2004年7月下旬


7/31(土)……ムチウチ痛いサルガッ荘

OHP月極アンケートのテーマを入れ替えました。8月分はたまには時事ネタ。「オリンピック合わせで読みたい漫画」で行きます。オリンピック期間に読むと盛り上がりそうな漫画に投票していっていただければと思います。別にスポーツ漫画でなくてもOKです。それでは今回もよろしくお願いします。

▼あえてオリンピックをテーマにしたのは、日経BP社から8月2日に発売される「アテネ五輪 最強日本代表はこれで勝つ!」というムックでオリンピック漫画に関する原稿を書いたのがきっかけ。この原稿用にオリンピックを扱った漫画をリストアップしてみたんだけど、オリンピックそのものを描いたスポーツ漫画って意外に少ない。大会が始まる直前に「××選手物語」といった実録ストーリーは各誌に掲載されるけど、単行本化されることはまずないので後に残らない。また野球、サッカー、ゴルフ、テニス、競馬といった日本で人気のあるスポーツは最高レベルの大会がオリンピックでないこともあって、あんまり漫画内に登場しない。辛うじて柔道くらいだけど、それも世界柔道があるので、五輪マークの使用料とかの権利問題がやっかいそうなオリンピックは敬遠されがちという背景がある。そんなわけで、あえてここで作品をいろいろ挙げてみると面白いかもしれないなと思った。メジャースポーツにとってオリンピックはむしろマイナーな大会ということもあって、マイナースポーツ漫画の話題も出てきそうだし、「スポーツ漫画」というくくりとはまた違った興味深い結果になるかも、とか期待してます。

▼7月分はこちら→「今このギャグ漫画がオモシロイ!」。投票は締め切りました。今回はちょっと「最近の」というところが難しかったかなと思ったけれども、いつもより票数は多め。まあ300票ちょいだけど、個人ホームページの細々としたアンケートでしかもコメント必須にしているので、10票/日も入れば上出来かなあと個人的には思ってます。コメントなし投票とか受け付ければもっと票数は行くかもしれないけど、自分としては月ごとにテーマが変わる掲示板的な感じでやってます。まあ順位とかはあまり気にせず、適当に漫画の話をしていっていただければ。

▼アニメ「ニニンがシノブ伝」。好調。面白いっすね。今回は水着&着替えネタでけっこうエッチっぽい演出もあり、心トキメキました。放送時の規制が厳しかったりする昨今ではありますが、そんな中でチチモロとかは描かないながらも、かなりいい具合にエロっぽさを演出できていたんじゃないかと。そういえば今回は塗りもいつもよりテカテカしていたような。「DearS」は第4話。レンに続いて、もう一人の美少女宇宙人であるDearSの人が学校にやってきて、どっちが留学生にふさわしいか勝負だよーんという内容。しょーもないのだが案外楽しくていいと思う。「ケロロ軍曹」はすっかり安定株に。原作同様コンスタントに楽しくやってます。今回はガンプラネタに続き、パチモンプラモ「ダンガル」ネタまで。

【単行本】「アフター0 Neo」1巻 岡崎二郎 小学館 B6 [bk1][Amzn]

 岡崎二郎の代表作ともいえるSFショートショート漫画「アフターゼロ」が復活。「大いなる眠り子」シリーズはないものの、科学的知識を取り入れつつ丁寧に作られた気の利いた短編作品を集められており、コンスタントに面白く読める。この巻では「アトム誕生の日」の記念作品である「鉄腕アトム2003」も収録。きっちりとした作りで安定感抜群。

【単行本】「ホムンクルス」3巻 山本英夫 小学館 B6 [bk1][Amzn]

 トレパネーションによって名越が得た能力の詳細が、とくとくと説明されていく第3巻。「ホムンクルス」とは何なのか、片目をつぶることによって名越が見る、周囲の人間の奇妙な姿とは何を意味するのか。緊張感を高いレベルで保ったまま、少しずつお話を進めていっており手に汗握る。心理を具現化したCGによる描写もたいへん効果的で、表現面でもすぐれている。たいへん刺激的な作品で、早く続きが読みたくなる。

【単行本】「のらみみ」2巻 原一雄 小学館 B6 [bk1][Amzn]

 しみじみ面白い。ご家庭の子供たちと幼年時代をともに過ごす居候キャラたちの日常、そこから生じる様々な想いを描いていくストーリー。絵柄はたいへんコミカルでほのぼのした感じなんだけど、そこで繰り広げられるドラマは意外なくらい深くて味わい深い。愛敬のある絵柄とユーモラスな語り口のおかげで重くなりすぎたりはしないけど、じんわり染み入ってくるものがある。この巻ではとくに、子供をしっかり鍛え上げる厳格な師匠的に振る舞うマスターコアラと、彼と一緒に過ごした子供のシンジ郎のエピソードが出色。師弟関係と同時に、長い期間を共に過ごした身内的感情が合わさり、別れの日の感傷を非常に感動的なものにしている。あとキャラに恋した女の子のお話である「ヒミツの居候」の回も良かった。単なるほのぼのかわいいだけのお話に終わらず、しっかりその先を描き出す実力は大したもの。良質な作品です。

【単行本】「カミヤドリ」2巻 三部けい 角川書店 B6 [bk1][Amzn]

 中世キリスト教的世界観+ガンアクションという道具立てがカッコ良く、ヴィヴィもかわいい。ストーリーの見せ方がいまいち分かりにくくて、ともすれば主要キャラたちがなんのためにアクションしてるんだか忘れちゃいがちではあったりするんだけど、決めポーズとかはかっこいいんで目に楽しい作品ではあります。

【単行本】「サムライチャンプルー」1巻 作:manglobe+画:ゴツボ★マサル 角川書店 B6 [bk1][bk1][Amzn]

 ヒマワリの香り、放課後の実験室、深町君……というわけで、ヒマワリの匂いのお侍さんを探しているフウという少女が、ムゲン、ジンという型破りな剣の使い手二人を強引に仲間にしてふらふら旅道中を続けるというトンデモ時代劇系アクション。アニメ版のほうも漠然とした大筋だけ定めて、その途中は本当に好き勝手やるという状態で進んでいるけれども、それは漫画版も同様。力を抜いて奔放にやってて、だらだら楽しく読んでいける。ゴツボ★マサルの軽妙でシャレた絵柄も、力加減的にちょうどいい案配。

【単行本】「宇宙賃貸サルガッ荘」4巻 TAGRO スクウェアエニックス A5 [bk1][Amzn]

 サルガッソーおよびメウの謎についてだんだん迫りつつある第4巻。メウがテルに対して好意を寄せるのは、彼の祖父であるアルに似ているからに過ぎないのか、などなどテルの心も揺れる。だいぶ各話の連続性が強くなってきて、ストーリー面で盛り上がってきている。キャラクターもいつもながらキュートで、今後の展開も楽しみ。

【単行本】「職業・殺し屋。」3巻 西川秀明 白泉社 B6 [bk1][Amzn]

 エロ、残虐描写ともにコッテリ濃厚な仕置人アクション。最近では殺人淫楽症なめがねっ娘の蟷螂と、主人公の蜘蛛のかけ合いがどんどんこなれてきてて楽しい。殺人シーンが意外とあっけなくてラストのカタルシスはもう少し欲しいなとは思うものの、このギトギトの濃さはやっぱ気になります。

【単行本】「フェイスガード虜」4巻 おおひなたごう 秋田書店 新書判 [bk1][Amzn]

 変幻自在なれど安定して面白い。飄々とした調子でギャグをスルリスルリと繰り出してくる呼吸はいつもながらお見事。短いページ数の中でふんだんにネタを投入し、「笑えるネタだけ笑ってください」って感じの、サバサバした姿勢は好感度が高い。一つ一つのネタ自体面白いのに、個々に固執することなくおいしいネタを次から次へと繰り出してくるあたり、なんかすごくゴージャスな気分になる。個人的に大して面白くないネタに執着して執拗に「ここで笑え」サインを出してくる押しつけがましい作品には厳しいんだけど、おおひなたごうはその対極にあるような作家さんだと思う。

【雑誌】ビジネスジャンプ 8/15 No.17 集英社 B5中

 甲斐谷忍「ONE OUTS」。渡久地が所属するリカオンズが身売り、買い手がつかなかった場合は球団消滅を決意。チームはパニック状態に。今後の展開としては渡久地がワンナウツ契約で稼いだ金を生かして、チームを買い上げちゃうって路線がありそうな。

【雑誌】ポプリクラブ 9月号 晋遊舎 B5中

 今号も良かった。フレッシュで暖かな、後味のいい作品が多くて気持ちがいい。へかとん「夏恋」は、バスの待合所で雨宿り中の少年少女がくっついちゃうというお話。雨に濡れてスケスケになった服の描写と甘くラブラブなストーリー展開が良い具合です。めがねっ娘なショートカットのヒロインもしっかりカワイイ。長谷円はポプリクラブ初登場なんだそうな。今回掲載の「肉食ティーチャー」は、メチャクチャなことをしているようだけどきっぷが良くて気の置けない臨時教師の女先生が、シャイな男子生徒を食っちゃうという話。センセイのイタズラっぽい表情がイキイキしてて見てて楽しい。肉感たっぷりのエロシーンも実用度が高いし。

 フジヤマタカシ「侵略円盤ミミ」。ネコミミ宇宙人少女がかわいいですなー。BENNY’S「ディア・シスター♥」後編。前回で、姉を見てオナニーしていたことばバレちゃった弟くん。今回は実は両想いだったことが判明して結ばれるという内容。お姉ちゃんの慈愛に満ちた表情が良くて、年上に甘えたい願望を充足。ふくよかな女体描写も気持ちいいです。


7/30(金)……来い獅子舞

▼先日書いたとおり、余らせていたキューブ型ベアボーン CF-7589P4(→Akiba PC Hotline)とPentium 4/1.6A GHz、それからカノープスMTV1200FXで2台めのキャプチャー&エンコード用マシンを組んでみた。MTV1200FXにしたのは、1台めが同じくカノープスのMTV2000なので、色味とか揃えやすいかなと思ったから。本当は同じMTV2000が欲しかったけど、名作との評価が高い機種なんでヤフオクとかでも値段があんまり下がってないし、粘って落札するのも面倒なんでカノープス直販のアウトレットセールで出ていたこちらに。あとメモリ512MBとコンボドライブ、HDD 160GBを追加購入。追加投資は合計で3万5000円弱だったのでまずまずか。

▼で、2台のキャプチャーマシンのうち、1台めのほうは主にアンテナ線からのTV映像を録画、2台めのほうはCATVのセットトップボックスからの録画に使用し、録画したMPEG-2動画は2台に振り分けてDivX形式にエンコするという形。これまでは予約録画開始時間にかぶっちゃいそうなときはエンコをしなかったので、待ち時間がけっこうあり未処理の動画がたまっちゃうこともけっこうあったのだが、2台になったのでやりくりがだいぶ楽になった。ただ2台同時にエンコとなると、電気代および発熱が心配。これまでも俺部屋は激しく暑かったけど、さらに猛烈なことになりそうな気配。でも2台でやる分、エンコをやっている時間自体は短くなるので、うまく換気すれば室温もそれなりに保てるかも? とりあえずこれまで以上に録画しまくりやすい体制は整ったので、秋アニメはチェック本数をもそっと増やしてみようかなあとか思ってます。

▼ところで自分は動画のエンコ時はAviUtlを使ってるんだけど、AuiUtl実験室にある「コマンド実行 for AviUtl」がなかなか良さげで気になった。バッチ処理時にコマンドツールを実行できるようにするプラグインで、これを使えばエンコが終了したら自動でマシンの電源をオフや休止状態にするとか、エンコ済みの動画を音声と貼り合わせるといった処理が行えるようになるっぽい。現在は長時間のバッチエンコを仕掛けたまま出かけることが多いので、自動で休止状態にしてくれるというのはありがたい。AviUtlでもバッチ処理終了時に電源断はできるけど、電源を完全にオフにしちゃうと予約録画時に復帰できなくなっちゃうんで、今まではPowerOffSchedulerとかを使って、エンコ終了時間をだいたい予想してその時間に休止状態にするように設定していたけど、「コマンド実行 for AviUtl」ならAviUtlのバッチ処理の一つとしてコマンドの実行ができるのでずっとスマート。早速試してみたけど問題なく使えたみたい。AviMuxとの組み合わせで動画と音声の貼り合わせも自動実行できた。これは便利。

▼7月の頭にコミックバーズの定期購読の申し込みをしたんだけど届いてないな。来月からなのかな? 振込用紙にはいちおう9月号から希望と書いといたんだけど……。

▼未読物
【単行本】「ホムンクルス」3巻 山本英夫 小学館 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「パン★テラ」2巻 ゴツボ×リュウジ 小学館 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「のらみみ」2巻 原一雄 小学館 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「ライドバック」2巻 カサハラテツロー 小学館 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「ナツノクモ」2巻 篠房六郎 小学館 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「ルサンチマン」2巻 花沢健吾 小学館 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「アフター0 Neo」1巻 岡崎二郎 小学館 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「キーチ!!」6巻 新井英樹 小学館 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「警視正大門寺さくら子」8巻 作:大西祥平+画:高橋のぼる 小学館 B6 [bk1][Amzn]
▼31日売り
【雑誌】ポプリクラブ 9月号 晋遊舎 B5中
▼2日売り
【雑誌】コミックメガストアH 9月号 コアマガジン B5平 [定期購読:eS/Fujisan

【単行本】「闇金ウシジマくん」1巻 真鍋昌平 小学館 B6 [bk1][Amzn]

 最近流行りの闇金モノの中では屈指の面白さ。闇金をやってるウシジマという男が、世の中をなめてる債務者から情け容赦ない取り立てをしていくというお話。まあそれだけだったらよくある内容なんだけど、真鍋昌平のゴツくて迫力のある絵柄のおかげで、ウシジマのシビアでドスの利いたパーソナリティがうまく表現できている。隙を見せるとトンズラここうとする相手を追い詰めるさいの頭のキレっぷりにもシビれるものが。「かってに改蔵」流にいえば「かわいそう自慢」(←だったっけかな)的な人たちを懲らしめていくさまは、ひでーなあと思いつつも妙に胸のすくものがあり。あとタイトルロゴがやけにコミカルでフレンドリーなのも、いかにも金貸しっぽくていいっすね。

【単行本】「野蛮の園」2巻 西川魯介 白泉社 A5 [bk1][Amzn]

 高専男子どもの妄想やら何やらが突っ走る楽しい学園ギャグ。西川魯介ならではのめがねっ娘へのこだわりバリバリながら、それがベタベタせず、カラッと明るいドタバタ話になってるのがいい。あとエッチなシーンも何気にソソられたりして。で、この巻の主役はやっぱり図書委員長さんでしょうか。図書委員はめがねっ娘ヒエラルキーの中でも最上位的存在なので、その長となったら西川魯介漫画の主役とならないはずがない。実際には主役ではないし司書なんだけど、そんなことは些末な問題といえます。

【単行本】「GET DOWN」 橋本みつる 白泉社 B6 [bk1][Amzn]

 うわー、なんで今ごろこの人の単行本が。「きみとぼく」の休刊以来、自分は見かけてなかったんだけど。出してくれて、もちろんうれしうございます。スラリとした、省略の具合が気持ちいいちょっと不思議な感触の絵を描く人で、恋愛模様の描き方にもどこか清涼感があって気になる作家さんだった。今回の作品集はわりと古めな作品が多いので、ストーリー的にはちょっとまとまりを欠く部分もあるけれど、スッと気持ち良くぬける感じの画面は、やっぱりアンテナに引っかかってくる。既刊単行本はほかに「夢を見る人」[Amzn]、「パーフェクト・ストレンジャー」[Amzn]、「幼い恋」[Amzn]の3冊。いずれも漫画からは撤退してしまったソニー・マガジンズの本なんで、現在では入手しにくいと思うけれども、今回の本で興味を持った人は探してみては。その3冊のほうが確か新しめの作品が入っていたと思う。

【収録作品】「GET DOWN」(1992年 花とゆめPLANET増刊9/1号)、「世界を止めて」(1993年 花とゆめPLANET増刊11/25号」、「背中をどうにかしてくれ」(1997年 セリエミステリー2月号)、「恋のゼスチャー」(1993年 花とゆめ PLANET増刊6/9号)、「ごめんね好きだよ」(別冊花とゆめ 春の号)、「誘惑について(別物)」(描き下ろし)

【雑誌】コミックバンチ 8/13 No.35 新潮社 B5中

 坂本タクマ「屈辱er大河原上」。大河原上がオレオレ詐欺師たちを制裁。「山田シリーズ」の山田ことかわうそ(かわうそこと山田、かもしれない)を彷彿とさせるような札束さばきに惚れる。作:江戸川乱歩+画:木暮峰「名工のカタルシス」は最終回。艶めかしくて面白かったが、単行本化の予定は書かれてないなあ……。梅川和実「ガウガウわー太」は今回でいったんおしまいという形に。「何らかの形で秋〜冬に再開予定」とのこと。いまいちスマートでない形になっちゃったのは残念。

【雑誌】ヤングキングアワーズ 9月号 少年画報社 B5中

 石田敦子「アニメがお仕事!」が表紙だが、イチ乃のポーズがやけにエッチくさい。乳とか尻とか表情とか。小野寺浩二「妄想戦士ヤマモト」は、馬鹿馬鹿しくもアツく、アツくも馬鹿馬鹿しくて良かった。耳が頭の上にある猫耳少女にめがねをかけさせるため、猫耳少女用めがねを開発せんとヤマモトとかいろいろが無駄に奮闘。猫耳少女の実在性なぞは顧みずに精魂傾けてしまうマニア魂が素晴らしい。大石まさる「ピピンとピント」は毎回妄想爆発。一人旅に出たピントが大阪で、モモネねえちゃんにそっくりな柿音という女性に出会う。ピントくんは今回もモテモテだ。

【雑誌】百合姉妹 VOL.4 マガジン・マガジン B5平

 東雲水生「恋姉妹」が連載開始。えーとあんまり詳しくないんだけど、ドラマCD[Amzn:(1)/(2)]とかも出ているそうで。漫画版のキャラクター原案はひびき玲音、脚本:駒尾真子、原作:津ノ守坂ソロリティ、制服デザイン:佐倉汐。学校見学会のときに出会った先輩女子の榛菜に憧れて、彼女に再会しようと頑張って有名女子高の津ノ守女学院に入学した松里千夏が主人公。東雲水生の瑞々しくキュートな作画もあり、なかなかリリカルで楽しめる作品になりそう。林家志弦「ストロベリーシェイク」は4話め。タレント女子やらマネージャーやらがドタバタ仲良くしてて楽しい。その合間合間に見せる恋愛的瞬間もトキメキたっぷり。華やかでええです。タカハシマコ「サンダル」は相変わらず可憐な作画でお話もきっちり。この人は打率高いなあ。自分の見た感じではハズレなときがほとんどないような気がする。

【雑誌】ヒメクリ 9月号 FOX出版 B5中

 今号で一時休刊。巻末のお知らせによれば「2005年春、装いも新たに復活します」とのこと。

 今回の掲載作品の中では、ゴージャス宝田「キス上等」が良かった。外国で心臓手術をして戻ってきた女の子と、彼女を守ろうと奮闘するツッパリにーちゃんのラブストーリー。彼女の胸には痛々しい手術痕が残っていて、心にも傷を負っているけれども、ロリコンなにーちゃんの一途な愛情が彼女を包み込む。女の子がかわいいだけのロリ漫画に終わらず、愛のあふれる甘〜いお話を構築しててすっかりヤラれてしまった。最近のゴージャス宝田はいいっすねえ。狩野蒼穹「妹日和」。エロゲーにうつつをぬかしている兄に対して、想いを告げられないでいる妹ちゃんがなかなかかわいかった。パニックアタック「大人になる呪文」はいつもの調子で未由たんとおにいちゃんの日常をドタバタ楽しく。ヒメクリはしばらくお休みになるものの、単行本2巻が8月12日発売になるということでよかったよかった。

【雑誌】エンジェル倶楽部 9月号 エンジェル出版 B5平 [定期購読:Fujisan

 奴隷ジャッキー「0PULLTOWN学園へようこそ!」は3話め。今回もヘンな話をやっておりますなあ。離島にある都市型学園という舞台もヘンなんだけど、そこで展開されるストーリーもこれまた風変わり。主人公の女の子は、最初は図書委員タイプのめがねっ娘かと想ったら、キレて「うんこ仮面」として活躍しちゃったりするし。ゆずぽん「上司の奥サマ」は、酔いつぶれた上司を家に送っていったサラリーマンが、ヤル気満々だった若奥様につかまえられて、寝ている夫をよそにエッチ三昧という内容。好みなネタだし、ピチピチした絵柄も好感触。


7/29(木)……脂過多部ら

▼普段は運動だのダイエットだの健康だの野菜だのいっている俺だけど、「旨いものとは何か」と問われたら、煎じ詰めると塩と脂だと思う。そうじゃないという人もいるかもしれないけど、自分にとって重要なのは塩と脂だ。というわけで本日は脂たっぷりなものを食うべく、前から行こうと思っていた赤坂の肉料理 松阪に行ってきたのでした。せっかく来たんだから一番上の奴を頼まないと後悔すると思い、1万5750円なりの極上特選松阪サーロインステーキコースにアタック。肉は200gながら、想像以上にデカく脂がごってり。柔らかくて肉汁がドバッと出てきて旨かったけど、とにかくアブラアブラしてて量以上の満腹感。食った後は脂酔いしたような感覚で、満足感は高かった。ただ、この店のステーキは自分で網で焼く焼肉タイプだったが、焼いた奴が鉄板に乗って出てくる奴を期待していたのでその点はちと残念。何はともあれなるほどこういうものかと納得。納得し、宿題も片づいたのでこの店にはもう行くことはないと思います。

▼未読物
【単行本】「ベルセルク」27巻 三浦建太郎 白泉社 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「職業・殺し屋。」3巻 西川秀明 白泉社 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「野蛮の園」2巻 西川魯介 白泉社 A5 [bk1][Amzn]
【単行本】「GET DOWN」 橋本みつる 白泉社 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「カミヤドリ」2巻 三部けい 角川書店 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「サムライチャンプルー」1巻 作:manglobe+画:ゴツボ×マサル 角川書店 B6 [bk1][bk1][Amzn]
【単行本】「バトル・ロワイアル」13巻 作;高見広春+画:田口雅之 秋田書店 B6 [bk1][Amzn]

▼8月購入予定
8/上 「おひるね ちゅっ」 YUG ワニマガジン
8/4 「アイシールド21」4巻 作:稲垣理一郎+画:村田雄介 集英社
8/5 「無敵看板娘」9巻 佐渡川準 秋田書店
8/5 「柔道放物線」4巻 今井智文 秋田書店
8/5 「格闘新世紀 GO BOUT!」2巻 松本レオ 秋田書店
8/5 「レヴォリューションNo.3」3巻 作:金城一紀+画:秋重学 小学館
8/5 「金色のガッシュ!!」17巻 雷句誠 小学館
8/6 「赤灯えれじぃ」1巻 きらたかし 講談社
8/6 「甘熟娘」 小暮マリコ ティーアイネット
8/6 「大人になる呪文」2巻 パニックアタック FOX出版
8/7 「しまいもん」1巻 IKARING 祥伝社
8/9 「やまとの羽根」3巻 咲香里 講談社
8/9 「サムライダー」4巻 すぎむらしんいち 講談社
8/9 「おとぎのまちのれな」6巻 はっとりみつる 講談社
8/9 「満腹ボクサー徳川。」8巻 日高建男 新潮社
8/10 「ケロロ軍曹」9巻 吉崎観音 角川書店
8/下 「robot」 村田蓮爾 ワニマガジン
8/下 「スパングル 改訂版」 鳩山郁子 青林工藝舎
8/下 「ミカセ」 鳩山郁子 青林工藝舎
8/下 「若さでムンムン」 山田参助 太田出版
8/16 「I DOLL」 摩訶不思議 ヒット出版社
8/17 「capeta」5巻 曽田正人 講談社
8/17 「おれはキャプテン」4巻 コージィ城倉 講談社
8/17 「天才料理少年味の助」4巻 宗田豪 講談社
8/17 「ぼくちん。」 よこやまちちゃ 松文館
8/19 「制服ぬいだら♪」4巻 渡辺航 秋田書店
8/19 「プラレスラーVAN」 作:牛次郎+画:神矢みのる 秋田書店
8/19 「パンテオン」4巻 榛野なな恵 集英社
8/19 「CLOTH ROAD」1巻 作:倉田英之+画:OKAMA 集英社
8/19 「嗚呼どす恋ジゴロ」1巻 平松伸二 日本文芸社
8/19 「発電ぱんだくん」 和六里ハル コアマガジン
8/20 「扉をコジあけて」 ZERRY藤尾 晋遊舎
8/20 「ラストピロンタン」 ピロンタン 平和出版
8/23 「爆音列島」4巻 高橋ツトム 講談社
8/23 「おおきく振りかぶって」2巻 ひぐちアサ 講談社
8/23 「S60チルドレン」2巻 川畑聡一郎 講談社
8/23 「サトラレ」7巻 佐藤マコト 講談社
8/23 「はるか17」3巻 山崎さやか 講談社
8/23 「蒼天航路」32巻 王欣太 講談社
8/23 「リトル・フォレスト」 五十嵐大介 講談社
8/25 「ガンダルヴァ」上下巻 正木秀尚 河出書房新社
8/26 「恋愛ジャンキー」14巻 葉月京 小学館
8/27 「SOIL」2巻 カネコアツシ エンターブレイン
8/27 「よみきりもの」7巻 竹本泉 エンターブレイン
8/27 「犬嶋高校行進曲」3巻 小松大幹 少年画報社
8/27 「アニメがお仕事!」1巻 石田敦子 少年画報社
8/27 「えろちち」 天誅丸 一水社
8/30 「ふしぎの森のマルシュ」 カサハラテツロー 学研
8/30 「ドロヘドロ」5巻 林田球 小学館
8/30 「平凡ポンチ」2巻 ジョージ朝倉 小学館
8/30 「ボールパークへようこそ」4巻 高田靖彦 小学館
8/30 「鬼虫」3巻 柏木ハルコ 小学館

【単行本】「年上ノ彼女」1巻 甘詰留太 白泉社 B6 [bk1][Amzn]

 甘詰留太としては、非エロ系出版社からの初単行本。この作品はかなり好きです。かつて地元の村にある蔵の中で出会い、その後もたびたび夢に出来た少女。その娘とそっくりだけど実は年上な小山内さんという女性と、大学のサークルで一緒になった努はたちまち彼女に惹かれていき、なんだかよく分からないうちに同居生活をすることに。しかし彼は同じサークルで努のことを慕う同級生・森川さんといい雰囲気になったときには、勃たなかったという前歴の持ち主。そんな努と少女のような「年上ノ彼女」小山内さんの、ドキドキたっぷりなラブストーリーが描かれていく作品。

 甘詰留太は、ここ数年のエロ漫画界の中でも取り分け充実度の高かった作家だが、その勢いは非エロ系でも変わらず(といってもエッチっぽいシーンはいっぱいありのヤングアニマル嵐だけど)。エッチっぽい雰囲気を漂わせつつ、甘〜いラブストーリーをつむいでいく手際が抜群。その恋愛ムードの濃密さは特筆に値する。相手のことを想って微笑んだりはにかんだりする各キャラクターの表情作りも印象的。「ここぞ」という場面でのセリフやまなざしに、キューンと胸を射抜かれてしまうではありませんか。その恋心がみっちりつまった濃い空気、トロけるような感触に、毎度やられております。実はラブストーリーとしてもかなり直球勝負。肉欲の部分もサラリと受け流したりすることなくみっちりジューシィに描き込み、それと天秤が釣り合うくらいに濃く甘い恋愛物語もしっかり構築。これだけむんむんと熱気のある恋愛モノを描ける人はそう多くない。

 なおこの単行本には読切作品の「Hなまんがができるまで」も収録。ちょっといいなと想っていた同級生の女の子の家に遊びに行った少年が、エロ漫画家である姉の追い込みを手伝わされているも、その間に二人がいい雰囲気に……という内容。こちらも幸せでラブラブ。恋愛気分を盛り上げる演出がうまいなーと感心させられる。脂が乗った旬の作家だと思います。オススメ。

【雑誌】モーニング 8/12 No.35 講談社 B5中

 作:戸田幸宏+画:八坂考訓「キマイラ」。選挙には破れた星野だが、その結果以上のインパクトを国民に与える。なかなか力の入る展開が続いてて面白いです。今後は「☆」と書いた票の行方をめぐる展開になってきそう。三宅乱丈「大漁!まちこ船」。面白い。マグロ漁にかける豪快船長・中村のトレーニングぶり、そしてまちこの受難が描かれる今回。むちゃくちゃなことを飄々と展開する語り口、絵的なインパクトに爆笑。この作品はいいですよ。すごく好き。

【雑誌】ヤングサンデー 8/12 No.35 小学館 B5中

 山口かつみ「オーバーレブ!」が最終回。「頭文字D」ブームの後追いみたいなこともいわれた作品だったけど、コンスタントに読めたし、個人的にはけっこう楽しめる作品だった。山口かつみは何気に漫画うまい人だと思うし。間瀬元朗「リミット」は前後編の読切作品。「命の価値」を国民に再認識させるため、毎年一度、無作為に選ばれた18歳の若者が殺されるという制度が設けられた日本。その中で殺される人間に選ばれてしまった少年2人が、それまでの時間を使って暴走するという内容。ちょっと「バトル・ロワイアル」的。設定としては緊張感があるけど、「これはあり得ないなあ」という感じが先についてしまうような。間瀬元朗は「ちょっと気になる」作品を描く人ではあるが、そろそろ「ちょっと気になる」レベルを超えてほしいところではある。

【雑誌】ヤングジャンプ 8/12 No.35 集英社 B5中

 葉月京が連載開始。「Wネーム」。普段はやり手でモテモテの商社マン。でも実は裏で漫画家もやってるという主人公のにいちゃんが、とある女子高生との出会いをきっかけに、受難の日々を送ることになる、というお話。ちょっとエッチな月イチシリーズという位置づけ。葉月京はうまい人だし、きっちり楽しめる作品になるんじゃないでしょうか。こばやしひよこ「おくさまは女子高生」。今回はカラー8Pの袋とじで登場。サブタイトルは「Hな電気屋さん」。他愛ないオチだけどエッチではあると思います。漫(もも)画太郎「つっぱり桃太郎」。今号で打ち切り……なんだけど、えーと終わり方も含めてネタ度が高いので展開について書きにくい。とりあえず猫耳乳娘は萌えるのでぜひ。翼と岬が激突する高橋陽一「キャプテン翼GOLDEN DREAM」後編。この果てしないどうでもよさに高橋陽一先生の偉大さを感じる。石崎の「顔面ブロックの使い手がバルサにも…」というセリフで爆笑。誰も狙ってねえよ、そんなもん……。

【雑誌】週刊少年チャンピオン 8/12 No.35 秋田書店 B5平

 この前連載が終わったばかりの馬場民雄「虹色ラーメン」のエピローグ編が、今号から3号連続で掲載。今回は皇朔夜がラーメン甲子園に出て、その間に進行する同級生のクラス委員長とのラブコメっぽいエピソード。めがねっ娘でデコ娘であります。 作:氷幻嵩人+画:THE SEIJI「かりんと。」。委員長のことが好きになった城戸修一の好感度がだんだん高まっている昨今。毎回しっかりラブコメしてていいです。1巻の時点よりも最近のほうがだいぶ面白い。

【雑誌】コーラス 9月号 集英社 B5平

 松田奈緒子「レタスバーガー プリーズ.OK,OK!」は相変わらず好調。最初は江戸時代のエロ本である「ワじるし」の話からごちゃごちゃコメディ展開で行き、その後、結婚ということを意識して悩む綾の心情を描き出していく。ジョークもロマンスもしっかり共存できてて面白い。よしまさこ「うてなの結婚+」。やはり手堅い。あのんが久し振りに東京に戻ってきて、ちょっと良さげな青年・丸山さんとの仲も進展。微笑ましく読める家族モノでございます。事態はなかなか進展しないものの、くさくさしたところがなくて和む。

【雑誌】メロディ 9月号 白泉社 B5平

 勝田文「かわたれの街」が掲載。怠け者で別れた妻に未練タラタラの料理教室の先生に、思いを寄せている豆腐屋の娘な女子高生が主人公なお話。この人の作品はいいですなあ。上品で軽やかな絵柄とのほほんとしたストーリー作りで読んでて気持ちがいい。微笑ましくてほのぼのいたします。読切、百合野麻真理「きらきら」。内容のほうは大学に入ってキャンパスライフに期待しまくっていた女の子が、何を間違ったか女子バレー部に勧誘されちゃって、そこでけっこうなじんじゃうというもの。ハッキリいって絵も演出も、羽海野チカの影響受けまくりなのだが、賑やか華やかな雰囲気は悪くない。羽海野チカの影響は誰もが指摘するところだと思うので、そこからどれだけ独自性を出していけるかでしょうな。

【雑誌】快楽天 9月号 ワニマガジン B5中

 ゆきやなぎ「プールの夜」は、だれもいない夜に学校のプールに忍び込んだ少年が、そこでクラスメートの少女とバッタリ。見回りの先生から隠れて用具入れに隠れて密着して、興奮して……という内容。まあシチュエーション的にとくに変わった点とかはないけど、ゆきやなぎの女の子の体の描き方がエッチで相変わらず実用性は高い。表情とか胴のくびれとかええですなあ。かるま龍狼「裏フィットネスクラブへようこそ」は、友達に誘われてフィットネスクラブにやってきた若奥様が、そのクラブで公然と行われている会員限定のエロエロレッスンに参加しちゃうことに、というお話。ドタバタコメディをやりつつも、ちゃんと人妻ネタでエロくもあるあたりはさすがにうまい。

 上連雀三平「やまとなでシコ」。女相撲漫画3回め。爽やかかつ堂々とヘンなことやってて、妙な熱血ぶりも発揮。もっとどんどんやってくださいまし。島本晴海「はれ☆ゆき」。春野家の美人姉妹の妹のほうとつきあうことになった主人公・岡島だが、酔っぱらった姉のほうとも肉体関係を持ってしまい、姉側の本当の気持ちも聞いて心が揺れる。甘さの濃い味付けでしっかりラブコメしてて好きな作品。

【雑誌】COMICパピポ 9月号 フランス書院 B5中

 後藤羽矢子「青のトレニア」は鬱展開まっただ中。家庭教師の生徒である友成と恋人関係にあるみもな先生だが、友成が彼女とのHシーンを悪友2人に見せたことがきっかけとなって、その友人2人にレイプされてしまう。ソフトな絵柄で、甘いラブラブな話だと最初は思っていたが、なかなかにキツい。なお次回からの前後編でこのシリーズは完結とのこと。新貝田鉄也郎「DEBUT」。お話のほうは、コスプレショップを探していた年端も行かない少女が、見ず知らずの青年たちに拉致されて凌辱調教され、イベントデビューすることになるという内容。相変わらずうまい絵だけどクールで殺伐。ももんこーじ「お姉ちゃんのあいしかた。」。丸っちい甘甘な絵柄だけど、何気にハードですなあ。弟にぞっこんの姉が、彼にちょっかいを出してきた同級生少女にキツいお仕置き。ゆでたてのウインナーみたいにぷりっぷりした絵柄はわりと好み。

【雑誌】キャンドール 9/11 実業之日本社 B5中

 嶺本八美「はふり本虫記(仮)」第2話。活字中毒少女はふりと、ちと軽めのにーちゃん狩野のラブコメ。本好きな人間は、だいたい本好き女子には弱いモノ。あんまり肉感的ではないけど、楽しげな娘さんで好印象。おかのはじめは初登場。読切「夏のうた」。受験勉強の合間に祖母の家にやってきたあんちゃんが、かわいく成長していたイトコの女の子と結ばれるというお話。女の子の表情がフレッシュな感触で後味爽やか。


7/28(水)……ROCK THE ROCK

▼早売り書店でペンギンクラブの9月号を目撃したんだけど、表紙が飛龍乱じゃなくなっててびっくり(→画像@コアブックス)。最近買ってなかったけど、あの変わらなさにほっとしてたところはあったんだが……。

▼うーん、昨日の日記で書いた切替機はハズレだったっぽい。PS/2マウスの制御が不安定で、マウスカーソルがときどきヘンなところにワープする。画質は悪くないんだけど……。キーボードは問題なく使えてるので、とりあえずは各マシンにマウスをそれぞれつないでしのぐことにします。まあもともと切替機にはSpaceSaverKeyboardIIのキーボード+ポインティングデバイスをつなぎ、2台のマシンにそれぞれUSBマウスを接続して使うつもりだったので、別に困りはしないんだけど。ところでなんで切替機を導入したかといえば、いよいよ2台めのキャプチャー&エンコードマシンを導入することにしたから。以前買ったキューブ型ベアボーン CF-7589P4(→Akiba PC Hotline。販売元のマスタードシードの製品情報ページは消滅)とPentium 4/1.6A GHzが余っていたので、それで1台。残りのパーツはもう購入済みで、あとはカノープス直販のアウトレットセールで購入したMTV1200FXの到着を待つのみ。……とか書いている間に届いた。

▼アニメ「鉄人28号」[Amzn:(1)初回/(1)/(2)/(3)/(4)初回/(4)]。いよいよ本筋ともいうべきストーリーに突入か。シリアス度はさらにアップ。前半の主役だった(←と断言)マッド敷島が……。あと以前は自分で鉄人のことを「化物」とかいってたくせして、他人に同じこといわれるとブチ切れる正太郎とか、嫌味な演出も利いている。この後は陰鬱路線一直線なのだろうか。何はともあれがぜん注目度が高まってきた。

▼「サムライチャンプルー」[Amzn:(1)/(2)]。大陸帰りの辻斬りとの対決で、久し振りにムゲンがカッコイイところを見せる。ギャグでない話でもなかなか面白く見せてくれたが、ラストはもう少し余韻があっても良かったのでは。とか思った。

▼未読物
【雑誌】コーラス 9月号 集英社 B5平
【雑誌】メロディ 9月号 白泉社 B5平
【雑誌】百合姉妹 VOL.4 マガジン・マガジン B5平
▼29日売り
【雑誌】快楽天 9月号 ワニマガジン B5中
【雑誌】COMICパピポ 9月号 フランス書院 B5中

【雑誌】スーパージャンプ 8/11 No.16 集英社 B5中

 徳弘正也「狂四郎2030」が最終回。残念ながら中途半端なところで終わってしまった。まあいちおうハッピーエンドにはしているけど。10月4日発売の最終20巻は大幅加筆ありとのこと。目次ページを見ると、今号から編集長が変わっているのでその影響かなあ。だとしたらもったいない。

【雑誌】週刊少年サンデー 8/11 No.35 小学館 B5平

 夏目義徳の新連載「クロザクロ」がスタート。優しすぎて他人をまったく傷つけられずイジメに遭っていた少年・桜井幹人の身体に、ザクロという名の精霊みたいなものが宿る。そのおかげで幹人は人間離れした能力を身につけ暴力衝動を抑えられないようになっていくが……。まずはインパクトのある出だしでけっこう面白く読めた。ところでこれは余談だが、まだ弱虫だったころの幹人くんが、自分は弱肉強食のピラミッドの中では人間として一番下にいる、とか言い切っちゃうのはどうかなあと思った。赤ん坊とか病人とか寝たきり老人とか弱い人間なんていくらでもいるんだし。いやーなんといいますか、いい若いモンがそういうこといってるのを見るとしみじみ寂しくなったりします。

【雑誌】週刊少年マガジン 8/11 No.35 講談社 B5平

 赤松健「ネギま!」。ラブコメしてますなあ。なんとなく心洗われる思い。小林尽「スクールランブル」は、播磨が遠洋漁船に乗って逃避行という思いもよらぬ展開になったと思ったら、なんとか復帰。まあさすがにそのままってわけにもいきませんじゃろな。コージィ城倉「おれはキャプテン」。千船中戦に向けて、カズマサたちは猛練習に突入。大会中に突貫でここまでやるというのは現実問題としてはあまり良くないかもしれないけど、「頑張れば勝つ」という単純な図式が成立しているのは分かりやすい。 あとオリンピック間近ということで、和泉誠「最終ラインのサムライ 闘莉王!!」も掲載。サッカー五輪代表のトゥーリオの実録ストーリー。

【雑誌】フラワーズ 9月号 小学館 B5平 [定期購読:出版社/eS

 波津彬子「空中楼閣の住人」は最終回。うるわしの英国のお屋敷でのファンタジーな物語。描写に作者の趣味とポリシーが感じられて好ましい作品だった。まあたぶんこの手のシリーズはまたやるのではないかと。波津彬子の新連載は11月号からスタート。さいとうちほ「ブロンズの天使」。こちらは「大いなるロシアに眠りて」で、これもまたこだわりを感じる作品。プーシキンと没落貴族の娘ナターリアが結婚するも、プーシキンの気持ちが本当に自分にあるのか判断がつかぬナターリアは不安に揺れる。このドラマチックさ、ゴージャスさは立派。こういう読む者の魂を遠くに飛ばしてくれるような作品は好きです。

【雑誌】阿ウン 9月号 ヒット出版社 B5平 [定期購読:eS

 今月号からeS!BOOKSの定期購読にしてみました。

 前号はお休みだった師走の翁「VI来襲」が再開。今回は×浦あやと関節本ミキが、ファンの男たちにみっちり犯し抜かれるという内容。エロエロな凌辱劇だが、あまり痛そうなこととかしないし単純に気持ち良さそうではあるので、陰惨な印象にならないのは美点。テンションも高いししっかり使える。魔訶不思議「子連れ狼」は、娘を連れながら身体を売る夜鷹が主人公のお話。絵はいつもながらこなれてて、時代劇調のお話をきっちりまとめている。手堅い。

 高岡基文「ダブルバインド」は、巨乳好きの学校の先生が、生徒に胸の悩みを相談され思わず、という話。毎度のことながらたっぷりした良い乳をお描きで。牧部かたる「女床屋危機一髪!!」。危機一髪どころかしっかりヤラれちゃってますが……。借金を抱えた床屋をやってる父の代わりに、その娘のめがねっ娘さんがヤラれるという内容。濃いエロ描写はいつもどおりで、めがねっ娘さんもなかなかカワイイのではないかと。あとは真海「白濁の歌」。精液大好きな妹とお兄ちゃんがホテルでやりまくり、精液すすりまくり。妹がおちんちんに吸いついてるときの表情とかがかなりエロめ。テンションの高いエロを描く人で、最近けっこういい感じだと思う。絵柄的にはちょっと十羽織ましゅまろっぽいかな。

【雑誌】リトルピアス 9月号 東京三世社 A5中

 ほしのふうた「こよりちゃんと妄想チャンネル」。男の人の妄想を感じ取ってしまう不思議なアンテナ上の髪の毛が生えてきてからというもの、自分に向けられるイメージが頭に流れ込んで来るようになってしまった少女のお話。シャアザクの角的なアニメ毛が魔女っ娘っぽくてカワイイです。ねんど。「HANABI♥」は、食べることが大好きな女の子のナナちゃんが、おまつりの夜にクラスの男の子と仲良くなっちゃうという内容。フィギュアみたいな丸っこい絵柄がかわいらしくて最近ええ感じ。お話のほうも初々しい。この内容なら、むしろエロシーンはないほうが萌えたかも。

【単行本】「ラブ♥ハニ」 ジェームスほたて 少年画報社 B6 [bk1][Amzn]

 ジェームスほたてがヤングキングで短期集中連載した表題作全6話+読切「いただき☆ティーチャー」を収録。「ラブ♥ハニ」は、バイト先の女の子・瞳に恋している林ハルノブ少年の家に、瞳を含む美人3姉妹が突然やってきて同居生活が始まってしまう……というエッチラブコメ。瞳の姉のルイが起きたらいきなりちんちんをしゃぶってきたり、ラストの展開なども唐突な感はあって、いまいちまとまりは悪いかも。ただ最近のジェームスほたてならではの、ジューシィでばいんばいんな女体描写は健在。明るい雰囲気の絵柄ながらむっちりエロく、キュートだけど押しは強い。ラブコメ部分も甘い味わいなので、完成度というよりは、局面局面の瞬間最大風速という点で評価するのが吉かなあという感じ。柔巨乳好きな人向けか。

【同人誌】「タイガーブック2」 むっく <コミックとらのあな

 コミックとらのあなで無料配布されている「とらだよ。」掲載の「とらのあなの虎々ちゃん」シリーズをまとめたもの。「接客商売 虎娘ちゃんズ」「ココちゃん」のほか、オリジナルアニメDVDができるまでのレポートとか、「メガオト」などを収録。とらのあなで働く娘さんたちによるドタバタコメディ。個人的には「とらのあなの美虎ちゃん」のほうが好きではあるけれども、こっちもアッパーな内容が面白い。この手の販促系の漫画ってカラッと明るく、ベタベタしたところがないので好き。販促のために世間の細かい理屈とかすっとばしたりしてて、何気にクレイジーだったりもするし(例えば「日ペンの美子ちゃん」が、スキーに行ったというのにスキー場でペン習字のことベラベラしゃべってたりするのは明らかにイカれてると思う)。


7/27(火)……霧化液

▼パソコン切替機を購入。このジャンルの製品はあんまり詳しくないので、とりあえずPS/2キーボード+PS/2マウス+ディスプレイを2ポート切り替えるタイプのプリンストンの「PKV-02」をゲット[Amzn]。しかしこの製品だと愛用しているポインティングデバイス一体型キーボード、IBMのSpaceSaverKeyboardIIのポインティングデバイス部が暴走してうまく動かない。多少特殊な製品なのでしょうがないけど残念無念。

▼未読物
【単行本】「宇宙賃貸サルガッ荘」4巻 TAGRO スクウェアエニックス A5 [bk1][Amzn]

【単行本】「王様ランチ」 三宅乱丈 太田出版 A5 [bk1][Amzn]

 三宅乱丈としては初の短編集。収録作品は「王様ランチ」「ある日突然超能力者」「マイママ」「格闘着」「言霊師」「ヘビースモーカーの息子」「肛門売ります」「ウーさん」。どれも妙な読後感を残す作品ばかりだが、とくに表題作の「王様ランチ」がすごく好き。ごはんを残すと、食うまでそれを手づかみにして顔に押しつけてくる鬼のような祖母の行いがトラウマとなって、顔に食物をぶちまけることに快楽を見出すようになってしまった男子が主人公。その彼が、いとこにそそのかされて、最高の背徳感を得るべく彼女の手作り弁当をゲットして、ぶちまけをやらかさんと策動するというお話。どのグルメ漫画にもないような、食に対する変態的なこだわりが感じられる作品となっていて、すごく面白かった。

 このほかの作品も個性的。天才だけどまったく常識のない発明家の少年が、柔道選手のための柔道着を作ろうとして脱線しまくる「格闘着」とかすごくくだらないし、自分は超能力者であるという妄想にふける癖を持った少女が主人公の「ある日突然超能力者」は巧みな構成でうまい。「ペット」のようなシリアスな作品もいいけど、この人のベースはやっぱりギャグなのかな。ずいぶん濃くて特殊なギャグではありますが。

【単行本】「青 オールー」4巻 羽生生純 エンターブレイン A5 [bk1][Amzn]

 差能たちに恨みを持つヤクザ仲間が、狂犬のような兄貴分・座地木を使って、差能に襲撃をかける。危機一髪の差能たちだが……。やはり殺し屋おばさんの線子が飄々としていながら激強でカッコイイ。あと襲撃をしのいだ後に、自分のこれまでとこれからをマンガのネーム調の予言として描き記し始めた差能の暴走ぶりがいい。差能が今後、周囲の人々をどのように自らの狂気の世界に巻き込んでいくのかとても楽しみ。

【雑誌】コミックガム 9月号 ワニブックス B5平 [定期購読:eS

 作:中山文十郎+画:ぢたま(某)「まほろまてぃっく」が最終回。ハッピーエンドではあるけど、優が成長して行ったことについてはちと後味が良くないかも?という気もした。作:広井王子+コミカライズ:トミイ大塚「北へ。Diamond Dust Drops」は同名アニメの漫画版。まずは母と二人で父の残した鮮魚店をやってる元気者の娘・茜木温子の顔見せといった内容。桑田乃梨子「豪放ライラック」。好調ですな。「恋をした」とか言い出したりらが、アプローチを目指して調子っぱずれな行動を繰り返すという内容。いつもながらの独特の間のとり方で、平和だなあという気になります。

【雑誌】イブニング 8/10 No.16 講談社 B5中

 石川雅之の新連載「農大物語」がカラー付き31ページでスタート。生まれつき菌が妖精的なものとして目に見えてしまう直保と、その友達の蛍が、田舎から出て東京にある農大に通うようになるというちょっと変わったキャンバスストーリー。お話のほうはまだ出だしのとこなんでなんともいえないが、うまく軌道に乗ってほしいもの。好きな作家だが、こじんまりとまとめてしまいがちなところもあるので、ハジけた勢いが出てくるといいなと思います。作:田島隆+画:東風孝広「極悪がんぼ」。神埼がヘルスで出会ったねーちゃんが案外かわいいと思った。吉田基已「恋風」。耕四郎が、母親のもとに挨拶に。仔細は告げないけれど腹の据わったところを見せている。アニメ版が放り出し気味に終わっただけに、こちらはきっちりとした結論を出してくれることを期待したい。

【雑誌】ヤングチャンピオン 8/10 No.16 秋田書店 B5中

 葉月京「恋愛ジャンキー」。エイタローそっくりなイトコに籠絡されそうになった地井さんが、すんでのところで逃れる。なんか決定的なきっかけとなりそうな事件ではあり。マツリセイシロウ「みつゲッツ」は2回め。なんかすごくラブコメしてるなあ。風呂場のドア開けたら女の子が脱衣中だったり。どことなく垢抜けないヌルさは悪くない感触。あと今号には施川ユウキの読切「もずくウォーキング!」が掲載。妙にクールな犬のもうずくと、その飼い主のサチの日常。もずくの毒づきっぷりとかはいつものぺースながら、最後の締め方がなかなか微笑ましいです。

【雑誌】漫画サンデー 8/10 No.30 実業之日本社 B5中

 作:進藤冬樹+画:千葉きよかず「炎と氷」。若瀬との武力衝突の前に、おじけづいた子分の加茂を世羅がボコボコに。敵に対しても味方に対しても容赦なし。相変わらず笑っちゃうくらいのムチャクチャっぷり。あと作:鷹匠政彦+画:片山眞「桜の代紋」は完全週刊連載化。

【雑誌】コミックRUSH 9月号 ジャイブ B5平

 画:宗我部としのり+作:ボヘミアンK「オレンジでりばりぃ」。部員の実家である銭湯くらいしか練習場を確保できないでいたカーリング部の面々が、きちんとリンクを持っている大学のリンクを使わせてもらえることになり、氷上での初練習。その橋渡しをしてくれたローナさんという外人娘のキャラに見覚えがないなと思ったら、先月号は買い忘れてた……。元ボウリング部だった主人公の実穂、それからほかの面々の才能のキラメキがちょっと感じられて徐々にカーリング漫画として軌道に乗ってきた感じ。学園ドタバタ漫画としてはこれまでの楽しかったのだけど。

【アンソロジー】「猛々しき女たち アマゾネス!2」 一水社 A5 [Amzn]

 筋肉女性系のエロ漫画アンソロジー本。表紙に「全編新作描き下ろし」と書いてあるけど、砂「世界陸上 女子ヤリ逃げ」は、「Hのある風景II」(光彩書房)[bk1][Amzn]の再録。砂は描き下ろしの「救精士・涼子」という作品も掲載されているが、これは4Pのみで「To be continued」になっている。山田タヒチ「アマゾンに死す」はタイトルどおりのアマゾネスもの。ジャングルで溺れた男が、屈強な現地の女性に救い出され、精を絞られるというお話。女側が男を抱え上げる駅弁ファックをやってるのがなんだか新鮮。筋初「肉向性彼氏」は、筋肉女フェチであるなよっちい男が、女子プロレスラーの彼女とジムで一緒だった彼女の二人の板挟みになり、そして3Pに突入……というお話。二人の筋肉娘がなかなか楽しいキャラに描けていて良いと思った。このアンソロジー本らしい作品。


7/26(月)……おとなりさんで大人離散

『漫画アクション』 ジャーナリズムの視点(産経)によると「今春復刊した「漫画アクション」(双葉社)が好調だ。数字は公表していないが、毎号の販売部数は当初の目標を大幅に超えているという」とのこと。ほんまかいな……。

▼OHP月極アンケート7月分「今このギャグ漫画がオモシロイ!」の投票締切が近づいてまいりました。そんなわけで投票お済みでない方、投票はしないけどコメントはつけたいという方は、お早めにどうぞ。

【雑誌】少年エース 9月号 角川書店 B5平 [定期購読:出版社

 今号も厚い。750ページ超。いいかげん重くてうっとうしくなってきたので、今月から出版社直販の定期購読に切り替え。でも厚すぎてポストには入れるのはちょっと厳しい。困ったもんです。

 竹内元紀の新連載「仕切るの?春日部さん」が開始。生徒会長をやってる天然ボケの女生徒・春日部さんとゆかいな仲間たちが、下ネタギャグとかを駆使して軽口を飛ばし合うギャグ漫画。「Dr.リアン」とやることはそんなに変わらなそう。まあ楽しいからええんですが。作:F&C・FC01+画:児玉樹「キャンバス2〜茜色のパレット〜」は、エース桃組から出張で読切登場。スタンダードにラブコメしててけっこう好き。美術教師の主人公・浩樹と、その同居中のイトコであり主人公の通う美術学校の生徒でもあるエリス、あと広樹の幼なじみであり職場の同僚でもある霧の3人を中心とした学園ラブコメ。絵もスッキリしててかわいい。八神健「ありさ2」は最終回。きれいにまとまってはいたけど、「これは!」って感じの押しはもう一つなかったかなあ。

【雑誌】ガンダムエース 9月号 角川書店 B5平 [定期購読:出版社

 安彦良和「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」。ジャブロー編クライマックス。意外とアッサリした感じ。ミハルのエピソードはこのままなしで終わるのかな? アニメ版のファーストガンダムは全43話。「ジャブローに散る!」が29話だから、もうストーリーの3分の2は消化したことになる。安彦良和としては、あんまり長引かせるつもりはないのかなーという気もするけど、次号からシャアとセイラの昔のエピソードを描く「シャア・セイラ編」がスタートするのを見ると、そうでもなさげではあるし。本筋を追うよりも、個々のキャラのエピソードを深めていく方向か。あきまん「月の風 ∀ガンダム外伝 ロランの日」は2話め。ロランが初めて本物のディアナ様(の生中継映像)を目にする。このころのロランは、アニメ版よりもまだ幼く、顔もぽっちゃりしてて可愛いなあ。

【雑誌】ヤングキング 8/16 No.16 少年画報社 B5中

 佐野タカシ「イケてる2人」。小泉のことを慕うレズっ娘の瀬波が、実はだんだんと佐次に惹かれるようになっており、というお話。佐次はモテモテですなあ。実際、馬鹿だけど一本気なイイ男だと思いますが。こういう主人公は好きですよ。小池田マヤ「聖★高校生」。神保と美園先生が再会した後の、それぞれの夜を描く。再会の甘い余韻に浸る神保と、神保に苛立つ美園先生。その対比はいつもながらシビアで容赦なし。北河トウタ「若葉マリッジ」はすごくラブコメしてて良い。ヒロインの若葉もカワイイし。次号ははっとりみつるが読切で登場予定とのこと。

【雑誌】ヤングマガジン 8/9 No.35 講談社 B5中

 蓮古田二郎「しあわせ団地」。野田夫婦の家に空き巣が入るも、泥棒にも同情されてしまう情けない状態の野田家。すっかり貧乏生活のしみついた、さなえのくたびれっぷりがしみじみショボくていい。はじめはそれなりに幸せそうだからいいけど。作:木内一雅+画:渡辺潤「代紋TAKE2」は残りあと3回ということでさすがに盛り上がっている。ラストは江原と阿久津の一騎討ち。次号はラス前。予告によるとどちらかが死ぬようだけど……。

【雑誌】ビッグコミックスピリッツ 8/9 No.35 小学館 B5中

 花澤健吾「ルサンチマン」。連載再開。相変わらずたくろーのしみったれた現実は続いているが、月子との関係は意外なことになっており……という出だし。それにしても4色カラーの扉ページ、たくろーの笑顔は激しく暑苦しい。作:神尾龍+画:中原裕「ラストイニング」。毎回コンスタントに面白い。監督がキャッチャー出身だったこともあって、球児たちの性格をしっかり把握。いいように操縦していく様子が気持ちいい。野球以外の世界も覗いてきた人間ならではの、頭の使いっぷりが面白い。あと読みやすさも抜群。最近、実際のプロ野球がメチャクチャになっている反面、野球漫画は面白い作品が多いと思う。

 作:倉科遼+画:ナカタニD.の新連載「DAWN」がスタート。ホームレスとなって雌伏していた男が、そこで得た仲間と共に会社を興し、経済界に殴り込むという内容。ダイナミックなマネーものになりそうな感じ。小田扉「団地ともお」。父親が帰宅の予定をドタキャンして荒れるともお。ともおはお父さんのことがすごく好きなんだなあと、ちょっとジーンと来たりした。それにしても海パンの似合う男よ。

【雑誌】週刊少年ジャンプ 8/9 No.35 集英社 B5平

 小畑健+沢井啓夫の「ボボボーボ・ボーボボ」&「デスノート」のコラボレーション企画が、なんだか発展中。今号ではお互いがそれぞれの扉絵を描き、さらにはフィギュア企画も持ち上がっている。この取り合わせは個人的にはかなりツボ。沢井啓夫の描くLと、小畑健の描くヘンな脇キャラなど、なんか見ただけでニヤニヤしてしまう。坂本祐次郎「タカヤ −おとなりさんパニック!−」。よわっちい少年タカヤと、激強なおとなりの金持ち兄妹の妹さんによるラブコメ。ドタバタドカーンと賑やかに始まり、ラストはけっこうストレートなラブストーリーとして締め。こういうけれん味のなさは嫌いじゃないです。

【雑誌】BJ魂 9/1 No.19 集英社 B5中

 表紙には「新装開店です!!」と書いてあるけど、あんまりそういう感じはしなかった。まあそれはともかくとして、今号には桑澤篤夫「二階堂Jr.」が掲載。「緑山高校」の二階堂の息子が、二階堂父の監督するチームで甲子園(および全国のソープランド制覇)を目指すという内容。いつもながらの大味っぷりながら、桑澤漫画としてはまとまっているほうのような気がするあたりが桑澤篤夫らしい。

【雑誌】COMICバニラ Vol.2 茜新社 A5中

 上連雀三平「となりの精液さん」2話め。おとなりに越してきた母子相姦過程と、淫乱な姉に悩まされる妹さんのご一家が仲良しに。「お姉ちゃんの精液を飲んだらもう寝るのよ」とかのステキなセリフや、「ありがとうおばさん」の「おばさん」の部分が「淫肉人妻」になってたり、爽やかにサラッとイカれたことやってておもしれーです。さすが上連雀三平。やすいひろさと「天然みるくパイ」。お姉ちゃんの巨乳が気になってしょうがない少年のお話。ぼいーんぼいーんとしてたおっぱいがエッチ。乳首がビンビン浮き出まくりな乳袋付きの衣服もサービス満点。翔丸「おねえちゃんテンペスト!」も姉モノ。最近増えましたなあ。2人のおねえさんに弟くんが弄ばれちゃうというお話。質感滑らかな絵柄でわりと良い。あと南条飛鳥「いたずら子猫Twins」も、かわいい少年が女の子2人にHなことされまくる話。といってもこっちはロリっ娘で、同級生の2人姉妹が相手ですが。こちらもかわいくてイタズラっ気があるのが楽しい。


7/25(日)……機関車を長期間視野へ据える

▼「買い物山脈 後藤弘茂の人生を変えたこの1品!!」。ポータブルビデオプレーヤーでアニメを見るという記事。ソニーのPCVA-HVP20はちょっと使ったことあるんだけど、個人的にはアニメはいまいちかなあと思った。表示品質とかはまったく問題ないというか液晶は発色鮮やかでいい。ただ実際使ってみると分かるんだけど、鮮やかすぎて、隣の席の人から丸見えなんだよね、これ。通勤電車とかで見てると目立ちすぎるので、アニメだと若干視線が痛かったりして、どうも落ち着かないのだ。まあそんなわけで、気になる人は液晶用ののぞき見防止フィルタ(こんな感じの奴)を使うと良いかなと思いました。けっこう効果ありますよ。

▼「レジェンズ〜甦る竜王伝説〜」が27時間テレビのためつぶれたこともあり、「スクラップド・プリンセス[Amzn]の1〜3話を見た。のんびりした滑り出しだが、周囲の評判は悪くないので今後が楽しみ。そういえばエンディング曲の「大地のla-li-la」は、とらのあなとかでときどき流れていて遊佐美森っぽくて気になってたんだけど、この作品のだったのかーとか思った。

【単行本】「コロポックル完全版」 花輪和一 講談社 A5 [bk1][Amzn]

 これまで単行本未収録だった「北土星」シリーズ3話を加えて復刻。1990年12月発行の旧版の感想は2003年3月11日の日記を参照。コロポックルの少年と仲良くなって、蒸気機関車の旅に出ることになった少女の道中を追う物語。このシリーズはやっぱり機関車描きたかったんだろうなあと思う。機関車様の雄々しい姿を描いているときの筆致が気合い入ってます。

【単行本】「黒田三十六計」4巻 平田弘史 リイド社 A5 [bk1][Amzn]

 この巻では、毛利側につこうとする主君や家臣連に対し、織田信長側につくよう黒田官兵衛の苦心が続く。平田弘史の21世紀初連載なのだそうだが(掲載誌はコミック乱TWINS)、堂々とした物語運びでしっかりした読みごたえ。官兵衛がけっこう失敗もしてて、人間くささを感じられるのもいいところ。

【単行本】「二十面相の娘」3巻 小原愼司 メディファクトリー B6 [bk1][Amzn]

 今回もしっかり大時代。二十面相と別れ、実家に戻ることになったチコだが、二十面相との再会を願う彼女は事件に巻き込まれていく。今回は比較的チコの活躍度合いが少ないかな? でもやっぱ可憐でいいのです。あとチコのおつきの女中であるトメさんがちょっとお気に入り。

【単行本】「EDEN」11巻 遠藤浩輝 講談社 B6 [bk1][Amzn]

 だんだん話のほうは何やってんだかわかんなくなってきてはいるんだけど、キャラクターの動き自体は見てて楽しい。成長して飄々としたノリの出てきたイリヤ、それから女刑事であるミリアムのかけ合いがいい。ただそろそろお話についてはビシッとケリをつけてほしいところではある。

【単行本】「ジャイアント」7巻 山田芳裕 講談社 B6 [bk1][Amzn]

 一時期、借金のためにアベレージヒッターとしての道を目指した巨峰だが、ようやく長距離砲としての本分に立ち返る。開き直って長打狙いに徹したバッティングに目覚めた巨峰の活躍ぶりは、やっぱり問答無用の力強さ。激しくパワフルでビリビリくる。とくにランディ・ジョンソンがモデルの巨人マッコイ、そして元僚友のカマーチョとの対決は出色。ドカーンと投げてバカーンと打つ、シンプルでダイナミックなプレーの魅力が存分に楽しめる。

【単行本】「バガボンド」20巻 井上雄彦 講談社 B6 [bk1][Amzn]

 小次郎編のクライマックス。落ち武者たちの一行と小次郎の対決が続いているが、ようやく自分の力を最大限に出せる好敵手・巨雲と出会い、嬉々として剣を振るう小次郎の姿がカッコイイ。自由奔放な剣さばきにもワクワクさせられる。しかし剣を通じて理解し合った相手とは、最終的にはどちらかが斃れるという結末を迎えざるを得ない。一瞬で友となり、そして別れることになる小次郎の姿が切ない巻でもある。

【単行本】「ブラックジャックによろしく」9巻 佐藤秀峰 講談社 B6 [bk1][Amzn]

 精神科編に突入。精神科に配属された斉藤が、一人の分裂病(統合失調症)の患者と出会い、彼の治療を通して精神病治療に関するさまざまな問題点を目の当たりにしていくが……。ガン医療編などと違って問題点が漠然としているだけに、斉藤もなかなかハッキリとした行動がとれない展開。問題は深いがどうするのが最善なのか、これまでよりもさらに見極めづらい。精神病と差別に関わる問題にどのような結論を出していくのか注目。

【単行本】「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」7巻 安彦良和 角川書店 B6 [bk1][Amzn]

 この巻は「ジャブロー編・前」。まだジャブローには入っておらず、ハモンの特攻、黒い三連星、マチルダさぁんのあたりが描かれる。マイフェイバリットモビルスーツであるところのドムが出てくるのがうれしい。ところでこの巻でちょっと気になったのは、ハモンの特攻、リュウの死、黒い三連星のあたりの見せ場シーンのアクションが意外と分かりにくい点。個々のキャラの内面描写はアニメ版よりも深い反面、動きの描写はちと弱いかなあと思えるところがある。ここらへんは安彦良和の漫画家としての方向性の現れなのかなあと、ちと思ったりもした。実はアクションよりも物語のほうを描きたい人なんだなあと。

【単行本】「Landreaall」4巻 おがきちか 一賽舎/スタジオDNA B6 [bk1][Amzn]

 冒険を終えたDXとイオンの二人が、王都の学校に入学し、その学園生活が描かれていく。竜退治なんぞという大それたことをやった後に、いってみれば箱庭である学園編が始まるという構成はちょっと珍しい。でもきちんと面白い。どちらかというとおがきちかはアクションシーンはあまりうまくないところがあるんで、人間関係がメインとなるこの展開のほうがストレートに面白いうな気もする。とくにイオンの気取らない奔放なキャラが見てて楽しい。


7/24(土)……滋養放浪Way

▼うは。徹夜仕事から帰ってきた後、疲れて寝ちゃったので更新が遅れました。職場に3泊くらいしたので家帰ったら定期購読物件が山のように届いていた。今月から少年エースとガンダムエースも通販での定期購読にしたこともあって、ボリューム感がさらにアップ。IKKI、手塚治虫マガジン、エース、ガンダムエース、コミックガーム、フラワーズが集中し、郵便受けがパンクしようかという勢い。

▼そういえばこれまでアニメ感想については新作以外あんまり触れてなかったけど、旧作視聴のほうもちびちびと進行中。1990年代から2002年くらいまでのアニメはかなり見逃しちゃっていたので、ミッシングリンクを埋めていくべく、いろいろと注目作で視聴可能なものを拾っていってます。本当はもっと片っ端から見ていきたいし、漫画も小説も読みたいし映画だってできれば見にいきたいんだけど、一人で何でもかんでもってわけにはいかないのが歯がゆいねえ。

▼まあそれはともかくとして、本日は旧作アニメで「無限のリヴァイアス」[Amzn]を視聴完了。新作チェック優先だったため、途中で1か月くらい見なかったりとかしてて、結局半年くらいかかってしまった。まあ2クール作品なのでちょうどいいような気もするけど。内容のほうは、B館のKoujiさんが1999年度のベストに推していたので、たぶん間違いないだろうと思っていたけど確かに面白かった。巨大ロボットによる戦闘シーンを含む宇宙SFモノという形をとりながら、閉鎖空間で共同体を構築していく中での人間関係のドロドロをつぶさに描いていくヘヴィーな作劇は見応えがあった。とくに後半は、主たる構成員のほぼ全員が緊張の限界を迎え、お互いを否定し、憎しみ、怒り、妬み、依存など生の感情をあらわにしていく。人間関係がこじれにこじれていく様子は、見ていてつらくなるほど。しかしその重さを安易な結論に逃げることなく、最後までガチンコで受け止め、お話をまとめていったのは良かった。最終盤はちょっと詰め込み気味なところはあり、「これで解決するもんかなあ」と思う部分はあったけど、ラストが希望に満ちた後味爽やかなものだったこともあり、納得はできた。楽しませていただきました。ちなみに次の旧作視聴は「スクラップド・プリンセス」[Amzn]を予定。

▼未読物
【DVD】「プラネテス」(4) バンダイビジュアル [Amzn:1/2/3/4/5/6/7/8
【単行本】「二十面相の娘」3巻 小原愼司 メディファクトリー B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「黒田三十六計」4巻 平田弘史 リイド社 A5 [bk1][Amzn]
【単行本】「コロポックル完全版」 花輪和一 講談社 A5 [bk1][Amzn]
【単行本】「EDEN」11巻 遠藤浩輝 講談社 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「ジャイアント」7巻 山田芳裕 講談社 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「バガボンド」20巻 井上雄彦 講談社 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「ブラックジャックによろしく」9巻 佐藤秀峰 講談社 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「蕗のお便り」2巻 菅原雅雪 講談社 A5 [bk1][Amzn]
【単行本】「フェイスガード虜」4巻 おおひなたごう 秋田書店 新書判 [bk1][Amzn]
【単行本】「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」7巻 安彦良和 角川書店 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「Landreaall」4巻 おがきちか 一賽舎/スタジオDNA B6 [bk1][Amzn]
▼26日売り
【雑誌】少年エース 9月号 角川書店 B5平 [定期購読:出版社
【雑誌】ガンダムエース 9月号 角川書店 B5平 [定期購読:出版社
【雑誌】コミックガム 9月号 ワニブックス B5平 [定期購読:eS
▼28日売り
【雑誌】フラワーズ 9月号 小学館 B5平 [定期購読:出版社/eS

【雑誌】月刊IKKI 9月号 小学館 B5平 [定期購読:出版社

 今号には「開かずのマンガ」と題された、ホラー漫画を集めた小冊子が付属。山崎峰水「残街」、オガツカヅオ「こえる」、押切蓮介「かげろうの日々」を収録。けっこうみんなちゃんとホラーしてて、押切蓮介もギャグでなくシリアスなお話をやっている。「いついたるねん」やネムキ掲載作品などで、実力を高く評価しているオガツカヅオの作品が載っているのもうれしいところ。今回はだいぶ大人っぽい絵柄で攻めてきてて、やはり漫画のうまい人だなと思わせるものがあった。次号には雁須磨子、比古地朔弥、鈴薗カリオ、足立和律、色子の作品を掲載したエロ系の小冊子がつくとのこと。

 本誌連載のほうでは、原一雄「のらみみ」が良い。猛暑の中で頭がとろけそうな中、お仕事をがんばるのらみみくんの話。ぐだーっとしたのらみみくんの行動で楽しく読ませつつ、最後はちょっぴり切ないところも見せて引き締める展開がうまい。また原一雄は「麦わらドリル」も掲載。とんでもない発明をするけど、空回りして誰にも相手されない天才発明家とその親友のお話。こちらも心情描写が巧みでかつドタバタコメディ展開もいい。「麦わらドリル」も単行本化してくれないものか。

 読切、岩岡ヒサエ「ホッピーズベア」。アフタヌーン四季賞の佳作にも入っていたので一瞬同じ作品かと思ったが、四季賞のほうは「ハロウワーク」というタイトルでした。で、「ホッピーズベア」のほうはちょっとくたびれた感じのサラリーマンと、クマのかぶりものをして過ごしている小学生少女との触れ合いを描いたお話。同僚女子にフラれたばかりのサラリーマン氏は、自分もかぶりものをかぶったら人生うまくいくかもと一瞬思いそうになるが、んなわきゃないとすぐ気づく。かわいい絵柄と落ち着いた話運びで安心して読めた。市川良「写真の園」はイキマン第9回受賞作品。1台のカメラを手にした少年が、ファインダーを通して風景を見つめることで、日常の風景の中にある素敵さに気づくというお話。素直かつなかなか雰囲気のある画風で印象は悪くない。画面も整理されてて読みやすいし、しみじみとした情景描写、やさしいストーリーも感触良好。作画技術などまだこなれてない面も多いけど、そこらへんはこれからいっぱい作品を描いていって腕を上げてってもらいたい。

【雑誌】アフタヌーン 9月号 講談社 B5平

 今号のトピックとしては、やはり四季賞作品を収録した作品集「四季賞CRONICLE 1987-2000」発刊の告知がされていることでしょうか。
1987:土田世紀、高橋ツトム、松本大洋、入江紀子
1988:太田垣康男、須藤真澄、秋月りす、中山昌亮
1989:新井英樹、ヒロモト森一、榎本俊二、王欣太、入江喜和、ヒラマツ・ミノル
1990:青木雄二、田口雅之
1991:菅原雅雪、的場健、安田弘之、小田ひで次
1992:松永豊和
1993:小原愼司、桑原真也、沙村広明、黒田硫黄、冬目景、五十嵐大介、吉開寛二
1994:芦奈野ひとし、駒井悠、荒巻圭子、木尾土目、安倍吉俊
1995:木葉功一、弐瓶勉、遠藤浩輝、鬼頭莫宏
1996:浅田寅ヲ、若菜将平、真右衛門
1997:林田球、木村紺
1998:篠房六郎、ひぐちアサ、真鍋昌平、漆原友紀
1999:熊倉隆敏
2000:とよ田みのる
という豪華メンツ。四季賞作品集は以前から待望の声が多かっただけに楽しみ。博内和代や山下博行などなど、ぜひ入れて欲しかった人はほかにもいろいろといるが、それはまあ仕方ないか。たぶん今となっては連絡とれなくなってる作家さんも多かろうし。

 園田健一「GUNSMITH CATS BURST」は復活新連載。7年ぶりだそうだけど変わりませんなあ。ひぐちアサ「おおきく振りかぶって」。阿部がかつて組んでいたスゴい投手・榛名のことを語り出す。1試合80球以上は絶対投げない、むだなところでの全力投球は絶対しないなど、確かにはた迷惑。ちょっとずつ説明していく語り口が読みやすくていい。瀬尾浩史「アキバ署!」は2回め。今回は企業の個人情報漏洩がテーマ。絵もうまくネタもタイムリーではあるのだが、前回同様、漫画としては読みにくいなと感じた。PCがらみのネタを分かりやすく説明しようとしていることもあってか、いまいちテンポが悪い。例えば今回も、とある企業で個人情報漏洩があって、その会社のマシンを調べるまでに20ページ近くを要している。またコマとコマのつながりが悪いシーンがけっこうあるのも気になった。

 漆原友紀は読切で登場。「岬でバスを降りたひと」。自殺者が多い岬にあるバス停の近くで店をやっている祖母とともに、そこで降りていく人たちを見つめ続けていた女性のお話。人の生き死にを分けるちょっとした出来事、その境目の部分にひそむもやもやしたものを端整な筆致で描き出す。安定感があってしっかりまとまっている。なお漆原友紀はこの作品や、志摩冬青名義作品、「蟲師」の前身である「虫師」も含めた短編集「フィラメント」が9月22日に発売予定。

【雑誌】手塚治虫マガジン 9月号 KKベストセラーズ B5平 [定期購読:eS

 今号から「新選組」が掲載開始。親を武士に殺されて復讐のため新選組に入った少年・深草丘十郎と、入隊試験のときに彼と一緒になった鎌切大作。この二人の少年をメインに展開していく新選組ドラマ。深草くんがなかなかカワイイなあ。

【雑誌】ビッグコミック 8/10 No.15 小学館 B5中

 なかいま強「黄金のラフ〜草太のスタンス〜」。慎重派である田子の認識も改めさせるほどの草太のハチャメチャパワーゴルフっぷりが面白い。90度のスライスショットをぐわーんと来て、見てて気持ち良い。あとそれにつられて観客がどんどんハイになっていく様子も楽しい。

【雑誌】LaLa 9月号 白泉社 B5平

 時計野はり「お兄ちゃんと一緒」。クラスが学園祭で「ロミオとジュリエット」をやることになり、文化祭実行委員であり、ジュリエット役もやることになった桜がガンバル。なんか桜のことを好きっぽいクラスメート男子も出てきて、ほのぼの楽しく展開。今後はラブコメ風味もアップするかもしれませぬ。いつもながらかわいい絵で微笑ましい作品。


7/23(金)……麺生地が三面記事に

【雑誌】ヤングアニマル 8/13 No.15 白泉社 B5中

 作:雑破業+画:竹内桜「ちょこッとSister」。ちょこが福引きで温泉旅行を当てて、みんなで温泉だ〜編。あんちゃん、ちょこは当然としてアパートの管理人さんも参加、一人邪魔者が入るかと思ったら案の定退場し、あのヒトがプラスされそうな気配。まあ管理人さんのほうに頑張ってもらいたいもんです。けっこうほのぼの楽しくラブコメしてていい具合。柴田ヨクサル「エアマスター」は、坂本ジュリエッタ愛の咆哮編が決着。力強すぎる愛のぶつかりようがユニークで良い。えりちん「みたむらくん」。なんかみたむらくんがモテたくない相手からモテモテ。不思議なカリスマ性のある男よ。ドタバタっぷりが軽妙で毎度面白い。氷室芹夏「月紅」は最終回。正直なところ、途中から物語追えてませんでした。読切、高島知宏「カッパいじり」は、短期集中連載の1回目。女子高生たちと仲良しのカッパのQさんのお話。8ページと短いながら、いかにもアニマルらしいかわいい絵柄で気楽に読める作品。

【雑誌】ビッグコミックスペリオール 8/13 No.16 小学館 B5中

 乃木坂太郎「医龍」は引き続き好調。バチスタチームでもまれる中で成長した伊集院の姿を見て、加藤が再び希望を見出す演出は手応えあり。伊集院の良いところだけでなく、マヌケなところもしっかり描いているのもイイ。失敗と成長のドラマですなあ。作:秋月戸市+画:吉本浩二「こまねずみ出世道」。新シリーズに入ってから登場した新キャラがものすごくうっとうしい。格安物件を紹介する引き換えに、大家から押しつけられた親離れのできてない息子。明らかに役に立ちそうになく、大飯ぐらいで借金まで抱えている。これだけいや〜なキャラを描けるのはちょっとすごいと思う。吉本浩二独特の暑苦しさ全開。

【雑誌】近代麻雀ゴールド 9月号 竹書房 B5中

 画:中村毅士+作:安田潤司「牌の音」は今回もイッちゃってて素晴らしい。やたら背景がキラキラした、ヒクソンのマイルドな笑顔にまずはシビれる。そして写実的なタッチなのに、安田潤司がズッコケてぶっとんだり、さりげなく鼻血をブバッと噴いてたりするあたりもたまりません。この生暖かさは筆舌につくしがたいですな。

【雑誌】コミックバンチ 8/6 No.34 新潮社 B5中

 富沢順「殺し屋麺吉」は7回め。毎回ラーメン用の小道具を使った殺人技が面白くてついつい笑っちゃうのだが、今回のも良かった。麺生地を使った奥義と、それに対する悪者のリアクションがナイス。坂本タクマ「屈辱er大河原上」では、すっかりお笑い芸人として定着した大河原上が、バスツアーの盛り上げ役をやらされることに。そして天敵である大家のババアにより、屈辱的な目に遭わされる。大河原さんの新たな芸をいろいろ見られたのが収穫。作:江戸川乱歩+画:木暮峰「名工のマエストロ」は次回で最終回。「人間椅子」をうまいことアレンジして、大人の色気を感じさせる面白い作品に仕上げている。ラストも楽しみ。全10話だから単行本1巻分にちょうどいい分量ではあるけれどもさて。


7/22(木)……あ、胃の酸か

▼アニメ「鉄人28号」[Amzn:(1)初回/(1)/(2)/(3)/(4)]。敷島博士の過去の過ち暴きまくりな京都シリーズの後編。今回のエピソードは面白かった。普段は隠れマッドサイエンティストなのに、元妻に詰め寄られてあわわわとなっている敷島博士の様子に思わず笑ってしまう。ラストも「おいおいスゴイことやるなあんた」って感じ。神妙な顔つきでスパッと過去をぶっちぎる敷島博士の姿に感動。あと警察にとっつかまっている博士に面会し、執拗に湯豆腐を食わせようとする高見沢母娘の強引さも素晴らしい。

▼「サムライチャンプルー」[Amzn:(1)/(2)]9話。最近ギャグ系で面白い話を連発している。今回も箱根の関所でとっつかまり、ジンとフウを人質にとられたムゲンが「走れメロス」みたいなことをやるかと思ったら、後半はヘンテコ展開になって……という感じ。オチはかなり早い時点で予想がついたけどくだらなくていい。あとフウがちょっとHっぽかった。「ギャラクシーエンジェル[Amzn]。こちらもドタバタ。ウォルコットがわけのわからんものに矢継ぎ早に変身しまくったり、フォルテも蜘蛛女になったり、いろいろごちゃごちゃで面白かった。ギャグが盛りだくさんかつ気楽に見れて、これまでのシリーズは見てなかった身でありながらもけっこう楽しんでおります。

▼カノープス製ビデオキャプチャーカードの新製品「MTVX2004HF」は、デジタル放送対応でコピーワンスも録画可能とあったのでちょっと期待してたんだけど、どうやら「録画に使用したMTVX2004HFが差さってるマシン」+「付属ソフトのFEATHER 2004D」の組み合わせでしか再生できず、録画した動画ファイルの編集や他形式への変換は行えない模様。現状では仕方ないんだろうけど、やっぱしこんなんじゃ使えねー。編集も変換もできないんじゃ、わざわざパソコンで録画する意味ナッシング。ていうか日本のコピーガード方式はちょっとキビしすぎ。いくらコンテンツを保護したいからって、ユーザーの利便性をここまで無視するのはさすがにどうかと思いますよ。

▼本日はちょっと録画した動画ファイルがたまってしまったので、ファイルを持ってきて職場マシンでエンコ。家のマシンは録画とエンコ兼用なので予約録画の合間を縫ってエンコを仕掛けるのはけっこう面倒だし、エンコしてると部屋が暑くなるので、これからはちょくちょく会社でやろうかな。

【雑誌】ガンガンYG 参号 スクウェアエニックス B5中

 ガンガンYGとしてはこれで最終号となり、今冬に「ヤングガンガン」として再起動。月2回刊雑誌となる模様。そんなわけで今号は、柱のところにやたらめったら「ヤングガンガン今冬創刊」という告知が入りまくってて、ちょっとうるさいくらいだった。掲載作品の中では、まずTAGRO「グラグラ」。自分の人生計画を手帳に記入し、その達成度をグラフにいちいち書き記している小心な浪人男子が、電車の中で一人の巨乳少女と出会うが……というお話。ラブコメ作品の第1話という趣な青春ストーリー。単発よりはむしろ続き物で読みたい作品かなー。金田一蓮十郎「アストロベリー」。地球人少女に惚れてしまった宇宙人男子が主人公のラブコメ。初々しくてなかなか良い雰囲気。これはもともとガンガンパワードからの移籍作品だけど、今後はどうなるんかな。

【雑誌】モーニング 8/5 No.34 講談社 B5中

 三宅乱丈「大漁!まちこ船」。なんかまちこがタマゴを出産。この娘は何者なんだ……。毎度ヘンで面白い。うえやまとち「クッキングパパ」。今回は田中と花田がマルタイの棒ラーメンを使って、インドネシア風のスタミナヤキソバ「ミーゴレン」を作る。なるほど棒ラーメンでいいのかー。ちょっと作ってみたくなった。マルタイの棒ラーメンは横浜ベイスターズのルーキー・吉川もオススメです(関連記事:サンスポ)。読切、稲田恭明「愛の惨禍」。「生粋の恋愛至上主義者」を自認する女性が、婚約者にフラれて意気消沈し、勢い余って下着泥棒のストーカー男とつき合ってしまうというお話。垢抜けない絵柄で、洗練されているとはいいがたいものの、ちょっとクドめの絵と飄々としたストーリー運びは悪くない。わりと気に入りました。

【雑誌】ヤングサンデー 8/5 No.34 小学館 B5中

 北崎拓「なんてっ探偵アイドル」は最終回。トリコロールたちの夢はネクストジェネレーションに引き継がれて、きれいに幕引き。なんだかんだで好きな作品でありました。ごうろうさまです。窪之内英策による無敵じゃんけん少女ストーリー「ラプラス」は、4週連続登場の最終回。きっちりハッピーエンドで締めくくり。10月に初収録作品も加えて単行本化とのこと。原秀則「レガッタ」。五輪代表を決定するための大沢対梶原の勝負が決着。力強いダイナミックな操船シーンはカッコ良く、爽快感があった。ただ後半に一気に力を爆発させる大沢のスタイルは特殊っぽいので、滝とのコンビネーションを考えるとどうかという問題になりそうではあるけれども。

【雑誌】ヤングジャンプ 8/5 No.34 集英社 B5中

 漫(もも)画太郎「つっぱり桃太郎」。なんか乳もんでミルクだしてそれを吸ってと、いやーんお破廉恥な展開。画太郎先生描くところの女の子はけっこう萌える!とか思っていたら、最終ページで衝撃発言が。次号で打ち切りなんだそうです。どうすんのかなこれ……。サッカースペインリーグFCバルセロナの来日を記念して、高橋陽一が読切「キャプテン翼GOLDEN DREAM」を描いている。今回は前編。今はFCバルセロナの一員である翼と、ジュビロ磐田にいる岬がピッチ上で対決するというお話。以前TBSのサッカー番組「スーパーサッカー」で、高橋陽一が司会の水沼・加藤を漫画に出すと約束していたけど、その公約はここで実現。白石美帆もいちおう登場。試合のほうは次回で。

【雑誌】週刊少年チャンピオン 8/5 No.34 秋田書店 B5平

 馬場民雄「虹色ラーメン」が最終回。主人公の榊太陽らがぶっとんだラーメンジャンキーぶりを見せつけてくれたし、女の子キャラとかも華やかで、ラーメンにはさほどこだわりのない自分で楽しめた。ところで「虹色ラーメン」といえば吉田戦車「ぷりぷり県」に、ぷりぷり県名物の、カメレオンからだしをとったスープがさまざまな色に変化するラーメンというのが出てきたが関係ないですね。松本レオ「格闘新世紀GO BOUT!」も最終回。こちらはちょっと中途半端な形での終了に。キャラ自体は愛敬があり、強引なパンチラとかも好きだったが、肝心かなめの格闘シーンにいまいちカタルシスがなかったかなあ。そのうち再登場してもらいたい。

 阿部秀司「番長連合」。全学会vs.上総連合の最終決戦。堂本の策略が発動し、一気にクライマックスへ。喧嘩を有利に進めるための策略がすごく分かりやすく描かれててググッと読ませる。単純といえば単純な策ではあるんだけど、有無をいわさず畳みかけていく演出がうまいっすね。なんか「三国志」とかの戦記モノみたい。作:氷幻嵩人+画:THE SEIJI「かりんと。」。最近は人格とりかえという要素がなくなり、すっかり表紙に書いてあるとおりの「ドキ2幼なじみラブストーリー」に。今回は海辺でのバイトにやってきた大沢が、そこで城戸とバッタリ。そして花梨と委員長もなぜか海辺に来ていて……。二人とも健康的に育っててグラマラス。カワイくていいですのう。

【雑誌】純愛果実 9月号 光彩書房 A5中

 つつみあかり「姉いっぱいの愛を」。タイトルどおり得意の姉モノで、美人姉妹がかわいい弟に2人でHな行為を仕掛けまくるというお話。口当たりのいい絵と甘ったるい雰囲気、かつきっちりヌケる作品に仕上げてます。ゼロの者も姉モノ。「姉仕様」前編。外ではまったくモテない男だが、家では姉と特別な関係にある少年の物語。相変わらず汁っ気たっぷりな女体描写はエロいんだけど、今回は仕上げ段階まで行っておらず、画面が白いのは残念。

【雑誌】ドルフィン 9月号 司書房 B5中 [定期購読:eS/Fujisan

 くどうひさし「夏のハジマリ」。夏休みに家でダラダラしていた男子の家に、クラス委員長の女の子が突然やってきて……というところから始まる爽やか恋愛ストーリー。お話としてはまあちょっと都合良すぎな気もしますが、くどうひさしのこういう甘ったるいお話はやっぱりいいと思う。スッキリした作画によくマッチしている。天崎かんな「パイズリ姫」は、とある王国のお姫様がお誕生日を迎え、王族の通過儀礼であるバイズリの儀式を学ぶというお話。なんじゃそりゃーという感じではあるけど、天然系でぽわーんとしたノリはけっこう楽しい。巨乳は好きだしー。この人の描くキャラはどっか抜けてて憎めないところがいい。


7/21(水)……両リボン

▼アニメ「お伽草子」3話め。蛮族である土蜘蛛族のもとから、衆生を救う力を秘めた勾玉を奪還するべく、頼光ら一行は土蜘蛛族のアジトに潜入するが……。なんか意外とアッサリ土蜘蛛編が片づいちゃって驚き。作画品質自体は高いものの、アクションシーンが止め絵だったのはちょっとなーと思った。3回めまできたがお話として面白くなるかはまだ微妙なラインといったところ。

▼未読物
【単行本】「美味しんぼの料理本」 ビッグコミックスピリッツ特別編集 A5 [bk1][Amzn]
▼22日売り
【雑誌】ドルフィン 9月号 司書房 B5中 [定期購読:eS/Fujisan

 「美味しんぼの料理本」は、作:雁屋哲+画:花咲アキラ「美味しんぼ」に出てきた料理を実際に作り、その写真とレシピを紹介した本。現在スピリッツで連載中の同企画を見てるとけっこう美味そうだったので。こちらも美味そうだけど、作り方はもう少し細かく写真を入れておいてくれるとよかったかな。

【単行本】「マエストロ」1巻 さそうあきら 双葉社 B6 [bk1][Amzn]

 昨年、一時休刊する前のアクションで連載されていた本作がついに単行本化。スポンサー企業の倒産などにより解散の憂き目にあった交響楽団が解散し食い詰めた面々が、天道と名乗る老人に呼び寄せられて再結集。怪しげな風貌とは裏腹に天才的な指揮者ぶりを発揮する天道に導かれ、楽団のメンバーは極上の音楽を作り上げるべく一歩一歩前進していく。さそうあきらの音楽漫画といえばピアニストの少女が主人公の「神童」が有名だが、今回はオーケストラにチャレンジ。1巻の時点からさっそく音の世界を描いた物語を、面白く作り上げている。お話のテンポがいいし、「至高の音楽が少しなりともかいま見えたか?」と思わせる演奏シーンの表現もゾクッとする気持ち良さ。お話はまだ序盤で、雑誌連載では未完状態だったが、残りの部分は単行本で補完予定。名手さそうあきらがどんなものを見せてくれるか、すごく楽しみ。

【雑誌】週刊少年サンデー 8/4 No.34 小学館 B5平

 久米田康治「かってに改蔵」と井上和郎「美鳥の日々」が揃って最終回。「かってに改蔵」はキレイすぎるくらいにキレイな締めくくりでびっくり。これまでのお話がすごく感動的だったかのように錯覚してしまうほどの作りっぷりに感心。ネタをこれでもかこれでもかとつぎ込む作品だっただけに、ネタ探しはタイヘンだったんじゃないかと思うけど、それを長期間コンスタントに続けたのは立派。面白うございました。

 「美鳥の日々」は落ち着くべきところに落ち着いた手堅い〆。まあ正直なところ、終盤の展開についてはもう1巻分くらい引っ張っても良かったとは思う。美鳥が右手から消えた後の葛藤や、クライマックスシーンはもっとボリュームがあったほうがより感動が深くなったと思うし、綾瀬さんも勇気を振り絞って告白したものの結局沢村の本当に好きな人である美鳥の存在は知らぬまま。彼女の再出発も本当は見たかったところ。ストーリーや道具立ての似た、八神健「ななか6/17」のサブヒロイン、雨宮さんの粘り腰とは対照的にアッサリ身を引きすぎな気もした。ただ全体としてはかなり楽しめる作品だった。ある日突然右手に女の子が宿ってしまうという変わった設定ながら、しっかり王道的なラブコメを展開。明朗快活で親しみやすい絵柄は好感度が高く、ヒロインの美鳥だけでなく、綾瀬さん、耕太らの脇役たちも魅力的に描けていて、気持ち良く読める作品だった。次回作にも期待大。

 雷句誠「金色のガッシュ!!」。戦いの合間のエピソード。ウマゴンのパートナーであるサンビームが清麿の家の近くに引っ越してきて、みんなで遊びに行くというお話。そこでスズメと恵がついにご対面。自分の立場が危ういと焦りまくるスズメだが。最終ページの柱によると「次号より激闘」だそうです。もちろん魔物バトルのほうが、だけど。モリタイシ「いでじゅう!」。熱血柔道編クライマックス。意外なくらい林田がカッコイイところをみせてくれた。そのうちスタンダードなスポーツものを描くこともあるかもしれませんなあ。作:坂田信弘+万乗大智「DAN DOH!!ネクストジェネレーション」。エバ&ラミア姉妹が、ちょっとずつしか出てこないがなんだかエッチくさい。

【雑誌】週刊少年マガジン 8/4 No.34 講談社 B5平

 作:安童夕馬+画:朝基まさし「クニミツの政」。このところクニミツが力強く理想を語っていてなかなか気持ちいい。主人公がカッコイイところを見せているときはやっぱ面白いもんです。赤松健「ネギま!」。いい感じにラブコメしてますなあ。女の子わんさか水着シーンも文句なく華やか賑やか。

【雑誌】COMIC LO Vol.9 茜新社 B5平

 完顔阿骨打「パパのケーキ」。ケーキ屋をやってるパパと、亡き母親に代わってパパをアシストしている娘の来音(ころね)ちゃんの、ホワイトクリームまみれな日々を描いたお話。最近すっかりロリの人になった完顔阿骨打だけど、毎度いい仕事しているなあと思います。少女たちはとてもかわいいし、絵柄もパッと見てこの人だって分かる特徴があるし。宮内由香(←扉ページはカタカナ表記で「ミヤウチユカ」)「あ・の・こ」。たいへん仲の良い二人の小学生少女のラブラブな睦み合いを描いたお話で微笑ましい。安定感があっていいですのう。

 長月みそか「&あいらぶはー」。少年少女のもつれあう多角関係を描いていくお話で、今回はやっと主人公の吉澤くんと、彼が本当に好きな女の子・川崎さんの想いが通じ合う。長月みそかの柔らかく暖かみのある作画は好感度が高い。もう1話くらいはあるかな? うさくん「だいすき♥うさぎ当番」。この人の絵柄も好きだなー。この前のコミティアで何冊か本を買ったが(感想はこのあたり)、ぷにぷに瑞々しい絵柄とちまちましたかわいらしいキャラが愛敬があって楽しい作品を描いている。

 EB110SS「激しいね!!ミスター」。ちっちゃな女の子が、打ち捨てられていた、ちんこ型の物体がぎっちゃんぎっちゃん動く機械を拾ってきてエロ妄想。オチが下らなくて笑った。ほかまみつり「きみはタンポポ」。新任の教師とそのクラスにいた少女が一目で恋に落ちるも……。ちょっと崩れた感じの絵柄がかえって新鮮な触感で目を惹く。けっこう好き。川崎犬太朗「恋のスウィート」。OKAMAチックなタッチで描かれた、猫耳少女がパーッと華やか。主人公の青年はTAGRO風。


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