親の悔恨を描いた物語。きっちりドラマを作ってお話をまとめている。単行本1巻は7月30日発売[bk1][Amzn]。小坂俊史「空ぶり魂」は最終回。これは単行本に収録されたりすることはあるんすかねー。

【雑誌】コミックメガストア 9月号 コアマガジン B5平

 月野定規、鬼ノ仁、みた森たつや、和六里ハル、竹村雪秀といったこの雑誌の主力クラスが揃ってお休みなのだが、それでもけっこう楽しめるあたり層の厚さを感じさせる。あくまでエロいエロと、あくまで甘いラブが共存する作品を続き物でやってくれるので、エロは濃くとも殺伐とした読後感にならない点も評価したい。

 池上竜矢がメガストア初登場「瑞穂先生気をつけて!」。今回もおっとりめがねさん女教師の話をひとくさり。コミカルなドタバタ展開とテンションの高いエロシーンで、楽しく読める作品。阿ウンのほうにはもう描かないんすかね。ゴージャス宝田「妹ゴコロ。」は5話め。兄と妹(もちろんロリ)のラブラブ話をかわいく楽しく続けている。なんか朝っぱらからお兄ちゃんを「あなた」とか呼んでみたり、甘甘な演出がたまらない。ED「the Couble 〜初めてのデート編〜」。初めてデートに出かけ、彼氏が連れてきたのが秋葉原。いきなりコスチューム屋に連れてくる彼氏に複雑な気持ちの彼女だけど……という内容。なんかアキバのわりにやけに通路の広いコス屋さんだなあとかいう細かいところは置いといて、みずみずしい絵柄と初々しいラブっぷりが微笑ましい。オタクドリーム。

 マイノリティ「お嬢様と僕。」は、何かっつーと主人公の将ノ助にからんできてテストの点数で勝負しようとするお嬢様。でも実は彼女はテストで負けると課せられるHな罰ゲームを心の底では楽しみにしてて……。プレイは変態チックなこともいたしますが、相思相愛な関係が面白い。ベンジャミン「放課後は淫魔」は2回め。レギュラーに定着かな? 線の細いしんなりした、鼻などの省略ぶりが気持ち良い作画に好感が持てる。ちょっとイタズラっぽい話し作りも良い。あとひぢりれいはヒヂリレイにペンネーム表記を変えて、ひさびさに「ヌーベルバーグ」の第6話が掲載。相変わらず絵は素晴らしいが、たまにしか載らないので内容のほうはすっかり忘れてしまっている。

【雑誌】コミックメガドリーム 9月号 東京三世社 B5平

 この前休刊したコットンコミックの後継誌。「コミックと小説のハイブリッド」がうたい文句なんだけど、小説のほうはまだ読んでません。すみません。漫画については、おおぬまひろし、ハマダユタカ、成田マナブ、上鉄厳、さくらひいろ、津過元正、駕籠真太郎、渡辺ヒデユキが掲載。渡辺ヒデユキは残念ながら、サセマン&マスカキシリーズにはあらず。駕籠真太郎は、コミック+小説のハイブリッド誌ということを踏まえて、コマの中に文字を漫画風に配列するという小説、ってな感じの作品を描いててさすが。ハマダユタカは見事に田中ユタカ的芸風を受け継いでて感心してしまう。


7/16(金)……コスチューム白昼夢

▼職場備蓄用食品として、肉のハナマサで冷凍サバを購入。半身8枚で720円となかなかリーズナブル。今日は職場泊まりなので、さっそく魚焼き機で焼いて食ってみたが、まあまあってとこかなー。もう少し脂がじゅくじゅく乗っているとうれしかったが、冷凍であることを考えればまあ仕方ないか。焼き魚でサッパリ食いたいときに随時活用していく所存。以前「クッキングパパ」でやってたサバ鍋みたいなのを作るのもいいかな。確かアレはサバを軽くあぶってから鍋に入れてたような。

▼ゴルフ中継で木曜深夜アニメの「KURAU Phantom Memory」「天上天下」がなかったので、ここ2日は過去作品。「デ・ジ・キャラット劇場 ぴよこにおまかせぴょ」上下巻。ぴよことブラックゲマゲマ団を中心としたエピソード全6話だけど、うーんいまいちテンポが良くないかなー。ぴよこはともかくブゲ団色男3人組が出てくるときはだいたい面白くないような。アニメとしては「デ・ジ・キャラットにょ」「ぱにょぱにょデ・ジ・キャラット」のほうが面白いし、ブゲ団シリーズとしてはひな。による漫画版「ぴよこにおまかせっ」[bk1][Amzn:1巻/2巻]のほうがだいぶ良いと思う。

▼17日売り
【雑誌】コミックメガドリーム 9月号 東京三世社 B5平
【単行本】「夜伽ばなし」 玉置勉強 コアマガジン A5 [Amzn]
▼21日売り
【雑誌】COMIC LO Vol.9 茜新社 B5平

▼今日はエロ漫画オンリーです。

【雑誌】ポプリクラブダイハート Vol.3 晋遊舎 B5平

 長谷円「放課後イメージ倶楽部」。新聞部の委員長である女子が、学校内で暗躍する売春組織を直撃しようと思ったら、逆にレイプされちゃうというお話。長谷円の肉付きの良いむっちりした絵柄はいつもながらH。ちょっとかすれたような描線で描かれた女の子の体はボリューム感があっていい。Cuvie「向こうの子」。こちらは頬や体がほんのり紅潮した感じの女子が、淫らかつキュート。ichi「卓越せる愛」。結婚式の当日に控え室で父親と淫らな行為に耽る花嫁のお話。大胆にパースを利かせ、大ゴマを多用する画面作りはインパクトあり。みずみずしい女体描写もなかなか。ZERRY藤尾はたしか初登場。「かみさまのいうとおり」。神社の神様が気まぐれで参拝に来た女子の願いを叶えて、好きな男子とくっつけちゃうというお話をドタバタ展開で読ます。途中までギャグだけどエロシーンもページ数は少ないながら案外色っぽかった。

【雑誌】.cos 9月号 大洋書房 B5平

 第1号だった先月号よりは良くなってるかな? ただコスチューム系という色がいまいち出てないので微妙な感じは受ける。たぶんコスチュームがらみならOKという方針なんだろうけど、エロシーンになるとコスチューム脱いじゃうのが多いし、学校の制服もエロ漫画ではごく普通なアイテムでコスチューム感が薄い。ここらへんもう少しこだわりが出てくると、この雑誌ならではの特徴になると思うんだけど。ところでホームページ(http://cosnet.jp/)はまだ準備中なんですな。

 上乃龍也「スギノハ女学院」は2回め。精液がやたらたくさん出てくるという体質の少年が女子校に転校してきて、通称「奉仕組」と呼ばれるクラスに編入。クラスみんなでヌイてあげまくるというお話。で、今回はその奉仕組所属だけどレズっ娘な女の子の話。楽しくHコメディしてて、絵にも独特の伸びやかさがあってけっこう好き。RAYMON「菜乃花の告白」。コミケ前日にオタク兄のところに押しかけてきた妹は、いつの間にかコスプレイヤーになっていて……というわけで、オタク兄妹によるH漫画。明るい作風ながらエロシーンの表現はけっこうテンションが高くて実用性もあり。なかなか楽しく読めた。

 深紫’72「終わらない夏休み」。毎年夏にだけ出会う女の子と年上のお兄ちゃんの短くもラブラブな日々。真っ黒に日に焼けた女の子の元気な姿が印象的。いい感じにかわいいです。イコール「どっきどきにゃんにゃんでんしゃ」もロリっぽい絵柄で痴漢電車もの。丸い顔、丸いおめめの女の子がが良いですな。あんみつ草「ティッシュな女」。人をHな気持ちにさせる匂いのついた不思議なティッシュをもらった男が、それを配っていた女性とH。いちおう魔女っ娘となんだけど、あんまりコスチュームっぽくはないなあ。あんみつ草のすっきり伸びやかな絵柄は魅力的なんで別にいいけど。五割引中「はだかの王様」は、「愚か者には見えない」服を来た王女と王様が、公衆の面前で見られてないと思い込んでH。この人の絵はキャラクターの表情が賑やかなのがいいな。エロ漫画としては珍しいタイプの画風だけど、すごく楽しそうな顔しててパッと目をひく。

【雑誌】エンジェル倶楽部増刊 激花 VOL.5 エンジェル出版 B5平

 奴隷ジャッキー「あ・ぶ・な・い&hearts:ほのかちゃん」は、夏祭りの日に、ふんどし衣装のほのかちゃんが3人がかりで凌辱されちゃうというお話。奴隷ジャッキーらしい過剰なノリのセリフはあるし、女の子もかわいいけど、やるだけやって終わりとい感じもするのでネタ的にももう一押し欲しかったかな。宮崎摩耶「そふとくりーM♥」。可憐な少女がソフトクリーム屋さんのバイトの面接に行ったら、なんだか人間ソフトクリーム製造機にされてしまい……というお話。派手な絵柄で相変わらずヘンな漫画をやってます。あのソフトクリームどうやって作ってるんだろう。

【雑誌】ラブマニ 8月号 平和出版 A5平

 じょん同助は最近けっこうヘンな漫画を連発しているが今回も。ページの上段で「ラブラブデート♥ケンとマコ」というロリものをやり、そのお話と下段の「ダイボッキG対萬黒斎大将軍」というロボットものをシンクロさせるという内容。絵柄のほうにも独自の味があって個人的にはけっこう好き。駕籠真太郎「惣兵衛のガラカポン」は、江戸時代(だと思う)に存在した人体利用のガシャポンとその顛末を描いたギャグ漫画。ヒネリの利いた人体改造ネタは駕籠真太郎ならでは。

 すけきよ「卒業」。結婚式の当日に、花嫁がストーカー男に凌辱されてしまうというお話。邪気のない絵柄なのに意外とハードなことをやるのがこの人の持ち味。加賀美ふみを「The Hard Core」は7話め。再会を果たした優三&美矢カップルのラブラブぶりがとても微笑ましい。彼女のほうは変身能力を身につけたり何気にとんでもないけど、二人の恋愛模様は甘ったるくていいです。あと田中エキス「もうっお兄ちゃん」もタイトルどおりのラブラブ兄妹モノで甘やか。


7/15(木)……右脳クエスト

【雑誌】エース特濃 角川書店 B5平

 ここ数号は漫画がやたら少なくなり特集記事とかやってたんで「いつなくなっても不思議じゃないな」と思っていたのだけど、案の定、今号をもって休刊に。2002年4月のエースネクスト休刊の後、2003年3月にマニア向け漫画雑誌としてスタートしたが、1年半に満たない短命に終わった。後継誌としては9月下旬に「comic新現実」の創刊がアナウンスされているが、タイトルからすると大塚英志色がさらに強くなっちゃうんだろうか。なんかウザったい本になりそうだ……。

 で、今号には山崎峰水「MAIL」「クロサギ死体宅配便」、作:大塚英志+画:西島大介「妖怪小戦争」、葉月京「イヌネコ」、木村ひかげ「SLOW COMIC」、田丸浩史「最近のヒロシ2」、作:山田風太郎+画:浅田寅ヲ「甲賀忍法帖・改」、作:押井守+画:杉浦守「RAINY DOGS 紅い足痕」、郷田マモラ「ぼくらはみな、星のかけら」、くぼたまこと「指輪物語」、山名沢湖「でりつま」が掲載。この中で注目は「凹村戦争」の西島大介かなーと思ったが、絵はポップで気持ちいいんだけど、漫画としては読みづらいと思った。コマとコマのつながりがあまり良くないし、背景があまり描かれてないので、どこで誰が何をやっているのか、いまいちつかみづらかった。木村ひかげはいい加減単行本出ませんかのう。

【雑誌】近代麻雀 8/15 竹書房 B5中

 作:小池一夫+画:ふんわり「花引き−ヴォルガ竹乃丞伝−」。電車の中で読んでてつい噴き出してしまった。展開むちゃくちゃ過ぎ。主人公のヴォルタ竹之丞が連れている女が、ロシアが作り出した最強のアゲマン女であるという前回の展開も噴飯ものだったが、今回もまたひたすら大ざっぱ。敵側の下っ端が全員モンスターの扮装してるし、わけわからん。すごいぜ小池先生! 作:阿佐田哲也+画:原恵一郎「麻雀放浪記 凌ぎの哲」。今回の展開はいい感じに予想を裏切ってくれて面白かった。せっかく列車を使ってるので、次は路線の中で速度が落ちる箇所と迂回路線を使った時刻表トリックとかいかがでしょうか。高橋秀武「麻雀取調人 夏目奈津彦」は、麻雀をやりつつ犯罪の容疑者を自白に導いていくというお話だけど、さすがにそんな回りくどいことする必要はないよなーと思った。

【雑誌】ビジネスジャンプ 8/1 No.16 集英社 B5中

 甲斐谷忍「ONE OUTS」。うーん、そういうオチか……。前の試合で利き腕の人差し指に死球を受けたはずの渡久地が登板するも、意外な快投を見せるという展開。種明かしはちょっと拍子抜けしたが、まあしょうがないかな。それにしても頭にトランクスをかぶってる解説者「パンツさん」はスゴイなあ。あと今回のラストのほうの展開は、現在の球界の状況にマッチしてるなと思った。一人の選手にこれだけの高額年俸を払ったら、まあ必然的にそうなりますわな。ていうかこのオーナーさんはちょっと頭悪いと思う。たとえ渡久地との賭けで10億円とか勝ったとしても、個人レベルでその支払い能力がないのは明白。どんなに勝っても自分は取り立てようがなく、相手が勝ったらむしられ放題。こんなんだったら普通に1000万円くらいで契約しとけば良かったのに。新人だったらそんなもんでしょ。

【雑誌】モーニング 7/29 No.33 講談社 B5中

 冬目景の新連載「ハツカネズミの時間」がスタート。外部から完全に隔離された学校で過ごす少年少女たちの姿を描いていく。彼らは学園の上層部により、なんらかの実験の対象とされているらしいのだが……という出だし。この連載が開始したことで「黒鉄」はしばらく休みになるようだが、この人は現代モノのほうがいいと思うのでそれについてはOK。ただ「羊のうた」以降(というか「羊のうた」の中盤あたりから)の冬目景は、正直なところかつての輝きがあまり感じられなくなっている。ここらへんで一発奮起ほしいところではあるが……。作:綱本将也+画:吉原基貴「U-31」は、新章が2週連続で掲載。河野らの活躍で快進撃し、優勝まであと一歩というところまで迫ったジェム市原だが……。しっかりした読みごたえのある作品なので次回にも期待。

【雑誌】ヤングサンデー 7/29 No.33 小学館 B5中

 小田原ドラゴン「小田原ドラゴンくえすと!」。今回はドラゴン先生が昔ハム工場で働いていたときの話を回想。無味乾燥で低賃金な暮らしっぷりが、1本のエロビデオやキャバクラのありがたみを痛感させてくれるエピソード。とくに取材とかするネタじゃないのに、その付き合いでパン工場での労働を1日体験させられた、ライターの石川キンテツはとばっちりだったなと思う。作:七月鏡一+画:藤原芳秀「闇のイージス」。学園編が続いていて、亜樹&ちひろの美少女コンビの活躍に萌え〜。華やかでございます。北崎拓「なんてっ探偵アイドル」はいよいよ次回最終回。

【雑誌】ヤングジャンプ 7/29 No.33 集英社 B5中

 谷口ジローの新連載「晴れゆく空」がスタート。お話のほうは、交通事故を起こした40代男性の魂が、衝突相手である少年の身体に乗り移って奇跡的に蘇生するというところからスタート。人生リスタートものではあるが、事故の非は居眠り運転をしていた40代男性のほうにあるわけで、単純な生まれ変わりサクセスストーリーというわけにはいかなそう。正直ヤンジャンでこの人が描くというのはちょっと意外だったが、力のある作家の新連載だけに期待大。高野洋「戦場を駆ける医師イコマ」。新章に突入し、地雷原が残存する国でのエピソードになり、読みごたえのある展開が続いている。人間を殺傷するのではなく負傷させることで、その兵士とそれを助ける兵士をいっぺんに非戦闘要員にすることを狙う、地雷という兵器に込められた悪意に慄然とする。製造単価が百数十円〜数百円程度というのにも驚く。漫(もも)画太郎「つっぱり桃太郎」。なんかまたしても萌えキャラが登場。画太郎先生の描くギャルは意外といいんだよね。

【雑誌】週刊少年チャンピオン 7/29 No.33 秋田書店 B5平

 施川ユウキの新連載「サナギさん」がスタート。やっていることは基本的に「がんばれ!酢めし疑獄」とさほど変わらないながら、今回はよりサナギさんという少女のキャラを前面に打ち出していくのかなーといったところ。作:氷幻嵩人+画:THE SEIJI「かりんと。」はなんか最近すごく真っ正面からラブコメしてて面白い。お話の帰結はだいぶ定まってきていてクライマックス近しってところか。最初は妹に執着する変態兄であるかに見えていた城戸修一が、だんだんいいヤツに思えてきた。キャラクターにかわいげがあるのがTHE SEIJIの美点。大沢くんと花梨ちゃんのほうはすでに鉄板なので、修一&委員長の恋の行方のほうがむしろ注目。委員長といえばやぎさわ景一「ロボこみ」のほうでも、委員長(本当は副委員長だけど)が活躍。惚れ薬を飲まされた委員長が石上くんに迫る。こちらも安定して楽しい。

【雑誌】コミックバンチ 7/30 No.33 新潮社 B5中

 衝撃的にダイナミックすぎる展開が続いていた今泉伸二「リプレイJ」はついに最終回。ゴルバチョフを救ったりトルコ地震をどうにかしたり、総理大臣になったり、神戸大震災の被害を未然に防いだり、室伏さんのものすごいスーパーマンぶりに圧倒されました。こういう大ざっぱさは憎めない。梅川和実「ガウガウわー太」は連載再開。修学旅行先の風呂場でかち合ってしまった太助と委員長が急接近。いい具合にラブコメしちょりますなあ。


7/14(水)……仕立て屋慕ってやした

▼最近テレビ録画&動画のエンコードに使っているマシンがやたら遅くなってきたので、そろそろHDDをフォーマットしてOSの再インストールをしたいんだけど、カノープス製キャプチャーカードの録画予約スケジュールをどっかにバックアップしとく方法ってないんかな。またいちいち録画スケジュールを入れ直すとなると面倒なんで、どっかに設定残しておけるといいんだけど。

▼アニメ「サムライチャンプルー」[Amzn:DVD (1)]。最近シャレっ気の利いたお話が多くなってきてて面白い。今回は永ちゃんみたいな成り上がり志向のお侍さんが、口でヒップホップのリズムを刻む子分を引き連れて、見かけ倒しな活躍を見せてて楽しかった。本筋が「ひまわりの匂いのする侍を探す」とかいうたいへんアバウトなものなので、その途中はもう好き勝手にボンボンやるって感じらしい。まあ最初と最後の2話くらいきっちりやって、真ん中へんで適当にヤマを作っておけばそれなりにしまるでしょう。全体にマジメな回よりは遊んでる回のほうが面白い。ただアイキャッチのところで「爆笑あにめ さむらいちゃんぷるー」とかやるのは野暮。笑えることやってくれれば笑えといわれなくたって笑う。

▼「鉄人28号」。今回は気合い入った作りで面白かった。作中最高のエゴイストかつマッドサイエンティストな霧島博士の過去をほじくり返すエピソード。霧島博士は戦争に行く前に結婚していた女性がいて、彼女が今は京都におり、そこで起きた殺人事件にどうやら深い関わりを持っているらしいのだが……ってな感じ。嫌疑がかかるのは当然なのに、自分の過去を詮索されたからといってブチキレて、昔の女を引き連れてさっさと警察からトンズラこいてしまう霧島博士の自分勝手ぶりに爆笑。昔の女のほうも「金閣寺は、燃やさねばならん」(←意訳)とかいっててこちらはこちらでヤバい。それと実家が京都だった高見沢秘書はやっぱりいい。今回は着物姿も披露してくれました。といったわけで京都編は次回に続く。エンディングはいつもと違ってチェリッシュ「なのにあなたは京都へゆくの」でした。あとCMによると10月6日発売のDVD4巻[Amzn:DVD (1)初/(1)/(2)/(3)/(4)]に「鉄人計画」バインダーが付属決定。予約締切は7月20日とのこと。

【雑誌】週刊少年マガジン 7/28 No.33 講談社 B5平

 小林尽「スクールランブル」。なんかすごい展開になってるなあ。天満に恋愛対象としてまったくカウントされていなかった播磨は、傷ついてマグロ漁船に。何をやっておりますやら……。宗田豪「天才料理少年味の介」。骨からちゅるりと身がとれる、特製スペアリブを再現すべく味の介が奮闘。「ぞるりっ」とほぐれて口の中でぶるぶる震える肉塊がいけないものを呼び覚ます。でもこの調理方法ではさすがにこんなに柔らかくはならないと思う。ていうか種明かしこれだけかよっという歯ごたえのなさがたまらない。あとこれだと肉汁が煮汁に逃げてしまうので、この世界的にはよろしくないのでは。

【雑誌】スーパージャンプ 7/28 No.15 集英社 B5中

 なにゅー、徳弘正也「狂四郎2030」が次号で最終回ですと! 全然お話にカタがついてないんだけどどーすんのかな、コレ。中途半端で終わらすにはもったいなさすぎな作品だと思うのだが。巻末の作者コメントで「仕事の愚痴を唯一聞いてくれた嫁さんにはとても感謝してます」と書いてあるけど、ほかの人は愚痴聞いてくれなかったのかな……。巻頭カラーでは平松伸二の新連載「孫子春秋」がスタート。「孫子の兵法」で知られる孫子の障害を描いていくという内容。桑田上野介による原作がついてるけど、初っぱなから盗賊が村を襲ってて「殺せエエエエエ〜!!」「奪え!!」「犯せ!!」とかやってて、平松伸二らしさを発揮。孫子もなんだか「どす恋ジゴロ」の恋吹雪みたいだし。先が楽しみ。

 島袋光年「リング」。おー、面白い。今回は架空スポーツ「リング」の試合が初めて読者に披露されているが、バスケ+サッカー+輪投げって感じで理解しやすいし、戦術やテクニックの面でもなかなか面白そう。ディフェンスがマークについて空いた裏のスペースにリングを転がしてパスを出すとか。あとゴールしたリングはそのままにしておくというのも、得点経過がヴィジュアルで表現できるので面白いルール。これ実際にやってみたいなあ。大河原遁「王様の仕立て屋」。コミカルなシーンがなんかいい感じに力抜けてて良かった。スーツの仕立て屋が人生の問題をいろいろ解決してしまう「美味しんぼ」的な漫画だけど、遊び心がけっこう利いている。


7/13(火)……部員がブーイング

▼アニメ「GIRLSブラボー」第2話。なるほど。確かにすごい湯けむり。ちょっとでもHっぽい匂いを感じさせるところは、フジテレビチェックがズバズバ入っているので何が何やらという状況。でもお話としてはけっこう楽しいんじゃないかと。作画も及第点だしドタバタコメディとしてこなれた作り。「お伽草子」も第2話。源頼光を名乗る妹の光と従者の渡辺綱は、旅の途中でとある村に立ち寄る。平和そうに見える村だが、裏で土蜘蛛と契約を結んでいた。そんな中、光たちは貞光となる遊び人風の男と出会うが……といったところ。貞光の登場でお話全体が明るくなり動いてきた感じ。意外とストレートな伝奇アクションになるのかも。そういう路線のほうが好みなのでちょっと好感度アップ。

▼ところでヘルシア緑茶って、いつの間にか1リットルのペットボトルバージョンが出てたんですな。この前ドラッグストアで見かけてちょっとびっくりした。350mlペットボトルはコンビニ限定らしいけど。

【雑誌】イブニング 7/27 No.15 講談社 B5中

 佐藤マコト「サトラレ」は急展開。西山と娘さんの生活をもっと描いてからでもできたネタという感じもするので、正直なところちと急ぎすぎかなあとも思った。まあそこのところは今後のフォローに期待。新連載「ブーイング」がスタート。高校サッカーもののギャグ漫画。全国大会の予選でベスト4入りしたサッカー部から、キャプテンでキーパーの主人公以外の全員が新興校に引き抜かれるという異常事態発生。そこで入ってきた新入部員たちは全員がゴールキーパー志望で、11人全員がGKという妙ちきりんなチームが出来上がるという出だし。絵柄は濃い目でキャラにもクセがある。続けていけば地味に面白くなりそうなタイプか。

【雑誌】ヤングチャンピオン 7/27 No.15 秋田書店 B5中

 新連載、マツリセイシロウ「みつゲッツ」がスタート。交通事故に遭い目覚めてみたら記憶喪失になっていた主人公。しかし彼は記憶を失う前はけっこうモテていたらしく、家庭教師をしていた教え子の少女、裸エプロンで迫ってくる人妻風の女性、そして婚約者であるらしき娘さんと次々遭遇。その3人はなぜか共通して同じ指輪をしていて……という出だし。扉ページを見ると女の子はあと2人は出てくるらしい。女の子わんさか系ギャルゲーっぽい内容の作品。まあHコメディとしてそれなりに楽しんでいけそうかな?

【雑誌】漫画サンデー 7/27 No.28 実業之日本社 B5中

 「東陽片岡煩悩劇場」。今回は「エエかげんにしてちょんだいネ。シリーズ」と題して、東陽片岡が身近なことごとに対して怒りの叫びをあげるという内容。みそ汁セルフサービスの弁当屋で目一杯具をよそっていく客への不満とか、スケールが小さいあたりがこの人らしくて好ましいものが。

【雑誌】別冊マーガレット 8月号 集英社 B5平

 神尾葉子の新連載「キャットストリート」がスタート。かつては人気子役だったが友達だと思っていた子役の娘に裏切られて以来鬱々とした日々を送っていた少女が主人公。まだ若いのに、子役時代が人生のピークであり、現在の自分は余生を送っているとみなしていた彼女が、とある男にフリースクールへ連れていかれたことをきっかけに変わっていくってな感じ。手堅い話運びでまずは読ませる滑り出し。永田正実「恋愛カタログ」。ここしばらくは笹錦さん編。笹錦さんは眉とか目つきがキリッとしてて男前だなあと思った。女子だけど。

【雑誌】comic天魔 8月号 茜新社 B5平

 そうま竜也「スペースイワカワ」。今度単行本が出る「コス・プレイガール岩川さん」[Amzn]の続編。誰も見てない山でコスプレする趣味のある岩川さんという女の子が、それを同級生男子に目撃され、それがきっかけでHな関係に……というお話。今回はその岩川さんが、コスプレしてどんな妄想していたかという世界にご案内。「タヌプリちゃん」[Amzn]も登場。岩川さんの垢抜けないところがなんだか好きなシリーズ。描線も熟練のまろやかさ。まぐろ帝國「放課後奴隷倶楽部」。ラブラブな彼氏はいるんだけど、その彼氏には内緒かつその前でエッチなことをすることで異様に欲情する少女のお話。手作り弁当に薬を仕込んで眠らせて、その好きに複数の男とやっちゃうとか。なかなか面白い趣味をしておられますなあ。あとやっぱりまぐろ帝國のシャープな絵柄はパッと目を引く華がある。


7/12(月)……Windの山奥で

▼「Wind −a breath of heart−」「月は東に日は西に −Operation Sanctuary−」とギャルゲー系アニメのそれぞれ第1話。AT-Xでの第1話放送が6月30日、TV神奈川が7月6日だったが、BS朝日のアニメ魂枠では本日からスタート。だいぶチェックが遅れたがほかの番組との兼ね合いでBS朝日を選択。30分枠で2本ということで、どちらもまだキャラの顔見せ程度。キャラクター造形とか雰囲気はちょっと切な目な「Wind」のほうが好みだが、家屋の中や教室といった背景がみんな3DCG処理なのは違和感あり。「月は東に日は西に」は空からおっこちて来た転校生少女とか、ちっちゃい女教師だとか幼なじみだとか妹とかがからむ学園ラブコメ。お気楽に見るにはこちらか。どちらもそこそこではあるが、どうしてもってほどではないかな。

▼ところで本日は「GIRLSブラボー」の2話めも放映されたが(まだ見てない)、フジテレビ深夜枠だけあって放送時間帯がどうも安定しない。第1話の時点では月26:53〜となっててその時間に放映されたが、現在は公式ページの放映時間が月26:28〜になっている。そして本日の第2話は深夜26:43〜となり、さらに来週は放送お休み。これから26:28〜になっていくようだと、現在「Wind」「月は東に日は西に」がやってる月26:00〜のBS朝日アニメ魂枠とちょっとカブるので録画しづらい。ウチで受信できるこのほかのチャンネルのアニメ魂枠は、TVKが火25:05〜で日テレ「MONSTER」「お伽草子」と重複。となると残るは木25:00〜の東京MXTVとなるが、これは一番放送が早いAT-Xと比べると2週間以上の遅れとなる。調整に悩むところではある。現在はすべて録画視聴なんだけど、これからは生視聴もしてったほうがいいかな。

▼これで夏のアニメ新番組で視聴予定作品はだいたいチェック完了。あとは8月1日スタートの「Sweet Valerian」と「アズサ、お手伝いします!」くらい。個人的な期待度は以下のような感じ。点数はサッカー方式で6点が標準。

6.5 「KURAU Phantom Memory」 作画と動きが魅力的で、キャラクターの好感度も高い。ストーリーが盛り上がってくれば。
6.5 「ニニンがシノブ伝」 ぷにぷにした作画でかわいく楽しく描けている。今後こなれてくれば期待大。
6.0 「ギャラクシーエンジェル」 前作までは見てないが踏み台のお供に好適な気配。
6.0 「GIRLSブラボー」 ギャルもの。まあ気楽に見れそう。
5.5 「DearS」 同上。
5.5 「お伽草子」 気合いと美学は感じられるが感触は微妙。生真面目な作りが退屈さにつながる懸念も。
5.0 「Wind −a breath of heart−」 第1話感想は上記のとおり。
5.0 「月は東に日は西に −Operation Sanctuary−」 同上。
5.0 「名探偵ポワロとマープル」 ファミリー向けの無難な作りだがのびしろはあまりなさげ。
4.5 「蒼弩のファフナー」 3話は見てないが少なくとも1〜2話はつまらなかった。

▼全体的には小粒な印象で「KURAU」が盛り上がっていってくれればといった感じ。とりあえず現時点で切ったのは「名探偵ポワロとマープル」「蒼弩のファフナー」の2本。春から視聴継続中なのが、「鉄人28号」「MONSTER」「レジェンズ〜甦る竜王伝説〜」「サムライチャンプルー」「魔法少女隊アルス」「ケロロ軍曹」「天上天下」の7本。春夏分合わせて12〜13本程度に絞り込みたいところではあるけれどもどうかなー。なんかだらだら見ちゃいそうな気も。

【雑誌】コミックビーム 8月号 エンターブレイン B5平 [定期購読:出版社/eS

 福島聡の新連載「機動旅団八福神」がスタート。戦時下にある架空世界の日本の軍隊の入隊式の最中に、敵との戦闘が勃発。入隊したばかりの男女もそれに巻き込まれていくが……という出だし。どういう感じで進むのかまだよく分からないけど、日本軍側の武器がヘンな着ぐるみみたいな奴だったりコミカルな部分もあり。まずはしばらく様子見。須藤真澄も新連載「庭先案内」。アジアの山奥の村に、幻灯機のようなモノで人々が見たことのない風景を見せる(というか体験させる)老人がやってきて、村の少女がそれに感動する。前作「おさんぽ大王」と違って、今回はかなりファンタジー路線で行きそう。主役になるのは少女と老人、どっちなのかな?

 志村貴子「放浪息子」。女装趣味、男装趣味がバレたニ鳥くん、高槻さんは周囲からの好奇の視線にさらされ、いつもの4人組もバラバラな状態に。そんな中、二鳥くんには同じく女装してみたいと考える新たな友人が。眼鏡くんなマコちゃんはちょっと小憎らしげだけど、これはこれでかわいくもあり。安永知澄「やさしいからだ」。現在は老人介護の仕事をやっている案外モテる男・角沢栄一が、荷物の中から出てきた一冊の日記を読んで、追憶に浸ると共に悔恨の情に包まれる。昔の出来事も含めて甘さはあるが全体的にはけっこう苦い展開になってきた。なかなか読ませる。

 羽生生純「青 オールー」。チルが再登場したと思ったら、差能を神のごとく崇めるひきこもりとなっていた。というわけで一行にまた新たなメンツが。最後のコマでボートこぎの歌を歌うシーンはちょっと笑った。山川直人「コーヒーもう一杯」。途中でいきなりブラックな展開になってどうなるかと思ったが、最後はきっちり着地してくれて安心した。

【雑誌】ヤングキング 8/2 No.15 少年画報社 B5中

 ありゃ、小松大幹「犬嶋高校行進曲」は最終回ですか。アツいセリフが泣かせる、胸のすく不良モノになっていて好きだったんだけど。単行本3巻は8月27日発売予定。最終巻になるんかな。花見沢Q太郎「ももいろさんご」は、三悟が通う大学の教授の奥さんが。珍しく人妻さんで軽くトキメキました。小池田マヤ「聖★高校生」は、神保が美園先生と再会し和解したかに思えたが、最終ページでなかなかそうも行かなそうな雰囲気を見せつけて……。ヒキの強い展開で先が気になる。美園先生の冷たい表情にはゾクッとするものが。北河トウタ「若葉マリッジ」。結婚式当日に失踪した姉に代わり、新婚のダンナさんと暮らすことになってしまった若葉が、一緒に過ごすうちにダンナさんに本当に惚れてしまう。集中連載全6話中の3回め。若葉の様子が初々しく、微笑ましいラブコメになってていい感じ。

【雑誌】ヤングマガジン 7/26 No.33 講談社 B5中

 古谷実「シガテラ」。うわー不穏だー。荻野にカワイイ彼女がいることに嫉妬した友達の斉藤が、荻野の携帯を盗み、そこに記録された南雲さんのHな写真を見つけてしまう。斉藤はこのまま暴走してしまうのか。気がかりなまま次号へ。蓮古田二郎「しあわせ団地」。いつもながらこの人は情けなさを助長するアイテムの使い方がうまい。今回はカタツムリ。電話ボックス中にカタツムリを這わせてたわむれているはじめの様子が、いかにもうっとうしくて素晴らしい。あと今号の巻頭カラーは克・亜樹「ラブらっきい」。この人の作品は読むたびに脱力する。凄い。

【雑誌】ビッグコミックスピリッツ 7/26 No.33 小学館 B5中

 作:東周斎雅楽+画:芳崎せいむの新連載「テレキネシス」がスタート。とあるテレビ局の映画部のヌシ的存在で、あらゆる映画に精通した男が、道に行き詰まった同僚たちを名作映画で励ますといった内容。「金魚屋古書店」同様、実在の映画が作中に登場。マニア心をくすぐりつつ映画を大事にしている人たちのドラマを読ますという感じ。まずはきっちりまとまっている。個人的には、この映画部のあんちゃんみたいな存在はなんでも分かってるようなツラしやがってコンチキショウめ、とか思ってしまったりもしますが。小田扉「団地ともお」。休んだクラスメートのところに給食のデザートを届けるというクラスの決まりをめぐるお話。きちんと届けずにともおの給食を食べちゃった吉本が、罪悪感に苛まれる。ともおの馬鹿っぷりは何気に人を救ってますなあ。

【雑誌】週刊少年ジャンプ 7/26 No.33 集英社 B5平

 荒木飛呂彦「スティール・ボール・ラン」。謎の存在ブンブーン一家はどうやらスタンド的なモノの使い手っぽい感じ? 2ndステージは1stステージよりスピード感が若干落ち気味な気も。作:大場つぐみ+画:小畑健「デスノート」。二人めのデスノートの持ち主である女の子がライトにどんどん迫っている様子が面白い。Lが彼女にどう対処していくのか気になるところ。

【雑誌】ヤングコミック 8月号 少年画報社 B5中

 ISUTOSHIがゲストとして登場。「怪盗ポリス」という読切作品。普段は警察に勤務しているが実は裏で怪盗をやっている美人姉妹が、その秘密を知ってしまった同僚刑事をエッチで籠絡というお話。軽いノリのドタバタコメディでしっかり安定。

【アンソロジー】アイラDELUXE VOLUME.24 三和出版 A5平 [Amzn]

 コミックフラッパーとかで描いていた大槻保彦が新連載。「ロネの日記」。王族の姫が書庫で、詳細に描き記された性豪な先祖・ロネの日記を覗き見て淫らな気分に浸る……という感じのお話。大槻保彦のちょっと古めで野暮ったい絵柄が、かえって淫靡な雰囲気を醸し出している。天竺浪人「アナナメ」は第2話。顔も胸もごく平凡で人の印象に残ることはないが、尻は極上という女性が主人公。彼女は極度の尻マニアである彼氏がいたが、そのままつきあい続けていると身を滅ぼすほどの深みにハマってしまいそうなのを危惧して別の男と結婚。しかし彼女の尻に執着する元彼氏の魂が、やがて彼女につきまとうこととなる。本格的に尻にこだわりを見せつつ、天竺浪人ならではのミステリアスさもプラス。面白い作品になっていきそう。

【単行本】「シスパラ」 くどうひさし 司書房 A5 [Amzn]

 ドルフィンで活躍中のくどうひさしの最新刊。胴がほっそらして手足が伸びやかなスタイリッシュな絵柄が持ち味。シンプルながら心地よく整ってて好きな絵です。この単行本に収録されている作品群は、大ざっぱに分けてギャグ系とラブ系に分かれるが、個人的にはスイートなラブ系のお話のほうが好き。甘やかでちょっと切ないところもあってとても良いです。ギャグのほうは芸風的には道満晴明風かな。そこまでぶっとんでるわけではないけれども。口当たりのいいシャレた絵なんで、エロ漫画初心者にもオススメ。


7/11(日)……アミド式

▼金土と自宅に戻れなかったので、アニメがたまってしまう。そんなわけで今日は3本踏み。

▼まずは新番組「ニニンがシノブ伝」。手堅く見られそうだなと思っていたが、だいたい期待に違わぬ出来。パッと明るくギャグをやりつつ、意外とむにむにむっちりした女の子の描き方とかは十分出ていて目に楽しい。ギャグのテンポも個人的にはもう一段欲しいかなとは思うものの悪くないレベル。作画や動きはしっかりしており、「ケロロ軍曹」同様、こなれてくるに従ってより面白くなってくるんじゃないかなーと期待。

▼もいっちょ新番組「DearS」。こちらはPEACH-PIT原作。道端におっこちていたDearSと呼ばれる宇宙人の女の子を、行きがかり上拾ってきた主人公タクヤ。彼女が結局タクヤの家に住みつくことになって……という感じで展開されるドタバタラブコメ。ちょっと主人公のキャラが薄いような気はするものの、女の子はかわいく華やか。ちょっとエッチな感じのサービスももりっと。その女子キャラが踊りまくるエンディングアニメーションが楽しいなとか思った。まあいちおうしばらく見てみます。

▼3本めは「ケロロ軍曹」[Amzn:(1)/(2)/(3)/(4)]。今回は桃華がメインで、二重人格の表桃華と裏桃華が分離しちゃうというドタバタ劇。なんか今日は明るい絵柄で女の子がいっぱい出てくるアニメばかり見たな、とか思った。

▼今年はなるべくエアコンを使わない方針だが、網戸にしとくと隙間から虫がちょこちょこ入ってくるんで、網戸用虫よけ剤を買ってくる。夜中に電気つけて活動していることが多いので、けっこう集まってきちゃうんだよねー。あと最近、自宅周辺で羽アリが大量発生してるし。どれが効くとかはよく分からんかったので、とりあえず店に行ったら置いてあった「あみ戸に虫こない」[楽天]を選択。さっそく試してみたが、確かにあんまり来なくなったかな? まあなるべく頑張ろう。

【単行本】「子供学級」1巻 桜井のりお 秋田書店 新書判 [bk1][Amzn]

 待望の初単行本。とある小学校の5年2組にやってきた新しい担任の先生。身長130cmくらいでまるっきり生徒にしか見えないけど実は22歳。それがこの作品の主人公・小島梅子である。ナリは小さいけど馬鹿力。何かといえば生徒や同僚教師をぶん殴り、暴虐の限りを尽くす。しかしそんな梅子のおかげでクラスは妙に活気づいて……ってな感じの小学校ドタバタコメディ。これがなかなかに面白い。

 作画はまだこなれてない部分もあるけど、なんというか、ビシッバシッと思い切りのいいタッチで妙に小気味いい。ギャグのテンポも良くて、とても面白い。梅子が先生や生徒をぶんなぐり、ぴゅーぴゅー血しぶきをあげてたりするけど、それは日常茶飯事、日常の一風景としてカラッと描かれていて陰湿なところがない。梅子だけじゃなくて、同僚教師の雉原せーじとか、梅子のアパートの大家さんとか、いい感じにキャラがぶっこわれている。初連載だけど毎回コンスタントに面白くて爆発力もある。この人についてはかなり買ってます。それにしても桜井のりおって1985年7月生まれなのか……。まだ十代じゃん。ア・リトル驚き。

 ところで桜井のりおは、週刊少年ジャンプの2003年6/23 No.28に読切「そーじの時間」が掲載されている(感想は2003年6月29日の日記参照)。これを不覚にも切り抜き忘れてしまっていて、けっこう後悔していたりします。

【単行本】「かりんと。」1巻 作:氷幻嵩人+画:THE SEIJI 秋田書店 新書判 [bk1][Amzn]

 エロ漫画で精力的に活動していたTHE SEIJIが少年誌で初連載。主人公の大沢淳平には、幼なじみの女の子・花梨ちゃんにぞっこんだったが、優しく控えめな性格のためその気持ちを口に出せずにいた。ところが実は花梨ちゃんも大沢に惚れていたのだが、花梨の兄である城戸修平のさしがねで、大沢と修平の人格が入れ替わり。大沢になりすました兄の修平は、その姿で花梨ちゃんに迫ろうとするが……という人格入れ替わりラブコメとしてお話はスタート。

 THE SEIJIの描く女の子は、エロ漫画のときからかなり好きだった。なんかお人好しっぽくて気が置けないところがあり、とてもかわいいと思う。連載開始当初はまだ少年誌に慣れてなかったこともあってかゴチャゴチャした感じがあるんだけど、とくに最近の掲載分はすごくいいと思う。すごく微笑ましくラブコメしてるし、それぞれのキャラが一生懸命動いているなっていうのが伝わってくるのがいい。1巻だけだと魅力が出てない部分もあるけど、回を重ねるごとに良くなってる。THE SEIJIは漫画うまい人だと思うしサービス精神もしっかりしている。こういうコンスタントかつ量もこなせる人は貴重な存在だと思う。毎回楽しみにしてます。

【単行本】「マインド・ゲーム」 ロビン西 Beyond.C/スタイル+飛鳥新社 B6 [bk1][Amzn]

 すごく面白かった。かつてマガジンハウスから3分冊で出ていた作品の復刻だが、えーとそのときは読んでたっけ……。忘れた。でも今読んでもすごく良かった。お話は幼なじみで好きだった女の子・ミョンちゃんに再会した主人公の西が、今度結婚するという彼女の家に遊びに行ったところ、その父親が起こしたヤクザとのゴタゴタに巻き込まれて死亡。しかしそこから強力な意志をもって蘇生した西は逆にヤクザを殺害。自分の思ったように面白いことをどんどんやると決意した西は、ミョンちゃんとその姉を連れて逃亡。しかしヤクザに追い詰められて飛び込んだ海でクジラに飲まれ、そこで30年間クジラの腹の中にいる老人と出会い……とお話はスペクタクルに展開。

 絵柄はラフ。でもすごく味があってパワフル。お話も怒涛のごとく突っ走る。とくに西がいったん死んでから蘇生するまでの過程や、クジラの腹の中ですべてから解放されるシーンの、脳内麻薬がドパドパ出ている感じの描写なんか素晴らしい。混沌としたイメージの洪水状態に圧倒される。ラストも感動的。前向きに人生を楽しんでいこうという、ポジティブさがいい。一気呵成の勢いでガツンと楽しませてもらった。なお本作はアニメ映画化が決定しており、今夏に渋谷シネクイント、心斎橋パラダイススクエア他でロードショー予定。公式ホームページはhttp://www.mindgame.jp/。制作はSTUDIO 4℃。これはちょっと観てみたいな。

【単行本】「アカイチゴシロイチゴ」 宇仁田ゆに 祥伝社 A5 [bk1][Amzn]

 「アンチカガミコント」「ナナクセ」「エバグリン」「プラッチックディナー」「ハナサキキス」を収録した短編集。このころはまだ女性誌に移りかけくらいだったということもあってか、多少不慣れかなと感じさせるところもあるけど、だいたい面白く読める。個人的には片やゴツくて体育会系、片や派手派手な双子姉妹ランとカンナの、ケンカしつつも仲の良い生活を描いた「アンチカガミコント」が好き。この二人は、本を閉じた後でも印象に残るキャラだった。それ以外の作品についても、女の子の気持ちという奴をキュートに描いてて楽しく読める。

【単行本】「ユキポンのお仕事」8巻 東和広 講談社 B6 [bk1][Amzn]

 この巻も楽しいユキポンとアケミちゃんの生活。アケミちゃんの豪快な性格、ユキポンのマメさ加減、本当にいいコンビ。途中でユキポンが一回太るけど、独特のもこもこ感がさらに高まっててええなあと思った。デブ犬、デブネコってなんか愛敬あっていい。

【単行本】「いつも春のよう」 あすなひろし エンターブレイン B6 [bk1][Amzn]

【単行本】「青い空を、白い雲がかけてった」 あすなひろし エンターブレイン B6 [bk1][Amzn]

 あすなひろし作品復刻2冊。自分はあすなひろしはギリギリでリアルタイムで読んでいたけれども、解説のみなもと太郎らほどの思い入れは正直いってない。まあそのころ10歳未満だったから、さすがにこういう大人っぽい叙情のある作品群は理解できなかったので。でも今読んでみると、確かに不思議な何かが残るなと思う。とにかく美しいペンタッチ、独特のデフォルメ、明るく進んでいるはずなのにどこか寂しさ切なさを含んだストーリーなどなど。あと書き文字も美しい。あすなひろしフォントとかあったらちょっとほしいなと思う。「真っ昼間の悲しさ」。うまいこといいますね、糸井重里。


ページの一番上へ