2005年2月下旬


2/28(月)……オトメティックを止めていく

OHP月極アンケート更新。「男らしい漫画」の次は、やはり「オトメチックな漫画」ということで。「男らしい漫画」では予想どおり「魁!男塾」が1位。どおくまん話がいろいろ出たのも、個人的にはけっこう面白かったです。

▼3月の購入スケジュールは以下。データはbk1まんが王倶楽部の新刊予定を参考に作成。リンク先はAmazonのワード検索。リンク先URLはスクリプトによる自動生成なので、まだAmazonのデータベースに登録されておらず、該当物件が表示されないリンクもありますのでご了承ください。

▼2005年3月購入予定
3/1 「聖少女」 おがわ甘藍 松文館
3/7 「オレンジでりばりぃ」2巻 作:ボヘミアンK+画:宗我部としのり ジャイブ
3/7 「アネゴッ!!」2巻 環望 竹書房
3/8 「柔道放物線」5巻 今井智文 秋田書店
3/10 「恋姫草紙」 コゲどんぼ メディアワークス
3/10 「内向エロス」4巻 陽気婢 ワニマガジン社
3/10 「下町マドンナ食堂」1巻 中田ゆみ 少年画報社
3/中 「死んだ目をした少年」 古泉智浩 青林工藝舎
3/11 「溺れるナイフ」1巻 ジョージ朝倉 講談社
3/11 「桜通りの女神」1巻 ながしま超助 双葉社
3/15 「ゆれつづける」 松本次郎 太田出版
3/15 「シャイニング娘。」4巻 師走の翁 ヒット出版社
3/18 「ハチミツとクローバー」7巻 羽海野チカ 集英社
3/18 「学園アリス」7巻 樋口橘 白泉社
3/18 「さくらんぼ」 くどうひさし 司書房
3/19 「妹ゴコロ」 ゴージャス宝田 コアマガジン
3/19 「Heart Core」 柿ノ本歌麿 コアマガジン
3/19 「ESP エッチな少女パンツ」 EB110SS メディアックス
3/下 「猿王」 仲能健児 青林工藝舎
3/下 「ジャカランダ」 しりあがり寿 青林工藝舎
3/23 「アガペ 〜犯罪交渉人 一乗はるか〜」2巻 作:鹿島潤+画:石黒正数 メディファクトリー
3/23 「もっけ」4巻 熊倉隆敏 講談社
3/23 「ジャイアント」9巻 山田芳裕 講談社
3/25 「真夜中の水戸黄門」1巻 しりあがり寿 エンターブレイン
3/25 「ウルトラヘヴン」2巻 小池桂一 エンターブレイン
3/25 「ひろみちゃん奮戦記 高校時代」 MEE フロム出版
3/25 「あまえないでよっ!!」3巻 宗我部としのり(原作協力:ボヘミアンK) ワニブックス
3/26 「DearS」7巻 PEACH-PIT メディアワークス
3/26 「探偵儀式」2巻 作:清涼院流水+原案・脚本:大塚英志+画:箸井地図 角川書店
3/28 「妄想戦士ヤマモト」4巻 小野寺浩二 少年画報社
3/28 「シートン」1巻 谷口ジロー 双葉社
3/29 「としうえの魔女たち」1巻 むつきつとむ 実業之日本社
3/29 「ホーリーランド」9巻 森恒ニ 白泉社
3/29 「どいつもこいつも ワイド版」2巻 雁須磨子 白泉社
3/30 「竜宮殿」3巻 松永豊和 小学館
3/30 「鉄子の旅」3巻 菊池直恵 小学館
3/30 「黄金のラフ 草太のスタンス」14巻 なかいま強 小学館
3/30 「団地ともお」4巻 小田扉 小学館
3/30 「バンビ〜ノ!」1巻 せきやてつじ 小学館
3/30 「ルサンチマン」4巻 花沢健吾 小学館
3/31 「巨乳ドラゴン」 三家本礼 ぶんか社
3/31 「エマ」5巻 森薫 エンターブレイン

【雑誌】ヤングキング 3/21 No.6 少年画報社 B5中

 ISUTOSHI「愛気」。けっこうちゃんと面白い。主人公ののらくらした態度と体術が見ていて爽快感がある。ISUTOSHIの飄々とした作風と、格闘系のお話が案外合っていて、お話自体は見えない部分もあるものの、まったり楽しんで読める作品になっている。あと一色登希彦「モーティヴ −原動機−」はやはりアツくて、引き続き面白いです。

【雑誌】ヤングマガジン 3/14 No.13 講談社 B5中

 古谷実「シガテラ」。谷脇とともに拉致られて殺されそうになった瀬戸際で、荻野は自分の卑怯さ加減を自覚させられ、激しい自己嫌悪に沈む。けっこうツラい展開だけどどうなるんすかね。まだまだ先が気になるところ。押切蓮介「でろでろ」。今回は耳雄妹の留渦ちゃんが物事に動じぬ大物っぷりを見せていて面白かった。そして留渦はやっぱりかわいい。

【雑誌】ビッグコミックスピリッツ 3/14 No.13 小学館 B5中

 柏木ハルコ「鬼虫」と古屋兎丸「π」が揃って最終回。「鬼虫」は、マナメという一人の女性を救助したことから、未開ながらも皆がおおむね幸せに暮らしていた島の生活が崩壊していく様子を描き出した作品。マナメら登場人物たちの生命力が強烈で、物語を最後まで激動し続けた。一般受けはしにくいタイプの作品かもしれないが、力の入った良い作品だったと思う。最後まで物語をきちんと描ききった点も評価したい。「π」のほうは、おっぱいに馬鹿馬鹿しいほどにこだわり続けた内容が馬鹿馬鹿しくて面白かったし、ラストもなんだかんだいって純愛物語になって、こちらもしっかりした終わり方となった。長いこと楽しませていただきました。

【雑誌】週刊少年ジャンプ 3/14 No.13 集英社 B5平

 作:大場つぐみ+画:小畑健「デスノート」はこの前の衝撃的な展開の後、今号で第1部・完という形に。第2部はしばらく休んでNo.20(4月18日発売)から開始予定。なんか新キャラの登場もほのめかされてるけどどうなりますか。  あとこの号では、尾田栄一郎「ONE PIECE」が単行本1奥冊突破との報が。また秋本治「こちら葛飾区亀有公園前派出所」は1億3000万冊+連載1400回突破。というわけで節目での恒例、両津の少年時代を描くノスタルジー系なお話が掲載されてます。

【雑誌】コミックバーズ 4月号 幻冬舎コミックス B5平 [定期購読:出版社

 あびゅうきょ「絶望の中心で哀を叫んだけもの」が掲載。いつもながらの美麗な美少女絵と独特の絶望ワードの組み合わせが鮮烈で、可憐でありながら有無をいわさぬ迫力。いつ見てもなんか凄い。守屋直樹「ソノコト」は、大量に下着を盗んで回っていた男を自白させようとして苦戦中の刑事二人が、その男にお気に入りの下着を盗まれた女学生の協力を経て、物証(つまり盗まれたパンツ)探しを頑張る……というお話。すっきりした絵柄で女の子もけっこうかわいく、けっこう楽しく読めた。シリーズ読切とのことだが、「Scene01」とあるので今後もときどき登場するのかも。

 あと読切では、生田修太郎「フタリボッチ」もなかなか良かった。平凡な青年・リクが子供たちにイジメられていた少女を拾うところからお話は始まり、耳の聞こえないリクと、口がきけないうえなぜか手を使うことを極端に嫌がる少女、二人の暮らしが描かれていく。一緒に暮らすうちに二人の距離が縮まっていく様子には心暖まるものがあるが、その分ラストは切ない。作画はまだこなれてない感じだけど、丁寧に描こうという意欲は伝わってきて好感が持てた。

【雑誌】阿ウン 4月号 ヒット出版社 B5平 [定期購読:7andyicon/Fujisan

 師走の翁「シャイニング娘。」は単行本準備のためか今月はお休み。3月中旬発売の第4巻では、またしてもトレカが付属するらしい。今月の巻頭カラーは幸田朋広「膝上0アワー」。子供のころからすごくなついていた親戚の女の子が、主人公のおにいちゃんのおうちに押しかけてきて、そのままエッチに突入というお話。わりと平らかな胸でショートカットの妹分的女の子がなかなかかわいくて良いです。草野紅壱「だって双児なんだもん」。双子姉妹が先輩男子に同時に告り、どっちかを選んでもらうためにエッチ勝負、という感じの内容。いつもながらスッキリした絵柄のわりに、エロシーンもけっこう濃密。双子ちゃんも、ノリは強引だがかわいい。

【雑誌】快楽天 4月号 ワニマガジン B5中

 今号はちょっと弱いかな……。鳴子ハナハル、みやびつづる、いぬぶろといったあたりのページ数が少なめなので。MGジョー「隣のみなの先生」は15話めにして、やっと隣家3姉妹の妹こひなが主人公の純に告白してエッチに突入。ここまでけっこう引っ張りましたな。上連雀三平のレズモウ漫画「やまとなでシコ」はいちおう物語的に盛り上がっているといいのかな。「なんだろう? いろんなおしっこが入り交ったニオイがする……」というセリフがさりげなく変態っぽくて良い。あと今号では甘夏真琴が快楽天に初登場してます。

【雑誌】エンジェル倶楽部 4月号 エンジェル出版 B5平 [定期購読:Fujisan

 今号の奴隷ジャッキーは、めがねっ娘チアガールが凌辱される「撮。」という作品。読切なんでわりといつもよりストレートにエロ漫画。次号からは新連載「へたれ魔女っ娘 クウちゃん く〜から♥。(>_<)。」(タイトルこれでいいんかな……)がスタートする予定とのことで、2ページの予告カラー漫画も掲載されている。


2/26(土)2/27(日)……燐がウラン化

▼ようやく更新する時間がとれた……。面倒なので2日分まとめての更新といたします。2日分なのでやたら冊数が多くなってて読みにくいかとは思いますが、ご容赦ください。

▼28日売り
【雑誌】フラワーズ 4月号 小学館 B5平 [定期購読:出版社/7andyicon
【雑誌】阿ウン 4月号 ヒット出版社 B5平 [定期購読:7andyicon/Fujisan
【単行本】「ナンバーファイブ」8巻 松本大洋 小学館 B5 [bk1][Amzn]
【単行本】「ドロヘドロ」6巻 林田球 小学館 A5 [bk1][Amzn]
【単行本】「アカシヤの星」2巻 たくまる圭 小学館 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「ホムンクルス」5巻 山本英夫 小学館 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「中退アフロ田中」2巻 のりつけ雅春 小学館 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「MOON LIGHT MILE」10巻 太田垣康男 小学館 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「医龍」8巻 乃木坂太郎(原案:永井明) 小学館 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「ベルセルク」28巻 三浦健太郎 白泉社 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「ゆびさきミルクティー」4巻 宮野ともちか 白泉社 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「どいつもこいつも ワイド版」1巻 雁須磨子 白泉社 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「破戒」 作:松尾スズキ+画:山本直樹 小学館 A5 [bk1][Amzn]
【単行本】「CUE」3巻 村上かつら 小学館 B6 [bk1][Amzn]

【単行本】「not simple」1巻 オノ・ナツメ ぺんぎん書房 A5 [bk1][Amzn]

 オノ・ナツメ2冊めの単行本。Web上の漫画雑誌COMIC SEED!にて連載されている作品。この人の、イタリアンテイストでオシャレな絵柄と、人間ドラマを深く掘り下げていく物語力は同人誌時代からずっと注目していたが、この作品も面白くなりそうな気配がぷんぷん。お話のほうは、ヤバい仕事をしている父を持つ娘・アイリーンが、とある町で浮浪者風の男・イアンと出会い、それがきっかけとなってアイリーンの母らも関わったイアンの数奇な人生が語られていく……といったところ。まずこの巻ではアイリーンとイアンの不幸な形での出会い、そしてイアンの少年時代の情景が描かれていく。すごくシンプルながらもスタイリッシュな描線、それから登場人物たちの気持ちを探り、それを丁寧に描き出していくオノ・ナツメならではの作風は健在。最近ではキャラクターの見分けが以前よりしやすくなってきたし、この人はもうきっと良い作品を描いてくるだろうと安心してます。今後どのような展開をしていくのか、とても楽しみ。

【単行本】「リンガフランカ」 滝沢麻耶 講談社 B6 [bk1][Amzn]

 2004年のアフタヌーンは、若手連載陣で収穫が多くて楽しませてくれたが、これもそのうちの一つ。

 主人公の笑太は、有名落語家の長男として生まれながらもサムいギャグしかいえず、ピンとしては全然売れないでいた若手お笑い芸人。父親の葬儀から逃げ出した笑太は、ファミレスで一人の男と出会い、それがきっかけで彼と漫才コンビを組むことになり、秘められた才能を発揮していく。つまり若手漫才師二人がサクセスをつかもうとあがいていく青春物語という感じだが、これがなかなかに面白い。

 まず二人の会話のテンポがとても良い。ボケとツッコミをサクサク展開。お笑い系をネタにした漫画の場合、漫才をそのまま漫画にしたところでさほど面白くはならないという宿命がある。この作品についてもそれについてはさほど変わらないものの、オドオドした笑太とマイペースな岸部の掛け合いは見ていてなかなか楽しい。この二人なら、きっと面白い掛け合いするだろうし、実際に目の前にいたらすごく面白いだろうなと納得できる。また二人が、いろいろな挫折ののち最終的に、パートナーとして出会うまでの心境の変化がきちんと描かれており、青春物語としてかなり気持ち良く楽しめる。作画は、技術的にむちゃくちゃうまいというタイプではないが、泥臭いようなスッキリとしたような独特の味があって印象に残るタイプ。アフタヌーンでの連載は今のところ終わっているけれども、もし続きを描くことがあるようなら、また読んでみたいという気分にさせてくれた。

【単行本】「駅前の歩き方」 森田信吾 講談社 B6 [bk1][Amzn]

 美味いものには目がない小説家の花房が、編集者とともに取材先の地でメシを食らうという作品。この作品のコンセプトとして面白いのが、「その土地ならではの食べ物」=「常食」を食うというのを主眼に置いている点。「その土地ならではの食べ物」というと、観光ガイドブックとかに載っているようなその地方の名産品とかを想像しがちだが、この作品で描かれるのはそういうものではない。その土地の大衆食堂とかではなじみのあるメニューでみんなとくに意識しないで食べてるけど、ほかの土地ではあまり見かけないような、地方ローカルな一般料理といったもの。実際にこれが料理としてものすごく美味そうかというとそれほどでもないのが、なんか妙に食いたくなってくるような説得力はある。そういう点では谷口ジロー+久住昌之の「孤独のグルメ」に似た路線といえるかもしれない。カテゴライズとしてはグルメ漫画、料理漫画に入ってくるのかもしれないけれど、料理勝負や通常のうまいもん紹介漫画とは一風変わった味わいのある作品。

【単行本】「よみきりもの」8巻 竹本泉 エンターブレイン A5 [bk1][Amzn]

 竹本泉としては初の8巻めだそうで……。まあ1冊が薄いせいもあるのだけど、良い具合に続いているとも思います。ちょっとふしぎな人たちを集めて、マイペースな日常風景を描写。「基本的には学園ラブコメ」と帯に書いてあって、作者のほうは全然ラブコメじゃないみたいなふうにいってはいるものの、「ラブコメの芽」みたいなものが常に埋め込まれているのも見てて楽しい。この作品までは竹本泉単行本はあんまり買ってなかったんだけど、これはとても良いと思います。

【単行本】「飛び出す妄想」 駕籠真太郎 久保書店 B5 [bk1][Amzn]

 今回はページ数は60ページそこそこで、漫画というよりは、カラーイラスト+コラムという構成のムックとかに近い感じの内容。グロネタとかを生かした写真とかも随所に盛り込まれており、いかにも駕籠真太郎といったテイストでありつつ、いつもよりもちょっとシャレた感じか。

【雑誌】アックス Vol.43 青林工藝舎 A5平 [bk1][Amzn]

 今号の特集は西岡智。西岡兄妹作品で原作をやっている兄のほうで、今度青林工藝舎のホームページ(http://www.seirinkogeisha.com/)で小説連載を開始予定とのこと。

 清水おさむ「JuKu」」。うーん、すごい迫力だ……。今回はなぜか三島由起夫の自決事件がメイン。やたら気合い入れて描かれていて圧倒されるものが。しかしそんな作中に「シャケ・イクラコーナー」と題して、自分の旧作を掲載したりする独特のセンスも圧巻。「シャケ・イクラ」って一体なんなんだ……。藤枝奈己絵「変わってるから困ってる」は2話め。盗癖のある佐々さんの憧れの人、水野君。こちらもとても変わった人でした……という第2回。変わってるんだけどどーにもならねーんだよーという人々の競演が、しょうもなくて素晴らしい。今後どんなヘンなことを彼らにさせるのかとても楽しみ。 あと福満しげゆき「僕の小規模な失敗」もいつもながら地味に面白いです。

【雑誌】月刊IKKI 4月号 小学館 B5平 [定期購読:出版社/7andyicon

 オノ・ナツメの読切「オモテウラ」が掲載。奥さんがイタリアに旅行中でちょっとさみしいおじさんに起きた、ちょっとラッキーな出来事。大きなお話ではなくページ数も短いけれどもホッとする味わい。今後も描くことはあるのかな? 土田世紀「夜回り先生」は、以前小冊子で登場した作品が新連載に。水谷脩の同タイトルの本が原作で、夜の町を歩いて非行少年少女たちの相談相手になろうとかけずり回る男、通称「夜回り先生」水谷脩の経験をベースにした物語。原作のほうは読んでないけど、ガッチリとドラマにしてて手堅そう。

 青山景「SWWEEET」も新連載。勇気のなかった少年が、幼なじみで今はイジメの標的になっている女の子・さくらを救うため立ち上がるという青春ストーリー。青山景はこれまで何度か読切が掲載されているけど、本格連載開始でどうなるか。わりとコンスタントに読みやすいタイプの絵柄だと思うので、うまいこと伸びてほしい。ゴツボ×リュウジ「パン★テラ」は最終回。正直なところこの連載はあんまりノレなかった。なんか小手先っぽさがあって、もう一つグッとこない作品だった。

【雑誌】アフタヌーン 4月号 講談社 B5平

 黒田硫黄が1年半ぶりの復活新連載。「ミシ」8ページが掲載。なんか情けないやれない男と、不思議な隣人というか怪獣であるミシの物語……でいいのかな。現状ではなんともつかみどころがないけど、とりあえず漫画での本格復帰は喜ばしい。木尾士目「げんしけん」。笹原妹がげんしけんのある椎応大学を受験するといいだして、いろいろゴチャゴチャ。なんとなく心穏やかでなく、笹原くんを意識しているかのごとき雰囲気も漂わせた荻上さんがやはり気になるところですね。新連載「終戦のローレライ」は、福井晴敏の小説を長崎尚志が脚色、虎哉孝征が漫画家した作品。1945年の敗戦寸前の日本軍を舞台にした軍記もの。本筋はガッチリ進めていきそうだが、それとは別に主役格(?)の折笠青年のふんどし姿が妙にエロっちいのが印象に残った。

 読切、稲見独楽「所沢さんがいかにしてホームランを打つにいたったか」。稲見独楽は2004年10月号に四季賞夏のコンテスト大賞受賞作「獣狩り」(感想:20040825)が掲載されたことのある新鋭。今回のお話は野球部をやめてぷらぷらしていたくげ君に、でぶでちんちくりんな感じの美術部女子・宮沢さんが入部を呼びかける。とくに明確な目標設定とかはないけど、二人の学園生活を青く楽しく描いてて雰囲気はなかなかのもの。けっこう楽しめました。ペンタッチはちょっと黒田硫黄に似てるかな。もう一つ読切、綾村切人「パラホラ」は2004年夏の四季賞受賞作。なんで今頃掲載されたのかはよく分からないけど、ユニークな作品であることは確か。自分が二次元人となることを恐れる少女と、その彼氏の物語。シャープな作画で奇妙な物語を展開。ゴチャゴチャしてて分かりにくいかなという感じもあるけど、読む者の平衡感覚をぐちゃぐちゃにするような画面作りはけっこう面白い。もう少し分かりやすく「なんだか分からん」感を出せればもっと良かった。

【雑誌】手塚治虫マガジン 4月号 KKベストセラーズ B5平

 休刊号。そんなわけで今号は最終回特集というのをやっている。「ブラック・ジャック」のチャンピオン連載版最終回「人生という名のSL」、「鉄腕アトム」の「少年」連載版最終回「火星からかえってきた男」、そして「三つ目がとおる」の最終回「スマッシュでさよなら」を掲載。あと「火の鳥 未来編」も最後まで。「七色いんこ」は最後の最後に1話だけ掲載。老俳優とシラノ・ド・ベルジュラックのお話。「七色いんこ」は今でもけっこう人気あるから、今後のタマとしてとっといたんじゃないかな……とか思っていたのだけど。これら連載作品のほかにも、単行本未収録の短編とかをけっこう掲載してたり、昔懐かしい作品を雑誌感覚で追っていけるということで、楽しく読んでいた雑誌ではあったけど、まあ仕方ないかな。

 ところでこの雑誌は、自分がネット通販で定期購読していた雑誌としては初の休刊。こういうときどんな対応してくれるのか、ちょっと興味深いです。とりあえず返金処理をしてくれるかどうか、問い合わせメールは出してみました。

【雑誌】ビッグコミックスピリッツCasual 3/25 小学館 B5中

 今号は読切が多くてけっこう面白かった。巻頭の山田玲司「縞馬女王」は「ゼブラーマン」の外伝作品。特別になりたいという気持ちばかりで生きてきた28歳OLリサが、ゼブラーマンと出会って自分を見つめ直すといった内容。一人の女が壁に突き当たってまた再出発していく様子をきっちりいいお話にまとめあげている。村上かつら「神様が通る」。雑誌の企画で、10年以上前の高校時代の彼女のその後について取材することになった主人公が、かつての自分と彼女のことを久々に振り返る……というお話。後悔まじりの青春模様をほろ苦く描いて、最後できれいに救われるお話にして締めくくっており、さすがにうまいなーという感じ。やっぱ村上かつらの短編はキレがいいですな。

 信濃川日出雄「おいしいお茶のいれかた。」。アルツハイマーで完全にボケてしまった父と、その世話をしている娘。その家庭の絆と、それをつないでいた一杯のお茶の茂音が足り。こちらも絵柄は垢抜けないが、起承転結がしっかりしたファミリーものとなっていてなかなか読ます。最後に晴れやかにお茶を飲む父親の幸せそうな表情が印象的で、ほろりとさせられる。喜怒哀楽をしっかり描けているのがいいです。そのほか、中野ハジメ「ラストステージ」、西村拓「マコトヲウツス写真」、濱田頌子「ダビニフス」もなかなか。とくにカメラマンの青年と、彼がプロフィール写真を撮影した風俗嬢のつながりを描いた「マコトヲウツス写真」は、ちょっと不思議な感触の絵柄で気になった。

【雑誌】少年エース 4月号 角川書店 B5平 [定期購読:出版社

 エース桃組でやってた作:F&C・FC01+画:児玉樹「Canvas2」が本誌に移ってきて連載に。この作品はわりと好き。美術教師の主人公と、彼の教え子で同居人でいとこな少女エリスの二人を中心とした学園ラブコメ。いかにもラブコメってな感じの作品で素直な絵柄で、楽しくラブラブストーリーを構築しているあたりに好感が持てる。オーソドックスなラブコメ好きはなかなか良い具合で読めるんじゃないでしょうか。作:滝本竜彦+画:大岩ケンヂ「NHKにようこそ!」。マルチ商法にだまされた佐藤君を見て、岬はその会社の販売員のもとに文句をいいにいくが……。キャラをいろいろ引き回して、途中に引きこもり〜な人のヤバい現状でインパクトを与えつつ、お話を転がしてて面白い。まりお金田「GIRLSブラボー」は次回で最終回とのこと。

【雑誌】ガンダムエース 4月号 角川書店 B5平 [定期購読:出版社

 安彦良和「機動戦士ガンダム THE ORIGIN」。ザクが出てくる前のプロトタイプ的なモビルスーツ(ていうかモビルワーカー)が登場。デザインはまあまあかな。あとドズルさんとランバ・ラルさんのやりとりに、ドズルさんの良い人っぷりが出ている感じなのが楽しい。あと徳光康之が映画「ローレライ」のレポート漫画「号泣のローレライ」を描いたりしてます。

【雑誌】コミックガム 4月号 ワニブックス B5平 [定期購読:7andyicon

 あさりよしとおの新連載「荒野の蒸気娘」が開始。石油が枯渇した世界で暮らす一人の男が、荒野で出会ったのは、自分たちは設定上では美少女姉妹であると名乗る2台のロボットだった……という出だし。これぞまさにバーチャル美少女モノですなあ。本当にバーチャル。宗我部としのり「あまえないでよっ!!」では、陽が逸剛たちの通う学校に入学。というわけで入学式の模様が描かれる。パーッと派手なパンチラで得した感のあるお話。やっぱ宗我部としのりの描く女の子はかわいーっすね。イマイヒヅル「ぱりあんの園」は2回め。メチャ強な柔道少女が、憧れの女子先輩と繰り広げるドタバタ百合系コメディ。絵柄が華やかでかわいく、後輩のほうが抱きついたりからんだりサービスシーンもたっぷり。なかなか楽しい作品です。Boichiの読切「究極宇宙味帝シーザー」は、凄腕の女戦士3人組と、彼女たちの料理人が繰り広げるドタバタ料理ギャグ。作画はシャープだがネタはけっこうくだらなくて面白かった。

【雑誌】LaLa 4月号 白泉社 B5平

 森生まさみ「おまけの小林クン」は、小林健吾くんが吹雪の家で二人きり。しかしそこに次々邪魔者が現れて……という展開。二人がようやく公認の仲になったってことで、そろそろ終盤戦になってきているのかなーという感じ。津田雅美「彼氏彼女の事情」は連載100回めで最終回まであと3回。有馬と雪野がみんなに進路の報告をしてめでたさ満開。回数を使って、じっくりソフトランディングしてますな。まあこれまでいろいろな波乱はあったし、これ以上はとくにいらんでしょう。

【雑誌】電撃コミックガオ! 4月号 メディアワークス/角川書店 B5平

 PEACH-PIT「DearS」。地球での生活に順応して、DearSの意識も変わりつつあり。それまでは主人奴隷関係しか結べなかったDearSだが、ミゥあたりは恋愛というものを明確に意識するようになってきた。ラブコメ話も面白く読めるが、お話のほうもまたイオを中心に動いてきている。濱元隆輔「アルティメットガール」。つるぺたコスプレ少女のつぼみは、アニメ版よりもさらに馬鹿っぽいすね。アニメ版もけっこう面白くやれてるけど、漫画のほうもまた違った楽しさがあってイイ。

【雑誌】コミックミニモン 4月号 東京三世社 A5中

 ほしのふうた「霧の童話」は第3話め。霧に包まれた土地で、二人だけの状況が続くヨータ少年と水輝ちゃん。服も何者かに盗まれて、わけが分からない状態だが、二人でエッチをするよう指令が送られて来て……という感じ。なんかもやもやとした感じではあるけれど、少年少女はどちらも、いつもどおりかわいいです。ねんど。「1985」は、同窓会のために故郷に帰った男が、そこで10年以上前の初恋の人と再会するが、彼女はなぜか昔のままの姿で……というお話。こちらもコンスタントにロリロリで、お人形さんのような女の子のぱんつが印象に残る。

 中嶋大佐衛門「コンコルドンドン」。飛行機の中でスチュワーデス(フライトアテンダント)が「お客様の中にロリコンの方はおられませんか?」と聞いてきて、名乗り出た主人公がよい子がオナニーをやめられなくなるファーストクラス症候群の女の子を治療する、というシュールな内容。とくに1ページめは上野顕太郎テイストな絵柄で、内容もシュール。こういう下らないネタはけっこう好きで面白く読めた。

【雑誌】COMIC夢雅 4月号 オークラ出版 B5平

 Cuvie「Sweet Older Sister」は、大学に入って上京したお姉ちゃんとその弟のラブラブ告白Hもの。珍しい筋立てではないが、恋愛風味は濃厚で良い雰囲気。この人は、赤らんだ顔の描き方とか、全体にほんのりした感じが出ているのが良いです。上乃龍也「姉さんへの意識」。こっちも姉モノだ〜。おねいちゃんがぷりにぷり肉感的。つやつやした感触の絵柄がなかなか良い。乳がデカいわりには、わりと服を着たままのシーンが多いかな。


2/25(金)……毒診療

▼25日日記ようやく更新。ちょっと忙しかったので、軽めの4冊だけ。

▼未読物
【雑誌】アックス Vol.43 青林工藝舎 A5平 [bk1][Amzn]
【雑誌】月刊IKKI 4月号 小学館 B5平 [定期購読:出版社/7andyicon
【雑誌】アフタヌーン 4月号 講談社 B5平
【雑誌】手塚治虫マガジン 4月号 KKベストセラーズ B5平
【雑誌】ビッグコミックスピリッツCasual 3/25 小学館 B5中
【雑誌】少年エース 4月号 角川書店 B5平 [定期購読:出版社
【雑誌】ガンダムエース 4月号 角川書店 B5平 [定期購読:出版社
【雑誌】コミックガム 4月号 ワニブックス B5平 [定期購読:7andyicon
【雑誌】LaLa 4月号 白泉社 B5平
【雑誌】COMIC夢雅 4月号 オークラ出版 B5
【単行本】「ラブ・スペクタクル」 山本夜羽音 宙出版 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「よみきりもの」8巻 竹本泉 エンターブレイン A5 [bk1][Amzn]
【単行本】「青 オールー」5巻 羽生生純 エンターブレイン A5 [bk1][Amzn]
【単行本】「ケロロ軍曹」10巻 吉崎観音 角川書店 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「STAYラブリー 少年」1巻 西炯子 小学館 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「アニメがお仕事!」2巻 石田敦子 少年画報社 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「おこさまランチ」 ねんど。 東京三世社 A5 [Amzn]
【単行本】「愛犬擁護週間」 ほりほねさいぞう 東京三世社 A5 [Amzn]
【単行本】「繭」 天竺浪人 三和出版 A5 [Amzn]
【単行本】「飛び出す妄想」 駕籠真太郎 久保書店 B5 [bk1][Amzn]
▼28日売り
【雑誌】コミックバーズ 4月号 幻冬舎コミックス B5平 [定期購読:出版社

【雑誌】ヤングアニマル 3/11 No.5 白泉社 B5中

 巻頭カラーの宮野ともちか「ゆびさきミルクティー」に思わず笑ってしまった。なんなんだこの展開は……。ついに水面ちゃんとやっちゃおうかということになった由紀くんだあが、そこにおねーちゃんの邪魔が。このおねーちゃんも隙あらば由紀くんを独占したいとかそういう人だったのですね。いろいろな人の心をわしづかんでますなあ。ところで今回は水面ちゃんの乳が出てきましたが、大きい乳についてはあんまうまくない?

 克・亜樹「ふたりエッチ」。マンションの新しい住人である女子校教師である渡辺さんが、優良さんに一目惚れ。こういう展開はまあ好きだが、さすがに「ふたりエッチ」なだけに、邪悪な展開になるわけもなく……。たまにはダークな「ふたりエッチ」が見たい! 作:雑破業+画:竹内桜「ちょこッとSister」。ちょこが一生懸命覚えたねこにゃんダンスを披露。なんか画面作りからして気合いが入っている。なんかヤバいかわいさだな。お話うんぬんよりも、このねこにゃんダンス見開きを見れただけで今回は満腹。ちょこの頭良くなさもなんだか絶妙に効果を発揮している気がします。

【雑誌】ビッグコミックスペリオール 3/11 No.6 小学館 B5中

 乃木坂太郎「医龍」(原案:永井明)。教授会に対し、鬼頭を通じて加藤の逆転の一手が示される。というわけで加藤とバティスタチームの反撃の第一歩。お話が着々と動いててやはり読ませる。また今号には滝井寿紀作画のサッカーJリーグ・アルビレックス新潟の実録レポート漫画「白鳥、スタジアムに舞う」の続編が掲載。

【雑誌】ビッグコミック 3/10 No.5 小学館 B5中

 「総務部総務課山口六平太」。まるで空気のように存在し続けて連載450回め。これだけタイトルが知られているのに、意外と作者名は忘れがち。作:林律雄+画:高井研一郎。この当たり前にそこにあって、常にコンスタントな様子はプロの仕事であるなと思います。作:宮崎信二+画:松山元「猟子−ラシュヌの秤−」は、刑事を辞めて探偵をやっている凄腕ヒロインが、法で裁けぬ悪事を捜査するというストーリー。3号連続掲載でシリーズ開始。作画的には田口雅之にちょっと似てるなと出だしの2色カラーでは思ったが、モノクロページになってからはそんなでもないか。

【雑誌】コミックバンチ 3/11 No.13 新潮社 B5中

 ロドリゲス井之介「さらば!!独身寮」。独身2人組の森脇のほうが、根性なく大魚(かわいい彼女)を逸する。もったいないですな。なおロドリゲス井之介は3月1日放映の矢口真理と劇団ひとりが出演するTV番組「やぐちひとり」にゲストで登場予定だとか。


2/24(木)……兄バッサリ

▼ちょっと忙しくていろいろこなせておりません。

【雑誌】モーニング 3/10 No.13 講談社 B5中

 能條純一「愛の殺人者 渇きのセイ」。やっぱりこの人が麻雀やってるシーンを描くとビシッとハマる。最近の能條純一はあまり当たり連載がないので、久しぶりに麻雀漫画に回帰してみるってのもいいかも……。

【雑誌】ヤングサンデー 3/10 No.13 小学館 B5中

 山田貴敏「Dr.コトー診療所」の第二部がスタート。星野さんが病気になっちゃうのかなあ。やだなあ。作:金城一紀+画:秋重学「フライ,ダディ,フライ」は2話め。この世界は「レヴォリューションNo.3」と地続きだったのか。懐かしいキャラがいろいろ出てきてちょっと驚いた。

【雑誌】ヤングジャンプ 3/10 No.13 集英社 B5中

 漫¥画太郎「珍入社員金太郎」がサクッと目次等から消え、いろいろ話題を呼んだこの号。うーんどうなんでしょうなあ。部外者が勘ぐってもしょうがないので静観するほかないが、このまま載らなくなってしまうのはやはり残念。すでに一発ネタとしてやるべきことはやらかしちゃった感もあるけれども。

 高橋陽一「キャプテン翼 25th ANNIVERSARY」は集中連載おしまい。やっぱり風呂敷は畳まなかった……。さすがに壮大。グレートです。あと小ネタだけど、世界選抜の人が「そーだよそーだよソースだよ」とかいってて思わず笑った。井上雄彦「REAL」はやはり面白い。ついに免許を取得した野宮が、彼が事故に遭わせた夏美を見舞う。武骨で不器用で朴訥としているけれど、野宮はイイ男だなと思う。彼の懸命さにちょっとホロリとさせられた。

【雑誌】週刊少年チャンピオン 3/10 No.13 秋田書店 B5平

 松山せいじが汁料理漫画に挑戦。読切「天使の料理人?サンマ」46ページが掲載。お話のほうは、旅の途中で流氷に乗って流されていた少年サンマが、北国のうどん屋さん母娘に助けられ、彼女たちのためにうどん勝負を手伝うというもの。体操服&ブルマ姿で乳をゆさゆさ揺らしつつうどん踏みしたり、汁がどばどば美少女にぶっかけられたり、うどんが触手化して女体にからみついたり、なんだかたいへんに盛大な作品。かつて一世を風靡した「天才料理少年味の助」を、さらに汁方面でエスカレートさせたみたいな感じ。とてもハイテンションで素敵なつゆだく漫画でした。うどんが美味しい理由はたいへんテキトーだけど、まあそんなこたあ誰も気にしないだろうという気がすごくします。


2/23(水)……手相見てそう

▼ごはんが何杯でも進む菜っ葉の漬物「飯菜漬(いいなづけ)」っていうのはどうだろう……とか思ってGoogleで検索したら1件ヒットしたので興が冷めた。

▼未読物
【単行本】「神戸在住」7巻 木村紺 講談社 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「EDEN」12巻 遠藤浩輝 講談社 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「リンガフランカ」 滝沢麻耶 講談社 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「サトラレ」8巻 佐藤マコト 講談社 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「はるか17」5巻 山崎さやか 講談社 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「昭和の男」2巻 入江喜和 講談社 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「駅前の歩き方」 森田信吾 講談社 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「蒼天航路」33巻 王欣太 講談社 B6 [bk1][Amzn]
【単行本】「チキタ★GUGU」5巻 TONO 朝日ソノラマ A5 [bk1][Amzn]

【雑誌】近代麻雀ゴールド 4月号 竹書房 B5中

 最近、読む者を否応なくファンタジーゾーンに引きずり込むこの雑誌。作:安田潤司+画:中村毅士「牌の音」だけでもかなり最強クラスだったのに、先月からちばゆうこ「雀鬼と愉快な仲間たち 鬼ごっこ」が加わってさらに破壊力が増した。いやー、本当になんでこれ商業誌に載っかってるんだろう……。読んでてたいへん不安になります。

 しかしそんな私も、桑沢アツオ先生の「手相雀王ミスター大吉」を読んで心が晴れました。24ページもやってるのに、麻雀やってるシーンは2.5ページくらい。残りは延々手相とアゲマン・サゲマンの関係についてのうんちくが続く。なんかもうハナっから麻雀漫画を描こうって気がちーともないというのが丸分かりで清々しい。やっぱり桑沢アツオは素晴らしい!

【雑誌】スーパージャンプ 3/9 No.6 集英社 B5中

 島袋光年「RING」。ようやくサマーが試合に登場、とか思ったら、最後のページに「感動(?)の最終幕は巨弾50P!Oh増刊3/16(水)発売号にて!」とか書いてある……。ガーン。オリジナルスポーツものってことでなかなかウケにくいかもしれないけれど、そんなヘンな形で載せるのもなあ。うーん、とても楽しみにしてた作品だったのですごく残念。いい作品だと思うけど、掲載誌の読者層とはズレていたのかもしれない。もったいないもったいない。

【雑誌】週刊少年サンデー 3/9 No.13 小学館 B5平

 満田拓也「MAJOR」が連載500回め。本当に久々に清水さんが登場でちょっとラブコメくさい。この娘さんはけっこう好きなので、もう少しちょくちょく登場させてほしいものですが。モリタイシ「いでじゅう!」。林田・森の関係ば部公認に。次は中山さんと皮村……というのもあるのかな。

【雑誌】週刊少年マガジン 3/9 No.13 講談社 B5平

 赤松健「魔法先生ネギま!」。今回はのどかの意外と大胆な行動が良かったです。アスナのほうももちろんのこと。心が華やぎますな。←オヤジくさい物言いですな。「エア・ギア」「SAMURAI DEEPER KYO」はお休みで、深山和香「クマの死神さん」が掲載。絵柄的にはちょっと大暮維人に似た感じ。西本英雄「もう、しませんから。」は真島ヒロの仕事場訪問。真島ヒロが西本英雄に取材仕事とられて悔しがってたりするけど、まだ仕事したいんか〜とか思いました。


2/22(火)……髷風化

【雑誌】イブニング 3/8 No.6 講談社 B5中

 森田信吾の新連載「影風魔ハヤセ」が開始。初っぱなから本能寺における信長の激烈な死のシーンで始まっていてインパクトあり。お話自体は戦国末期を舞台に、「忍者に忍び寄る者」=「玄忍者(くろしのび)」であるハヤセの暗闘を描いていくといった具合。なかなか力が入ってて面白くなりそう。安野モヨコ「さくらん」は今回も鮮やか。元きよ葉、現在は日暮と名を変えた女郎の元に、かつて自分が禿として付き従っていた姐女郎の粧ひの旦那が通ってくるようになり……というエピソード。女郎と元女郎、そして旦那をからめて女の浮き沈み、女ごころを描写していく様子はさすが鮮やか。普段は憎らしげな感じの日暮を、ときにチャーミングに、ときにエロチックに描き出す作画の冴えも見事。面白いなあ。

【雑誌】ヤングチャンピオン 3/8 No.6 秋田書店 B5中

 作:高見広春+画:田口雅之「バトル・ロワイアル」はついに最終回。ラストは小説版よりも前向きな感じで締めくくり。ずいぶん長くなって途中で飽きてきたところはあったけど、田口雅之の色はしっかり出せてたし、楽しませてもらいました。

【雑誌】漫画サンデー 3/8 No.9 実業之日本社 B5中

 ロドリゲス井之介「ぴんちら」がけっこう盛り上がっている。キョロとドンブリの兄貴分であった栗田が、何者かによって拷問の後に殺害され、二人はその犯人探しに躍起になるが……。ここのところシリアスな極道話になってきている。ちゃんと二人もヤクザとして成長していってるのが分かるのも、読みごたえがあっていい。あと今号では、山中健司「エロマン」と作:平井りゅうじ+画:みね武「保険屋バク」が最終回。

【雑誌】コミック・ワイドショー Vol.1 洋泉社 A5平

 芸能界の話など、ワイドショーネタを漫画にしちゃおうという雑誌。以前Vol.0が出たが今回本格創刊。執筆陣は以下のとおりで、ガロやアックスを思わせるようなクセモノ的メンツがズラリとならんでいる。……んだけど、正直なところあんまり面白くない。これは自分がアニメとスポーツ中継くらいしかテレビを見ないから、というわけでもないと思う。なんか漫画はいずれも無難にまとめちゃってる感が高いというか。その中で高浜寛「食出物語」は、バラエティ色が薄い分、お話としてきれいにまとまってるかな。あと辛酸なめ子がサーヤご結婚ネタで漫画を描いてるけど、これ大丈夫なんかな。そっち方面にちょっかい出すと怖い人とか出てきそうだけど……。

【執筆陣】辛酸なめ子、松田洋子、駕籠真太郎、押切蓮介、とり・みき、桃吐マキル、高浜寛、Q.B.B.、大久保ニュー、根本敬、かわかずお、ホセ・フランキー、安彦麻理絵、服部元信、長尾謙一郎、犬養ヒロ

【雑誌】ドルフィン 4月号 司書房 B5中

 くどうひさし「まわりみち」。幼なじみを19年間続けてきた二人が、ようやく結ばれるというお話。シンプルなお話だけどラブラブで読んでて気持ちがいい。絵柄もいつもながらシャレているし。あわじひめじ「コスプレだった。3」は久々の掲載。コスプレが縁でつき合うようになったオタカップルだが、男のほうを前から慕っていた後輩女子の登場で、二人の仲に暗雲が……という展開。このシリーズは、二人の様子が微笑ましくてけっこう好き。今回はけっこうヒキが強い展開なので、続きが気になるところ。


2/21(月)……弘法筆をえラバーズ

▼未読物
【単行本】「黒田三十六計」5巻 平田弘史 リイド社 A5 [bk1][Amzn]
【画集】「おひるね ちゅっ!」 YUG ワニマガジン A5変型 [bk1][Amzn]

【雑誌】ヤングマガジン 3/7 No.12 講談社 B5中

 馬場康誌「空手小公子小日向海流」は、日本ブラジル忍術対決といった感じの趣。こういう変則的なのもたまには。宮下英樹「センゴク」。お市の方がけっこうカッコいい。妖婦って感じですな。

【雑誌】ビッグコミックスピリッツ 3/7 No.12 小学館 B5中

 真鍋昌平「闇金ウシジマくん」が連載再開。前回中断したときの続きからです。花沢健吾「ルサンチマン」は今回で最終回。途中ゴチャゴチャした感じの展開になったけど、締めくくりとしてはきれいで良かったんじゃないでしょうか。いかにもうっとうしいたくろー、可憐な月子、それからけっこういいお姉さんな長尾さんらのキャラが魅力的だったし、仮想現実と現実の対比のさせ方とかも面白かった。実力のある作家さんだと思うので、次回作にも期待したい。古屋兎丸「π」は次号で最終回とのこと。

【雑誌】週刊少年ジャンプ 3/7 No.12 集英社 B5平

 作:大場つぐみ+画:小畑健「デスノート」。なんか2ちゃんねるでネタバレスレッドが立ったとかで話題になったらしいので、多くの人がもうネタは知ってるかもしれませんが、単行本追いの人もやっぱいるでしょうしこちらではネタバレはしないでおきますよ。まあそれはともかくとして今回は、ドラマチックな展開。ライトの陰謀が余すところなく現れて、かなりの盛り上がり。もう何ひねりかは当然のごとくありそうな気はするけど、やっぱ面白いです。

 新連載、松井優征「魔神探偵脳噛ネウロ」は、人間界に渦巻く「謎」が好物でそれを摂取して生きる化物が、女子高生の弥子を人間界での協力者として名探偵に仕立て上げて、さまざまな事件を解決していくというお話。妖怪変化+探偵モノといった感じの作品。読切版は昨年の9/20 No.41に掲載。まあそれなりにまとまってはいるけど、推理モノとしては謎がちとチャチい気がするのと、謎を食うという設定もなんだかもう一つピンと来ないかな〜。作:稲垣雄一郎+画:村田雄介「アイシールド21」。追い詰められたデビルバッツはすべてをアイシールド21に託し、セナもそれに応えて新技を炸裂させる。白熱しててしっかり面白い。河下水希「いちご100%」。東城さんが一緒に文化祭を回る相手は……って、今さらそんなオチー? えーっ? という感じ。まあいいんですが。

【雑誌】COMIC LO VOL.14 茜新社 B5平

 うさくん「ぱんつ姫」が良かった。夏休みを利用して遊びに来たいとこの女の子が、いろいろなぱんつをはいてみせて、彼女にフラれて傷心中のおにいちゃんを慰めてくれるというお話。ぷにぷにした絵柄がかわいいのはもちろんだけど、作品から作者の「かわいいおんなのこが好き」「かわいいぱんつが好き」という気持ちが色濃くにじみ出ているのがいい。かわいいぱんつをはかせて、そのぱんつと地肌の境目の部分を口でくわえてちゅくちゅくするとか。ラストはふたりでぱんつを頭にかぶってエッチ、しかも女の子はぱんつをはいたままというこだわりっぷりも見事。ちょっとおばかっぽいところも良いのです。

 鬼束直「これだから愛ってやつぁ」は、泣き虫男子とそれをリードする女子の、仲良し中学生恋愛模様を描いてて微笑ましい。きれいに整ったスッキリした絵柄も好印象。宮内由香「そらいろ」。いつもながらうまい。甘えん坊なちっちゃな女の子が、おにいちゃんとエッチなことに耽る。本物を入れてはおりませぬが、この人の場合はそれはなくてもいいんじゃないですかね。やらずともしっかり恋愛的空気は醸し出せているし。そうま竜也「もっちゃんとびます!」。今回はめがねっ娘のもっちゃんと先輩がやっているだけ。もっちゃんは一生懸命でかわいいなあ。やり終わった後、一緒におふろ入っている様子とか微笑ましいです。

【単行本】「ラバーズ7」3巻 犬上すくね 小学館 B6 [bk1][Amzn]

 オーナーが酔っ払ったなつきにキスされてオドオドしまくったり、なんかよく分からん騒動に巻き込まれたひろみ君はぶんむくれてコンビニやめて学校の卓球部に入ったり、なつきはひろみがいなくなって寂しく思ったりと、まあいろいろ恋愛模様についてはトラブル続きな巻。ドタバタしてて楽しくはあるけど、もう少し個々の関係についてじっくり煮詰めて描いてってほしいかなあという気も。そっちのほうがこの人ならではの、恋愛に対する鋭い切り出し方がより印象的に見えてくるような気がするんで。

【単行本】「イナカナかれっじ」5巻 法田恵 双葉社 B6 [bk1][Amzn]

 性に奔放なイナカの大学を舞台にしたラブコメ。いつの間にやら主人公の和樹たちも4年生になり、そろそろ進路を決めないと……という状況に。いつもながらゆるゆるな雰囲気で、軽いノリでエッチに突入してしまう気安さと、女の子のぷにぷにした感じが見てて楽しい。まあエロ度としては開放的すぎてあんまり高くはないんだけど、ぬるま湯にたぷたぷ浸かっているような感じでリラックスして読めるんでいいんじゃないでしょうか。


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