2001年8月上旬


8/10(金)……ハダギーナイトフィーバー

 まんが王倶楽部からメールが届く。何かと思ったら以前予約して発売が延期になっていた「スーパーゼビウス」(音楽CD)の発売日が10月11日に決定したとのこと。さらに遅れることもあるかもしらんけど、まあ予約してあるから(発売されれば)手に入るのは確実だし、気長に待たせていただきます。それにしてもこういうのちゃんと知らせてくれるというのは偉いなあ。

【雑誌】ビッグコミックスピリッツ増刊 山田3号 小学館 B5中

 山田はいったいいつまで編集長業を続けてくれるのだろう……というのが気になる増刊。その山田も登場する吉田戦車の「山田シリーズ」。相変わらず山田の主張には一本ビッとした筋が通っている。カリスマ性のある動物だ。猪熊しのぶ「Baby Skin Pink」。新人漫画家子育て漫画。漫画家がペーペーで単行本も出したことがないという設定になっているが、まあ実際のところはわりと実録に近いっぽい作品であるらしい。

 山本直樹「田園」は「フラグメンツ」シリーズの読切。「待望の完全連載!」とあるので、これからもきっと載っていくのだろう。内容のほうは、都会から田舎に越してきた親子の子供のほうと、地元のちょっと頭が弱めな女の子が肉体関係を持つ……というところから始まる物語。急ぐことのないのったりとしたぺースと、しっとりしたエロスが心地よい。池部ハナ子「肌着の夜」。微笑ましく爽やかな自然体の恋愛物語を描くのは、もうすっかりお手のものという感じで、きれいにまとまっている。そろそろまた単行本出ないかなー。まあこのクラスの作家さんの単行本を小学館が出すとは思いにくいけど。

【雑誌】ヤングアニマル 8/24 No.16 白泉社 B5中

 たくまる圭「吉浦大漁節」。相変わらず気持ちのいい絵。うまいなあ。絵が誰かに似てるような……とは思うんだけどパッと名前が出ない。線の感じは林光默を思い出すところもあるのだが、あっちのほうがだいぶとんがってるしなあ。森恒二「ホーリーランド」。なるほど空手って強いんだなーと納得させられる説得力あり。山口よしのぶ「ダブル」は覚醒編完結ってことになってるけど、まあ実質的にはこれで連載終了かな。「次回作にご期待下さい」って書いてあるし。

【雑誌】ビッグコミック 8/25 No.16 小学館 B5中

 山本おさむ「聖」。村山vs.羽生の対局が静かに激しく盛り上がる。まだ序盤戦。ここからどういう激しい戦いが繰り広げられるか楽しみ。

 あと「まぐろ土佐船」の青柳裕介逝去。遅ればせながらご冥福をお祈りします。
 関連リンク:青柳裕介著作@ bk1 / es!BOOKS

【雑誌】ビッグコミックオリジナル 9月増刊号 9/12 小学館 B5中

 花輪和一「刑務所の前」。いよいよ銃掃除も盛り上がってきました……というかそんなもん盛り上がってもな。それにしても銃の錆を落としていく過程とか、恐ろしく細かいことを執念深く描写していく呼吸はやっぱりたまらん。だいぶ今回は銃掃除パートが多くなり、昔話系のほうが減ってるけど、それでもどちらもどうにも濃い。佐々木泉「金妖」。千年前の中国、目立つ金髪金目の少年が、宋の進士の試験を受ける。特異な容姿のため周りからは特別な目で見られ、コンプレックスを抱いていた彼が、試験に際していろいろなことを考え、その中から解放への道を見出していく。佐々木泉はときどきコミックフラッパーとかに掲載されていた人だが、今回は小学館の新人コミック大賞に入選しての掲載であるようだ。整った描線でけっこう目立つ達者な人。

【雑誌】ヤングチャンピオン 8/28 No.17 秋田書店 B5中

 葉月京「恋愛ジャンキー」。今回は水着たっぷり。華やか賑やかで楽しいなあ。岡田和人「教科書にないッ!」。こっちも水着。夏ですなあ。

【雑誌】ビッグコミックスペリオール 8/24 No.17 小学館 B5中

 新井英樹「キーチ!!」。キーチ少年はまだまだ何をしようとしているのか、どこへ向かうのかさっぱり分からない。でもなんだか刺激的な存在ではある。さて、次はどうなっていくんだろう。ところで8月下旬発売予定のコミック・ファン(雑草社)の13号に新井英樹のインタビューが掲載されます。新井英樹ファンはぜひどうぞ。


8/9(木)……ゆるねばオオクワ論

 新宿で飲み。〆のそばがなかなかおいしいいいお店でありました。一杯だけ飲んだ日本酒(雨後乃月)もスッキリとしたいいお酒。一緒に行った方からも面白いお話とかいろいろ聞けて満足。新宿ということでついでに新宿書店に寄っていろいろ購入。ここ数日でけっこうな量を買っておいたので、さすがに今日はそんなに買うもんなかろうと思ってたら甘かった。荷物が重くて汗ビッショリ。おかげでだいぶ酒も抜け申した。

●普通売り
【単行本】「夢の温度 [はる]」 南Q太 祥伝社 A5 [bk1]
【単行本】「地獄学園 性徒会」 ジャム王子 ヒット出版社 A5 [eS]
【単行本】「ヨネケンファーストR」 米倉けんご 二見書房 B6 [eS]
●10日発売
【雑誌】ビッグコミックスピリッツ増刊 山田3号 小学館 B5中
【雑誌】ヤングアニマル 8/24 No.16 白泉社 B5中
【雑誌】エースネクスト 9月号 角川書店 B5平
【雑誌】ビッグコミックオリジナル 9月増刊号 9/12 小学館 B5中
【雑誌】ヤングチャンピオン 8/28 No.17 秋田書店 B5中
【雑誌】ビッグコミックスペリオール 8/24 No.17 小学館 B5中
【単行本】「BECK」8巻 ハロルド作石 講談社 B6 [bk1]

【雑誌】アフタヌーンシーズン増刊 Vol.08 Autumn 講談社 B5中

 玉置勉強「You’ll never walk alone.」が良かった。女子サッカーの日本代表にならんかとする華のある女の子と、万年補欠で冴えない外見の彼氏のお話。彼氏はコンプレックスを持っているけど、なんだかんだ二人は恋しているのだ。焦るでない、爽やかなラブストーリーで読後感は非常に良好。ヒロインのキャラクターも魅力的だった。漆原友紀「蟲師」。今回は、虹を追う男と蟲師のエピソード。出だしから美しい自然描写で始まり、不思議な物語をじゅんじゅんと語り進め、最後でぶわーっと解放してくれる。品が良く美しく、そしてすごく気持ちがいい。相変わらずいいお話描くなあ。それから熊倉隆敏「もっけ」もハズレなく、ここまで5話ずっと面白く来ている。美しい風景描写、キュートでキャラクターたち、不可思議な妖怪譚をスッキリ読ませるストーリー進行、いずれも良好。「蟲師」が単行本になってるんだし、そろそろこれも単行本化してほしいところ。

 吉田とむ「おかゆさん」。ざっくりとした線と、茶目っ気のあるキャラがちまちま動く様子がなかなか面白い。ちょっとヘンなノリがまたよい。あと番次郎士「毒々姫」もユニークな作風。ミステリアスな姫君と、単純でちょっとおばかっぽい侍志望の少年が中心となって進むエピソード。最初はフツーのお話かと思ってたら、途中でいきなりダイナミックすぎるくらいの展開を見せ始めてびっくり。作画面ではまだ多少荒削りなところも見られるけど、こういう個性的な作風は大事にしたいところ。

【雑誌】ヤングサンデー 8/23+30 No.36+37(合併) 小学館 B5中

 集中連載だった本多健志「Stop!ナデシコさん」は今回で最終回。マヌケなポーズで時を止める能力を持った女の子が主役のドタバタギャグ。ちょっとゆるめな絵柄がなんとなく気になる。一色登希彦「ダービージョッキー」(原案:武豊、構成:工藤晋)。競り合いのシーンに迫力があってかっこいい。のびのびとした絵がいい具合に効果を発揮している。

【雑誌】モーニング 8/23+30 No.36+37(合併) 講談社 B5中

 うえやまとち「クッキングパパ」。今回のお題はフカヒレの姿煮。憧れる料理だ。もう尋常でなくうまそうで、虹子さんが羨ましくてたまらなかった。自分で作ることもちと検討してみたい。

【雑誌】ヤングジャンプ 8/30 No.36+37(合併) 集英社 B5中

 江川達也の新連載「ONE ZERO NINE」がスタート。暴虐14歳男子コンビが同じ女の子の一目ぼれ。そのコの心をつかまんと悪戦苦闘するも果たせず。彼女が唯一興味があるらしい高校野球を目指す……というお話になるのかな。で、次号から武富智の新連載が始まるのがすごく楽しみ。この人の短編集出てくれないかな〜。ずっと待ってるんだけど。何はともあれ、新連載のほうは単行本になるくらいまでは続いてほしい。

【雑誌】週刊少年チャンピオン 8/23+30 No.37+38 秋田書店 B5平

 最近の水島新司「ドカベンプロ野球編」はもうなんだか目が離せません。ここはあえてネタバレをいたしますが、サチ子が岩鬼にプロポーズ(岩鬼→サチ子ではなく)という、「いったいどうなってしまったんだ」的展開が、とくに前触れもなく唐突に襲来していて恐るべきありさまになっております。さらに「美人であるサチ子がちゃんと美人に見える」ようになったことにより、「まともな目になり」、そして「ど真ん中も岩鬼にとってのストライクゾーンになった」という珍説を、里中たちが真顔で喋っているシーンなんかはかなり亜空間な感じ。まったくこの連載には毎度驚かされる。

 馬場民雄「虹色ラーメン」。今回から沖縄編。それにしてもこの人、女の子描くの好きそうだなあ。作:ピエール瀧+画:漫$画太郎「樹海少年ZOO1」。衝撃的な展開にまたもやびっくり。次からいったい何をやるんだろう。まったく予想がつかない。

【雑誌】桃姫 9月号 富士美出版 B5平

 山形せい「レイコ先生ってばアレなんです」。女医のレイコ先生が診察そっちのけでHざんまい。エッジの立った描線で、なかなか個性的な絵柄。勢いが良いのも長所。ところで関係ないが、名前は漫画に出てくる女医とか保健医とか女教師の名前で、レイコってかなり多いような気がするんだけどどうだろうか。キャバレーのホステスの名前としてアケミが定番であるような感じで。ひねもすのたり「博士の異常な欲情」。顔の陰のつけかたとか背景の処理とかが、ちょっとあさりよしとお似。ほっとするタイプの絵柄によるHシーンはけっこう好み。ほっとするという感じでいえば、あおのだいおー「夏と本と夕立と」も良かった。眼鏡っ娘の図書委員というのはやはりいいですな。

【雑誌】エンジェル倶楽部 9+10月号(合併) エンジェル出版 B5平

 これまで毎月3日発売だったが、9月発売号から29日に発売日が変更されるため、今号は合併号扱い。

 奴隷ジャッキー「台風一過」。今回はバスケ部の女の子が輪姦されちゃう話。ぷよぷよしたほっぺた、なめらかな肉付きがソソる。おっぱいだけでなく体全体がすごく柔らかそうで、ぴたぴた吸いついてきそう。この人の場合、異常なテンションのセリフの連発とかもいいけど、エロ漫画としてもちゃんといやらしくできてるのがうれしい。あずき紅「なんとなくいい感じ〜人妻編〜」の後編が掲載。奥様になっても恵梨香先生はやっぱりやりまくりなのでした。パワフルでばいんばいん。


8/8(水)……ぶらっくおにくすやさん

 うきょー。どんどん未読が溜まりるん。キカスマという雑誌は、最近好調と伝え聞く姫盗人の増刊。一見わけのわからんタイトルだけど、まあ要するに逆から読めってことなんでしょう。次号が10月12日発売と書いてあったんで、たぶん偶数月12日の発行。

●普通売り
【雑誌】YOUNG YOU 9月号 集英社 B5平
【雑誌】FEEL YOUNG 9月号 祥伝社 B5平
【雑誌】コミックオルカ 9月号 司書房 A5中
【雑誌】夢雅 9月号 桜桃書房 B5平
【単行本】「LAD:UNA」1巻 伊藤真美 ワニマガジン社 A5 [bk1]
●早売り
【雑誌】メガキューブ Volume6 コアマガジン B5平
【雑誌】零式 Vol.32 リイド社 B5平
【雑誌】カラフルBee 9月号 ビブロス B5平
【単行本】「おませなプティ・アンジュ」 月野定規 ワニマガジン社 B6 [eS]
●たぶん早売り
【雑誌】キカスマ Vol.1 松文館 B5平

【雑誌】アワーズガール No.4 少年画報社 B5平

 今号でとくに印象的だったのは藤原薫「アダルトハーフ」。まず扉ページの色使いの美しさに魅了されたし、作品自体も美しい緊張感にあふれている。いつか「ピキッ」と音がして壊れてしまいそうな脆さを併せ持っているところが、美しさを際立たせている。犬上すくね「リセット」。ちょっとギクシャクしてしまった若夫婦さんたちが、ある日自分たちの役割を入れ替えてみることによって初心を取り戻すといった感じのお話。考えてみればヘンな状況だけど、それをうまいこと違和感なく構築できているし、お話の落とし方もうまい。きれいにまとまっている。おがきちか「先生のラブ時計」。ちょっとした表情の描き方とか、軽やかなペンタッチとかがいちいち快感。それから逆柱いみり「夢のちまた」は毎度素晴らしい。異様な風景、のったりとした空気、軽妙な空気。そのどれもがドラッグのごとく、読む者を刺激してくる。ダウナー系のクスリで精神をゆらーりと解放していくような感じ(やったことないけどさ)。

 全般的に見て、今号はなんとなく落ち着いた感じでいまいちインパクト弱いかなーという印象。あと表紙の「みんな不思議ガール」というキャッチはいまいちダサいかな。

【雑誌】マンガ・エロティクスF Vol.7 太田出版 B5平

 葭路豆子「漉きものの家」。なかなかヘンなノリで面白い。紙漉きをやっている職人の元で、女子高生が紙に混ぜる愛液を提供するというバイトを始めるというお話。わりと新しい人ながら枯れた絵と、飄々とした話作りがなかなかのもの。松本耳子「It's a small world」。着ぐるみの中の臭いに性的興奮を感じるようになってしまった女の子のドタバタHコメディ。この人の作品はいつもながらカラッと明るくて素直に楽しい。月子「夏の子供」は筆みたいなタッチが涼やかで気持ち良し。あと第4回太田マンガ賞佳作を受賞した横川真矢「The baby dolls」も個性的な作品。クマのぬいぐるみを着ている少年と思しきものと、ねいちゃん二人のセクス。キャラの造形が整っていてうまい。

 柱になる作品は安田弘之「紺野さんと遊ぼう」くらいなんだけど、個性的な作品が多くてやっぱ楽しめます。巻末にカラーでみぎわパンも載ってるし。

【雑誌】コミックフラッパー 9月号 メディアファクトリー B5平

 浅見淳「海の家」。先月掲載された「海へ去る者」と同一のシリーズ。この人はなかなかいいです。強弱がしっかりついていてツヤもあるペンタッチはかなり好ましい。キャラクターがイキイキしてるし、身体の動きもちゃんと描けている。トーンにあまり頼らずペンでしっかり見せられる作画。ストーリーも読後感爽やかでええ感じだー。あとは、キャラの役割分担をハッキリさせてそれぞれが勝手に動き出すみたいになってくるとかなりイケると思う。

 このところだんだん定着しつつある深木紹子の「ものものがたり」が2話掲載。キレのいいタッチが達者。今回は霊的なものも扱う便利屋さんのお話といったところ。新居さとし「女神の鉄槌」。呑気な地球防衛隊物語も第5話め。おっきくお話が動きそうでもあるんだけど、そうならなそうでもあり。明るく楽しい作風がすでに完成されている。初連載ながらとてもマイペースで頼もしい。

【雑誌】スーパージャンプ 8/22 No.17 集英社 B5中

 徳弘正也「狂四郎2030」。毎度のことながら面白い。悲劇的な物語はすごく読みごたえがある。ああ、やっぱり通しで読まないと。ところで最近、犬塚康生がスーパージャンプ漫画大賞募集4コマ漫画を描いているんだけど、小路啓之名義に完全移行したわけでもないのかな?

【雑誌】週刊少年サンデー 8/22+29 No.36+37(合併) 小学館 B5平

 あだち充の新連載「KATSU!」がスタート。恋するあの娘はボクシングジムの娘。というわけで彼女目当てに主人公・活樹がボクシングを始めるとかいう漫画になるんかな。コージィ城倉「平成ときめき力士プニャリン」は今回で最終回。最後まで何をやるんだか予想がつかない作品だった。あ〜面白かった。ボリュームもこのくらいがちょうどいいような。

【雑誌】週刊少年マガジン 8/22+29 No.36+37(合併) 講談社 B5平

 赤松健「ラブひな」。トーダイ遺跡編は最後までドタバタと突っ走って一段落。これ以上さらに二人の関係をいじくるのもやりにくいだろうし、やっぱりそろそろおしまいは近づいてるのかなあ。ところで寺沢大介「喰わせモン!」に馬利権三という料理評論家が出てくるんだけど、なんかエロ漫画描いてそうな名前ですな。

【雑誌】ヒメクリ Vol.03 FOX出版 B5中

 この雑誌の目玉はやっぱりパニックアタック「大人になる呪文」だと思います! かわいい妹と、彼女に萌え萌え中の兄のHコメディなのだけど、これがまた強烈に妹の可愛さを強調する。ちっこいし、リボンだし、眼鏡っ娘モードのときもあるし、ねこみみメイドのコスプレしてるときもあるし。しぐさもいちいち無邪気でおにいちゃんに甘えてくるし、いやーもうたまらんですな。いずれ単行本にまとまってほしいとか思うけど、難しいかもしらんのでとりあえず雑誌は買わねばならぬ。あと小山雲鶴の養女調教まんが「Kiss me PaPa」が、毎回テンション高くていいです。「おとうさん」は養女を全裸で連れ回して、電車の中で身体まさぐったりしてるし。その行為だけでなく、突如デパートで生意気な女をぼてくりこかしたりする激しさにもただならぬものを感じる。

【雑誌】コミックPOT 9月号 メディアックス B5中

 コミックライズが休刊してコミックPOT創刊。コミックライズは当初7月売り号で休刊のアナウンスが出されていたのだが、コミックPOTの創刊が延期→8月にコミックライズの本当の最終号が発売というヘンな経緯をたどった。おそらくコミックPOT向けの原稿が上がりきらなかったからなんじゃないかなーと思っていたんだけど、さっそく巻頭カラーのさいとうつかさ「夕立」からしてペン入れしてないページがあったりして創刊にミソつけちゃったなあという感じ。そこそこ読める雑誌なだけに惜しい。ちなみに執筆陣はさいとうつかさ、猫玄、大和田泊、田浦こうじ、嬉野めぐみ、花丸木リカ、砂川多良、未宇、安藤裕行、亜木祭。

 猫玄「ロリータボンバー巨乳地獄」。こちらはブレがなく面白い。巨乳嫌いの兄と、それ以外の部分は全部クリアな容姿を持つかわいい眼鏡っ娘妹の近親相姦ラブコメ。プリチーな絵ながらも十分Hなことしてるし、お話としても読んでて気持ちいい。田浦こうじ「姦淫エンジェル」。咲香里チックな華やかな絵柄でエロもガツンと。花丸木リカ(=おがきちか:作者WebのINFORMATIONコーナー その旨の記述あり)の「おいてけ♥サマー」は4ページの短編。あんまりHではないけどキュートでいいです。

【単行本】「うさうさにゃんにゃん」 吉本蜂矢 大都社 B6 [bk1]

 「デビューマン」の吉本蜂矢の、久しぶりの単行本。えらく長いこと単行本出てなかったような気がしてたけど、「デビューマン」1巻が出たのが1998年9月だからそんなでもないのか。オスマンのほうでも書いたとおり、この人のギャグセンスには素晴らしいものがあるので、寡作なのがすごく惜しまれるところ。この単行本は、1996年にヤングキングでシリーズ掲載されていた表題作および短編1本を収録。「うさうさにゃんにゃん」は、そこらへんの女の子よりよっぽど可愛いオカマと、その友達の女の子が、同じ女の子に恋しちゃってもうタイヘンというドタバタコメディ。爆笑するという点ではパワフルな「デビューマン」のほうが上だけど、こちらのほうもポップで下らなくて楽しい。このころからすでに絵柄は完成度高し。とりあえず8月27日発売のヤングキングと31日発売の増刊に「デビューマン」が掲載されるらしいので、早いとこ2巻を出してくだせえ。

【単行本】「おにくやさん」 掘骨砕三 三和出版 A5 [eS]

 オスマンに追加しときました


8/7(火)……砂糖でしゅが

 う、しまった。今日はもっとたくさん読もうと思ってたんだけど、眠気に耐えられなくて寝ちゃった……。まあいいかー。それから未読物件は以下。エンジェル倶楽部が合併号なのは、9月から発売日が29日に変わるからだそーです。

【雑誌】アワーズガール No.4 少年画報社 B5平
【雑誌】花とゆめ 8/20 No.17 白泉社 B5平
【雑誌】月刊少年マガジン 9月号 講談社 B5平
【雑誌】桃姫 9月号 富士美出版 B5平
【雑誌】エンジェル倶楽部 9+10月号(合併) エンジェル出版 B5平
【雑誌】ヒメクリ Vol.03 FOX出版 B5中
【単行本】「SS」4巻 東本昌平 小学館 B6 [bk1]
【単行本】「感じる? −ロマンス3−」 田中ユタカ 雄出版 B6 [bk1]

【雑誌】ヤングマガジンUppers 8/21 No.16 講談社 B5中

 はっとりみつる「イヌっネコっジャンプ!」。おお、久しぶりにお話に進展が。ジャンプシーンがとても気持ち良さそう。このままお話がすらすらと進んでいくわけでもないとは思うけれども、ういうい楽しいシーンも見たいし、こういう本筋的(?)な部分も、どっちも楽しいからどっちもやってほしい。新井英樹「SUGAR」第2回。少年リン・16歳の旅立ちに、周囲は沸き立つばかり。それにしてもまだまだ全然お話の展開は予想がつかない。笑顔が素晴らしいリンというキャラクターが、とにかく印象に残ってくる。

【雑誌】漫画アクション 8/21+28 No.34+35(合併) 双葉社 B5中

 永井豪の新連載「キューティーハニー天女伝説」がスタート。実際のところ、旧作のほうを読んでいたわけではないんであんまり「キューティーハニー」にはなじみがないんだけど、なるほど、適度なお色気のあるスーパーヒロインものというのは今のアクションに合っているかもしれない。それから作:秋山道夫+画:ふじいあきこの妻シリーズの新作「掠め妻」が掲載。この作品はなんだか非常にあけすけに淫猥なことやってて、その割り切りっぷりがけっこう好き。今回も妻な人が浜辺でオイルプレイやったりしてます。

 一方、高橋のぼる「キラリが捕るッ!」、環望「フリークスドミ」は最終回。「キラリが捕るッ!」は扉ページのアオリ文句が脱力感あっていいな。それとながしま超助「ぷるるんゼミナール」はサブタイトルに感心。

【雑誌】コミックバンチ 8/21+28 No.13+14(合併) 新潮社 B5中

 池沢さとしの新連載「痛快!!マイホーム」がスタート。なんだか不思議に調子が良くて、ヘンなノリだ。原案・北野武「せんせい〜北野武編〜」が月イチ連載シリーズとして開始。作画は岸大武郎。これはけっこう面白かった。北野武とその師匠である芸人・深見千三郎の物語を描いているのだが、それぞれの想いが伝わってきてけっこう感動できる。渡辺保裕「ワイルドリーガー」も今回なかなかいい話だった。大の大人が子供のようにボール遊びに興じている姿がとてもイキイキ描けている。

【雑誌】絶空 Vol.2 笠倉出版社 B5中

 前号でうるし原先生によるたいへん書店で差し出しにくいオパーイな表紙について触れたけど、今回もやっぱりオパーイ。こういう表紙もインパクトあってけっこういいような気はします。今回はまず猫玄「ホワイトパレスにようこそ2」が巻頭カラー。顔射大好き男が、それがこうじて顔射専門系の風俗に女装して出演……とかなるお話。ぶっかけ好きな人にとってはたまらない展開。嶋尾和「Cage.」。全編エロシーンという感じ。むっちりした女体とちんちんのゴツゴツさ加減のコントラストがいやらしい。

 RaTe「P6」。最近のこの人のちんちんマニア的なシリーズはたのもしいです。今回もおっきしぶぱぷぱ出てるし。ふくよかさも好ましい。表面のタッチが非常に美しく、お人形さんのごとき、でもぷりんぷりんな女体を描く危険思想「憂姫」。この人は見るたびにうまい絵してるなあと思う。デザイン的に完成されてる感じで見ていて楽しい。あと吉野小雪「紅き天使」もなかなか。可憐なナイチンゲール的野戦病院の看護婦が凌辱されててH。お話もちゃんと構築しようとしてるし。あと、かにかに「花火」がラストでロリ風味を追加。雑誌全体としてわりとバランスとれてるかな。


8/6(月)……キータクラー

 ふぅ〜やっと帰れた〜。というわけで2日の昼出勤以来、ようやく自宅に戻ってきてこれを書いているのが7日の昼。未読ももりもりたまっております。宅急便で家に送ったのがまだ届いてないんで全部じゃないけど、いちおう↓が今手許にある未読分。吉本蜂矢がホントに出たのがうれしいやね。

【雑誌】ヤングマガジンUppers 8/21 No.16 講談社 B5中
【雑誌】漫画アクション 8/21+28 No.34+35(合併) 双葉社 B5中
【雑誌】コミックバンチ 8/21+28 No.13+14(合併) 新潮社 B5中
【雑誌】マンガ・エロティクスF Vol.7 太田出版 B5平 [bk1]
【雑誌】コミックフラッパー 9月号 メディアファクトリー B5平
【単行本】「エリートヤンキー三郎」6巻 阿部秀司 講談社 B6 [bk1]
【単行本】「コギャル寿司」2巻 小田原ドラゴン 講談社 B6 [bk1]
【単行本】「がんばれよ!西城君」1巻 太陽星太郎 小学館 B6 [bk1]
【単行本】「海猿」11巻 佐藤秀峰 小学館 B6 [bk1]
【単行本】「うさうさにゃんにゃん」 吉本蜂矢 大都社 B6 [bk1]
【単行本】「低俗霊DAYDREAM」2巻 作:奥瀬サキ+画:目黒三吉 角川書店 B6 [bk1]

 クリエイティブメディのHDD記録型MP3プレーヤー、NOMAD Jukebokのファームウェアが日本語に対応。液晶画面にMP3の曲名とかが日本語表示できるとのこと。いいなコレ。買っちゃおうかなー。

【雑誌】ヤングマガジン 8/20+27 No.36+37(合併) 講談社 B5中

 古谷実「ヒミズ」。今回も新たに煮詰まったキャラクターが登場。何か窒息しそうな息苦しさがあってとても刺激的。すごく面白いな。松本光司「クーデタークラブ」。革命部って怖いところだなーとおもった。さてこれから潤たちはどうなるのか。またしてもヒキのすごく強い展開。ロクニシコージ「すべてに射矢ガール」。今回は鼻毛娘がなんだかすごいことになっててちょっと怖いです。蓮古田二郎「しあわせ団地」はホラー的なお話。でもほのぼのとしてるようでもあり。

【雑誌】ビッグコミックスピリッツ 8/20+27 No.36+37(合併) 小学館 B5中

 青山広美「格闘太陽伝ガチ!」。太陽の力強さが痛快。ヒラマツ・ミノル「アグネス仮面」も相変わらず面白いし、格闘的に強まってる。浦沢直樹「20世紀少年」はようやくケンヂだちのやったことが語られる。ここまで焦らされただけに待ってましたという感じ。作:坂田信弘+画:中原裕「奈緒子」。いろいろとランナーを故障させまくった都道府県駅伝編終了。今度はマラソン編になるようだ。ボクシング編にならなくてよかった(なってもよかったような気もするけど)。

【雑誌】週刊少年ジャンプ 8/20+27 No.36+37(合併) 集英社 B5平

 久保帯人の新連載「BLEACH」が巻頭カラーでスタート。それまで除霊をやっていたにーちゃんが、死神と名乗るヤツとの出会いから始まってスペクタクルな道をたどることになるみたいなお話。なんかデカい剣とか振り回す、退魔モノになりそうな感じ。鈴木央「ライジングインパクト」。思ってもみなかった展開になっているような。うすた京介「ピューと吹く!ジャガー」。今回は夏休みでガッカリとかそういうお話。なんだかんだでピヨ彦はつき合いがいい。

【雑誌】ヤングアニマル増刊 嵐 Vol.3 白泉社 B5中

 岩明均「ヘウレーカ」。一歩一歩、乱れることなくお話を進めてて面白い。アルキメデスによる戦闘兵器のメカニズムも見ていて楽しいし。なんだかよくできたおもちゃでも見ているようで。西川秀明(まみやこまし)は久々の白泉社雑誌登場だそうな。今回は読切「職業・殺し屋」が掲載。殺し屋とAV女優、ともに「卑しい仕事」と呼ばれるような対照的な生活を送っている者たちのお話。といってもまあ主役は当然殺し屋のほう。相変わらず女の子の身体がツヤツヤぱつぱつ、ぷりんぷりんでHであります。宇仁田ゆみ「ハレエション」。青春ラブストーリー的展開になった今回でこのお話はおしまい。なかなか爽やかないいお話でありました。西川魯介「野蛮の園」は新連載。メガネっ娘に萌えまくってみたりな、高専の者どもの熱き魂の讃歌。ってほどではないかもしれないけど、勢いあるし細かなギャグも効いてるし、しかも眼鏡っ娘も可愛いし随所に小技が効いてて楽しい。(C)藤井ひまわりというのも気になるとこだ。

【雑誌】キングダム 9月号 少年画報社 B5中

 花見沢Q太郎の読切「1ピースの恋人」が掲載。ブロックにハマりまくっている男と、その可愛い恋人の物語。他愛なく微笑ましいラブコメ。甘くてよろしいです。それから私屋カヲル「青春ビンタ!」。勢いあっていいですなあ。ちょいHなシーン満載で、とても華やかかつ楽しい。岡田正尚「温泉女将一直線」。なんか自動車レースをやりつつ全裸になったり、爆走しつつ左門豊作みたいなヤツらがコイてたりとわけわからん展開ながら、ヤケクソなノリがあって面白かった。この漫画もキングダムに欠かせないところですな。あと巻末のほうの読切系では、よこやまじん「BaBy StaRDUst炎」がちょっと気になるところ。ヘンなノリの言葉の羅列と、濃いめのペンタッチが印象に残る。

【雑誌】ヤングヒップ 9月号 ワニマガジン B5中

 ここのところの井荻寿一「霊能探偵ミコ」はたいへん扇情的でござる。ミコさんが敵役の男にヤラれそうになっているその屈辱。ソソる。かかし朝浩「ブッ契りラヴァーズ」。テンポ良くてパワーもあって面白い。今回はヤレないで悶々としていた二人に、ヤレる場所を提供してくれるという豪毅な女の子が登場するけれどもこれがなかなかの食わせモンで……というお話。ここまで4話、いい調子できてる。RaTe「靡乳」。性技専門の大学、多摩靡術大学シリーズの最新作。ふくよかなほっぺた、おちちの重量感が好ましい。それから西川魯介「ラブ装填☆電動ファイター」が掲載。最近すっかり主役がマコトのほうに移っちゃってるような。なお、こちらでもメガネっ娘パワーは充満。ところで今回は「メガネっ娘」と表記してみたが、「めがねっこ」の表記はどういうパターンが一番萌えますかね。具体的にいうと、「眼鏡」「っ」「娘」の3パーツそれぞれの漢字、ひらがな、カタカナの組み合わせ、つまり3×2×3=18パターンの中からどれを選ぶかという問題だ。個人的に「コ」はわりと論外なので、実質的には3×2×2=12パターンといえようか。


8/4(土)+5(日)……くもんセンター

 コレ書いてるのが6日の午前2時くらいで、いくぶんぐちょぐちょな状態ながら、とりあえずようやく仕事は一段落。まだ完全に終わったわけじゃないけど。朝にはおうちに帰れるかも。帰れないかも。えーともしかして8月になってからまだ帰宅してないのか? ……いや、1日の夜にいっぺん帰ってるな、そういえば。とりあえずカバンの中に洗濯物と漫画がたまってきているので、しかもなぜかエロ漫画ばかりなので、早いとこ家に置きに帰りたいもんだなあとか夢想しとります。それにしてもこの週末は三日で雑誌1冊しか読んでないのかー。珍しいな、こんなのも。それだけ余裕がなかったっつーことなんだけど。まあ月曜日日付分からは、おそらくいつものペースに戻れるんじゃないかと思いまーす。来週末はコミケには行かず、リハビリ&未読処理ですな。

【雑誌】ビッグコミックオリジナル 8/20 No.16 小学館 B5中

 巻頭カラーでシリーズ連載の堀田あきお&かよ「Asian Deep Walking」の第9話めとして「ネパールに行ってみた!」編1話めが掲載。会社をやめてアジアを貧乏旅行中の日本人・杉田が、今回はネパールへ。熟練&枯れたペンタッチがとても気持ち良く目に映る。淡々としているようだけど温かみがあっていいなあ。この人の描く女性キャラってちょっとイタズラっぽさがあってけっこう好き。それから深巳琳子「沈夫人の料理人」が新連載。その昔の中国、湖南のある長者の奥方と、若い料理人のエピソードから物語はスタート。奥方はなかなか妖婦っぽいくて色っぽい。ミステリアスな出だしで今後に興味を持たせる。村上もとか「龍」。ちょっとインモラルな展開でムラッときました。


8/3(金)……某規約

 正直なところ、この日は何やってたんだかいまいち思い出せない。とりあえず仕事をやってたことは確かなんだけど、すでに何がなんだか忘却の彼方。ずっと泊まって仕事とかやってるときちんとしたその日の節目となるようなイベント(風呂入るとか寝るとか)をきちんとこなせないんで、1日1日の区切りが不明瞭になるんですな。後から考えると1日を単体として覚えておらず、記憶がごちゃごちゃに溶け合った何日かくらいな感覚。いちおうシャワーは毎日浴びてるし、元気なことは元気だし、精神的にはわりとハイだったりするんだけどなー。漫画はたしかビッグコミックオリジナルを読んだような気が、かすかながらします。メール見てるとbk1の出荷報告が何通かきてるんで、きっと家に帰ると単行本がぽこぽこ届いているんでしょうな。よくわかんないけど。今やってるお仕事が一段落したら8月4日の日記でも書きます。


8/2(木)……大麻海岸

 引き続き会社。4日の朝くらいには帰れたらいいなー。難しいかなー。

【雑誌】週刊少年チャンピオン 8/16 No.36 秋田書店 B5平

 板垣恵介「バキ」。読んでたらなんか肉食いたくなりました。もりもりと。そして松山せいじ「エイケン」は肉汁たっぷり。というかエイケン部主催でガマン大会が開催。なんでガマン大会? まあいいや。要するにまあ汗をだらだらかくわけですよ。ぬるぬるです。濡れ透けです。じゅうっぷじゅうっぷです。当然のことながら。それにしても東雲さん、ガマン強すぎやしませんか。そうか! あの巨乳がフタコブラクダのコブと同じ役割を果たしているのだな、きっと。それから海老根一樹「CARNIVAL」が短期集中連載開始。スケボーで空を飛ぶことに燃えてる少年の青春物語。元気のいい作品。あと水島新司「ドカベンプロ野球編」は著しく「それでいいんか」的な展開になってるけど、まあそれでいいんでしょう。

【雑誌】ヤングサンデー 8/16 No.35 小学館 B5中

 いわしげ孝「新・花マル伝」。やはりぶっこ抜くように背負いでぶん投げるシーンは何回見ても痛快。

【雑誌】モーニング 8/16 No.35 講談社 B5中

 作:西村ミツル+画:かわすみひろし「大使閣下の料理人」。今回は大沢さんがいっぺんおうちにかえって家族と会うというお話。かわすみひろしが描く女性はやっぱりいいなあ。ええ表情してる。榎本俊二「えの素」。今回はなぜかスケート。夏なのに。でも裸。リズミカル。で、次号は「えの素」3回掲載1回お休みぺースのお休みターン。

【雑誌】ヤングジャンプ 8/16 No.35 集英社 B5中

 本宮ひろ志「サラリーマン金太郎」が連載再開。昨日のオールマン、ビジネスジャンプに続いて本宮ひろ志が表紙。集英社系の3誌が揃ったのは偶然? 第78回月例GAG新人賞佳作受賞作品、堀川修「学園オヤジ」が掲載。息子がイジメで登校拒否になり、そのオヤジ(52歳)がイジメた奴を懲らしめるべく高校に入学するというお話。ギャグというよりコメディって感じだが、小細工しないで読まそうとする作風にはわりと好感が持てた。


8/1(水)……獣人

 この数日、右腕の調子があんまり良くない。手首のあたりがしくしく痛むし、ときどきちょっとしびれたりもする。キーボードを叩きすぎ、マウスをクリックしすぎが原因だと思うので手を休めたいとこだが、今忙しい時期なのでさすがにそうも行かず。

【雑誌】ビッグコミックスピリッツ増刊 IKKI No.5 小学館 B5平

 この本を見るたびに『コミックは、未だ「黎明期」である。』という言葉がうれしいなあと思う。それがホントであるにせよないにせよ、そういう意気込みで本を作ってくれてる人たちがいるってだけでうれしいじゃありませんか。で、今号だが、わりとだいぶどの作品もこなれてきたかなという感じで、いつになく気楽に読めた。「この作品がとくに」というのは意外とないんだけど、どれも面白い。ただ、今号に関しては全般にそれぞれの作品が「その作家の100%」であるかっていうとなんとなくそこまででもないかなという感じもした。ここまでやってる雑誌なんだから、もっともっとガチンコでもいいと思う。別につまらないとかでは全然なくて楽しんではいるんだけど、期待値がものすごく高いしとても好きな雑誌になりつつあるだけに、あえて期待を込めてそんなふうに思ったりしてみた。

 今号でとくに印象に残ったのは比古地朔弥「まひるの海」。奔放な少女がいよいよ艶めかしく、気になる存在となってきている。ぞくっとする美しさであります。それから稲光伸二「フランケンシュタイナー」も今回激しくていいなあ。どんどん動きが大きくなってる。この人の作品はもっと短いインターバルで読みたい。松本大洋「ナンバーファイブ」、黒田硫黄「セクシーボイスアンドロボ」、山本直樹「安住の地」。ここらへんは「天才」という言葉を安易に使うのは好きでないけれども、どうしてもその言葉を使いたくなってしまう面々。3人ともワンアンドオンリー、一人一ジャンルの作風を持っててかーっこいいなあと思います。林田球「ドロヘドロ」。これは単行本でまとめて読んでみたい。世界そのものがかっこよさげなんで、装丁もガリガリに凝ったので出てくれるとすごいうれしい。あとさそうあきら「富士山」は毎回さりげなく、しかもすごく面白い。深みのあるお話を、いつも本当にさらりと描いている感じで凄い。

 それと松本大洋「ピンポン」が、「青い春」(2002年春)に続いて映画化されるそうな。公開は2002年が予定されているとのこと。詳細はまだ明らかにされていないが楽しみ。漫画のほうは明らかにスポーツ表現の一つの頂点を見せたが、果たして実写映画でそれを超えることができるのか。はたまたまったく別のアプローチをとるのか、興味深いところではある。

【雑誌】オールマン 8/15 No.16 集英社 B5中

 ビッグ錠の新連載「ぼへみあん」がスタート。自分たちのことを「ボヘミアン」(=自由人)であるという、ニューヨークの地下に住みついたホームレス。彼らと少年たちが大冒険……というお話。うたい文句によれば「21世紀の”トム・ソーヤの冒険”」とのこと。ビッグ錠自身もニューヨークで生活してたらしいけど、まあなんにせよビッグ先生はビッグ先生。独自の濃い口な作風はこの作品でも健在。あと読切で松崎香世子「バタフライ」が掲載。

【雑誌】ビジネスジャンプ 8/15 No.17 集英社 B5中

 オールマンも本宮ひろ志が表紙だったんで、なんとなく同じ雑誌を読んでいるような錯覚を抱いてしまったり。三山のぼるのSM女王様日常物語「麗羅」(原案:山田ゴメス)が最近ちょっと気になっている。自然体な感じの作画がいい感じ。作:近藤雅之+画:有賀照人「警視総監アサミ」。いやー、今回は意味なしエロ爆発。宙づりになったロープウェイの中で、突如始まるエロシーン。まったく違和感なく(?)、脱出作業とエロシーンが並行して進められているさまはどうにもシュールだ。あと今号では巻末作者コメントで谷口ジローが18日発売予定の「神々の山嶺」第2巻について「売りたい!!」とコメントしている。これほどの作家さんでも切実に売れたがっているのだ。というか2巻収録のあたりは本当にものすごく面白いんで、売れるべきだと強く思う。というわけで微力ながらリンク→bk1:1巻/2巻予約

【雑誌】週刊少年サンデー 8/15 No.35 小学館 B5平

 石川雄吾が少年誌進出でちょっとびっくり。新連載「どりる」。お嬢さまが小学校教師になるのだが、彼女はかなりな天然モノで、ばあやがついてて東京から新幹線で大阪に通勤……とまあタイヘンなことに。この学校に小学生なんだけど大人みたいにグラマーな女の子がいたりするかどうかは不明。あと女子プロレスラーをやってる女教師がいるかどうかも同じく不明。作:坂田信弘+画:万乗大智「DANDOH!! Xi」。この作品のすごいところは、強風シーンがあると必ずパンチラを入れようとするところだ。コージィ♥城倉「平成ときめき力士プニャリン」は次号で最終回らしい。

【雑誌】週刊少年マガジン 8/15 No.35 講談社 B5平

 赤松健「ラブひな」。なんかもうスペクタクルにドタバタしてますな。何が何やらという感じではありながら、でも恋愛成就度は着実にアップ。もしかして連載完結も近いのかなーと思うけどどうなんだろう。


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