2001年6月上旬


6/10(日)……ルートフフに告ぐ

 眠いので能書き省略〜。

【単行本】「ルート77」 土田世紀 小学館 B6 [bk1]

 コミックGOTTAで連載された一話完結形式の青春物語。「もうひとつの尾崎豊物語…」というキャッチがつけられている。尾崎豊の歌はあんまりちゃんと聞いたことがないんでこの作品本来の魅力をフルに味わえてないかもしれないんだけど、こういう青臭さがぷんぷんするお話は好きだ。とくに将来プロレスの道を目指すと誓い合った中坊三人組が突っ走る巻頭作「BMW」は勢いがあっていい。それはそうとカバー見返しのところ、学生服を着てギターをかき鳴らしている土田世紀近影がいい味出してます。

【単行本】「なんてっ探偵アイドル」4巻 北崎拓 小学館 B6 [bk1]

 わりとどうでも良さげな作品ではあると思います。でもなぜだか好きだ。自分がなぜこの作品が好きなのかを考えてみるに、この作品の実に割り切った「アイドルっぽさ」に魅力を感じているからなのではないかと思われる。推理モノとしてはトリックなどかなりチープなときも多いんだが、そこがかえって「アイドル主演番組」的なノリを感じさせ、そういったテレビ番組を見て育った人間を妙にうれしくさせてくれる。というほどアイドル主演番組を見てるわけではないんで、いい加減なこといってますが。でもとりあえず「カワイイ女の子」を見るのは心華やぐし楽しいなあ、と。そういう気持ちを満足させてくれるという点で、さほど物語上で意味を持たないサービスカットとか、こまごまとした描写(上着を脱いだ梨奈姉のブラウスの胸元がぷるっと揺れるとか)が果たしている役割はけして小さくはないな、と思ったりするのだった。

 じゃあ推理モノの部分はいらないじゃんという人もいるかもしれないが、推理はやらないにせよ何かしらそれに代わるものはたぶん必要なんだと思う。「アイドル」という部分以外を排除しちゃうと、「アイドルのし上がり」的ストーリーなりなんなりに持ってかなきゃならんわけで、そうするとどうしても生臭くもなろうし現在みたいな軽さは生まれないだろうし。どっちにも力が入りすぎてないのが功を奏しているような気がする。

【単行本】「春よ、来い」5巻 咲香里 講談社 B6 [bk1]

 結局お兄ちゃんは二股モード本格突入。常々眼鏡娘のほうがいいのではないかと思っていたが、しかしばいんばいんなナイスバディの魅力にも抗しがたいものがあるのもまた事実ではあろう。それにしてもなんでこの男ばかり。妬ましい。

【単行本】「エヴァーグリーン」 米倉けんご ワニマガジン社 B6 [bk1]

 著者後書きによれば、2話以上ある連載をきちんとした形で完結させたのはこれが初めてなんだとか。この作品は親友同士の少年、そしてその片割れの姉二人、4人の愛と青春の物語とでもいえるだろうか。けっこう人間関係が入り組んでいるんで以下に整理。

・モテモテ少年・ユタカとちょっと暗めな尚雪は親友同士
・尚雪は、姉その1・萌子と肉体関係にあるが(のち妊娠もする)、本当に好きなのは姉その2・若葉である
・若葉も実は尚雪を愛している
・ユタカも若葉が好き
・尚雪−萌子の関係を知った若葉はユタカを受け入れる
・それを見て尚雪嫉妬
・その尚雪を見て萌子嫉妬
・その萌子に当てつけられて若葉嫉妬
・嫉妬する若葉を見てユタカ嫉妬

 という具合である。このような四すくみ状態が煮詰まっていき、最終的に昇華するまでを描く。抑えきれず迸る気持ちを描く筆致は緊迫感があるし情熱的。身体一杯で愛を求めているかのような4人の姿の描写は説得力がある。ヒリヒリするような作品。

【単行本】「性本能と水爆戦」 道満晴明 ワニマガジン社 B6 [bk1]

 相変わらずのセンスの良さ。キャラクターの造形はシンプルだけど魅力的。輪郭線の中はあまり描き込まないけれど、その輪郭線のフォルムが見ていてたいへん気持ちいい。そしてお話も不思議な味わいのあるものが多くて、常に意表を衝かれる。おとぎ話的構成で人魚と彼女が愛した男の悲劇を描いた「海と毒薬」あたりは構成が巧みで見事だし、町で出会った上半身だけ土の外に出ている女の子の下半身を求めて男が地底をさまよう「大陰唇デストロイヤー」は発想が面白いし皮肉なオチもいいし、「PHANTOM PAIN」あたりは素直に感動できる話だし……と、どの作品もいちいち気が利いてていろんな味で楽しませてくれる。ハズレもとくにない、さすが鮮やかな短編集。

【単行本】「ゆみこ汁」 町野変丸 三和出版 A5

 この前「かっこいい自転車」(太田出版)が出たばかりだがまたまた新刊。今回もいつものごときゆみこちゃんもの。考えてみれば町野変丸漫画の歴史はゆみこちゃんの歴史といってもいいくらいなのだが、長い年月をかけてゆみこちゃんはすごいモノになっている。彼女が体内に入れたものは数知れず、また肉体変化のバリエーションも枚挙にいとまがない。そして読者的にも、もうゆみこちゃんが何をやろうと当たり前のものとして受け入れてしまっている。惑星一つくらい身体に入れても、おそらくは「ああゆみこちゃんだから仕方がない」って感覚ではなかろうか。こういう状態になってしまった今、町野変丸が作品で既存読者を驚かすというのはすでにかなり難しくなってしまっているわけで、ギャグ漫画というのは本当にタイヘンなものなのだなと思わずにはいられない。そんな状況でも背伸びしないで常にマイペースな(ように見える)のは実に町野変丸らしいっちゃらしい。それはそうと、今回の収録作品の中では「バラバラゆみこちゃん」がとくに好き。ネタをバラしてもしょうがないんで詳しくは書かないけれど。

 bk1にないようなんでeS!BOOKSのほうにリンク張っときます。あと町野変丸ページのほうにもデータ追加


6/9(土)……トンガリジャコーン

 土曜日はついぐーぐー夜まで寝てしまう。普段時間がないのを言い訳にしてたりするけど、こういうところで派手に無駄遣いしてるのが本当はいけないんだよな。

【雑誌】メガキューブ Volume4 コアマガジン B5平

 田沼雄一郎「少女エゴエゴ魔法屋稼業」。ようやく新作が掲載されたか、と思ったら後半は鉛筆描きのまま。これはかなりガッカリ。竹下堅次朗「よいこの唄」。こちらは絶好調。やっぱりこの人は本当に女の子好きなんだろうなあ。すごく熱意を感じる。香坂さん男からも女からもモテモテ。ほしのふうたは4ページのみ掲載。「早苗ちゃんと森のクマさん」。こちらもロリ度高くて良い。楽しそうな、崩した表情が好き。町田ひらく「Chocolate Adam」後編。後味苦い物語を、さすがの鮮やかさで描いている。線に雰囲気があり、とてもかっこいい。タカハシマコ「カントリーロード」は相変わらずきれい、かわいい。8ページと短く、Hシーンもないけど少女の気持ちを美しく描いた物語は満足度十分。あと平木直利、茅薙隆裕などなど、今号は全体にロリ度高めな気がする。

【雑誌】零式 Vol.30 リイド社 B5平

 天竺浪人の新連載「AFTER S」が始まった。実のところまだどんな話になるんだかはよく分からないのだが、1回めは女教師が生徒たちによってたかって輪姦されてます。この人の描くエロはフェラチオがたいへんいやらしいと思う。ちんちんも良い形。ちんちんといえば、零式に鬼ノ仁が初登場。タイトルは「きみのなか」。相変わらず血管ビキビキ。すえひろがり「TAG」は今回もしっとりエロい。羞恥体験を思い出して女の子が興奮しているあたり、下手なセックスシーンよりも興奮するものが。

【雑誌】コミックライズ 7月号 メディアックス B5中

 今号で最終号。といっても7月6日から成年向けマークがついて、「コミックPOT」という雑誌にリニューアルされるんだそうな。なんとなく「コミックPOT」ってどこかで聞いたような、そしていまいち冴えない誌名に見えちゃうんだけど……。うーん、ロゴデザインしだいかな。ライズについてはときどきEB110SSや朔ユキ蔵が載ってるときくらいしか買ってなかったのだけど、久しぶりに読むと面白そうな連載もあって、話が分からないのがちょっと悔しい。矢凪まさしとか鷹久邦弘とか猫玄とか。読切については、やっぱり朔ユキ蔵「放尿少女隊参上」が面白いなー。なんつっても最初っから「私達!!」「一心同体放尿少女隊!!」「東西南北あらゆる場所で放尿かます」「破廉恥乙女集団です」とくるんだから。こんなに達者な絵なのに、キャラがなんと見事にブッ壊れていることか。

【雑誌】コミックオルカ 7月号 司書房 A5中

 BENNY’S「露出マン」。白昼堂々爽やかに露出! 露出を「R」と略すセンスがなかなかよろし。ノリは軽いけど、エロのほうもふんだんでソソる。とくに巨乳たんが好きな人にとっては。稲葉晃次「あなただけの…」。この人の絵はかなりキャッチーになってるなあ。メイドさんがしっかりかわいいし、エロも充実してるし。それからうさぎのたまご「エッチ大好き」。この人はやっぱりいい。ニコニコ楽しいノリなわりに、なんかみんな変態っぷりがかなりなもので、嬉々として野外露出とか縛りとかやってる。やってることが過激なわりに、ノリがすごく軽く絵的にも楽しげ。そのコントラストが面白い。この人の作風は独特のもんがある。

【単行本】「ダイタン・ステキ」 森高たかし 司書房 A5

 明るく元気よく、かつけっこうムッチリとしたエロさが持ち味、森高たかしの3冊め。司書房系雑誌にあってバラエティ班とかいわれちゃうくらいにドタバタな作品を描いてるんだけど、でも何気に身体の描き方とか端々にピタッと吸いつくような質感があって実用面でもいい塩梅だと思う。チャイナ娘の娘々シリーズあたりでも、普段は暴れん坊な娘さんがHなことされて流されてっちゃうところが、普段との落差もあってソソったりする。あともちろんドタバタのほうも勢いがあって、気軽に楽しんで読める。bk1にはないみたいなんで、eS!BOOKSのほうにリンク張っときます。

【単行本】「闘破蛇烈伝DEI48」7巻 前川かずお 講談社 B6 [bk1]

 今回も力いっぱい馬鹿やってます。トンガりまくった男根、乳首の総攻撃を受けて苦境に陥ったかと思ったら、破武男の蛇根が一皮むけてパワーアップしたりとまったく忙しい。そして今回は裏手の女版ヤンマガKANSAIに掲載された「闘美女烈伝RE-DEI48」も併せて収録。おっぱいに兎のアザを持つ娘「姫乎(ひめこ)」が、繋ぎ男69人の元を回って彼らを満足させていくといった話。最初の繋ぎ男からして大仏に埋まってるし、果有波液(かうぱえき)は出すし、こちらも本家に負けず劣らずイカしたことになっている。いつもながらに豪快愉快。

【単行本】「ぷちぷちラビィ」2巻 天野明 講談社 B6 [bk1]

 この巻でおしまい。田舎の村から都会に派遣されたうさぎ大使な女の子3人組、おおむねその中心格であるクレイジーな美少女セイジがハイテンションに暴れまくるギャグ漫画。セイジの言動・行動がかなり脈絡なさげでハイスピードで回転し続ける。ときどき滑ったかと思うこともないではないけど、とにかくギャグが次々機関銃のように連射されるので、だんだんそれが利いてくる感じ。表紙はカワイイんだけど、実際のところはクセモノである。まあそんなわけでしつこいけれども「少年スピン」もぜひ単行本化してほしい。あっちはさらにクレイジーでテンション高かったと思うんで。


6/8(金)……こっちの槌鋸

 今日の発見その1。「兵庫県でツチノコに似た生物発見!」。ツ、ツチノコですかぁ……? 消えちゃうかもしらんので一部引用。『兵庫県美方町が7日、幻のヘビ「ツチノコ」に似た生物を捕獲したとして住民や報道陣に公開した。この生物は土木作業員が6日発見し、町役場に届けた。体長約110センチで、胴回りはほぼ均等。短いしっぽが付いているため、一般的なヘビとは外見が異なるという。同町はこれまで、イベントなどでツチノコ発見に力を入れており「本物に非常に近いと思う」と期待を寄せている。』。まさか21世紀にもこの話題が出てくるとは。というわけで美方町のホームページを見てみました。うわ、緊急情報があるよー。写真も見れるよー。あと、みかた残酷マラソンというイベントが気になる。

 今日の発見その2。そうかー、「警視総監アサミ」の作画やってる有賀照人って、「舞ってセーラー服騎士」の人だったのかー。と、さっき「週刊少年ジャンプ・アシスタント系統図」を見て気づいた。あと、今バンチで「眠狂四郎」を描いている柳川喜弘は、柳川よしひろ名義で「VICE」などを描いていた人だったのか、とか。

▼購入済み未読分
【雑誌】コミックオルカ 7月号 司書房 A5中
【雑誌】メガキューブ Volume4 コアマガジン B5平
【雑誌】零式 Vol.30 リイド社 B5平
【雑誌】コミックライズ 7月号 メディアックス B5中
●早売り(12日)
【単行本】「ぷるるんゼミナール」2巻 ながしま超助 双葉社 B6
●たぶん早売り
【単行本】「ダイタン・ステキ」 森高たかし 司書房 A5

【雑誌】ヤングアニマル 6/22 No.12 白泉社 B5中

 たくまる圭の新連載「吉浦大漁節」がすごくいい始まり。小さな港町で、親がいない家に一人住む少年の物語。家庭環境的には不幸なのだけど、元気良くまっすぐなさまは見てて気持ち良く、応援したくなる。そして作画の雰囲気がすごくいいなあ。スクリーントーン非使用ではないけど、極力ペンで細かく描き込んでてすごく雰囲気がある。第1回だけを読切作品として出されても十分満足できる出来だったけど、今後の展開もとても楽しみ。

【雑誌】ビッグコミックスペリオール 6/22 No.13 小学館 B5中

 新田たつお「チェン爺」が最終回。うーん、ちともの足りないというか、なんか性急にハッピーエンドに持ってっちゃったなという気がする。ところで最近、魚柄仁之助のコラム「儲け道」がけっこう気に入っている。今回はおうちの台所で簡単に燻製を作る方法。この前載ってた安くフグを食う方法も良かった。こういうメシ系のネタは好き。

【雑誌】ビッグコミック 6/25 No.12 小学館 B5中

 青柳裕介「まぐろ土佐船」が今回も面白いなあ。何が起こるか分からない戦場の厳しさを力強く描き出してる。山本おさむ「聖」。C級2組編決着。村山の強さが際立つ。読んでて力が入る。あと、小学館第48回新人コミック大賞一般部門の第1次・第2次審査結果が発表されているんだが、ここで第2次審査を通過している澤田賢二って、もしかして「鍍乱綺羅威挫婀(とらんきらいざあ)」の人だろうか。だとしたらうれしいんだけど。

【雑誌】YOUNG YOU 7月号 集英社 B5平

 谷地恵美子「明日の王様」がついに最終回。最後までポジティブで素直に楽しめるいい作品でありました。コンスタントにずっと面白く、他の作品が低調気味なときでも雑誌全体を底支えしてきた作品というイメージがあるので、終わっちゃうとけっこう影響デカいかも。でもまあ新作もそろそろ読みたいとこだし、次に期待ってことで。岩館真理子「アマリリス」。相変わらずキャラが天然だ〜。ふわふわとして、ほっとくと空に浮かんでってしまう風船みたい。やっぱりコレは、ホンモノでないと描けないノリって気がする。

 んでもって次号は羽海野チカが読切で登場するらしい。やたー。CUTiE comic休刊後どこに行くかが注目されていたけれど、YOUNG YOUなら作風とも合ってると思うし文句なし。YOUNG YOUレベルくらいの規模で、多くの人に読まれるべき作家さんだと思うし。

【雑誌】FEEL YOUNG 7月号 祥伝社 B5平

 やまじえびね「LOVE MY LIFE」が最終回。ちょっと最終回は意表を衝く展開もあったけど、同性愛というテーマをずっと非常に注意深く、真摯に取り扱うストーリーには緊迫感があって面白かった。単行本も9月に出るらしい。内田春菊「吉沢陽子物語」。うわー、イヤな話だなあ。考えてみると、ここで描かれるヒロインたちは、そんなに飛び抜けて目立つほどイヤな女ではないんだよね。ある程度、分からないではないくらいにフツー。でも彼女たちの行動を描き出す内田春菊の筆は残酷で、実に容赦がない。読んでいると非常に鬱々とした気分になってくる。そういう神経を逆撫でするような刺激がマゾヒスティックな快感を与えてくれる。単行本にまとまるのかー、これ。なんか買っちゃいそう。そしてまたイヤな想いに浸るのだ。

 南Q太「こどものあそび」。田舎の男子女子の、恋愛とか言い出す前の時期の一風景。なんともなさげなシーンなんだけど美しい。三原ミツカズ「DOLL」。今回も面白い。学生時代の男二人女一人、仲良し三人組がその後たどった道を描いている。今回はとくに、ドールがどうのということは意識させないで、しっかりドラマを組み立てている。コンスタントにすごくうまい。魚喃キリコ「strawberry shortcakes」。今回はとくに、シンプルながら一本一本の線がすごく雰囲気のある作画力が際立って見えた。

【雑誌】エースネクスト 7月号 角川書店 B5平

 岩原裕二「地球美紗樹」。いよいよお話がダイナミックに動いてきた。今回はかなりヒキが強く、次どうなっちゃうんだ〜とヤキモキ。森田屋すひろ「プリプリプリン」。かわいい絵柄、軽快なノリで、何気にどうしようもないこといってていいですな。「ボーイズラブを究めればもう怖いもの無しだってなっちゃんが言ってたプリ」。なるほど。で、次号からは石田敦子の新連載が開始。

【雑誌】近代麻雀オリジナル 7月号 竹書房 B5中

 うちの文吾「変身リーチ少女シャオパイロン」。ゲーセンの脱衣麻雀ゲームから出てきた麻雀の精が、全然つかん男にとりつくという話。設定からオチまでしょうもなくてよろし。

【雑誌】まんがタイムダッシュ! 芳文社 B5中

 あぶなく買い逃すとこだった。ところでこの雑誌、すごく軽い紙使ってるなあ。なんか手に持ったときの重さが、一般的な中とじ雑誌の半分くらいに感じる。

 志村貴子「楽園に行こう」が掲載されてるけど、これは2000年に発売されたまんがタイムナチュラルからの再録であるようだ(現物を発掘しないと異同は分からないけど、読んだ覚えは確実にある)。新作でないのは残念だけど、まんがタイムナチュラルが出たときに読み逃した人にはいいかも。そのほかの漫画ももしかしたら再録かもしれないけど、4コマ誌はほとんど読んでないんでよくわからんです。そのほかの作品では、和田真由美「うちにおいで」の親馬鹿っぷりとかわいい絵、有間しのぶ「満月ピクニック」のノリの良さ、2色カラーの小坂俊史「剛球娘」あたりを面白く読み、非4コマの赤田雑貨「ナマケモノの父」の描写がなかなか美しくて目を惹いたりといった感じ。ちなみに巻末2色は唐沢なをき「ロケットくん」。


6/7(木)……肌快感

 ありゃ……。なんか更新作業してたら理由はよく分からないけど日記の6月1日分と、2日分の最後のほうが吹っ飛んでしまったー(正確にはそこまでしかファイルの正常な読み込みが行われてない状態でセーブしちゃったみたい)。2日のほうはちょっとだけだったんで適当に直してみたが、1日の分はまるまるなんでそうもいかない。Googleのキャッシュにも残ってないっぽい。まあ漫画は読まなかった日なんで別に構わないといえば構わないんだけど……。誰かキャッシュとか残してる人がいましたらtshibata@picnic.toまでご連絡ください。

(2001/6/7 13:50追記)その後、とある方が残していてくださった6月1日分の日記のデータをメールで送ってくださいました。ありがとうございます!! 助かりました〜。

 なんでこういうことになったか考えてみたところ、どうもPCカードの取り外し動作をきちんとしていなかったせいっぽい。俺はPCカード上にWebページのデータを置いているのだが、Windows 2000だとリムーバブルメディアに遅延書き込みを行っているためきちんとPCカードの取り外し動作を行わずに抜いてしまうと、データの記録が完全に行われないことがあるのだ。今使っているSCSIのPCカードドライブも同様なのだが、Web更新時に上書き保存の操作をした後そこそこ時間が経ってから抜いたのにどうも書き込み動作が完了していなかったらしい。「保存操作後どんなに時間が経ってても、取り外し動作はきちんとやろう」というのが今回得た教訓であります。

*  *  *  *  *  *

 えーとそれから購入済み未読物。1年半単行本が出なかったと思ったら立て続けに。

【単行本】「ゆみこ汁」 町野変丸 三和出版 A5

【雑誌】ヤングサンデー 6/21 No.27 小学館 B5中

 今号はいまいち「これは!」という作品がないな。かわぐちかいじ「バッテリー」が掲載されてて、武藤がなりふりかまわずプロの意地を見せるシーンは良かったけど、オリンピック編としてはまだ序の口という感じもするし。あとは長尾謙一郎「おしゃれ手帖」あたりか。高嶋先生のヒョウ道楽は強まるばかり。この先生はいつも得体が知れなくてナイスガイだ。

【雑誌】モーニング 6/21 No.27 講談社 B5中

 やまあき道屯「空室あります」が3号連続で登場。今回は60ページ。出てきた当初は松本大洋系の絵であったこともあってあんまり期待してなかったんだけど、けっこう面白い。着実、丁寧に自分の世界を構築している。このシリーズは昔ながらのアパートを管理している、いかにも古き良き日本女性的な女主人・珠子さんの日常を描くもの。人情モノとしてきれいにまとまっている。須賀原洋行が新連載。といっても「よしえサンち」である。弘兼憲史「部長島耕作」。初芝社員なのにIXY DIGITALなんか使うから失敗するのさ。Allegrettoを使わなきゃ! そして榎本俊二「えの素」。田村さんの娘はいいなあ。クリっとした大きい猫みたいな目、太い眉毛。そしてこの漫画には珍しく純なところもまた良い。

 次号で山田芳裕「いよっおみっちゃん」が再登場。

【雑誌】ヤングジャンプ 6/21 No.27 集英社 B5中

 漫F画太郎先生が登場。タイトルは「裸一貫」。60ページのボリュームで語られる、秘密の花園にすべてを賭けた亀頭少年の壮絶なる生、そして強烈なる屁。かなりストレートにおげれつネタ。表現の激しさはさすがに格別で、キャラもむちゃくちゃ濃い。ただ、今回の場合の面白さは下品さ一本槍な感じではあったので、あと力押しに加えてもう一つなんかプラスアルファとなるような仕掛けがあると、下品なギャグについてけない人でもその部分で楽しめたかなと思う。

【雑誌】週刊少年チャンピオン 6/21 No.28 秋田書店 B5平

 小山田いくの新連載「生命のダイアリー」(原作&取材:達山一歩)は、看護学校を卒業しながら自らは病を抱えて若くして亡くなった女性が、医療体制への不信や家族への想いをつづった日記を元に構成されたドキュメンタリー。この日記を実際にその弟さんが公開、運営し、医療過誤やインフォームド・コンセントに対する問題提起を行っているWebもあるのだそうだ(http://www.asahi-net.or.jp/~jb8s-wtnb/)。読んでいてなんかすごく重みのある話だなと思ったのだが、実際の出来事を元にしていると聞いて納得した。

 松山せいじ「エイケン」。今度は微乳ですか。いろいろ出してくるね。それにしても「エイケン」という部が何であるのかということについては、きっとなかなか、もしくは最後まで触れないんだろうな(とかいってるとすぐ解明されちゃったりして)。伯林「しゅーまっは」。今回の扉絵がすごくいい。大きめのガクランにハチマキ。彩が応援団ファッションを! それが扉絵だけであるのはとても残念なことだ。

【雑誌】月刊少年マガジン 7月号 講談社 B5平

 ハロルド作石「BECK」はいつもながらに面白いが、ここらへんはちょっと読み逃している話があるので単行本まで我慢。とだ勝之「Mr.釣りどれん」。この人の描くかわいいコ系キャラは好きだなー。色っぽい絵では全然ないんだけど。

【雑誌】MUJIN 7月号 ティーアイネット B5平

 新任女教師が不良たちに電車の中で輪姦されるというお話な宝耕介「シャワー・トレイン」。なんかすごく劇画ノリ。「出所不明(秘)デビュー」って書いてあるけど、どっかほかのところでも描いてた人なのかな。体液がねばねばしているのが特徴的で、とくに印象に残ったのは3本のちんちんを並べてまとめてねぶるシーン。ダイナミック。斉藤佳素理「秘密がいっぱい」。今回はメイドさんがやけに可愛いなとか思った。そしてわりとフツーのメイドさんおしおきエロ話かと思っていたら、ラストでかなり意外なオチが。脱力するけどこういうの好き。

【単行本】「イケてる刑事」3巻 佐野タカシ 少年画報社 B6 [bk1]

 これでもかこれでもかとお色気サービスの嵐。何はなくともパンチラ。そして乳! 尻!! 健康的なお色気というものはなんともいえずおめでたいものだけど、それがこれだけ次々と繰り出されると、何やら脳内が虹色になってくる。確かに近藤刑事のビッグマグナムを大き過ぎる。そして女の子たちはみんなメロメロになり過ぎる。しかし、佐野タカシの創り出した一大お色気ファンタジーランドにおいてはそれこそが常識であり正義である。どこもかしこもお色気だらけという点においては遊人「PEACH!」と共通するものがあるけれど、「PEACH!」はエロが虚無へと向かっているのに対し、イケてる刑事の場合はきちんと沸騰して蒸発しさらにその場のピンクな空気を色濃くしているような気がする。

【単行本】「目隠しの国」4巻 筑波さくら 白泉社 新書判 [bk1]

 身体が触れた相手の未来が見えてしまう女の子・かなでと、逆に過去が見えてしまうあろうの恋愛を中心としたお話。この巻あたりになると、その特殊能力は確かに物語の中で重要なアイテムとなってはいることはいるけど、むしろ二人の恋する気持ちのほうがメインとなっている。で、これがまたよく出来ている。パッと見も華やかで嫌味のない端整な絵柄、それからハッピー・エンドを基調としたストーリーなど、全般に読んでいてすごく気持ちいい。恋して相手を想っている状態のトキメキ、切なさ、幸福感を存分に味わわせてくれる。とても読みやすいし、少女漫画入門編としてもオススメできそうな作品。


6/6(水)……カクテキ通信

 シャープ、『オリジナルキャラクター作成ソフト「ちょbit 3D Ver.2.0」を新発売』。美少女型パソコン型キャラでも作るかなー。


 本日購入未読分。下記のうち、もう読んだ「PEACH!」も含めた小学館分4冊はbk1マンガジャンルの予約コーナーを使って購入した。今月は1万円分程度予約したが、来月はもっと予約での購入が増えるかも。予約使うのは初めてだけど、買い忘れがある程度防止できるし荷物減るし悪くない。予約の場合は送料タダだし。これ便利なんでもっと使いやすくなるとうれしいんだけど。例えばだーっと一覧とチェックボックスを用意しといて、チェックしたものをボタン一発で全部予約できるようにするとか、日付でソートできるようにするとか。システム開発はたいへんそうだけど。

【単行本】「ルート77」 土田世紀 小学館 B6 [bk1]
【単行本】「なんてっ探偵アイドル」4巻 北崎拓 小学館 B6 [bk1]
【単行本】「目隠しの国」4巻 筑波さくら 白泉社 新書判 [bk1]
【単行本】「闘破蛇烈伝DEI48」7巻 前川かずお 講談社 B6 [bk1]
【単行本】「ぷちぷちラビィ」2巻 天野明 講談社 B6 [bk1]

【雑誌】オールマン 6/20 No.12 集英社 B5中

 作+構成:荒木飛呂彦+画:鬼窪浩久+藤井伸幸「ニコラ・テスラ」が再録。初掲載時(いつだったかは覚えてないです)にきちんと切り抜き保存してなかったのをいたく後悔していた作品だったのでこれはうれしい。「マッド・サイエンティストといえばこの人」という人物なだけに、さすがの畸人ぶり。この漫画自体も、ネタがおいしいということもあるけれど、作画面など今見ても全然古びてない。カッコイイなあ、ニコラ・テスラ。このシリーズ、もう1〜2本くらいやって単行本にまとめてくれるととてもうれしい。

【雑誌】週刊少年サンデー 6/20 No.27 小学館 B5平

 雷句誠「金色のガッシュ!」。林間学校で実は料理は全然苦手な清麿がカレーを作らされることに。今回かなりギャグテイストが強くて楽しかった。クラスメートのノリもええ加減でいいです。河合克敏「モンキーターン」。イタタタタ。というわけで今回も肉体的にたいへん痛そうなお話です。草場道輝「ファンタジスタ」。高いレベルの中で楽しそうにサッカーをやってる姿はイキイキしてるし、見ててワクワクする。いい作品になってきたなあ。

【雑誌】週刊少年マガジン 6/20 No.27 講談社 B5平

 赤松健「ラブひな」が帰ってきた!! というわけで連載再開。いきなり最初っからパワー全開。ラブ→サービス→照れ隠しギャグという黄金パターンが、これでもかと読者を攻め立てる。それにしても今回の冒頭のエピソードの処理の仕方はこりゃまたすごいな。蛭田達也「コータローまかりとおる!L」。昨今、漫画界にはリバイバルブームが巻き起こっているけれど、この作品は「2」とかではなく同じ作品内でリバイバル的なことをできちゃうのがすごい。いやあそういえば、学園内にそういう地域があってそういうキャラもいましたね。大野純二のビリヤード漫画「HOT SHOT」はこれでいちおうマガジン本誌では最終回。マガジンSpecialのほうに移る模様。

【雑誌】ヤングヒップ 7月号 ワニマガジン B5中

 巻頭カラーで恥ずかしいかっこの魔女っ熟女、プリティー美紗とマジカルあずさ、エンジェルルナが揃い踏みしている姿は迫力あるなあ。というわけでもっちー「魔界のプリンセス プリティー美紗」は、今回も総じて平和であります。みうらたけひろ「レーン姫」。グラマラスな女性がキワドいかっこでボウリング。シチュエーションはなんだか間抜けな気がしないでもないけど、脂の乗ったアダルトな女体描写は好き。ポン貴花田「めいどいんじゃぱん」。今回、実用方面ではこれが一番ヒット。今までサラリーマンな主人公専用だったメイドちゃんが、その後輩にも貸し出されて3P突入〜というお話。ヒロインが脇役にやられちゃうというシチュエーションはすごく好きだし、メイドちゃんもかわいいです。

 RaTe「君のいる部屋」。細身巨乳。この人の、もっちりとした肉感のあるキャラは好き。7月11日に単行本「君にちちあれ」が出る模様。かかし朝浩「ブッ契りラヴァーズ」。ヤレないカップルのドタバタコメディ。テンポが良くって今回も楽しい。話の運び方とかすごくうまいなー。そのほか、セキケン「業!業!ガール」のむっちりした特徴のある作画、天原孝「はっぴーえっぐ」のシンプルな絵柄、カラッと明るい作風も楽しい。ヤングヒップは今号も全般的に充実しており、依然好調さをキープ。

【雑誌】桃姫 7月号 富士美出版 B5平

 琴義弓介「淫insult!!」。巨乳バニーさん。乳のボリューム感がなんともゴージャスでたまらんです。木静謙二「Find」は今回、全6話で最終回。作画がシッカリしててエロ度も十分高く、かなり読みごたえもあった。これは単行本出たら欲しい。しろみかずひさ「なぶりっこ」は、いよいよ麻理果ダブル調教編がスタート。麻理果の心がどんどん清彦(およびその調教ぶり)に奪われていく過程がなかなか刺激的なものになりそう。なんか最近また俺の中で、麻理果がカワイイなあという想いが強まってきつつある。第六天魔王グレート「格闘姫通信」。いいねぇ。この人の描く女性のムキムキっぷりは気持ち良いほどだ。プロテイン入れた1リットル牛乳パックをぐいぐい飲み干したりするし、首ぶっといし。細かいことごちゃごちゃいわないキップの良さにも惚れる。大原久太郎「BOO」。巨乳でスクール水着がぱっつんぱっつんになってるさまがとてもいやらしい。

【雑誌】夢雅 7月号 桜桃書房 B5平

 THE SEIJI、ひよひよ、伊駒一平、氏賀Y太、やまのべきった、乙川霞月などなど、安定して実力を発揮してるメンツが多いし、ウルトラハードファックの柿ノ本歌麿、アクの強いやまたのをろちなど注目株もちらほらいて読みごたえがある。今回最終回だった小林少年丸「妹小屋」も、テンション高いところは非常に高く、最終回の1話の中だけでもグロいことをやったかと思えば、美しい見せ場もあり、「ありゃ?」と意表を衝いたりちょっと笑いを入れてみたりと、実に芸達者。この作品は単行本買ったほうが良さそう。それからうらまっく「造花」もさすがのうまさ。うらまっくはなんかどこに描いても、それぞれの雑誌カラーに合った短編を実にうまくまとめてくる。職人芸だなあ。Pen吟「告白」は、目玉がグリグリして線がパキッとした作画が見てて面白い。

【単行本】「PEACH!」2巻 遊人 小学館 B6 [bk1]

 いやはやまったく、ここで描かれるエロはどこに向かっているんだろう。英会話塾の生徒を引き留めるために主人公は悪戦苦闘中……というストーリーはまったくもってどうでもいい。実際、主人公の英語能力は中学生レベルらしいし。とりあえずこの作品中の表現は、すべてエロ方向に向かっていてエロ描写で満ちあふれているのに、そして見てて華もあるのに、それがすべて虚無へ向かっているかのようであるのはどうしたことか。いつものことながら衝撃を受ける。これほどまでにサービスたっぷり、かつ無意味なエロスというのはちょっとほかに類を見ない。

【単行本】「すべてに射矢ガール」2巻 ロクニシコージ 講談社 B6 [bk1]

 頭に矢の刺さった女の子あすみちゃんとクラスメートの山田くんの、恋愛未満友達以上な関係はますます進行中。今回はわりと男女関係を意識させるようなエピソードが増えているけれど、結局いつも二人の意識レベルがすれ違い気味で、なかなか一気にいかない。そのもどかしさが気持ち良かったりして。コメディタッチでお話は進みつつも、時折ドキッとするような生っぽい感情も見えたりしてつんつんと感情を刺激してくる。その押し引きの呼吸が独特で、なんだかいつもちょっとしたことで意表を衝かれつづけてるような気がする。なお、今回の単行本にはロクニシコージの昔の作品、そしてこの前別冊ヤンマガ(だったっけ)に再録されていた「アケミチャンネル」も併録。


6/5(火)……ドット絵屋

 海外取材組の原稿待ちでひさびさに会社にお泊まり。原稿が届いたら記事を整理してHTML化してWebにアップといった作業をしつつ、待ち時間を利用して漫画読み。このところ会社泊まりや休日出勤はほとんどなくなってたんだけど、来週あたりに異動する部署では泊まりが増えそう。めんどくせー。

【雑誌】チャンピオン.AIR(ヤングチャンピオン 7/5増刊) 秋田書店 B5平

「エイリアン9」の特集本的増刊だとばかり思ってたら、もちろんそれもあるんだけどそれだけじゃなかった。富沢ひとしが例の3人がエイリアン対策係になって1ヶ月後時点のちょっとしたエピソードを描いた「エイリアン9」の特別編をやってるほかに、葉月京、倉島圭、瀬口たかひろ、SALADA、柴田芳樹、もりしげ、大藤玲一郎、大熊ジン、かないしぎんたん、有希うさぎ、吉川うたた、東雲水生、丸尾末広が漫画を執筆。

 ヤングチャンピオンの増刊号という扱いではあるものの、瀬口たかひろは「オヤマ!菊之助」の番外編(from 週刊少年チャンピオン)だし、SALADAはミステリーボニータで描いている人らしいし、もりしげ「花右京メイド隊」特別編は月刊少年チャンピオン、大熊ジン「メトロポリス」は手塚治虫「メトロポリス」を脚本:矢澤和重でカバーしたもので、ヤングチャンピオンからも当然「エイリアン9」だけでなく、丸尾末広の「啼く吸血鬼」や葉月京らが参加。つまり、少年誌から少女誌、青年誌、ホラー誌を横断して秋田書店系雑誌の総力結集みたいな増刊号になっているのだ。こういう作りはこれまであんまり見たことがないし、なかなか興味深い。今回、すごーく面白いと思った作品はなかったんだけど、次は何がくるかなーと思いながら雑誌全体としてけっこう楽しめた。今後こんな増刊がまた出るかどうかは分からないけれど、こういうお祭りみたいなのは他の出版社でもときどきやってくれるとうれしい。

【雑誌】漫画アクション 6/19 No.25 双葉社 B5中

 今号は登場してあらびっくりのZERRY藤尾の読切「キレル奴」が掲載。普段は厳しい女上司と天然ボケな部下。その関係がある日を境に一変……というお話。意地悪な男キャラと、振り回される女キャラという構図は「扉をコジ開けて」シリーズにも近いものがあってこの人らしい。振り回すほうと振り回されるほうの、微妙な綱引き状態にある恋愛感情的なものの描き方がくすぐったくて気持ちいい。再登場はあるんかな?

【雑誌】コミックバンチ 6/19 No.4 新潮社 B5中

 今号の目玉は韓国ベストセラー漫画の新連載、作:ジョングッジン+漫画:梁載賢「熱血江湖」。女好きでお調子者(でもたぶん強いんであろう)武闘家・韓飛光が活躍するコメディ+アクション漫画。「CITY HUNTER」を東アジア中世世界に持ってって、日本的な月刊少年漫画テイストに調理したという感じ。ページ数も多く読みごたえはあったけど、日本に持ってくるといささか古臭い印象で、正直あんまり面白くなかった。バンチ韓国版への布石とかいう意味はあるんだろうけど、あんまり青年誌っぽくないしちょっとハズしたかな?という印象。韓国といえば、阿ウンとかでときどき描いてる村正みかどは韓国で少年漫画を描いてたけど、ああいう人をスカウトしてくるってのも手かも。

 対して元々の連載陣は、こっちがわりと各作品に馴染んできたせいか、それぞれだいぶお話に入り込んでいけるようになってきた。原哲夫「蒼天の拳」はいつもながらに絶好調。今回は満州国皇帝・溥儀が男を見せる。お笑いキャラかと思ってたらカッコイイじゃないですか。笑いあり感動ありでスバラシイ。作:柴田錬三郎+画:柳川喜弘「眠狂四郎」は初の巻頭カラー。カラーもうまい。柳川喜弘はバンチで初めて知った作家さんだけど、ここまでは順調に来てると思う。北条司「Angel Heart」。話がだいぶ動き出してきて面白くなってきた印象。それから渡辺保裕「ワイルドリーガー」も、動作がダイナミックで力強くて今回とくに気持ち良かった。暑苦しさ、泥臭さ抜群の今泉伸二「リプレイJ」。なんか最初は濃すぎかなあと思っていたのだが、慣れてきたらだんだん興味が出てきつつある。直球勝負で読ませる。

【雑誌】ヤングマガジンUppers 6/19 No.12 講談社 B5中

 アッパーズ新人漫画賞の告知ページで、「もうダマされるのやめにしようぜ!」のアオリ文句とともに、「一千万だの五千万(?)だの近頃、高額な賞金を掲げて新人を集めようという賞が目立ちます」というフレーズがあってちょっと笑った。まあそれはともかく、こういう面で雑誌同士がライバル意識を持って、賞一つとってもそれぞれに工夫して運営していくというのは歓迎。

 はっとりみつる「イヌっネコっジャンプ!」。今回はオズに取り付けられたカメラ視点で、ゆ→きの魅力爆発。いやあ、かわいい女の子は素晴らしいです。咲香里「春よ、来い」。まあそうなりますわなあ。あれだけ二股かけてりゃ。でもまりこちゃんのほうが、図書委員っぽくて良かったのになあ。もったいなやもったいなや。

【雑誌】コミックフラッパー 7月号 メディアファクトリー B5平

 作:木原浩勝+画:志水アキ「雲のグラデュアーレ」が読んでてとても気持ちいい。キャラの造形の魅力もさることながら、パッと目を吸いつけられる構図や端々のペンタッチ、イキイキした動きなどがいちいちいい。まとめ読みしないとお話自体は追いにくいところがあるんだけど、ただパラパラと場面展開を見ているだけでも十分楽しめる。深木紹子「Sing Like Playing」は新人漫画大賞佳作受賞作。特殊能力を持つ歌姫ハナコが、警視総監の依頼を受け、捜査に強力させられる……といった感じの探偵風ドタバタコメディ。シャレた描線には特徴があるし、軽いノリのお話も悪くない。ただちょっとこちゃこちゃしててストーリーに入っていきづらい感じがする。も少し要所要所でメリハリが欲しい。とくに導入部。SABE「串やきP」。いやー、面白いなー。さすがに人格の破綻したキャラ描かせたら天下一品。永野のりこ「ひっち&GO!!」は最終回。最後までいまいちノレなかったなあ。

【雑誌】ビッグコミックオリジナル 6/20 No.12 小学館 B5中

 秋月めぐるのリストラ→再就職アドバイザー漫画「リストラQ」が掲載。今回は第8回め。リストラされた父親と、就職難にあえぐ新卒の息子をからめた人情モノ的ストーリー。ありがちといえばありがちなんだけど、きれいにまとまってるし一歩一歩お話を進めていく感覚に説得力は感じられた。

【雑誌】花とゆめ 6/20 No.13 白泉社 B5平

 新人のモリエサトシ「幸せ主義(サチズム)」が良かった。好きな女の子に告られるも、傷つけたり傷つけられたりしない「恋している」状態を維持したいから、「つきあえない」と答えてしまった少年の話。デビュー作らしいけど、絵に安定感があるし、しかも十分に個性的でフレッシュ。お話もトキメキがあっていい。けっこういいモノ持ってる人だと思うので、このままどんどん登場頻度を上げていってほしい。あといつものとおり、樋口橘「MとNの肖像」はいいです。


6/4(月)……耳蜘蛛

 去年のこの時期はCopmutex/Taipeiの取材で台湾に行ってたんだよなー。今年は国内待機。台湾はメシがうまいんで、今度は仕事でなく行きたいもんです。

【雑誌】エース桃組 vol.3 角川書店 B5平

 久々にやってきました女の子萌え萌え増刊。雑誌全体を通して「かわいい女の子キャラは素晴らしい!」という、男的叫びがあふれていて気持ち良いくらい。で、今回の漫画執筆陣は、高尾右京、天津冴、七海 史+下北沢鈴成、丸川トモヒロ、天王寺きつね、まりお金田、大倉らいた+たなか友基、天王寺きつね+阿倍野ちゃこ、SAA、林家志弦、桜沢いづみ、ひな。、奥瀬サキ、大和田秀樹、みずのまこと、佐伯淳一、しけたみがの、平野耕太、サムシング吉松。萌え路線作品がずーっと続く中に、やる気なさげムサい男たちによるダラダラ居酒屋トーク平野耕太「進むフリ。以下略。」、魔法少女モノながらパワフルなギャグである大和田秀樹「大魔法峠」などが配置されてて、雑誌の中でいいアクセントになっており飽きることなく読めてしまうのはうまいところ。

 でもやっぱりこの雑誌の本道は女の子。とくに印象に残ったのは、「〜ぜよ」という言葉づかいの少女猫が可愛いモノ好き心をソソりラストの入浴シーンで消化されるまでそれが高まり続ける天津冴「がぁーでぃあんHearts♥」、猫視点でパンチラや入浴シーンを描きまくりでかなりな開き直りっぷりを見せつける「エデンズボゥイ番外編 ルグル君といっしょ」、爽やかな青春恋愛譚の作:大倉らいた+画:たなか友基「坂物語り」といったところ。そのほかもテイストが似通っているんでいちいち挙げはしないけれど、読めば楽しめる作品が多く、1冊まるまる充満する甘味を満喫させていただきました。こういうのはやり過ぎくらいがちょうどいいし、ここまでやってくれると立派。こういう本ばかり読んでるとダメになっちゃうかもしれないけど、ダメになっちゃう人がいても別にいいと思うのだ。

【雑誌】キングダム 7月号 少年画報社 B5中

 佐野タカシ「イケてる刑事」。香港編終了。近藤のビッグマラーはもう人間技じゃないというか、戦略兵器的状態。怒濤のノリで押しまくりですな。このところの佐野タカシ作品の中では、これが一番好き。佐藤裕介「ごすろり」。コスプレマニアな彼女の趣味に悩まされる彼氏の受難の日々を描くお話。絵も達者だし楽しい……んだけど、コスプレマニアの生態・業に対する描き込み、ツッコミはもう少しあるといいなあとは思う。清水としみつの新連載「僕の歌子さん」は、要するにラブラブ夫婦の色っぽい奥さんがちょっとHな姿をいろいろ見せるといった感じ。

【雑誌】ヤングマガジン 6/18 No.27 講談社 B5中

 古屋実「ヒミズ」。えらいことになってるなあ。何か特別に常人離れした人間たちでなく、ごく普通にそこらへんにいそうな少年たちが追い込まれていくだけに、よりスリリングだし身に迫る。すごく先が気になるのだが次号は休載なのだ。阿部秀司「エリートヤンキー三郎」。河井聖也、珍しく没落。今回の見開きは破壊力デカいです。祝・文春漫画賞!! というわけで小田原ドラゴン「おやすみなさい。」。またしてもケニーくんによって鉄郎は迷惑を蒙るのだった。鉄郎はいい男だなあ。あと、巻末で松本剛と小島麻由美という人が、NO.29号から有名人と漫画家の合作企画「漫PACK」の予告編として1ページ漫画を描いている。

 今号の休載:「青龍」「アゴなしゲンとオレ物語」「クーデタークラブ」「賭博破戒録カイジ」

【雑誌】ビッグコミックスピリッツ 6/18 No.27 小学館 B5中

 ここのところプロレスづいているスピリッツ。ヒラマツ・ミノル「アグネス仮面」は第2回。今回は猪木っぽい人が大活躍。確かにこの人の作風に、猪木というキャラクターはすごく合ってるな。このキャラで1本作品描いてほしいと思うくらい。もう一方のプロレスもの、青山広美「ガチ」のほうもしっかり面白く、いい感じで推移している。

【雑誌】週刊少年ジャンプ 6/18 No.27 集英社 B5平

 新人系読切2本。露木凡ケン「モンキーハニー」。フットサル少年少女のラブコメ的青春物語。ドタバタ元気よく、読後感は気持ちいい。絵柄的にはちょっと窪之内栄策とかうすた京介の影響を受けているっぽい感じかな(そこまで洗練されてはいないけど)。郷田こうや「グッドボール」。その男をして「グッドボール」といわしめるような素晴らしい球を投げたら100万円ゲットなキャッチ職人vs.熱血豪傑投手の対決といった感じの、ちょい不条理系なギャグ漫画。ムダにゴツいキャラ、軽妙な間の取り方など、ギャグセンスはなかなか良さげ。うまいこと化けてくれるといいな〜。


6/3(日)……大きい落下レイテンシ

 暑いとか眠いとかそんな1日。

【雑誌】絶空 Vol.01 7/5 笠倉出版社 B5中

「絶空」表紙。オパーイ  ちょっと前に休刊したZetuManの後継誌。けっこう置いてある書店が少なくて入手が遅れた。……いや、それにしても実物見てびっくり。こりゃなんとも買いにくい表紙ですなあ。これだけレジに出すのが恥ずかしいと思った表紙は久しぶり。カワイイ女の子がレジやってる書店で買いたかった……(羞恥プレイ)。この表紙、うるし原智志の乳描きたい欲のほとばしりに編集担当さんがブレーキをかけきれなかったりしたのかなあとか思っちゃったりしたんだけど、そこらへんどうなんだろう。「分かりました。毛と実は隠します。でも乳だけは、乳だけは譲れんのです!」とか。

 さて中身。漫画執筆陣はすいでんげつ、榊原薫奈緒子、芹沢克己、川上聖、ZERRY藤尾、ふじかつぴこ、ムラさん、危険思想、深田拓士、猫玄、あまゆみ。創刊号なのにいきなり芹沢克己「時非学園物語」が最終回であったりするのはご愛敬といったところ。まずすいでんげつ「生(しょう)」。巻頭カラー4ページ。線の造形といい、油絵チックな配色といい、うまい、かっこいい。榊原薫奈緒子「帰ってきたおきらく仮天使エンジェルW」は、おなじみシリーズ。一時期他社の雑誌に掲載されてたりもしたけど、またこちらに。かわいい絵でブラックなギャグという基本路線は変わらず、エロシーンもけっこう激しい。

 ZERRY藤尾「バラバラ」。これはかなりいいなあ。ランドセル的物件装備年代ではあるけれど、ココロだけは大人なつもりな女の子。同年代の男子とかを冷めた目でみつめ、年上の男たちと何度も肉体関係を重ねてはいるんだけど、でも、でも、というお話。ラストの落としっぷりが甘酸っぱくて非常に良い。今度アクションにも登場するらしいので楽しみだ〜。危険思想「AbductioNCasE」。この人の肉付きがやたら豊かでかつキュートな絵柄はいつもながらにユニーク。ツヤ消しっぽい表面の質感もきれいだし。猫玄「ホワイトパレスにようこそ」。ロリくてかわいいけど、ちんちんは多め。絵柄のソフトさと内容のハードさのバランスが、ちょうどいい塩梅で刺激的。

【単行本】「ベルセルク」21巻 三浦建太郎 白泉社 B6 [bk1]

 断罪篇が完結巻。異端審問官のモズグスが最後カンペキに化物と化す。やはりこの断罪篇中のベストキャラクターはこの人でしょう。いなくなってしまうのがタイヘンにもったいないと思える、惜しむべき中ボスだった。それはともかくとして、このエピソード自体は物語的には一番肝腎な部分の前段くらいな位置づけなんだと思うのだが、そのあたりでさえこのテンションということは、次にくるグリフィスがらみの本番はさぞかしすごいことになるんだろうなあとワクワクしてしまう。

【単行本】「月下の棋士」32巻 能條純一 小学館 B6 [bk1]

 これにて最終巻。10巻くらいまでは文句なしに傑作だと思ってたんだけど、やっぱり長くやりすぎた感あり。やっぱりA級リーグが全体に余計だったと思う。

【単行本】「昴」5巻 曽田正人 小学館 B6 [bk1]

 ローザンヌ編、というか第一部がコレで完結。アマチュア編をローザンヌ編で終わらせて、即プロダンサー編に入っていったのは正解だと思う。金を払って見に来る厳しい視線にさらされてこその昴だと思うし。一つちょっともの足りなく思う点としては、昴が実際に踊るシーンの、一つ一つの演技のページ数が少ないことかな。もっともっと見ていたいのだが。


6/2(土)……軽薄タン塩

 bk1。5月は意外と売れました。20件/36691円/1100ポイント。20「冊」でなくて「件」なのは同タイトル単行本のまとめ買いは1件としてカウントされるためで、実際の冊数はたぶん30冊くらい。自分としては今月は300ポイントくらいいけばいいほうだと思ってたんでちょっと驚き。正直ポイントは全然期待してないんだけど、これやることによってサイトのトータルな便利度が上がってくれればいいなーとは思う。

 1ヶ月ちょいやってみて思ったんだけど、リンクをこちこち張っていく作業って案外楽しい。実は俺って、こういう細かい小手先の作業って好きな人間であるっぽい。あっちゃこっちゃにbk1って文字が踊るのはうっとうしいとは思うが、これはまあ諦めている。本のタイトルにリンクを張るほうがリンクマークが目立たなくなるしスッキリするんだけど、個人的には「どこへのリンクなのか分からない張り方」ってあまり好きじゃないのだ。行き先の名前もしくは内容が書いてなくて「→こちら」とかになってるタイプ。

 あと、この手のリンク張りって蓄積してなんぼだと思う。例えば、「検索エンジンで作者名でひっかける」→「3ヶ月前の日記がひっかかる」→「買ってない本が紹介されている」→「買うか」→「でも新刊書店にはもうないよなー」となったとき、これまでは「んじゃブックオフにでも行くか!」となってたわけだが、そういうときにネット書店へのリンクがあるなら「そっちで買ってみるか」みたいな感じになる人もいるんじゃないかと思う。もっとやる人が増えてそういう購買ケースが多くなってくれば、今話題の「新刊本を古本で購入→原著作者にお金が行かない」という問題にもほんのちょっとながら好影響かもしれないなー、とか考えてみたりした。もちろんそんな理想通りにいくわきゃないけど、読者としてなんかできるかもしれないという気分になれるっていうのはうれしいことではあったりする。それが気のせいだったとしても。

 あとはやっぱり受け取り方法。eS!BOOKSみたいにコンビニ受け取りができるようになればもっと注文してもらいやすくなるんだけど、そういうシステム作るのってたいへんなことであるらしい。

【雑誌】ビジネスジャンプ 6/15 No.13 集英社 B5中

 甲斐谷忍「ONE OUTS」。超俊足男ジョンソンvs.渡久地の対決はまだまだ続く。あともう一戦あるようだが、次の手はどういうふうに行くんだろうか。楽しみ。この作品の場合、野球漫画ながら推理する楽しみもあるのがうれしいところ。

【雑誌】ヤングアニマル増刊 嵐 7/10 Vol.2 白泉社 B5中

 岩明均「ヘウレーカ」。アルキメデス登場。彼考案の機会が実際の戦の場面で効果を発揮しているくだりが気持ち良くてカッコイイ。この圧倒的な兵力で攻めてくるローマvs.知恵で守るシラクサという構図は、「墨攻」をちょっと思い出した。山口よしのぶ「名物!たびてつ友の会」。うー、なんか読んでたら無性にネギタン塩が食いたくてたまらなくなってきたー。タン塩好き好きー!!文月晃「藍より青し」特別編。今回は女の子が全員巫女装束に! こういうベタなことを堂々とやってくるところがこの作品のスゴイところだと思う。

 宇仁田ゆみ「ハレエション」第2話。いつもはクールな事務員、休日は戦隊モノアトラクションのおねーさんという両極端なヒロインが魅力的。落差が大きいだけに、ハジけているシーンがより印象に残る。えりちん「乱れろ!生態系」。けっこうクセがあって面白い。イジメられっ子でいいとこなしな男が、多摩川で鮭と人間のハーフな人魚を拾って家に持って帰ったとこから始まるドタバタ劇。各キャラのリアクションが濃い目で、ギャグをさらっと随所に差し挟んでいて面白かった。なかなかクセモノ感あり。どんどん描いてほしい。

【雑誌】エンジェル倶楽部 7月号 エンジェル出版 B5平

 単行本発売記念特別企画として、あずき紅「なんとなくいい感じ」の人妻編が掲載されている。人妻になっても恵梨香先生はハードなファックがお好き。といっても今回は彼女に憧れる少年とやるだけなんで、むしろほのぼのなんだけど。それにしてもこの人、いつもノーブラなんでしょうか。それはいやらしすぎでありましょう。奴隷ジャッキー「おはなし」。最終的には妹大好きにーちゃんと、おにいちゃん大好き妹のいいお話になるんだけど、でもおにいちゃんの目が時折ぐりぐりになって非常にアブない人と化すあたりはこの人らしい。個人的には「チムボ」という言葉がすごく新鮮でした。あとエンジェル倶楽部新人賞作家であるでんでんま「約束HIGH-TENSION」が掲載。この人、なかなか個性的で面白い。ロリ顔ヒロインの巨乳がたっぽるたっぽる揺れ(本当にそういう擬音を使ってます)、エロシーンはなかなか盛大。ほっぺたがぷにっとしたキャラは十分にかわいいし、このままレギュラーにしても全然見劣りしない充実感あり。路線としては奴隷ジャッキーに近いかな。

【単行本】「テスタロト」2巻 三部敬 角川書店 A5 [bk1]

 教皇派と王室派が激しく血なまぐさい宗教対立を繰り返している世界を、異端審問官の実行部隊的存在のレオニダスらが行く。世界全体が闇に包まれている感じで、非常に重厚。黒を本当に黒らしく、黒々と描けているのが特徴的。今回はレオニダスの師・ガリンシャが捕らえられて一行もピンチに陥るという息苦しい展開。そんな中、レオニダスの行動原理なども見えてきて面白くなってきている。

【単行本】「MOONLIGHT MILE」1巻 太田垣康夫 小学館 B6 [bk1]

 酒を愛し、女を愛し、人生を愛する自由人・猿渡吾郎、そしてそのパートナーである「ロストマン」ジャック・F・ウッドブリッジ。狭い地球にゃもう飽きた、豪快痛快な二人が宇宙および地上で織り成す物語。この手の作品の場合、主人公たちは宇宙にロマンを感じ、ストイックにそこを目指すといったものが多いんだが、「MOONLIGHT MILE」の場合は、主人公たちにどこか余裕があって常に楽しんでいる雰囲気。実際、宇宙行くまで苦労はしてるんだけどあまりそれを表に見せないし。むしろ宇宙空間がどうのこうのいうよりも、彼らのキャラクターによって生まれる人間ドラマが持ち味か。個人的には、この作品を読むと頭の中に「ファイトー!!」「いっぱぁーつ!!」ってフレーズが頭に浮かぶ。


6/1(日)……なぁ待ち受けしようじゃないか

 恵比寿ガーデンプレイスで漫画話をしてきましたー。というのは、サッポロビールのnamashibori.comからのインターネット生中継企画に出演させていただいたのだ。いや、ホントはウチでも告知すべきだったんだけど、会社を早々に脱け出して(つまりサボって)行く関係上、生中継を会社関係の人に見られると困っちゃうので書けなかったのである。最近、同僚の人とか仕事上つき合いのあるライターさんとかがココを覗くことがけっこうあるみたいなんで、あまりうかつなことは書けない……いや、書いてるか。まあスズキトモユさんや新田五郎さんがしっかり告知してくれてたので大丈夫なはずであろう、とか思うことにした。

 そもそもこの企画自体は、NIFTYとかで知り合った人たちとでやっているお友達系MLの参加者の一人の旦那さんがサッポロビールにお勤めで、「漫画話をできるメンツ募集」という運びになり、なぜか俺たちがやることになったというもの。手をあげたのはスズキトモユさん、新田五郎さん、南研一さん、すわたかさん、ンバキさん、それから俺の6人。全員素人だしどうなるんかいな、と思っていたのだけど、基本的には酒飲んでいつものごとき飲み屋話をするしかあるまいと心を決め、そのとおり飲み屋話を全世界に発信。

 最初はバンチの話から入るってことだけ決めて、あとは本当にその場のノリでテキトーに。内容についてはスズキトモユさんの6/1の日記に詳しいのでそちらをどうぞ。最初は多少カタかったんだけど、最終的にはカンペキに飲み屋モードに突入。漫画読んでない人に対して説明的なことはまったくしなかったし。アレ、観てる人はいったいどう思ったんだろうか。まあいいや。でもサッポロビールの方には、好き勝手やっちゃってごめんなさいという気持ちでいっぱい。ホワイトボード使って「皆さんのオススメの漫画を挙げて」みたいな指示を出してくれてたのに、誰もそっち見てないし。

 放映時間は1時間だったけど、あの調子なら3時間でも4時間でもやろうと思えばできるなー。だって飲み屋話だし。ちなみに一番ビックリしたのは、放映終了して外に出たら、そこに沼田さんがいたことでした。

 その後、ちょっと飲み足りなかったので有志で飲み。最終的に終電なくなったんですわたかさん、ンバキさんとカラオケいって始発まで時間つぶしてたんだけど、4:30くらいに恵比寿を出たはずなのになぜか家にたどりついたのが8:30。その間なにやってたのか全然分からない。途中でどこかの地下鉄のホームで電車待ちしていたような映像が頭に残ってはいるんだけど……。たぶん電車の中で寝てただけだとは思うんだがなんにせよ全然分からない。なぜか起きたときに、頭の中に「B5モバイルノートPCパチャメ」という言葉がぐるぐる回ってて、重量が1.5kgとかよく分からないスペックまで脳裏にあったりするんだけど、なんなんだよパチャメって。

 見てくださった方、どうもありがとうございました。そしてすんませんでした。

生搾り万歳!!


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