2002年9月中旬


9/20(金)……淘汰分数王

▼インターネット上で漫画の企画を公開し、読みたいと思う読者がそれに出資することで本を出版まで持っていくcomicoin.comというWebサイトがあるんだけど、そこの出すオンライン漫画雑誌「COMIC SEED」が本日創刊。んでもって見てみたら、きづきあきらが掲載されてるとのことで驚いた。意外なところで仕事をしてるんだなあ。とりあえずメンバー登録しておいたが、COMIC SEEDを読むにはどうやら専用のリーダーソフトが必要らしい。しかもMacは不可なのだそうだ。本当はPDFかなんかにしてくれるとありがたいんだけど……。

▼職場にあるオーブンレンジが実はあんまり火力が強力でなくて、冷凍食品のグラタンとかを焼くにはかなりの時間が必要で実質電子レンジ以上でも以下でもないことが判明し、業を煮やしたミーは近くのサトー無線で無線器を買ってきた。ような気がしたが、手にしていたものはオーブントースターだった。オーブントースターはいろいろなモノがカリッと焼けるのに、3000円とかで売ってたりして素晴らしいなあといつも思う。安いから、壊れるの覚悟でげへげへいいながら手荒い使い方しちゃってもOKなのがいい。

▼10月分買い物リスト。リンク先はbk1の10月新刊予約ページです。

10/上 「華札」 OKAMA ワニマガジン社
10/上 「ラクダは笑う」 寺田克也 ワニマガジン社
10/4 「エリートヤンキー三郎」12巻 阿部秀司 講談社
10/4 「賭博破戒録カイジ」7巻 福本伸行 講談社
10/4 「2人暮らし」1巻 市川ヒロシ 講談社
10/4 「ラブホルモン」 坂井恵理 講談社
10/4 「いちご100%」2巻 河下水希 集英社
10/4 「少年エスパーねじめ」2巻 尾玉なみえ 集英社
10/4 「LIZARD KING」2巻 馬場康士 ワニマガジン社
10/5 「なんてっ探偵アイドル」10巻 北崎拓 小学館
10/5 「PEACH!」7巻 遊人 小学館
10/5 「學ビノ國」3巻 秋重学 小学館
10/5 「嗚呼!熱血ロリータ番長PS」 小野寺浩二 大都社
10/8 「HAUNTED HOUSE」 三原ミツカズ 祥伝社
10/8 「銀河ガールパンダボーイ」 かわかみじゅんこ 祥伝社
10/9 「眠狂四郎」5巻 作:柴田錬三郎+画:柳川喜弘 
10/9 「おとぎのまちのれな」1巻 はっとりみつる 講談社
10/10 「エイケン」7巻 松山せいじ 秋田書店
10/10 「ORANGE」5巻 能田達規 秋田書店
10/10 「みんなはどう?メガキューブ」 G=ヒコロウ コアマガジン
10/10 「ARIA」1巻 天野こずえ マッグガーデン
10/10 「少年が夜になるころ」 鈴木翁二 ふゅーじょんぷろだくと
10/10 「内向エロス」2巻 陽気婢 ワニマガジン社
10/10 「まじわるについての考察」 愛澤銀次 司書房
10/11 「少年少女ロマンス」 ジョージ朝倉 講談社
10/12 「BARレモンハート」18巻 古谷三敏 双葉社
10/12 「桃乳娘」1巻 ながしま超助 双葉社
10/12 「桃乳娘」2巻 ながしま超助 双葉社
10/17 「樹海少年ZOO1」5巻 作:ピエール瀧+画:漫$画太郎 秋田書店
10/18 「ブルーヘブン」1巻 高橋ツトム 集英社
10/18 「BOX」3巻 六田登 集英社
10/18 「金色のガッシュ!!」7巻 雷句誠 小学館
10/18 「からくりサーカス」25巻 藤田和日郎 小学館
10/18 「焼きたて!!ジャぱん」4巻 橋口たかし 小学館
10/19 「ハッピーメイク・ラブ」 矢凪まさし 大都社
10/23 「空室あります」4巻 やまあき道屯 講談社
10/23 「蒼天航路」26巻 王欣太 講談社
10/23 「暁星記」1巻 菅原雅雪 講談社
10/23 「暁星記」2巻 菅原雅雪 講談社
10/23 「ブラックジャックによろしく」3巻 佐藤秀峰 講談社
10/23 「バガボンド」15巻 井上雄彦 講談社
10/23 「空談師」1巻 篠房六郎 講談社
10/23 「篠房六郎短編集」 篠房六郎 講談社
10/23 「宅配ビンちゃん」 Moo.念平 リイド社
10/24 「しゅーまっは」6巻 伯林 秋田書店
10/24 「弥次喜多 in DEEP」8巻 しりあがり寿 エンターブレイン
10/25 「100万円!ベガスくん」 肉柱ミゲル エンターブレイン
10/25 「少年少女」1巻 福嶋聡 エンターブレイン
10/25 アックス Vol.29  青林工藝舎
10/25 「みちくさ」 ほしのふうた 東京三世社
10/26 「完全版野望の王国」3巻 作:雁屋哲+画:由起賢二 日本文芸社
10/28 「地球氷解事記」1巻 谷口ジロー 双葉社
10/28 「地球氷解事記」2巻 谷口ジロー 双葉社
10/28 「CIRCLE」 すえひろがり シュベール出版
10/28 「あんみつ草作品集」 あんみつ草 三和出版
10/29 「泣いちゃいそうよ」 タカハシマコ 芳文社
10/30 「ギャラリーフェイク」26巻 細野不二彦 小学館
10/30 「サユリ1号」3巻 村上かつら 小学館
10/30 「アフター0」7巻 岡崎二郎 小学館
10/30 「アフター0」8巻 岡崎二郎 小学館
10/30 「イケてる刑事」5巻 佐野タカシ 少年画報社
10/30 「恋愛ディストーション」4巻 犬上すくね 少年画報社
10/31 「鬼道天外かなめ」1巻 乾良彦 秋田書店
10/下 「ワイルド7 愛蔵版」1巻 望月三起也 実業之日本社
10/下 「ワイルド7 愛蔵版」2巻 望月三起也 実業之日本社
10/下 「妹プレイ」 あうら聖児 フランス書院

【雑誌】別冊ヤングマガジン 10/1 No.036 講談社 B5中

 なんだか気に入っていた作品がぽこぽこ終わっていく。まずは藤寿男「サイキックソルジャー正義」。ヒーロー正義、あいちゃん、そして番長の勝利の力で体操服ドロボーを退治。3人とも全然噛み合っていないけど。正義のマイペースさとあいちゃんのほのぼのした可愛さとか、かなり良かったのだが。押切蓮介「悪霊ドリル」もおしまい。非常に絵柄がクドいしお話も激しい。主人公の間宮が自分の学園の人気者としての座を奪った火波(実はバケモノ)に対して復讐する。そこにたどり着くまでのバトルシーンで、間宮が殴った男の口からドーナツが吹き出るとか、そういう細かいギャグも好き。アクが強くていいなあ。「悪霊ドリル」も「サイキックソルジャー正義」も単行本にならなさそうな気配がぷんぷん。もう一つ最終回を迎えた、坂井恵理「ラブホルモン」は10月4日に単行本が出るそうだ。こちらは絵もきれいで一般受けしそうだし、まあ出るんじゃないかなとは思っていた。惚れ薬ラブホルモンを使って援助交際をする少女あさぎ、それから彼女に恋した堀込くん、その幼なじみのカオル……という3人の恋愛模様も、きれいな形で幕引き。ラストシーンは非常に幸せそうで読後感良好。全1巻というボリュームもちょうどいいし、なかなかいい作品でした。

 松本剛「甘い水」は今回も鬱な展開が続く。単行本1巻は12月初旬に発売することが決定したらしい。ひゃっほー。みんなで読んで鬱になろう。山本マサユキ「六本木リサイクルショップシーサー」は、トト子がハッキングしたデータを巡ってアクション的展開。そして次回に続く。この人の描く女の子の裸は、なんだか不思議と目をひくものがあるなー。あとさすがにいっぱい描いているだけあって、微妙に描線がきれいになってきているような。読切、高波伸「かみかぜ」。けっこう面白かった。車をもぶち抜くほどのスピードで自転車を駆るバカ・ノギスが、かつての彼女クロキや昔陸上をやってたころの恩師らの力を借りて自転車レースに挑むというお話。勢いだけじゃなくて端々でちょっとずつ笑いを入れてくる呼吸が良くて、一気に面白く読めた。

【雑誌】ビッグコミックオリジナル 10/5 No.19 小学館 B5中

 佐々木泉の読切がいいねえ。「紙魚の事件簿」。どの言語体型にも属さないといわれる言葉で書かれた奇書「九才図説」の謎を、その研究者の孫娘と古書店に勤める青年レヴィが追うという話。謎解きの過程も楽しいし、謎自体も好みなネタだ。上品な絵柄や丁寧なストーリー運びもいいし、きれいにまとまった秀作。「べいふつ」とかと合わせて単行本化してほしいものだが。

【雑誌】ビッグコミックスペリオール 10/4 No.20 小学館 B5中

 石川優吾「スプライト」がスタート。集中連載ということらしい。お話としては、大人になることを拒む少年「オヅヌ」を巡るミステリアスなストーリーといったところ。オヅヌと、老いをもたらす黒いつぶつぶようなモノは、ある特定の子供しか見えない。かなり暗い雰囲気でお話は始まっていて、何やら今までの「軽い」「お色気」といった石川優吾のイメージとはかけ離れたシリアスなものがある。この人は何気にけっこう語る力は強い作家だと思うのでわりと期待。新井英樹「キーチ!!」は、ショッキングなシーンを再び目撃したキーチが感情を暴発させる。この状態を経てキーチがどのように変わっていくのか、けっこう気になるところ。

【雑誌】コミックバンチ 10/4 No.42新潮社 B5中

 日高建男「満腹ボクサー徳川。」が巻頭カラー。ちゃんと正統派で読ます漫画に仕上がっててけっこう気に入っている。雑誌読みに向いた作品だと思う。「背は小さいけど無理矢理ヘビー級に挑戦」というのは、これまでのボクシング漫画でもあまりなかった設定だし、ヴィジュアル的にも特徴があっていい。坂本タクマ「屈辱er大河原上」。今回の大河原上の味わった屈辱はたいへんビッグ。屈辱というより恥辱という感じだ。

【雑誌】花とゆめ 10/5 No.20 白泉社 B5平

 加藤四季「兄ワールド」がなかなかヘンでいいと思った。不気味な無表情のまま、かっこいいあんちゃん前田くんへの恋心を募らせ続ける寺村さんがかなりヘンなノリで楽しい。樋口橘「学園アリス」は連載第2回。特殊能力集団、アリス学園に入り込んでしまった少女・蜜柑の運命やいかに。なにがどうなるやらまだ全然分からないが、とりあえずドタバタギャグ的な展開は見ていて楽しい。なんだかたいへんにマイペースな作品。

【雑誌】LO (COMIC天魔 10月号増刊) 茜新社 B5平

 なーるほど。「LO」はロリータの「LO」だったのですな。というわけで子供関連の本だー。たかみち描くところの表紙はなかなかコジャれたデザインとなっていて、パッと見にはエロ漫画誌には見えない……こともないか。こういう作り方をする一般誌ってのもあんまりないもんね。

 で、内容のほうは、なかなか達者な作画の持ち主が揃っている。ただ短めの作品が多く、ちょっとずつもの足りない感がなくもない。その中で漫画的に楽しめたというと、根雪れい、EB110SS、完顔阿骨打、ひぢりれい、大原久太郎あたり。根雪れい「夏至の日に僕は」は、病弱な妹と兄のお話。切なげな雰囲気はなかなか良い。ただお話についてはも少し説明があってもいいかな。回想シーンがちと分かりにくい。EB110SS「村ごと愛して」は、わりとフリーセックスっぽい田舎の村のお話。平ぺったい顔つきの少女がいつもながら可愛い。「結婚するー」とかいってくるシーンも微笑ましい。やってることはかなりハードだけど。ひぢりれい「おちこぼれサキュバス コロンちゃん」。えーと、これは以前、桃姫の2002年2月号に載った奴と同じシリーズですな。そのときと同じものかどうかは今手許に本がないので確認できないけど、八重歯のロリロリサキュバス・コロンちゃんはやっぱりかわいい。大原久太郎「いいんちょ」は、学校で子供たちがSEX。やられるのは学級委員長である元気な女子で、あくまで子供らしく好奇心ベースで楽しそうにエロエロシーンは展開していく。ちなみに委員長さんは、「アベノ橋魔法☆商店街」のあるみにちと似た感じ。

【執筆陣】戦闘的越中、根雪れい、みなすきぽぷり、SHあRP、RAITA、冴樹高雄、EB110SS、完顔阿骨打、片桐火華、OKINA、ひぢりれい、KEPPI、大原久太郎、瀬峰正重、水無月露葉、いまいずみあつし、M-HIRO


9/19(木)……政府犬堕落

▼しまった。ガムかみながら寝ちゃった。口の中がヘンな感じ。

【雑誌】イブニング 10月号 講談社 B5中

 木葉功一「クリオの男」は最終回。ちゃんと10月23日には単行本も出てくれるようで一安心。吉田基已「恋風」は兄妹動物園デート状態。二人ともだいぶお互いが男女的な好意を持ち合っていることを意識するようになって、たいへん切なげな展開。読んでいるほうとしては生殺され状態が続いて、キューッと締め上げられる想い。佐藤マコト「サトラレ」は、リンの恋人である将棋の名人・宮本にスポットを当て、サトラレとつき合う側のことをきれいにまとめて描いている。それにしてもリンはハツラツとしててかわいいな、といつも思う。片山まさゆきの新連載「運王」は、セコセコこずるく拾うようにギャンブルをして暮らしている男を主人公としたお話。ツキまくりの運の太い男も登場して、そのスタンスの違いが見てて面白い。こういう計画性のあるギャンブラーというのは、ギャンブル漫画で主人公になることは少なかったのでけっこう新鮮。

【雑誌】ウルトラジャンプ 10月号 集英社 B5平

 江川達也「源氏物語」がオールマンから移籍。この漫画を読むと、これはパソコンか何かを使って、原文+現代語両方モード、原文モード、現代語モードを選べるようにすれば読みやすかろうになと思う。両方併記だとやっぱり画面的に落ち着かない。竹下堅次朗「Happy World!」。アイドルとなったヒカルとのエピソード。わりといい感じの爽やかな話にするのかと思いきや、今後がたいへんゴチャゴチャしたことになりそうな展開が……。ラブコメだなあ。外薗昌也「硫珈といた夏」。何やらお兄ちゃんがカッコ良くなってて兄萌えモード。鼻の頭まで真っ赤にしている硫珈が妙にかわいい。

 介錯「魔法少女猫たると」は、なんか最近物語がけっこう動いている。今回は物語上で肝となってる部分も描かれたりしてて、そろそろクライマックスに近づいてるのかな? 意外にマジなお話だったのね。桂遊生丸「みえない街」は、自分の周り数メートル以外の部分が視界から消え、他人とぶつかったときにだけその視界を共有することができるという、不思議な状態になってしまった少女の物語。そういう不思議な状況を、うまいこと爽やかなお話に仕立てている。絵柄も上品で達者だし、けっこう楽しめた。序盤の状況説明がもう少しスムーズだとさらにいいかな。

【雑誌】月刊サンデーGX 10月号 小学館 B5平

 新連載、作:牧野茂雄+画:松枝尚嗣「FACTORY Z」が巻頭カラーで掲載。メーカーがまだ未発表のクルマを追いかけてスッパ抜くパパラッチ的カメラマン集団「ファクトリーZ」の活躍を描いていくというお話。単なる車モノではなくて、未発表、カメラ、企業秘密といった一味違う要素がからんでくる作品。第一話はけっこう面白かった。イダタツヒコ「美女で野獣」。今回は女子中学生な新キャラが登場。茜が相手を圧倒する格闘シーンは、ダイナミックかつスピーディで見てて楽しい。いつものごとくパンチラとかも十分あるし。

 浅野いにお「素晴らしい世界」。最近読切シリーズで秀作を描き続けているが、今回も読みごたえあり。分譲中のマンションに潜り込んで時間をつぶしていた女の子が、なぜか着ぐるみを着たままで逃走中な元ヤクザ的な人物と触れ合うことで、落ち込んでいた気分からじょじょに回復していく。絵柄的にもだいぶシャープになっているし、物語作りも手堅く、ときにぶわっと鳥肌が立つような開放感も味わわせてくれる。なかなかいい感じで伸びているように思う。こいずみまり「LET IT BE!!」。なるほどナナと彩蔵の間にはあんな過去があったのか、一気に謎解きモード……とか思っていたら次号で最終回らしい。

【雑誌】チャンピオンRED 11月号 秋田書店 B5平

 うーん、やっぱり微妙な雑誌だが、多少慣れたせいか前号よりもだいぶ読めるなという印象。新連載、渡辺航「制服ぬいだら♪」は、天然ボケ系の女の子がコスプレすることでパワーを発揮し怪獣とかを倒すとかいうお話。10分かけて着替えて2秒で敵を倒すって感じで、まあ要するにコスチュームおよび着替えシーンを堪能するというタイプの作品になる模様。巻頭カラー、吉富昭仁「RAY」は、凄腕のさすらいの女医師と人工臓器を作っているマッドサイエンティスト的な男が絶妙なコンビを見せるメディカル・アクションという感じの作品。絵柄もまとまりがいいし、ストーリー的にも起伏に富んでいて楽しめた。

【雑誌】モーニング 10/3 No.42 講談社 B5中

 井上雄彦「バガボンド」。成長した小次郎がスッカリかっこよくなってる。あと老いたりとはいえ鐘巻自斎も、村を救った一件以来、シャキッとしていい。でもそろそろ巣立ちのときは近づいているといった趣。山田芳裕「ジャイアント」。アメリカにやってきて思いっ切り野球を楽しんでいるジャイとは対照的に、勝負にこだわり続け自らチームをも変えてしまった闘将とでもいうべき神宮寺の姿が描かれる。こういう過剰なキャラはいいな。かなり好き。榎本俊二「えの素」。なんてスペクタクルな下ネタなんだろう。感動しちゃうな。

【雑誌】ヤングサンデー 10/3 No.42 小学館 B5中

 いわしげ孝「花マル伝」。花田と木元の対決は延長にもつれ込み、今回は一つ息をつくという感じの回なのだけど、お互いに対する友情と尊敬にあふれてていいお話。延長戦の勝負は著しくアツそうですごく楽しみ。成田学の読切「ボクのおネエちゃん」は、たしか別冊ヤングサンデーのほうでやってたシリーズ。美人で血のつながらないお姉ちゃんを持った弟が、彼女に振り回されつつもドギマギするという話。秋重学系の絵柄でちょっと気になる人ではある。

【雑誌】ヤングジャンプ 10/3 No.42 集英社 B5中

 井上雄彦「REAL」。車椅子バスケで、チームを引っ張り始めた戸川と、それに応えようとするメンバーの姿がアツくてカッコイイ。今回のエピソードはちょっと泣けた。海野そら太の読切「殴られ屋」は、以前は天才ボクサーと呼ばれていて、今は1回1000円の殴られ屋をオフィス街の片隅でやって暮らしている23歳男子の物語。彼がボクサーだったころのライバルで、今は引退勧告を受けている現役ボクサーとの間のやり取りに、それぞれの男の意地が出ていてなかなか読みごたえがあった。線もシッカリしてるしストーリーも力強いしわりといい感じだ。

【雑誌】週刊少年チャンピオン 10/3 No.43 秋田書店 B5平

 余湖裕輝作画、田畑由秋脚本のコンビが新連載。「アクメツ」という作品を連載開始。要するに高校生の少年が、日本の腐りきった部分を糾すため、「アクメツ」と名乗る怪人に身をやつして悪者を退治するというお話っぽい。第一話はこの少年の同級生の少女のお話をからめた、かなり刺激の強い展開で面白く読めた。アクメ、ツですか。ぐっひっひ。瀬口たかひろ「えん×むす」は、ソーニャの踊る姿がやけにかわいい。なんか陽気でいいな。松山せいじ「エイケン」の新キャラ、女優久留米野優は、なんだか砂描くところのホットパンツ女子を思い出した。佐渡川準「無敵看板娘」は、時代劇を見て影響を受けまくった看板娘が大暴れ。しっかりドタバタコメディしまくってて楽しい。作:ピエール瀧+画:漫$画太郎「樹海少年ZOO1」は、淡々と獣一たちがものすごいことになっているような。

【アンソロジー】アイラDELUXE VOLUME.3 三和出版 A5平 [Amzn]

 今回はいまいち薄めのような気が。この本にはやはり、吐き気がするくらい濃い口な味わいを期待してしまうんだけど……。アイラでおなじみだった編集長・東本満のコラムもないし。なお東本満に関しては、今出ている純愛果実(光彩書房)にインタビューが掲載されているので、フラミンゴ/アイラのファンだった人は要チェック。

 巻頭カラーはムサシマル「ヤコ【後編】」。悪魔(だったっけかな)で肉奴隷な女と、そのご主人様のけっこう愛にあふれた生活を描く作品。この人は絵が達者だしわりと好き。アイラにしては珍しくスタンダードなエロだけど。栗田勇午「37℃の初体験」。オクテで彼氏がいないことを気に病んだクラス委員長の女の子が、家の飼い犬を使ってHなことを試してみるというお話。あっけらかんとしているけど獣姦なんだよな……。最近の栗田勇午後は、すっかりけもの系の人となってきているような。かきざき和美の骨太な女闘奴モノ「闘奴ルーザ」は3話め。何人も束になっても叶わない、人食い女闘奴の登場しルーザに差し向けられようかといった状態。非常に貫禄があって堂々とした作品。


9/18(水)……さもないとサマーナイト

▼なんかこう、今「おいしいものを食いたい欲」がすごく高まってて、ぼーっとしているとつい頭の中で「どっかおいしいとこないかなー」という想念がぐるぐるしだす。最近食欲も妙に旺盛だし。あ……これが「食欲の秋」って奴か!

【雑誌】オースーパージャンプ 10月号 集英社 B5中

 高見まこの読切「Summer Night Randez-vous」が掲載。かつての恋人への想いを引きずったままの30男、現在は銀行をリストラされてタクシーの運転手をしている主人公の元に、ある日お客としてヘンな少女がやってくる。彼女の雰囲気は、不思議とかつての恋人を思い出させるものがあったが……という感じでお話が展開。きれいにまとまったラブロマンス。さすが手堅い。

【雑誌】週刊少年サンデー 10/2 No.42 小学館 B5平

 井上和郎「美鳥の日々」はなんかすごい設定のお話ですなー。うーん、これネタをバラしちゃっていいもんなんだろうか。雑誌の表紙でもそこらへんは一見分からないような形で描いているし。てなわけでいちおう未読の人のためにあらすじは背景色と同じ文字色で。ある日目覚めたら、ケンカバカ強な主人公の右手が、彼のことをずっと想い続けていた女の子になっていた……というドタバタラブコメ。まさに右手が恋人状態。なんか隠喩のようでもあるけど、とりあえず「押しかけ女房モノもここまで来たか」とか思った。絵は問題なく可愛いし、ツカミも強力だったのでこれからの展開をまずは期待。作:坂田信弘+画:万乗大智「DANDOH!! Xi」。エバの巨乳水着姿が表紙。本編ではダンドーと新庄の神がかり的なプレーという、わりとクライマックス的いいお話をやっているのに、ちゃんと煩悩の充足も忘れない。

【雑誌】週刊少年マガジン 10/2 No.42 講談社 B5平

 塀内夏子「ROAD〜ふたつの太陽〜」が新連載。もちろん以前短期連載でやってた駅伝モノの「ROAD〜輝ける道〜」の続編。やっぱり予想通りというか、今回は天才ランナー如月くんを主人公において、42.195kmフルマラソンを描くという作品になる模様。手堅く読める作品を描く作者だけに楽しみにしており申す。ただ、どうでもいいことだがタイトルはちょっとダサい。野中英次「魁!!クロマティ高校」は今回雑誌の表紙で、しかも巻中2色カラー8P。なんかこの作品はカラーにする意味があんまりないような……。

【雑誌】漫画サンデー 10/1 No.38 実業之日本社 B5中

 作:勘崎順次+画:倉科遼「銀座女帝伝説順子」が最終回。また一つ楽しみにしてた連載が減ってしまった……。今回は「湯けむりスナイパー」も作者急病のため再録だし。でもまあ読んでなかった話なんでいいけど。

【雑誌】純愛果実 11月号 光彩書房 B5平

 ゼロの者「月日の影 −前−」が巻頭カラー。昔よく遊んだ近所のお姉さんとバッタリ再会した主人公の少年だが、二人とも現在は引きこもり状態。お姉さんはなぜか少年を自分の部屋に招き、執拗に引き留めようとするが……といった展開。なぜかは語られないがお姉さんは過去にいろいろないわくありげ。最終ページに「つづく?」と書いてあるけど、続いてくれないとさすがにすっきりしないので続いてほしい。色っぽいけどどこか影のあるお姉さんの表情に引き付けられるものがあるし、いつもながらの汗まみれで柔らかそうな女体もエロチック。古賀燕「スター誕生」。今回はモー娘。っぽい娘さんたちがえらい人向けに身体を売らされているというお話。この人がこんな感じの現代の事物を反映したような作品を描くのは珍しいので、けっこう印象に残った。古賀燕は何やら純和風という風味のある、陰影の利いた画風を特徴とする人で、細すぎないもっちりとした身体の描き方とかが好み。縄がよく似合うね。

【雑誌】コミックメガストア 11月号 コアマガジン B5平

 鬼ノ仁「活線挿抜」は今回で最終回かな。最後は西田さん視点で回想を交えながらきれいにおしまい。ちゃんとエロもハードだし読みごたえがあった。まとめて読むと感動できそう。猫玄「僕らの相関関係」は、生徒と肉体関係にある教師が主人公なんだけど、その生徒が実は初恋の人と自分の娘かもしれない……ということでいろいろ人間関係がごちゃごちゃしたドラマ。さらに複雑さを高めるような要素も出てきて、何やらたいへん。今回で2話めだが次以降も期待。

 LINDA「坂の上の人」。この人はキカスマの項でも触れるけど、女体の描き方とかがつやつやしててエロい風情があるのがいいですな。榊原薫奈緒子「どす恋☆デビルチャレンジャー」は、悪魔の女の子が相撲部屋にやってきて力士たちの願いをかなえるべく、にくどれいをやったりおかみさんをしたりするというカラー8P。真ん中6Pはずっとエロエロ。まるでゆでたてのウインナーみたいにぷりっぷりしたちんちんとか女体とかの描写が実用度高め。短いながらも使える話の早い作品。

【雑誌】キカスマ vol.8 松文館 B5平

 みさくらなんこつによる、ちゆぶっかけ表紙が目印。A・浪漫・我慢は今回「くわがた」ではなく、特別読切「逃避行」で登場。かつて教師と肉体関係にあった女性・満子が、彼とともに過ごした3日間の小旅行の日々を振り返るというモノ。エロスは相変わらずハードではあるけれど、彼女のモノローグに乗って展開されるので、もの哀しく映る。冨樫「水希」は、DVDから出てきたグラビアアイドルと主人公が関係するという電影少女的お話。彼女が画面から出てくるときのポーズとか、たいへん美しいです。雨宮淳「刹那ノ十字架」。この人って今はこんなにロリロリな作品描いてるのかー。昔の作風から考えると意外だなあ。

 画:LINDA+作:ソフトさ〜くるクレージュ「DISCODE-1 異常性愛」はエロゲーの漫画化であるみたい。メーカーのホームページはhttp://www.mediafoundry.gr.jp/~crg/。1500円ってのは安いな。漫画のほうの内容は、普段は優等生だけど実はハードなSEXに惹かれる女子高生が、夜な夜な学校で開かれている乱交パーティに現れ、性奴隷への第一歩を踏み出していくというもの。作画は達者だし、エロもハードでけっこう実用的な作品。ゴツゴツとしているけど質感てらてらなおちんちんがエロい。やっぱり今のエロ漫画はちんちん描いたもん勝ちって気がする。考えてみれば、今普通の市場で大っぴらに売られているあらゆるエロメディアの中で、一番モロにちんちんを出しているのはエロ漫画だと思うし。


9/17(火)……スペース配列

▼朝御飯を5時間くらいかけて食って、その後風呂に5時間ほど入ってたら更新が遅れちゃったよ〜(←適当な言い訳)。

【雑誌】ビッグコミック 10/17増刊号 B5中

 オガツカヅオ「いついたるねん」がすごく面白いなあ。今回は霊感体質主婦・明日香にまとわりついている霊の少女・ノエと、昔起きた火事で姉を失ったことがトラウマとなって引きこもっていた少女・カンナのエピソード。最初はカンナの態度に腹を立てていたノエだが、しだいに目に見えない形で(こっくりさんを使うなどして)彼女を励ますような行動をとるようになる。最後のシーンのノエの寂しげなセリフはなんだか泣ける。うーん、うまい。ぜひ単行本にしてほしい。ながもり哲也「炭鉱のあかり」。新人だけれど、青柳裕介を思わせるようなしっかりとした絵柄の持ち主。ストーリーも、高校を卒業したけど就職も決まらないでフラフラしていた少年が昔住んでいた夕張の町に戻り自分を見つめ直すという、かなりアナクロというか直球勝負というかな青春物語となっている。新人ながら48歳と聞いて頷いちゃったけど、ネタといい作画といい年輪を感じさせるものはある。古臭いかもしれないけど、こういう骨格のちゃんとしたお話は好きだなあ。それから今号では、小坂俊史がプロ野球モノの4コマ漫画「空ぶり魂」で登場しててちょっと意外な感じがした。

【雑誌】ヤングマガジンUppers 10/1 No.19 講談社 B5中

 新井英樹「シュガー」はいつもながらに面白い。天才の天才らしいところを、実に印象的に見せつける描写力が素晴らしい。キャラクターも、性格や言動、アクションに特徴がありまくりでとても印象的だし。咲香里「春よ、恋」。初めての恋が失恋に終わりそうなアミちゃん。最初に登場したころのナマイキな態度がウソのような、健気さを発揮している。でもタカシはきっとなんか適当に別れちゃうんだろうなあ。はっとりみつる「おとぎのまちのれな」は、れながますますナイスバディになってきているような気がする。たいへんえっちだ。ソソられる。西村拓「スペース・パイレーツ」は、宇宙の大海賊が身体だけ女になってしまった弟分の張になぜだか欲情しまくっちゃってタイヘンなことになるというギャグ漫画。最初はいかにもヤンマガ系の、「あんまりうまくないけどパワーはある」系のギャグとしてフツーに終わるのかなと思っていたら、ラストのムチャクチャなハジケっぷりは予想を上回った。なんというかすごくヤケクソ。けっこうウケた。あと今号には、アニメ化を記念して一色まこと「花田少年史」の第一話が特別掲載されている。

【雑誌】漫画アクション 10/1 No.40 双葉社 B5中

 モンキーパンチが江戸川乱歩「怪人二十面相」シリーズを原作にした新連載「トゥエンティ」をスタート予定という予告が出ていて、今回はキャラクター・イメージが一部公開されている。わりと面白そうな感じではあるが、「本編は近日スタート!」としか書いてなくていつ始まるかはよく分からない。ちなみに山上正月「ルパン三世」はお休みとなっている。

 山崎さやか「東京家族」。今回で母親たち登場編はいちおう決着かな。落ち着くべきところに落ち着いたという感じ。ながしま超助「ジェット上司」。最初はどうかな〜という感じだったんだけど、最近サラリーマン編が終わってからムチャクチャ度が増してきて面白くなってると思う。会社内のしがらみとかがない分、ジェット上司のいい加減さが爆発しててスカッとバカバカしい。

【雑誌】近代麻雀 10/15 vol.422 竹書房 B5中

 ウヒョ助が読切で登場。「区立麻雀小学校」。放課後の課外授業として生徒たちに麻雀を教えるハメになった、元プロの小学校教師が、なんだかやけに強い女子に負けたことをきっかけに麻雀に対するひたむきな想いを再び燃え上がらせるというお話。相変わらず濃いめの絵柄だが、今回は女の子もわりと可愛かったし、お話としても爽やかでけっこう楽しんで読めた。ラスベガスを舞台に無敗の日本人ディーラー・荻庭流の活躍を描く、せきやてつじ「ラスベガスキング」(原案:青山広美)は久々の登場。ツキに見放された日本人旅行者の女性を、流がアツいギャンブル勝負に引っ張り込むというお話。要領悪そうなヒロインと、あくまでカッコイイ流のコンビがユーモラス。描写もグイッと読ます強さあり。麻雀漫画雑誌のわりに、やってるのはアメリカでポピュラーな「クラップス」というギャンブルだけれども、面白いからいいや。キャラが印象的だしお話にもメリハリがちゃんとある。作:阿佐田哲也「麻雀放浪記 凌ぎの哲」。いい具合。スリカエテクニックの繰り出し方とかカッコイイなあ。尾上龍太郎「東の一局星」。なんか定着しちゃったのかな。3回目。「巨人の星」ノリで親父に麻雀を仕込まれているが、心の中ではテレビでモーニング娘。を見たいという欲求を募らせている少年の物語。相変わらずこの人の漫画はノリが妙で好きだ。

【雑誌】コットンコミック 11月号 東京三世社 B5中

 いつもながらにまったり落ち着く誌面。今号もまた渡辺ヒデユキ「サセマン」で笑う。マスカキ師弟コンビとレイプ仮面たちの壮絶な戦いがイヤすぎる。本当にどうしようもなくて面白い。ただ、今回も8ページだけだったのはちと残念。あと今回は雪見野ユキオ「交換日記」が掲載予定だったが、間に合わなかったということで1997年2月号に掲載された「みせてあげる」が再録となっている。


9/16(月)……感じたい無

▼昨日同様手許に漫画のストックがなかったのでコンビニに行ったついでに普段は買ってないエロ漫画雑誌を3冊ほど仕入れてくる。普段も時間があればもっとこんな感じで、いろいろな雑誌をテスト買いしていきたいところではあるのだけど。やっぱり立ち読みとかだと今その雑誌がどうなってるかという雰囲気はつかみづらいし、なんだかんだいって印象にも残らなかったりするんで。

【雑誌】アクションキャラクター 10月号 双葉社 B5中

 以前アクション本誌で連載されていた山本貴嗣「Mr.ボーイ」がこちらに移ってきて新連載。まるで中学生か何かみたいな美少年的外観を持った刑事が、その外見を利用して女装したりしながら囮捜査員として活躍するという、刑事モノのアクション。ネタとしては軽めなんだけど、意外にハードなアクションもあって読みごたえのある作品。ぐれいす「LOVE2ライブラリー」は5話め。最近この雑誌をチェックしてなかったんだけど、ヒロインが図書館勤務のめがねっ娘という設定はなかなか好みで気になる作品。

【執筆陣】海星&海月、タナカ☆コージ、ゆめおりあむ、山内和成、こうのゆきよ、原口清志、山本貴嗣、小本田絵舞、速水憂海、DAIYU、びびんば篁、猫島礼、ぐれいす、乙姫

【雑誌】メンズアクション 10月号 双葉社 B5中

 なんかいい具合に脂っこい。萌えだのなんだの若向けな要素が雑誌を通じてあまりないけど、エロ劇画っぽさもこれまたほとんど見られないところが面白い誌面。いかにもコンビニ売りエロ漫画雑誌らしい。久しぶりに読んでみて、ねぐら☆なおって今はここでやってるんだなあとか、深田拓士やふじいあきこ(&秋山道夫)あたりはゆるぎないなあとか思った。ふじい秋山コンビがメンズアクション初登場だったらしいのはちょっと意外。あと環望「七色可憐」は、現代に生きるくノ一がバイト先の店長さんに恋してるというお話なのだけど、ひっそり手裏剣に口を寄せながら「いつも見守ってますよ 店長」と呟く今回のラストシーンは、ちょっとシュールで面白いなと感じた。

【執筆陣】宮崎まや、北里ナヲキ、TRIGGER、環望、出水守真名、かわだ寛、松沢慧、岬ゆきひろ+細山敏之、はやぶさ真吾、ふじいあきこ+秋山道夫、深田拓士、ねぐら☆なお、美月りよ、マツダユウミ

【雑誌】キャンディータイム 10月号 富士美出版 B5中

 相変わらずヌルめのラブコメH風味が漂った雑誌だなあと思った。確か高校生時代に毎月購読してたことがあって、けっこう想い出深い雑誌。でもペンギンクラブと違ってそのころの執筆陣はさすがに残ってないな。今回見た感じでは、九巴昭彦、NYAN、御国紗帆、羊子あたりがわりと好み。嶺本八美「じゃみんぐ★しないで!」は、ソバカス娘がわりと可愛くていい感じだが、一部ペンが入ってないページがあるのが残念。

【執筆陣】龍牙翔、宇佐美渉、あおいにゃおこ、九巴昭彦、嶺本八美、高橋果甫、川上聖、NYAN、風鈴、倶梨迦羅、月下冴喜、ケーコ、御国紗帆、羊子、樹るう


9/15(日)……きっとレーズン

▼今日はあんまり読むもののストックがないので軽めの更新。本当はこういうときこそ未読同人誌を消化しておくべきなんだけど、現在ちと手許にないのでそうも行かず。

【単行本】「夢の温度4 [あき]」 南Q太 祥伝社 A5 [bk1][Amzn]

【単行本】「夢の温度1 [冬]」 南Q太 祥伝社 A5 [bk1][Amzn]

 「夢の温度」シリーズは4巻の[あき]で最終巻。女教師の町子先生とその生徒の竹田あき(はるの兄)との恋物語が、この巻では主に描かれる。あまり大きく二人の間が揺れ動くとかはなくて、ドラマチックとは言い難いかもしれないけど面白い。町子先生のあきは好きだけど「本当にこれでいいのかな」といった感じの遠慮やはにかみの描写や、あきの一見斜に構えているっぽいけど実は高校生男子らしくまっすぐな想いなど、見ていて微笑ましいというか心地いいというか。最後は幸せなラブストーリーをきれいに描ききった。安定感のある作画や展開力なんかもさすが。

 [冬]の巻については、これまで宝島社から出ていたモノに子育てエッセイ漫画の「ひみつメカ」「つちくじら」を加えての出し直し。追加収録分については、「夢の温度」とはムードがけっこう違うのでなくても良かったような気はする。南Q太の子育てエッセイ系漫画を見ると、どうしても前夫がらみのゴタゴタを描いた苦々しい作品群の記憶が頭をかすめてしまうので、何かせっかくの「夢の温度」の澄みきった空気がちとかき乱されるような気がする。

【雑誌】ペンギンクラブ 10月号 辰巳出版 B5中

 16周年なのだそうな。久しぶりに購入したけど、この雑誌は本当に良くも悪くも変わらないなと思う。みやもと留美も飛龍乱も亜麻木硅もちゃたろーもいるし、相変わらず飼葉駿「きっず・とれいん」もあるし。「きっず・とれいん」はもう188回だそうな。掲載作品の中では、飛龍乱の兄妹もの「EDEN」がむっちりしてて好き。あとみやもと留美「OTAKUな妹のいる生活」も兄妹もの。そしていつもながらにめがねっ娘。俺くらいの年代のエロ漫画オタクだと、この雑誌で初めていわゆる美少女漫画雑誌と出会ったという人は多いんじゃないかと思うけれども、それだけになんだか読むと安心する。なんだかもうこの雑誌については、このまま末長く続いてほしいもんだと思います。


9/14(土)……救難屋敷

▼大学時代に所属していたサークルのOB会に参加。というと「漫研かなんかかいな」と思われるかもしれないが、実は軟式野球である。漫画を趣味として明確に意識し文章とかを書き始めたのはパソコン通信を始めてからで、活動が本格化してったのもむしろ社会人になってからなので、大学時代はあまり活動していなかったのだ。今考えると漫研にでも入ってオタク人脈を築いておくのも良かったかなとも思うのだが、まあそんなこといっても仕方がない。軟式野球ということで基本的に俺以外のメンツはほぼ全員非オタク。濃いネタでガッツリ語り合うオタク飲みのほうが、断然面白いと感じる身体になっていることを痛感した。あと、同期の男は俺以外全員結婚したらしい。くそ、みんな生き急ぎやがって。

【雑誌】ヤングマガジン 9/30 No.42 講談社 B5中

 馬場康誌「空手小公子 小日向海流」。小日向が楽しんでファイトしてる姿がかっこいい。躍動感があって面白いですな。森遊作のカジノ漫画「バンカーズ」が久々に読切で掲載。次号も読切で登場とのこと。今回はルーレットでプロと対決。1年7か月を経てサトシもディーラーとして成長中。でもルーレットの配当計算ができなかったりするあたりはまだ素人っぽい。ギャンブル漫画でカジノ側の視点ってのもなかなかないのでけっこう面白く読めた。蓮古田二郎「しあわせ団地」。今回はさなえの父親の葬式。といっても生前葬だけど。生きている本人を目の前に葬式やるのってホント面倒くさそうだなあ。そして今回は珍しくはじめが裸でない。小田原ドラゴン「おやすみなさい。」は、高橋さんが親のために中2牧場の野望を諦めて結婚を目指そうとするが……というお話。でも高橋さんはやっぱり中2を追っかけてないとね。目の輝きが違います。

【雑誌】ビッグコミックスピリッツ 9/30 No.42 小学館 B5中

 のりつけ雅春「高校アフロ田中」。大沢に告ってくる女の子が出現して珍しい展開になるが結局……。なんか最後は男らしすぎるオチで終わってけっこう笑えた。いい具合にムサ苦しく楽しい作品。稲光伸二「ナイトクレイバー竜一」は、竜一のスリカエテクニックが発動して緊張感が増してきた。これだけのテクニックがあればやり放題ではあるけれども、今後どのようにお話を展開させていくのか気になる。

【雑誌】週刊少年ジャンプ 9/30 No.42 集英社 B5平

 作:稲垣理一郎+画:村田雄介「アイシールド21」。アメフトを通してセナもちょっとだけ成長の兆しを見せる。村田雄介は絵もうまいし、コンスタントに読める。河下水希「いちご100%」。今回は真中の家にヒロイン3人鉢合わせ。賑やか賑やかタノシイネー。樋口大輔「ホイッスル!」。サブタイトルの「攻めダルマ」はちょっと笑ったが、内容的にはちゃんと普通に面白い。スピーディな攻防が繰り広げられてていかにも少年スポーツものらしい必死さも伝わってくる。

【雑誌】ビジネスジャンプ 10/1 No.20 集英社 B5中

 作:夢枕獏+画:谷口ジロー「神々の山嶺」。体力が少し回復した深町は、羽生の登頂を記録するべく撮影できる場所の確保に向かう。彼のファインダー越しにこれからどういう光景が展開されるのか、楽しみでもあり心配でもある。いつもながらに力が入る。とても面白い。


9/13(金)……スローポップ

▼仕事場の近くを徘徊していたら、牛舌専門の焼肉屋を発見。舌ステーキとかあってちょっとおいしそうな感じだったので今度使ってみよう。

【雑誌】ヤングアニマル 9/27 No.18 白泉社 B5中

 ほほう、ももせたまみ「ももいろシスターズ」が次号で最終回と。森恒ニ「ホーリーランド」。最近神代くんのテンパりっぷりが激しくてなかなかダークな展開。神代くんは彼女でも作るといいんじゃないかなーと思う。梅丸茶「おぺら」。今回は音大でオペラで組んでいる男女のお話。女の子のほうは彼の声は好きなんだけど彼の体毛はキライ……という感じで、彼女のことを好き好きな男子のほうは困ったものだという感じ。いつもながらに可愛い絵でほのぼのラブラブな漫画を描いてて楽しい。竹下堅次朗「Bless You!」は喫茶店に赤ちゃんが忘れられて、母乳&乳イジリネタ。なんかもうものすごい勢いで煩悩を爆発させてますな。ご立派。

【雑誌】ビッグコミックスペリオール 10/13増刊「PRO SPORTS BOOK 202」 小学館  B5中

 うーん、「PRO SPORTS BOOK」を名乗っておきながら、巻頭カラーが作:大西昇平+画:高橋のぼる「大門寺さくら子」で、しかも内容が警察署対抗の釣り大会であるというのはどんなもんだろう。高田靖彦「ドライチ」は、かつてプロ野球にドラフト1位で入ったものの芽が出ずに引退していく男のドラマを描いたものでプロスポーツものではあるが、東本昌平「玄人はだし」は江戸時代の飛脚が主役で面白いけど変化球だし。IKKIで「麦わらドリル」を描いている原一雄の「100円日記」で描かれる、得体の知れない嘘スポーツはけっこう面白そうで好きなネタだがこれも変化球。さらに聖日出夫「社長大原笑介」は、サラリーマン漫画で飲み屋での会話で「プロスポーツ選手の心理状態はサラリーマンにも通じるものがあるのでは」みたいな話がちょっと出るだけ。これだと「PRO SPORTS」を期待して読み始めた人はちとガッカリするんじゃないかなあ。まあ本誌の性格からして、別冊をテーマ別でやろうとすると「MONEY BOOK」しか成立しにくいんじゃないかなという気はするけれども。

【執筆陣】高橋のぼる+大西昇平、高田靖彦、井上貢助、東本昌平、聖日出夫、滝井寿紀、原一雄、センキョー、梅澤俊一+梅澤功ニ朗、桜川キヨイ、スパニッシュ伊藤、戸田尚伸、相原コージ

【雑誌】コミックバンチ 9/27 No.41 新潮社 B5中

 元ヅカ(だと思う)のトップスターであった羽根田の嫁・読がなかなかいい味を出している。羽根田復活でいよいよルーブ退治がヒートアップといったところ。なんかみんな顔も性格も濃い。作:江戸川啓視+画:クオン・カヤ「プルンギル −青の道−」。今回は韓国人刑事がショックを受けたときの描写を見て、ああなるほど、この顔の作り方はポリゴンなんだなあとか思った。単行本も出た坂本タクマ「屈辱er大河原上」は、今回大河原上の律儀な一面が見れてなんだかほのぼの。

【雑誌】別冊マーガレット 10月号 集英社 B5平

 中原アヤ「ラブ★コン」。うーんラブコメだなあ。大谷くんがニブすぎて、好きだという気持ちをほのめかしつつある小泉さんはイライラ。河原和音「先生!」は、二人の仲に揺さぶりが入ってクライマックス的展開。新人・高野苺「START」は子供っぽい無邪気な二人がくっつくというお話でわりと楽しく読める。コメディモードのアルコっぽい感じの作風。

【雑誌】まんがSHOW GAKKO エクストラ 10月号 平和出版 B5平

 駕籠真太郎「ワルシャワの歌が聞こえる」が掲載されているということで。タイトルからも分かるとおり、最近おなじみのロシア/ソビエト系のギャグ。今回は何でも凍ってしまうシベリアをネタにしたお話。ちと大人しめかな。BOOPでやってたポヨ=ナマステ「懲役15年少女」は、今号からこちらに移籍。巻中カラー4ページで掲載。今号は1〜5話のあらすじ紹介だけという感じ。なんだか知らないが、Tシャツ、時計、ミニトートバッグと「懲役15年少女グッズ」のプレゼントもあり。

【単行本】「ほおずり」 ほしのふうた 茜新社 A5 [Amzn]

 いつも書いていることだけど、ほしのふうたは素晴らしい。もうホント好き好き。ロリ系作家の中では今一番好きかもしれない。とにかくこの人の描く少女はかわいい。なんだかもう本当に無邪気で、笑顔が芯から楽しそうで。ただ遊んだり飛び回ったりしているシーンだけでも見てて楽しくなる。しみじみいい。

 そしてカラッと明るい絵柄でありながら、エロシーンもけっこう実用的だったりするんだからまた素晴らしい。柔らかそうな体をしなやかに曲げて、本当に気持ち良さそうにほわーんと表情を崩す様子は見ててかなりグッとくるものがある。ロリではあまりヌケない俺だけど、この人の場合はけっこうイケる。こういった作品はいつ買えなくなるか分からないご時世なんで、買えるうちに買っておくことをオススメいたします。

【収録作品】「林道」「カゼひきれいなちゃんの日曜日」「妄想バレリーナ」「みるくちゃんのおふろ時間」「まっクラおばけ」「光 −ひかり−」「回遊魚」「はじめてのぴゅッ♥」


9/12(木)……無頼童子

▼アキバにある床屋さんで散髪。やっぱり短いと楽でいい。寝ぐせもつかないし。それにしても髪を切ると白髪が目立つなあ。まだ30なのに。

【雑誌】コミックビーム エンターブレイン B5平

 岩原裕二の新連載「いばらの王」が始まって大期待。現代の医学では治せない難病を抱えた患者たちが、治療法が確立する未来になるまでのコールド・スリープに入るが、目覚めてみたら状況は一変。人っ子一人いないし周りは奇怪な植物のつるが取り囲んでおり、何か良くないことが起きていたということが一目で分かる状況に。主人公と思われる人物は、双子の片方に代わってコールド・スリープに入った少女カスミ。なかなかスケールの大きな話になりそうで楽しみ。前連載の「地球美紗樹」がいくぶん不完全燃焼で終わってしまった感があるだけに、今回の連載ではその流麗な筆を振るって満足行くところまで存分に描いていってほしい。こういうダイナミックで雑誌読みしやすそうな作品の存在は、雑誌全体のバランスから考えてもいいと思う。

 しりあがり寿「弥次喜多 in DEEP」は今回でついに最終回。「リアル」なんてものはあるようなないような。でも何かを信じて生きるほかない。幻覚的な世界を描いた作品としては相当な長編だったし、内容もみっちり詰まっていて毎回驚きに満ちていた。これは単行本でまとめ読みするとさらにすごそう。作:TKD+画:竹谷州史「皆殺しのマリア」はビンビン邪悪なまでのテンションが伝わってくる展開。激しく力強くパンチが利いてて面白い。とはいえお話はまだ序盤だから、今後どうなっていっちゃうんだろうと考えるとますます楽しみ。

 森薫「エマ」。寂寥感漂う展開。愁いに沈むご婦人は美しいねえ。竹本泉「よみきり♥もの どっちもどっちも」。まあなんとマイペースなことか。この人の作品内にある、恋愛のような恋愛ではないような……という不思議な距離感はまさに独特。吉田戦車「武侠さるかに合戦」は最後のコマで思わず爆笑。*という感じ。やはり吉田戦車は珍妙なキャラを描かせると抜群だ。あと今号では「秋の新人読み切り3本立て」ということで、さかいわたる「oto chan」、みずたまさやす「アゴリンピック」、田邊剛「二十六人の男と一人の少女」(原作:ゴーリキー)が掲載。さかいわたるはTシャツの図柄にでも向きそうなポップなデザインの作画、みずたまさやすはアゴで闘う格闘技というヘンなものをパワフルに描いてしまう荒削りな魅力、田邊剛は固さはあるものの丁寧に描き込まれた白黒のコントラストの利いた作画と、それぞれに持ち味あり。この中で一番活躍できそうなのは、みずたまさやすかなー。

【雑誌】コミックバーズ 10月号 幻冬舎コミックス B5平

 誌面リニューアルが進み伝奇系な作品が増えているけど、うーん、なんか冬目景「羊のうた」が載ってないこともありいまいち面白くないような……。ちなみに「羊のうた」は次号でいよいよ最終回。今号ではレギュラー化しつつある、山口ちろ「わらび奇譚」が良かった。ちっちゃな座敷童の姉妹の旅道中を描いていくというもので、絵柄はくりくりしててカワイイんだけど、意外にブラックなオチが多くてそのギャップが面白い。岩田鷹吉「しばらくお待ちください。」、福原鉄平「キカイ博士ノージルV」は今号で最終回。

【雑誌】モーニング 9/26 No.41 講談社 B5中

 冬目景「黒鉄」の新シリーズが3号連続で掲載。「羊のうた」がお休みなのはここらへんの都合もあるのかな。村を追われて山の中で狼とともに一人ひっそりと暮らす予知能力のある少女と、迅鉄が出会ったところからお話はスタート。この少女は赤毛のストレートロングというちょっと変わった風体だが、静かな目つきとかはなかなかに美しい。高梨みどり「Order-Made」はいつもながらにしっかりドラマを作ってる感じで気持ち良く読める。今回は、今はボケてしまった帽子好きのおじいちゃんと、彼のことが大好きだった孫の暖かい物語。あと作:KOZO+画:末松正博「THE BIG BOSS」が最終回、比嘉慂の沖縄戦シリーズの5話め「決戦 少年護郷隊」が掲載。読者コーナーには小田扉の月イチの1ページ漫画「男ロワイヤル」が掲載。

【雑誌】ヤングサンデー 9/26 No.41 小学館 B5中

 北崎拓「なんてっ探偵アイドル」。前回で片岡、梨奈の関係を見てしまったアキラが傷心中。んでもって腹いせに、ではなく、片岡&梨奈のデートをストーキングする目的もあって、アキラ姿で清春とデート。こういうラブコメだけで行っちゃってもいいような気はするんだけど、やっぱり事件も起きる。んでもって刑事さんもからむと。作:魚柄仁之助+画:大谷じろう「おかわり飯蔵」。今回はサンマにからめて台所で手軽に炭火焼きをするテクニックを紹介。けっこう使えそう。今度試してみようかな。

【雑誌】ヤングジャンプ 9/26 No.41 集英社 B5中

 紅林直の新連載「Gドライブ」がスタート。原作が坂田信弘ということもありゴルフもの。主人公の男子が、バイトの宅配便の配達先で見かけて一目惚れした女の子目当てにゴルフスクール入学を目指すというのが第一話。坂田信弘だけに「風、吹いていた」とかいういつものアレがあったりするんかな。

【雑誌】週刊少年チャンピオン 9/26 No.42 秋田書店 B5平

 伯林「しゅーまっは」。今回は藤宮さんメイン。久しぶりに存分に解剖欲をミタしてスッキリした藤宮さんの表情がいい感じ。コンスタントに面白いですな。能田達規「ORANGE」。ジャパニメオタクのアメリカンは、当たりは弱いが高さとキック力は抜群。現在の得点パターンがドリブルメインだけにロングシューターの獲得は戦術的にけっこう良さそう。それにしてもアメリカって今FIFAランキング9位なのね……。イタリアと並んじゃってるよ。

【雑誌】カラフルコミックピュアガール 10月号 ビブロス B5平

 5号めにして休刊号。石田敦子「純粋!デート倶楽部」、結城心一「ももえサイズ」が移籍したばかりだったたけに残念……とか思っていたら、なんと出荷分についても回収処分ですか!(最後通牒9/13の項より)。読者コーナーでの休刊に対する内情暴露が原因だそうだ。ちゃんと休刊の事情や今後の展開について説明しようという姿勢自体は、なんにも告知がなかったり目次ページにちょっとだけ「休刊です」と書いただけで掲載作品に対するフォローはなんもなしみたいなバタバタした休刊劇よりはいいと思うんだけど、それがかえって仇になったというか。編集部が読者・作家に対して事情説明をしようとした代わりに会社との利害が対立し、結果的には読者・作家に対してもかえって義理を欠く形となってしまったわけだ。なんといったらいいものやら……。

 まあ正直なところ、エロ漫画雑誌でストーリーモノをちゃんとやろうというコンセプト自体はその意気や良しという感じだったんだけど、成年マークもついてたし、そのわりにはエロくなかったし、650円という価格も高めだし、パッと読んだだけじゃいまいち方向性の分からない雑誌でもあったし、今のご時世的にキツかったことは確かでしょう。こういう雑誌をあえて今作ろうとしたということは評価したいが、雑誌としては未完成な部分が多かった。作品個々については本当に残念。とくに石田敦子「純粋!デート倶楽部」はすごくヒキの強いところで終わっちゃったので、なんとかならんもんかなあと思う。初登場たちばなとしひろ「コイシイヒト。」も、この人らしいアツアツのラブラブ風味が出ていて良かったのだけど。


9/11(水)……捨てるパステル

▼酒。帰宅後は速攻で寝てしまう。ICQでメッセージが届いていたのにも気づかず。最近腑抜けている。

▼PFUのワンタッチで書類をスキャンしてPDF化できるシートフィード型スキャナ「ScanSnap!」がけっこう面白そう。両面スキャナらしいので、雑誌の切り抜きの電子化に便利であろうと思われる。4万9800円はちと高いが、Adobe Acrobat 5.0が標準添付ということを考えるとまあ仕方ないところか。

【雑誌】スーパージャンプ 9/25 No.19 集英社 B5中

 春日光広の読みきり「南風に乗って」が掲載。南方の離島を小型の飛行機で結ぶ、「エアコミューター」と呼ばれる航空会社に勤めるパイロットとスチュワーデスの活躍を描いた物語できれいにまとまっている。この人の描く女性キャラはやっぱりけっこう好きだな。なお春日光広はこれがスーパージャンプ初登場。ちょっと意外。オールマンからの移籍組、作:早川光+画:橋本孤蔵による女寿司職人物語である「江戸前鮨職人伝説 きららの仕事」が新連載として再開。作:矢島正雄+画:若狭たけし「どんまい!」は今回も泣かせるお話。老人介護というテーマから、いろんな人間ドラマを描いてて読みごたえあり。

【雑誌】週刊少年サンデー 9/14 No.41 小学館 B5平

 草葉道輝「ファンタジスタ」。トトのFWとしての能力がかいま見えてきて面白い。こういう守備を全然しないで前線をウロチョロし続けるFWはけっこう好き。藤田和日郎「からくりサーカス」。ちゃんと面白いなあ。しっかりエピソードを積み重ねてドラマを作ってる。すでにけっこう長い作品になってきてはいるけど、無駄なエピソードもあんまりないし。泣かせるときはしっかり泣かす力量は素晴らしい。

【雑誌】週刊少年マガジン 9/14 No.41 講談社 B5平

 小林俊彦「ぱすてる」、玉越博幸「ガチャガチャ」と、ちょいH系ラブコメ度が強まり気味。作:七三太朗+画:川三番地「Dreams」ではまた新魔球名が明らかに。この作品はリアル系なわりに案外やってることがネタっぽいのが不思議。

【単行本】「シュガー」3巻 新井英樹 講談社 B6 [bk1][Amzn]

 リンが上京し、かつて世界チャンピオンだった男のジムに潜り込み、その才能の片鱗を見せる。本番の試合というところまではまだ全然行ってないんだけど、リンのボクシングシーンが非常にかっこいい。腕が伸びてくるようなしなやかな、目にも留まらぬ速度などなど、痛快至極。「動く」っていうのはそれだけで素晴らしい。

【単行本】「ワイルドリーガー」5巻 渡辺保裕 新潮社 B6 [bk1][Amzn]

 ここまでキャンプ編でずーっと引っ張ってきたが、ついに待ちに待ったシーズン開幕。いきなり浅野夏門のライバル、御園生を要する巨人と激突し、ガガッとヒートアップしてきた。決め球・エリプスハンターにこだわる御園生、自分のペースを崩さず最高のストレートを投じ続ける夏門という対決はかなり読みごたえがある。あと横浜をクビになった放送禁止用語バリバリのベテラン投手、江勝が武鉄に加わり、アクの強いメンツが一人増えた。個性派の選手揃いの陣容は見てて楽しいしアツい。


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