2004年4月上旬


4/10(土)……修繕代

▼アニメ「この醜くも美しい世界」[Amzn:DVD Vol.1/初回限定版]第2話。前回突如出現したヒカリの存在が、周囲のみんなにバレてタケルは狼狽。幼なじみのマリはやきもち。あと、ヒカリが出現しモンスターが暴れまくった森を調査しにきた女性科学者のジェニファー・ポートマンが、タケルの下宿先にやってきて住みつく。ビールをぐいぐい飲んで奔放に振る舞う豪快おねえさんキャラ。ラブコメとしてはけっこう楽しく見れている。どこまでラブコメ路線で押すのかはよく分からないけれども。

【雑誌】季刊デ・ジ・キャラット 春号 ブロッコリー/角川書店 B5平

 7月10日発売予定の夏号で「重大発表」とやらがあるらしい。テレビアニメの「デ・ジ・キャラットにょ」が終了したのでこちらもおしまいになるのか、それとも逆に発行間隔が短くなるのか、はたまた判型を変えるなどのリニューアルになるのか。気になるところ。

 今号の内容のほうでは、コゲどんぼ「デ・ジ・キャラット〜でじこだにょ〜」で、みけの登場編(あとアクアも)。みけはやたら元気良くてけっこう好きなキャラ。花屋敷ぼたん「ラ・ビ・アン! 〜うさだの恋の物語〜」。オトメチックで良い。なんだかラブラブしてるし、うさだの耳コプター発動のエピソードも楽しい。ひな。のフルカラー漫画「にょ!」。今回は「にゅ!」じゃないので主役はぷちこでなくでじこ。あとひな。はモノクロの「ぴよぴよぴよこちゃん」も執筆。ひな。は本当にデ・ジ・キャラット世界を自家薬籠中のものとしておりますなあ。山田J太「GGBG!」では、線がシャープな感じでぴよこがなんかほかと違った感じ。でもこれはこれでかわいいので良い。

【雑誌】ビッグコミック 4/25 No.8 小学館 B5中

 作:鍋島雅治+画:はしもとみつお「築地魚河岸三代目」。ここのところ毎回いってるけどサワラがうまそうだなあ……。刺身、および寿司ネタにして使うというのはぜひ一度食ってみたい。カラスミが元々はボラの卵でなくサワラの卵であるというのもびっくりな小ネタだった。

【雑誌】大長編ドラえもん大全集 4 藤子・F・不二雄 小学館 A5平

21世紀なのか……  シリーズ最終巻(←A5平とじの極厚サイズで出ていた「大長編ドラえもん大全集」の最終巻という意味で、「大長編ドラえもん」が最後というわけではありません)。この巻には「のび太のワンニャン時空伝」「のび太とふしぎ風使い」「のび太とロボット王国」「のび太と翼の勇者たち」「のび太の太陽王伝説」「のび太の宇宙漂流記」「のび太の南海大冒険」を収録。

 作画者が萩原伸一になったり、岡田康則になったり、藤子・F・不二雄プロになったりするけど、基本的なテイストは揺るぎなく、どのお話もロマンと冒険があって面白く読めた。のび太はいい奴だ。大長編についてはそのうち全部まとめ読みしたいな〜と常々思っていたので、念願がかなって満足。ところで最新映画ストーリーでもある「ワンニャン時空伝」内の、ここに画像を貼り付けた1コマには衝撃を受けました。あの世界も21世紀になってるのか……。昭和は遠くなりにけり。

【雑誌】メガプラス Vol.7 コアマガジン B5平

 都氏「にんにんのヒミツ」。美人の女上司にしかられまくりの男子社員・大滝君が、なんだかくノ一に捕まってHなことをされまくり……というお話。なかなか絵がかわいくて、エッチシーンもしっかり。ドタバタしたストーリーも楽しく読めます。みかん(R)「逃避Type」は、親の離婚を機に錯乱した少女・夏日子が学校で皆にイジめられる一方、彼女のことを心配しているが何もできないでいる幼なじみの少年は苦悩を深めていき……という苦〜いストーリー。逃避の果てに夏日子の見つけた希望の形も切なく、非常にビターな仕上がり。


4/9(金)……主が遠く

▼飲酒が原因で帰宅後速やかに就寝してしまったため、本日は少なめ。踏台も踏めず。春アニメ新番組はかろうじて「魔法少女隊アルス」だけ見る。

▼「魔法少女隊アルス」は、NHK教育「天才ビットくん」内のアニメコーナーで放映される毎回約9分間のアニメ。森本晃司率いるSTUDIO 4℃がアニメーションを制作。魔法とかに興味津々な女の子アルスが、学校の建物から転落したと思ったら、そのまま魔法の世界へと迷い込んでしまい……という出だし。まだ9分間、普通の30分アニメならAパート分にも満たない時間なので、物語は序の口といったところだけど、作画品質は高く映像面ではしっかり楽しめた。アルスの奔放なキャラクターもなかなか魅力的だと思う。まずは期待できそう。

▼未読物
【単行本】「トリバコハウス」1巻 宇仁田ゆみ 祥伝社 A5 [bk1][Amzn]
【単行本】「やまとの羽根」2巻 咲香里 講談社 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「サムライダー」3巻 すぎむらしんいち 講談社 B6 [bk1][Amzn]
▼10日売り
【雑誌】季刊デ・ジ・キャラット 春号 ブロッコリー/角川書店 B5平
【雑誌】ビッグコミック 4/25 No.8 小学館 B5中

【雑誌】ヤングアニマル 4/23 No.8 白泉社 B5中

 宮野ともちか「ゆびさきミルクティー」。冒頭の黒川さんのモノローグに思わず笑ってしまった。「あの頃は全てに疲れていた 興味のない話題 彼女たちのシュガートークに ついていけずにいた」。ビバ、シュガートーク! 克・亜樹「ふたりエッチ」では、優良さんの友達連中と一緒の温泉旅行にまぎれこんだ真が一条さんとアヤしい展開に。たまには違う人というのも漫画的には色っぽくていいと思う。えりちん「みたむらくん」。本気か、清佳? ということでみたむらくんに恋の予感なのかー。どうなるんだか気になってしまう展開。

【雑誌】ビッグコミックスペリオール 4/23 No.9 小学館 B5中

 高橋のぼるの新連載「知事ラン子」がスタート。まんま「大門寺さくら子」の女性県知事版という感じ。あと今号には作:工藤晋+画:森田崇で「ハルウララ物語」の前編も掲載。

【雑誌】コミックバンチ 4/23 No.19 新潮社 B5中

 梅川和実「ガウガウわー太」のキャラクター人気投票の結果発表が。1位が委員長なのはまあ納得として、主人公の太助が6位なのには笑った。犬よりも下だし、今回の最終ページにも「まいの涙に太助(6位)は!?」とか書かれてるし。あと委員長ピンのカラー扉はいいです。華やか。あと今号には、「コンシェルジュ」を描いている藤栄道彦のコミックバンチ漫画大賞準入選時の作品「賞金家業」も掲載されている。バンチ的にけっこう力を入れてるんだなというのが伺える。実際うまいし。


4/8(木)……二次誘発号

▼アニメ「鉄人28号」第1話。これはすごく面白い。公式サイトでキャラクターデザインとか見てて「期待できそうだな〜」と思っていたけど、第1話はそれを上回る出来。作画クオリティが高く、ハッタリの利いた演出も巧妙で、見ていて次に何が起こるのかな〜とワクワクさせてくれるものがあった。今川泰宏作品だけに「ジャイアントロボ THE ANIMATION」をほうふつとさせる作り。何よりあんなのっぺりとしたデザインの鉄人28号がすごくカッコよく感じたし、正太郎くんもイキイキしてて良い。あと下手にヒネった主題歌を当てず、「ビルの街にガオー」でいってくれたのもうれしいところ。素直に燃える。このままクオリティさえ落ちなければ相当楽しませてもらえそう。原作付き作品であるとはいえ、原作が相当古いので、鉄人にGロボテイストを生かしたオリジナルって感じで新鮮に見られる。ここまで見た今季アニメの中では、今のところ期待度一番手。ところでAmazonを検索してきたら出てきた6月23日発売予定の「鉄人28号 DVD-BOX1」って、この新シリーズのものなんすかね。発売がキングレコードだからたぶんそうだと思うけど。

▼「神魂合体ゴーダンナー!! SECOND SEASON」第1話も見てみたけど、こちらは前シリーズ[Amzn]の総集編だったので飛ばし飛ばし。これは次からが本番ということで。

▼「恋風」第2話。なんとなく微妙感アップ。この作品の場合、見る者を七夏に惚れさせてなんぼかなあと思うのだけど、可愛さがちょっと中途半端なような。とくに表情が動くシーン。千鳥ねえさんによる予告シーンは、全然予告になってないけど楽しい。

▼未読物
【単行本】「ういういdays」1巻 犬上すくね 竹書房 A5 [bk1][Amzn]
▼10日売り
【雑誌】メガプラス Vol.7 コアマガジン B5平

【雑誌】近代麻雀オリジナル 5月号 竹書房 B5中

 「麻雀にまつわる事件を徹底究明!」と銘打って、3話集中新連載、作:福地誠+画:松田望「特命リーチ!200X」がスタート。近麻オリジナルは最近企画モノ色を強めているけど、その路線の作品がまた一つ追加。梶原崇「麻雀戦士イーソーマン」は4ページのギャグ漫画。キャラクターがいちいち暑苦しく、かつくだらなくて個人的にはけっこう好き。

【雑誌】モーニング 4/22 No.19 講談社 B5中

 新連載、こしのゆう「N's あおい」がスタート。「N's」とは「ナース」と読む。そんなわけで「ブラックジャックによろしく」に続く病院モノ。とりあえず出だしは悪くないけど、「ブラよろ」だけでなく「サイコドクター楷恭介」もあるわけだし、雑誌全体で見ると医者・病院モノがこれだけ多いのはいささかバランスが悪いような気はする。というかあんまり病院不信を煽りすぎるのもどうかとは思うし。月イチ連載、安野モヨコ「働きマン」は2回めが掲載。今回はガリガリ働くヒロインの松方と、それを上のほうから余裕ありげに見ている成田の対比を面白く見せている。それにしてもみんな一生懸命仕事してて偉いなあ。作:戸田幸宏+画:八坂考訓「キマイラ」。星野国義の政治家としての新鮮なカリスマ性がしっかりと描かれてて面白い。山崎さやか「はるか17」は、はるかがアイドルとして力を発揮していっててなかなか手応えあり。表情が魅力的なのも良いです。

【雑誌】ヤングサンデー 4/22 No.19 小学館 B5中

 小田原ドラゴン「小田原ドラゴンくえすと!」が掲載。今回はドラゴン先生ご一向が、キャバクラ好きの男たちが集まるオフ会に潜入。ドラゴン先生の「キャバクラにあるのは安い酒と嘘つきの女ともめないおっぱいだけだ」というセリフは名言だと思った。それとオフ会の参加者たちのもっさり感もええ具合に描いてます。

【雑誌】ヤングジャンプ 4/22 No.19 集英社 B5中

 また高橋陽一先生のアレが始まった! というわけで「キャプテン翼ROAD TO 2002→GO FOR 2006」というサブタイトル付きで、「挫折の果ての太陽」がスタート。今回はイタリアセリエC1まで落っこちてきた日向小次郎が主人公で、彼の復活の物語を描くという感じ。身体の左右のバランスが悪いことに悩む小次郎が装着している「俺のバランス矯正ギプス」で爆笑。これ絶対効かないと思うよ……。作:外薗昌也+画:別天荒人「ガールフレンド」は2回めが掲載。自分をおっかけて高校に入学してきた幼なじみの女の子と再会し、胸トキめく主人公。しかし彼女には中学時代から続く彼氏もいた。身体は幼なじみ、心は中学時代の彼氏という関係を選択する、彼女の恋愛感覚がなかなか現代的な感じ。漫(もも)画太郎「つっぱり桃太郎」。桃太郎娘がかわいいなあ。

【雑誌】週刊少年チャンピオン 4/22 No.19 秋田書店 B5平

 桜井のりお「子供学級」。梅子の得難いツッコミ役である同僚教師、雉原せーじの妹が出現。それが超巨乳。そして繰り広げられる巨乳vs.貧乳(ていうか子供)の凄絶なバトル。巨乳技がいろいろ炸裂してて、なんだかアクション。乱暴で面白いッス。水島新司「ドカベンスーパースターズ編」。なんか里中って、ドカベンと一緒のチームにいるとやたらポコスコ打たれるような気がするなあ。違うチームにいたときはいつの間にか完封とかしたり、三振獲りまくってたのに。

【雑誌】FEEL YOUNG 5月号 祥伝社 B5平

 青木光恵「スウィートデリシャス」。コトエリさんもレオくんもちょっと浮気気味か〜と思ったら、意外とハッピーなことに。平和で良かった。そして次号で最終回。以前のFEEL YOUNGを覆っていた不幸な女オーラはずいぶん吹き払われてきております。そういえば有間しのぶ「モンキー・パトロール」の香も、今回はわりといい状況に。安野モヨコ「監督不行届」は毎回コンスタントに楽しい。カントクはいいキャラだ。IKARING「しまいもん」。いつもの姉妹が二人で温泉旅行に出かけるも、あれよあれよという間に事態はたいへんしょっぱ〜い方向に。キャラクターの頭のネジのゆるみっぷりが楽しく、いつも笑ってしまう。

 ジョージ朝倉「ピースオブケイク」はヘビーな展開。主人公の志乃に嫌がらせとかをしていた店長さんの女・あかりのダークサイドが描かれる。志乃が店長さんを諦めて一件落着かと思ったら、そうは問屋がおろさない。強力なストーリー展開で読者を物語にグイグイ引き込んで来る。面白いなあ。

【雑誌】YOUNG YOU 5月号 集英社 B5平

 勝田文のYOUNG YOU初連載「あいびき」がスタート。スッキリした上品な絵柄なんだけど、ゆったりした味わいのある絵柄が好印象。お話のほうも手綱がゆるくて和みます。離婚して実家に引き込み、家業の銭湯の手伝いをやっているヒロインの真理。その銭湯に、弟の知り合いの青年が居候することになり……という出だし。だからといって即ラブストーリーとなっていくわけではなく、第1話はほのぼのとホームドラマっぽく展開。この急がない雰囲気に癒されたりする。谷地恵美子「すぐりの季節」は、ヒロインのすぐりと、子供の頃一緒に過ごした「せん」が思いもよらず再会。もう少しスレ違うかなとも思っていたけど。羽海野チカ「ハチミツとクローバー」。最近、ギャグとシリアスのバランスが悪くなってきてて、迷走気味な感じがします。

【雑誌】COMIC夢雅 5月号 桜桃書房 B5平

 奴隷ジャッキー「ダイエットレイプ」。まあそのまんまのタイトル。ダイエットだからといって町中で堂々レイプしまくる男の物語。8ページでスパーンと弾けておしまいになるしょーもないお話です。草津てるにょ「千歳」は、幼なじみの女の子が母乳の出る特殊体質だということを知ってしまったあんちゃんが、彼女を女性として意識し始めて……というお話。張りのあるお乳はいつもながらエッチ。でも個人的には母乳モノはなんなくグッと来なかったりはするんですが。よねもちあきひこ「With」。父母を交通事故で失ったことをきっかけとして、引きこもりになってしまった妹を、兄が心配して彼女に向かい合おうとしていく物語。珍しくかなりシリアスな作品。ダーティ・松本「エロ魂!」。まだまだ続くエロ漫画家たちの飲み会編。ゲロをぶちまけ、机をひっくり返し、殴り合いながらガバガバ飲んで、夜の街を疾走する。ただ飲み会の後、街に繰り出すというだけのお話なのにやたら激しい。この爆発ぶりはいつもながらスゲー。


4/7(水)……クッキー製造機

▼本日は飲酒していたので春アニメチェックはお休み。

東芝 健康イオンチャージャー搭載空気清浄機 CAF-C3 【送料無料】
CAF-C3
▼なんだか最近、部屋がカビくさい。その原因はまず間違いなく本の山。なんか古本屋っぽいニオイがする。それが気になったので空気清浄機でも買うかーとか思い立つ。空気清浄機には詳しくないのだが、家電マニアな同僚の人にオススメされて東芝の健康イオンチャージャー搭載空気清浄器「CAF-C3」[楽天]という機種を選択。リンク先のショップ「PCあきんど」では、送料・税込みで1万290円。楽天で検索するともう少し安いところもあるようだけど、送料と消費税まで考えるとココが4月7日現在では一番お得っぽい。届いたらまた何か書くかもしれません。

▼未読物
【単行本】「さべあのま全集5 マービーとギジェット」 さべあのま メディアファクトリー 文庫 [bk1][Amzn]

【雑誌】COMIC HIGH 5/8 vol.2 双葉社 B5中

 読切の森島明子「オトコノコなカノジョ」は、ある日不思議な薬によって身体が男の子になってしまった女子高生が、親友といっしょにおでかけしてドキドキ……ってな感じのお話。男の子になっているのだからごく普通の反応ともいえるんだけど、本当は女子なだけに百合〜な雰囲気も漂っているのが楽しい。山名沢湖「委員長お手をどうぞ」。今回はハリキリすぎな保健委員長娘のお話。喋々結びの包帯をうれしそうに見ているシーンがカワイイです。

【雑誌】週刊少年サンデー 4/21 No.19 小学館 B5平

 読切の河北タケシ「犬ちゃん」がヤケクソなネタで面白かった。タイトルから一瞬、加藤賢崇を想像したが全然違った。幼なじみののんちゃんという女の子に、犬として使えている少年を描いたドタバタギャグ。最初のページから女の子が男の子を首輪でつないで連れ回しているという異様な状況。おしっこでマーキングもする。描写に屈託がないのが余計にシュール。こういう思い切りのいい作品は好き。

 井上和郎「美鳥の日々」。ルーシィがアメリカに帰る日が近づきみんなでお別れパーティ。綾瀬さんが下着姿になったり賑やか。いっぽう美鳥は、このままの状態でいるわけにはいかない→セイジとの生活の終焉に想いを馳せるとともに、ルーシィの姿に自分を重ね合わせるが……といったところ。センチメンタルなシーンとお楽しみシーンがバランス良く同居してていい具合。モリタイシ「いでじゅう!」。柔道部にヌルヌル大王・林田くんの後輩女子が入部か。ラブコメ度アップの気配。田中保左奈「暗号名はBF」。新キャラのおさななじみ女子・なつめの登場でテコが入っている。考えてみればクラスメートのお嬢ちゃんは、常に物語にからませられないから、こういうキャラがいたほうがええですな。

【雑誌】週刊少年マガジン 4/21 No.19 講談社 B5平

 森川ジョージ「はじめの一歩」は、武の巧妙な策略が明らかになる。なるほどねえ。これまで散々試合は描かれてきたけど、それでもまだ引き出しがあるとは。コージィ城倉「おれはキャプテン」は安定して面白い。引いたカットでグラウンド全体を描く構図を多用しているので、「今グラウンドで何が起きているのか」ということがすごく分かりやすい。コマ割りもさりげなくテクニカルだし、コージィ城倉は漫画が巧いなあとしみじみ思います。太田正樹の犬ゾリレース漫画「ヤオビ」は、短期集中連載の最終回。珍しいネタではあったがけっこう本格的な作りで面白く読めた。最後のデッドヒートシーンとかはちょっとはしょり気味だったけど、ページ数の問題もあるし仕方ないところか。

【雑誌】MUJIN 5月号 ティーアイネット B5平

 甘詰留太「いまのうちキョーダイげんか」。いやーいいですな。弟が家に女の子を連れてきたのにジェラシーを感じたおねえさんが、その娘さんの隙を見て弟にHなことを仕掛けてくる。ずっと同じ家で暮らしていた姉弟のラブラブぶりを、イタズラ心たっぷりに描いたお話は、とても甘く、そして濃密。眼鏡とリボンのかわいいおねえさんの弟ラブな表情もいい。この人は本当にハズレがないですな。巻頭カラー、瓦屋A太「キズアト」。新体操の選手であるヒロインと、そのボーイフレンドのエロエロシーンからスタート。むっちりとしたボリューム感のある乳が、白いレオタード越しに透け透けになっている様子がたいへんエロっちいです。


4/6(火)……ばっくれてんしー

▼春アニメ。本日は「MONSTER」と「爆裂天使」。

▼「MONSTER」は今季のラインナップの中では最も手堅そうだなと思っていたが、期待に違わぬ良い出来。内容も作画も原作をしっかり再現しており、声についてもまったく違和感なし。本当に浦沢直樹作品がそのまんまカラーになって動いているという感じ。影のつけ方まで浦沢チック。浦沢直樹は、外国人や年配の人を描くのがうまいけど、アニメ版でもそれはしっかり再現。ええ顔のおやじとかは、最近のアニメだとあまり見かけないので、これもちょっとうれしい点。アニメ版オリジナルの冒険はなさげだけど、原作が強力だけにノープロブレム。漫画にはない音響とかでサスペンス風味を盛り上げるなどの効果も期待できるので、原作の内容を生かしつつ、アニメ版ならではの面白さは出していけると思う。あとエンディング曲のデヴィッド・シルヴィアン「for the love of life」もカッコイイと思った。あえて問題を挙げるとするなら、途中から見始めてなおかつ原作を読んでない人がすんなり入っていけるかどうかってことくらいか。1年半のロングラン放映となるらしいし、ときどき適度に総集編とか入れてくと良いのでは。この作品の場合、総集編はうまく編集すれば、お休み回の穴埋めとかではなく、しっかり意味がありかつ面白いものにできると思う。

▼「爆裂天使」は仕事人的女の子エージェント4人組が暴れまくり、コックとして雇われたにーちゃんが彼女たちのせいでいろんな事件にまきこまれていくという未来ガンアクションもの。まあ設定としてはよくあるタイプだが、第1話はけっこう楽しめた。女の子は華やかだしアクションも派手。記憶に残る名作とかいうタイプじゃなさげだが、かまえずに毎週気軽に見てスカーッと楽しむ作品としては良さそう。戦闘女子4人のうち2人がかなり綾波&アスカなのはご愛敬ということで。

▼仕事の打ち合わせで初めてお会いした編集者さんが同い年だった。聞いてみると誕生月も同じ。で、さらに聞いてみると誕生日まで同じだった。こんなこともあるもんですなあ。

▼未読物
【単行本】「彼岸島」6巻 松本光司 講談社 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「目隠しの国」9巻 筑波さくら 白泉社 新書判 [bk1][Amzn]

【雑誌】ヤングマガジンUppers 4/20 No.8 講談社 B5中

 風間やんわり「たもっさんの時間」。今回はたもっさんがやけに鮮やかなことやっててちょっと驚き。やるときゃやる男だよう。やらないときはやらないけどねー。新井英樹「シュガー」。衝撃のデビュー戦の後、リンが味わう初めての挫折。これはしばらく引きずるかもしれない。どうなっちゃうんだろう、というわけでまたしても早く続きが読みたい。

【雑誌】漫画サンデー 4/20 No.15 実業之日本社 B5中

 東陽片岡「東陽片岡煩悩劇場」。今回は東陽片岡が牛丼屋で納豆定食を食っている。なんのへんてつもない納豆定食なんだけど、この人が描くとなんだか妙にうまそう。あくまでチープに。たまらん。

【雑誌】コミックPOT 5月号 メディアックス B5中

 木静謙二の新連載「アンクラ」がスタート。けっこう美少年な高校生男子の志門が、色っぽい悪魔のねーちゃんに見込まれて契約を結び、そこからドタバタかつエロエロな生活が始まっていくという感じのお話。今回はわりとコメディテイスト。メガネっ娘な幼なじみ、それからぽわーんとしたお母さんとそのほかの役者も今後お話にからんできそう。いつもながらエロシーンは文句なく実用的。犬星「うえさまゲーム」。父母がルスのおうちで、お兄ちゃんと妹がトランプ。んでもって「王様ゲーム」ライクなゲームをしたところ、妹がエッチをねだってきて……というお話。妹ちゃんのイタズラっぽい表情がなかなか可愛くて、いい感じに萌えます。EB110SS「子供料金まだOK」。外国人のロリロリ娼婦なカリッサが今回もかわいい。あと今回は日本人の娘さんも登場。ヤバめなことをやってるけど雰囲気はほのぼの。松本ドリル研究所「おしりだってあらってほしい」は、トイレのウォシュレットがちっちゃなかわいい男の子になっちゃってるという設定がユニーク。ウォシュレットギミックの使い方も楽しい。

【単行本】「こぐまレンサ」1巻 ロクニシコージ 講談社 B6 [bk1][Amzn]

 接する人によって天使のようにも悪魔のようにも感じられる、不思議な力を持った少女「こぐま」が、さまざまな業深い人間たちのドラマに関わっていくという物語。前作「すべてに射矢ガール」と比べ、今回はずいぶんダークな路線で攻めてきた。1巻については、こぐまは主に人間を見つめているだけ。多少手を下しもするが、人間たちは基本的に自分の意志で行動し、その多くが破滅の道をたどっていく。その様子を描いていくスタンスは相当にクール。お話はオムニバス的に進行しているけれども、いうつかのお話は1巻の時点でもすでにつながりを見せている。タイトルにある「レンサ」は「連鎖」のことだろうけれども、1巻の最後のほうではこぐまがだいぶ自分から動き出すようになっているし、これからどのような連鎖ぶりを見せていくのか楽しみ。

【単行本】「ガタピシ車でいこう!!迷走編」2巻 山本マサユキ 講談社 B6 [bk1][Amzn]

 今回もマニア道を行く人々を楽しく描写。安定して楽しいです。また「ガタピシ車」以外にも、読切作品「ルノーの彼女」「香奈ちゃんとFIAT500」に加え、「ベストカー」に連載中の「日本裏名車道」、日経クリックで連載中の「バラさずにはいられない!」が収録されているのはうれしかった。ステッカーも付いてるし、いつもながらサービス精神旺盛。

【単行本】「賭博破戒録カイジ」13巻 福本伸行 講談社 B6 [bk1][Amzn]

 ついに超高額パチンコ「沼」編が陥落し「賭博破戒録」も完結。やってる人の身体が基本的に動かず、けっこう盛り上げにくいはずのギャンブルであるパチンコを、あの手この手で盛り上げた剛腕ぶりはさすが福本伸行。やはりすごいと思った。あと怒涛の盛り上がりを見せた後、思わず笑ってしまうオチをつけてくるところもイイ。カイジが黒服さんに「優しいおじさん」とかいってるシーンはもう爆笑モノ。新シリーズも鋭意構想中らしいのでそちらも楽しみ。

【単行本】「なんてっ探偵アイドル」16巻 北崎拓 小学館 B6 [bk1][Amzn]

 最近サービスシーンが多めになっているが、それはこの巻も引き続き。そんな中で、アキラと片岡、怪盗リスト、サンタクロースの関係にも変化が。このところだいぶお話は動いてきてる感じです。


4/5(月)……窓ワックス

▼アニメ「MADLAX」第1話。正直なところいまいち。キャラクターの造形は整ってて悪くないけど、心理描写シーンでのCG模様うねうね背景とかはなんだかなという感じ。さらに第1話はストーリーもチープだった。まず主人公のマドラックスが凄腕女性エージェントっていう時点で、設定的にはかなりありふれている。今回マドラックスは、激しい戦闘の行われている密林へ派遣され、そこで一人の若い兵士と知り合う。その後マドラックスは、仲間を救うために敵の拠点に単身乗り込もうとする彼をいったん一人で行かせちゃうものの、後から彼を救うために銃を抜き、敵兵たちを殲滅していく。そこまでするなら最初っから一緒に行ってやれよとか、どっちが正義・悪ってわけでもさげなのにちょっと知り合った若者のために敵兵を皆殺しにしちゃうってのはどうよとか、なんだか釈然としない展開。結局このあんちゃんも死んじゃうし。あと戦闘シーンになるとドレスに着替え、陶酔したように銃を乱射する……というおそらくは本作の一番の見せ場であろうシーンも、いささか安く感じた。初回はマドラックスの顔見せ回といった趣だが、それにしちゃキャラのインパクトも弱かったように思う。続きを見るかどうかは次回を見て判断したいところだけど、期待度は高くないので見ないかも。

【雑誌】コミックフラッパー 5月号 メディアファクトリー B5平

 柳沼行「ふたつのスピカ」。やっぱりアスミはアニメ版よりこっちのほうがちまちましててかわいいなあ。それと柳沼行についてはいつも思うのだけど、引いたカットがいいと思う。すごく描き込んでいるというふうでもないけど、丁寧で雰囲気があるし、構図も印象的。小原愼司「二十面相の娘」。チコがいつもながら可憐。あと彼女を巡って謎の人物(二十面相?)も動き始めてて一波乱ありそうな気配。今後も楽しみ。作:富野由悠季+画:中村嘉宏「オーバーマンキングゲイナー」。まだまだカエル系の透明オーバーマンのあたりですよ。このところちゃんと仕上がっている回が増え、中村嘉宏の絵の魅力が存分に発揮されるようになってきた。ヤッサバとおともだちの占い嬢ちゃんがかわいいなあ。

 岡本一広「トランスルーセント 彼女は半透明」。今回で7話め。劇団のオーディションに落ちてしまった透明少女しずかと、そのボーイフレンドである唯見くんがデート。中盤のデート模様は初々しくて楽しく、終盤も唯見くんの優しさがしみる展開。今回も後味爽やかないいお話だった。7話めってことは、もうちょっとしたら単行本1冊分のボリュームになるけど、フラッパーだけに単行本化はちと難しいかな……。画:谷澤史紀+作:夏秋望「すいむ。」。今回は直樹ちゃんに想いを寄せているらしき女子・森野さんがいい具合。これまでは直樹、あいの幼なじみ二人は鉄板っぽい感じだったけど、その関係にも波風が立ちそうで楽しくなってきました。

【雑誌】キングダム 5月号 少年画報社 B5中

 志村貴子「ラヴ・バズ」は、藤かおると町屋ゆりの入門したてのころのエピソード。楽しくはあるのだけど、人物の描き分けが実はあまり得意でないという志村貴子の弱点がモロに出ちゃった回という感じも。かおるとゆりがけっこうごっちゃになりやすい。とくにお風呂のシーンで、かおるが髪をほどいちゃうとなおさら。岡田正尚「バーンナウト・ガールズ」は最終回。この人の作品って、元気が良くパーッと明るいお色気シーンはけっこういいけど、それ以外のシーンが若干頭に入ってきにくいような気もする。

【雑誌】ビッグコミックオリジナル 4/20 No.8 小学館 B5中

 浦沢直樹「PLUTO」がすごく面白いなー。ロボット刑事のゲジヒト視点でじわじわとお話を進めていき、しっかり読ませる。そして今回の最終ページは、予期してしかるべき展開ではあったけれど、「ここでこう来たか」とうならされた。やはりこれは一流の技だなって思う。次回は5月1日発売号に掲載。新田たつお「鋼鉄おやじ」は巻頭カラーで読切掲載。人間の肉体を鋼鉄のようにする薬を開発するための、人体実験のモニターをやっている中年オヤジの物語。きっちりナンセンスなお話に仕上げており、手堅い仕事。深巳琳子「沈夫人の料理人」。あんだけ翻弄されながら、いまだに沈夫人のことを「誰よりお優しい」と崇めている李三の様子がとても楽しい。この回は沈夫人の旦那さまが菜食とかいいだして、李三が精進料理を作る。でも肉やら魚やらを食いたい沈夫人は、しだいに欲求不満になっていって……といったところ。今回も茶目っ気があって面白かった。

【雑誌】ヤングマガジン 4/19 No.19 講談社 B5中

 大和田秀樹の新連載「さらばインパラ!」がスタート。気の弱い青年である麻木男が、友人とともに超怖い兄貴の車をぶっこわしてしまい、その修理費を手に入れるためものすごくヤバげなバイトに手を出す。そして彼が連れていかれたところは、アフリカ奥地だった……という出だし。まだ始まったばかりなのでなんともいえないけど、この人の力づくな作風はヤンマガには合っていると思う。健闘を期待。古谷実「シガテラ」。谷脇がどうやらたいへんなことになっているらしい……。かなりダークな展開に入って来ており、毎号ハラハラしながら見てます。次号からは「アバンギャルド夢子」の押見修造の連載が開始。これは楽しみ。

【雑誌】ビッグコミックスピリッツ 4/19 No.19 小学館 B5中

 ヒラマツ・ミノル「アグネス仮面」、山本英夫「ホムンクルス」の両作が連載再開。この2作があると誌面の活気がだいぶ違う。どちらもひさびさの掲載だが、中断前と変わらずしっかり面白い。小田扉「団地ともお」は、なぜかベタベタねちょねちょしているともおの手の平にスポットライトが当たる。しょーもない展開で楽しい。

【雑誌】週刊少年ジャンプ 4/19 No.19 集英社 B5平

 「プリティフェイス」の叶恭弘が読切で登場。第10回ストーリーキングの準キングを受賞したニ戸原太輔のネームをもとに、「桐野佐亜子と仲間たち」という作品を描いている。今回は前編45ページが掲載。えーと内容は要するにそれぞれ違った超能力を持つ3人組が、凶悪犯を捕らえるために奔走するというアクションもの。ちょっと能力の内容が突飛な感じはするけど、作画的には元から定評があるところだし、派手な展開も悪くない印象。というわけで後編に期待。河下水希「いちご100%」は、今回も引き続き、なんだか頭のゆるそうな感じのする新キャラねーちゃんのパンツとかが炸裂中。そりゃーエッチな風さんも吹こうってもんです(今回は吹いてないけど)。作:稲垣理一郎+画:村田雄介「アイシールド21」では、セナが男としてたくましく成長中。前回登場したローラーブレード履いたイカした感じのねーちゃんも、その姿にちょっとトキメキ。やはりこういう作品は、主人公の成長が感じられると気持ちいいもんです。

【雑誌】花とゆめ 4/20 No.9 白泉社 B5平

 羅川真里茂「しゃにむにGO」は引き続き面白い。猛暑の中、伊出がいよいよ底なしのスタミナでもって本領を発揮。熱血してて良いです。日高万里「V・B・ローズ」は5回目。服やら小物やらのデザインが得意な主人公・あげはの物語がまっすぐに展開されてて、気持ち良く読める作品。今のところ恋愛方面にあまりウエートが行ってないが、最初のうちはこんな感じでいいと思う。ある程度まで行ってストーリーが進行したところで、ググーッと行くほうが、恋愛のほうも盛り上がるだろうし。新人の古都和子「君とスキャンダル」は、憧れていたスターが自分の兄だったことが判明し、突然自分の家にやってきて同居を始めちゃって……というドタバタストーリー。画面はまだごちゃごちゃしたところがあるけど、軽やかで華のある絵柄はなかなか。ほほえましてくて楽しく読める読切だった。

【雑誌】桃姫 5月号 富士美出版 B5平

 前号に掲載された「マルイモ」シリーズ「妹は美少年!?」の続きである、瀬奈陽太郎「妹はお姉サマ!?」が面白い。女装がバッチリ似合ってしまい、男装好きの妹の手で女装させられたりしている兄のもとに、もう一人の妹が登場。今度はどう見ても年上にしか見えなくて、飛び級で学年まで上になっているセクシー妹が、兄に「私と性交なさい」と迫ってくる。異常な設定ながらもお話はドタバタと楽しく展開。メリハリの利いた絵柄も見映えがするし、オチもいい具合。続きもあるようで、なかなか楽しみなシリーズとなってまいりました。

 嶋尾和「デリケート」も良い。前回、同棲中のいとこ姉妹の妹とやっちゃった主人公男子に、今度は姉のほうが迫ってくる。こちらは妹よりもおっぱいがどーんと大きく、ウハウハ感たっぷり。華やかな絵柄もいい感じ。島本晴海「ちゅ〜♥ぺっと」は7話め。主人公・藤川を心配した、彼の現恋人であり後輩でもあるひいなの健気さが切なくて、キューンと来るモノがある。この人の描くラブストーリーは、恋愛密度が高くて好き。ひねもすのたり「きょうだいの距離」。姉弟モノ。いつもながらにあさりよしとおチックな柔らかい絵柄が魅力的。おねえさんの誘うような目つきにそそられる。あとオチも気が利いてて楽しい作品。

【単行本】「牝肉の淫臭」 峠比呂 桜桃書房/オークス A5 [Amzn]

 3冊めの単行本だが初期作品もいくつか含んでいる。こうしてみると、峠比呂の絵ってすごく変わってきてるのが分かる。もちろん今のほうが技量的にアップしてるし、質感が滑らかで好き。この単行本に収録された作品では「お嬢サマ インパクト!」「お嬢サマ休業日」が良かった。大学生なのに中学生っぽいかわいさで人気の主人公が、お嬢さま二人に見込まれて、二人の間で引っ張りだこになるというお話。結局のところその片方の、洋風お嬢さまっぽいほうが勝つんだけど、そのお嬢さまがとてもイイ。高飛車な口調なんだけど主人公にメロメロに惚れ込んでいる様子がかなり萌え度高し。あと主人公を女装させて、「お姉さま」といわせて喜んでいるあたりとかもグッド。


4/4(日)……痴女、ウハッ……!

▼本日の春アニメ新番組チェックは「レジェンズ〜甦る竜王伝説〜」と「天上天下」。

▼まず「レジェンズ〜甦る竜王伝説」だけど、これは良かった。結晶体に閉じ込められたモンスターを育成・駆使してバトルするポケモン的なお話になるようだけど、ドタバタギャグをやりつつ明朗快活にお話を展開してて楽しく見れた。遊び心たっぷりの絵作りが好印象。テンポ良く畳みかけてくるストーリー展開も面白く、初回としてはかなりいい感じなんじゃないでしょうか。ポケモン的な商品展開を狙っている雰囲気は色濃くうかがえるものの、そういうのを抜きにして素直に楽しめた。6点標準で、期待度は7寄りの6.5。

▼「天上天下」のほうは正直なところあんまり期待してなくて、「恋風」の後だからついでに録画しとくかなって感じだったんだけど、案外悪くない。原作の大暮維人のような美麗な作画はさすがに望むべくもなく、エロアニメチックな油っこい絵柄になってはいるものの、初回はドタバタしたコメディテイストでけっこう面白かった。あと主要キャラが漫画のページの中から飛び出してきて、ヒップでホップなミュージックに合わせて踊りまくるオープニングもノリが良くて楽しい。1回めの評価は6点。今後の伸びしろを考えると期待度は5くらいで継続して見続けるかどうかは微妙なところだけど、乳アニメもローテに1本は入れておきたく思うので何回かは見てみます。

▼ところで、本日自宅のCATVをつけたら、民放の地上波デジタル放送が入るようになってた。これまではNHK総合と教育だけだったので、地上波を見るときはアンテナ線をTVのほうにつないでそっちのチューナーを使って見てたのだけど、これでセットトップボックス側からも地上波が見られるようになり、リモコンの操作系統がいくぶんシンプルになった。ただ、今のところ民放各局は地上波デジタル用に高画質化した映像を配信しておらず、アナログ地上波と同様の高解像度でない映像を流しているところが多い。そういう番組は、横長でない普通の4:3の映像を、画面の真ん中だけ使って表示するという映像になってしまっている。つまりテレビの画面の上下左右が黒枠表示になるという状態(ワイドテレビだと上下の黒枠は入らないんだろうけど、左右の黒枠は入るはず)。この状態でテレビを見るのはさすがに落ち着かない。デジタルである分、ノイズとかは入りにくくて画質はいいんだろうけれども。セットトップボックス側で自動的にフル画面に伸長する機能も、見た感じではないみたい。

▼あと地上波デジタルでは、今のところテレビ神奈川が入らない。プロ野球のベイスターズ戦の中継とか、いくつかのアニメはテレビ神奈川の放送で見てるので、見れないとちと困る。ホームページを見たところ、テレビ神奈川のデジタル放送については、2004年7月までは試験電波さえ出せない模様。サービス開始は2004年度中見込みってことなんで、実際には来年までかかるかもしれない。あとキャプチャーカードのチューナーは、CATVのセットトップボックスのチューニングには対応していないので、地上波の番組は、相変わらずアンテナ線をキャプチャーカードにつないで録画したほうが便利。先ほどの黒枠やコピーワンスの問題もあるし、いろいろ面倒なんでしばらくはアンテナ線からのアナログ放送も併用しときます。ていうか併用せざるを得ないっぽい。

【単行本】「龍宮殿」1巻 松永豊和 小学館 B6 [bk1][Amzn]

 うさぎの着ぐるみを来て踊る見世物をして日銭を稼いでいた貧乏な兄弟が、海底都市「龍宮殿」に連れていかれ、実は海底遊郭だった龍宮殿の秘密を巡る冒険に巻き込まれることになる。IKKI掲載時はともすると物語を追えなくなっていたけど、こうやってまとめて読んでみるとけっこう面白い。絵柄は個性的だし、キャラクターたちにも妙な味がある。なんだか龍宮殿全体に秘宝館みたいな、いかがわしげな雰囲気が漂っているのも楽しい。パッと見は地味だけど読ませる作品ではある。

【単行本】「警視正大門寺さくら子」7巻 作:大西祥平+画:高橋のぼる 小学館 B6 [bk1][Amzn]

 いつもながらくだらなく、得も言われぬ油っこさを誇るこの作品。今回の表紙ではさくら子が牛丼を持ってにっこり微笑んでいるが、考えてみればこの作品は、彼女が牛丼をがっしゅがっしゅ喰らうシーンから始まった。連載はこの前終わったが、牛丼の販売停止と時を同じうしたようにも見える。牛丼とともに来たり、牛丼とともに去りぬべし。単行本はまだあと1巻分あるようですが。

【単行本】「バルバラ異界」2巻 萩尾望都 小学館 B6 [bk1][Amzn]

 夢の世界と現実の世界がどんどんぐじゃぐじゃになっていくストーリーが迫力満点。よくこんなに、読者をからめとっていくようなぐねぐねしたお話を描けるものだなあと感心する。お話についてはけっこうつかみにくくて、1巻の再読が必須な感じもするけど、そういう手間をかけるに値する作品であることは間違いない。

【単行本】「バガボンド」19巻 井上雄彦 講談社 B6 [bk1][Amzn]

 戦場に出て、睡眠もとれず自分を殺しに来る敵を斬り続ける中で、小次郎が新たな感覚に目覚める。このあたりはお話の進み方がノロいが、まあ必要なステップではある。もっと凄い敵とかが早く出てきてほしいところ。

【単行本】「蕗のお便り」1巻 菅原雅雪 講談社 A5 [bk1][Amzn]

 コロボックルみたいなフキの精である、コルコニとマカヨの二人が、人間世界に迷い込んで元の世界に帰れなくなり、いろいろさまようというお話。菅原雅雪は現在「暁星記」も描いているけど、こちらは4コマでほのぼの展開。ハードな「暁星記」の合間の息抜きって感じでしょうか。小品だけど、ぷっくりしもぶくれな感じのコルコニとマカヨが、ふてぶてしく行動する様子が微笑ましい作品。


4/3(土)……青春の細雪

▼春アニメ新番組。本日は「美鳥の日々」と「ケロロ軍曹」を見てみましたよ。

▼まず「美鳥の日々」だけど、これは面白かった。基本的には原作に忠実で無難な作りといえるけれど、原作自体アニメ向きなシンプルで華のある絵柄だし、想像していた以上に動くと楽しい。その動きについてもけっこうメリハリが利いてたし。ドタバタ恋愛ラブコメとしてなかなかの滑り出し。クオリティが落ちなければコンスタントに楽しめる作品となりそう。期待度は6.5(標準6点)。

▼「ケロロ軍曹」のほうは、個人的期待度は高かったんだけど、うーん、微妙かなー。作画のクオリティについては高く、動きのほうも良好。ただどうもケロロ軍曹の声がいまいちな感じ。「イメージに合わない」といい始めたらキリがないんだけど、それは置いといたとしても上滑り気味な気がする。アニメになってみて思ったのが、この作品の面白さってかなりの部分をケロロ軍曹たちの小粋なトークに依存してたんだなあってこと。つまりそのトークの部分がうまいことハマらないと、ギャグが滑った感じになっちゃう。もともと爆笑するタイプではなく、くすぐり型だと思うので、もう少し軽妙さが出てくると良いかなあと。今回は宇宙人がケロロ軍曹しか出てこなかったので、その他キャラが出てきてかけ合い状態になってくればだいぶ変わってくるかもしれない。そこらへんを考慮したうえで期待度は6。ところで見てて気になったんだけど、漫画版では「ポコペン」だった宇宙人による地球の呼称が、アニメ版では「ペコポン」になってる。なんかあるんすかね。商標の問題とかかな。
(2004/04/04追記:放送不適当用語だからだそうです>ポコペン)

▼カノープス製ビデオキャプチャーカードで、DivXへの変換を行いつつMPEG-2録画を行えるようにするソフト「X Pack2」[Amzn]を購入。まあ別に大して必要ではなかったんだけど、3500円程度でさほど高くないし、DivX Proのレジストは19.99$するのでそれを兼ねると思えば1本持っていても損はないかなーと。今までDivXはPro版を使ってたけど、無料だけど広告の出るAdWareのほうを使っておったのです。

【単行本】「最強伝説黒沢」3巻 福本伸行 小学館 B6 [bk1][Amzn]

 不良たちによってコテンパンにされて打ちのめされた黒沢さん。頭の中を駆け巡った走馬灯の内容が悲しすぎて面白い。それから「シートン動物記」を読んで感動するけど、思い直すくだりも素晴らしい。その後は、不良たちへの復讐を誓った黒沢さんがあれよあれよという間に野次馬たちに持ち上げられて……という展開。この後、お話としてはストリートファイター黒沢編に入っていくことに。序盤の強烈さはなくなりつつあるものの、まったり面白い状況になってると思います。

【単行本】「ティーンズブルース」7巻 コージィ城倉 小学館 B6 [bk1][Amzn]

 わりと中途半端に第一部完。それまで地味だった女子高生がホストにハマり、援助交際、キャバクラでのバイト……とズルズル堕ちていくさまを描くというかなり現代的な内容で、注目していた作品だったのでこのままで終わってしまうのは惜しい。最後にちょっとグラビアアイドルになるかも?という上がり目が呈示されていたが、それ以外はまったく上向きになることなく、延々と落ち続けていくさまが印象的だった。7巻まで行っているにも関わらず、主人公のアサミはセックスまではしない。そうであるにも関わらず「際限なく堕ちている感」を演出できていたというのはすごいと思う。コージィ城倉のやり手ぶりにはいつも感心する。

【単行本】「あの夏のこと」 いわみえいこ 青林工藝舎 B6 [bk1][Amzn]

 かわいい絵柄でちょっと切なくピュア〜なお話を描くいわみえいこの短編集。優しく、ジーンとしみるお話が多い。まあちょっとピュア感がむきだしすぎて、それが鼻についたりすることもないではないんですが。

【単行本】「夢空界 天野こずえ短編集1」 天野こずえ マッグガーデン B6 [bk1][Amzn]

【単行本】「空の謳 天野こずえ短編集2」 天野こずえ マッグガーデン B6 [bk1][Amzn]

 初期作品を含む短編集。個人的には現在の「AQUA」「ARIA」シリーズよりも、ステンシルでやってた恋愛漫画の単行本「おひさま笑顔」が好きだったので、それに近いテイストのある読切作品集というのはうれしいところ。収録作品の中では「刹那の夏」「夢空界」(「夢空界」収録)、「魔法の郵便屋さん」「ANGEL VOICE」(「空の謳」収録)あたりの恋愛色強めな作品が好みです。

【単行本】「ササメキ」 ゴツボ×リュウジ 角川書店 B6 [bk1][Amzn]

【単行本】「ササメケ」5巻 ゴツボ×リュウジ 角川書店 B6 [bk1][Amzn]

 「ササメケ」はこれで最終巻。最後の試合は、むちゃくちゃサッカーになってて面白かった。この巻の前まではわりと普通にサッカー漫画してたので、試合シーンの描写の分かりにくさが気になっていた。フィールド全体を描かないのでフォーメーションとか分からないし、プレーの凄さも伝わりにくかった。しかしこの巻のようにむちゃくちゃにしちゃえば、それはさほど気にならない。サッカー漫画としては物足りない部分も多かったけど、メタメタな学園モノとしてはまあ楽しかったんじゃないでしょうか。「ササメキ」のほうはモロにそっちの路線。まとめて読むとギャグとしてはそれほど面白くもないかな? 最近ゴツボ×リュウジはちと伸び悩んでいるような気がします。

【単行本】「ファミレス戦士プリン」4巻 ひのき一志 少年画報社 B6 [bk1][Amzn]

 いやー、まさかこの作品がアニメ化&ゲーム化されるとはねえ。なんかうれしい。なんかこの人の作品って、すごく邪気がなくて見ていると和む。エッチなことはやってるし、萌えっぽいものを描こうと頑張ってるのはよく分かる。うまくはないのだけど頑張ってることが伝わってくるし、この人がオタク的なアイテムやちょっとエッチなものとかがもう真っ正直に好きなんだってことも伺える。その屈託のなさ、素直さがいい。なんか斜に構えて格好つけようとしてないところが好ましい。なんというか「チープなウハウハ感」にあふれた作品。


4/2(金)……あ、熊! 怖っ、熊!!

昨日の日記に「B館−極私的マンガウォッチング−のKoujiさん的に、6点を標準点とするサッカー方式で評価するなら」と書いちゃいましたが、5点が標準だったそうです。有史以来ずっと勘違いしておりました……。

▼今日は軽く飲みwith焼肉。んでもって帰ってきたらスカーッと寝てしまったので踏台はお休み。従って春アニメチェックもお休み。

▼ところでウチの場合、キャプチャーした動画はDivXにエンコードしてサイズを小さくして保存している。で、新番組シーズンなのでもりもり録画→エンコとかしているわけなんだけど、最近はチェックする番組数を多めにしているのでエンコ用にもう1台マシンが欲しくなってきてしまった。DivXへのエンコはフィルタをバシバシかけていることもあり、30分の番組1本をエンコするのに、ウチのマシンだと3時間ちょいかかる。これを録画を行わない空き時間で終わらすように仕掛けておくわけなんだけど、あまり時間がない日はその時間調整がけっこう面倒くさい。そんなわけでエンコマシンは別にしておいて、エンコとキャプチャーを並行してやれるようにしたら便利じゃろなーと思ったりする。でも正直なところあんまりお金は使いたくないし、これ以上マシンを増やすのもうっとうしいし、切り替え機とか使うと配線がめんどっちいし、自室の電源容量もそろそろヤバ気だし……ということでちと迷い中。無線LANを使ってエンコマシンだけ別の部屋に設置するってのも考えないわけではないが、そうするとディスプレイやキーボード、マウスなどがもう1セット必要になってしまう。うーん、どうしたもんだかな。

【雑誌】ヤングアニマル増刊 嵐 5/16 No.19 白泉社 B5中

 甘詰留太「年上の彼女」。自分の前からいなくなったアゲハさんを探しに、努が彼女の田舎へとやってくる。何やら複雑な事情がありそうなアゲハだが、努も必死。それにしても甘詰留太はいい表情を描く。濃くて甘い恋愛ムードを毎回満喫してます。4コマのまつもと剛志「まじかるストロベリィ」は、日下部くんの家に大学の後輩女子がやってきて、妹であるという設定にしておいたいちこがやきもちを焼くというお話。なかなかラブラブコメコメしてて楽しい展開。この後輩女子は今後もお話にからんできそうですな。

【雑誌】コミックバンチ 4/16 No.18 新潮社 B5中

 日高建男「満腹ボクサー徳川。」。バロスvs.カマリ戦が決着。カマリが意地を見せつけていてカッコ良かったがやはり及ばず。徳川も一戦まじえないでは済みそうにないけどどうするのかな。

【雑誌】コミックメガストアH 5月号 コアマガジン B5平

 人参・参「TOILET」。美人大家さんの息子さんの海底教師をやってる青年が、授業の合間に大家さんとエッチなことを、というお話。人参・参の絵はかわいくていい。ところで最近エッチ漫画雑誌で、家庭教師モノをよく見るような気がするんだけど流行ってるんすかね。旭「Upgladeしますか?」。ロリロリなロボ娘さんを修理に出したら、巨乳になって帰ってきちゃったんだけどこれはこれでまた……というお話。この人の描く乳は、なかなかに重たげかつ柔らかそうでいい感じ。キョニュウスキーな人間にとってはよろしいんじゃないでしょうか。まあ一口に巨乳好きと申しましても、好みのタイプはいろいろありましょうが。旭の描く乳は、タイプ的にいうとゼロの者が描くそれに近いかな。

【単行本】「武装錬金」2巻 和月伸宏 集英社 新書判 [bk1][Amzn]

 いやー面白いですね。テンポの良いアクション、ストーリー展開、それから愛敬があって見せ場ではちゃんとカッコ良く振る舞うキャラたちなど、お楽しみがいっぱい。今回はカズキのライバル的存在である蝶野も登場し、お話はますますヒートアップ。戦闘シーンはしっかり熱血、日常シーンは抜かりなくギャグ。場面場面での切替えが早く、たたみかけてくるように読ませる腕前は鮮やか。しっかりエンターテインメントした作品。

 ただ単行本については気になる点が一つ。各話の間にキャラクター設定などを紹介するおまけページがあるんだけど、個人的にはこれは巻末あたりでまとめて欲しかった。せっかく盛り上がって読んでるのに、こういう裏話的なものが合間に挟まるとそこで読むスピードが落ちちゃう。まあ飛ばしちゃえばいいんだけど、「ここは後で読もう」という判断を差し挟む時点で、緊張感が若干弱まることは避けられない。書いてある内容自体は面白いんで、順番だけ考慮してくれればな、と思う。

【単行本】「デスノート」1巻 作:大場つぐみ+画:小畑健 集英社 新書判 [bk1][Amzn]

 コレはすごく面白い。物語は、死神のリュークが、そこに名前を記された人間が死ぬという「デスノート」を人間界に落とすところから始まる。そのノートを悪魔的な頭脳の持ち主である17歳の少年、夜神月(やがみ・らいと)が拾い、その力を利用して悪人をすべて排除した理想の社会作りを目指す。世界中のあちらこちらで悪人たちが原因不明で死んでいく怪事件に対し、「L」と呼ばれる謎の人物が捜査に乗り出し、Lとライトの間でお互いの顔や正体は知らぬままに壮絶な駆け引きが繰り広げられていく。

 「ヒカルの碁」が突然の終了を迎えた後、小畑健が挑んだ新作はこのようなオカルト的な要素を含んだミステリー。なかなか物語の構成はたくみで、情報を少しずつ出していくことで読者をお話に引き込んでいく。「名前と顔を知っている相手ならデスノートに名前を記すことで殺せる」といった基本ルールがまず呈示され、そこからいくつかのサブルール、その応用が少しずつ描かれていく。頭脳戦がだんだんと高度になっていく様子は、すごく読みごたえがある。死神だけどなんだか馬鹿面なリューク、キレモノでイケメンなライトのコンビも見てて楽しい。仕掛けは巧妙、語り口も確か作画も美しい。基本ルール自体は簡単で、そのルールの組み合わせによってお話が進んでいくので、頭脳戦でありながら読んでて頭がこんがらがるというほどでもなく読みやすいのもいい。前作とまったく違う路線であるにも関わらず、速やかに連載を軌道に乗せ、しっかり面白いお話に仕上げてきている。小畑健の作家力の確かさも感じさせてくれる作品。

【単行本】「藍より青し」13巻 文月晃 白泉社 B6 [bk1][Amzn]

 ティナが親許に戻ることになりそう……ということで、それとは告げずに皆を吸収旅行へと連れ出すという第13巻。いよいよ薫とティナの関係に決着が。雑誌ですでに読んでいるのでどういうふうになるかは知っているけど、ここまでずっと引っ張っていたお話だけに、さすがに気合い入ってるし盛り上がっている。なんだかんだで読んでしまう。

【単行本】「ジャイアント」6巻 山田芳裕 講談社 B6 [bk1][Amzn]

 借金を抱えた巨峰が一番打者として出塁&盗塁に活路を見出そうとする。それを横目に、巨峰の大学時代のチームメート・高取が、巨峰をも利用してチーム内でのし上がっていこうとする第6巻。高取はなかなかに計算高いが、こういうキャラはけっこう好き。巨峰については早いとこ本来のスタイルを取り戻して、ガンガンでっかいのを打つところを見たいところ。

【単行本】「あくまこあくま」 わんぱく ニ見書房 A5 [Amzn]

 スマートな美しい線の持ち主である、わんぱくの画集的単行本。同人誌発表作品やイラスト、ラフスケッチなども収録。品の良い線、奥行きのある画面構成、キュートなキャラなどやはりいい絵です。普通のA5版単行本装丁でありながら価格は税込み1470円と高めなんだけど、それもうなずける構成。フルカラー画集みたいなつるつるしたコート紙ではないけど、カラーページがけっこう多めだし、印刷もきれい。こういうタイプの紙のほうが、わんぱくの絵には合っていると思う。画集とはいえ、漫画がそこそこ入っているのもうれしいところ。あの清涼感があって美しい絵に惚れている人は買い。表紙を見てピンと来た人も手を出してみるとよろしいのでは。

 なおわんぱくの単行本は、このほか「彼女がつながれた日」[es]、「つまさきだちおんなのこ」[es]の2冊がある。


4/1(木)……好み肉食うモツ串一斉買い。

▼春アニメ新作チェックスタート(10日ほど前に「火の鳥」はすでに見てるけど)。今季は前季より多めに見てみようかと思ってます。本日は「恋風」と「この醜くも美しい世界」。「天上天下」は録画はしたけどまだ見てません。

▼「恋風」は吉田基已による同名漫画作品(講談社/イブニング連載)のアニメ化。アニメ版の第一話は、原作同様、兄妹の予期せざる再会からスタート。見た感じ、とりあえず第一話は無難な出来。七夏にはもう少し、イッパツで心を射止められてしまうような鮮烈な愛くるしさが欲しかったような気がするものの、悪くないレベルではある。ただ耕四郎の声はいまいちかな。確かにもっさりしたキャラではあるが、ちょっと低すぎる気がした。まあとりあえず原作からして、アクションは少ない作品だし、話数も短いので極端な破綻はないんじゃないかなーと思う。ただ動きが少ない分、止め絵と微妙な表情などの動き、そしてそこから生み出される感情描写に大きく左右されそう。それだけに演出が勝負って気がする。あと絵が崩れるとガッカリ感は大きいタイプの作品だと思うので、健闘を期待したい。今後クオリティを保っていけるかというと微妙っぽい印象は受けたし、原作の完成度が高いだけにアニメにしたことによる良さというのはあまりなさげなんだけど、まあしばらくは見てみます。B館−極私的マンガウォッチング−のKoujiさん的に、6点を標準点とするサッカー方式で評価するなら、個人的期待度は5といったところ。ところで公式サイトの放映日程によると、テレ朝での放送は全12話、キッズステーションは全13話になってるんだけど、テレ朝で放映されないのが第何話なのか気になるところ。
(2004/04/03追記:B館の評価の標準点は5点だったそうです)

▼「この醜くも美しい世界」[Amzn:DVD Vol.1/初回限定版]。こちらは、第1話についてはデビルマン+萌え系ラブコメって感じ。バイク便屋でバイトをしつつ居候をしている竹本タケルが、配達の途中で不思議な光と遭遇し、森の中で光り輝く繭の中から出てきた美少女・ヒカリを発見。そんなヒカリたちに怪物が襲いかかってきて……という展開。作画レベルはけっこう高く、アクションもよく動く。居候先の幼なじみの女の子・西野マリの着替えシーンや、学校での女の子のスク水シーンがあったりと、萌え系のサービスも多め。ただストーリーの吸引力は、現時点では弱めか。お話的にはまだつかみどころがないので、こちらももうしばらく様子見。期待度は5.5くらい。

▼未読物
【単行本】「最強伝説黒沢」3巻 福本伸行 小学館 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「ティーンズブルース」7巻 コージィ城倉 小学館 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「ファミレス戦士プリン」4巻 ひのき一志 少年画報社 B6 [bk1][Amzn]

【雑誌】近代麻雀 5/1 竹書房 B5中

 片山まさゆき「牌賊!オカルティ」が最終回。なかなか鮮やかできれいないいラストだったと思う。夏月、刈人、そして梨積とそれぞれにカッコ良かった。なお片山まさゆきの新連載は6/1号から開始予定とのこと。山口譲司「サトリ」、わたべ淳「後ろのトイメンだ〜れ!?」はゲスト読切。山口譲司はHをまじえたコメディ、わたべ淳はちょっと人情味のある手堅いお話って感じで、どっちも突出したところはないものの、それぞれの持ち味を出している。

 それから訃報。近代麻雀系の雑誌ではおなじみの安藤満氏が亡くなられたそうです(日本プロ麻雀連盟公式サイトより。情報元:最後通牒・半分版)。

【雑誌】ビジネスジャンプ 4/15 No.9 集英社 B5中

 作:近藤雅之+画:有賀照人「警視総監アサミ」。今回ももりもりくだらない。今度は孫が夢中のテレビ番組に触発された署長が、アサミたちに警察イメージアップの一環として、警察による戦隊「集英戦隊ポリレンジャー」を結成せよと命令。しょーもなー。冬目景「イエスタデイ」をうたって。扉ページの猫耳ずきんをかぶったハルがいいねえ。ここのところラブコメ展開で好調、とか思ってたら、なんかすごくアッサリ片付けてしまった感があってありゃりゃりゃ……という感じ。柚原チカさん、湊航一くん、どちらのエピソードももうちょっと引っ張ったほうが良かったと思うんだけど。ラブコメの場合、焦らしてナンボってところはあるわけだし。この後、しばらくお休みとのことだけど、新シリーズでこの二人の逆襲があるかは気になるところ。

【雑誌】モーニング 4/15 No.18 講談社 B5中

 林明輝「Big Hearts」。栄一がさほど派手さはないものの、きちんと強くなっていってる様子がうかがえて手ごたえのある読み心地。着実に答えを出してくる作風が心地よい、地に足の着いた面白さ。別冊モーニングに掲載された永井豪による伝奇アクションモノ「天空之狗」は、本誌で新連載に。山本康人「結婚星」は最終回。相変わらずの濃い作品だった。単行本は5月下旬に第3巻が発売。そろそろまとめ買いの時期か。

【雑誌】ヤングサンデー 4/15 No.18 小学館 B5中

 作:金城一紀+画:秋重学「レヴォリューションNo.3」がクライマックスに向けてだいぶ盛り上がって来ている感じ。アツく青春してて清々しく読める。雑誌全体としては低調だと思う。

【雑誌】ヤングジャンプ 4/15 No.18 集英社 B5中

 作:荒仁+画:坂本眞一「にらぎ鬼王丸」。星の鉄をよこせといってきた侍に対して、やむを得ず振るった鬼王丸の剣は、自分でも予想だにしなかったほどの圧倒的な威力を秘めていた……という展開。力強い描写、迫力のあるアクションとなかなかなにカッコ良く、カタルシスがある。清野とおるは14ページの読切「小鳥の恩返し」で登場。いつもながらの黒いパワーの働いたギャグを展開。

【雑誌】週刊少年チャンピオン 4/15 No.18 秋田書店 B5平

 佐渡川準「無敵看板娘」。花見シーズンってことで、酒飲んでおしとやかモードに突入した美輝が登場。たまにしおらしい表情をされると妙にかわいく見えてしまったりするわけだ。水島新司「ドカベンスーパースターズ編」は扉ページで思わず笑ってしまった。「甲子園大会から10年……再び相まみえるライバル達!!」って書いてあって、不知火のアップがあり、その背景にフォアマンと星王が。そこまではいいのだがもう一人、山岡が描いてある。いくらなんでも山岡が不知火のライバルってことは……。超遅球をトンネルしたりするのだろうか。おおひなたごう「フェイスガード虜」は「毒薬仁」がツボ。フーアムアイ。コールマイネーム。

【雑誌】ポプリクラブ 5月号 晋遊舎 B5中

 星逢ひろは久々の登場。女子大生のおねえさんが恋人な、かわいい少年のお話。おねえさんも美人ではあるけど、萌えポイントは間違いなく少年のほう。ちっちゃな男子がエッチなことをして悶えるさまを愛でる作品。ボーイズラブのほうがメインっぽくなってる人だけに、さすがに少年はかわいいなー。へかとん「Eternal Homework 〜永遠の課題〜」。ちょっとフマジメでエッチだけど、そんな彼氏にベタボレなめがねっ娘委員長さんのお話。強がって命令口調な委員長さんが萌え〜。それでいながらすぐ流されちゃうメロメロっぷりにも萌え〜。これはたいへんかわいらしくてキューンときました。

 井ノ本リカ子「甘いのがおすき?」。ケーキ屋さんのかわいい娘さんと、彼女を目当てにお店に通いつめてる男のラブラブエッチストーリー。両方とも初々しい様子で微笑ましく、豊満な身体はしっかりエッチ。個人的に井ノ本リカ子作品はほぼハズレがない。BENNY’S「本売り姉さん」は、路上で自作のヘンな恋愛小説を売っているおねえさんと、その提起購読者になった男子のほのぼのエッチストーリー。おねえさんのやわらかい笑顔が魅力的。おおきくてふよふよしたおっぱいも包み込むようでええ感じです。


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