2001年8月下旬


8/31(金)……やんちゃな飲茶

 毎月恒例OHP月極アンケートのテーマ入れ替え日がやってまいりました。8月「4コマまんが」は、ウチでやったアンケートらしいというかなんというか、4コマ雑誌以外の4コマまんがが上位を占めた。ちょっと面白い結果といえるかも。

 9月は「女性向け漫画入門作」ということにしてみました。女性向け漫画の中で、「これなら少年誌・青年誌育ちな人でも入っていきやすかろ」「コレは押さえとかなきゃいかんじゃろ」という作品にご投票くだされ。正直自分は女性向け漫画歴はすごく浅く、名作といわれてる作品でも知らないのが多いんで、ぜひこの機会にいろいろ教えていただければと思っちょります。


 さて、ようやく5月コミティア分同人誌読了。9月2日コミティアに間に合って良かった。4冊読んで、感想は5/4コミティア購入物件感想ページのほうに記入。
【同人誌】「海のプリンセスエミちゃん」 木持隆司 <木持アート出版>
【同人誌】「タイムパトロールユカちゃん」前編 木持隆司 <木持アート出版>
【同人誌】「タイムパトロールユカちゃん」後編 木持隆司 <木持アート出版>
【同人誌】「スーパーレディレナちゃん」予告編 木持隆司 <木持アート出版>

【雑誌】ヤングキング 9/30増刊 やんちゃ 少年画報社 B5中

 キャッチは「ツッパリ増刊」。ヤンキン系列お得意の路線。といってもあんまりガシガシのヤンキー系って感じはしない。吉本蜂矢「デビューマン」が載っているくらいだし。世の中にはソフトSMというものがありますが、この雑誌はそれにならっていうならソフトツッパリという感じだろうか。今回の掲載作で気になったのは、内崎まさとし「SPRIT」。昔とだいぶ絵が違った感じなんでパッと見では分からなかったけど、内崎まさとしといえば週刊少年チャンピオンで「らんぽう」を描いてた人だよね。なんかすごく久しぶりに見たような気がする。コミカルなギャグタッチなんだけど、ちょっと枯れてこなれた感じがあって、けっこういい味が出ている。

【雑誌】ビッグコミックスピリッツ 10/1増刊 新僧 Vol.2 小学館 A5平

 スピリッツの新人作家発掘増刊。俺の一番の目当ては、前号に引き続き「サルハンター」ツギノツギオの「スッパニタータ」。性的な知識をいっさい知らずに育ってきた仏教徒の男子学生が、得体の知れない衝動(=性欲)の昂ぶりに戸惑い、奇妙な行動をとり続けるというお話。「サルハンター」のときからそうだったけど、この人の作風は異様に濃い。ギョロリとした目、気色悪い身体のくびれ、テンパッた表情、いずれもたいへんにアクが強い。お話のほうもかなり変態的で、イヤなものを見たような気にさせてくれる。そんなわけでまず一般ウケはしないと思われるが、この強烈さは、好きな人にとってはたまらない。まるでくさやか何かのようなナイススメルに酔いしれるのであります。

 白發中也「ちょうちょ」。ちょうちょにならんとして窓の外へダイブしちゃうような少年と、自殺願望のある少女が、同級生の自殺を契機に関わり合うようになる。作画にまだ硬さが見られるものの味はあるし、地味ながら爽やかな青さを描ける作話能力には見るべきものあり。最後のコマの少女の笑顔なんかとてもいいな。山田未来「コール!」。こちらも青春系。ふとしたことから始まる恋模様。きれいにまとまった佳作。

【雑誌】マンガ・エロティクスF Vol.8 太田出版 B5平

 chicken「かわいそうなボタン」がかなり気になる。同じ小説家の小説を愛する二人が出会い、惹かれ合い、絡み合う中で、新しい言葉が生まれていく物語。切り絵のような黒の鮮やかさが目立つ作画が非常に達者で、艶めかしさも十分にある。読者を少年愛的空気に引きずり込む、素敵に美しい濃いめの空気を持ってる。作風も大筋では完成しているので、あとはさらなる磨きをかけるのみといった具合。卯月妙子「新家族計画」。面白いなーっ。おやじの家に泊まり、父親、そしてまっとうな家庭の味を知ってしまい、これまで積もるストレスに耐えてきたタクジがついに……という激動の展開。感情の振幅の大きさに毎回ハラハラしながら読んでおります。

 羽央「もうふちゃん」。常用している毛布に尋常でない愛情を注ぎ、それを一個の人格ある女性と見てしまっている静かにクレイジーな男のお話。脳内の世界が現実を侵食しているさまがスリリングな感触を持っていて興味深い。雁須磨子「彼女が学校で」。彼女が自分と別の、男子ばかりの学校に行ってしまい妄想募る彼氏のお話。止まらぬ妄想の内容がとてもエロチック。彼氏ある彼女が大勢の有象無象な男たちに。ああ、なんという燃えるシチュエイション。そのほか、山本直樹、松本次郎、安田弘之あたりも高値で安定していて雑誌全体の充実感は高し。個人的にはみぎわパンも高値安定組の一人。


8/30(木)……昼グリム映画

 今日も仕事。残りがわずかという気持ちがあるせいか、わりとサクサク進む。この分だと、9月2日コミティアは楽勝で行けそうです。

▼未読分
【単行本】「マウス」5巻 作:あかほりさとる+画:板場広志 白泉社 B6 [bk1]
【単行本】「橋無醫院」4巻 林光默(作:李成賢) エンターブレイン B6 [bk1]
【単行本】「弥次喜多 in DEEP」6巻 しりあがり寿 エンターブレイン A5 [bk1]
【単行本】「SEX★MACHINE」2巻 ヒロモト森一 エンターブレイン B6 [bk1:1巻/2巻

【雑誌】ヤングキングアワーズ 10月号 少年画報社 B5中

 画:伊藤真美+作:沖方丁「ピルグリム・イェーガー」が巻頭カラーで新連載。舞台は16世紀ヨーロッパ、悪魔に憑かれた者たちを狩る二人の女性が主人公……という感じか。まだ最初なんでお話がどうなるかはよく分からないけど、伊藤真美の作画はすごくうまくてカッコイイです。とりあえず今回は41ページあったけど場面転換が多めだったので、キャラクター構成とかお話の骨子がちと頭に入ってきにくかったかな、という気はする。平野耕太「ヘルシング」。たいへん短く8ページ。でも大好きなギャグテイストな内容だったんで、これはこれでまたよし。

【雑誌】ヤングサンデー 9/13 No.39 小学館 B5中

 北崎拓「なんてっ探偵アイドル」。ちょっとそれはやりすぎなような。作:魚柄仁之助+画:大谷じろう「おかわり飯蔵」。今回は温泉卵とイカの塩辛の作り方が勉強になりました。

【雑誌】モーニング 9/13 No.39 講談社 B5中

 幸村誠「プラネテス」が久々登場。相変わらず話作り、作画ともシッカリしている。今回はハチマキが悩み、そして気持ちを整理する。本格的な活動に向けて、大きく深呼吸という感じの回。今度はイブニング4号に登場するらしい。11月19日か。待ち遠しいな。

【雑誌】ヤングジャンプ 9/13 No.39 集英社 B5中

 武富智「キャラメラ」2週め第3話。なにか新しく女の子キャラも登場。物語は動き始めた感じ。やっぱりいい絵だなあ。引き続き期待。山花典之「妹〜あかね〜」。何か容赦なく妹萌え度を高めまくり。直接攻撃。

【雑誌】週刊少年チャンピオン 9/13 No.40 秋田書店 B5平

 秋田書店のWebの「購買部」→「ABキャラ」のコーナーで、キャラクターショーで出ていた週刊少年チャンピオングッズが紹介されているとのお知らせが(以前にも載ってたかもしらんけど今号で気づいた)。Webから直接注文ではなくて、現金書留か郵便振替での注文となるそうだ。「ななか6/17」ビンズがかわいいなあ。

 水島新司「ドカベンプロ野球編」最大のイベント、オールスターが始まった。オールスターが最大のイベントである時点で何か間違ってるとは思うのだが、まあそれを言い出すとキリがないのがこの作品。何か山田を抑えた奴がセ・リーグのエースとかいってます。それにしてもキヒヒ犬神は6勝4敗でよくオールスター出れたな。松山せいじ「エイケン」。今回は女教師ヌルヌル編。どうしてまあここまで露骨なトラブルばかり。今回の最終ページは、先っぽぐらいはさすがにいってるかもしれません。「ビクン」「ビクン」も著しく気になるところ。単行本はいよいよ9月6日発売。つい予約しちゃったよ……。

【雑誌】Bstreet Vol.6 ソニー・マガジンズ A5平 [bk1]

 雨宮知子「虹の彼方に」。第4話「TIN SOLDIER(後編)」が掲載。甥っ子のビリーがひき逃げされてケガをした事件で、フィルと、ビリーの父でフィルの兄であるダグが手を組む。そして導き出した推論と、裁判の模様を描くという感じのエピソード。お話およびアメリカチックなドラマらしい雰囲気作りがしっかりしている。着実にハズレなく作品を送り出してきている。雁須磨子「間抜けには向かない職業」。相変わらずのマイペース。寝ぼけてるような、夢見てるような。事件のほうもどことなくゆるいところが雁須磨子らしくて気持ちがいい。11月29日発売の次号では、羽海野チカが登場するようです。うほっ。

【単行本】「雨太」 正木秀尚 白泉社 A5 [bk1]

 祝・単行本化。雨男の雨太と身体を売る仕事をしていた麻代。逃避行を続ける二人に次々と追手が迫ってくる。ここで追手の正体とかを書いちゃうと読んだときの面白さを損なっちゃうかもしれないんで書かないけど、この作品、すごくよくできている。アクション自体はあんまり派手じゃなくて「逃走劇」という感じではなく、どこか懐に余裕を残したまま進行する。地に足のついた物語運びは堂々としたもの。それから作画もしっかりしている。男は渋めにカッコよく、女は身体のラインが艶めかしく、非常に色っぽい。裸を描かないまでも、首筋のラインとか表情だけで色気を感じさせる、潤いのある描写は実に達者だ。背景など無機物の描写にも淀みがなく、画面の使い方も大胆。完成度の高い見事な一作。


8/29(水)……楢山ぷちこう

 兵庫県美方町で見つかったつちのこかと思われた蛇だが、専門家の鑑定の結果、実はニホンヤマカガシであったことが判明したそうな。で、美方町の観光情報のページを見てみたら、このニホンヤマカガシ(「ツーちゃん」という名前がつけられていたらしい)、8月22日の昼にお亡くなりになられていたとか。しかし、どうやら2匹の子孫を残していた模様。ツーちゃん埋葬と共に自然に返されたこの2匹が、親の遺志を継いで立派なつちのこに育つことを陰ながらお祈りしております。

▼未読物
【単行本】「鷹月助教授の淫靡な日々」2巻 艶々 双葉社 B6 [bk1]
【単行本】「薩摩義士伝」3巻 平田弘史 リイド社 A5 [bk1:1〜3巻/4巻予約

【雑誌】週刊少年サンデー 9/12 No.39 小学館 B5平

 高橋ヒロシのシリーズ連載「真っ赤に流れる」が巻頭カラーでスタート。得意の不良モノ。さすがに手慣れてて面白く読めるけど、次回が年末登場予定ってのはなんとも気の長い話。よくこんな形式で連載始めるなあ。雷句誠「金色のガッシュ!!」。なんかお話は動きそうな気配なんだけど、本筋からするとあってもなくてもいいようなガッシュのお散歩シーンがすごく愉快。なんで道端にそんなものが落ちてるんだよ〜。ボケが絶妙。うるさくツッコミを入れないのもいい。

【雑誌】週刊少年マガジン 9/12 No.39 講談社 B5平

 小林俊彦「ぱられるEX」が読切で掲載。ふだんはマガジンSPECIALで連載している作品で、主人公の猫田と彼が告白してフラれた経験のある女の子星野桜は、親同士が再婚してきょうだいになってしまう。というところから始まるラブコメ作品である模様。マガジンSPECIALはまれにしか読まないのであんまりよく知らないけれど。とりあえず今号の週刊少年マガジンを読んで興味を持った人は、マガジンSPECIALやら単行本を買ってみるのがよろしいかと。それは編集部の思うツボであるだろうが、それもいんんじゃないかと思うのです。

【雑誌】コーラス 10月号 集英社 B5平

 今月は「Petit Chorus」という小冊子が付属している。くらもちふさこ、芳成香名子、小沢真理、高田エミ、よしまさこ、萩岩睦美、やまじえびねがそれぞれ1〜4ページのショートストーリーをカラーで描いている。本誌のほうでは小沢真理「ニコニコ日記」が巻頭カラー。今回はケイの親友で、よくニコを預かってくれている氏家さんが主役のお話。たまには大人のドラマもいいもんです。松田奈緒子「レタスバーガープリーズOK、OK!」。今回は綾のお父さん編。いかにもおっさんくさいけど心根はピュアだったりしてなかなかいいおやじ。佐野未央子「君のいない楽園」。登場するたびに十萌ちゃんが育っている。可愛く成長しているさまは微笑ましいけど、ここらで止まってくれても……とか思ってもみたり。

【雑誌】ステンシル 10月号 エニックス B5平

 今号は黒乃奈々絵「指輪」が良かった。いつまでも歳をとらない美しいおばあさんと、一人の若者のお話。おとぎ話テイストで、ほろりとさせるきれいなファンタジー。絵柄もペンのタッチが美しくてなかなか達者。それから今月は、こがわみさきの読切「サムシンライクハレーション」が掲載。同じクラスに在籍する、顔がそっくりな一組の男子女子のお話。顔が同じってことで周囲からくっつけられちゃって、かえって意地を張っていた二人だが、球技大会でのテニスのダブルスを通じて素直になっていく。見ていてすごく気持ちのいい可愛らしい絵柄と微笑ましいお話がマッチしていて楽しい。ただ、この人の場合あんまりキャラクターの描き分けがハッキリしているほうではなく、もともとキャラによって顔が違うわけでもないんで、「顔が同じ」といわれてもなんだかよく分からなかったりもする。もう少し主役二人組の顔に特徴的な部分を作っといたほうが良かったかも。

【雑誌】快楽天 10月号 ワニマガジン B5中

 まずOKAMAが巻頭カラーで4ページ。「華礼」。ほれぼれするほどに色が美しい。貴族の男と、狐が化けた娘の交わりを描く。娘の肌の色の白さ、着物の絢爛たる彩色、すごいなあ。先日単行本が出たばかりの月野定規「おませなプティ♥アンジュ」。今回も面白いなあ。天使っ娘プティ・アンジュに、悪魔っ娘の魔耶、さらに加えてプティ・アンジュの使用人だったラヴィアン・ローズも登場し、ますます賑やかな状況に。Hさと楽しさが両立。それにしても魔耶がかわいいなあ。天竺浪人「POSSESSION」は連載再開。これまでの話を忘れてしまった人のためにあらすじおよびキャラ紹介ページありの親切設計。9月7日に初単行本「パラボラ」(→bk1)が出る神宮千寿は巻中カラーで登場。「アブノウマルオッパイ」。女の子しかスキになれない幼なじみの娘が、好きで好きでたまらない少年が悪戦苦闘。相変わらず作画はとても可愛くて華やか。ドタバタしたお話も愉快でよろし。

【雑誌】ラッツ 10月号 司書房 B5中

 IDEA「西遊艶義」。タイトルどおり、西遊記系で三弟子が女の子、三蔵が男なパターン。最近のIDEAはなんだか個人的にヒット率が高まっている。ちょっとホッとするような感じに絵がこなれてきているように思う。エロシーンもけっこうやることやっててしっかりしてるし。森高たかし「幽霊おねーさん」。ハリのある女の子の身体の描き方、それから明るく楽しい雰囲気、両方とも好み。

【雑誌】プッチモエ vol.03 司書房 B5中

 巻頭カラー、天太郎「グルコースティーチャー」。力がバカ強で学園の権力者として君臨していた女先生が、転校生の拳法の使い手によってぐっちょんぐっちょんにされるというお話。グラマラス、ていうかばいんばいんに肉感的な女体が好みであるほか、輪姦コースにも突入。俺嗜好にマッチ。火野聡司「MR.LEG!!」。変態気味なアシスタントの女の子と、これまた変態気味な漫画家がからむ。なぜだかスクール水着を着たり、フェティッシュかつノリが良くてナイス。LAZYCLUB「夏の彼方のそのまた向こう」。常に安定して分かりやすいエロスを展開してて頼もしい作家さんである。ピチピチ、巨乳、そして顔射の3点セットであります。しかも女の子は二人。


8/28(火)……ヤングロサクソン

 コミック・ファン Vol.13(雑草社)の見本誌が到着。今回は新井英樹インタビューなど20ページくらい書かせていただいてます。というわけでぜひどうぞ。この本は置いてない書店も多いからオンライン書店にリンク張りたいんだけど、bk1にもAmazonにもeSにもないっぽいんだよなー。

【雑誌】RELEASE No.1 蒼馬社 B5平

 ふと気になって購入。実は8月4日に出ていた本らしい。でもいいんだよ〜! 本HPは私のメモ書き的役割もあるんだから〜!(新田五郎さんのマネ) まあそんなわけで表紙や収録作品は蒼馬社のWebのほうで見ていただければと思うんだけど(どうでもいいんだがこのWeb、RELEASEのページのURLはスペル間違ってますな)、この雑誌なかなかすごい。最近書店で、まるごと1冊、宇多田ヒカルやらGLAYやらのコミックスが出ててどうもスゴそうなんで気になってたんだが、このRELEASEはその総元締め的雑誌になる模様。なおくだんのコミックスシリーズはヤングサクセスシリーズというそうで、現在12冊ほど出ている模様。bk1には6冊ありました

 で、RELEASEのうたい文句は「アチドルコミック」。アチドルとは「アーティスト&アイドル」の略なんだそうな。というわけで全編その手の漫画で埋まってます。取り上げられている「アチドル」は、モーニング娘。、浜崎あゆみ、ゆず、DA PUMP、PIERROT、CASCADE、ELT、aiko、GLAY、LA’rc〜en〜Ciel。さらにオリジナルヴァーチャルバンドKafkaまで。一つひとつの作品について詳しく言及はしないけれども、思ったよりはイタくなくてフツーな感じでした。新田五郎さんがつれづれなるマンガ感想文8月前半で取り上げていた、「モーニング娘。ハートドロップス」の著者である亜都夢描くところの「モーニング娘。プリティ・コレクション」は、現在のメンバー・ユニット構成、メンバーの入れ替わり履歴、登場CM一覧なんかもあって、そういうことにたいへん疎い私にとって、図らずも勉強になってしまいました。次号は10月4日発売。新メンバーも漫画に登場するかな?

【雑誌】阿ウン 10月号 ヒット出版社 B5平

 で、RELEASEがモーニング娘。なら、こっちはシャイニング娘。というわけで師走の翁「Caper3」だ。ゴットー(二翻巻)凌辱パートは今回でおしまい。3回かけてたっぷりやってくれました。そして次はいよいよ最年少メンバー二人、匣と槌が出撃するっぽい。楽しみですなあ。この漫画で新メンバーが登場することがあるのかは気になるところ。あと電話の相手としてちょっとだけ出てきたケイちゃんの処遇はいかに? 牧部かたる「バスタイム★ラブタイム」は今回でおしまい。最後まで仰山にエロいことやりまくりで実用性の高い作品でありました。満腹感高し。9月29日に速攻で単行本が発売になるようだ。あと、今号は高岡基文がお休み。

【雑誌】アックス Vol.22 青林工藝舎 A5平 [bk1]

 実績のある作家さんを登用しつつも、若手も目立ってきつつあって、なかなか充実してきてるような気がする。まず巻頭では、みうらじゅん「アイデン&ティティ」第三部が連載開始。メジャーデビューして5年経ち、自分たちの音楽が見えなくなってきて閉塞感を持つようになってきたロックバンドのメンバーたちの青春物語といったところ。第二部までは読んでないんだけど、とくに抵抗なく面白く読めた。なお、ここまでの展開については青林堂(→bk1)と角川書店(文庫→bk1)から単行本が出ている。 それから鳩山郁子の新連載「滴翠珠」もスタート。これは「カストラチュラ番外話・墨杭労働班編」と銘打たれている。中国の軍部の青年将校が主役。鳩山世界の少年がちょっと育った姿という感じか。このほか、西岡兄妹や谷弘兒、山野一あたりが健在なほか、トーンの使い方がシャレててカッコイイ中野シズカ「モノノケノ」もいい雰囲気で収穫。

【雑誌】ヤングチャンピオン 9/11 No.18 秋田書店 B5中

 岡田和人2本立て。いつもの「教科書にないッ!」に加えて、増刊とかでやってた悪魔娘とUFO妄想野郎のドタバタコメディ「天使じゃないッ!」の第5話前編が掲載。岡田和人作品は、ちょっとHで気楽に読めるので好き。単行本を買うには至ってないけど。次号では「狂四郎」の樋田和彦が新連載開始とのこと。

【雑誌】漫画アクション 9/11 No.37 双葉社 B5中

 作:川崎健+画:宮田淳一「颶風」が新連載。大陸系の人と思われる陽気で豪快っぽい小男・王林。ナリは小さいが豪胆至極。そして何やらいわくありげ。それもそのはず、彼の職業は殺し屋らしいのだが……という感じで始まるハードコアなアクションものといった感じ。艶々「鷹月助教授の淫靡な日々」。今回は巻中カラーなんだけど、見開き扉がステレオグラムになっていて、頑張って見ると鷹月助教授の女体がにょいーんと浮かび上がってまいります。

【雑誌】コミックバンチ 9/11 No.16 新潮社 B5中

 なんか最近低調な気配。成功してほしい雑誌なので、何かもう一つテコ入れを。そんな中、坂本タクマ「屈辱er大河原上」は相変わらず好調。大河原上の細かなアクションの良さが増している。あとは池沢さとし「痛快!!マイホーム」の酔っ払ったみたいなノリが、良くも悪くも注目といったところか。

【雑誌】漫画サンデー 9/11 No.35 実業之日本社 B5中

 小田扉「マルヒ警察24時」第2回め。小田扉にしてはなんかきっちり作りすぎちゃってる感じがしないでもない。まあさすがにオヤジ系雑誌だと分かりやすくしないとあかんからいつもの調子ってわけにはいかないかな。ところで今回も、小田扉描くところの犬はいい顔してるなあ。月イチシリーズでやっているらしい、古谷三敏&ファミリー企画「ダメおやじ2001」。21世紀になってもダメおやじは家族にイジメられているのだなあ。

【単行本】「いっしょうけんめいお兄さん」 まいとしろう シュベール出版 A5 [Amzn][eS]

 零式掲載作品をまとめた単行本。口には出さずとも、妹を激しく愛するお兄ちゃんの日常が克明に描かれていて面白い。とくに素晴らしいのが、妹に気づかれないように、妹が身につけるもの、口に入れるものに自らの精液を混入していくお兄ちゃんの地味な努力が描かれた「精魂こめて」。まいとしろう(舞登志郎)は、妹モノのイメージが強いけど、世間一般にあふれる妹萌え萌えエロスと違って、愛情がストイックかつ発露の仕方が屈折しているところが好き。たいへんいびつだけれども、これもまた一つの純愛。まあストレートな妹萌え萌えモノも好きなんだけどさー、こういう作品もまた違った、深い味わいがあってとてもいいと思うのです。


8/27(月)……一生一緒にえんじぇりくれや

 スラムのごとくゴミが散乱する会社のテストルームに閉じこもり、せっせとベアボーンキットのテストと原稿書き。今日はわりと真面目に仕事しました。とっとと今の仕事を終わらせて、9月2日のコミティアに行くために。

【雑誌】ヤングキング 9/17 No.18 少年画報社 B5中

 創刊14周年記念特大号。だからってわけでもないだろうが、吉本蜂矢「デビューマン」が載ってます。相変わらず例の3人組が、貧乏したりしてて愉快愉快。でも今回は肝腎なところでおしまい。そしてその続きは8月31日発売のヤングキングやんちゃ増刊号に掲載となるらしい。なんだか一本とられましたな。

 花見沢Q太郎「ももいろさんご」が再開。今度はまた湊さんのアタックが激しくなりそうで、う〜たまらん。それからびっくりさせられたのが大石まさる「りんちゃんクッキーのひみつ」である。「クッキー編大団円」とのこと。なにゅ〜。次からは「DIY編」だそうな。大石まさるはいったい何を狙っているのだ。ていうか単純に好きなんだろうなあ、手作りものが。長田裕幸「JACK JACK」は2回め。この人の絵柄はなんかすごく2色カラーに合ってるような気がする。

【雑誌】リイドコミック爆 10月号 リイド社 B5中

 巻頭カラーで岡田ユキオの新連載「黒色ロリータ LOLITA FROM DARK SIDE」が始まった。元腕利き刑事、現たこ焼き屋の主人公が、不思議な力で人間たちを弄ぶ天使のような悪魔のような女を追うというお話になりそう。ミステリアスな雰囲気で、なかなか読ます。ゴスロリという奴か。岡崎つぐお「ジャスティ」2回め。最終ページに『本作は旧作「ジャスティ」第20話〈戦いの果てに〉より続く新作です。当時、諸般の事情で変更を余儀なくされた第21話以降の改訂版としてご理解いただければ幸いです。」との、岡崎つぐおからのメッセージあり。旧作連載当時何かあった模様。でもまあ裏話的なことにはあんまり興味ないタチなんで、今さらその事情を知りたいとは思わないけど。

【雑誌】ヤングマガジン 9/10 No.39 講談社 B5中

 ……。今号の一番の見どころは、巻中カラーで展開される異様な光景だと思うんですよ。題して「『ちょびっツ』コスプレ選手権!」。ちいちゃんらしき者たちがいっぱい、ですよ。思わず涙がちょ、ちょ、ちょ……ちょびっツ。

 さて、気を取り直して頑張ろう。蓮古田二郎「しあわせ団地」は、今号で6週連続掲載の6回め。仕事に疲れた妻をリフレッシュさせるため、はだか夫はじめが、妻をはじめ的ステキプレース巡りに引き回すというお話。行き先は、はじめの普段のヒマっぷりが切々と感じられるような場所ばかり。状況としては情けなくもしみったれてもいるのだが、そこには確かに愛がある、ような気がする。このあたりがいいんだよね、この作品は。原田重光「立つんだ!幸子」2回め。女子高生幸子は親に捨てられつつも幸せの訪れを信じ、健気に生きているけれど、いつのまにやら危機的状況に陥っていた! というわけで不幸少女の不幸さ加減はあれよあれよという間に進行。でも見てる分にはそれが楽しかったり。

【雑誌】ビッグコミックスピリッツ 9/10 No.39 小学館 B5中

 ときどき連載、作:川崎ぶら+画:秋重学「愛と青春の成り立ち」の第3話が掲載。今回もすごく面白い。このシリーズいいなあ。お話としては、ふだんは学校外でバンドをやってる主人公のタカオが、不良であるとの噂のクラスメートに誘われて学園祭に出るべく練習をすることになる。そのうちに、も一人女の子の仲間も加わって、連帯感が生まれてくるが……といったところ。爽やかだし楽しそうだし、3人の距離感の描き方もうまい。やはり川崎秋重コンビはいいです。

 もりやまつる「疾風迅雷」。追手をまいた新撰組。というあたりでどうやら新展開がありそう。衣装が変わるとずいぶん印象違いますな。増刊新僧1号に載ってたのりつけ雅春(新僧時は「乗附雅春」。新僧1号の感想は7/2の日記参照)が本誌に登場。読切でタイトルは「強力オカモト」。クリーニング屋で運転手のバイトを始めた主人公を、その道20年だかのうらぶれオヤジ・オカモトさんがナビゲート。そこから二人の腐れ縁が始まってしまうといったお話。とくに派手なドラマはないんだけど、オカモトさんの濃くてうらぶれたキャラがなかなかインパクトあって面白い。こういう二人がずっとつるんでいるとアゴナシ運送になるのかもしれない。

【雑誌】週刊少年ジャンプ 9/10 No.39 集英社 B5平

 鈴木央「ライジングインパクト」が2周年とのこと。この漫画の場合、途中で一回連載が終わってそこから再開してるから、どこから数えての2周年なんだかが難しいところ。108話で2周年というのもなんかヘンな気もするな。1年間に出る号数が合併号を考えると50号くらいなわけだし。それから今号は澤井啓夫が2本立て。1本が「ボボボーボ・ボーボボ」。もう1本が「ババビービ・ブーババ」。ではなく「ムテキマン」。「ボボボーボ・ボーボボ」はラップ仕立てで会話が進行。なんかものすごくノリがいい。俺には奴らの歌声が聞こえてきたYO!澤井先生はきっと歌いながらコレ描いたに違いないYO!!

【雑誌】少年エース 10月号 角川書店 B5平

 西川魯介が登場。タイトルは「なつめブルダラーク」。放課後の教室で抱き合っている女の子二人を目撃しちゃった男のコ。教室でもその娘のあんなことこんなことを想像しちゃってドギマギ。どんどん彼が彼女を意識する気持ちを高まってちゃってうきょきょきょきょー!……といった感じで進むんだけど、まあそこはそれ西川魯介のこと、ちゃんと思わぬ展開も待ってたり。眼鏡っ娘ありラブコメありのいつもの持ち味も存分に発揮しててうまいです。楽しいなあ、というわけで再登場キボウ。貞本義行「新世紀エヴァンゲリオン」(作:GAINAX)。今回はエヴァ初號機がむちょむちょお食事をするお話。この回、すごく好きだ。CLAMP「ANGELIC LAYER」は次回で最終回とのこと。米倉静香「四ツ葉のクローバー」。今回は和みますのう。ゆったりしとります。


8/26(日)……サムライズトルーパー

 「ガンダムだけどどう?」と呼び声あり。一路「彩の国」へ出撃。

 つまりはCSのANIMAXというチャンネルでこの土日、サンライズ制作のアニメをなんと33時間ぶっ続けで放送し続けるという「サンクス!サンライズ」という番組をやっていて、それをみんなで視ようとさいたま市在住のとあるライターさんの家に、会社の同僚らとともに馳せ参じたわけだ。実のところ、ウチのケーブルテレビにもANIMAXは入っているんで別に行かなくても視ることはできたのだが、そのライターさんのおうちには100インチのプロジェクターがデデンと備えつけられており、そこいらへんのミニシアターと大して変わらないくらいの大きさのスクリーン環境が実現されている。噂の100インチ砲を見たいという気持ちもかなりあったことは正直に告白しておく。

 放送自体は土曜日の昼からやっていたのだが、結局押しかけたのは深夜の2時くらい。それからもう、日曜の21時くらいまで視まくりましたさ。サンライズ作品を。途中、適宜意識を失ったりしながら。「クラッシャージョウ」は今から考えると恐ろしいくらいの豪華スタッフで隙がなく面白いなとか、「COWBOY BEBOP」たのしーとか、「ママは小学4年生」の最終回を視れたりとか、なんで「ザブングル」やらねえんじゃあとか、まあいろいろ面白かったです。あと「イソップ童話」を下敷きにした「イソップワールド」が、意外にもすごく面白かったりとか。

 それにしても100インチ砲の威力はやはり強力。思わずマネしてウチでも豪華カウチポテト(死語)環境を作りたいと思ったけど、それにはまず金、それから場所、さらに音響設備やソファ、テーブルなどいろいろクリアしなきゃならない条件が多いので作戦は十分練らねばならない。最大の問題は場所だなー。あと、大音量を出してもいい環境を確保すること。道は遠そうだ。


 関係ないけど貞本義行版漫画「新世紀エヴァンゲリオン」第7巻の先行予約がbk1で始まってます。初回限定版にはフィギュアがつくんだとか。うげ、レイ版とアスカ版両方あるのか。まあ買う人は両方買うんでしょうなあ。俺はさほど熱心に追っかけてるほうじゃないんで、絶対欲しいという方々の競争率を上げないためにフツーので我慢しときます。

【雑誌】COLORFUL萬福星 Vol.19 ビブロス B5中

 毎度うまい人が多いです。そういえばこの雑誌発の単行本もそろそろドーンと出してってほしいもんだ。

 大山玲「BLOOD SUGAR SEX MAGIC」。グラマラス。フェラチオっぷりがなんともたまりませぬ。後半は仕上げがされてなくて白いけど。しけたみがの「スカめく」。タイトルは「スカートめくり」の略で、スカートめくりに青春を賭ける主人公と風紀委員の眼鏡っ娘のラブコメディ。華があって楽しくてよろし。粟岳高弘「つぼ」。最近めっきりエッチい。白いサマードレスっていうんですか、シュミーズっていうんですか、ああいう服がいいですなあ。ほのかに透ける感じで。篠房六郎「ビンビン」。メイドとお嬢さまのドタバタギャグ。回数を重ねるごとにキャラクターの味が出てきておもろくなってます。あと、A-10、春沢一は相変わらずカッコイイ作画。

【アンソロジー】ミルクコミックさくら vol.18 松文館 A5 [Amzn]

 ロリ系アンソロ本。まず巻頭漫画はいかがわ四郎「Sisters」。なかなか華のある幼女ぶり。申し分なく可愛くH。それから中村みずも「STARLEESS 〜暗黒の章〜」は、作画クオリティ高し。鉛筆描き調のタッチが非常に美しい。少女の目の輝きは吸い寄せられるよう。あと、あじまる「でんでんむし大作戦21」。なぜかかたつむりっ娘がネタ。雌雄同体なんで「娘」というのもなんなんですが。この人の描く女の子は丸顔っぷりが好ましい。

【単行本】「栞と紙魚子 夜の魚」 諸星大二郎 朝日ソノラマ A5 [bk1]

 これにて「栞と紙魚子シリーズは終了の模様。最後の最後まで、これ以上はないってくらいにマイペース。栞と紙魚子たちの住む町内の異様な日常を、非常に淡々と描く。実際描かれている怪異は相当ヘンだし、誇張しようと思えばいくらでも誇張できるだろうけれど、それを飄々と裁く手際がたまらない。日常と怪異がまったく分け隔てなく存在しつつ奇妙に落ち着いているこのまったりとした空間は、なんともいえず居心地がいい。

【単行本】「なぁゲームをやろうじゃないか!!」2巻 桜玉吉 講談社 A5 [bk1]

 いや〜面白いです。感心します。「ゲーム」とありながら、内容はゲームのタイトルをいじくったダジャレ系の一発ネタ。でもその一発をやるためだけに不必要なくらいの努力をするところがプロだなあと思う。ダジャレのほうも、巧妙だったり力技だったりするけど、いずれも「やられた!」と感じる。ダジャレ好きとして敗北感さえ抱く。

【単行本】「フリクリ」2巻 画:ウエダハジメ+作:GAINAX 講談社 B6 [bk1]

 これが完結巻。なんとも評しにくい作品。アニメのほうを見てないっていうのもあるんだけど、正直お話はあんまりよく分かんなかったです。ぶっとい筋が頭に入ってこない。聞いた限りではアニメのほうもそういうところはあるらしいけど。ただ、表現はすんごく面白い。カクカクしたシンプルな線が、「これ以外にないだろう」って感じでピッシリと収まった様子は、何度見ても快感。漫画ってこういう描き方もあるんだって思わせてくれる。漫画読書的官能をくすぐられてやまない。

【単行本】「がんばれ酢めし疑獄!」2巻 施川ユウキ 秋田書店 新書判 [bk1]

 なんだかすごく面白いナンセンス4コマ。ネタ的にはおおむね脈絡がないし突飛。「これとこれがつながるか〜?」ってな言葉を、絶妙に取り合わせたり、そんなに派手ではないけど意表を衝くツッコミで迎えてみたり。言葉を繰り出すテンポがとても良く、キレがある。第一「酢めし」と「疑獄」っていう取り合わせからしてすごい。一見地味。でも凡百のものではない輝きを感じる。

【単行本】「犬神」12巻 外薗昌也 講談社 B6 [bk1]

 最終局面に向かって一歩一歩盛り上がっていく。もう連載は5年を越えたそうだが、その間のクオリティは終始安定していたし、スケールの非常に大きな物語を中だるみも先走りもすることなく構築してきた。このコンスタントさは素晴らしい。ムラっ気のある作品がわりと多いアフタヌーンにおいて、いつもハズレなくきちんと読ませる貴重な作品。SF的見地からも貴重かも。12巻データをオスマンに追加。

【単行本】「ぷにぷにおねだり姫!」 KASHIみちのく 司書房 A5 [Amzn]

 ノリのいい元気なエロが持ち味、KASHIみちのくの第3単行本。この人の描く作品は、なんか絶妙に頭悪いっぽいとこがいい。つい安心してしまう豊満さ、ゆるさ、ナンセンスさがある。それからここのところエロさもずいぶん増してきたように思う。前からそうだけど体液の飛ばし方が派手だし、乳がぼるんぼるん揺れるさまはダイナミックだし。あと、今度は男キャラが立った作品も読みたいような気はする。


8/25(土)……魔性法典外

 5/4コミティアの兄買い分同人誌を読む。とりあえず残りはあとちょっとというところまで来た。読んだのは以下の本。感想は5/4コミティア購入物件感想ページのほうに書いたので、見たい人はそちらをどうぞ。

【同人誌】「塔」 星園すみれこ <テヲレマ館>
【同人誌】「歌うてづるもづる」 三五千波 <つくりもの>
【同人誌】「庭只海」 <おじゃなみ>
【同人誌】「けめへな e.p.」 きつきしんなり <TUMBLEWEED>
【同人誌】「March けめへな e.p.2」 きつきしんなり <TUMBLEWEED>
【同人誌】「虫」 衣羅ハルキ / 藤ノ木いらか / 桃井葉月 <HEE-HAW>
【同人誌】「バトルマハラR」 衣羅ハルキ <HEE-HAW>
【同人誌】「ミキとギーガー」 ピコピコリョウ <ぴこぴこ>
【同人誌】「FATMAN AND THE SLIMGIRL」 John TuRner
【同人誌】「けだもののように II-9」 渋蔵 <ぐんたまカンパニー>
【同人誌】「プリン」 佐藤礼夫 <アンテナ犬>
【同人誌】「みるく★きゃらめる10号 特集・わんこ」 <みるく★きゃらめる>

【雑誌】アフタヌーン 10月号 講談社 B5平

 富沢ひとし「ミルククローゼット」が最終回。ついに最後まで何がなんだかよく分かりまへんでした。これは単行本最終巻が出たらまとめ読みしてみます。たぶん分からないなら分からないなりに楽しめるんじゃないかとは思うし。巻頭カラーは芦奈野ひとし「ヨコハマ買い出し紀行」。ちなみに今月号の表紙も。カラーが美しく、ゆったりしたコマ運び、気持ちのいい作画も毎度のことながらお見事。それにしてもこういうこと描かれちゃうとビール呑みたくなるなあ。昨日じゃかじゃか呑んできたばかりだというのに。いえー。四季大賞の谷広野「レノとポートマン」。前号に続いて後編が掲載。無職でぷらぷらしているおにいちゃんと、その近所の妹分的存在。それを単純にくっつけるでなしに、ほんのり暖かに、ガツガツせず時間がゆるやかに流れる感じでけっこう気持ち良かった。とりあえずもっとたくさん読んでみたいので、ガシガシ描いていってもらいたい。

 第2回めの鶴田謙二版「アベノ橋魔法☆商店街」(原作・設定GAINAX)。うむ、さすがに美しい。しかもお話のほうも、いまだ大きな事件は起こらないながら日常をゆーったりと描いていて、これまたしみじみ良い。北道正幸「ぽちょむきん」もいい感じ。ヒーローの影として常に存在せねばならない悪の軍団を、なんだか非常にもの悲しく描けていて趣深い。外薗昌也「犬神」はこのところずっとクライマックスに向けて盛り上がり続けていて面白い。大きなお話を、じっくりじっくり最終到達点に向けて進めていっている。作品として完成されてるし、すごくしっかり作られてる力作だと思う。植芝理一「夢使い」。なんか女の子たちの手足がすごく細くて長いなあ。りえちゃん14歳といい、陽気婢といい、「幼女」ではない「少女」の描き手さんは、だんだんこういうふうに手足を細長くしていく傾向があるのかもしれない。ああ、そういえばDAPHNIAもそんな感じだな。黒田硫黄「茄子」は、今回も普通の日常ながら、文句のつけようもなく面白いです。素晴らしい。

【雑誌】ビッグコミック 9/10 No.17 小学館 B5中

 巻頭カラーで山科けいすけ「C級さらりーまん講座」。そして特別企画も。いつも浮き沈みなく面白いと思う。小難しくなら肩が凝らず、ネタに毒があっても軽く読ませるし。あとこの人はキャラを立てるというか、立ったキャラを作るのがすごくうまいと思う。外見も性格付けも。


8/24(金)……あンッ!豪快ドック

 6月までいた部署を辞める人の送別と、その後任になった人の歓迎を兼ねた会社の飲み会があったので参加。まあ俺も9月10日くらいまで出社した後、有給消化に入って10月末日付で退職しちゃう予定なので実は送別される側だったんですが。家に帰るとbk1から本がどどーんと届いていた。そのほかコンビニ等で買った物件なども合わせた未読漫画は以下。

【単行本】「栞と紙魚子 夜の魚」 諸星大二郎 朝日ソノラマ A5 [bk1]
【単行本】「なぁゲームをやろうじゃないか!!」2巻 桜玉吉 講談社 A5 [bk1]
【単行本】「フリクリ」2巻 画:ウエダハジメ+作:GAINAX 講談社 B6 [bk1]
【単行本】「がんばれ酢めし疑獄!」2巻 施川ユウキ 秋田書店 新書判 [bk1]
【単行本】「犬神」12巻 外薗昌也 講談社 B6 [bk1]
【単行本】「ひっち&GO!!」 永野のりこ メディアファクトリー B6 [bk1:1巻/2巻
【単行本】「THE END」1巻 真鍋昌平 講談社 B6 [bk1]
【単行本】「ぷにぷにおねだり姫!」 KASHIみちのく 司書房 A5 [Amzn]
【アンソロジー】ミルクコミックさくら vol.18 松文館 A5
【雑誌】COLORFUL萬福星 Vol.19 ビブロス B5中
【雑誌】アフタヌーン 10月号 講談社 B5平
【雑誌】ビッグコミック 9/10 No.17 小学館 B5中
【同人誌】「MILKTANK 9 ”ブッkkaけekッこ”」 しろみかずひさ <MILKTANK>
【同人誌】「MILKTANK 8 ”PIG-CAGE”」 しろみかずひさ <MILKTANK>

 しろみかずひさ同人誌2冊は、作者Webページ経由でメールを出して通販してもらったもの。このほか、bk1からは以下のようなものが到着。

【小説】「暗号解読」 サイモン・シン(訳:青木薫) 新潮社 [bk1]
【小説】「夏のロケット」 川畑裕人 文藝春秋 [bk1]
【雑誌】Quick Japan Vol.38 太田出版 [bk1]

 「暗号解読」は傑作ドキュメンタリー「フェルマーの最終定理」(→bk1)の著者、サイモン・シンの最新作。bk1でもかなり売れてるらしい。また、「フェルマーの最終定理」はすんごく面白いので今さらながら激しくオススメ。「夏のロケット」は、あさりよしとお「なつのロケット」(→bk1)で着想を受けた本として紹介されていた例のアレ。Quick Japan No.38は小田扉のインタビューと漫画4ページが目当て。このほかにも沙村広明インタビュー、しりあがり寿、真鍋昌平、本秀康が漫画を描いてたり、宗像明将という人が原稿書いてたり見どころ多し。でもまだちゃんとは読んでません。

【雑誌】ヤングアニマル 9/14 No.17 白泉社 B5中

 二宮ひかる「ハネムーンサラダ」。みんなでバカンス南の島。いやあ女二人、華やかでいいですなあ。水着がはだけるとかちょっとしたシーンだけで妙にトキめいてしまったり。たくまる圭「吉浦大漁節」は今回もいい。暖かい。そして作画も相変わらず美しい。文月晃「藍より青し」。なんかもう独り者には目の毒っつーくらいアッツアツですなあ。そしてまた田中ユタカ「愛人[AI-REN]」もアツアツ。でもこちらは甘いだけじゃなくて、確実に終わりも迫ってきていて泣ける。

【雑誌】ビッグコミックスペリオール 9/7 No.18 小学館 B5中

 作:大西祥平+画:高橋のぼるの新連載「警視正大門寺さくら子」が巻頭カラーでスタート。いきなり初っぱなからして、牛丼屋「牛一匹」で冴えないサラリーマンが「肉・ごはん。肉・ごはん・タマネギ。肉・ごはん・肉・ごはん・タマネギ……」と呟きつつ牛丼を食っているという、読者に「なんじゃこりゃ」と思わせる出だし。そしてそこに現れた美人。彼女が大門寺さくら子。なんだか器がデカいらしい。脂っこい絵柄、素っ頓狂な展開は原作がついてるけどまごうことなき高橋のぼるテイスト。それにしてもこの人の描くキャラは、いちいちアクションが濃くて素晴らしいな。口で片方をくわえて割りばしをパキイインと割るシーンなんぞ、とくに意味はないけどむうと唸る。刺激的だ。

 星里もちる「本気のしるし」。辻さん、もうずぶずぶと浮世さん的泥沼にハマりこんでるなあ。男も女もどちらも危なっかしくて目が離せない。ところで魚柄仁之助のコラム「儲け道」のキャッチが「1年で年収分儲けちゃろう!!」になってるんだけど、1年で儲けた金額のことを「年収」というんではなかろうか……。それなら俺もできる、っていうかすでにやってる。

【雑誌】LaLa 10月号 白泉社 B5平

 津田雅美「彼氏彼女の事情」。ようやくお話は本筋的な展開に戻り、楽しみにしていた有馬暗黒面編がスタート。主要メンツが卒業を見据え、それぞれの進路を決めていく中で、有馬くんは静かに暗黒面を育てているらしい……といったところ。これからの展開はハードになりそうで楽しみだ。筑波さくら「目隠しの国」は新キャラ登場で嵐の予感というところ。最近この作品の中での役割が小さくなってきたかなと思っていた過去/未来を見る能力が、また再び大きな意味を持ってきそう。読切、夏目イサク「SUPER MASTER」は、第27回LMGゴールドデビュー賞受賞作。ちょっといくえみ綾を思い起こさせる作画は洗練されてて達者。お話のほうも爽やかでいいな。新しくきた家庭教師の兄ちゃんに強烈なノルマを課せられた女の子が、猛勉強の中で一皮むけていくみたいなお話。それから呉由姫「とびっきり!」もちょっと良かった。柔道少女が、その兄の友人に稽古相手をしてもらううちに、爽やかな恋が芽生えるといったところ。


8/23(木)……キメラ・キャメラ・キャラメラ

 ちょっと用事があって、このページにつけてる全文検索で検索を使ってみたが、どうも検索結果がおかしい。あまりにもひっかからなさすぎる。これはヘンだと思って考えてみたところ、ふと原因に思い当たった。6月28日の日記で、「サーバーのディスク容量が不足していたため、全文検索のインデックスファイル作成中に負荷がキツくなり、一部のカウンタファイルが吹っ飛んだりした」みたいなことを書いたのだが、カウンタファイルみたいに小さいファイルでさえ飛んだのである、デッカくてオープン/クローズに時間のかかる全文検索のインデックスファイルが飛んでなかったはずはない。ということはいちおう毎日、更新された差分はインデックスファイルに自動的に追加されるようにはしてあったのだが、それまでの分のインデックスが正常でくなっていたと推測される。つまりは6月28日にインデックスファイルが飛んだ後に更新されたファイルしか、検索でひっかからないようになっていたのだ。

  ガ━━Σ(゚Д゚;)━━ン!とショックを受けたので、いったん今までのインデックスファイルを消去して作り直しました。ファイルの容量が大きいんで、命令を実行してから4時間くらいかかったけど、これでようやく正常になったはず。修復前は「松本大洋」で検索しても10件くらいしかひっかからなかったけど、直したあとは137件ひっかかったので、ちゃんと直ったんでしょう。気づいてよかった。


 話変わって、アキバのとらのあなに行ったら、例のアレが出てました。7月31日の日記で触れた『韓国漫画:毎月、日本で出版する「コミックス」が創刊される』のタイガーブックス製コミックス。なんか「ぜひとも買おう」って感じの本はなかったんで買わなかったけど、サッカー漫画「ウルトラブンブン」は絵がわりと良さげっぽかった(表紙しか見てないが)。まずは8冊出たみたいなんで、誰か買ってオススメの本があったら教えてください。

【雑誌】ヤングジャンプ 9/6 No.38 集英社 B5中

 武富智の新連載「キャラメラ」が始まった。すごくうれしい。爽やかで達者な作画はすごく好きだし、ストーリー回し、構成力も、これまでに発表されたいくつかの短編を見る限り一級品。このお話は、不良とかのたまり場だった喫茶店のようなゲーセンで出会った、気の弱いにーちゃんとその店のバイトの娘という構図がまずあって、そこからお話が展開していく青春ストーリーという感じ。なんだけど、2話一挙掲載だったこの号の分からは全体でどんな話になるかはまだ読めない。でもクオリティの高さは文句なし。出だしとしては十分すぎるくらい期待させてくれるものだった。次からがどうなっていくのかホント楽しみ。そして初単行本が出るところまで持ってってほしいなあと思う。あわよくば短編集もぜひ。

【雑誌】近代麻雀ゴールド 10月号 竹書房 B5中

 画:桑沢アツオ+作:天馬比呂志の新連載「笑う!万次郎」がスタート。初回は豪快至極な主人公が、雀荘でいわくありげなオヤジにこてんこてんにされて、その元で働かされるようになるというところまで。アオリ文句によれば「知られざる裏金融の世界の実体に迫る!! ド迫力新連載!!!」だそうで、麻雀漫画じゃなくて金融漫画なのか〜?という感じ。桑沢アツオということで「ハハハ、また勝ってしまいましたな」的漫画になるのかと思いきや、そういうところは原作が付いてるだけに多少セーブされている。でもまあ主人公の初っぱな見開きのセリフが「うれしィ〜〜ジュビジュワ〜〜今夜は最高〜〜」だったりするあたり、豪快なモノになりそうな気配あり。作:有元美保+画:安達哲「ギャル雀」。次回で最終回とのこと。もっともっとドロドロのねちこいエロに持ってかないあたりは、有元美保がちゃんと原作者として機能している証だろうか。全13話、単行本になってくれるといんだけど。

【雑誌】ヤングサンデー 9/6 No.38 小学館 B5中

 「海猿」も終わっちゃったし、最近、あんまり「とくにこれは」っていう旬な作品がない感じ。岩田やすてる「球魂」やいわしげ孝「新・花マル伝」、一色登希彦「ダービージョッキー」あたりはコンスタントだけど。遊人「PEACH!」はわりと物語が動き始めちゃって、意味なしエロの弾けっぷりがちと弱まってるかな〜という感じがする。長尾謙一郎「おしゃれ手帖」はレゲー(レトロゲーム)ネタですな。

【雑誌】モーニング 9/6 No.38 講談社 B5中

 おお、まるでイブニングのような週刊誌だ。

 さて。惣領冬実の読み切り「ES」が掲載。他人の思考をハッキングして、自分の都合のいいようにすり替える特殊能力を持つ男が主人公。というとまあ超能力モノなのだが、アプローチの姿勢はあまり派手じゃなく、わりと静かめなのが特徴。設定が設定だけに主人公はある意味無敵なのだけど、でも安っぽくはならず、丁寧に物語が紡がれていて、80ページしっかり飽きることなく読めた。作:西村ミツル+画:かわすみひろし「大使閣下の料理人」。沖縄料理がすごくうまそうでたまらんですばい。腹減った〜。

【雑誌】週刊少年チャンピオン 9/6 No.39 秋田書店 B5平

 八神健「ななか6/17」。6歳ななかと17歳七華の関係の核心に少しずつ近づいていってるし、ラブコメターンの出来もいいです。緋采俊樹「ゲッチューまごころ便」。今回は図書館でのエピソード。途中までドタバタしまくっといて、最後にいいシーンをスパッと入れてくるあたりがうまいなあ。

 浜岡賢次「浦安鉄筋家族」。今回は極強カブトムシのお話。今度はぜひシコルスキーあたりと対決していただきたいものです。水島新司「ドカベンプロ野球編」。里中が岩鬼にホームラン打たれて「女性を見る目とボールを見る目は違うのか!?」とショックを受けてます。里中って意外と馬鹿なのかもしれん。ところで、それならこの前はどうしてど真ん中が打てたのでしょうか。そこは水島先生のこと、説明などなさるはずもなく。そして舞台はいよいよ「ドカベンプロ野球編」では最大のイベント、オールスターへ。外国人をなぜか出さない主義らしい水島先生が、ローズ、カブレラ、ペタジーニあたりをどう扱うのかにも注目。

【単行本】「ぶっせん」6巻 三宅乱丈 講談社 A5 [bk1]

 いや〜面白かった〜。最終巻はなんだか泣けたりもして。良作であります。そんなわけでオスマンに追加

【単行本】「女の子ちゃんネル」 井ノ本リカ子 コアラブックス A5 [Amzn]

 待ってました。というわけで井ノ本リカ子、エロ漫画では2冊めの単行本。けっこう前から描いている人なのに2冊めってのは少ないよなー。この人の描く淡い絵、柔らかな女体、それからしっとりときめ細やかなストーリー運びには以前からメロメロになっているところでありまして、しかもこれがけっこうエッチだったりもするから素晴らしい。そこらへんは相方のBENNY’Sと共通するところがある。BENNY’Sは明るく元気良く、井ノ本リカ子はしんねりした感があり、それぞれに味わいが違うのもいい。自然体でしなやかで、しみじみいい。この人の描く女の子は、なんだか全体に印象がほんのりしていて、色白に見えるところが好み。なおかつ肉付きが良くてグラマーだし。もっと単行本出してほしい作家さんであります。


8/22(水)……タイムリーにょ

 台風が来るっていうから会社をサボろうかと思ってたんだけど、なんだか東京はまったく雨が降らず、当てがはずれる。おかげで仕事をする気がしない。でも状態的にはいつもとあんまり変わらないような。アハー。

 そういえば最近書店で売ってる、学研の実験キットシリーズというのが楽しそうでなんだか気になる。なんかちょっとした実験器具とかがキットになってて一つ1000円くらい。「指紋の研究」「ソーラー電池の研究」「レモン電池の研究」「食品栄養素の研究」「結晶の研究」「光ファイバーの研究」「色素の研究」「酸・アルカリ 色かわりの研究」の8個がある。ちなみにbk1でも特集してます。学研の科学の付録を毎号楽しみにしてた人間にとってはたまらん物件ですな。あ、そういえば以前買ったカブトエビの飼育セット、まだ使ってないや。そのうちヒマになったら育てよう。

【雑誌】スーパージャンプ 9/12 No.18 集英社 B5中

 そういえば18日発売なはずのオースーパージャンプを買ってないな、と思ってちょっとコンビニとかを見てみたけど見当たらない。是が非でもっていう雑誌ではないんだけど、やはり読み逃すと気になるんで探さねば。さて、今回も徳弘正也「狂四郎2030」は面白い。おふざけはほとんどなしで戦闘モード。狂四郎はどんどん窮地に陥りつつも、わずかな活路を見出しかけてはいるが果たして。

【雑誌】週刊少年サンデー 9/5 No.38 小学館 B5平

 久米田康治「かってに改蔵」。この夏話題の映画のパロディであります。最後は自由の女神です(ウソです)。今回は細かいアイテムの利きが良かったように思う。石渡治「パスポートブルー」最終回。ドラマの展開はものすごくベタだったんだけど、思い起こしてみるとそれもまた味があったような気はする。もっと「宇宙に行った→素直に感動」みたいな味わいがあればなあ。

【雑誌】週刊少年マガジン 9/5 No.38 講談社 B5平

 赤松健「ラブひな」。若干寸止めではありますが、アッツアツなラブ模様になんかこう心のどっかしらがうずうずする想い。不思議と恋愛願望を刺激するって感じではないんだけど、なんといったらいいんだろう、このうずうずは。作:天樹征丸+画:さとうふみや「探偵学園Q」。種明かし編。たぶん誰もが予想したとおりなんではないかと思われます。佐藤せいじ「奇蹟の犬」。終戦間際の戦地が舞台。アメリカ兵二人と彼らが助けた仔犬の、奇蹟のようなエピソードを描く。泣かせ系。犬はいいなあ。寺沢大介「喰わせモン!」。今回、餃子勝負で敵方の餃子を賞味するという話。うまそうなんだけど、それぞれに特徴のある餃子一つ一つを食べる順番を間違えるとけっこう悲惨なことになりそうに思えるんだけど……。いいんかいな。

【雑誌】ドルフィン 10月号 司書房 B5中

 最近お気に入りな北河トウタが巻頭カラー。「お兄ちゃんだけだよ!」。タイトルどおりの妹モノ。しかもメイド姿。絵柄はキュートでしっかりH。好調なり。吉田蛇作「龍宮奇談」。この人のエロ漫画は健康的でいいなあ。エロ漫画の中ではちょっぴり太めの、ハリのある顔、身体の描き方に和む味わいもあり好み。みやびつづる「誘惑☆よしのママ」。ママが娘の彼氏を誘惑してHなことしまくるというお話。さすがに熟れた女体を描かせるとエロい。ママが彼氏ディックをこすり上げているシーンは、身体感覚を刺激するものがあって催します。

【雑誌】ファンタジーライズ 10月号 メディアックス B5中

 この雑誌で一番のお楽しみだったロリもの連載、EB110SS「カムカム雲雀荘」がめでたく最終回。最後までロリロリ娘たちとやりまくりでいやあもうたまらんですわい。この人の描く女の子は、表情がホントいい。平ぺったい顔つきにはホッとするものがあるし、自然体な感じがが素晴らしい。なんかもうなんとか法案とかで窮屈な世の中になる前に、さっさと単行本化しちゃってください。そういえばこの前、エロ漫画雑誌を整理しててEB110SSの単行本未収録作品はけっこうあるな〜と思ったので、そのほかの作品も早いとこぜひ。いざとなったら非エロでもいい作品描けそうな人だけど、エロを描かないのももったいなくはありますな。山田タヒチ「ミーノ・ルリナ」。中世っぽい世界にて触手もの。パワフルだし、かなり快感中枢にぐんぐんくる感じで気持ち良さそう。ダイナミック。やはり触手は男のロマン。欲しいです。

【単行本】「リーマンギャンブラーマウス」3巻 高橋のぼる 講談社 B6 [bk1]

 女体盛りギャンブル漫画として一世を風靡した、のだかしてないのだか知らないが、読んだ者に強烈なインパクトを与えた本作。この巻では新ギャンブル「ワイドクアトロ」も登場。そして、マウスの元妻、まぐろ子母、沙羅様と熟女がらみのお話が中心となっている。今回、賭場で食事制限がなされているため、いつものお楽しみ・女体盛りについては登場シーンが少ない。しかし、脂っこい展開力は健在。それにしてもこの妙な馬鹿馬鹿しさ、ダイナミックさには、なんだか理屈抜きに納得させられちゃうものがある。あと合間合間に挿入される「ボツ原稿とその理由」というページは、なんか力抜けてて味わい深く、つい笑っちゃう。

【単行本】「バガボンド」11巻 井上雄彦 講談社 B6 [bk1]

 宮本武蔵、柳生石舟斎と対峙す。というのがこの巻のメインとなるエピソード。しかし、剣劇シーンは出てこない。血気に逸る若い兵法者が老師的人物に、まとっている空気だけで圧倒されてしまうというシーン自体は漫画ではよく見られるけれど、この作品でのそれは「さすが」とうなる表現の冴えを見せている。素直にカッコイイ。ところで井上雄彦の「描けば描くほど、進めば進むほど、見えてくるものは足りないものだったりする。」という言葉を見ると、この人も一人の求道者なのだなと思う。習熟度が低ければ足りないものが多すぎて一つ一つが具体的には意識しにくいけど、完成度が上がってくるにつれて些末な欠点が克服されて、それぞれの課題がよりクリアに見えてきたりというのはあると想像される。そしてそれは、高いレベルに至って見えてくる課題だけに、より克服しにくいものなのだろうなあ。


8/21(火)……重要時に昼間採血

 ゲームボーイアドバンス用の麻雀ソフト「麻雀デラックス 極 未来戦士21」(アテナ)を購入し、通勤途中とかにだらだらとあんまり根詰めないでやっとります。ちゃんとゲームをやるのって久しぶりのような。なんだか情けない。ちなみに麻雀についてはかなりヘボいので、ソフトの出来不出来についてはよくわからんです。

 昨日のリストに基づいて9月分の漫画単行本を予約。予約したのは全53冊。bk1にとってはけっこう上客かも。一部は予約せず、書店で現物を見てから購入するか否か判断することに。松山せいじ「エイケン」1巻はちょっと考えたが、やはりここは記念に買うべきであろうと判断。そのほかでは、「情熱の人」とかを描いていた尾崎弘の「新しい変態」1巻、黒田硫黄の「黒船」、紺野キタの新刊、カリブ・マーレイ+木崎ひろすけ「少女・ネム」の新装版、「遠藤浩輝短編集」2巻、朔ユキ蔵のコアマガジン初単行本「無軌道メルヘン」あたりが注目株。松本次郎に続き、太郎の「ストレイキャット」が河出書房新社から出るのもうれしい話題。

【雑誌】漫画サンデー 9/4 No.34 実業之日本社 B5中

 小田扉が連載を始めたとの噂を聞いて購入。おお、載ってる載ってる。というわけでしばらく定期購読決定。ええと、これであと週刊雑誌で読んでないのはゴラクと漫画TIMESくらいになるのかな? 現在の連載作品についてはこれまでちゃんと読んでなかったので今はあんまり書けることはないんだけど、わりと趣味に合いそうな漫画が多そうなんで読み続けていくうちに書くことも増えていくんではないかと思われます。しばらくは慣らし期間。で、小田扉の新連載は「(被)警察24時」。「(被)」は本当はマルの中に「被」で「マルヒ」。ベテラン刑事と新米刑事のコンビに挟まれて、犯人さんがしょうもない目に遭ってしまうというギャグ漫画。地味にヘンなことを当たり前のようにやる呼吸がやはり楽しい。相変わらず味わい深い絵。マンサンに合わせてカチッと、ちと濃いめに仕上げているようにも見える。もっといい加減なほうが小田扉らしいかも。小田扉関連では、4ページの漫画とインタビューが掲載されているというQuick Japan Vol.38を、近所の書店になかったので探すのめんどくさいし台風も来てるからbk1で注文

 そのほかでは、ジョージ秋山「生きなさいキキ」がさすがにすごい。扉のアオリ文句からして「どろにまみれたどろんこ命。生きなさいキキ!! どろにまみれて!!」とくる。さらに普通はあらすじ紹介がくる柱の部分に「この物語は……」という欄があって「父と子が生きる。母と子が生きる。生きるために生きる。否、死なないために生きる……。この物語は、魂で描く劇画家・ジョージ秋山の情念が甦った、極限に生きる親子のドラマである。」との説明になってるようななってないような、でもやたら迫力のある紹介文が書かれている。かなり人間の妄念がドロドロしてる感じで力がこもってる。まだ連載第2回だし、この雑誌についてはブランクの長かった俺もすんなり引き込まれた。

【雑誌】ヤングマガジンUppers 9/4 No.17 講談社 B5中

 一色まこと「ピアノの森」が再開。小学生編が終わり、物語内時間で数年が過ぎたところからお話はスタート……と書くとネタバレになっちゃうのかな。でも雑誌の表紙にも「あれから数年……」とあることだしまあお許しを。再開後の展開も初っぱなからなかなかワクワクさせるものになっていて楽しみだ。作:夢枕獏+画:板垣恵介「餓狼伝」。最近この作品の格闘中の言葉、というか思念の描き方がすごくかっこいい。『倒す(痛ッ)こと考えねば(左右ッ)ならない(蹴)から』といった感じで、地の文のモノローグの合間合間に、系統立った思考ではなく反射的に出てくる言葉みたいなのが差し挟まれていくって感じの描き方は、アクション中の思考の流れとしてすごく納得できる。ベースとなる思考の流れと、反射的に出てくる言葉が、同時に頭の中に展開するというのは、実際の状態としてすごくあり得そうに思える。もちろん絵ヅラ的にもすごく迫力あるし。

 新井英樹「SUGAR」。またしても新井英樹らしい、容貌、そしてアクションに特徴のある新キャラが登場した。別な話、強力だ。はっとりみつる「イヌっネコっジャンプ!」。一瞬扉ページを見て、なんか関連アイテムでも出るんかと思っちゃったけど、これは要するに音楽CDのチラシかなんかを模した扉というわけですな。それにしても今回の締めくくりはダイナミックだ。

【雑誌】OURs LITE 10月号 少年画報社 B5中

 今号は読切陣の充実が目立つ。とりわけ山名沢湖「ふわふわりん」。ラブっぽいけどラブだかなんだか分からない、不思議で軽やかなファンタジー。いやあ、これは軽やかでいいですわ。まさにこの人の本領発揮という感じ。何かころころとお話が進んでいって、すごく心地いい。こういう感覚はホント独特のものだなあ。五代英輔「オレンジ」。アフタヌーン8月号に掲載されていた四季賞2001年春準入選作「君の言葉がききたい」の人だ。葬式で久しぶりに再会したイトコ同士が恋人的関係になるも、かたや変態的性嗜好があり、かたや靴作りに没頭する、ちょっとした変人同士。簡単に割り切れない微妙な感情のアヤの描き出し方が面白い。

 さらに読切。再登場、騎崎サブゼロ「イツマデの絵本」。不器用な男学生と絵本作家志望の少女、それから錬金術師のちょっと不思議な物語。ペンタッチがきれいですごいいい雰囲気を出していて、絵を眺めているだけでも楽しめる。ただ物語的なまとまりは今一歩。達者な絵柄の雰囲気だけでもなんとなく面白そうに見せられちゃう人なんで、ストーリーが伴えば鬼に金棒という感じではあるんだが、下手に型にハメちゃうのもつまらないかもしれないし。でもまあこれだけの絵があれば、たぶんなんとでもなるんじゃないかと思う。構図取りとか、コマとコマのつながりとか、演出面もしっかりしてるし。どざむら「堕ちゆく猿」。こちらはエロ漫画方面で見せている艶めかしいエロスをストレートに出してきて、描写は激しくないもののソソられる。

 連載。巻頭で、作:川崎郷太+画:伊藤伸平の新連載「永遠のグレイス」がスタート。なかなか恋愛にのめり込めない女性と、彼女がなんとなくつき合いはじめたその彼氏との関係がまず中心にあって、さらにいろいろなキャラがからんでくるという感じだろうか。今回はサブキャラのプロフィール紹介とかが多いんで、まだお話がどんなふうになるかは全然分かりませぬ。出だしは恋愛青春系っぽかったけど、SFっぽい展開もあるかな? 犬上すくね「恋愛ディストーション」。喧嘩して謝れない二人とお酒のお話。いや酒はいいですな。もちろん恋愛も。 

【雑誌】漫画アクション 9/4 No.36 双葉社 B5中

 艶々「鷹月助教授の淫靡な日々」。なんだか見るといつも鷹月助教授が女体を疼かせている。がんばれ鷹月センセイ。こういうシンプルでやらかい線は好き。月イチシリーズ、大島永遠「女子高生」。女子高生3人組がいつも楽しそうで華やか。ピチピチしててええですのう。あとサッカーパロ系4コマ、中本哲哉「サッカー(怪)情報!!」はなんだかけっこう好き。この人の絵ってむちゃくちゃシンプルなんだけど、妙に似てるんだよね。稲本、小野なんかとくに。高原もうまいな。ネタ自体も妙に和む。スポーツ系の4コマを読んでると、ときに無神経な茶化しにムッとするところがあるんだけど、この作品にはそういう嫌味がない。

【雑誌】コミックバンチ 9/4 No.15 新潮社 B5中

 渡辺保裕「ワイルドリーガー」。キャンプ編に突入。野球界に戻ってきた男の喜びが力強くストレートに描かれていてとても気持ちがいい。坂本タクマ「屈辱er大河原上」。今回、大河原上はレンタルビデオを返却する。そして味わう屈辱。それにしても最後のコマの大河原上の動き、いいな。池沢さとし「痛快!!マイホーム」はなんだか気になってる作品。ツッコミしようがないほどに上滑りしてる感のある調子のいいノリ、デッサンの崩れた絵、キャラクターたちの目の死にっぷり。いずれも珍妙だ。別に内容が面白いわけではないけど、存在に味があってなぜか目が離せない。個人的には「熱血江湖」よりこっちだ。作:柴田錬三郎+画:柳川喜弘「眠狂四郎」。かなり盛り上がってきていていい感じ。ダイナミックなカッコ良さと艶っぽさが両立してる。

【雑誌】まんがくらぶオリジナル 9月号 竹書房 B5中

 いろいろと安定して楽しめます。個人的にはやっぱり中島沙帆子「電脳やおい少女」だけれども。あと森村あおい「クルシマさん熱視線」あたりもネタ的にはいつも同じだけど、それだけに押しが強くていいな、と。

【雑誌】花とゆめ 9/5 No.18 白泉社 B5平

 樋口橘「MとNの肖像」。いつもおもしろい。ドタバタありトキメキあり、たいへん忙しく楽しい。今回は天草君が酔っ払って安部さんを……。キャー。羅川真里茂「しゃにむにGO」。青春しております。よい。


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