2003年2月上旬


2/10(月)……ええ乳見える

▼長年使っていたHTMLエディタが最近誤動作をするようになり、セーブ中に落ちるということが頻発していたのでソフトを乗り換えることにした。これまで使っていたのはEdit HTML。2000年の6月を最後にバージョンアップが止まっていたので、まあいい加減潮時ではあったのだ。で、乗り換え先のエディタは、前から気になっていてちょくちょく試していたez-HTML。いわゆるGUI型のではなく、テキストベースのタグ挿入型。自分の場合、ほとんどのタグは手打ちしちゃうので、実のところタグの色分け表示と定型文入力支援さえあればエディタはなんでも良かったりする。その代わり、動作が軽く画面デザインはスッキリしているものが望ましい。ez-HTMLはデザイン的にも趣味に合うしけっこう使いやすいと思う。まだ慣れない部分もあるけど、どうせ毎日使うもんだからすぐ慣れるでしょう。

▼未読物
【雑誌】ビッグコミック 2/25 No.4 小学館 B5中
【雑誌】漫画アクション 2/25 No.8 双葉社 B5中
【雑誌】漫画サンデー 2/25 No.7 実業之日本社 B5中
▼早売り(12日)
【雑誌】コミックビーム 3月号 エンターブレイン B5平

 今週はビッグコミックスピリッツがお休み。ビームは定期購読のが早めに到着。

【雑誌】ヤングキング 3/3 No.5 少年画報社 B5中

 新連載、東本次朗「のびたのマーチ」。どうしようもないダメ人間の少年・のびたが、札幌市長を目指して奇天烈なチャレンジをしていくさまを描いたギャグ漫画。今回はなぜか市長になるために、まばたきをしない人間になることを決意。たいへん馬鹿くさくてけっこう面白かった。作画も何気にしっかりしていて、フツーの漫画を描いてもうまい部類だと思う。塩崎雄二の読切「打ちっぱなし玉子ちゃん」は、玉子ちゃんという元気者の女の子が、ゴルフの打ちっぱなしを初体験。そこで起こった出来事をドタバタ描いた力技のコメディ。ゴルフだってのに、最初っから玉子ちゃんのトイレシーンに突入したり、この人らしいあっけらかんとしたお色気攻撃は健在。やっぱり塩崎雄二は女の子を描いてこそ。パンチラを描いてこそ。

 中西やすひろ「愛DONT’T恋」。うひゃひゃひゃ、最高〜。なんだ、このベタベタさ加減は。まるで「101回目のプロポーズ」(観たことないけど)みたいなノリ。今までさんざん女遍歴を繰り返してきた守も守だが、愛をぶつけられてるほうのひとみもかなりイッちゃってるように思われる。佐野タカシ「イケてる2人」。先日のバレンタイン・デーにアイドルの由花菜からチョコレートをもらっていたときの写真がネットに流され、佐次は彼女のファンに吊るし上げられそうになる。でも彼らしいポジティブさで一件落着。相変わらずいい男ですなあ。

【雑誌】ヤングマガジン 2/24 No.11 講談社 B5中

 三田紀房「甲子園へ行こう!」。合宿を抜けだし甲子園を見物に行った四ノ宮は、そこでしか得られない数々の貴重な体験をする。そして今後、どういう方向に進んでいったらいいかというハッキリとした指針を見出す。これまでも頑張ってきて、これ以上何ができるのかを考えさせ、そこから答えを導き出していくこの展開はうまいと思う。四ノ宮の成長ぶりも感じられたし面白かった。安達哲「バカ姉弟」。今日もいろんなところで人々に影響を与えるバカ姉弟。器がビッグですな。飄々とした味わいがとても楽しい。

【雑誌】週刊少年ジャンプ 2/24 No.11 集英社 B5平

 作:ほったゆみ+画:小畑健「ヒカルの碁」。対中国戦。頭に血が昇って苦戦していたヒカルが怒涛の反撃開始。碁とは思えないような、勢いとスピード感のある描写がなかなかカッコイイ。

【雑誌】ヤングチャンピオン 2/25 No.5 秋田書店 B5中

 井荻寿一の新連載「魔月館奇譚」がスタート。上京してきて、都内で月3万円以下という虫のいい下宿先を探していた男が、月9000円という格安の物件を発見。が、もちろんそんな物件はいわくつき。案内されていってみたら不気味な洋館で、なおかつ厄介な住人もいるという。だが彼は美人の管理人さんにつられてホイホイ契約してしまうのだった……というのが1回めのあらすじ。なんか吸血鬼っぽい隣人も出てきてるので、そこらへんと管理人さんとかがからんでドタバタコメディになるのかなという感じ。井荻寿一の描く女の人は相変わらずきれいで、さりげない色気があって良い。

 葉月京「恋愛ジャンキー」。エイタローにフラれて傷心の絵夢に、前から出てきてた同級生男子が接近中。個人的にはそっちのほうが良い選択だと思う。

【雑誌】メガキューブ Volume24 コアマガジン B5平

 面白くない……。同じ出版社のコミックメガストアと比べてパワーの差が歴然。これで880円と業界最高値クラスの価格設定はちょっとなあ。おまけのクリアファイルとかいらないから、もう少しクオリティをアップしてほしい。今回の掲載メンツで強く印象に残った作品はあまりないんだけど、強いて挙げるならメギド仮面「はじめての♥」くらいかな。先輩女子と後輩男子のラブラブカップルのHという感じのお話。口当たりのいい爽やかな絵柄が特徴。あと4色カラーでほしのふうたが、単行本「なかよしちゃん」収録の「ボクの病室」シリーズに出てくる二人らしき少年少女のカラーイラストを4ページ。


2/9(日)……不到達の

▼映画「ロード・オブ・ザ・リング 二つの塔」(→公式サイト)の試写会に行ってきた。三部作の中でも一番派手に展開するあたりということもあって、さすがに内容は濃くスペクタクル。息つくひまもなく物語は展開し、個人的には非常に面白かった。予告編などを観た段階では、エオウィンがいまいち美人でないかなーとか思っていたのだが、動いているのを観たらそんなに違和感はなくて安心。後半のヘルム峡谷での攻防戦のあたりは迫力満点でカッコよかった。当初どうなるかなと思っていた序盤部分も見事。この作品の場合は「旅の仲間」のラストで、一行が大まかに分けて三つ(あるいは四つ)のパーティに分かれる。ここで物語が同時進行していく様子は映画だと難しいかなとも思っていたが、それぞれの探索行を順繰りに追っていくさいの視点の受け渡しはスムーズかつスピーディでなかなかに巧妙だった。全般的に見ると、今回は合戦シーンが多いこともありアラゴルン・レゴラス・ギムリの追手三人衆の活躍がとくに目立っていた。

 原作ファンとしてはまあいろいろと「おや?」と思ったシーンもあることはある。「このキャラの役割が原作と違うじゃん!」「ここでこの人出すのはどうかなあ」「あ、あのシーンすっ飛ばしてる」とか。このへんのところは「どうせ原作読んでる人向けの作品だから、多少ネタバレしちゃってもOKかな」と観賞前は思っていたのだが、意外と原作にないアプローチで見せているシーンも多かったので細かくは書かないでおく。あと、淡々とした原作と比べると映画はだいぶ濃いめの作り。かなりドラマチックな構成にしてあるし、ウルク=ハイとか敵キャラはずいぶん邪悪そうに作ってある。でも映画としてちゃんと盛り上げるためにああいう構成にするのは納得できたし、3時間とボリュームがあるので細かな差異はまあいいかという気分にはなる。たぶんこのあたりはまたDVDで「スペシャル・エクステンデッド・エディション」が出て補足されるのだろうし。何はともあれ、とかく口やかましい原作ファンを納得させるだけの豪勢な作りは大したもの。

 とはいえ、やっぱり原作未読の人が1本の独立した映画として観て素直に面白いと感じるかどうかは微妙。ただでさえ登場する人やモノが多いうえ、イベントも盛りだくさんなので、何がなんだか分からん事物が猛烈に入れ替わり立ち替わりしている状況が延々続く……みたいに思えるであろうことも想像に難くない。さまざまな事物が出てくるけどそれぞれに対する説明はあんまりないので、なんだか薄っぺらい印象さえ持ってしまう可能性もある。一例を挙げれば、エント。彼らは木の牧人であり、木々の番をしつつ数え切れないほどの年月を生きている非常に力のある種族で、トロルはモルゴス(サウロンの親分みたいな存在)が作った彼らのまがい物であるなどといったことは、映画だけではいまいち理解しにくい。この作品で出てくる事物には非常に深い来歴がたいていあるのだが、それをいちいち描いていたら何時間あっても作品が終わらない。だからといって初見の人を排除し既読の人だけ相手にしてたのでは、興行としての規模は小さくなってしまうので制作費も回収できず、こんな豪勢な作りにはできなくなってしまう。そこらへんのさじ加減はすごく難しかっただろうと思う。

 これを人にオススメするかといえば、正直「相手による」。とりあえずまず映画を観て面白かったら原作も……という流れよりは、原作読んでみて面白かったら映画も観るという流れのほうがいいんじゃないかなあ。原作読まずに映画を観るのは、ルールも選手名も知らない状態でスポーツの試合を観に行くような感覚かもしれない。でもいっぺん読んだだけでは全体がつかみにくいタイプの話なので、それも難しいといえば難しい。ここらへんは小説の「三国志」とか、ああいう大河歴史モノに共通する特徴ではある。それと既読者における、おなじみの登場人物たちを役者たちがどのように演じるかを楽しみにし、どうなるか分かっていても名場面が来るたびに歓声をあげるという感覚は、オペラとか歌舞伎とかに近いような気もする。あー、あと余談だけど、これから観に行こうって人は事前にあんまり水分を取りすぎないようにしといたほうがいいかも。何せ上映時間が3時間と長く、途中でトイレ行きたくなるとけっこうキツいんで。

▼昨日の日記のYOUNG YOUの項で触れた「Papa told me」は、本当にドラマ化だった模様(YOUNG YOU4月号予告ページ)。本当は「パンテオン」にひと区切りをつけてからにしてほしかったとこだけど……。

【単行本】「SUGAR」4巻 新井英樹 講談社 B6 [bk1][Amzn]

 帯の「ボクシング漫画か、板前漫画かという一部の声もあるようですが、ハッキリ申し上げておきます。これは、新井英樹の描く漫画です!!」という文句がカッコイイ。なかなかこういうこといえる作家は少ない。この作品でいかにも新井英樹らしいな〜と思うのは、登場人物のアクの強さ。顔、しゃべり方、動き方、こういう奴だったらいかにもそういうふうにするだろうという行動パターンをそれぞれが持ってる。とにかく機関銃のようにしゃべりまくりコマネズミのように動きまくる主人公のリン、それから誰も理解できないような感覚的なことをいう元天才ボクサーのジム会長……と見ていて面白いキャラが多い。この巻でリンはボクシングジム、それから住み込みの働き先である料理屋、ともに口八丁手八丁で潜り込もうとする。で、痛快なのはやっぱりボクシング。打ち合っているシーンのスピード感、躍動感、迫力は非常に素晴らしい。まあ落ち着きのないキャラクターなので今後一本道でボクシングに邁進していくかは分からないけど、とにかくワクワクしてくる作品であることは確かだ。

【単行本】「ワイルドリーガー」7巻 渡辺保裕 新潮社 B6 [bk1][Amzn]

 この巻は、阪神にやってきた驚異の新外国人打者ルーブ・イノセントと浅野の対決がメイン。野球をするというよりも、打球により相手投手を破壊することを目的とするルーブと、野球をひたむきに楽しもうとする浅野が真っ向から激突。迫力満点の緊迫感ある勝負が描かれていく中で、野球好きにはたまらない数々のマニアックな描写が出てきて楽しませてくれる。例えば星野監督が乱闘のときに「ネバーネバーネバーサレンダーーーーッ!!」と絶叫するとか(ちなみにこれの元ネタは阪神のチームキャッチフレーズ)、田淵打撃コーチがやたら「うねれうねれ」と連呼するとか。作者がプロ野球好きなんだなあということが伝わってくる一作。

【単行本】「少女、ギターを弾く」2巻 朔ユキ蔵 ワニマガジン B6 [bk1][Amzn]

 現在は「つゆダク」で忙しいこともあって中断中の作品。非常に衝動的な少女がギターと出会い、町中で、ライブでそのムラムラくる気持ちを爆発させるというお話。前の巻ではやったらぶっ飛んでいたけど、この巻ではむしろ少女よりも、彼女の回りの人物のお話なのでちょっと大人しめ。「つゆダク」もまあまあ面白いのだが、エロ畑での爆発力のある仕事のほうが個人的には好みなので、早いとここっちも再開していただきたいもの。このほか今回は前後編の読切「幻のひとさらい」と、「練馬腐れ酒学園」も掲載。


2/8(土)……パパと踊る身

▼飲み。今日はふぐと並ぶ高級魚と評判のあらがオープン記念セールで安く食えるらしいとの情報を得て、新宿センタービル別館の板前ごはん 音音という店に行ってみる。お店自体はこぎれいで良かったのだが、あら鍋のほうは期待したほどではなかった。その店の問題だとは思うのだけど、身が思ったよりも薄く、ふぐみたいなしっかりした歯ごたえを予想していた分ちょっと肩すかしを食らった印象。たぶんもっとうまいものなのだろうと思うので、いずれもっとすごいあら鍋にチャレンジしてみたいところ。

【雑誌】YOUNG YOU 3月号 集英社 B5平

 羽海野チカ「ハチミツとクローバー」。今回は真山がいよいよ思い切った行動を起こす。理花さんはいったいどういうふうに反応していくのかー、というあたりで以下続く。なんとなく、このところみんなが今後どういうふうに進んでいくのか、じょじょに決まっていきつつあるような。榛野なな恵「パンテオン」。兄に失恋し傷心の彰子がついに。息苦しい展開だがいったいどうなるんだろう……とか思ってたら、なんと今後「パンテオン」はしばらくお休みで、5月号から「Papa told me」が復活とのこと。えー、そりゃないよー。「Papa told me」はいつでもやれる作品なんだし、今じゃなくてもいいじゃーん。「来月号には嬉しいニュースも」とか書いてあるけど、もしかして「Papa told me」がドラマ化とかアニメ化とかあるのかなあ。それで連動して連載再開とかいうのはありそうな線という気がする。というかそうでもなければこんな佳境のところで「パンテオン」を休止する必然性はあまりないような。

【雑誌】FEEL YOUNG 3月号 祥伝社 B5平

 南Q太の新連載「スクナヒコナ」が開始。理解ある上司や同僚に囲まれ、同じ会社でひそかにつき合っていた男は妻との離婚が成立。晴れて結婚可能な身になり順風満帆……という状態にあったOLの大石紺が主人公。ところが彼氏が結婚するなら会社を辞めろと言い出して、退職したところからなんだか万事がうまくいかなくなっていく。とくに出だしのあたりは、南Q太作品にしては珍しく主人公の紺がすごくフツーっぽくてちと意外に思ったのだが、終わりのほうでは芯の強いところも見せ始める。素直な気性のいい娘さんという感じで、彼女が今後どのように成長を遂げていくのか楽しみ。スムーズに入っていけるお話作りもさすがで、これから読んでいくぞーって気にさせられる。

 ジョージ朝倉「ハートを打ちのめせ!」は、学校の先生を誘惑中の美少女中学生・森下さんのエピソード。というよりもストレートに好意をむきだしにしてくる森下さんにドギマギさせられ続ける先生のほうがメインというべきか。彼女がふと見せる表情には思わず吸い込まれそうな魅力があり、ハッと胸を衝かれる。エモーショナルなジョージ朝倉の作風は相変わらず冴え渡っている。くー、面白えなあ。

【雑誌】近代麻雀オリジナル 3月号 竹書房 B5中

 大武ユキの3号連続連載「斗牌義賊RAT」がスタート。汚いことをやっている奴らを麻雀でコテンパンにして、巻き上げた金をホームレスに与えるなどということをやっている雀士の活躍を描く。要するに麻雀版鼠小僧。とりあえず今回はわりと簡単に勝利で、その実力のほどをアピールといった感じ。かどたひろしは近代麻雀オリジナル初登場。「打天使」の外伝読切「威打天」が掲載。生牌を切るとヒドい目に会わされるという凄腕の男・水無月和馬の闘牌を描く。……のだが、お話としてはいまいち。だって水無月和馬が生牌をないて、カン、カンと繰り返してど高い手を上がっておしまいというのが繰り返されるだけなんだもん。正直、勝負の背景とかが全然分からなくてグッと来なかった。

【雑誌】comic天魔 3月号 茜新社 B5平

 がーん。うるし原智志表紙で丸出しになってるのがおっぱいだけだ! そして木村義浩のカラー4ページにもモザイクが盛大に! まあこのご時世だと致し方ないところなんでしょうなあ。

 どざむらが初登場。「送迎バス」。幼稚園の送迎バスで子供を送り出した後にやってくる、お母さん専用の送迎バス。その中でお母さんはめくるめくセックス体験をする。いやー、この人の作品は相変わらずエロい。とくに巨乳とかそういうのではないのだけど、エロシーンが妙に艶めかしい。これはやっぱり表情がいいんでしょうなあ。熱に浮かされたような表情で、行為に耽る様子がたいへん淫靡。ひぢりれい「少女A」。とある平凡な男が、終電の時間になっても一人ポツンと座っている少女を見かけるのだが、彼女は彼に近づいてきて一晩泊めてくれるように頼む。そこからHに突入……というお話。相変わらず絵のクオリティはとても高い。女の子もすごく可愛いし、その悪戯っぽい表情には思わず引き寄せられる。でもお話はちとあっさりしすぎで、Hやっておしまいという感じになってしまっている。せっかく絵がこれだけうまいのだから、もっとお話にも凝ってくれるといいのになあ、というのが最近のひぢりれい作品の全般的な印象。


2/7(金)……微塩素レポート

▼そういえばこの前書店のエロ漫画売場にあったなんかのアンソロジー本の表紙に「萌之系」とか書いてあった。「もえゆき系ってなんだろう、そんなキャラがいるんだろうか」とちょっと考えて、よく分からなかったのでまあいいか〜と思ってその場は通りすぎたのだが、その後数日してから「萌え系(もえけい)」であったことに気づいた。愕然とした。

▼どうも自宅のキーボードの調子が悪かったので買い換え。といっても前のと同じIBMのSpace Saver KeyboardIIを購入。テンキーを省いた省スペースタイプでトラックポイント付き。常用キーボードはもう何年もテンキー付きの製品は使っていない。机のスペースがもったいないんで。あとこのトラックポイントが付いているというのも案外便利なもので、文章書いている途中でちょっとカーソル位置をジャンプしたいときとかに重宝する。これとUSBの無線マウスを併用するのが個人的定番スタイル。

【雑誌】コミックバンチ 2/21 No.10 新潮社 B5中

 もうすっかり週刊漫画雑誌として定着してきたコミックバンチだが、毎号楽しみに読んでいる。単行本をどうしても買わなければならないと個人的に思える作品は「屈辱er大河原上」くらい。でも雑誌で読んでこそ、というタイプの分かりやすい作品が多く、読んでて肩が凝らない。同じ週刊漫画雑誌でもスピリッツとかモーニングとかは読みごたえがあって面白いんだけどちょっとした気構えがいるのだが、バンチの場合そういうのが全然なくて構えずさらっと入っていける。メシ食いながらとか、電車の中で読むのにちょうどいい。今のご時世的にはどことなくピントが外れてるような感もあるのだが、それだけに毎号何をやってくるのか読めない。適度に混沌としていて毎号新鮮な気持ちで向かえている。こういうのって、なんかすごく雑誌らしくて好き。

 坂本タクマ「屈辱er大河原上」。かつて大河原上に対して一敗地にまみれたツボ師が再登場。しかし腹筋ドッスンなどで鍛えられた大河原上の肉体はやはり強力。そしてなぜか次号に続いたりする。作:江戸川啓視+画:クォン・カヤ「プルンギル −青の道−」。扉絵がやたら濃いなあ。描写については日韓の技法の違いからかいまだ違和感は多少あるものの、アクの強いキャラ、ヒキの強い展開でぐいぐい読ます。面白い。

【雑誌】ヤングアニマル増刊 嵐 3/23 Vol.12 白泉社 B5中

 いや〜すっかりエロ漫画雑誌ですな。いちおう一般青年誌に分類されるであろうヤングアニマルの増刊なので、もう少しエロ抜きで勝負してほしいような気もするのだが、よく考えてみたらアクションの増刊のMen'sアクションとかがエロ漫画雑誌であっても違和感ないわけだしままあこれはこれでいっかーとも思う。面白ければ文句なし。

 で、今回は加賀美ふみをが初登場。「はじめてをもう一度」というお話を描いている。ちょっとHがマンネリ気味な若夫婦が、二人が初めてしたラブホテルに久々に行ってみてHが新鮮だったころのドキドキ感を取り戻そうとする……というお話。いつもながらに可愛い絵で、微笑ましいほのぼのとしたラブラブHを展開。甘い内容に心がトロトロにされる。それにしてもこの人は、いつもエロ漫画雑誌のフィールドで描いている作品とテイストがまったく変わらない。この前登場した甘詰留太とかはいちおう内容に変化をつけてきたけど、加賀美ふみをはそのまんまだった。いや、もちろんそこがいいんですが。私屋カヲル「さくら咲いちゃえ」は大詰め。いよいよさくら先生とコージが……というふうになって以下次号。今回の最終ページあたりはかなりヒキが強い。続きが気になる。

【雑誌】MUJIN 3月号 ティーアイネット B5平

 甘詰留太「ポチとわたし」。後輩の憧れであるとある部活の部長である満子さんと、その後輩の男の子のナイショの関係を描く。首輪プレイでご主人様とポチとなるわけなのだけど、そういう関係ながら、アッツアツのラブラブHにもなっていて読後感は甘い。エロの密度は高いけど、それに匹敵するくらい恋愛的空気の密度も高い。女の子のはにかんだ表情とかが実にいい。冬長「隷検一級」。奴隷検定で一級の資格をとるため、女の子が奮闘するというお話。この人は蜈蚣Melibe、斉藤佳素理名義のときよりも、スタンダードな美少女漫画的エロさを出すようになってきていて、今回も女の子はあっさり目の顔つきで巨乳。でも設定は風変わりで面白い。

【単行本】「踊る!クレムリン御殿」 駕籠真太郎 平和出版 A5 [bk1][Amzn]

 このところ駕籠真太郎がよく描いていた、ソ連ネタをパロディした作品を集めた単行本。ゴルバチョフやフルシチョフ、ブレジネフだの、スターリンだのがわんさか登場してドタバタギャグを繰り返す。ソ連では平等を実現するために美男子は顔を醜男に整形するだの、チェルノブイリの苦しみをみんなで共有するために核兵器を使ってみんなケロイド〜とか、ロシアの人が読んだら「けしからんゾフ。ヤーパンに謝罪と賠償を要求するコフ。粛正するポフ〜」とかいわれそうなネタを満載。一つのネタをどんどん拡大して転がして、ヤバいこと描いているのにあくまでも軽妙なテンポでお話が進んでいくあたりは駕籠真太郎らしい。

 と、書いたけど、正直駕籠真太郎の本としては面白くない部類だと思う。ヤバいことはヤバいのだが、なんか全般にきれいにまとまっちゃってると感じてしまった。現実が元にあるからその分歯止めがかかっちゃったのかなあ。やはり駕籠真太郎作品には、もっともっと刺激が欲しい。


2/6(木)……真剣に攻めんと

【雑誌】モーニング 2/20 No.10 講談社 B5中

 オープン秀作シリーズで読切登場、増田留美子「DO FAMILY」は、思いがけないアクシデントを通して家族の絆というものを描写した佳作。仲睦まじく暮らしていた両親と兄妹の4人家族のうち、長男が交通事故で死亡。残された3人が悲しみにくれつつ雪山の別荘で過ごしていたところ、そこに連続殺人で逃走中の少年が逃げ込んでくる。しかし彼は家人ともみ合ううちに頭を強打し、記憶を失う。そしておそるおそる彼と触れ合ううちに、3人の家族は死んだ長男の面影を殺人犯の少年に重ねていく。枯れた雰囲気さえある絵柄は非常に落ち着いているし、お話のほうもヒューマン・ドラマをきっちりまとめ上げている。手堅く読ませる1本。

【雑誌】ヤングサンデー 2/20 No.10 小学館 B5中

 作:ダンカン+画:長田光平のコンビによる新連載「セメント!!」がスタート。ブラジル育ちでゆくゆくはブラジル代表にと嘱望されている日系3世の山田大輔少年が、日本から観光に来ていた女性とその彼氏の野球選手と出会って、野球に目覚め日本へ渡って甲子園を目指すというお話。うーん、なんか微妙。サッカーから野球に鞍替え……という設定は野球好きのダンカンの「サッカーよか野球だろ」という意図がこもってるんだろうけど、なんとなくサッカーに対するマイナス感情も感じられ、サッカー好きにとっては無神経にも見える持って行き方に思えた。個人的にはどっちの競技も好きなので、少なくとも今回の展開ではいまいちノレない。

【雑誌】ヤングジャンプ 2/20 No.10 集英社 B5中

 石川優吾が久々にヤンジャンに登場。「カッパの飼い方」という連載をスタートしている。この人といえば現在では女の子がバンバン出てくる華やかな作品のイメージが強いけど、この作品はかなり地味。一人の青年が、カッパをペットとして飼い始め、その飼い方のノウハウを淡々と語っていくという構成。やけに落ち着いた語り口に味があってけっこう面白かった。石川優吾って何気にいろいろ描きこなすし、漫画うまいなあと思う。

【雑誌】週刊少年チャンピオン 2/20 No.10 秋田書店 B5平

 佐渡川準「無敵看板娘」が巻頭カラー。最近表紙に登場することも増えたし、制作サイドとしてもプッシュしてるのかな。内容は今回も激しくドタバタ。キャラクターの喜怒哀楽がハッキリしてるんで、ストレートに楽しく読める。いやーやっぱり喜怒哀楽の表情を分かりやすく描くって大事です、と最近強く思う。馬場民雄「虹色ラーメン」。なんか以前のラーメン勝負では、前半と後半でラーメンの味を変えてとんこつラーメンの人に叱られてなかったっけ……。まあいいか。八神健「ななか6/17」。これまでずーっと意地悪キャラで通してきた風祭さんが、今回は非常にいい娘さんに描かれている。ななか脇役陣の中では「スゴクイイよ!」の吉田くんと並ぶ気になるキャラ。

【雑誌】コミックPOT 3月号 メディアックス B5平

 最近個人的にヒット率が高いコミックPOT。次号には奴隷ジャッキーも初登場するということで、ますますいい感じになってきた。

 今月号のイチオシは猫玄「みためはちゃいるど」。童顔で身体もちっちゃくて、お子様にしか見えないけど実は成人している……というカップルが遊園地でHをするというお話。「登場する人物はすべて18歳以上です」という、最近エロ漫画にありがちなお約束のただし書きを逆手にとるような設定。それでちゃんと小さい身体の持ち主たちのHシーンを可愛くHに描き、さらに最後でもうひとひねり。お話としてきちんと読ませる。うまいですなあ。木静謙二「eats in」は、ファーストフード店のバックルームで、主人公のにーちゃんがドジな人妻店員の資材整理を手伝っているうちにムラムラしてきちゃうというお話。今回は前編。相変わらずこの人の描く女性は色っぽいなあ。ロリも人妻も女子高生も、しっかりエロく描きこなす力量は大したもの。あと扉ページに「単行本発売決定!!」と書いてあるので何か出るらしい。

 しろみかずひさ「WC」。最近の麻理果は今までになかったようなさまざまな配役で登場しているが、今回は欲求不満でいつもカリカリしている女社長の役。この麻理果はなんだか普通に可愛い女にも思える。EB110SS「マッスル先生」は第2話。ちっちゃい娘たちにモテモテな筋肉ムキムキの教師マッスル先生が、今回は幼女連続レイプ魔を退治。そしてまたモテモテ。性的にオープンすぎる異常な学校生活をとても楽しく描いている。幼女絵の可愛さはいつもどおり。

【雑誌】ヤングヒップ 3月号 ワニマガジン B5中

 今回の漫画執筆陣は、武林武士、ポン貴花田、らいうん、河本ひろし、MEEくん、綾坂みつね、猫戦車マリィ。この中では、幼なじみの女の子が父親の再婚相手で、親父がいない間にやっちゃう……という「スズキくんの家庭の事情」が、エロ漫画としてはスタンダードなネタながら華やかでHもしっかりやってて良かった。ところでこの人はきっと会う人ごとに「貴花田、いや貴乃花引退しちゃいましたねー。ペンネーム変えないんですか?」とかいわれているに違いない。

【単行本】「仮面ライダーSPIRITS」4巻 作:石ノ森章太郎+画:村枝賢一 講談社 B6 [bk1][Amzn]

 最近いろいろとアツい仮面ライダーだが、漫画のほうも相変わらず感じるぞヒイイイト!というわけで村枝賢一の情熱的な作風が冴えまくっているSPIRITSも第4巻。この巻からはなんと、10人めのライダーであるゼクロス編に突入。……といってもゼクロスについてはほとんど知識を持ち合わせていなかったのだが、調べてみたら分かった。ゼクロスはTVシリーズの放映はなく「テレビマガジン」「テレビランド」「テレビアニメマガジン」と、1982〜1983年に雑誌のみで展開された仮面ライダーであり、TVに登場したのは1984年のライダー総登場系お正月特番で主役を張っただけらしい。それだけに未知数な部分の多いライダーであり、作家としても腕の振るいがいがありそう。お話には今までのライダーたちもどんどん登場して、続きモノシリーズとして大きな展開を見せている。まだまだいろいろいろな事件や戦いが待っているのだろう。先の展開をワクワクしながら待つ。


2/5(水)……死者の使者が支社で試射

▼あたたたたたたた! 北斗入場券。俺はすでに暗闇の中につなぎとめられている。というわけで雑誌のプレゼントで「ロード・オブ・ザ・リング 二つの塔」の試写会が当たった。わーいわーい。当ててくれたのはズバリ、ヤングチャンピオン様。ありがとうございます。これからもずっと買います。別に当たらなくても買うけどね〜。

▼ソニーの携帯型ファイルサーバーFSV-PGX1が好事家の物欲をソソっているようだが、個人的にはCinema Disk CCD-30Gが気になっている。売り文句を見るとなかなか良さげなのだ。30GBのHDDを内蔵してて、USB2.0接続のリムーバブルHDDとして使える。しかもMP3プレーヤーにもなるし、TVにつなげばMPEG-1/2も再生できると。コンパクトフラッシュスロットも装備してデジカメの画像吸い出しとかに使えるというのも便利そう。Webショップで3万7800円と機能のわりには安いし、心が動く。ただこれって液晶で日本語表示ができるのかな? たぶんできないんだろうなあ。そこがネックだ。

【雑誌】コミックフラッパー 3月号 メディアファクトリー B5平

 独自の不思議な誌面作りながら、けっこういろいろ面白い。今回は「マンガ界初のテーマ特集!?」と銘打って、「透明人間」をテーマに新人作家に競作させるという企画を行っている。それ全然マンガ界初じゃないよ……とは思うものの、中身はなかなか良い。とくにイチオシが岡本一広「トランスルーセント−彼女は半透明−」。透明病という姿が見えなくなっていってしまう病気になった女の子と、彼女に対し偏見を持たず、素直に興味を持った少年の恋物語。いつか誰からも見えなくなっていってしまうという寂しい気持ちと、ほのかに芽生え始めた恋心、どちらも丁寧に描写している。スッキリした絵柄も好感度が高くて気に入った。お話のほうも後味がいいし、ヘンな小細工とかしてこない素直な作風が好ましい。それから石黒正数「怪奇!透明人間が来る」も、うまいこと気の利いたドタバタコメディとなってて楽しめた。もともと半透明体質の少年が、その後透明人間になるか普通になるかの選択を迫られる。彼を透明にしたくない彼女と、同じ境遇に引きずりこみたい透明人間集団の間で少年の心は揺れる。絵柄も完成度が高いし、そろそろ新人扱いじゃなくって連載とかで居着いてほしいところ。それは「白晶の影」という作品を今回描いている浅見淳も同様。ただこちらはお話がいまいち見えにくいかなという気もする。でも絵は相当うまい。谷澤史紀「はるのおと。」は暖かみのあるペンタッチはなかなか良い。ただもう少しボリューム感は欲しいかな。この手の雰囲気で癒す系の作品の場合、もっと画力をバリバリ上げていくのが吉かなと思う。別に今の絵が悪いというのではないけどね。

 和田慎二「スケバン刑事if」。えーと以前メロディで復活した「スケバン刑事 2nd −prelude−」の続編的なお話。なんか今回のは「間奏曲」とか振ってあり、3作目の前振りといったところ。ちなみに「スケバン刑事 2nd −prelude−」のあらすじは、1998年9月19日の日記のメロディの項目を参照していただきたい。なかなかぶっ飛んだ内容でした。柳沼行「ふたつのスピカ」。冒頭の雨に濡れたアスミがかわいいなあ。というのはともかくとして、今回は飛行機を使った無重量訓練。いかにも宇宙ゴコロがそそられる描写が印象的。作:富野由悠季+画:中村嘉宏「OVERMAN キングゲイナー」。ああ、主線はいいのになあ。内容も面白いのになあ。仕上げがされてないページが多いのがすごく残念。アニメ版よりも漫画版のほうが、キャラクターは全般にシャープで凜々しい。新居さとし「地球防衛OLいちご」。今回も明るくて楽しい。こんぺーが飛んでるシーンとかはおめでたくて思わず笑ってしまった。

【雑誌】ビッグコミックオリジナル 2/20 No.4 小学館 B5中

 福本伸行「最強伝説黒沢」。人気取りの第一歩として、黒沢は現場の頭弱げな若者を取り込むことを狙うが……。こまごまとしたアイテムの選択も絶妙。黒沢の次なる一手がこれまたみみっちくてもう。リアリティありすぎる。これは笑える、けど笑えない。笑うには意地ましすぎる。でも笑わなかったら重すぎる。年男の寂しさ爆発。黒沢にとっての「最強」ってなんなのか、そしてそれをどうやって得るのか。気になってたまらない。ジョージ秋山「浮浪雲」。今回は幼い娘が行方不明になり、彼女を探し続けているうちに十八年という長の年月を重ねてしまった夫婦の物語。浮浪雲はまったく出てこず、世の無常を感じさせるエピソードとなっている。これは北朝鮮の拉致問題に着想を得た話なのかな?

【雑誌】週刊少年サンデー 2/19 No.10 小学館 B5平

 河合克敏「モンキーターン」。全日本選手権決着。しっかり面白い。波多野がまた一つ新たな武器を身につけて、この次に来るであろう大勝負、賞金王決定戦も盛り上がりそう。楽しみだ。井上和郎「美鳥の日々」。セイジの妹分的キャラ、栞が登場。なんだくそ、ますますモテモテじゃないか。同級生に男に幼女に腕。これじゃあまったくよりどりみどりの日々って奴ですな。くだらねー。田中モトユキ「鳳ボンバー」。これまでこの作品で女性キャラといえばお母さんと妹くらいだったが、今度は同級生の美少女登場。今回の〆のあたりではちゃんとまだ中学生らしいところも見せてくれてて微笑ましかった。

【雑誌】週刊少年マガジン 2/19 No.10 講談社 B5平

 前号から始まったお笑いコンビ成り上がり漫画、兼山臣「シチサンメガネ」。力押しな展開でわりと順調に離陸したかなという感じ。小林尽「スクールランブル」。パジャマパーティたあ、可愛らしくていいですなあ。他愛ないけどそこが良い。

【雑誌】花とゆめ 2/20 No.5 白泉社 B5平

 樋口橘「学園アリス」が巻頭カラー。学園内のランク分けで最下層になってしまった主人公の蜜柑が、つらい扱いを受けるもくじけないで頑張る。あんまりアリス(特殊能力)は使っていないが、それでもとにかく賑やか。いまいちお話の方向性は見えないものの楽しく読めはする。高尾滋「てるてる×少年」。しの姫がハッキリと才蔵に好意を示して、このところパワーバランスが急変中。二人ともきれいで初々しくてあてられる。ラブストーリーとしていい感じに盛り上がってきている。桜井雪の読切「ハッカ・ドロップ」は、親の思惑で実家の道場の弟子、かつ幼なじみな男と結婚させられそうになっていたヒロインの梢が、お嬢さま学校の女子寮に入寮。でもほかの部屋には入寮者はなく、彼女はむしろ学校の教師と仲良くなっていく……という感じ。まあくっつくとしたら、わりとカッコ良さげな教師のにーちゃんだろう。読切のわりに登場人物が多めなんで、連載にしちゃったほうが面白くいじれるかもと思った。あと、相変わらずこの人のスラリとした色白な絵は魅力がある。

【雑誌】桃姫 3月号 富士美出版 B5平

 最近5日6日のエロ漫画雑誌のお楽しみは、桃姫からコミックPOTに移行しつつある。桃姫はちょっと一時の勢いが落ちてきたかなーという感じ。

 RaTe「ホワイトビターチョコレート」。この人としては最近多めな姉弟Hもの。姉から弟に本命チョコ〜というシーンから始まって、いつもながらの精液いっぱいなHシーンへ突入。もちもちのした乳、および身体の描き方は相変わらず好み。ひねもすのたり「純情の貝児」。いつも書くことだけど、やっぱり絵柄はあさりよしとおチック。ラブラブな少女同士のレズカップルが、ちょっと羞恥プレイっぽいことにも挑戦。恥ずかしそうにおどおどしている女の子の顔の赤らめっぷりがいい。二人がいちゃいちゃしてる様子とか、甘ったるくて良い感じ。山本夜羽の新連載「ハードボイルドR」は、私立探偵のジャックが美人女優からの依頼で隠し子の家出娘を連れ戻そうと悪戦苦闘するというお話。あんまりエロ的にハードじゃないのでどっちかというとコンビニ売り系のエロ雑誌のほうが合いそうだな〜という印象。

【単行本】「なかよしちゃん」 ほしのふうた コアマガジン A5 [Amzn]

 昨年は「ポケットに好奇心」から始まり、「ほおずり」「みちくさ」「いたずらスイッチ」とコミックスラッシュを見せたほしのふうただが、その勢いは今年も衰えず。ロリ系のトップランナーの位置を確立しつつある。収録作品はほしのふうたコミックスリストのほうに記したとおりだが、この本もいずれ劣らぬ可愛くてHな作品揃い。にこにこしながら読んだ。とくに「ポケットに好奇心」に収録された「ボクの病室」の続き的なエピソードである、「ボクの病室II」「ボクたちのサマータイム」「ボクたちのさよなら」のトモ君早川さんのカップルのラブラブHぶりは見ていて微笑ましい。あと今回は「フレー!!フレー!!おにいちゃん」「おいてっちゃやっ!」「おにいちゃんごっこ」「運動会」と、妹ネタも多し。あくまで明るく楽しく邪気のないHシーンで楽しませてくれます。仕事が増えてもクオリティはちゃんと維持してるし満足満足。


2/4(火)……銃刀法潰せん

▼昨日の日記で書いたとおり、サブマシン、というかビデオキャプチャーカードの差さっているキューブ型マシンのHDDを換装。MaxtorのDiamondMax Plus 9の160GBの奴と一緒にOEM版のWindows XP Proも購入。実は自宅にWindows XP環境がなくてときどき仕事で不自由することが多かったので、そろそろ導入せねばなるまいと思っていたのだった。小型ケースなんで熱がこもりやすいということを考えて、HDDは回転数が5400rpmのにしようと思っていたのだが(そっちのほうが安いし)、あいにく品切れだったので7200rpmのほうにした。発熱はやっぱりちと不安だが、使ってみるとさすがに今までよりもずいぶん速くて快適。一度慣れると戻れなくなっちゃいそうな気はする。

▼早売り(5日)
【雑誌】コミックフラッパー 3月号 メディアファクトリー B5平
【雑誌】花とゆめ 2/20 No.5 白泉社 B5平
【雑誌】桃姫 3月号 富士美出版 B5平
【単行本】「なかよしちゃん」 ほしのふうた コアマガジン A5
▼早売り(6日)
【雑誌】コミックPOT 3月号 メディアックス B5平
▼早売り(7日)
【雑誌】ヤングアニマル増刊 嵐 3/23 Vol.12 白泉社 B5中

 ほしのふうたは、昨年に引き続き刊行ペースが早い。精力的に仕事してますなあ。

【雑誌】ヤングマガジンUppers 2/18 No.4 講談社 B5中

 せがわまさきが山田風太郎の忍法小説「甲賀忍法帖」を、「バジリスク 〜甲賀忍法帖〜」というタイトルで漫画化。内容のほうは、徳川三代目の跡取りを決めるため、甲賀と伊賀の忍者たちが代理勝負を行うというモノ。山田風太郎モノで漫画化というと石川賢の「魔界転生」「柳生十兵衛死す」が最近では有名なところだと思うけど、個人的には漫画化するならこの手の忍者十番勝負的な作品がベストだと思う。まずは迫力のある作画で、導入から激しい展開を見せている。「甲賀忍法帖」は山田風太郎の作品の中でもかなり好きな部類に入るので、せがわまさきがどのように料理するか期待して見ていきたい。

 作:夢枕獏+画:板垣恵介「餓狼伝」。今回は技をかけている人間とかけられている人間を描かずに、「技」を描くという離れ業を演じている。漫画表現的にも面白いし、お話としても燃えるものがある。これは大したもんだと思う。堂高しげる「妹選手権」。今回は露骨なお色気サービス満載。あまりにも満載で非常におめでたくて面白いなと思った。いや〜、やっぱりギャグ漫画はこのくらい大げさにやってこそという気がいたします。

【雑誌】キングダム 3月号 少年画報社 B5中

 せきやてつじのシリーズ連載「RUN&GUN 〜高飛び本舗〜」がスタート。まずは第1話の前編が掲載。依頼を受ければどんな人間の高飛びをもサポートする男二人組の活躍を描く。濃くて力強い作画でメリハリの利いたアクションを展開。この人の描くキャラクターは、喜怒哀楽を非常にハッキリ表情に出すところがいい。何をやるにせよハッタリが利くしインパクトがある。今回の護送相手はキャバクラ嬢をやっている18歳の少女。この娘も初めて登場したときから豪快に笑い声をあげていて、なかなか気持ちいいキャラ。痛快な作品となっていきそうで期待。

 志村貴子「ラブ・バズ」。いよいよ出戻り女子プロレスラー、藤かおるがマットに再デビュー。その復帰戦は因縁のある相手で……というところで以下次号。いよいよお話がどんどん動いていきそうで面白くなってきた。佐野タカシ「イケてる刑事」、私屋カヲル「青春ビンタ!」のお色気系2作品は、どちらもHなサービスもたっぷり。でもカラッと馬鹿なことやってるので、スカッと楽しんで読めるのがいい。アキヨシカズタカ「Monkey Magic」は、120km/hを出したという伝説のモンキーの登場で、公道バトル系の展開がヒートアップしていきそう。49ccにこだわるというコンセプトはバイクものとして面白いし、作風も元気があってよろしい。キングダムは全般に肩が凝らずに楽しめる作品が揃っていてとても読みやすい。こういう雑誌は好きだ。

【雑誌】漫画アクション 2/18 No.7 双葉社 B5中

 柏木ハルコが読切で登場。タイトルは「すずめ」。臓器移植用に自分のクローンを作るということが、金持ちの間で流行するようになった20XX年の出来事。一人の医師が、眠ったままの状態で育成されているクローンのうちの一体に、じょじょに心奪われていく。職業倫理に反するとは分かっていつつも、じょじょに気持ちが抑えきれなくなっていく男の様子を巧みに描いており、うまくまとまっている。ただこの人の場合は読切よりも続きモノで腰を据えて描いたほうが、より持ち味が出るかなという気もした。ロドリゲス井之介「リーマン戦記独身3」。今回は珍しく菊原がカッコイイ。いつもかっこ悪いだけに余計今回の様子が引き立つ。お笑い系の番組でまれに泣きをやると思いのほかじ〜んときちゃうみたいな感じ。榎本ナリコ「力の在り処」は今回で最終回。雑誌連載で読んでる分には、途中で間が空いたこともあっていまいち乗れなかった。単行本で読むともしかすると印象が変わってくるのかもしれないが。

【雑誌】漫画サンデー 2/18 No.6 実業之日本社 B5中

 画:勘崎順次+作:倉科遼「愛と復讐の挽歌」。日本に戻ってから恭平が息を吹き返し、復讐のためぐいぐい前身していく。今回はいちゃもんつけてきたヤクザの親分の情婦を寝取ったり、手段を選ばない。タイトルもクドいけど、内容のほうも濃い味付け。面白くなってきている。画:松森正+作:ひじかた憂峰「湯けむりスナイパー」。女体盛りのバイトをやめると決心したトモヨさんが、後継者を探し出してくる。長年やり続けた仕事を終えたトモヨさんの安堵の表情がいい。それにしても女体盛りって迫力あるなあ。すごい文化だ。

【単行本】「柔道放物線」1巻 今井智文 秋田書店 新書判 [bk1][Amzn]

 週刊少年チャンピオンの終わりのほうで、地味にクレイジーなことをやってて、じょじょに面白くなってきているギャグ漫画。常々そろそろ単行本買っといたほうがいいかな〜と思っていたのだが、先日bk1に2月分の本を予約したときに一緒に注文しておいて本日到着した。

 内容のほうは、やる気なさげな柔道部所属の、バカ、デブ、眼鏡の中学男子3人組が、ダラダラと馬鹿者な日常を送り続けるというもの。一見フツーの学校ギャグ漫画に見えて、登場キャラの表情がやけに濃く歪んでたり、性格もそのまんまけっこうねじくれてたり。柔道着の胸の文字が「も〜ど」だの「パイオニア」だの、 ちょくちょく変わってたりしてシュールな味を発揮しているとか、小ネタもいろいろと埋め込まれている。でも最大の魅力は、腕白中学生のドタバタ漫画に見えつつも、かなり爽やかならざる雰囲気が充満していることじゃないかと思う。作者自身は単行本内のコメントで、影響を受けた作家として漫☆画太郎や浜岡賢次、和田ラヂヲ、吉田戦車、古谷実……といった名前を挙げているけど、個人的には「パパと踊ろう」とかのころの地下沢中也を想起した。キャラクターの表情のくどさとか、雑誌内のポジションとか、あの系列に連なるタイプの素材という感じがする。


2/3(月)……π賊!オカルティー

▼最近寒いせいか、自宅のキーボードのキータッチが固い。そのせいでちとミスタイプが増えがちなのだが、困ったことにそれをサブマシンのWindows 2000のパスワード変更時にやらかしてしまった模様。3日ぶりくらいに電源つけたらログインできなくなってて困ってしまった。Administratorのパスワードも忘れてしまっていたので、こうなるともうOS再インストール以外に手はない。まあそのマシンについては、ちょうどHDD換装&Windows XPへの移行を考えていたところだったので実害はないっちゃないんだけど、なんか悔しい。

【雑誌】ヤングマガジン 2/17 No.10 講談社 B5中

 高田裕三の新連載「ブッキングライフ」がスタート。暴漢に襲われて意識不明の重態になった青年が、担ぎ込まれて朦朧とした意識の中で、一人の美しい少女を目撃する……というところからお話がスタート。臓器移植とかからんでくる本格医療ドラマになる模様。まだどういう方向性で進むのかはちと不明。最近はファンタジー系のアクションとかが多かった人だけに、こういうネタで来るというのはちょっと意外だった。とりあえずしばらくお手並み拝見といったところ。それからショートギャグの田畑三年「グッバイ軍曹」も気になった。ショートギャグ奨励賞を受賞した作品とのこと。小学校の先生が米軍の教官的なルック&フィールの持ち主で、彼の元、生徒は軍隊式のやり方で小学校の授業を受けるというお話。いちいちセリフがそれっぽくて、「ファミコンウォーズガデールゾー」とか歌いたくなるようなノリ。あと作画の完成度がけっこう高いのも良い。ただ7ページしかないにも関わらず、キャラクターの顔を正面から隠れる部分なしにきっちり描いたコマが少ないのが気になった。バストアップだけというのも良くないが、少しはそれもないとキャラクターの造形が印象に残らないような気がするんだけど……。

 三田紀房「甲子園へ行こう!」。最近四之宮がどんどん図太くなってて面白い。もちろん白熱した試合のシーンも面白いんだけど、日常シーンもちゃんと読ます。この人の描く高校球児は、いかにもフツーの人間らしさが出てて超人とかでないところがホンモノっぽい。蓮古田二郎「しあわせ団地」では、ダメ夫婦が飼い犬・徳次郎の教育で悩む。飼い主が貧乏なら、犬は貧相。そしてはじめはその中でも取り分けダメだ。

【雑誌】ビッグコミックスピリッツ 2/21+24 No.10+11 小学館 B5中

 村上かつら「サユリ1号」では最近直哉が活躍中。ちょっといいムードになってきたと思ったら、今度はまた強烈なヒキでもって次回へと続く。ところが次号はお休みで続きはNo.13に掲載という。今回は合併号なので、次回は3週間後になるわけか。もどかしい〜。細野不二彦「ギャラリーフェイク」。今回はちょっとサラが報われるようなお話。ときどきこういう甘いお話も入れてくるあたり、力加減がうまいねえ。古屋兎丸「π」。夢人が意外、そして嫌なところにπを見出してしまって思い悩む。その悩みに対する解決方法がオカルト的でけっこう笑ってしまった。馬鹿馬鹿しくて面白いですな。ぜひこのままπ理論を構築し続けて、一大体系を築き上げていただきたい。

【雑誌】週刊少年ジャンプ 2/17 No.10 集英社 B5平

 叶恭弘「プリティフェイス」。乱堂を初恋の人という女の子・夏緒が登場し、さらに乱堂の秘密がバレそうになってしまい風雲急。このままだとラブコメに必須な三角関係とかもなかなか構築しにくいので、こういうキャラが登場して秘密を握られてしまうという状況は、いろいろいじりがいがありそうでよろしいと思う。


2/2(日)……釣り終焉

【単行本】「π」1巻 古屋兎丸 小学館 B6 [bk1][Amzn]

 現在ビッグコミックスピリッツで連載中の作品。おっぱいとπ、その聖なる関係が生み出す究極の美を探求することに人生を捧げた、一人の男子高校生の物語。主人公・沢木夢人はもともとたいへんなおっぱい好きだったが、中学の授業でπという割り切れない数字を知り、天啓を受ける。ここにこそ究極の美があると。さらに黄金比からもインスピレーションを得て、独自のπ理論を構築していく。そして真理を追求するため生おっぱいを見る機会を最大化せんと、それまでデブオタクだった肉体に急激なダイエットを施し、高校デビューとともにイケメン化する。どこからどう見てもカッコイイ男子生徒でしかない彼が、真剣におっぱいのことを考え続ける姿からおかしみを見出していくというギャグ漫画である。

 「Marieの奏でる音楽」など、最近の古屋兎丸の作品はシリアスなものが多かったので、この人がこういう作品を描くとは……といった印象を持つ人もいるかもしれない。でも振り返ってみると古屋兎丸は最初の「Palepoli」はギャグ漫画だったし、ヤングサンデーでもコギャルネタをメインとした「ショートカッツ」とかも描いてたわけだから、この人の作風の幅広さから考えれば別に奇異なことではない。「π」もギャグ漫画としてかなりいい具合に進行していて、夢人の行動はどんどんエスカレートしていくし、濃いキャラも出てくるし、どんどんバカバカしいお話になっていっている。あと馬鹿漫画に見えはするけど、おっぱいの美というものは本気で研究していくと実はけっこう深そうなので、もしかすると今後物凄い展開があるかも〜とかほのかに期待しているところもある。それにしても巨乳とギャグって本当に相性がいいなあ。

【単行本】「サユリ1号」4巻 村上かつら 小学館 B6 [bk1][Amzn]

 この巻では、かつて大橋ユキさんがとあるウインター・スポーツのサークルを崩壊に追いやった、その手口が描かれていく。いやー怖い怖い。確かにこんなふうにされたら、男はいいように動かされちゃうだろう。村上かつらの乾いた絵柄には甘ったるさが全然なく、大橋ユキという女の子の虚無的な人格がより際立っていて、たいへん身にこたえる。読んでいるとマゾヒスティックな快感さえ感じる。「もっともっとぶっ壊せー」という期待も、ちょっとある。まあ他人事だからいえることなんだけど……。

【単行本】「SS」7巻 東本昌平 小学館 B6 [bk1][Amzn]

 地味ながらしっかりと面白い。かつて車に青春を賭けた男たちの、中年と呼ばれるような年齢になってからの生き様を描く。車の疾走シーンが非常にしっかりしているのももちろんだが、夢と生活を天秤にかけた後、くすぶったままでいる男たちの姿をつぶさに描き出していく作風はとても深みがある。若さに任せて突っ走っている走り屋たちも登場するが、彼らとおっさんたちの姿がクッキリとしたコントラストを描いていて考えさせられる。ここで描かれているような自分が生きていくうえでたどってきた道が本当に正しかったのかという不完全燃焼感は、かなり多くの人が共通して抱いている感情だと思う。その気持ちに、ダイブツたちがどんな答えを出していくのか。走り屋的なフィールドにはまったく関係なかった人間にとっても興味深いところではある。

【単行本】「無敵看板娘」2巻 佐渡川準 秋田書店 新書判 [bk1][Amzn]

 うん。楽しい。ストーリーを要約すると、町の中華食堂の一人娘、鬼丸美輝がいろんな人に乱暴するというお話。ときに母親から乱暴されたりもする。可愛い女の子なのにたいへん野蛮。うるさい蚊を退治するためなら自室の屋根をぶっ飛ばすことも辞さないし、時代劇を見て我を忘れれば包丁振り回して町に飛び出す。可愛いから許される……ていうか、むしろ危ないから野放しにされているという感じ。萌えだのなんだの面倒くさいことはどーでもいい。ドタバタギャグとして素直に楽しめる作品。


2/1(土)……キュービーの狐

▼ああそうだ。「キュービーパニック」だ。いや、別になんてことはない。以前から「PC-8801SRが出たときにテグザーと一緒に出たパズルゲームは面白かったよなあ」と思い起こしてはタイトルが出てこなくてムズムズするというのを繰り返してて、今ふとそのタイトルを思い出したというわけ。別に結論も何もないのだが、また忘れると気になりそうなのでメモする。もし検索でこのページに来るような人がいたらごめんなさい。ここに「キュービーパニック」の情報はありません。

コミック.HのWebによると、第9号の発売が2月21日に決定した模様。前号が昨年の7月31日発売だったのでほぼ半年ぶり。

【雑誌】近代麻雀 3/1 Vol.432 竹書房 B5中

 表紙は福本伸行「アカギ」。「ざわざわ……」「ざわざわ……」が活字で書かれているのに違和感が。丘咲賢作「超〜飛び出せ!!麻雀大王」。前号に続いての掲載で、またもや力いっぱい下品ギャグを展開。インパクトありまくりな点は素直に凄い。神原則夫「西校ジャンバカ列伝かほりさん」。今回は珍しくかほりがいいことをしているような。そうでもないか。

 次号には読切で、おおつぼマキが登場。タイトルは「貧民の雀卓 〜フリー雀荘で¥600/G稼ぐ方法〜」(原作:福地誠)。いけしゃあしゃあと、こういうタイトルつける根性はけっこう好き。

【雑誌】ビジネスジャンプ 2/15 No.5 集英社 B5中

 作:夢枕獏+画:谷口ジロー「神々の山嶺」。いよいよ佳境。高度8000メートルの高地で、深町は限界状況を迎える。その中で彼の見たものは。今回の最終ページで描かれた光景は、文字通り身が凍るような凄みがある。ああ、早く続きが読みたい。作:近藤雅之+画:有賀照人「警視総監アサミ」。このタイトルでありながら、一貫して刑事モノらしいことをやろうとしていないのがスゴい。

【雑誌】ポプリクラブ 3月号 晋遊舎 B5中

 最近好みの作家さんが増えて来ているので毎号買うようにしている。今号は井ノ本リカ子が初登場&新連載を開始。タイトルは「プリティ♥サイズ」。日々悶々としている少年が、ある日、階段で足を滑らせた女の子の下敷きに。可愛いその娘に一目惚れしてしまった彼だが、その後彼の所属している部活に彼女が入部してきて再会を果たすことになる……というのが第一話。今のところ彼氏彼女が高校生なんだか大学生なんだかもよく分からないし、部活も何部か判然としないけど、Hもちゃんとありのラブコメになりそうな気配は漂っている。また井ノ本リカ子の柔らかくて肉感的、かつ包容力のある絵柄は今回もしっかり効果を発揮。楽しみな作家さんがまた増えた。

 星逢ひろ「あにいもうと」。タイトルは「あにいもうと」だが、ヒロインは実際の妹じゃなくて自分のことを「お兄ちゃん」と呼び、いっしんに慕ってくる近所の女の子。いつもながらに暖かい絵柄で、登場人物たちは非常に可愛い。女の子だけでなく男の子のほうも。でも今回のストーリーには影もある。星逢ひろの絵柄はとても口当たりが良くソフトタッチだが、読んでみると思いのほかHだし、ストーリーはときにほろ苦かったりもする。へかとん「あなただけにパティシエ」。バレンタイン・デーのとあるカップルのお話。3年もつき合ってるけど彼女はその日にチョコをくれずつれない態度。でも実は彼女の気持ちは……。といったわけで最後まで読むとひっじょーに甘ったるい、トロけちゃいそうにラッブラブなお話である。Hシーンも充実しているし、何より絵がすごくかわいいし、いいねえこの人は。そろそろ初単行本を期待したいところ。このほかこの雑誌では、なぎさわゆう、峠比呂、吉良広義といったあたりも良い。で、次号にはどざむらが登場。良いラインナップですな。

【雑誌】コミックメガストアH Vol.5 コアマガジン B5平

 ゆきみ「birth-day」。援助交際がきっかけで女子高生二人が悲惨な目に遭うというお話。もう少しセックス以外のストーリー的なふくらみがあってもいいような気はするけど、シャープな描線による作画はちょっと胃之上奇嘉郎を思い出すような雰囲気があってなかなか達者。作風に幅が出てくると良さげな感じ。コミメガ大賞佳作受賞作家、葉雨たにし「こたつ大好き」。幼なじみの少年少女が、こたつで一緒にお勉強。その間に二人の気持ちが近づいていって結ばれるという、初々しいお話。人物描写も悪くないが、個人的に心引かれたのが背景がけっこうしっかり描かれている点。ペンタッチも暖かみがあって好感度の高い新人さんだ。今後どんどん作品が掲載されるようになったとしても、この丁寧さは失わないでほしいなと思った。


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