▼OHP月極アンケート
毎月恒例、テーマ入れ替えの日がやってまいりました。10月「グルメマンガ」は終了。「孤独のグルメ」が1位という、なんかシブい結果に。
11月はいろいろ悩んだんけど、「オススメエロマンガ」ということに。エロ漫画については正直、どのような形でやるかけっこう悩んだ。今回はあえてエロ漫画全体をターゲットにしたけど、これだと範囲がかなり広い。例えば「少女漫画」というのと同じように、漫画の大分類の中の一つであったりするからだ。このくらいターゲットが広くなるとかえって投票しにくいだろうし、当然漏れも出てくる。それなら「ヌケる漫画」に絞るというのもあるんだけど、「ヌケないけど面白いエロ漫画」の話が出ないというのも正直もったいない。両方別々にやっちゃえばいいかもしれないが、「ヌケる漫画」のときはともかくあえてまた「ヌケないけど面白いエロ漫画」というテーマでやったときに盛り上がりに欠けてしまうのではないかという懸念は捨てきれない。個人的にはどっちの話もしたい。
タイトルも悩みどころ。「エロマンガ」という言葉は、一般的には現在専門ジャンルとして成立している「美少女漫画」「エロ劇画」を主に指すことになるだろうが、こうすると一般誌掲載のエロい漫画の話が出にくくなりそうな気がする。「Hマンガ」も事情は同様だが、「エロマンガ」というよりは軽いイメージかな。「美少女漫画」とかになるとまた範囲が異なってくる。「Hであると思う漫画」とかになると、例えば「カムイ伝の拷問シーンでむしょうに興奮する」などといった具合に、いわゆるエロ漫画とは違ったジャンルのものも入ってくることが予想される。それではそれで面白そうではあるんだけど、この場合は「ヌケないけど面白いエロ漫画」というのは除外されてしまうだろう。タイトルの設定だけでターゲットとするものが微妙に異なってきてしまうのだ。
デリケートなテーマでもあるので、正直ペンディングしちゃおうかとも考えたが、いずれやっておかねばならないテーマであることは確か。まあいつものことではあるけれども、このアンケートの順位で優劣をつけることには意味はないと考えている。有効票数が1万とかいくならともかく、しょせん毎月複数投票可で1000票も入らないような個人ページでのアンケートだし。むしろこれをやることによって「ああ、あのエロ漫画面白いよねー」「俺はこのシーンで萌えた!」みたいなコミュニケーションが行われることのほうが重要だと思うし、触発されて名前の出た作品を手に取る人が一人でも二人でも出てくれればそれに越したことはない。今回の場合、投票=自分の性的嗜好のカミングアウトみたいになってしまう可能性もあるのだが、まああんまり身構えずに気楽に遊んでいっていただければと思っとります。
▼ラブコメ漫画2本同時終了
本日は週刊少年マガジンで「ラブひな」、サンデーで「SALAD DAYS」と二つのラブコメが同時に最終回。ラブコメの一つの時代に一区切り。
▼未読物
【単行本】「蛮勇引力」1巻 山口貴由 白泉社 B6 [bk1]
【単行本】「電脳なをさん」4巻 唐沢なをき アスキー 変型判 [bk1]
【雑誌】ビッグコミックスピリッツ 12/1増刊 新僧 Vol.3 小学館 A5平
隔月発行の新人競作増刊号。なんか3号めになってずいぶん全体的に面白くなってきたような気がする。爆発的なパワーを感じるのはやはりツギノツギオ「スッパニタータ」くらいなんだけど、ほかの作品も小学館らしくきっちりまとまっているものが多くて、どれもちゃんと読める。今回は須田信太郎も登場したし、なんかすごく楽しみな増刊になってきたなーという感じ。似たようなポジションにある作家を並列にしてスピリッツ本誌でのデビュー権を競わせてるっていう方式も、それぞれの作家に対抗意識が生まれるし面白い試みだと思う。で、今回の掲載作品は以下。
池田圭司「バケツの唄」
ツギノツギオ「スッパニタータ」
上野景照「SKY」
渡辺泰行「九九を覚える」
増田賢也「東京モンスター」
須田信太郎「ビール侍」
山田未来「旭湯」
内田健敬「迷Qドライバー」
爆裂Q中村好夫+松田望「少年地獄」
井田義森「WAKURABA その件意義あり!」
見ル野栄司「ヨロシク鳥男」
野本明照「オセロ」
ジザイ真一「ザ・クラウン」
いわしたしげゆき「太郎 HAPPY GO LUCKY」
波多野秀行「じ・い」
まず新僧で一番楽しみにしているツギノツギオ「スッパニタータ」。性欲に悶々とする仏教男児の物語。相変わらずものすごく濃い。登場人物の表情の濃さといったらもうたまらん。パッと見のインパクトだけで人を圧倒するという点についてはこの増刊だけに留まらず、どこへ持っていってもトップクラスなんじゃなかろうか。それほどに濃いし、またヘンである。アクはむちゃくちゃ強く、嫌う人は相当激しく嫌うだろう。口が裂けても一般向けとはいえない。ああ、それにしても「サルハンター」。どこか単行本出してくだせえ。
インパクトの強さでは須田信太郎「ビール侍」も素晴らしい。日本で初めてビールを作った侍の話。まあ時代交渉とかはかなりええ加減だとは思うんだけど、表現のボルテージはとても高い。こういうキレたところはスゴい好き。この人も単行本出てほしい作家さんの一人。まとまりの良さでは山田未来「旭湯」が目についた。町の銭湯で番台をやってる一見無愛想だが気のいい男と、そこを利用する女の子のエピソード。なかなか爽やかな読後感を残す佳作。見ル野栄司「ヨロシク鳥男」は本誌のほうにも登場してたけど、鳥男の不気味な行状がユーモラスで楽しい。そのほかの作品も青さがありつつ読ませる作品が多くて楽しめた。次号は12月26日発売予定。
【雑誌】週刊少年サンデー 11/14 No.48 小学館 B5平
猪熊しのぶ「SALAD DAYS」が最終回。いい感じに爽やかなラスト。非常にこの作品らしい、バランスの良い締めくくり方。かくして「かってに改蔵」の格好のネタが一つ終わりを告げた。なお今回の久米田康治「かってに改蔵」では「ラブひな」ネタもちょっとあり。
【雑誌】週刊少年マガジン 11/14 No.48 講談社 B5平
まあそんなわけでラブコメにおいて一時代を築いた作品といってもいいんじゃないだろうか、赤松健「ラブひな」が最終回。最後までドタバタと明るく楽しく気持ち良く終わってくれて、本当に「ごくろうさまでした」という感じ。いろいろなことがあったけど、きちんと物語を進め、きれいな形で締めくくった傑作だったと思う。なんだかんだ楽しませてもらいました。それにしてもこの作品って3年間しかやってなかったのか。もっと長かったような気がしてた。コレがなくなっちゃうとマガジンもだいぶ寂しくなるな。
【単行本】「としうえの魔女たち」2巻 むつきつとむ シュベール出版 A5 [Amzn]
これにて完結。自分の母親と同級生なのに、ロリロリな魅力をたたえるとしうえの女・小鳥さん。彼女に夢中になった清孝くんとのラブストーリー。この作品の魅力といえばもう小鳥さん可愛すぎ!というのが第一にくると思う。自分の母親と同い年ってことだから、高校生の清孝くんにとっては年齢的にはほぼ2倍なわけですよ。それなのにこの容色。あなたは八神くんのお母さんですか!と思ったりもするけど、その反則的な甘やかな誘惑に対し、抗う術は我が手にはないといった感じ。まあとにかく素直にメロメロになってしまうのが吉かと。
【単行本】「ぷるるんゼミナール」3巻 ながしま超助 双葉社 B6 [bk1]
いや〜やっぱりながしま超助はすんごい。この巻は、これまでの中でも盛り上がりという面で最高潮に達したセクハラ会社編が収録されている。いつもながらにオッパイが大き過ぎる菜々美が、今回はセクハラの実体をレポートするためとある会社でバイトをすることに。しかしその会社はなぜか業績向上のためセクハラを推奨していた!……というお話なのだが、セクハラといっても尻を撫でるとかでなくって、通りがかりにいきなり乳を揉む、興が乗ればやっちゃうとかそんな感じ。会議中も女性社員がテーブルの上に立ち、男性社員がそれを抱き締めつつ議事進行が行われるという、「もうそれセクハラというレベルじゃないだろ」という怒濤の展開が待っている。下手すると女性蔑視レベルでもあったりするわけだが、しかしながしま超助が描くとなんだかエグさがまったく出ない。あくまで陽性。異様なほどにスカッとしている。こういう天真爛漫さというか邪気のなさ、爽やかさは、この人の持って生まれた特質なんだろうなあ。
【単行本】「鷹月助教授の淫靡な日々」3巻 艶々 双葉社 B6 [bk1]
今回も鷹月助教授は喘ぎまくりではあるけれど、ビワさん追い込みモードに入っているので、比較的やってるシーン自体は少ないか(それでも十分やってるけど)。絵柄の柔らかさ、女体のこなれっぷりがやはり好み。淫靡なことをやっていつつも何かほっとすると味わいがあるのも艶々の味。巻末4コマのほのぼのっぷりもそれを物語っているような気がする。
そろそろ寝なきゃいけないころだし書くことも思いつかないんで今日は能書き省略でーす。
【雑誌】ヤングキングアワーズ 12月号 少年画報社 B5中
うーむ。全般的にいまいちピンとこない。平野耕太「ヘルシング」も今回は見せ場の一歩前という感じだし、ほかのは基本的に単行本読み系だし。山田秋太郎「LOAN WOLF」は最終回。単行本最終巻は来春発売予定。
【雑誌】漫画アクション 11/13 No.46 双葉社 B5中
ながしま超助「ぷるるんゼミナール」。驚くべきことにダイエットに成功してしまった菜々美に新しい出会いが。「それでいいのか〜?」と思いつつ以下次号。倉上淳士「ぎゃるかん」。コマとコマの空いちゃったスペースに意味なく入っている「あいきゃっち」がなんかかわいい。
【雑誌】コミックバンチ 11/13 No.25 新潮社 B5中
浦沢直樹のインタビューが掲載。おおつぼマキ「貧民の食卓」。なんか今までおおつぼマキのアシスタントがやってた味の★付けを、最近おおつぼマキの家族がやってることが多いのがちょっと気になったり。たぶんおうちで作ってるんだろうなあ。料理のほうも相変わらず安くてお得な感じでよろし。なんか料理の作り方については意外と頭に入ってこないんだけど、お父ちゃんによるナレーションがええ感じに調子良くて、非常に簡単っぽく見えるのも良い。
【雑誌】漫画サンデー 11/13 No.44 実業之日本社 B5中
ありゃ、なぜか風忍が。「第二人格翔子」はやまざきみきが原作を担当。昼は普通のナヨっちい男性弁護士である麻生亮一だが、夜になると第二人格の翔子がそれにとって代わり、なぜか身体まで女性っぽくなって女探偵として活躍……という漫画。今回は前編。どこがどうというのでなく、全体的に細かい部分がなんかヘンな感じ。登場人物が驚いたときの☆の出方とか。新連載、政岡としや「もっぺん」はちばてつや系のゴルフ漫画。小田扉「マル被警察24時」。引越センターのトラックに描かれてる犬の絵とか、若夫婦がチューしてるところとか、お話とは直接関係ない部分の絵に非常に心惹かれちゃったりする。この人の絵はシンプルでもホント味があるなあ。
ジョージ秋山「生きなさいキキ」はなんかもう圧倒されてしまう。キキの母ちゃんがあさましくキキに借金を頼んでくるところで、突然キキ父が登場。といってもそれはキキにだけ見えてる幻のはずなんだけど、それを分からせるための細工がされてないのでビックリさせられてしまう。でもそれは序の口で、その次のシーン。部屋の中のはずなのにいきなり木の葉が舞って風が「ヒュウウウウ…」と吹きつける! 「えっ」と思う間もなくお母ちゃんのスカートがめくれる。なぜかお母ちゃんパンツはいてない!! 心情描写なんだろうけど、正直何が何やら分かりまへん。そういう一つひとつの描写が不安感をかきたてます。スゴイっす。
【雑誌】エンジェル倶楽部 12月号 エンジェル出版 B5平
大苺奈々「学校!!」。巨乳女教師を生徒が堕とすろいうお話なんだけど……この人、もしかして艶々? ただちょっとタッチは違えているけど。まあ艶々本人でなかったにしても、アシスタントとか近しい人であることには間違いないだろう。ペンネームのセンスは好み。中華なると「女囚の捜査官奈保子」。悪徳企業に潜り込んだ女捜査官が囚われて薬打たれて性の奴隷になるというお話。媚薬モノ好きなんでけっこうヒット。奴隷ジャッキー「〜表情〜」。ああ、この人の描く女の子はいいな。瑞々しくてもちもちしてて。今回はグラビアアイドルになった妹さんの恥ずかしい表情が見たくて、兄ちゃんが彼女にひどいことをする、というか男たちを使ってさせるというお話。いやあ、妹さんいい表情してます。男たちにちんちんくわえさせられるところとかとくに。こんな細くて内臓収まるんかないなと思っちゃうような細い胴体と、しっかりデカいぱいぱいのコントラストも良いです。
【単行本】「発情記」 之瀬ハルオ シュベール出版 A5 [Amzn]
あんまり多作な人ではないけれど、この人の描くエロはかなり好き。ボルテージが高くて情念の昂ぶりというものを存分に感じさせてくれるタイプの作風。絵については線は非常にきれい。でもけっこうクセがある。唇の形やむっちりした体型、それから涙をにじませながら口を大きく開けるヨガリ顔といったあたりだ。そしてエロシーンにおける女性のポーズがどうもカッコよくない。そのカッコよくなさがかえって彼女たちのなりふりかまわなさをよく表していて、迫ってくるものがあるのだ。例えば巻頭の「ハダカ・トレイン」では、人気のない地方をえんえん走るローカル線でいつも一人だけになっちゃうのをいいことに車中でオナニーを始めちゃう少女のお話なのだけど、つり革につかまって身をよじらせてるところとか、やるかたなさが出ててすごくいいなあと思う。それから「たばこ屋」では、たばこ屋の店番をやっている女性が、好きな男が残していった吸い殻をくわえながら自慰に耽るシーンがあるのだけど、このシーンもけしてみっともいいもんではないのだが彼女の寂しさがガツンと伝わってくる。なんだかこの人の作品に出てくるキャラは、みんな著しく「たまって」いる。そして放出法に窮している。そのウズウズと、それが爆発したときの強烈さに惹かれるんですなあ。
10/29(月)……「Do you know me?」「No.」「Oh!!」
以前、ザ・掲示板の#4287ではうあうあさんが指摘された、「OHP日記の11/26の項で触れたエクストラビージャン掲載のこおろぎあぼじ『少年エスパーねじめ』は、尾玉なみえの『少年エスパーねじめ』と関係あるのか」という問題だが、当該号を入手して実際に比べてみた方がおられる模様。うーん、かなりの確率で同一人物っぽいですな。検索エンジンで「少年エスパーねじめ」を検索したら上記の日記が引っかかって、それが契機となったみたいなんだけど、こういうのを見ると「書き残しておくもんだなあ」としみじみ思う。あ、そういえば週刊少年ジャンプに掲載されていた「少年エスパーねじめ」のほうを連載と勘違いしていたことにさっき気づいた。ごめんなさい〜。というわけで過去日記のほうも修正しときます。
▼未読物
【単行本】「ぷるるんゼミナール」3巻 ながしま超助 双葉社 B6 [bk1]
【単行本】「鷹月助教授の淫靡な日々」3巻 艶々 双葉社 B6 [bk1]
【単行本】「としうえの魔女たち」2巻 むつきつとむ シュベール出版 A5 [Amzn]
【単行本】「発情記」 之瀬ハルオ シュベール出版 A5 [Amzn]
【雑誌】別冊ヤングサンデー 11/29 No.12 小学館 B5中
相変わらずどうも煮え切らない印象のある増刊。といっても最近は本誌もそんな感じか。
阿部潤「ポチ」は最終回。西山くんの巨乳にかなりトキメキ。最後まで馬鹿馬鹿しくてこれは良かった。単行本に……なるかなあ? あとは新人の池添雅美の現役Jリーガー(でもクビ寸前)と内気な少年の物語「Vメール」あたりが、まだあんまりうまくないけどパワーはあってわりと読ませるな、という感じ。
【雑誌】ヤングマガジン 11/12 No.48 講談社 B5中
Uppersからの殴り込み兄弟仁義シリーズの第1弾として、村枝賢一「RED」のがちょこっと掲載されている。
ロクニシコージ「すべてに射矢ガール」。なんだか思いもよらず鳥井くんが悩む重い話に。意外な展開。阿部秀司「エリートヤンキー三郎」では、ますますボクシング大会が盛り上がり中。Mr.Xとは誰か、そして石井のなめ回すような視線の意味するものは。ヘンなことをやり続けてるけど、妙にまったりほのぼのしているような感じで味わい深し。古谷実「ヒミズ」。今回は茶沢さんとオジさんが河原で派手にコケる。うう、現実は重い。いや漫画だから現実ではないんだけどそれにしても。小田原ドラゴン「おやすみなさい。」。今回は「超一流の新聞配達員」にしてドーテーズの一員でもある高橋さんのチャレンジを描く。剣くんのふにっこスペシャルにも注目。くだらね〜。そしてどうでもいいところが素晴らしい。
【雑誌】ビッグコミックスピリッツ 11/12 No.48 小学館 B5中
高橋しん「最終兵器彼女」が最終回。ラストはしんみりと、きれいな形で締めくくり。週刊誌でこれだけインパクトを与えた作品だったわりに、ちょうどいいくらいの分量で終われたというのは何か非常に幸せなことのように思われる。最後まで読んでみて「ああやっぱりこれはラブストーリーだったのだなあ」と感じた。いくつもヤマ場があり印象的なエピソードも多い作品だった。実は単行本は買ってないけど、今もどうしようかちょっと思案中。というときは買ったほうがいいんだよな、きっと。玉井雪雄「オメガドライブ」。順調に面白い。大風呂敷な中にもユーモアがあって、見てて飽きない。
第123回スピリッツ賞の発表があり、須田信太郎が努力賞に入っている。この人の漫画はすごく好きなんだが、なかなか決まった活躍の場が得られておらず、単行本も出ていないというのは実にもったいない。コミックビームで連載された「やさしい女は何処にいる」あたりはページ数的には単行本に足りているのだろうけれども、じゃあ出して売れるかといったらなかなか難しいとは思うし。でも惜しい才能なんだよなー。
【雑誌】週刊少年ジャンプ 11/12 No.48 集英社 B5平
うすた京介「ピューと吹く!ジャガー」。ハマーさんの寝言の報われなさに思わず笑ってしまう。こういうあたりのセンスはやっぱ抜群ですなー。
【雑誌】快楽天 12月号 ワニマガジン B5中
やたー。SABE「阿佐ヶ谷腐れ酢学園」が来春単行本化ほぼ決定らしい。ウレシー。出たら絶対買いめんたい〜。月野定規「おませなプティ♥アンジュ」。なんか毎回すごいノリの良さ。魔耶ちんはやっぱかわいいのう。松本耳子「MAMA」。この人の絵もだいぶ洗練されて、オシャレになってきたように思う。今回はイタズラ好きの奥様の、ちょっとクールなロマンス探し。変わり身の早さが鮮やかでキレイにまとまった話となっている。B.たろう「ZODIAC LOVERS」はシリーズ化決定。星座の星霊たちの、ちょいとHな恋のエピソード。やわらかくてしなやかでとてもかわいくて、しかもけっこうHなこともしっかりやってる。なんかとろけそうな読感でございます。朔ユキ蔵「少女、ギターを弾く」は今回もムラムラが気持ちよーく爆発しててカッコイイ。これでさらにテンション上げられたらどうなっちゃうんだろう。さらにすんごいところまで読む者を導いてほしいもの。期待してます。
【雑誌】ラッツ 12月号 司書房 B5中
ドリルムラタ「ロマンチカ」は最終回。この人の漫画は、本当にごく当たり前に巨乳。その乳がぼるんぼるん揺れるファックがメインだと思うんでお話はさほどまとまってないけど、ラストの意匠はなかなか気が利いている。ただ覗き穴の存在には言及しないほうがかえって良かったような。天野英美「断罪」も最終回。娘より奥さんのほうがやっぱりいいと思う。IDEA「西遊艶義」は最近けっこう気に入っている。コメディタッチで明るいお話は気楽に読めるし、絵に暖かみがあるのもいい。今回は人妻さんもHな目に遭うしね。
【単行本】「蚤の王」 安彦良和 講談社 A5 [bk1]
大和の大王の命により領地を賭けた相撲勝負をすることになった野見宿禰と当麻蹴速。その勝負は蹴速のほうが本来力的には勝っていたが、大王の策略により宿禰に有利に仕組まれていて、蹴速は命を落としてしまう。で、その仇討ちのため蹴速の息子イサチが宿禰をつけ狙うようになる……というお話。結局宿禰自身は争いを臨んでおらず、復讐の連鎖を途切れさす方向で道を模索していくことになり、最後は劇的な和解が訪れるといったところ。ちょっと小説「恩讐の彼方に」あたりを思い出す展開。まんがの出来としてはエピソードとして短く、いささか食い足りない。キャラクターもいつもの安彦良和という感じで、あんまり目新しくなかったし。
【単行本】「三河物語」 安彦良和 中公文庫 [bk1]
「マンガ日本の古典」シリーズの中の23冊めとして描かれた作品。原作が大久保彦左衛門忠教となっているが、要するに徳川家に仕えた譜代の家臣による講釈モノである「三河物語」をベースに描かれた漫画だ。「三河物語」がどういう校正なのかは知らないけど、こちらの漫画のほうはガンコ者の老臣大久保彦左衛門忠教の姿を、彼に仕え後に「一心太助」となる百姓出の若者・太助の目を通して語るという物語になっている。最初はシリーズがシリーズだけにもっと固いお話になってるのかなと思ってあんまり期待してなかったが、これが読んでみたらけっこう面白かった。歳は取っているけど子供っぽくもある彦左衛門と太助のやり取りが面白く、そのつながりように心暖まるものがある。下手に戦ったり激しくアクションしたりするよりも、かえってこちらのほうが味わいがあっていいなと思ったりした。
ちょっと風邪気味。そういえば「ゲド戦記」(ル=グウィン)の岩波から出てるソフトカバー版をbk1で全巻まとめ買いしたのが到着。実は1巻しか読んでなかったので楽しみ。いつ読むかが問題だけど、それはこのさい考えないようにしたい。それにしてもソフトカバーなのに、なんで全部1冊2000円以上するんだよ〜。この手のファンタジーものの小説はみんな高いような気がする。
【単行本】「NOiSE」 弐瓶勉 講談社 B6 [bk1]
1995年四季賞・夏のコンテストで審査員特別賞を受賞した「BLAME!」のプロトタイプ版的作品が収録されているというだけでなく、「NOiSE」の世界観も「BLAME!」と共通している。裾野結という女性が戦う姿を通して、ネット遺伝子、硅素生命体などなど、この世界で重要となってくるファクターの初期の姿が語られていく。こちらは「BLAME!」と違って1巻で終わることもあり、物語の全体像がとらえやすい。そしてそのおかげで「BLAME!」のほうの理解度まで高まった。あの世界観はやはりクールでカッコイイし、「BLAME!」を読むならぜひこっちも読んでおきたい。サブテキストってわけでなく、単体でも楽しめるし。
【単行本】「BLAME!」7巻 弐瓶勉 講談社 B6 [bk1]
さてさて、そんなわけで「NOiSE」を読んだことによってより面白く読めた第7巻。この作品の場合、未来世界、ネット遺伝子とはいっても、ちゃんと巨大建造物があって硅素生物とかがわらわら出てきて、ヴァーチャルなもので終わってないのが頼もしい。しっかり地に足を着けて壮大なものを描けているという感じがする。この世界観の場合、一つ一つの作品でくだくだしく説明するよりも、「NOiSE」があり「BLAME!」をはじめとした同じ世界観にのっとったいくつかの作品が出てきて、多面的に一つの世界をとらえていくみたいな読み方ができるようになったほうが面白そう。あんまりよくは知らないけどSF小説の「宇宙補完機構」シリーズとか、クトゥルー神話なんかもそんな感じだよね。
【単行本】「不思議な少年」1巻 山下和美 講談社 B6 [bk1]
神だか悪魔だか知らないが、不思議な力の持ち主である少年が、あらゆる時代、あらゆる場所に現れ、そこで繰り広げられる人間の業を見つめていくといった感じの連作シリーズ。ときには兄弟間の相克だったり、同じ環境で育った二人の孤児の少女だったり、少年の観察対象はそのときどきで異なってくる。毎回鮮やかにお話をまとめてくるのはさすがと思わせるものがあるけど、なんとなくもの足らんような気もする。ちょっとお話がうまいこと運びすぎるような気がしないでもない。もちろんつまらないっていってるわけじゃないけど、何かちょっと山下和美にしてはキレが足りないなと思う。あと作品タイトルはちょっとベタな感じが。
【単行本】「LAZREZ」2巻 作:TKD+画:竹谷州史 エンターブレイン A5 [bk1]
音楽方面は詳しくない、というかまったく知識がないんだけど、そんな俺にもセックス・ドラッグ・ロックンロールだってことがバリバリ伝わってきます。この巻を通して語られるのは主人公・万尊がドラッグにのめり込んでいく過程。そしてそのようなドーピングを施しまくり、体も頭もボロボロにした後の爆発的なDJ、というか音楽の発現。もちろん漫画から音が鳴るわけじゃないけど、脳に身体に、万尊のつかみ出した音はビンビン響いてくるかのよう。竹谷州史の物凄く歯ごたえのある黒々とした絵が、この世界をまさにホンモノにしてるって感じがする。まあいいや。あんまりゴチャゴチャいうのもなんだ。ガチンコでヘヴィでカッコイイので気合い入れて読め!ということで。
【単行本】「一騎当千」3巻 塩崎雄二 ワニブックス A5 [bk1]
登場人物の名前がみんな三国志の英傑パンチラ格闘漫画第3巻。これほどまでに爽快にパンチラしまくる漫画というのも、まあ最近では珍しくなくなってきているとはいえタイヘンなもんだなあと思う。それにしても最近は、大暮維人「天上天下」、イダタツヒコ「美女と野獣」などなど、格闘漫画は美少女でパンチラであるべきと、そういうわけなんでしょうか。
【単行本】「暴流愚 −ぼるぐ−」1巻 芦田豊雄 少年画報社 B6 [bk1]
「新撰組異聞」とあるとおり、そのあたりの時代が舞台。新撰組が活躍し大きくなっていく中、ふらりと迷い込んできた混血の剣士「ぼるぐ」。新撰組の行方を追いつつ展開する剣劇譚。この作品、最初読んだとき、実は作者があのアニメのほうで有名な芦田豊雄だって気がつかなくて、後から「そういえば……」とか思ったのだった。さすがに実績のある人だけあって作画は完成されてるし、動きの作り方も達者。とくに剣で斬って、飛び散った血が描く曲線なんかは美しいといってもいいほど。キャラクターの表情もメリハリが利いている。
【単行本】「碁娘伝」 諸星大二郎 潮出版社 A5 [bk1]
中国の唐の時代が舞台で、主人公は絶世の美女でしかも碁を得意とする娘。しかし彼女は碁を打つだけでなく剣を振るいもする。というわけで碁と同様に剣も得意とするヒロインによる活劇といったところ。ドロドロしたものはなく、歯切れのいい女ヒーローものである。この作品、最初の話が描かれたのが16年前で、その後次が発表されるまでに8年、さらに次がまた7年空くという、超スローペースで展開されてきたんだそうだ。掲載間隔がものすごく長いのに、各エピソードごとの作画の違いとかがあんまりないのは諸星大二郎らしい。
【単行本】「おとめ地獄 〜ヴァージニアインフェルノ〜」 児嶋都 ソフトマジック A5 [bk1]
いやあ面白いですな。楳図かずおライクな絵ですごくホラーっぽく来たかと思ったら、それをアッサリ裏切ってへなへな腰砕けするようなオチをぶちかましてくれたり、秀逸なギャグセンスが随所で感じられる。ホラーとギャグは紙一重というけれど、この作品集はだいぶギャグのほうに傾いてる。各お話ごとにいろいろビックリさせてくれて、何をやってくるか分からない楽しさ。
sawadaspecial.comの10/27の項で紹介されていた右クリックサーチ君。WindowsのInternet Explorerの右クリックメニューにGoogleやYahoo!オークションでの検索等各種機能を追加するツール。なるほどこりゃ便利だわ。推奨。これにAmazon.co.jpとbk1、eS!BOOKSも加えてくれたらさらに素晴らしいと思う。
【雑誌】リイドコミック爆 12月号(休刊号) リイド社 B5中
自宅周辺のいつも入荷するコンビニになくて4〜5軒探し歩いたのだが見つからず。「もしかして先月で休刊だったのかな?」とか思ったけど、JRのキオスクで入手できて安心。で、読み始めたら巻頭の作品からしてなんか不自然っぽい最終回を迎えている。もしや……と思って目次の前のページを見たら今号が休刊号との告知あり。あららら。ただ、この雑誌の場合、ありがたいのが掲載作品がきちんと単行本化される予定であること。以下がそのラインナップ。
立沢直也「くまボン」(2001年11月29日)
岡村賢二「レッドシーサー」(2001年12月20日)
八月薫「東大受験専門寮 ああつばめ荘」(2001年12月20日)
矢野健太郎「パート退魔 麗」(2002年1月下旬)
深谷陽「ガディスランギ」(2002年1月下旬)
修生「潜航戦艦ブラッククロウ」(2002年1月下旬)
岡田ユキオ「黒色ロリータ」(2002年2月上旬)
石山東吉「カマキリン」(2002年2月下旬)
中山昌亮「レネゲイド」(2002年3月上旬)
佐藤ヒロシ「04 −ZEROYONー」(2002年3月下旬)
坂辺周一「net/~ 恋する既婚者たち」(2002年3月下旬)
この雑誌の場合、3月発売の5月号でリイドコミックから完全リニューアルして創刊されたわけだが、その時点で連載がすべて新規立ち上げになっている。幸か不幸か、そのおかげでちょうど今の時点でどの作品も単行本ちょっと手前くらいまでは原稿がたまっていたので、一挙単行本刊行なんてことができたのだろう。今号はどの作品もだいたい、最終回のちょっと前までやって残りは単行本で……という幕引きになっている。何話か読み逃してしまったなあと思っていた深谷陽「ガディスランギ」が1冊にまとまるというのは喜ばしい。岡崎つぐお「ジャスティ」は……まあいいか。
【雑誌】コーラス 12月号 集英社 B5平
そのだつくし「ありがたう」。病床の婆が送り込んできた女友達のおかげで、孫娘の恋愛が正しい方向に……という感じの恋愛コメディ。この人の作品は奔放で元気が良くて好き。もー少し下品にやってくれてもいいかな。現代洋子「おしゃぶりマンボ」。今回は水沢めぐみがゲスト……「じゃんけん隊」みたいだな。で、ラストで現代洋子が二人めができた(妊娠中)というカミングアウトも。
【雑誌】阿ウン 12月号 ヒット出版社 B5平
師走の翁「サンマルツァーノ2」。素晴らしい! 例の「シャイニング娘。」シリーズなんだけど、今回は辻と加護、いや槌と匣が前回に続いてデリバリーヘルス。この二人のかけ合いが無邪気で抜けてて楽しいし、やってることもエロくてしかもかわいくてイイ。しかしそれ以上に今回は最終ページ。出てきてほしいと常々思っていたあの人(とあの人)が登場! しかも似てる! これは次号がすごく楽しみだ〜。いやあほんと早く単行本になってほしいもんです。
高岡基文「最愛少女」は最終回。最期までキャッチー&エロエロで突っ走ってくれた。この人の瑞々しいエロは最近ホント光ってる。女の子の可愛さ華やかさ、ナイスバディぶり、構図の派手さなどなど非常にいい仕事。さっそく11月30日には単行本が出る模様。連載終了はもういっちょ、甘夏真琴「雀じゃん」。ライトなタッチの絵柄が心地よく、安定したクオリティ。こちらは12月26日に単行本発売予定。
牧部かたる「Horror House」。お姫様になってモンスターたちに犯されたいという願望を持った女の子が、ネットでのチャット相手によってその欲望を充足させてもらうというお話。この人はエロが激しく、実用面でいつもながらに奮闘。ちんこのいじりっぷりとか、激しいまぐわいとかタイヘンよろしいです。オシャレになりすぎない、でもエロ劇画調というほどにはドロドロしない、あくまで激しい美少女漫画という路線を守っているあたりが好ましい。魔訶不思議「雛迷宮」。妹のひなこ、恋人のひなこ、二人の間で揺れる男の子。今回はもう猿のようにやりまくり。両方ともカワイイし充実してますなあ。第16回亜ウン新人漫画賞入選作品、麻乃みあ「インキュバス」はちょっとシャレた絵柄でエロもちゃんとやっててという感じで完成度高い。いかにもこの雑誌らしいタイプの絵柄。
【単行本】「六識転想アタラクシア」 駕籠真太郎 太田出版 A5 [bk1]
マンガ・エロティクスFで連載された長編作品。解脱することによって到達できる「想界」という人間の意識宇宙みたいな世界と、現世を行き来することによって繰り広げられる物語。駕籠真太郎としては珍しい続きモノの長編。「パラノイアストリート」とかも連載だけどあちらは基本的に一話完結。こちらは完全に続き物で、各話ごとのヒキも強い。で、これがまとめて読むとすごくまとまりもいいし読みごたえがあってとても面白かった。
主人公は普段学校ではイジメられている紺野さんという少女。彼女は体に悪そうな加工食品の毒性とかによって、本来は修行を重ねないといけない想界にアクセスする力を持っている。想界はまるで宇宙のような空間でそこにはいろいろな人間の想念が、物質として形をとってぷかぷか浮かんでいるのだが、紺野さんらそこにアクセスできる者はそれを自由にひっかき回したり混ぜ合わしたりすることができてしまう。その世界から紺野さんは自分をイジメた人の、封印されていたイヤな記憶を掘り起こしたりして復讐したりする。そのうち想界にも、他人に別人格を植えつけ、それを盆栽のように育てる者が現れたりして、紺野さん自身もそれによって操られたりするようになる。
まずこの作品では想念世界と現実世界のリンクの仕方がとても興味深く面白い。実際に想念が別の世界で物質として存在しているという発想、そしてそういった事象を描き出していくアプローチは、ひどくSF的である。あと想念世界の姿もカッコイイ。紺野さんたちはそちらには、まるで映画「TRON」の登場人物のような姿形で出現する。想念の形も実にメカメカしくて、異様にサイバーでクール。駕籠真太郎の作画もすごくスタイリッシュになったなあと感じる。そして物語のつながりも良くて、めくるめく展開に目が回しながら最初っから最後まで一気呵成にガーッと読めた。というわけで駕籠真太郎は長編もかなりイケるということが分かったので、そのうちまた新作に挑戦していただきたい。
駕籠真太郎ページに追加。
【単行本】「ミルククローゼット」4巻 富沢ひとし 講談社 B6 [bk1]
最終巻。やっぱりよく分からなかったです。この作品の場合、世界の構造の難しさもあるんだけど、登場人物が多くて顔と名前を覚えにくかったりするのも分かりにくくなってる原因ではあると思う。富沢ひとし特有の、パッと目の前が一瞬にしてまったく違う風景になってしまうような、唐突な変化、落差もこの作品ではシーンごとのつながりを断絶させる要因になってるのかもしれないなーと思ってみたり。たいへんSF的でお話も大掛かりで、理解したら実はすごく面白かったなんてこともありそうなので、そのうちまた通しで読んでみたい気はします。
【単行本】「あしたもおいでよ」 ほりほねさいぞう 東京三世社 A5 [eS]
「おにくやさん」に続く、ほりほねさいぞう(掘骨砕三)2冊めの単行本。そういえばこれロリ系の本なんだよな、と読んでいる途中で思った。そうであることを忘れさせてくれるほどに、掲載作品はほかの部分で刺激が強いのだ。例えば巻頭カラーの「きょうはおとまり」からして教室で女の子二人が乳くりあって戯れているところから始まるのだが、お互いの体にうんちをぬりたくり、その上から服を着て、そのままおにいちゃんたちの待つ部屋まで下校……という感じ。とそれだけ聞くとおそらく多くの人が「うえ〜っ」と思うだろう。まあ実際に刺激はたいへん強い。ただ、この人の場合、絵がとてもスタイリッシュでキュート。それでいながらタガの外しっぷりがハンパでない。かわいい絵とやってることの異常さの落差はすごいといえばすごいのだが、それが似つかわしくないかというと別にそんなこともない。相反するような要素をしっかり溶け合わさせるだけの実力がある。すごい人だと思います。
「おにくやさん」のオスマンのページにコレと、おそらく同一人物でないかと噂されている小瀬秋葉「HARMFUL」のデータも追加しました。
【単行本】「不純姦禁」 ましみゆき メディアックス A5 [Amzn]
この人の絵は、女の子が細すぎず、ちょっと垢抜けないほのぼのしたところがあるのがけっこう気に入っている。でもこの単行本はほのぼのではなく、ガシガシのハードファックものが揃っていてなんかちょっと違った印象。なんでも掲載作品はアンソロジーに載ったものがほとんどだそうで、暗黒なお話のほうが多め。それだけに実用度は上がっている。女体が健康的な分やりがいもあろうというもの。お話については単発でスパッと凌辱して終わりという感じのが多いので、いまいち印象に残らんなあという感じ。
【単行本】「平成ときめき力士プニャリン」2巻 コージィ城倉 小学館 新書判 [bk1]
本棚を整理してたら2巻を持ってなかったことに気づいた。というわけで購入。この巻もほかの巻と別に変わらないのだが、このころはまだプニャリンも相撲をやっているほうかな。ノリの強引さがとても楽しい。この漫画はやっぱ好きだなあ。
昨日アキバに出かけたときに、神田のオフィスデポで注文しておいた本棚が到着。今まで試してみた限り、自分にとって一番使いやすいのはなんのシャレっ気もない2列×6段くらいのカラーボックスをデカくしたようなタイプ。スライド式書棚は、奥の棚からレール部分に本がはみ出すくらいまで詰めちゃうことがあるため、うっかりすると書棚をスライドさせたとき本をぐちゃぐちゃにしてしまうので好きでない。で、最近自宅の近くにある店でこういうシンプルな書棚の安い奴(1万円くらい)が売ってなくてしばらく買わずにいたのだが、オフィス用品店だとその手の素っ気もない家具はわりと豊富に揃っているのでつい衝動買いしてしまったわけだ。10%引きだったし。
とまあそんなわけで本棚が来たのだが、容易に想像がつくとおり、一つ増えたくらいじゃ実際のところは焼け石に水。こういうのって日ごろの整理整頓が大事だったりするわけだし。組み上がって本を詰め出したんだけど、今まで買った本をそこらへんにガチャガチャに積んでたんで、きちんとシリーズごとにまとまってなくて、それを揃えるだけでもたいへん。ごちょごちょやったけどまとまんないしほかにもやることはあるんで残りは明日。
ちなみに今のところ本を詰めるさいの基本方針は「A5版を後列、B6新書判を前列」というもの。こうすれば後ろの本についても背表紙の上の部分がちょっと見えるのでいちおう何が入っているか分かる仕組み。ちなみにB6の本で前後列を固める場合は、図のようにしたりします。つまりあまり読まない本を台にして、後列の本をちょっと持ち上げるという方式。こうするとB6が2列でも後ろの本の背表紙の上部がちょっと見えるようになるわけだ。まあどーせ、いずれはその隙間にもみっちり本を詰めることになるので無駄な工夫ではあるのだが。
【雑誌】コミック天誅 Vol.2 ホーム社 B5中
センス的には古いことは確かだと思うんだけど、全体にこなれててなんとなく面白いような感じもする雑誌。特集が「こだわりの店など行きたくない!!」だというのはちょっとすごいかも。でもそういうコンセプトでこだわりの店をクソミソにするみたいな激しい漫画はないな。その点はちとヌルいか。んで、この特集の一環として加藤礼次朗「アイデア健さん美食返し!!」が掲載。やたら亭主がどなりつけるけど味は最高の評判の寿司屋。その息子はその偉そうな姿勢に反発して気楽に食える回転寿司屋を開店(おっシャレだ)。でも客が来ない。というわけでそんな開店寿司屋を流行らせるべく、アイデア健さんとその相棒のヂャコ姐さんが知恵を貸す……というお話。オチの強引さは加藤礼次朗らしいところ。とはいえ、特集のタイトルからするともう少し暴れてくれてもよかったような。結局、ガンコ親父の店も否定してないし。
それから新連載で田村信「田村信劇場」がスタート。なんというか田村信らしいテンポでギャグを連発するギャグ漫画。こういうのはいちいち言葉で説明してもなーって気はします。あともう一つ新連載、作:鏡丈二+画:影丸譲也「闘争遥かなり」。今の日本を憂えるオヤジさんの生活に、全共闘時代の闘士時代のある事件が影を落とし始める……とかそういう話になるんだろうか。なんにせよキーワードは全共闘っぽい。なんか気合いが入ってそうで興味深い。それからやっぱりこの雑誌の目玉、ならやたかし「ケンペーくん」。南部十四郎が若者を大掃除。言い訳無用な成敗ぶりが痛快。ところで最終ページの柱のところに「ケンペーくん珍走団を撃破!!」とあるんだけど、担当者の人は2ちゃんねる見てたりするんでしょうか。まあ今どき編集者や漫画家が見てても珍しいことではないんだけど。
【雑誌】ヤングアニマル 11/9 No.21 白泉社 B5中
森恒二「ホーリーランド」。今回もしっかり闘っている。きちんと理屈が通っているうえにアクションもしっかりしてて読みごたえがある。克・亜樹「ふたりエッチ」。優良さんもずいぶん開発されたなあ。そろそろ食べごろだな……と真の会社の同僚の出っ歯の奴(名前なんか知らねー)も思っているに違いないよ。林崎文博「VF」。この人のエロ挿入の強引さにはいつも衝撃を受ける。絶対コマの大きさ間違ってるよ。いやでも確かにインパクトを与えられているのだから正しいのだ、きっと。二宮ひかる「ハネムーンサラダ」。うう、こんな展開になったらさすがにとっとと一花と……ってわけにはまいりませんなあ。夏川も生殺し、読者も生殺し。生かさず殺さず。うまいです。
【雑誌】少年エース 12月号 角川書店 B5平
創刊7周年であるらしい。それを記念して、というわけではないがゴツボ×リュウジの、いつもの連載くれくれ漫画につづいて「青春のささめき−1」が掲載されている。このカッコよさげな絵でいつもへらへらーっとギャグをやる落差にびっくりさせられる。ときどき普通にシリアスな漫画で限界ギリギリまで挑んだ作品っていうのも見てみたいが、まあ両方やってくれるのがベスト。天津冴「が〜でぃあんHearts♥」。やっぱり時代はメイドでくノ一なのかなあ。ホントかなあ。
【雑誌】COLORFUL萬福星 vol.20 ビブロス B5中
なんとなく大人しい感じ。この雑誌の特徴であるCGによるハイクオリティな作画にもだいぶ慣れてきてしまったのかもしれない。まあメンツがだいぶ固定されてきたことや、篠房六郎が載っていないせいもあるかもしれないけど。
んで、今回は久々に粟岳高弘が登場(弘岳粟高ではなく)。「らくがき」は、らくがきから金属炭素とかいろいろを生成させてしまう能力の持ち主である少女、そして彼女に使える男のお話。この女の子がまずねこみみだ。そしておさげだ。そしてやわらかそうで良さげなおっぱいも持っている。洗濯バサミにも対応済み。お話的にはキャラとアイデアが興味深いんで、このまま続けて読みたいなーといったところ。あるまじろう「結婚哲学」。ショートカットでめがねっこで貧乳な女教師さんが主人公。絵も相変わらず達者だし、なかなか良い感じ。ただ、エロに入るところはちょっとすっ飛ばしているような。女教師さんがHな気持ちになるという前置きのコマが、あと1〜2個あるとだいぶスムースだと思うんだけど。
本日の昼飯はアキバの肉のマンセーで焼肉屋のランチにしたんだけど、久しぶりに牛タン食えてうれしかった。なんつーか、牛? 食わないのはやっぱもったいないと思うんだよねー。あー牛タンむちゃむちゃ食いてー。七輪でじうじう焼いてむしゃむしゃと。
で、アキバに行った本来の目的はまたしても事務所探し。昭和通りのアキバ駅とは逆サイド、台東区側のあたりでわりと納得できる物件があったのでとりあえず申し込み。ちゃんと審査通って契約できるといいなー。
▼未読物
【雑誌】COLORFUL萬福星 vol.20 ビブロス B5中
【雑誌】少年エース 12月号 角川書店 B5平
【単行本】「六識転想アタラクシア」 駕籠真太郎 太田出版 A5 [bk1]
【単行本】「碁娘伝」 諸星大二郎 潮出版社 A5 [bk1]
【単行本】「おとめ地獄 〜ヴァージニアインフェルノ〜」 児嶋都 ソフトマジック A5 [bk1]
【単行本】「LAZREZ」2巻 作:TKD+画:竹谷州史 エンターブレイン A5 [bk1]
【単行本】「一騎当千」3巻 塩崎雄二 ワニブックス A5 [bk1]
【単行本】「あしたもおいでよ」 ほりほねさいぞう 東京三世社 A5 [eS]
【単行本】「不純姦禁」 ましみゆき メディアックス A5 [Amzn]
【雑誌】アックス Vol.23 青林工藝舎 A5平 [bk1]
メリケンの風を日本漫画に吹き込むかァ! USオルタナコミック界のカリスマ、Jim Woodringだあ!!(バキ調)というわけで特集はJim Woodring。この人についてはこれまで全然知らなかったんだけど、とりあえず今回は、偽ミッキー的動物と、パンだか肉のブロックみたいな感じの動物2匹が一緒に行動するサイレント漫画が掲載されてます。ちょいグロテスクなキャラも出てくるけど、全体にユーモラスでまったりのんびりした楽しさ。古泉智浩の童貞3人青春ストーリー「チェリーボーイズ」は今回で最終回。最後まで童貞3人衆は情けないままだったけど不思議と爽やか。こういうサバサバした感じってなんだか男らしくていいなあと思う。
あらいあき「チュウチュウカナッコ」。貧乏&不器用で鈍いけれどもちょっとかわいらしげなところもある平凡な娘が、町の中華料理屋さん(といってもラーメン屋とか定食屋さんといったほうがイメージ的には近いようなちっちゃいところ)で働き始める。彼女のオドオドした居場所なさげな感じが何やら愛らしく。西岡兄妹「目のある生き物」。とある男の家に住みついた、身体中に目の模様のある、うさぎのような猫のような得体の知れない生き物。この生き物と男の生活を描いた、不思議なお話。生き物のむくむくした感じに興をそそられる。このヘンな生き物が、男に居心地の悪さを常に与え続けつつも、だんだん心の中で大きな位置を占めるようになっていくあたりも面白い。鳩山郁子「滴翠樹」第2話。非常に研ぎ澄まされててやっぱり美しい。
【雑誌】アフタヌーン 12月号 講談社 B5平
四季賞秋のコンテスト結果発表。袴田めら「日常に生きる少女」が準入選、武富健治「蛇を飼う女」が佳作というのが大賞とか以外で目についたところ。四季大賞は今井一志「西瓜と柘榴」が受賞。これは今号に掲載されている。なんだか人生にやる気なさげなバイト青年が主人公。植物の種を飲むと体から木が生えてくるとか冗談でいってたら、本当に体から芽が出て、そこから木がだんだん成長していってしまう。そして彼は身動きがとれなくなり、自分の部屋の中で、木だけが成長していき彼そのものが木となっていく。というお話。四季賞の場合、個人的には「こんなすごい漫画があるなんて」的な驚きを期待しているのだけど、今回驚きはあんまりなかったかな。といっても別にこの作品が面白くないとかじゃなくて、絵も十分うまいしカッコイイし、話としてもまとまってて読みごたえはあった。今井一志で自分の日記を検索してみたところ、この人は2000年の1月号に四季賞秋のコンテスト入選作「哭くけもの」が掲載されていた模様。そのときの感想は1999年11月25日の日記を参照のこと。
あさりよしとおの新連載、「るくるく」はある貧乏なおうちに住む少年がある朝目覚めたら、「るく」と名乗るメイド的女の子が朝飯を作り中で……というところから始まる。さらにわら人形みたいな得体の知れぬ奴まで付いてて、親父はぐちょぐちょになっててとまあ、たいへんな状況。でも日常がのんびり進むのはあさりよしとおらしいペース。ところで「細腕三畳記」の単行本は11月22日発売予定とのこと。ヒロモト森一「STONe」。ジジがかわいいねえ。足の長さとか手の細さとか。植芝理一「夢使い」。植芝的世界にはお人形さんのような美少女しかおらんのう。パラダイス〜。
黒田硫黄「茄子」。今回は焼き茄子がうまそう。焼き茄子は嫁に食わすな。トマス・アクィナスは嫁に読ますな。そういえば今回は、その前に載ってた外薗昌也「犬神」の最終ページで黒眼鏡のにーちゃんが「こーッ」「これはーッ!?」とか叫んでいる次のページに、「茄子」の扉に「結婚しました」という結婚通知葉書の描かれた扉がくるのがちょっと可笑しかったです。食い物モノといえば、キュートな絵柄でシーズン増刊で活躍中のなつき。「うさぎや惣菜店」も掲載。
【雑誌】ビッグコミック 11/10 No.21 小学館 B5中
作:鍋島雅治+画:はしもとみつお「築地魚河岸三代目」の次に青柳裕介「まぐろ土佐船」とくるので、ししゃも→まぐろという魚サイズの違いが趣深く感じられたりした。
【雑誌】ヤングサンデー 11/8 No.47 小学館 B5中
メイド・巫女ブームに乗って(ウソ)、今回の北崎拓「なんてっ探偵アイドル」は巫女が殺されてます。古代のだからミイラだけど。本多健志「Stop!ナデシコさん」。絵に描いたような(描いてるんだが)ドタバタっぷりがけっこう好きだー。それにしても扉ページの「今週はパンチラもあるぞ!!」というのはすごいアオリだな、と思った。ちなみにパンチラは1カットだけ。
【雑誌】モーニング 11/8 No.47 講談社 B5中
山下和美「不思議な少年」が掲載。今回は原爆で被曝した美しい声を持つ少年と、不思議な少年の物語。このシリーズの中では一番良かったかも。少年が歌をうたうシーンがとても気持ち良くて泣ける。弘兼憲史「部長島耕作」。高市さんを泣かせちゃダメだ! 山本康人の新連載「小鈴14歳」は、昔ブルース・リーに憧れて、今はつまらん決まりきったサラリーマン生活を送っている男が主人公。そんな彼に小鈴と名乗る、いつも通勤電車で一緒になる少女が告白してきて、心が大きく揺らぎ出すところからスタート。相変わらず濃い〜絵柄。もっとバクバク濃く、強烈なお話になっていってくれるとうれしい。
【雑誌】ヤングジャンプ 11/8 No.47 集英社 B5中
巻頭カラーで始まった山口譲司の新連載「民族学者やくも 天狗伝説殺人事件」は、「金田一少年の事件簿」の金成陽三郎が原作を担当するミステリもの。それだけあって、けっこう殺しっぷりは血がいっぱい出るものに。山口譲司なのにふざけることなくシリアスだなあとか思ったけど、この人って「BIRTH」とか、どシリアスなのもけっこうやるんだよね。いまいちどメジャーにはなりきらない人だけど、作風の幅広さ、作画力などなど実力は大したもんだといつもながらに思います。
【雑誌】週刊少年チャンピオン 11/8 No.48 秋田書店 B5平
緋采俊樹「ゲッチューまごころ便」は連載150回で、次号で最終回。紅男旅立ちのとき。爽やかなり。水島新司「ドカベンプロ野球編」。なんだかんだいって楽しみに読んでいるんです。今回は山田の手に異変。バットで滝を真っ二つに切れる腕がボールで故障するなんて。恐るべし不知火。そういえば今シーズンは中西球道の影が薄い。
とある漫画家さんにお会いする。以前雑誌の懸賞で当てた、その方が昔描いていた漫画のTシャツを持っていってサインしてもらおうか迷った末、結局持っていかず。こういうところはどうも臆病で、うまくやれません。
OHP月極アンケートの投票期間終了分をちょっといじくる。今まで全部CGI処理だったものを、トップ(投票結果が表示されるページ)だけHTMLファイルに落として、リンク先をそっちにしておく。こちらのほうがサーバーの負荷は軽くなるかな〜とか思ったもんで。あとローカルでも順位の確認がしやすいし。とはいえ、こういうことをすると投票締切時の作業量が増える。ページをコンスタントに運営していくためには、こまごまとした一つひとつの作業の手間をできるだけ少なくすることが肝要だと思っているので(日記のURLを固定にしてないのもそこらへんが理由)、処理を増やすのは主義に反するのだが、HTMLに落とすほうが検索のことを考えたときにもメリットは大きいと思うんでまあ仕方ないと思って我慢。
▼未読物
【単行本】「黒鉄」5巻 冬目景 講談社 B6 [bk1]
【単行本】「鉄腕ガール」7巻 高橋ツトム 講談社 B6 [bk1]
【単行本】「BLAME!」7巻 弐瓶勉 講談社 B6 [bk1]
【単行本】「NOiSE」 弐瓶勉 講談社 B6 [bk1]
【単行本】「ミルククローゼット」4巻 富沢ひとし 講談社 B6 [bk1]
【単行本】「不思議な少年」1巻 山下和美 講談社 B6 [bk1]
【雑誌】スーパージャンプ 11/14 No.22 集英社 B5中
小谷憲一「DESIRE」。なんでまあそういう展開に。というのは、スポーツ用品メーカー主催の運動会に出た主人公が、ライバル会社の美人社員と急速に親しくなるという話なんだけど、それがもう借り物競争ほったらかして途中でイッパツ……とまあなるわけですよ。「私にとってSEXもスポーツ…望む所よ!!」。おいおい、手っ取り早いな〜。パン食い競争でこの美人社員が細長い棒状のパンをくわえたままゴールインするあたりもこれまた。まったくどうしたものか。
【雑誌】LaLa 12月号 白泉社 B5平
津田雅美「彼氏彼女の事情」。この前から有馬暗黒面編に突入。今回はあからさまな悪っぽさも見せて、イヤな奴ぶり絶好調。ドロドロしてきた。いいぞ〜。何気に今回はカタルシスもけっこうあるような。なかじ有紀「ビーナスは片想い」。いやあ、骨の髄までラブコメという感じです。吹原小雪「スーパーロングマン」。わりと楽しい。やたら髪が長く偉そうな通称「上様」の彼氏と、そのぺースにハマり切っちゃってる彼女のドタバタラブコメ。絵柄もスッキリしてて読みやすい。
【雑誌】週刊少年サンデー 11/7 No.47 小学館 B5平
橋口たかしの短期集中連載「焼きたて!!ジャぱん」がスタート。パン職人を目指す少年が主人公といういっぷう変わった料理漫画。「シザーズ」といい、最近の橋口たかしはなんか奇を衒ってるんだろうか……とか思ったが、考えてみるとソフトボールにしたってスポーツ漫画としちゃ珍しいジャンルだし、この人としてはこれが本筋なのかもしらん。藤田和日郎「からくりサーカス」。クライマックスだが、やっぱりこれからも先は長そう。といっても中ボスキャラはだいたい消えちゃってるしそんなに長くならない可能性もある。さてこれからどうなる。雷句誠「金色のガッシュ!!」。ガッシュの走りっぷりの危なさに爆笑。単行本買ってないのは、週刊少年誌連載の場合、あまり好評だと単行本の冊数がとんでもないことになることがある、ていうか多いんで最近用心しちゃってるからなんだけど、そろそろそのガードを解いてもよいかと思ったりしてます。
【雑誌】週刊少年マガジン 11/7 No.47 講談社 B5平
赤松健「ラブひな」は最終回直前。だというのに新キャラを登場させるあたりはいい根性です。しかもこの漫画で若干弱いと思われていためがねっ娘を投入。最後までドタバタ行くあたりはご立派。さーて、次回はどういうラストを見せてくれるんでしょうか。
【単行本】「プラネテス」2巻 幸村誠 講談社 B6 [bk1]
出た。宇宙モノ好きとしては絶対欠かせない一冊。この巻もずいぶん面白いです。こんなに宇宙だってのに、なんとまあ地に足の着いていることか。この巻では、「宇宙」「木星」「一人で遠くへ」と突っ走っていたハチマキにブレーキをかける存在、タナベが登場。さらに宇宙開発に異を唱える活動組織も現れて、ハチマキの逡巡は強まる。でもそれを通していろいろ考えていろいろ吹っ切ったハチマキの表情の清々しさは、非常に印象的。連載ペースが異様にゆっくりしているだけあって、気合い入れて作り込まれていて、一話一話、とても読みごたえがある。作画や作劇の乱れのなさは美しいといっちゃっていいほど。そういえば今回の巻はそんなに宇宙空間は出てこない。それでも立派に宇宙、そして浪漫があります。早く続きが読みたい。てなわけでオスマンのほうのデータもちょっとだけ更新。
今気づいたけどこの前のモーニングの「野球狂の詩」(水島新司)に珍しく外人さん、ペタジーニが出ていた。しかしなぜか鼻ヒゲが。ちなみに「あぶさん」のほうで描かれたヤクルトの選手は今のところ古田のみ。
【雑誌】ヤングチャンピオン 11/13 No.22 秋田書店 B5中
「気分はグルービー」などの佐藤宏之が久々に新連載。タイトルは「樹里」。出だしとしては元カメラマン志望の写真屋の雇われ店長と、彼と肉体関係にある17歳女子高生の樹里のやりとりからスタート。どういうお話になるかはまだなんとも判断はつかないけれど、気怠いムードとか、佐藤宏之らしいっちゃらしい。作:金城一紀+画:近藤佳文「GO」。不良ケンカものとして今のところ進行中だが、サバサバしてて豪快でけっこう気持ちいい。岡田和人のときどき登場シリーズだった「天使じゃないッ!」は今回で最終回。Hなシーンはなかったけど、きれいにしめくくり。
【雑誌】近代麻雀ゴールド 12月号 竹書房 B5中
みやわき心太郎『雀鬼は「雀気」である』前編。うわ、やべえ、この作品。桜井章一崇拝がかなりヤバ〜いとこまで進行してて、正直怖い。最近はあんまりないかもしらんけど、昔駅前とかでキリスト教系の宗教団体の人が配ってた細長い冊子の漫画みたいなアレにそっくり。絵のタッチもそうだし、横長のコマを積み重ねていくコマ割りも、コピーして貼り合わせて綴じればまんまああいうのができ上がるという感じ。いきなりこんなもん読んじゃうとどっと疲れる。これ後編もあるのか……。神田たけ志「ショーイチ」(闘牌原作:安田潤司+原案:柳史一郎+協力:桜井章一)は最終回。
【雑誌】漫画アクション 11/6 No.45 双葉社 B5中
4週集中連載、環望「アパートの鍵ください♥」がスタート。とあるバイト少年の部屋に、同じアパート内のその他の部屋が大改装されることになったということでそこの住人の男3人が一時的に泊まることに。さらにはバイト先で知り合ってすぐHもさせてくれた娘も転がり込んできて……というところからお話スタート。男4人vs.女1人、くんずほぐれつのHということになるのかな〜ということで、その手のシチュエーションが好きな俺としてはちと期待。
【雑誌】漫画サンデー 11/6 No.43 実業之日本社 B5中
ジョージ秋山「生きなさいキキ」。前回、壮絶な展開だなーと思ったら持ちこたえた。それにしてもキキが「僕のお母ちゃんとオマ○コしたからでしょう」と叫んだ後の周囲の反応は、まさに「ハラホロヒレハレ」という感じでダイナミック。すごいな。この若い女の尻とか。小田扉「マル被警察24時」。前から思っていたことだが、この人の描く犬の顔はとてもいい顔している。犬ならではのもっさりした感じがよく出ていて味わい深い。
【雑誌】ミルクコミックさくら Vol.19 松文館 A5 [Amzn]
毎度おなじみロリ系のご本。まずはちんじゃおろおす「らぶ♥いも」。父親が再婚して、相手方の連れ子が妹に。それがたいへんにかわいくてお兄ちゃん困っちゃう、そういうお話。一緒に暮らし始めて3年になるけど、この妹はなぜかまだ「ですます体」で語りかけてくる。「起きないとダメです朝ですよう」。くそー、かわいいじゃねえか。許すまじ。中村みずも「The Fountain Of Salmacis 〜サルマシスの泉〜」。毎度のことながら、鉛筆描きのタッチがとても美しくて目立つ。それと、もり☆ひろみ「いたずらっ娘♥」。この人は「モリヒロミ」という音でいろんな表記があるなあ。最近はアダルトなエロが多いけど、やっぱりロリのほうがこの人の場合はヒット率が高い。
【単行本】「仮面ライダーSPIRITS」2巻 村枝賢一 講談社 B6 [bk1:1巻/2巻]
アツすぎる仮面ライダー漫画の第2巻めはライダーマン、X、そしてアマゾン。このあたりのライダーたちにはさほどなじみがないので1巻ほど燃えないんだけど、やっぱり村枝賢一の語りは激しいし面白い。「なじみがない」といったものの、実はライダーマンにはけっこう萌え萌えである。子供のころ、ライダーマンについては「ライダーのくせにマンかよ」とか「顔が半分出てるじゃーん」とかいう印象が先に立って「なんか冴えないライダー」と最初は思っていたのだった。ところが石ノ森章太郎漫画を立ち読みしたら、ライダーマンがやたらカッコいいんだよね。自らの身体を改造するという意志の強さ、それから漫画ではおいしい場面で出てきていいところをかっさらってたような気がする(これはライダー全員集合編みたいな漫画の中で)。そういう思い入れもあるんで、ライダーマン編はもう少し長くしてもらいたかったところでもある。アマゾンはちとワイルドにすぎる感じがしていた。ウルトラマンでいえばレオに当たるだろうか。別にレオがワイルドなわけじゃないんだけど。その後、自分のライダー熱が高まったのはスカイライダーだった。というわけで今後はスカイライダー編、そして来るべき歴代ライダー全員集合編を楽しみにしている。
そーいえばトップでも告知しているとおり、電源設備の法定点検作業によるpicnic.toサーバーの一時停止は今週末です(10/27土曜日 AM10:00〜PM6:00)。picnic.toサーバーの各Webページの方々も、告知の必要がある場合はお早めに。
最後通牒年内閉鎖予定なのですね(<提携サイト募集のお知らせ> の項)。うーん残念。あれだけ文章に臭みがなくて読みやすく、インプットとアウトプットのバランスが取れているWebというのはこれからもそうそう出てこないんじゃないかなーと思う。このサイトが出てきたときは「ウチは漫画評系ページとしてはもう旧世代になったな」と思ったし、「ウチもそのうちやめちゃってもいいな」と楽な気分になれてたところは大いにあるんですが。でも高嶺颪さんは学生だとお聞きしてるのでこれから就職活動や卒論もあるだろうし、あれほどまでにチェックする尋常でない労力を思うとなかなか軽々しく「やめないでー」ともいえないです。ともあれ続く間はこれからも楽しみに読ませていただきます。
お、このアイワのデジカメ機能付きICレコーダー IC-DP200はちょっといいな。ただ、内蔵メモリが16MBというのはデジカメ機能を持ってるわりには少なすぎだろーという気もする。いちおう最長260分録音可能だから、俺が今使っているソニーのICD-MS2+32MBメモリースティックの最長267分とそんなに変わらないけど、高音質モードだとICD-MS2+32MBが最大129分なのに対しアイワ IC-DP200の内蔵メモリ16MBでは60分。これはちとつらいか。メモリ内蔵タイプだから容量増やせないし。付加機能付きICレコーダーとしては、メモリにSDカードを採用しててMP3再生機能のある東芝のIC-SD1もいいんだけど、音楽で記憶領域を圧迫しちゃうというのもなんか違う感じはする。MP3プレーヤーとしても使うならメディアを2枚持ち歩くほうがいいのかな。まあ個人的にはデジカメ機能のほうが魅力なので、アイワのほうで、内蔵メモリが32MB、もしくは何かメディアを使えるモデルが出たら買い換えを考えてもいいかもしれない。とりあえず今は静観。
【雑誌】ヤングキング 11/19 No.22 少年画報社 B5中
才谷ウメタロウの新連載「魂鋼」がスタート。家の蔵にあった刀に触れたところ、主人公・隼人の秘められた能力発現、幼なじみの女の子・桜とともにタイムスリップして到着した先は江戸時代だかなんだかの斬り合いの真っ最中。てなところから始まるタイムスリップ剣劇ストーリーといったところ。とりあえず序盤の見どころは、ねぼすけな主人公を迎えにくる幼なじみのオンナノコ、といったところでしょうか。「遅いゾ、ぷんぷん」とまんまいうわけではないけどそんな感じではあります。佐野タカシ「イケてる2人」。コイズミがメイドコスプレ。中西やすひろ「愛DON’T恋」。展開早いな〜。しかも相変わらずおにいちゃん守は最低っぷりを発揮。まったく誰にも感情移入しようがない漫画だな。すげえ腐れっぷり。好きだ。花見沢Q太郎「ももいろさんご」。堰を切ってしまったらやりまくり、な三悟と湊。ラブラブしつつ、H度は高まり、さらにトロットロな世界に。ええの〜。
【雑誌】ヤングマガジン 11/5 No.47 講談社 B5中
古谷実「ヒミズ」。うわ、あのいい人であるかに見えた元ホームレスのおっさんはこんな奴だったのか。こりゃまた不穏な展開になってきた。わくわく。阿部秀司「エリートヤンキー三郎」。さすが徳丸高校。ボクシング大会もむちゃくちゃだ。愉快。オーウーヨー。
【雑誌】ビッグコミックスピリッツ 11/5 No.47 小学館 B5中
能條純一「J.boy」。新連載。台湾・緑島の刑務所に投獄された「J.boy」ではないかとうわさされる謎の少年。 初っぱなからいきなり逃走劇が始まったけど、まだ彼が何者なのかとかなんでこうなったかとかは全然分からない状態。柏木ハルコ「花園メリーゴーランド」。いつの間にやら相浦くんが柤ヶ沢のぺースに取り込まれてきている。村で唯一、その風習を受け入れ切ってないような少女・澄子も結局は相浦くんを柤ヶ沢から離れられなくしているだけかもしれない。もりやまつる「疾風迅雷」。原田左之助がカレーをがつがつ。キレンジャー的な役回りを果たしているのがなんだか可笑しい。ロドリゲス井之介「ふたりの大井川就職日誌」。最終回。だんだん妙に濃い面白さを発揮していってて、最後のほうはけっこう楽しみだった。この漫画、韓国版も出すらしい。マジすか〜? で、次号では高橋しん「最終兵器彼女」が最終回。どんな結論になるんだろう。楽しみ。
【雑誌】週刊少年ジャンプ 11/5 No.47 集英社 B5平
澤井啓夫「ボボボーボ・ボーボボ」。すごいバターだ。毛狩り隊の面々もなかなか奥が深い。鈴木信也「Mr.FULLSWING」。合宿の第1メニューは最短距離20kmの山をサバイバルしてクロスカントリー。今どきこんな野球と関係なさげな過剰な特訓をする漫画というのも珍しいかも。佐藤ヨシタカ「蛙少年カワズくん」。ゲコ湖というなんかベタな名前の呪いの湖のせいでカエル少年になってしまった少年が、呪いを解く乙女の接吻を得るため、都会の学校にやってくるというお話。ドタバタ学園モノとしてけっこうまとまってる。どちらかというと連載向きの話かも。
【雑誌】ドルフィン 12月号 司書房 B5中
最近漠然と司書房系のエロ漫画雑誌がヌルくなってきているような気はしてたんだけど、山井坂梅太郎の4コマ「変なやり方」によれば、「ツカサ書房では対等な男女の和姦ものしか描けなくなった」とのこと。なるほど、それか。まあ個人的には殺伐としたハードな強姦ものばっかでもイヤなんだけど。やっぱりバランスが良くないとね〜。
御堂つかさの新連載「アミューズメント☆スター☆」。従業員が女の子ばっかのゲーセンにバイトで入った男の子が、店員のコたちとウッハウハ〜になるというお話である模様。この人のエロは肉弾がプリッとしててけっこう好き。まあ最近ゲーセンはあんまり繁盛してないらしいし、こんな余裕のある店はないとは思いますが。みやびつづる「肉嫁」。さすがの熟女ぶり。和服の奥様が見ず知らずの男を2本並列処理。汁気たっぷりでエロエロ〜。北川トウタの眼鏡っ娘OLシリーズ「OLフラストレーション」は第4話め。今までのヤラレる眼鏡っ娘OL(巨乳)と、彼女をいいように使役する先輩OL以外に、今度は新キャラのお嬢さまOLも登場。ますます賑やかに。十分可愛いしエロもバシバシやってるし好きなシリーズ。
【単行本】「ROAD〜輝ける道〜」1巻 塀内夏子 講談社 新書判 [bk1]
塀内夏子ページのほうに追加。以下、そっちと同内容です。
今回塀内夏子がテーマとして選んだのは、実業団・学生の別なく争われる日本唯一のオープン駅伝。各チームでレギュラーになれなかった選手で作られる「混成チーム」の面々の活躍を描いていく作品である。このチームに集められたのは、かつて「天才」といわれた少年や、今まで選手になれずずっとマネージャーをさせられ悔しい思いをしていた大学生、それから将来を嘱望されながら事故に遭いそこからの復活を目指す選手などさまざま。彼らの力走を、それぞれのドラマを交えながら描いていくという形式。
さすがに塀内夏子らしく構成が手慣れていて、最初雑誌で読んでいるときはそのおかげで若干印象が弱くなっていたんだけど、単行本になって読み返してみたらこれがちゃんと面白い。それぞれのドラマはクサいくらいだが、物語展開がスムースで読みやすいし、気づいてみると引き込まれている。何より走ってる姿が気持ちいい。たぶんそんなに長くはならないと思うけど、まとまった佳作となりそう。
【単行本】「ピチピチ★ピーチ」 ハルマチコ 集英社 新書判
【単行本】「オトコのコ オンナのコ」 ハルマチコ 集英社 新書判
「キャンディPOP’n ROLL」「LOVEパワー2000」のあまりの素晴らしさに心を打たれ(そのときの感想は7/23、9/24の日記をどうぞ)、
ついついハルマチコ著書を全部揃えてみたんだけど、いや〜この2冊もすごかった。
この2冊は1998〜1999年ってことで上記2冊よりも発行時期はちょっと前。何気にこの人って毎年1冊ずつは単行本出してるのね。で、このころの作品は基本的にいかにも少女漫画らしい少女ラブストーリーもの。なんだけどまあ主人公のオンナノコがオトコノコと出会ってから恋に落ちるまでが超速攻。どうも登場人物はかなり脊椎反射で動いているので、読者にはそこらへんの情動は理解しづらい。というかこれは語り方がすごく下手なんだからだと思う。で、まあ非常に手っ取り早く恋愛話が展開するんだけど、その内容のこっぱずかしさといったらない。一話だけでも相当なもんなのに、2冊合わせて10話もあるもんだから、ぷるぷる身体を震わせ身悶えしつつ、休み休み読みました。
この人の作品の場合、恋愛話に必ずといっていいくらいヘンなアイテムをからませてくるんだよね。それが例えばGショックだったり薬局の薬だったり。ここらへんのアイテム選びや使い方のセンスは絶対にヘン。だって、例えば「Let's go!!」(「オトコのコ オンナのコ」収録)なんかだとそのアイテムは捨て猫なんだけど、オトコノコに「優しくするくらいなら飼え」といわれて、オンナノコは家じゃ猫を飼えないもんだから、ペットを入れるあのなんつーの、電車に乗せるときなんかに使うカゴ、あれに入れたまま授業中でもなんでも始終猫を持ち歩いちゃったりする。で、オトコノコを追っかけて走るときはそのカゴをぶんぶん振っちゃったりして。それ、猫がカワイソウだよ……。同じく「オトコのコ オンナのコ」収録の「お願い!ガーリック」なんぞはタイトルどおり、ニンニクですよ、ニンニク。二人ともニンニク大好きという縁で惹かれあった二人のラブストーリー。きっと「ニンニクってハートの形してるよね」というところから思い付いたんだろうけど、クライマックスなんか口に生(だと思う)のニンニクくわえて口移しキッスですよ。なんじゃそりゃ〜。
この人、漫画はすごくうまくない。でも、そうであるからこそ強烈な劇薬的漫画として作用している。正直、うまくなって小さくまとまったりしたらこの珍妙な味は出ないと思うんで、あまりうまくならんでほしいなあと思います。
結婚しました! もちろん俺がじゃなくて、前の会社(今月末まで籍はあるんで「前の」はいらないか)で同僚だった女性編集者とパソコン系のライターさんが。というわけでそのケコーン式に出席するため新宿へ。パソコンオタク系業界人同士のケコーンということで、その筋の人がわんさかわんさか。あのメンツが全員スーツを着てるなんて、とか思ってしまった。かくいう俺も、ここ数年スーツを着るたびに「これ着るのいつ以来だったっけ」と思うようになった。で、式のほうはパソコンオタク的ネタがビシバシながらも賑やかで楽しいものでありました。やじうまPC Watchに上がっているとおり、PowerPointによるプレゼンとかも行われてたし。こういう機会になると、普段は呑まないようなシャレた酒が呑めるので(シャンパンとか)カパカパ呑んでたら、けっこう酔っ払っちゃって帰ってきたらもうスカーッと沈没。まあ何はともあれ、おめでとーございましたー。
【雑誌】OURs LITE 12月号 少年画報社 B5中
今掛勇「LAND BLUE マレの風」が巻頭カラーで連載スタート。未来世界を舞台にした少年少女の冒険活劇といった感じかな。まだ世界設定が一部しか見えてないので説明はしにくいけど、作画は適度に線の太いペンタッチがメリハリ利いててかっこいいしお話にも深みがありそう。でも次回の掲載が2月号ということは隔月連載になるのかな。犬上すくね「恋愛ディストーション」。お医者さんと付き合い始めた女の子のお話。恋愛初期で、頭の中でいろいろ会話をシミュレーションしたりするも、なかなか二人の時間は噛み合わず。何やら初々しいところがあってよろしーですな。おがきちか「ハニー・クレイ・マイハニー」は11月29日単行本発売ってことで、「販促編(仮)」が掲載。なんで「(仮)」なんだろ。
騎崎サブゼロ「ボロネーゼ」。彼女マヨ子にぞっこんの料理人が主人公。だけどつきあってるうちに、彼氏の姿勢は知らず知らずのうちに変わっていって、それは彼のつくるボロネーゼにも現れていたのだった……といったお話。というわけでやたら達者な絵柄の騎崎サブゼロ再登場。お話のほうはまだちょっと舌足らずなとこがあるかな? 今度はもう少し動きのあるお話を読んでみたい。山名沢湖「なつくさ万歩計」。運動不足による関節音、万歩計と、主婦的で日常的なアイテムでもしっかりファンタジーさせてしまうのはなんだかすごい。まさか鮭の切り身がこんなにファンシーであるとは。中前英彦「RAPE ME!」。タイトルは一見不穏だけれども、中身のほうは静かなフラレ男の呟きです。しんねりゆるやかな触感がステキ。
【単行本】「ニコニコ日記」2巻 小沢真理 集英社 新書判 [bk1]
シナリオライターのケイが、知り合いの女優さんに押しつけられた隠し子のニコ。二人の疑似親子的生活に、さらにケイの恋人となる青年コウちゃんも加わり、ますます一家っぽさは増していく。でも本来不自然な形であるということに対する悩みも増えてきて……という2巻。1巻あたりに比べると「ニコかわいー」とばかりもいってはいられない、大人と子供の家族ドラマとなってきている。でもまあニコはかわいいんですが。
【単行本】「LET IT BE!!」1巻 こいずみまり 小学館 B6 [bk1]
成績優秀だけど貧乏一人暮らしな学生さん由里透くんの部屋に、ある日自分にそっくりなかわいー女の子が転がり込んでくる。その娘はナナと名乗り、透のクローンなのじゃよーというのだが。そんな二人の様子を見て、透くんの想い人であり、いつも彼に成績で負けててクヤシー思いをしてるおぜうさま、桜小路さんが誤解したりするのだが……。とまあそんな感じでドタバタと進むラブストーリーだかなんだか。連載時にいつも書いてるけど、おぜうさま桜小路さんがたいへんよろしいです。一見高ビーな外見なのに、けっこう純だったりして。思いがけないハプニング〜的なことも多く、まったくもって楽しいですわい。
【単行本】「警視総監アサミ」5巻 作:近藤雅之+画:有賀照人 集英社 B6 [bk1]
この巻の目玉は、なんといっても地上50メートルで停止してしまったロープウェイから脱出するエピソード。アサミたちが休暇で温泉に来ていたところ、強盗事件の犯人をたまたま目撃。で、犯人を追ってロープウェイに乗り込んだところ、途中でロープウェイが故障して停止。そこからの脱出劇が描かれるんだけど、アサミたちが着衣をつなぎあわせたひもで地上から救助ロープを引き揚げているその横で、ロープウェイのガイドのねーちゃんが「事を公にしないでくださいね」と全裸になって茶髪にーちゃんにフェラチオしたりセクースしたり。それがアサミたちの救助活動にからんでくるわけでなく、まるで別の場所で行われているかのごとく完全にパラレルに進行する。このエロの挿入具合の強引さ、不自然さはなんともすごい。でもそのエロが不必要かといえば、たぶん必要なんだよね。だって、これがなかったら刑事モノとしてはショボショボの極みだし。捜査部分の歯ごたえのなさは、毎度驚かされるほどだ。