5/10(月)……小瑪瑙か
▼未読物
【単行本】「仮面ライダーSPIRITS」6巻 作:石ノ森正太郎+画:村枝賢一 講談社 B6 [bk1][Amzn]
【雑誌】ヤングキング 6/7 No.11 少年画報社 B5中
佐野タカシ「イケてる2人」。佐次が小泉に初めてあげたプレゼントである安物の指輪にイタズラしてたら抜けなくなっちゃって……ということで瀬波さんが責任を感じて迷走。今回も友情やら恋愛やらの青春模様が気持ち良く展開されていて良いです。花見沢Q太郎「ももいろさんご」は、気孔パワーを注入された三悟が、触っただけでもものすごい感じてしまうハイパー状態に。でも三悟はそれに気がつかなくて、湊がタイヘンなことに。ドタバタしてて単純に面白い。
【雑誌】ビッグコミック 5/25 No.10 小学館 B5中
作:鍋島雅治+画:はしもとみつお「築地魚河岸三代目」。アオヤギ(バカガイ)編の後編。今回もおいしそうですなあ。小柱のかきあげ食いたい〜。
【雑誌】ヤングマガジン 5/24 No.24 講談社 B5中
作:日高トミ子+画:松本タカの新連載「COME!(コメ)」がスタート。どうでもいいけど作者名が「トミーとマツ」ですな。ヤンキーっぽい絵柄なではあるが、青森県の米農家出身で現在は都会に出て来ている青年がを主人公に、稲作農家の今を語っていく作品になる模様。うまくやればけっこう問題提起もできる面白い作品になるかもしれない。ちょっと期待。古谷実「シガテラ」。なんだか案外あっさりした展開でちょっと驚いた。そして谷脇事件が南雲さんにバレて、荻野くんにまた新たな展開が。青春してますなあ。克・亜樹「ラブらっきぃ」。頭の軽い展開が素晴らしい。この人は立派だと思う。大和田秀樹「さらばインパラ!」はアフリカシリーズ最終回。続きはあるのかなあ。
【雑誌】ビッグコミックスピリッツ 5/24 No.24 小学館 B5中
真鍋昌平の新連載「闇金ウシジマくん」がスタート。タイトルから分かるとおり、主人公の丑嶋は闇金業者。情無用の取り立てで甘っちょろい魂胆の債権者を地獄に叩き落とすのがお仕事。1回めからガツガツ追い込んでて、なかなかシビアな内容で刺激的だった。この人の場合、あまり観念的な方向に行くよりは、こういう世俗的な要素を盛り込んでいったほうがいいような気はする。村上かつら「CUE」は演劇部青春漫画になりそうな感じ。これまでのキツい内容が多かった村上かつらだが、それと比べると多少マイルド。なかなか面白く推移してます。作:神尾龍+画:中原裕「ラストイニング」(監修:加藤潔)。高校野球漫画としてけっこう面白くできていると思う。野球漫画の場合はピッチャー視点のものが多いが、この作品の場合はキャッチャー視点からお話を展開しているところが新鮮。最近の野球漫画は、野球自体の人気が落ち気味なことを反映してか、今までとはちょっと違った視点を導入したものが増えていると思う。これもその1本。
【雑誌】週刊少年ジャンプ 5/24 No.24 集英社 B5平
鈴木信也「Mr.FULLSWING」が連載3周年突破で巻頭カラー。内容のほうもノリノリだなあ。十二支高校の次の相手は、男アイドルユニットが野球部をやってる高校。グラウンドでローラースケート履いてコンサート始めちゃったり、いつもながらのハチャメチャさ加減。普段そんなに触れてないけど嫌いじゃない漫画です。作:大場つぐみ+画:小畑健「デスノート」。今回はLとライトの会話シーンだけで展開されているけど、やっぱり面白い。二人の思惑が交錯する丁々発止のやりとりに緊張感があっていい。
新人読切、遠藤達哉「PMG-0」は、とある共和国の警察的組織である近衛銃士隊に所属する凄腕の格闘少女を主人公としたバトルアクション。尾田栄一郎、久保帯人っぽい作風でアクションシーンの決めページはなかなかダイナミックで悪くない。ただそこに至るまでのページはちまちましてて、ストーリーを追っかけようという気があまり湧いてこなかった。55ページもあるんだから構成次第ではなんとかできた部分だと思う。全体の雰囲気は悪くないので、もう一段のステップアップに期待。
【雑誌】メガプラス Vol.8 コアマガジン B5平
巻頭カラーはRIKI「パイのパイのパイ」。かなりのバカH漫画に仕上がってて良かった。超巨乳小学生の妹と、そのお兄ちゃんのエッチ話なんだけど、まず妹の乳がデカすぎ。さらにカラーページ。ちんこもおっぱいもやけにピカピカ。ツヤがあるとかじゃなくて、至るところに透過光のごときピカッとした輝きを現わすマークが描かれててキラキラしちゃっている。さらに展開もバカっぽい。顔を洗ったお兄ちゃんが妹の差し出したタオルと間違えて、乳房をわしづかみ。ありえなーい。そして妹の衣装が、着衣としてはこれまたありえないくらいの透け透けっぷり。その後のエッチシーンも「んにゃー にゃあーっ」「らいしゅきぃー らいしゅきぃー」「ユイのオッパイにきちぇっきちぇっ」「ドピュドピュオチンチーン」「あちゅーいオチンチーン」などなど、脳味噌のトロけたようなセリフを連発。たいへん面白うございました。
みずきえいむ「まばたきの中であなたをみつめたい」。初めて出会ったときに、アクシデントでキスをしちゃった女教師と、そのお相手である女生徒のラブストーリー。なかなか甘いお話に仕上がってて良い感じ。天竺浪人「わか」は、大学受験のため上京して兄夫婦の家に泊めてもらっていた弟が、色っぽすぎる兄嫁のせいで悶々としまくるというエロコメディ。なかなか下らなくてよろしい。それにしてもこの人は口淫シーンと尻が好きなのだなあと改めて思った。挿入シーンは2カットしかないし。
【アンソロジー】アイラDELUXE VOLUME.22 三和出版 A5平 [Amzn]
今号は10日発売で、次号も6月10日発売となってるけど、これからは10日発売になるのかな? この雑誌はときどき発売日が変わるので、そのたびに書店で探してしまう。
掘骨砕三「疣に這う虫」。相変わらずすごいなあ。今回は下水街で、自分の身体の中で飼っている虫を使って魚をすなどっている少女と、その魚を買い付けに来る飯やの裏方の子の話。女の子の身体の中で虫がいごいごしている様子もすごいけど、身体中に小さな女の子がいくつも疣(いぼ)のように生えている裏方の子のヴィジュアルもまた格別。グロキュートな世界を高い密度で構築していて、いつもながら圧巻。まったくどうしてこういうものを思いつくんでしょうなー。
あと今号には先日亡くなった岡すんどめ(安宅篤と同一人物。→作者ホームページ)の作品も掲載されている。安宅篤名義の単行本は持ってなかったと思うけど、岡すんどめ名義の「姫雛たちの午後」(感想は2003年11月15日の日記を参照のこと)にはとても驚かされ、また楽しませていただいた。独特な作品を描く作家さんだっただけに早逝が惜しまれる。なお6月10日発売予定の次号の予告にも岡すんどめの名前は記載されている。
【単行本】「いやらしい夢」 ゆきやなぎ 富士美出版 A5 [Amzn]
ゆきやなぎの絵は、描線自体は比較的シンプルなんだけどエロい。出るとこが出てくびれるところはくびれた、メリハリが利いていながらつるんと滑らかなボディラインがソソる。乳輪が肉厚な感じな乳房、キュッと持ち上がったお尻、熱に浮かされたようにうるんだ目つき……と、各部がいずれもエロい雰囲気を醸し出している。あと個人的に好きなのがウエスト部分。細すぎな感じはしないんだけど、大柄な男の手で両手の指先がくっついちゃいそうなくらいにガッシリホールドされている様子は、いかにも「いいようにやられてる」って感じで妙にいやらしく感じる。線が整理されているので、表情が分かりやすい点もグッド。掲載作品の中では女学校の乙女二人が学園のパトロン連中に凌辱される「ソルヴィエールの乙女たち」、妹が自分の寝ている間にエロいことを仕掛けてきて……という「いやらしい夢」、海の家できわどい格好で働いているうちにヒロインが発情してしまう「マリコの夏」あたりが個人的にはヒットしました。
5/9(日)……来て来て汽笛
【単行本】「ピースオブケイク」1巻 ジョージ朝倉 祥伝社 A5 [bk1][Amzn]
FEEL YOUNGで連載中の青春恋愛物語。主人公の志乃は、それまであんまり自分からは恋することなく適度にモテて、男とつきあってきたりしたような女性。それがたいへん自分勝手な彼氏にフラれてショックを受けた後、新しいバイト先でそこの店長に恋をしてしまい……といった過程が描かれていく。要約しちゃうと普通に「女の生き様」ストーリーでしかないんだけど、この人の語り口、ストーリーの進め方、キャラクターの個性はやっぱり面白い。強い力で読者をずんずん引っ張っててくれるので頼もしい。このお話なんかは、主人公のねーちゃんも普通っちゃ普通だし、シチュエーション自体もむちゃくちゃ変わっているわけではない。恋愛の過程だって珍しいってほどでもないし、すごくオシャレってわけでもないと思う。振り返ってみると特異な点はあまり思いつかないのに、グイグイ読ませる。普通のラブストーリーなのに、端々から作者のエナジーを感じる。絵にしろ物語にしろ、メリハリの利かせ方がすごくうまい。大したもんです。
【単行本】「アゴなしゲンとオレ物語」15巻 平本アキラ 講談社 B6 [bk1][Amzn]
コンスタントに濃くて面白い。ゲンとケンヂが今回も最低っぷりをモリモリ発揮。今さら書き足すことはあまりないけれど、ギャグ漫画で15巻分、枯れないままコンスタントにやってるというのはやっぱり凄いと思う。シュールでセンスのいいネタもいまだにけっこうあるし。こういう安定していい仕事している作家さんは好き。
【単行本】「レヴォリューションNo.3」2巻 作:金城一紀+画:秋重学 小学館 B6 [bk1][Amzn]
まとめて読むとけっこう読める青春ストーリー。お嬢さま女子学校の文化祭への突入を目指し、オチコボレたちが奮闘。その過程は紆余曲折がいろいろあってドラマチック。まあ正直なところドラマチック過ぎてノレない点もあったりはするんだけどね。
【単行本】「資格救世主てつんど」1巻 高橋のぼる 小学館 B6 [bk1][Amzn]
ヤングサンデーで連載中のなんか得体の知れない作品。現代を生き抜くための必須アイテム「資格」を取得するための指導を行っている「熊田塾」塾長・熊田哲人(くまだ・てつんど)が、そのカリスマ性でもって人々を導いていくっぽい物語。なんで「っぽい」かというと、その指導がどう見てもむちゃくちゃだから。最初に指導するのは、外反母趾で苦しむ母のため、足と靴の専門家であるシューフィッターを目指す女性。でもなんかもっともらしいことをいいつつ、彼女の足の指をなめたり、自分の指をなめさせたりするてつんど塾長の姿は変態そのもの。でもなんか大成功が2回くらい続いて、てつんど塾長は現代のカリスマとなり、彼の指導を仰ごうとする若者たちの競争が展開されていく。てつんど塾長は頭のてっぺんから足の先まで油っこいし、ファッションとかも強烈。とにかく暑苦しくて濃い。ノリがいちいちヘンで、お話のほうもいったいどこへ行ってしまうのやら。とりあえずテンションは高いし、目が離せない一作ではある。
【単行本】「さべあのま全集6 ラストブルーペイジ」 さべあのま メディアファクトリー 文庫 [bk1][Amzn]
MF文庫で出たさべあのま全集の最終巻。今回は同人誌や初期作品など、短編を集めている。この巻についてはものすごく印象に残った作品はないのだけれど、絵については今見ても意外と古びてないなーという気がする。登場人物たちのファッションや髪型がわりとフツーだし、今見てもポップ。あまり時代に流されない作風であるなと改めて思った。
【単行本】「KITEKI −奇的−」 大久保亜夜子 青林工藝舎 変型判 [bk1][Amzn]
東京芸術大学2003年度主席を漫画でゲットし、新聞にも取り上げられるなど話題を集めた作品(参考:東京新聞記事)。B5の用紙に8ページ、それを折り畳んで名刺大のサイズにするという小冊子に描かれたもので、作者の大学生活など日常がコリコリと描かれている。なんというか昔のSF漫画チックな匂いのする作画はなかなか面白くて、日常を切り取っていくセンスも興味深い。「センス」「若さ」「才能のきらめき」「独創性」「瑞々しい感性」「青春」などなど、なんかもうその手の言葉がいろいろ貼り付けられそうな本で、眩しくもあり妬ましくもあり。「東京芸術大学がどーのこーの」という肩書きを、どうしても意識せざるを得なくて、読むとなんだかもやもやした気持ちにもなったりする1冊。
5/8(土)……栄誉牛
▼アニメ「美鳥の日々」第6話。近所の小学生の女の子、栞ちゃんがコスプレしたりしてセイジにいろいろアプローチをかけてくるお話。しっかり面白い。栞を綾瀬さんのブースターとして使うという構成もなかなか。栞はしょせん勝ち目のないキャラだけに、この娘さんのエピソードだけだとちと弱いところもあるが、しっかりダメを押せている。原作どおりの順番ではないが、エピソードのピックアップと再構成がうまい。この作品の場合、作画やストーリー面が安定しているってのもあるが、動きについても意外と面白い。例えば5話で出てきた右手の美鳥が、気絶しているセイジの襟首をつかんで引っ張り上げるシーンとか。原作にもあったシーンではあるけど、これは実際に絵を動かしたほうが面白みが出るあたり。そこらへんを不自然にならず、楽しく動かせている。今回もゲーセンで格ゲーをやるシーン、美鳥がセイジの指示に従ってボタンを押していくツイスターゲーム状態なんかも面白かった。ここまではいい感じできていると思うんで、この調子を維持していければ。
▼未読物
【単行本】「ピースオブケイク」1巻 ジョージ朝倉 祥伝社 A5 [bk1][Amzn]
【単行本】「アゴなしゲンとオレ物語」15巻 平本アキラ 講談社 B6 [bk1][Amzn]
【雑誌】キングダム 6月号 少年画報社 B5中
私屋カヲル「青春ビンタ!」。修学旅行で告白イベントな回。ラブコメしてて良いですなあ。爽やかで甘酸っぱく乳もあり。アキヨシカズタカ「カリスマ栄養士 バランスA子さん!」は読切から連載に昇格。栄養士のA子さんが、食に関するさまざまな悩みを解決していくという栄養漫画。A子さんの本名が「呼偉華栄子(こいけ・えいこ)」というのはどうかと思うが、まあ手堅く読める。「モンキーマジック」のほうが好きだったけど、今回もネタはマニアックといえばマニアック。栄養面についてのウンチクは、もっとてっていてきに細かくしたほうが面白そうな気はする。この雑誌で需要があるかどうかは分からないけど。高橋秀武の読切「The Worm」。普段は昼行灯、でも裏では情け容赦なく悪をぶっ殺す警察官が主人公のハードボイルドアクション。まあよくある話といえばよくある話だが、その分安定感はある。
【雑誌】近代麻雀オリジナル 6月号 竹書房 B5中
先日亡くなった「亜空間」安藤満の追悼特集が。本そういち作画の「麻雀無限会社39」は、遺族の許可を得て「闘牌原作」として安藤満の名前を残すことに。ところで今回の「麻雀無限会社39」は、ヒロイン格の倉田さんがメガネを外したままの状態なのは何かなと思った。せっかくのメガネっ娘なのだから、ちゃんとメガネッ娘として活用したほうがいい。覆面漫画家による「漫画麻雀」は最終回。最後に「上野顕太郎でした」とバラしてるけど、上野顕太郎を知っててなおかつ分かってなかった人はどれだけいたんだろうか……。
【雑誌】コミックRUSH 6月号 ジャイブ B5平
昨月の下旬に出てたんだけど、すっかり買い忘れてました。全体の印象としては悪くない。案外ちゃんと作ってある感じがする。ただ売れ行きにつながるようなヒキはいまいち弱いか。今号では羽々キロ+翔音あやによるカードゲーム「アクエリアンエイジ」の漫画「キングスブレイカー」が始まっている。なかなかきれいで萌え度も十分な絵柄。カードゲームはよく分かんないのだが。この雑誌での主なお目当ては作:ボヘミアンK+画:宗我部としのりのカーリング漫画「オレンジでりばりぃ」。今回はメンバーが揃ってようやくカーリングの基本ルール説明が行われる。まだ競技自体の面白みは出ていないが、宗我部としのりの甘くフレッシュな作画はやはり魅力的。主人公の女の子・白河さんがスタンダードに美少女で、見せ場での表情もいい。実のところ、この作品が単行本化するまで雑誌が続くといいんだけど……とか思って、いちおう雑誌を買い続けている。
【雑誌】FEEL YOUNG 6月号 祥伝社 B5平 [定期購読:eS]
小池田マヤの読切「日曜の糧」が掲載。さすらいの家政婦、小田切里が再登場。今回は彼女がかつて勤めていた小説家である老婦人の息子にして、自身も小説家である男の家に、里がおつとめする。勝手知ったる相手の家で、バッチリ勤め上げる里に対し、男の嫁が嫉妬を燃やすが……というお話。序盤は、里の作る料理がいちいち美味しそうなのが楽しいし、お嫁さんと旦那さん、それから里、それぞれの愛の形を鮮やかに描き出していく展開も巧み。今回は4コマフォーマットではないけど、こちらもしっかり面白いし読ませる。うまいなあと感心。巻頭カラーは単行本が出たばかりのジョージ朝倉「ピースオブケイク」。今回もしっかり面白い。派手な展開こそないが、主人公・志乃の店長さんに対する想いはますます募り、事態は静かに動いている。読ませます。
安野モヨコ「監督不行届」。夫であるカントク・アンノの影響を受け、というかそれに触発されてどんどんオタク化が進行していくヨメ・アンノ。この連載はほのぼのしてて楽しいです。仲良さげかつ楽しそうで毎回微笑ましい。IKARING「しまいもん」。例の姉妹がお見合いパーティに出席するも、ユーコのほうが色っぽい格好をしたら意外なフェロモン出しまくり。でもどうにも間抜けにしか見えないところが面白い。いいギャグセンスしてらっしゃいます。毎回面白い。青木光恵「スウィートデリシャス」は最終回でハッピーエンド。ばいんばいんなコトエリさんが魅力的で、コンスタントに楽しめる連載でありました。
【雑誌】YOUNG YOU 6月号 集英社 B5平
こちらも好調。勝田文「あいびき」は2回め。銭湯をやってるおうちの出戻り娘、鞠の日常を描いていく。ゆるゆるとした肩の凝らない物語運び、ベタベタしすぎない軽やかさがなんとも楽しい。東村アキコ「ゑびす銀座天国」は、短期集中で連載された「ドライアイス」が再登場してシリーズ連載化。ドライアイス屋の青年コオロギの恋物語。短期集中連載時は、ラストが若干あいまいなところがあったので、連載化はうれしいところ。うまい人だし期待してます。読切、渡辺ペコ「9時から5時までのチャコ」もなかなか。彼氏にフラれたばかりのチャコがという女性が、こちらも奥さんに逃げられたばかりの男性と出会い、朝まで一緒に過ごすというお話。といってもセックス……という方向に行くんではなしに、いろいろ語り合ったりしながらそれぞれの方向性を見出していく。品の良い達者な絵で丁寧に作品を作り上げている。なかなか気持ち良く読める作品だった。
【雑誌】ミステリーボニータ 6月号 秋田書店 A5平
星新一小説の漫画化シリーズが最終回。鬼頭莫宏「空への門」、鈴木志保「ゆきとどいた生活」が掲載。どちらもそれぞれの味できっちりまとめている印象。とくに鈴木志保の変則的なコマ割りが醸し出す幻想的なムードは良かった。「コミック★星新一」は第2集「空への門」が7月15日発売予定。掲載作品は、今回の2作と川口まどか「宿命」、東山むつき「患者」、阿部潤「冬の蝶」「死刑」、羽央「鏡」、人見茜「程度の問題」。
【雑誌】COMIC夢雅 6月号 オークラ出版 B5平
今月号から発行元が桜桃書房からオークラ出版に移行。雑誌全体としては、なんかいまいち勢いが弱いか。そんな中、ダーティ・松本「エロ魂!」はいつもながら凄い。今回はもうほとんど全ページ、波が荒れ狂ってるだけ。物語にはなってないけど、むやみやたらと迸るような迫力はある。そして次号から新章開始とのこと。田山真美人の巻頭4ページ漫画「美少女制服デート」は、ほんのりしたピンク色の肌の塗りが美しくて華やか。パッと目を惹く。
5/7(金)……そろそろ子牛
▼踏台昇降のついでに握力を鍛え始めてから約4か月が経過。これまで使っていた40kgのハンドグリップがだいぶ普通にこなせるようになってきたので、新しく50kgの奴[楽天]を購入。さすがに50kgは固い……。で、握力強化シリーズはいちおうこの50kgの奴で打ち止め予定。とくに握りつぶしたいものやもみ消したいことがあって鍛え始めたわけではなく、ほとんど無目的に鍛えてただけなので、さすがにこれ以上強力なのを買うのもなんだし。
▼未読物
【単行本】「レヴォリューションNo.3」2巻 作:金城一紀+画:秋重学 小学館 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「資格救世主てつんど」1巻 高橋のぼる 小学館 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「さべあのま全集6 ラストブルーペイジ」 さべあのま メディアファクトリー 文庫 [bk1][Amzn]
▼8日売り
【雑誌】キングダム 6月号 少年画報社 B5中
【雑誌】COMIC夢雅 6月号 オークラ出版 B5平
▼10日売り
【雑誌】メガプラス Vol.8 コアマガジン B5平
【アンソロジー】アイラDELUXE VOLUME.22 三和出版 A5平 [Amzn]
【単行本】「いやらしい夢」 ゆきやなぎ 富士美出版 A5 [Amzn]
【単行本】「イエローハーツ」3巻 米倉けんご ワニマガジン B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「殺殺草紙」 駕籠真太郎 平和出版 A5 [bk1][Amzn]
面白い面白い。江戸時代を舞台に駕籠真太郎の奇想が次から次へと炸裂する特殊時代劇。東北一帯が記録的な大飢饉に見舞われた天明の世、天外藩という地方の小藩は特殊な政策により餓死被害を最小限に食い止めていた。その政策とはズバリ「人体納税」。それは例えば、元々は間引きされるはずだった新生児、肉体のうち労働に必要ない余った尻の肉などを納税させ、それを領民の食料として供給するというものだった。そのような政策を、狂ってしまった父に代わって取り仕切っていたのが姫である沙霧。彼女はだんだん行いをエスカレートさせていき、納税させた人体で作った内臓風呂で入浴したり、生きた人間の脳を開いて人体実験を行ったりロボトミー手術をしたり、領民を実際に使った超リアルな地獄テーマパークを作ったりとやりたい放題。さらに後半では、天外藩に使える毛を自由に操る毛根忍軍による怒涛の忍術が披露されていく。
この作品では、さまざまな残虐描写が出てくるが、それをあくまでユーモアとして描ききる駕籠真太郎のクールなスタンスが凄い。そして人体を奇想天外な方法でいじくり回し、遊びまくる着想も強烈。とくに残虐なことを実にカラッと明るくエンジョイしまくる沙霧姫のキャラクターはグッド。やってることはムチャクチャなんだけど、とにかく楽しそうだから陰惨な感じにならない。そして後半の毛根忍軍がらみのお話も圧巻。自分の毛を忍法で自在に操り、他人の内側から毛をぞわぞわと生やしたり、人間の切断された四肢を自由に動く極太の毛根で代用させてみたり。山田風太郎的な忍法の数々と、駕籠真太郎ならではのギャグセンスが絶妙にマッチして、もうノリノリ。
それらの奇想をテンポ良く、惜しげもなく大量に投入してくる贅沢さはまさに駕籠真太郎の真骨頂。1巻まるまる使った長編ストーリーとしてもしっかりまとめてきており、実に鮮やかだった。まあ人体いじりとか毛根描写はグロいところもあるんだけど、基本的にはギャグテイストなんで、その手の描写に格別弱いというわけでなければけっこう素直に楽しんで読めちゃうと思う。オススメ。
【雑誌】マンガ・エロティクスF vol.27 太田出版 A5平 [bk1][Amzn]
今号はいまいちな印象。個々の作品は悪くないので読めばそれなりに楽しめるが、全体でいうと「いつものエロティクスFだなあ」という印象。シャレた乾いた感じで行儀の良い作品が揃っちゃっている感があるので、もう少しやんちゃでイキのいい作品も欲しい。そういう型にハマらない作品が1〜2本出て誌面に動きが出てくると、既存の作品ももっと生きてくると思う。
鬼頭莫宏「生死者の聲」。意識を取り戻した遺体、つまりゾンビが自分の身体が崩れ落ちる前に、妻に対して生きているときには言えなかった言葉を伝えに行く。その様子をゾンビを回収するのが役目な管理官が見守る……という構成。きっちりまとめてはあるけど、お話自体は平凡。もう一つ何かヒネリや仕掛けが欲しかった。松本次郎「猫祭り」。ガラクタばかりの街をなんだか不吉なバカ姉弟が行く。不穏なことをやってるんだけど、やけにテンションの高い姉弟の振る舞いがけっこう楽しい。
朔ユキ蔵は初登場でシリーズ連載スタート。まず1作めの「幸せ者はすべて憎しみの対象です」は、いきなり浣腸マニアな女子のお話。ブバーッと爆発させている様子はやけに気持ち良さそう。今スピリッツでやっている「つゆダク」がわりと大人しめなので、こっちのほうではどんどんハジけていただきたいところ。雁須磨子「ファミリーレストラン」は5話め。やけに巧妙に女を口説く老人を、ファミレス店員が見る。いつもながらこの人の作品は楽しい。独特のユルい空気がたまらねい。コナリミサト「ある男とある女が交配したその後。」は、エロティック・マンガ賞で奨励賞を受賞した新人。あっさりした雰囲気のキュートな作画はなかなか面白い。お話のほうはいかにもオシャレな男女話という感じで、完成されてはいるけれども、とくにこの雑誌ではありふれた感じに映ってしまうのが惜しい。
【雑誌】COMIC HIGH Vol.3 双葉社 B5中
全体にいまいちパッとせず。女の子がいっぱい出てくる雑誌のわりに、なんだか華がないような。かといって萌えっつーわけでもない。「少女漫画系青年誌」をうたっているが、少女漫画好きの青年男子ウケしそうな誌面って感じでもないし……。ターゲット層がいまいち見えてこず、微妙さ爆発。
山名沢湖「委員長お手をどうぞ」。今回は4色カラーありで、明るく楽しく風紀委員ライフをエンジョイしている女の子のお話。毎回ユニークな娘さんが出てきて楽しい。今回は風紀委員長娘と、その友達女子、それからツッコミ男子が登場ということもあって、竹本泉「よみきり♥もの」に似た雰囲気を感じた。大島永遠「女子高生−バカ軍団−」は2本立て。遠足編の後半で、みんなが山でいろいろとバカをする話。陽気で賑やか。
【雑誌】コミックバンチ 5/21 No.23 新潮社 B5中
作:沢井鯨+画:深谷陽「P.I.P. プリズナー・イン・プノンペン」が新連載。プノンペンで孤児院を経営していた友人をだまし、その運営資金を奪い去った男に詰め寄ったところ、逆に無実の罪で投獄された日本人男性・イザワケイゴ30歳が主人公。扉ページには「無実の罪で収監された男の騙し騙され頭脳バトル!!」と書かれており、彼が拘置所から脱け出すためにあの手この手を駆使していくというドラマになる模様。原作者の沢井鯨はプノンペン拘置所歴がある人物らしい。深谷陽はアジアものはいろいろ手がけてきているが、今回のは原作がほかの人ということで、従来の深谷作品よりは多少ハードボイルドな雰囲気はある。実力はある人だと思うので、うまく軌道に乗ってほしいもの。山口育孝「虹色のウサギ」は最終回。今どき珍しいくらいベタな泣かせ系なストーリー展開と、80年代テイストをそのまま正常進化させたみたいな絵柄が印象に残る作品だった。なんか不思議な感触。
【雑誌】MUJIN 6月号 ティーアイネット B5平
鬼ノ仁がゲストで登場。「BUFFALO STANCE」。ヤクザらしき父親と、お父さんのことが大好きな二人のエロい娘さんの物語。お話のほうはなんだかあやふやな感じだけど、エロのほうはしっかり。娘二人もそれぞれかわいく色っぽく、ほぼ全ページにエロいカットのあるサービス精神の旺盛さもさすが。甘詰留太「ついている娘は好きですか?」。相変わらずいいですなあ。おちんちんが生えてきてしまう奇病にかかった政治家の娘さんと、彼女につき従っている秘書の青年の愛あふれるHストーリー。男のほうが娘さんのおちんちんをしゃぶったりするという描写が倒錯的。しかも全体的にはきっちりラブラブな心地よい物語になっているのが素晴らしい。ラストページのヒロインの恥ずかしがった顔も、たいへんいい表情です。
笹川ハヤシ「君だけに思う」は、初めて彼氏の家にお泊まりに誘われたヒロインの女子だが、そこにお友達女子が二人強引についてきちゃうというところからスタート。そのまま全体の雰囲気はエッチな方向に流れてっちゃうけど、彼女の愛は強くて……といった甘いエピソード。フレッシュな絵とインパクトのある画面作りがなかなか良好。お話のほうも楽しく甘く後味良し。洋酒オペペ「ウザイあいつ」は、幼なじみ女子に家庭教師をされているうちに、彼女の下半身のむっちり具合に気づいた主人公が欲情してしまい、というお話。ぱっつんぱっつんした太股のボリューム感がエッチで、主人公の足フェチっぷりが楽しい一作。
楓牙「明日からの僕達」。ブラコンのせいで離婚したとうわさされる姉が、弟に濃厚なものすごい勢いでベタベタしてくるというコメディ。楽しいけどストーカー気質なお姉ちゃんはちょっと怖い。しらんたかし「どっちがいいの?」は、車に夢中でなかなかかまってくれない兄に、妹がダダをコネまくる。パッと明るいカワイイ絵柄が好感触。エロシーンの描写はところどころ甘詰留太に似た雰囲気があるかな。
【アンソロジー】「新世紀エヴァンゲリオン エヴァ&エヴァ2アンソロジー」 角川書店 B6 [bk1][Amzn]
根強いですなあ。タイトルどおりエヴァとエヴァ2に分かれた構成になってて、メンツ的にいえばエヴァ側のほうが豪華かな。でも内容的には、ゲームのネタとかひねくったりしているエヴァ2側のほうがギャグとして面白いかなとう印象。全部通しで見ると、トニーたけざきのが一番笑った。下品ギャグはこのくらいマジでやったほうが面白い。あと玉置勉強描くところのエヴァのキャヴァクラバージョンとかも、発想が面白くてグッド。エヴァ2側ではなんだかエヴァキャラが妙に丸い感じのいわさきまさかず、ノリが軽妙な吉川かば夫、ゲームネタをうまくギャグにつなげている児玉樹あたりが楽しいなと思った。
【エヴァ】吉崎観音、小畑健、たくま朋正、別天荒人、広瀬けいた、ゴツボ×リュウジ、滝本竜彦、玉置勉強、沙村広明、鈴木雅久、伯林、竹内元紀、トニーたけざき、乙一
【エヴァ2】いわさきまさかず、林ふみの、吉川かば夫、SAA、伊藤砕虎、桂明日香、児玉樹、矢吹豪、RYU-TMR、今ノ夜きよし、高橋脩
5/6(木)……混濁亭
▼5月4日にBSハイビジョンで後半戦が一挙放映された、アニメ版「火の鳥」をまとめて見る。「異形編」1話、「太陽編」4話、「未来編」2話の合計7話分。前半6話の感想は3月21日の日記で書いたとおりだが、後半7話も印象はあまり変わらず。この中ではヒロインのマリモがわりとかわいく描けていた「太陽編」はまあまあ楽しめた。ただ物語的にはかなり端折られている。原作のほうは、大和時代と未来の物語を並行して進めて宗教対立の様子を描き、ラストでその二つの物語が一つに交わるという構成なのだが、アニメ版では4話に収めるためか未来のほうのストーリーはバッサリ省略。大和時代編のみで構成。大海人王子と大友皇子の権力争いを描いた政治方面のお話も、だいぶ簡略化されていた。
▼今回の「火の鳥」アニメ」化では、劇画調の絵作りのため手塚治虫作品の大きな旨味成分であり物語の潤滑油でもあった絵の艶っぽさや遊びは削られている。より本格的な人間ドラマ、命というテーマを真剣に掘り下げるという調子にしたかったのだろうが、全体の雰囲気が窮屈になっちゃってたように思う。まあ「何が何でも原作通りにやれ」というつもりはさらさらないが、原作の雰囲気を堅守するでなし、アニメ版ならではの新たな面白さを強く打ち出せてるわけでもなし、どっちつかずな印象を受けた。せっかくの大粒な原作リソースだったが、ちともったいない使い方しちゃったかなーと思った。
▼「爆裂天使」第5話。ここまででは一番面白かったかも。今回はメグが生徒として全寮制のお嬢さま学校に潜入……ということで「ごきげんよう」だの「お姉様」だのといったことをなさる。まあベタベタの流行り路線ではあるのだが、基本的にB級アクションモノなんでこのくらいの遊びはどんどんやっちゃってがいいと思う。もっと奔放でもいいくらい。あと今回はメグのおてんばなキャラもよく出ていたのが良かった。あの影の薄い料理人のバイトのあんちゃんと、メグの相棒の人の女学生コスプレもあったりしてそれぞれのキャラがわりと生きてたし。それにしてももう5回も見ているのに、まだメグしか名前を覚えてないんだよね〜。この人たちは、もう少しお互いの名前を呼び合ったほうがいいと思う、などど自分の記憶力のなさを棚に挙げる私。
▼「神魂合体ゴーダンナー!! SECOND SEASON」はけれん味たっぷりで面白いです。ここのところ本筋のストーリーは進んでないが、その分サブキャラ活躍回が続いている。前回はダンナーベースの面々のそれぞれの事情とかが描かれ、今回はロシアの乳ビームロボを操るとろこの乳ねーちゃん・エカテリーナがブイブイいわす。乳がぼんばぼーんと揺れるシーンはとにかく景気がいい。乳万歳。あとこのシリーズはセリフのキレがいい。あと動きもハッタリが利いてて見てて楽しい。
▼未読物
【雑誌】ミステリーボニータ 6月号 秋田書店 A5平
【単行本】「KITEKI −奇的−」 大久保亜夜子 青林工藝舎 変型判 [bk1][Amzn]
【雑誌】コミックフラッパー 6月号 メディアファクトリー B5平 [定期購読:eS]
柳沼行「ふたつのスピカ」。ついにマリカが、アスミたちに自分の出生の秘密を、自分の口で告げる。なかなかいい友情物語になってます。あと打ち上げ花火のシーンの見開きは、絵はシンプルながら美しい。炭山文平の読切「ザ・コンダクティ」は、この人がときどき描いているアメコミ調ヒーローによるドタバタコメディの最新作。今回のヒーローは、普段は劇団員、変身すると「周囲の人間に自分とまったく同じ動きをさせることができる」という特殊能力を発揮する「ザ・コンダクティ」。能力はなかなか目の付けどころがユニーク。ラストもその能力についての設定を十分生かしつつ、馬鹿馬鹿しくも痛快なオチとなっていて楽しめた。ずっとこの手のネタで保つかどうかは微妙かもしれないけど、面白い存在だなと思う。
【雑誌】漫画アクション 6/4 No.2 双葉社 B5中
作:藤井誠ニ+画:鎌田洋次によるドキュメンタリー「17歳。」がスタート。「女子高生監禁殺人」と銘打たれており、ハッキリとは書かれていないけどいわゆる「女子高生コンクリ詰め殺人事件」について扱ったものである模様。とりあえず第一話はキッチリした作りで真剣に事件を取り扱おうという志は感じられる。この事件については、最近でも劇場映画「コンクリート」に抗議が相次ぎ公開中止となった(→毎日新聞当該記事)などいまだ記憶に新しいところだが、それだけになまなかな作り方では反発も多くなるはず。話題は呼ぶかもしれないが、取り扱いの難しい両刃の剣的な作品であるのも間違いない。復刊アクションの本気度が試される一作となりそう。
それから作:戸梶圭太+画:市川智茂による「牛乳アンタッチャブル」も連載スタート。こちらは雪印牛乳食中毒事件を扱った作品。だいぶ露悪的ながら、多少ギャグ的な味付けも施されているのでわりとスルッと読めはする。漫画として面白くなればいいんだけど……。
【雑誌】モーニング 5/20 No.23 講談社 B5中
入江喜和の新連載「昭和の男」がスタート。下町在住の家族の姿を描いた人情ドラマで、メインとなっているのは超のつく頑固者だが、孫には大甘も大甘なじっちゃん。独特の枯れてるけど粋な描線は本作でも健在で、初っぱなから下町の雰囲気をしっかり表現。この人の作品ではやはり「杯気分!肴姫」が印象深いが、また良い作品に仕上げてくれるといいなあと思う。ちょいとオツな食べ物描写にも期待。阿部秀司「おとこ女おんな男」はなんか中途半端なところで連載終了。やはり週刊2本にプラスもう1本ってのはキツかったかな。
【雑誌】ヤングサンデー 5/20 No.23 小学館 B5中
原秀則「レガッタ」。パートナーの人間の力を極限まで引き出してしまう男・安斉とコンビを組んだ大沢が、新たな次元へと突入できるか、それともつぶされてしまうのかという展開。読みやすいし熱血しているしさすがにうまい。北崎拓「なんてっ探偵アイドル」は、ファンと行く銭湯ツアーのお話がまだまだ続いており、引き続きトリコロールオタの皆さんがウザさ爆発でいい感じ。ヴィジュアル的にもサービスはしているのが、なんだか精神的にもエロいと思う。
【雑誌】ヤングジャンプ 5/20 No.23 集英社 B5中
新連載、佐々木拓丸「極道つぶし」が巻頭カラーでスタート。暴力団の抗争の巻き添えにより親を失った少女が、20歳に成長し、同じような過去を保つ男とともにヤクザ殺しを始める……というバイオレンスアクション。そんな好みのネタってわけじゃないけど、とりあえず第一話はしっかりまとめており、ヒキもちゃんと用意してある。
【雑誌】週刊少年チャンピオン 5/20 No.23 秋田書店 B5平
阿部秀司「番長連合」。千葉を仕切る上総連合に対する、全学会の逆襲がスタート。ストレートな陣地取り型喧嘩漫画として、けっこう楽しめる力作になってると思う。読みやすいし。最近自分の中ではパンチラ探し漫画としての位置を不動のものとしている松本レオ「GO BOUT!」だが、今回は本編にパンチラなし。と思ったらちゃんと扉ページでちょりっとやってました。
【雑誌】桃姫 6月号 富士美出版 B5平
エロ漫画としてはけっこう読ませる続きモノが多い雑誌。一時期ちょっと不調かな〜とも思っていたのだが、最近また良くなってきた感じ。瀬奈陽太郎「妹は笑わない!?」は、シリーズ3話め。前2回でタイプの違う妹のラブアタックを受けた主人公のあんちゃんの前に、さらなる3人めの妹が。ドタバタしててノリが良くコメディとしてしっかり面白いし、エロもちゃんとやっている。あとラストのコマで毎回ヒキもちゃんと用意してて(いつも同じパターンではあるけど)、次回へ向けてお楽しみをつないでくれる。瑞々しくて艶のある絵柄もパッと目を惹くし、たいへんよろしい感じで来ております。
島本晴海「ちゅ〜♥ぺっと」は8話め。風俗嬢のイチゴちゃんに入れあげているものの、自分のことを一心に慕ってくる後輩女子で恋人のひいなちゃんとの愛も高まる主人公の秋。なかなか密度の濃いラブストーリーになっていて毎回読ませる。今回の展開もドラマチックで次回が気になる。東雲太郎「包柔温室」は3話め。お話はちょっと全体の構図をつかみづらい点もあるけど、描線はスッとキレが良く滑らかで達者な作画。エロシーンもなかなかに汁気があって良好。
【雑誌】コミックPOT 6月号 メディアックス B5平
EB110SS「子供料金いつかまた…」は、少女売春をしているカリッサちゃんと、その常連客のあんちゃんのシリーズの最終回。まあやっていることはソレだが、ラストは微笑ましくラブラブにまとめてきた。なかなかほんわかヌルまってよい感じでありました。木静謙二「アンクラ」は2話。前回主人公男子のもとに悪魔が現れるが、今度は天使も登場して、彼をめぐって綱引き状態。エロシーンはさすがに実用的だけど、お話としてはまだ序の口といったところ。
5/5(水)……マイナスですな、今
▼どうもウチの場合、Google Adsenseはトップページに置いといても楽天くらいしか広告が表示されず、ほとんど儲からない模様。収益のほとんどはアニメダイエットからのものであるようなので、そっちと日記のページは残しておくことにして、トップページはAmazonのライブリンクのほうに切り替えてみる。でも正直なところ、ライブリンクもあんまり売れるわけじゃないんだよね。ウチの場合は、実際に感想を書いた個別商品からの売上が8割程度、検索ボックスからの売上が残り2割のうちのほとんどなんで……。
【雑誌】CRAFT vol.20 大洋図書 A5平 [bk1][Amzn]
ボーイズラブ系。今回は紺野キタとか雁須磨子とかが描いてないのでちょっと寂しいかな。河井英紀の新連載「青春花心中」は、Jリーグのクラブをクビにされたにいちゃんが主人公の物語。この人のシンプルでスッキリした線はわりと好き。エロシーンもけっこう色っぽいし。設定的にも、サッカー選手というのはわりとおいしいかなあと。まあ実際のサッカー選手で、ここまで胸板薄くて細身で色白でナヨっちいのはどうかと思うけれども。山本小鉄子「晴れてボクたちは」も新連載。主人公のちひろ(もちろん男)が以前仲良くしていた、子供時代の友達の圭吾が、高校2年生になるとともに外国から帰国。と思ったら圭吾はちひろに告白してきた。ちひろのほうには今のところその気はないものの、ドキドキ感はあって……といった展開。二人の様子はけっこう微笑ましく、出だしとしては上々な感じ。
【単行本】「マイナス完全版」1〜3巻 山崎さやか エンターブレイン B6 [bk1][Amzn:1巻/2巻/3巻]
ヤングサンデーコミックス版に未収録だった分も収録した完全版。この機会に読み返してみたけど、やっぱり凄いお話だと思う。この作品は、ずいぶん前(1998年1月)のオスマンで詳しく書いたとおり、「嫌われたくない」という意識にとらわれ続けた女教師・恩田さゆりが、生徒や同僚らに対して、ときに隷従し、ときに抑圧し、ときに支配欲を暴走させていく姿を描いた物語。他人の自分に対する意識に過剰なまでに反応し、自分の意志を持たず、リアクションのみで行動する恩田さゆりの姿は、コミカルでもあるし悲痛でもある。自意識に追い詰められた人間の姿が、ものすごいテンション、迫力をもって描かれている。山崎さやか(当時は沖さやか)の初期の傑作だけど、このころから異彩を放つ非凡な才能だったのだなあと改めて思う。人肉食がらみの話で話題を読んだ作品だけど、それ抜きにしても、というかそれ以外の部分のほうがむしろ読みごたえのある作品。今回、人肉食のエピソードが収録されたおかげで、かえってほかの部分も含めて、フラットかつ正当な評価がしやすくなったといえるかもしれない。再び入手しやすくなったことと合わせて喜ばしいことだと思う。
5/4(火)……不規則是空
▼同人誌即売会コミティアに行ってきました。たまにはちゃんと寝てから行こうと思って、いつもより早めに就寝。本当は5時間くらいは眠るつもりだったんだけど、2時間くらいで起きてしまい、その後どうも寝つけず結局そのまま会場へ向かうことに。会場内は、雨が降りそで降らない湿気の多い日だったので、むんむん蒸し暑かった。回っている途中、本を買ったサークルの人に「しばたさんですか?」と聞かれて「やべー面割れしてるよ」とビビる。まあそれも含めて、いろいろな人にお会いできて楽しうございました。購入本についてはまたそのうち。
▼終了後は知人たちと飲み会で池袋へ。時間が余ったので漫画喫茶に入ってちょっと睡眠補給……と思ったら、電話がかかってきたりしてなかなか眠れず。とどめに別の客が連れてきてた子供が泣き出して、ぬがーという感じに。漫画喫茶に乳幼児さんを連れてこないでくださいよ……。そんなわけで睡眠不足で臨んだ飲み会は、途中うとうとしたりもしたが賑やかで楽しかった。アニメ版「恋風」の話とか、本当にあったイタイ話とか、最近野菜がおいしいねえとかいろいろ。飲み会が終了した後は終電を逃すこともなくちゃんと帰れた。
▼帰宅してみると担当編集者の人から「6日に撮影だから送ってあるブツをレビューして返送してけろー」というメールが届いていた。6日着ということは5日の日中にはブツを送れる状態まで持っていかなければならないが、「このまま寝たら何もやらんだろうな」とか思い、そのままテストを開始。がちょがちょとハードディスクやDVDドライブをつないでみたり、OSをインストールしたり。結局朝5時くらいまでかかってテスト完了。飲み会の時点では眠かったのに、このころになると完全に目が覚めてきて、作業後は漫画を読んだりもした。うーん、不規則な生活だー。
▼5月4日コミティア購入同人誌
【単行本】「時をかける少女」 作:筒井康隆+画:ツガノガク 角川書店 B6 [bk1][Amzn]
タイトルどおり、筒井康隆の小説の漫画化。ツガノガクの華やかな絵柄でだいぶフレッシュな感じに。ヒロインの芳山和子はずいぶん活発で天然ボケで賑やかな感じの娘さんとして描かれている。「時をかける少女」といえば原田知世……となる人も多いだろうけど、それとはずいぶんイメージが違った感じ。帯にコメントを寄せているゆうきまさみの言葉にもあるように、これはこれでまた新鮮。ただ漫画としての完成度はというと、いまいちゆるいかなという気もする。わたわた奔放な描写は楽しいことは楽しいのだが、まとまりには欠けている面があるし、若干読みにくく感じたりもする。
【単行本】「龍」36巻 村上もとか 小学館 B6 [bk1][Amzn]
いよいよ第二次世界大戦も最終局面が近づき、龍も最後の決着をつけるべく旅立つときが。龍の日本時代の友人や敵も登場し、盛り上がってきた。またていは満州映画での最後監督作品を撮るため、子供を売る商人のところで下僕として扱われていた少年を見出し、彼をその映画のメインの子役に抜擢しようとするが……。戦争も最終局面、ドラマもクライマックスに向かいつつあっていろいろ動いている。相変わらずの地に足の着いたストーリー運びを見せていて、面白く読めます。
【単行本】「鬼虫」2巻 柏木ハルコ 小学館 B6 [bk1][Amzn]
周囲10kmの小島に住む、原始的な少数民族の間で繰り広げられるドラマ。マナメという女性が島に漂着してから、島では地熱が上昇し、芋などの食料が全滅するなど大きな異変が起こり始める。閉鎖環境内での人間同士の衝突や軋轢などを、執拗に描いていて粘っこい面白さがある。マナメの狡猾さ、淫らさもいいアクセント。軽く読み流せないおなかにもたれるタイプの作品ではあるが、その分読みごたえはかなりなもの。今後どういう方向に持っていくのか期待。
【単行本】「バドフライ」3巻 イワシタシゲユキ 小学館 B6 [bk1][Amzn]
最終巻。膝を壊して一時はバドミントンの道を諦めていた鈴森さんが再起しようとあがくが……という第3巻。もう少し主人公の如月の話が多いほうが良かったとは思う。イワシタシゲユキについては、今度はもっとぶっ飛んだ作品を描いてもらいたい。
【単行本】「ギャラリーフェイク」30巻 細野不二彦 小学館 B6 [bk1][Amzn]
30巻に到達。いつもながらの安定感。この巻はさほど強く印象に残る回はなかったが、まあ普通に楽しめます。美術の話をしっかりからめてドラマを構築。人情ドラマもきっちりかっちり隙がない。
5/3(月)……蟹だ!テキーラ!!
【単行本】「平凡ポンチ」1巻 ジョージ朝倉 小学館 B6 [bk1][Amzn]
もうタイトルどおりすげー平凡。というのはウソで、次から次へとお話がごろごろ転げ回って先の予想がつかない作品。うだつの上がらない自主映画監督・真島の元に、彼のファンであるという巨乳志望の女性・ミカが出現。「自分の映画に出してやる」といえば思い通りになる女優が現れたと喜び、ミカに好き勝手なコスプレをさせて撮影をしていた真島だが、ウソがバレて事態は急変。そこからまあいろいろあってミカが巨乳アイドルを殺害して、二人で逃避行を開始、巨乳ギャルの団体に出会った後、巨乳の里を目指し……とまあ毎回毎回物語はわけの分からん方向へ大股早足でずんずん進む。キャラクターのほうもくるくる変わる。最初は無邪気な女子高生風だったミカは、魔性の女的な側面をどんどんあらわにしていく。真島カントクはカントクで、デブのキモオタ風だったのが突然やせてイケメンになったり忙しい。
普通こういうヘンなお話だと読者がついていけなくなったりしそうなもんだが(まあもちろんついていけなくなってる人もけっこういるんだろうけど)、ジョージ朝倉の強烈な牽引力は、読者を怪しい世界へ引きずり込んでいく。この強引でねじふせるような展開力は慣れてくると快感。浮き沈みが笑えてくるほどに激しくてスリリング。このぐじゃぐじゃで奔放な物語が、最終的にどういう地点に着地するのか、今後の展開も楽しみ。
【単行本】「いちご100%」10巻 河下水希 集英社 新書判 [bk1][Amzn]
ますます女の子&パンチラがもりもり。いいかげんずいぶん長くなってきて、あっちに気を持たせこっちに気を持たせ、フラフラしてますがまあいいんだ〜。余計っぽいキャラが出てきて迷走気味でもあるけどそれもいいんだ〜。やっぱりかわいい女の子をぼえーっと眺めていられる連載ってのは重要なんだと思う。濃密で甘ったるい寸止めお色気でお肌ピカピカ。
【単行本】「アイシールド21」8巻 作:稲垣理一郎+画:村田雄介 集英社 新書判 [bk1][Amzn]
メリケン軍団エイリアンズとの試合が続く。最初は身体能力の違いから苦戦していたデビルバッツだが、アイシールド21を切り札に猛攻。相手の切り札というか、監督に無視されていた超俊足黒人選手のパンサーを引きずり出す。というわけで格好のライバルを得て、アイシールド21=セナも燃える。正直いっていまだにアメフトのルールはほとんど理解していないのだが、それでも燃えるし、面白く読めている。最近のセナの成長ぶりはなかなか頼もしくて痛快。あとまもりねーちゃんとヒル魔の間のホットラインも良い感じだと思います。
【単行本】「ファンシージゴロペル」2巻 水野純子 エンターブレイン A5 [bk1][Amzn]
カワイイ女の子だらけの惑星・姫コトブキから、理想の女性を求めてやってきた、ぬいぐるみみたいにもこもこ毛むくじゃらでファンシーな生物・ペルの放浪が続く。この巻では物語的に大きな進展はあまりなく、ペルがいろいろな女性に出会っては別れるということを繰り返す。キュートでありながら人生悲喜こもごもという感じで、毒牙あったりシビアだったりするあたりが面白い。ラスト数話でストーリーはいかようにもまとめられるタイプの作品だと思うので、しばらくこの調子で続くかなといったところ。
【単行本】「神戸在住」6巻 木村紺 講談社 B6 [bk1][Amzn]
淡々とつつましやかに、女子大生の辰木さんが折々に抱く感情を丁寧にすくいあげていくお話。普段は出しゃばることはないけれど、含み香みたいな品の良い奥床しさを感じさせる作品。そして普段が楚々としているだけに、神戸大震災編や、次の巻に収録されるであろう日和さん編あたりの重い展開が際立ち、胸に突き刺さってくるわけだけど。一見癒し系っぽくありながら、意外に鋭い刃を懐に忍ばせている油断できない作品。
【単行本】「青春ビンタ!」5巻 私屋カヲル 少年画報社 B6 [bk1][Amzn]
いつもながら楽しい。バカでスケベだけど意外に純情な微乳好きビンタを中心に、ビンタにメロメロな幼なじみで巨乳な元気娘・アミ、それからビンタの想い人でありお子様体型な桃香を中心に、明るく楽しくエッチな学園生活が展開。最近ちと桃香の影が薄くなり、アミの健気さ(でも間が抜けてて裏目ることが多い)が目立ってきた。勢いがあって面白い、良いエロコメディであると思います。
【単行本】「カラダニキイテ」 ゼロの者 一水社 [Amzn]
汗と汁でとろとろに煮崩れたような、じゅぶじゅぶにやわっこい乳を描かせたらエロ漫画界屈指のゼロの者の最新刊。ゼロの者の描く乳は、いわゆる均整の取れた形状ではない。でも量感はたっぷりで、目に飛び込んで来るインパクトはすごいし、またいやらしい。もちろん巨乳のときもいいんだが、そんなデカくないときでもいやらしいのは強い。ていうかこの人の場合、乳だけじゃなくて女体全体がつゆだくだ。尻、腰、ほっぺた、唇……とどれもじゅくじゅく。瞳さえいつも熱っぽくうるんでいるし。
この単行本についていえば、エロシーン自体はかなりノーマル。シチュエーションそのものはいやらしくても、セックスシーンはたいてい正常位でたまにバックが入るくらい。やってもフェラチオくらいまで。輪姦やらアナルはナッシング。そして、これだけの乳を描きながらパイズリシーンがないのも今や珍しいといえるかもしれない。エロ密度がたいへん高いので物足りなさはまったく感じない、ていうか全然いやらしいんだけど、これはけっこう意外だった。個人的にはおちんちんのフォルムがもう少しかなと思うところもあるんだけど、ちんちん派でない人にとってはこの程度がちょうどいいのかもしれない。最近ちょっとストーリー面では弱いかなと思うけど、奇手を使わないでストレートにエロくしているため間口が広く、使える1冊に仕上がっておると思います。
5/2(日)……絹布のハーピー
▼4月は視聴本数を増やしたこともあって春アニメ感想が多めになってましたが、まあだいたい新番組の感じもつかめてきたんで、今後はときどき目立った動きがあったときに適宜書いていくっていう感じにします。
▼「恋風」第5話。いやーこのアニメ、だんだんすごくなってきてますな。とにかく生臭い。アニメ版の耕四郎あんちゃんは、いいところが一つもないっすよー。今回も妹の下着をくんくんしてたことを引きずりまくり、七夏に対してまともに接することができず。部屋のゴミ箱が空になってるのを見て逆上し、酒を飲んで七夏のごはん茶碗を破壊。七夏が誕生日だということに父からの電話(しかも伝言)で気づいて、「あいつは単純バカだから花でも渡しときゃ泣いて喜ぶに決まってる」などとのたまう薄汚さを発動。原作のほうではまだ寡黙でちと良さげな感じのところもあったが、こっちは本当に容赦なし。あと漫画だとこういういたたまれないシーンのときは、ページめくりの速度をアップしてしのぐこともできるが、アニメだと時間いっぱい居心地の悪さを味わい続けることになる。妹萌えに対する痛烈なカウンターパンチ。なんかもうじりじり火あぶりにされているような感覚がたまらない、マゾヒスティックな快感のある作品。楽しんでます。
▼「レジェンズ〜甦る竜王伝説〜」第5話。これは純粋にいつも楽しんでいる。今回はハーピーのレジェンズ、アンナがとても良かった。人間の女の子に化けて学校にやってきたアンナにショウはメロメロ。ショウに対して、親鳥的な感情を覚えてしまうアンナの様子に心トキめく。またそんな二人にやきもち焼きまくりなメグもいい。あんまり、切った張った、やっつけるのどうのこうのといった殺伐としたバトル展開にならない点も、個人的には好印象。海外輸出とかを考えてのことかもしれないけど、戦う殺すっていうのを隠蔽するというスタンスではなく、独自の味付けでちゃんと楽しく見せられているのはいいと思う。春アニメの中では、クオリティでは「MONSTER」や「鉄人28号」のほうが上かもしれないけど、好き嫌いでいったら現在のところこれが一番だなー。
▼5月4日はコミティアっつーことで、本日は商業誌をお休みして、2月コミティアで買った同人誌をガガーッと一気読み。読むほうはそんなでもないけど、さすがにこれだけ一気書きすると時間がかかる……。2月コミティアのときは、仕事の後、一睡もしないで直行したため、すごくぼえーっとしていた。あと会場に着いたのがあんまり早くなかったので、自分が回るころには撤収しちゃってたサークルもあったようで、けっこう買い逃しがあったっぽい。今回はしっかり寝て、体調を万全にして行きたい。と、いつも思うんだけどねー。
▼2004年2月22日コミティア購入物件
【同人誌】「犬の器」Vol.1〜2 森祭 <屁のカッパ>
【同人誌】「粗茶ですが」 森祭 <屁のカッパ>
【同人誌】「赤チン怪談」 <屁のカッパ>
【同人誌】「GENTILUOMO」 natsume <setteorsi>
【同人誌】「つゆくさ」13 <つゆくさ>
【同人誌】「江古田VSメカ江古田」 <地味頁>
【同人誌】「2月14日」 望月あらた <ラジウム玉子>
【同人誌】「ぼくメイ! 僕だけのメイリッシュFinal」 男マン <デジタルボウイズ>
【同人誌】「はじめての。」 男マン <デジタルボウイズ>
【同人誌】「NO REASON」 上原昭人 <ち>
【同人誌】「音叉」 アニュウリズム <シカクイハコ>
【同人誌】「異星構造体」 粟岳高弘 <あわたけ>
【同人誌】「風呂桶の庭」 粟岳高弘 <あわたけ>
【同人誌】「そこに君がいたということ」 川津典昭 <空飛ぶ河童>
【同人誌】「菊男ちゃんのひやし系」 鵜匠カシヲ <赤色オレンヂ>
【同人誌】「醜い僕と有希原有機について」 村山慶 <Night-Marchen>
【同人誌】「けだもののように」完結編III-10 渋蔵 <ぐんたまカンパニー>
【同人誌】「フタナリ姉妹とネコ人間」 亜風紀代 <あびゅうきょ工房>
【同人誌】「『あなたの遺産』発行記念 影男4コマダメ劇場2」 あびゅうきょ
【同人誌】「note-book」 コサカトシフミ/こてはし直樹 <ジャポニカ自由帳>
【同人誌】「ファミリーレストラン」 ハラオ <てぃーちでぃーる>
【同人誌】「Refirgerator Eve」 きりはらただし <迷画座>
【同人誌】「Witch」 <LAPP>
【同人誌】「無題#1」 タテワキコウ <平行事情>
【同人誌】「開店休業」 らいだゆず <HATAHATA>
【同人誌】「私立鳳梨学園卒業文集 第二集」 らいだゆず <HATAHATA>
【同人誌】「春」 Matsuzaki
【同人誌】「幻想蹴国誌」 新谷明弘
【同人誌】「心につもる雪」 甲斐マツリ <アイカラッカ>
【同人誌】「はぁとをあっためて」 よみねむこ <よみねこ>
【同人誌】「カトバーオミマ」 fuhaifaifefie
【同人誌】「さんさんさん」 信吉 <信吉茶屋>
【同人誌】「黒い種 1:黒渦明子」 信吉 <信吉茶屋>
【同人誌】「夕凪の街」 こうの史代 <の乃野屋>
【同人誌】「どきどき Note.1 −Boy's Version−」 山崎浩
【同人誌】「どきどき Note.2 −Girl's Version−」 山崎浩
【同人誌】「−White Pearl− BLUNT FILE:2.5」 宇江克英 <コミック・ザッシュ>
【同人誌】「あすなひろし作品選集4 少年漫画(2)」 あすなひろし <あすなひろし追悼公式サイト>
【同人誌】「あすなひろし作品選集5 青年漫画(2)」 あすなひろし <あすなひろし追悼公式サイト>
【同人誌】「白血フェラ」 神田森莉 <神田森莉出版>
【同人誌】「放課後まんがまつり Vol.1+Vol.2」 新田五郎 <WAIWAIスタジオ>
【同人誌】「チョコレート戦争」 小杉あや
【同人誌】「さぬき う・どーん!」 てらかわよしこ
【同人誌】「森のくまさん」 三五千波
【同人誌】「Love Distortion3」
5/1(土)……熱さふなサウナ
▼ゴールデンウィーク前の駆け込みで雑誌がまだいろいろ。5月4日はコミティアなので、そろそろ前回買った本も読んどかなきゃならんのですが……。
【雑誌】近代麻雀 6/1 竹書房 B5中
作:浜田正則+画:張慶二郎「ミスターブラフマン」。氷室の極悪な容貌に、同卓した人たちがビビリまくるという展開はいつもどおり。今回は相手をしたのが雀荘デビューの中学生二人組で、名前がツジくん、カゴくんだったっていうのがちょっと面白かった。まあそれだけといえばそれだけなんだけど。福本伸行「アカギ」。いつもながらすげー引き伸ばしっぷり。新しい半荘に入る前の念押しだけで一話消費。さすがだ。
【雑誌】ビッグコミックオリジナル 5/20 No.10 小学館 B5中
浦沢直樹「PLUTO」は面白いなあ。前回のアトム登場シーンにはゾクゾクしたけど、今回も引き続き面白い。原作キャラを、しっかり浦沢流に消化して新たなキャラ立てをしている点に感心させられる。あの独特の造形の田鷲警部とかもちゃんと浦沢キャラになってるし。深巳琳子「沈夫人の料理人」。いつもながら李三の翻弄されっぷり、オドオドっぷりが見てて楽しい。自分で作れるものではないけど、料理のほうも美味しそうだし。福本伸行「最強伝説黒沢」では、黒沢さんのカリスマ性がどんどんアップしているというか、バブル気味な感じです。
【雑誌】ヤングマガジンUppers 5/18 No.10 講談社 B5中
風間やんわり「たもっさんの時間」が連載5周年。表紙も飾っているけど、「ウザい生き物が支配するぜ!」というキャッチはなかなかいいと思った。作:山田風太郎+画:せがわまさき「バジリスク」は完結まであと3回とのこと。むだに引っ張らずにサクッと終わらせるというのはええことだと思う。ギャグ枠の「Gag-taste」シリーズでは尾玉なみえ「くノ一児童あこがれちゃん」が掲載。家庭教師のあんちゃんが、忍法を身につけた児童あこがれちゃんを教育しようとして苦戦するというお話。相変わらず尾玉なみえの描くキャラクターは自分勝手でいい。次号も掲載予定とのこと。
柳沢きみお「THE 大市民」。山形先生が今までチャーハンを作ったことがないと判明してびっくり。男の自炊的には基本中の基本料理だと思うんだけど。あとサウナを「自殺行為」と断言してるのはどうかと思った。そりゃまあ過度の利用は心臓への負担も大きいし健康に悪いだろうけど、きちんと利用すれば「自殺行為」ってこたあないと思う。少なくとも筋力トレーニングした後に、汗と一緒に乳酸を輩出して筋肉に疲労を残さないようにするとかいった用途では有効なはずだし。日本サウナ協会(←検索してみたらやっぱりあった)とかから苦情が来たりしないといいんですが。
【雑誌】花とゆめ 5/20 No.11 白泉社 B5平
創刊30周年記念特大号とのこと。そういえばビッグコミックオリジナルも今年で30周年だから、同じ年の創刊なんすね。樋口橘「学園アリス」は新展開。何らかの原因でアリス(特殊能力)を失うという、謎の事件が多発して学園に不穏な空気が流れ始め……という具合。学園祭編はだいぶ平和な感じだったが、今度はそうもいかなそう。椿いづみ「親指からロマンス」。ラブコメしてて良いですなあ。マッサージというアイテムがあるおかげで、お話がラブコメ一辺倒になりすぎないのもちょうどいい力加減。山田南平「紅茶王子」は次で最終回とのこと。
【雑誌】大阪芸術大学 河南文藝 漫画篇 vol.4 2004年初夏号 B5平 [Amzn]
小池一夫責任編集の大学発の漫画雑誌。学生さんの作品はやっぱり完成度が今一歩。掲載されている作品の中では、成田をと「RX」が目を惹くところ。ガラスを引っかいたような独特の硬質な描線は、ラフっぽいけれども独特のゾクッとするような雰囲気があってカッコイイ。
【雑誌】ポプリクラブ 6月号 晋遊舎 B5中
井ノ本リカ子「甘いのがお好き?2」。この前やったケーキ屋さんラブラブHストーリーの続き。今回はケーキ屋のおねえさんとひっついた主人公が、店に弟子入り志願して勘違いした女の子としてしまう、というお話。軽いノリで楽しく読めます。女体にクリームぬりたくりなサービスもたっぷり。宮崎摩耶「どっきんメガネッ娘 キノコ委員長」。いつもながらヘンなノリで面白い。カッコイイけど童貞な男子生徒の股間にきのこが生えてきて、その奇病を直すためメガネッ娘生徒会長が活躍。なんだかトイレのゴミ箱からいきなり出てきて、キノコについてのうんちくをかましたり、なんじゃろな〜というナンセンス展開。やたら「美形で童貞」を連呼するセリフ回しも楽しい。 大林森「武者嫁エリカッ!」。主人公のもとに嫁入りするために、シベリアから女の子がやってきて裸エプロンしたりして迫ってくるという内容。この人の作風も、元気が良くてコミカルでけっこう好き。CGの質感もきれいだし。あと、いわまよしき「兄妹なんていけません!初級編」、あかざわRED「にいちゃんといっしょ♪」の妹モノ2本もかわいく楽しく好感触でありました。
【雑誌】コミックメガストアH 6月号 コアマガジン B5平 [定期購読:Fujisan]
きのした順市「アキみゆ」。イトコで彼女なみゆちゃんという少女が、主人公の通う学校に押しかけてきて、スケベ教師に襲われそうになるが主人公に救われそのままエッチに突入というお話。美少女漫画の標準よりもだいぶ太めな体型な女の子が、ぷにぷにしてて肉感たっぷりで良いなあと思った。たいへん人が良さそう。どざむら「永遠の処女」は4話め。体育館でぶっかけられまくっているうちに、それまで少年のごとく振る舞っていたヒロインの咲耶の中に新たな衝動が芽生えてきて……という展開。ここまで4話かけているが、セックスはまだやっていない。じわじわと少女の内に潜む淫らな本性を浮き彫りにしていくねちっこさがあって、絵づら以上のエロさがある。
【雑誌】キャンドール 6/11 実業之日本社 B5中
ちょっとエッチでラブコメした、楽しく読める作品で固められていて手堅い。中田ゆみ、むつきつとむ、あずまゆき、井荻寿一、法田恵、すずきみら、琴の若子……と、執筆陣はコンスタントな安定株揃い。
チャーリーにしなか「A Little」は、瀬がすごくちっちゃくて子供にしか見えないけど、実は敏腕な女性課長と、そのサポートをしているゴツめな部下とのラブラブエッチ。ちんまりしててかわいいけど気は強そうな課長が、ゴロゴロ甘えてくる様子がなかなかええ感じです。前川★工房「かえでちゃんの全部見ちゃいましたァ♥」は、前川たけしが仕事場をヌードグラビアの撮影場所として提供。AV女優の松島かえでのヌード撮影を生観賞してウハウハーっという内容。なんかてらいがなくて、スカーッと素直にエンジョイしている感じがちょっと楽しい。前川たけしのこういう邪気のなさは好きです。
【雑誌】エンジェル倶楽部 6月号 エンジェル出版 B5平 [定期購読:Fujisan]
山本よし文「プリーズカムインサイドミー」。いつもながらヒロインの父親がイズミヤオヤジで「はっはっはっ」とかいってるのに笑ってしまう。この人は昔の漫画のパロディネタ好きだなあ。奴隷ジャッキー「マーメ井戸」は、井戸から出てきた人魚と主人公男子がねんごろになってエッチしまくるというお話。奴隷ジャッキーにしてはぶっとび度は弱めだが、ノリは良くて楽しく読める。