2003年1月中旬


1/20(月)……名人ジャパン

▼そういえば貴乃花って、俺と同い年なんだよねー。スポーツ関連では、同年齢では一番ビッグな存在だったような気もするので、引退は感慨深い。

【雑誌】ヤングマガジン 2/3 No.8 講談社 B5中

 宮下英樹「ヤマト猛る!」。主人公のやっていることはたいへんムチャだが、熱血度が高くてなかなか面白い。絵もだいぶこなれてきてるし。作:チャーリー☆正+画:木山道明「おっぱいジョッキー」。作品としての優劣はともかくすごい存在感だ……。この脂っこさには毎度圧倒される。タイトルからも分かるとおり、恐ろしい作品だ。

【雑誌】ビッグコミックスピリッツ 2/10 No.8 小学館 B5中

 もりやまつる「疾風迅雷」が最終回。なんだかもうすごい終わり方だ……。ここまでムチャクチャやってくれるといっそ気持ちがいい。最後の最後で、それまでの話をどうでもよくしてしまうダイナミックな展開に驚愕させてくれた。なんだかんだ面白かった。村上かつら「サユリ1号」。なんか大橋ユキさんがちょっと身近に思えてきて、この連載にしては珍しく居心地のいい展開になっている。でも絶対このまんまじゃ終わらないんだろうなあ。まだまだ波乱はありそうだし、大きな事件がないと大橋さんは癒されまいて。

【雑誌】週刊少年ジャンプ 2/3 No.8 集英社 B5平

 河下水希「いちご100%」。妹的キャラの唯が受験勉強期間を終えて一時帰宅。そんなわけで今回は唯メインの回。この娘さんもかわいいな。でも前出3人と比べるとどうしても存在としては軽いけど。うすた京介「ピューと吹く!ジャガー」。CGアイドルの写真集が取り持つじんわりとした男同士の友情。たいへん格好悪くてほのぼの。

【雑誌】まんがくらぶオリジナル 3月号 竹書房 B5中

 今号もかたぎりわかなの読者コーナー4コマと、中島沙帆子「電脳やおい少女」あたりが目当て。この雑誌は俺が唯一定期的に買っている4コマ漫画雑誌だが、この手の雑誌は号ごとの内容の差がないのであんまり書くことがない。そういえば4コマ雑誌を読むというのは、あの梱包材に使われるぷちぷち君を潰していくような感覚だな、と思った。ひまつぶし的にぷちぷちやっていく分には楽しいが、ノルマ的にこなしていくのはかったるい。

【雑誌】ビッグコミックオリジナル 2/5 No.3 小学館 B5中

 福本伸行「最強伝説黒沢」3話め。黒沢、44歳独身は今回も非常に情けない状態。でも1話のダークさに比べ、だいぶコミカルではある。この作品はこれからどうなっていくかが非常に楽しみ。主人公・黒沢は、44歳独身でもうどうしようもなく行き場がない。これが一念発起してタイトル通り型破りな最強さを発揮したら、物語的には面白いかもしれないが、現実に似たような状況にある人間にとっては何の救いにもならない。だってそういう思いきったことは、実際の同じような状況にある人間にはできないことなんだから。かといって第1話みたいな沈痛な展開ばかりが続いたら、それこそ強烈な鬱漫画になってしまう。とりあえず現在のところ、手近な、できる範囲のところからコツコツやるという方向のようだがそれで最強になれるのか……。どうも現在の状況からいうと最強にはなれそうにないが。まあ何はともあれ楽しみな作品だ。そういえば今回のジョージ秋山「浮浪雲」もなんだかすごい話だった。52歳、醜女を妻に持つ勤め先をクビになった中年男が、今後の人生に望みを失ってやぶれかぶれになり、思い立って女に春を売らせている悪い奴らのところに斬り込んでいって討ち死にする……というなんだか陰鬱なお話。

【お詫びと訂正】日記アップ時、「浮浪雲」の項で「醜女を妻に持つ勤め先をクビになった中年男」の部分が、「醜女と結婚した若旦那」となっていました。お詫びして訂正いたします。

【雑誌】花とゆめ 2/5 No.4 白泉社 B5平

 樋口橘「学園アリス」が再開で6話め。ある種の天才的な能力を「アリス」と称し、アリスを持つ生徒ばかりを集めた学校の中で繰り広げられるいろいろを描いていく。相変わらず天然っぽい賑やかな作品。菅野文「ココロに花を」は今号から連載化。血のつながらない美少年兄弟5人が営む花屋さんを舞台にしたドラマ……という、文字通り華のある設定。絵のほうもきれいで達者。

【単行本】「めいどin!」 みた森たつや コアマガジン A5 [Amzn]

 かなりおばかさんなメイド漫画。第1話めからして、水深1500メートルの深海に、メイドさんがシュノーケルいっちょでやってくるところから始まるというはちゃめちゃぶり。派遣されてきた先のご主人様である男は、勃起するとちんちんが野球のバットくらいにもなろうかという長巨根。でもメイドさんは一流なので、ご主人様の命令とあればそんな化物でも受け容れてしまう。んでもって2話以降は、そのメイドさんが契約満了とともにどこぞへ入ってしまったこの巨根男を探す旅に出て、行く先々でさまざまなご主人様に仕え、最終的にご主人様と再会するという様子が描かれていく。そして最終回はこの巨根がもうすごいことに。

 というわけなんだかいろいろ波瀾万丈あるんだけど面白かった。メイドさん、巨根ご主人様ともども人間離れしているし、しかもその状態でラブラブな物語を紡いでしまう、みた森たつやのエンターテイナーぶりにも感心。この人の漫画は読んでて気持ちいい。

【単行本】「さらくーる」3巻 みた森たつや コスミックインターナショナル A5 [Amzn]

 「めいどin!」も出たことだし、と思って全3巻まとめて買ってきた。2巻まではすでに読んでいたのだが3巻はまだだった。このお話は、壺から出てきた魔女と彼女を呼び出してしまった男・要沢春巻のラブストーリー。魔女のサラクールは呼び出されたときに壺が壊れたショックで魔力を放出、それがハルマキに宿ってしまい、その魔力を取り戻すためにハルマキとHを繰り返すうちに二人の間に固い絆が芽生えていく。というとよくある押しかけ女房モノみたいであり、まあ実際ストーリー自体は当初そのように展開していく。でもこれがすごく面白いんですな。ハルマキとサラクールの関係が密になっていくにつれて「お互いを好きだ」という気持ちの描写が強くなっていく。相手がいると幸福、いないと寂しい、そういう素直な気持ちをみた森たつやは実にストレートに描く。もう気持ちいいくらいに。ストーリーも終盤大きく動く。非常にドラマチックで、最後の展開なんかも含めて感動した。


1/19(日)……救えそうだ

▼未読物
【単行本】「てるてる×少年」4巻 高尾滋 白泉社 新書判 [bk1][Amzn]
【単行本】「鍵」 望月花梨 白泉社 新書判 [bk1][Amzn]
【単行本】「破壊魔定光」7巻 中平正彦 集英社 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「さらくーる」1〜3巻 みた森たつや コスミックインターナショナル A5

 「さらくーる」は、そういえば3巻読んでなかったな〜とか思って。「破壊魔定光」は全部買ってるけど、なんとなくまだ手をつけてない。

【雑誌】ウルトラジャンプ 2月号 集英社 B5平

 鶴田洋久の新連載「B.リアクション!」がスタート。高校生のアマチュア空手チャンプが、なぞの女性にノックアウトされる。んでもって実はその女性が学校の先生だったーというところから始まる学園格闘モノっぽい。この人らしい美少女格闘モノになっていきそう。介錯「魔法少女猫たると」。シフォンさんがたるとに「私達猫がなぜ人間と同じ姿をしているか」と問い掛ける。俺もそれを知りたいと思っていたので早く教えてほしい。あとなんでパソコンが人間と同じ姿をしているか、とか。竹下堅次朗「Happy World!」はやりたい放題で楽しいねえ。今回はみんなで戦隊モノのヒーローをやっちゃうというおめでたい話。サブタイトルは「HERO(ヒーローになる時それは今)」。

【雑誌】「UJ MEGAMIX」Vol.1 集英社 A5平 [bk1][Amzn]

 ウルトラジャンプ作家陣を中心としたアンソロジーみたいな本。大暮維人、中平正彦、松本嵩春、三輪士郎、すみ平、わんぱく……という具合に絵のうまい人たちがそれぞれ描き下ろし作品を掲載。個人的にはエロ方面での活動が最近止まり気味だったわんぱくが描いていたのが意外。本の装丁も印刷もきれいだし、絵もみんなそれぞれうまくてカッコイイ本。表紙は村田蓮爾。

 ただ内容については正直あんまりピンと来なかった。みんな絵はうまいんだけど、お話がいまいちスムーズに頭に入って来ないタイプの作品が多かったような気がする。うまいんだけど読みにくい。とくに大暮維人と松本嵩春あたり。ちと細かなアイテムをぎちぎち詰め込みすぎなのかもなあとも思った。スルスル頭に入ってくる作品を描くということにおいて、週刊少年誌育ちの人はやっぱりうまいなと思うんだけど、そういうノウハウってやっぱりいろいろあるんでしょうな。

【雑誌】ラブマニ 2月号 平和出版 B5平

 加賀美ふみを「DREAM FITTER 02」は、冬休みでしばらく彼女に会えていない男が、彼女とのHを妄想するというお話。何日かくらいなら我慢しろよーとか現在彼女ナシの人間としては思うけれども、元からないのとあるものがないのとでは大違い。それはともかくとして今回もやっぱりアツアツの幸せな恋愛ぶりを見せつけてくれていて、初々しくかわいい。永間ひさし「楽しい我が家」はおにいちゃん妹モノ。下の妹にやきもちやいた上の妹が攻勢に打って出るというお話。細めの線によるスッキリしたタッチがちょっと気になった。あと、駕籠真太郎が最近やってるロシアものシリーズは、2月6日に単行本「クレムリン御殿」にまとまるとのこと。それにしても今「キングゲイナー」といい、「韃靼タイフーン」といい、ロシアものが流行ってる? 「韃靼タイフーン」は今じゃないけどさ。ボルシチ。

【単行本】「オーバーマン キングゲイナー」1巻 作:富野由悠季+画:中村嘉宏 メディアファクトリー B6 [bk1][Amzn]

 この作品のアニメ版は最近ちゃんと観ていて、観るたびに「キングゲイナーおもしれー!!」と感激している。その徹底したエンターテインメントを味わうにつけ、富野由悠季の作家としてのぶっとさを感じずにはいられない。なんか細かな情念だのなんだのは置いといても、理屈抜きに楽しい。思わずDVDのほうもAmazonで(1)/(2)/(3)と立て続けに予約してしまった。それだけ面白がって観ている。

 ストーリーのほうは、雪と氷に閉ざされたシベリアの地から始まる。ネットを使ったロボットバトルゲームのチャンプだったゲイナー少年が、とある事件を機に「エクソダス」に巻き込まれていく。大戦争の後、地球上の大半の地は汚染されシベリアのような過酷な地でしか人類は追いやられていたのだが、もっと広い世界を観たいという欲求からこの物語の時代には外の世界へと「エクソダス」する者が増えつつあった。エクソダスというのは要するに移民みたいなもの。でもエクソダスというのは政府から禁じられていて、行う者に対しては政府やシベリア鉄道から追手が差し向けられ、撲滅されるという定めになっていた。で、ゲイナーの巻き込まれたエクソダスは町を構成する居住ユニットごとというたいへん大がかりなもの。騒動のさなかに「オーバーマン」と呼ばれるロボットの操縦役となったゲイナーは、エクソダス反対主義者ながらその手伝いをやらされていく……といった具合。

 中村嘉宏による漫画版(コミックフラッパーで連載)は、アニメにかなり忠実に漫画化していて、しかも作画のほうもすごくうまい。たいへんよくできている。……と単行本を読んだ人はきっと思うだろう。でも雑誌で読んでいると、連載ぺースが遅すぎて漫画のほうではストーリーが全然追えなかった。なんといってもしょっちゅう落としたりページ数が少なくなったりする。そんなわけで単行本でまとめて読み返してみて、上記のような感想を持った。以前は「アニメと違って漫画は一人でできるから……」などといったことを考えていたが、アニメのほうは落とすわけにはいかないので、ときに作画とかがヘロヘロになったりする作品はあるものの、とりあえずストーリーは進行する。そういう点はアニメのほうがいいなあとか最近思うようになった。とくにこの作品についてはテレビ放送のほうも非常に高品質だし。ただわりと途中の何話分かはすっ飛ばしちゃってもOKなタイプの作品なので、漫画版のほうはうまいことコンパクトにまとめることで、ストーリー展開を早めることはできるかも。なんにせよ掲載ペースは上がってほしい。面白いんだから。

【単行本】「美鳥の日々」1巻 井上和郎 小学館 新書判 [bk1][Amzn]

 それまで全然モテなくて寂しい青春を送っていた不良少年・沢村正治の右手に、ある日突然彼女が生えてきた……というわけで、文字通り右手が恋人状態。この生えてきた彼女というのは別に妄想でも人面疽でもなく、正治にずっと片想いしていた美鳥という美少女。それこそ四六時中、小さな彼女と一心同体、いつでもいっしょという状態で繰り広げるラブコメ。この娘さんが非常に分かりやすく可愛くて萌え〜というお話ではあるんだけど、これがちゃんと面白く読めているのはそれだけじゃなくてラブコメとしてうまくできているからという気もする。状態が状態だけに手を出しようがないし(やりようはある……というツッコミは抜きにして)、イヤミのないキャラクター造形、性格なんかも好感が持ちやすい。いちおう恋敵キャラも出てきててその娘さんもいい感じだし。そういえばラブコメのキャラって、一人にモテ出すと途端に入れ食い状態になりますな。金がすでに持っている人のところに集まるのと同じ理屈か。

【単行本】「ハチミツとクローバー」3巻 羽海野チカ 集英社 新書判 [bk1][Amzn]

 3巻が出て、ようやく1巻も出回るようになった。めでたいめでたい。……とか思ったけど、bk1には在庫がないみたい。

 で、この巻は森田が表紙。はぐちゃんが裏表紙。ということでこの二人の関係の進展が、この巻のメインだー。実のところ、最近雑誌連載のほうは個人的にいまいち物足らない。それはなぜかといえば森田さんとはぐちゃんの登場頻度が低まっているからだと結論した。やっぱりこの作品は、オールスターキャストであったほうが面白い。貧乏学園生活の話もあったほうがいい。そんなわけでそういう要素がちゃんとあるこの巻は、たいへん面白いなあと思った。

【単行本】「からくりサーカス」26巻 藤田和日郎 小学館 新書判 [bk1][Amzn]

 とても面白い。今回はなぜ今の勝たちがああいう状態になっているのか……という種明かし的なエピソードがまだ続いていて、正二と貞義、それからギイをメインにストーリーが展開する。いわば「説明」の巻なんだけど、でも興味深く読める。少年漫画というのは明快で分かりやすくなければならないという原則があるので、説明は必須。だからウザいしツッコミどころはいろいろあれど、スポーツ漫画などではプレイヤー以外の説明くんキャラが必要とされてきたりしたわけだ。ただ説明だけをくどくどやるとそれはそれでつまらないので、説明それ自体も面白くしなくてはならない。そんなわけで「からくりサーカス」は、そこらへんがしっかりできているなあと最近とみに感心している。

【単行本】「東京家族」3巻 山崎さやか 双葉社 B6 [bk1][Amzn]

 38歳の小説家がいきなり6人の子持ちに……というところから始まった家族ドラマ。いろいろ家族内でゴタゴタはあったりするものの、おおむね平和で楽しい家庭生活が営まれていてほのぼの。なんだかすごく、ちゃんと面白い。お父さんがいい人すぎてちょっと惚れる。


1/18(土)……小6童女

▼わりともりもり働く。たまにはこういう日もないとねー。

【雑誌】月刊サンデーGX 2月号 小学館 B5平

 島本和彦「吼えろペン」がノリノリで面白かった。えーとどこまでネタバレしてもいいものか……などと考えながら書くのも面倒くさいので、内容の具体的な説明はしない。でもいい。すごくバカバカしいことをやっていながらキャリアのある週刊漫画家ならではの矜持も感じさせるし、それがネタにしている漫画家さんの作風ともズバリマッチしている。一人の漫画家として、大人の男としていろいろ仕事しつつも、どこかガキ大将的な稚気を残している腕白ぶりが見ててすごく楽しい。むちゃくちゃなことを描きながらもエンターテインメントとして読みやすく見せる島本和彦もエラい。こういう人たちを見ていると、よっぽど特殊な人を除いて男性向け漫画を描く人は、一度は週刊少年誌に何らかの形で関わっておいたほうがいいんじゃないかと思う。リスクもデカいけど得るものもまた大きそう。

 花見沢Q太郎「REC〜夢の記録」。なんというかこの人はもう、ある種の恋愛的な甘ったるい感情を刺激する腕前については達人の域に達しているなと思う。声優をしている女の子との同棲生活というストーリーは、非常に狙いまくったものではあるけれども分かっていてもやられてしまう。犬上すくね「〜伊勢佐木真剣卓球師外伝〜 ラバーズ7」。ラブ方向にちょっぴり物語が動いた。ところであんまり卓球はしてないですな。イダタツヒコ「美女で野獣」。今回はアメリケンな娘さんたちとキャットファイト〜。相手は闘うチアリーダー。楽しそうだなあ……。

【雑誌】チャンピオンRED 3月号 秋田書店 B5平

 次号で「プラレス三四郎」が復活するとの報に接し、「なんやてー!!」とのうめきが漏れた。今度の新作も牛次郎+神谷みのるのコンビはそのまま。「プラレスラーVAN」というタイトルになるらしい。昔はポケコンとかで操作してたくらいだから、きっと今となればプラレスラーも相当すごいスペックアップがなされているに違いない。エル・ウラカン程度では太刀打ちできまいて……。まあとにかくどういうふうになるか注目。

 伯林「最強委員長」が最終回。ちょっとラブ風味な匂いを漂わせつつ、さくっと終了。こっちでの連載が終わったってことは、そろそろ週刊少年チャンピオンのほうで新作を始めたりするのだろうか……などと期待。松本英「ラヴラビイズ」、渡辺航「制服ぬいだら♪」。どっちも女の子が出てくる力押しな感じのドタバタコメディ。かたやわけのわからん不思議なギャグ、かたや天然ボケ&お色気と持ち味は違うけど、両方とも独自のノリがあって好きだなー。

【雑誌】イブニング 2月号 講談社 B5中

 今号から、やぶうちゆうき「警察署長」(原案:たかもちげん+監修:飯塚訓)がモーニングから移籍。4月からの月2回刊化に向けて、着々と準備が進んでいる。佐藤マコト「サトラレ」は、政治家を目指すサトラレのエピソード。それはともかくとして、腹の中を探られるとツラい政治という分野にサトラレを放り込むというのは、なかなか面白いシミュレーションとなりそう。今後の登場にも期待。それにしてもなんかいろんなところにいますなあ、サトラレ。きっとこの物語世界内では、時代が進み世間にあふれる情報量が増えるに従ってサトラレの数もどんどん増えていくもんなのだろうなあと思った。安野モヨコ「さくらん」。うまい。最初は小憎たらしいばかりの小娘だったきよ葉が、回を重ねるごとにじょじょに色気を身にまとった大人の女になってきている。それをごく自然に描写していく安野モヨコの技量は大したもんだなあと感心。そういえばこの人って、だんだん連載の主力を女性誌から男性誌に移してきているような。

 三田紀房「スカウト誠四郎」。今回はいよいよドラフト会議当日の模様に突入。指名を巡って分かれるスカウトたちの明と暗。スカウトによっては指名選手を何年も生み出せないことがあったりするのか。知らなかった。吉田基已「恋風」。今回もやってくれるぜ「恋風」は(五七五)。恋心を募らせる急所を、毎回ピンポイントでつんつんと。妹ちゃん素直すぎるぜ。

【雑誌】オースーパージャンプ 2月号 集英社 B5中

 今回目についたのは、これが商業誌デビューの新人、上林健作「朗読少女」。無許可のミニFM局を自分で開局している朗読が趣味の女の子と、ふとしたことから彼女と知り合いそれを応援するようになった少年の爽やかな青春ストーリー。「言葉が好きだから」という理由で朗読を続けている少女のまっすぐな気持ちが心地よく描かれていて清々しい。絵柄的にもきっちりしているし、きれいにまとまっている。楽しんで読みました。

【雑誌】COMICマナ 3月号 三和出版 B5平

 うまくて俺好みな作家陣が揃っててけっこういいじゃんと思った。今号で気になったのは、天竺浪人、ムサシマル、あんみつ草、井ノ本リカ子、エビエビといったあたり。天竺浪人「FEVER」は、熱でふらふらした状態で保健室にたどりついた男子生徒が見たものは、白衣とネクタイだけであとは全裸な女医だった……というところから始まるお話。高熱ゆえの幻なのか、それとも非常識な現実なのか、わけがわからないままノリノリで行為はエスカレートしていき、保健室は一大乱交場へと変貌する。ちょっとシュールなお話を、テンポよく見せる手際はさすがうまいなあとうならされる。ムサシマル「REPLACE GIRL」後編。最近の三和出版系では注目株。艶のある質感を持った作画は完成度が高くて達者。

 あんみつ草「The feeling not Changing」。絵柄は一見ソフトでマイルドなんだけど、案外淫靡な作品を描く。描線はシンプルなのに、いい具合に色気が出ていると思う。「変身♥女 里美さん」を描いているエビエビは、あんみつ草と絵柄がけっこう似ていると思うんだけどなんか関係ある人なのかな? 井ノ本リカ子「ぷにぷり♥」は、飲み物をこぼいしちゃったウエイトレスがおわびに肉体奉仕……というお決まりなパターン。でもこの人の柔らかい絵柄はやっぱりいいなあ。そしてエロも充実。サービス精神が旺盛なのが好ましい。

【雑誌】COMICバズーカヴィーナス No.5 辰巳出版 B5中

 福満しげゆき「お嬢様麗華の社会科見学」が掲載されていたので購入したがこれが最終回だった。性的興奮を病気だと思い込んでいる天然系のお嬢様麗華が、町に出ては「病気の治療」という名目でHされるというお話。以前から福満しげゆきの描く女の子はHくさいと思っていたが、この作品を見ると本当にそうだなあと思う。最後はお嬢さまとこれまでHした男3人がくんずほぐれつ。なかなかにいやらしいです。

【単行本】「SWEET LESSON」 BENNY’S 司書房 A5 [Amzn]

 この人の描く女の人はとても柔らかそうでいいなあといつもながらに思う。んでもってお話のほうはノリが良く楽しげで、なおかつHシーンもけっこう充実感がある。あとやっている最中の女性の表情がすごくいい。トロトロにとろけそうな表情で、一つ一つの刺激に反応している様子はたいへん色っぽい。エロシーン以外では、女性キャラが時折見せる他人を包み込むような慈愛に満ちたまなざしも好き。まあるいおしり、大きなおっぱいと合わせて、母性を感じさせる絵でもあるなーと思った。そんなキャラたちが激しく感じまくる派手さと、しっとりとした質感が共存しているのが、なんかもうたまんねえなあという具合。今回収録されたお話では巨乳な看護婦さんが、ワガママな芸能人の息子に媚薬を使われてメロメロになり、彼とその取り巻き連中に病室でさんざっぱらやられちゃうという「なな子のお仕事。」がヒット。巨乳、輪姦、媚薬といずれも俺性嗜好にフィット。

【単行本】「World Wide Love!」 泉ゆうじろ〜 コアマガジン A5 [Amzn]

 表題作「World Wide Love!」全9話は、ナヨっちくてかわいい系の容貌をした少年・健助と、借金のカタに彼を下僕として買い取った幼なじみで超わがままなお嬢さま・可憐を中心とした学園Hストーリー。これに可憐のおつきの肉奴隷子ちゃん、恋敵のめがねっ娘生徒会長、健助の後輩の女の子らがからんで、H満載の学園生活が展開されていくという具合。この作品の特徴は、いかにも萌え系な感じの明るい絵柄で描かれた女の子と、やけにぷりんぷりんと存在感のあるおちんちんのコラボレーション。お話のほうは毎回健助が女の子にいいようにされて濃いHを繰り返す……という感じで、さほどラブコメっぽくもならず大きくは動かないし深みもあんまりない。でもHシーンは派手。精液の吹き方は盛大だし、みんなたいへん貪欲だ。中でもおちんちん描写については見るべきものがあって、けっこうしっかり描き込まれているんだけどすごいリアルって感じではなく、丸みがあってテラテラつやがある。タマのほうもそう。リアルちんこが萌え系な絵に合わせる形で進化した……というふうな印象を受けた。これもまたTM-Revolutionの一産物なのかもしれない。そんなことを考えた。


1/17(金)……缶コカ・コ〜ラ

▼職場に泊まって仕事をしているときに困るのが食料品の調達。外食だと金がかかるのでなるべく自炊してはいるのだけど、歩いていける範囲に食材を買える場所があんまりない。24時間やってる肉のハナマサはあるのだが、ここは業務用食品がメインであるため量がむちゃくちゃ多く、一人用の食材を買うのにはちとキツい。泊まるか泊まらないかは仕事の進み具合しだいなので、買い置きもしにくいし。しょうがないので最近よく使っているのがセブンイレブンの鍋セット。コンビニ弁当とかだとつい肉、肉となってしまいがちな中、質は良くないとはいえいちおう野菜をそれなりに摂取できるので便利。これを昨年購入したクックポットで調理するというパターンが多い。本当はもっとちゃんとしたモノを作りたいとこではあるけれど、本格的に買い出しに行く時間もないし、まあ仕方ないですわな。

【雑誌】別冊ヤングマガジン 2/1 No.040 講談社 B5中

 なんか連載がどんどん終わりつつあるような……。別冊系だけにリニューアルとかあるかもな〜という雰囲気が漂う。まず今号で終わったのが、こうのこうじ「カラコカコ〜ン」。結局ハジメはそんなにボウリングがうまくなることもないまま、わりとあっさり終了。単行本2巻は3月6日に発売されるとのことなので、いちおう全話収録されそう。松本剛「甘い水」は戸田が、眞千子の親父と対峙。読んでいて一番苦しいあたりは過ぎたかな。単行本はこの前上巻が出たが、下巻が連載終了後、6月くらいに発売予定とのこと。ということは最終回は近いようだ。作:筒井康隆+画:山崎さやか「NANASE」は次回で最終回。前川かずお「闘破蛇烈伝DEI48」も全奥義継承が終わったし、そろそろかな〜という状態。

 そんな中、今号では森拓真が森繁拓真とペンネームを改めての新連載「学園恋獄ゾンビナイト」が始まっている。山奥の全寮制の学校が舞台で、主人公はケガでそれまで熱中していた水泳が続けられなくなった高校3年生男子の鷹丸くん。今は後輩の女の子・弓子とつき合っているが、昔の彼女の真紀も彼に未練を残していて……という具合に物語がスタートして、わりと普通のラブコメになるのかと思ったらあにはからんや、思わぬスプラッタっぽいストーリーに。この人は絵はまだぎこちないけど、ドラマ作りや演出には見るべきところがあって期待している。前作の「6月ドライブ」や読切の「トークライブレッスン」などと合わせて単行本になってくれるといいんだけど。

【雑誌】ビッグコミックスペリオール 1/31 No.3 小学館 B5中

 ホストの世界、その中での勢力争いなどを描いていく土田世紀「ギラギラ」(原作:滝直毅)。けっこう盛り上がっていて面白い。一見きらびやかな世界の陰の部分もちゃんと描いているし、何より主人公・公平がただカッコイイだけでなく、家庭を持ち社会人経験もした男ならではの渋味を兼ね備えているのが良いと思う。作:久部緑郎+画:河合単「ラーメン発見伝」。やっぱり「ラーメン・マニア・キング」で出てきた巨乳なおねえちゃんはチョイ役では終わらなかった。佐倉さんで鉄板だったところに一波乱。何気にこの作品に出てくる女の子はけっこうカワイイですな。癒し系とでも申しますか。

【雑誌】コミックバンチ 1/31 No.7 新潮社 B5中

 深谷陽の3号集中連載、「スパイシー・カフェガール」のアフガン少女編が解決。オリエンタルな風味を漂わせ、現在のアフガンの状況にも想いを馳せつつきれいにしめくくった。レギュラー化してほしいところではあるけれど……。日高建男「満腹ボクサー徳川」。スタミナ不足を露呈した徳川が、今度は新しいトレーニング段階に突入。まずは瞬発力系で手っ取り早くウエートをつけやすい白筋を鍛え、そのあと持久力系の赤筋に行くというわけですな。ちゃんと計画を立てて、ウエイトを増やしつつ自らを強化していくためのタスクを着々と実行していく様子が分かって、手応えがある。よくできた作品だなあと思う。

【雑誌】コミックメガストア 3月号 コアマガジン B5平

 黒岩よしひろ「おうたま」は2話めが掲載。やっぱりエロ漫画でも全然違和感がない……というか、もともとそういう絵だったんだよね、この人は。玉置勉強「いやらし先生」。メガキューブに続いてこちらも初登場だそうな。お話のほうは、男子便所の匂いの中でHなことをするのが大好きなめがねっ娘女教師が、男子生徒二人にいいようにいじりまわされるというモノ。この作品もわりとストレートに実用系。精液のこびりついためがねを舐めさせられるシーンがなんか妙にエロチック。

 榊原薫奈緒子の4色8P漫画「おけましておめ干支」は、タイトルどおり干支の動物をネタに、巫女さんと動物がやりまくり〜というお話。カラーの塗りが美しく、新鮮なおちんちんのぷりぷり感がよく表現されている。もちろん女の子もいつもながらたいへんにかわいい。サイキケイタ「FLOWER FLOWER」は、シャープで美しくカッコイイ絵柄が目を惹く。モノクロで印刷されているけど、元々はカラーCGなのかな。くすんだ感じの画面が寂しげなストーリーに合っている。

【雑誌】コットンコミック 3月号 東京三世社 B5中

 渡辺ヒデユキ「SASEMAN 漢の一滴」。ここのところレイプ仮面がらみの話がかなり凄いことになっているけど、そろそろ一件落着か。なんにせよいつもながらにマイペース。でも今回は8ページしかないよ〜。もう少し読みたい。


1/16(木)……塩ウニか

▼完全に昼夜逆転中。16時ごろ寝て24時ごろに起きた。朝飯は2時くらい。早すぎ。

【雑誌】ヤングジャンプ増刊 漫革 2/25 VOLUME-31 集英社 B5中

 七瀬あゆむ「ウーロンに首ったけ!!」は、冴えない生活を送っていたサラリーマンが台湾から来た女の子に中国茶のいれ方を教わり、それが縁で彼女もできて……というお話。敏感に流行を取り入れてますな。みやすのんき「桃香クリニックへようこそ」。いやーまさにエロコメという感じ。軽いノリでエロもするし、それ自体がちゃんとコメのほうのネタとなってるし。みやすのんきってやっぱりうまい人だなあと思った。

【雑誌】モーニング 1/30 No.7 講談社 B5中

 佐藤秀峰「ブラックジャックによろしく」は今回から新シリーズ。斉藤は小児科へと飛ばされる。新生児集中治療室のほうも厳しかったが、小児科も問題が山積。厳しいエピソードが続いており、これまで同様ズッシリとした読みごたえ。1月23日に4巻が発売だが、発行部数が早くも330万部に達したとか。すごいなあ。幸村誠「プラネテス」は第18話が掲載。今回は木星計画本部に属する、ウェルナー・ロックスミスのお話。一見冷酷そうだが、揺るぎない信念に裏打ちされた態度には説得力がある。この人の出番はそんなには多くないが、これはこれでかっこいいキャラクターだ。

 高梨みどり「Order-Made」はいよいよ最終回。ときどき登場のシリーズ連載だったが、毎回読めるお話をコンスタントに描いていた良作。職人としてのこだわりや暖かみのある人間ドラマ、服に関するうんちくなど、いろいろ見どころも多かった。最終回はしめくくりにしては花梨の出番が少なめで、ちょっとあっさりしてたような気もするけれど、いつもながらにいいお話でありました。高橋亮「異常者の独り言」。主人公のサラリーマン男性は心配性で世の中のことを憂いてばかりいるが、どうも世間の人はそんなことをまったく気づいていない様子。日本で戦争が起きようとしているのに、誰もそのことに関心を払わないでいる。あまりにもほかの人たちが世の中に無関心すぎるので、彼は自分のほうが異常者のように思えてきて……というサイコサスペンス系なお話。絵柄的にもストーリー的にもキッチリしていて作者の真面目さは伝わってくるが、もう少し遊び心はあったほうがいいかなあという気もした。

【雑誌】ヤングサンデー 1/30+2/6 No.7+8 小学館 B5中

 小田原ドラゴンの読切シリーズ「小田原ドラゴンくえすと!」が始まっている。今回は小田原ドラゴンとお笑いライターコンビの3人で、風俗嬢のコンテストを見に行くという内容。別にセックスバトルとかするでもない夢のないイベントの真実を語る。取材モノではあるけれど「おやすみなさい。」とテイストは同じような感じ。次回は「春風が吹く頃に登場予定」とのこと。一色登希彦「ダービージョッキー」(原案:武豊+構成:工藤晋)。面白い。何かすごいことが起きそうな、レース前の高揚感を、非常に熱気のこもった描写で表現している。次に何が起きるのかとワクワクさせてくれる。北崎拓「なんてっ探偵アイドル」。今回もシャワーシーンで乳見せがあるし、サービスしてますなあ。

【雑誌】週刊少年チャンピオン 1/30 No.7 秋田書店 B5平

 ついに佐渡川準「無敵看板娘」が表紙と巻頭カラーに進出。主人公の美輝は萌え系っぽいけど、もう33回めともなるのにラブコメ的な要素がちーとも出てこないで、ドタバタコメディに徹しているのが楽しい。「しゅーまっは」もそんな感じではあったが、それよりももっとラブ要素は少なめとなっていて実にさばけている。八神健「ななか6/17」。今回は「マジカルドミ子」の声優さんが出てくるエピソード。ななかアニメ化により、制作現場を覗き見た経験がさっそく作品に生きているというのかー。御堂たかし「愛しのマリー」。平凡な男子の背中に天使がとりついちゃって、彼女が彼とそのクラスメートの恋を取り持つ……という短期集中ラブコメ連載。「美鳥の日々」といい、最近身体の一部から女の子が生えてくるってのが流行ってるんでしょうか。それはまあともかく、作品のほうはまだ洗練されてないし、ゴチャゴチャした画面構成は読みにくくもあるんだけど、ラブコメ的空気はちゃんと充満していてけっこう楽しく読めたりはした。

【雑誌】キカスマ vol.12 松文館 B5平

 LINDA「妻が汚されるということ」。50を目前として若い妻と結婚した男が、彼女が昔の男と撮ったプライベートエロビデオを発見してしまったことが契機となって、妻の肉体を他人に凌辱させるということを試してみる。相変わらずエロ描写はハードでねっちりいやらしい。松文館なので消しが非常に大きいのが惜しまれるところ。もう一つ消しが目立つのが、A・浪漫・我慢「墓参り」。母が死んだ後、父親と関係を持つようになった少女のエピソード。8ページと短い作品ながら、少女が見せる隠れた淫蕩な素顔がエロチックで印象に残る作品。人参・参「HAPPY BIRTHDAY MY MOTHER」。息子のお誕生日ということでお母さんが自分の身体をプレゼント〜♥という陽気な近親相姦モノ。人参・参のちょっとユルめな絵柄に、ストーリーがよくマッチした楽しいお話。

【雑誌】純愛果実 3月号 光彩書房 A5中

 B5平とじ→A5中とじへリニューアルしての第一弾。リニューアル記念でゼロの者と沙村広明テレカの応募者全員プレゼントをやっているほか、作家描き下ろしサイン色紙などのプレゼント企画もあり。

 でもやはり巻頭カラーは平とじ時代と変わらずゼロの者。今回の「シスシス」は、お兄ちゃんが義理の妹と肉体関係を持ってしまい、その後実の妹とも……というお話。ゼロの者描くところの女の子は最近また可愛くなっているな〜と思うが、肉感的で柔らかな身体、汁ッ気たっぷりなエロ描写は健在。テンションの高いHシーンは実用度も十分。相変わらずの高値安定ぶりを示している。鉛筆描きのリアルなタッチがパッと目を惹く司人形「昼下がりの暗黒」は、なんかまた描線の濃度が薄くなったみたい。でもうまいなあ。内容はストレートな凌辱だけではあるけど、絵だけでも見る価値はある。

 第六天魔王グレート「彩美’s新年会」。筋骨隆々とした絵柄と、なんか平和でほのぼのとしたストーリーという第六天魔王グレートの持ち味が出たエピソード。「彩美」に「あやや」とルビが振ってあるけど、実物はムキムキできっぷのいい姉さん。サバサバした読み口が心地よい。天誅丸「絆とイヤリング」。この人のむっちり柔らかで量感のある乳描写は前から好きなのだが、最近はお話的にちと物足りなめだった。しかし今回は連載。しかも人妻籠絡モノということでけっこう楽しみ。冒頭のカラーページからして輪姦シーンなので、かなり激しいファックシーンが展開されていきそうな気配。


1/15(水)……おさまれゾナハ

▼ロジテックがUSB2.0対応の内蔵型PCカードリーダー発売……したんだけど、通常のTypeI/IIのPCカードは使えないのか〜。惜しい。PCカード型のHDDを使っているので、これに対応してたら買いだったのだが。

【雑誌】近代麻雀 2/15 vol.431 竹書房 B5中

 近代麻雀系の雑誌はときどき意外な人が登場するので油断がならない。今回は「ちんぽ刑事」でスマッシュヒットを飛ばした丘咲賢作が登場。「飛び出せ!!麻雀大王」という力づくな麻雀ギャグ漫画を描いている。ボディビルダー写真ライクな人物造形で、下品さバリバリのギャグを連発。これがツボにハマるかどうかは人によって分かれると思うけど、得体の知れないパワーがこもった作品であることは間違いない。張慶二郎の読切「ミスターブラフマン」(原作:浜田正則)は、とにかくイカつい顔で殺し屋ではないかと誤解されてしまうが、実はメルヘンチックな趣味の持ち主である少女漫画家が主人公。仕事が一段落して一息ついて、雀荘に繰り出してはみたものの、周囲は彼のただならぬ殺気に脅えるばかり。とまあそんなわけで張慶二郎の力強い絵を生かして、外見と内面のミスマッチをネタにしたコメディを展開している。張慶二郎の濃い絵柄はけっこう好き。

【雑誌】ビジネスジャンプ 2/1 No.4 集英社 B5中

 作:夢枕獏+画:谷口ジロー「神々の山嶺」。羽生の存在が引っかかり続けていた深町が、その気持ちに決着をつけるべく単身エヴェレストを登る。山の上でパーッと視界が開けるシーンの描写は、読んでいて本当にゾクゾクした。谷口ジローの詳細、緻密な風景描写の冴えをまざまざと見せつけられる1シーンだった。本宮ひろ志「俺の空」は復活新連載。その1話めからしてなんだかいきなりすごい展開になっている。安田一平が山小屋で休んでいたところ、そこにとある女性が迷い込んできたが、彼女は「鶴の恩返し」の鶴の娘であるという……。うーん、どうしたことか。

【雑誌】週刊少年サンデー 1/29 No.7 小学館 B5平

 「ダイナマ伊藤」の杉本ペロの新作「俺様は?(なぞ)」が巻頭カラーでスタート。とある小学校に転校生が入ってくるが、彼は大人でもそんな奴いねーぞというくらい体がデカくて、しかも覆面をつけてるマッチョマンであると。そういうところから始まるドタバタギャグ。作:坂田信弘+画:万乗大智「DANDOH!!Xi」。この作品は相変わらずすごい……。今回はエバがズブぬれで地面にはいつくばってパンツ見せてたり、橋のたもとで色っぽく足を見せつけて座り込んでたり、いつもながらに煩悩爆発。片山ユキオ「少年サンダー」は、ヒロインの女の子ハルカちゃんがけっこうかわいくてトキメキ増量中。

【雑誌】週刊少年マガジン 1/29 No.7 講談社 B5平

 近藤太郎「カメラマン宮澤正明物語」は、グラビアカメラマン宮澤正明にスポットを当てるという企画。マガジンお得意の実録モノ。わりと普通に読める内容。久保ミツロウ「3・3・7ビョーシ!!」は、フクが地元に帰ってきて新展開。新らしく女性キャラも登場してまたなんかいろいろありそう。西山優里子「DRAGON VOICE」は、竜の声・海の声・神の声が揃って熱唱という、まるで縁起物のような状態。今回が95回めだが次回が最終回っぽい。でもこんな悶絶モノの小っぱずかしい作品が、よくここまで続いものよなあ。一度全部読んでみたい。そして身悶えたい。


1/14(火)……ボンバーガー平日半額

【雑誌】ヤングキング 2/3 No.3 少年画報社 B5中

 にわのまことの読切「ボンバーガール・クラッシュ!」が掲載。近未来の東京を舞台に、女賞金稼ぎのエミーが活躍するというアクションもの。中西やすひろ「愛DON’T恋」は、守が恋する相手であるひとみ周辺で、まーたしてもベッタベタなキャラが出てきてもっ最高。この脂っこいドラマ作りは並じゃねえ。大石まさる「りんりんDIY」。今回はりんもカリンも登場せず、お父さんお母さんのお話。お母さんずいぶん強くなったなー。お父さんは相変わらず天然だけど。なんか今回は思わぬ展開を見せていて大石まさるらしい。

【雑誌】ヤングチャンピオン 1/28 NO.3 秋田書店 B5中

 岡田和人の新連載「ほっぷすてっぷじゃんぷッ!」がスタート。女学校の用務員をしている青年と、そこの教師や生徒が繰り広げられるドタバタラブコメといった感じ。岡田和人だけに手堅い作品となりそう。作:高見広春+画:田口雅之「バトル・ロワイアル」は、女生徒たち数人が立て籠もる灯台内でのエピソード。今回も描写がやたら濃い。この人の描く死に顔はいつもながら凄いねえ。

【雑誌】漫画アクション 1/28 No.4 双葉社 B5中

 家族ドラマ2作品、柳沢きみお「翔んだカップル21」、山崎さやか「東京家族」ともに面白い。とくに「翔んだカップル21」のほうはラブコメとしても評価。柳沢きみお作品は、やっぱり抜群に読みやすい。

【雑誌】漫画サンデー 1/28 No.3 実業之日本社 B5中

 最近いまいち面白くないよ〜。「湯けむりスナイパー」がまた休載だし。なお新田たつお「静かなるドン」は連載700回めが目前(現在698回)ということで、1月28日売りの号で特別企画があるとのこと。携帯待ち受け画像を無料サービスするらしい。作:倉科遼+画:勘崎順次「愛と復讐の挽歌」。主人公・村田恭平は復讐のため、政界のドロドロの中に足を突っ込んでいくことに。だいぶ盛り上がってきた。それにしてもこの作品は、タイトルもそうだけどやたら展開がドラマチックだ。今のところ、大学ラグビーのスター→ライバル父の陰謀により実家が没落、彼女も奪われる→フィリピンに脱出。スラムでチンピラに→日本人ヤクザに拾われる→政治の裏世界へ……と来ている。このくらいやってこそ、という気もする。


1/13(月)……禁グロ絵

▼さすがに1月の3連休は本が出ませんな。ゆったり。

【雑誌】ヤングコミック 2月号 少年画報社 B5中

 そういえばこの雑誌では北河トウタが描いているんだよな、とか思い出して購入。でも今号の目玉はなんといってもあまみや淳子「エロキング」でしょう。雨宮淳がペンネームを変え、自分(作中では「現役エロ漫画家・雨宮淳(45)」として登場)をネタにした漫画を展開。冒頭から巨乳でリボンを付けた、髪の毛が紫色の萌え萌えギャル系ヤングコミック編集者との打ち合わせシーンから始まるなど、内輪ネタというか体当たり的ネタで勝負している。個人的にはこういうのもいいんじゃないかと思う。雨宮淳といえばエロ漫画で功成り名を遂げた人であるが、もう旬は過ぎたという印象を持っている読者が大多数だと思う。そういう人がまたイッパツ当てるために、あえて自分をネタにするというのは、失敗すれば寒いけれどもプロ根性は感じる。なんでもいいのでガンガン暴れてほしい。

 あと北河トウタ「怪盗ブルマー」は2話め。扉ページに「このお話はブルマー履いた女の子達が繰り広げる愛と友情と努力と勝利の物語である。」と書いてあるけど、まあ要するに女怪盗×2+主人公の女の子が、ブルマーを履いて泥棒するという中で、Hなことをしたりするという漫画だ。あらすじからして頭が軽そうだが、もちろん内容も軽い。あといつもながらに絵はかわいく、Hなこともちゃんとする。この人の描く主人公の女の子は、お人好しで流されやすいところがいいです。チャーリーにしなか「出発シンコー」は、旅行ガイドさんがHなことをする話。ちょいと吊り目っぽい表情の女の子が相変わらずいい。それにしてもこの雑誌、肩の凝る漫画が一つもないな。


1/12(日)……4bitの剣

▼アキバをぷらぷら歩いてて、なんか肉系の食い物を売る屋台が多いなーと思った。からあげとか串に差した焼肉とか。以前もこんなだったっけか。昔は平日にしか行かなかったので、休日の屋台事情はよく知らないんだけど。

【雑誌】コミックバーズ 2月号 幻冬舎コミックス B5平

 何だこりゃ……というのは特別付録として綴じ込まれている「羊のうた」のメモリアルアルバムを見た感想。「羊のうた」の連載終了を記念して読者が綴った寄せ書きとあるけれども、要するに読者の一言感想を集めた16ページの冊子である。いや、別に読者の感想が悪いとはいわない。一つ一つに想いが込められているのだろうし。ただ各コメントの文量がアンケートハガキに記入する程度しかないし、中身は普通の雑誌に使われているような紙質だし、イラストは表紙と表紙裏にちょっとあるだけだし、この程度なら読者コーナー拡大して4ページくらいの特集やればそれで良かったんじゃないかなあとか思ってしまう。あと切り離しやすいようにミシン目付けといてくれればいいのにとも思った。

 で、内容のほう。今号から「しびとの剣」(作:菊地秀行)が作画者をしろー大野に変えて、「新・しびとの剣」にリニューアル。どちらかといえばシャープさが際立つ加倉井ミサイル作画のほうが好みではあるけれども、しろー大野版は絵が濃いめになっててメリハリはこっちのほうが利いているかも。画:田嶋安恵+作:友野詳・安田均「アクア・ステップ・アップ」は最終回。ボードゲームという題材はけっこう面白かったけど、漫画でその面白みを伝えるには1ゲームあたりのページ数がもう少しあったほうが良かったかも。まあ究極的にはやってみないと分からんもんなのだとは思うけど。

【単行本】「グレーテルの記憶」 白倉由美 講談社 A5 [bk1][Amzn]

 ちょっと遅ればせながら。白倉由美最後の漫画作品集とのことで、季刊仏教に連載されたシリーズを集めたモノ。他人の調理したものが食べられず、おかししか口にできない。主人公の八束みさ子は、そんな軽い摂食障害を持つことからも分かるとおり、非常に線の細い少女。彼女が生活していく中で出会った人、触れた物事などについて静かに描いていくという内容の作品。作画は相変わらず、すでにイマ風ではなくなっていつつはあるものの、やはりキラキラと美しい。でも内容はピンと張り詰めたような、ともすると砕けて壊れてしまいそうな、危なっかしいバランスの上に立脚していてゾクリとした。各話の間に真っ黒いページが何ページか挟まれているんだけど、白っぽい画面が続いた後、突如登場人物の心の闇をつきつけるように目に飛び込んで来るのでドキッとする。巻末の注意書きには「作中人物の描写において、ディティールに矛盾そのほかが生じている部分がありますが、著者の意向で初出のままとしてあります。」とある。これはツッコミようがない。なんだか恐る恐るページをめくった。きらびやかな表現とは裏腹に、生と死というものを強く意識させる作品でありました。

【単行本】「貧民の食卓」4巻 おおつぼマキ 新潮社 B6 [bk1][Amzn]

 いつも変わらず1食100円でお気楽料理。本誌での連載は終わってしまったけど、単行本はまだ最後まで行ってない。脂ぎった作品の多いバンチの中で、こういう飄々とした味の作品はけっこう貴重だったように思うけど、惜しむらくは料理がもう一つ分かりやすくおいしそうでないところか。調理シーンが端折り気味なんで、単行本でレシピ見ないとどういう料理なのか若干把握しにくいような。あと1食100円というコンセプトは面白いと思うので、「見逃しがちなんだけどこの食材は安くて量もありまっせ〜」みたいなうんちくを前に押し出しちゃっても良かったかな。


1/11(土)……赤面の体温

「THE HISTORY OF MIDDLE EARTH」 ▼キタ───────!! 何が来たかというと、昨年の10月2日の日記で触れてその後注文した、「THE HISTORY OF MIDDLE-EARTH」がAmazonからついに到着したのだ。前にも書いたとおり、この本は「指輪物語」の著者であるJ・R・R・トールキンの遺稿や未完成原稿を、その三男のクリストファー・トールキンが編纂したもので、元はペーパーバックで12冊組だったものをハードカバーで3冊にまとめたもの。PART TWOは未入荷とのことで、まずPART ONE/THREEが到着。同様のものは以前化粧箱入りの豪華なのが出ていたのだが、今回購入したのはその廉価版。といっても1冊1万円ちょい、合計で3万円以上するゴツい本だ。本の大きさは縦の長さが広辞苑と同じくらいで、厚さは3巻合計するとたぶん広辞苑の2倍くらいになりそう。まあ字詰めはゆったりしているんで広辞苑ほどの文量にはならないけど、なんにせよ分厚いことに変わりはない。

▼内容はタイトルどおり、「指輪物語」の舞台でもある中つ国の歴史を上古の世から追っていくものである……と思う。まだ中身には目を通してないので適当に憶測。全部英語で書かれた本だし、それでなくたってほかにも読むべきものはいろいろあるわけで、正直読むのにどのくらいかかるかはさっぱり分からない。実は慣らし運転とか思って最近、「指輪物語」も英語のペーパーバックのほうを読み始めてはいたのだが、そっちのほうはまだ100ページも読めてないし……。でもまあ「指輪物語」ファンにとっては第一級の資料であることは間違いのないところだろうし、メモでもとりつつ気長に読み進めていきたいと思う。ああ、「指輪物語」関連のサイトも作りたいなあ。でもそこまでの時間はとれそうにないなー。

▼なお、現在Amazon.co.jpのデータベースでは本のタイトルのところに巻数が表示されてなくて甚だしく手を出しづらい状況になっている。この点については質問メールを出してみたので、そのうち修正されるかも。実際の巻数との対応は以下のとおり。
PART ONE:http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/0007149158/
PART TWO:http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/0007149166/
PART THREE:http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/0007149174/

【雑誌】コミックビーム 2月号 エンターブレイン B5平

 竹本泉「よみきりもの せきめんのすきま」。今回は普段は冷静そのものな美人だけど、なんかちょっとしたことでたちまち混乱して赤面しちゃう女の子が主人公。今回はこのシリーズにしては珍しく、恋愛っぽい空気を漂わすだけでなく、恋愛そのものな展開も見せる。別にイチャイチャしたりとかするわけでもないにも関わらず、この程度で気分がいつにも増して華やいでしまい竹本泉の絶妙なコンントロールを再確認させられる。志村貴子「放浪息子」は、修一くんの女装姿をすっかり気に入ってしまった女の子・千葉さんの活躍ぶりがいい。これからも彼女に引っ張られて、どんどん女装を見せてくれそうだ。楽しみ〜。

 上野顕太郎「夜は千の眼を持つ」。今回はパロディネタで来た。えーと何をどうパロディしたかというと……いやいや、書くわけにはいかねえ。ネタバレになっちゃうからね。福島聡「少年少女」はゴロー&ヨシコが再登場。この作品の中ではレギュラーに近い状態で、彼らのことを気に入っているという読者は多いんじゃないだろうか。もちろん自分もご多聞に漏れない。今回はヨシコのほろ苦い初恋話という感じのエピソード。二人ともいい具合に成長しておりますなあ。福島聡は時間の経過を描くのがうまい人だと思う。長田裕幸は読切「ぼくのお父さん」でビーム初登場。授業参観日の日に、とある男の子が営業マンをやっている父親について書いた作文を読む。読後感爽やかに、きれいにまとめてあってソツがない。ただ小器用にまとめすぎちゃっている感じでもある。長田裕幸の作風は、漫画好きなら必ず一度はピピッとくるような才気を感じさせるものだが、そろそろ「その先」が見たい。

【雑誌】ヤングマガジン 1/29 No.7 講談社 B5中

 蓮古田二郎「しあわせ団地」。今回は扉ページがカラー。夫婦二人で時代劇村に行くというエピソード。たまに外出してもしみったれた状態になってしまうのがこの二人の常道だけど、今回はマシなほうかな。

【雑誌】ビッグコミックスピリッツ 2/3 No.7 小学館 B5中

 コージィ城倉「ティーンズブルース」。何も知らなかった女子高生が、ホストにハマり、援交にも手を出し始めていってしまう様子をすごーくじっくり描いている。こういうテーマでこれだけ急がずじっくり腰を据えて描いちゃってる漫画って、実はけっこう珍しいんじゃないだろうか。嫌漫画の部類に入る作品ではあると思うけど、非常にクドくて好きだ。作:安童夕馬+画:大石知征の新連載「東京エイティーズ」は、1980年代の大学生の恋愛模様を、今は40歳台のサラリーマンが振り返るというお話。時代柄バブリーな話になるんだろうか。作画の大石知征は週刊少年マガジンで「スノードルフィン」を描いていた人。そしてここにも安童夕馬かー。

【雑誌】別冊マーガレット 2月号 集英社 B5平

 いくえみ綾「キャベツの国から’03逡巡」。女の子が学食で転んで男の子に定食をぶちまけちゃったところから始まるラブコメディ。非常にかーるい内容の読切だけど、やっぱり読みやすくて面白い。お話がフツーであるだけに、見せ方のうまさが光る。中原アヤ「ラブ★コン」が表紙&巻頭カラー。小泉が告白してからの展開もちゃんとヒネってあって楽しい。ラブコメですなあ。椎名軽穂「青いふたり」。素っ気なさげで巨乳、何かと目立ちがちだが実は純情な女の子が、クールでカッコ良さげな男の子に告白するというところから始まるお話。美男美女でありながら、けっこうカッコ悪いことしてて恋愛初心者という感じが伝わってくるのが楽しい。

【雑誌】コミックザ・ベスト vol.003 KKベストセラーズ B5中

 なめぞうが描いているとのことで購入。「グリグリマシンとむちむちおんな」。その肉体を使ってスポンサーやチームのみんなにサービスしている、女神のごときレースクイーンさんの尾はあなし。雑誌が雑誌だけにわりとストレートなH漫画ではあるんだけど、すごい勢いで過剰な作品になっちゃってるのはこの人ならではの味。なんだか何やっても味付けが濃い。


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