2007年1月下旬


1/31(水)……鰓部未知

1/24の日記で書いた「エロマンガ・スタディーズ」刊行記念イベントに出てきました。ご来場いただいた方、どうもありがとうございました。人前で話をするのはずいぶん久しぶりだったけど、今回は同じエロ漫画好きの集まりという安心からか、はたまた事前にビールを何杯かひっかけてたせいか、全然アガらなくて済んだ。ただお話のほうは不完全燃焼気味。自分の出た第2部は21時半過ぎスタートで23時終了、その間にゲスト漫画家3人(ダーティ・松本さん、環望さん、町田ひらくさん)が登場、さらに質疑応答まであって全然時間が足りず。「最近のエロ漫画について語れ」といわれてたんですが、結局21世紀になってからの話はまったくできず。仕込んでおいたネタも全然使えなかった……。最近のエロ漫画の話を期待して来場された方には申し訳なかったです。機会があれば、最近のエロ漫画事情について、もっとみっちりやってみたいですね。別にイベントの場とかじゃなくてもいいですけど。

OHP月極アンケートのテーマ入れ替え。2007年2月のテーマは「文科系部活漫画」。体育会系を除く部活モノの漫画で面白かったものに投票し、語っていくというモノです。同好会もアリです。というわけで2月もよろしくお願いします。

▼2007年1月分「ベスト雑誌2006」は締め切りました。過去の分も含めてまとめると、以下のとおり。

2000年:(1)コミックビーム (2)アフタヌーン (3)アワーズライト (4)週刊少年ジャンプ (5)モーニング
2001年:(1)コミックビーム (2)IKKI (3)シーズン増刊/アワーズライト (5)アフタヌーン
2002年:(1)コミックビーム (2)IKKI (3)週刊少年サンデー (4)アワーズライト (5)シーズン増刊
2003年:(1)コミックビーム (2)アフタヌーン (3)スペリオール/ヤングジャンプ (5)スピリッツ/モーニング
2004年:(1)アフタヌーン (2)コミックビーム (3)週刊少年ジャンプ (4)Uppers (5)ヤングアニマル
2005年:(1)アフタヌーン (2)コミックビーム (3)ヤングアニマル (4)週刊少年ジャンプ/エロティクス・エフ
2006年:(1)アフタヌーン (2)コミックビーム (3)チャンピオンRED (4)モーニング/ヤングキングアワーズ

 ここ3年間は1位アフタヌーン、2位コミックビームで不動。この2誌はとくに大崩れすることがなければ、ウチが母体のアンケートでは上位は動かないでしょうなあ。3位はチャンピオンREDが躍進。これは終盤で2ちゃんのスレッドからリンクされたのが影響してるみたいだけど、2006年のチャンピオン系列は、萌え路線を積極的に取り込んだりいろいろ動きが多い1年だったと思う。4位、5位も手堅いメンツ。ここには出てないけど、個人的に2006年最も元気だったなあと思うヤングアニマルも6位。話題作「デトロイト・メタル・シティ」もあったし、個人的にはもうちょっと上かなあと思ってはいたんですが。

 とか書いてきてなんですが、ウチレベルのアンケートだと、10票も入ればベスト5に入っちゃうようなこじんまりしたもんなんで、ここでの順位はまああんまり気にしないでおいてください。アンケートにかこつけて、漫画話をできればそれでいいやくらいの気持ちで気軽に参加していただければ幸いです。

【雑誌】週刊少年サンデー 2/14 No.9 小学館 B5平

 読切、谷古宇剛「三ツ星CLUB」は、とある男子高の料理部の面々が活躍する料理漫画。学校内で手作り弁当を販売して、教頭たちににらまれている料理部の面々だが、おちゃらけているようだけど実はスゴ腕の持ち主。彼らが学園祭で売上1位にならないと廃部といわれ、屋台でチャーハンを作ることに、といった展開。料理漫画としてはまあ普通の出来か。うんちくを交えつつ、アクション面でもまあまあ派手。ただまとまってる分、インパクト的にはもう一歩かなあ。少年漫画っぽく行くならもうちょっと必殺技的なハッタリもあっていいと思うし、ウンチクで見せるならもう少し分厚い知識が欲しい。料理漫画はけっこういっぱいあるだけに、何か一つ突出したモノがないと、印象には残りにくいと思う。

【雑誌】週刊少年マガジン 2/14 No.9 講談社 B5平

 小林尽「スクールランブル」。沢近&播磨がイチャイチャしている間に、天満がタイヘンなことに。まあ沢近さんも悪いといえば悪いのだけど、天満もやりすぎではある。ここまでやられるとちょっとウザいと思うのが人情であろう。咲香里「スマッシュ!」。ラブコメ度の高い回だった。個人的に気になるのは、主人公の翔太にちっとも顧みられることのない幼なじみ娘の人だな。まあ何度か書いたことではあるけど、最近のラブコメは、幼なじみがポッと出の女子に出し抜かれることが多い。この娘さんもまたしかり。ちゃんと新しい恋愛の芽は用意済みではありますが。

【単行本】「光の海」 小玉ユキ 小学館 新書判 [bk1][Amzn]

 最近フラワーズで頭角を現して来ている新鋭で、けっこう注目している。この単行本では、人魚にまつわる物語をオムニバス形式で展開。同性の人魚に恋したオスの人魚と同じ悩みを抱えた女性の触れ合いの物語や、人魚と友達になった少女たちのお話、人魚と恋人になった父を持つ少女の話など、人魚をめぐる様々なドラマが描かれていく。

 小玉ユキの絵柄はスッキリとしていて上品だけど、ちょっぴり色気もある。切なかったり暖かかったりするお話作りも独自の味わいがあって、収録されているお話は、いずれも読ませる物語となっている。ちょっとしたことで重なったりすれ違ってしまったりする感情の描写もきめ細かい。すでに作風はある程度完成されているけど、絵的にもまだまだ伸びる余地はありそうだし、いろんなタイプのお話を描いていけば作風の幅も拡がっていくと思う。そんなわけで「少女漫画の新鋭で面白い人いない?」って思ってる人は、ぜひ読んでみてほしい。

【単行本】「放課後の国」 西炯子 小学館 B6 [bk1][Amzn]

 数学マニア、エロ小説を描く女子など、クラスのあぶれ者たちが集まった班のメンバーたち、それぞれの青春を描いていくという作品。いつもながら絵が美しく、ハマったときの気持ち良さはさすが。収録された中では、数学マニアの少年の恋話がとくに良い。ただエピソードごとにけっこう評価は分れるかなという気もする。ハマったときはいいんだけど、そうでないときはけっこう微妙に感じることも。

【単行本】「君に届け」3巻 椎名軽穂 集英社 新書判 [bk1][Amzn]

 貞子は矢野さん・吉田さんと仲直りし、学校でもだいぶ受け入れられるようになってきて、幸せを噛み締めているところ。で、状況が落ち着いてきたと思ったら、風早くんとの恋愛のほうも少しずつ。恋のライバルみたいな女子も現れて、恋愛方面がじょじょに忙しく。1〜2巻の友情ベースのお話よりはちと軽めになってきているけど、相変わらず貞子は健気でかわいいし、楽しんで読める。

【単行本】「おおきく振りかぶって」7巻 ひぐちアサ 講談社 B6 [bk1][Amzn]

 まだまだ桐青戦が続く。プレーしている選手たち、ベンチの監督、それからそれをスタンドで見守る観客たちの想いをつぶさに描き出していく作風はこの巻も健在。この丁寧さ、細やかさは既存の野球漫画ではなかなか見られなかったもので、その点はしっかり面白い。でもやっぱ野球のプレーの描き方のうまくなさは、どうしても気になってしまう。試合の回が長くなれば長くなるほど、描写の分かりにくさにイライラが募る。とくにこの作品で分かりにくいのが、「今ボールがグラウンドのどこを動いているか」ということ。絵でパッと見、位置情報がつかめないので、主にキャラの「セカンド!」とかいうセリフを元に類推しなきゃならない。

 裏表紙には「野球を知らなくても絶対楽しめる!」「野球を知っていたら何倍も楽しい!」とあるけど、個人的には野球を見慣れてない人のほうが楽しめる作品なんじゃないないかなあという気がしてきた。野球知らない人ならそういう細かいプレー自体はわりとどうでも良くて、選手の心理とか得点の動きだけで楽しめちゃうと思うんだけど、野球知ってる人ほど個々のプレーの分かりにくさでつっかえちゃって、テンポ良く読んでいけないんではなかろうか。

【単行本】「ぴよぴよ 水上悟志短編集2」 水上悟志 少年画報社 B6 [bk1][Amzn]

 水上悟志の短編はやっぱいいです。ちょっと変わった設定の物語を、明るく飄々とした調子で楽しく読ます。この単行本収録作品では、むやみに大きくなっちゃったひよこと、その飼い主である家族の生活を描いた表題作の「ぴよぴよ」シリーズが良かった。ほのぼのした味わいがあるし、ひよこの活躍、一家の娘さんの成長ぶりも微笑ましい。あとは「えらぶみち」もなかなか。ずっと同じ1日を繰り返すことになってしまった男の前に、死んでしまった彼の幼なじみが現れ……というふうにお話が始まり、ちょいといいお話にまとめあげている。ギャグあり人情系ありで、派手ではないながらもそれぞれ楽しめる。

【単行本】「ホーリーランド」14巻 森恒二 白泉社 B6 [bk1][Amzn]

 ユウたちの街をクスリが蝕み始め、今や街の顔となったユウはそれと対峙していかなければならなくなる……といった展開。それはまあともかく、ようやくユウとイザワ妹がお互いの想いを確かめあって、良かったなあという感じ。あとはやはり土屋がイイ味。イザワの昔話に涙する男っぷりに惚れる。

【単行本】「年上ノ彼女」5巻 甘詰留太 白泉社 B6 [bk1][Amzn]

 相変わらず努とアゲハのラブラブ同棲生活は続く。ただ就職活動がなかなかうまく行かない努は、アゲハを想いやる気遣いが薄れつつあり、不安の芽が少しずつ大きくなっていく……という状態。ここまでは勢いだけで突っ走ってきた感のある二人が、今後どうなっていくか気になるところ。ちょいとハードな展開になりつつあるので、ここまでの甘ったるさや気持ち良さみたいなものは減り気味ではあるけど、まあいつまでもそういうことばかりで行くわけにも行かないし。一山乗り越えた後に、さらにパワーアップしたラブラブっぷりで当てつけていただきたい。


1/30(火)……どアバター会議

▼2月の単行本購入予定。データはbk1まんが王倶楽部の新刊予定を参考に作成。リンク先はAmazonのワード検索。リンク先URLはスクリプトによる自動生成なので、まだAmazonのデータベースに登録されておらず、該当物件が表示されないリンクもありますのでご了承ください。

▼2007年2月単行本購入予定
2/2 「JIN −仁−」7巻 村上もとか 集英社
2/3 「甘い水 新装版」上下巻 松本剛 講談社
2/6 「カテキン」2巻 オジロマコト 講談社
2/8 「椿ナイトクラブ」3巻 哲弘 秋田書店
2/8 「ヤニーズ」1巻 哲弘 秋田書店
2/8 「ペンギン娘」1巻 高橋てつや 秋田書店
2/8 「無敵看板娘N」3巻 佐渡川準 秋田書店
2/8 「うさぎドロップ」2巻 宇仁田ゆみ 祥伝社
2/9 「ラブ・ぽっ!」3巻 森見明日 少年画報社
2/10 「極道めし」1巻 土山しげる 双葉社
2/10 「設定6を狙い打て! ろく式 万枚奪取でち編」 市川ヒロシ 双葉社
2/10 「こどものじかん」3巻 私屋カヲル 双葉社
2/13 「溺れるナイフ」5巻 ジョージ朝倉 講談社
2/16 「BECK」29巻 ハロルド作石 講談社
2/16 「カペタ」13巻 曽田正人 講談社
2/16 「おれはキャプテン」13巻 コージィ城倉 講談社
2/16 「ヤンキー君とメガネちゃん」1巻 吉河美希 講談社
2/16 「あいこら」6巻 井上和郎 小学館
2/16 「LOVE DOG」 くどうひさし 司書房
2/17 「無魂の王」 永福一成 コスミック出版
2/17 「ちちカノ」 HG茶川 エンジェル出版
2/19 「キラメキ☆銀河町商店街」2巻 ふじもとゆうき 白泉社
2/19 「思春期クレイジーズ」 紺野あずれ コアマガジン
2/19 「CLOTH ROAD」4巻 作:倉田英之+画:okama 集英社
2/19 「EVIL HEART」気編 武富智 集英社
2/20 「失恋の国」 星逢ひろ 松文館
2/22 「少女調教録」下巻 ペンネームは無い 東京三世社
2/23 「二十面相の娘」8巻 小原愼司 メディアファクトリー
2/23 「陰からマモル!」1〜2巻 作:阿智太郎+画:まだらさい メディアファクトリー
2/23 「ヴィンランド・サガ」4巻 幸村誠 講談社
2/23 「爆音列島」10巻 高橋ツトム 講談社
2/23 「蟲師」8巻 漆原友紀 講談社
2/23 「ナチュン」1巻 津留泰作 講談社
2/23 「ZOOKEEPER」2巻 青木幸子 講談社
2/23 「乱飛乱外」3巻 田中ほさな 講談社
2/23 「ディアスポリス −異邦警察−」3巻 作:リチャード・ウー+画:すぎむらしんいち 講談社
2/23 「狩野蒼穹作品集(仮)」 狩野蒼穹 オークス
2/24 「あまえないでよっ!!」7巻 宗我部としのり ワニブックス
2/24 「BEAST of EAST」3巻 山田章博 幻冬舎コミックス
2/24 「J・R」 あわじひめじ 茜新社
2/24 「AQUA BLESS」 大和川 茜新社
2/24 「アフタースクール」 藤原俊一 クロエ出版
2/26 「ゲロゲロブースカ」 しりあがり寿 エンターブレイン
2/26 「まんが極道」1巻 唐沢なをき エンターブレイン
2/26 「アワヤケ」1〜2巻 羽生生純 エンターブレイン
2/26 「放浪息子」6巻 志村貴子 エンターブレイン
2/26 「御緩漫玉日記」3巻 桜玉吉 エンターブレイン
2/26 「ケロロ軍曹」14巻 吉崎観音 角川書店
2/26 「ぐんぱんSPECIAL 飼育〜巨乳母子相姦集」 白井薫範 司書房
2/27 「夏のあらし!」1巻 小林尽 スクウェア・エニックス
2/27 「かみちゅ!」2巻 作:ベサメムーチョ+画:鳴子ハナハル メディアファクトリー
2/27 「淫虐監獄島」 氏賀Y太 松文館
2/27 「魔界戦記ディスガイア2」2巻 へかとん メディアワークス
2/28 「続・不成仏霊童女」 花輪和一 ぶんか社
2/28 「さらい屋五葉」2巻 オノ・ナツメ 小学館
2/28 「鉄子の旅」6巻 菊池直恵 小学館
2/28 「ピコーン!」 作:舞城王太郎+画:青山景 小学館
2/28 「鏖 みなごろし 」 作:阿部和重+画:三宅乱丈 小学館
2/28 「バンビ〜ノ!」7巻 せきやてつじ 小学館
2/28 「fine.」4巻 信濃川日出雄 小学館
2/28 「MOONLIGHT MILE」14巻 太田垣康男 小学館
2/28 「宇宙家族ノベヤマ」1巻 岡崎二郎 小学館
2/28 「鈴木先生」2巻 武富健治 双葉社
2/28 「ライフ・イズ・デッド」 古泉智浩 双葉社
2/28 「みたむらくん」6巻 えりちん 白泉社
2/28 「キミキス −various heroines−」1巻 東雲太郎 白泉社
2/28 「ひまわり伝っ!」 TAGRO 白泉社
2/28 「大地獄城・血だるま力士」 平田弘史 青林工藝舎

【雑誌】ヤングキングアワーズ 3月号 少年画報社 B5平 [Amzn][定期購読:7andyicon

 新連載、貴島煉瓦「特務戦隊伊吹」。さまざまな異能力を操る少年少女たちが、「企業」と呼ばれる敵戦士たちと異能力バトルを繰り広げていくというアクションもの。扉には「新感覚バトルアクション」とあるけど、あんまり新味はないか。石黒正数「それでも町は廻っている」は好調。今号は表紙まで飾ってるし、いつものボケナスな調子でユーモア漂うお話が楽しい。

 読切、谷川史子「早春のシグナル」。そういえばこの人、アワーズ初登場なんですな。お話のほうは今度結婚することになったカップルさんが、新婦の親友とご対面するも、彼女は新郎さんと二人のときだけ彼に露骨に冷たい態度を示す。まあ要するに、親友さんが新婦さんに恋愛感情を持っていた、という話なのだけど、親友女子の恋心を切なく暖かく描き出した物語は完成度が高く、読後感も良好。あと新婦さんのほうもなかなかいい人で、つい親友さんをアシストしてしまうあたりも気持ちイイものがあった。あと今号には二宮ひかるの読切「絶滅寸前!」も掲載されている。

【雑誌】コミックバーズ 3月号 幻冬舎コミックス B5平 [Amzn][定期購読:出版社

 新連載、猫橋俊雄「まおうちゃんクロニクル」。パッと見は幼女にしか見えない魔王のまおうちゃんが、強大な力で勇者とかをぶっとばしちゃうぞーってなお話。ぷにぷに感のある絵柄はかわいくて完成度が高い。10ページと短いながらこのかわいらしさは目を引くものがある。このクオリティを維持していってくれれば、雑誌の中で一定のポジションを築けると思う。読切カワムラ・ルカンナ「ガール&ガール」。主人公女子が、隣のクラスの無愛想だけど美人な女の子に気に入られちゃって、ズバリと告白されてしまう……という百合系のお話。絵的にはまだこなれてないけど、まずまずトキめくものはある。

【雑誌】漫画サンデー 2/13 No.6 実業之日本社 B5中

 作:倉科遼+画:みね武「艶恋師」。ススキノのスケコマ師との最終決戦に突入するも、菊さんハンドパワーが放出されずピンチ、という展開。今回は苦戦する展開になりそうですな。その中で新しいモノを見せてほしいところではある。「きぬた」を超える必殺技もそろそろ欲しい。

【雑誌】コミック・ガンボ 1/30 No.3 デジマ B5中

 作:梶川良+画:河承男「英雄戦国志 覇道遙かなり」が開始。戦国時代の群雄を描いていく物語で、まずは織田信長編から。ガンボのような無料配布というスタイルだと、確実に入手できるという保証はないので、続き物というのは読者としては追っかけづらい。ただ時代劇モノだと、すでにその人物を知っていれば途中読み飛ばしてもなんとかなるんで、ストーリーモノの中ではやりやすいほうかもしれない。漫画の内容はまずまずいいんじゃないでしょうか。絵もしっかりしてるし。

 で、駅での無料配布という新しいコンセプトをかかげたこの雑誌。3号まで読んだけれども、どんなもんでしょうねえ。広告収入が肝だけど、正直今のところ、この雑誌読んで印象に残った広告はない。もともと漫画雑誌は、広告効果が薄いといわれているメディアであり、既存雑誌も大して広告はとれてない。そんな中で、広告収入を狙っていくなら、もっと工夫してかないと厳しいんじゃないかと思うんだけど……。とかいうのは、制作側もおそらく分かっているだろうと思うんだけど、現場サイドではまあいろいろあるんでしょうな。

【雑誌】快楽天 3月号 ワニマガジン B5中 [Amzn]

 かるま龍狼「ドア端会議」がヘンな漫画で面白かった。ドアの鍵が女性であるという妙な世界を舞台にしたエロコメ。各家庭のドアは、まんこ丸出しの女性が埋め込まれているような形状で、カギを開閉するには鍵=ちんこを突っ込んでイカせなきゃならないという仕組み。ドアの形状もいろいろあり、まんぐり返し型になっているのもあれば、バックになっているのもあり、もっとアヴァンギャルドなのもあり。シュールで下らないんだけど、それでもそれなりにエロくしちゃうところは職人芸。うまいなあ。

 北河トウタ「あれふぇち」10話めにして、初めて彼女以外とのシーンが。イケメンだけど童貞な彼氏サンに対して片想いしている女の子が、電車の中で痴女行為を働くというお話。短いけどけっこうエッチだし、痴女さんもなかなか見てて楽しい。個人的には北河トウタはモノクロのほうが好きだなあ。いーむす・アキ「ちちらぼ」。頭のトロい巨乳看護婦さんが、ハルヒシリーズの朝比奈さんみたい。ばいーんばいーんとしたおっぱいはなかなかの見応え。

 ぼっしぃ「1+1彼女」。イケメンな主人公さんが、タイプの違う二人の女子に迫られて、結局3人でやっちゃうという感じ。軽いノリだが巨乳・中乳女子でちんことりあってエッチしている様子はわりとエッチ。絵のほうも瑞々しい。最初の14ページがモノクロでラスト6ページがカラーだけど、塗りもなかなかのモンです。あと、めいびい「盲目乙女ハート」も黒の部分がツヤやかな絵柄が印象に残る。最初の3ページはカラー。初カラーって書いてあるけど、最近の人はカラーうまいですなあ。

【雑誌】COMICパピポ 3月号 フランス書院 B5中 [Amzn]

 巻頭カラーの大朋めがね「あおいろ。」がやけに切ない系なお話だった。結婚を前にしてブルーになっている女子が、かつてつき合っていた男のもとを訪れるが、昔から淡々としていた彼は望んでいた言葉をかけてはくれず……といったお話。絵柄も白っぽくて品が良い。ヌキ目的には適さないけど読ませる作品となっている。

 りゅうき夕海「コイマニ。」5話め。主人公女子が卑怯な男にダマされ、薬を盛られて輪姦されるという展開。理性をドロドロに溶かされたエロシーンがなかなかねちっこくて実用的。D.P「マッチ売りの子狸」。タイトルからも分かるとおり「ポコといっしょ」シリーズ。ポコとごしゅじんさまはアパートがペット禁止だったこともあって追い出され、冬の町で流浪生活。今回は単行本準備のためか、7ページと短いけど、ポコは今回もかわいかったので良いです。この作品の場合、実はエロシーンはそんなになくてもいいやとか思ってたりするし。

【雑誌】キャンドール 3/14 VOL.38 実業之日本社 B5中 [Amzn]

 陸乃家鴨の新連載「少年少女は××する」がスタート。エロ漫画家の姉がいるけど、学校ではオタクと思われるのがイヤでそれを隠している少年が主人公。彼が、同じクラスの地味な漫画好きの女子に話しかけたのをきっかけに、その女子が姉のアシスタントをやることになっちゃって、そこからいろいろ……という話になっていく模様。オタク少年少女による微笑ましいドタバタ恋愛劇って感じになっていきそうでけっこう楽しそう。明るくかわいくてまずは好感が持てた。

 まだ子(小だまたけし)はキャンドール初登場。タイトルは「先輩熱」。ちびっちゃくて地味で少しひねくれ者な美術部部長女子と、彼女に惚れてしまった後輩男子によるラブコメエッチ。この人らしいこなれたやらかい線はやはり見てて気持ちいいし、先輩のイタズラっ気のある表情もなかなかかわいく見える。エロシーンは短いけど、学園ラブコメとしていい具合でござった。

 島本晴海。「やらせないでよ!」はお話的にだいぶクライマックスに近づいてきたかなーという感じ。今回は主人公の妹であるサドっ娘の柚ちゃんが萌え度高めで良かった。あと出縞臣「da capo」は、ぷにぷに感たっぷりの絵柄が毎度のことながら良いなあという感じ。

【雑誌】阿ウン 3月号 ヒット出版社 B5平 [Amzn][定期購読:7andyicon/Fujisan

 祭丘ヒデユキ「えみ子」の後編が怒涛の展開。前編で主人公のえみ子が生まれてから幼児期に犯されて、その後恋愛したりレイプされたり、レズったり、結婚したり妊娠したりと、25年以上のスパンの物語が描かれたと思ったら、後編はさらに加速。祭丘ヒデユキのことだからきっとタダでは済ますまいと思ってたけど、さすがこの人はぶっ飛ばすなあ……。むやみやたらとダイナミックでどうしようもないお話にやられた。やっぱこの人は面白いわ。

 高岡基文「Dogwalker」。今回もヒロインの爆乳陰陽師女子高生がたっぷりエッチ。仰山な巨乳ぶり、パイズリ描写などでコンスタントに実用的。まあお話的にはこの人だけに期待薄とはいえ、うまいこと主人公とその相方男子のラブラブぶりをやりつつ、寝取られ感とかを出していけばしっかりエロい作品になるのでは。あと真海「AFTER SHOW TIME」もエロめ。バスケ部少女が顧問の先生にヤラれるというネタ。ちんこ様による責めっぷりがねちっこい。

【雑誌】エンジェル倶楽部 3月号 エンジェル出版 B5平 [Amzn][定期購読:Fujisan

 やまもとよし文「ボクの中出し日記」。人妻女教師と男子生徒の不倫エッチがメインな作品だけど、なんだかやけにテンション高いなあ。その二人のジャマしようとする女の子が、窓から淫語を大声で叫んだり、「デスノート」のマネとかしてるし。うーむ、下らない。中華なると「白雪と七人のおやじ+1」。今回も中華なると描くところのスケベおやじの顔が面白い。森の小人たちもおやじだし、王子様もおやじだし、なんだかもうたまらん。セリフもいちいちおやじくさくて素晴らしい。「奥までズっポリグリグリで 子供にはモンゴル斑点できちまいますナぁ こりゃ」とか「照れ助よりいなせなイボチンポ 味わっとくれ」とか。エンジェル倶楽部は、絵的には今風では全然ないけど、ヘンな芸風の持ち主が多くてなんだか好きです。


1/29(月)……燃やす意図

【雑誌】コミックアライブ 3月号 メディアファクトリー B5平 [Amzn][定期購読:7andyicon

 サンデーGXで「FADE OUT」を描いたいけだたかしがコミックアライブ初登場。タイトルは「ささめきこと」。なんと百合モノできましたかー。つい女の子が好きになってしまう惚れっぽい親友女子を見て、告げられない思いに胸を焦がしている少女の物語。いけだたかしの柔らかくてすっきりした画風は好感度がやはり高いし、お話のほうもセンチメンタルでほの甘くていい出来。好きな作家さんなんでまた登場してほしい。

 國津武士「神ぷろ。」。風邪ひいて顔を真っ赤にしてへろへろになってる刀鳴がカワイイ。この前、酒のんでぐにゃぐにゃになってるときも良かったけど、今回は半裸シーンもあるし。あと双子死神の踊りもとくに意味ないけど見てて楽しい。青本もあ「おまかせ精霊」は、ちっこい精霊のセイが健気でかわいらしい。主人公の指咥えてにこにこしてるところとかがなかなか。まだらさい「陰からマモル!」。宇宙人編がおしまい。今回はお風呂に入りつつ、マモルの電話を受けた愛里がいつもながらのツンデレぶりで良かった。山芽もかわいいことはかわいいんですが。

【雑誌】コミックガム 3月号 ワニブックス B5平 [Amzn][定期購読:7andyicon

 かかし朝浩「暴れん坊少納言」は全3回で短期集中連載が終了。清少納言がツンデレキャラでラブコメやるという内容で、なかなか面白い作品だった。ていうかこれ、キャラも立って足し、ドタバタしたノリも面白かったし、全3回で終わっちゃうのはもったいないなあ……。できれば本格連載にしてほしかったところだけど。紫式部も出てきてないしね。

 宗我部としのり「あまえないでよっ!」がちょっとタイトル変えて新シリーズスタート。「あまえないでよっ!MS」となった。最初のシリーズの半年ほど後、修行して成長した逸剛と尼たちが例によって戦っていくという感じ。まあすでにけっこう続いたシリーズだし、ノリとしてはとくに変わらなそう。ただ「MS」は「もあ♥すい〜と」の略なんで、ラブコメ度を高めるのかもしれない。

 泉ゆうじ「ぬいぐるみっくす♥」。いつもしましまぱんつを見せるレズっ娘ニサが、今回はちょっぴりかわいかった。それにしても本当にすごい勢いでぱんつ見える制服だなあ……。あと主人公・公太の幼なじみアコちゃんも、やりすぎだけどかわいいとは思う。公太にデレデレな様子が微笑ましい。

【雑誌】週刊少年ジャンプ 2/12 No.9 集英社 B5平

 読切、神海英雄「Dodge The Ball」はタイトルどおりのドッジボール漫画。ものすごく強い球を投げられる少年ドッジボーラーが、仲間と一緒に、超絶的な捕球能力を持つライバルと対決するといった感じのお話。絵柄的には久保帯人っぽくてこなれた作風。まあちと画面がゴチャゴチャした感じで、決着をつけた球についても、その凄さがもう一つ伝わりにくいかなーというところはある。あとライバル君が勝ち誇っている様子は「小学生のドッジでそこまで得意になるかー」ってな感じで、少し気恥ずかしいかな。そういう細かい点を「それはそれでよし!」と流したくなってしまうようなぶっとさが出てくればってとこかな。ドッジボールというジャンル自体は知っている人も多く、親しみやすくはあるので、やりようによっては面白くなるだろうなと思う。「ドッジ弾平」という先例もあるし。

【雑誌】ヤングマガジン 2/12 No.9 講談社 B5中

 「代紋エンブレムTAKE2」の渡辺潤が新連載。タイトルは「RRR〈ロックンロールリッキー〉」。ボクシングものとなるらしいが、第一話は、27歳で定職にもつかずバンドをやりつつ自由人でいたいとかいっている主人公の冴えない1日が描かれる。まあその1日の終わりに、ボクシングの元チャンピオンと偶然同じ居酒屋に居合わせたりするので、それがボクシングをやるきっかけになるという感じかな。ボクシングものは名作も多いし、ハマると強いジャンルなのでうまく盛り上げていってほしい。

 蓮古田二郎「しあわせ団地」。はじめの無気力ぶりがさらに重度になり、とにかく動かない。死んだように生きている。ついにはルンペンを志してしまったり、ずいぶんヤバい。それでもおおむね平和だし、大それた悪いことはまったくできなさそうなところは安心できますが。平本アキラ「アゴなしゲンとオレ物語」。今回もダイナミックな展開だったなあ。伝説の男と化したゲンさんの姿がやけに眩しい。宮下英樹「センゴク」。お蝶への純な想いを抱きつつ朽ち果てていこうとする鳥居兵庫の姿を描く。鮮烈な存在感があって、敵役ながら憎めないというか、カッコ良い人物だった。

【雑誌】ビッグコミックスピリッツ 2/12 No.9 小学館 B5中

 せきやてつじ「バンビ〜ノ!」が4月からTVドラマ化。熱血だしオシャレな部分もあるし、けっこうTV映えしそうな感じではあります。作:雁屋哲+画:花咲アキラ「美味しんぼ」では、長崎で息を飲む至高究極対決が続く。何が息を飲むって、雄山が料理を何種類出してくるか。前回11皿出してきたが、今回も7皿。さらにまだなんか出そうという。どう考えても食いすぎである。さらに至高のほうまで料理を出してきたら、いったいどうなってしまうのだろうか……。手に汗握るハラハラドキドキの展開です。

【雑誌】BJ魂 3/1 No.33 集英社 B5中

 熊谷カズヒロの読切「爪と銃弾」が掲載。義父から性的虐待を受けていた女の子と知り合った謎の男。その正体は実は……といった感じで展開するダークなアクションもの。熊谷カズヒロの絵・ストーリーはけっこうエロチックなことで定評があり、それが作品の薄暗い雰囲気と溶け合っている。最近連載は見かけないけど、やはり光るものはある。

 有賀照人版「ハレンチ学園2007」(原作:永井豪+脚本:近藤雅之)がビージャン本誌に続いてこっちにも掲載。ビージャン本誌では山岸がかつてのハレンチ学園での思い出を振り返るという感じだったけど、こっちでは彼がサラリーマンになってからのお話。でもヒゲゴジラはやっぱり出る。有賀照人の絵だと永井豪みたいな柔らかさ、いい意味でのいい加減さが出ないので、本家のようなインパクトはないかな……。あと今号では、作:徳永富彦+画:桐木憲一「探偵事務所5”」が最終回となっている。

【雑誌】漫画ゴラクネクスター 3月号 日本文芸社 B5

 神原則夫の新連載がスタート。タイトルは「エロ本探偵 安藤茂の事件簿」。全ックの性少年たちに正しいエロ本読みを勧めるべく日夜活動するエロ本探偵。昔そのエロ本探偵をやっていたが、当然そんなものに需要はなく、今では日雇い労働者と暮らしているおっさんを主人公とした物語。第1話はけっこうヒキが強い終わり方となっているが、タイトルからすると主人公がエロ本探偵として再始動するって感じになるのだろうか。たいへんくだらない作品となりそうで期待。

 もう一つ新連載。由起二賢「南十字星(サザンクロス)の誘惑」。作者は「野望の王国」を手がけた由起賢二で、新連載に当たってペンネームを変更したもの。才能はあるものの不器用な性格で貧乏くじばかりひかされていたTV番組制作会社の社員である主人公が、会社側からの厄介払いという意味合いもあり、調査捕鯨漁船に乗り込むことに。しかしそこから思いもよらない大事件に巻き込まれていくことになる……という出だし。さすがに作画は今風ではないが、ゴツい絵柄で話作りも硬派。由起二賢が今どれだけヤレる人なのか、正直自分には全然分からないし、面白くなるのかならないのか、今後どうなっていくのかまったく予想がつかない。まあしばらく様子見ということで。、

【雑誌】フラワーズ 3月号 小学館 B5平 [Amzn][定期購読:出版社/7andyicon

 単行本「光の海」[bk1][Amzn]が出たばかりの小玉ユキが表紙を描いているけど、この人のカラーはかなりいいなあ。すごく華やかでパッと目に飛び込んで来る。漫画のほうでも今回は新シリーズ「羽衣ミシン」を開始。雪国に住む心優しい青年が、弱って工事現場に突っ込んでしまった白鳥を助けたところ、白鳥が人間の女の子に姿を変えて彼の部屋に転がり込んで来る……という出だし。現代版「つるのおんがえし」という感じだ。「女の子が転がり込んで」というと、なんだか男性向けのラブコメにありそうな出だしではあるけど、小玉ユキの品の良い洗練された絵柄もあって、ちゃんとシャレた雰囲気にはなってる。主人公と白鳥女子のキャラはちょっとほのぼのさせる雰囲気もあり、なかなか楽しい作品になりそうな気配。この人は、最近の新鋭少女漫画作家ではけっこう期待している一人。

 西炯子「波の向こうに」。冴えない容姿で無愛想な性格の新任女教師と、近所のラーメン屋の手伝いやってるイケメンくんのラブストーリーになるのかな。今回はまずキャラが出て、それから女教師さんが思わぬ変身を遂げて……といったところでおしまい。次号掲載の「波のこちらは」に続くとのこと。

 江平洋巳「白いバラの乙女」は好調。今回も少女たちの世界を緊迫感たっぷりに描き出していて、ググッと読ませる。でもこれ次号で最終話なのかー。ちょっと残念。さいとうちほ「1812」は、「ブロンズの天使」の番外篇で、プーシキンの少年時代のお話を、2号連続の前後編90Pで描く。プーシキンさんは若いころから美しかったんですのう。


1/28(日)……高驚愕弾

OHP月極アンケート、2007年1月分「ベスト雑誌2006」の締切は31日いっぱいなんですが、31日は24日の日記でも書いたとおり、イベントに出演予定なんで、テーマ入れ替え作業は遅れると思います。てなわけで2月1日いっぱいまでは投票受け付けますので、ラストスパート、じゃんじゃん入れちゃってくださいませ。

【アンソロジー】「OPERA」Vol.5 茜新社 A5平 [bk1][Amzn]

 ボーイズラブ系のアンソロジー。ここまでちゃんと続いてるし、けっこう頑張ってるような。

 まずは表紙も飾っているbasso(オノ・ナツメ)「Gino e Vittorio」。メディア王であるジーノと、経済学者のヴィットーリオ。二人の触れ合いの様子が、オシャレに、かつ微笑ましく描かれていて楽しい。今回はジーノをとてもかわいがっている、そのお兄さんのキャラも良かった。さりげないけどラブラブでとてもステキなり。中村明日美子「同級生−はじめての人−」。男子高カップルさんのラブラブストーリーの番外編。今回は、以前から男子二人の片割れ、めがね男子さんのほうに目をつけていた男性教師のお話。もう少しとっておこうと思っている内に、めがね君をかっさらわれてしまった後悔がにじみ出る内容。先生が生徒に対してドキドキときめいている様子が見てて楽しいし、お話の進め方も鮮やか。うまいっす。

 ルネッサンス吉田は「空の空、空の空なり」「デレリクツ・もしくは異端者の悲しみ」の2本が掲載。この人のちょっとバサバサした感じだが暖かみもある、独特な質感の作画はなかなか良い。性交シーンとかが直接描かれることは少ないんだけど、男キャラに色気もあるし。とくに今号では「デレリクツ・もしくは異端者の悲しみ」が良かった。会社の同僚に恋してるけど諦めざるを得ないという、苦い想いを抱いている男の物語。「男である、というだけで 俺は世界中のどんな女よりも劣る」っていうセリフが切実。センチメンタルで、読ませるお話だった。

【単行本】「へうげもの」4巻 山田芳裕 講談社 B6 [bk1][Amzn]

 明智が滅び、秀吉が天下人目前という情勢の中、左介も出世して名前もいよいよ古田織部にチェンジ。利久の下、目が肥えた織部は稼ぎも増えて、一気に数寄レベル急上昇。グングンその道の大家となってきていて、だんだん頼もしくなってきた。あとこの巻では荒木村重改め荒木道糞の、最後まで物欲を貫き通した生き様も胸がすくものがあった。戦国モノという、すでに描き尽されたようなジャンルなのに、読むたびに新鮮な面白みがある。大したもんです。

【単行本】「ケメコデラックス!」2巻 いわさきまさかず メディアワークス B6 [bk1][Amzn]

 夏休み編突入。主人公・三平太のところにやってきた謎のヨメ・ケメコ&エムエムの謎に少しずつ踏み込んでいってるけど、それはまあともかくとして、とにかくドタバタ感たっぷりで楽しい。明るくて健康的なお色気もあるキャッチーな作画は見てて楽しいし、動き回るキャラ、ユーモアあふれる端々の描写、案外ちゃんと進んでいるお話など、おいしい部分が多い。

 この巻ではとくに、みんなで海に行く編があり、三平太の幼なじみであるイズミ、それからエムエムの水着シーンもたんまりあって心トキめくものが。まあメインヒロインであるエムエムもいいんですけどねー、自分はいつも書いているように巨乳派なんで、イズミちゃんの仰山な胸に、やはり目が吸い寄せられてしまう。この娘さんはお尻や太股もぱっつんぱっつんだし、性格的にも健気でラブコメ生物ぶりを発揮しているし、とても好感が持てる。そんなわけで好調。面白いです。

【単行本】「さくらの境」3巻 竹本泉 メディアファクトリー B6 [bk1][Amzn]

 なんだかもうのっけから女の子二人がちゅーちゅーしまくってて、実に心が華やぎます。働き者の女の子・ささちゃんと、普段は超優等生だけどささちゃんにだけはベッタリ甘えまくるふたちゃん。二人の女の子を中心としたほのぼの生活がずっと続く。1巻の段階ですでにベタベタしまくってて、それは3巻でも変わらないけど、最近ではささちゃんも甘えられるのが当たり前。ちゅーされてもへいちゃらってな感じになってきており実にラブラブ。その甘ったるさと、それがけしてしつこくなりすぎない竹本泉独特のほわほわした作風のマッチングがたまらない。お話が今後劇的に進展したりすることはなさそうだし、マンネリといえばマンネリなのかもしれないけれど、それは全然かまわない、むしろオッケーってな感じの作品といえる。

【単行本】「マエストロ」2巻 さそうあきら 双葉社 B6 [bk1][Amzn]

 第1巻の発売が2004年7月。いやー待たされました。スポンサー企業の倒産などにより、一時はバラバラになった交響楽団が、外見は怪しげだが腕は抜群の老指揮者・天道に導かれて復活していく様子を描いていく。この巻では天道よりも、楽団のメンツそれぞれにスポットライトを当てていくという展開。一人だとまったく存在感のないファゴット、有名な音楽家である父の血を受け継ぐトランペット、細やかなティンパニーなど、それぞれの事情が語られていく。2巻の終盤ではまた主軸となる物語が動き始めて、物語の主役格である香坂と、天道の過去から続く因縁も描かれる。この後はちと波乱含みだが、二人、そして楽団はどうなっていくのか。引きが強くて今後の展開も楽しみ。「神童」などで見せた、ゾクゾクするような演奏シーンの再来を期待。

【単行本】「おとなチャレンジ」4巻 米餅昭彦 双葉社 B6 [bk1][Amzn]

 人妻大好きな保育士の青年・栄治が、子供たちの母親である人妻さんたちを食って食って癒しまくるという作品。この巻で最終回。米餅昭彦のエロ漫画としてはけっこう長く続いた。最後は一番好きだった人妻と結ばれ(という時点で人妻ではないか)、めでたしめでたしのハッピー・エンド。米餅昭彦ならではのぶっ飛び感はちと抑えめなものの、その分お話としてはまとまってるかな。まあ途中の展開は人妻を食いまくるのの繰り返しなので、まとまりも何もないような気もしますがー。


1/27(土)……ランダバ/青春に燃えて

【雑誌】電撃コミックガオ! 3月号 メディアワークス/角川書店 B5平 [Amzn]

 いわさきまさかず「ケメコデラックス!」は多少シリアスめいてきた。エムエムの正体も少しずつ明らかになってきてるけどどうなりますか。この作品もそのうちアニメ化しそうだな〜。作:竹宮ゆゆこ+画:倉藤倖「わたしたちの田村くん」。田村くんに対して、相馬さんが何やら急接近してきて、田村くん戸惑いまくり、というお話。これでいよいよラブコメ的には本格化か。相馬さんも顔を赤らめたり、今までと違った表情を見せててなかなか良い。

【雑誌】コーラス 3月号 集英社 B5平 [Amzn]

 「ハピマルズ」と題して、よしまさこ、くらもちふさこ、松田奈緒子、芳成香名子、下吉田本郷、今井美保、ただたらこ、松苗あけみ、勝田文、林えりかといった面々が、ペット関連のショート漫画を描くという企画が掲載。よしまさこのお子さんってもう大学生になってるんだなあ……。

 くらもちふさこ「駅から5分」は連載再開。技巧的な作りで面白い。お話は、ふきだしがいっぱい踊っているガランとした部屋に女の子が入ってきて、同じことをずっと呟き続けていたら、曖昧模糊とした容姿の別の人も入ってきて、これまた脈絡のないことを繰り返す……というなんともシュールな場面から始まる。実はこれは……ということを書くとネタバレになっちゃうかなあ。とりあえず本来形がないものを、ビジュアル化するやり方にとてもユニークでカッコ良かった。お話としても改めて考えてみると他愛ないんだけど、一人暮らしを始めてちょっと不安に駆られている女の子のお話を、後味のいいお話にうまいことまとめ上げていると思う。

 渡辺ペコ「ラウンダバウト」。今回は登校拒否を続けている少女と、彼女を週イチで訪問し、その話を聞いている男性教師のお話。女の子は学校をものすごく嫌っているけれども、先生の言葉のおかげでちょっと自分に自信を持つようになる。学校的価値観とはまた違った前向きさがあってなかなか良いお話だった。よしまさこ「うてなの結婚+」は最終回。あのんさんがめでたしめでたしになっておしまい。イオナはやっぱずっとこのままなのかな。姉妹の中ではイオナが見てて一番面白いと思う。「うてなの結婚」から「うてなの結婚+」へとタイトルを変えて続いてきたこのシリーズだけど、新作はあるんですかねえ。

【単行本】「神ぷろ。」1巻 國津武士 メディアファクトリー B6 [bk1][Amzn]

 にゅーあきば.comのレビューでも紹介済み。ロリ系エロ漫画で活躍していた國津武士の、非エロ初単行本。元々ぷにぷにしたロリ漫画では定評のある人だっただけに、この作品も実にかわいくて楽しい。お話のほうは、学生ながら貧乏神社の神主をやってる少年・伊庭景綱の元に、戦神の刀鳴神がやってくるところからスタート。しかし周囲が学校や幼稚園など、女の子ばっかりの環境であるその神社には、戦で勝とうなんて人はちーとも来やしない。そこで景綱は刀鳴に縁結びの神をやるように頼み、彼女もしぶしぶそれを引き受ける。

 といったわけで元戦神である刀鳴が、毎回苦戦しつつ、そして景綱にだまくらかされてコスプレやらされたりしながら縁結びなどをやっていくというのが大まかなストーリー。刀鳴はツンツンしてて偉そうだけどちんまりしたロリっ娘でしっかりかわいいし、ツンデレなところもある。そして景綱の幼なじみの聖、双子の幼女死神などもこれまたよろしい。とくに、無口ながら後ろのほうでスチャスチャ踊ってる幼女死神は、画面を賑やかにしてくれていて見てて楽しいものがある。

 お話のほうは他愛なくて下らないといえば下らないんだけど、ラブコメ的なエッセンスを織り込みつつ、毎回とても騒々しく展開してて面白い。何より國津武士の明るくかわいい絵柄がいい。デフォルメ絵とかも好き。まあ元々の絵柄が十分コミカルなんで、頭身縮めたりしてもあんまり変わらなくはあるけれども。それはともかく、サービス精神もしっかりしてるし、國津武士は非エロでも十分面白い作品を描いている。今後も楽しみにしております。

【単行本】「ワン ホット ミニット」 鬼束直 茜新社 A5 [Amzn]

 スッキリ甘やかな絵でロリ系のエロ漫画を描く鬼束直の2冊め。この人もやっぱり絵が魅力。描線自体はあっさり目ながら、薄すぎず濃すぎず。描かれる少女たちの姿がみんなかわいらしくてほんのり甘ったるい気持ちになれる。お話としては兄妹モノが多め。今回はショタなネタもあり。基本的に鬼畜な話はないし、ユーモアもけっこうあってサクッと楽しめるタイプ。わりとシャレた絵柄だし、局部の描き込みとかもそんなリアルなタイプではないので、ロリ漫画好きのみならず、「キッツいのは苦手」といったエロ漫画初心者層にもオススメできると思う。ロリつってもヒドいことはしないし、微笑ましい話がメインだし。オカズ目的ではちょいと食い足りないかと思うけど、楽しく読めて萌え度も上々。総じてオススメな1冊です。


1/26(金)……いかずちんチャチャ

【雑誌】少年エース 3月号 角川書店 B5平 [Amzn][定期購読:出版社

 少年エースは定期購読で買ってるんだけど、今回はフィギュア付きってことで、ついに封筒に収まり切らず、段ボール入りで書籍小包にて送られて来た。定期購読だと送料無料なんだけど、これ絶対アシが出てると思うなあ……。

 作:山田悠介+画:三部けい「パズル」。新連載。とあるエリート校に悪漢が押し入ってきて、学園を占拠。そしてある1クラスを選び、その生徒たちに「48時間以内に学校中に隠されたパズルのピースを集めて完成させられなければ、人質にしている女教師を殺す」というゲームをつきつける。そんな不条理な状況の中で繰り広げられるサスペンスドラマ。時間制限つきということで、回をかさねるごとにだんだん緊迫感が増していくことになりそう。原作は読んだことないけど、三部けいは好きな作家だし、まずはお手並み拝見。あらゐけいいち「日常」は今回もマイペースで楽しい。かわいい絵柄と唐突な展開、それをまあいっかーと流せる雰囲気も良し。突飛なギャグのように見えて、案外バランス感覚も良いと思う。

 作:大塚英志+画:森美夏「八雲百夜」は、comic新現実に連載されていた作品だが、3月創刊の新雑誌「コミックチャージ」で本格連載予定。それに先駆けてエースに登場。小泉八雲を主人公にした、「北神伝綺」「木島日記」の流れを引き継いだ作品。ちょっと前の話を読んでないのでよく分からんところがあるんだけど、森美夏の艶めかしくて妖しく、グロテスクでもある作画がこの作品でも冴えている。単行本にできるほどのストックはまだなさそうだが、ここまでの話をまとめ読みするチャンスが早めに得られると良いのですけれども。どうせなら1話から再録しちゃっても良いのでは。

【雑誌】ガンダムエース 3月号 角川書店 B5平 [Amzn][定期購読:出版社

 安彦良和「機動戦士ガンダムTHE ORIGIN」。ミハルさんがホワイトベースに侵入しちゃってカイさん大慌て編。その前はガンキャノンで大活躍というわけで、カイさん頑張ってる。この二人のエピソードは改めて読んでみてもやっぱりいいですね。恋愛というところまでは行かず、親近感程度で収まっているつつましやかさがいい。

 大和田秀樹「ガンダムさん」は今回も「隊長のザクさん」が面白い。ザクレロママの女っぷり、そしてゲルググの男っぷりが良かった。それにしてもザクレロはママが似合いすぎる……。あと「宇宙島のガルマくん」では、デギンお父さんが良い活躍。デギンさんはいい男だなあ。ドズルさんも好きだけど、この人もいい。あと最近では左菱虚秋のガンオタOLさん漫画「ガンオタの女」が、ドタバタ楽しくてけっこう好き。

【雑誌】月刊少年シリウス 3月号 講談社 B5平 [Amzn]

 志村貴子が新連載「ルート225」を開始。今回は藤野千夜による原作付き。この人は繊細な作風に見えて意外に多作な人だが、少年雑誌にまで出てくるとは。まあその余波か、今月はビームのほうが落ちてたけど。それはまあともかくとして、お話のほうは、ハキハキした元気者の姉とイジメられっ子の弟が家に帰ろうとしたところ、迷うはずのない近所の道で迷ってしまい、突然見慣れない場所に出てしまうところから始まる。そこで二人はあり得ない風景を目にし、出会うはずのない人に出会う。ここから二人の平凡だったはずの日常が、どんどん不思議なことになっていく……という感じかな。原作は読んだことがないのでどういう話になるのか分からないけど、まずはミステリアスで、先が気になる出だし。ここ数年、当たり作品を連発し続けてきた志村貴子だけに、この作品も間違いはなさそう。シリウスを読む楽しみが一つ増えた。

 光永康則「怪物王女」は、4月から放送予定のテレビアニメのスタッフが公開されていた。制作マッドハウス、監督:迫井政行。声優は主立ったところでは、姫が川澄綾子、令裡が能登麻美子、ヒロが大浦冬華、紗和々が皆口裕子、リザが甲斐田裕子、シャーウッドが清水愛といった感じ。原作のストックがさほど多くない点が不安材料ではあるが、アニメのほうも見る予定だし、楽しみにしてはいます。漫画のほうは今回も安定。やっぱ姫はいいねえ。あとシャーウッドも。

 あと今号もホラー漫画特集はあり。綾坂みつね「紅い糸」とかが掲載されている。綾坂みつねの作品は最近あんまり読んでなかったけど、絵柄をちょっと今風の萌えっぽい感じに微調整してきてるかな。この絵柄もけっこう悪くないっすね。木静謙二「鳥肌口碑」(原作:平山夢明)。この人のエロはすごく好きなのだが、エロ部分がない一般向けの作品だと、良くも悪くも普通に見えるなー。もう一つこの人の持ち味が出てないような気がする。

 作:雑破業+画:石川マサキ「魔法使いのたまごたち」はほのぼの。今回は学校で縦笛のテストがあって、6人娘(一部娘じゃありませんが)のうち3人が補習。6人の中で最もレズっ気の強いチェルがだいぶいい味を出してきた。あとフランは地味めなキャラだけど、この娘さんが目立つ話がここまでけっこう多い。パムは目立つし、いちおう主役格なんだろうけど、天然過ぎ、悩みがなさ過ぎで、案外目立っていないような気も。

【雑誌】ヤングアニマル 2/9 No.3 白泉社 B5中

 東雲太郎「キミキス」がヒロイン変えて新章突入。今度はサッカー大好き女の子・咲野明日夏編。この前までの摩央姉編が実に甘ったるくて良かっただけに、今回も期待が否が応でも高まろうというもの。ヒロインさんがちょいとハツラツと元気良すぎで、色っぽさ的には摩央姉のほうが上か。でも今回は間接キスだとかいってドキドキしている光一がちょいとええ感じだったりもする。まあとにかく期待。2月28日発売の単行本1巻も楽しみなり。

 作:原田重光+画:萩尾ノブト「ユリア100式」は、新しい人型汎用ダッチワイフが登場。今度はロリで攻めてきましたか。なんだかフェチの数だけ作れそう。それにしても瞬介は恐ろしい男だなあ。バイオレンス。作:雑破業+画:竹内桜「ちょこッとSister」。管理人さんとラブラブでかまってくれなくなったお兄ちゃんの気を惹くため、ちょこはウソをついてしまうが……。まあちょいとゴタゴタしたけど最後は仲良しでめでたし。なんだかちょこも、天然でニコニコしているばかりでなく、だんだんフツーの娘さんらしくなってきてますな。

【雑誌】ビッグコミックスペリオール 2/9 No.4 小学館 B5中

 乃木坂太郎「医龍」。霧島に振り向いてもらえなくなって涙する凡人・木原が今回はとてもよかった。ここまでずっと小者の権化みたいに描かれていた彼を使って、これだけドラマチックな演出をしてくるとは。三田紀房「マネーの拳」。最近の三田紀房の心情描写シーンは、ビジュアル的なインパクトがものすごい。これ以上ないくらいベッタベタなんだけど、分かりやすいしパワーもある。なんだかんだでやっぱり凄い説得力だ。

【雑誌】週刊漫画ゴラク 2/9 No.5 日本文芸社 B5中

 土山しげる「喰いしん坊!」。肉まん対決は決着。まあ勝敗は前回の時点で決してたみたいなもんだったけど、とりあえずめでたし、ってところ。因縁の対決だったけど、最後は案外爽やか。次の勝負はOKFF同士の対決。万力の政vs.西山清志だけど、いかにも万力の政が負けそうだなー。

【雑誌】コミックバンチ 2/9 No.9 新潮社 B5中

 佐原ミズ「マイガール」。回を重ねるにつれて、正宗とコハルが親子っぽくなっていってる様子が微笑ましい。今回は正宗の母親がやってくるけど、最初は感心してなかった彼女も、コハルのかわいらしさと、二人の仲の良さを見てだんだん打ち解けていく。まあ孫ですからのう。そりゃあかわいいでしょう。あと今回は正宗が作ってくれたトナカイの着ぐるみを着ているコハルちゃんがやたらかわいかった。渡辺航「ゴーゴー♪こちら華咲探偵事務所。」。ぷにぷに所長さんの色仕掛けが良すぎる。子供が遊んでるかのようだ。やっぱこの人の描く女の子はかわいいですのう。

【雑誌】メンズヤングスペシャル雷 Volume.01(3月号増刊) 双葉社 B5中

 メンズヤングの新増刊。いきなりポッと出てきた感じだけど、メンツ的にはわりといいなあ。北河トウタ、チャーリーにしなか、てりてりお、けろりん、琴の若子……とけっこう好みな作家陣が揃っている。エロ度的には軽めで、すごくインパクトの強い作品っていうのはないかな。ただ全般にきっちりまとめてくるタイプの人が揃っているので、破綻はないし手堅く読める雑誌という印象を受けた。

 今号の掲載作品の中では、チャーリーにしなか「なりきりっ!」が良かった。といってもこれはメンズヤングスペシャルで掲載されたシリーズの続きで、今回で第4話だけど。これまでのお話は、単行本「Choice!」[Amzn]に収録されている模様。お話のほうは、ちびっこくて生徒からもちゃんづけで呼ばれてしまう女教師の栞先生と、彼女にいろいろエッチなイタズラをしかけてくる後輩彼氏のドタバタエッチ生活という感じ。気が強くて言葉は乱暴だけど、けっこう押しに弱くてエロエロな欲求に答えては困った顔をしている栞先生がたいへんキュート。

 北河トウタ、てりてりお、けろりんの3人はカラーでの掲載。そして3人ともOLもの。北河トウタ「残業注意」は相変わらずの安定感。最近この人もカラーやることが増えてきましたねえ。だいぶエロゲっぽい塗りになってきた。まあこの人の場合、個人的にはモノクロのほうが好きかなーってところはあるけれど。てりてりおは最近伸びざかり。今回の「OLの黒川さん」はめがねっ娘OLがオフィスで上司とやっちゃうという内容。お話的には他愛ないが、デフォルメ絵がかわいかったりでまあまあ。けろりん「恋の煙」。相変わらずこの人の描く女性はまなざしが色っぽいです。

 琴の若子「One's First Love?」。しばらく会ってなかった幼なじみのお姉さんが突然おうちの片付けを手伝いにやってくるのだが、彼女がメイドコスプレとかする人に変わってて主人公は戸惑うけど、まあ結局仲直りエッチ、という漫画。かわいい絵柄でラブラブで、この人も常に安定した読み心地。手堅いです。

【執筆陣】北河トウタ、魚肉ん、チャーリーにしなか、三上キャノン、えむあ、かねことしあき、てりてりお、けろりん、はらざきたくま、琴の若子、DAIGO、ポニーR、あべつくも


1/25(木)……若殿だ!分かっとんのか?

【雑誌】アフタヌーン 3月号 講談社 B5平 [Amzn]

 永井豪漫画家生活40周年を記念した小冊子「豪ちゃんマガジン」が付属。「なんで今アフタヌーンに永井豪?」という気はするけど、この本自体はけっこう好き。ていうかやっぱり永井豪大好きっていうのを再確認。この小冊子にはすべて新作の描き下ろし作品が6本収録。目玉はやはり「デビルマン」の妖鳥シレーヌの物語である「シレーヌ誕生編」だろうけど、個人的には「赤褌鈴乃介」がツボ。剣豪であった父親の力の源であった赤褌を受け継いだ女性剣士が、その褌をつけて活躍するというお話。その褌が途中で切れてしまっていたので長さが足りず股間に食い込んじゃうし、上に服を着るとダメなので半裸で戦わなくちゃダメとかいわれてイヤ〜ン、という物凄い馬鹿馬鹿しい展開。「デビルマン」みたいなすごいのも好きだけど、自分はこういうちょいエッチでアホアホな永井豪作品もすごく好きなんですよね。この不真面目さ、柔らかさがたまらんのです。なんだかアホさ加減においても、器のデカさってものをすごく感じる。あと本誌のほうにも、永井豪が自分の作家歴を4ページで振り返るというお話が載ってるんだけど、こっちも凄かった。月産700ページって人間技とは思えませんなあ。

 木村紺「巨娘よん♪」は隔月連載2回め。今回は巨娘・ジョーさんの、居酒屋店長としての働きっぷりを事細かにレポート。今回もしっかり面白い。「神戸在住」とは全然雰囲気の違うコメディというかギャグというかな作品なんだけど、「神戸在住」同様に細部まで神経を行き渡らせて作り込んであって、内容はみっちり。あっちこっちにくまなくくすぐり要素を仕込んだ作りがとても愉快。ジョーさんをはじめ、個性的なキャラも見てて楽しい。

 沙村広明「無限の住人」。最近あんまり話には興味がなくなってきているけど、今回は凜が卍に対してラブいところを見せていてなかなか良かった。田丸浩史「ラブやん」は 腐れ縁で続いていたカズフサと幼なじみの庵子の間柄がタイヘンなことに。寝取られたー。まあそんなわけでちょっと切ない回ではある。こうやって世間様から一歩また一歩と取り残されていくのだなあ。こうなったらもう本当にラブやんとくっつくと良いのでは。

 植芝理一「謎の彼女X」は、卜部さんの冬服&ガーターベルトがイイ。あと寒くて手に息を吹きかけている様子とかもちょいと色っぽくてエエですな。SABE「世界の孫」。相変わらずぶっ飛んだ展開ですげー楽しい。今回は「烏賊」に代わる、イカを一文字で現す漢字を考えるというネタが個人的には良かった。こういう吉田戦車っぽいネタすごく好きなんすよねー。あと今号から毎号表紙にカラスヤサトシがちょっとした絵&セリフを描くプチ連載「本当はかっこいいカラスヤサトシ」を開始。これは単行本に収録されるのかな。

【雑誌】月刊IKKI 3月号 小学館 B5平 [Amzn][定期購読:出版社/7andyicon

 松本次郎「フリージア」が映画化ということでちょっとした特集が。あと黒田硫黄「セクシーボイスアンドロボ」TVドラマ化の報が。今春より放映とのこと。黒田硫黄のあの絵があってこそ特別という部分もある作品だけど、「声を操る少女」っていう題材なんで、実際に音声が聞けるようになることで出てくる面白みもありそう。

 もりやまつるが読切で登場。山本周五郎「泥棒と若殿」を漫画化した「優情」という作品。原作読んだことないけど、漫画版は、こういっちゃなんだけどすごく濃厚にホモっぽい……。家来から見捨てられ幽閉状態にある病弱な若殿が住まう屋敷に、ある日泥棒が入り込む。金目のものが何もない屋敷のありさまに呆れ果てた泥棒だが、若殿のことを妙に気に入ってしまい、何くれとなく彼の世話を焼き始める。飯を作り、洗濯もし、果ては風呂で背中を流したりと実に甲斐甲斐しく若殿に尽す。それを美童とかではなく、むさ苦しいヒゲのおっさんがやってるあたりが実に男臭い。そしてラストは、状況が変わって城に戻ることになった若殿に「俺を置いて行っちまうのか?」と涙ながらに呼びかける。去っていく若殿も目に涙を浮かべた状態。やたらウェットで愛情が濃すぎで、これは凄いと思った。IKKIの誌面に合うか合わないかは別として、パンチが利いてて面白かったと思う。もりやまつるは「親父」もかなりガチムチでマッチョイズムにあふれた作品だったけど、ガチでこういうの好きな人なのかもしらん。この路線を極めてみても、刺激的でよいのではないだろうか。

 鈴菌カリオ「乙女ウイルス」。今回の主人公である、恋するめがねっ娘さんはけっこうかわいいなあ。引っ込み思案でトロそうなところと、恥じらいのある表情がええ感じ。カサハラテツロー「ライドバック」。しばらくハードな展開が続いてたけど、舞台が大学に戻っていきなり楽しげなお話に。とくに琳の幼なじみの親友・しょう子ちゃんの明るさが、お話をパーッと照らし出している。この娘さんなんか呑気でかわいいなあ。

 青野春秋「俺はまだ本気を出してないだけ」。40歳で娘もいるのに突然会社をやめ、漫画家になるとかいって現実逃避しているおっさんの日常を描いたシリーズで、これが3作目。このお話はけっこう好き。地味だが飄々とした絵柄に味があるし、お話も下らなくて楽しい。まあダメ人間漫画のカテゴリーに入るとは思うけど、けっこう明るい雰囲気なのが好ましい。

【雑誌】ビッグコミック 2/10 No.3 小学館 B5中

 作:酒見賢一+画:森秀樹「墨攻」が映画化ということで読切新作が掲載。これ10年ぶりなのか……。時の流れは早いですのう。改めてお話を説明すると、中国の春秋戦国時代において「非攻」「兼愛」の思想を貫く思想集団「墨家」に属する革離(かくり)という男が、ただ一人、城邑を守る戦いに手を貸し、知略と武勇で敵軍を敗退せしめていくという物語、といった感じ。ハードで力強く、渋味のある作風がとてもカッコ良く、お話も重厚で読みごたえのある作品だったが、今回は読切ということでその味わいをコンパクトにまとめて見せている。短めだけど、武骨な革離の戦いっぷりはやはり見事で、しっかり面白い。たいへん良い作品だし、未読の方は映画公開に合わせて文庫やマイファーストビッグの単行本で盛んに販売されると思うんで、ぜひこの機会に読んでみるとよろしいのでは。

【雑誌】モーニング 2/8 No.8 講談社 B5中

 たなか亜希夫が連載開始。「かぶく者」(作:デビット・宮原)というタイトルで隔週掲載。破天荒な歌舞伎役者の痛快人生を描いていくという感じで、主人公である見習い役者のシンは、初っぱなからストリートで歌舞伎を演じるというパフォーマンスを見せている。まずはインパクトのある出だし。さすがに歌舞伎の世界だけあって、役者たちの姿も華やかだし、うまくハマればけっこう面白くなりそう。

 うえやまとち「クッキングパパ」。今回は茶がゆのお話。要するにほうじ茶とかのお茶でおかゆ作るっていう奴ですな。和歌山県とかではすごくポピュラーなものらしいけど、自分も最近よく作ります。普通のおかゆよりサラサラしてるし、なかなかおいしいのでオススメ(参考リンク:茶がゆ研究室)。付け合わせは、漬物がやはり一番合いますな。あと自分の試した限りでは、大辛の塩鮭とかたらことか、しょっぱいもの食って茶がゆすすって……というサイクルが食べていくのがいい感じ。

【雑誌】ヤングサンデー 2/8 No.8 小学館 B5中

 河合克敏「とめはねっ!」。書道漫画だけど、さすがにキャリアのある人だけあってうまいなあ。「一」「十」というごく基本的な字の描き方から入って、書の奥深さを感じさせる内容となっているし、説明部分もクドくなってない。こういう漫画では一般的でないジャンルの場合は、解説部分をおろそかにすると分からんちんな内容になりがちなので、すっ飛ばすわけにはいかない。そこをうまく読ませられるかっていうのは重要なポイントだと思う。

 清野とおる「ガードレールと少女」。これまではヤングジャンプ系で描くことが多かった作家だが、ヤングサンデーに初登場。家の前に設置され、家族を事故から守り続けたガードレールと、それに感謝してやまない少女の物語。というとなんかすごくハートフルなお話っぽいけど、ヘンな味わいのあるギャグといういつもの基本路線は変わらない。ただ最近はちょっとギャグが大人しいかな? もっとぶっとんだ感が欲しいような気はする。

【雑誌】ヤングジャンプ 2/8 No.8 集英社 B5中

 中野純子の新連載「ヘタコイ」がスタート。大学に受かったばかり主人公が温泉宿に出かけたところ、露天風呂で酒飲んでつぶれて、大股開きで倒れていた女性を発見。その場はパニクって逃げ出しちゃった主人公だが、入学した大学で入った旅行&温泉サークルの先輩女子が、大股開きの人だったと気づいて妙に意識してしまう。といった感じの出だし。まあそんなわけで裸から始まるドタバタラブコメという感じかな。わりと微笑ましい出だしだが、前作「ちさ×ポン」がけっこうハードな展開もあるお話だっただけに、いろいろと波乱もあるかもしれない。とりあえず楽しい作品になることを期待してます。

 こばやしひよこ「おくさまは女子高生」。ありゃ? これで最終回か……。麻美と先生の関係がめでたしめでたしとなったのはいいけど、最近麻美にちょっかいかけていたサド男子のお話は消化不良だし、拍子抜けとといった感が強い。最近サド男子がらみでけっこうエロっちかったから期待してたんだけど……。ちょっと残念。

【雑誌】週刊少年チャンピオン 2/8 No.9 秋田書店 B5平

 水島新司「ドカベンスーパースターズ編」。1月3日の日記でドカベン世代の通算成績について考察してみたけど、今回はその手の話がありましたな。やっぱり不知火は200勝目前でしたか。あと山田も2000本安打と500本塁打に王手と。ところで岩鬼の2399三振って、プロ野球歴代1位じゃん……(現実のプロ野球では2006年終了時点で清原の1944が最高)。あとドカベン世代最初の名球会は殿馬だったんですな。まあこれは予想の範囲内というか……。

 哲弘「椿ナイトクラブ」。今回は茜は派手に脱がされまくってますなあ。しかも電車内・駅という公共の場で。尻肉もまさぐられまくるし。まったくもってエロスマンですな。読切とうじたつや「FISH ON!」は、ガリ勉メガネ少年が釣りを頑張るというお話。最近のチャンピオンのわりに、少年&ジジイで釣りをしてて、萌え萌え女子とかはほご出てこないけど、まあスタンダードな作りで絵的にもまとまりはあってまずまず読ませる。整ってるけど突出したところはないので、個性派揃いのチャンピオンとかでウケるには、何かしらのプラス要素が欲しいところではありますが。


1/24(水)……ハレハレ剣友会

▼以下の告知訂正。「エロマンガ・スタディーズ」「網状原論F改」のところの「拙著」「共著」という文字を消し忘れてました。俺の著作じゃねー! 単なるコピペミスです。そういえばゲストと司会を書いておきながら、主役の永山さんの名前も入れてなかったですね。お詫びして訂正いたします。

▼やっぱり告知しておいたほうがいいのだろうなあと思いますので書いておきます。永山薫さんが、単行本「エロマンガ・スタディーズ」刊行を記念して、ロフトプラスワンでイベントやるらしいです。詳細は以下のような感じ。オールナイトにはいちおうしない予定らしいですが、そのときの流れにより、って感じっぽいです。

日時:2007年1月31日(水) 開場18:30/開始19:30
会場:ロフトプラスワン
入場料:1000円(飲食費別)
出演:永山薫
司会:伊藤剛
ゲスト:第一部:小谷真理(評論家)、東浩紀(哲学者)
    第二部:しばたたかひろ(OHP)、山本夜羽音(漫画家)
    他に大物エロ劇画家、漫画家のサプライズ・ゲストを予定。
    また、来場の漫画関係者に上がっていただくこともあります。
物販:『エロマンガ・スタディーズ』(イーストプレス)
   『網状言論F改』(青土社)
    小説同人誌『同人消失』(最終コスプレィ彼女)
    漫画同人誌『The Last Supper』(ベーシック・チャンピオンズ)

 えー、見て分かるとおり、自分も出ろとかいわれてます。しかし打ち合わせとかろくすっぽしてないんで、何話したもんだかよく分かりません。とりあえず「最近のエロ漫画について語れ」とかいわれてはいるんですが。正直エロ漫画の「業界」自体については、ただの読者にすぎない人間なので全然分からんですし、素人考えのことしか話せません。ていうか漫画家さんを中心に、自分より詳しい人が絶対来てるはずなんで、今からヒヤヒヤもんです。それに自分の場合、わりと低くて通りにくい声質だし、話もうまいほうではないので、たぶん「何言ってるんだこいつ」ってな場面も多々あろうかと思います。緊張をほぐすために、第一部やってる間に景気づけに酒飲んでへろへろになっている可能性も大いにありますし。まあそんなわけで来られる方は、私には期待しないでおいていただけると助かります。

【雑誌】スーパージャンプ 2/14 No.4 集英社 B5中

 徳弘正也「近未来不老不死伝説バンパイア」。今回もシリアスなお話の中にギャグを滑り込ませて来る呼吸が絶妙。マリア会に操られた群衆の狂気を描きつつ、そこに思わぬ(というほどでもない)人物をスルリと。金玉ネタの使い方が素晴らしい。作家としての年輪を感じさせる。4コマ漫画の北村游児「美少女いんぱら!」は、萌え系のルックスで性格はアブノーマルな女の子たちの行動が見てて楽しい。今のところ14話だから単行本かとかは遠そうだけど。

【雑誌】週刊少年サンデー 2/7 No.8 小学館 B5平

 アニメ化っつーこともありまして、畑健二郎「ハヤテのごとく!」が表紙&巻頭カラー。色がついてるとアニメっぽいぜー。お話のほうは、みんなで温泉に行くぞ編。初っぱなから迷子出るなど、トラブル続出な旅になりそうな気配。4〜5回はやることになるかな? 椎名高志「絶対可憐チルドレン」は、入浴シーンが終わった後も、皆本のブチ切れとかありたいへん賑やか。ドタバタしてて、いつもとはちょいと違った落とし方も見られて楽しかった。読切、緒里たばさ「クナイ伝」は、現代において正体を隠しながら忍者をやっている少年の物語。かわいい絵柄でソツのない出来。ただ整っている分、強烈に印象に残るってほどでもないかな……。

【雑誌】週刊少年マガジン 2/7 No.8 講談社 B5平

 村枝賢一「仮面ライダーをつくった男たち」は最終回。最後は大野剣友会で活躍した歴代の面々について振り返り、ジーンと来る締めくくり。最後まで燃えた燃えた。いやー、面白かった。単行本は4月発売予定とのことで、まとめ読みするのが楽しみ。小林尽「スクールランブル」。沢近が播磨とおデート。こちらはいい雰囲気だが、沢近さんに嫌われたと思い込んだ天満の自分責めっぷりは痛々しい。この状態を播磨が知ったらこじれそうな雰囲気ではありますが。

【雑誌】LaLa 3月号 白泉社 B5平 [Amzn]

 藤原ヒロ「会長はメイド様!」。ドタバタラブコメやってて楽しい。メイド会長なヒロイン・美咲、王子様男子・碓氷の距離がだんだん近づいていってる様子もいい感じ。碓氷にからかわれまくりな美咲の反応が面白い。時計野はり「お兄ちゃんと一緒」は修学旅行編。京都に行って時代劇コスプレ。新選組の格好している桜はもちろんのこと、めがねっ娘の園村さんもかわいらしい女子だなあと思う。あと、津田雅美「eensy-weensyモンスター」は、主人公・七花と、モテ男子・葉月がちょっぴり和解。最初はチャラチャラした葉月を毛嫌いしていた七花だが、意外とちゃんとしてきた葉月を見直して素直に謝る。なかなかちゃんと物事のスジを通していて、好ましい娘さんだと思った。こうやってキャラの好感度を積み重ねていくのは、ラブコメ的には重要ですな。


1/23(火)……コモンセンス

【雑誌】コミック・ガンボ 1/23 No.2 デジマ B5中

 無料配布週刊漫画誌の2号め。今号では、はまのらま、牧野博幸、日高トモキチ、カネシゲタカシ、黒岩よしひろ、きりえれいこ、小野広喜、しりあがり寿と、新連載を一挙8本投入。萌え系な絵柄で華やかさのある黒岩よしひろ「ステージガールズ」、林家喜久蔵の生い立ちを描いて手堅くなりそうなはまのらま「昭和バカ囃子」、これまた安定感があって見やすい絵柄の「日高トモキチのトーキョー博物誌」あたりが加わったことで、1号に比べてだいぶ華やいだ印象がある。この中で注目株はやはり「ステージガールズ」かなあ。お笑い芸人少女を描いた作品ということで、どうしても漫才部分がスベりがちになるという点はあるものの、まあビジュアル的に一番目を引くことは確かだし。

 ページ数的にはNo.1より40ページほど減ってるけど、無料配布なんで、このくらいの薄さ・軽さのほうが受け取りやすいかなーと個人的には思う。

【雑誌】漫画アクション 2/6 No.3 双葉社 B5中

 武富健治「鈴木先生」、国友やすゆき「新・幸せの時間」、そして土山しげる「極道めし」と、自分が楽しみにしている作品が揃いも揃って載ってないぜ〜。まあこうの史代「この世界の片隅に」の第2話は載っていますが。お話のほうは、すずが呉に住む男の家に嫁いで新婚生活開始。このころの結婚は、淡々と決まっていくのだなあという感じ。すずがすっかり若奥様っぽくなっている様子にしみじみさせられた。あと、上記3作品が載っていないと、監修:櫻井寛+画:はやせ淳「駅弁ひとり旅」のいつも変わらぬ手堅さが目立つ。

【雑誌】イブニング 2/13 No.4 講談社 B5中

 新連載、まるいミカ「ケツノイシ」が開始。以前、寄生虫研究者が主人公のドタバタコメディ「ムシノイドコロ」を描いていた人だが、この人はやはりうんこが好きなのだろうか。今回の「ケツノイシ」はタイトル通り「尻の医師」。つまり肛門科で医師をやってる女性が主人公のお話。まあそういうネタではあるけれど、汚いとかいうイメージはさほどなく、けっこう明朗快活にお話を展開しててほのぼのぼした雰囲気もある。どんなふうになるかはまだ分からないけど、そこそこ楽しそう。

 青木幸子「ZOOKEEPER」。今回は実際に動物と触れ合うわけではなく会話劇メインだけど、それでもしっかり面白い。一筋縄ではいかない園長さんのキャラが見てて面白いし、細かいディティールの描写も丁寧で説得力あり。読切は、上西淳二「MOON」は、第3回イブニング新人賞The CHALLENGE優秀賞受賞作。同級生の陰湿なイジメを受けていた少年が、ある日出会ったのんだくれの中年オヤジからジークンドーを伝授されたことをきっかけに、強く変わっていく。主人公とこのオヤジとの絆が好ましく描かれており、成長物語としても清々しい読後感。なかなかよくまとまった短編だったと思う。

【雑誌】ヤングチャンピオン 2/13 No.4 秋田書店 B5中

 加藤マユミ「月とたまご」は最終回の一つ前。ちょいとエロ要素ありのドタバタコメディという感じの作品だったが、ここのところラブコメとしてまずまず盛り上がっていたと思う。ちょっと垢抜けないけど、個人的な印象は悪くないです。あと松本タカ「ナニワのコッチー」も最近ラブコメ度が増しててわりと良いと思う。

【雑誌】漫画サンデー 2/6 No.5 実業之日本社 B5中

 作:倉科遼+画:みね武「艶恋師 放浪編」。vs.ススキノのスケコマ師編が最終決戦に突入。最後の勝負はソープ嬢5人とそれぞれやって、より満足させたほうが勝ちというもの。なんかスケコマ師の人の肉体が、やけにたくましくてニヤニヤした。それにしても出てくる風俗嬢キャラが、揃いも揃ってどうでもいい顔しているなあ。誰一人として印象に残らない。


1/22(月)……ちゅーぶらべるず

【雑誌】コミックハイ! 2月号 双葉社 B5平 [Amzn][定期購読:7andyicon/Fujisan

 中田ゆみの新連載「ちゅーぶら!!」が開始。下着大好きな女子中学生さんの学園物語といった感じ。主人公のめがねっ娘・奈由は、一見地味なめがねっ娘。しかし転んだ拍子に黒の大人下着をはいているのが目撃されてしまい、遊んでるんじゃないかと噂されるが実は……ってな第1話。かわいい女子中学生が、下着がどーのこーのいって戯れる様子は、なんだか心華やぐものがあり、学園生活は楽しくなっていきそうな気配。かわいい絵柄の持ち主だし、今後の展開にも期待です。

 私屋カヲル「こどものじかん」。今回はこどもがほとんど出てこず。青木先生が、彼に想いを寄せてる巨乳女教師・宝院先生を誘って飲みにいくというエピソード。宝院先生が、なんだか初々しい青木先生に萌えまくっている様子が楽しい。まあロリが出てこないといやーんという人もいるかもしれないけれども、自分は巨乳派なので……。石田敦子「魔法少年マジョーリアン」。かわいい少年がふわふわファンシーなお話のように見せつつ、回を重ねるごとにずんずん生臭くなってきた。主人公の片割れ・マサルくんはもう片方に欲情してるし、マサル姉の真央も弟をいただこうと虎視眈々。裸シーンもさくっとあるし、食わせ者な作品だー。

【雑誌】ヤングキング 2/19 No.4 少年画報社 B5中

 宗我部としのり「ごてんばチアリーダーズ」2話め。チアリーディング部の女の子と、そこに強制的に引きずり込まれた応援団男子による、チアリーダー&ラブコメ漫画。ツヤやかでピチピチした華のある絵柄はこの誌面にあってもやはり目立つし、健康的なお色気も雑誌のカラーにマッチ。ぱんつとかがスパーンと見えるシーンや、女の子たちの体の動きとかはやっぱり目を吸い寄せられるものがある。このまま楽しい作品になっていきそう。

 森見明日「ラブ・ぽっ!」は最終回。ちょっと鳩子先生がらみの部分が消化不良気味な感はあるものの、キャラが見てて楽しく、なかなか良いラブコメだった。ちょいとエッチなサービスシーンも眼福だったし。松浦聡彦の読み切りシリーズ「カットビビジュアル系 舞」が再登場。ファッションモデルをやりつつ、実家の家業である土建屋の現場監督もやってる女の子が活躍する物語。松浦聡彦らしく手堅くまとめていてヒロインさんも華があるのだけれど、「すごく面白い」ってほどの押しがないのはいつもながら惜しい。

【雑誌】ヤングマガジン 2/5 No.8 講談社 B5中

 平本アキラ「アゴなしゲンとオレ物語」。なんか前回からやけにスペクタクルな展開だなあ。ゲンさんが放浪の旅に出たと思ったらタイムスリップまでしちゃうし。本当に何やってもかまわない、ゲンさん死なせてもオッケーという自由度を活用しまくってますね。

【雑誌】ビッグコミックスピリッツ 2/5 No.8 小学館 B5中

 佐藤秀峰「新ブラックジャックによろしく」が開始。話題を呼んだ、ベストセラー作品の大型移籍。スピリッツ初登場というのはちょっと意外だったかな。新シリーズでは斉藤が泌尿器科に移動。ちょっとコメディチックな出だしだけど、ここからこれまでのようなヘビーな流れに持っていくのかなあ。とりあえず佐藤秀峰自身もブランク空いていたことだし、うまく滑り出して欲しいところではある。

 作:雁屋哲+画:花咲アキラ「美味しんぼ」。現在は長崎料理対決なんだけど、雄山さん、ちょっと料理大量に出しすぎじゃないか? 今回だけで11品くらい出しててまだ続くんだけど……。これではまるで「美味しん坊!」だと思った。先にこんなにたんまり食わされると、後番のほうはそれだけでかなり不利な気がする。

【雑誌】週刊少年ジャンプ 2/5 No.8 集英社 B5平

 武井宏之「重機人間ユンボル」。「功夫(クンフー)」に当たるのが「工法(クンポー)」なわけですか。とにかくうまくアレンジした土木用語で埋め尽くしてるのがやはりユニークで良い。お話としてはまだまだこれから。このあたりでもう一段の伸びがあると、だいぶグッと来る作品になっていきのでは。叶恭弘「エムゼロ」。モザイクを巧みに使って無駄なエロをギャグに利用。「んぐんぐ」とかいってるシーンが、お口好きな私にはたいへん良いものに映ったのだった。

【雑誌】ドルフィン 3月号 司書房 B5中 [Amzn]

 「最後通牒・こぼれ話」の2007-01-24の項によるとこの号で休刊らしい。自分としては10年近く読み続けていた雑誌なので、これはさみしい。ただここ数年の低迷ぶり、ほとんど再録本ばかりになった単行本、昨年12月の新雑誌「BELUGA」の創刊などの状況から見て、「そろそろ司書房も美少女系撤退かな……」という気はしていたので、驚きはさほどなかったりもする。ただ今月号で始まった新連載もあるし、定期購読や読者コーナーのはがき募集のお知らせも掲載。誌面に休刊告知もなく、けっこう急な話だったのかなあということがうかがえる。

 掲載陣の中では、2PもののRIKI「ちんちん♥かもかも」はまあいちおうこれで終わりで良いのでしょう。今後の行き先が気になるのはくどうひさし。今号に載っていた幼なじみ告白エッチものの「ホントウの気持ち」も、甘酸っぱくて心トキめくいい作品だった。この人はお話も良いので、ぜひほかのところでも活躍してほしいところ。うさぎのたまご「神風メイドエンジェル」は新連載だったんだけど残念ながら。この人の賑やかでちょっとぶっ飛んだ作風も好きだったんですが。

 それにしても昨年のペンギンクラブリニューアル、フラミンゴR休刊などなど、エロ漫画業界も、新規参入なきままの再編が進んできてますなあ。

【雑誌】純愛果実 3月号 光彩書房 A5中 [Amzn][定期購読:7andyicon

 ゼロの者「りんくっ」。顔や性格は全然似てないけど、エッチの感覚を共有している双子姉妹のお話。片や遊び好きでギャル風、片やめがねっ娘という感じで、それぞれ雰囲気の違う女子2人のエロ姿を楽しめる。今回は「わすれな」とかとはまた違った軽いノリで、サクッと楽しめた。Cuvie「OUT OF CONTROL」は、ほんのり甘くてエロいラブラブエッチ模様が心地よい作品。何度も同じようなこと書いてて申し訳ないけど、何度見ても職人芸的うまさに感心させられる。つつみあかり「共犯者」は得意の姉もの。弟のことが好きすぎる姉が、オナニーシーンを目撃されてブチ切れて、そのまま弟くんを襲っちゃうってな内容。甘ったるくノリノリなエッチ模様が楽しくて良いです。


1/21(日)……仮住まいクジ

OHP月極アンケート、2007年1月分「ベスト雑誌2006」が終盤戦です。31日までやってますので、「2006年はこの雑誌が面白かった!」という雑誌へのご投票やコメント、お待ちしております。「コレも良かったけどアレも良かった」という感じで悩む場合は、とりあえず両方に入れていただいちゃってかまいません。いろんなご意見が出たほうが、賑やかで楽しいかと思いますし。

【単行本】「やっぱり心の旅だよ」 福満しげゆき 青林工藝舎 A5 [bk1][Amzn]

 福満しげゆきが売れていない時代、というか漫画家として今よりもさらにカツカツだった時代に描いたエロ漫画を中心とした短編集。「僕の小規模な失敗」とかでも触れられていたあたりのもので、コミックバズーカヴィーナスとかマガジンウォーとかに掲載された作品をまとめている。このあたりについては自分も完全には押さえきれていなかったので、まとめて読めたのはすごくうれしい。

 福満しげゆきといえば、鬱屈しているようでどこか明るいような、地味で味わい深い青春漫画の印象が強いけど、こちらはそれとは打って変わってエロス。だけれども、なんかちょっと変わったものを描こうというヤマっ気が随所で頭をもたげてくるせいで、わりとさりげなくヘンな味わいのあるエロ漫画が多い。ただ個人的には、福満しげゆきのエロ漫画は、案外使えると思う。女の子の、ゆで卵の白身みたいなつるんとした肌が案外色っぽいし、表情もわりとソソったりする。巨乳な人が多いのも自分好み。パンツのしわとかもちゃんと描いてる。

 エロ漫画としては、世間知らずのお嬢様が社会勉強のつもりで町に出て、その行為の意味を知らぬままエロいことをしまくってしまう「お嬢様麗華の社会科見学」が好き。お嬢様があまりにも天然すぎて、なんだかヘンな味になっちゃってる部分も多いけれども、エロ度は掲載作品の中では上位。あと毎回お題を出されてそれについてのエロ漫画を描く「お題」シリーズは、いちおうネタはこなそうとしてるんだけど、シュールな味わいの作品ばかりでちょっと楽しい。

 まあ現在のエロ漫画の主流とは大きくかけ離れてはいて、美少女エロ漫画誌に載せるというタイプじゃないけど、こういうちょっと変わったエロ作品が載る場はもっとあっても良いかと思う。

【単行本】「突攻!メイドサンダー」1巻 やぎさわ景一 秋田書店 B6 [bk1][Amzn]

 親が海外旅行で一人暮らしになった主人公・山田雅人16歳の家に、特攻服姿のメイドさん・山田摩騎(サンダー・マキ)が現れて、住み込みメイドとして君臨しちゃうというドタバタギャグ漫画。ヤンキーな外見で、性格も乱暴なわりに、メイドとしては案外優秀な魔騎の縦横無尽、傍若無人な活躍を楽しむといった内容。作者のやぎさわ景一は、以前週刊少年チャンピオンで「ロボこみ」を連載していた作家さんだが、今回の作品も前作同様、ドタバタ感とほのぼの感が同居しつつ、勢いもあって面白い。メイドさんだが萌え〜って感じではないものの、これはこれでかわいかったりするのでいいんでないでしょうか。摩騎もいちおうツンデレ的なところを見せるし、雅人に片想いしている風紀委員長ねーちゃんも見てて楽しいし。けっこうコンスタントに楽しめる作品。

【単行本】「榎本俊二のカリスマ育児」 榎本俊二 秋田書店 A5 [bk1][Amzn]

 もうタイトル通り、榎本俊二による子育て漫画。生んだのはもちろん榎本俊二じゃなくて奥さんのほうだし、二人で育てているわけだけど、お子さん持つのはいろいろ心配ごとも多そうでタイヘンですなーというのが伝わってくる内容。……というのはどんな育児漫画にもいえることなんだけど、そこはさすがに榎本俊二。育児漫画なのにいつものギャグ漫画テイストはちゃんと健在で、とにかくお話がやたらとリズミカル。テンポ良くサクサク展開するし、「えの素」とかほどではないけど下ネタなんぞも軽く混ぜ込んであって、お話が重くなったり、ウェットになりすぎない。タイヘンそうなんだけど躍動感もある。こういう育児漫画なら肩凝らずに読めていいです。まあ実際にお子さんをお持ちの方だと、また意見は変わってくると思うけど、楽しい漫画なんで不愉快になることはないんじゃないですかね。

【単行本】「はじめて赤ちゃん」 阿部潤 秋田書店 A5 [bk1][Amzn]

 こちらも育児漫画だ〜。ほのぼのポエミーだったりファンシーな作品も描いたりする阿部潤だけに、こちらは榎本俊二とは違って、子供かわいさをストレートに出しまくっている。子供ができて溺愛している様子、いらんことまで心配してハラハラする親バカっぷりなどが、作品にたっぷり出ている。奥さんと合わせてかわいらしい若夫婦ってな感じもあり。まあ榎本俊二はすでに二人めのお子さんで、上のほうが小学生になってたりするようなんで、その分落ち着いて描いてるってところもあるだろうけど、2冊読み比べてみるとその対比も面白い。

【単行本】「バイオメガ」1〜2巻 弐瓶勉 集英社 B6 [bk1][Amzn]

 以前ヤングマガジンで連載され、ウルトラジャンプに掲載の場を移した「バイオメガ」が2巻まとめて刊行。人間をゾンビ的な生命体に変化させるウイルス「N5S」に冒された世界を、人造人間の男・庚造一がさまようというSFアクション。今回の作品は、弐瓶勉としてはかなり説明やセリフをいっぱい入れているほうということもあり、ストーリーがけっこう分かりやすく、楽しみやすい。造一の戦いぶりはカッコイイし、異形の敵たちや巨大建造物も相変わらずの凄い迫力。あとキャラでいいのがクマのコズロフ。カッコイイ人間や、半生命半機械みたいなモノが大半を占める世界の中で、クマのもこもこ感やちょっととぼけた味わいのある行動・言動が、なんだか癒し要素的に作用している。まあ「BLAME!」的な巨大建造物やシリコン生命体みたいなものにフェティシズムを感じてしまう向きには、多少物足りない感じられる部分はあるかもしれないけど、面白い作品になってると思うし続きも楽しみ。

(2007/01/26訂正:最初のアップ時に庚造一を「適合者」と書いてしまいましたが、「人造人間」の誤りです。お詫びして訂正いたします)

【単行本】「幸福喫茶3丁目」6巻 松月滉 白泉社 新書判 [bk1][Amzn]

 安定してほのぼの。ヒロインの高村潤の周囲は、彼女の暖かい笑顔に引かれた人々が集まり、ほのぼのした空気に満ちていて、見てて楽しい気分になってくる。潤の天然な振る舞いに、男どもが次々メロメロになっていく様子も見てて楽しい。この巻の後半からは学園祭編。潤のクラスは喫茶店をやることにするが、そこでいろいろ一悶着があって次巻へ、といった感じ。

【単行本】「一騎当千」12巻 塩崎雄二 ワニブックス A5 [bk1][Amzn]

 いつもながら、けしからんパンツを丸出しにし、けしからん乳がばいんばいん揺れる、。俺が乳や尻が好きでなかったら危ないところだった……。それはともかくお話は赤壁に向けて一歩一歩進んでいるんだけど、まあ正直なところ、そんなことはどうでもいいから乳と尻だぜー、と思っている人も多かろうと思う。それについてはとくに異論はない。

【単行本】「あらいめんとゆーゆー」 松本ドリル研究所 コアマガジン A5 [Amzn]

 なんかすごくハチャメチャなノリのエロ漫画で面白かった。お話は主人公女子の高橋さんがみんなが授業している最中の教室で、派手にオナニーぶちかましているところからスタート。後ろの席の男子に汁が飛ぶほどのノリノリぶりなんだけど、みんなはなぜか無関心。なぜなら彼女はすでに死んで幽霊になっているからなのでした……。で、高橋さんはその後、学校で「トイレの花子さん」をやってるユーレイの櫻子さんに遭遇。片想い男子に想いを伝えたいという高橋さんのために、櫻子さんは一肌脱ぐのだが、それはとんでもない手段だった……といった感じで始まっていく、学園ユーレイエロエロ物語。

 絵柄はピチピチしてて肉感的。萌え系としてはなかなか達者で、一つ一つのエロシーンも濃厚で、実用目的な描写はかなりボリューム感がある。だけどお話的にはやることがけっこうダイナミックで、へんちくりんな展開が多く、意表をつかれることが多い。そのときどきの勢いでかなりタイヘンなことになっちゃっているが、このノリの良さ、勢い、ギャグセンス、パワーは買える。まあ「くそみそテクニック」ネタをやたら多用してて、時間が経つと風化しちゃうかもなーという気はするけど、とりあえず今読む分には面白い。

 またラストの展開もなんだか意外だった。賑やか愉快。エロ度も高いエネルギッシュな一作といえる。それにしても最近のコアマガジン系はイキがいいねえ。


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