1/10(水)……殺陣師をしてた
【雑誌】スーパージャンプ 1/24 No.3 集英社 B5中
たなかじゅん「ナッちゃん」がついに最終回。鉄工所という非常に地味な分野を扱った作ではあったが、毎回創意工夫でいろんな問題を解決していく様子は面白かった。工作物やその技術についての解説も分かりやすかったし。新しいネタを見つけてくるのはけっこう大変だったと思うが、いつも変わらずきちんとお話を作っていた点も評価できる。お疲れさまでした。
作:夢枕獏+画:野口賢の新連載「狗ハンティング」がスタート。人間やその他生物の中に潜り込み、宿主を操る「狗」という生命体。この犬を狩る存在である「念呪者」と呼ばれる戦士たちの闘いを描いていく伝奇アクションモノ。今回は夢枕獏が完全に漫画用に原作を描き下ろしたらしい。まあ出だしとしてはまずまずといったところ。徳弘正也「バンパイア」。お互いに対する想いと欲情が抑えられなくなったマリアと昇平がついに……というエピソード。マリアが初々しく、かつ色っぽく描けていて、今回も面白く読めた。あと今回のラストのマリアの晴れやかな表情は、少女らしくて魅力的。
村上もとか「JIN −仁−」。脚気にかかったが頑として食事をしようとしない橘家の奥様に栄養を取らせるため、仁が彼女の好物である甘いモノを作るというエピソード。その甘いモノのなかに、栄養分を仕込んで治療しようというもの。このさいに仁が作ったのは、現代風なお菓子の数々。それにしても仁は、医療器具作ったりお菓子作ったり、なんだか手先が器用&知識が豊富すぎる。恐ろしい男だ。あと今回作ったお菓子を一般に販売すれば、医院の資金の足しになりそうなもんだけど、そのうちそういう話も出てくるかな?
【雑誌】ビッグコミック 1/25 No.2 小学館 B5中
浮気推奨的漫画であるいわしげ孝「単身花日」。今回は東京に残してきた妻子が、主人公の単身赴任先である鹿児島を訪れ久々の再会を果たすが、そこに主人公の初恋の人・桐野さんが思いもよらず現れて……という展開。桐野さんのなんだかしっとりした物腰、意味深な行動が気になるところ。なんかきっかけがあったらきっとどうにかなっちゃうんでしょうな。あと作:鍋島正治+画:はしもとみつお「築地魚河岸三代目」を読んで、ナメタガレイは吸い物にしてもおいしいのかーと思ったりした。吸い物では食べたことないので一度試してみたい。
【雑誌】週刊少年サンデー 1/24 No.6 小学館 B5平
畑健二郎「ハヤテのごとく!」。アニメ化&キャラクター人気投票の結果発表。1回分まるまる使って人気投票の結果を紹介するという内容ながら、それぞれのキャラの個性は出てて楽しい。人気1位はまあ最近の活躍ぶりからすれば予想どおりといいますか……。あとちゃんとハヤテの女装姿をカラーページで見せるあたりもサービス精神旺盛で良いと思います。
橋口たかし「焼きたて!ジャぱん」は最終回。途中まではかなり面白かったけど、やっぱ終盤はだいぶダレ気味な印象だった。まあこれでこのお話も一段落。なんだかんだいって楽しませてもらいました。次の連載もまた頑張ってほしい。井上和郎「あいこら」。ハチベエと天幕さんが遊園地デートしようとするも、そのほかの予定もバッティング。デートとほかの用事をかけもち……ってな展開に。ドタバタデート模様を楽しくやるだけでなく、本筋の恋愛がらみのほうも一波乱。次の展開が気になるところ。
【雑誌】週刊少年マガジン 1/24 No.6 講談社 B5平
村枝賢一による「仮面ライダーを作った男たち」(取材・脚本:小田克己)の新シリーズが3号連続で登場。今回は「仮面ライダー」のアクションシーンを支えた殺陣師集団「大野剣友会」の面々を描いていくという内容。元々は時代劇で殺陣師をやっていた人たちのお話だけあって、登場人物たちはみなかなりゴッツい。それだけに男気ほとばしるアツいお話になりそうで、続きがすごく楽しみ。小林尽「スクールランブル」。沢近が播磨のことを好きなことを分かっていながら、天然で無神経な行動を繰り返す天満に、沢近さんついにブチ切れ。いやー怖いですなあ。この前の怖い顔してたときはちょっと拍子抜けだったが、今回はいかに。
【雑誌】ヤングコミック 2月号 少年画報社 B5中 [Amzn]
中田ゆみ「下町マドンナ食堂」が40話めで最終回。最後はおかみさんと信が結ばれてめでたしめでたし。おかみさんはぼいんぼいんで色っぽく、なおかつかわいらしかったし、人妻モノ好きな自分としてはたいへん楽しく読める作品だった。最後までそのものズバリなシーンはないものの、この作品についてはそれでもいいかーと思える。あの豊満なおっぱい、おしりを見ているだけで幸せな気分になれたし。そのほか今号では荻野眞弓「ツンデレラ」が最終回となっている。
らっこ「ブラックナース摩耶」は巻頭カラーで新連載。舞台となる病院に夜な夜な現れて、患者さんを魅了してエッチしていく黒衣のナース。その活躍、っていうかエッチを描いていくというドタバタコメディ。らっこの絵柄はなかあかピチピチフレッシュで、ナースさんもエロくてかわいい。あと偉そうな態度だけど、実は経験浅そうな女医のおねーさんもわりと良かった。
ポン貴花田「天使のマシュマロ」。主人公・高見と会えなくなって寂しい思いをしていたグラビアアイドルのみさきちゃんに、スポンサーのエロオヤジの魔の手が……という回。一見寝取られっぽく展開させてエロく見せるあたりはうまいなー。みさきちゃんもしっかりかわいいし、エロもちゃんとやれて話も手堅い。いつもながら良くできてくて感心させられる。岸里さとし「リコ先生の週末」。ロリ巨乳で腐女子な女教師リコ先生が、在学中によくリコ先生をイジめていたイケメン卒業生×2に乗せられてエッチしちゃうという内容。ぷにぷに感たっぷりなリコ先生がなかなかかわいい。岸里さとし(火野聡)の絵柄は、以前はクセが強かったけど、現在はずいぶん洗練されてキャッチーになったと思います。
【単行本】「オーレ!」1巻 能田達規 新潮社 B6 [bk1][Amzn]
「ORANGE」に続く、2部リーグのプロサッカーチームを描いていく物語。本作の主人公は、サッカー漫画としては珍しく選手でなく裏方。それまで千葉県上総市の市役所で住民の苦情を聞く課の仕事をしていた中島が、市が出資しているサッカークラブ「上総オーレ」のスタッフとして送り込まれることに。上総オーレは、アクアラインができたことで東京に人口が流出して活気を失った上総市の現状そのままに、戦力なし金なし人気なしという散々な状態。しかし数少ないサポーターの熱気を目の当たりにした中島は、これが上総市の活気の源になってくれればと、女性ボランティアスタッフの吉見さんに叱咤されつつ、上総オーレのために奮闘するようになるのだった。
というのが大まかなストーリー。まあ要するにスタッフ視点で、プロサッカーチームを運営を描いていくというお話になっている。選手視点でないこともあり、運営やその他のゴチャゴチャした問題の話が多く「2部リーグって厳しいんだなあ……」ということを感じさせる。でもチームを良くしていこうという意気込みをアツく描いており、今後の展開しだいでどんどん面白くなっていきそう。
折しもJリーグのほうも、アルビレックス新潟やヴァンフォーレ甲府の躍進、それから横浜FCの昇格など、作品のネタになりそうなモデルケースがいっぱい出て来ている。そこらへんを参考にしながら進めていけば、読みごたえのある内容になると思う。自分も横浜FCを応援してるんだけど、J2って実際行って見てみるとすごく面白いっすよ。普段はのんびり見られるし、昇格かかってくるとかなりアツくなるし。試合自体もそう馬鹿にしたもんじゃなくて、うまい選手はうまいし、代表で見知った選手なんかもけっこう出てくるし。地元にチームがある人は一度見に行ってみては。ハマる人はけっこうハマるはず。
【単行本】「椿ナイトクラブ」2巻 哲弘 秋田書店 新書判 [bk1][Amzn]
2巻になってだいぶノリが良くなってきた。この巻も茜ちんは姫ファッションだし(いちおう書いておくと男の子です)、脱がされ率も高くなってくるし。手甲娘の五十六らがパワフルで馬鹿馬鹿しいナンセンスギャグを繰り広げる中で、ことあるごとに茜ちんを脱がしたりといったサービスシーンを盛り込んで、読者をニヤニヤさせてくれる。それにしても茜ちんの乳首ぽっちりぶり、手足や腰の細さ、お尻の小ささは素晴らしい。あと茜ちんが女装をまんざらいやがってなさそうな風も、なんとなく楽しい。この人、昔はそんなにうまくなかったけど、週刊で描くようになって一気に伸びた感がありますねえ。
1/9(火)……素ザクさん
【雑誌】漫画アクション 1/23 No.2 双葉社 B5中
こうの史代の新連載「この世界の片隅に」がスタート。お話は昭和18年12月の広島から始まる。前号で読切掲載された「波のうさぎ」の続き。「波のうさぎ」は昭和13年だったから、その5年後ということになる。昭和18年ということで、日本は当然のことながら戦中。そんな不安定な情勢の中、主人公である少女・浦野すずは、軍港のある呉に住む男に見初められ、彼の元に嫁いでいくことになるが……。この年代で広島ということは、やはり原爆のお話もからんでくるはず。最初はけっこうほのぼのしていて、ちょっと笑いもある展開。日常のしみじみした情景描写も相変わらず美しいが、それだけにその小さな幸せが壊されたときの衝撃もまた大きくなりそう。今回は連載ということで「夕凪の街」以上にじっくりと腰を据えて描いてくることと思われる。しっかり読んでいきたい。
「黒い羊は迷わない」「鉄人」の落合尚之も新連載。タイトルは「罪と罰」。ドストエフスキーの「罪と罰」をモチーフに、現代を舞台としたサスペンスドラマを展開していくという感じか。主人公は、姉が金のために望まぬ結婚をしようとしている姿を見て、自分の無力さに苛立っている少年。彼はそんな状況から脱却し、自立するために、血塗られた計画を実行しようとしているが……といった感じの出だし。まだどんな話になっていくかは未知数だけれども、下敷きにしている作品からしても、かなりガチンコなお話になっていきそうな気配。物語を作る力はある人だし、今後の展開にまずは期待。
武富健治「鈴木先生」。小川さんを巡る男子間の緊張が招いたクラス内のトラブルもとりあえずは一段落。もやもやしたものは残り続けるだろうけど、いちおうなんとかなったみたいでホッとした。鈴木先生の対応も最終的にはなかなか良かったと思う。あと鈴木先生の長靴フェチっぷりがまた出てきて、やっぱり笑ってしまった。国友やすゆき「新・幸せの時間」。予定通り幸福な家庭がどんどん崩壊。それにしても国友やすゆき作品の登場人物って、外でヤルのが好きですなー。
【雑誌】イブニング 1/23 No.3 講談社 B5中
1/1 No.1に掲載された読切、門辺美沙「ビビリメガネ」の続編が掲載(1話めの感想は2006年12月12日日記参照)。猟奇殺人鬼を尊敬する無口なメガネ君である黒部くんと、彼に興味を持った天然で明るい女の子・浮風ゆらりは、前回のお話の結果つき合い始める。しかし極度に内気な黒部は、学校ではビビっちゃってどうしても彼女に話しかけることができない。今回はそんな黒部くんが、彼女とお話しようと頑張るというお話。前回同様、この二人の行動は非常にユーモラス。黒部くんのヘンな性格は見てて楽しいし、それをやたら面白がる浮風さんも独特。ラストのオチも下らなくて微笑ましかった。あとこの人は、絵柄はまだこなれてなくてうまくはないんだけど、描写自体はけっこう細かくて丁寧。学校の机の木目や、背景のぐにゃぐにゃした模様を全部手書きしてたり。そういう垢抜けなさも、この作品の場合はいい味になってる。最終ページによると「当然続きもやります早いウチに!!」とのことなんで、楽しみに待ちます。
【雑誌】ヤングチャンピオン 1/23 No.3 秋田書店 B5中
葉月京「恋愛ジャンキー」。エイタローが実家に姿子を実家に連れていき、幸せいっぱい結婚目前といった感じの二人だったが、ついに姿子が重大な決断をする。ということでこれまで引っかかり続けてきた最後の障害に向き合うことになり、お話もそろそろクライマックスといった雰囲気。ここを乗り越えればゴールインだろうけれども……。でもまあこの状況で、エイタローが姿子を捨てるという選択もあり得ないとは思うので、収まるところに収まるんでしょうな。松本タカ「ナニワのコッチー」。今回はラブラブ展開がいい感じ。主人公とヒロイン・乃恵のキスシーンも印象的だった。
【雑誌】漫画サンデー 1/23 No.3 実業之日本社 B5中
新春特別企画ということで、石原まこちん「一杯いきますか!!」と、東陽片岡「東陽片岡のふにゃらか行進曲」のコラボ漫画、「ふにゃらかいきますか!!」が掲載。どっちもダウナーなうだうだ系作品だが、二つ合わさってもそれは変わらず。どっちかっていうと石原まこちん色のほうが強いかな。石原まこちん世界に東陽片岡が遊びに来たって感じ。4ページと短いけれども、こういうのもたまには楽しい。
【雑誌】ヤングキング 2/5 No.3 少年画報社 B5中
塩野干支郎次「ブロッケンブラッドII」が復活新連載(前シリーズについてはにゅーあきば.comでのレビュー参照)。魔女の血を引く一族の少年・守流津健一くんが、強引な従姉妹の差し金で表では美少女アイドル、裏では変身魔女っ子ヒロインとして活躍させられてしまうというドタバタコメディ。今回健一くんは、美少女アイドルとして、野球の試合の始球式をやらされるという設定。またまたロリロリなコスプレをさせられ、恥じらう姿が萌え心を直撃する。ドタバタ感たっぷりなお話も以前と変わらぬ調子。今後は月イチで登場予定。今度はどんなコスプレをしていくことになるのか楽しみ。
森見明日「ラブ・ぽっ!」は最終回直前。鳩子先生にフラれてうじうじしている鳴門くんに対して、千夏子部長が喝を入れるという展開。とにかくいつもまっすぐで、元気の良い千夏子部長の行動が見ていて気持ち良かった。ちょっと伏線未回収気味な感じではあるけれども、個人的にはけっこう楽しめる連載だった。次号、うまいこと着地させていただきたいもの。
【雑誌】近代麻雀オリジナル 2月号 竹書房 B5中 [Amzn]
もりしげ「朱雀」が巻頭カラーで掲載。新宿歌舞伎町の雀荘に、ある日、凄腕女子高生3人組が乗り込んで来て、客を次々撃破して追い出していく。そんな状況を見かねた常連女子高生・スザクが、自分の居場所を守るため、彼女たちとの勝負に挑むという内容。んー、まあ萌え系麻雀漫画をやろうとしているのは分かるけど、第一話の内容はちょっとアバウトな印象。スザクちゃんと、敵方3人組が何したいんだかよく分からないし、「つんざいてるままでは つんざくアガリでしかない」「ならば今は翔ける」とかいったセリフも、意味があるようなないような。
藤堂裕「NO-MEN-NO-CRY」は、意味なく濃い感じでちょっと良かった。能面かぶった雀師と、すべての和了を予言するインチキ臭いカリスマ雀師(天草四郎のカッコをしている)が激突するという内容。ゴテゴテしすぎなファッションと、仰々しすぎるリアクション、それから拍子抜けするようなしょうもないオチが、なんともいえない風味を醸し出している。作:須田良規+画:井田ヒロト「東大を出たけれど」は最終回。静かな語り口とシャープな絵柄でわりと面白かった。でも竹書房だけに単行本は出ないかな……。
【単行本】「みつどもえ」1巻 桜井のりお 秋田書店 新書判 [bk1][Amzn]
やっと出ました。週刊少年チャンピオンで、たびたび短期集中連載として登場してはお休みし……というパターンを繰り返した本作だが、本格連載に昇格し、ようやく単行本が出るに至った。桜井のりおの前作「子供学級」は、学校を舞台にしたドタバタギャグだった、それについては本作も同様。ただ「子供学級」のころは絵がかなりバサバサして、かわいさより元気さ、暴力ギャグが中心だったのに対し、「みつどもえ」では絵柄を思いっ切りかわいい方向に振って萌え度を高めたのが目立つポイント。そのおかげで、萌え系のオタクにとってのキャッチーさが一気に増した。
この作品のメインとなるのが、小学6年生の丸井家・三つ子姉妹。長女のひとはは不思議ちゃん、次女のふたばはおっぱい大好きな体力娘、三女のみつばは気まぐれなサドっ娘と、それぞれに変わり者。で、その3人はみんなかわいかったりするのだが、変わり者揃いだけにその行動は予測不可能で、担任教師の矢部をはじめとした周囲の人間がぶんぶん振り回されていく。優等生男子に変態のレッテルが貼られたり、矢部先生は3姉妹にちんこを狙われたりともう散々。
ひとはは無口だが教室でエロ本読んでたりするムッツリ娘、ふたばはおっぱい好き、みつばは下着好きってこともあり、全員エロ系の属性は標準装備。それだけにちょいとサービスっぽいネタはいっぱい。「子供学級」は暴力描写が行き過ぎな部分があったけど、この作品ではそれがスケベ心方向に向かっている感じ。でも基本的にサバサバしたノリの人なんで、それがいやらしくなりすぎることもなく、カラッと明るいドタバタしたギャグになっている。萌え要素で心を華やがせつつも、笑いながら楽しく読んでいくことができる。ちょっとゴチャゴチャ詰め込み過ぎな感じもあるけれど、読みにくいってほどでもないんで別にオッケー。これからもかわいさを生かしつつ、ぶっ飛んだギャグを期待。
1/8(月)……じゅくじゅくした熟柿
▼宣伝。にゅーあきば.comでやっている漫画レビューコーナーのインデックスページのURLが変更になったみたいです。新しいURLはhttp://www.new-akiba.com/manga.htmlです。更新チェッカーとかに登録する場合はこちらのURLにしといていただけるとよろしいかと思います。
【単行本】「無頼侍」3巻 鈴木マサカズ エンターブレイン B6 [bk1][Amzn]
最終巻。面白かった。「妹殺し」と呼ばれる冷酷で凄腕の侍・貫壱と、賞金目当てに彼を狙うマヌケな浪人者・岩十郎、そして女博徒・蛇山の藍とその子分・千代松の旅の顛末を描く。語り口はシリアスでパッと見の雰囲気も陰鬱なのに、どこか飄々とトボけた部分もあって、興味深く読んでいくことができた。読んでいるうちにそれぞれのキャラの内面も少しずつ見えてきて、愛着も湧いてくる。貫壱は常に陰のある存在で重たい雰囲気をまとっているが、岩十郎と千代松の抜け作ぶりがお話を明るくする。また藍の凄みのある色気も印象に残る。お話の結末は無常感に満ちているが、どこか明るくサバサバした締めくくりになってて、これもまた気持ち良かった。パッと見は地味だけど、読めば読むほど味わい深い一作。
【単行本】「エビアンワンダーREACT」2巻 おがきちか 一迅社 B6 [bk1][Amzn]
最終巻。子供だったころ、死の瀬戸際で悪魔と契約を結び、悪人を狩る「銀符」となった女性フレデリカが、悪魔によって生み出された少年・ハウリィとともに冒険の旅を繰り広げていくファンタジー。前作「エビアンワンダー」から続いてきた物語もこれですべてが決着。最後はフレデリカとハウリィ、そして悪魔との因縁にきれいに決着をつけて暖かに締めくくった。まあ終盤の展開が会話劇がメインになってしまったけど、ここはまあ好き好きかな。とりあえずフレデリカは最後まで強く美しく、ハウリィも素直でかわいく、見てて楽しい作品だった。
【単行本】「ライドバック」7巻 カサハラテツロー 小学館 B6 [bk1][Amzn]
ますます尾形琳をめぐる状況、世界情勢は厳しくなっており、緊迫感にあふれている。GGF(世界統治軍)のライドバックに組み込まれた琳は、戦士として鍛えられ、厳しい前線に送り込まれ、心を喪いそうになるが、彼女の中の強さがなんとか踏みとどまらせる。どんどんヘビーになっていく物語に引き込まれるし、ライドバックの動く様子は相変わらずカッコイイ。この巻では琳の上官であるカチャノフが、敵か味方か判断しにくい謎めいた動きも見せており、こちらも物語への興味をかきたてる。設定もハードコアだし、キャラ、メカともに魅力がある力作だと思う。
【単行本】「塾師べんちゃん」上下巻 ビッグ錠 小学館 B6 [bk1][Amzn]
1983〜1986年に別冊コロコロコミックに連載された作品。主人公である・べんちゃんと呼ばれるあんちゃん(少年みたいに見えるけど年齢不詳)が、「極学の書」と呼ばれる中国から伝わる勉学術の巻き物の極意を使って、勉強がうまくいかなくて悩む子供たちを好成績に導いていくという作品。
勉強をテーマにした子供向け漫画といえば、のむらしんぼ「とどろけ!一番」が有名。あちらは第1巻が1980年発行。一番のほうが勉強漫画のハシリとはいえるけれども、「とどろけ!一番」が「答案2枚返し」といった破天荒なテクニックを用いる「ゲームセンターあらし」的なノリの作品であったのに対し、「塾師べんちゃん」は「実際に役立つかもしれない」という具体的なテクニックに突っ込んでいたのが特徴。そういう意味では「ドラゴン桜」のルーツ存在といえるかもしれない。三田紀房が意識してたかどうかは知らないけど。
ビッグ錠は元々この手のウンチクもの、ノウハウものについては名手。この作品でも「これはちょっと……」ってな回はけっこうあるものの、読ませ方・見せ方はやっぱりうまい。例えば第1回。「勉強のできない子供に九九をあっという間に覚えさせる」というテーマ。まあ九九は、例えば2×8と8×2は同じだから、半分覚えればいい、っていうのはよくいわれているテクニック。んでもって1の段も覚える必要なし。あと7×5は、7×4を覚えればそこに7を足せば覚えればいい……ってな具合に、覚えるべきところをどんどん少なくしていく。ここでの見せ方として、九九の表の覚えなくていい部分をカッターでズバーッと切り落としちゃう。で、「間抜きの術」という術名を高らかにうたいあげる。まあやってること自体は大したことないんだけど、口八丁なセリフと、ダイナミックなアクションで見せてくるので、なんだか「へぇー」と思わされてしまう。大人が見てそうなんだから、そういうテクニックみたいなのがあまり浸透していなかった、当時の子供が見ればもっと強烈なインパクトを受けたと思う。あと「極学の書」というアイテム自体キャッチーだし。
そんな感じで、算数・国語・理科・社会といった感じで、大胆な勉強テクニックを読者に伝授していく。後半になってくると、友達を作るための方法とか、お金を稼ぐ方法とか、好きな子に振り向いてもらう方法とか、なんかムチャな話も多くなってきはするんだけど、それはそれでまた味はある。役に立つかどうかはともかく、ビッグ錠のノウハウ伝授力、ウンチク開示力、ハッタリズムはさすがで、包丁とかの実演販売にも似たような職人芸的なうまさを感じさせる。今読んでみてもけっこう面白いと思いますよ。
▼宣伝。現在発売中のネットランナー2007年2月号で、昨年11月に単行本「エロマンガ・スタディーズ」[bk1][Amzn]を出された永山薫さんのインタビューをやらせてもらいました。あと、コーナー内にうさくんの4コマ漫画も1本掲載。それから永山さんの昨年度ベスト単行本紹介、私が選んだ2006年エロ漫画単行本ベスト5もあり。自分のベスト5セレクションについては、わりと初心者向けということで、萌え度の強そうなあたりを中心に5冊選んでます。本当はもう少し特殊系な作品も入れたくはあったのですが。
▼アニメ新番組チェック×4。
まず「がくえんゆーとぴあ まなびストレート!」は、ufotableらしく初回はすごい作画レベルでぐりぐり動かしてきた。少年少女たちが学校に行かず、アルバイトをして将来の道を探すのが主流となった社会。そんな中、生徒の数が減り活気を失ってしまった学校での生活を、面白いモノに変えちゃおうと頑張る女の子たちを描いていく物語。ぷにぷに感あふれまくりなキャラデザがかわいく、それをたいへん賑やかに動かしている。お話的には、漫画版を見ている限りではちと弱そうな感触で、「まっすぐGO!」というキャッチフレーズも少し気恥ずかしい部分はある。ただアニメのほうがかわいいキャラが動きまくるのを楽しめる分、うまくいけば漫画版よりも面白く見ていけそう。第1話のクオリティが維持できれば凄いけど、さすがにこのレベルはキツいか。でもまずは期待して次を待ちます。
「レ・ミゼラブル 少女コゼット」は、BSフジで復活した世界名作劇場。桜井弘明が名作劇場をやるとはなあ……。お話のほうは名作劇場らしく実に手堅い作り。悪徳宿屋の主人にだまされて、母親から引き離された少女コゼットちゃんが、イジメられつつも健気に頑張る。作画クオリティのほうも初回は上々で、滑り出しは悪くない。全52話なんで途中で飽きる可能性もあるかも……。キャラクターではコゼットちゃんがかわいいほか、お母さんのフォンテーヌがちょいと色っぽい。ところでOP/EDを歌ってる「斉藤由貴」ってあの斉藤由貴なんですねえ。CMで動いてるとこ見て懐かしい気分になりました。なおBSフジが見られない人はBIGLOBEで配信があるのでそちらでどうぞ。
「京四郎と永遠の空」。介錯アニメらしさにあふれる作品。ヒロインは、平凡な女学生さんっぽいけど常に脳内で自分だけの王子様に話しかけている電波娘。さらに彼女の通う学校に運命の人的なメガネ美少年が転校してくるが、この男子もイカれた感じで、転入初日に木陰でやおらバイオリンを弾き出したと思ったらヒロインにつかつか近寄っていき、いきなり上半身脱がすという奇行に出る。あとやたらお花畑で花びらが乱舞。後半のアクションシーンもメガネ男子のダイナミックすぎる登場シーンなどで笑わせてくれた。それからにゃーの娘や「神無月の巫女」の千歌音ちゃんらしき女子や大神くんらしき男子など、介錯キャラをスターシステム的に登場させている。作画はけっこう良い。「神無月の巫女」みたいにぶっ飛んだ内容になることを期待して視聴継続決定。
「Master of Epic The Animation Age」。あー、GONZOがまたヘンなモノを……。ネトゲを元にしたアニメってことで「.hack」みたいに異世界ファンタジーをやるのかなあと思ってたんだけど、実際は1回の放送分に毎回5〜6話程度のショートギャグ話を詰め込んでいくという、かなり変わった構成だった。第2話はなんと10本詰め合わせらしい。内容のほうはとってもヘボい。絵はかなり安く、お話はもっと安い。とにかく作りが安くて誉められたもんではないのだが、その安さが逆に味。ダメダメなんだけど、このダメダメっぷりは個人的にはなんだか憎めない。まあ例えていえば駄菓子みたいなアニメですな。普通のお菓子として比較されると明らかにおいしくないんだけど、駄菓子屋という特定の場、特定の状況でのみおいしく感じるっていうか……。よくできた作品ではないし、ギャグもつまんないんだけど、個人的には「くだらねー」といいつつそこそこ楽しんだ。でも視聴継続するかといわれると微妙。それにしてもGONZOはどうしてこう次から次へと妙な作品ばかり作るのか。ほかのところにはないセンスだ。しかもこれ2クールものなのか……。
【雑誌】ヤングマガジン 1/22 No.6 講談社 B5中
小田原ドラゴン「チェリーナイツ」。この漫画にしてはかなりの急展開。催眠術のせいで、江藤がこれまでひた隠しにしてきた秘密が田村に露見。二人の関係が今後どうなってしまうのか気になるなー。そろそろ最終回が近いんだろうか。作:木内一雅+画:コウノコウジ「アウト・ロー」もこのところ展開が早くなっていたけど次回が最終回とのこと。結局リトルリーグに加盟して、少年野球が本格的になるあたりは描かれずじまいとなってしまったか。少年野球とそれに巻き込まれる過程で元ヤクザの主人公が更正していくさまを描いたドラマはまずまず面白かったとは思うんだけど、ちょっとスローペースすぎた感がある。全134話ながら実際の試合はほとんどやってないもんなあ。
【雑誌】ビッグコミックスピリッツ 1/26+29 No.6+7 小学館 B5中
柏木ハルコの新連載「地平線でダンス」がスタート。タイムマシンの研究を行っている研究所員の竜ヶ崎が主人公。その研究所には、ちょいとバカだけどまっすぐ夢を見ることができ、竜ヶ崎に惚れてて結婚を迫ってくる同僚・春日琴理がいたが、実験中に彼女が事故に巻き込まれてしまい……というところから物語は始まる。初回のラストはけっこうシリアスなことになっているが、表紙で「サイエンスラブコメ」とうたっているところを見ると、シリアス一辺倒になるとも思えない。時間跳躍および科学知識のネタを詰め込みつつ、ドタバタ展開するって感じになるのかな? 立ち上がりはなかなかヒキが強いし、いろいろヒネったり面白ネタを盛り込むこともできそう。まずは期待。
のりつけ雅春「中退アフロ田中」。これまで延々引っ張り続けてきた田中といんらん娘の関係が急展開。あらあらまあまあ若いのねえ、といった感じ。今回は二人のやりとりと、料理番組の解説を絶妙に組み合わせた構成がとても面白かった。のりつけ雅春のテクニシャンぶりが光った回だった。せきやてつじ「バンビ〜ノ!」。今回はちょっと一休み的エピソードで、バンビが厨房の先輩である妹尾のために、皆川さんとのデートをセッティングするというお話。普段は憎まれ口とか叩くけど、全然女慣れしてない妹尾のうろたえっぷり、純情ぶりがなんだか微笑ましい。
あと次号から佐藤秀峰「ブラックジャックによろしく」がモーニングから電撃移籍。これはさすがにびっくり。どうしてそうなったのかについては、ヘビーな話題はあまり好きじゃないんで詮索したいとは思わないけれど……。とりあえず読者としては、面白いものさえ見せてもらえれば。
【雑誌】週刊少年ジャンプ 1/29+31 No.6+7 集英社 B5平
「Mr.FULLSWING」の鈴木信也が読切で登場。「チキンガン」。ものすごく臆病でヘタレな主人公が、突然現れた魔女っ娘のせいで、ドタバタに巻き込まれるというコメディ。主人王にはものすごくモテモテのツンデレ系幼なじみがいたりして、その娘がいちおう本命っぽくはあるんだけど、魔女っ娘もいて……って感じでハーレムラブコメ的な要素も。ただちょっと読切にしては、雑多な要素を詰め込みすぎな感があって、かなり読みにくく感じた。主人公の願望・目的についても、読切にしてはブレている感じだし。連載ならそれでもいいとかもしれないけど、読切一発勝負ならもう少し単純明解に見せても良かったのでは。
【雑誌】花とゆめ 1/20 No.3 白泉社 B5平
松月滉「幸福喫茶3丁目」が巻頭カラー。進藤が潤のことを抱き締めて、二人とも心臓バクバク。ラブラブモードが一気に加速か、ってな感じだったけど、もう少し焦らしそうではある。それにしても今回の顔を真っ赤にしてる潤はかわいくて良かった。あと外野陣の暗躍もけっこう楽しい。羅川真里茂「しゃにむにGO」。こちらのほうもラブ度は高まって来ている。ひなこが、伊出と駿のどっちを選ぶかで思い悩むが……ってな感じ。でもまあ結局最終決着までには、あといくつかのヤマが必要でしょうけどね。爽やかスポーツものとラブコメを並行して展開してて、相変わらず手堅く読ませる。
【雑誌】FEEL YOUNG 2月号 祥伝社 B5平 [Amzn][定期購読:7andy/Fujisan]
青木光恵「モテかわ★ハピネス」が好調であると思う。今回は、モデルだけど実は少女漫画家志望の主人公・モネも大ファンである、グラビアイドルちょこるちゃんの恋愛話。グラビアアイドルだけあってもちもち肉感的な女子っぷりがかわいい。あとモネのお兄ちゃんのがちとエロっぽい回でもあった。
南Q太「ピンクペッパー」はシリーズ化決定。35過ぎて、もうずっと独り身であることを覚悟していた女性・しょう子さんが、優しい男・桃内くんとつき合い始めるが、それは彼女の喜びと悲しみをもたらすこととなる。いつもながら幸せなことやってたかと思えば、いきなりドスーンと重い現実をつきつけてきますなあ。この不幸オーラはけっこう効くけれども、それを分かっていつつも読まされてしまううまさはさすがだなあとも思う。
【雑誌】MUJIN 2月号 ティーアイネット B5平 [Amzn][定期購読:7andy]
天瀬晴之「Schneewittchen〈白雪姫〉」。戦車部隊の乗組員として、共に出撃中の幼ななじみ男女の戦場での恋模様、エッチを描くというお話。ミリタリーオタではないので戦車だの軍服だのについてはよく分からんのですが、作者はけっこうこの手のネタ好きそうで気合いは入ってる様子。エロシーンは少なめで、むしろお話で見せようとしている感じ。まあ日本人がドイツ軍の戦車で出撃してるとか、無理はあるんだけれども。それにしてもエロ漫画誌で、エロシーン以外で見開き使用してるのはちょっと珍しい。
笹川ハヤシ「常識的お兄ちゃん。」。お兄ちゃんと親友がエッチしていることを目撃した妹が、実は自分も兄が好きだったと告白して迫ってきて、3人でエッチしちゃうぞってなお話。お兄ちゃん側はタイトルどおり常識人なんで、二人のぺースに巻き込まれて戸惑うばかり。独特の華がある細やかなタッチで描かれた妹たちはけっこうかわいくエロ度も十分。あとちんこ描写がかなり猛々しいのもイマ風。しのぎ鋭介「Egoistic sisters」も妹モノ。こちらも「常識的お兄ちゃん。」同様、兄+妹+友達の3人エッチだが、こっちは兄妹が最初から関係してて、友達のほうが「お兄ちゃんが欲しい」と迫ってくるという構図。エロい妹が増えるウハウハ感を楽しむといった主旨の作品。
春城秋介「素直になれなくて」は、生徒会所属の男子が先輩女子に弱みを握られて、エッチな関係を続けていくというもの。わりとオーソドックスで絵柄的にもアクがないがその分間口は広い。たっぷりした巨乳は好みです。ドリルムラタ「デビルなチェリー《外伝》」は人妻モノ。熟れた女体描写が手堅くエロいですな。
【単行本】「バカ姉弟」5巻 安達哲 講談社 B6 [bk1][Amzn]
この巻もいつものとおりバカ姉弟が……とか思ってたら、二人の環境が激動! 雑誌読んでたのにこんなふうに書くのも白々しいですね。アメリカに行ったとこまでは書いてもネタバレにはならんでしょうが、それ以降についてはちと書きにくい。ただいつものまったり感あふれる日常オンリーってわけにも行かず、ちょっと切なくなったりもする巻ではある。あと華麗な姉に比べると、弟のほうがちょっと厳しい。弟も弟で頑張ってはおるのだけど、器の違いが出てしまったか。姉には夢があるけど弟には……まあ十分にあるでしょうな。
【単行本】「ガタピシ車でいこう!! 暴走編」3巻 山本マサユキ 講談社 B6 [bk1][Amzn]
相変わらずまったり車ライフをドタバタ楽しそうに展開している。最近は改造ネタはちょっと少なめだが、クルマおよび生活で何かトラブルがあったとしても、旧車とつき合うのと同様な調子であたふたしながらもなんとかしてっちゃう様子が楽しい。あとアユちゃんほか、女の子がけっこうかわいいのも魅力。
▼アニメ新番組1本め。「Saint October」。初回はまあまあ。ロリロリ少女3人が不思議な力を持つゴスロリファッションの探偵に変身して、悪いヤツらをやっつけちゃうぞってな感じの魔法少女系な作品。放映は深夜帯ながら、明るく楽しく元気良く、わりと低年齢層向けに作っている感じ。女の子たちはけっこうかわいい。キャラデザの原将治は「砂沙美魔法少女クラブ」の人で、キャラ原案としてokamaときぃら〜☆もクレジットされている。とりあえず気楽に見ていけそうな感じで悪くはない。ただ1話めの作画はまずまずだったけど、ちょっとクオリティ怪しめなシーンもあり、回数を重ねたときにどうかという不安はあり。
▼そして今さらながらのアニメ最終回感想。「あさっての方向。」[Amzn]。これは良かった。血の繋がらない兄に引き取られて育った少女・からだが、彼の負担にならないよう「早く大人になりたい」と願ったところ、本当に身体が大人に。そして兄とかつてつき合っていた椒子は逆に子供になってしまう……という状況で、それぞれの気持ちを丁寧に描いていく。女性陣二人はどちらも健闘。男性陣については、ヒロ兄がずっと煮えきらずイライラさせられる部分が多かったが、その分、からだに恋する同級生の男の子・網野君の頑張りが、重くなりがちな物語を爽やかなものとしてくれた。
作画も安定してハイクオリティ。とくに女性陣が魅力的だったキャラだけでなく、水彩チックな背景もしみじみとした情感があって美しかった。ストーリー面でも良かったが、ラストについてはちょっと説明不足なまま片付けてしまった部分があり、その点は惜しまれる。説明過剰にしないのは美点ではあるが、ちと語らなすぎで抑えすぎちゃったかなという印象。といったわけで、締めくくりの部分はわずかにマイナスではあるものの、全般的にはかなり良い作品であったと思います。
▼「はぴねす!」[Amzn]。まずまずといったところ。女の子たちはかわいかったし、それなりに楽しめた。ただ最後はバトル展開よりも、もう少しキャラの個々の心情を掘り下げる方向に持っていってくれたほうが良かったかなあ……といったところ。悪くはないけど印象としては軽い。あと作画は良いときは良かったが、乱れたときもけっこうあった。とくにキャラの肌にグラデーションをつける塗りは、作画が良いときはきれいだったけど、作画が乱れたときはけっこう違和感があった。リソースが足りない状況では難しいカラーリングだったかも。
▼といったわけでまだ積み残しが山ほどある状態ながら、いちおう現時点での2006年10〜12月期アニメの個人的暫定評価を軽くまとめときます。点数は6.0が標準。視聴が追いついてない(未視聴分が3話以上ある)についてはとりあえず点数はつけないでおきます。
最終回視聴分---------------------------------------------------
7.0 「あさっての方向。」[Amzn]
7.0 「BLACK LAGOON The Second Barrage」[Amzn]
6.5 「乙女はお姉さまに恋してる」[Amzn]
6.0 「くじびきアンバランス」[Amzn]
6.0 「はぴねす!」[Amzn]
5.5 「009-1」[Amzn]
5.5 「Gift 〜ギフト〜 eternal rainbow」[Amzn]
3.5 「夜明け前より瑠璃色な Crescent Love」[Amzn]
継続組視聴分---------------------------------------------------
7.0 「武装錬金」[Amzn]
6.5 「RED GARDEN」[Amzn]
6.5 「ときめきメモリアル 〜Only Love〜」[Amzn]
6.5 「DEATH NOTE」[Amzn]
6.0 「護くんに女神の祝福を!」[Amzn]
6.0 「Pumpkin Scissors」[Amzn]
6.0 「すもももももも 〜地上最強のヨメ〜」[Amzn]
最終回未視聴---------------------------------------------------
「N・H・Kにようこそ!」[Amzn]
継続組未視聴---------------------------------------------------
「奏光のストレイン」[Amzn]
「ネギま!?」[Amzn]
「Kanon」[Amzn]
「ネギま!?(再放送)」[Amzn]
「コードギアス 反逆のルルーシュ」[Amzn]
「おとぎ銃士赤ずきん」[Amzn]
【雑誌】コミックフラッパー 2月号 メディアファクトリー B5平 [Amzn][定期購読:7andy/Fujisan]
小原愼司「二十面相の娘」がついに最終回。終盤はかなりお話がゴチャゴチャした感じだったが、チコが最後に選んだ道はなかなか良かったと思う。あとちゃんとトメさん、小糸さんの、チコのおともだち二人組が多めに出たのもうれしかった点。最終巻は2月発売予定とのことなので、それが出たら最後のほうをまとめて読みたいところ。
竹本泉「MAGI×ES」は巻頭カラーで新連載。魔法使いになることを目指す少女たちが主人公のほのぼの学園ストーリーという感じ。まだ出だしだけだが、いつもの竹本泉ペースは変わらず。フラッパーではこれまで「さくらの境」を連載していた竹本泉だが、こちらのほうも6ページと短いものの掲載。このままダブル連載になっていくんですかね。新谷かおる「クリスティ・ハイテンション」は、ホームズの姪であるクリスティちゃんがかわいいなあ。あとメイドさん二人もシャキッとしたところを見せてなかなか活躍。とくに今回はメイド長のアンヌマリーがカッチョ良かった。
【雑誌】ヤングアニマル増刊 嵐 2/1 No.2 白泉社 B5中 [Amzn]
甘詰留太「年上ノ彼女」は、これまでの激甘路線からだいぶ息苦しい展開に。就職活動がうまく行かずストレスをためた努は、アゲハをしゃにむに求めるようになるが、それが重大な事態を招いてしまう。これでますます後に引けない状況になってきた。この作品は序盤に一回クライマックスがあったけど、それ以来の大ヤマになりそう。現在の状態にどう決着をつけていくのか楽しみ。作:朝田光+画:亜桜まる「14 ジューシー」は2本立て。かわいくて陽気で読んでて楽しい。今回はリエコのへそ丸出しプレーがたいへん眼福。エロいとか色気とかいうよりも、単純に見ててうれしい感じ。
【雑誌】ヤングガンガン 1/19 No.2 スクウェア・エニックス B5中
三部けいが読切で登場。タイトルは「トガビト」。かつて犯した罪を償うため、逆に罪人を退治することを生業としている「トガビト」の少女・カスカの活躍を描くダークファンタジーバトルものといったところ。三部けいらしい濃い目の絵柄でアクションは派手に展開。まあ個人的にはこういうのより、「菜々子さん」みたいな気楽な奴のほうが好きだけど、きちんとまとまった出来。読切もう1本、じんぐ「おんステ!」は、ちょっとエキセントリックな部長が仕切る高校演劇部のオーディション風景を描いたドタバタギャグ。ちと画面構成はゴチャゴチャしてるけど、下らないノリで押しも強く、けっこう楽しめる。絵的にもまあまあかわいい。
小林立「咲 −Saki−」。相変わらずなんかすごいなあ。対人の場合よりもネット麻雀ではさらに強い巨乳美少女雀師・原村和の実力を引き出すため、部長がとった作戦とは……。なんかもうすごく馬鹿馬鹿しくてこれは良いと思った。あともの凄い勢いで制服から透ける下乳ラインにもニヤリとさせられてしまう。ぱんつのほうもあれですが。大高忍「すもももももも 〜地上最強のヨメ〜」は、前回登場したニュー刺客の進太郎がやはりおいしい活躍を見せている。華やかさが増し、楽しくってええですな。金田一蓮十郎「ニコイチ」は、須田の弟と結婚している彼女さんが、たいそうな天然さんで見てて面白かった。須田のリアクションもアホらしくていい。
【雑誌】ビッグコミックオリジナル 1/20 No.2 小学館 B5中
石塚真一「岳」。山岳で事故に遭った不器用な男が、ずっと離れて暮らしていた息子に示した強い生き様を描く。さほど長くはないページ数の中で、ジーンと心に響くドラマを構築する力が素晴らしい。あと三歩の「良く頑張った。」というセリフは、何回読んでもグッと来ます。浦沢直樹「PLUTO」。天馬博士がいいなあ。天才にして厳格で無愛想で孤高。しかし誰よりも愛を求めている生き様がカッコイイ。この作品の中では一番萌える。
【雑誌】ヤングサンデー 1/22+25 No.5+6 小学館 B5中
あだち充の読切シリーズ「アイドルA」が久々の掲載。人気絶頂のグラビアアイドルにして物凄い野球の実力を持つ女の子と、彼女のそっくりさんである幼なじみ男が、入れ替わりを行うことでプロ野球で活躍していくというお話。まあそんなわけで、実際に活躍をするのは女の子のほうばかりではある。ただ男側のほうも調子よくコミカルに動いていて、楽しく読ませる。さすがに野球漫画は手慣れたものだし、お話もしっかりまとめててうまいです。
あと今号には、西森博之が登場。「宿題女子高生A子」「アルバイトティッシュ配りA子」のショートギャグ2本立て。A子ちゃんというキャラを立て、ドタバタ感たっぷりのお話を展開。威勢の良いA子のキャラは見てて楽しいし、キュートでもある。この人もやはりうまい。
【雑誌】ヤングジャンプ 1/29 No.5+6 集英社 B5中
本宮ひろ志の新連載「まだ生きてる…」がスタート。60歳を迎えて会社を退職したが、妻子には逃げられ貯金も全部持ち出され、途方に暮れている元サラリーマン・岡田憲三が主人公。タイトルからすると、老いを迎えた男性がいかに生きていくかを描いていくドラマになるっぽい。新年早々なんだかしんきくさいお話になりそうだが、本宮ひろ志の年齢を考えれば、今さら「出世して上り詰めてガーンとやったるでーっ!」ってな作品よりは、こういう作品のほうが現実に即しているとはいえる。まあたぶん、ただ落ち込むだけのようなお話にはしてこないと思うし、まずはお手並み拝見といったとこでしょうか。
柴田ヨクサル「ハチワンダイバー」。漫画家先生との真剣が続く。相手はぶつぶつ独り言をいってて怪しいが、実力はたいそうなもの。それだけに菅田のリアクションも力が入っているし、読むほうもグッと引き込まれる。相変わらずアツいし迫力もあって面白いです。
【雑誌】週刊少年チャンピオン 1/18 No.6 秋田書店 B5平
単行本1巻が1月9日に発売の桜井のりお「みつどもえ」は、扉ページもカラーでかなり華やか。「子供学級」のときは色気ナッシングだったのに、この萌え路線はどうだ。今回もぱんつ話をもりもりやっててたいへんけしからん。哲弘「椿ナイトクラブ」。こちらもカラー扉。そしていきなり茜が靴下&マフラーだけのほぼ裸状態と、新年早々飛ばしている。また今回は肉大好き女子・龍も煩悩丸出しで活躍。むやみに賑やかだ。高橋てつや「ペンギン娘」は単行本1巻が2月8日に発売決定。切り抜きしようか迷ってたんで一安心。
西川淳「王様のオーパーツ」。ここまでいまいちパッとしてなかったが、3話めにしてお色気成分を注入してきたー。「ONE PIECE」や真島ヒロ作品にも巨乳キャラはつきものだが、こっちはチャンピオンだけに、遠慮なく乳出しパンツ出し。こういうのは感心せん。感心せんですぞ! ……ちょっとしか。あと短期集中連載第2回の、武狼ひろみ「マジカルER」も露骨にお色気成分てんこ盛り。ヒロインがノーパン状態でスカートめくりたり、そんなうまくはないが無駄にエロい。チャンピオン系は、REDしかり、烈しかり、いちごしかり、全誌を挙げて萌え&お色気で攻めてきてるなー。
【雑誌】桃姫 2月号 富士美出版 B5平 [Amzn]
景えんじ「ガラスノヒトミ」中編。前回の時点ではちょっとストーカー気味で精神不安定っぽかったヒロインの藤代さんだが、今回は主人公の気持ちに打たれてすっかりデレ状態に。そうなってみると表情も穏やかになって、なかなかかわいい顔を見せている。ラブラブ度が増してかなり甘ったるい展開。景えんじはさほど目立つ存在ではないけど、さっぱりとしてほんのり甘い絵柄は、個人的にはかなり気に入っている。後編も楽しみ。そろそろ桃姫掲載作品も単行本にならんもんですかね。
内々けやき「家賃取れ取れ取るならば」。お金があるとつい本を買ってしまう貧乏先生と、アパートの大家さんのエッチシーンをしっとりと。でもエロシーンはちゃんと濃い目に展開。画面全体に木造アパートならではの暖かみがあるし、ちょいと天然で甘えんぼうなところのある大家さんも目つきとか色っぽくて良かった。子門竜士郎「おやくそくっ」は、幼なじみ男女がエッチしてくっつくというお話。ヒロインさんがピチピチ感あふれる巨乳っぷり。お話的にはまとまってるとはいいがたいけど巨乳成分は楽しみました。
【雑誌】COMIC XO 2月号 オークス A5平 [Amzn]
巻頭カラーは、命わずかの新連載「スポ魂!」。子供のころから恋い慕っている従兄が教師をやっている女子校に転校してきた主人公が、いろんな部活の助っ人を請け負いつつ、そこの女子たちとやりまくっちゃうという感じのお話。主人公は女装女子なんだかフタナリなんだかで、とりあえずちんこ付き。とにかく女子が基本的にみんなエロエロで、まんこ横一列にならべてくぱーってやって待ち構えてたりとか、絵ヅラがとても派手。かなり。つやつや感たっぷりで独特の味がある画風も目立つ。なんだかけっこう馬鹿馬鹿しいし、うまく転がしていけば面白い作品になりそうな感じ。
狩野蒼穹「弟になんか感じない!」後編。かわいい弟くんと、姉二人がエッチに耽るという内容。相変わらずちんまりした感じの絵柄は、暖かみがあってとてもかわいい。ラブラブで甘ったるい締めくくりも良い。てなわけで相変わらずほのぼのあったかくて安定して楽しめる。
1/3(水)……スイーギョウザー
▼そういえば水島新司「ドカベン スーパースターズ編」を見てて思ったこと。現在、連載は2006年のシーズンの終盤。で、里中が通算150勝を賭けて登板しているところなんだけど、「ドカベンプロ野球編」が始まったのは1994年。つまり彼らのプロとしての実働は1995年からで、2006年は12年めのシーズンということになる。
ということは里中は12年間で150勝。平均して12.5勝/年ということになるわけだけど、これぶっちゃけ里中としては意外と少なくないなーという印象。まあプロ入りして最初のころはたしか苦戦してたけど、スカイフォーク習得以降は活躍。なおスカイフォーク習得はプロ入り初年度。当初は抑えだったがその後先発に転向。ここのところの里中からすると年間15勝くらいは毎年コンスタントにしてそうだし、20勝近くした年もあったはず。現在のプロ野球選手で、ドカベン世代と実働年数が同じ選手としては、西武ライオンズの西口がいる。その通算成績を見ていると、西口は2006年終了時点で142勝。西口は現役投手としては凄い選手だと思うけれども、里中がそれと同レベルの成績だとは思えないんですよね。
また、里中がそれだけ勝っているのなら、数字的にはよりハイレベルなものを残していそうな不知火、土門あたりはそろそろ200勝しててもおかしくない(16.66勝/年×12で200勝)。少なくとも毎年オールスターには出てくるくらいだから、両人とも二桁は確実に勝っていると思われるし、150勝達成済みであるのは固い。
そういえば当然のことながら山田太郎も12年目。2000本安打は12年だと年間166.66本ずつで達成できる数字。1番2番タイプではなく、敬遠も多いだろうから、年200本とかは無理だろうけど、年150本はおそらくクリアしていると思う。同じく4番を勤めることの多い阪神の金本が、ここ数年は160〜180本程度の安打を放っていることからもこれは妥当な数字といえる(参考:金本通算成績)。年150×12=1800だから、2007年には山田2000本安打という話も出てくるのではないだろうか。
2000本安打については、1番2番を打つことの多い殿馬あたりなら、当然すでに達成しててもおかしくはない。なお、安打数についてはドカベンたちの1年前のドラフトで指名され、初年度は安打数0、実質的にはドカベン世代と同じ年からの活躍となるソフトバンクの大村直之がすでに1524安打。大村は4年目(ドカベンたちでいえば3年目)までが213安打なので、その間に殿馬、山田が年150安打程度ずつしていれば450安打で、200本以上の差を付けていた計算になる。
あと山田は年平均40本塁打と考えれば、そろそろ500本塁打も達成している頃合い(なお王貞治は実働22年で868本なので39.5本/年)。というわけでドカベン世代の人たちも、そろそろ名球会入りが山のように出てきそうだなあとか思ってしみじみしたわけです。ちなみに500本塁打は名球会とは関係ないですけどね(名球会の条件は勝利数と安打だけで、本塁打数の規定はない)。
【単行本】「PLUTO」4巻 浦沢直樹 小学館 B6 [bk1][Amzn]
浦沢直樹の焦らし力はさすが。少しずつ少しずつ謎の断片を提示していくやり口は実にうまい。このぺースだと連載完結までに何年かかるか分からないけど。この巻では表紙に天馬博士が出ているが、お話を進めていく中で天馬博士の存在をじょじょに意識させていって、その後でバーンと登場させることで盛り上げているしヒキも強い。やっぱ天馬博士は陰があってとてもカッコイイ。アトムの中では最も描きがいのあるキャラなんじゃないかな。
【単行本】「フライングガール」2巻 笠辺哲 小学館 B6 [bk1][Amzn]
最終巻。マッドサイエンティストのおっさんと、その美人女子、そして博士の監視役として派遣されたちょっとうすばかな青年の日常。ちょっと古めだが味のある画風で、奇想たっぷりで呑気なコメディを毎度展開していた。肩の凝らない飄々とした味わいがあるし、博士の発明品も風変わりで、着想はとてもユニーク。現在の漫画界においては地味に映るけど得難い才能といえる。まあ作風自体は古臭いといわれがちなタイプなので、ある程度好き嫌いは分れるだろうけど。
【単行本】「JIN −仁−」6巻 村上もとか 集英社 B6 [bk1][Amzn]
相変わらずしっかりした面白さ。仁が幕末期にタイムスリップしてから2年の月日が過ぎて、彼の名声も上がり、時代の大物たちと関わる機会が増えてきた。この巻でも佐久間象山、西郷隆盛らと邂逅。ちょっと仁が知識、能力がありすぎかなって気もしないではないけれども、医療器具が現代ほどにはなく、周囲の理解も得られにくい状況で仁が奮闘していくさまは読みごたえあり。この読ませる力はやはりベテランならでは。
【単行本】「太臓もて王サーガ」5巻 大亜門 集英社 新書判 [bk1][Amzn]
この巻もジャンプネタを中心に、パロ系のギャグをいっぱい詰め込んで面白おかしく展開。荒木飛呂彦が単行本でゲスト参加しているというサプライズもあるが、まあ帯に書いてあるから、そんなにサプライズでもないか……。帯に書かないほうがビックリ感はあるけど、書いたほうが売上的には有利だし。そこらへんは痛しかゆしなところ。あとパロディネタはやはり風化が早いですねえ。後から読み返すとけっこう「えーと、これなんだったっけ」と思うのも多い。まあ自分がジャンプ漫画をそんなに何遍も読み返してないってのもデカいんですけどね。でも例えば眼×操奴(ガン×ソード)とか、考えてみるとテレビアニメの最終回が2005年末だったりするんで、こういう後々まで出てくる設定に時事ネタ投入しちゃうとツラい部分はあるのかもしれませんな!
【単行本】「ロボとうさ吉」5巻 加藤和恵 講談社 B6 [bk1][Amzn]
「スターゲイザー」とタイトルを変えてリニューアルしたものの、物語途中で連載終了となってしまった。加藤和恵の作画自体は、ダイナミックで独特の質感があってカッコ良かったんだけど、ストーリー面がもう一つだったかな。宇宙で少年が戦っていくパッと見ハデな筋立てで、そんなに複雑なものではなかったわりに、とくに序盤は読みづらく、お話がいまいち印象に残ってこなかった。良い作画を持った人なんで、次回作でのブレイクを期待したい。
1/2(火)……霧短報
▼本日は2006年内に購入した単行本の未読分をゆるゆると。11月に購入したまま寝かせていた単行本が多くて、なんともという感じではありますが。
▼2007年1月の単行本購入予定を作成。この中で楽しみなのは「椿ナイトクラブ」「みつどもえ」「メイドサンダー」の秋田書店系と、國津武士の初の非エロ系単行本「神ぷろ。」、それから福満しげゆきあたり。なおデータはbk1とまんが王倶楽部の新刊予定を参考に作成。リンク先はAmazonのワード検索。リンク先URLはスクリプトによる自動生成なので、まだAmazonのデータベースに登録されておらず、該当物件が表示されないリンクもありますのでご了承ください。
▼2007年1月単行本購入予定
1/月内 「庭先案内」2巻 須藤真澄 エンターブレイン
1/6 「ガタピシ車でいこう!! 暴走編」3巻 山本マサユキ 講談社
1/9 「椿ナイトクラブ」2巻 哲弘 秋田書店
1/9 「みつどもえ」1巻 桜井のりお 秋田書店
1/9 「オーレ!」1巻 能田達規 新潮社
1/中 「CRAFT」Vol.31 大洋図書
1/12 「ランパラ!」1巻 佐野タカシ 少年画報社
1/12 「喰いしん坊!」11巻 土山しげる 日本文芸社
1/12 「はじめて赤ちゃん」 阿部潤 秋田書店
1/12 「榎本俊二のカリスマ育児」 榎本俊二 秋田書店
1/12 「人妻とぼく。」 草津てるにょ 司書房
1/17 「090 えこといっしょ。」4巻 亜桜まる 講談社
1/17 「スマッシュ!」2巻 咲香里 講談社
1/19 「突攻!メイドサンダー」1巻 やぎさわ景一 秋田書店
1/19 「新吼えろペン」6巻 島本和彦 小学館
1/19 「幸福喫茶3丁目」6巻 松月滉 白泉社
1/19 「あらいめんとゆーゆー」 松本ドリル研究所 コアマガジン
1/19 「バイオメガ」1〜2巻 弐瓶勉 集英社
1/下 「やっぱり心の旅だよ」 福満しげゆき 青林工藝舎
1/下 「大地獄城・血だるま力士」 平田弘史 青林工藝舎
1/22 「衛星ウサギテレビ」1巻 衛藤ヒロユキ スクウェア・エニックス
1/23 「さくらの境」3巻 竹本泉 メディアファクトリー
1/23 「神ぷろ。」1巻 國津武士 メディアファクトリー
1/23 「ガガガガ」3巻 山下ユタカ 講談社
1/23 「おおきく振りかぶって」7巻 ひぐちアサ 講談社
1/23 「へうげもの」4巻 山田芳裕 講談社
1/24 「ガゴゼ」2巻 アントンシク 幻冬舎コミックス
1/25 「OPERA」Vol.5 茜新社
1/25 「君に届け」3巻 椎名軽穂 集英社
1/25 「ワン ホット ミニット」 鬼束直 茜新社
1/26 「放課後の国」 西炯子 小学館
1/26 「光の海」 小玉ユキ 小学館
1/26 「ぴよぴよ 水上悟志短編集2」 水上悟志 少年画報社
1/27 「機動旅団八福神」5巻 福島聡 エンターブレイン
1/27 「アワヤケ」1〜2巻 羽生生純 エンターブレイン
1/27 「銀河宅配便マグロ」1巻 おおひなたごう エンターブレイン
1/27 「ケメコデラックス!」2巻 いわさきまさかず メディアワークス
1/27 「おとなチャレンジ」4巻 米餅昭彦 双葉社
1/27 「マエストロ」2巻 さそうあきら 双葉社
1/29 「ホーリーランド」14巻 森恒二 白泉社
1/29 「年上ノ彼女」5巻 甘詰留太 白泉社
1/30 「ドロヘドロ」9巻 林田球 小学館
1/30 「フリージア」8巻 松本次郎 小学館
1/30 「日本沈没」5巻 作:小松左京+画:一色登希彦 小学館
1/30 「闇金ウシジマくん」7巻 真鍋昌平 小学館
1/30 「アニキ」2巻 たくまる圭 小学館
1/30 「ボーイズ・オン・ザ・ラン」5巻 花沢健吾 小学館
1/30 「カムイ伝全集 カムイ外伝」6〜7巻 白土三平 小学館
1/30 「少女調教録」上巻 ペンネームは無い 東京三世社
【単行本】「ホムンクルス」7巻 山本英夫 小学館 B6 [bk1][Amzn]
頭蓋に穴を空ける手術「トレパネーション」によって、人々が抱いている病巣的なものを、視覚イメージとしてとらえることができるようになった名越。この巻で彼は町をさまよい歩き、その能力を試す。お話の進みは相変わらず遅く、「早く次の展開を見せてくれ」って感じではあるんだけど、相変わらず怪しさ、妖しさ、危うさに満ちた物語は、読めば引き込まれるものがある。今後は名越の頭蓋骨に穴を開けたうさん臭い青年・伊藤の内面に突っ込んでいく展開になりそうだけど、その中でどういう世界を見せてくれるか楽しみ。てなわけで早いとこガンガンお話を進めてくださいな。
【単行本】「ぼくらの」6巻 鬼頭莫宏 小学館 B6 [bk1][Amzn]
一人また一人と、少年少女たちが戦いに臨んでは消えていき、やるせなさが募っていくロボットもの。お話の進みがさほど早くはないので、雑誌で読むとあまりピンと来ないんだけど、単行本でまとめて読むとけっこう面白い。目の前の運命に戸惑いつつも戦う少年少女、それぞれの心理を、語りすぎることなく、丁寧に浮き彫りにしているし。ただ単行本の各巻が、1エピソードの途中から始まり、別エピソードの途中で終わったりするんで、間を置いて単巻ずつ読んでいくと不完全燃焼な感はあるかも。単行本読みタイプであることを意識してキチッキチッと切れ目良くまとめていくか、もしくは1話ごとに起承転結を設けていくかしたほうが読みやすいのでは。そういう点は惜しい。なお2007年4月からTVアニメ化されることが決定している。まだお話は中盤なんだけど大丈夫かなあ。制作がGONZOなんで、「味のあるアニメ」になっちゃうかも。
【単行本】「黄金のラフ 草太のスタンス」19巻 なかいま強 小学館 B6 [bk1][Amzn]
きりたんぽの面々が初めて挑戦したネイションワイドツアーも最終局面。結局のところ勝負は意外な結末に。まあこの巻も変わらず、きりたんぽの面々が馬鹿で痛快な活躍を見せており、安定して楽しい。とにかくカラッと明るく読んでいける肩の凝らない作りは、さすがのうまさで、まさに職人芸という感じ。
【単行本】「SOIL」5巻 カネコアツシ エンターブレイン A5 [bk1][Amzn]
お話が進めば進むほど、一見理想的な住宅街であるそいるニュータウンの地に秘められた謎がどんどん膨らんでいって、混沌の度合いを強めている。ゾクゾクする得体の知れなさに満ちた物語は刺激的で引き込まれる。カネコアツシの絵柄はポップではあるけど、身なりが汚れ、精神的にも狂気に蝕まれたキャラとかも生々しく描き出しているし、かなり迫力はある。今後どう進んでいくかはまだ分からないけれども、おそらく謎が完全に解き明かされてスッキリなんてことはないのだろうなあと思う。
【単行本】「Landreaall」9巻 おがきちか 一迅社 B6 [bk1][Amzn]
ここのところしばらく楽しい学園生活が続いていたけど、DXの学友である竜胆の家庭の事情を発端に、だんだんシリアスな展開になってきている。王位をめぐる権力争いも激化していきそうな気配。そんな中でDXが見合いをさせられたりもしているけど、その相手の妹さんが、ちょっとかわいくて今後もお話に関わってきそうな雰囲気。まあそんなこんなで、緊迫感を増しつつはあるけど、楽しさ華やかさもしっかり残しており、楽しんで読んでいける。あとDXの妹であるイオンは、学園に飛来した天馬のお世話係をすることに。、そういえばこの世界って、竜がいたり精霊がいたりするファンタジー世界なんですよね。最近学園モノな展開がメインだったのでちょっと忘れかけてた。
【単行本】「サトラレneo」2巻 佐藤マコト 講談社 B6 [bk1][Amzn]
西山が物語が退場した後、新たな局面を迎えた、人間とサトラレたちの姿を描いていく。無印の「サトラレ」は、サトラレがメインでありつつ、それを取り巻く人々を描いた部分のウエートが大きかったが、neoのほうはよりサトラレサイドから深く突っ込んでいっている感じがする。サトラレと人間がうまくやれるのか、その落としどころを探っていく物語は、まあ超能力を扱った作品としてはよくある、オーソドックスな展開とはいえる。ただ他人に思考が漏れるというユニークな特性のおかげで、新鮮味や思考シミュレーション的な面白みはいまだ残されている。作品の雰囲気的には、サトラレと常人の対立の構図よりは、共生の道を描いていくほうがメインとなっていくんだろうけど、どこらへんを着地点にしていくのか、今後の展開も引き続き気になるところ。
【単行本】「仮面ライダーSPIRITS」11巻 村枝賢一 講談社 B6 [bk1][Amzn]
ゼクロス編になってから、話がやたら大きくなってきちゃってもう一つピンと来ないか。初期の1話ないし数話で完結というパターンのほうが、より正義というものを堂々とうたい上げていて痛快だったし、心揺さぶられるものがあった。とはいえ局面局面の展開自体は相変わらずアツい。そしてライダーたちをカッコ良く描こうという心意気は伝わってくる。ゼクロス編はまだ長そうだけど、ここからまた、ガッツンガッツン熱く盛り上げていってほしいもんです。
【単行本】「彼女を守る51の方法」2巻 古屋兎丸 新潮社 B6 [bk1][Amzn]
東京が大地震で壊滅し、お台場で再開したかつての同級生、ジンとなな子が行動を共にし、危地を脱出、家に戻るために進んでいくという物語。この巻では、なな子がファンをしていたバンドのギタリストだったカズオ、そして派手めの美人のリカという、二人の人物との印象的な出会いがあり。タイトルを見ると「災害時のためのハウツーもの」かと思うかもしれないけど、あまりそういう要素はなくて、オーソドックスな災害&脱出モノのドラマとなっている。「ライチ光クラブ」とかで見せたようなエッジな感じではないものの、着実にお話を進めていて、まずまず読みごたえはある。今後も着実に進んでいきそう。
1/1(月)……殺意警報
▼明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。……すでに新年に入ってから何回か更新してますが、いちおう元旦日記ということで。
2006年はなんだかゴチャゴチャした年でしたが、2007年はもう少しきちんとしたい。というのは大晦日の日記でも書いたけど、とりあえず今年の目標としては、いくつかの面でダウンサイジングを施し、整理整頓を心がけていきたい。まず漫画についてだけど、2006年は何気に、感想書いた雑誌の冊数が1650冊とホームページ始めて以来最多でした。そのほか単行本639同人誌91アンソロ7。全部で2387アイテム。総量でいえば2002年の2609アイテム(雑誌1585単行本773同人誌236アンソロ15)よりは少ないんですが、この年齢になって雑誌読書量が増えるとは思わなかった。
雑誌読書量が増えたのは、漫画ゴラクファミリーをチェックし始めたのが主たる原因。週刊が50冊くらい、別ゴラが月2で24冊、ネクスターが月刊で12と、これだけで80冊以上増えている計算になる。新雑誌創刊もいくつかあったけど、その分つぶれた本もあったから、新雑誌分の影響は大したことなかったと思う。今年は、別ゴラあたりはあまり読むところがないので切っちゃおうかなあ……。ネクスターは神原則夫が描いているのでちょっと惜しい。あとまんがくらぶオリジナルも、かたぎりわかなが活動休止したんでまあいいか。とりあえずいくぶん整理しつつ、読むべき雑誌はもう少し読んでいきたいとは思ってます。それじゃ量は減らないか……。
あと体重もまたちょっと減らそうかなと。アニメダイエットでガツンと減らしてから早3年半以上が過ぎ、最盛期より体重が5〜6kg増えたので、たまったアニメでも見つつちょいと落とすつもり。最近は時間がなくて、踏台昇降はやったりやらなかったりなんで、なるべくやる頻度は上げていきたいもの。それと今年の重要な目標としては、ちょっと酒量を抑えたい。まあ断酒は無理だとは思うけど、ちょっと昨年は一人でいるときにガバガバ飲みすぎた。文章書く前はテンション上げたいのでグイッと行くのが常なんだけど、やはり飲みすぎはいくない。とりあえず一人酒は減らす。たくさん飲んだからっていいことがあるわけでもなし。まあ飲み会のときとかは今までどおり飲みますけどね。
▼MOONPHASEの新作TVアニメスケジュールを元に、2007年1月からのチェック予定番組をいちおうリストアップ。とりあえずは以下のような感じ。前期の分の積み残しがかなりあるので、たぶんこんなには見られないと思いますが。
継続 月2530 「ときめきメモリアル 〜Only Love〜」[Amzn] TV東京
継続 月2615 「Pumpkin Scissors」[Amzn] tvk
継続 火2456 「DEATH NOTE」[Amzn] 日本テレビ
継続 火2640 「RED GARDEN」[Amzn] TV朝日
継続 水2400 「奏光のストレイン」[Amzn] WOWOW
継続 水2500 「武装錬金」[Amzn] TV東京
0110 水2515 「ProjectBLUE 地球SOS」[Amzn] tvk
継続 木2400 「護くんに女神の祝福を!」[Amzn] WOWOW
継続 木2500 「Kanon」[Amzn] BS-i
0104 木2615 「Saint October」 tvk
0111 木2525 「ひだまりスケッチ」 TBS
0111 木2555 「Venus Versus Virus」 TBS
継続 木2640 「すもももももも 〜地上最強のヨメ〜」[Amzn] TV朝日
継続 金1800 「ネギま!?」[Amzn] BS-Japan
0119 金2300 「東京魔人學園剣風帖 龍龍」 ANIMAX
継続 金2555 「コードギアス 反逆のルルーシュ」[Amzn] TBS
継続 土0900 「おとぎ銃士赤ずきん」[Amzn] TV東京
0106 土2430 「ひまわりっ!!」[Amzn] tvk
0106 土2530 「京四郎と永遠の空」 tvk
0113 土2615 「月面兵器ミーナ」 フジ
0107 日1930 「レ・ミゼラブル 少女コゼット」 BSフジ
0107 日2530 「がくえんゆーとぴあ まなびストレート!」 TV東京
0107 日2600 「Master of Epic The Animation Age」 TV東京
※放映スケジュールは私の居住地域のものです。リストアップのさいに日時を誤って転記している可能性もありますので、当該番組を視聴予定の方は各自、番組ホームページなどでご確認ください。
【単行本】「岳」3巻 石塚真一 小学館 B6 [bk1][Amzn]
雑誌掲載時から何度も触れているけど、この作品は本当にすごくいい。山に惹かれ山に登る人々、それに間接的に関わる人々の物語を、実に見事に描き出している。山の厳しさをありありと描きながら、それでも山の素晴らしさ、魅力を力強く伝えてくる物語に、毎度心打たれる。そしてなんといっても、日本アルプスに常駐してボランティアで人命救助をやっている主人公・三歩のキャラが魅力的。山を愛し、そして山を愛する人を愛する、その懐の深さ、優しさ、まっすぐな視点が素晴らしい。お話的にも、単純に「助かって良かった」「山って最高」って感じの安易なお涙頂戴のドラマにはせず、さまざまな悲劇をしっかり受け止めながら、しみじみと心を打つ物語を展開している。
作画についてもとてもいい。落ち着きがあってときに柔らかく、ときに力強く。自然描写も美しい。パッと見地味めな画風ということもあり、作品の持つ力に、一般的な認知度がまだ追いついていないところがあるけれど、個人的には現在連載中の漫画作品の中ではトップクラスの評価をしている。本当にイイ作品なので、ぜひ幅広い層に読まれてほしい。
【単行本】「Fine.」3巻 信濃川日出雄 小学館 B6 [bk1][Amzn]
この巻もバリバリ青臭い。自分なりのアートにこだわり続けて迷走する男・上杉と、彼に惚れてしまったがために心揺らぐ2人の女性、りおと斉藤。3人の青春模様は3巻めに差しかかって煮詰まるとこまで煮詰まってきて、なかなか緊迫感がある。絵柄的にはまだ荒削りな部分があるものの、それが青臭いお話によくマッチしている。オシャレになりすぎず、泥臭く行ってるのが良いところだし、爆発力もあるタイプ。連載のほうはもう終わり、次の巻がたぶん最終巻。光るモノを持った人ではあると思うので今後にも期待。次はちょっとぶっ飛んだ明るい感じの作品も読んでみたい。
【単行本】「REC」6巻 花見沢Q太郎 小学館 B6 [bk1][Amzn]
赤の声優業がかなり好調に。仕事もいっぱい入り、さらに声優3人でアイドルユニットまで組むことにに……という第6巻。恋愛モードについては今回ちと弱めだけど、かわいい女の子声優さんの青春ストーリーとしてはけっこう楽しく展開していると思う。肩が凝らない力加減もさすがにうまいし。
【単行本】「ディアスポリス −異邦警察−」2巻 すぎむらしんいち 講談社 B6 [bk1][Amzn]
不法滞在の外国人たちが日本で作った裏都庁と、それに関わる人々の物語を、裏都庁の刑事・久保塚をメインにして描いていくという作品。不法滞在だけに日本の警察などはまったく守ってくれない中、問答無用のアクションが繰り広げられていく。外国人たちを狙う敵方もかなりおどろおどろしく、強力になっており、お話は刺激的に展開。カタコト外国人のアヤしげな雰囲気もいいスパイスになってて、日本が舞台なのに、日本的なウェットなところが少なめ。そのおかげもあり、血みどろなシーンとかあっても、けっこうカラッと楽しめる一作となっている。
【単行本】「もやしもん」4巻 石川雅之 講談社 B6 [bk1][Amzn]
あんまりかもしてないような気もするけど、とりあえず楽しい農大青春漫画。何かに向かって進んでいるようないないような。まあ人間関係で多少のトラブルはあるけれども、基本的に人間も菌もまったり。ちょいと風変わりな学園青春ストーリーとして、安定して読める作品。
【単行本】「ラブやん」7巻 田丸浩史 講談社 B6 [bk1][Amzn]
相変わらずしょうもなくて楽しい。カズフサのダメ人間ぶりはエスカレート……してるわけでもないか。元々ダメだし。それに引っ張られてラブやんとかもすっかりやる気をなくしてしまってて、イヤな感じのまったり感が横溢。個人的にはオナホールネタが好きです。あとカズフサの幼なじみの庵子のけっこうな甘っちょろさも目立つ巻だった。
【単行本】「アゴなしゲンとオレ物語」23巻 平本アキラ 講談社 B6 [bk1][Amzn]
すでに何やってもオッケー状態になっていることもあって、毎回すごく自由。下品なギャグを基本に、エロネタやったり、シュールなことやったり、爆走ドタバタギャグやったり。この手の濃いめのギャグで、これだけ長く続けられて、なおかつ内容が落ちてないってのは凄い。
【単行本】「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」14巻 安彦良和 角川書店 B6 [bk1][Amzn]
ルウム編の後半。シャアがザクのパイロットとして名声を得たルウム戦役の全貌が描かれる。この巻ではシャアの活躍も鮮やかだけど、ガイア・マッシュ・オルテガといったところがシャアにひがむあたりとか、ジオン側の脇役陣が目立っている。あとザビ家の面々がいい。前線の指揮官として豪胆なところを見せるドズルさんはやはり萌えるし、甘っちょろさ爆発のガルマ、突っ走るギレン、それが心配でしょうがないデギン、案外父想いっぽいキシリアと、それぞれのキャラがよく出ていると思う。
【単行本】「特務咆哮艦ユミハリ」3巻 富沢ひとし 幻冬舎コミックス B6 [bk1][Amzn]
異なる時代の生命体たちが戦いを繰り広げていくという戦記物。異世界チックな異生物と戦っていくという得体の知れなさはいかにも富沢ひとしらしい肌触り。ただお話としては、どういう方向に向かっているんだかちと分かりにくいか。世界の枠組みが漠然とした感じに思えるし、「エイリアン9」とかほどキャラがキャッチーではないこともあって、インパクトが弱いか。