2003年4月中旬


4/20(日)……一過性シラバス

▼2003年5月購入予定。リンク先はbk1マンガコーナーの5月新刊予約
5/上 アックス Vol.32  青林工藝舎
5/1 「ちまちまぱぺっと」 ひな。 角川書店
5/1 「JIN −仁−」3巻 村上もとか 集英社
5/6 「アゴなしゲンとオレ物語」12巻 平本アキラ 講談社
5/6 「闘破蛇烈伝DEI48」11巻 前川かずお 講談社
5/6 「NANASE」4巻 作:筒井康隆+画:山崎さやか 講談社
5/6 「ガタピシ車でいこう!!」4巻 山本マサユキ 講談社
5/8 「フェイスガード虜」1巻 おおひたなごう 秋田書店
5/9 「Monkey Magic」1巻 アキヨシカズタカ 少年画報社
5/9 「イケてる2人」15巻 佐野タカシ 少年画報社
5/10 「あまえんぼぷりん」 ポン貴花田 ワニマガジン
5/13 「少年少女ロマンス」2巻 ジョージ朝倉 講談社
5/13 「バラが咲いた」 ジョージ朝倉 講談社
5/中 COMIC CUE Vol.300  イースト・プレス
5/中 「ワイルド7愛蔵版」9巻 望月三起也 実業之日本社
5/中 「ぴちょとやちゅー」 町野変丸 一水社
5/15 「エイリアン9 −エミュレイターズ−」 富沢ひとし 秋田書店
5/15 「青春☆金属バット」 古泉智浩 秋田書店
5/17 「焼きたて!!ジャぱん」7巻 橋口たかし 小学館
5/17 「西校ジャンバカ列伝かほりさん」2巻 神原則夫 竹書房
5/17 「巴 ともえ」 奴隷ジャッキー エンジェル出版
5/19 「素晴らしい世界」1巻 浅野いにお 小学館
5/19 「てるてる×少年」5巻 高尾滋 白泉社
5/19 「TOKYO TRIBE2」8巻 井上三太 祥伝社
5/20 「神々の山嶺」5巻 作:夢枕獏+画:谷口ジロー 集英社
5/20 「淫彩 この熟女は夜に喘ぐ」 艶々 桃園書房
5/22 「ななか6/17」11巻 八神健 秋田書店
5/23 「えの素」8巻 榎本俊二 講談社
5/23 「喰いタン」2巻 寺沢大介 講談社
5/23 「ふたつのスピカ」4巻 柳沼行 メディアファクトリー
5/23 九龍 Vol.4  河出書房新社
5/23 「黒田三十六計」1巻 平田弘史 リイド社
5/24 「夢のような」 朔ユキ蔵 メディアックス
5/25 「皆殺しのマリア」2巻 作:TKD+画:竹谷州史 エンターブレイン
5/25 「ウルティモスーパースター」1巻 須田信太郎 エンターブレイン
5/26 「月のあくび 星のうたたね」 奈知未佐子 小学館
5/26 「学園ノイズ」1巻 オオシマヒロユキ+猪原大介 スタジオDNA
5/26 「林光默作品集 斬華抄」 林光默 エンターブレイン
5/26 「雲のおしゃべり 風のうた」 奈知未佐子 小学館
5/28 「子供の情景」 さそうあきら 双葉社
5/28 「チキンデイズ」1巻 吉野ケイイチ 少年画報社
5/28 「ベイビーリーフ」 二宮ひかる 少年画報社
5/29 「藍より青し」11巻 文月晃 白泉社
5/30 「サユリ1号」5巻 村上かつら 小学館
5/30 「ペット」3巻 三宅乱丈 小学館
5/下 「ぼく虫」 西岡兄妹 青林工藝舎

【雑誌】月刊サンデーGX 5月号 小学館 B5平

 浅野いにお「素晴らしい世界」は、勉強する気がないままうだうだしている3人の浪人生の青春物語。根拠のない夢ばかり語って無駄に日々を浪費している彼らの生き様をほろ苦く描くが、ラストに向かう展開は吹っ切れた爽快感がある。5月19日ごろに単行本化されることが決まったようでうれしい。作:尹仁完+画:梁慶一は巻頭カラーで「新春香外伝」というフルカラーコミック8Pが掲載。そして「新暗行御史」の本編のほうもいい具合に盛り上がってて勢いを感じる。今起きている事態の全貌が、ちょっとしたことをきっかけにパーッと明らかになっていく様子は見ていてググッと引き込まれる。イダタツヒコ「美女で野獣」。今回はシリアスな展開。暗殺拳の使い手である挑戦者によって、茜はそちらのゾーンに引き込まれそうになるが……。茜の中に眠る闇もかいま見せてくれて、今後の展開にも期待を持たせる。あと今号には、IKKIの宣伝としてカサハラテツローの新連載「ライドバック」の冒頭部分4Pが掲載されている。欄外のIKKIST通信まで掲載されているので一瞬何かと思った。

【単行本】「ロン先生の虫眼鏡」全10巻 作:光瀬龍+画:加藤唯史 秋田書店 新書判 [bk1]

 OHP月極アンケート3月分「むしやどうぶつたちのせかい」に刺激されて購入……という話は前にも書いたとおり。第1巻の初版が1978年で、10巻は1981年。これが古本でなく、新刊書店の取り寄せでちゃんと手に入ってしまうというのがまず驚き。そしてこれが今改めて読んでみてもすごく面白くてまた驚き。でもこの面白さはノスタルジーだけに支えられてるわけじゃない。

 お話としては生き物博士であるロン先生(=光瀬龍)が、よく遊びにくる近所の腕白坊主・元太と女子高生の洋子ちゃんたちと一緒に、身の周りにいるさまざまな生物たちを観察していくというもの。観察対象はカブトムシやイヌ、ネコといったメジャーなものだけでなく、オケラ、ハンミョウ、プラナリアといったマイナーなものまで多岐にわたる。個人的には子供時代にリアルタイムで読んでた作品なんだけど、ハンミョウとかプラナリアという生物の存在はこの作品で知った。

 で、それらの解説が子供にも分かりやすく、かといって読者に媚びることもなくしっかりとなされている。作画の加藤唯史は「ザ・シェフ」を描いていた人だが、このころの作画は実に良い。生き物たちの描写がすごく丁寧。これもこの作品の魅力の一つ。そして生態をつぶさに見つめたお話は、地味だけどすごく勉強になる。やれ自然保護だのなんだの声高にいうのではなく、生き物についての理解を深めることを通じてどうするかは自分で考えてくださいなという姿勢もいやらしくなくて好感が持てる。それから昆虫や水棲生物とかの観察の仕方、捕まえ方、飼い方とかも懇切丁寧に説明してくれるのもうれしい。こういう勉強になる漫画って最近はあんまりないねえ……とかいう想いが一瞬頭をよぎったが、よく考えてみるとこの作品は、連載開始当初の25年前においても相当珍しい存在だったような気もする。小学校の図書室に1セットずつ置いとくといいんじゃないすかねえ。

【単行本】「神々の山嶺」4巻 作:夢枕獏+画:谷口ジロー 集英社 A5 [bk1][Amzn]

 凄い。本当に凄い。今これを読まずして何を読むか、そんな気さえしてしまう圧倒的な作品。この巻ではいよいよ羽生丈二による、登山人生のすべてを書けたエベレスト南西壁単独無酸素登頂が始まる。鍛え抜かれた体力、悲壮な決意、人間離れした執着でエベレストに挑む羽生。ギラギラとした底光りのする眼光にゾクッとする。「死んだら……ゴミだ」というセリフなんか本当に凄いと思った。しかしそれほど凄い羽生でさえ、恐れて震えるエベレストの絶望的な雪、岩、氷、雪、そして風。圧倒的な人間と、それを呑み込む絶望的な自然の対決は、読んでいる間中、ビリビリしびれっぱなしだった。夢枕獏の言葉の力も凄いが、谷口ジローの絵の力も物凄い。谷口ジローという実直で真摯な描き手がこれまで積み上げてきたものが、すべてここに集約されているかのようでもある。渾身の力作。こういう作品を読むと、幸せで泣けてきてしまう。

【単行本】「吼えろペン」7巻 島本和彦 小学館 B6 [bk1][Amzn]

 ますますノリノリで面白い漫画家ギャグ。下らないけどそれを分かってて堂々とやってるから面白い。この人のギャグは小賢しいところがないのがいい。登場人物たちがほぼ全員大馬鹿野郎なのも、見ていて気持ち井ものがある。

【単行本】「トーキョー・トライブ」 井上三太 集英社 B6 [bk1][Amzn]

 復刻版。現在の井上三太につながる転換点となった作品といえるかな。このころからストリート、HIPHOP路線に井上三太はずんずん突き進んでいく。まあ特定層からは反感買いそうな作風ではあるけれども、読みやすいし勢いあるし、面白く読める。ファッションだけじゃなくって意外とお話もちゃんと作られてるし。

【単行本】「警視総監アサミ」9巻 作:近藤雅之+画:有賀照人 集英社 B6 [bk1][Amzn]

 いつもながらにたいへん馬鹿馬鹿しい。萬田警部補の性欲魔人ぶりとか、いい加減な捜査とか、思わず笑ってしまう。ヘンな漫画です。

【単行本】「HELLS ANGELS」1巻 ヒロモト森一 集英社 A5 [bk1][Amzn]

 「あ〜んちこくちこく」と家を飛び出して学校に向かったコギャルのりんねちゃんが、交通事故に遭って目覚めたら、そこは地獄にある学校だった。クラスメートたちは化物じみた奴らばかりだが、それでもりんねちゃんは持ち前の明るさとポジティブさとバイタリティで強く生きていくのでありました、というお話。ヒロモト森一の描くオンナノコは何気にけっこうかわいいなと思っているのだが、りんねちゃんもなかなかいい。にょきーんと長い足とかすごく魅力的。あと地獄だっていうのに、バレーボール大会したり意外とほのぼのしてたりするのも見てて楽しい。パワフルだけどキュートでもある作品。なおモンスターデザインは韮沢靖が担当している。

【単行本】「お姉浪漫」 KASHIみちのく 司書房 A5 [Amzn]

 馬鹿っぽくて軽くって楽しいなーというエロ漫画。ぼいーんぼいーんと弾むおっぱい、盛大に飛び散る体液、とにかくノリの軽い登場人物たち。なんかどれも賑やかで元気がよろしく底抜けに明るい。頭がスコーンと軽くなるような独特の作風の持ち主。


4/19(土)……茶道感動

▼自宅マシーンが最近ますますうるさい&アツい。CPUはオーバークロックしてるし、HDD3台を内蔵しているのでアツいのは当然だし、ビデオカード用×2、リムーバブルHDDのケース用、CPUクーラー、ケース用、電源ユニットとファンがいっぱい回ってるのでうるさいのもこれまた仕方がない。でも4月から汗ばむようじゃやっとられん。夏になると今まで以上にタイヘンっぽいし。夏は苦手。

 あと今使っているサウンドカードが熱に弱くて、あったまると時々音が出なくなるという問題もある。冷やすと直るけど正直なところ不便。俺マシーンはPCIビデオカードを2枚使っていて、なおかつSCSIカードもいちおうまだ現役なので拡張スロットの空きがほとんどない。サウンドカードはドーターカード付きの奴で、そのドーターカードを空いているAGPスロットのところに差すとPCIスロットを1本つぶさずに済むので現在はそういう配置なのだが、これだとサウンドカードをPCIスロットの一番上に差さなくてはならない。一番上だと他のカードが発する熱をすべてキャッチザヒートって感じなので、かなりキツいことになる。そろそろ抜本的な対策を考えないといかんかな。本来はUSBサウンドの導入を考えたほうがいいのだろうけど、サウンドカードがわりといい製品(オンキョー SE-120PCI)なのでこのまま使い続けたいし……。とりあえずPCカードリーダーをUSBの奴に変えて、SCSIカードでも外そう。

▼bk1マンガコーナーの5月新刊予約がスタート。購入スケジュールはちょっと今日は時間がないので明日やります。そういえば夜になってから地元の本屋さんに行ったらサンデーGXが置いてなかった。こちらも明日以降。あとイブニングは今月から月2回刊で、発売が22日だということを失念していて虚しく探し回ってしまった。

▼未読物
【単行本】「トーキョー・トライブ」 井上三太 集英社 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「警視総監アサミ」9巻 作:近藤雅之+画:有賀照人 集英社 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「HELLS ANGELS」1巻 ヒロモト森一 集英社 A5 [bk1][Amzn]
【単行本】「お姉浪漫」 KASHIみちのく 司書房 A5 [Amzn]

【雑誌】ウルトラジャンプ 5月号 集英社 B5平

 灰原薬の読切「浅草奇景」が掲載。時代的には明治後期から昭和初期あたりのいずれかって感じだろうか、試験に落ちて絶望している医者志望の青年のわだかまりを、心の糸をほどくことを生業としている「紐師」の少女が解きほぐすといったところ。硬質な線による上品な作画が印象的なまとまりのいい短編。コミックバーズ、Bstreetっぽい作風。この人は2002年12月号でも「ヴァニラ」という作品が掲載されていた。介錯「魔法少女猫たると」。えーたるとが死んじゃったの〜?というお話。そろそろクライマックス。絵のイメージとは裏腹にけっこうシリアス。

【雑誌】チャンピオンRED 6月号 秋田書店 B5平

 渡辺航「制服ぬいだら♪」。今回はみのりへのツッコミ役お友達コンビの一角、ボーイッシュな美人・一輪菊子さんのお話。いつもながらにドタバタたっぷり、下着もたっぷり。頭軽〜くなって楽しいです。作:牛次郎+画:神矢みのる「プラレスラーVAN」。プラレス日本リーグ地区大会編がスタート。戦ってる戦ってる。いかにもロボロボしいプラレスラーたちが好きだなあ。

【雑誌】まんがくらぶオリジナル 6月号 竹書房 B5中

 江口寿史が登場。「絶叫」という4ページのギャグ短編。途中でオチは分かるものの、まあわりと面白く読める。ちなみに4色カラー。あとこの前最終回を迎えたみずしな孝之「幕張サボテンキャンパス」の外伝も掲載。本編の前の、皆さんが入学した当時のお話。中島沙帆子「電脳やおい少女」。今回は2色カラーなんだけど、2色になれてないのか美月の肌の色がなんかヘンかも……。

【雑誌】ビッグコミックオリジナル 5/5 No.9 小学館 B5中

 年に一度の読切シリーズ「高橋留美子劇場」が掲載。今夏にアニメ化されるとの情報も。「人間交差点」の後番組かな? で、今回のお話は「ヘルプ」というタイトルで、寝た切りになった実父の介護を妻に任せっきりにしていた男が、妻が骨折して入院したため仕事を続けながら介護もすることになる……というお話。普段とは違うことを経験して、初めて見えてきたお互いの事情を描くホームドラマ。さすがに読ませる手堅い出来。

 福本伸行「最強伝説黒沢」。今回も素晴らしい。まずのっけから、扉ページの黒沢のわびしい朝食風景がグッと来る。食パン、マーガリン、ハム、チーちく、インスタントコーヒー……といった細かいアイテム一つ一つがわびしさを醸し出す。うまいよねえ、こういうところ。今独身男を描かせたら日本一かもしれない。全部コンビニで買えるものというところがしみる。そしてお話のほうは、黒沢ののけ者感をさらに増大させる方向へひた走る。アジフライ作戦の後日談とか。黒沢が電車に乗るシーンも爆笑した。この男は一体どこへ行ったらいいのか。どこへ行けるというのか。今後も目が離せない。

【雑誌】花とゆめ 5/5 No.10 白泉社 B5平

 高尾滋「てるてる×少年」。才蔵に対する好意を明らかにしてしまったしの姫の弱い側面がずっと描かれてきていてる。ドラマチック。最近お話がどんどん動いてて、才蔵としのぶの関係も変わりつつあって、面白くなってます。

【単行本】「金色のガッシュ!!」10巻 雷句誠 小学館 新書判 [bk1][Amzn]

 この巻はキャンチョメ&フォルゴレがメインのエピソードから始まってておいしい。たぶん作中でも人気度は一ニを争うであろうコンビであるだけに楽しい。ちなみに自分についていえば、ガッシュ&清麿のコンビが一番好きかなあ。どうも自分は「主人公好き」な人間であるらしい。あとこの巻は強い敵をひたすら求めるバリーと、清麿たちが対決する話もアツい。ちょっとこのところ石板編に入ってから、連載開始当初と比べると熱量が落ち気味ではあると思うんだけど、コンスタントに面白いことは確か。

 まあ一ついうなら、最近はガッシュと清麿の精神的な面での問題がかなりクリアされちゃってる感があるので、そこはちと弱いかな。序盤においては、孤立していた清麿が精神的な成長を遂げ周囲の人たちと仲良くできるようになるという過程が感動的だった。でも現在は清麿が安定期に入っちゃってて、「成長」という魅力が弱まっちゃってる感じがある。ここらへんは今後の展開を通じて、どこまでキャラクターの深いところまで突っ込んでいけるか、それから味方たちとの関係性が鍵となってくるんではないでしょーか。

【単行本】「美鳥の日々」2巻 井上和郎 小学館 新書判 [bk1][Amzn]

 うん、いいラブコメです。自分のことを好きな女の子が右手に宿ってしまう……という奇抜な設定に慣れた後は、ドタバタ劇でコンスタントに楽しませ、ときどきちょっぴり切ないエピソードも差し挟む。バランスの取り方もたいへん優れている。お色気シーンも適度な分量。かつちょっと意外性のあるレベル、でもいやらしいってほどでもなく華やか。あと、セイジも美鳥もいいヤツだってのは大きいと思う。素直に応援したくなるし。サブキャラではクラスメートでセイジのことが好きな綾瀬さんがいいですな。


4/18(金)……バーハード大学

▼自宅マシンのHDDを換装。現在俺マスィーンはシステム用とデータ用の2ドライブ構成なのだが、今回はデータ用を120GBに増設。だいぶ余裕ができた。でもOS用のドライブはいまだ10GBのものを使っているというたいへんアンバランスな状態。でもOS用ってこの程度でけっこう足りちゃうんだよね。

▼これからも飲み会とかで折に触れて暴飲暴食しながら生きていきたいので、普段はなるべく肝臓を休ませておこうとか考えて、最近は家で酒をほとんど飲まなくなった。でもこのところちゃんと仕事して疲れていたのと、暖かくて喉が乾いていたのでビールを1缶だけ飲む。やっぱうまいなー。本格的に夏になったりしたら絶対耐えられないだろうなとか思った。

【雑誌】別冊ヤングマガジン 5/1 No.043 講談社 B5中

 なんか読切ばっかりなんで一瞬心配したが、次号予告はちゃんと載ってて安心した。緩やかに誌面リニューアルしていく方針なのかなと思った。

 その読切陣の中でとくに良かったのが、土屋多摩「浮き男、舞う!!」。これはけっこう感動した。中国気功ショーで人体浮遊の術をかけられてしまった男が、術者の突然死により身体が浮いたまま戻らなくなる。その後彼は常に浮きっぱなしで、ちょっとでも上に昇るとそれ以上降りられないようになってしまった。というシュールかつユーモラスな状況でまず読者を物語世界に引き込んで、そこからどんどんお話は深みを見せていく。浮き男である主人公が、愛する妻と共に人生を切り拓いていく様子、それから文字通り地に足を着けた生活をできなくなってしまった寂しさを切々と描写していく。主人公の飄々とした態度とポジティブな生き様、ふと見せる寂しげな横顔、そして彼を支える妻の愛。それらが入り混じって暖かい読後感のあるお話に仕上がっている。

 児玉充洋「白黒模様のフェーブール」は4話集中連載の第1話め。剣と魔法のファンタジー世界、シーフをなりわいとする男に宝箱のトラップを避けるための吟味役をやらされるなど、ひどい目にばかり遭わされながらも人間を信じて健気に生き続ける猫型の種族「フェーブール」の姿を描いていく。この人の作品は以前掲載された「ドッペルゲンガー」もそうだったんだけど、最初は「なーんだ、ありがちなファンタジーものか」という印象を抱きがち。子供っぽい絵柄もそういう気持ちを助長するのだけど、物語中盤から一気に泣かせる展開に持ってくる。絵柄で侮ると、あとで後悔させられるタイプの作風の持ち主。

 松本タカ「ラスト・アンタイ」。正体不明の覆面ミュージシャンとして大ヒットを飛ばし、事務所の社長から正体を明かすことを固く禁じられている高校生男子が、転校していってしまう同級生の少女のため禁を破って彼女のための小規模ライブを開く。読後感爽やかで青臭さが心地よい読切。

【雑誌】オースーパージャンプ 5月号 集英社 B5中

 作:ジョー指月+画:あおきてつお「美咲の器−それからの緋が走る−」。今回は美咲がけっこう色っぽい回。美咲のお母さんの過去の行状も含めて、ちょっと艶っぽいエピソード。作:毛利甚八+画:幡地英明「地の子」。この時代に農家を続けていくことの苦しさを描くと共に、それを解決するための具体的な方策も描かれていて興味深い内容だった。不況が長いこと続いてるし、これからは農業、というか食べ物を作る仕事はもっと重視されていくべきだと思う。

【雑誌】コミックバンチ 5/20 No.20 新潮社 B5中

 梅川和実「ガウガウわー太」が表紙になっててちょっとびっくり。バンチっぽくない……。でも連載のほうには勢いを感じるし、華やかでよろしいと思った。で、誌面のほうはけっこうリニューアルが進んでいる。まず新連載、作:山本周五郎+画:木暮峰「蚊帳の中」。名前を江戸から東京に変えたものの、まだ昔の風情が残る地が舞台。美人の妹・おさよに対する恋慕の情を抱いてしまう飴作り職人・竹の苦悩を描く。不勉強な人間なので原作は読んでないんだけど、漫画のほうを読んだ限りでは面白くなりそうだと思った。絵にも色気があるしなかなかの出来。

 渡辺保裕「ワイルドリーガー」は第一部・完。渡辺保裕はNo.24から新連載開始予定とのことなので、「ワイルドリーガー」第二部はないかも。珍しいくらいマニアックな野球漫画で楽しみにしていただけに、再開しなかったとしたら残念。作:江戸川啓視+画:クォン・カヤ「プルンギル −青の道−」。佐川の一件以来、これまで抜群のコンビネーションを見せていた猪瀬とカンの間でも日韓の深い溝が浮き彫りになる。考えさせられてしまう。

【雑誌】COMICマナ VOL.06 三和出版 B5平

 柿ノ本歌麿が来るべくして三和出版雑誌にやって来た。この人については俺内では伝説となった7年間50万人ファックなど、常軌を逸した壮大なレイプを描く個人的大注目作家である。単行本は「崩壊の慟哭」(感想:2001年3月19日[Amzn]と「嗜虐の絶頂」(感想:2001年12月21日[Amzn]があり、両方とももんの凄い。絵はけしてうまくないのだが、有無をいわさぬパワーがあって圧倒される。今回ものっけから女性が輪姦されてるところがモニターされてて「確認済射精数703 内膣内459 ノルマ大幅クリア!!」とかぶちかましている。連続爆破犯の脅迫を受けて、女刑事がこのレベルのファックを1年間毎日されるというお話。サイコー。ハッキリいってこの人の作品の場合、輪姦がヌカせるためのものという気がしない。とにかくスケールを大きくして人間の極限状況を描きたい、そんな妄念に満ち満ちている。桜桃書房がエロ漫画雑誌から撤退した後、受け皿があるのかどうか最も気になっていた人だが、こういう規格外な人がいられる場所がエロ漫画雑誌にはやっぱり欲しい。

 日和真下「初出勤」。あれ、この人どう見ても天竺浪人だと思うんだけど……。内容のほうは初めて会社に出勤したOLが、「OMANCO LADY」として社内でのし上がっていくというノリノリなエロギャグ漫画。インストール、ブラインドタッチ、マウス操作といったテクニックの描写が笑った。Benny's「メルたん」は、TVアニメのキャラに夢中な弟と、とあることがきっかけでそのキャラのコスプレをしたお姉ちゃんがHするというお話。プリプリで可愛いけど、ちゃんとHでもある。

 まあそんな感じで、最近のCOMICマナはけっこういいなと思ってたんだけど、5月19日発売の次号からA5判にリニューアルして誌名も「COMICマナ ver.HARD」になるとのこと。

【雑誌】ラブマニ 5月号 平和出版 B5平

 永間ひさし「君しか愛せない?」。平凡な26歳童貞サラリーマンが、突如中学生だかなんだかの少女に告白されて、薬を呑まされてHさせられてしまうというお話。瞳がつぶらな女の子たちがなかなか可愛い。加賀美ふみを「だいすき その3.5」。今回はいつものまあくん&かよのアツアツカップルが海水浴に。いつまで経っても初々しくて微笑ましい。でもHなことはしっかりやってるけど。駕籠真太郎「天保飢饉顛末記」。飢饉に襲われ、人肉を年貢として集めてそれを飢餓にあえぐ民衆に施すという政策を打ち出した藩のお話。こういう人体イジリものを描くとやっぱり面白いなあ。

【単行本】「制服ぬいだら♪」1巻 渡辺航 秋田書店 B6 [bk1][Amzn]

 らびゅ〜♪ チャンピオンREDで連載されている、超天然ボケ系お色気着替えヒロイン漫画。とにかく頭がトロくて天然でうっかり者の女の子、果実みのりが変身スティックを与えられ、それを振ると出てくるコスチュームに着替えて宇宙怪獣と戦う。のだけれど果実みのりはとにかく爆発的にトロくて、着替えにものすごい時間がかかってしまう。元々スカートを履き忘れたまま学校に行ってしまい、それにずっと気づかないほどのトロさを誇る彼女のこと、怪獣退治などという役目はまるっきり向いていないのだがそんなことはまあどうでも良い。彼女の長〜い着替えシーン、パンツ丸見えなところを楽しみまくるという作品。独特のぽわぽわした気楽のノリがとても楽しい作品。明るいトーンの絵柄だが、パンツに代表される下着の描き方には非常なこだわりを感じる。萌えでヘンな作品が好きな人はもう即買いすべきでありましょう。

【単行本】「怪奇大盛!!肉子ちゃん」 児嶋都 マガジン・ファイブ A5 [Amzn]

 まだAmazonとかには入ってないのかな……。いちおうISBNコードでリンクは張っときます。楳図かずお絵でホラーっぽいギャグをこなす児嶋都の最新作品集。お話としてはおおむねダイエットしまくりのスリムなボディで人気者な美少女と同じクラスへ、なんでも食べる巨大肉少女「肉子ちゃん」が転校してきて、食いたいものも食わず我慢している美少女の怨みを買う……というもの。でも肉子ちゃんの巨大な肉体はそんなものを軽〜く跳ね飛ばしてしまう。あんまりダイエットダイエットいいすぎると、ギスギスしちゃって良くないですね、などという結論に至るかなあ。まあそこらへんは人それぞれだろうとは思うけれども、肉子ちゃんの問答無用な食いっぷりやバイタリティは見てて単純に楽しめる。絵柄のわりに爆発力よりも安定感が際立ってるという印象を受けた。


4/17(木)……硬質なエンペラ

▼エンペラってのはイカの頭の三角形の部分のことだって、昔誰かがいってたもんさ。そしてエンペラは今日も風に吹かれている。

【雑誌】モーニング 5/1 No.20 講談社 B5中

 いわしげ孝がモーニング初登場で、新連載「まっすぐな道でさみしい」を開始。サブタイトルとして「−種田山頭火外伝−」とあることからも分かるとおり、太平洋戦争前の日本で放浪の俳人として八万句あまりの歌を残した種田山頭火の人生を描くという作品。作家自身も地力のある人だし、モチーフも名前は知られているけど漫画では使い古されていない。キャッチーな題材ということもあって面白くなりそう。

 それにしてもヤングサンデーからの人材流出は止まらないなあ。新井英樹しかり山田芳裕しかり佐藤秀峰しかり。なんかおいしいところばかり手離しちゃってる感がある。そういえば今号から読切シリーズ→連載へと昇格した「頼むから静かにしてくれ」を描いている六田登も、ヤングサンデーで「ICHIGO」という傑作を残している。考えてみれば山田芳裕も佐藤秀峰もこの雑誌で描いてるなあ。

【雑誌】ヤングサンデー 5/1 No.20 小学館 B5中

 石川優吾「格闘美神 武龍」。ランvs.力士の飛鳥山戦がのっけから激しく展開。なかなか迫力がある。この作品はけっこうコンスタントに面白い。最近どうも弱いヤンサンの中では健闘組。北崎拓「なんてっ探偵アイドル」は、トリコロールから可菜子が抜けた後の新メンバー募集が行われる。本命は4人めかなあとか思うが、本当に可菜子をこのまま抜けさせちゃうのだろうか。戻ってきそうな気もするけど。でも警察機構側に美少女を一人追加しておくと、お話を華やがせるうえで何かと便利だろうからしばらくこのままで行く可能性もあるかな。遊人「PEACH!」は最終回。序盤のハチャメチャな展開は凄かったが、後半はごちゃごちゃしすぎちゃったかなという気はする。

【雑誌】ヤングジャンプ 5/1 No.20 集英社 B5中

 清野とおる「ハラハラドキドキ」。主人公・シゲルのお母さんがなんか曲者っぽくて印象に残った。そういえば「青春ヒヒヒ」の主人公の母親もわりとヘンな人だったような気がする。石川優吾「カッパの飼い方」。なんか思わぬ展開になってきた? 「格闘美神 武龍」のほうはガチンコで面白く、こっちはのんびり楽しく。どちらも面白く描いてて石川優吾の芸風の幅広さを感じる。山花典之「妹 あかね」は次号で最終回。

【雑誌】週刊少年チャンピオン 5/1 No.20 秋田書店 B5

 巻頭カラーで井ノ内貴之「輪道」(原案:乗峯栄一)。大阪は通天閣のすぐそばで串カツ屋を営む一家に生まれた少年が、母の形見の自転車を駆り、世界最強のチャリンコ野郎を目指すという物語の模様。チャンピオンで自転車モノといえば当然、曽田正人「シャカリキ!」が思い起こされるが、こちらはどっちかっていうと競輪のほうに行きそうな感じか。井ノ内貴之って人はこれまで聞いたことはなかったが、作画はけっこう練れてるし、しっかり作られている感じ。絵柄から判断するにやまさき拓味門下の人かなという気がする。Googleで検索してみたところ、田崎真也の本で「コミック ワインの気持ち ソムリエ物語」という作品を描いていたという実績がある模様。

 八神健「ななか6/17」。ああもう、本当に切ないなあ。稔ニと改めて顔を合わせたときの雨宮さんのはにかみっぷりもいいけど、今回はやっぱりななか。消えようとする6歳ななかへの惜別の念はどんどん募る。成長した17歳ななかの優しさもきちんと描かれてるし、しみじみ良作だなと思った。能田達規「ORANGE」。今回もアツく盛り上がっている。J2上位の争いはビリビリする緊張感があって面白い。

 作:森高夕次+画:松島幸太朗「ショー☆バン」。新入生が入ってきて上級生となったショーバンは、さっそく先輩風吹かしまくり。単純すぎる性格がいい味出してる。園田ともひろ「はぐヤン!とんじる」。市民に好かれたいという願望を持つ「はぐれヤンキー」とんじる。彼をはぐれヤンキーとせしめてしまう、そのほかのヤンキーたちの無軌道かつ頭悪すぎな行動に思わず笑ってしまう。けっこういい。

【雑誌】コミックメガストア 6月号 コアマガジン B5平

 鬼ノ仁「Spring has come.」。小学校のころからの腐れ縁で遊び相手だった男女が酒飲んだ勢いでHに突入。友達から恋人同士に……というお話。ハードなセックスシーンと瑞々しい恋愛感情。どちらもボルテージが高い。人気あるわけです。月野定規「続 真夏の果実」。夏休み、自宅で日がな一日淫行に耽る女教師とその生徒である少年。二人の行為は時が経つほどにエスカレート。子供だけにおちんちんは小さいけど、お尻の穴ならジャストフィット。うだるような暑さの中で、二人の身体が境目なくドロドロに溶けて混じり合っていくような感覚が快感。この人の作品もテンションが高い。

 竹村雪秀「Take On Me」。連載第2回めだが久々の掲載。なのでその前の話はスッカリ忘れてしまったー。でも身長180cm超の大女でクールな大野さんという女生徒と、チビでメガネくんな津田くんのラブラブ模様は読んでてなかなか心地よい。こういう身長差カップルの話はわりと好き〜。玉置勉強「エロ・ダイエット」は、ちょっと太ってしまったナマイキなグラビアアイドルが、事務所の設定したダイエットプランを課せられる。その内容とは……えーとまあタイトル通りです。アイドル無常。サイキケイタ「PTSD」。お姉ちゃんが、ひきこもりの弟を折檻しようとするも返り討ちに。凜としたお姉ちゃんの顔つきがカッコイイ。シャープな線による達者な作画が目に映える。國津武士「EMPRESS!!外伝 EMPEROR!!」。これまで「EMPRESS!!」シリーズでロリロリ女帝ちゃんたちを描いていたと思ったら、今度はショタな皇帝さんですか。これもまたかわいいですのう。

【雑誌】コットンコミック 6月号 東京三世社 B5中

 やっぱりこの雑誌はいいな。雑誌全体の空気が絶妙に野暮ったくて生暖かく、とんがったところが全然ない。読んでて疲れないし殺伐としない。独特の生暖かい空気がとても好きだ。で、今回もやっぱり渡辺ヒデユキ「サセマン」シリーズ「究極のイメクラ」。レイプ仮面をイカせるべく、彼が思わずレイプしたくなるようにサセマンがOL姿とかに変身。このシリーズとしては珍しく格好が普通でなんか新鮮に感じた。


4/16(水)……AUTO RIBBON BAR

▼最近職場の机がテスト機材で埋まっちゃってて狭苦しいので自炊する気がせず、外食率が上がり気味。とっとと返却しちゃいたいなあ。

【雑誌】週刊少年サンデー 4/30 No.20 小学館 B5平

 田中モトユキ「鳳ボンバー」は次号で最終回。そろそろかなあとは思っていたけどやはり。美少女あやや投入によるテコ入れも、ちと時機を逸した感あり。最近のヤケクソな展開はけっこう面白かっただけに、もう少し早期に投入していればあるいはという気もした。川久保栄ニの読切「竹の子ドクター」が掲載。天才医者少年が事件を解決〜といったお話。最近の医者漫画は重めな作品が多いけど、これはわりと軽いノリ。

【雑誌】週刊少年マガジン 4/30 No.20 講談社 B5平

 森川ジョージ「はじめの一歩」。接近戦で新たな世界を覗いた板垣がサブタイトルにもあるように「ボクシングハイ」状態に。息つく暇もないスピードの世界を楽しみまくり。クロックアップしまくってジョー、楽しいねえという感じ。そんなに調子に乗って大丈夫かなあという一抹の不安は抱かせつつも、ノリノリ状態は見てて楽しいし何よりカッコイイ。


4/15(火)……れがた三四郎

【雑誌】ヤングマガジンUppers 5/6 No.9 講談社 B5中

 週刊少年マガジンの編集スタッフが誰か移ってきたんですかねえ。佐木飛呂斗、藤沢とおるに続き、今度は塀内夏子が連載開始。「史上最低のレガッタ」。少年院の悪たれたちを集めた特別施設。どんな凄いことをやらされるのかと思えば、要求されたのはボートを漕ぐことだけ。クセモノたちの揃う空間でレガッタチームが編成されていくという感じになるのかな。まだ最初なんで方向性はよく分からない。たださすがに塀内夏子、たいへん読みやすく分かりやすいなというのは印象に残った。くだくだしい説明なしに各メンバーの性格をさりげなく呈示しておくあたりはうまい。この前「春よ、来い」が終わったばかりの咲香里は読切「フリル〜メイド物語〜」前編で登場。大金持ちの家で住み込みで健気に働くメイドさんのお話。上下ともに制服が白なのはちょっと新鮮な感じ。

【雑誌】近代麻雀 5/15 vol.438 竹書房 B5中

 天獅子悦也「むこうぶち」(原案:安藤満)。面白い。前回に引き続き、安永・多河たちが若手雀士二人を試す。いつもはどちらかというともっとレベルの高い勝負をしてるから安永・多河は出し抜かれてしまいがちなんだけど、今回は若いのが二人いるので、ベテラン二人はそれとは何枚か上手のポジションにいるのだということが見える。安永らの経験が引き立ち格好良く見える回といえる。橋本俊二「剣師 −刃上の渡世人−」。なんか演出が微妙に間抜けてるのがちょっと笑える。例えば周防が上がった瞬間に、ガン牌にフォークを使いましたよと示すためにデザートをパクッとやるとか。自信たっぷりそうな表情がけっこうマヌケで味がある。あと一勝負やって勝った後、主人公ともう一人の男が居酒屋で話すシーンもいい。ガン牌の説明に冷奴とおろししょうが、それから醤油を使うあたりの生活感がなんか福本伸行チックというか。

【雑誌】ビジネスジャンプ 5/1 No.10 集英社 B5中

 三山のぼる「麗羅」。麗羅&瑠美のSM業界チームがムチを駆使してキャットファイト勝負。相手はローション攻撃を繰り出すソープ嬢&イメクラ嬢。なんだかたいへんドタバタと下らなくて楽しい展開。作:近藤雅之+画:有賀照人「警視総監アサミ」。原田くんが過労で入院。とくるとこの作品の場合、看護婦さんとのHシーンがからんでこないはずがない。いつもながらにすごくしょーもない。

【雑誌】漫画アクション 4/29 No.17 双葉社 B5中

 山崎さやか「東京家族」。ユルいように見えて、子供たちが通すべき筋を通していないときはしっかり叱る壮。いやあいいお父さんですな。わたべ淳「ライジング」。社会人女子ソフトボールの世界をアツく描写。熱血してます。安定して面白い。ソフトボールならではの、投球時の野球とは違った腕のしなりぶりがなんかかっこいいなと投球フォーム好きな人間としては思う。あと今号には滝沢聖峰「シリーズ新太平洋戦記IV」の最新作「零の帰還」も掲載されている。

【雑誌】漫画サンデー 4/29 No.16 実業之日本社 B5中

 作:勘崎順次+画:倉科遼「愛と復讐の挽歌」。自分から家族や恋人を奪った大学時代のライバル仲尾に復讐するため、主人公・村田恭平が暗躍。政治家である仲尾父の資金源を断つために、闇社会に足を踏み込み仲尾と太いパイプを持つヤクザ組織に揺さぶりをかける。んでもって自分が経営するフィリピンバーのねえちゃんが、探りを入れるため相手ヤクザの組長に肉体をエサに近づくがシャブを射たれてピンチに陥る。政治家、恋人略奪、復讐、ヤクザ、フィリピーナ、シャブ……といかにもないアイテムがてんこ盛り。展開が今どき珍しいくらい大仰かつベタベタなのがかえって新鮮に映る。面白く読んでいる。

【雑誌】うさまん Vol.5 リイド社 B5平

 先月は小菅勇太郎、鈴木美蘭、NYAN、むつきつとむといったところを中心にずいぶんソフトタッチな路線でまとめてきたなという印象だったのだが、今号はそればっかりでもなくバランス的にはちょうどいいくらいかな。

 まず先月体調不良が伝えられたばかりのみた森たつやが復帰。「終末にしましょ!」第7話。今回はお話をつなぐあたりのところなので、アクション的にはあんまり大きくない。でもドタバタと楽しい雰囲気では来ていると思う。まだ子「まねきん」4話め。こちらも次の展開への助走といった感じの回。前回一敗地にまみれた敵方まねきんのかりんが今回はかなりエロいことを強要される羽目に。なかなかいい顔をして哭きますのう。

 あろひろし「檜代」。うさまんには初登場。人間そっくりの超精密な実物大フィギュアを作っているオタク男の部屋に、ある日妖精が迷い込んで来てフィギュアに命を吹き込んでしまう。まあ当然ながらオタク男はやる。その顛末を描いたエロコメ。きっちり途中までお話を持っていき、最後はギャグを利かせて締めるあたりはさすがベテラン、うまいです。長谷円も初登場。「トラブルシューター奈央」。女子高生の厄介事を引き受け、代理人として交渉することで小遣い稼ぎをしている女の子が、ちょいとヤバい件に首を突っ込んじゃって男たちにさんざん輪姦されるというお話。やってることはなかなかハードで絵柄も肉感的。この人の描く女性の表情はけっこう好き。


4/14(月)……1号100%

▼夜中に飛び込んで来た華倫変の訃報(情報元:エロティクス掲示板)はショックだった。3月19日に急性心不全で亡くなられていたらしい。この人の作品を初めて読んだのは、ヤングマガジンに掲載された「ピンクの液体」(後に単行本「カリクラ」に収録)だった。当時「これは凄く面白い才能が出てきたなあ」と興奮し、ニフティサーブのコミックフォーラムに投稿したことは今も鮮烈に覚えている。あのゆらゆらと振れ幅の大きな作風が、これからは見られないのだと思うと寂しい。漫画道の真ん中を歩むタイプの人ではなかったが、どこかで咲き続けていて欲しい才能だった。惜しい。本当に惜しい。

【雑誌】ヤングキング 5/5 No.9 少年画報社 B5中

 中西やすひろ「愛DON’T恋」。中嶋と熱愛中で幸せを満喫する亜美だが、守に対して執着し錯乱したあやが彼女にも危害をおよぼす。毎度惚れ惚れするほどベタな展開。こう来たか。東本次朗「のびたのマーチ」。何気にけっこう絵が達者ながら、イカれた小僧が主役のテンション高めなギャグを展開中。アクが強めでちょっと気になっていたが次号で最終回とのこと。また次号からは高柳ヒデツと同一人物であるっぽい膝枕カカトの新連載「Boy! take it easy」がスタート。自分のことを「ボク」と呼ぶ女の子がヒロインだ。あと毎度楽しみにしているラブコメらしいラブコメ、吉野ケイイチ「チキンデイズ」も毎号連載化。

【雑誌】ヤングマガジン 4/28 No.20 講談社 B5中

 三田紀房「甲子園へ行こう!」。一度歯車が狂ってしまったチームを建て直す難しさを丁寧に描いていてなかなか面白い。プロと違って、才能や物量の面で制限の多い高校野球ならではの事情をしっかり押さえていて説得力がある。

【雑誌】ビッグコミックスピリッツ 4/28 No.20 小学館 B5中

 木葉功一「マリオガン」。マリオが覚醒する前のお話は一段落し、ようやくお話は本番。壮大な設定が生きてくるのはこれから。本格的にガチンコで勝負するという意欲がひしひしと感じられて、とても楽しみ。村上かつら「サユリ1号」。大橋ユキさんの内面に直哉がずいぶんと踏み込んで心を開くようになる。しかし今度は直哉がそれを受け止めきれるかどうかという展開になってきた。緊張感がずっと持続されていて読ませる。三宅乱丈「ペット」も引き続き面白い。これまでは組織によって首にヒモをつけられていたペットたちが、てんでばらばらに動き出している。事態は複雑にもつれつつも、一つの方向へ向かってひた走っている。カッコイイ作品だと思う。

【雑誌】週刊少年ジャンプ 4/28 No.20 集英社 B5平

 作:ほったゆみ+画:小畑健「ヒカルの碁」。日韓対決最高潮。ヒカルvs.高永夏という若くて勢いのある棋士たちの丁々発止なブツかり合いがカッコイイ。それを離れて見守る塔矢オヤジもシブい。河下水希「いちご100%」。新キャラの映画好きっぽいねーちゃんもなかなか。自信満々な態度とふとした拍子に見せる女っぽさのコントラストがよろしい。これまでのヒロイン4人と違って、真中と同じ方向を目指しており、良きライバルともなりそう。いや〜この娘さんがいいんじゃないっすか。「テキトーだなあ、俺」と思うとともに、河下水希のキャラ作りもうまいなと感じる。これまでのヒロイン4人もそれぞれいいのに、5人め出してもさほどキャラかぶりさせずちゃんと魅力的に描けている。鈴木央「ウルトラレッド」。ここのところの大我vs.渡辺の対決はアツくて良かった。両方とも一生懸命なのが見てて気持ちいい。


4/13(日)……豆腐話

【雑誌】ネムキ 5月号 朝日ソノラマ A5平

 TONO「チキタ★GUGU」。「TONOちゃんの摩訶不思議ストーリー」というキャッチが似合わないシリアスな展開になって久しいが、今回もシビアかつ謎を残す展開。で、次号で「髑髏の町」編がクライマックスとのこと。「クライマックス」というのがこのエピソード決着を意味しているのかはよく分かんないけど、何はともあれ先が気になる。チキタとクリップの関わり方も、今までのようではいられなさそうだが……。諸星大二郎「栞と紙魚子 何かが町にやって来る」。タイトルどおり何かがやってくる。でも今回は都合により減ページだそうで、前後編にお話が分かれることになってしまった。「何か」とはいったい何なのか。まあこの作品だけに「何か」は「何か」のままのような気もする。

【雑誌】別冊マーガレット 5月号 集英社 B5平

 読切、椎名軽穂「花とシーフ」。小さな町の少年少女の物語。主人公の女の子・宮田さんは、明朗快活な女の子だが、小学生のころ庭のほおずきに手を出した自分をクールに泥棒扱いした同級生男子・大木だけはちょっと苦手。そんな彼女が友達の恋愛をさりげなくとりもとうとするが、大木にその意図を見透かされてバツの悪い想いをする。まあそんなこんなで大木のことが心に引っかかってて、それが恋愛感情へと変わっていく……というお話。すっきりシャープできれいな絵で、恋愛模様を美しく描写。なかなか良い作品である。でもこの大木というにーちゃんの、高校生ながら何でも分かっているような大人びたイケメンぶりはちょっと憎い。藤井明美「スパイ」。えーとマーガレットコミックス「LadyM.を探せ!」に収録されているエピソードの続きなんですか。そっちの話はよく知らないけど、生徒会長である先輩男子・森下夏と、後輩の女の子・吉田灯里の憎まれ口を叩き合いながらもトキメく日常を楽しく描く作品。フレッシュで微笑ましくてよろしいのではないかと。


4/12(土)……区長平競馬

▼日曜朝のアニメを観てから更新。「金色のガッシュベル!!」「アストロボーイ鉄腕アトム」それぞれ第2話。「金色のガッシュベル!!」は正直ちとツラいかな……。声がいまいちで全体にアツさが足りず、淡々と進んじゃってる印象。構図どりとかはもう少し大胆に行ってほしい。「アストロボーイ鉄腕アトム」は2回めも作画および動きのクオリティがむちゃくちゃに高い。テレビアニメシリーズとしてはたぶん史上最高レベルなんだろうなと思う。天馬博士もカッコイイし面白いですよ。

【雑誌】コミックビーム 5月号 エンターブレイン B5平

 今号は福島聡が表紙。3月の単行本3冊同時発売と合わせて、福島聡祭り引き続き開催中という感じ。

 吉田戦車「武侠さるかに合戦」が巻頭カラー。味がある。任侠モノ的な雰囲気と妙なキャラ造形、「ぷろぽりす」に代表される独特な言葉遣い。新路線的なお話作りと、既存の吉田戦車節がいい具合にミックスされている。好調。カネコアツシ「SOIL」は今回から本格始動。とあるニュータウンで起きた怪事件。民家の一室に突如出現した塩の柱、そして学校の校庭にも巨大な塩の山が。意味不明だが何か不吉な予感を抱かせる怪現象。ミステリアスに事件は始まっていく。面白そう。

 森薫「エマ」。エマとの別れの後、人が変わったように模範的な貴族活動にいそしむウィリアム。その心に潜む想いは。彼の人間的な成長を感じさせるエピソード。今回は女の子はほとんど出てこないが、それでも好印象を抱かせる。単なるメイド萌え漫画ではない証拠。志村貴子「放浪息子」。女装好き少年・ニ鳥修一が可愛すぎ。まあ絵だと顔が女の子と変わるところがないというのもあるんだと思うけれども、メンタリティ的にもいいですな。はにかみ、はじらいがハートを直撃。

 竹本泉「よみきりもの くちをひらけば」。美少女なんだけどものすごく口が悪い娘と、彼女にいつもばかばかいわれているそこつな男の子のお話。ここのところラブコメエッセンスの風味を強め気味のような。羽生生純「青 オールー」。面白くなっている。少年の夢をズタズタにせんとする差能の嬉々とした、そして悪意に満ちた言動と表情に慄然とするような迫力がある。ますますもってテンションは上がってきていて今後も凄く楽しみ。

【雑誌】コミックバーズ 5月号 幻冬舎コミックス B5平

 うーん、いまいちピンと来ない雑誌だな……。どうも素直にのめり込んでいける作品が少ないような。その中でわりと素直に楽しみやすいのが南京ぐれ子「あかてんヒーロー!」あたり。今回は戦隊のピンク役である桃山さんがラブコメ風味を盛り上げてくれてていい雰囲気だった。あとは作:柳田理科雄+画:筆吉純一郎「Dr.猫柳田の科学的青春」がドタバタコメディとして楽しく仕上がっている。強力塗料を頭からかぶってしまったミチルさんをきれいにするために、猫柳田たちがさまざまな洗浄システムを考案するも事態はどんどんとんでもないほうへ……というお話。

【雑誌】季刊デ・ジ・キャラット 春号 ブロッコリー B5平

 1冊まるごとでじこな漫画雑誌。季刊かよ……という感じはちょっとしたが、それはまあ仕方ないか。

 まず本家本元コゲどんぼ「デ・ジ・キャラット〜でじこだにょ〜」は、アニメ版「デ・ジ・キャラットにょ」の第1話ほぼそのまんまな内容。セリフとかもほとんど同じなのは意外だった。季刊でやるなら展開ノロすぎでは……と思ったのだがまあいいか。楽しいし。このほか各作家が主役キャラを変えてそれぞれ漫画を描いており、花屋敷ぼたんがうさだ、来多あかりがぷちこ、ひな。がぴよこ、山田J太がブラックゲマゲマ団を担当という感じ。個人的にはぴよこが地球に来る前のお話を描いたひな。の「ぴよぴよぴよこちゃん」と、うさだ主役のおばかラブコメである花屋敷ぼたん「ラ・ビ・アン!〜うさだの恋の物語〜」あたりが気になるところ。どの作品についても、ぽえ〜っと陽気に楽しいでじこ世界の雰囲気が出ててよろしいんじゃないでしょうか。

(漫画執筆陣)コゲどんぼ、花屋敷ぼたん、来多あかり、ひな。、山田J太、亀井樹里、猫間ことみ、春巻ちょりぃ、ナナハラユウ、北条晶

【雑誌】comic天魔 5月号 茜新社 B5平

 今号からページ数大幅増で524ページ。分厚くなったおかげで、背表紙のうるし原おぱーいもより目立つようになりました。ただ内容的には特筆するほどハードコアでもソフトでもフェチでもなし。普通に美少女漫画チックな作品が多くアクセントとなる作品があまりないので、ページ数が増えたこともあって読んでいると途中で飽きてくる。女の子の年齢層についてもあんまりバラツキがない。例えばバリバリのロリ系のも混ぜるとかショートギャグ作品を入れるとか、誌面にもう少し変化をつける工夫は欲しいなと思った。

 琴義弓介「欲しがりジェネレーション」。お花見の会場で兄いもうとがやるというお話。クライマックスシーンの見開き使った顔射シーンがなかなか面白い構図。左ページが兄の下半身で、右ページはそれを受けてる妹の上半身。と書いてもなかなか伝わりにくいかもしれないけど、いい勢いでシュパーッと精液が飛んでるなあと感心するおめでたいシーンとなっている。まぐろ帝國「資本主義の精神」は2話め。会社で男性社員の性欲処理を行って、業務を促進する係のOLさんたちの奮戦を描くシリーズ。ちゃんとしっかりエロはやりつつも、世界全体としてはけっこうシュールだったりするという作りがクセ者作家のこの人らしい。

【単行本】「阿佐谷腐れ酢学園」 SABE ワニマガジン A5 [bk1][Amzn]

 精神鑑定で「終わってる」と出た者だけが入学できる学校「阿佐谷腐れ酢学園」! そこに集まった終わった生徒たちが繰り広げる、どうしようもない日常を描いてくアブノーマル学園モノ。登場人物はヤクザの娘のブルマちゃん、その影武者としてヒットマンに狙われるブルマちゃんの盾として入学させられた日陰ちゃん、ウンコもりもりしまくりなウンコ太郎、校内に大量に生息しているペンギンを虐殺しまくっているペンギン虐待女……と、出てくるキャラは当然ヘンなのばっかり。

 いちおう主役はブルマちゃんと書いてあるのだが、彼女にコンプレックスを抱きつつ愛さずにはいられない日陰ちゃんが物語の中心人物といっていい。ブルマちゃんにイジメられたり、彼女に対する征服欲に目覚めたり、アナルの快感に酔いしれたりと日陰ちゃんの人生は波瀾万丈。でも全体としてはまったりしているような気もする。そのほかのキャラではブルマを愛し、いつもフード付きの服を着込んでおり変態的な趣向の持ち主でもあるフード女もいい味を出している。閉じた世界の中で怪しい奴らが怪しいなりに、平和に蠢いている。そんな様子を見てニヤリとしたり脱力したり爆笑したりする作品。下らなくて大好き。

【単行本】「らって好きなんらもん」 EB110SS メディアックス A5 [Amzn]

 いつもながらにあどけない顔つきの幼女たちが、ずっこんずっこん激しくやりまくり。ロリ系のハードエロ作家として、すっかり安定株という感じになってきた。まあその分ちとマンネリ気味かなーという気もしたりはするんだけど、現在コミックPOTで連載中の「マッスル先生」ではギャグっぽさもけっこう取り入れて変化はつけてきている。絵柄的にはかなり好きなだけに、「幼女とやるだけ」に止まらない新たな路線をどんどん開拓していくか、もしくは「幼女とやる」妄想をもっと突き抜けるくらいの次元まで追求していっていただきたい。


4/11(金)……つい離るるルナハイツ

▼俺は不在者。というわけで東京都知事選挙の投票を行ってくる。不在者投票だと駅前の市役所の分室だかなんだかで投票ができるし、空いてるので楽だ。でも今回の都知事選はどうせ石原慎太郎で鉄板だろうからあんまり面白くないですな。

▼飲み。帰りに駅のトイレの床が濡れていて足をすべらせ左足の膝を強打。とても痛かったことだなあ。

【雑誌】ビッグコミックオリジナル 5月増刊号 5/12 小学館 B5中

 作:高橋遠州+画:中原裕の新連載「江戸っ子エド公」がスタート。三浦按針の子孫であるエドワードが、お江戸を舞台に活躍。蘭学の知識を応用して事件を解決〜という感じちょっとセリフが多めかなと思ったけど、手堅く読める作品ではある。安定感あり。井浦秀夫「AV烈伝」。今回から卯月妙子を描く。ああ、そういえばこの人がいたなと思った。自身漫画も描いている人なのでちょっと盲点になってた。そして卯月妙子だけに、描かれる人生模様はたいへんに濃い。興味深い。

 たくまる圭「アニキ」。居候として健気に生きるゆずの姿が可愛らしい、暖かいホームドラマ。この人のちょっとかすれたような描線は独特で、いつ見ても気持ちがいい。佐々木泉「墨戯王べいふつ」。毎度上品かつ遊び心があって面白い。今回は皇帝陛下がおしのびで、べいふつと共に街へ繰り出す。宮廷しか知らない陛下は新鮮な事物にワクワク。そんな折り、べいふつに大きな寺の宝となる書画を製作してほしいとの依頼が舞い込んで来るが……というお話。この作品もそろそろ単行本になってくれるといいんだけど。

【雑誌】ヤングアニマル 4/25 No.8 白泉社 B5中

 ももせたまみの新連載「ももいろスウィ〜ティ〜」が開始。若い家政婦、若い娘、若い母の3人が暮らす家庭で起こるドタバタドラマ。巨乳奥様+お姉様系+ロリ系と華やか。「ももいろシスターズ」の登場人物も折に触れてからんでくるのかもしれない。綾坂みつね「健康どう?」(原案:マイケルM金子)は短期集中連載第1回。喫茶店をやる傍らマッサージ師もやってる男のところに、肩こりで悩んでいるグラビアモデルの女の子がやってくる……というわけで健康ネタのコメディという感じになりそう。みずしな孝之「戦え!アナウンサー」は最終回。きれいにおしまい。この人は連載の畳み方がけっこううまいと思う。志村宣哉「肉コロシアム」は、肉やの裏で繰り広げられる暗闘を描いたギャグ漫画。この人のギャグは無駄にパワフルな感じでけっこう好き。過去の作品としては2002年10/25 No.20掲載「金フォース」、ヤングアニマル嵐 2002年 3/17 Vol.6掲載の「眼通力」が過去ログで引っかかった。

【雑誌】ビッグコミックスペリオール 4/25 No.9 小学館 B5中

 星里もちる「ルナハイツ」。婚約者と一緒に住むためのマイホームをやっとの思いで手に入れた主人公・南條。しかし家ができたと思った途端、婚約者から一方的に婚約破棄を告げられ絶望。それで頭がグシャグシャになっているうちに、泥酔した勢いで自宅を会社の独身女子寮として貸し出すことを上司と約束してしまいあれよあれよという間に入居者たちもやってくる……という出だし。ちょい強引な舞台作りはこの人らしいなとちょっと微笑ましく思った。前作の「本気のしるし」が力作だったこともあり、今回も期待してます。さすがに「本気のしるし」よりは軽めのお話になりそう。安田弘之「先生がいっぱい」。今回出てきたのっぺりした顔の女生徒・篠原がけっこうかわいいと思った。相変わらずいい女を描く人であります。もりやまつる「笑う門には福来たる」は全3回で終了。わりとあっさり一発ネタで勝負という感じだった。作:久部緑郎+画:河合単「ラーメン発見伝」。ラーメン・マニア・キング決定戦編終了。けっこう盛り上がると共に、次号以降の布石もしっかり。

【雑誌】コミックバンチ 4/25 No.19 新潮社 B5中

 作:江戸川啓視+画:クォン・カヤ「プルンギル −青の道−」。読みごたえあって面白い。今回は佐川の奥さんとカンちゃんの会話が泣けた。渡辺保裕「ワイルドリーガー」は次回で第一部完結とのこと。第二部があるといいんだけど……。

【単行本】「春よ、来い」10巻 咲香里 講談社 B6 [bk1][Amzn]

 女子高生の亜美ちゃん編に決着。最初の遊びまくっているイメージが一転、だんだんこの娘さんに健気さ、初々しさが出てきてかわいらしくなっていく様子が好ましいエピソードだった。その後、高史はようやく就職するもまたまた新キャラ登場。年上のOLさんに高史は振り回されるのであった……という巻。あっちふらふらこっちふらふら、難儀ですのう。

【単行本】「ワイルドリーガー」8巻 渡辺保裕 新潮社 B6 [bk1][Amzn]

 ペナントレース序盤の攻防が続く。阪神の外国人ルーブ・イノセントの対決が終わるも、今度はドニミカカープアカデミーからやってきた陽気なドミニカン、ロベルトとの対決が浅野を待つ。野球オタク的知識がてんこ盛りで、かつプレイシーンもパワフル。独特の味のある野球漫画に仕上がっている。

【単行本】「恋愛ジャンキー」10巻 葉月京 秋田書店 B6 [bk1][Amzn]

 結局エイタローが一番最初のヒロインともいえるミホのほうを選んでしまったため、途中から押しかけ女房状態だった絵夢ちゃんが非常に痛々しい状態になってしまう第10巻。これまでの気楽なノリから一転、三角関係の泥沼な息苦しい展開に。でもまあ絵夢ちゃんには同級生男子もいることだし、落ち着くべきところに落ち着くでしょう。作者は次は15巻を目指すといっているので、まだいろいろ続きそう。とりあえずミホがイギリス行きで絵夢とは別れるとなると、巨乳めがねっ娘の地井さんがクローズアップされてきそう。ハーレム系のHラブコメといえるけれども、お話に起伏はあるしけっこうちゃんと面白く読める。


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